(実施形態1)
(1)概要
以下、本実施形態に係るコネクタ101について図1A~図2Bを参照して説明する。ただし、以下に説明する各図は模式的な図であって、図中の各部位の長さ又は大きさの比が必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
本実施形態に係るコネクタ101は、相手側コネクタ102と電気的に接続可能である。コネクタ101は、相手側コネクタ102と共に接続装置100を構成する。言い換えれば、本実施形態に係る接続装置100は、コネクタ101と、相手側コネクタ102と、を備えている。接続装置100においては、コネクタ101及び相手側コネクタ102が電気的に接続された「接続状態」と、コネクタ101及び相手側コネクタ102が電気的に接続されていない「非接続状態」と、の2つの状態を切替可能である。本実施形態では、一例として、コネクタ101はソケット(メスコネクタ)であって、相手側コネクタ102はヘッダ(オスコネクタ)である。
接続装置100は、例えば、リジッド基板(硬質基板)又はフレキシブルプリント配線板等の複数の回路基板71,72(図3A参照)同士の電気的な接続、つまり基板対基板の電気的な接続に用いられる。接続装置100は、一例として、スマートフォン等の携帯端末に搭載されている複数の回路基板71,72間の電気的な接続に用いられる。ただし、接続装置100の用途を携帯端末に限定する趣旨ではなく、接続装置100は、例えば、カメラモジュール、車載機器又は家電機器等の、携帯端末以外の電子機器に用いられてもよい。また、接続装置100は、複数の回路基板71,72間を電気的に接続する用途に限らず、例えば、回路基板とディスプレイとの間、又は回路基板とバッテリとの間等、適当な複数の接続対象間の電気的な接続に用いられてもよい。
本実施形態に係るコネクタ101は、ハウジング1と、複数のコンタクト2と、を備えている。ハウジング1は、複数のコンタクト2を保持する。本実施形態では、複数のコンタクト2は共通の構成を採用している。そのため、以下、複数のコンタクト2のうちのいずれか1つのコンタクト2について説明する構成は、複数のコンタクト2の全てに適用されることとする。
コンタクト2は、図1A及び図1Bに示すように、接点部21と、基部22と、連結部23と、突出部24と、を備えている。接点部21は、コネクタ101に相手側コネクタ102が接続された「接続状態」において、相手側コネクタ102のコンタクト5(以下、「相手側コンタクト5」ともいう)に接触する。基部22は、少なくとも一部が接点部21に対し隙間を介して対向する。連結部23は、接点部21と基部22とを連結する。突出部24は、接点部21から、接点部21と基部22とが対向する対向方向において基部22側に突出する。
ここで、基部22は、突出部24に対して基部22の厚み方向に対向する対向部221を有する。言い換えれば、接点部21から基部22側に突出した突出部24は、基部22の少なくとも一部(対向部221)と対向する。このように構成されるコンタクト2では、少なくとも「接続状態」において、図1Bに示すように、連結部23を含む第1経路R1とは別の経路であって突出部24を含む第2経路R2にて、接点部21が対向部221と導通する。
すなわち、接点部21と基部22とは連結部23にて連結されているので、接点部21と基部22の対向部221とは、連結部23を含む第1経路R1を介して、常時、電気的に接続されている。さらに、少なくとも「接続状態」、つまりコネクタ101に相手側コネクタ102が接続された状態では、第1経路R1に加えて、第2経路R2を介しても、接点部21と対向部221とが電気的に接続される。第2経路R2は、連結部23を含む第1経路R1とは別の経路であって、連結部23を含まず、突出部24を含む経路である。
要するに、コンタクト2では、少なくとも「接続状態」において、接点部21と対向部221との間には、連結部23を含む第1経路R1と、突出部24を含む第2経路R2と、の2つの電流経路(通電経路)が形成される。したがって、少なくとも「接続状態」においては、第1経路R1のみで接点部21が対向部221と導通する構成に比べて、接点部21と基部22(対向部221)との間の電気抵抗が小さくなる。その結果、本実施形態に係るコンタクト2、それを備えるコネクタ101、及びそれを備える接続装置100では、電気抵抗を小さく抑えることが可能である。
(2)詳細
以下、本実施形態に係るコンタクト2、それを備えるコネクタ101、及びそれを備える接続装置100について、図1A~図4Cを参照して詳細に説明する。
以下、特に断りがない限り、コネクタ101と相手側コネクタ102とが互いに結合又は分離される方向を上下方向(「第1方向」ともいう)とし、コネクタ101から見て相手側コネクタ102側を上方として説明する。また、上下方向に直交する方向であってハウジング1の短手方向を左右方向(「第2方向」ともいう)として説明する。また、上下方向及び左右方向の両方に直交する方向、すなわちハウジング1の長手方向を前後方向(図1Aの紙面に直交する方向、「第3方向」ともいう)として説明する。つまり、図1A等において、「上」、「下」、「左」、「右」、「前」、「後」の矢印で示す通りに上、下、左、右、前、後の各方向を規定する。ただし、これらの方向はコンタクト2、コネクタ101及び接続装置100の使用方向を規定する趣旨ではない。また、図面中の各方向を示す矢印は説明のために表記しているに過ぎず、実体を伴わない。
(2.1)コネクタの全体構成
まず、本実施形態に係るコネクタ101の全体構成について説明する。
本実施形態では、上述したようにコネクタ101は、ヘッダとしての相手側コネクタ102と電気的に接続可能なソケットであって、図2A~図3Bに示すように、ハウジング1と、複数(ここでは40本)のコンタクト2と、を備えている。また、本実施形態では、コネクタ101は、一対の取付金具3を更に備えている。
ハウジング1は、樹脂成形体である。ハウジング1は、電気絶縁性を有している。ハウジング1は、底壁11と、周壁12と、を有している。底壁11は、平面視において、左右方向よりも前後方向に長い長方形状に形成されている。周壁12は、底壁11の厚み方向の一面(上面)の外周部の全周から、上方に突出する。言い換えれば、ハウジング1は、上下方向に扁平な直方体状であって、上下方向の両面のうち相手側コネクタ102との対向面となる上面13の中央部に、周壁12にて囲まれた凹部14を有する。
周壁12は、一対の第1周壁121と、一対の第2周壁122と、を含んでいる。一対の第1周壁121は、周壁12のうちそれぞれ第3方向(ハウジング1の長手方向)に略平行に延びる部分であって、凹部14を介して左右方向に対向する。一対の第2周壁122は、周壁12のうちそれぞれ第2方向(ハウジング1の短手方向)に略平行に延びる部分であって、凹部14を介して前後方向に対向する。一対の第2周壁122は、それぞれ一対の第1周壁121の端部同士を連結する。すなわち、ハウジング1は、断面四角の角筒状の周壁12の一方の開口面(下面)を底壁11で閉塞した形状を有する。
複数のコンタクト2は、ハウジング1における一対の第1周壁121に保持されている。本実施形態では、複数のコンタクト2は、一対の第1周壁121に圧入によって固定されている。つまり、複数のコンタクト2は、一対の第1周壁121に対して一方向(図2A~図3Bにおいては上方)から押し込まれることにより、ハウジング1に保持されている。ここでは、一対の第1周壁121の各々には、コンタクト2が20本ずつ保持されている。各第1周壁121に保持された20本のコンタクト2は、第1周壁121の長手方向(前後方向)に等間隔で並んで配置されている。
すなわち、40本のコンタクト2は、20本ずつ、一対のコンタクト群に分かれている。一方のコンタクト群を構成する20本のコンタクト2は、一方の第1周壁121に保持され、他方のコンタクト群を構成する20本のコンタクト2は、他方の第1周壁121に保持される。つまり、各コンタクト群を構成する20本のコンタクト2は、前後方向に沿って一列に並んで配置されている。さらに、一方のコンタクト群を構成する20本のコンタクト2と、他方のコンタクト群を構成する20本のコンタクト2とは、ハウジング1を左右方向に2等分する基準面に対して、面対称に配置されている。言い換えれば、一対のコンタクト群を構成するコンタクト2は、凹部14を挟んで互いに対向するように対称に配置されている。
コンタクト2は、上述したように、接点部21と、基部22と、連結部23と、突出部24と、を備えている。また、本実施形態では、コンタクト2は、接続部25を更に備えている。これら接点部21、基部22、連結部23、突出部24及び接続部25は、継ぎ目なく一体に構成されている。コンタクト2がハウジング1に保持された状態においては、ハウジング1の左右方向の各端面からは、接続部25が突出する。接続部25は、ハウジング1の下端部から突出しており、接続部25の下面は、ハウジング1の下面15(図3A参照)よりもやや下方に位置する。そのため、例えば、半田付け等の接合手段にて接続部25が回路基板71に接合されることにより、回路基板71とコンタクト2とは、電気的かつ機械的に接続される。
さらに、コンタクト2がハウジング1に保持された状態において、一対の第1周壁121における互いに対向する一対の面からは、接点部21の少なくとも一部が突出する。言い換えれば、ハウジング1における凹部14の内側面のうち、左右方向に対向する一対の内側面から、コンタクト2における接点部21の少なくとも一部が突出する。これにより、接続状態においては、接点部21が相手側コンタクト5に接触して、コネクタ101と相手側コネクタ102とが電気的に接続される。
コンタクト2は、導電性を有する金属材料からなり、一例として、コルソン系銅合金又はリン青銅等の銅合金製である。コンタクト2の表面には、金めっき等のめっき層が適宜形成される。さらに、本実施形態では、コンタクト2は、少なくとも連結部23に弾性を有している。そのため、接続状態においては、少なくとも連結部23が弾性変形することにより、接点部21には、相手側コンタクト5に押し付けられる向きの力が作用し、接点部21と相手側コンタクト5との間の接触圧が確保される。コンタクト2の構成について、「(2.3)コンタクト」の欄で更に詳しく説明する。
一対の取付金具3は、それぞれハウジング1の前後方向の両端部に固定されている。取付金具3は、金属材料からなり、一例として、銅合金製である。取付金具3は、少なくとも一部が、ハウジング1における各第2周壁122に埋め込まれた状態で、ハウジング1に固定されている。各取付金具3は、ハウジング1の左右方向の両面から突出、すなわち、一対の第1周壁121から左右方向の両側に突出する一対の取付片31を有する。一対の取付片31は、ハウジング1の下端部から突出しており、取付片31の下面は、接続部25の下面と同一平面内に位置する。
一対の取付金具3は、ハウジング1(特に第2周壁122)を補強する機能を有している。また、取付金具3は、一対の取付片31にて、コンタクト2の接続部25と同様に、例えば、半田付け等の接合手段にて回路基板71に接合可能である。これにより、コネクタ101と回路基板71との間に生じる応力を、取付金具3にて受けることができ、コンタクト2に加わるストレスを低減することが可能である。本実施形態では、コネクタ101は、一対の取付片31を有する取付金具3を一対備えるので、計4つの取付片31が、平面視におけるハウジング1の四隅に位置する。したがって、コネクタ101は、回路基板71に対して、比較的強固に取付可能である。
本実施形態では、ハウジング1は、一対の取付金具3をインサート品とするインサート成形品である。各取付金具3は、取付片31のうち回路基板71に接合される部分(接合部分)が回路基板71と略平行に延びるように形成されている。すなわち、各取付片31の接合部分の厚み方向は上下方向に一致している。
ハウジング1の上下方向(高さ方向)の寸法は、一例として、数〔mm〕以下である。また、ハウジング1の前後方向(長手方向)の寸法は、一例として、十数〔mm〕である。また、ハウジング1の左右方向(短手方向)の寸法は、一例として、数〔mm〕である。さらに、複数のコンタクト2の間隔、つまりピッチは、一例として、コンマ数〔mm〕である。
(2.2)相手側コネクタの構成
以下、相手側コネクタ102の構成について説明する。
本実施形態では、上述したように相手側コネクタ102は、ソケットとしてのコネクタ101と電気的に接続可能なヘッダであって、図2A~図3Bに示すように、相手側ハウジング4と、複数(ここでは40本)の相手側コンタクト5と、を備えている。つまり、相手側ハウジング4はヘッダ側ハウジングであって、相手側コンタクト5はヘッダ側コンタクトである。また、本実施形態では、相手側コネクタ102は、一対の相手側取付金具6(ヘッダ側取付金具)を更に備えている。
相手側ハウジング4、複数の相手側コンタクト5、及び一対の相手側取付金具6は、それぞれ、コネクタ101におけるハウジング1、複数のコンタクト2、及び一対の取付金具3に対応する。
すなわち、相手側ハウジング4は、樹脂成形体であって、電気絶縁性を有している。相手側ハウジング4は、複数の相手側コンタクト5を保持する。相手側ハウジング4は、平面視において、左右方向よりも前後方向に長い直方体状に形成されている。ここで、コネクタ101に相手側コネクタ102が接続された接続状態において、相手側ハウジング4の少なくとも一部がハウジング1の凹部14に嵌り込むように、凹部14に対応した形状及び寸法に相手側ハウジング4が構成されている。
複数の相手側コンタクト5は、相手側ハウジング4の左右方向の各面に沿って20本ずつ保持されている。複数の相手側コンタクト5は、少なくとも一部が相手側ハウジング4に埋め込まれた状態で、相手側ハウジング4に固定されている。相手側ハウジング4に保持された複数の相手側コンタクト5は、相手側ハウジング4の長手方向(前後方向)に等間隔で並んで配置されている。
すなわち、40本の相手側コンタクト5は、20本ずつ、一対のコンタクト群に分かれている。一方のコンタクト群を構成する20本の相手側コンタクト5と、他方のコンタクト群を構成する20本の相手側コンタクト5とは、相手側ハウジング4を左右方向に2等分する基準面に対して、面対称に配置されている。
相手側コンタクト5は、図3Aに示すように、接点片51と、巻込片52と、接続片53と、を備えている。これら接点片51、巻込片52及び接続片53は、継ぎ目なく一体に構成されている。接点片51は、相手側ハウジング4の高さ方向、すなわち上下方向に沿って延長されており、接続状態において、コンタクト2の接点部21が接触する部位である。巻込片52は、接点片51の下端部から突出した部位であって、相手側ハウジング4の下端部を巻き込むようなU字状に形成されている。接続片53は、接点片51の上端部から突出した部位である。接続片53は、相手側ハウジング4の左右方向の各端面から突出し、相手側ハウジング4の短手方向(左右方向)に延びるように形成されている。したがって、例えば、半田付け等の接合手段にて接続片53が回路基板72に接合されることにより、回路基板72と相手側コンタクト5とは、電気的かつ機械的に接続される。
ここで、接点片51は、接続状態でコンタクト2と対向する面に、突起511及び窪み512を有している。突起511は、上方ほど突出量が大きくなる。窪み512は、突起511の上方であって、接続状態においてコンタクト2の接点部21に対応する位置に形成されている。
上述した構成によれば、非接続状態(解除状態)から接続状態(結合状態)への移行に際して、相手側ハウジング4がハウジング1の凹部14内に押し込まれるのに伴い、コネクタ101のコンタクト2の接点部21が、突起511を乗り越えて、窪み512に嵌り込む。したがって、接続状態から非接続状態への移行に際しては、接点部21が窪み512から脱出し、かつ突起511を乗り越えることが可能な一定以上の力で、相手側ハウジング4をハウジング1の凹部14から引き出す必要がある。このように、突起511及び窪み512は、コネクタ101と相手側コネクタ102との接続状態を維持可能なロック機構を構成する。
相手側コンタクト5は、導電性を有する金属材料からなり、一例として、コルソン系銅合金又はリン青銅等の銅合金製である。相手側コンタクト5の表面には、金めっき等のめっき層が適宜形成される。
一対の相手側取付金具6は、それぞれ相手側ハウジング4の前後方向の両端部に固定されている。相手側取付金具6は、金属材料からなり、一例として、銅合金製である。相手側取付金具6は、少なくとも一部が、相手側ハウジング4に埋め込まれた状態で、相手側ハウジング4に固定されている。
一対の相手側取付金具6は、相手側ハウジング4を補強する機能を有している。相手側取付金具6は、相手側コンタクト5の接続片53と同様に、例えば、半田付け等の接合手段にて回路基板72に接合可能である。これにより、相手側コネクタ102と回路基板72との間に生じる応力を、相手側取付金具6にて受けることができ、相手側コンタクト5に加わるストレスを低減することが可能である。
本実施形態では、相手側ハウジング4は、複数の相手側コンタクト5及び一対の相手側取付金具6をインサート品とするインサート成形品である。
相手側コンタクト5(ヘッダ側コンタクト)に形成された突起511又は窪み512等は、適宜省略されてもよい。
(2.3)コンタクト
以下、コネクタ101におけるコンタクト2の構成について、図1A、図1B、図4A、図4B及び図4Cを参照して、更に詳しく説明する。図1A及び図1Bでは、図3A及び図3Bと同様の断面を示す切断部端面図において、1つのコンタクト2及び1つの相手側コンタクト5のみを図示している。図1Aは、コネクタ101に相手側コネクタ102が接続されていない「非接続状態」を示し、図1Bは、コネクタ101に相手側コネクタ102が接続された「接続状態」を示す。また、図1A及び図1Bでは、断面であることを示す「ハッチング」を省略している。
本実施形態に係るコンタクト2は、上述したように、接点部21と、基部22と、連結部23と、突出部24と、接続部25と、を備えている。本実施形態では、コンタクト2は、所定の厚み(一例として、0.1〔mm〕以下)を有する帯状の板材からなり、板材を厚み方向に曲げる曲げ加工を板材に施すことによって形成される。すなわち、接点部21と、基部22と、連結部23と、突出部24と、接続部25と、は一枚の板材にて一体に構成されている。
接点部21は、図1Bに示すような接続状態において、相手側コンタクト5に接触する。本実施形態では、上述したように、接続状態において接点部21が窪み512に嵌り込むことにより、接点部21は相手側コンタクト5の窪み512の底面に接触する。このような接点部21は、基部22の少なくとも一部に対し隙間を介して対向する。言い換えれば、基部22は、少なくとも一部が接点部21に対し隙間を介して対向する。本実施形態では、基部22のうち少なくとも対向部221が、左右方向において接点部21と対向する。
また、接点部21は、接点部21と基部22とが対向する対向方向において、基部22から離れる向きに凸となる突起部211を有する。本実施形態では、接点部21と基部22とは、ハウジング1の短手方向である左右方向に対向するので、接点部21と基部22との対向方向は左右方向である。図1Aの例では、接点部21から見て基部22が左側に位置するので、突起部211は、左右方向において基部22から離れる向き、つまり右向きに凸となる。本実施形態では、接点部21は、板材がその厚み方向に略直角に折り曲げられることにより、左方に開放された略V字状に形成されている。このような略V字状の接点部21の頂角部が、突起部211を構成する。
さらに、本実施形態では、図4Aに示すように、接点部21における相手側コンタクト5との対向面は、コンタクト2の短手方向の中心部が相手側コンタクト5に向かって***した形状に形成されている。すなわち、接点部21における相手側コンタクト5との対向面は、そのコンタクト2の長手方向に直交する断面形状が、略V字状に形成されている。言い換えれば、接点部21における相手側コンタクト5との対向面は、その上下方向に直交する断面形状、及び前後方向に直交する断面形状のいずれにおいても、突起部211を頂点として、基部22から離れる向きに凸となる略三角形状に形成されている。更に言い換えれば、接点部21は、相手側コンタクト5に向けて先細り形状をなし、より詳細には突起部211を頂点として略四角錐状をなしている。これにより、接点部21と相手側コンタクト5との間に異物が噛み込んだ場合でも、接点部21と相手側コンタクト5との間の接触を確実に確保できる。
基部22は、少なくとも一部(本実施形態では対向部221)が接点部21に対し隙間を介して対向する。コンタクト2は、基部22にてハウジング1に保持されている。本実施形態では、基部22は、ハウジング1における第1周壁121(図3A参照)に圧入によって固定されている。
具体的には、基部22は、上下方向に略平行に延びる一対の脚片22a,22bと、一対の脚片22a,22bの上端部同士を連結する連結片22cと、を含んでいる。基部22は、これら一対の脚片22a,22b及び連結片22cにて、下方に開放された略U字状に形成されている。このような形状の基部22は、第1周壁121に対して上方から押し込まれることにより、一対の脚片22a,22b間に第1周壁121を挟んだ状態で、第1周壁121に固定される。ここで、基部22の短手方向の寸法(幅寸法)は、接点部21、連結部23、突出部24及び接続部25に比べて、大きく設定されている。一方で、第1周壁121の厚み方向(左右方向)の両面には、一対の脚片22a,22bが収まる溝がそれぞれ形成されている。各溝の幅寸法は、基部22の短手方向の寸法より小さく設定されているため、基部22は、第1周壁121に圧入にて固定される。すなわち、基部22は、少なくとも一対の脚片22a,22bが、第1周壁121の溝に埋め込まれるようにして、ハウジング1に固定される。
ここで、基部22は、突出部24と対向する対向部221を有している。本実施形態では、対向部221は、一対の脚片22a,22bのうち、ハウジング1の短手方向の中心側、つまり凹部14(図3A参照)の内側面側に位置する脚片22aの一部からなる。
接点部21の突起部211と基部22の対向部221とは、接点部21と基部22との対向方向(左右方向)に沿った一直線L1(図4B参照)上に位置する。言い換えれば、対向部221、突出部24及び突起部211は、左右方向に延びる一直線L1上に並んで配置されており、対向部221と突起部211との間に突出部24が位置する。
連結部23は、接点部21と基部22とを連結する。本実施形態では、連結部23は、一対の脚片22a,22bのうち、ハウジング1の短手方向の中心側に位置する脚片22aの下端部と、接点部21の下端部とを連結する。連結部23は、上方に開放された略U字状に形成されている。言い換えれば、連結部23は、下方に凸となる折返し部231を有している。折返し部231は、下方に凸となる略半円弧状に形成されている。折返し部231は、接点部21につながる腕部232を含んでおり、腕部232が基部22から離れるように、接点部21を支持している。連結部23は、少なくとも折返し部231に弾性を有しており、少なくとも折返し部231の曲率半径を小さくする、つまり接点部21と基部22との間隔を小さくする向きに、弾性変形可能である。
つまり、折返し部231がばねとして作用し、接点部21を基部22側に押す力が接点部21に作用すると、少なくとも折返し部231が弾性変形して、接点部21が基部22に近づく向きに移動し、コンタクト2は、図1Bに示す形状となる。一方、接点部21を基部22側に押す力が解除されると、折返し部231の弾性力(復元力)によって、接点部21が基部22から離れる向きに移動し、コンタクト2は、図1Aに示す形状となる。
突出部24は、接点部21から、接点部21と基部22とが対向する対向方向において基部22側に突出する。本実施形態では、上述したように接点部21と基部22との対向方向は左右方向である。図1Aの例では、接点部21から見て基部22が左側に位置するので、突出部24は、接点部21から左右方向における基部22側、つまり左側に突出している。ここで、図1Aに示すような非接続状態、つまり接点部21が相手側コンタクト5と非接触の状態においては、突出部24は、対向部221に対し隙間を介して対向する。
具体的には、突出部24は、接点部21の上端部につながっている。突出部24は、上方に凸となる略V字状の曲げ部241を有している。本実施形態では、曲げ部241の下方には、連結部23の折返し部231が位置する。言い換えれば、突出部24は、連結部23から離れる向き(上方)に凸となる曲げ部241を有している。また、連結部23は、曲げ部241から離れる向き(下方)に凸となる折返し部231を有している。そして、曲げ部241は、折返し部231よりも大きな曲率を有する。すなわち、略半円弧状の折返し部231と、略V字状の曲げ部241とを比較すると、曲げ部241の方が曲率は大きくなる。言い換えれば、曲げ部241の曲率半径は、折返し部231の曲率半径よりも小さくなる。
また、本実施形態では、突出部24は、略V字状の曲げ部241における接点部21とは反対側の端部から、下方に延長された延長片242を更に有している。延長片242は、曲げ部241から基部22と平行に下方に延びる部位と、その先端(下端)から徐々に基部22との間隔を広げるように斜め下方に延びる部位と、を含んでいる。ここで、突出部24は、少なくとも延長片242のうち基部22と略平行な部位において、基部22の対向部221と対向する。このような形状により、突出部24は、延長片242のうち基部22と略平行な部位において、左右方向における基部22との間隔が最小となる。言い換えれば、基部22のうち、少なくとも突出部24との対向方向における突出部24までの距離が最小となる部位が、対向部221を構成する。
突出部24は、少なくとも曲げ部241に弾性を有しており、少なくとも曲げ部241の曲率半径を小さくする、つまり延長片242と接点部21との間隔を小さくする向きに、弾性変形可能である。
そして、突出部24において対向部221と対向する対向面は、平坦面243を含んでいる。一方、対向部221において突出部24と対向する対向面は、基部側平坦面222を含んでいる。そのため、突出部24と対向部221とは、それぞれ平坦な平坦面243と基部側平坦面222とを互いに突き合わせるようにして、互いに対向する。
上述したような構成により、基部22、連結部23、接点部21及び突出部24は、図1Aに示すように、一平面に沿った通電経路R0を形成するように一続きに結合されている。そして、接点部21における通電経路R0の延長方向の一端部(下端部)が連結部23に結合され、他端部(上端部)が突出部24に結合されている。言い換えれば、一枚の板材からなるコンタクト2は、基部22、連結部23、接点部21、突出部24を、この順で通る一続きの通電経路R0を形成する。本開示でいう「一平面」は、仮想平面であって、本実施形態では、ハウジング1の長手方向(前後方向)に直交する平面である。
また、図4B及び図4Cに示すように、上記一平面内で接点部21と基部22との対向方向に交差する高さ方向(上下方向)において、連結部23から見た突出部24の高さ寸法H2は、連結部23から見た基部22の高さ寸法H1より小さい。ここでは、両高さ寸法H1,H2は、いずれも連結部23の下端を基準にしており、高さ寸法H1は、連結部23の下端から基部22の上端までの距離、高さ寸法H2は、連結部23の下端から突出部24の上端までの距離である。要するに、本実施形態では、突出部24の上端は基部22の上端より低い位置(下方)にある。
接続部25は、基部22と電気的に接続されている。接続部25は、上述したように、半田付け等の接合手段にて回路基板71に接合される部位である。言い換えれば、コンタクト2は、接続部25にて回路基板71に接続可能である。ここで、基部22は、図1Aに示すように、通電経路R0上において、接続部25と連結部23との間に位置する。すなわち、基部22における通電経路R0の延長方向の一端部が接続部25に結合され、他端部が連結部23に結合されている。具体的には、接続部25は、一対の脚片22a,22bのうち、ハウジング1の短手方向の中心とは反対側に位置する脚片22bの下端部に結合されている。より詳細には、接続部25は、一対の脚片22a,22bの対向方向(左右方向)において、脚片22bの下端部から脚片22bとは反対側に、脚片22bとは略直交して延びるように形成されている。言い換えれば、脚片22bと接続部25との間の角部は、コンタクト2を構成する板材が、その厚み方向に略直角に折り曲げられることにより形成されている。接続部25は、回路基板71と略平行に延びており、その下面(回路基板71との対向面)を回路基板71に接触させた状態で、回路基板71に接合される。脚片22bから延びた接続部25の先端面(脚片22bとは反対側の端面)は、回路基板71の表面と略直交する。言い換えれば、一枚の板材からなるコンタクト2は、接続部25、基部22、連結部23、接点部21、突出部24を、この順で通る一続きの通電経路R0を形成する。
さらに、コンタクト2の短手方向の寸法(幅寸法)は、接点部21、基部22、連結部23、突出部24及び接続部25で一律ではなく、以下に説明するように各部位によって相違する。すなわち、図4Cに示すように、コンタクト2の幅寸法には、大別して、幅寸法W1,W2,W3,W4の4段階の寸法がある。これら4段階の幅寸法W1,W2,W3,W4の相対的な関係は「W1<W2<W3<W4」で表される。そして、接点部21、連結部23、突出部24及び接続部25の各々の幅寸法は、幅寸法W1,W2,W3,W4のうちで最小となる幅寸法W1である。一方、基部22のうち少なくとも連結片22cの幅寸法は、幅寸法W2(>W1)である。基部22における脚片22aの幅寸法は、基本的には連結片22cと同様に幅寸法W2であるが、脚片22aの長手方向(上下方向)の中央部の幅寸法は幅寸法W3(>W2)である。また、基部22における脚片22bの幅寸法は、幅寸法W1,W2,W3,W4のうちで最大となる幅寸法W4(>W3)である。つまり、基部22の中でも、脚片22b、脚片22a、連結片22cの順に、幅寸法が小さくなるように各部位の幅寸法が設定されており、これにより、基部22は、ハウジング1における第1周壁121(図3A参照)に圧入によって固定される。
ところで、本実施形態に係るコンタクト2では、少なくとも「接続状態」において、図1Bに示すように、連結部23を含む第1経路R1とは別の経路であって突出部24を含む第2経路R2にて、接点部21が対向部221と導通する。接点部21と基部22とは連結部23にて連結されているので、接点部21と基部22の対向部221とは、連結部23を含む第1経路R1を介して、常時、電気的に接続されている。第1経路R1は、上述した通電経路R0(図1A参照)のうち、接点部21と対向部221との間を結ぶ経路である。さらに、少なくとも「接続状態」、つまりコネクタ101に相手側コネクタ102が接続された状態では、第1経路R1に加えて、第2経路R2を介しても、接点部21と対向部221とが電気的に接続される。第2経路R2は、連結部23を含む第1経路R1とは別の経路であって、連結部23を含まず、突出部24を含む経路である。
本実施形態では、図1Bに示すような接続状態において、突出部24が対向部221に接触することにより、突出部24が対向部221と導通する。言い換えれば、基部22のうち、少なくとも接続状態において、突出部24と接触する部位が、対向部221を構成する。すなわち、図1Aに示すような非接続状態においては、上述したように、突出部24は対向部221に対し隙間を介して対向しているのであって、突出部24と対向部221とは非接触の状態にある。そのため、非接続状態では、接点部21と対向部221との間には、第1経路R1のみが形成され、第2経路R2は形成されていない。これに対して、接続状態では、相手側コンタクト5から接点部21に、接点部21を基部22側に押す力が作用し、連結部23が弾性変形して、接点部21が基部22に近づく向きに移動する。これに伴って、突出部24も基部22に近づく向きに移動し、図1Bに示すように、突出部24が対向部221に接触する。そのため、接続状態では、突出部24と対向部221とは、連結部23を介さずに直接的に導通することになり、接点部21と対向部221との間には第2経路R2が形成される。
要するに、少なくとも「接続状態」において、接点部21と対向部221との間には、第1経路R1とは別の経路であって突出部24を含む第2経路R2が形成され、第1経路R1だけでなく第2経路R2でも、接点部21が対向部221と導通する。したがって、少なくとも「接続状態」においては、第1経路R1のみで接点部21が対向部221と導通する構成に比べて、接点部21と基部22(対向部221)との間の電気抵抗が小さくなる。その結果、本実施形態に係るコンタクト2、それを備えるコネクタ101、及びそれを備える接続装置100では、電気抵抗を小さく抑えることが可能である。図1A及び図1Bでは、通電経路R0、第1経路R1及び第2経路R2を示す点線は、コンタクト2の厚み方向の中心を通っているが、各経路を概念的に表しているに過ぎず、電流が流れる位置をコンタクト2の厚み方向の中心に限定する趣旨ではない。
しかも、本実施形態では、上述したように、接点部21の突起部211と基部22の対向部221とは、接点部21と基部22との対向方向(左右方向)に沿った一直線L1(図4B参照)上に位置する。このような位置関係により、接続状態においては、接点部21が相手側コンタクト5から受ける力F1の方向に沿って、突出部24から対向部221に圧力F2が作用する。すなわち、接続状態では、接点部21は相手側コンタクト5から、左右方向に沿って基部22に近づく向き(図1Bでは左向き)の力F1を受ける。これにより、突出部24は、力F1と同じ向き(図1Bでは左向き)の圧力F2にて対向部221に押し付けられる。そのため、突出部24と対向部221との間の接触圧を十分に確保できる。
また、本実施形態では、図1Bに示すような接続状態において、接点部21と接続部25との間の経路長は、第1経路R1経由よりも第2経路R2経由で短くなる。すなわち、接続状態では、接点部21と接続部25とは、第1経路R1を経由する経路と、第2経路R2を経由する経路と、の2つの経路で電気的に接続されることになる。そして、これらの経路の経路長を比較すると、前者(第1経路R1経由)よりも後者(第2経路R2)の方が短くなる。言い換えれば、接続状態においては、接点部21と接続部25との間において、第2経路R2を通して電流が流れることにより、電流経路のショートカットが可能になる。したがって、上記構成によれば、コンタクト2と相手側コンタクト5との間に十分な接触圧を確保できるように、コンタクト2(特に連結部23)について、ある程度の長さを確保しながらも、コンタクト2自体の電気抵抗が小さく抑えられる。
ここで、第2経路R2は、突出部24が対向部221に接触することで形成される経路であるので、第2経路R2は、突出部24と対向部221との間の接触抵抗を含んでいる。本実施形態では、この接触抵抗を加味しても、接点部21と接続部25との間の電気抵抗は、第1経路R1経由の経路よりも第2経路R2経由の経路で小さくなる。
(3)変形例
実施形態1は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。実施形態1は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下、実施形態1の変形例を列挙する。以下に説明する変形例の基本的な構成は、いずれも実施形態1のコネクタ101又は接続装置100と共通しているので、共通する点については説明を省略する場合がある。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
コンタクト2における突出部24の形状は、上述した形状に限らず、例えば、図5A~図5Dに示すように、適宜変更可能である。
図5Aの例では、突出部24は、上方に凸となる略V字状の曲げ部241に代えて、下方に開放された略U字状の曲げ部241を有している。図5Bの例では、突出部24は、略V字状の接点部21の突出部24側の一辺を斜め上方にまっすぐ延長し、かつ延長片242の上端部をまっすぐ上方に延長して、両者の交点を曲げ部241とする形状を有している。図5Cの例では、突出部24は、曲げ部241が省略され、略V字状の接点部21の突出部24側の一辺を斜め上方にまっすぐ延長した先端部から、上方に延長された部分が延長片242を構成する。これら図5A~図5Cの構成では、実施形態1に係るコンタクト2に比べると、高さ方向(上下方向)において、連結部23から見た突出部24の高さ寸法H2を小さく抑えることが難しい。言い換えれば、実施形態1に係るコンタクト2では、突出部24が、略V字状の接点部21の突出部24側の一辺と一辺を共有する形で、上方に凸となる略V字状の曲げ部241を有することにより、連結部23から見た突出部24の高さ寸法H2を小さくている。また、図5A及び図5Bの構成では、実施形態1に係るコンタクト2に比べて、接続状態において突出部24と対向部221との接触面積が大きくなるため、第2経路R2における突出部24と対向部221との間の接触抵抗を小さく抑えることができる。
また、図5Dの例では、突出部24は、延長片242が省略されている。この構成では、実施形態1に係るコンタクト2に比べると、接続状態において突出部24と対向部221との接触面積が小さくなるため、第2経路R2における突出部24と対向部221との間の接触抵抗を小さく抑えることが難しい。さらに、図5C及び図5Dの構成では、実施形態1に係るコンタクト2に比べて、コンタクト2の全長を短くでき、コンタクト2に必要な材料を少なく抑えることができる。
実施形態1に係るコネクタ101において、相手側コネクタ102との間の電気的な接続は、コンタクト2のみに限らず、取付金具3にて行ってもよい。つまり、取付金具3が相手側コネクタ102の相手側取付金具6と接触することにより、取付金具3と相手側取付金具6とで、コネクタ101と相手側コネクタ102との間の電気的な接続が行われてもよい。また、取付金具3の個数は一対(2個)に限らず、適宜増減可能であって、例えば、コネクタ101は取付金具3を1個、又は3個以上備えていてもよい。取付金具3が1個である場合、取付金具3は、例えば、ハウジング1における一方の第2周壁122のみに配置される。さらに、取付金具3はコネクタ101に必須の構成ではなく、取付金具3は適宜省略可能である。
また、各取付金具3における取付片31の個数は、一対(2個)に限らず、適宜増減可能であって、例えば、各取付金具3は取付片31を1個、又は3個以上有していてもよい。例えば、各取付金具3が取付片31を1個のみ有する場合でも、取付金具3が平面視におけるハウジング1の四隅に位置することで、実施形態1と同様に、計4つの取付片31が、平面視におけるハウジング1の四隅に位置することになる。各取付金具3が取付片31を3個以上有する場合には、コネクタ101は、回路基板71に対して、より強固に取付可能である。
また、実施形態1ではコネクタ101は40本のコンタクト2を備えるが、コンタクト2の本数は40本に限らない。さらに、複数のコンタクト2は、一対のコンタクト群に分かれて2列に配置される構成に限らず、1列に並べて配置されてもよい。実施形態1では、複数のコンタクト2は等ピッチで並んでいるが、この構成に限らず、不均一のピッチで並んでいてもよい。
また、コンタクト2は、コルソン系銅合金又はリン青銅等の銅合金製に限らず、その他の導電性材料にて構成されていてもよい。さらに、実施形態1では、コンタクト2の表面にめっき層が形成されているが、めっき層はコンタクト2に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
また、突出部24において対向部221と対向する対向面は、平坦面243に限らず、例えば、対向部221に向けて凸となる曲面を含んでいてもよい。
また、実施形態1では、非接続状態においては、突出部24が対向部221に対し隙間を介して対向するが、この構成に限らず、非接続状態において突出部24が対向部221と接触していてもよい。突出部24は、上述したように少なくとも曲げ部241に弾性を有しているため、非接続状態においても、突出部24が対向部221と接触する場合には、突出部24は、その弾性により対向部221との間の接触圧を確保できる。そして、接続状態においては、接点部21が相手側コンタクト5から力を受けることで、突出部24が更に対向部221に押し付けられ、突出部24と対向部221との間の接触圧が高まる。
また、実施形態1では、ハウジング1は一対の第1周壁121が対向する方向(左右方向)に比べて、一対の第2周壁122が対向する方向(前後方向)に長い形状を有するが、この構成に限らない。例えば、ハウジング1は一対の第2周壁122が対向する方向に比べて、一対の第1周壁121が対向する方向に長い形状を有してもよいし、平面視正方形状であってもよい。
また、実施形態1では、コンタクト2は少なくとも連結部23に弾性を有しているが、この構成に限らず、例えば、コンタクト2は連結部23以外の基部22又は接点部21等に弾性を有していてもよい。
また、実施形態1では、ハウジング1がインサート成形により取付金具3と一体化されているが、取付金具3は、コンタクト2と同様に、圧入等により、ハウジング1に固定されてもよい。反対に、ハウジング1は、コンタクト2をインサート品としてインサート成形されることで、コンタクト2は、取付金具3と同様に、少なくとも一部がハウジング1に埋め込まれた状態でハウジング1に固定されてもよい。
また、コネクタ101と回路基板71との接合手段、及び相手側コネクタ102と回路基板72との接合手段は、半田付けに限らず、例えば、導電性ペースト又は圧着等であってもよい。
実施形態1に係る接続装置100では、コネクタ101がソケットであり、相手側コネクタ102がヘッダであるが、これに限定する趣旨ではない。つまり、接続装置100において、コネクタ101がヘッダであり、相手側コネクタ102がソケットであってもよい。さらに、接続装置100を構成するヘッダ及びソケットの両方が、少なくとも接続状態において、連結部23を含む第1経路R1とは別の経路であって突出部24を含む第2経路R2にて、接点部21が対向部221と導通するコンタクト2を備えていてもよい。
(実施形態2)
本実施形態に係る接続装置100Aは、図6A~図7Bに示すように、コネクタ101A及び相手側コネクタ102Aの具体的な形状が、実施形態1に係る接続装置100と相違する。以下、実施形態1と同様の構成については、実施形態1と同様の符号を付して適宜説明を省略することがある。
本実施形態では、コネクタ101Aは、ハウジング1Aと、複数(ここでは40本)のコンタクト2Aと、を備えている。このコネクタ101Aは、取付金具3(図2A参照)を備えていない。
ハウジング1Aは、実施形態1におけるハウジング1と同様に、上下方向の両面のうち相手側コネクタ102Aとの対向面となる上面13Aの中央部に、凹部14Aを有する。
複数のコンタクト2Aは、圧入によってハウジング1Aに保持されている。一方のコンタクト群を構成する20本のコンタクト2Aと、他方のコンタクト群を構成する20本のコンタクト2Aとは、ハウジング1Aを左右方向に2等分する基準面に対して、面対称に配置されている。
相手側コネクタ102Aは、相手側ハウジング4Aと、複数(ここでは40本)の相手側コンタクト5Aと、を備えている。この相手側コネクタ102Aは、相手側取付金具6(図2A参照)を備えていない。
コネクタ101Aに相手側コネクタ102Aが接続された接続状態において、相手側ハウジング4Aの少なくとも一部がハウジング1Aの凹部14Aに嵌り込むように、凹部14Aに対応した形状及び寸法に相手側ハウジング4Aが構成されている。
ここにおいて、ハウジング1Aは、凹部14Aの内側面における少なくとも1つの角部に、コネクタ101Aに対する相手側コネクタ102Aの逆組を防止するための第1規制部11Aを有している。図6Aの例では、平面視において、右前方及び右後方の2箇所の角部に、それぞれテーパ面からなる第1規制部11Aが形成されている。一方、相手側ハウジング4Aは、ハウジング1Aの凹部14Aに嵌り込む部位の外側面における少なくとも1つの角部に、コネクタ101Aに対する相手側コネクタ102Aの逆組を防止するための第2規制部41Aを有している。図6Aの例では、平面視において、右前方及び右後方の2箇所の角部に、それぞれテーパ面からなる第2規制部41Aが形成されている。
第1規制部11Aは、平面視においてハウジング1Aの中心点に対して非点対称に形成されている。第2規制部41Aは、平面視において相手側ハウジング4Aの中心点に対して非点対称に形成されている。これにより、コネクタ101Aに対して、相手側コネクタ102Aが正規の向きと逆向きに組み合わされると、相手側ハウジング4Aがハウジング1Aの凹部14Aに嵌らず、コネクタ101Aに対する相手側コネクタ102Aの逆組が防止される。本開示でいう「逆組」は、コネクタ101Aに対し、相手側コネクタ102Aが正規の向きと逆向きに組み合わされること、具体的には、相手側コネクタ102Aが、図6Aに示す状態から前後を逆転させた状態で、コネクタ101Aに組み合わされることをいう。
複数の相手側コンタクト5Aは、圧入によって相手側ハウジング4Aに保持されている。一方のコンタクト群を構成する20本の相手側コンタクト5Aと、他方のコンタクト群を構成する20本の相手側コンタクト5Aとは、相手側ハウジング4Aを左右方向に2等分する基準面に対して、面対称に配置されている。
コンタクト2Aは、図7Aに示すように、接点部21Aと、基部22Aと、連結部23Aと、突出部24Aと、接続部25Aと、を備えている。これら接点部21A、基部22A、連結部23A、突出部24A及び接続部25Aは、継ぎ目なく一体に構成されている。コンタクト2Aがハウジング1Aに保持された状態においては、ハウジング1Aの左右方向の各端面からは、接続部25Aが突出する。例えば、半田付け等の接合手段にて接続部25Aが回路基板71に接合されることにより、回路基板71とコンタクト2Aとは、電気的かつ機械的に接続される。
さらに、コンタクト2Aがハウジング1Aに保持された状態において、ハウジング1Aにおける凹部14Aの内側面のうち、左右方向に対向する一対の内側面からは、コンタクト2Aにおける接点部21Aの少なくとも一部が突出する。これにより、接続状態においては、接点部21Aが相手側コンタクト5Aに接触して、コネクタ101Aと相手側コネクタ102Aとが電気的に接続される。
本実施形態では、連結部23Aは、基部22Aの上端部と、接点部21Aの上端部とを連結する。連結部23Aは、下方に開放された略U字状に形成されている。突出部24Aは、接点部21Aの下端部につながっている。突出部24Aは、下方に凸となる略U字状の曲げ部241Aを有している。基部22Aは、突出部24Aと対向する対向部221Aを有する。
このコンタクト2Aでは、図7Aに示すような非接続状態においては、突出部24Aは対向部221Aに対し隙間を介して対向し、突出部24Aと対向部221Aとは非接触の状態にある。これに対して、図7Bに示すような接続状態においては、突出部24Aが対向部221Aに接触することにより、突出部24Aが対向部221Aと導通する。すなわち、接続状態では、相手側コンタクト5Aから接点部21Aに、接点部21Aを基部22A側に押す力が作用し、連結部23Aが弾性変形して、接点部21Aが基部22Aに近づく向きに移動する。これに伴って、突出部24Aも基部22Aに近づく向きに移動し、突出部24Aが対向部221Aに接触する。そのため、接続状態では、突出部24Aと対向部221Aとは、連結部23Aを介さずに直接的に導通することになり、接点部21Aと対向部221Aとの間には第2経路R2(図1B参照)が形成される。
したがって、本実施形態に係る接続装置100Aでも、少なくとも「接続状態」では、連結部23Aを含む第1経路R1(図1B参照)とは別の経路であって突出部24Aを含む第2経路R2(図1B参照)にて、接点部21Aが対向部221Aと導通する。その結果、本実施形態に係るコンタクト2A、それを備えるコネクタ101A、及びそれを備える接続装置100Aでは、電気抵抗を小さく抑えることが可能である。
実施形態2で説明した種々の構成は、実施形態1で説明した種々の構成(変形例を含む)と適宜組み合わせて適用可能である。一例として、コネクタ101Aに対する相手側コネクタ102Aの逆組を防止するための構成(第1規制部11A及び第2規制部41A)は、実施形態1に係る接続装置100にも適用可能である。具体的には、図2Aにおけるハウジング1が、凹部14の内側面の一部に第1規制部としての少なくとも1つのリブを有し、相手側ハウジング4が、外側面の一部に第2規制部としての少なくとも1つの溝部を有していればよい。第1規制部としての少なくとも1つのリブは、平面視においてハウジング1の中心点に対して非点対称に形成される。第2規制部としての少なくとも1つの溝部は、平面視において相手側ハウジング4の中心点に対して非点対称に形成されている。これにより、コネクタ101に対して、相手側コネクタ102が正規の向きと逆向きに組み合わされると、相手側ハウジング4がハウジング1の凹部14に嵌らず、コネクタ101に対する相手側コネクタ102の逆組が防止される。上記リブと溝部との関係は逆であってもよく、つまり第1規制部が少なくとも1つの溝部であって、第2規制部が少なくとも1つのリブであってもよい。
(実施形態3)
本実施形態に係る接続装置100Bは、図8A及び図8Bに示すように、コネクタ101B及び相手側コネクタ102Bの具体的な形状が、実施形態1に係る接続装置100と相違する。以下、実施形態1と同様の構成については、実施形態1と同様の符号を付して適宜説明を省略することがある。
本実施形態では、コネクタ101Bは、1本のコンタクト2Bにつき、相手側コネクタ102Bの相手側コンタクト5Bと第1接点部(接点部21B)及び第2接点部(接点部26B)の2箇所で接触する、2点接触タイプのコネクタである。2点接触タイプのコネクタであれば、電気的な接続信頼性を確保しつつ、上下方向の寸法、つまり回路基板71からの突出寸法をより小さく抑えて更なる低背化を図ることが可能である。
本実施形態では、コネクタ101Bは、ハウジング1Bと、複数のコンタクト2Bと、を備えている。
ハウジング1Bは、上下方向の両面のうち相手側コネクタ102Bとの対向面となる上面13Bに、左右方向に並ぶ一対の凹部14Bを有する。
複数のコンタクト2Bは、ハウジング1Bに保持されている。一方のコンタクト群を構成する複数本のコンタクト2Bと、他方のコンタクト群を構成する複数本のコンタクト2Bとは、ハウジング1Bを左右方向に2等分する基準面に対して、面対称に配置されている。
相手側コネクタ102Bは、相手側ハウジング4Bと、複数の相手側コンタクト5Bと、を備えている。
コネクタ101Bに相手側コネクタ102Bが接続された接続状態において、相手側ハウジング4Bの少なくとも一部がハウジング1Bの一対の凹部14Bに嵌り込むように、一対の凹部14Bに対応した形状及び寸法に相手側ハウジング4Bが構成されている。
複数の相手側コンタクト5Bは、相手側ハウジング4Bに保持されている。一方のコンタクト群を構成する複数本の相手側コンタクト5Bと、他方のコンタクト群を構成する複数本の相手側コンタクト5Bとは、相手側ハウジング4Bを左右方向に2等分する基準面に対して、面対称に配置されている。
コンタクト2Bは、図8Aに示すように、(第1)接点部21Bと、基部22Bと、連結部23Bと、突出部24Bと、接続部25Bと、(第2)接点部26Bと、を備えている。これら接点部21B、基部22B、連結部23B、突出部24B、接続部25B及び接点部26Bは、継ぎ目なく一体に構成されている。コンタクト2Bがハウジング1Bに保持された状態においては、ハウジング1Bの左右方向の各端面からは、接続部25Bが突出する。例えば、半田付け等の接合手段にて接続部25Bが回路基板71に接合されることにより、回路基板71とコンタクト2Bとは、電気的かつ機械的に接続される。
本実施形態では、連結部23Bは、基部22Bの上端部と、接点部21Bの上端部とを連結する。連結部23Bは、下方に開放された略U字状に形成されている。突出部24Bは、接点部21Bの下端部につながっている。突出部24Bは、左右方向において基部22B側に凸となる突片244Bを有している。突片244Bは、左右方向において基部22Bから離れる向きに開放された略U字状に形成されている。さらに、突出部24Bの先端部(接点部21Bとは反対側の端部)は接点部26Bにつながっている。第1接点部である接点部21Bと、第2接点部である接点部26Bとは左右方向において互いに対向する。本実施形態では、コンタクト2Bのうち、少なくとも連結部23B及び突出部24Bが弾性を有する。
コンタクト2Bがハウジング1Bに保持された状態において、ハウジング1Bにおける一対の凹部14Bの各々の内側面のうち、左右方向に対向する一対の内側面からは、接点部21B及び接点部26Bの少なくとも一部が突出する。これにより、接続状態においては、接点部21B及び接点部26Bが、相手側コンタクト5Bに接触して、コネクタ101Bと相手側コネクタ102Bとが電気的に接続される。具体的には、相手側コンタクト5Bを保持した相手側ハウジング4Bが、接点部21B及び接点部26Bの間に挿入されることにより、接点部21B及び接点部26Bの間に相手側コンタクト5Bが挟まれる。このとき、突出部24Bの弾性により、接点部21B及び接点部26Bが相手側コンタクト5Bに押し付けられる。
また、このコンタクト2Bでは、図8Aに示すような非接続状態においては、突出部24Bは突片244Bにて対向部221Bと隙間を介して対向し、突出部24Bと対向部221Bとは非接触の状態にある。これに対して、図8Bに示すような接続状態においては、突出部24Bが突片244Bにて対向部221Bに接触することにより、突出部24Bが対向部221Bと導通する。すなわち、接続状態では、相手側コンタクト5Bから接点部21Bに、接点部21Bを基部22B側に押す力が作用し、連結部23Bが弾性変形して、接点部21Bが基部22Bに近づく向きに移動する。これに伴って、突出部24Bの突片244Bも基部22Bに近づく向きに移動し、突出部24Bが突片244Bにて対向部221Bに接触する。そのため、接続状態では、突出部24Bと対向部221Bとは、連結部23Bを介さずに直接的に導通することになり、接点部21Bと対向部221Bとの間には第2経路R2(図1B参照)が形成される。
したがって、本実施形態に係る接続装置100Bでも、少なくとも「接続状態」では、連結部23Bを含む第1経路R1(図1B参照)とは別の経路であって突出部24Bを含む第2経路R2(図1B参照)にて、接点部21Bが対向部221Bと導通する。その結果、本実施形態に係るコンタクト2B、それを備えるコネクタ101B、及びそれを備える接続装置100Bでは、電気抵抗を小さく抑えることが可能である。特に、本実施形態のような2点接触タイプのコネクタ101Bにおいては、(第1)接点部21Bだけでなく、(第2)接点部26Bと対向部221Bとの間にも、第1経路R1(図1B参照)及び第2経路R2(図1B参照)の2つの経路が形成される。したがって、電気抵抗をより小さく抑えることが可能である。
また、実施形態3の変形例として、コンタクト2Bxは、図9A及び図9Bに示すように、突出部24Bxが切欠部272Bxにて対向部221Bxと分離された構成であってもよい。コンタクト2Bxは、図9A及び図9Bに示すように、(第1)接点部21Bxと、基部22Bxと、連結部23Bxと、突出部24Bxと、接続部25Bxと、(第2)接点部26Bxと、を備えている。これら接点部21Bx、基部22Bx、連結部23Bx、突出部24Bx、接続部25Bx及び接点部26Bxは、実施形態3のコンタクト2Bの接点部21B、基部22B、連結部23B、突出部24B、接続部25B及び接点部26Bにそれぞれ対応する。さらに、突出部24Bxの突片244Bxは、実施形態3のコンタクト2Bの突片244Bに対応する。
上記コンタクト2Bxの製造方法としては、板材(金属板)から直接的に図9Bに示すコンタクト2Bxを製造する方法と、板材から図9Aに示す中間生成物をまず生成し、最終的に図9Bに示すコンタクト2Bxを製造する方法と、がある。
前者の製造方法にあっては、板材(金属板)に対して、例えば、打ち抜き加工等により、図9Bに示すように、突出部24Bxと対向部221Bxとの間に切欠部272Bxが形成された状態のコンタクト2Bxを形成する。すなわち、このコンタクト2Bxでは、図9Bに示すように、突出部24Bxの突片244Bxは、切欠部272Bxを介して対向部221Bxと対向する。
後者の製造方法におけるコンタクト2Bxの中間生成物にあっては、図9Aに示すように、突出部24Bxの突片244Bxは、つなぎ271Bxにて、対向部221Bxとつながっている。突片244Bx、つなぎ271Bx及び対向部221Bxは継ぎ目なく一体に構成されている。このようなコンタクト2Bxの中間生成物に対して、例えば、打ち抜き加工等により、つなぎ271Bxを除去する加工が行われることで、突出部24Bxと対向部221Bxとの間には切欠部272Bxが形成される。すなわち、このコンタクト2Bxでは、図9Aに示すようなコンタクト2Bxの中間生成物に対して、図9Bに示すような切欠部272Bxを形成することで、突出部24Bx及び対向部221Bxが形成される。
本変形例に係るコンタクト2Bxの構成によれば、コンタクト2Bxの製造過程において、切欠部272Bxの寸法を調整することで、突出部24Bxと対向部221Bxとの間の間隔(ギャップ)を調整可能である。
実施形態3で説明した種々の構成(変形例を含む)は、実施形態1又は実施形態2で説明した種々の構成(変形例を含む)と適宜組み合わせて適用可能である。例えば、実施形態1で説明したコンタクト2においても、実施形態3の変形例として説明したように、突出部24が切欠部にて対向部221と分離される構成は採用可能である。
(実施形態4)
本実施形態に係る接続装置100Cは、図10A及び図10Bに示すように、相手側コネクタ102Cの具体的な形状が、実施形態1に係る接続装置100と相違する。以下、実施形態1と同様の構成については、実施形態1と同様の符号を付して適宜説明を省略することがある。
本実施形態では、コネクタ101Cは、ハウジング1Cと、複数のコンタクト2Cと、を備えている。ハウジング1Cは、実施形態1に係るコネクタ101のハウジング1と同様の構成を有するので、ここでは説明を省略する。
コンタクト2Cは、接点部21Cと、基部22Cと、連結部23Cと、突出部24Cと、を備えている。接点部21C、基部22C、連結部23C及び突出部24Cは、実施形態1に係るコンタクト2の接点部21、基部22、連結部23及び突出部24と同様の構成を有するので、ここでは説明を省略する。本実施形態では、基部22Cのうち、少なくとも突出部24Cとの対向方向における突出部24Cまでの距離が最小となる部位が、対向部221Cを構成する。
相手側コネクタ102Cは、相手側ハウジング4Cと、複数の相手側コンタクト5Cと、を備えている。相手側ハウジング4Cは、実施形態1に係る相手側コネクタ102の相手側ハウジング4と同様の構成を有するので、ここでは説明を省略する。
相手側コンタクト5Cは、図10Aに示すように、接点片51Cと、巻込片52Cと、接続片53Cと、差込片54Cと、を備えている。これら接点片51C、巻込片52C、接続片53及び差込片54Cは、継ぎ目なく一体に構成されている。接点片51C、巻込片52C及び接続片53Cは、実施形態1に係る相手側コンタクト5の接点片51、巻込片52及び接続片53と同様の構成を有するので、ここでは説明を省略する。
差込片54Cは、接続片53Cの一部から下方に延びている。差込片54Cと接点片51Cとは、いずれも上下方向に略平行に延びており、左右方向において隙間を介して対向する。差込片54Cは、一例として、相手側コンタクト5Cを構成する板材の一部が切り起こされて形成されている。差込片54Cは、接続状態において、突出部24Cと対向部221Cとの間に挟まれる導通部材である。
本実施形態に係る接続装置100Cでは、図10Aに示すような非接続状態においては、突出部24Cは対向部221Cに対し隙間を介して対向し、突出部24Cと対向部221Cとは非接触の状態にある。これに対して、図10Bに示すような接続状態においては、突出部24Cと対向部221Cとの間の隙間に差込片54Cが差し込まれ、突出部24Cと対向部221Cとの間に差込片54Cが挟まれた状態となる。この状態では、突出部24Cと差込片54Cとが接触し、かつ対向部221Cと差込片54Cとが接触するので、突出部24Cと対向部221Cとは、差込片54Cを介して導通する。要するに、接続状態では、突出部24Cと対向部221Cとは、導通部材である差込片54Cを介して間接的に導通することになり、接点部21Cと対向部221Cとの間には導通部材である差込片54Cを含む第2経路R2(図1B参照)が形成される。
上述したように、接続状態において、突出部24Cと対向部221Cとの間に挟まれる導通部材(差込片54C)を通して、突出部24Cが対向部221Cと導通する。したがって、本実施形態に係る接続装置100Cでも、少なくとも「接続状態」では、連結部23Cを含む第1経路R1(図1B参照)とは別の経路であって突出部24Cを含む第2経路R2(図1B参照)にて、接点部21Cが対向部221Cと導通する。その結果、本実施形態に係るコンタクト2C、それを備えるコネクタ101C、及びそれを備える接続装置100Cでは、電気抵抗を小さく抑えることが可能である。
実施形態4の変形例として、接続状態において、突出部24Cと対向部221Cとの間に挟まれる導通部材は、相手側コンタクト5Cの一部である差込片54Cに限らず、例えば、相手側コンタクト5Cとは別の金属部材であってもよい。この場合でも、接続状態においては、突出部24Cと対向部221Cとの間に導通部材が挟まれることにより、導通部材を通して突出部24Cと対向部221Cとが導通する。
また、実施形態4では、非接続状態においては、突出部24Cが対向部221Cに対し隙間を介して対向するが、この構成に限らず、非接続状態において突出部24Cが対向部221Cと接触していてもよい。
実施形態4で説明した種々の構成(変形例を含む)は、実施形態1~3の各々で説明した種々の構成(変形例を含む)と適宜組み合わせて適用可能である。
(実施形態5)
本実施形態に係る接続装置は、図11A及び図11Bに示すように、コネクタに用いられるコンタクト2Dの具体的な形状が、実施形態3に係る接続装置100Bと相違する。以下、実施形態3と同様の構成については、実施形態3と同様の符号を付して適宜説明を省略することがある。
コンタクト2Dは、実施形態3に係るコネクタ101Bのハウジング1Bと同様のハウジングに保持される。ここで、本実施形態に係るコネクタは、ハウジングに保持される複数本のコンタクトのうちの少なくとも1本が、図11A及び図11Bに示すコンタクト2Dであればよい。
コンタクト2Dは、図11Aに示すように、(第1)接点部21Dと、基部22Dと、連結部23Dと、突出部24Dと、接続部25Dと、(第2)接点部26Dと、を備えている。これら接点部21D、基部22D、連結部23D、突出部24D、接続部25D及び接点部26Dは、実施形態3のコンタクト2Bの接点部21B、基部22B、連結部23B、突出部24B、接続部25B及び接点部26Bにそれぞれ対応する。
コンタクト2Dは、接点部21D及び接点部26Dの組み合わせを複数組(ここでは3組)有している。より詳細には、コンタクト2Dは、接点部21Dから接点部26Dにかけての部位が、前後方向に3分割されている。言い換えれば、コンタクト2Dは、それぞれ3分割された接点部21D及び接点部26D、つまり三又の接点部21D及び接点部26Dを有している。このようなコンタクト2Dは、例えば、電源端子のように、比較的大電流を流す用途に特に好適である。
コンタクト2Dでは、これら複数組(ここでは3組)の接点部21D及び接点部26Dのうち、少なくとも1組の接点部21D及び接点部26Dの間にのみ、突出部24Dが設けられている。つまり、少なくとも1組の接点部21D及び接点部26Dの間は、突出部24Dにて連結されている。突出部24Dは、接点部21Dの下端部につながっている。突出部24Dは、左右方向において基部22D側に凸となる突片244Dを有している。突片244Dは、左右方向において基部22Dから離れる向きに開放された略U字状に形成されている。さらに、突出部24Dの先端部(接点部21Dとは反対側の端部)は接点部26Dにつながっている。一方、複数組(ここでは3組)の接点部21D及び接点部26Dのうち、突出部24Dが設けられていない接点部21D及び接点部26Dの組み合わせについては、接点部21Dと接点部26Dとが直接的につながっている。つまり、接点部21Dの下端部は基部22Dから離れる向きに延長されており、その先端部(接点部21Dとは反対側の端部)が接点部26Dにつながっている。
図11A及び図11Bの例では、前後方向に並ぶ3組の接点部21D及び接点部26Dのうち、中央に位置する1組の接点部21D及び接点部26Dの間にのみ、突出部24Dが設けられている。ただし、この構成に限らず、例えば、図12Aに示すように、前後方向に並ぶ3組の接点部21D及び接点部26Dのうち、前後両側に位置する2組の接点部21D及び接点部26Dの間に、それぞれ突出部24Dが設けられていてもよい。また、例えば、図12Bに示すように、前後方向に並ぶ3組の接点部21D及び接点部26Dのうち、全て(3組)の接点部21D及び接点部26Dの間に、それぞれ突出部24Dが設けられていてもよい。
本実施形態に係る接続装置では、少なくとも「接続状態」では、連結部23Dを含む第1経路R1(図1B参照)とは別の経路であって突出部24Dを含む第2経路R2(図1B参照)にて、接点部21Dが対向部221Dと導通する。その結果、本実施形態に係るコンタクト2D、それを備えるコネクタ、及びそれを備える接続装置では、電気抵抗を小さく抑えることが可能である。特に、本実施形態のような接点部21D及び接点部26Dの組み合わせを複数組有するコンタクト2Dによれば、相手側コネクタとの接触点が多くなり、電気抵抗をより小さく抑えることが可能である。
実施形態5の変形例として、コンタクト2Dは、接点部21D及び接点部26Dの組み合わせを2組又は4組以上有していてもよい。
実施形態5で説明した種々の構成(変形例を含む)は、実施形態1~4の各々で説明した種々の構成(変形例を含む)と適宜組み合わせて適用可能である。
(まとめ)
以上説明したように第1の態様に係るコンタクト(2,2A~2D)は、相手側コネクタ(102,102A~102C)と電気的に接続可能なコネクタ(101,101A~101C)のコンタクトである。コンタクト(2,2A~2D)は、接点部(21,21A~21D)と、基部(22,22A~22D)と、連結部(23,23A~23D)と、突出部(24,24A~24D)と、を備える。接点部(21,21A~21D)は、相手側コネクタ(102,102A~102C)のコンタクト(相手側コンタクト5,5A~5C)に接触可能である。基部(22,22A~22D)は、少なくとも一部が接点部(21,21A~21D)に対し隙間を介して対向する。連結部(23,23A~23D)は、接点部(21,21A~21D)と基部(22,22A~22D)とを連結する。突出部(24,24A~24D)は、接点部(21,21A~21D)から、接点部(21,21A~21D)と基部(22,22A~22D)とが対向する対向方向において基部(22,22A~22D)側に突出する。基部(22,22A~22D)は、突出部(24,24A~24D)と対向する対向部(221,221A~221D)を有する。少なくとも接続状態において、第2経路(R2)にて接点部(21,21A~21D)が対向部(221,221A~221D)と導通する。接続状態は、接点部(21,21A~21D)が相手側コンタクト(5,5A~5C)に接触した状態である。第2経路(R2)は、連結部(23,23A~23D)を含む第1経路(R1)とは別の経路であって突出部(24,24A~24D)を含む。
この態様によれば、少なくとも接続状態において、接点部(21,21A~21D)と対向部(221,221A~221D)との間には、連結部(23,23A~23D)を含む第1経路(R1)と、第1経路(R1)とは別の第2経路(R2)と、が形成される。したがって、接続状態においては、第1経路(R1)のみで接点部(21,21A~21D)が対向部(221,221A~221D)と導通する構成に比べて、接点部(21,21A~21D)と基部(22,22A~22D)との間の電気抵抗が小さくなる。その結果、コンタクト(2,2A~2D)では、電気抵抗を小さく抑えることが可能である。
第2の態様に係るコンタクト(2,2A~2D)は、第1の態様において、接続状態において、突出部(24,24A~24D)が対向部(221,221A~221D)に接触する。これにより、突出部(24,24A~24D)が対向部(221,221A~221D)と導通する。
この態様によれば、接続状態において、突出部(24,24A~24D)を対向部(221,221A~221D)に接触させることにより、第2経路(R2)を容易に実現できる。
第3の態様に係るコンタクト(2,2A~2D)は、第2の態様において、接点部(21,21A~21D)が相手側コンタクト(5,5A~5C)と非接触の状態で、突出部(24,24A~24D)は、対向部(221,221A~221D)に対し隙間を介して対向する。
この態様によれば、接続状態でのみ、突出部(24,24A~24D)が対向部(221,221A~221D)に接触する。したがって、突出部(24,24A~24D)が対向部(221,221A~221D)に常時接触する構成に比べて、コンタクト(2,2A~2D)のへたりを抑制可能である。
第4の態様に係るコンタクト(2,2A~2D)では、第2又は3の態様において、接続状態において、接点部(21,21A~21D)が相手側コンタクト(5,5A~5C)から受ける力(F1)の方向に沿って、突出部(24,24A~24D)から対向部(221,221A~221D)に圧力(F2)が作用する。
この態様によれば、接点部(21,21A~21D)が相手側コンタクト(5,5A~5C)から受ける力(F1)が、突出部(24,24A~24D)から対向部(221,221A~221D)に有効に作用する。したがって、突出部(24,24A~24D)と対向部(221,221A~221D)との間の接触圧を確保しやすくなる。
第5の態様に係るコンタクト(2,2A~2D)では、第1の態様において、接続状態において、突出部(24,24A~24D)と対向部(221,221A~221D)との間に挟まれる導通部材を通して、突出部(24,24A~24D)が対向部(221,221A~221D)と導通する。
この態様によれば、突出部(24,24A~24D)と対向部(221,221A~221D)との隙間を導通部材で埋めることができるので、突出部(24,24A~24D)と対向部(221,221A~221D)との隙間の寸法設計の自由度が高くなる。
第6の態様に係るコンタクト(2,2A~2D)では、第1~5のいずれかの態様において、接点部(21,21A~21D)は、対向方向において基部(22,22A~22D)とは反対側に突出した突起部(211)を有する。突起部(211)と対向部(221,221A~221D)とは、対向方向に沿った一直線(L1)上に位置する。
この態様によれば、接点部(21,21A~21D)が相手側コンタクト(5,5A~5C)から受ける力が、突出部(24,24A~24D)から対向部(221,221A~221D)に有効に作用する。したがって、突出部(24,24A~24D)と対向部(221,221A~221D)との間の接触圧を確保しやすくなる。
第7の態様に係るコンタクト(2,2A~2D)では、第1~6のいずれかの態様において、基部(22,22A~22D)、連結部(23,23A~23D)、接点部(21,21A~21D)及び突出部(24,24A~24D)は、一平面に沿った通電経路(R0)を形成するように一続きに結合されている。接点部(21,21A~21D)における通電経路(R0)の延長方向の一端部が連結部(23,23A~23D)に結合され、他端部が突出部(24,24A~24D)に結合されている。
この態様によれば、第2経路(R2)は、接点部(21,21A~21D)に対して、通電経路(R0)の延長方向における第1経路(R1)とは反対側で、対向部(221,221A~221D)とつなぐことになる。したがって、第1経路(R1)及び第2経路(R2)を設けながらも、一平面に直交する方向におけるコンタクト(2,2A~2D)のサイズを小さく抑えることができる。
第8の態様に係るコンタクト(2,2A~2D)では、第7の態様において、突出部(24,24A~24D)は、連結部(23,23A~23D)から離れる向きに凸となる曲げ部(241,241A)を有する。
この態様によれば、相手側コンタクト(5,5A~5C)が突出部(24,24A~24D)の先端に引っ掛かることによるコンタクト(2,2A~2D)の変形(塑性変形)を抑制可能である。すなわち、コネクタ(101,101A~101C)と相手側コネクタ(102,102A~102C)との接続時、相手側コンタクト(5,5A~5C)が曲げ部(241,241A)に接触することで、突出部(24,24A~24D)に引っ掛かりにくくなる。
第9の態様に係るコンタクト(2,2A~2D)では、第8の態様において、連結部(23,23A~23D)は、曲げ部(241,241A)から離れる向きに凸となる折返し部(231)を有する。曲げ部(241,241A)は、折返し部(231)よりも大きな曲率を有する。
この態様によれば、接点部(21,21A~21D)と基部(22,22A~22D)とが対向する対向方向におけるコンタクト(2,2A~2D)のサイズを小さく抑えることができる。
第10の態様に係るコンタクト(2,2A~2D)では、第7~9のいずれかの態様において、一平面内で対向方向に交差する高さ方向において、連結部(23,23A~23D)から見た突出部(24,24A~24D)の高さ寸法(H2)は、連結部(23,23A~23D)から見た基部(22,22A~22D)の高さ寸法(H1)より小さい。
この態様によれば、相手側コンタクト(5,5A~5C)が突出部(24,24A~24D)の先端に引っ掛かることによるコンタクト(2,2A~2D)の変形(塑性変形)を抑制しやすくなる。また、コネクタ(101,101A~101C)の組立時においても、突出部(24,24A~24D)の変形(塑性変形)を抑制しやすくなる。
第11の態様に係るコンタクト(2,2A~2D)では、第7~10のいずれかの態様において、基部(22,22A~22D)と電気的に接続されており、回路基板(71)に接続可能な接続部(25,25A,25B,25D)を更に備える。基部(22,22A~22D)は、通電経路(R0)上において、接続部(25,25A,25B,25D)と連結部(23,23A~23D)との間に位置する。
この態様によれば、接続部(25,25A,25B,25D)と接点部(21,21A~21D)との間にある基部(22,22A~22D)が、少なくとも接続状態において、第2経路(R2)にて接点部(21,21A~21D)と導通する。したがって、第1経路(R1)のみで接続部(25,25A,25B,25D)が接点部(21,21A~21D)と導通する構成に比べて、接続部(25,25A,25B,25D)と接点部(21,21A~21D)との間の電気抵抗が小さくなる。
第12の態様に係るコンタクト(2,2A~2D)では、第11の態様において、接続状態において、接点部(21,21A~21D)と接続部(25,25A,25B,25D)との間の経路長は、第1経路(R1)経由よりも第2経路(R2)経由で短くなる。
この態様によれば、接続状態においては、接点部(21,21A~21D)と接続部(25,25A,25B,25D)との間において、第2経路(R2)を通して電流が流れることにより、電流経路のショートカットが可能になる。したがって、接続部(25,25A,25B,25D)と接点部(21,21A~21D)との間の電気抵抗をより小さくできる。
第13の態様に係るコンタクト(2,2A~2D)では、第1~12のいずれかの態様において、突出部(24,24A~24D)において対向部(221,221A~221D)と対向する対向面は、平坦面(243)を含む。
この態様によれば、突出部(24,24A~24D)と対向部(221,221A~221D)との間において、平坦面(243)による面接触を実現できるので、第2経路(R2)上に生じる接触抵抗を小さく抑えることができる。
第14の態様に係るコンタクト(2,2A~2D)では、第1~13のいずれかの態様において、対向部(221,221A~221D)において突出部(24,24A~24D)と対向する対向面は、基部側平坦面(222)を含む。
この態様によれば、突出部(24,24A~24D)と対向部(221,221A~221D)との間において、基部側平坦面(222)による面接触を実現できるので、第2経路(R2)上に生じる接触抵抗を小さく抑えることができる。
第15の態様に係るコンタクト(2,2A~2D)では、第1~14のいずれかの態様において、連結部(23,23A~23D)の少なくとも一部は弾性を有する。
この態様によれば、連結部(23,23A~23D)の弾性によって、接点部(21,21A~21D)と相手側コンタクト(5,5A~5C)との間の接触圧を確保できる。
第16の態様に係るコネクタ(101,101A~101C)は、第1~15のいずれかの態様に係るコンタクト(2,2A~2D)と、コンタクト(2,2A~2D)を保持するハウジング(1,1A~1C)と、を備える。
この態様によれば、少なくとも接続状態において、接点部(21,21A~21D)と対向部(221,221A~221D)との間には、連結部(23,23A~23D)を含む第1経路(R1)と、第1経路(R1)とは別の第2経路(R2)と、が形成される。したがって、接続状態においては、第1経路(R1)のみで接点部(21,21A~21D)が対向部(221,221A~221D)と導通する構成に比べて、接点部(21,21A~21D)と基部(22,22A~22D)との間の電気抵抗が小さくなる。その結果、コネクタ(101,101A~101C)では、電気抵抗を小さく抑えることが可能である。
第17の態様に係る接続装置(100,100A~100C)は、第16の態様に係るコネクタ(101,101A~101C)と、相手側コネクタ(102,102A~102C)と、を備える。
この態様によれば、少なくとも接続状態において、接点部(21,21A~21D)と対向部(221,221A~221D)との間には、連結部(23,23A~23D)を含む第1経路(R1)と、第1経路(R1)とは別の第2経路(R2)と、が形成される。したがって、接続状態においては、第1経路(R1)のみで接点部(21,21A~21D)が対向部(221,221A~221D)と導通する構成に比べて、接点部(21,21A~21D)と基部(22,22A~22D)との間の電気抵抗が小さくなる。その結果、接続装置(100,100A~100C)では、電気抵抗を小さく抑えることが可能である。
第2~15の態様に係る構成については、コンタクト(2,2A~2D)に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。