JP2022070688A - 情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラム - Google Patents

Abstract

【課題】宿泊施設における滞在を終了するユーザに対して効率的な配車を行うことができる技術を提供する。
【解決手段】本開示の情報処理装置は、宿泊施設に滞在するユーザに対する配車を管理する。情報処理装置の制御部は、ユーザの行動に関する情報である第一の情報、及びユーザの移動手段に関する情報である第二の情報を取得する。第一の情報に基づいてユーザが宿泊施設における滞在を終了することが予測され且つ第二の情報に基づいてユーザにより使用可能な車両が予め用意されていないことが判定される場合に、制御部は、配車を提案するための情報である提案情報を、ユーザに関連づけられた端末へ送信する。
【選択図】図５

Description

本開示は、情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムに関する。

ユーザの位置履歴に基づいて該ユーザが特定の目的地へ出かける可能性があるかを判定し、該ユーザが特定の目的地へ出かける可能性があると判定された場合に該ユーザの元に自動運転車両を派遣する技術が知られている（例えば、特許文献１を参照。）。

特表２０１９－５０５８９９号公報

本開示の目的は、宿泊施設における滞在を終了するユーザに対して効率的な配車を行うことができる技術を提供することにある。

本開示は、宿泊施設に滞在するユーザに対する配車を管理するための情報処理装置として捉えることができる。
その場合の情報処理装置は、例えば、
前記ユーザの行動に関する情報である第一の情報を取得することと、
前記ユーザの移動手段に関する情報である第二の情報を取得することと、
前記第一の情報に基づいて前記ユーザが前記宿泊施設における滞在を終了することが予測され且つ前記第二の情報に基づいて前記ユーザにより使用可能な車両が予め用意されていないことが判定される場合に、配車を提案するための情報である提案情報を、前記ユーザに関連づけられた端末へ送信することと、
を実行する、
制御部を備えるようにしてもよい。

本開示は、宿泊施設に滞在するユーザに対する配車を管理するための情報処理方法として捉えることもできる。
その場合の情報処理方法は、例えば、
宿泊施設に滞在するユーザに対する配車を管理するための情報処理方法であって、
前記ユーザの行動に関する情報である第一の情報を取得するステップと、
前記ユーザの移動手段に関する情報である第二の情報を取得するステップと、
前記第一の情報に基づいて前記ユーザが前記宿泊施設における滞在を終了することが予測され且つ前記第二の情報に基づいて前記ユーザにより使用可能な車両が予め用意されていないことが判定される場合に、配車を提案するための情報である提案情報を、前記ユーザに関連づけられた端末へ送信するステップと、
をコンピュータが実行するようにしてもよい。

本開示は、上記した情報処理方法を実現するための情報処理プログラム、又は該情報処理プログラムを格納した非一時的記憶媒体として捉えることもできる。

本開示によれば、宿泊施設における滞在を終了するユーザに対して効率的な配車を行う
ことができる技術を提供することができる。

配車システムの概要を示す図である。 実施形態における配車システムに含まれるサーバ装置、ユーザ端末、及びユーザ車両の構成の一例を概略的に示したブロック図である。 提案情報を受信したユーザ端末で表示されるメッセージの一例を示す図である。 位置情報テーブルの構成の一例を示す図である。 サーバ装置で行われる処理フローを示すフローチャートである。 変形例における配車システムに含まれるサーバ装置、ユーザ端末、及びユーザ車両の構成の一例を概略的に示したブロック図である。 予約情報テーブルの構成の一例を示す図である。

本開示は、ユーザが宿泊施設における滞在を終了すること、及びユーザにより使用可能な車両が予め用意されていないことを予測及び判定して、ユーザに対する配車の提案を行うことを特徴とする。

ホテル等の宿泊施設における滞在を終了するユーザは、宿泊施設からの移動手段として車両による移動を希望する場合がある。斯様な場合に、ユーザにより使用可能な車両が予め用意されていなければ、ユーザ自身が配車依頼を行ったり、又はユーザが宿泊施設の従業員を介して配車依頼を行ったりする必要があった。ユーザ自身が配車依頼を行う場合、ユーザが依頼先を調べたり、又はユーザが依頼先に問い合わせたりする手間がかかる。また、ユーザが宿泊施設の従業員を介して配車依頼を行う場合、ユーザが従業員に問い合わせを行ったり、又は従業員が依頼先に問い合わせを行ったりする手間がかかる。よって、宿泊施設における滞在を終了するユーザに対して効率的な配車を行うことが望まれる。

これに対し、本開示に係る情報処理装置では、ユーザが宿泊施設における滞在を終了すると予測され且つユーザにより使用可能な車両が予め用意されていないと判定される場合に、制御部が、配車を提案するための情報（提案情報）を、ユーザに関連づけられた端末へ送信する。詳細には、制御部は、ユーザの行動に関する情報である第一の情報と、ユーザの移動手段に関する情報である第二の情報と、を取得する。制御部は、第一の情報に基づいて、ユーザが宿泊施設における滞在を終了するかを予測する。ユーザが宿泊施設における滞在を終了すると予測された場合、制御部が、第二の情報に基づいて、ユーザにより使用可能な車両が予め用意されていないかを判定する。ユーザにより使用可能な車両が予め用意されていないと判定されると、制御部が、ユーザに関連づけられた端末に対して提案情報を送信する。ユーザに関連づけられた端末は、ユーザが携帯する端末でもよく、又は宿泊施設の従業員が使用する端末でもよい。ユーザが配車を希望する場合、ユーザ又は宿泊施設の従業員が上記の端末を介して提案情報に同意する旨の返信を行えばよい。これにより、宿泊施設における滞在を終了するユーザが配車を希望している場合に、ユーザ又は宿泊施設の従業員が配車依頼を行う手間を軽減することができる。また、ユーザが宿泊施設における滞在を終了すると予測される場合であっても、該ユーザにより使用可能な車両が予め用意されていると判定されれば、該ユーザに対して提案情報が送信されることを抑制することもできる。よって、本開示によれば、宿泊施設における滞在を終了するユーザに対して効率的な配車を行うことが可能になる。

本開示に係る第二の情報は、ユーザにより使用可能な車両が宿泊施設に関連づけられた駐車場に駐車されているかを示す情報（以下、「駐車情報」と記す場合もある。）を含んでもよい。ここでいう「ユーザにより使用可能な車両」とは、例えば、ユーザが所有権を
有する車両、又はユーザが使用権を有する車両（例えば、レンタカー、シェアリングカー、リースカー、又は社用車等）である。「宿泊施設に関連づけられた駐車場」は、宿泊施設の管理下にある駐車場（例えば、宿泊施設に併設される駐車場、又は宿泊施設と提携している駐車場等）でもよく、又は宿泊施設から徒歩で移動可能な距離の範囲内に位置する駐車場でもよい。

上記の駐車情報が、ユーザにより使用可能な車両が宿泊施設に関連づけられた駐車場に駐車されていることを示す場合、ユーザは、宿泊施設における滞在終了後に上記車両で移動すると予測することができる。これにより、宿泊施設における滞在終了後の移動手段として、ユーザにより使用可能な車両が予め用意されていると判定することができる。よって、上記の駐車情報が、ユーザにより使用可能な車両が宿泊施設に関連づけられた駐車場に駐車されていることを示す場合、制御部は、ユーザにより使用可能な車両が予め用意されていると判定する。一方、上記の駐車情報が、ユーザにより使用可能な車両が宿泊施設に関連づけられた駐車場に駐車されていないことを示す場合は、制御部は、ユーザにより使用可能な車両が予め用意されていないと判定する。これにより、宿泊施設における滞在終了後の移動手段として、ユーザにより使用可能な車両が予め用意されているかを精度よく判定することが可能となる。

なお、宿泊施設に関連づけられた駐車場が、当該宿泊施設の管理下にある駐車場であれば、制御部は、当該宿泊施設から上記の駐車情報を取得してもよい。これにより、制御部は、宿泊施設から取得した駐車情報に基づいて、ユーザにより使用可能な車両が予め用意されているかを判定することができる。

また、制御部は、ユーザにより使用可能な車両の位置情報と宿泊施設に関連づけられた駐車場の位置情報とに基づいて、上記の駐車情報を取得してもよい。すなわち、ユーザにより使用可能な車両の位置と宿泊施設に関連づけられた駐車場の位置とが一致していれば、制御部は、ユーザにより使用可能な車両が宿泊施設に関連づけられた駐車場に駐車されていることを示す情報を、上記の駐車情報として取得してもよい。一方、ユーザにより使用可能な車両の位置と宿泊施設に関連づけられた駐車場の位置とが一致していなければ、制御部は、ユーザにより使用可能な車両が宿泊施設に関連づけられた駐車場に駐車されていないことを示す情報を、上記の駐車情報として取得してもよい。これにより、制御部は、上記したようにして取得された駐車情報に基づいて、ユーザにより使用可能な車両が予め用意されているかを判定することができる。

なお、ユーザにより使用可能な車両が宿泊施設に関連づけられた駐車場に駐車されているか否かについては、ユーザにより使用可能な車両の位置と宿泊施設の位置との距離に基づいて判定されてもよい。例えば、上記の距離が徒歩で移動可能な距離の範囲内であれば、ユーザにより使用可能な車両が宿泊施設に関連づけられた駐車場に駐車されていると判定されてもよい。

本開示に係る第二の情報は、上記の駐車情報に加え、ユーザによるレンタカー又はシェアリングカーの予約に関する情報（以下、「予約情報」と記す場合もある。）を更に含んでもよい。その際、上記の予約情報は、ユーザ、レンタカーサービスの提供者、又はカーシェアリングサービスの提供者が使用する端末から取得されてもよい。例えば、レンタカー又はシェアリングカーの予約手続がユーザの端末にインストールされているアプリケーション・プログラムで行われた場合、制御部は、ユーザの端末と通信することで、上記の予約情報を取得してもよい。また、制御部は、レンタカーサービス又はカーシェアリングサービスの提供者が使用する端末と通信することで、上記の予約情報を取得してもよい。これにより、制御部は、上記したようにして取得した予約情報に基づいて、ユーザがレンタカー又はシェアリングカーの予約をしているかを判定することができる。

本開示に係る第二の情報が駐車情報と予約情報とを含む場合に、制御部は、それら駐車情報及び予約情報に基づいて、ユーザにより使用可能な車両が予め用意されていないかを判定してもよい。例えば、駐車情報が、ユーザにより使用可能な車両が宿泊施設に関連づけられた駐車場に駐車されていないことを示し、且つ、予約情報が、ユーザによるレンタカー及びシェアリングカーの予約が行われていないことを示していれば、制御部は、ユーザにより使用可能な車両が予め用意されていないと判定すればよい。また、駐車情報が、ユーザにより使用可能な車両が宿泊施設に関連づけられた駐車場に駐車されていることを示し、又は、予約情報が、ユーザによるレンタカー及びシェアリングカーの予約が行われていることを示していれば、制御部は、ユーザにより使用可能な車両が予め用意されていると判定すればよい。これにより、制御部は、ユーザにより使用可能な車両が予め用意されているかをより正確に判定することができる。

なお、第二の情報は、上記したような駐車情報及び予約情報以外の情報を含んでもよい。例えば、第二の情報は、宿泊施設にチェックインする直前におけるユーザ及び車両の各々の位置情報の履歴を含んでもよい。その場合、制御部は、宿泊施設にチェックインする直前におけるユーザの位置と車両の位置とが一致していれば、ユーザにより使用可能な車両が予め用意されていると判定してもよい。なお、ここでいう「車両」は、例えば、ユーザが所有権を有する車両、又はユーザが使用権を有する車両（レンタカー、シェアリングカー、リースカー等）である。

また、本開示に係る第一の情報は、ユーザが宿泊施設からのチェックアウトを示唆する行動を行ったかを示す情報を含んでもよい。「宿泊施設からのチェックアウトを示唆する行動」とは、例えば、ユーザが宿泊料金の支払を行うこと、ユーザが宿泊施設の従業員に対して宿泊料金の精算を依頼すること、又はユーザが宿泊施設の部屋を引き払うこと等である。また、「宿泊施設からのチェックアウトを示唆する行動」は、荷物のパッキングを行うこと、又は宿泊施設からのチェックアウトを示唆する会話を行うこともでもよい。これにより、第一の情報が、ユーザがチェックアウトに関連する行動を行ったことを示す場合、制御部は、ユーザが宿泊施設における滞在を終了すると予測することができる。

なお、ユーザが宿泊施設の滞在を終了することを予測する方法は、上記した方法に限られない。例えば、スケジュール管理用のアプリケーション・プログラムがユーザの端末にインストールされている場合は、制御部は、ユーザの端末と通信することで、宿泊施設における滞在が終了する予定日（チェックアウト予定日）に関する情報を取得してもよい。その場合、取得されたチェックアウト予定日が現時点の日付と一致していれば、制御部は、ユーザが宿泊施設における滞在を終了すると予測してもよい。また、当該宿泊施設に過去に宿泊した履歴を持つユーザについて、滞在終了日の平均的な起床時刻を予め統計的に求めておき、統計的に求められた起床時刻とユーザの実際の起床時刻との差が所定時間以内であれば、制御部が、ユーザが宿泊施設における滞在を終了すると予測してもよい。

＜実施形態＞
以下、本開示の具体的な実施形態について図面に基づいて説明する。本実施形態に記載される構成部品の寸法、材質、形状、相対配置等は、特に記載がない限り開示の技術的範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。

本実施形態では、ホテル等の宿泊施設に滞在するユーザに対して配車サービスを提供するためのシステム（以下、「配車システム」と記す場合もある。）に、本開示を適用する例について述べる。ここでは、配車サービスの対象となる車両として、タクシー又はオンデマンドバス等のように旅客輸送を目的とする車両（以下、「タクシー」と総称する場合もある。）を例にあげて説明を行う。なお、配車サービスの対象となる車両は、レンタカ
ー又はシェアリングカーでもよい。

（配車システムの概要）
図１は、ホテル等の宿泊施設へタクシーを配車する配車システムの一構成例を示す図である。図１に示す例では、配車システムは、タクシー１０と、サーバ装置１００と、ユーザ車両２０と、ユーザ端末２００と、を含んで構成される。

タクシー１０は、旅客輸送を行うための車両である。サーバ装置１００は、タクシー１０の配車を管理するための情報処理装置である。ユーザ車両２０は、宿泊施設に滞在するユーザが使用可能な車両である。すなわち、ユーザ車両２０は、ユーザが所有権を有する車両若しくはユーザが使用権を有する車両（レンタカー、シェアリングカー、リースカー、又は社用車等）である。ユーザ車両２０は、自車両の現在位置を取得して、取得された現在位置に関する情報（位置情報）をサーバ装置１００へ送信する機能を有する。なお、宿泊施設に滞在するユーザが車両の所有権及び使用権を有していない場合は、ユーザ車両２０が配車システムに含まれなくてよい。ユーザ端末２００は、宿泊施設に滞在するユーザが使用する携帯端末である。

配車システムでは、サーバ装置１００が、ユーザが宿泊施設における滞在を終了するかを予測する。ユーザが宿泊施設における滞在を終了すると予測されると、サーバ装置１００が、ユーザ車両２０の位置情報に基づいて、ユーザが予めユーザ車両２０を用意しているかを判定する。ここでいう「ユーザが予めユーザ車両２０を用意している」とは、宿泊施設における滞在を終了するユーザが、ユーザ車両２０を、宿泊施設からの移動手段として使用可能な状態に置いておくことをいう。ユーザが予めユーザ車両２０を用意していないと判定されると、サーバ装置１００が、タクシー１０の配車を提案するための情報（提案情報）を、ユーザ端末２００へ送信する。提案情報に同意（タクシー１０の配車に同意）するための情報（同意情報）がユーザ端末２００からサーバ装置１００へ返信されると、サーバ装置１００が、タクシー１０に対して配車指令を送信する。これにより、宿泊施設における滞在を終了するユーザが予めユーザ車両２０を用意していない場合に、当該ユーザは、煩雑な手間をかけることなく、配車依頼を行うことが可能になる。また、宿泊施設における滞在を終了するユーザが予めユーザ車両２０を用意している場合に、提案情報が不要にユーザ端末２００へ送信されることを抑制することもできる。

（配車システムの構成）
図２は、配車システムに含まれるサーバ装置１００、ユーザ端末２００、及びユーザ車両２０の構成の一例を概略的に示したブロック図である。

（サーバ装置１００）
サーバ装置１００は、タクシー１０の配車を管理する装置であり、本開示に係る「情報処理装置」に相当する。サーバ装置１００は、汎用のコンピュータにより構成することができる。例えば、サーバ装置１００は、プロセッサ（ＣＰＵ、又はＧＰＵ等）と、主記憶装置（ＲＡＭ、又はＲＯＭ等）と、補助記憶装置（ＥＰＲＯＭ、ハードディスクドライブ、又はリムーバブルメディア等）を含んで構成される。なお、リムーバブルメディアは、例えば、ＵＳＢメモリ、ＣＤ、又はＤＶＤ等の記録媒体でもよい。補助記憶装置には、オペレーティングシステム（ＯＳ）、各種プログラム、及び各種テーブル等が格納される。補助記憶部に格納されるプログラムには、宿泊施設における滞在を終了するユーザに対して配車を提案するためのプログラムも含まれる。斯様なサーバ装置１００では、プロセッサが補助記憶装置に格納されたプログラムを実行することで、後述するような、所定の目的に合致した各機能を実現する。なお、サーバ装置１００の一部又は全部の機能は、ＡＳＩＣ又はＦＰＧＡ等のハードウェア回路で実現されてもよい。

本例におけるサーバ装置１００は、図２に示すように、通信部１０１、制御部１０２、及び記憶部１０３を有して構成される。なお、サーバ装置１００の構成は、図２に示す例に限らず、適宜構成要素の省略、置換、追加が行われてもよい。

通信部１０１は、サーバ装置１００をネットワークに接続するための装置である。例えば、通信部１０１は、ＬＡＮ（Local Area Network）、ＷＡＮ（Wide Area Network）、
又はＷｉ－Ｆｉ（登録商標）等の通信網を利用して、ネットワーク経由で外部装置との通信を行うための通信インタフェースを含んで構成される。なお、通信部１０１は、５Ｇ（5th-Generation）若しくはＬＴＥ（Long Term Evolution）等の移動体通信サービス、又
はＷｉ－Ｆｉ等の無線通信網を利用して、外部装置との通信を行うように構成されてもよい。

制御部１０２は、ＣＰＵ等のプロセッサにより構成され、サーバ装置１００の制御を司る。本例における制御部１０２は、取得部１０２１、予測部１０２２、及び配車部１０２３等の機能モジュールを有する。これらの機能モジュールは、補助記憶装置に記憶されているプログラムをプロセッサが実行することで実現される。

取得部１０２１は、第一の情報及び第二の情報を取得する。第一の情報は、ユーザの行動に関する情報であり、より具体的には、ユーザが宿泊施設からのチェックアウトを示唆する行動を行ったか否かを示す情報である。「宿泊施設からのチェックアウトを示唆する行動」は、例えば、ユーザが宿泊料金の支払を行うこと、ユーザが宿泊施設の従業員に対して宿泊料金の精算を依頼すること、又はユーザが宿泊施設の部屋を引き払うこと等である。これらの行動をユーザが行ったかについては、宿泊施設からサーバ装置１００へ提供されてもよい。また、ユーザが宿泊施設からのチェックアウトを示唆する行動を行ったかについては、宿泊施設内に設置されている監視カメラ等により撮影された画像を解析することで取得されてもよい。

なお、宿泊施設からのチェックアウトを示唆する行動は、上記した例に限られず、例えば、荷物のパッキングを行うこと、又は宿泊施設からのチェックアウトを示唆する会話を行うこと等でもよい。ユーザが荷物のパッキングを行ったかについては、トランクケース等に取り付けられた物体検出センサ（例えば、超音波又は電波（ミリ波）を利用したエコーロケーション技術により物体を検出するセンサ等）、又はトランクケース等に取り付けられた施解錠センサの検出信号に基づいて判定されてもよい。ユーザが宿泊施設からのチェックアウトを示唆する会話を行ったかについては、宿泊施設内に設置された収音装置又はユーザ端末２００に設けられた収音装置によって収音された音声を解析することで判定されてもよい。

また、スケジュール管理用のアプリケーション・プログラムがユーザ端末２００にインストールされている場合、取得部１０２１は、通信部１０１を介してユーザ端末２００と通信することでチェックアウト予定日に関する情報を、第一の情報として取得してもよい。また、取得部１０２１は、ユーザの起床時刻を、第一の情報として取得してもよい。

第二の情報は、ユーザの移動手段に関する情報である。本例における第二の情報は、ユーザ車両２０が宿泊施設に関連づけられた駐車場に駐車されているかを示す情報（駐車情報）である。ここでいう「宿泊施設に関連づけられた駐車場」は、例えば、宿泊施設の管理下にある駐車場（宿泊施設に併設される駐車場、又は宿泊施設と提携している駐車場等）、又は宿泊施設から徒歩で移動可能な距離の範囲内に位置する駐車場等である。本例では、ユーザ車両２０の位置情報と宿泊施設に関連づけられた駐車場の位置情報とに基づいて上記の駐車情報が生成されることで、第二の情報の取得が為される。例えば、取得部１０２１は、ユーザ車両２０の位置と宿泊施設に関連づけられた駐車場の位置とが一致して
いるかを判定することで、駐車情報を生成する。すなわち、ユーザ車両２０の位置と宿泊施設に関連づけられた駐車場の位置とが一致している場合は、取得部１０２１は、ユーザ車両２０が宿泊施設に関連づけられた駐車場に駐車されていることを示す情報を、駐車情報として生成する。一方、ユーザ車両２０の位置と宿泊施設に関連づけられた駐車場の位置とが一致しない場合は、取得部１０２１は、ユーザ車両２０が宿泊施設に関連づけられた駐車場に駐車されていないことを示す情報を、駐車情報として生成する。別法として、取得部１０２１は、ユーザ車両２０の位置と宿泊施設の位置との距離が徒歩で移動可能な距離の範囲内であるかを判定することで、駐車情報を生成してもよい。すなわち、ユーザ車両２０の位置と宿泊施設の位置との距離が徒歩で移動可能な距離の範囲内である場合は、取得部１０２１は、ユーザ車両２０が宿泊施設に関連づけられた駐車場に駐車されていることを示す情報を、駐車情報として生成してもよい。一方、ユーザ車両２０の位置と宿泊施設の位置との距離が徒歩で移動可能な距離の範囲外である場合は、取得部１０２１は、ユーザ車両２０が宿泊施設に関連づけられた駐車場に駐車されていないことを示す情報を、駐車情報として生成してもよい。上記した方法による駐車情報の生成処理は、後述の記憶部１０３に格納されているデータに基づいて行われる。

なお、宿泊施設に関連づけられた駐車場が宿泊施設の管理下にある駐車場のみであれば、宿泊施設からサーバ装置１００へ駐車情報が提供されてもよい。

また、第二の情報は、上記したような駐車情報に限られない。例えば、第二の情報は、宿泊施設にチェックインする直前におけるユーザ端末２００及びユーザ車両２０の各々の位置情報の履歴でもよい。

取得部１０２１により取得された第一の情報及び第二の情報は、取得部１０２１から予測部１０２２へ渡される。

予測部１０２２は、ユーザが宿泊施設における滞在を終了するかを予測するとともに、ユーザが予めユーザ車両２０を用意していないかを判定する。ユーザが宿泊施設における滞在を終了するかの予測は、上記の第一の情報に基づいて行われる。すなわち、第一の情報が、ユーザが宿泊施設からのチェックアウトを示唆する行動を行ったことを示す場合、予測部１０２２は、ユーザが宿泊施設における滞在を終了すると予測する。一方、第一の情報が、ユーザが宿泊施設からのチェックアウトを示唆する行動を行っていないことを示す場合、予測部１０２２は、ユーザが宿泊施設における滞在を終了しないと予測する。

なお、第一の情報がユーザのチェックアウト予定日時を示す情報である場合、予測部１０２２は、上記のチェックアウト予定日と現時点の日付とを比較することで、ユーザが宿泊施設における滞在を終了するかを予測してもよい。すなわち、上記のチェックアウト予定日と現時点の日付とが一致していれば、予測部１０２２は、ユーザが宿泊施設における滞在を終了すると予測してもよい。一方、上記のチェックアウト予定日と現時点の日付とが一致しなければ、予測部１０２２は、ユーザが宿泊施設における滞在を終了しないと予測してもよい。

また、第一の情報がユーザの起床時刻を示す情報である場合、予測部１０２２は、上記の起床時刻と統計値とを比較することで、ユーザが宿泊施設における滞在を終了するかを予測してもよい。すなわち、上記の起床時刻と統計値との差が第一の所定時間（例えば、数分から一時間程度）以内であれば、予測部１０２２は、ユーザが宿泊施設における滞在を終了すると予測してもよい。一方、上記の起床時刻と統計値との差が第一の所定時間より大きければ、予測部１０２２は、ユーザが宿泊施設における滞在を終了しないと予測してもよい。なお、ここでいう「統計値」は、当該宿泊施設に過去に宿泊した履歴を持つユーザについて、滞在終了日の平均的な起床時刻を予め統計的に求めた値である。

ユーザが予めユーザ車両２０を用意していないかの判定は、上記の第二の情報に基づいて行われる。すなわち、第二の情報が、ユーザ車両２０が宿泊施設に関連づけられた駐車場に駐車されていないことを示す場合、予測部１０２２は、ユーザが予めユーザ車両２０を用意していないと判定する。一方、第二の情報が、ユーザ車両２０が宿泊施設に関連づけられた駐車場に駐車されていることを示す場合、予測部１０２２は、ユーザが予めユーザ車両２０を用意していると判定する。

なお、第二の情報が宿泊施設にチェックインする直前におけるユーザ端末２００及びユーザ車両２０の各々の位置情報の履歴である場合、予測部１０２２は、当該履歴に基づいて、ユーザが予めユーザ車両２０を用意しているかの判定を行ってもよい。すなわち、当該履歴におけるユーザ端末２００の位置とユーザ車両２０の位置とが一致していれば、予測部１０２２は、ユーザが予めユーザ車両２０を用意していると判定してもよい。一方、当該履歴におけるユーザ端末２００の位置とユーザ車両２０の位置とが一致していなければ、予測部１０２２は、ユーザが予めユーザ車両２０を用意していないと判定してもよい。

予測部１０２２による予測結果は、予測部１０２２から配車部１０２３へ渡される。

配車部１０２３は、提案情報を生成する機能と、タクシー１０の配車を行う機能と、を有する。具体的には、ユーザが宿泊施設における滞在を終了すると予測され、且つユーザが予めユーザ車両２０を用意していないと判定された場合に、配車部１０２３が、提案情報を生成する。提案情報は、宿泊施設における滞在を終了すると予測されたユーザに対し、宿泊施設にタクシー１０を配車することを提案するための情報である。提案情報は、例えば、図３に示すような画面をユーザ端末２００に表示させるための情報を含む。斯様な提案情報は、配車部１０２３から通信部１０１を経由してユーザ端末２００へ送信される。図３に示すような画面を確認したユーザが当該画面上で「Ｙｅｓ」を選択すると、ユーザ端末２００からサーバ装置１００へ同意情報が送信される。同意情報は、提案情報による提案（宿泊施設へタクシー１０を配車すること）にユーザが同意したことを示す情報である。一方、図３に示すような画面を確認したユーザが当該画面上で「Ｎｏ」を選択すると、ユーザ端末２００からサーバ装置１００へ同意情報が送信されない。サーバ装置１００の通信部１０１が同意情報を受信した場合、配車部１０２３は、空車状態のタクシー１０の中から配車対象となるタクシー１０を選択し、選択されたタクシー１０に対して配車指令を送信する。配車指令は、宿泊施設へユーザを迎えに行かせるための指令である。

記憶部１０３は、主記憶装置およびまたは補助記憶装置により構成され、各種の情報を記憶する。記憶部１０３には、プロセッサにより実行される各種プログラム、及び各種データ等が記憶される。本例では、記憶部１０３には、位置管理ＤＢ１０３１が構築される。位置管理ＤＢ１０３１は、プロセッサによって実行されるＤＢＭＳ（Database Management System）のプログラムが、補助記憶部に記憶されるデータを管理することで構築される。斯様な位置管理ＤＢ１０３１は、リレーショナルデータベースでもよい。

位置管理ＤＢ１０３１は、ユーザ車両２０の位置情報を格納する。位置管理ＤＢ１０３１では、宿泊施設に滞在するユーザとユーザ車両２０の位置との紐付けが行われる。ここで、位置管理ＤＢ１０３１に格納される情報の一構成例について、図４に基づいて説明する。図４は、位置管理ＤＢ１０３１に格納される情報のテーブル構成を例示する図である。位置管理ＤＢ１０３１に格納されるテーブル（以下、「位置情報テーブル」と記す場合もある。）は、図４に示すように、ユーザＩＤ、車両ＩＤ、及び位置情報等の各フィールドを有する。ユーザＩＤフィールドには、宿泊施設に滞在するユーザを個々に識別するための情報（ユーザＩＤ）が登録される。ここでいう「ユーザＩＤ」は、宿泊施設に滞在し
ている複数のユーザの中で各ユーザを他のユーザと識別するための情報であり、各ユーザの個人情報を含む必要はない。車両ＩＤフィールドには、宿泊施設に滞在するユーザが所有権又は使用権を有する車両（ユーザ車両２０）を個々に識別するための情報が登録される。位置情報フィールドには、各ユーザ車両２０の位置（現在位置）を示す情報（位置情報）が登録される。位置情報フィールドに登録される情報は、ユーザ車両２０から送信される位置情報をサーバ装置１００が受信する度に更新される。なお、車両の所有権及び使用権を有していないユーザについては、該ユーザに対応する車両ＩＤフィールド及び位置情報フィールドに「無し」と登録される。

各ユーザに対応する位置情報テーブルは、各ユーザが宿泊施設にチェックインした際に生成され、各ユーザが宿泊施設からチェックアウトした際に削除されてもよい。

上記したように構成されるサーバ装置１００で実行される一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるが、ソフトウェアにより実行させることもできる。また、サーバ装置１００の構成は、図２に示す例に限らず、適宜構成要素の省略、置換、追加が行われてもよい。

（ユーザ端末２００）
ユーザ端末２００は、宿泊施設に滞在するユーザが携帯する小型のコンピュータである。ユーザ端末２００は、例えば、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末、又はウェアラブルコンピュータ（スマートウォッチ等）等である。

ユーザ端末２００は、図２に示すように、通信部２０１、制御部２０２、記憶部２０３、位置取得部２０４、及び入出力部２０５を含んで構成される。ユーザ端末２００の構成は、図２に示す例に限らず、適宜構成要素の省略、置換、追加が行われてもよい。

通信部２０１は、ユーザ端末２００をネットワークに接続するための無線通信インタフェースである。通信部２０１は、例えば、５Ｇ若しくはＬＴＥ等の移動体通信サービス、又はＷｉ－Ｆｉ（登録商標）等の無線通信網を利用してネットワークへ接続し、ネットワークを通じてサーバ装置１００との通信を行う。

制御部２０２は、例えば、マイクロコンピュータによって構成され、ユーザ端末２００の制御を司る。例えば、制御部２０２は、後述の位置取得部２０４を制御することで、ユーザ端末２００の現在位置を取得する。制御部２０２は、位置取得部２０４によって取得された現在位置を示す情報（位置情報）を、通信部２０１を通じてサーバ装置１００へ送信する。ユーザ端末２００の現在位置の取得と位置情報の送信とは、サーバ装置１００からの要求に応じて行われる。また、サーバ装置１００からの提案情報を通信部２０１が受信したときに、制御部２０２は、前述の図３に示したような画面を後述の入出力部２０５に表示させる機能も有する。さらに、前述の図３に示すような画面上でユーザが「Ｙｅｓ」を選択した場合に、制御部２０２は、同意情報を、通信部２０１を介してサーバ装置１００へ送信する機能も有する。

記憶部２０３は、各種の情報を記憶する。記憶部２０３は、例えば、ＲＡＭ、磁気ディスク、又はフラッシュメモリ等の記憶媒体により構成される。記憶部２０３には、制御部２０２によって実行される各種プログラム、及び各種データ等が記憶される。

位置取得部２０４は、ユーザ端末２００の現在位置を取得する装置である。典型的には、位置取得部２０４は、ＧＰＳ（Global Positioning System）の受信機を含んで構成さ
れる。

入出力部２０５は、ユーザが行った入力操作を受け付け、ユーザに対して情報を提示する。入出力部２０５は、例えば、タッチパネルとその制御回路、液晶ディスプレイとその制御回路、マイクロフォンとその制御回路、及びスピーカとその制御回路等から構成される。タッチパネル及び液晶ディスプレイは、一つのタッチパネルディスプレイで構成されてもよい。本例においては、入出力部２０５は、サーバ装置１００からの提案情報を受信したときに、前述の図３に示すような画面をタッチパネルディスプレイから出力する。入出力部２０５は、図３に示すような画面が表示されているタッチパネルディスプレイ上においてユーザが「Ｙｅｓ」又は「Ｎｏ」を選択すると、その選択結果に関する情報を制御部２０２へ渡す。

上記したように構成されるユーザ端末２００で実行される一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるが、ソフトウェアにより実行させることもできる。

（ユーザ車両２０）
ユーザ車両２０は、宿泊施設に滞在するユーザが所有権又は使用権を有する車両である。ユーザ車両２０は、図２に示すように、通信部２１、制御部２２、及び位置取得部２３を有する。なお、図２中には図示していないが、ユーザ車両２０は、上記の構成要素に加え、当該ユーザ車両２０を走行させるための機器（原動機、変速機、操舵装置、制動装置、及びそれらの各種機器を制御するためのＥＣＵ（Electronic Control Unit）等）も備
えている。

ユーザ車両２０の通信部２１と制御部２２と位置取得部２３とは、ユーザ端末２００の通信部２０１と制御部２０２と位置取得部２０４とに各々同様であるため、その説明が省略される。

（処理の流れ）
ここで、本開示におけるサーバ装置１００で行われる処理フローについて、図５に基づいて説明する。図５は、サーバ装置１００が所定の周期で繰り返し実行する処理フローを示すフローチャートである。なお、図５の処理フローは、宿泊施設に滞在する全てのユーザについて個別に実行される。

図５の処理フローでは、サーバ装置１００の取得部１０２１が、第一の情報を取得する（ステップＳ１０１）。本例における第一の情報は、前述したように、宿泊施設に滞在するユーザが宿泊施設からのチェックアウトを示唆する行動を行ったか否かを示す情報である。斯様な第一の情報は、宿泊施設からサーバ装置１００へ提供される。宿泊施設からサーバ装置１００へ第一の情報を提供させるにあたり、取得部１０２１が、第一の情報の提供を要求するための情報を、通信部１０１を介して宿泊施設の端末へ送信してもよい。

ステップＳ１０２では、取得部１０２１が、第二の情報を取得する。本例における第二の情報は、前述したように、ユーザ車両２０が宿泊施設に関連づけられた駐車場に駐車されているかを示す情報（駐車情報）を含む。駐車情報は、ユーザ車両２０の位置情報と宿泊施設に関連づけられた駐車場の位置情報とに基づいて生成される。具体的には、取得部１０２１が、ユーザのユーザＩＤを引数として位置管理ＤＢ１０３１へアクセスすることで、該ユーザに対応する位置情報テーブルを特定する。取得部１０２１は、特定された位置情報テーブルの位置情報フィールドに登録されている情報（ユーザ車両２０の位置情報）を抽出する。取得部１０２１は、ユーザ車両２０の位置情報と宿泊施設に関連づけられた駐車場の位置情報と比較する。その際、ユーザ車両２０の位置と宿泊施設に関連づけられた駐車場の位置とが一致すれば、取得部１０２１は、ユーザ車両２０が宿泊施設に関連づけられた駐車場に駐車されていることを示す情報を、駐車情報として生成する。一方、ユーザ車両２０の位置と宿泊施設に関連づけられた駐車場の位置とが一致しなければ、取
得部１０２１は、ユーザ車両２０が宿泊施設に関連づけられた駐車場に駐車されていないことを示す情報を、駐車情報として生成する。なお、位置情報テーブルの位置情報フィールドに「無し」と登録されている場合には、取得部１０２１は、ユーザ車両２０が宿泊施設に関連づけられた駐車場に駐車されていないことを示す情報を、駐車情報として生成する。上記したようにして駐車情報が生成されることで、第二の情報の取得が為される。

ステップＳ１０１及びステップＳ１０２で取得された第一の情報及び第二の情報は、取得部１０２１から予測部１０２２へ渡される。なお、ステップＳ１０１の処理とステップＳ１０２の処理は、どちらの処理が先に実行されてもよく、若しくは並行して実行されてもよい。

ステップＳ１０３では、予測部１０２２が、当該ユーザの宿泊施設における滞在が終了するかを予測する。ステップＳ１０３の予測処理は、第一の情報に基づいて行われる。すなわち、第一の情報が、ユーザが宿泊施設からのチェックアウトを示唆する行動を行ったことを示す場合、予測部１０２２は、ユーザが宿泊施設における滞在を終了すると予測する。一方、第一の情報が、ユーザが宿泊施設からのチェックアウトを示唆する行動を行っていないことを示す場合、予測部１０２２は、ユーザが宿泊施設における滞在を終了しないと予測する。

ステップＳ１０４では、ステップＳ１０３の予測結果に基づく判定処理が行われる。すなわち、ステップＳ１０３においてユーザが宿泊施設における滞在を終了すると予測されたかの判定が行われる。ステップＳ１０３においてユーザが宿泊施設における滞在を終了しないと予測された場合は、ステップＳ１０４で否定判定される。その場合、本処理フローが終了される。一方、ステップＳ１０３においてユーザが宿泊施設における滞在を終了すると予測された場合は、ステップＳ１０４で肯定判定される。その場合、ステップＳ１０５の処理が実行される。

ステップＳ１０５では、予測部１０２２が、当該ユーザが予めユーザ車両２０を用意しているかを判定する。ステップＳ１０５の判定処理は、第二の情報に基づいて行われる。すなわち、第二の情報に含まれる駐車情報が、ユーザ車両２０が宿泊施設に関連づけられた駐車場に駐車されていることを示す場合、予測部１０２２は、ユーザが予めユーザ車両２０を用意していると判定する。一方、第二の情報が、ユーザ車両２０が宿泊施設に関連づけられた駐車場に駐車されていないことを示す場合、予測部１０２２は、ユーザが予めユーザ車両２０を用意していないと判定する。ステップＳ１０５における判定処理の結果は、配車部１０２３へ渡される。

ステップＳ１０６では、配車部１０２３が、ステップＳ１０５においてユーザが予めユーザ車両２０を用意していないと判定されたかを判定する。ステップＳ１０５においてユーザが予めユーザ車両２０を用意していると判定された場合、ステップＳ１０６で否定判定される。その場合、本処理フローが終了される。一方、ステップＳ１０５においてユーザが予めユーザ車両２０を用意していないと判定された場合、ステップＳ１０６で肯定判定される。その場合、ステップＳ１０７の処理が実行される。

ステップＳ１０７では、配車部１０２３が、ユーザ端末２００に対して提案情報を送信する。具体的には、配車部１０２３は、宿泊施設にタクシー１０を配車することを提案するための情報（提案情報）を生成する。提案情報は、前述したように、図３に示すような画面をユーザ端末２００に表示させるための情報である。配車部１０２３により生成された提案情報は、通信部１０１を介して、ユーザ端末２００へ送信される。

ステップＳ１０８では、配車部１０２３は、通信部１０１がユーザ端末２００からの同
意情報を受信したかを判定する。同意情報は、提案情報による提案（宿泊施設へタクシー１０を配車すること）にユーザが同意したことを示す情報である。斯様な同意情報は、図３に示すような画面が表示されているユーザ端末２００においてユーザが画面上の「Ｙｅｓ」を選択する操作を行うことで生成されて、ユーザ端末２００からサーバ装置１００へ送信される。なお、ユーザが提案情報による提案に同意する意思を持っている場合であっても、同意情報が即座に返信されるとは限らない。よって、ステップＳ１０８では、配車部１０２３は、提案情報が送信された時点から第二の所定時間（例えば、数分から数十分の期間）以内に通信部１０１がユーザ端末２００からの同意情報を受信したかを判定してもよい。提案情報が送信された時点から第二の所定時間以内に通信部１０１がユーザ端末２００からの同意情報を受信しなかった場合（ステップＳ１０８で否定判定）、本処理フローが終了される。一方、提案情報が送信された時点から第二の所定時間以内に通信部１０１がユーザ端末２００からの同意情報を受信した場合（ステップＳ１０８で肯定判定）、ステップＳ１０９の処理が実行される。

ステップＳ１０９では、配車部１０２３が、配車処理を行う。具体的には、配車部１０２３は、空車状態のタクシー１０の中から配車対象となるタクシー１０を選択し、選択されたタクシー１０に対して配車指令を送信する。配車指令は、前述したように、宿泊施設へユーザを迎えに行かせるための指令である。

以上述べた実施形態によれば、宿泊施設における滞在を終了するユーザが予めユーザ車両２０を用意していない場合に、該ユーザに対してタクシー１０の配車を提案することができる。その際、ユーザがタクシー１０の配車を希望すれば、該ユーザが煩雑な手間をかえずに配車依頼を行うことが可能になる。また、宿泊施設における滞在を終了するユーザが予めユーザ車両２０を用意している場合には、該ユーザに対してタクシー１０の配車が提案されることを抑制することもできる。その結果、宿泊施設における滞在を終了するユーザに対して効率的な配車を行うことが可能になる。

＜変形例＞
前述した実施形態では、第二の情報として駐車情報を用いる例について述べたが、第二の情報として駐車情報と予約情報とを用いてもよい。予約情報は、ユーザによるレンタカー又はシェアリングカー（以下、「レンタカー」と総称する場合もある。）の予約に関する情報である。

ここで、宿泊施設に滞在するユーザの中には、宿泊施設からのチェックアウト後にレンタカーを借りて移動するユーザも含まれ得る。斯様なユーザに関する駐車情報は、ユーザ車両２０が宿泊施設に関連づけられた駐車場に駐車されていないことを示す情報になる。よって、第二の情報が駐車情報のみを含む場合には、斯様なユーザに対しても提案情報が送信される可能性がある。

そこで、本変形例では、駐車情報に加えて予約情報を第二の情報に含めることで、駐車情報と予約情報とに基づいてユーザが予めユーザ車両２０を用意しているかの判定が行われるようにした。

図６は、本変形例の配車システムに含まれるサーバ装置１００、ユーザ端末２００、及びユーザ車両２０の構成の一例を概略的に示したブロック図である。図６において、前述の実施形態と同様の構成要素には、図２と同一の符号が付されている。

図６に示すように、本変形例では、サーバ装置１００の記憶部１０３に、位置管理ＤＢ１０３１に加え、予約管理ＤＢ１０３２が構築される。予約管理ＤＢ１０３２は、レンタカーの予約に関する情報を格納する。予約管理ＤＢ１０３２では、宿泊施設に滞在するユ
ーザと、レンタカーの予約に関する情報と、の紐付けが行われる。ここで、予約管理ＤＢ１０３２に格納される情報の一構成例について、図７に基づいて説明する。図７は、予約管理ＤＢ１０３２に格納される情報のテーブル構成を例示する図である。予約管理ＤＢ１０３２に格納されるテーブル（以下、「予約情報テーブル」と記す場合もある。）は、図７に示すように、ユーザＩＤ、予約期間、及び貸出場所等の各フィールドを有する。ユーザＩＤフィールドには、宿泊施設に滞在するユーザを個々に識別するための情報（ユーザＩＤ）が登録される。ここでいう「ユーザＩＤ」は、位置情報テーブルのユーザＩＤフィールドに登録される情報と同一である。予約期間フィールドには、宿泊施設に滞在するユーザがレンタカーを予約している期間（すなわち、レンタカーの貸出期間）を示す情報が登録される。貸出場所フィールドには、宿泊施設に滞在するユーザに対するレンタカーの貸出開始場所に関する情報が登録される。なお、レンタカーの予約を行っていないユーザについては、該ユーザに対応する予約期間フィールド及び貸出場所フィールドに「無し」と登録される。

各ユーザに対応する予約情報テーブルは、各ユーザが宿泊施設にチェックインした際に生成され、各ユーザが宿泊施設からチェックアウトした際に削除されてもよい。また、予約情報テーブルの予約期間フィールドと貸出場所フィールドに登録される情報は、レンタカーサービスの提供者からサーバ装置１００へ提供されてもよい。なお、レンタカーの予約手続がユーザ端末２００にインストールされているアプリケーション・プログラムで行われた場合、サーバ装置１００は、ユーザ端末２００と通信することで、貸出期間に関する情報及貸出開始場所に関する情報を取得してもよい。

本変形例における取得部１０２１は、予約管理ＤＢ１０３２にアクセスすることで、宿泊施設に滞在するユーザの予約情報を生成する。具体的には、取得部１０２１は、当該ユーザに対応する予約情報テーブルにアクセスすることで、予約期間フィールドに登録されている情報（貸出期間に関する情報）と貸出場所フィールドに登録されている情報（貸出開始場所に関する情報）とを抽出する。その際、抽出された貸出期間の開始日が現時点の日付と一致し、且つ抽出された貸出開始場所が宿泊施設の近所（所定の距離以内の範囲内）であれば、取得部１０２１は、ユーザによるレンタカーの予約が行われていることを示す情報を、予約情報として生成する。また、抽出された貸出期間の開始日が現時点の日付と一致せず、又は抽出された貸出開始場所が宿泊施設の近所でなければ、取得部１０２１は、ユーザによるレンタカーの予約が行われていないことを示す情報を、予約情報として生成する。なお、予約情報テーブルの予約期間フィールド及び貸出場所フィールドに「無し」が登録されている場合は、取得部１０２１は、ユーザによるレンタカーの予約が行われていないことを示す情報を、予約情報として生成する。

本変形例における予測部１０２２は、取得部１０２１によって生成される駐車情報及び予約情報に基づいて、ユーザが予めユーザ車両２０を用意しているかの判定を行う。具体的には、駐車情報が、ユーザ車両２０が宿泊施設に関連づけられた駐車場に駐車されていないことを示し、且つ、予約情報が、ユーザによるレンタカーの予約が行われていないことを示していれば、予測部１０２２は、ユーザが予めユーザ車両２０を用意していないと判定する。一方、駐車情報が、ユーザ車両２０が宿泊施設に関連づけられた駐車場に駐車されていることを示し、又は、予約情報が、ユーザによるレンタカーの予約が行われていることを示していれば、予測部１０２２は、ユーザが予めユーザ車両２０を用意していると判定する。

なお、予約管理ＤＢ１０３２、取得部１０２１、及び予測部１０２２以外の構成及び機能は、前述の実施形態と同様である。

本変形例によれば、ユーザ車両２０を宿泊施設に関連づけられた駐車場に駐車している
ユーザに加え、宿泊施設からのチェックアウト後にレンタカーを借り受ける予定のユーザに対しても、提案情報が不要に送信されることを抑制することができる。その結果、宿泊施設における滞在を終了するユーザに対して、より効率的な配車を行うことが可能になる。

＜その他＞
上記した実施形態及び変形例はあくまでも一例であって、本開示はその要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得る。例えば、上記した実施形態と変形例とは、可能な限り組み合わせて実施することもできる。

また、本開示において説明した処理又は構成は、技術的な矛盾が生じない限りにおいて、自由に組み合わせて実施することができる。さらに、１つの装置が行うものとして説明した処理が、複数の装置によって分担して実行されてもよい。若しくは、異なる装置が行うものとして説明した処理が、１つの装置によって実行されても構わない。コンピュータシステムにおいて、各機能をどのようなハードウェア構成で実現するかは柔軟に変更可能である。

また、本開示は、上記の各実施形態で説明した機能を実装したコンピュータプログラム（情報処理プログラム）をコンピュータに供給し、当該コンピュータが有する１つ以上のプロセッサがプログラムを読み出して実行することによっても実現可能である。このようなコンピュータプログラムは、コンピュータのシステムバスに接続可能な非一時的なコンピュータ可読記憶媒体によってコンピュータに提供されてもよく、又はネットワークを介してコンピュータに提供されてもよい。非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、データ及びプログラム等の情報を電気的、磁気的、光学的、機械的、又は化学的な作用によって蓄積する記録媒体であって、コンピュータ等から読み取ることができる記録媒体である。斯様な非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、例えば、磁気ディスク（フロッピー（登録商標）ディスク、ハードディスクドライブ（ＨＤＤ）等）、又は光ディスク（ＣＤ－ＲＯＭ、ＤＶＤディスク・ブルーレイディスク等）等の任意のタイプのディスクである。非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、読み込み専用メモリ（ＲＯＭ）、ランダムアクセスメモリ（ＲＡＭ）、ＥＰＲＯＭ、ＥＥＰＲＯＭ、磁気カード、フラッシュメモリ、光学式カード、又はＳＳＤ（Solid State Drive）等の媒体でもよい。

１０ タクシー
２０ ユーザ車両
２１ 通信部
２２ 制御部
２３ 位置取得部
１００ サーバ装置
１０１ 通信部
１０２ 制御部
１０３ 記憶部
１０２１ 取得部
１０２２ 予測部
１０２３ 配車部
１０３１ 位置管理ＤＢ
１０３２ 予約管理ＤＢ
２００ ユーザ端末
２０１ 通信部
２０２ 制御部
２０３ 記憶部
２０４ 位置取得部
２０５ 入出力部

Claims (20)

1. 宿泊施設に滞在するユーザに対する配車を管理するための情報処理装置であって、
   前記ユーザの行動に関する情報である第一の情報を取得することと、
   前記ユーザの移動手段に関する情報である第二の情報を取得することと、
   前記第一の情報に基づいて前記ユーザが前記宿泊施設における滞在を終了することが予測され且つ前記第二の情報に基づいて前記ユーザにより使用可能な車両が予め用意していないことが判定される場合に、配車を提案するための情報である提案情報を、前記ユーザに関連づけられた端末へ送信することと、
   を実行する、
   制御部を備える、
   情報処理装置。
2. 前記第二の情報は、前記ユーザにより使用可能な車両が前記宿泊施設に関連づけられた駐車場に駐車されているかを示す情報を含む、
   請求項１に記載の情報処理装置。
3. 前記宿泊施設に関連づけられた駐車場は、前記宿泊施設の管理下にある駐車場であり、
   前記制御部は、前記宿泊施設から前記第二の情報を取得する、
   請求項２に記載の情報処理装置。
4. 前記制御部は、前記ユーザにより使用可能な車両の位置情報と前記宿泊施設に関連づけられた駐車場の位置情報とに基づいて前記第二の情報を取得する、
   請求項２に記載の情報処理装置。
5. 前記第二の情報が、前記ユーザにより使用可能な車両が前記宿泊施設に関連づけられた駐車場に駐車されていないことを示す場合に、前記制御部は、前記ユーザにより使用可能な車両が予め用意されていないと判定する、
   請求項２から４の何れか１項に記載の情報処理装置。
6. 前記第二の情報は、前記ユーザによるレンタカー又はシェアリングカーの予約に関する情報を更に含み、
   前記制御部は、前記ユーザ、レンタカーサービスの提供者、又はカーシェアリングサービスの提供者が使用する端末から前記第二の情報を取得する、
   請求項２から４の何れか１項に記載の情報処理装置。
7. 前記第二の情報が、前記ユーザにより使用可能な車両が前記宿泊施設に関連づけられた駐車場に駐車されておらず、且つ前記ユーザによるレンタカー及びシェアリングカーの予約が行われていないことを示す場合に、前記制御部は、前記ユーザにより使用可能な車両が予め用意されていないと判定する、
   請求項６に記載の情報処理装置。
8. 前記第一の情報は、前記ユーザが前記宿泊施設からのチェックアウトを示唆する行動を行ったかを示す情報を含む、
   請求項１から７の何れか１項に記載の情報処理装置。
9. 前記第一の情報が、前記ユーザが前記宿泊施設からのチェックアウトを示唆する行動を行ったことを示す場合に、前記制御部は、前記ユーザが前記宿泊施設における滞在を終了すると予測する、
   請求項８に記載の情報処理装置。
10. 前記宿泊施設からのチェックアウトを示唆する行動は、前記ユーザが荷物のパッキングを行うことである、
    請求項８又は９に記載の情報処理装置。
11. 前記宿泊施設からのチェックアウトを示唆する行動は、前記ユーザが前記宿泊施設における滞在終了を示唆する会話を行うことである、
    請求項８から１０の何れか１項に記載の情報処理装置。
12. 宿泊施設に滞在するユーザに対する配車を管理するための情報処理方法であって、
    前記ユーザの行動に関する情報である第一の情報を取得するステップと、
    前記ユーザの移動手段に関する情報である第二の情報を取得するステップと、
    前記第一の情報に基づいて前記ユーザが前記宿泊施設における滞在を終了することが予測され且つ前記第二の情報に基づいて前記ユーザにより使用可能な車両が予め用意されていないことが判定される場合に、配車を提案するための情報である提案情報を、前記ユーザに関連づけられた端末へ送信するステップと、
    をコンピュータが実行する、
    情報処理方法。
13. 前記第二の情報は、前記ユーザにより使用可能な車両が前記宿泊施設に関連づけられた駐車場に駐車されているかを示す情報を含む、
    請求項１２に記載の情報処理方法。
14. 前記宿泊施設に関連づけられた駐車場は、前記宿泊施設の管理下にある駐車場であり、
    前記コンピュータは、前記宿泊施設から前記第二の情報を取得する、
    請求項１３に記載の情報処理方法。
15. 前記コンピュータは、前記ユーザにより使用可能な車両の位置情報と前記宿泊施設に関連づけられた駐車場の位置情報とに基づいて前記第二の情報を取得する、
    請求項１３に記載の情報処理方法。
16. 前記第二の情報が、前記ユーザにより使用可能な車両が前記宿泊施設に関連づけられた駐車場に駐車されていないことを示す場合に、前記コンピュータは、前記ユーザにより使用可能な車両が予め用意されていないと判定する、
    請求項１３から１５の何れか１項に記載の情報処理方法。
17. 前記第二の情報は、前記ユーザによるレンタカー又はシェアリングカーの予約に関する情報を更に含み、
    前記コンピュータは、前記ユーザ、レンタカーサービスの提供者、又はカーシェアリングサービスの提供者が使用する端末から前記第二の情報を取得する、
    請求項１３から１５の何れか１項に記載の情報処理方法。
18. 前記第二の情報が、前記ユーザにより使用可能な車両が前記宿泊施設に関連づけられた駐車場に駐車されておらず、且つ前記ユーザによるレンタカー及びシェアリングカーの予約が行われていないことを示す場合に、前記コンピュータは、前記ユーザにより使用可能な車両が予め用意されていないと判定する、
    請求項１７に記載の情報処理方法。
19. 前記第一の情報は、前記ユーザが前記宿泊施設からのチェックアウトを示唆する行動を行ったかを示す情報を含む、
    請求項１２から１８の何れか１項に記載の情報処理方法。
20. 請求項１２から１９の何れか１項に記載の情報処理方法をコンピュータに実行させるための情報処理プログラム。
    

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