JP2022057581A - 研磨用組成物、基板の研磨方法および基板の製造方法 - Google Patents

研磨用組成物、基板の研磨方法および基板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】磁気ディスク基板の研磨に用いられる研磨用組成物であって、研磨対象物上のシリカ砥粒の残留が抑制された研磨用組成物を提供すること。【解決手段】磁気ディスク基板研磨用組成物が提供される。この研磨用組成物は、砥粒としてのシリカ粒子、酸、酸化剤および水を含む。そして上記研磨用組成物は、軟鋼板を該研磨用組成物に浸漬させる軟鋼エッチング試験において測定される該軟鋼板のエッチング量X[ng/h・mm2]の10を底とする対数が2.0以上4.0以下である。【選択図】なし

Description

本発明は、磁気ディスク基板の研磨に用いられる研磨用組成物、基板の研磨方法および基板の製造方法に関する。
従来、高精度な表面が要求される磁気ディスク基板の製造プロセスには、研磨液を用いて該基板の原材料である研磨対象物を研磨する工程が含まれる。例えば、ニッケルリンめっきが施されたディスク基板(以下、Ni-P基板ともいう。)の製造においては、一般に、より研磨効率を重視した研磨(一次研磨)と、最終製品の表面精度に仕上げるために行う最終研磨(仕上げ研磨)とが行われている。磁気ディスク基板を研磨する用途で使用される研磨用組成物に関する技術文献として特許文献1が挙げられる。
特開2015-125792号公報
磁気ディスク基板の研磨では、記録容量増大のため、基板表面の品質向上の取組みが継続的に行われている。近年においては、仕上げ研磨後の基板表面をより高品質なものとするため、一次研磨の段階から砥粒としてシリカ砥粒が用いられている。研磨用組成物に含まれるシリカ砥粒は研磨後の研磨対象物上に残留することがあるが、このような残留粒子は仕上げ研磨後の表面品質を低下させる原因となり得るので好ましくない。
そこで本発明は、磁気ディスク基板の研磨に用いられる研磨用組成物であって、研磨対象物上のシリカ砥粒の残留が抑制された研磨用組成物を提供することを目的とする。関連する他の目的は、上記研磨用組成物を用いた基板の研磨方法および基板の製造方法を提供することである。
本明細書によると、磁気ディスク基板研磨用組成物が提供される。上記研磨用組成物は、砥粒としてのシリカ粒子、酸、酸化剤および水を含む。この研磨用組成物は、軟鋼板を該研磨用組成物に浸漬させる軟鋼エッチング試験において測定される該軟鋼板のエッチング量X[ng/h・mm]の10を底とする対数(すなわち、log10X)が2.0以上4.0以下である。
軟鋼に対するエッチング量Xが上記条件を満たすような研磨用組成物は、磁気ディスク基板の研磨に用いられて、該磁気ディスク基板に対して好適なエッチング作用を発揮する傾向にある。このため上記研磨用組成物によると、良好なエッチング作用により磁気ディスク基板の表面が溶解され、研磨工程において該磁気ディスク基板の表面に固着したり埋まったりしてしまったシリカ砥粒が該表面から脱離した状態になりやすくなる。このため、上記研磨用組成物によると、研磨対象物である磁気ディスク基板表面におけるシリカ砥粒の残留を抑制することができる。また、上記研磨用組成物によると、研磨装置等に対する腐食が抑制されやすい。
ここに開示される技術(研磨用組成物、基板の研磨方法および基板の製造方法を包含する。以下同じ。)の好ましい一態様では、上記研磨用組成物のpHは1.0以上3.0以下である。pHが上記上限値以下である研磨用組成物によると、上記軟鋼に対するエッチング量Xに関する条件を満たしやすい。このため、上記研磨用組成物によると、研磨対象物である磁気ディスク基板表面におけるシリカ砥粒の残留が抑制されやすい。また、pHが上記下限値以上である研磨用組成物によると、研磨装置等に対する腐食が抑制されやすく、環境負荷も抑制させ得る。
ここに開示される技術の好ましい一態様によると、上記酸として、第1の酸と、該第1の酸よりも解離しやすい第2の酸とを含む。解離のしやすさが異なる二種以上の酸を組み合わせて用いることにより、研磨用組成物のpHを適切な範囲に制御しながら、上記軟鋼に対するエッチング量Xに関する条件を満たすように制御しやすい。このため、上記研磨用組成物によると、研磨対象物である磁気ディスク基板表面におけるシリカ砥粒の残留が抑制されやすい。
ここに開示される技術の好ましい一態様によると、上記酸として、有機酸を含む。有機酸を用いることにより、研磨用組成物のpHの過剰な低下を抑制しつつ、研磨対象物である磁気ディスク基板におけるシリカ砥粒の残留を特に好適に低減させることができる。
いくつかの好ましい態様によると、上記酸として、上記有機酸に加え、さらに無機酸を含む。ここで、研磨用組成物における上記有機酸の含有量Cは、0.005mol/L以上であることが好ましい。また、研磨用組成物における上記無機酸の含有量Cは、0.14mol/L未満であることが好ましい。上記有機酸の含有量Cが少なすぎないことにより、軟鋼に対するエッチング量Xを向上させることができる。また、上記無機酸Cの含有量が多すぎないことにより研磨用組成物のpHが過剰に低下することを抑制することができる。このため、有機酸の含有量Cと無機酸の含有量Cがそれぞれ上記範囲である研磨用組成物によると、研磨装置の腐食や環境負荷を抑制しつつ、研磨対象物である磁気ディスク基板におけるシリカ砥粒の残留を好適に低減させることができる。
また、本明細書によると、基板の研磨方法が提供される。その研磨方法は、ここに開示されるいずれかの研磨用組成物を研磨対象基板に供給して該研磨対象基板を研磨する工程(1)を含む。かかる研磨方法によると、残留シリカ砥粒が低減することにより研磨物における表面品質を効率よく高めることができる。いくつかの態様では、上記基板の研磨方法は、上記工程(1)の後に、仕上げ研磨用組成物を上記研磨対象基板に供給して該研磨対象基板を研磨する工程(2)をさらに含む。上記仕上げ研磨用組成物は、コロイダルシリカを含むことが好ましい。上記工程(1)の後に上記工程(2)を実施することにより、より高品位な基板表面が得られる。
また、本明細書によると、磁気ディスク基板の製造方法が提供される。その製造方法は、ここに開示されるいずれかの研磨用組成物を用いて研磨対象基板を研磨する工程(1)を含む。かかる製造方法によると、高品位な表面を有する磁気ディスク基板を生産性よく製造することができる。いくつかの態様では、上記基板の製造方法は、上記工程(1)の後に、仕上げ研磨用組成物を用いて上記研磨対象基板を研磨する工程(2)をさらに含む。上記仕上げ研磨用組成物は、コロイダルシリカを含むことが好ましい。上記工程(1)の後に上記工程(2)を実施することにより、より高品位な表面を有する磁気ディスク基板が生産性よく製造される。
例4における洗浄後の基板表面のSEM画像である。 例9における洗浄後の基板表面のSEM画像である。 例8における洗浄後の基板表面のSEM画像である。 例14における洗浄後の基板表面のSEM画像である。 軟鋼エッチング試験におけるエッチング量Xとシリカ残留個数[%]との関係を表すグラフである。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
(軟鋼に対するエッチング量X)
ここに開示される研磨用組成物は、軟鋼に対するエッチング量Xに優れるものである。軟鋼に対するエッチング量Xとは、軟鋼板を研磨用組成物に浸漬させる下記軟鋼エッチング試験において測定される該軟鋼板の単位表面積あたりかつ単位時間あたりの重量減少分のことを言う。軟鋼に対するエッチング量Xが高い研磨用組成物によると、磁気ディスク基板の研磨に用いられて、該磁気ディスク基板の表面に対しても高いエッチング作用を発揮する傾向にある。このため上記研磨用組成物を用いると、研磨対象物である磁気ディスク基板表面のエッチングによる溶解速度が好適に向上し、研磨工程において該磁気ディスク基板の表面に固着したり埋まったりした粒子(典型的にはシリカ砥粒)を、該表面から少なくともその一部を脱離した状態にすることができる。表面から粒子が脱離した状態となった研磨対象物は、その後の洗浄等の工程において表面から粒子が好適に除去され得る。このため、上記研磨用組成物によると、研磨対象物である磁気ディスク基板におけるシリカ砥粒の残留を抑制しやすい。研磨用組成物の軟鋼に対するエッチング量Xは、具体的には、下記の軟鋼エッチング試験により評価することができる。
[軟鋼エッチング試験]
研磨用組成物を用意し、液温25℃の該研磨用組成物に軟鋼板を浸漬させる。軟鋼板としては、JIS G3101に基づくSS400(角状)の鋼材を用いる。浸漬時間T[時間]が経過した後、軟鋼板を浸漬液である研磨用組成物から取り出し、水洗いした後、乾燥させ、乾燥後の軟鋼板の重量W2[ng]を測定する。研磨用組成物に浸漬させる前の軟鋼板の重量W1[ng]、上記乾燥後の軟鋼板の重量W2[ng]、上記浸漬時間T[時間]、軟鋼板の表面積SA[mm]から、該軟鋼板の単位表面積あたりかつ単位時間あたりの重量減少分、すなわちエッチング量Xを以下の式:エッチング量X[ng/h・mm]=(重量W1[ng]-重量W2[ng])/(浸漬時間T[時間]×軟鋼板の表面積SA[mm]);から算出する。軟鋼エッチング試験は、具体的には、後述する実施例に示す方法で行うことができる。
ここに開示される研磨用組成物は、上述する軟鋼板を該研磨用組成物に浸漬させる軟鋼エッチング試験において測定される該軟鋼板のエッチング量Xが、100ng/h・mm以上である。換言すると、ここに開示される研磨用組成物は、上述する軟鋼板を該研磨用組成物に浸漬させる軟鋼エッチング試験において測定される該軟鋼板のエッチング量X[ng/h・mm]を10を底とする対数に換算したときの値(すなわち、log10X)が、2.0以上である。上記下限値以上のエッチング量Xを示す研磨用組成物によると、磁気ディスク基板の表面に対しても好適なエッチング作用を発揮する傾向にあり、研磨対象物表面におけるシリカ砥粒の残留が抑制されやすい。残留シリカ砥粒のさらなる低減の観点から、好ましい一態様において、上記log10Xは2.3以上であり、より好ましくは2.7以上であり、さらに好ましくは3.0以上(例えば3.3以上)である。
一方で、研磨用組成物の軟鋼に対するエッチング量Xが高すぎると、該研磨用組成物を用いた研磨に際して研磨定盤など研磨装置部材の腐食等の不具合を発生させるおそれがある。ここに開示される研磨用組成物は、好ましい一態様において、上記エッチング量X[ng/h・mm]の10を底とする対数(log10X)が4.0以下である。上記軟鋼エッチング試験において、上記上限値以下のエッチング量Xを示す研磨用組成物によると、研磨装置に対する腐食が抑制される傾向にある。いくつかの態様において上記log10Xは3.9以下であってもよく、3.8以下でもよく、3.5以下でもよく、3.0以下でもよい。
<研磨用組成物>
(シリカ粒子)
ここに開示される研磨用組成物は、砥粒としてシリカ粒子を含む。上記シリカ粒子は、SEM画像解析による体積基準の平均粒子径が50nm以上500nm以下の範囲内にある。このような平均粒子径を有するシリカ粒子を砥粒として用いることによって、加工性と面品質とを両立することができる。シリカ粒子の体積基準の平均粒子径は、50nm以上300nm以下の範囲内にあると好ましく、50nm以上250nm以下の範囲内にあるとより好ましい。これにより、より低減された微小うねりが実現される。シリカ粒子の体積基準の平均粒子径は、好ましくは凡そ70nm以上、より好ましくは凡そ90nm以上、さらに好ましくは凡そ110nm以上、特に好ましくは凡そ130nm以上(例えば150nm以上)である。平均粒子径の大きいシリカ粒子によると、磁気ディスク基板の研磨(例えば一次研磨)に適した加工性を実現しやすい。また、シリカ粒子の体積基準の平均粒子径は、微小うねり改善の観点から、凡そ230nm以下が適当であり、好ましくは凡そ220nm以下であり、より好ましくは凡そ210nm以下、さらに好ましくは凡そ200nm以下であり、凡そ190nm以下であってもよく、凡そ185nm以下でもよく、凡そ180nm以下でもよく、凡そ175nm以下でもよく、凡そ170nm以下でもよい。ここに開示される技術による磁気ディスク基板の研磨における加工性向上効果は、上記のように制限された平均粒子径を有するシリカ粒子を用いる態様において、好ましく実現される。
特に限定するものではないが、シリカ粒子の平均アスペクト比は、例えば1.0以上であり得る。いくつかの態様において、平均アスペクト比は、例えば1.02以上であってよく、1.05以上でもよい。加工性の維持または向上の観点から、シリカ粒子の平均アスペクト比は、好ましくは凡そ1.07以上であり、より好ましくは凡そ1.1以上(または1.10以上)、さらに好ましくは凡そ1.11以上であり、凡そ1.12以上であってもよい。また、面品質を効率よく高めやすくする観点から、いくつかの態様において、上記平均アスペクト比は2.50以下であることが適当であり、2.0以下でもよく、1.70以下でもよい。ここに開示される技術は、シリカ粒子の平均アスペクト比が1.50以下、さらには1.20以下(例えば1.15以下)である態様でも好適に実施され得る。いくつかの態様において、シリカ粒子の平均アスペクト比は1.1以上1.5以下であり得る。アスペクト比が凡そ1.1以上の粒子(非球形の粒子)の具体的な形状の一例として、ピーナッツ形状(すなわち、落花生の殻の形状)、繭形状、突起付き形状(例えば金平糖形状)、ラグビーボール形状等が挙げられる。
平均粒子径および平均アスペクト比は、以下の方法により求められる。すなわち、走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope:SEM)を用いて、測定対象のシリカ粒子(1種類のシリカ粒子であってもよく、2種類以上のシリカ粒子の混合物であってもよい。)に含まれる1000個以上の粒子を、1視野内に50個以上の粒子を含むSEM画像で観察する。観察倍率は20000~50000倍とする。そして、各粒子画像に外接する最小の長方形について、その長辺の長さ(長径の値)を短辺の長さ(短径の値)で除した値を各粒子の長径/短径比(アスペクト比)として算出する。また、各粒子画像の投影面積と等しい面積を有する理想円(真円)の半径rから4πr/3により得られる値を各粒子の体積として算出する。ここで、上記アスペクト比および体積は、一次粒子であるか二次粒子であるかを問わず、研磨用組成物中において独立して分散している粒子を1個の粒子と数えて算出するものとする。平均粒子径は、上記所定個数の粒子の体積から、体積基準の粒度分布を得て、その基準から算出した平均粒子径として求められる。平均粒子径は、一般的なSEMおよび画像解析ソフトウエアを用いて求めることができる。例えば、日立ハイテクノロジーズ社製の走査型電子顕微鏡「SU8000」や、マウンテック社製の画像解析式粒度分布測定ソフトウエア「Mac-View」が用いられる。後述の実施例についても同様である。
上記の平均粒子径または平均アスペクト比を有するシリカ粒子は、使用するシリカ粒子種の選択や、シリカ製法の選択や調整、異なる粒子形状を有する2種以上のシリカ粒子の混合等により調節することができる。例えば、本明細書の記載に基づき、適宜技術常識を参酌しながら、特定の粒子径およびアスペクト比を有する1種の粒子群を選別したり、または2種以上の粒子群を選別し、適当な比率で混合することにより、ここに開示されるシリカ粒子を得ることができる。また、本明細書の記載に基づき、技術常識を参酌して、例えば多孔質シリカゲルを適当な条件で解砕して異形粒子を得る方法や、さらには得られた異形粒子を適当な条件(pHや温度条件等)で所定量のケイ酸塩を添加するなどして成長させ、所望の粒子径を有する異形粒子を得る方法を採用することも可能である。そのようにして得られた粒子の1種を単独で、または異なる粒子特性を有する他のシリカ粒子と混合することによって、ここに開示されるシリカ粒子を得ることができる。
シリカ粒子としては、シリカを主成分とする各種のシリカ粒子を用いることができる。ここでシリカを主成分とするシリカ粒子とは、該粒子の90重量%以上、例えば95重量%以上、典型的には98重量%以上がシリカである粒子をいう。使用し得るシリカ粒子の例としては、特に限定されず、コロイダルシリカ、凝結粒シリカ、沈降シリカ(沈殿シリカともいう。)、ケイ酸ソーダ法シリカ、アルコキシド法シリカ、フュームドシリカ、乾燥シリカ、爆発法シリカ等が挙げられる。さらに、上記シリカ粒子を原材料として得られたシリカ粒子を用いることもできる。そのようなシリカ粒子の例には、上記原材料のシリカ粒子(以下「原料シリカ」ともいう。)に、加温、乾燥、焼成等の熱処理、オートクレーブ処理等の加圧処理、解砕や粉砕等の機械的処理、表面改質等から選択される1または2以上の処理を適用して得られたシリカ粒子が含まれ得る。表面改質としては、例えば、官能基の導入、金属修飾等の化学的修飾が挙げられる。ここに開示される技術におけるシリカ粒子は、上記のようなシリカ粒子の1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて含むものであり得る。
ここに開示される技術において、シリカ粒子は、複数の一次粒子が凝集した二次粒子の形態であってもよく、複数の一次粒子が会合した二次粒子の形態であってもよい。また、一次粒子の形態のシリカ粒子と二次粒子の形態のシリカ粒子とが混在していてもよい。
研磨用組成物におけるシリカ粒子の含有量は特に制限されず、例えば0.1重量%以上であり、0.5重量%以上であることが好ましく、1重量%以上であることがより好ましく、3重量%以上であることがさらに好ましく、5重量%以上であることが特に好ましい。上記含有量は、複数種類のシリカ粒子を含む場合には、それらの合計含有量である。シリカ粒子の含有量の増大によって、より高い加工性が得られる傾向がある。研磨後の基板の表面平滑性や研磨の安定性の観点から、上記含有量は、30重量%以下が適当であり、好ましくは25重量%以下、より好ましくは15重量%以下、さらに好ましくは10重量%以下である。
ここに開示される研磨用組成物において、該研磨用組成物に含まれる固形分に占めるシリカ粒子の含有量は、ここに開示される技術による効果をよりよく発揮する観点から、上記固形分全体の90重量%以上であることが好ましく、より好ましくは95重量%以上、さらに好ましくは98重量%以上であり、例えば99重量%以上である。なお、本明細書において研磨用組成物に含まれる固形分とは、結合水が除去されない程度の温度、例えば60℃で研磨用組成物から水分を蒸発させた後の残留分すなわち不揮発分をいう。
ここに開示される研磨用組成物は、アルミナ粒子を実質的に含まない態様で好ましく実施され得る。アルミナ粒子としては、例えばα-アルミナ粒子が挙げられる。このような研磨用組成物によると、アルミナ粒子の使用に起因する品質低下が防止される。ここでいう品質低下としては、例えば、スクラッチや窪みの発生、アルミナの残留、突き刺さり欠陥等が挙げられる。なお、本明細書においてアルミナ粒子を実質的に含まないとは、研磨用組成物に含まれる固形分全量のうちアルミナ粒子の割合が1重量%以下、より好ましくは0.5重量%以下、典型的には0.1重量%以下であることをいう。アルミナ粒子の割合が0重量%である研磨用組成物、すなわちアルミナ粒子を含まない研磨用組成物が特に好ましい。また、ここに開示される研磨用組成物は、α-アルミナ粒子を実質的に含まない態様で好ましく実施され得る。
ここに開示される研磨用組成物は、シリカ粒子以外の粒子、すなわち非シリカ粒子を実質的に含まない態様でも好ましく実施され得る。ここで、非シリカ粒子を実質的に含まないとは、研磨用組成物に含まれる固形分全量のうち非シリカ粒子の割合が1重量%以下、より好ましくは0.5重量%以下、典型的には0.1重量%以下であることをいう。このような態様において、ここに開示される技術の適用効果が好適に発揮され得る。
(酸)
ここに開示される研磨用組成物は、研磨促進剤として酸を含む。酸としては、無機酸および有機酸のいずれも使用可能である。有機酸としては、例えば、炭素原子数が1~18程度、典型的には1~10程度の有機カルボン酸、有機スルホン酸、アミノ酸等が挙げられる。酸は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
無機酸の具体例としては、リン酸(オルトリン酸)、硝酸、硫酸、塩酸、ホウ酸、スルファミン酸、ホスフィン酸、ホスホン酸、ピロリン酸、トリポリリン酸、テトラポリリン酸、ヘキサメタリン酸、炭酸、フッ化水素酸、亜硫酸、チオ硫酸、塩素酸、過塩素酸、亜塩素酸、ヨウ化水素酸、過ヨウ素酸、ヨウ素酸、臭化水素酸、過臭素酸、臭素酸、クロム酸、亜硝酸等が挙げられる。
有機酸の具体例としては、クエン酸、マレイン酸、リンゴ酸、グリコール酸、コハク酸、イタコン酸、マロン酸、イミノ二酢酸、グルコン酸、乳酸、マンデル酸、酒石酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、アジピン酸、シュウ酸、吉草酸、エナント酸、カプロン酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、シクロヘキサンカルボン酸、フェニル酢酸、安息香酸、クロトン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、リシノレン酸、メタクリル酸、グルタル酸、フマル酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、タルトロン酸、グリセリン酸、ヒドロキシ酪酸、ヒドロキシ酢酸、ヒドロキシ安息香酸、サリチル酸、イソクエン酸、メチレンコハク酸、没食子酸、アスコルビン酸、ニトロ酢酸、オキサロ酢酸、クロロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸等の有機カルボン酸;グリシン、アラニン、グルタミン酸、アスパラギン酸、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニン、システイン、メチオニン、フェニルアラニン、トリプトファン、チロシン、プロリン、シスチン、グルタミン、アスパラギン、リシン、アルギニン等のアミノ酸;ニコチン酸;ピクリン酸;ピコリン酸;フィチン酸;1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸、アミノトリ(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)、エタン-1,1-ジホスホン酸、エタン-1,1,2-トリホスホン酸、エタン-1-ヒドロキシ-1,1-ジホスホン酸、エタンヒドロキシ-1,1,2-トリホスホン酸、エタン-1,2-ジカルボキシ-1,2-ジホスホン酸、メタンヒドロキシホスホン酸、2-ホスホノブタン-1,2-ジカルボン酸、1-ホスホノブタン-2,3,4-トリカルボン酸、α-メチルホスホノコハク酸、アミノポリ(メチレンホスホン酸)等の有機ホスホン酸;メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、アミノエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、2-ナフタレンスルホン酸、スルホコハク酸、10-カンファースルホン酸、イセチオン酸、タウリン等の有機スルホン酸等が挙げられる。
研磨効率の観点から好ましい酸として、リン酸、ホスホン酸、マレイン酸、塩酸、硝酸、硫酸、スルファミン酸、フィチン酸、1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸、メタンスルホン酸等が例示される。なかでもリン酸、ホスホン酸、マレイン酸、塩酸、硝酸、硫酸が好ましい。
ここに開示される研磨用組成物の好ましい一態様において、該研磨用組成物に含まれる酸のpKa1(第1段の酸解離指数、25℃)は、-10.0以上2.5以下である。いくつかの態様において、上記酸のpKa1は、例えば2.3以下であってよく、2.0以下でもよく、1.8未満でもよく、1.5以下でもよく、1.2以下でもよい。上記酸の非限定的な例としては、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、マレイン酸、シュウ酸、ピロリン酸、ホスフィン酸、ホスホン酸、ピクリン酸、ピコリン酸、チオ硫酸、塩素酸、過塩素酸、ヨウ素水素酸、過ヨウ素水素酸、ヨウ素酸、臭化水素酸、過臭素酸、臭素酸、クロム酸、ニトロ酢酸、トリクロロ酢酸、ジクロロ酢酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸等が挙げられる。なかでも塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、マレイン酸が好ましく、より好ましくはリン酸である。ここに開示される研磨用組成物に含まれる酸としては、上記酸から選ばれる一種を単独で、または二種以上を組み合わせて用いることができる。
ここに開示される研磨用組成物の好ましい一態様において、該研磨用組成物は互いに異なる2種以上の酸を含む。特に、軟鋼に対するエッチング量Xに寄与する度合いが異なる2種以上の酸を組み合わせて用いることにより、軟鋼に対するエッチング量Xを好適な範囲に制御しやすくなる。このため、かかる構成の研磨用組成物によると、研磨対象物表面のシリカ砥粒残留が低減され、面品質を好適な範囲に制御しやすくなる。
いくつかの態様では、上記酸として、第1の酸と、それよりも解離しやすい第2の酸とが組み合わせて用いられてもよい。解離のしやすさが異なる酸は、軟鋼に対するエッチング量Xも異なる傾向にある。このため、第1の酸とそれよりも解離しやすい第2の酸とを組み合わせて用いることにより、軟鋼に対するエッチング量Xを好適な範囲に制御しながら、研磨用組成物のpH等を好適な範囲に制御することができる傾向にある。また、第1の酸と第2の酸とを組み合わせて用いることにより、研磨の進行に伴う研磨用組成物のpH変動(典型的にはpH上昇)を抑制する効果が発揮され得る。このことは、高品位な表面を効率よく実現する観点から有利となり得る。
第1の酸のpKa1(第1段の酸解離指数、25℃)は特に限定されず、例えば1.8以上5.0以下であり得る。いくつかの態様において、第1の酸のpKa1は、例えば1.9以上であってよく、2.0以上でもよい。第1の酸として選択し得る酸の非限定的な例としては、リン酸、マレイン酸、亜硫酸、亜塩素酸、亜硝酸、トリポリリン酸、オキサロ酢酸、クロロ酢酸、フタル酸、フマル酸、マロン酸、クエン酸、酒石酸、ポリスルホン酸、グルタミン酸、サリチル酸、アスパラギン酸、グリシン、アルギニン、チロシン、バリン、メチオニン、リシン、ロイシン等が例示される。なかでもリン酸、マロン酸、クエン酸、マレイン酸が好ましい。これらは1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。なお、第1の酸が後述するように塩の形態で用いられる場合において、上記第1の酸のpKa1は当該塩に対応する酸のpKa1である。
第2の酸のpKa1(第1段の酸解離指数、25℃)は、第1の酸のpKa1よりも小さければよく特に限定されない。第2の酸のpKa1は、例えば-10.0以上2.5以下であり得る。いくつかの態様において、第2の酸のpKa1は、例えば2.3以下であってよく、2.0以下でもよく、1.8未満でもよく、1.5以下でもよく、1.2以下でもよい。第2の酸として選択し得る酸の非限定的な例としては、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、マレイン酸、シュウ酸、ピロリン酸、ホスフィン酸、ホスホン酸、ピクリン酸、ピコリン酸、チオ硫酸、塩素酸、過塩素酸、ヨウ素水素酸、過ヨウ素水素酸、ヨウ素酸、臭化水素酸、過臭素酸、臭素酸、クロム酸、ニトロ酢酸、トリクロロ酢酸、ジクロロ酢酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸等が例示される。なかでも塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、マレイン酸が好ましい。これらは1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。なお、第2の酸が後述するように塩の形態で用いられる場合において、上記第2の酸のpKa1は当該塩に対応する酸のpKa1である。
ここに開示される技術の好ましい一態様において、研磨用組成物は有機酸を含む。有機酸を用いることにより、研磨用組成物のpHの過剰な低下を抑制しつつ、軟鋼に対するエッチング量Xが向上し、研磨対象物である磁気ディスク基板表面におけるシリカ砥粒の残留を特に好適に低減させることができる。有機酸を用いることにより、残留シリカ砥粒がより低減しやすい理由については、特に限定されない。いくつかの態様においては、有機酸が研磨対象物に含まれる金属イオン(例えば、研磨対象物がニッケルリンめっきされた磁気ディスク基板である場合における、めっき層に含まれるニッケルイオン)と相互作用する(例えば、キレート錯体を構成する)ことが影響している可能性がある。
いくつかの態様において、研磨用組成物は酸として無機酸と有機酸とを含む。無機酸を用いることにより、軟鋼に対するエッチング量Xを向上させやすい。軟鋼に対するエッチング量Xの向上により、研磨対象物である磁気ディスク基板表面におけるシリカ砥粒の残留を特に好適に低減させることができる。また、有機酸を用いることにより、pHの過剰な低下を抑制しながら、軟鋼に対するエッチング量Xを向上させることができる傾向にある。このことから、無機酸と有機酸とを組み合わせて用いることにより、無機酸のみを用いた場合と比較して、pHの過剰な低下を抑制しながら、軟鋼に対するエッチング量Xを向上し得る。pHが低くなりすぎないことは、環境負荷の低減、研磨装置の腐食の抑制、研磨工程または基板の製造工程の安全性向上に寄与する。ここに開示される研磨用組成物に含まれる酸としては、上記無機酸から選ばれる一種または二種以上と、上記有機酸から選ばれる一種または二種以上とを組み合わせて用いることができる。
酸は、該酸の塩の形態で用いられてもよい。塩の例としては、上述した無機酸や有機酸の、金属塩、アンモニウム塩、アルカノールアミン塩等が挙げられる。金属塩としては、例えば、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩が挙げられる。アンモニウム塩としては、例えば、テトラメチルアンモニウム塩、テトラエチルアンモニウム塩等の第四級アンモニウム塩が挙げられる。アルカノールアミン塩としては、例えば、モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩が挙げられる。
塩の具体例としては、リン酸三カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム等のアルカリ金属リン酸塩およびアルカリ金属リン酸水素塩;上記で例示した有機酸のアルカリ金属塩;その他、グルタミン酸二酢酸のアルカリ金属塩、ジエチレントリアミン五酢酸のアルカリ金属塩、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸のアルカリ金属塩、トリエチレンテトラミン六酢酸のアルカリ金属塩;等が挙げられる。これらのアルカリ金属塩におけるアルカリ金属は、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム等であり得る。
ここに開示される研磨用組成物に含まれ得る塩としては、無機酸の塩、例えば、アルカリ金属塩やアンモニウム塩を好ましく採用し得る。例えば、塩化カリウム、塩化ナトリウム、塩化アンモニウム、硝酸カリウム、硝酸ナトリウム、硝酸アンモニウム、リン酸カリウム、硫酸水素カリウム、硫酸水素ナトリウム、硫酸水素アンモニウム等を好ましく使用し得る。
酸およびその塩は、1種を単独でまたは2種以上(例えば2種または3種)を組み合わせて用いることができる。いくつかの好ましい態様において、酸と、該酸とは異なる酸の塩とを組み合わせて用いることができる。上記酸は、好ましくは無機酸である。上記酸の塩は、好ましくは無機酸の塩である。
研磨用組成物における酸の含有量(複数種類の酸を含む場合には、それらの合計含有量)は特に限定されず、例えば凡そ0.001mol/L以上とすることが適当であり、好ましくは凡そ0.01mol/L以上、より好ましくは凡そ0.05mol/L以上、さらに好ましくは0.07mol/L以上、特に好ましくは0.10mol/L超(例えば0.12mol/L以上)である。酸の含有量の増大によって、より高い加工性が実現され得る。いくつかの好ましい態様において、酸の含有量は0.15mol/L以上であり、0.2mol/L以上であってもよく、0.25mol/L以上であってもよい。研磨後の面品質や研磨の安定性等の観点から、上記酸の含有量は、凡そ2mol/L以下が適当であり、好ましくは凡そ1.5mol/L以下、より好ましくは凡そ1.0mol/L以下、さらに好ましくは凡そ0.8mol/L以下、特に好ましくは凡そ0.7mol/L以下(例えば0.6mol/L以下)である。
酸(酸およびその塩を含む)として上記第1の酸と上記第2の酸とを併用する場合において、研磨用組成物における上記第1の酸の含有量C1は特に限定されない。上記第1の酸と上記第2の酸とを併用する場合において、研磨用組成物における上記第1の酸の含有量C1は、例えば凡そ0.0005mol/L以上とすることが適当であり、好ましくは凡そ0.001mol/L以上、より好ましくは凡そ0.005mol/L以上、さらに好ましくは0.01mol/L以上、特に好ましくは0.03mol/L以上である。上記第1の酸の含有量C1の増大によって、軟鋼に対するエッチング量Xが向上し得る。面品質向上の観点から、上記第1の酸と上記第2の酸とを併用する場合において、研磨用組成物における上記第1の酸の含有量C1は、凡そ1mol/L以下が適当であり、好ましくは凡そ0.7mol/L以下、より好ましくは凡そ0.5mol/L以下、さらに好ましくは凡そ0.3mol/L以下(例えば0.25mol/L以下)である。
酸(酸およびその塩を含む)として上記第1の酸と上記第2の酸とを併用する場合において、研磨用組成物における上記第2の酸の含有量C2は特に限定されない。上記第1の酸と上記第2の酸とを併用する場合において、研磨用組成物における上記第2の酸の含有量C2は、例えば凡そ0.01mol/L以上とすることが適当であり、好ましくは凡そ0.02mol/L以上、より好ましくは凡そ0.05mol/L以上、さらに好ましくは0.07mol/L以上、特に好ましくは0.10mol/L以上である。上記第2の酸の含有量C2の増大によって、より高い加工性が実現され得る。pHを過度に低下させずに上記第1の酸の効果を好適に発揮させる観点から、上記第1の酸と上記第2の酸とを併用する場合において、研磨用組成物における上記第2の酸の含有量C2は、凡そ1mol/L以下が適当であり、好ましくは凡そ0.5mol/L以下、より好ましくは凡そ0.3mol/L以下、さらに好ましくは凡そ0.25mol/L以下、特に好ましくは凡そ0.2mol/L以下(例えば0.14mol/L未満)である。
酸(酸およびその塩を含む)として第1の酸と第2の酸とを併用する場合、研磨用組成物における第1の酸の含有量C1[mol/L]に対する第2の酸の含有量C2[mol/L]の比(C2/C1)は特に限定されない。いくつかの態様において、比(C2/C1)は、例えば50以下であってよく、30以下でもよく、20以下でもよく、15以下でもよく、10以下でもよく、5以下でもよい。また、いくつかの態様において、比(C2/C1)は、例えば0.05以上であってよく、0.1以上でもよく、0.2以上でもよく、0.5以上でもよい。
酸(酸およびその塩を含む)として無機酸と有機酸とを併用する場合において、研磨用組成物における無機酸の含有量Cは特に限定されない。無機酸と有機酸とを併用する場合において、研磨用組成物における無機酸の含有量Cは、例えば凡そ0.01mol/L以上とすることが適当であり、好ましくは凡そ0.02mol/L以上、より好ましくは凡そ0.05mol/L以上、さらに好ましくは0.07mol/L以上、特に好ましくは0.10mol/L以上である。無機酸の含有量Cの増大によって、より高い加工性が実現され得る。pHを過度に低下させずに有機酸の効果を好適に発揮させる観点から、無機酸と有機酸とを併用する場合において、研磨用組成物における無機酸の含有量Cは、凡そ1mol/L以下が適当であり、好ましくは凡そ0.5mol/L以下、より好ましくは凡そ0.3mol/L以下、さらに好ましくは凡そ0.25mol/L以下、特に好ましくは凡そ0.2mol/L以下(例えば0.14mol/L未満)である。
酸(酸およびその塩を含む)として無機酸と有機酸とを併用する場合において、研磨用組成物における有機酸の含有量Cは特に限定されない。無機酸と有機酸とを併用する場合において、研磨用組成物における有機酸の含有量Cは、例えば凡そ0.0005mol/L以上とすることが適当であり、好ましくは凡そ0.001mol/L以上、より好ましくは凡そ0.005mol/L以上、さらに好ましくは0.01mol/L以上、特に好ましくは0.03mol/L以上である。有機酸の含有量Cの増大によって、軟鋼に対するエッチング量Xが向上し得る。面品質向上の観点から、無機酸と有機酸とを併用する場合において、研磨用組成物における有機酸の含有量Cは、凡そ1mol/L以下が適当であり、好ましくは凡そ0.7mol/L以下、より好ましくは凡そ0.5mol/L以下、さらに好ましくは凡そ0.3mol/L以下(例えば0.25mol/L以下)である。
無機酸と有機酸とを併用する場合、研磨用組成物における有機酸の含有量C[mol/L]に対する無機酸の含有量C[mol/L]の比(C/C)は、特に限定されない。いくつかの態様において、比(C/C)は、例えば50以下であってよく、30以下でもよく、20以下でもよく、15以下でもよく、10以下でもよく、5以下でもよい。また、いくつかの態様において、比(C/C)は、0.1以上であってよく、0.2以上でもよく、0.3以上でもよく、0.5以上でもよい。
(酸化剤)
ここに開示される研磨用組成物は、酸化剤を含有する。酸化剤の例としては、過酸化物、硝酸またはその塩、過ヨウ素酸またはその塩、ペルオキソ酸またはその塩、過マンガン酸またはその塩、クロム酸またはその塩、酸素酸またはその塩、金属塩類、硫酸類等が挙げられるが、これらに限定されない。酸化剤は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。酸化剤の具体例としては、過酸化水素、過酸化ナトリウム、過酸化バリウム、硝酸、硝酸鉄、硝酸アルミニウム、硝酸アンモニウム、ペルオキソ一硫酸、ペルオキソ一硫酸アンモニウム、ペルオキソ一硫酸金属塩、ペルオキソ二硫酸、ペルオキソ二硫酸アンモニウム、ペルオキソ二硫酸金属塩、ペルオキソリン酸、ペルオキソ硫酸、ペルオキソホウ酸ナトリウム、過ギ酸、過酢酸、過安息香酸、過フタル酸、次亜臭素酸、次亜ヨウ素酸、塩素酸、臭素酸、ヨウ素酸、過ヨウ素酸、過塩素酸、次亜塩素酸、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウム、過マンガン酸カリウム、クロム酸金属塩、重クロム酸金属塩、塩化鉄、硫酸鉄、クエン酸鉄、硫酸アンモニウム鉄等が挙げられる。好ましい酸化剤として、過酸化水素、硝酸鉄、過ヨウ素酸、ペルオキソ一硫酸、ペルオキソ二硫酸および硝酸が例示される。少なくとも過酸化水素を含むことが好ましく、過酸化水素からなることがより好ましい。
研磨用組成物における酸化剤の含有量は、研磨対象物を酸化する速度、ひいては加工性を考慮して、0.05mol/L以上であることが好ましく、より好ましくは0.1mol/L以上、さらに好ましくは0.15mol/L以上、特に好ましくは0.3mol/L以上である。また、研磨用組成物中の酸化剤の含有量は、面精度保持の観点から、1mol/L以下であることが好ましく、より好ましくは0.8mol/L以下、さらに好ましくは0.6mol/L以下である。
(水)
ここに開示される研磨用組成物は、典型的には、上述のような砥粒の他に、該砥粒を分散させる水を含有する。水としては、イオン交換水、純水、超純水、蒸留水等を好ましく用いることができる。イオン交換水は、典型的には脱イオン水であり得る。
ここに開示される研磨用組成物は、例えば、その固形分含量が0.5重量%~30.0重量%である形態で好ましく実施され得る。上記固形分含量が1.0重量%~20.0重量%である形態がより好ましい。研磨用組成物は、典型的にはスラリー状の組成物であり得る。
(その他の成分)
ここに開示される研磨用組成物は、本発明の効果が著しく妨げられない範囲で、界面活性剤、水溶性高分子、分散剤、キレート剤、防腐剤、防カビ剤、塩基性化合物等の、研磨用組成物に使用され得る公知の添加剤を、必要に応じてさらに含有してもよい。
界面活性剤としては、特に限定されず、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤のいずれも使用可能である。界面活性剤の使用により、研磨用組成物の分散安定性が向上し得る。界面活性剤は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。上記界面活性剤は、典型的には、分子量1×10未満の水溶性有機化合物であり得る。
アニオン性界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル、アルキル硫酸エステル、ポリオキシエチレンアルキル硫酸、アルキル硫酸、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキルリン酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル、ポリオキシエチレンスルホコハク酸、アルキルスルホコハク酸、アルキルナフタレンスルホン酸、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸、ポリアクリル酸、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸アンモニウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウム、およびこれらの塩等が挙げられる。
アニオン性界面活性剤の他の具体例としては、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物、メチルナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物、アントラセンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物、ベンゼンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物等のポリアルキルアリールスルホン酸系化合物;メラミンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物等のメラミンホルマリン樹脂スルホン酸系化合物;リグニンスルホン酸、変成リグニンスルホン酸等のリグニンスルホン酸系化合物;アミノアリールスルホン酸-フェノール-ホルムアルデヒド縮合物等の芳香族アミノスルホン酸系化合物;その他、ポリイソプレンスルホン酸、ポリビニルスルホン酸、ポリアリルスルホン酸、ポリイソアミレンスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸;およびこれらの塩等が挙げられる。塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩が好ましい。
ノニオン性界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルキルアルカノールアミド等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤の具体例としては、アルキルトリメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルベンジルジメチルアンモニウム塩、アルキルアミン塩等が挙げられる。
両性界面活性剤の具体例としては、アルキルベタイン型、脂肪酸アミドプロピルベタイン型、アルキルイミダゾール型、アミノ酸型、アルキルアミンオキシド型等が挙げられる。
界面活性剤を含む態様の研磨用組成物では、界面活性剤の含有量を、例えば0.0005重量%以上とすることが適当である。上記含有量は、研磨後の表面の平滑性等の観点から、好ましくは0.001重量%以上、より好ましくは0.002重量%以上である。また、加工性等の観点から、上記含有量は、3.0重量%以下とすることが適当であり、好ましくは0.5重量%以下、例えば0.1重量%以下である。
ここに開示される研磨用組成物には、水溶性高分子を含有させてもよい。水溶性高分子を含有させることにより、研磨後の面品質が向上し得る。水溶性高分子の例としては、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物、メチルナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物、アントラセンスルホン酸ホルムアルデヒド等のポリアルキルアリールスルホン酸系化合物;メラミンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物等のメラミンホルマリン樹脂スルホン酸系化合物;リグニンスルホン酸、変成リグニンスルホン酸等のリグニンスルホン酸系化合物;アミノアリールスルホン酸-フェノール-ホルムアルデヒド縮合物等の芳香族アミノスルホン酸系化合物;その他、ポリイソプレンスルホン酸、ポリビニルスルホン酸、ポリアリルスルホン酸、ポリイソアミレンスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸塩、ポリアクリル酸塩、ポリ酢酸ビニル、ポリマレイン酸、ポリイタコン酸、ポリビニルアルコール、ポリグリセリン、ポリビニルピロリドン、イソプレンスルホン酸とアクリル酸の共重合体、ポリビニルピロリドンポリアクリル酸共重合体、ポリビニルピロリドン酢酸ビニル共重合体、ジアリルアミン塩酸塩二酸化硫黄共重合体、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースの塩、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、プルラン、キトサン、キトサン塩類等が挙げられる。水溶性高分子は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
水溶性高分子を含む態様の研磨用組成物では、研磨用組成物中における該水溶性高分子の含有量を、例えば0.001重量%以上とすることが適当である。上記含有量は、複数の水溶性高分子を含む態様では、それらの合計含有量である。上記含有量は、研磨後の研磨対象物の表面平滑性等の観点から、好ましくは0.003重量%以上、より好ましくは0.005重量%以上、さらに好ましくは0.007重量%以上である。また、加工性等の観点から、上記含有量は、1.0重量%以下とすることが適当であり、好ましくは0.5重量%以下、例えば0.1重量%以下である。なお、ここに開示される技術は、加工性の観点から、研磨用組成物が水溶性高分子を実質的に含まない態様でも好ましく実施され得る。
分散剤の例としては、ポリカルボン酸ナトリウム塩、ポリカルボン酸アンモニウム塩等のポリカルボン酸系分散剤;ナフタレンスルホン酸ナトリウム塩、ナフタレンスルホン酸アンモニウム塩等のナフタレンスルホン酸系分散剤;アルキルスルホン酸系分散剤;ポリリン酸系分散剤;ポリアルキレンポリアミン系分散剤;第四級アンモニウム系分散剤;アルキルポリアミン系分散剤;アルキレンオキサイド系分散剤;多価アルコールエステル系分散剤;等が挙げられる。分散剤は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
キレート剤の例としては、アミノカルボン酸系キレート剤および有機ホスホン酸系キレート剤が挙げられる。アミノカルボン酸系キレート剤の例には、エチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸、ニトリロ三酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸アンモニウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム、トリエチレンテトラミン六酢酸およびトリエチレンテトラミン六酢酸ナトリウムが含まれる。有機ホスホン酸系キレート剤の例には、2-アミノエチルホスホン酸、1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸、アミノトリ(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)、エタン-1,1-ジホスホン酸、エタン-1,1,2-トリホスホン酸、エタン-1-ヒドロキシ-1,1-ジホスホン酸、エタン-1-ヒドロキシ-1,1,2-トリホスホン酸、エタン-1,2-ジカルボキシ-1,2-ジホスホン酸、メタンヒドロキシホスホン酸、2-ホスホノブタン-1,2-ジカルボン酸、1-ホスホノブタン-2,3,4-トリカルボン酸およびα-メチルホスホノコハク酸が含まれる。これらのうち有機ホスホン酸系キレート剤がより好ましく、なかでも好ましいものとしてエチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホン酸)およびジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)が挙げられる。特に好ましいキレート剤として、エチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホン酸)が挙げられる。キレート剤は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
防腐剤および防カビ剤の例としては、2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン、5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン等のイソチアゾリン系防腐剤、パラオキシ安息香酸エステル類、フェノキシエタノール等が挙げられる。
研磨用組成物には、必要に応じて塩基性化合物を含有させることができる。ここで塩基性化合物とは、研磨用組成物に添加されることによって該組成物のpHを上昇させる機能を有する化合物を指す。塩基性化合物の例としては、アルカリ金属水酸化物、炭酸塩や炭酸水素塩、第四級アンモニウムまたはその塩、アンモニア、アミン、リン酸塩やリン酸水素塩、有機酸塩等が挙げられる。塩基性化合物は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
(pH)
ここに開示される研磨用組成物のpHは、軟鋼に対するエッチング量Xについて上述する条件を満たす限りにおいて、特に制限されない。研磨用組成物のpHは、例えば、12.0以下、典型的には0.5以上12.0以下とすることができ、10.0以下、典型的には0.5以上10.0以下としてもよい。加工性や面品質等の観点から、研磨用組成物のpHは、7.0以下、例えば0.5以上7.0以下とすることができ、5.0以下、典型的には1.0以上5.0以下とすることがより好ましく、4.0以下、例えば1.0以上4.0以下とすることがさらに好ましい。研磨用組成物のpHは、例えば3.0以下、典型的には1.0以上3.0以下、好ましくは1.0以上2.0以下、より好ましくは1.0以上1.8以下とすることができる。軟鋼に対するエッチング量Xについて上述する条件を満たしやすく、残留シリカ砥粒が低減されやすくなる観点から、研磨用組成物のpHは、好ましくは1.0以上1.7未満、より好ましくは1.0以上1.6未満、さらに好ましくは1.0以上1.5以下(例えば1.3以上1.5以下)とすることができる。研磨液において上記pHが実現されるように、必要に応じて有機酸、無機酸、塩基性化合物等のpH調整剤を含有させることができる。上記pHは、ニッケルリン基板等の磁気ディスク基板の研磨用組成物に好ましく適用され得る。特に一次研磨用の研磨用組成物に好ましく適用され得る。
(研磨装置等に対する腐食)
研磨用組成物の軟鋼に対するエッチング量Xが高すぎると、該研磨用組成物を用いた研磨に際して研磨定盤など研磨装置部材の腐食等の不具合を発生させるおそれがある。ここに開示される研磨用組成物は、好ましい一態様において、下記ステンレス鋼腐食試験においてステンレス鋼板表面が変色しない。かかる研磨用組成物は、ステンレス鋼に対する腐食が抑制される。したがって、結果的に、研磨工程における周辺環境に存在するステンレス鋼を含んだ研磨装置等に対する腐食が抑制されたものとなりやすい。
[ステンレス鋼腐食試験]
研磨用組成物を試験液とし、該試験液0.10mLをステンレス鋼板に滴下し、そのまま24時間放置した後、ステンレス鋼板表面の変色の有無を目視で観察する。ステンレス鋼板としては、JISG4303に基づくSUS304の鋼材を用いる。なお、上記試験液としては、研磨用組成物のほか、砥粒を含まないこと以外は研磨用組成物と同じ組成である組成物を用いてもよい。ステンレス鋼腐食試験は、具体的には、後述する実施例に示す方法で行うことができる。
(研磨液)
ここに開示される研磨用組成物は、典型的には該研磨用組成物を含む研磨液の形態で研磨対象物に供給されて、該研磨対象物の研磨に用いられる。上記研磨液は、例えば、研磨用組成物を希釈して調製されたものであり得る。ここで希釈とは、典型的には水による希釈である。あるいは、研磨用組成物をそのまま研磨液として使用してもよい。すなわち、ここに開示される技術における研磨用組成物の概念には、研磨対象物に供給されて該研磨対象物の研磨に用いられる研磨液(ワーキングスラリー)と、希釈して研磨液として用いられる濃縮液との双方が包含される。このような濃縮液の形態の研磨用組成物は、製造、流通、保存等の際における利便性やコスト低減等の観点から有利である。濃縮倍率は、例えば1.5倍~50倍程度とすることができる。濃縮液の貯蔵安定性等の観点から、例えば2倍~20倍、典型的には2倍~10倍程度の濃縮倍率が適当である。
(多剤型研磨用組成物)
なお、ここに開示される研磨用組成物は、一剤型であってもよいし、二剤型を始めとする多剤型であってもよい。例えば、該研磨用組成物の構成成分、典型的には、水以外の成分のうち一部の成分を含むパートAと、残りの成分を含むパートBとが混合されて研磨対象物の研磨に用いられるように構成されていてもよい。いくつかの好ましい態様に係る多剤型研磨用組成物は、砥粒を含むパートAと、砥粒以外の成分を含むパートBとから構成されている。砥粒を含むパートAは、さらに分散剤を含んでもよい。パートBに含まれる砥粒以外の成分としては、例えば酸が挙げられる。また、パートBには、水溶性高分子その他の添加剤が含まれ得る。混合時には、例えば過酸化水素等の酸化剤がさらに混合され得る。例えば、上記酸化剤が水溶液の形態で供給される場合、当該水溶液は、多剤型研磨用組成物を構成するパートCとなり得る。
ここに開示される研磨用組成物は、例えば、ニッケルリン基板、ガラス基板、カーボン製基板等の磁気ディスク基板の研磨に好ましく適用され得る。また、めっき材質として、基材ディスクの表面にニッケルリンめっき層以外の金属層または金属化合物層を備えたディスク基板であってもよい。なかでも、アルミニウム合金製の基材ディスク上にニッケルリンめっき層を有するニッケルリンめっき基板用の研磨用組成物として好適である。かかる用途では、ここに開示される技術を適用することが特に有意義である。
ここに開示される研磨用組成物は、仕上げ研磨工程後において高精度な表面が要求される磁気ディスク基板の製造プロセスにおける予備研磨工程のように、高い研磨効率が要求される用途において特に有意義に使用され得る。仕上げ研磨工程の前工程として複数の予備研磨工程を有する場合は、いずれの予備研磨工程にも使用可能であり、これらの予備研磨工程において同一のまたは異なる研磨用組成物を用いることができる。ここに開示される研磨用組成物は、例えば、磁気ディスク基板の一次研磨工程すなわち最初のポリシング工程に用いられる研磨用組成物として好適である。なかでも、ニッケルリン基板の製造プロセスにおいて、ニッケルリンめっき後の最初の研磨工程すなわち一次研磨工程において好ましく使用され得る。
ここに開示される研磨用組成物は、例えば、Schmitt Measurement System Inc.社製レーザースキャン式表面粗さ計「TMS-3000WRC」により測定される表面粗さが20Å~300Å程度の磁気ディスク基板を研磨して、該磁気ディスク基板を10Å以下の表面粗さに調整する用途に好適である。かかる用途では、ここに開示される技術を適用することが特に有意義である。ここでいう表面粗さとは、算術平均粗さ(Ra)のことをいう。
<研磨方法>
ここに開示される研磨用組成物は、例えば以下の操作を含む態様で、磁気ディスク基板を研磨対象物とする研磨に好適に使用することができる。以下、ここに開示される研磨用組成物を用いて研磨対象物を研磨する方法の好適な態様につき説明する。以下では、研磨対象物を研磨対象基板ともいう。
すなわち、ここに開示されるいずれかの研磨用組成物を含む研磨液(ワーキングスラリー)を用意する。上記研磨液を用意することには、研磨用組成物に濃度調整やpH調整等の操作を加えて研磨液を調製することが含まれ得る。濃度調整としては、例えば希釈が挙げられる。あるいは、研磨用組成物をそのまま研磨液として使用してもよい。
次いで、その研磨液を研磨対象物に供給し、常法により研磨する。例えば、一般的な研磨装置に研磨対象物をセットし、該研磨装置の研磨パッドを通じて上記研磨対象物の表面すなわち研磨対象面に研磨液を供給する。典型的には、上記研磨液を連続的に供給しつつ、研磨対象物の表面に研磨パッドを押しつけて両者を相対的に移動させる。上記移動は、例えば回転移動であり得る。このような研磨工程を経て研磨対象物の研磨が完了する。
使用し得る研磨パッドは特に限定されない。例えば、硬質発泡ポリウレタンタイプ、不織布タイプ、スウェードタイプ等の研磨パッドを用いることができる。スウェードタイプは、バフパッドであってもよく、典型的には、表面をバフ加工していないノンバフ状態にある研磨パッド(いわゆるノンバフパッド)であってもよい。そのようなスウェードタイプの研磨パッド(典型的にはポリウレタン製研磨パッド)は、加工性に優れ、また基板表面の高品質化を実現しやすい。なお、ここに開示される技術で用いられる研磨パッドは砥粒を含まない。
研磨後(具体的には、磁気ディスク基板の一次研磨後)、基板を洗浄することが好ましい(洗浄工程)。洗浄工程は、典型的には洗浄機を用いて実施される。洗浄工程では、洗浄液を用いてもよく、洗浄液を用いず流水のみの洗浄としてもよい。洗浄液または水に浸漬した基板に超音波を付与する超音波処理を行ってもよい。このような洗浄工程を実施することにより、研磨後、基板上に残存するシリカは効率よく除去され得る。
研磨工程に使用する研磨装置は、研磨対象物の両面を同時に研磨する両面研磨装置であってもよく、研磨対象物の片面のみを研磨する片面研磨装置であってもよい。上記研磨工程が予備研磨工程である場合、いくつかの態様において、該研磨工程を行う研磨装置として両面研磨装置を好ましく採用し得る。一次研磨工程の後に仕上げ研磨工程を行う場合、該仕上げ研磨工程を行う研磨装置としては、片面研磨装置を好ましく採用し得る。
上述のような研磨工程は、磁気ディスク基板、例えばニッケルリン基板の製造プロセスの一部であり得る。したがって、この明細書によると、上記研磨工程を含む磁気ディスク基板の製造方法および研磨方法が提供される。
ここに開示される研磨用組成物は、研磨対象物の予備研磨工程、例えば一次研磨工程に好ましく使用され得る。この明細書によると、上述したいずれかの研磨用組成物を用いて予備研磨を行う工程を含む、磁気ディスク基板の製造方法および研磨方法が提供される。上記方法は、ここに開示される研磨用組成物を研磨対象物に供給して該研磨対象物を研磨する工程(1)を含む。上記方法は、上記予備研磨工程の後に仕上げ研磨工程を含み得る。仕上げ研磨工程に使用する研磨用組成物は特に限定されない。したがって、この明細書により開示される事項には、ここに開示される砥粒を含む研磨用組成物で研磨対象物を研磨する工程(1)と、工程(1)で用いられる研磨用組成物とは異なる研磨用組成物(例えば仕上げ研磨用組成物)で研磨対象物を研磨する工程(2)とをこの順で含む、磁気ディスク基板の製造方法および研磨方法が含まれる。かかる製造方法によると、磁気ディスク基板を効率よく製造することができる。
工程(2)で使用される砥粒としては、特に限定されず、例えばコロイダルシリカが好ましく用いられる。コロイダルシリカを用いることにより、面精度の高い研磨物を効率よく製造することができる。コロイダルシリカの粒子形状は特に限定されず、例えば球形であってもよく、非球形であってもよいが、球形のコロイダルシリカが好ましく用いられる。
また、工程(2)で使用され得る仕上げ研磨用組成物は、例えば砥粒の他に水を含む。その他、仕上げ研磨用組成物には、上述した研磨用組成物と同様の成分(酸、酸化剤、塩基性化合物、各種添加剤等)を必要に応じて含有させることができる。
以下、本発明に関するいくつかの実施例を説明するが、本発明をかかる実施例に示すものに限定することを意図したものではない。
[研磨用組成物の調製]
<例1>
シリカ砥粒と、酸と、酸化剤と、脱イオン水とを混合して、砥粒濃度が7重量%、酸濃度が0.21mol/L、酸化剤濃度が0.4mol/Lの組成物を調製し、本例に係る研磨用組成物とした。上記酸としては、リン酸を用いた。上記酸化剤としては、31%過酸化水素水を用いた。上記シリカ砥粒としては、SEM画像解析による体積基準の平均粒子径が165nm、平均アスペクト比が1.13であるコロイダルシリカを用いた。上記研磨用組成物のpHは1.4であった。
<例2~16>
酸の種類および濃度を表1に示すようにしたこと以外は、例1と同様にして本例に係る研磨用組成物を調製した。各例の研磨用組成物のpHは表1に示す通りであった。
[軟鋼エッチング試験]
各例に係る研磨用組成物を50mL採取し、そこに縦20mm、横20mm、厚さ2mmの板状の軟鋼板を浸漬させる軟鋼エッチング試験を行った。軟鋼板の浸漬時間Tは18時間とした。軟鋼板としては、JIS G3101に基づくSS400(角状)の鋼材を用いた。浸漬液(研磨用組成物)の液温は25℃とした。浸漬時間Tが経過した後、3分以内に、軟鋼板を浸漬液から取り出し、水洗いした後、乾燥させ、乾燥後の軟鋼板の重量W2[ng]を測定した。研磨用組成物に浸漬させる前の軟鋼板の重量W1[ng]、上記乾燥後の軟鋼板の重量W2[ng]、上記浸漬時間T[時間]、軟鋼板の表面積SA[mm]から、該軟鋼板のエッチング量Xを以下の式:エッチング量X[ng/h・mm]=(重量W1[ng]-重量W2[ng])/(浸漬時間T[時間]×軟鋼板の表面積SA[mm]);から算出した。エッチング量Xの結果と、エッチング量X[ng/h・mm]の10を底とする対数(log10X)を表1に示した。
[ディスクの研磨]
各例に係る研磨用組成物をそのまま研磨液として使用して、下記の条件で、研磨対象物の研磨を行った。研磨対象物としては、表面に無電解ニッケルリンめっき層を備えたハードディスク用アルミニウム基板を使用した。上記研磨対象物(研磨対象基板)の直径は3.5インチ(外径約95mm、内径約25mmのドーナツ型)、厚さは1.75mmであり、研磨前における表面粗さRa(Schmitt Measurement System Inc.社製レーザースキャン式表面粗さ計「TMS-3000WRC」により測定したニッケルリンめっき層の算術平均粗さ)は130Åであった。
(研磨条件)
研磨装置:システム精工社製の両面研磨機、型式「9.5B-5P」
研磨パッド:FILWEL社製のポリウレタンパッド、商品名「CR200」
研磨対象基板の投入枚数:15枚(3枚/キャリア ×5キャリア)
研磨液の供給レート:135mL/分
研磨荷重:120g/cm
上定盤回転数:27rpm
下定盤回転数:36rpm
サンギヤ(太陽ギヤ)回転数:8rpm
研磨量:各基板の両面の合計で約2.2μmの厚さ
上記研磨量は、下記の計算式に基づいて求めた。
研磨量[μm]=研磨による基板の重量減少量[g]/(基板の面積[cm]×ニッケルリンめっきの密度[g/cm])×10
[研磨レート]
各例に係る研磨用組成物を用いて上記研磨条件で研磨対象基板を研磨したときの両面における研磨レートを算出した。研磨レートは、下記の計算式に基づいて求めた。得られた結果を、例11の研磨レートを100%とした相対値に換算して、表1の「研磨レート」の欄に示した。
研磨レート[μm/min]=研磨による基板の重量減少量[g]/(基板の面積[cm]×ニッケルリンめっきの密度[g/cm]×研磨時間[min])×10
[微小うねり]
各例に係る研磨用組成物を用いた研磨の後、上記研磨時に各キャリアにセットされていたNi-P基板(研磨後の基板)のなかからランダムに1枚、合計3枚のNi-P基板を抽出した。これら3枚のNi-P基板の表裏、計6面につき、ZYGO社製の非接触表面形状測定機「NEWVIEW5032」を使用して、対物レンズ倍率2.5倍、中間レンズ倍率0.5倍、バンドパスフィルター80~500μmの条件で微小うねりを測定した。測定は、上記6面の各々について、研磨後の基板の中心から径方向外側に37mmの位置に対して、90°間隔の4点で行い、それら24点の平均値を微小うねり(Å)の値とした。得られた値を、例11の値を100%とする相対値[%]に換算して、表1の「微小うねり」の欄に示した。
[残留粒子個数]
上記研磨レートの測定と同じ条件で研磨した基板をクレセン社製の洗浄機を用いて洗浄した後、基板表面に残留した粒子の個数を測定した。具体的には、ブラシおよび洗浄剤を使用せずに流水中で基板を洗浄し、基板に付着した水滴をスピンドライヤにより払い落として乾燥させた。具体的な洗浄条件は以下のとおりである。
(洗浄条件)
洗浄時ディスク基板回転数:40rpm
第1洗浄時間(流水のみ):15秒
第1洗浄流量:750mL/分
第2洗浄時間(流水のみ):20秒
第2洗浄流量:900mL/分
超音波洗浄時間(流水のみ):20秒
超音波洗浄流量:3000mL/分
スピンドライ乾燥時間:20秒
スピンドライ回転数:3000rpm
次に、日立ハイテクノロジーズ社製の走査型電子顕微鏡「SU8000」を用いて、洗浄後の基板表面(両面)を50000倍の倍率で一面あたり10視野観察した。そして、三谷商事社製の画像解析ソフトウエア「WINROOF」を用いて、各視野における残留粒子個数を測定し、1視野あたりの残留粒子個数の平均値を算出した。結果を表1に示す。なお、表1中の残留粒子個数(%)は、例11の残留粒子個数を100%とした相対値[%]である。また、例4、9、8、14における洗浄後の基板表面のSEM画像をそれぞれ図1~図4に示す。さらに、各例の軟鋼エッチング試験において測定されたエッチング量Xと残留粒子個数(%)の関係を示すグラフを図5に示す。図5における横軸はエッチング量Xの10を底とする対数の値(log10X)を示し、縦軸は残留粒子個数[%]を示す。
[ステンレス鋼腐食試験]
砥粒を含まない以外は各例に係る研磨用組成物と同じ組成である組成物を調製し、ステンレス鋼腐食用試験液とした。また、直径25mm、厚さ2mmの円形のステンレス鋼板を用意した。ステンレス鋼板としては、JISG4303に基づくSUS304(円形)の鋼材を用いた。上記ステンレス鋼板に液温25℃の上記試験液を0.10mL滴下し、25℃、50RH%の条件下で24時間放置し、その後、ステンレス鋼板表面を目視で観察した。ステンレス鋼板表面が変色していた場合は腐食が発生したとして「×」と評価し、変色していなかった場合は腐食の発生が無かったとして「○」と評価した。結果を表1に示す。
Figure 2022057581000001
表1および図1~5に示されるように、軟鋼に対するエッチング量Xと残留粒子数との間に、エッチング量Xが高くなると残留粒子数が低くなる傾向がみられた。軟鋼エッチング試験において測定された軟鋼に対するエッチング量Xの10を底とした対数(log10X)が2.0以上4.0以下である例1~10の研磨用組成物によると、エッチング量Xがより少ない例11~15の研磨用組成物に比較して、顕著な残留粒子個数の低減がみられた。また、例1~10の研磨用組成物によると、ステンレス鋼腐食試験においてステンレス鋼板に対する腐食が発生しなかった。また、例1~10の研磨用組成物によると、研磨レートおよび微小うねりのレベルは、例11~15の研磨用組成物に比べてほぼ維持されるかまたは改善した。さらに、有機酸と無機酸とを併用した研磨用組成物(例6~10)において、有機酸の含有量を変化させることでpHを維持しつつ軟鋼に対するエッチング量Xが変化する傾向がみられた。一方、軟鋼エッチング試験において測定されたlog10Xが4.0より大きく、pHが1.0以下である例16の研磨用組成物は、残留粒子個数の低減がみられたものの、ステンレス鋼腐食試験においてステンレス鋼板に対する腐食が発生した。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。

Claims (7)

  1. 砥粒としてのシリカ粒子、酸、酸化剤および水を含む、磁気ディスク基板研磨用組成物であって、
    軟鋼板を前記研磨用組成物に浸漬させる軟鋼エッチング試験において測定される該軟鋼板のエッチング量X[ng/h・mm]の10を底とする対数が2.0以上4.0以下である、研磨用組成物。
  2. 前記研磨用組成物のpHは1.0以上3.0以下である、請求項1に記載の研磨用組成物。
  3. 前記酸として、第1の酸と、該第1の酸よりも解離しやすい第2の酸とを含む、請求項1または2に記載の研磨用組成物。
  4. 前記酸として、有機酸を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の研磨用組成物。
  5. 前記酸として、さらに無機酸を含み、
    前記有機酸の含有量Cが0.005mol/L以上であり、
    前記無機酸の含有量Cが0.14mol/L未満である、請求項4に記載の研磨用組成物。
  6. 請求項1~5のいずれか一項に記載の研磨用組成物を研磨対象基板に供給して該研磨対象基板を研磨する工程(1)を含む、基板の研磨方法。
  7. 請求項1~5のいずれか一項に記載の研磨用組成物を用いて研磨対象基板を研磨する工程(1)を含む、磁気ディスク基板の製造方法。
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