JP2021531311A - ナフチリジン化合物およびその使用 - Google Patents

ナフチリジン化合物およびその使用 Download PDF

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Abstract

式(I)のナフチリジン化合物:その変形およびHPK1(造血キナーゼ1)の阻害剤としてのそれらの使用が記載されている。これらの化合物は、HPK1依存性障害を処置する上で、および免疫応答を増強する上で有用である。HPK1を阻害する方法、HPK1依存性障害を処置する方法、免疫応答を増強するための方法およびナフチリジン化合物を調製するための方法も記載されている。【選択図】なし

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2018年7月24日に出願された国際特許出願第CN2018/096781号の恩典を主張するものであり、その内容の全体が、参照により本明細書に組み込まれる。
本開示は、HPK1の阻害剤であるナフチリジン化合物、これらの化合物を含有する組成物ならびに免疫応答を強化し、癌などのHPK1依存性障害を処置するための方法に関する。
癌を処置するために腫瘍科医によって使用される主な処置様式は、外科的切除、放射線療法および古典的な化学療法薬である。残念なことに、外科的切除は、多くの腫瘍または癌の形態に対して実行可能な選択肢ではない。さらに、放射線療法および化学療法薬は、罹患細胞のみを標的とせず、したがって、健康な細胞に損傷を与えることになる。抗原の腫瘍特異的な発現または腫瘍細胞内での特異的なタンパク質の不適切な過剰発現もしくは活性化を活用することによって、腫瘍細胞をより特異的に標的とする治療薬が開発されているが、腫瘍細胞は変異する傾向があり、腫瘍細胞を特異的に標的とする薬物に対して耐性となることができる。
多くの癌によって使用される免疫回避戦略を克服するために、および抗腫瘍免疫を強化するために、患者自身の免疫系を利用する新たな癌処置の枠組みが出現している。1つのこのような戦略は、末梢性免疫寛容を維持するように本来機能する免疫応答の負の制御因子を阻害し、腫瘍抗原を非自己実体として認識できるようにすることである。
造血前駆細胞キナーゼ1(HPK1)は、樹状細胞活性化ならびに抗腫瘍免疫を強化するために標的とされることができるTおよびB細胞応答の負の制御因子の例である。HPK1は、初期前駆細胞を含む造血細胞によって主に発現されている。T細胞では、Ser376でSLP76(Di Bartolo et al.(2007)JEM 204:681−691)およびThr254でGadsをリン酸化し、これがリン酸化されたSLP76およびGadsに結合する14−3−3タンパク質の動員をもたらし、LAT含有マイクロクラスターからSLP76−Gads−14−3−3複合体を放出させる(Lasserre et al.(2011)J Cell Biol 195(5):839−853)ことによってシグナル伝達マイクロクラスターの持続性を低下させることにより、HPK1がT細胞活性化を負に制御すると考えられている。HPK1は、腫瘍によってしばしば分泌されるプロスタグランジンE2に応答して活性化された状態になることもでき、免疫系からの腫瘍細胞の逃避に寄与する。
HPK1の阻害剤であるナフチリジン化合物、これらの化合物を含有する組成物ならびに免疫応答を強化し、癌などのHPK1依存性障害を処置するための方法が開示されている。
一局面において、式(I)の化合物または本明細書において詳述されているとおりの、任意のその変形またはこれらの塩(例えば、薬学的に許容されるこれらの塩)が提供される。式(I)の化合物または本明細書に詳述されている任意のその変形または薬学的に許容されるこれらの塩と、薬学的に許容される担体または賦形剤とを含む薬学的組成物も提供される。
別の局面において、被験体中のHPK1を、有効量の、式(I)の化合物または本明細書に詳述されている任意のその変形または薬学的に許容されるこれらの塩と接触させることを含む、HPK1を阻害するための方法が提供される。免疫応答を増強することを必要とする被験体中の免疫応答を増強するための方法であって、有効量の、式(I)の化合物または本明細書に詳述されている任意のその変形または薬学的に許容されるこれらの塩を前記被験体に投与することを含む、方法も提供される。
HPK1依存性障害を処置するための方法であって、有効量の、式(I)の化合物または本明細書に詳述されている任意のその変形または薬学的に許容されるこれらの塩を、HPK1依存性障害を処置することを必要とする被験体に投与することを含む、方法がさらに提供される。いくつかの態様において、被験体はヒトである。いくつかの態様において、HPK1依存性障害は、癌、例えば、結腸直腸癌、黒色腫、非小細胞肺癌、卵巣癌、乳癌、膵臓癌、血液悪性病変および腎細胞癌腫である。いくつかの態様において、前記方法は、被験体に化学療法剤を投与することをさらに含む。
HPK1を阻害する、免疫応答を増強する、または癌などのHPK1依存性障害を処置する方法において使用するための、式(I)の化合物または本明細書に詳述されている任意のその変形または薬学的に許容されるこれらの塩も提供される。
本明細書に詳述されている方法(例えば、癌などのHPK1依存性障害の処置)における、式(I)の化合物または本明細書に詳述されている任意のその変形または薬学的に許容されるこれらの塩の使用も提供される。
本明細書に詳述されている方法(例えば、癌などのHPK1依存性障害の処置において使用するための医薬の製造のための、式(I)の化合物または本明細書に詳述されている任意のその変形または薬学的に許容されるこれらの塩の使用も提供される。
HPK1依存性障害を処置するためのキットであって、式(I)の化合物または本明細書に詳述されている任意のその変形または薬学的に許容されるこれらの塩を含む薬学的組成物と、使用説明書とを備えるキットも提供される。
別の局面において、式(I)の化合物または任意のその変形を作製する方法が提供される。式(I)の化合物またはその任意の変形の合成において有用な化合物中間体も提供される。
HPK1(造血前駆細胞キナーゼ1)の阻害剤または調節物質である、式(I)の化合物または式(IA)、(IB)および(IC)などのその変形ならびにこれらの薬学的組成物が本明細書において開示されている。このため、これらの化合物および組成物は、HPK1によって媒介される疾患および障害を処置する上で有用である。処置の方法の例は、癌に罹患している被験体の場合である。これらの化合物は、癌を撲滅するために使用することができるだけでなく、免疫応答を強化することを必要とする被験体において免疫応答を強化するために有利に使用することもできる。
ここで、本明細書に開示されている主題を以下により完全に記載する。しかしながら、当業者は、先述の記載中に提示された教示の利点を活用して、本明細書に記載されているここに開示された主題の多くの変更およびその他の態様に想到するであろう。したがって、ここに開示された主題は、開示された特定の態様に限定されるべきではなく、変更および他の態様が、添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図されていることを理解すべきである。換言すれば、本明細書に記載されている主題は、全ての代替物、変更および均等物を包含する。組み込まれる文献、特許および類似の資料のうちの1つまたは複数が、本出願(定義された用語、用語の用法、記載された技術等を含むがこれらに限定されない)と異なるか、または矛盾する場合には、本出願が優先される。別途定義されない限り、本明細書において使用される全ての技術および科学用語は、当業者により一般に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書で言及される全ての刊行物、特許出願、特許および他の参考文献は、参照によりその全体が組み込まれる。
定義
本明細書において使用される「アルキル」は、指定された数の炭素原子(すなわち、C10は、1〜10個の炭素原子を意味する)を有する、飽和直鎖(すなわち、非分岐)または分岐一価炭化水素鎖またはその組み合わせを表す。具体的なアルキル基は、1〜20個の炭素原子を有するアルキル基(「C20アルキル」)、1〜8個の炭素原子を有するアルキル基(「Cアルキル」)、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基(「Cアルキル」)、2〜6個の炭素原子を有するアルキル基(「Cアルキル」)または1〜4個の炭素原子(「C1〜4アルキル」)である。アルキル基の例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、イソブチル、sec−ブチルなどの基、例えば、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチルの相同体および異性体などが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書において使用される「アルケニル」は、オレフィン不飽和の少なくとも1つの部位を有する(すなわち、式C=Cの少なくとも1つの部分を有する)および指定された数の炭素原子(すなわち、C2〜10は、2〜10個の炭素原子を意味する)を有する、不飽和直鎖(すなわち、非分岐)または分岐一価炭化水素鎖またはその組み合わせを表す。アルケニル基は、「シス」または「トランス」立体配置、あるいは「E」または「Z」立体配置であり得る。具体的なアルケニル基は、2〜20個の炭素原子を有するアルケニル基(「C20アルケニル」)、2〜8個の炭素原子を有するアルケニル基(「C2〜8アルケニル」)、2〜6個の炭素原子を有するアルケニル基(「C2〜6アルケニル」)または2〜4個の炭素原子を有するアルケニル基(「C2〜4アルケニル」)である。アルケニル基の例としては、エテニル(またはビニル)、プロプ−1−エニル、プロプ−2−エニル(またはアリル)、2−メチルプロプ−1−エニル、ブト−1−エニル、ブト−2−エニル、ブト−3−エニル、ブタ−1,3−ジエニル、2−メチルブタ−1,3−ジエニルなどの基、これらの相同体および異性体などが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書において使用される「アルキニル」は、アセチレン不飽和の少なくとも1つの部位を有する(すなわち、式C≡Cの少なくとも1つの部分を有する)、指定された数の炭素原子(すなわち、C2〜10は、2〜10個の炭素原子を意味する)を有する、不飽和直鎖(すなわち、非分岐)または分岐一価炭化水素鎖またはその組み合わせを表す。具体的なアルキニル基は、2〜20個の炭素原子を有するアルキニル基(「C2〜20アルキニル」)、2〜8個の炭素原子を有するアルキニル基(「C2〜8アルキニル」)、2〜6個の炭素原子を有するアルキニル基(「C2〜6アルキニル」)、2〜4個の炭素原子を有するアルキニル基(「C2〜4アルキニル」)である。アルキニル基の例としては、エチニル(またはアセチレニル)、プロプ−1−イニル、プロプ−2−イニル(またはプロパルギル)、ブト−1−イニル、ブト−2−イニル、ブト−3−イニルなどの基、これらの相同体および異性体などが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書において使用される「アルキレン」は、アルキルと同じ残基であるが、二価を有する残基を表す。具体的なアルキレン基は、1〜6個の炭素原子を有するアルキレン基(「C1〜6アルキレン」)、1〜5個の炭素原子を有するアルキレン基(「C1〜5アルキレン」)、1〜4個の炭素原子を有するアルキレン基(「C1〜4アルキレン」)または1〜3個の炭素原子を有するアルキレン基(「C1〜3アルキレン」)である。アルキレンの例としては、メチレン(−CH−)、エチレン(−CHーCH−)、プロピレン(−CHーCHーCH−)、ブチレン(−CHーCH−CHーCH−)などの基が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書において使用される「シクロアルキル」は、指定された数の炭素原子(すなわち、C10は3〜10個の炭素原子を意味する)を有する非芳香族、飽和または不飽和環状一価炭化水素構造を表す。シクロアルキルは、シクロヘキシルなど1つの環からなることができ、またはアダマンチル(adamantly)など複数の環からなることができるが、アリール基を除外する。1より多い環を含むシクロアルキルは、縮合、スピロもしくは架橋され得、またはこれらの組み合わせであり得る。具体的なシクロアルキル基は、3〜12個の環状炭素原子を有するシクロアルキル基である。好ましいシクロアルキルは、3〜8個の環状炭素原子を有する環状炭化水素(「C3〜8シクロアルキル」)または3〜6個の炭素原子を有する環状炭化水素(「C3〜6アルキニル」)である。シクロアルキルの例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル(cyclohyxyl)、1−シクロヘキセニル、3−シクロヘキセニル、シクロヘプチル、ノルボルニルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書において使用される「アリール」は、単一の環(例えば、フェニル)またはその縮合環が芳香族であってもよいもしくは芳香族でなくてもよい複数の縮合環(例えば、ナフチルまたはアントリル)を有する不飽和芳香族炭素環基を表す。具体的なアリール基は、6〜14個の環状(すなわち、環)炭素原子を有するアリール基(「C6〜14アリール」)である。少なくとも1つの環が非芳香族である1より多い環を有するアリール基は、芳香環位置においてまたは非芳香環位置において親構造に接続され得る。1つの変形では、少なくとも1つの環が非芳香族である1より多い環を有するアリール基は、芳香環位置において親構造に接続される。
本明細書において使用される「ヘテロアリール」は、1〜14の環状(すなわち、環)炭素原子と、窒素、リン、酸素および硫黄などのヘテロ原子を含むがこれらに限定されない少なくとも1つの環状ヘテロ原子とを有する不飽和芳香族環状基を表す。ヘテロアリール基は、単一の環(例えば、ピリジル、フリル)またはその縮合環が芳香族であってもよいもしくは芳香族でなくてもよい複数の縮合環(例えば、インドリジニル、ベンゾチエニル)を有し得る。具体的なヘテロアリール基は、1〜12個の環状(すなわち、環)炭素原子と窒素、リン、酸素および硫黄から独立に選択される1〜6個の環状(すなわち、環)ヘテロ原子とを有する5〜14員環;1〜8個の環状炭素原子と窒素、リン、酸素および硫黄から独立に選択される1〜4個の環状ヘテロ原子とを有する5〜10員環;ならびに1〜5個の環状炭素原子と窒素、酸素および硫黄から独立に選択される1〜4個の環状ヘテロ原子とを有する5、6または7員環である。一つの変形では、ヘテロアリールとしては、1〜6個の環状炭素原子と窒素、酸素および硫黄から独立に選択される1〜4個の環状ヘテロ原子とを有する、単環式芳香族5、6または7員環が挙げられる。別の変形では、ヘテロアリールとしては、1〜12個の環状炭素原子と窒素、リン、酸素および硫黄から独立に選択される1〜6個の環状ヘテロ原子とを有する多環式芳香環が挙げられる。少なくとも1つの環が非芳香族である1より多い環を有するヘテロアリール基は、芳香環位置においてまたは非芳香環位置において親構造に接続され得る。1つの変形では、少なくとも1つの環が非芳香族である1より多い環を有するヘテロアリール基は、芳香環位置において親構造に接続される。
本明細書において使用される「複素環」、「複素環式」または「ヘテロシクリル」は、単一の環または複数の縮合環を有し、および1〜14個の環状(すなわち、環)炭素原子と窒素、リン、硫黄または酸素などの1〜6個の環状(すなわち、環)ヘテロ原子とを有する飽和または不飽和非芳香族環状基を表す。1より多い環を含む複素環は、縮合、スピロもしくは架橋され得、またはこれらの任意の組み合わせであり得る。縮合環系において、1つまたは複数が縮合環であり得、シクロアルキルであり得る。具体的なヘテロシクリル基は、1〜13個の環状炭素原子と窒素、リン、酸素および硫黄から独立に選択される1〜6個の環状ヘテロ原子とを有する3〜14員環;1〜11個の環状炭素原子と窒素、リン、酸素および硫黄から独立に選択される1〜6個の環状ヘテロ原子とを有する3〜12員環;1〜9個の環状炭素原子と窒素、リン、酸素および硫黄から独立に選択される1〜4個の環状ヘテロ原子とを有する3〜10員環;1〜7個の環状炭素原子と窒素、リン、酸素および硫黄から独立に選択される1〜4個の環状ヘテロ原子とを有する3〜8員環;ならびに1〜5個の環状炭素原子と窒素、リン、酸素および硫黄から独立に選択される1〜4個の環状ヘテロ原子とを有する3〜6員環である。1つの変形では、ヘテロシクリルには、1〜2、1〜3、1〜4、1〜5または1〜6個の環状炭素原子と窒素、リン、酸素および硫黄から独立に選択される1〜2、1〜3または1〜4個の環状ヘテロ原子とを有する単環式3、4、5、6または7員環が含まれる。別の変形では、ヘテロシクリルとしては、1〜12個の環状炭素原子と窒素、リン、酸素および硫黄から独立に選択される1〜6個の環状ヘテロ原子とを有する多環式非芳香環が挙げられる。
「ハロ」または「ハロゲン」は、フルオロ、クロロ、ブロモおよび/またはヨードを表す。残基が1より多いハロゲンで置換されている場合には、結合したハロゲン部分の数に対応する接頭辞を使用することによって表され得、例えば、ジハロアリール、ジハロアルキル、トリハロアリールなどは、同じハロであり得るが、必ずしも同じハロではない2つ(「ジ」)または3つ(「トリ」)のハロ基で置換された、アリールおよびアルキルを表し、したがって、4−クロロ−3−フルオロフェニルはジハロアリールの範囲に含まれる。各水素がハロ基で置換されているアルキル基は、「ペルハロアルキル」と称される。好ましいペルハロアルキル基は、トリフルオロアルキル(−CF)である。同様に、「ペルハロアルコキシ」は、ハロゲンがアルコキシ基のアルキル部分を構成する炭化水素中の各Hを置き換えるアルコキシ基を表す。ペルハロアルコキシ基の例は、トリフルオロメトキシ(ーOCF)である。
「カルボニル」は、基C=Oを表す。
「チオカルボニル」は、基C=Sを表す。
「オキソ」は、部分=Oを表す。
「ジェミナル」は、同じ原子に結合した2つの部分間の関係を表す。例えば、残基−CH−CRにおいて、RおよびRはジェミナルであり、Rは、Rに対してジェミナルなR基と称され得る。
「ビシナル」は、隣接する原子に結合した2つの部分間の関係を表す。例えば、残基−CHR−CHR−において、RおよびRはビシナルであり、Rは、Rに対してビシナルなR基と称され得る。
別に明記されない限り、「置換されていてもよい」とは、ある基が置換されていなくてもよく、またはその基に関して列記された置換基の1つもしくは複数(例えば、1、2、3、4または5個)(該置換基は同一であっても異なっていてもよい)によって、置換されていてもよいことを意味する。一態様において、置換されていてもよい基は、1つの置換基を有する。別の態様において、置換されていてもよい基は2つの置換基を有する。別の態様において、置換されていてもよい基は3つの置換基を有する。別の態様において、置換されていてもよい基は4つの置換基を有する。いくつかの態様において、置換されていてもよい基は、1〜2、1〜3、1〜4または1〜5個の置換基を有する。
本明細書における用語「阻害剤」の使用は、HPK1の活性を阻害する分子を意味するものとする。本明細書において「阻害する」は、阻害剤の不存在下での標的酵素の活性と比較して、標的酵素の活性を減少させることを意味する。いくつかの態様において、「阻害する」という用語は、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%または少なくとも約95%のHPK1活性の減少を意味する。他の態様において、阻害するは、約5%〜約25%、約25%〜約50%、約50%〜約75%または約75%〜100%のHPK1活性の減少を意味する。いくつかの態様において、阻害するは、約95%〜100%のHPK1活性の減少、例えば、95%、96%、97%、98%、99%または100%の活性の減少を意味する。このような減少は、インビトロキナーゼアッセイなど、当業者が認識可能な様々な技術を用いて測定することができる。
本明細書において使用される「HPK1アンタゴニスト」または「HPK1阻害剤」は、HPK1の生物学的活性(例えば、セリン/スレオニンキナーゼ活性、TCR活性化に際するTCR複合体への動員、SLP76などのタンパク質結合対との相互作用)の1つまたは複数を低下させ、阻害し、またはその他減弱させる分子である。HPK1アンタゴニストを使用する拮抗作用は、HPK1活性の全部の除去を必ずしも示さない。代わりに、活性は、例えば、適切な対照と比較してHPK1の活性の少なくとも約5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、95%または100%の減少など、統計学的に有意な量で減少し得る。いくつかの態様において、HPK1アンタゴニストは、HPK1のセリン/スレオニンキナーゼ活性を低下させ、阻害し、またはその他減弱させる。これらの態様のいくつかにおいて、HPK1アンタゴニストは、SLP76および/またはGadsのHPK1媒介性リン酸化を低下させ、阻害し、またはその他減弱させる。本明細書に開示された化合物は、HPK1に直接結合し、そのキナーゼ活性を阻害する。
「特異的なアンタゴニスト」によって、無関係な標的の活性より大きく、所定の標的の活性を低下させ、阻害し、またはその他減弱させる因子を意図する。例えば、HPK1特異的なアンタゴニストは、任意の他のタンパク質(例えば、他のセリン/スレオニンキナーゼ)に対するアンタゴニストの阻害的効果より統計的により大きい量で、HPK1の少なくとも1つの生物学的活性を低下させる。いくつかの態様において、標的に対するアンタゴニストのIC50は、非標的に対するアンタゴニストのIC50の約90%、80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、10%、5%、1%、0.1%、0.01%、0.001%またはそれ未満である。本明細書に開示された化合物は、特異的なHPK1アンタゴニストであってもよく、特異的なHPK1アンタゴニストでなくてもよい。特異的なHPK1アンタゴニストは、任意の他のタンパク質(例えば、他のセリン/スレオニンキナーゼ)に対するアンタゴニストの阻害的効果より統計的により大きい量で、HPK1の生物学的活性を低下させる。ある態様において、HPK1アンタゴニストは、HPK1のセリン/スレオニンキナーゼ活性を特異的に阻害する。これらの態様のいくつかにおいて、HPK1に対するHPK1アンタゴニストのIC50は、別のセリン/スレオニンキナーゼまたは他の種類のキナーゼ(例えば、チロシンキナーゼ)に対するHPK1アンタゴニストのIC50の約90%、80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、10%、0.1%、0.01%、0.001%またはそれ未満である。
本明細書で使用されるとき、「処置」または「処置する」は、臨床結果を含む有益なまたは所望の結果を得るためのアプローチである。本発明において、有益なまたは所望の臨床結果には、以下のうちの1つまたは複数が含まれるが、これらに限定されない:疾患に起因する1つもしくは複数の症候の減少、疾患の程度の縮小、疾患の安定化(例えば、疾患の悪化の阻止または遅延)、蔓延(例えば、転移)もしくは疾患の阻止もしくは遅延、疾患の進行の遅延もしくは緩徐、疾患状態の軽減、疾患の寛解(部分的もしくは完全を問わない)の提供、疾患を処置するために必要とされる1つもしくは複数の薬物の用量の減少、別の薬物の効果の増強、疾患の進行の遅延、生活の質の増加、および/または生存の延長。「処置」によって、癌の病理的結果の低下も包含される。本発明の方法は、処置のこれらの態様のうちの任意の1つまたは複数を企図する。
本明細書で使用されるとき、癌の進行を「遅延させる」とは、疾患の発症を延期し、妨害し、減速し、遅らせ、安定させ、および/または延ばすことを意味する。この遅延は、病歴および/または処置されている被験体に応じて様々な期間のものであり得る。当業者に明らかであるように、十分なまたは著しい遅延は、被験体が疾患を発症しないという点で、予防を事実上包含し得る。癌の発症を「遅延させる」方法は、該方法を使用していない場合と比較したときに、所定の時間枠において疾患発症の確率を低下させる、および/または所定の時間枠において疾患の程度を低下させる方法である。このような比較は、典型的には、統計的に有意な数の被験体を用いて、臨床研究に基づく。癌発症は、日常的な身体検査、マンモグラフィ、画像化または生検などの標準的な方法を用いて検出可能であり得る。発症は、当初検出不能であり得る疾患の進行も表し得、発生、再発および発病を含む。
本明細書において使用される場合、「リスクのある」被験体は、癌を発症するリスクがある被験体である。「リスクのある」被験体は、検出可能な疾患を有してもまたは有しなくてもよく、本明細書に記載されている処置方法の前に、検出可能な疾患を示したことがあってもよくまたは示したことがなくてもよい。「リスクのある」は、被験体が、癌の発症と相関する測定可能なパラメータであり、本明細書に記載されている1つまたは複数のいわゆるリスク因子を有することを表す。これらのリスク因子の1つまたは複数を有する被験体は、これらのリスク因子を持たない被験体より高い癌発症の確率を有する。
本明細書において使用される場合、「併用療法」によって、2つまたはそれより多くの異なる化合物を含む治療を意味する。したがって、一側面において、本明細書に詳述されている化合物と別の化合物とを含む併用療法が提供される。いくつかの変形において、併用療法は、1つまたは複数の、薬学的に許容される担体もしくは賦形剤、非薬学的に活性な化合物および/または不活性物質を必要に応じて含む。
本明細書において使用される場合、用語「有効量」は、所定の治療形態において有効であるべき、その有効性および毒性のパラメータと組み合わされた本発明の化合物のこのような量を意図する。当技術分野において理解されているとおり、有効量は、1つまたは複数の用量であり得る、すなわち、所望の処置評価項目を達成するために、単一用量または複数用量が必要とされ得る。有効量は、1つまたは複数の治療剤を投与することとの関連で考慮され得、単剤は、1つまたは複数の他の薬剤と併せて、望ましいまたは有益な結果が達成され得るか、または達成されれば、有効量で与えられるとみなされ得る。同時投与された化合物のいずれかの適切な用量は、化合物の複合作用(例えば、相加的または相乗的効果)のために、必要に応じて低下され得る。様々な態様において、組成物または治療の有効量は、(i)癌細胞の数を低下させ、;)(ii)腫瘍サイズを低下させ;(iii)末梢臓器中への癌細胞の浸潤をある程度阻害し、遅延させ、遅らせ、好ましくは停止させる;(iv)腫瘍の転移を阻害し(例えば、ある程度遅らせ、好ましくは停止させる);(v)腫瘍増殖を阻害し;(vi)腫瘍の発生および/もしくは再発を抑制または遅延し;ならびに/または(vii)癌と関連する症候の1つもしくは複数をある程度緩和し得る。様々な実施形態において、前記量は、癌の症候の1つまたは複数を軽減し、和らげ、弱め、および/または遅延させるのに十分である。
当技術分野において理解されているとおり、「有効量」は、1つまたは複数の用量であり得る、すなわち、所望の処置評価項目を達成するために、単一用量または複数用量が必要とされ得る。有効量は、1つまたは複数の治療剤の投与との関連で考慮され得、化合物または薬学的に許容されるその塩は、1つまたは複数の他の薬剤と併せて、望ましいまたは有益な結果が達成され得るか、または達成されれば、有効量で与えられるとみなされ得る。
「治療的有効量」は、所望の治療結果(例えば、癌の1つもしくは複数の症候の重度もしくは期間を低減させる、1つもしくは複数の症候の重度を安定化させる、または1つもしくは複数の症候を消失させる)を生じさせるのに十分な化合物またはその塩の量を表す。治療的使用の場合、有益なまたは所望の結果には、例えば、その合併症および疾患の発症の間に現れる中間的な病理的表現型を含む、疾患から生じる1つもしくは複数の症候(生化学的、組織学的および/または行動的)を減少させること、疾患に罹患しているものの生活の質を増大させること、その疾患を処置するために必要とされる他の薬物の用量を減少させること、別の薬物の効果を増強すること、疾患の進行を遅らせること、ならびに/または患者の生存を延長することが含まれる。
「予防的有効量」は、癌に罹患しやすいおよび/または癌を発症し得る被験体に投与されたときに、癌の1つまたは複数の将来の症候の重度を抑制しまたは低減するのに十分な、化合物または薬学的に許容されるその塩の量を表す。予防的使用の場合、有益なまたは所望の結果としては、例えば、将来の疾患のリスクを排除もしくは低減すること、将来の疾患の重度を軽減すること、または疾患の開始を遅延させること(例えば、疾患の生化学的、組織学的および/または行動的症候、その合併症、ならびに疾患の将来の発症中に現れる中間的病理学的表現型を遅延させること)等の結果が挙げられる。
予防的有効量を含む、化合物または薬学的に許容されるその塩の有効量は、被験体が癌の病歴を有し、手術(例えば、外科的切除)、放射線療法および化学療法を含むがこれらに限定されない治療に対して一般に(ただし、必ずではない)応答したことがある臨床状況を表す補助状況(adjuvant setting)において被験者に与えられ得ることが理解される。しかしながら、癌の病歴のために、これらの被験体は癌を発症するリスクがあると考えられる。「補助状況」における処置または投与は、処置の補助的様式(subsequent mode)を表す。
本明細書において使用される場合、「単位投薬形態」は、各単位が、必要とされる薬学的担体または賦形剤とともに所望の治療効果をもたらすと計算された活性成分の所定量を含有する、単位投薬量として適した物理的に分離した単位を表す。単位投薬形態は、単一または併用療法を含有し得る。
本明細書において使用される場合、用語「徐放」は、薬物の放出が即時ではない薬物含有製剤またはその部分を表す、すなわち、「徐放」製剤を用いると、投与は、吸収プール中への薬物の即時の放出をもたらさない。本用語は、長期にわたって、薬物化合物を徐々に放出するように設計されたデポ製剤を包含する。徐放製剤は、多様な薬物送達系を含むことができ、所望の放出特性(例えば、pH依存性または非pH依存性溶解度、異なる程度の水溶性など)を有する担体、ポリマーまたはその他の化合物と薬物化合物を混合すること、および所望の送達経路に従って混合物を製剤化する(例えば、被覆されたカプセル、植え込み可能な貯蔵器、生物分解可能なカプセルを含有する注射可能な溶液など)ことを一般に含む。
本明細書において使用される場合、「薬学的に許容される」または「薬理学的に許容される」によって、生物学的にまたはその他の点で望ましくないことがない材料が意味される、例えば、材料は、いかなる著しい望ましくない生物学的作用も引き起こすことなく、または材料がその中に含有されている組成物のいずれの他の成分とも有害な形で相互作用することなく、患者に投与される薬学的組成物中に取り込まれ得る。薬学的に許容される担体または賦形剤は、好ましくは、毒性学的試験および製造試験の必要とされる規格を満たし、および/または米国食品医薬品局によって作製された非活性成分指針に含まれる。
いくつかの態様において、本発明の化合物の塩は、薬学的に許容される塩である。「薬学的に許容される塩」は、遊離の(非塩)化合物の生物学的活性の少なくともいくつかを保持し、薬物または医薬品として被験体に投与されることができる塩である。このような塩としては、例えば、(1)塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸とともに形成される、または酢酸、シュウ酸、プロピオン酸、コハク酸、マレイン酸、酒石酸などの有機酸とともに形成される酸付加塩;(2)親化合物中に存在する酸性プロトンが、金属イオン、例えば、アルカリ金属イオン、アルカリ土類イオンもしくはアルミニウムイオンによって置き換えられ、または有機塩基と配位するときに形成される塩、が挙げられる。許容される有機塩基としては、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどが挙げられる。許容される無機塩基としては、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウムなどが挙げられる。薬学的に許容される塩は、製造過程においてインサイチュで、またはその遊離酸もしくは塩基形態の精製された本発明の化合物を、それぞれ、適切な有機もしくは無機塩基もしくは酸と別個に反応させ、その後の精製の間に、このように形成された塩を単離することによって調製することができる。
本明細書において使用される用語「賦形剤」は、活性成分として本発明の化合物を含有する錠剤など、薬物または医薬品の製造において使用され得る不活性なまたは活性でない物質を意味する。結合剤、崩壊剤、コーティング、打錠/被包補助、クリームもしくはローション、潤滑剤、非経口投与用溶液、咀嚼錠用材料、甘味剤もしくは着香剤、懸濁/ゲル化剤または湿式造粒剤として使用される任意の物質を含むがこれらに限定されない様々な物質が、賦形剤という用語によって包含され得る。結合剤としては、例えば、カルボマー、ポビドン、キサンタンガムなどが挙げられ;コーティングには、例えば、酢酸フタル酸セルロース、エチルセルロース、ジェランガム、マルトデキストリン、腸溶コーティングなどが挙げられ;打錠/被包補助としては、例えば、炭酸カルシウム、デキストロース、フルクトースdc(dc−直接打錠可能)、蜂蜜dc、ラクトース(無水物または一水和物;アスパルテーム、セルロースまたは微結晶性セルロースと必要に応じて組み合わされる)、デンプンdc、スクロースなどが挙げられる;崩壊剤としては、例えば、クロスカルメロースナトリウム、ジェランガム、デンプングリコール酸ナトリウムなどが挙げられ;クリームまたはローションとしては、例えば、マルトデキストリン、カラギーナンなどが挙げられ;潤滑剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、フマル酸ステアリルナトリウムなどが挙げられ;咀嚼錠用材料としては、例えば、デキストロース、フルクトースdc、ラクトース(一水和物;アスパルテームまたはセルロースと必要に応じて組み合わされる)などが挙げられる;懸濁/ゲル化剤としては、例えば、カラギーナン、デンプングリコール酸ナトリウム、キサンタンガムなどが挙げられ;甘味料としては、例えば、アスパルテーム、デキストロース、フルクトースdc、ソルビトール、スクロースdcなどが挙げられ、湿式造粒剤としては、例えば、炭酸カルシウム、マルトデキストリン、微結晶性セルロースなどが挙げられる。いくつかの事例において、用語「賦形剤」および「担体」は、互換的に使用される。
用語「被験体」または「患者」は、霊長類(例えば、ヒト)、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、イヌ、ネコ、ウサギ、ラット、マウスなどを含むがこれらに限定されない哺乳動物などの動物を表す。ある態様において、被験体は、ヒトまたはヒト患者である。
用語「異常な細胞増殖」、「制御されない細胞増殖」および「過剰増殖性障害」は、本出願において互換的に使用される。本明細書において使用される「異常な細胞増殖」は、別段の記載がなければ、正常な制御機序とは独立した(例えば、接触阻害の喪失)細胞増殖を表す。
用語「癌」は、制御されない細胞増殖によって特徴付けられる被験体中の症状を表し、癌性細胞は局所的浸潤および/または非近接部位への転移をすることができる。本明細書において使用される場合、「癌細胞」、「癌性細胞」または「腫瘍細胞」は、この制御されない細胞増殖および浸潤性特性によって特徴付けられる細胞を表す。用語「癌」は、癌腫、黒色腫、芽細胞腫、肉腫、リンパ腫および白血病のあらゆる形態を含むがこれらに限定されない癌のあらゆる種類を包含し、膀胱癌、膀胱癌腫、脳腫瘍、乳癌、子宮頸癌、結腸直腸癌、食道癌、子宮内膜癌、肝細胞癌腫、喉頭癌、肺癌、骨肉腫、卵巣癌、膵臓癌、前立腺癌、腎癌腫および甲状腺癌、急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病、上衣腫、ユーイング肉腫、神経膠芽腫、髄芽腫、神経芽細胞腫、骨肉腫、横紋筋肉腫、ラブドイド癌および腎芽腫(ウィルムス腫瘍)を含むが、これらに限定されない。
「化学療法剤」は、癌の処置において有用な化学的化合物または生物製剤である。化学療法剤の例としては、チオテパおよびシクロホスファミド(CYTOXAN(登録商標))などのアルキル化剤;スルホン酸アルキル、例えば、ブスルファン、インプロスルファンおよびピポスルファン;アジリジン、例えば、ベンゾドパ、カルボコン、メツレドパ(meturedopa)およびウレドパ(uredopa);アルトレタミン、トリエチレンメラミン、トリエチレンホスホルアミド(trietylenephosphoramide)、トリエチレンチオホスホルアミド(triethiylenethiophosphoramide)およびトリメチロールメラミン(trimethylolomelamine)を含むエチレンイミンおよびメチラメラミン(methylamelamines);アセトゲニン(特に、ブラタシンおよびブラタシノン);δ−9−テトラヒドロカンナビノール(ドロナビノール、MARINOL(登録商標));β−ラパチョン;ラパチョール;コルヒチン;ベツリン酸;カンプトテシン(合成類似体トポテカン(HYCAMTIN(登録商標)、CPT−11(イリノテカン、CAMPTOSAR(登録商標))、アセチルカンプトテシン、スコポレクチンおよび9−アミノカンプトテシンを含む);ブリオスタチン;ペメトレキセド;カリスタチン;CC−1065(そのアドゼレシン、カルゼレシンおよびビゼレシン合成類似体を含む);ポドフィロトキシン;ポドフィリン酸;テニポシド;クリプトフィシン(特に、クリプトフィシン1およびクリプトフィシン8);ドラスタチン:デュオカルマイシン(合成類似体、KW−2189およびCB1−TM1を含む);エリュテロビン;パンクラチスタチン(pancratistatin);TLK−286、CDP323、経口α−4インテグリン阻害剤;サルコジクチン;スポンジスタチン;ナイトロジェンマスタード、例えば、クロラムブシル、クロルナファジン、コロホスファミド(cholophosphamide)、エストラムスチン、イホスファミド、メクロレタミン、メクロレタミンオキシド塩酸塩、メルファラン、ノベムビチン(novembichin)、フェネステリン、プレドニムスチン、トロホスファミド、ウラシルマスタード;ニトロソウレア、例えば、カルムスチン、クロロゾトシン、ホテムスチン、ロムスチン、ニムスチンおよびラニムヌスチン(ranimnustine);抗生物質、例えば、エンジイン抗生物質(例えば、カリケアマイシン、特に、カリケアマイシンガンマ1IおよびカリケアマイシンオメガI1(例えば、Nicolaou et al.,Angew.Chem Intl.Ed.Engl.,33:183−186(1994)参照);ダイネマイシンAを含むダイネマイシン;エスペラマイシン;ならびにネオカルジノスタチンクロモフォアおよび関連する色素タンパク質エンジイン抗生物質クロモフォア)、アクラシノマイシン、アクチノマイシン、アウスラマイシン(authramycin)、アザセリン、ブレオマイシン、カクチノマイシン(cactinomycin)、カラビシン、カルミノマイシン、カルジノフィリン、クロモマイシン(chromomycinis)、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デトルビシン、6−ジアゾ−5−オキソ−L−ノルロイシン、ドキソルビシン(ADRIAMYCIN(登録商標)、モルホリノ−ドキソルビシン、シアノモルホリノ−ドキソルビシン、2−ピロリノ−ドキソルビシン、ドキソルビシンHClリポソーム注射(DOXIL(登録商標))およびデオキシドキソルビシンを含む)、エピルビシン、エソルビシン、イダルビシン、マルセロマイシン、マイトマイシン、例えば、マイトマイシンC、ミコフェノール酸、ノガラマイシン、オリボマイシン、ペプロマイシン、ポトフィロマイシン(potfiromycin)、ピューロマイシン、クエラマイシン(quelamycin)、ロドルビシン、ストレプトニグリン、ストレプトゾシン(streptozocin)、ツベルシジン、ウベニメクス、ジノスタチン、ゾルビシン;代謝拮抗薬、例えば、メトトレキサート、ゲムシタビン(GEMZAR(登録商標))、テガフール(UFTORAL(登録商標))、カペシタビン(XELODA(登録商標))、エポチロンおよび5−フルオロウラシル(5−FU);葉酸類似体、例えば、デノプテリン、メトトレキサート、プテロプテリン、トリメトレキサート;プリン類似体、例えば、フルダラビン、6−メルカプトプリン、チアミプリン、チオグアニン;ピリミジン類似体、例えば、アンシタビン、アザシチジン、6−アザウリジン、カルモフール、シタラビン、ジデオキシウリジン、ドキシフルリジン、エノシタビンおよびフロクスウリジン;抗副腎(anti−adrenals)、例えば、アミノグルテチミド、ミトタン、トリロスタン;葉酸補充剤、例えば、フロリニン酸(frolinic acid);アセグラトン;アルドホスファミドグリコシド;アミノレブリン酸;エニルウラシル;アムサクリン;ベストラブシル;ビスアントレン;エダトラキサート(edatraxate);デフォファミン(defofamine);デメコルシン;ジアジクオン;エルホルニチン(elfornithine);酢酸エリプチニウム(elliptinium acetate);エトグルシド;硝酸ガリウム;ヒドロキシ尿素;レンチナン;ロニダイニン(lonidainine);マイタンシノイド、例えば、マイタンシンおよびアンサマイトシン;ミトグアゾン;ミトキサントロン;モピダンモール(mopidanmol);ニトラエリン(nitraerine);ペントスタチン;フェナメット;ピラルビシン;ロソキサントロン;2−エチルヒドラジド;プロカルバジン;PSK(登録商標)多糖複合体(JHS Natural Products、Eugene、OR);ラゾキサン;リゾキシン;シゾフィラン;スピロゲルマニウム;テヌアゾン酸;トリアジコン;2,2’,2’’−トリクロロトリエチルアミン;トリコテセン(特に、T−2毒素、ベラクリン(verracurin)A、ロリジンAおよびアングイジン);ウレタン;ビンデシン(ELDISINE(登録商標)、FILDESIN(登録商標));ダカルバジン;マンノムスチン;ミトブロニトール;ミトラクトール;ピポブロマン;ガシトシン(gacytosine);アラビノシド(「Ara−C」);チオテパ;タキソイド、例えば、パクリタキセル(TAXOL(登録商標))、パクリタキセルのアルブミン改変操作されたナノ粒子製剤(ABRAXANE(商標))およびドキセタキセル(doxetaxel)(TAXOTERE(登録商標));クロランブシル(chloranbucil);6−チオグアニン;メルカプトプリン;メトトレキサート;シスプラチンおよびカルボプラチンなどの白金類似体;ビンブラスチン(VELBAN(登録商標));白金;エトポシド(VP−16);イホスファミド;ミトキサントロン;ビンクリスチン(ONCOVIN(登録商標));オキサリプラチン;ロイコボリン(leucovovin);ビノレルビン(NAVELBINE(登録商標));ノバントロン;エダトレキサート;ダウノマイシン;アミノプテリン;イバンドロネート;トポイソメラーゼ阻害剤RFS 2000;ジフルオロメチルオルニチン(DMFO);レチノイン酸などのレチノイド;上記のいずれかの薬学的に許容される塩、酸または誘導体;ならびにCHOP(シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチンおよびプレドニゾロンの併用療法の略号)およびFOLFOX(5−FUおよびロイコボリンと組み合わされたオキサリプラチン(ELOXATIN(商標))での処置レジメンの略号)などの、上記の2種以上の組み合わせが、含まれる。
「化学療法剤」のさらなる例には、癌の増殖を促進することができるホルモンの効果を制御、低減、遮断または阻害するように作用し、しばしば全身性または体全体の処置の形態である抗ホルモン剤が含まれる。化学療法剤はそれ自体がホルモンであってもよい。例としては、例えば、タモキシフェン(NOLVADEX(登録商標)タモキシフェンを含む)、ラロキシフェン(EVISTA(登録商標))、ドロロキシフェン、4−ヒドロキシタモキシフェン、トリオキシフェン、ケオキシフェン、LY117018、オナプリストンおよびトレミフェン(FARESTON(登録商標))を含む抗エストロゲンおよび選択的エストロゲン受容体調節物質(SERM);抗プロゲステロン;エストロゲン受容体下方制御因子(ERD);フルベストラント(FASLODEX(登録商標))などのエストロゲン受容体アンタゴニスト;卵巣を抑制するかまたは活動停止するように機能する薬剤、例えば、酢酸ロイプロリド(LUPRON(登録商標)およびELIGARD(登録商標))、酢酸ゴセレリン、酢酸ブセレリンおよびトリプテレリン等の黄体形成ホルモン放出ホルモン(LHRH)アゴニスト;フルタミド、ニルタミドおよびビカルタミド等の他の抗アンドロゲン薬;ならびに副腎におけるエストロゲン生産を調節する酵素アロマターゼを阻害するアロマターゼ阻害剤、例えば、4(5)−イミダゾール、アミノグルテチミド、メゲストロールアセテート(MEGASE(登録商標))、エキセメスタン(AROMASIN(登録商標))、フォルメスタニー(formestanie)、ファドロゾール、ボロゾール(RIVISOR(登録商標))、レトロゾール(FEMARA(登録商標))およびアナストロゾール(ARIMIDEX(登録商標))が挙げられる。さらに、化学療法剤のこのような定義には、クロドロネート(例えば、BONEFOS(登録商標)またはOSTAC(登録商標))などのビスホスホネート、エチドロネート(DIDROCAL(登録商標))、NE−58095、ゾレドロン酸/ゾレドロネート(ZOMETA(登録商標))、アレンドロネート(FOSAMAX(登録商標))、パミドロネート(AREDIA(登録商標))、チルドロネート(SKELID(登録商標))またはリセドロネート(ACTONEL(登録商標));ならびにトロキサシタビン(1,3−ジオキソランヌクレオシドシトシン類似体);アンチセンスオリゴヌクレオチド、特に、例えば、PKC−α、Raf、H−Rasおよび上皮増殖因子受容体(EGF−R)などの、接着細胞増殖に関与すると考えられるシグナル伝達経路中の遺伝子の発現を阻害するアンチセンスヌクレオチド;THERATOPE(登録商標)ワクチンおよび遺伝子療法ワクチン、例えば、ALLOVECTIN(登録商標)ワクチン、LEUVECTIN(登録商標)ワクチンおよびVAXID(登録商標)ワクチンなどのワクチン;トポイソメラーゼ1阻害剤(例えば、LURTOTECAN(登録商標));フルベストラントなどの抗エストロゲン;エルロチニブまたはセツキシマブなどのEGFR阻害剤;ベバシズマブなどの抗VEGF阻害剤;イリノテカン(arinotecan);rmRH(例えば、ABARELIX(登録商標);17AAG(熱ショックタンパク質(Hsp)90毒であるゲルダナマイシン誘導体)ならびに上記のいずれかの薬学的に許容される塩、酸または誘導体が含まれる。
「化学療法剤」の定義には、(i)抗エストロゲン剤および選択的エストロゲン受容体調節物質(SERM)などの、腫瘍に対するホルモン作用を制御または阻害するように作用する抗ホルモン剤、例えば、タモキシフェン(NOLVADEX(登録商標);クエン酸タモキシフェンを含む)、ラロキシフェン、ドロロキシフェン、4−ヒドロキシタモキシフェン、トリオキシフェン、ケオキシフェン、LY117018、オナプリストンおよびFARESTON(登録商標)(クエン酸トレミファイン(toremifine citrate)など;(ii)副腎におけるエストロゲン産生を制御する酵素アロマターゼを阻害するアロマターゼ阻害剤、例えば、4(5)−イミダゾール、アミノグルテチミド、MEGASE(登録商標)(酢酸メゲストロール)、AROMASIN(登録商標)(エキセメスタン;Pfizer)、フォルメスタニー(formestanie)、ファドロゾール、RIVISOR(登録商標)(ボロゾール)、FEMARA(登録商標)(レトロゾール、Novartis)およびARIMIDEX(登録商標)(アナストロゾール;AstraZeneca)など;(iii)抗アンドロゲン剤、例えば、フルタミド、ニルタミド、ビカルタミド、ロイプロリドおよびゴセレリン;ならびにトロキサシタビン(1,3−ジオキソランヌクレオシドシトシン類似体)など;(iv)タンパク質キナーゼ阻害剤;(v)脂質キナーゼ阻害剤;(vi)アンチセンスオリゴヌクレオチド、特に、異常な細胞増殖に関与するシグナル伝達経路における遺伝子の発現を阻害するもの、例えば、PKC−α、RalfおよびH−Rasなど;(vii)リボザイム、例えば、VEGF発現阻害剤(例えば、ANGIOZYME(登録商標))およびHER2発現阻害剤;(viii)ワクチン、例えば、遺伝子療法ワクチン、例えば、ALLOVECTIN(登録商標)、LEUVECTIN(登録商標)およびVAXID(登録商標);PROLEUKIN(登録商標)rIL−2;トポイソメラーゼ1阻害剤、例えば、LURTOTECAN(登録商標);ABARELIX(登録商標)rmRH;(ix)抗血管新生剤、例えば、ベバシズマブ(AVASTIN(登録商標)、Genentech);ならびに(x)上記のいずれかの薬学的に許容される塩、酸および誘導体も含まれる。
いくつかの態様において、化学療法剤は免疫治療剤である。本明細書において使用される「免疫治療剤」は、特異的にまたは非特異的に、癌と戦うことを助けるために免疫系を増強する化合物である。免疫治療薬としては、モノクローナル抗体およびサイトカイン、インターロイキン(例えば、IL−2、IL−7、IL−12、IL−15、IL−21)、インターフェロン(例えば、IFN−α、IFN−β、IFN−γ)、GM−CSF、サリドマイド、(THALOMID(登録商標)、Celgene)、レナリドミド(REVLIMID(登録商標)、Celgene)、ポマリドミド(POMALYST(登録商標)、Celgene)、イミキモド(ZYCLARA(登録商標)、Valeant)などの、免疫系を強化する非特異的免疫治療薬が挙げられる。化学療法剤として有用であるモノクローナル抗体の非限定的な例としては、トラスツズマブ(HERCEPTIN(登録商標)、Genentech)、ベバシズマブ(AVASTIN(登録商標)、Genentech)、セツキシマブ(ERBITUX(登録商標)、Bristol−Myers Squibb)、パニツムマブ(VECTIBIX(登録商標)、Amgen)、イピリムマブ(YERVOY(登録商標)、Bristol−Myers Squibb)、リツキシマブ(RITUXAN(登録商標)、Genentech)、アレムツズマブ(CAMPATH(登録商標)、Genzyme)、オファツムマブ(ARZERRA(登録商標)、Genmab)、ゲムツズマブオゾガマイシン(MYLOTARG(登録商標)、Wyeth)、ブレンツキシマブベドチン(ADCETRIS(登録商標)、Seattle Genetics)、90Y標識されたイブリツモマブチウキセタン(ZEVALIN(登録商標)、Biogen Idec)、131I標識されたトシツモマブ(BEXXAR(登録商標)、GlaxoSmithKline)、アド−トラスツズマブエムタンシン(KADCYLA(登録商標)、Genentech)ブリナツモマブ(BLINCYTO(登録商標)、Amgen)、ペルツズマブ(PERJETA(登録商標)、Genentech)、オビヌツズマブ(GAZYVA(登録商標)、Genentech)、ニボルマブ(OPDIVO(登録商標)、)Bristol−Myers Squibb)、ペムブロリズマブ(KEYTRUDA(登録商標)、Merck)、ピジリズマブ(CureTech)、MPDL3280A(その全体が参照により本明細書に組み込まれる国際公開第2010/077634号に記載されている)、MDX−1105(その全体が参照により本明細書に組み込まれる国際公開第2007/005874号に記載されている)およびMEDI4736(その全体がそれぞれ参照により本明細書に組み込まれる国際公開第2011/066389号および米国特許出願公開第2013/034559号に記載されている)が挙げられる。別の有用な免疫治療剤は、AMP−224(国際公開第2010/027827号および国際公開第2011/066342号に記載されている、これらの各々は、その全体が本明細書に組み込まれる)。である。
化合物
本明細書に開示されている化合物は、式(I)の化合物、またはその塩(例えば、薬学的に許容される塩)、溶媒和物(例えば、水和物)、プロドラッグ、代謝物もしくは誘導体である。これらの化合物は、HPK1の有用な阻害剤である。
一局面において、式(I)の化合物:
Figure 2021531311
またはその塩(例えば、薬学的に許容される塩)、溶媒和物(例えば、水和物)、プロドラッグ、代謝物もしくは誘導体が提供され、式中:
は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、ハロゲンで置換されていてもよいC1〜6アルキル、C3〜4シクロアルキルまたはハロゲンで置換されていてもよい−O(C1〜6アルキル)であり;
は、R10で置換されていてもよい5〜14員のヘテロアリールであり;
は、水素、ハロゲン、シアノ、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、3〜14員のヘテロシクリルまたは−ORであり;ここで、Rの前記C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキルおよび3〜14員のヘテロシクリルは、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で置換されていてもよく;
は、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜14アリール、5〜14員のヘテロアリール、3〜14員のヘテロシクリル、ハロゲン、シアノ、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR8a8b、−OR、−OC(O)R、−OC(O)NR8a8b、−SR、−S(O)R、−S(O)、−S(O)NR8a8b、−P(O)R9a9b、−NR8a8b、−N(R)C(O)R、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)NR8a8b、−N(R)S(O)または−N(R)S(O)NR8a8bであり;ここで、Rの前記C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜14アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜14員のヘテロシクリルは、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で置換されていてもよく;
各Rは、独立に、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールまたは3〜12員のヘテロシクリルであり;ここで、Rの前記C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で置換されていてもよく;
各Rは、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールまたは3〜12員のヘテロシクリルであり;ここで、Rの前記C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で置換されていてもよく;
各Rは、独立に、水素またはC1〜6アルキルであり;
各R8aおよびR8bは、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールもしくは3〜12員のヘテロシクリルであり;ここで、R8aおよびR8bの前記C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4もしくは5つの置換基で置換されていてもよく;
またはR8aおよびR8bは、それらに結合されている窒素原子と一緒に、R10から独立に選択される1、2、3、4もしくは5つの置換基で置換されていてもよい4〜12員のヘテロシクリルを形成し;
各Rは、独立に、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールまたは3〜12員のヘテロシクリルであり;ここで、Rの前記C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で置換されていてもよく;
各R9aおよびR9bは、独立に、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリール、3〜12員のヘテロシクリルもしくは−O−C1〜6アルキルであり;ここで、R9aおよびR9bの前記C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4もしくは5つの置換基で置換されていてもよく;
またはR9aおよびR9bは、それらに結合されているリン原子と一緒に、R10から独立に選択される1、2、3、4もしくは5つの置換基で置換されていてもよい4〜12員のヘテロシクリルを形成し;
各R10は、独立に、オキソ、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリール、3〜12員のヘテロシクリル、ハロゲン、シアノ、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−OR、−OC(O)R、−OC(O)NR、−SR、−S(O)R、−S(O)、−S(O)(=NH)R、−S(O)NR、−NR、−N(R)C(O)R、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)NR、−N(R)S(O)、−N(R)S(O)NRまたは−P(O)Rであり;ここで、R10の前記C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜14アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜14員のヘテロシクリルは、それぞれ、R11から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
各Rは、独立に、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールまたは3〜12員のヘテロシクリルであり;ここで、Rの前記C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R11から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
各Rは、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールまたは3〜12員のヘテロシクリルであり;ここで、Rの前記C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R11から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
各RおよびRは、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールもしくは3〜12員のヘテロシクリルであり;ここで、RおよびRの前記C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R11から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよく;
またはRおよびRは、それらに結合されている窒素原子と一緒に、R11から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよい4〜12員のヘテロシクリルを形成し;
各Rは、独立に、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールまたは3〜12員のヘテロシクリルであり;ここで、Rの前記C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R11から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
各Rは、独立に、水素またはC1〜6アルキルであり;
各RおよびRは、独立に、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリール、3〜12員のヘテロシクリルもしくは−O−C1〜6アルキルであり;ここで、RおよびRの前記C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R11から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよく;
またはRおよびRは、それらに結合されているリン原子と一緒に、R11から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよい4〜12員のヘテロシクリルを形成し;
各R11は、独立に、オキソ、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリール、3〜8員のヘテロシクリル、ハロゲン、シアノ、−C(O)Ra1、−C(O)ORb1、−C(O)NRc1d1、−ORb1、−OC(O)Ra1、−OC(O)NRc1d1、−SRb1、−S(O)Re1、−S(O)e1、−S(O)NRc1d1、−NRc1d1、−N(Rf1)C(O)Ra1、−N(Rf1)C(O)ORb1、−N(Rf1)C(O)NRc1d1、−N(Rf1)S(O)e1、−N(Rf1)S(O)NRc1d1または−P(O)Rg1h1であり;ここで、R11の前記C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜6シクロアルキル、C6〜14アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜14員のヘテロシクリルは、それぞれ、R12から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
各Ra1は、独立に、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールまたは3〜8員のヘテロシクリルであり;ここで、Ra1の前記C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜8員のヘテロシクリルは、それぞれ、R12から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
各Rb1は、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールまたは3〜8員のヘテロシクリルであり;ここで、Rb1の前記C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜8員のヘテロシクリルは、それぞれ、R12から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
各Rc1およびRd1は、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールもしくは3〜8員のヘテロシクリルであり;ここで、Rc1およびRd1の前記C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜8員のヘテロシクリルは、それぞれ、R12から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよく;
またはRc1およびRd1は、それらに結合されている窒素原子と一緒に、R12から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよい4〜8員のヘテロシクリルを形成し;
各Re1は、独立に、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールまたは3〜8員のヘテロシクリルであり;ここで、Re1の前記C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜8員のヘテロシクリルは、それぞれ、R12から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
各Rf1は、独立に、水素またはC1〜6アルキルであり;
各Rg1およびRh1は、独立に、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリール、3〜8員のヘテロシクリルもしくは−O−C1〜6アルキルであり;ここで、Rg1およびRh1の前記C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜8員のヘテロシクリルは、それぞれ、R12から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよく;
またはRg1およびRh1は、それらに結合されているリン原子と一緒に、R12から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよい4〜8員のヘテロシクリルを形成し;
各R12は、独立に、オキソ、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、Cアリール、5〜6員のヘテロアリール、3〜6員のヘテロシクリル、ハロゲン、シアノ、−C(O)Ra2、−C(O)ORb2、−C(O)NRc2d2、−ORb2、−OC(O)Ra2、−OC(O)NRc2d2、−S(O)e2、−S(O)NRc2d2、−NRc2d2、−N(Rf2)C(O)Ra2、−N(Rf2)C(O)ORb2、−N(Rf2)C(O)NRc2d2、−N(Rf2)S(O)e2、−N(Rf2)S(O)NRc2d2または−P(O)Rg2h2であり;ここで、R12の前記C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、Cアリール、5〜6員のヘテロアリールおよび3〜6員のヘテロシクリルは、それぞれ、R13から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
各Ra2は、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、Cアリール、5〜6員のヘテロアリールまたは3〜6員のヘテロシクリルであり;ここで、Ra2の前記C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、Cアリール、5〜6員のヘテロアリールおよび3〜6員のヘテロシクリルは、それぞれ、R13から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
各Rb2は、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキルまたは3〜6員のヘテロシクリルであり;ここで、Rb2の前記C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキルおよび3〜6員のヘテロシクリルは、それぞれ、R13から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
各Rc2およびRd2は、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキルもしくは3〜8員のヘテロシクリルであり;ここで、Rc2およびRd2の前記C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキルおよび3〜8員のヘテロシクリルは、それぞれ、R13から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
またはRc2およびRd2は、それらに結合されている窒素原子と一緒に、R13から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよい4〜6員のヘテロシクリルを形成し;
各Re2は、独立に、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、Cアリール、5〜6員のヘテロアリールまたは3〜6員のヘテロシクリルであり;ここで、Re2の前記C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、Cアリール、5〜6員のヘテロアリールおよび3〜6員のヘテロシクリルは、それぞれ、R13から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
各Rf2は、独立に、水素またはC1〜6アルキルであり;
各Rg2およびRh2は、独立に、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、3〜8員のヘテロシクリルもしくは−O−C1〜6アルキルであり;ここで、Rg2およびRh2の前記C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキルおよび3〜8員のヘテロシクリルは、それぞれ、R13から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
またはRg2およびRh2は、それらに結合されているリン原子と一緒に、R13から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよい4〜6員のヘテロシクリルを形成し;
各R13は、独立に、オキソ、ハロゲン、ヒドロキシル、−O(C1〜6アルキル)、シアノ、C1〜6アルキルまたはC1〜6ハロアルキルである。
一局面において、R、RおよびRが上記定義のとおりであり、Rが、R10から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよい単環式5または6員のヘテロアリールである、式(I)の化合物、またはその塩(例えば、薬学的に許容される塩)、溶媒和物(例えば、水和物)、プロドラッグ、代謝物もしくは誘導体が提供される。いくつかの態様において、Rは、R10から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよい5員のヘテロアリールである。いくつかの態様において、Rは、ピラゾリルまたは置換されたピラゾリルである。いくつかの態様において、Rは、R10から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよい5員のヘテロアリールであり、ただし、Rは、ピラゾリルまたは置換されたピラゾリル以外である。
一局面において、式(I)の化合物またはその塩(例えば、薬学的に許容される塩)、溶媒和物(例えば、水和物)、プロドラッグ、代謝物もしくは誘導体が提供され、式中、R、RおよびRは上記定義のとおりであり、Rは式(a)または(b)を有する多環式ヘテロアリールであり、
Figure 2021531311
式中、波線は、親構造への結合点を表し、
Qは、CR20、NR21、N、OまたはSであり;
Tは、NまたはCR22であり;
およびZは、独立に、NまたはCであり、ただし、ZおよびZの少なくとも1つはCであり;
、TおよびTは、独立に、NまたはCR23であり;
環Aおよび環Bは、独立に、C5〜8シクロアルキルまたは少なくとも3つの環形成炭素原子とN、P、OおよびSからなる群より独立に選択される1、2もしくは3つの環形成ヘテロ原子とを有する5〜8員の複素環であり;ここで、前記C5〜8シクロアルキルおよび5〜8員の複素環は、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で独立に置換されていてもよく;前記C5〜8シクロアルキルまたは前記5〜8員の複素環の2つの置換基は、存在する場合、R10から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよいスピロ、縮合もしくは架橋されたシクロアルキル(例えば、C3〜6シクロアルキル)またはR10から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよいスピロ、縮合もしくは架橋されたヘテロシクリル(例えば、3〜6員のヘテロシクリル)を一緒に形成してもよく;
20、R21、R22およびR23は、それぞれ独立に、水素またはR10である。
いくつかの態様において、環Aまたは環Bは、R10で置換されていてもよいC5〜8シクロアルキルである。いくつかの態様において、環Aまたは環Bは、R10で置換されていてもよい(例えば、少なくとも3つの環形成炭素原子とN、P、OおよびSからなる群から独立に選択される1、2または3個の環形成ヘテロ原子とを有する)5〜8員の複素環である。いくつかの態様において、C5〜8シクロアルキルまたは5〜8員の複素環の2つのジェミナル(germinal)置換基は、存在する場合、必要に応じて、それらに結合されている原子と一緒に、R10から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよいスピロC3〜6シクロアルキルまたはR10から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよいスピロ3〜6員ヘテロシクリルを形成する。いくつかの態様において、C5〜8シクロアルキルまたは5〜8員の複素環の2つのビシナル置換基は、存在する場合、必要に応じて、それらに結合されている原子と一緒に、R10から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよい縮合5もしくは6員ヘテロアリールまたはR10から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよい縮合5もしくは6員ヘテロシクリルを形成する。
式(I)の化合物またはその塩(例えば、薬学的に許容される塩)、溶媒和物(例えば、水和物)、プロドラッグ、代謝物もしくは誘導体のいくつかの態様において、R、RおよびRは上記定義のとおりであり、Rは式(a):
Figure 2021531311
を有する多環式ヘテロアリールであり、
式中、波線は、親構造への結合点を表し、Q、T、Z、Zおよび環Aは、上記定義のとおりである。
式(I)の化合物またはその塩(例えば、薬学的に許容される塩)、溶媒和物(例えば、水和物)、プロドラッグ、代謝物もしくは誘導体のいくつかの態様において、R、RおよびRは上記定義のとおりであり、Rは式(b):
Figure 2021531311
を有する多環式ヘテロアリールであり、
式中、波線は、親構造への結合点を表し、T、T、Tおよび環Bは、上記定義のとおりである。いくつかの態様において、T、TおよびTの少なくとも1つはNである。
一局面において、式(I)の化合物:
Figure 2021531311
またはその塩(例えば、薬学的に許容される塩)が提供され、式中:
は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、ハロゲンで置換されていてもよいC1〜6アルキル、C3〜4シクロアルキルまたはハロゲンで置換されていてもよい−O(C1〜6アルキル)であり;
は、(i)または(ii)であり:
(i)R10から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよい単環式5もしくは6員のヘテロアリール;または
(ii)式(a)もしくは(b)を有する多環式ヘテロアリール:
Figure 2021531311
式中、波線は、親構造への結合点を表し、
Qは、CR20、NR21、N、OまたはSであり;
Tは、NまたはCR22であり;
およびZは、独立に、NまたはCであり、ただし、ZおよびZの少なくとも1つはCであり;
、TおよびTは、独立に、NまたはCR23であり;
環Aおよび環Bは、独立に、C5〜8シクロアルキルまたは少なくとも3つの環形成炭素原子とN、P、OおよびSからなる群より独立に選択される1、2もしくは3つの環形成ヘテロ原子(環形成原子数は、ZおよびZとして表記される原子を含む)とを有する5〜8員の複素環であり;ここで、前記C5〜8シクロアルキルおよび前記5〜8員の複素環は、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で独立に置換されていてもよく;C5〜8シクロアルキルまたは5〜8員の複素環の2つの置換基は、存在する場合、R10から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよいスピロ、縮合もしくは架橋されたシクロアルキル(例えば、C3〜6シクロアルキル)またはR10から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよいスピロ、縮合もしくは架橋されたヘテロシクリル(例えば、3〜6員のヘテロシクリル)を一緒に形成してもよく;
20、R21、R22およびR23は、それぞれ独立に、水素またはR10であり;
は、水素、ハロゲン、シアノ、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、3〜14員のヘテロシクリルまたは−ORであり;ここで、Rの前記C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキルおよび3〜14員のヘテロシクリルは、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で置換されていてもよく;
は、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜14アリール、5〜14員のヘテロアリール、3〜14員のヘテロシクリル、ハロゲン、シアノ、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR8a8b、−OR、−OC(O)R、−OC(O)NR8a8b、−SR、−S(O)R、−S(O)、−S(O)NR8a8b、−P(O)R9a9b、−NR8a8b、−N(R)C(O)R、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)NR8a8b、−N(R)S(O)または−N(R)S(O)NR8a8bであり;ここで、Rの前記C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜14アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜14員のヘテロシクリルは、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で置換されていてもよく;
各Rは、独立に、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールまたは3〜12員のヘテロシクリルであり;ここで、Rの前記C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で置換されていてもよく;
各Rは、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールまたは3〜12員のヘテロシクリルであり;ここで、Rの前記C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で置換されていてもよく;
各Rは、独立に、水素またはC1〜6アルキルであり;
各R8aおよびR8bは、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールもしくは3〜12員のヘテロシクリルであり;ここで、R8aおよびR8bの前記C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4もしくは5つの置換基で置換されていてもよく;
またはR8aおよびR8bは、それらに結合されている窒素原子と一緒に、R10から独立に選択される1、2、3、4もしくは5つの置換基で置換されていてもよい4〜12員のヘテロシクリルを形成し;
各Rは、独立に、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールまたは3〜12員のヘテロシクリルであり;ここで、Rの前記C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で置換されていてもよく;
各R9aおよびR9bは、独立に、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリール、3〜12員のヘテロシクリルもしくは−O−C1〜6アルキルであり;ここで、R9aおよびR9bの前記C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4もしくは5つの置換基で置換されていてもよく;
またはR9aおよびR9bは、それらに結合されているリン原子と一緒に、R10から独立に選択される1、2、3、4もしくは5つの置換基で置換されていてもよい4〜12員のヘテロシクリルを形成し;
各R10は、独立に、オキソ、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリール、3〜12員のヘテロシクリル、ハロゲン、シアノ、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−OR、−OC(O)R、−OC(O)NR、−SR、−S(O)R、−S(O)、−S(O)(=NH)R、−S(O)NR、−NR、−N(R)C(O)R、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)NR、−N(R)S(O)、−N(R)S(O)NRまたは−P(O)Rであり;ここで、R10の前記C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜14アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜14員のヘテロシクリルは、それぞれ、R11から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
各Rは、独立に、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールまたは3〜12員のヘテロシクリルであり;ここで、Rの前記C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R11から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
各Rは、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールまたは3〜12員のヘテロシクリルであり;ここで、Rの前記C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R11から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
各RおよびRは、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールもしくは3〜12員のヘテロシクリルであり;ここで、RおよびRの前記C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R11から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよく;
またはRおよびRは、それらに結合されている窒素原子と一緒に、R11から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよい4〜12員のヘテロシクリルを形成し;
各Rは、独立に、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールまたは3〜12員のヘテロシクリルであり;ここで、Rの前記C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R11から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
各Rは、独立に、水素またはC1〜6アルキルであり;
各RおよびRは、独立に、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリール、3〜12員のヘテロシクリルもしくは−O−C1〜6アルキルであり;ここで、RおよびRの前記C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R11から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよく;
またはRおよびRは、それらに結合されているリン原子と一緒に、R11から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよい4〜12員のヘテロシクリルを形成し;
各R11は、独立に、オキソ、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリール、3〜8員のヘテロシクリル、ハロゲン、シアノ、−C(O)Ra1、−C(O)ORb1、−C(O)NRc1d1、−ORb1、−OC(O)Ra1、−OC(O)NRc1d1、−SRb1、−S(O)Re1、−S(O)e1、−S(O)NRc1d1、−NRc1d1、−N(Rf1)C(O)Ra1、−N(Rf1)C(O)ORb1、−N(Rf1)C(O)NRc1d1、−N(Rf1)S(O)e1、−N(Rf1)S(O)NRc1d1または−P(O)Rg1h1であり;ここで、R11の前記C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜6シクロアルキル、C6〜14アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜14員のヘテロシクリルは、それぞれ、R12から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
各Ra1は、独立に、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールまたは3〜8員のヘテロシクリルであり;ここで、Ra1の前記C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜8員のヘテロシクリルは、それぞれ、R12から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
各Rb1は、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールまたは3〜8員のヘテロシクリルであり;ここで、Rb1の前記C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜8員のヘテロシクリルは、それぞれ、R12から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
各Rc1およびRd1は、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールもしくは3〜8員のヘテロシクリルであり;ここで、Rc1およびRd1の前記C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜8員のヘテロシクリルは、それぞれ、R12から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよく;
またはRc1およびRd1は、それらに結合されている窒素原子と一緒に、R12から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよい4〜8員のヘテロシクリルを形成し;
各Re1は、独立に、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールまたは3〜8員のヘテロシクリルであり;ここで、Re1の前記C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜8員のヘテロシクリルは、それぞれ、R12から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
各Rf1は、独立に、水素またはC1〜6アルキルであり;
各Rg1およびRh1は、独立に、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリール、3〜8員のヘテロシクリルもしくは−O−C1〜6アルキルであり;ここで、Rg1およびRh1の前記C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜8員のヘテロシクリルは、それぞれ、R12から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよく;
またはRg1およびRh1は、それらに結合されているリン原子と一緒に、R12から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよい4〜8員のヘテロシクリルを形成し;
各R12は、独立に、オキソ、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、Cアリール、5〜6員のヘテロアリール、3〜6員のヘテロシクリル、ハロゲン、シアノ、−C(O)Ra2、−C(O)ORb2、−C(O)NRc2d2、−ORb2、−OC(O)Ra2、−OC(O)NRc2d2、−S(O)e2、−S(O)NRc2d2、−NRc2d2、−N(Rf2)C(O)Ra2、−N(Rf2)C(O)ORb2、−N(Rf2)C(O)NRc2d2、−N(Rf2)S(O)e2、−N(Rf2)S(O)NRc2d2または−P(O)Rg2h2であり;ここで、R12の前記C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、Cアリール、5〜6員のヘテロアリールおよび3〜6員のヘテロシクリルは、それぞれ、R13から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
各Ra2は、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、Cアリール、5〜6員のヘテロアリールまたは3〜6員のヘテロシクリルであり;ここで、Ra2の前記C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、Cアリール、5〜6員のヘテロアリールおよび3〜6員のヘテロシクリルは、それぞれ、R13から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
各Rb2は、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキルまたは3〜6員のヘテロシクリルであり;ここで、Rb2の前記C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキルおよび3〜6員のヘテロシクリルは、それぞれ、R13から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
各Rc2およびRd2は、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキルもしくは3〜8員のヘテロシクリルであり;ここで、Rc2およびRd2の前記C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキルおよび3〜8員のヘテロシクリルは、それぞれ、R13から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
またはRc2およびRd2は、それらに結合されている窒素原子と一緒に、R13から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよい4〜6員のヘテロシクリルを形成し;
各Re2は、独立に、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、Cアリール、5〜6員のヘテロアリールまたは3〜6員のヘテロシクリルであり;ここで、Re2の前記C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、Cアリール、5〜6員のヘテロアリールおよび3〜6員のヘテロシクリルは、それぞれ、R13から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
各Rf2は、独立に、水素またはC1〜6アルキルであり;
各Rg2およびRh2は、独立に、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、3〜8員のヘテロシクリルもしくは−O−C1〜6アルキルであり;ここで、Rg2およびRh2の前記C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキルおよび3〜8員のヘテロシクリルは、それぞれ、R13から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
またはRg2およびRh2は、それらに結合されているリン原子と一緒に、R13から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよい4〜6員のヘテロシクリルを形成し;
各R13は、独立に、オキソ、ハロゲン、ヒドロキシル、−O(C1〜6アルキル)、シアノ、C1〜6アルキルまたはC1〜6ハロアルキルである。
一局面において、式(IA)の化合物:
Figure 2021531311
またはその塩(例えば、薬学的に許容される塩)が提供され、式中:
は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、ハロゲンで置換されていてもよいC1〜6アルキル、C3〜4シクロアルキルまたはハロゲンで置換されていてもよい−O(C1〜6アルキル)であり;
Qは、CR20、NR21、N、OまたはSであり;
Tは、NまたはCR22であり;
およびZは、独立に、NまたはCであり、ただし、ZおよびZの少なくとも1つはCであり;
環Aは、C5〜8シクロアルキルまたは少なくとも3つの環形成炭素原子とN、P、OおよびSからなる群より独立に選択される1、2もしくは3つの環形成ヘテロ原子とを有する5〜8員の複素環であり;ここで、前記C5〜8シクロアルキルおよび前記5〜8員の複素環は、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で独立に置換されていてもよく;前記C5〜8シクロアルキルまたは前記5〜8員の複素環の2つの置換基は、存在する場合、R10から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよいスピロ、縮合もしくは架橋されたシクロアルキル(例えば、C3〜6シクロアルキル)またはR10から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよいスピロ、縮合もしくは架橋されたヘテロシクリル(例えば、3〜6員のヘテロシクリル)を一緒に形成してもよく、;
20、R21およびR22は、それぞれ独立に、水素またはR10であり;
は、水素、ハロゲン、シアノ、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、3〜14員のヘテロシクリルまたは−ORであり;ここで、Rの前記C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキルおよび3〜14員のヘテロシクリルは、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で置換されていてもよく;
は、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜14アリール、5〜14員のヘテロアリール、3〜14員のヘテロシクリル、ハロゲン、シアノ、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR8a8b、−OR、−OC(O)R、−OC(O)NR8a8b、−SR、−S(O)R、−S(O)、−S(O)NR8a8b、−P(O)R9a9b、−NR8a8b、−N(R)C(O)R、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)NR8a8b、−N(R)S(O)または−N(R)S(O)NR8a8bであり;ここで、Rの前記C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜14アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜14員のヘテロシクリルは、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で置換されていてもよく;
各Rは、独立に、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールまたは3〜12員のヘテロシクリルであり;ここで、Rの前記C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で置換されていてもよく;
各Rは、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールまたは3〜12員のヘテロシクリルであり;ここで、Rの前記C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で置換されていてもよく;
各Rは、独立に、水素またはC1〜6アルキルであり;
各R8aおよびR8bは、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールもしくは3〜12員のヘテロシクリルであり;ここで、R8aおよびR8bの前記C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4もしくは5つの置換基で置換されていてもよく;
またはR8aおよびR8bは、それらに結合されている窒素原子と一緒に、R10から独立に選択される1、2、3、4もしくは5つの置換基で置換されていてもよい4〜12員のヘテロシクリルを形成し;
各Rは、独立に、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールまたは3〜12員のヘテロシクリルであり;ここで、Rの前記C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で置換されていてもよく;
各R9aおよびR9bは、独立に、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリール、3〜12員のヘテロシクリルもしくは−O−C1〜6アルキルであり;ここで、R9aおよびR9bの前記C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4もしくは5つの置換基で置換されていてもよく;
またはR9aおよびR9bは、それらに結合されているリン原子と一緒に、R10から独立に選択される1、2、3、4もしくは5つの置換基で置換されていてもよい4〜12員のヘテロシクリルを形成し;
各R10は、独立に、オキソ、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリール、3〜12員のヘテロシクリル、ハロゲン、シアノ、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−OR、−OC(O)R、−OC(O)NR、−SR、−S(O)R、−S(O)、−S(O)(=NH)R、−S(O)NR、−NR、−N(R)C(O)R、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)NR、−N(R)S(O)、−N(R)S(O)NRまたは−P(O)Rであり;ここで、R10の前記C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜14アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜14員のヘテロシクリルは、それぞれ、R11から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
各Rは、独立に、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールまたは3〜12員のヘテロシクリルであり;ここで、Rの前記C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R11から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
各Rは、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールまたは3〜12員のヘテロシクリルであり;ここで、Rの前記C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R11から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
各RおよびRは、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールもしくは3〜12員のヘテロシクリルであり;ここで、RおよびRの前記C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R11から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよく;
またはRおよびRは、それらに結合されている窒素原子と一緒に、R11から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよい4〜12員のヘテロシクリルを形成し;
各Rは、独立に、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールまたは3〜12員のヘテロシクリルであり;ここで、Rの前記C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R11から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
各Rは、独立に、水素またはC1〜6アルキルであり;
各RおよびRは、独立に、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリール、3〜12員のヘテロシクリルもしくは−O−C1〜6アルキルであり;ここで、RおよびRの前記C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R11から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよく;
またはRおよびRは、それらに結合されているリン原子と一緒に、R11から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよい4〜12員のヘテロシクリルを形成し;
各R11は、独立に、オキソ、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリール、3〜8員のヘテロシクリル、ハロゲン、シアノ、−C(O)Ra1、−C(O)ORb1、−C(O)NRc1d1、−ORb1、−OC(O)Ra1、−OC(O)NRc1d1、−SRb1、−S(O)Re1、−S(O)e1、−S(O)NRc1d1、−NRc1d1、−N(Rf1)C(O)Ra1、−N(Rf1)C(O)ORb1、−N(Rf1)C(O)NRc1d1、−N(Rf1)S(O)e1、−N(Rf1)S(O)NRc1d1または−P(O)Rg1h1であり;ここで、R11の前記C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜6シクロアルキル、C6〜14アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜14員のヘテロシクリルは、それぞれ、R12から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
各Ra1は、独立に、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールまたは3〜8員のヘテロシクリルであり;ここで、Ra1の前記C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜8員のヘテロシクリルは、それぞれ、R12から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
各Rb1は、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールまたは3〜8員のヘテロシクリルであり;ここで、Rb1の前記C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜8員のヘテロシクリルは、それぞれ、R12から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
各Rc1およびRd1は、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールもしくは3〜8員のヘテロシクリルであり;ここで、Rc1およびRd1の前記C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜8員のヘテロシクリルは、それぞれ、R12から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよく;
またはRc1およびRd1は、それらに結合されている窒素原子と一緒に、R12から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよい4〜8員のヘテロシクリルを形成し;
各Re1は、独立に、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールまたは3〜8員のヘテロシクリルであり;ここで、Re1の前記C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜8員のヘテロシクリルは、それぞれ、R12から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
各Rf1は、独立に、水素またはC1〜6アルキルであり;
各Rg1およびRh1は、独立に、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリール、3〜8員のヘテロシクリルもしくは−O−C1〜6アルキルであり;ここで、Rg1およびRh1の前記C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜8員のヘテロシクリルは、それぞれ、R12から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよく;
またはRg1およびRh1は、それらに結合されているリン原子と一緒に、R12から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよい4〜8員のヘテロシクリルを形成し;
各R12は、独立に、オキソ、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、Cアリール、5〜6員のヘテロアリール、3〜6員のヘテロシクリル、ハロゲン、シアノ、−C(O)Ra2、−C(O)ORb2、−C(O)NRc2d2、−ORb2、−OC(O)Ra2、−OC(O)NRc2d2、−S(O)e2、−S(O)NRc2d2、−NRc2d2、−N(Rf2)C(O)Ra2、−N(Rf2)C(O)ORb2、−N(Rf2)C(O)NRc2d2、−N(Rf2)S(O)e2、−N(Rf2)S(O)NRc2d2または−P(O)Rg2h2であり;ここで、R12の前記C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、Cアリール、5〜6員のヘテロアリールおよび3〜6員のヘテロシクリルは、それぞれ、R13から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
各Ra2は、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、Cアリール、5〜6員のヘテロアリールまたは3〜6員のヘテロシクリルであり;ここで、Ra2の前記C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、Cアリール、5〜6員のヘテロアリールおよび3〜6員のヘテロシクリルは、それぞれ、R13から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
各Rb2は、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキルまたは3〜6員のヘテロシクリルであり;ここで、Rb2の前記C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキルおよび3〜6員のヘテロシクリルは、それぞれ、R13から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
各Rc2およびRd2は、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキルもしくは3〜8員のヘテロシクリルであり;ここで、Rc2およびRd2の前記C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキルおよび3〜8員のヘテロシクリルは、それぞれ、R13から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
またはRc2およびRd2は、それらに結合されている窒素原子と一緒に、R13から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよい4〜6員のヘテロシクリルを形成し;
各Re2は、独立に、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、Cアリール、5〜6員のヘテロアリールまたは3〜6員のヘテロシクリルであり;ここで、Re2の前記C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、Cアリール、5〜6員のヘテロアリールおよび3〜6員のヘテロシクリルは、それぞれ、R13から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
各Rf2は、独立に、水素またはC1〜6アルキルであり;
各Rg2およびRh2は、独立に、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、3〜8員のヘテロシクリルもしくは−O−C1〜6アルキルであり;ここで、Rg2およびRh2の前記C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキルおよび3〜8員のヘテロシクリルは、それぞれ、R13から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
またはRg2およびRh2は、それらに結合されているリン原子と一緒に、R13から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよい4〜6員のヘテロシクリルを形成し;
各R13は、独立に、オキソ、ハロゲン、ヒドロキシル、−O(C1〜6アルキル)、シアノ、C1〜6アルキルまたはC1〜6ハロアルキルである。
一局面において、式(IB)の化合物:
Figure 2021531311
またはその塩(例えば、薬学的に許容される塩)が提供され、式中:
は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、ハロゲンで置換されていてもよいC1〜6アルキル、C3〜4シクロアルキルまたはハロゲンで置換されていてもよい−O(C1〜6アルキル)であり;
、TおよびTは、独立に、NまたはCR23であり;
環Bは、C5〜8シクロアルキルまたは少なくとも3つの環形成炭素原子とN、P、OおよびSからなる群より独立に選択される1、2もしくは3つの環形成ヘテロ原子とを有する5〜8員の複素環であり;ここで、前記C5〜8シクロアルキルおよび前記5〜8員の複素環は、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で独立に置換されていてもよく;前記C5〜8シクロアルキルまたは前記5〜8員の複素環の2つの置換基は、存在する場合、R10から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよいスピロ、縮合もしくは架橋されたシクロアルキル(例えば、C3〜6シクロアルキル)またはR10から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよいスピロ、縮合もしくは架橋されたヘテロシクリル(例えば、3〜6員のヘテロシクリル)を一緒に形成してもよく、;
23は、水素またはR10であり;
は、水素、ハロゲン、シアノ、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、3〜14員のヘテロシクリルまたは−ORであり;ここで、Rの前記C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキルおよび3〜14員のヘテロシクリルは、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で置換されていてもよく;
は、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜14アリール、5〜14員のヘテロアリール、3〜14員のヘテロシクリル、ハロゲン、シアノ、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR8a8b、−OR、−OC(O)R、−OC(O)NR8a8b、−SR、−S(O)R、−S(O)、−S(O)NR8a8b、−P(O)R9a9b、−NR8a8b、−N(R)C(O)R、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)NR8a8b、−N(R)S(O)または−N(R)S(O)NR8a8bであり;ここで、Rの前記C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜14アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜14員のヘテロシクリルは、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で置換されていてもよく;
各Rは、独立に、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールまたは3〜12員のヘテロシクリルであり;ここで、Rの前記C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で置換されていてもよく;
各Rは、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールまたは3〜12員のヘテロシクリルであり;ここで、Rの前記C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で置換されていてもよく;
各Rは、独立に、水素またはC1〜6アルキルであり;
各R8aおよびR8bは、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールもしくは3〜12員のヘテロシクリルであり;ここで、R8aおよびR8bの前記C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4もしくは5つの置換基で置換されていてもよく;
またはR8aおよびR8bは、それらに結合されている窒素原子と一緒に、R10から独立に選択される1、2、3、4もしくは5つの置換基で置換されていてもよい4〜12員のヘテロシクリルを形成し;
各Rは、独立に、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールまたは3〜12員のヘテロシクリルであり;ここで、Rの前記C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で置換されていてもよく;
各R9aおよびR9bは、独立に、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリール、3〜12員のヘテロシクリルもしくは−O−C1〜6アルキルであり;ここで、R9aおよびR9bの前記C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4もしくは5つの置換基で置換されていてもよく;
またはR9aおよびR9bは、それらに結合されているリン原子と一緒に、R10から独立に選択される1、2、3、4もしくは5つの置換基で置換されていてもよい4〜12員のヘテロシクリルを形成し;
各R10は、独立に、オキソ、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリール、3〜12員のヘテロシクリル、ハロゲン、シアノ、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−OR、−OC(O)R、−OC(O)NR、−SR、−S(O)R、−S(O)、−S(O)(=NH)R、−S(O)NR、−NR、−N(R)C(O)R、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)NR、−N(R)S(O)、−N(R)S(O)NRまたは−P(O)Rであり;ここで、R10の前記C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜14アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜14員のヘテロシクリルは、それぞれ、R11から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
各Rは、独立に、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールまたは3〜12員のヘテロシクリルであり;ここで、Rの前記C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R11から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
各Rは、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールまたは3〜12員のヘテロシクリルであり;ここで、Rの前記C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R11から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
各RおよびRは、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールもしくは3〜12員のヘテロシクリルであり;ここで、RおよびRの前記C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R11から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよく;
またはRおよびRは、それらに結合されている窒素原子と一緒に、R11から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよい4〜12員のヘテロシクリルを形成し;
各Rは、独立に、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールまたは3〜12員のヘテロシクリルであり;ここで、Rの前記C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R11から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
各Rは、独立に、水素またはC1〜6アルキルであり;
各RおよびRは、独立に、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリール、3〜12員のヘテロシクリルもしくは−O−C1〜6アルキルであり;ここで、RおよびRの前記C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R11から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよく;
またはRおよびRは、それらに結合されているリン原子と一緒に、R11から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよい4〜12員のヘテロシクリルを形成し;
各R11は、独立に、オキソ、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリール、3〜8員のヘテロシクリル、ハロゲン、シアノ、−C(O)Ra1、−C(O)ORb1、−C(O)NRc1d1、−ORb1、−OC(O)Ra1、−OC(O)NRc1d1、−SRb1、−S(O)Re1、−S(O)e1、−S(O)NRc1d1、−NRc1d1、−N(Rf1)C(O)Ra1、−N(Rf1)C(O)ORb1、−N(Rf1)C(O)NRc1d1、−N(Rf1)S(O)e1、−N(Rf1)S(O)NRc1d1または−P(O)Rg1h1であり;ここで、R11の前記C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜6シクロアルキル、C6〜14アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜14員のヘテロシクリルは、それぞれ、R12から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
各Ra1は、独立に、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールまたは3〜8員のヘテロシクリルであり;ここで、Ra1の前記C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜8員のヘテロシクリルは、それぞれ、R12から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
各Rb1は、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールまたは3〜8員のヘテロシクリルであり;ここで、Rb1の前記C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜8員のヘテロシクリルは、それぞれ、R12から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
各Rc1およびRd1は、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールもしくは3〜8員のヘテロシクリルであり;ここで、Rc1およびRd1の前記C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜8員のヘテロシクリルは、それぞれ、R12から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよく;
またはRc1およびRd1は、それらに結合されている窒素原子と一緒に、R12から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよい4〜8員のヘテロシクリルを形成し;
各Re1は、独立に、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールまたは3〜8員のヘテロシクリルであり;ここで、Re1の前記C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜8員のヘテロシクリルは、それぞれ、R12から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
各Rf1は、独立に、水素またはC1〜6アルキルであり;
各Rg1およびRh1は、独立に、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリール、3〜8員のヘテロシクリルもしくは−O−C1〜6アルキルであり;ここで、Rg1およびRh1の前記C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜8員のヘテロシクリルは、それぞれ、R12から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよく;
またはRg1およびRh1は、それらに結合されているリン原子と一緒に、R12から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよい4〜8員のヘテロシクリルを形成し;
各R12は、独立に、オキソ、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、Cアリール、5〜6員のヘテロアリール、3〜6員のヘテロシクリル、ハロゲン、シアノ、−C(O)Ra2、−C(O)ORb2、−C(O)NRc2d2、−ORb2、−OC(O)Ra2、−OC(O)NRc2d2、−S(O)e2、−S(O)NRc2d2、−NRc2d2、−N(Rf2)C(O)Ra2、−N(Rf2)C(O)ORb2、−N(Rf2)C(O)NRc2d2、−N(Rf2)S(O)e2、−N(Rf2)S(O)NRc2d2または−P(O)Rg2h2であり;ここで、R12の前記C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、Cアリール、5〜6員のヘテロアリールおよび3〜6員のヘテロシクリルは、それぞれ、R13から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
各Ra2は、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、Cアリール、5〜6員のヘテロアリールまたは3〜6員のヘテロシクリルであり;ここで、Ra2の前記C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、Cアリール、5〜6員のヘテロアリールおよび3〜6員のヘテロシクリルは、それぞれ、R13から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
各Rb2は、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキルまたは3〜6員のヘテロシクリルであり;ここで、Rb2の前記C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキルおよび3〜6員のヘテロシクリルは、それぞれ、R13から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
各Rc2およびRd2は、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキルもしくは3〜8員のヘテロシクリルであり;ここで、Rc2およびRd2の前記C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキルおよび3〜8員のヘテロシクリルは、それぞれ、R13から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
またはRc2およびRd2は、それらに結合されている窒素原子と一緒に、R13から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよい4〜6員のヘテロシクリルを形成し;
各Re2は、独立に、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、Cアリール、5〜6員のヘテロアリールまたは3〜6員のヘテロシクリルであり;ここで、Re2の前記C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、Cアリール、5〜6員のヘテロアリールおよび3〜6員のヘテロシクリルは、それぞれ、R13から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
各Rf2は、独立に、水素またはC1〜6アルキルであり;
各Rg2およびRh2は、独立に、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、3〜8員のヘテロシクリルもしくは−O−C1〜6アルキルであり;ここで、Rg2およびRh2の前記C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキルおよび3〜8員のヘテロシクリルは、それぞれ、R13から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
またはRg2およびRh2は、それらに結合されているリン原子と一緒に、R13から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよい4〜6員のヘテロシクリルを形成し;
各R13は、独立に、オキソ、ハロゲン、ヒドロキシル、−O(C1〜6アルキル)、シアノ、C1〜6アルキルまたはC1〜6ハロアルキルである。
一局面において、式(IC)の化合物:
Figure 2021531311
またはその塩(例えば、薬学的に許容される塩)が提供され、式中:
は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、ハロゲンで置換されていてもよいC1〜6アルキル、C3〜4シクロアルキルまたはハロゲンで置換されていてもよい−O(C1〜6アルキル)であり;
は、R10から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよい単環式5または6員のヘテロアリールであり;
は、水素、ハロゲン、シアノ、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、3〜14員のヘテロシクリルまたは−ORであり;ここで、Rの前記C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキルおよび3〜14員のヘテロシクリルは、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で置換されていてもよく;
は、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜14アリール、5〜14員のヘテロアリール、3〜14員のヘテロシクリル、ハロゲン、シアノ、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR8a8b、−OR、−OC(O)R、−OC(O)NR8a8b、−SR、−S(O)R、−S(O)、−S(O)NR8a8b、−P(O)R9a9b、−NR8a8b、−N(R)C(O)R、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)NR8a8b、−N(R)S(O)または−N(R)S(O)NR8a8bであり;ここで、Rの前記C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜14アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜14員のヘテロシクリルは、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で置換されていてもよく;
各Rは、独立に、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールまたは3〜12員のヘテロシクリルであり;ここで、Rの前記C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で置換されていてもよく;
各Rは、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールまたは3〜12員のヘテロシクリルであり;ここで、Rの前記C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で置換されていてもよく;
各Rは、独立に、水素またはC1〜6アルキルであり;
各R8aおよびR8bは、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールもしくは3〜12員のヘテロシクリルであり;ここで、R8aおよびR8bの前記C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4もしくは5つの置換基で置換されていてもよく;
またはR8aおよびR8bは、それらに結合されている窒素原子と一緒に、R10から独立に選択される1、2、3、4もしくは5つの置換基で置換されていてもよい4〜12員のヘテロシクリルを形成し;
各Rは、独立に、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールまたは3〜12員のヘテロシクリルであり;ここで、Rの前記C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で置換されていてもよく;
各R9aおよびR9bは、独立に、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリール、3〜12員のヘテロシクリルもしくは−O−C1〜6アルキルであり;ここで、R9aおよびR9bの前記C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4もしくは5つの置換基で置換されていてもよく;
またはR9aおよびR9bは、それらに結合されているリン原子と一緒に、R10から独立に選択される1、2、3、4もしくは5つの置換基で置換されていてもよい4〜12員のヘテロシクリルを形成し;
各R10は、独立に、オキソ、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリール、3〜12員のヘテロシクリル、ハロゲン、シアノ、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−OR、−OC(O)R、−OC(O)NR、−SR、−S(O)R、−S(O)、−S(O)(=NH)R、−S(O)NR、−NR、−N(R)C(O)R、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)NR、−N(R)S(O)、−N(R)S(O)NRまたは−P(O)Rであり;ここで、R10の前記C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜14アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜14員のヘテロシクリルは、それぞれ、R11から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
各Rは、独立に、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールまたは3〜12員のヘテロシクリルであり;ここで、Rの前記C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R11から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
各Rは、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールまたは3〜12員のヘテロシクリルであり;ここで、Rの前記C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R11から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
各RおよびRは、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールもしくは3〜12員のヘテロシクリルであり;ここで、RおよびRの前記C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R11から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよく;
またはRおよびRは、それらに結合されている窒素原子と一緒に、R11から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよい4〜12員のヘテロシクリルを形成し;
各Rは、独立に、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールまたは3〜12員のヘテロシクリルであり;ここで、Rの前記C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R11から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
各Rは、独立に、水素またはC1〜6アルキルであり;
各RおよびRは、独立に、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリール、3〜12員のヘテロシクリルもしくは−O−C1〜6アルキルであり;ここで、RおよびRの前記C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R11から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよく;
またはRおよびRは、それらに結合されているリン原子と一緒に、R11から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよい4〜12員のヘテロシクリルを形成し;
各R11は、独立に、オキソ、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリール、3〜8員のヘテロシクリル、ハロゲン、シアノ、−C(O)Ra1、−C(O)ORb1、−C(O)NRc1d1、−ORb1、−OC(O)Ra1、−OC(O)NRc1d1、−SRb1、−S(O)Re1、−S(O)e1、−S(O)NRc1d1、−NRc1d1、−N(Rf1)C(O)Ra1、−N(Rf1)C(O)ORb1、−N(Rf1)C(O)NRc1d1、−N(Rf1)S(O)e1、−N(Rf1)S(O)NRc1d1または−P(O)Rg1h1であり;ここで、R11の前記C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜6シクロアルキル、C6〜14アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜14員のヘテロシクリルは、それぞれ、R12から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
各Ra1は、独立に、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールまたは3〜8員のヘテロシクリルであり;ここで、Ra1の前記C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜8員のヘテロシクリルは、それぞれ、R12から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
各Rb1は、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールまたは3〜8員のヘテロシクリルであり;ここで、Rb1の前記C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜8員のヘテロシクリルは、それぞれ、R12から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
各Rc1およびRd1は、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールもしくは3〜8員のヘテロシクリルであり;ここで、Rc1およびRd1の前記C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜8員のヘテロシクリルは、それぞれ、R12から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよく;
またはRc1およびRd1は、それらに結合されている窒素原子と一緒に、R12から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよい4〜8員のヘテロシクリルを形成し;
各Re1は、独立に、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールまたは3〜8員のヘテロシクリルであり;ここで、Re1の前記C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜8員のヘテロシクリルは、それぞれ、R12から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
各Rf1は、独立に、水素またはC1〜6アルキルであり;
各Rg1およびRh1は、独立に、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリール、3〜8員のヘテロシクリルもしくは−O−C1〜6アルキルであり;ここで、Rg1およびRh1の前記C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜8員のヘテロシクリルは、それぞれ、R12から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよく;
またはRg1およびRh1は、それらに結合されているリン原子と一緒に、R12から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよい4〜8員のヘテロシクリルを形成し;
各R12は、独立に、オキソ、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、Cアリール、5〜6員のヘテロアリール、3〜6員のヘテロシクリル、ハロゲン、シアノ、−C(O)Ra2、−C(O)ORb2、−C(O)NRc2d2、−ORb2、−OC(O)Ra2、−OC(O)NRc2d2、−S(O)e2、−S(O)NRc2d2、−NRc2d2、−N(Rf2)C(O)Ra2、−N(Rf2)C(O)ORb2、−N(Rf2)C(O)NRc2d2、−N(Rf2)S(O)e2、−N(Rf2)S(O)NRc2d2または−P(O)Rg2h2であり;ここで、R12の前記C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、Cアリール、5〜6員のヘテロアリールおよび3〜6員のヘテロシクリルは、それぞれ、R13から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
各Ra2は、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、Cアリール、5〜6員のヘテロアリールまたは3〜6員のヘテロシクリルであり;ここで、Ra2の前記C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、Cアリール、5〜6員のヘテロアリールおよび3〜6員のヘテロシクリルは、それぞれ、R13から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
各Rb2は、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキルまたは3〜6員のヘテロシクリルであり;ここで、Rb2の前記C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキルおよび3〜6員のヘテロシクリルは、それぞれ、R13から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
各Rc2およびRd2は、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキルもしくは3〜8員のヘテロシクリルであり;ここで、Rc2およびRd2の前記C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキルおよび3〜8員のヘテロシクリルは、それぞれ、R13から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
またはRc2およびRd2は、それらに結合されている窒素原子と一緒に、R13から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよい4〜6員のヘテロシクリルを形成し;
各Re2は、独立に、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、Cアリール、5〜6員のヘテロアリールまたは3〜6員のヘテロシクリルであり;ここで、Re2の前記C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、Cアリール、5〜6員のヘテロアリールおよび3〜6員のヘテロシクリルは、それぞれ、R13から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
各Rf2は、独立に、水素またはC1〜6アルキルであり;
各Rg2およびRh2は、独立に、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、3〜8員のヘテロシクリルもしくは−O−C1〜6アルキルであり;ここで、Rg2およびRh2の前記C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキルおよび3〜8員のヘテロシクリルは、それぞれ、R13から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
またはRg2およびRh2は、それらに結合されているリン原子と一緒に、R13から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよい4〜6員のヘテロシクリルを形成し;
各R13は、独立に、オキソ、ハロゲン、ヒドロキシル、−O(C1〜6アルキル)、シアノ、C1〜6アルキルまたはC1〜6ハロアルキルである。
いくつかの態様において、化合物は、式(I)の化合物、または式(IA)、(IB)および(IC)などのその変形、またはこれらの塩(例えば、薬学的に許容される塩)であり、ここで、Rは、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、ハロゲンで置換されていてもよいC1〜6アルキル、C3〜4シクロアルキルまたはハロゲンで置換されていてもよい−O(C1〜6アルキル)である。いくつかの態様において、Rは、水素、ヒドロキシ、−O(C1〜6アルキル)またはシアノで置換されていてもよいC1〜6アルキルである。いくつかの態様において、Rは、水素、C3〜4シクロアルキル、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、−O(C1〜6アルキル)または−O(C1〜6ハロアルキル)である。1つの変形では、Rは、水素またはC1〜6アルキル(例えば、メチル)である。別の変形では、Rは、メチル、ヒドロキシル、メトキシまたはシアノメチルである。別の変形では、Rは、水素である。
いくつかの態様において、化合物は、式(I)の化合物、または式(IA)、(IB)および(IC)などのその変形、またはこれらの塩(例えば、薬学的に許容される塩)であり、ここで、Rは、水素、ハロゲン、シアノ、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、3〜14員のヘテロシクリルまたは−ORであり;ここで、Rの前記C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキルおよび3〜14員のヘテロシクリルは、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で置換されていてもよい。いくつかの態様において、Rは、水素、フルオロ、クロロ、シアノ、ヒドロキシル、C3〜4シクロアルキル、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、−O(C1〜6アルキル)または−O(C1〜6ハロアルキル)である。1つの変形では、Rは、水素、フルオロ、シアノまたはC1〜6アルキル(例えば、メチル)である。別の変形では、Rは、水素またはハロゲンである。別の変形では、Rは、水素またはフルオロである。別の変形では、Rは、水素である。
式(I)、(IA)、(IB)または(IC)に対して記載されているRおよびRの各々および全ての変形は、各々および全ての組み合わせが具体的におよび個別的に記載されているのと同様に、組み合わされ得ることが意図され、理解される。例えば、いくつかの態様において、Rは、水素またはC1〜6アルキル(例えば、メチル)であり、Rは水素またはフルオロである。1つの変形では、Rは、水素またはメチルであり、Rは水素である。
いくつかの態様において、化合物は、式(I)の化合物、または式(IA)、(IB)および(IC)などのその変形、またはこれらの塩(例えば、薬学的に許容される塩)であり、ここで、Rは、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜14アリール、5〜14員のヘテロアリール、3〜14員のヘテロシクリル、ハロゲン、シアノ、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR8a8b、−OR、−OC(O)R、−OC(O)NR8a8b、−SR、−S(O)R、−S(O)、−S(O)NR8a8b、−P(O)R9a9b、−NR8a8b、−N(R)C(O)R、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)NR8a8b、−N(R)S(O)または−N(R)S(O)NR8a8bであり;ここで、Rの前記C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜14アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜14員のヘテロシクリルは、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で置換されていてもよい。
いくつかの態様において、Rは、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜14アリール、5〜14員のヘテロアリール、3〜14員のヘテロシクリル、ハロゲン、シアノ、−C(O)R、−C(O)OR、−OC(O)R、−OC(O)NR8a8b、−SR、−S(O)R、−S(O)、−S(O)NR8a8b、−P(O)R9a9b、−NR8a8b、−N(R)C(O)R、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)NR8a8b、−N(R)S(O)または−N(R)S(O)NR8a8bであり;ここで、Rの前記C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜14アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜14員のヘテロシクリルは、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で置換されていてもよい。
いくつかの態様において、Rは、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜14アリール、5〜14員のヘテロアリール、3〜14員のヘテロシクリル、シアノ、−C(O)R、−O(O)R、−OC(O)NR8a8b、−SR、−S(O)R、−S(O)、−S(O)NR8a8b、−P(O)R9a9b、−NR8a8b、−N(R)C(O)R、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)NR8a8b、−N(R)S(O)または−N(R)S(O)NR8a8bであり;ここで、Rの前記C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜14アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜14員のヘテロシクリルは、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で置換されていてもよい。
いくつかの態様において、R
Figure 2021531311
である。
いくつかの態様において、Rは、C3〜8シクロアルキル、C6〜14アリール、5〜14員のヘテロアリールまたは3〜14員のヘテロシクリルであり;ここで、RのC3〜8シクロアルキル、C6〜14アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜14員のヘテロシクリルは、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で置換されていてもよい。
いくつかの態様において、Rは、
Figure 2021531311
である。
いくつかの態様において、Rは、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールまたは5〜6員のヘテロシクリルであり;ここで、RのC6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび5〜6員のヘテロシクリルは、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で置換されていてもよい。
いくつかの態様において、Rは、
Figure 2021531311
であり、
式中、波線は親構造への結合点を表し、R4a、R4bおよびR4cは、それぞれ独立に、水素もしくはR10であり、または2つのビシナルR4(a〜c)は、それらに結合されている原子と一緒に、R10から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよい縮合5もしくは6員ヘテロアリールまたはR10から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよい縮合5もしくは6員ヘテロシクリルを形成する。
1つの変形では、Rは、
Figure 2021531311
である。
1つの変形では、Rは、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリールである。
いくつかの態様において、Rは、
Figure 2021531311
Figure 2021531311
である。
1つの変形では、Rは、
Figure 2021531311
である。
別の変形では、Rは、以下からなる群より選択される:
Figure 2021531311
Figure 2021531311
Figure 2021531311
これらの各々は、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で任意に置換されることができる。
式(I)、(IA)、(IB)または(IC)に対して記載されているRおよびRの各々および全ての変形またはこれらの組み合わせは、各々および全ての組み合わせが具体的におよび個別的に記載されているのと同様に、式(I)、(IA)、(IB)または(IC)に対して記載されたRの各々および全ての変形と組み合わされ得ることが意図され、理解される。例えば、いくつかの態様において、Rは、水素またはC1〜6アルキル(例えば、メチル)であり;Rは、水素またはフルオロであり;Rは、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールまたは5〜6員のヘテロシクリルであり;ここで、RのC6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび5〜6員のヘテロシクリルは、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で置換されていてもよい。1つの変形では、Rは、水素またはメチルであり;Rは水素であり;Rは、
Figure 2021531311
である。
いくつかの態様において、化合物は、式(I)の化合物、または式(IA)、(IB)および(IC)などのその変形、該当する場合、またはこれらの塩(例えば、薬学的に許容される塩)であり、ここで、Rは、R10で置換されていてもよい5〜14員のヘテロアリールである。いくつかの態様において、Rは、R10から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよい単環式5〜6員ヘテロアリールである。いくつかの態様において、Rは、式(a)または(b)を有する多環式ヘテロアリールであり:
Figure 2021531311
式中、波線は、親構造への結合点を表す。
いくつかの態様において、化合物は、式(I)の化合物またはその塩(例えば、薬学的に許容される塩)であり、式中、Rは、式(a)を有する多環式ヘテロアリールであり:
Figure 2021531311
または化合物は、式(IA)の化合物:
Figure 2021531311
またはその塩(例えば、薬学的に許容される塩)であり、式中、Q、T、Z、Zおよび環Aは、本明細書に記載されているとおりである。
いくつかの態様において、Qは、CR20、NR21、N、OまたはSであり;Tは、NまたはCR22であり;ZおよびZは、独立に、NまたはCであり、ただし、ZおよびZの少なくとも1つはCであり;環Aは、少なくとも3個の環形成炭素原子とN、P、OおよびSからなる群より独立に選択される1、2または3個の環形成ヘテロ原子とを有する5〜8員の複素環であり、ここで、5〜8員の複素環は、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で置換されていてもよく、5〜8員の複素環の2つのジェミナル(germinal)置換基は、存在する場合、それらが結合されている原子と一緒に、R10から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよいスピロC3〜6シクロアルキルもしくはR10から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよいスピロ3〜6員ヘテロシクリルを形成してもよく、または5〜8員の複素環の2つのビシナル置換基は、存在する場合、それらが結合されている原子と一緒に、R10から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよい縮合5員もしくは6員のヘテロアリールもしくはR10から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよい縮合5員もしくは6員のヘテロシクリルを形成してもよく;R20、R21およびR22は、それぞれ独立に、水素またはR10である。一つの変形では、R20、R21 およびR22は、それぞれ独立に、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、−O(C1〜6アルキル)、シアノ、C1〜6アルキルまたはC1〜6ハロアルキルである。
いくつかの態様において、QはCR20である。いくつかの態様において、QはNR21、OまたはSである。いくつかの態様において、QはNR21である。いくつかの態様において、QはSである。いくつかの態様において、TはNである。いくつかの態様において、TはNR22である。いくつかの態様において、ZはNであり、ZはCである。いくつかの態様において、ZはCであり、ZはCである。いくつかの態様において、ZはCであり、ZはNである。1つの変形では、QはCR20であり;TはNであり;ZはNであり、ZはCである。いくつかの態様において、QはNR21であり;TはNであり;ZはCであり、ZはCである。いくつかの態様において、QはSであり;TはNであり;ZはCであり、ZはCである。一つの変形では、R20、R21 およびR22は、それぞれ独立に、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、−O(C1〜6アルキル)、シアノ、C1〜6アルキル(例えば、メチル)またはC1〜6ハロアルキル(例えば、−CF)である。1つの変形では、R20は、水素またはメチルである。1つの変形では、R20は、水素である。1つの変形では、R21は、水素である。1つの変形では、R22は、水素である。
これらの態様のいくつかにおいて、式(I)中のRまたは式(IA)中の式(a)の部分は、
Figure 2021531311
であり、
式中、qは、0、1、2、3、4、5または6であり;R24は、独立に、水素またはR10であり;Yは、C1〜4アルキレンであり、C1〜4アルキレンの炭素原子の1つまたは複数は、酸素、硫黄および窒素から選択されるヘテロ原子によって置換されていてもよく、C1〜4アルキレンは、R10で置換されていてもよく;R10およびR20は、本明細書に詳述されているとおりである。いくつかの態様において、R10置換基の2つは、一緒に、R11から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよいスピロ、縮合もしくは架橋されたシクロアルキル(例えば、C3〜6シクロアルキル)またはR11から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよいスピロ、縮合もしくは架橋されたヘテロシクリル(例えば、3〜6員のヘテロシクリル)を形成してもよい。1つの変形では、R24は、独立に、水素またはC1〜6アルキルであり、R20は水素である。1つの変形では、R24は、水素である。1つの変形では、Yは、10で置換されていてもよいC1〜4アルキレンである。1つの変形では、式(I)中のRまたは式(IA)の式(a)の部分は、
Figure 2021531311
である。
1つのこのような変形では、R24は、独立に、水素またはC1〜6アルキルであり;R20は水素である。1つのこのような変形では、R24は水素である。
いくつかの態様において、式(I)中のRまたは式(IA)中の式(a)の部分は、
Figure 2021531311
である。
これらの態様のいくつかにおいて、式(I)中のRまたは式(IA)中の式(a)の部分は、
Figure 2021531311
であり、
式中、qは、0、1、2、3または4であり;R24は、独立に、水素またはR10であり;R10およびR20は、本明細書において詳述されているとおりである。1つの変形では、R24は、独立に、水素またはC1〜6アルキルであり、R20は水素である。1つの変形では、R24は、水素である。1つの変形では、式(I)中のRまたは式(IA)中の式(a)の部分は、
Figure 2021531311
である。
1つのこのような変形では、R24は、独立に、水素またはC1〜6アルキルであり;R20は水素である。1つのこのような変形では、R24は水素である。
いくつかの態様において、式(I)中のRまたは式(IA)中の式(a)の部分は、
Figure 2021531311
である。
これらの態様のいくつかにおいて、式(I)中のRまたは式(IA)中の式(a)の部分は、
Figure 2021531311
であり、
式中、pは、0、1、2、3または4であり;R24は、独立に、水素またはR10であり;R10およびR20は、本明細書において詳述されているとおりである。1つの変形では、R24は、独立に、水素またはC1〜6アルキルであり、R20は水素である。
これらの態様のいくつかにおいて、式(I)中のRまたは式(IA)中の式(a)の部分は、
Figure 2021531311
であり、
式中、pは、0、1、2、3または4であり;R24は、独立に、水素またはR10であり;R10およびR20は、本明細書において詳述されているとおりである。1つの変形では、R24は、独立に、水素またはC1〜6アルキルであり、R20は水素である。
いくつかの態様において、式(I)中のRまたは式(IA)中の式(a)の部分は、
Figure 2021531311
である。
これらの態様のいくつかにおいて、式(I)中のRまたは式(IA)中の式(a)の部分は、
Figure 2021531311
であり、
式中、Xは、CH、N、OまたはSであり;nは、1、2、3または4であり;pは、0、1、2、3または4であり;R24は、水素またはR10であり;R10およびR20は、本明細書において詳述されているとおりである。1つの変形では、R24は、独立に、水素またはC1〜6アルキルであり、R20は水素である。
これらの態様のいくつかにおいて、式(I)中のRまたは式(IA)中の式(a)の部分は、
Figure 2021531311
であり、
式中、qは、0、1、2、3、4、5または6であり;R10およびR20は、本明細書において詳述されているとおりである。1つの変形では、R20は、水素である。
いくつかの態様において、式(I)中のRまたは式(IA)中の式(a)の部分は、
Figure 2021531311
である。
これらの態様のいくつかにおいて、式(I)中のRまたは式(IA)中の式(a)の部分は、
Figure 2021531311
であり、
式中、QはNR21、OまたはSであり;
Xは、CR26a26b、NR24、OまたはSであり、
X’は、CR27a27b、NR24、O、SまたはS(O)であり、
24、R25a、R25b、R26aおよびR26bは、独立に、水素またはR10であり;
27aおよびR27bは、独立に、水素もしくはR10であり、またはR27aおよびR27bは、それらに結合されている炭素原子と一緒に、C3〜8シクロアルキルまたは3〜8員のヘテロシクリルを形成し;
10およびR21は、本明細書において詳述されているとおりである。
1つの変形では、式(I)中のRまたは式(IA)中の式(a)の部分は、
Figure 2021531311
である。
1つのこのような変形では、R24は、存在する場合、独立に、水素またはC1〜6アルキルであり;R21は、存在する場合、水素である。
これらの態様のいくつかにおいて、式(I)中のRまたは式(IA)中の式(a)の部分は、
Figure 2021531311
であり、
式中、qは、0、1、2、3、4、5または6であり;
Gは、独立に、CまたはNであり;
G’は、独立に、N、NR28、CR29、SまたはOであり;
28およびR29は、独立に、水素もしくはR11であり;または2つのビシナル基R28およびR29は、一緒に、5〜6員のヘテロシクリルを形成し;
10、R11およびR20は、本明細書に詳述されているとおりである。
1つの変形では、式(I)中のRまたは式(IA)中の式(a)の部分は、
Figure 2021531311
である。
1つの変形では、式(I)中のRまたは式(IA)中の式(a)の部分は、
Figure 2021531311
である。
1つのこのような変形では、R28は、独立に、水素またはC1〜6アルキルであり;R20は水素である。
いくつかの態様において、化合物は、式(I)の化合物またはその塩(例えば、薬学的に許容される塩)であり、式中、Rは、式(b)を有する多環式ヘテロアリールであり:
Figure 2021531311
または化合物は、式(IB)の化合物:
Figure 2021531311
またはその塩(例えば、薬学的に許容される塩)であり、式中、T、T、Tおよび環Bは、本明細書に記載されているとおりである。
いくつかの態様において、T、TおよびTは、独立に、NまたはCR23であり;環Bは、少なくとも3個の環形成炭素原子とN、P、OおよびSからなる群より独立に選択される1、2または3個の環形成ヘテロ原子とを有する5〜8員の複素環であり、ここで、5〜8員の複素環は、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で置換されていてもよく、5〜8員の複素環の2つのジェミナル(germinal)置換基は、存在する場合、それらが結合されている原子と一緒に、R10から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよいスピロC3〜6シクロアルキルもしくはR10から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよいスピロ3〜6員ヘテロシクリルを形成してもよく、または5〜8員の複素環の2つのビシナル置換基は、存在する場合、それらが結合されている原子と一緒に、R10から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよい縮合5員もしくは6員のヘテロアリールもしくはR10から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよい縮合5員もしくは6員ヘテロシクリルを形成してもよく;R23は、水素またはR10である。1つの変形では、T、TおよびTの少なくとも1つはNである。一つの変形では、R23は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、−O(C1〜6アルキル)、シアノ、C1〜6アルキルまたはC1〜6ハロアルキルである。
いくつかの態様において、T、TおよびTの少なくとも1つはNである。いくつかの態様において、T、TおよびTの1つはNであり;T、TおよびTの残りの2つは、独立に、CR23である。いくつかの態様において、TはNであり、TおよびTは、独立に、CR23である。いくつかの態様において、TはNであり、TおよびTは、独立に、CR23である。いくつかの態様において、TはNであり、TおよびTは、独立に、CR23である。いくつかの態様において、T、TおよびTの1つはCR23であり;T、TおよびTの残りの2つは、Nである。いくつかの態様において、TおよびTはNであり、TはCR23である。いくつかの態様において、TおよびTはNであり;TはCR23である。一つの変形では、R23は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、−O(C1〜6アルキル)、シアノ、C1〜6アルキル(例えば、メチル)またはC1〜6ハロアルキル(例えば、−CF)である。1つの変形では、R23は、水素またはメチルである。1つの変形では、R23は、ヒドロキシルである。1つの変形では、R23は、水素である。
これらの態様のいくつかにおいて、式(I)中のRまたは式(IB)中の式(b)の部分は、
Figure 2021531311
であり、
式中、qは、0、1、2、3または4であり;R10、R23およびR24は、本明細書において詳述されているとおりである。1つの変形では、各R23は水素であり、R24は水素またはC1〜6アルキル(例えば、メチル)である。1つの変形では、式(I)中のRまたは式(IB)中の式(b)の部分は、
Figure 2021531311
である。
いくつかの態様において、化合物は、式(I)もしくは(IC)の化合物:
Figure 2021531311
またはこれらの塩(例えば、薬学的に許容される塩)であり、式中、Rは、R10から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよい単環式5員または6員のヘテロアリールである。
これらの態様のいくつかにおいて、Rは、R10から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよい5員のヘテロアリールである。これらの態様のいくつかにおいて、Rは、R10から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよい6員のヘテロアリールである。
これらの態様のいくつかにおいて、Rは、
Figure 2021531311
であり、
式中、波線は、親構造への結合点を表し、R2a、R2b、R2cおよびR2dは、それぞれ独立に、水素またはR10である。1つの変形では、Rは、
Figure 2021531311
である。
いくつかの態様において、R2a、R2b、R2cおよびR2d(存在する場合)は、それぞれ独立に、水素;R11から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよいC1〜6アルキル;R11から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよいC3〜8シクロアルキル;またはR11から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよい3〜14員のヘテロシクリルである。いくつかの態様において、R2a、R2b、R2cおよびR2d(存在する場合)は、各々独立に、水素であり、またはハロゲンおよびシアノから独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよいC1〜6アルキル[例えば、メチル、エチル、ジフルオロメチルまたは1−シアノエチル]である。いくつかの態様において、R2a、R2b、R2cおよびR2d(存在する場合)は、各々独立に、水素であり、またはC1〜6アルキルで置換されていてもよい3〜14員のヘテロシクリルで置換されていてもよいC1〜6アルキル[例えば、(1−メチルピロリジン−3−イル)メチル]である。いくつかの態様において、R2a、R2b、R2cおよびR2d(存在する場合)は、各々独立に、水素であり、またはR11から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよい3〜14員のヘテロシクリル[例えば、テトラヒドロフラン−3−イル]である。
いくつかの態様において、Rは、
Figure 2021531311
である。
いくつかの態様において、Rは、
Figure 2021531311
である。
式(IC)の化合物のいくつかの態様において、Rは、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜14アリール、5〜14員のヘテロアリール、3〜14員のヘテロシクリル、シアノ、−C(O)R、−OC(O)R、−OC(O)NR8a8b、−SR、−S(O)R、−S(O)、−S(O)NR8a8b、−NR8a8b、−N(R)C(O)R、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)NR8a8b、−N(R)S(O)または−N(R)S(O)NR8a8bであり;ここで、RのC1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜14アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜14員のヘテロシクリルは、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で置換されていてもよい。1つの変形では、Rは、C3〜8シクロアルキル、C6〜14アリール、5〜14員のヘテロアリールまたは3〜14員のヘテロシクリルであり;ここで、RのC3〜8シクロアルキル、C6〜14アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜14員のヘテロシクリルは、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で置換されていてもよい。
式(I)、(IA)、(IB)または(IC)に対して記載されているR、RおよびRの各々および全ての変形またはこれらの組み合わせは、該当する場合、各々および全ての組み合わせが具体的におよび個別的に記載されているのと同様に、式(I)、または式(IA)、(IB)もしくは(IC)に対して記載されたRの各々および全ての変形と組み合わされ得ることが意図され、理解される。例えば、いくつかの態様において、Rは、水素またはC1〜6アルキル(例えば、メチル)であり;Rは、水素またはフルオロであり;Rは、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールまたは5〜6員のヘテロシクリルであり;ここで、RのC6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび5〜6員のヘテロシクリルは、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で置換されていてもよく;Rは式(a)のものであり、式中、QはCR20であり:TはNであり;ZはNであり;ZはCであり;環Aは本明細書において詳述されているとおりである。一つの変形では、Rは、水素、フルオロまたはメチルであり;Rは、水素であり;Rは、
Figure 2021531311
であり;Rは、式(a)のものであり、式中、QはCHであり;TはNであり;ZはNであり、ZはCである。
式(I)の化合物、または式(IA)、(IB)および(IC)などのその変形または該当する場合、これらの塩(例えば、薬学的に許容される塩)のいくつかの態様において、各Rは、独立に、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールまたは3〜12員のヘテロシクリルであり;ここで、RのC1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で置換されていてもよい。1つの変形では、Rは、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキルまたは3〜12員のヘテロシクリルであり;ここで、RのC1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキルおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で置換されていてもよい。1つの変形では、Rは、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で置換されていてもよい3〜12員のヘテロシクリル[例えば、4−メチルピペラジン−1−イル]である。
式(I)の化合物、または式(IA)、(IB)および(IC)などのその変形または該当する場合、これらの塩(例えば、薬学的に許容される塩)のいくつかの態様において、各Rは、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールまたは3〜12員のヘテロシクリルであり;ここで、RのC1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で置換されていてもよい。1つの変形では、Rは、水素、R10で置換されていてもよいC1〜6アルキルである。1つの変形では、Rは、3〜12員のヘテロシクリル[例えば、ピペリジン−4−イル]である。
式(I)の化合物、または式(IA)、(IB)および(IC)などのその変形または該当する場合、これらの塩(例えば、薬学的に許容される塩)のいくつかの態様において、各Rは、独立に、水素またはC1〜6アルキルであり;各R8aおよびR8bは、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールまたは3〜12員のヘテロシクリルであり;ここで、R8aおよびR8bのC1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4もしくは5つの置換基で置換されていてもよく;またはR8aおよびR8bは、それらに結合されている窒素原子と一緒に、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で置換されていてもよい4〜12員のヘテロシクリルを形成する。1つの変形では、Rは、水素またはC1〜6アルキル(例えば、メチル)である。1つの変形では、各R8aおよびR8bは、独立に、水素またはC1〜6アルキルである。1つの変形では、R8aおよびR8bは、それらに結合されている窒素原子と一緒に、R10で置換されていてもよい5〜7員のヘテロシクリルを形成する。
式(I)の化合物、または式(IA)、(IB)および(IC)などのその変形または該当する場合、これらの塩(例えば、薬学的に許容される塩)のいくつかの態様において、各Rは、独立に、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールまたは3〜12員のヘテロシクリルであり;ここで、RのC1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で置換されていてもよい。1つの変形では、Rは、R10で置換されていてもよいC1〜6アルキル;またはR10で置換されていてもよいC6〜10アリールである。
式(I)の化合物、または式(IA)、(IB)および(IC)などのその変形または該当する場合、これらの塩(例えば、薬学的に許容される塩)のいくつかの態様において、各R10は、独立に、オキソ、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリール、3〜12員のヘテロシクリル、ハロゲン、シアノ、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−OR、−OC(O)R、−OC(O)NR、−SR、−S(O)R、−S(O)、−S(O)(=NH)R、−S(O)NR、−NR、−N(R)C(O)R、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)NR、−N(R)S(O)または−N(R)S(O)NRであり;ここで、R10のC1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜14アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜14員のヘテロシクリルは、それぞれ、R11から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよい。
1つの変形では、R10は、独立に、オキソ;R11から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよいC1〜6アルキル;R11から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリール;ハロゲン;−OR、−S(O)(=NH)R、−NR、−N(R)C(O)RまたはN(R)S(O)NRである。
1つの変形では、R10は、独立に、オキソ、ハロゲン、シアノ、R11から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよいC1〜6アルキルまたは−ORである。
1つの変形では、R10は、独立に、−NR、−N(R)C(O)R、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)NR、−N(R)S(O)または−N(R)S(O)NRである。
1つの変形では、R10は、独立に、オキソ、−OR、−OC(O)R、−OC(O)NR、−SR、−S(O)R、−S(O)、−S(O)(=NH)Rまたは−S(O)NRである。
1つの変形では、各R10は、独立に、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリール、3〜12員のヘテロシクリル、ハロゲン、シアノ、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NRであり;ここで、R10のC1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜14アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜14員のヘテロシクリルは、それぞれ、R11から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよい。
1つの変形では、各R10は、独立に、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニルであり、それぞれ、R11から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよい。
1つの変形では、R10は、R11から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよいC1〜6アルキルである。1つの変形では、R10は、R11から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよい3〜12員のヘテロシクリルである。
1つの変形では、R10は、ハロゲン、シアノ、−NR、−C(O)NR、−OR、−S(O)、C1〜6ハロアルキル、−(C1〜6アルキレン)−OHまたは−(C1〜6アルキレン)−OHである。
1つの変形では、R10は、ヒドロキシル、シアノ、ハロゲン、−CHF、−CF、−NH、−NH(C1〜6アルキル)、−N(C1〜6アルキル)、−O(C1〜6アルキル)、−SO(C1〜6アルキル)、−S(O)NR、−C(O)NRまたは−N(R)C(O)Rである。
いくつかの態様において、各Rは、独立に、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールまたは3〜12員のヘテロシクリルであり;ここで、RのC1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R11から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよい。1つの変形では、Rは、独立に、水素またはC1〜6アルキルである。
いくつかの態様において、各Rは、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールまたは3〜12員のヘテロシクリルであり;ここで、RのC1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R11から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよい。1つの変形では、Rは、独立に、水素またはC1〜6アルキルである。
いくつかの態様において、各RおよびRは、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールもしくは3〜12員のヘテロシクリルであり;ここで、RおよびRのC1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R11から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよく;またはRおよびRは、それらに結合されている窒素原子と一緒に、R11から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよい4〜12員のヘテロシクリルを形成する。1つの変形では、各RおよびRは、独立に、水素またはC1〜6アルキルである。
いくつかの態様において、各Rは、独立に、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールまたは3〜12員のヘテロシクリルであり;ここで、RのC1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R11から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよい。1つの変形では、Rは、独立に、C1〜6アルキルである。
いくつかの態様において、各Rは、独立に、水素またはC1〜6アルキルである。1つの変形では、Rは、水素である。
いくつかの態様において、各R11は、独立に、オキソ、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリール、3〜8員のヘテロシクリル、ハロゲン、シアノ、−C(O)Ra1、−C(O)ORb1、−C(O)NRc1d1、−ORb1、−OC(O)Ra1、−OC(O)NRc1d1、−SRb1、−S(O)Re1、−S(O)e1、−S(O)NRc1d1、−NRc1d1、−N(Rf1)C(O)Ra1、−N(Rf1)C(O)ORb1、−N(Rf1)C(O)NRc1d1、−N(Rf1)S(O)e1または−N(Rf1)S(O)NRc1d1であり;ここで、R11のC1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜6シクロアルキル、C6〜14アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜14員のヘテロシクリルは、それぞれ、R12から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよい。
1つの変形では、各R11は、独立に、オキソ、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、3〜8員のヘテロシクリル、ハロゲン、シアノまたは−ORb1であり;ここで、R11のC1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキルおよび3〜14員のヘテロシクリルは、それぞれ、R12から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよい。
1つの変形では、R11は、R12から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよいC1〜6アルキルである。1つの変形では、R11は、R12から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよい3〜8員のヘテロシクリルである。
1つの変形では、R11は、ハロゲン、シアノ、−NRc1d1、−C(O)NRc1d1、−ORb1、−S(O)e1、C1〜6ハロアルキル、−(C1〜6アルキレン)−OHまたは−(C1〜6アルキレン)−OHである。
1つの変形では、R11は、ヒドロキシル、シアノ、ハロゲン、−CHF、−CF、−NH、−NH(C1〜6アルキル)、−N(C1〜6アルキル)、−O(C1〜6アルキル)、−SO(C1〜6アルキル)、−S(O)NRc1d1、−C(O)NRc1d1または−N(Rf1)C(O)Ra1である。
1つの変形では、R11は、ハロゲン、シアノ、−O(C1〜6アルキル)、−O(C1〜6アルキレン)−NHまたは−(C1〜6アルキレン)−OHである。
いくつかの態様において、各Ra1は、独立に、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールまたは3〜8員のヘテロシクリルであり;ここで、Ra1のC1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜8員のヘテロシクリルは、それぞれ、R12から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよい。
いくつかの態様において、各Rb1は、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールまたは3〜8員のヘテロシクリルであり;ここで、Rb1のC1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜8員のヘテロシクリルは、それぞれ、R12から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよい。1つの変形では、Rb1は、独立に、水素またはC1〜6アルキルである。
いくつかの態様において、各Rc1およびRd1は、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールもしくは3〜8員のヘテロシクリルであり;ここで、Rc1およびRd1のC1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜8員のヘテロシクリルは、それぞれ、R12から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよく;またはRc1およびRd1は、それらに結合されている窒素原子と一緒に、R12から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよい4〜8員のヘテロシクリルを形成する。1つの変形では、各Rc1およびRd1は、独立に、水素またはC1〜6アルキルである。
いくつかの態様において、各Re1は、独立に、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールまたは3〜8員のヘテロシクリルであり;ここで、Re1のC1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜8員のヘテロシクリルは、それぞれ、R12から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよい。1つの変形では、Re1は、独立に、C1〜6アルキルである。
いくつかの態様において、各Rf1は、独立に、水素またはC1〜6アルキルである。1つの変形では、Rf1は水素である。
いくつかの態様において、各R12は、独立に、オキソ、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、Cアリール、5〜6員のヘテロアリール、3〜6員のヘテロシクリル、ハロゲン、シアノ、−C(O)Ra2、−C(O)ORb2、−C(O)NRc2d2、−ORb2、−OC(O)Ra2、−OC(O)NRc2d2、−S(O)e2、−S(O)NRc2d2、−NRc2d2、−N(Rf2)C(O)a2、−N(Rf2)C(O)ORb2、−N(Rf2)C(O)NRc2d2、−N(Rf2)S(O)e2または−N(Rf2)S(O)NRc2d2であり;ここで、R12のC1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、Cアリール、5〜6員のヘテロアリールおよび3〜6員のヘテロシクリルは、それぞれ、R13から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよい。
1つの変形では、各R12は、独立に、オキソ、ハロゲン、シアノ、−ORb2またはR13から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよいC1〜6アルキルである。1つの変形では、各R12は、独立に、オキソ、ハロゲン、シアノまたはヒドロキシルである。
1つの変形では、R12は、R13から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよいC1〜6アルキルである。
1つの変形では、R12は、オキソ、ヒドロキシル、C1〜6アルキルまたは−O(C1〜6アルキル)である。
いくつかの態様において、各Ra2は、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、Cアリール、5〜6員のヘテロアリールまたは3〜6員のヘテロシクリルであり;ここで、Ra2のC1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、Cアリール、5〜6員のヘテロアリールおよび3〜6員のヘテロシクリルは、それぞれ、R13から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよい。1つの変形では、Ra2は、独立に、水素またはC1〜6アルキルである。
いくつかの態様において、各Rb2は、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキルまたは3〜6員のヘテロシクリルであり;ここで、Rb2のC1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキルおよび3〜6員のヘテロシクリルは、それぞれ、R13から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよい。1つの変形では、Rb2は水素である。
いくつかの態様において、各Rc2およびRd2は、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキルもしくは3〜8員のヘテロシクリルであり;ここで、Rc2およびRd2のC1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキルおよび3〜8員のヘテロシクリルは、それぞれ、R13から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよく;またはRc2およびRd2は、それらに結合されている窒素原子と一緒に、R13から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよい4〜6員のヘテロシクリルを形成する。1つの変形では、各Rc2およびRd2は、独立に、水素またはC1〜6アルキルである。
いくつかの態様において、各Re2は、独立に、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、Cアリール、5〜6員のヘテロアリールまたは3〜6員のヘテロシクリルであり;ここで、Re2のC1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、Cアリール、5〜6員のヘテロアリールおよび3〜6員のヘテロシクリルは、それぞれ、R13から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよい。1つの変形では、Re2は、独立に、C1〜6アルキルである。
いくつかの態様において、各Rf2は、独立に、水素またはC1〜6アルキルである。1つの変形では、Rf2は水素である。
いくつかの態様において、各R13は、独立に、オキソ、ハロゲン、ヒドロキシル、−O(C1〜6アルキル)、シアノ、C1〜6アルキルまたはC1〜6ハロアルキルである。
1つの変形では、各R13は、独立に、ハロゲン、ヒドロキシル、−O(C1〜6アルキル)、シアノまたはC1〜6アルキルである。
1つの変形では、R13は、オキソ、ヒドロキシル、C1〜6アルキルまたは−O(C1〜6アルキル)である。
代表的な化合物は、表1に列記されている。化合物番号および化合物名によって、それぞれの鏡像異性体およびジアステレオマーが下表に含まれ、それらの対応する構造は下表から容易に決定できることが理解される。いくつかの事例では、鏡像異性体またはジアステレオマーは、それらの各特性、例えば、キラルHPLC上での保持時間またはその生物学的活性によって特定され、キラル中心の絶対的立体配置は任意に割り当てられる。
Figure 2021531311
Figure 2021531311
Figure 2021531311
Figure 2021531311
いくつかの態様において、表1中の化合物番号101〜111および201〜210から選択される化合物またはその塩(例えば、薬学的に許容される塩)が提供される。いくつかの態様において、表1中の化合物番号101〜111から選択される化合物またはその塩(例えば、薬学的に許容される塩)が提供される。いくつかの態様において、表1中の化合物番号201〜210から選択される化合物またはその塩(例えば、薬学的に許容される塩)が提供される。
本明細書に記載されている式(I)の化合物またはその塩は、立体異性体形態で存在し得る(例えば、1つまたは複数の不斉炭素原子を含有する)。各立体異性体(鏡像異性体およびジアステレオマー)およびこれらの混合物は、本明細書に開示されている主題の範囲に含まれる。同様に、式(I)の化合物または塩は、式中に示されているもの以外の互変異性体形態で存在し得、これらも本明細書に開示されている主題の範囲に含まれることが理解される。本明細書に開示されている主題は本明細書に記載されている特定の基の組み合わせおよび部分集団を含むことが理解されるべきである。本明細書に開示されている主題の範囲には、立体異性体の混合物の他に、精製された鏡像異性体または鏡像異性体的に/ジアステレオマー的に濃縮された混合物が含まれる。本明細書に開示されている主題は本明細書に定義されている特定の基の組み合わせおよび部分集団を含むことが理解されるべきである。
本明細書に開示されている主題には、1つまたは複数の原子が、通常自然に見出される原子質量または質量数とは異なる原子質量または質量数を有する原子により置き換えられているという事実を除いて本明細書に記載されている化合物の同位体標識された形態も含まれる。本明細書に記載されている化合物および薬学的に許容されるその塩の中に取り込まれることができる同位体の例としては、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素、ヨウ素および塩素の同位体、例えば、H、H、11C、13C、14C、15N、17O、18O、31P、32P、35S、18F、36Cl、123Iおよび125Iが挙げられる。
本明細書に開示されている主題には、式(I)の化合物のプロドラッグ、代謝物、誘導体および薬学的に許容される塩が含まれる。式Iの化合物の代謝物には、その代謝生成物を生じるのに十分な期間、式(I)の化合物を哺乳動物と接触させることを含む過程により生成される化合物が含まれる。
式(I)の化合物が塩基である場合、所望の薬学的に許容される塩は、当技術分野において利用可能な任意の適切な方法、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、メタンスルホン酸、リン酸などの無機酸での遊離塩基の処理、または酢酸、マレイン酸、コハク酸、マンデル酸、フマル酸、マロン酸、ピルビン酸、シュウ酸、グリコール酸、サリチル酸、ピラノシジル酸、例えば、グルクロン酸またはガラクツロン酸、α−ヒドロキシ酸、例えば、クエン酸または酒石酸、アミノ酸、例えば、アスパラギ酸またはグルタミン酸、芳香族酸、例えば、安息香酸または桂皮酸、スルホン酸、例えば、p−トルエンスルホン酸またはエタンスルホン酸などの有機酸での遊離塩基の処理によって調製され得る。
式(I)の化合物が酸である場合には、所望の薬学的に許容される塩は、任意の適切な方法、例えば、無機または有機塩基、例えば、アミン(一級、二級または三級)、アルカリ金属水酸化物またはアルカリ土類金属水酸化物などでの遊離酸の処理によって調製され得る。適切な塩の例示には、グリシンおよびアルギニンなどのアミノ酸、アンモニア、一級、二級および三級アミン、およびピペリジン、モルホリンおよびピペラジンなどの環状アミンに由来する有機塩ならびにナトリウム、カルシウム、カリウム、マグネシウム、マンガン、鉄、銅、亜鉛、アルミニウムおよびリチウムに由来する無機塩が含まれるが、これらに限定されない。
式(I)の化合物は、インビボで代謝されることができる部分を有する化合物を含む「プロドラッグ」の形態であり得る。一般に、プロドラッグは、エステラーゼによってまたはその他の機序によって、インビボで活性な薬物へと代謝される。プロドラッグおよびその使用の例は、当技術分野において周知である(例えば、Berge et al.(1977)”Pharmaceutical Salts”,J.Pharm.Sci.66:1−19参照)。プロドラッグは、化合物の最終的な単離および精製の間に、またはその遊離の酸の形態またはヒドロキシルの精製された化合物を適切なエステル化剤と別個に反応させることによって、インサイチュで調製することができる。ヒドロキシル基は、カルボン酸との処理を介して、エステルへと変換させることができる。プロドラッグ部分の例としては、置換されたおよび置換されていない、分岐または非分岐の低級アルキルエステル部分(例えば、プロピオン酸エステル)、低級アルケニルエステル、ジ低級アルキルアミノ低級アルキルエステル(例えば、ジメチルアミノエチルエステル)、アシルアミノ低級アルキルエステル(例えば、アセチルオキシメチルエステル)、アシルオキシ低級アルキルエステル(例えば、ピバロイルオキシメチルエステル)、アリールエステル(フェニルエステル)、アリール低級アルキルエステル(例えば、ベンジルエステル)、(例えば、メチル、ハロまたはメトキシ置換基で)置換されたアリールおよびアリール低級アルキルエステル、アミド、低級アルキルアミド、ジ低級アルキルアミドおよびヒドロキシアミドが挙げられる。インビボでその他の機序を通じて、活性な形態へ変換されるプロドラッグも含まれる。複数の局面において、本発明の化合物は本明細書中の式のいずれかのプロドラッグである。
一般的な合成方法
式(I)の化合物は、実施例中の手順によって、ならびにスキーム1および2によって一般的に調製することができ、R基は式(I)に記載されているとおりであり、またはその前駆体である。
Figure 2021531311
スキーム1は、続いて(in term)、Xがハロゲン(例えば、Cl、BrまたはI)である式1の化合物から調製することができる式2の化合物から、R、R、RおよびRが本明細書に詳述されているとおりである式(I)の化合物を調製するための一般的な合成スキームを示す。Rの導入は、溶媒(例えば、1,4−ジオキサンと水またはアセトニトリルと水)中、塩基(例えば、炭酸ナトリウムまたは酢酸カリウム)の存在下で、パラジウムをベースとする触媒(例えば、Pd(dppf)Clまたは(PhP)Pd)を用いて、対応するボロン酸または式R−B(OR)のボロネートピナコールエステル(式中、RはH、置換されていてもよいC1〜6アルキルであり、または2つのOR基は、それらに結合されているホウ素原子とともに、環(例えば、ボロン酸ピナコール)を形成する。)との、式1の化合物のSuzukiカップリングを介して達成することができる。次いで、触媒(例えば、tBuBrettPhos Pd GまたはXantPhos/Pd(dba))、塩基(例えば、炭酸セシウム)および溶媒(例えば、1,4−ジオキサン)の存在下での、式R−X(式中、Xは、Cl、BrまたはIである)の対応するハロゲン化アリールまたはヘテロアリールとの式2の化合物のPd触媒カップリングを介して、Rが導入される
式(I)の化合物:
Figure 2021531311
またはその塩、式中、R、R、RおよびRは本明細書に詳述されているとおりである、
を製造するための方法であって、任意にその保護された形態での式2の化合物:
Figure 2021531311
またはその塩(式中、R、RおよびRは式(I)に対して定義されているとおりである)を、Pd触媒(例えば、tBuBrettPhos Pd GまたはXantPhos/Pd(dba))、塩基(例えば、炭酸セシウム)および溶媒(例えば、1,4−ジオキサン)の存在下で、式R−X(式中、Xは、Cl、BrまたはIである)の化合物と反応させることを含む方法が提供される。いくつかの態様において、反応は、高温、例えば、約80〜100℃で実施される。
いくつかの態様において、この方法は、任意にその保護された形態での式1の化合物:
Figure 2021531311
またはその塩(式中、RおよびRは式(I)または式2に対して定義されているとおりである)
を、Suzukiカップリングのための触媒(例えば、Pd(dppf)Clまたは(PhP)Pd)、塩基(例えば、炭酸ナトリウムまたは酢酸カリウム)および溶媒(例えば、1,4−ジオキサンと水またはアセトニトリルと水)の存在下で、式R−B(OR)の化合物(式中、RはH、置換されていてもよいC1〜6アルキルであり、または2つのOR基は、それらに結合されているホウ素原子とともに、環(例えば、ボロン酸ピナコール)を形成する)と反応させて、式2の化合物を形成することをさらに含む。いくつかの態様において、Suzukiカップリング反応は、高温、例えば、約100〜120℃で実施される。
Figure 2021531311
スキーム2は、スキーム1におけるような一般的な合成法の例を示し、ここで、式(I)の化合物において、Rは、置換されていてもよいヘテロアリールであり、Rは水素であり、Rは、置換されていてもよいヘテロアリールであり;式1の化合物において、Xはクロロであり;式2の化合物を形成するSuzukiカップリング反応の工程において、Suzukiカップリングのための触媒は、Pd(dppf)Clであり、塩基は炭酸カリウムであり、溶媒は1,4−ジオキサンと水であり;式(I)の化合物を形成するパラジウム触媒されたカップリング反応の工程において、Pd触媒はtBuBrettPhos Pd GまたはXantPhos/Pd(dba))であり、塩基は炭酸セシウムであり、溶媒(solvent solvent)は1,4−ジオキサンである。
薬学的組成物および製剤
本明細書に開示されている化合物は、薬学的に許容される担体または賦形剤とともに、薬学的組成物へと製剤化することができる。
式(I)の化合物、または式(IA)、(IB)および(IC)などのその変形は、標準的な薬学的手法に従って薬学的組成物として製剤化することができる。この局面に従って、薬学的に許容される賦形剤、希釈剤または担体とともに、式(I)の化合物、または式(IA)、(IB)および(IC)などのその変形を含む薬学的組成物が提供される。
典型的な製剤は、式(I)の化合物、または式(IA)、(IB)および(IC)などのその変形を担体、希釈剤または賦形剤と混合することによって調製される。好適な担体、希釈剤および賦形剤は当業者に周知であり、炭水化物、ワックス、水溶性および/または水膨潤性ポリマー、親水性または疎水性材料、ゼラチン、油、溶媒、水などの材料が含まれる。使用される具体的な担体、希釈剤または賦形剤は、式(I)の化合物、または式(IA)、(IB)および(IC)などのその変形が適用されている手段および目的に依存するであろう。溶媒は、一般的に、哺乳動物に投与することが安全(GRAS)であると当業者によって認識されている溶媒に基づいて選択される。一般に、安全な溶媒は、水および水に可溶性または混和性であるその他の非毒性溶媒などの非毒性水性溶媒である。好適な水性溶媒としては、水、エタノール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール(例えば、PEG400、PEG300)など、およびこれらの混合物が挙げられる。製剤は、薬物(すなわち、式(I)の化合物もしくは式(IA)、(IB)および(IC)などのその変形またはこれらの薬学的組成物)の的確な提示を与えるために、または医薬品(すなわち、薬剤)の製造を補助するために、1種以上の、緩衝剤、安定化剤、界面活性剤、湿潤剤、潤滑剤、乳化剤、懸濁化剤、防腐剤、抗酸化剤、オペーク剤(opaquing agent)、流動促進剤、加工助剤、着色剤、甘味剤、芳香剤、香味剤および他の既知の添加剤も含み得る。
製剤は、従来の溶解および混合手順を使用して調製されてもよい。例えば、バルク薬物物質(すなわち、式(I)の化合物もしくは式(IA)、(IB)および(IC)などのその変形、または式(I)の化合物もしくは式(IA)、(IB)および(IC)などのその変形の安定化された形態)(例えば、シクロデキストリン誘導体またはその他公知の錯化剤との複合体)は、上記賦形剤の1種以上の存在下において、適切な溶媒中に溶解される。式(I)の化合物は、典型的には、容易に調節可能な薬物用量を提供し、処方されたレジメンでの患者による服薬順守を可能にするために、薬学的剤形に製剤化される。
適用のための薬学的組成物(または製剤)は、薬物を投与するために使用される方法に応じて、多様な様式で包装されてもよい。一般的に、配布用物品は、薬学的製剤が適切な形態でその中に配置された容器を含む。好適な容器は、当業者に周知であり、瓶(プラスチックおよびガラス)、小袋(sachets)、アンプル、プラスチックバッグ、金属シリンダーなどの材料が挙げられる。容器は、パッケージの内容物への不用意なアクセスを防止するための不正開封防止アセンブリを含んでもよい。これに加えて、容器上には、容器の内容物を説明するラベルがその上に配置されている。ラベルは、適切な注意書きも含み得る。
薬学的製剤は、様々な投与の経路および種類に対して調製され得る。例えば、所望の純度を有する式(I)の化合物は、凍結乾燥された製剤、粉砕された(milled)粉末または水溶液の形態で、薬学的に許容される希釈剤、担体、賦形剤または安定化剤(Remington’s Pharmaceutical Sciences(1980)16th edition,Osol,A.Ed.)と任意に混合され得る。製剤化は、周囲温度で、適切なpHで、および所望の度合いの純度で、生理学的に許容される賦形剤または担体、すなわち、用いられる用量および濃度においてレシピエントに対して非毒性である賦形剤または担体と混合することによって行われ得る。製剤のpHは、具体的な用途および化合物の濃度に主に依存するが、約3〜約8の範囲であってもよい。pH5の酢酸塩緩衝液中の製剤は、適切な態様である。
式(I)の化合物は、無菌性とすることができる。特に、インビボ投与用に使用されるべき製剤は、無菌性とすべきであるかかる無菌化は、無菌濾過膜を通じた濾過によって容易に達成される。
化合物は、通常、固体組成物、凍結乾燥製剤として、または水溶液として保管され得る。
式(I)の化合物を含む薬学的組成物は、優良医療規範に合致する様式で、すなわち、量、濃度、スケジュール、期間、ビヒクルおよび投与の経路で、製剤化、投薬および投与することができる。この観点で考慮する因子としては、処置されている具体的な障害、処置されている具体的な哺乳動物、個々の患者の臨床状態、障害の原因、薬剤の送達部位、投与方法、投与のスケジュールおよび医学実務家には既知の他の因子が挙げられる。投与されるべき化合物の「治療的有効量」は、このような考慮によって管理され、凝固因子によって媒介される障害を予防、軽減または処置するために必要な最小の量である。いくつかの態様において、量は、宿主に対して毒性である量または宿主をより出血させ易くする量を下回る。
許容される希釈剤、担体、賦形剤および安定化剤は、用いられる投与量および濃度においてレシピエントに対して非毒性であり、ホスフェート、シトレートおよびその他の有機酸などの緩衝剤;アスコルビン酸およびメチオニンを含む抗酸化剤;防腐剤(オクタデシルジメチルベンジル塩化アンモニウム;塩化ヘキサメトニウム;塩化ベンザルコニウム;塩化ベンゼトニウム;フェノール、ブチルまたはベンジルアルコール;メチルまたはプロピルパラベンなどのアルキルパラベン;カテコール;レゾルシノール;シクロヘキサノール;3−ペンタノール;およびm−クレゾールなど);低分子量(約10残基未満)ポリペプチド;血清アルブミン、ゼラチンもしくは免疫グロブリンなどのタンパク質;ポリビニルピロリドンなどの親水性ポリマー;グリシン、グルタミン、アスパラギン、ヒスチジン、アルギニンもしくはリジンなどのアミノ酸;グルコース、マンノースもしくはデキストリンを含む単糖類、二糖類およびその他の炭水化物;EDTAなどのキレート剤;ショ糖、マンニトール、トレハロースもしくはソルビトールなどの糖;ナトリウムなどの塩形成対イオン;金属錯体(例えば、Zn−タンパク質錯体);ならびに/またはTWEEN(商標)、PLURONICS(商標)もしくはポリエチレングリコール(PEG)などの非イオン性界面活性剤を含む。活性な薬学的成分は、例えばコアセルベーション技法によってまたは界面重合によって調製されたマイクロカプセル、例えば、それぞれヒドロキシメチルセルロースもしくはゼラチン−マイクロカプセルおよびポリ−(メチルメタチレート(methylmethacylate))マイクロカプセル中に、コロイド薬物送達系(例えば、リポソーム、アルブミンマイクロスフェア、マイクロエマルジョン、ナノ粒子およびナノカプセル)中にまたはマクロエマルジョン中に取り込まれてもよい。このような技術は、Remington’s Pharmaceutical Sciences 16th edition,Osol,A.Ed.(1980)に開示されている。
式(I)の化合物の持続放出性調製物が調製され得る。持続放出性調製物の好適な例としては、式(I)またはIaの化合物を含有する固体疎水性ポリマーの半透性マトリックスが挙げられ、これらのマトリックスは、成形物品、例えば、フィルムまたはマイクロカプセルの形態である。持続放出性マトリックスの例には、ポリエステル、ヒドロゲル(例えば、ポリ(2−ヒドロキシエチル−メタクリレート)、またはポリ(ビニルアルコール))、ポリラクチド(米国特許第3,773,919号)、L−グルタミン酸とγ−L−グルタミン酸エチルとのコポリマー、非分解性エチレン酢酸ビニル、LUPRON DEPOT(商標)などの分解性の乳酸−グリコール酸コポリマー(乳酸−グリコール酸コポリマーおよび酢酸ロイプロリドから構成される注射用ミクロスフェア)、ならびにポリ−D−(−)−3−ヒドロキシ酪酸が挙げられる。
製剤は、本明細書に詳述されている投与経路に適したものを含む。製剤は、都合良く、単位投薬形態で提示されてもよく、薬学分野において周知の方法のいずれかによって調製され得る。技術および製剤は、全般的に、Remington’s Pharmaceutical Sciences(Mack Publishing Co.,Easton,PA)に見出される。かかる方法は、活性成分を1種以上の副成分を構成する賦形剤または担体と一緒にする工程を含む。一般に、製剤は、活性成分を液体賦形剤もしくは担体、または微粉化固体賦形剤もしくは担体、またはその両方と均一かつ密接に会合(association)させ、次いで、必要に応じて、生成物を成形することによって調製される。
経口投与に適した式(I)の化合物の製剤は、丸薬、カプセル、カシェ剤または錠剤などの、それぞれが所定の量の式(I)またはIaの化合物を含有する個別単位として調製され得る。
圧縮錠剤は、任意に、結合剤、潤滑剤、不活性希釈剤、防腐剤、表面活性剤または分散剤と混合された、粉末または顆粒などの自由流動形態の活性成分を好適な機械内で圧縮することよって調製され得る。成形された錠剤は、湿らせた粉末化活性成分と不活性液体希釈剤との混合物を好適な機械内で成形することによって作製され得る。錠剤は、任意にコーティングされまたは溝を入れられてもよく、活性成分の錠剤からの緩徐化されたまたは制御された放出を提供するように製剤化されてもよい。
錠剤、トローチ、薬用キャンディー(lozenge)、水性または油性懸濁液、分散性粉末もしくは顆粒、エマルジョン、硬もしくは軟カプセル、例えば、ゼラチンカプセル、シロップまたはエリキシル剤が経口使用のために調製され得る。経口使用が意図される式(I)の化合物の製剤は、薬学的組成物の製造の分野において既知の任意の方法に従って調製されてもよく、かかる組成物は、口当たりの良い調製物を提供するために、甘味剤、香味剤、着色剤および防腐剤を含む1種以上の因子を含有してもよい。錠剤の製造に適した非毒性の薬学的に許容される賦形剤との混合物中に活性成分を含有する錠剤が許容される。これらの賦形剤は、例えば、炭酸カルシウムもしくは炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウムもしくはリン酸ナトリウムなどの不活性希釈剤、コーンスターチまたはアルギン酸などの顆粒化剤および崩壊剤、デンプン、ゼラチンまたはアラビアゴムなどの結合剤、ならびにステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはタルクなどの潤滑剤であり得る。錠剤はコーティングされていなくてもよく、または胃腸管での崩壊および吸収を遅らせるためのマイクロカプセル化を含む既知の技法によりコーティングされてもよく、コーティングによって、より長い期間にわたって持続的作用を与える。例えば、モノステアリン酸グリセリルまたはジステアリン酸グリセリルなどの時間遅延材料を、単独で、またはワックスとともに用いてもよい
眼またはその他の外部組織、例えば、口および皮膚の処置のために、製剤は、例えば、0.075〜20%w/wの量で活性成分を含有する局所軟膏またはクリームとして好ましく適用される。軟膏中に製剤化される場合、活性成分は、パラフィン性または水混和性軟膏基剤のいずれかとともに使用され得る。あるいは、活性成分は、水中油型クリーム基剤とともにクリーム中に製剤化され得る。
所望する場合、クリーム基剤の水性相は、多価アルコール、すなわち、プロピレングリコール、ブタン1,3−ジオール、マンニトール、ソルビトール、グリセロール、ポリエチレングリコール(PEG400を含む)およびこれらの混合物など、2つ以上のヒドロキシル基を有するアルコールを含み得る。局所用製剤は、所望により、皮膚または他の患部を通した活性成分の吸収または浸透を増強する化合物を含み得る。かかる皮膚浸透促進剤の例としては、ジメチルスルホキシドおよび関連類似体が挙げられる。
エマルジョンの油性相は、既知の様式で、既知の成分から構成され得る。この相は乳化剤のみを含み得るが、少なくとも1種の乳化剤と脂肪もしくは油との、または脂肪および油の両方との混合物も含み得る。親油性乳化剤とともに含まれる親水性乳化剤は、安定化剤として作用し得る。まとめると、安定化剤(複数可)を伴う、または伴わない乳化剤(複数可)は、いわゆる乳化ワックスを構成し、ワックスは、油および脂肪とともに、クリーム製剤の油性分散相を形成する、いわゆる乳化軟膏基剤を構成する。製剤において使用するのに好適な乳化剤およびエマルジョン安定化剤としては、Tween(登録商標)60、Span(登録商標)80、セトステアリルアルコール、ベンジルアルコール、ミリスチルアルコール、モノステアリン酸グリセリルおよびラウリル硫酸ナトリウムが挙げられる。
式(I)の化合物の水性懸濁液は、水性懸濁液の製造に好適な賦形剤と混合された活性材料を含有する。かかる賦形剤としては、カルボキシメチルセルロースナトリウム、クロスカルメロース、ポビドン、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントゴムおよびアカシアゴムなどの懸濁化剤、自然に存在するホスファチド(例えば、レシチン)、アルキレンオキシドと脂肪酸との縮合生成物(例えば、ステアリン酸ポリオキシエチレン)、エチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールとの縮合生成物(例えば、ヘプタデカエチレンオキシセタノール)、エチレンオキシドと脂肪酸および無水ヘキシトール由来の部分エステルとの縮合生成物(例えば、ポリエチレンソルビタンモノオレエート)などの分散剤または湿潤剤が挙げられる。水性懸濁液は、1種以上の防腐剤、例えば、p−ヒドロキシ安息香酸エチルまたはn−プロピル、1種以上の着色剤、1種以上の香味剤およびスクロースまたはサッカリンなどの1種以上の甘味剤も含有し得る。
式(I)の化合物または式(IA)、(IB)および(IC)などのその変形の薬学的組成物は、無菌注射可能水性または油性懸濁液などの無菌注射可能調製物の形態であり得る。この懸濁液は、上述されているこれらの好適な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤を使用して、既知の技術に従って製剤化され得る。無菌注射可能調製物は、1,3−ブタンジオールなどの非毒性の非経口的に許容される希釈剤または溶媒中の無菌注射可能溶液または懸濁液でもあり得る。無菌注射可能調製物は、凍結乾燥された粉末としても調製され得る。利用され得る許容されるビヒクルおよび溶媒には、水、リンゲル液および等張性塩化ナトリウム溶液がある。加えて、無菌の不揮発性油が、溶媒または懸濁媒として慣習的に用いられ得る。この目的のために、合成モノグリセリドまたは合成ジグリセリドを含むいかなる無刺激の不揮発性油も採用され得る。加えて、オレイン酸などの脂肪酸が、注射剤の調製において同様に使用され得る。
単一剤形を作製するために賦形剤または担体材料と組み合わされ得る活性成分の量は、処置される宿主および特定の投与様式に依存して変化する。例えば、ヒトへの経口投与を意図した徐放性製剤は、総組成物の約5〜約95%(重量:重量)まで変化し得る、適切かつ都合のよい量の賦形剤または担体材料と配合される、約1〜1000mgの活性材料を含有し得る。薬学的組成物は、投与のために容易に測定可能な量を提供するように調製され得る。例えば、静脈内注入が意図される水溶液は、約30mL/時間の速度での好適な容量の注入が起こり得るように、1ミリリットルの溶液あたり約3〜500μgの活性成分を含有し得る。
非経口投与に適した製剤には、抗酸化剤、緩衝剤、静菌剤、および製剤を対象とするレシピエントの血液と等張にする溶質を含有し得る水性および非水性の無菌注射溶液、ならびに懸濁化剤および増粘剤を含み得る水性および非水性の無菌懸濁液が含まれる。
眼への局所投与に適した製剤は、好適な賦形剤または担体、特に活性成分のための水性溶媒中に活性成分が溶解または懸濁されている点眼薬も含む。活性成分は、好ましくは、約0.5〜20%w/w、例えば、約0.5〜10%w/w、例えば約1.5%w/wの濃度でかかる製剤中に存在する。
口中への局所投与に適した製剤には、風味付けされた基剤、通常スクロースおよびアラビアゴムまたはトラガカント中に活性成分を含む薬用キャンディー、ゼラチンおよびグリセリンまたはスクロースおよびアラビアゴムなどの不活性基剤中に活性成分を含む香錠、ならびに好適な液体担体中に活性成分を含む洗口剤が含まれる。
直腸投与のための製剤は、例えば、ココアバターまたはサリチレートを含む好適な基剤とともに坐剤として提示され得る。
肺内または鼻腔投与に適した製剤は、例えば、0.1〜500ミクロンの範囲の粒径(0.5、1、30ミクロン、35ミクロンなどのミクロン単位の増分で(in increments microns)、0.1〜500ミクロンの範囲の粒径を含む)を有し、これは、肺胞嚢に達するように、鼻孔からの迅速な吸入により、または口からの吸入により投与される。適切な製剤には、活性成分の水性または油性溶液が含まれる。エアロゾルまたは乾燥粉末投与に適した製剤は、従来の方法に従って調製され得、以下に記載される障害の処置または予防においてこれまでに使用された化合物などの他の治療剤とともに送達され得る。
膣投与に適した製剤は、活性成分に加えて、当技術分野において適切であることが公知である賦形剤または担体を含有する、ペッサリー、タンポン、クリーム、ジェル、ペースト、泡またはスプレー製剤として提示され得る。
製剤は、単位用量または複数回用量容器、例えば、密封アンプルおよびバイアル中に包装されてもよく、使用直前に注射するために、無菌液体賦形剤または担体、例えば水を添加するだけでよいフリーズドライ(凍結乾燥)状態で保管され得る。即席の注射溶液および懸濁液は、前述の種類の無菌粉末、顆粒および錠剤から調製される。好ましい単位投与量製剤は、活性成分の本明細書に上記した一日用量または単位一日部分用量、またはその適切な一部を含有するものである。
本主題は、上で定義されているとおりの少なくとも1つの活性成分と、活性成分用の(therefore)獣医用賦形剤または担体を共に含む、獣医用組成物をさらに提供する。獣医用賦形剤または担体は、組成物を投与する目的のために有用な物質であり、その他の点で不活性であるかまたは獣医学の技術分野において許容され、かつ活性成分と適合性のある、固体、液体または気体物質であり得る。これらの獣医用組成物は、非経口で、経口で、または任意の他の所望の経路によって投与され得る。
特定の態様において、本明細書に開示されている化合物を含む薬学的組成物は、化学療法剤をさらに含む。これらの態様のいくつかにおいて、化学療法剤は免疫療法剤である。
使用方法
本明細書に開示されている化合物には、酵素HPK1の活性を阻害する上での用途が見出される。***促進因子活性化タンパク質キナーゼキナーゼキナーゼキナーゼ1またはMAP4K1とも称されるHPK1は、Ste20関連セリン/スレオニンキナーゼの胚中心キナーゼサブファミリーの一員である。HPK1は、MEKK1、MLK3およびTAK1を含むMAP3Kタンパク質をリン酸化し、活性化することによって、MAP4Kとして機能し、MAPK Jnkの活性化を引き起こす。
一態様において、本明細書に開示されている主題は、HPK1を阻害する方法であって、有効量の式(I)の化合物、または式(IA)、(IB)および(IC)などのその変形または本明細書に記載されている薬学的組成物とHPK1を接触させることを含む方法を対象とする。
一態様において、本明細書に開示されている主題は、免疫応答を増強することを必要とする被験体において免疫応答を増強するための方法であって、有効量の式(I)の化合物、または式(IA)、(IB)および(IC)などのその変形または本明細書に記載されている薬学的組成物を前記被験体に投与することを含む方法を対象とする。この態様のある局面において、被験体中のT細胞は、化合物または薬学的組成物の投与前に比して、増強された準備刺激(priming)、増強された活性化、増強された遊走、増強された増殖、増強された生存および増強された細胞溶解活性の少なくとも1つを有する。この態様のある局面において、化合物または薬学的組成物の投与前に比して、T細胞活性化は、γ−IFN+CD8T細胞の上昇した頻度、γーIFN+CD4T細胞の上昇した頻度またはT細胞によるIL−2もしくはグランザイムB産生の増大されたレベルによって特徴付けられる。この態様のある局面において、化合物または薬学的組成物の投与前に比して、T細胞の数が上昇される。この態様のある局面において、T細胞は、抗原特異的CD8T細胞である。この態様のある局面において、T細胞は、抗原特異的CD4T細胞である。この態様のある局面において、被験体中の抗原提示細胞は、化合物または薬学的組成物の投与前に比して、増強された成熟および活性化を有する。この態様のある局面において、抗原提示細胞は樹状細胞である。この態様のある局面において、抗原提示細胞の成熟は、CD83+樹状細胞の増加した頻度によって特徴付けられる。この態様のある局面において、抗原提示細胞の活性化は、樹状細胞上でのCD80およびCD86の上昇した発現によって特徴付けられる。いくつかの局面において、式(I)の化合物または式(IA)、(IB)および(IC)などのその変形またはこれらの薬学的組成物は、抗ウイルス/腫瘍免疫を強化/生成するために、腫瘍またはウイルスに対する免疫応答の一般的な準備刺激(すなわち、ワクチン)を与える。
本明細書に記載されている方法において、式(I)の化合物または式(IA)、(IB)および(IC)などのその変形またはこれらの薬学的組成物は、本明細書の他の箇所に記載されているとおりの癌を有する被験体に投与される。
一態様において、本明細書に開示されている主題は、HPK1依存性障害を処置するための方法であって、有効量の、式(I)の化合物または式(IA)、(IB)および(IC)などのその変形または本明細書に記載されている薬学的組成物を、HPK1依存性障害を処置することを必要とする被験体に投与することを含む方法を対象とする。この態様のある局面において、HPK1依存性障害は癌である。この態様のある局面において、癌は、結腸直腸癌、黒色腫、非小細胞肺癌、卵巣癌、乳癌、膵臓癌、血液悪性病変および腎細胞癌腫からなる群より選択される少なくとも1つの癌を含む。この態様のある局面において、癌は、上昇したT細胞浸潤レベルを有する。この態様のある局面において、被験体中の癌細胞は、化合物または組成物の投与前に比して、MHCクラスI抗原発現の上昇した発現を選択的に有する。
本明細書に記載されている方法において、方法は、化学療法剤を前記被験体に投与することをさらに含むことができる。この態様のある局面において、化学療法剤は、前記化合物または組成物と同時に被験体に投与される。この態様のある局面において、化学療法剤は、前記化合物または組成物の投与前に被験体に投与される。この態様のある局面において、化学療法剤は、前記化合物または組成物の投与後に被験体に投与される。
HPK1ポリヌクレオチドおよびポリペプチドは当技術分野において公知であり(Hu et al.(1996)Genes Dev.10:2251−2264、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)。あるHPK1ポリヌクレオチドおよびポリペプチドはヒトHPK1ポリヌクレオチドを含み、利用可能であり、それらの配列は公知である、例えば、GenBankアクセッション番号NM_007181.5のヌクレオチド141〜2642およびコードされるヒトHPK1ポリペプチド(アクセッション番号NP_009112.1);ならびにGenBankアクセッション番号NM_001042600.2のヌクレオチド141〜2606およびコードされるヒトHPK1ポリペプチド(アクセッション番号NP_001036065.1)。
HPK1ポリペプチドは、様々な保存された構造モチーフを含む。HPK1ポリペプチドは、ATP結合部位を含むアミノ末端Ste20様キナーゼドメインを含む。キナーゼドメインの後には、CrkL、Grb2、HIP−55、Gads、NckおよびCrkなどのSH3含有タンパク質に対する結合部位としての役割を果たす4つのプロリンリッチ(PR)モチーフが続く。HPK1は、TCRまたはBCR刺激に応答して、リン酸化され、活性化された状態となる。PR1とPR2の間に位置するチロシン残基のTCRおよびBCRによって誘導されたリン酸化は、T細胞中のSLP−76またはSLP−76を介したB細胞中のBLNKまたはBLNK SH2ドメインへの結合を媒介し、キナーゼの活性化のために必要とされる。HPK1のC末端中に見出されるシトロン相同性ドメインは、制御ドメインとして作用し得、高分子相互作用に関与し得る。
本明細書に開示された化合物は、HPK1に直接結合し、そのキナーゼ活性を阻害する。いくつかの態様において、本明細書に開示された化合物は、SLP76および/またはGadsのHPK1媒介性リン酸化を低下させ、阻害し、またはその他減弱させる。
本明細書に開示された化合物は、特異的なHPK1アンタゴニストであってもよく、特異的なHPK1アンタゴニストでなくてもよい。特異的なHPK1アンタゴニストは、任意の他のタンパク質(例えば、他のセリン/スレオニンキナーゼ)に対するアンタゴニストの阻害的効果より統計的により大きい量で、HPK1の生物学的活性を低下させる。ある態様において、本明細書に開示された化合物は、HPK1のセリン/スレオニンキナーゼ活性を特異的に阻害する。これらの態様のいくつかにおいて、HPK1に対するHPK1アンタゴニストのIC50は、別のセリン/スレオニンキナーゼまたは他の種類のキナーゼ(例えば、チロシンキナーゼ)に対するHPK1アンタゴニストのIC50の約90%、80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、10%、0.1%、0.01%、0.001%またはそれ未満である。
本明細書に開示された化合物は、HPK1を阻害するための方法において使用することができる。このような方法は、HPK1を、有効量の本明細書に開示された化合物と接触させることを含む。「接触」によって、化合物がHPK1に結合し、HPK1の活性を阻害することができるように、単離されたHPK1酵素またはHPK1を発現する細胞(例えば、T細胞、B細胞、樹状細胞)へ化合物を十分近接させることが意図される。化合物は、インビトロでまたは被験体への化合物の投与を介してインビボでHPK1と接触させることができる。
インビトロキナーゼアッセイ、SLP76およびGadsなどのHPK1のリン酸化された標的に対して特異的な抗体でのイムノブロット、またはリン酸化されたSLP7およびGadsへの14−3−3タンパク質の動員、LAT含有マイクロクラスターからのSLP76−Gads−14−3−3複合体の放出、またはTもしくはB細胞活性化などのHPK1キナーゼ活性の下流の生物学的効果の測定など、HPK1が阻害されたかどうかを判定するために、HPK1のキナーゼ活性を測定するための当技術分野において公知の任意の方法が使用され得る。
本明細書に開示された化合物は、HPK1依存性障害を処置するために使用することができる。本明細書において使用される「HPK1依存性障害」は、病的症状の生成または維持のためにHPK1活性が必要である病的症状である。いくつかの態様において、HPK1依存性障害は癌である。
本明細書に開示された化合物には、免疫応答を増強することを必要とする被験体中で免疫応答を増強する上でも用途が見出される。このような方法は、有効量の本明細書に開示された化合物(すなわち、式(I)の化合物、または式(IA)、(IB)および(IC)などのその変形または薬学的に許容されるこれらの塩、プロドラッグ、代謝物もしくは誘導体)を投与することを含む。
本明細書において使用される場合、「免疫応答を増強すること」は、抗原への任意の免疫原性応答の改善を表す。抗原への免疫原性応答の改善の非限定例には、樹状細胞の増強された成熟または遊走、T細胞(例えば、CD4 T細胞、CD8 T細胞)の増強された活性化、増強されたT細胞(例えば、CD4 T細胞、CD8 T細胞)増殖、増強されたB細胞増殖、T細胞および/またはB細胞の増加された生存、抗原提示細胞(例えば、樹状細胞)による改善された抗原提示、改善された抗原の排除、T細胞によるサイトカイン(例えば、インターロイキン−2)の産生の増加、プロスタグランジンE2によって誘導された免疫抑制に対する増加された耐性およびCD8 T細胞の増強された準備刺激および/または細胞溶解活性が含まれる。
いくつかの態様において、被験体中のCD8 T細胞は、式(I)の化合物、または式(IA)、(IB)および(IC)などのその変形、または薬学的に許容されるこれらの塩、プロドラッグ、代謝物もしくは誘導体の投与前に比して、増強された準備刺激、活性化、増殖および/または細胞溶解活性を有する。いくつかの態様において、CD8 T細胞準備刺激は、CD8 T細胞中の上昇されたCD44発現および/または増強された細胞溶解活性によって特徴付けられる。いくつかの態様において、CD8 T細胞活性化は、γーIFNCD8 T細胞の上昇した頻度によって特徴付けられる。いくつかの態様において、CD8 T細胞は、抗原特異的T細胞である。
いくつかの態様において、被験体中のCD4 T細胞は、式(I)の化合物、または式(IA)、(IB)および(IC)などのその変形、または薬学的に許容されるこれらの塩、プロドラッグ、代謝物もしくは誘導体の投与前に比して、増強された準備刺激、活性化、増殖および/または細胞溶解活性を有する。いくつかの態様において、CD4 T細胞準備刺激は、CD4 T細胞中の上昇されたCD44発現および/または増強された細胞溶解活性によって特徴付けられる。いくつかの態様において、CD4 T細胞活性化は、γーIFNCD4 T細胞の上昇した頻度によって特徴付けられる。いくつかの態様において、CD4 T細胞は、抗原特異的T細胞である。
いくつかの態様において、被験体中の抗原提示細胞は、式(I)の化合物、または式(IA)、(IB)および(IC)などのその変形、または薬学的に許容されるこれらの塩、プロドラッグ、代謝物もしくは誘導体の投与前に比して、増強された成熟および活性化を有する。いくつかの態様において、抗原提示細胞は樹状細胞である。いくつかの態様において、抗原提示細胞の成熟は、CD83樹状細胞の増加した頻度によって特徴付けられる。いくつかの態様において、抗原提示細胞の活性化は、樹状細胞上でのCD80およびCD86の上昇した発現によって特徴付けられる。
いくつかの態様において、被験体中のサイトカインIL−10および/またはケモカインIL−8、マウスKCのヒト相同体の血清レベルは、式(I)の化合物、または式(IA)、(IB)および(IC)などのその変形、または薬学的に許容されるこれらの塩、プロドラッグ、代謝物もしくは誘導体の投与前に比して低下される。
TCRの結合はHPK1活性化をもたらし、HPK1活性化はTCRによって誘導されたAP−1応答経路の負の制御因子として機能する。Ser376でSLP76(Di Bartolo et al.(2007)JEM 204:681−691)およびThr254でGadsをリン酸化し、これがリン酸化されたSLP76およびGadsに結合する14−3−3タンパク質の動員をもたらし、LAT含有マイクロクラスターからSLP76−Gads−14−3−3複合体を放出させ、これがアネルギーおよび疲弊を含むT細胞機能不全をもたらす(Lasserre et al.(2011)J Cell Biol 195(5):839−853)ことによってシグナル伝達マイクロクラスターの持続性を低下させることにより、HPK1がT細胞活性化を負に制御すると考えられている。
免疫機能不全との関連での「機能不全」という用語は、抗原刺激への免疫応答性が低減した状態を指す。この用語には、抗原認識が生じ得るが、その後の免疫応答が感染または腫瘍成長(growthours)の制御に無効である疲弊および/またはアネルギーの両方の共通要素が含まれる。
本明細書で使用される「機能不全性」という用語には、抗原認識に対する不応性または無応答性、具体的には、抗原認識を、増殖、サイトカイン産生(例えば、IL−2、γ−IFN)、および/または標的細胞殺滅などの下流T細胞エフェクター機能に翻訳する能力の障害も含まれる。
「アネルギー」という用語は、T細胞受容体を介して送達される不完全または不十分なシグナル(例えば、ras活性化の不存在下での細胞内Ca+2の増加)に起因する抗原刺激への不応答性の状態を指す。T細胞アネルギーは、共刺激の不存在下での抗原による刺激時にも生じ得、その結果、共刺激という状況においてさえ、抗原によるその後の活性化に対して細胞が不応性になる。不応答状態は、多くの場合、インターロイキン−2の存在によって覆され得る。アネルギーT細胞は、クローン増殖を経ず、および/またはエフェクター機能を獲得しない。
「疲弊」という用語は、多くの慢性感染症および癌の間に生じる持続的TCRシグナル伝達に起因するT細胞機能不全の状態としてのT細胞疲弊を指す。不完全なまたは不十分なシグナル伝達を通じてではなく、持続的シグナル伝達に起因するという点で、これは、アネルギーとは区別される。疲弊は、機能的エフェクターまたはメモリT細胞のものとは異なるエフェクター機能不良、阻害性受容体の持続的発現および転写状態によって定義される。疲弊は、感染および腫瘍の最適な制御を妨げる。疲弊は、外因性の負の制御性経路(例えば、免疫制御性サイトカイン)および細胞内因性の負の制御性(共刺激)経路(PD−1、B7−H3、B7−H4等)の両方に起因することができる。
いくつかの態様において、式(I)の化合物、または式(IA)、(IB)および(IC)などのその変形、または薬学的に許容されるこれらの塩、プロドラッグ、代謝物もしくは誘導体の被験体への投与は、T細胞機能の強化をもたらす。いくつかの態様において、本明細書に記載されているHPK1阻害剤の投与は、免疫応答を増強/再生/再活性化し得、またはデノボ免疫応答を活性化し得る。
「T細胞機能を増強する」とは、持続したもしくは増幅された生物学的機能を有するようにT細胞を誘導し、引き起こす、もしくは刺激すること、または疲弊されたもしくは不活性なT細胞を再生もしくは再活性化することを意味する。T細胞機能を増強することの例としては、サイトカインの増加した分泌(例えば、γーインターフェロン、IL−2、IL−12およびTNFα)、増加した増殖、介入前のそのようなレベルに比した増加した抗原応答性(例えば、ウイルス、病原体または腫瘍排除、およびグランザイムBなど、CD8 T細胞またはCD4 T細胞による増加したエフェクター顆粒産生が挙げられる。一態様において、増強のレベルは、少なくとも50%、または60%、70%、80%、90%、100%、120%、150%、200%である。この増強を測定する様態は、当業者に公知である。
したがって、式(I)の本明細書に開示された化合物、または式(IA)、(IB)および(IC)などのその変形、または薬学的に許容されるこれらの塩、プロドラッグ、代謝物もしくは誘導体は、T細胞機能不全障害を処置する上で有用である。「T細胞機能不全障害」とは、抗原刺激への減少した応答性を特徴とするT細胞の障害または状態である。特定の態様において、T細胞機能不全障害は、HPK1の増加したキナーゼ活性と特異的に関連する障害である。別の態様において、T細胞機能不全障害は、T細胞がアネルギーであるか、またはサイトカインを分泌する、増殖する、もしくは細胞溶解活性を実行する能力が減少した障害である。特定の局面では、減少した応答性により、免疫原を発現する病原体または腫瘍の非効果的な制御がもたらされる。T細胞機能不全を特徴とするT細胞機能不全障害の例としては、消散していない急性感染、慢性感染および腫瘍免疫が挙げられる。
したがって、本明細書に開示されている化合物は、癌の処置のために腫瘍免疫原性を増加させるなど、免疫原性の増強が所望される症状を処置する上で使用することができる。
「免疫原性」とは、免疫応答を誘発する特定の物質の能力を指す。腫瘍は、免疫原性であり、腫瘍免疫原性を増強させることは、免疫応答による腫瘍細胞の排除を助ける。ウイルスも免疫原性であり得、免疫原性を増強/活性化させることは、免疫応答によるウイルス粒子の排除を助け得る。
「腫瘍免疫」とは、腫瘍が免疫認識および排除を回避する過程を指す。したがって、治療的概念として、かかる回避が減弱し、腫瘍が免疫系によって認識されて、攻撃されるときに、腫瘍免疫は「処置される」。腫瘍認識の例としては、腫瘍結合、腫瘍縮小および腫瘍排除が挙げられる。
一局面において、癌の処置を必要とする被験体において癌の処置をするための方法であって、有効量の式(I)の化合物、または式(IA)、(IB)および(IC)などのその変形または薬学的に許容されるこれらの塩、プロドラッグ、代謝物もしくは誘導体を前記被験体に投与することを含む方法が、本明細書において提供される。いくつかの態様において、被験体は黒色腫を有する。黒色腫は、早期ステージまたは後期ステージであり得る。いくつかの態様において、被験体は結腸直腸癌を有する。結腸直腸癌は、早期ステージまたは後期ステージであり得る。いくつかの態様において、被験体は非小細胞肺癌を有する。非小細胞肺癌は、早期ステージまたは後期ステージであり得る。いくつかの態様において、被験体は膵臓癌を有する。膵臓癌は、早期ステージまたは後期ステージであり得る。いくつかの態様において、被験体は血液悪性病変を有する。血液悪性病変は、早期ステージまたは後期ステージであり得る。いくつかの態様において、被験体は卵巣癌を有する。卵巣癌は、早期ステージまたは後期ステージであり得る。いくつかの態様において、被験体は乳癌を有する。乳癌は、早期ステージまたは後期ステージであり得る。いくつかの態様において、被験体は、腎細胞癌腫を有する。腎細胞癌腫は、早期ステージまたは後期ステージであり得る。いくつかの態様において、癌は、上昇したT細胞浸潤レベルを有する。
一局面において、ウイルス感染を処置することを必要とする被験体においてウイルス感染を処置するための方法であって、有効量の、式(I)の化合物、または式(IA)、(IB)および(IC)などのその変形または薬学的に許容されるこれらの塩、プロドラッグ、代謝物もしくは誘導体を前記被験体に投与することを含む方法が提供される。一局面において、ワクチン(癌ワクチンまたは個別化癌ワクチン(PCV)など)またはCAR−T細胞療法に対する応答を増強または強化することを必要とする被験体においてワクチンまたはCAR−T細胞に対する応答を増強または強化するための方法であって、有効量の、式(I)の化合物、または式(IA)、(IB)および(IC)などのその変形または薬学的に許容されるこれらの塩、プロドラッグ、代謝物もしくは誘導体を前記被験体に投与することを含む方法が提供される。
本明細書に開示されている化合物は、当技術分野において公知の任意の適切な様式で投与され得る。いくつかの態様において、式(I)の化合物、または式(IA)、(IB)および(IC)などのその変形または薬学的に許容されるこれらの塩、プロドラッグ、代謝物もしくは誘導体は、静脈内、筋肉内、皮下、局所、経口、経皮、腹腔内、眼窩内に、埋め込みによって、吸入によって、髄腔内、脳室内、腫瘍内または鼻腔内に投与される。
いくつかの態様において、HPK1アンタゴニストは継続的に投与される。他の態様において、HPK1アンタゴニストは断続的に投与される。さらに、有効量のHPK1アンタゴニストでの被験体の処置は、単一の処置を含むことができ、または一連の処置を含むことができる。
活性化合物の適切な用量は、通常の技術を有する医師または獣医師の知識に属する多数の要因に依存する。活性化合物の用量は、例えば、被験体の年齢、体重、全般的な健康、性別および食事、投与の時点、投与の経路、***の速度および任意の薬物の組み合わせに応じて変動するであろうことが理解される。
処置のために使用される式(I)の化合物、または式(IA)、(IB)および(IC)などのその変形、または薬学的に許容されるこれらの塩、プロドラッグ、代謝物もしくは誘導体の有効用量は、具体的な処置の期間にわたって増加または減少し得る。投薬量の変化は、診断アッセイの結果から生じ、明らかとなり得る。
いくつかの態様において、HPK1アンタゴニストは、約0.001μg/kg、約0.01μg/kg、約0.05μg/kg、約0.1μg/kg、約0.5μg/kg、約1μg/kg、約10μg/kg、約25μg/kg、約50μg/kg、約100μg/kg、約250μg/kg、約500μg/kg、約1mg/kg、約5mg/kg、約10mg/kg、約25mg/kg、約50mg/kg、約100mg/kgおよび約200mg/kgを含むが、これらに限定されない、約0.001μg/kg〜約1000mg/kgの用量で被験体に投与される。
いくつかの態様において、癌を処置することを必要とする被験体において癌を処置するための方法であって、有効量の、式(I)の化合物、または式(IA)、(IB)および(IC)などのその変形または薬学的に許容されるこれらの塩、プロドラッグ、代謝物もしくは誘導体を前記被験体に投与することを含み、さらなる治療を施すことをさらに含む方法が提供される。さらなる治療は、放射線治療、手術(例えば、乳腺腫瘍摘出術および***切除術)、化学療法、遺伝子治療、DNA治療、ウイルス治療、RNA治療、免疫療法、骨髄移植、ナノ治療、モノクローナル抗体治療または前記の組み合わせであり得る。さらなる療法は、アジュバント療法またはネオアジュバント療法の形態であり得る。いくつかの態様において、さらなる療法は抗転移剤の投与である。いくつかの態様において、さらなる療法は、副作用制限剤(例えば、処置の副作用の発生および/または重症度を軽減するように意図された薬剤、例えば、制嘔吐剤等)の投与である。いくつかの態様において、さらなる治療は放射線療法である。いくつかの態様において、さらなる治療は手術である。いくつかの態様において、さらなる治療は放射線療法と手術の組み合わせである。いくつかの態様において、さらなる治療はγ線照射である。いくつかの態様において、さらなる治療は、PI3K/AKT/mTOR経路を標的とする治療、HSP90阻害剤、チューブリン阻害剤、アポトーシス阻害剤および/または化学予防剤である。
さらなる治療は、化学療法剤の1種以上であり得る。したがって、癌を処置する方法は、少なくとも1種の化学療法剤と併せて、本明細書に開示されたHPK1アンタゴニストを投与することを含むことができる。
本明細書において使用される「と併せて」は、別の処置様式に追加された、1つの処置様式の投与を表す。したがって、「と併せて」とは、被験体への別の処置様式の投与前、投与中または投与後の1つの処置様式の投与を指す。
例えば、HPK1アンタゴニストおよび化学療法剤は、逐次に(異なる時点で)または同時に(同じ時点で)投与され得る。HPK1アンタゴニストおよび化学療法剤は、同じ投与経路によって、または異なる投与経路によって投与され得る。
ある態様において、HPK1アンタゴニストは、別の免疫療法と併せて投与される。例えば、HPK1アンタゴニストは、PD−L1/PD−1経路を標的とする化学療法剤または生物学的製剤と組み合わせることができる。公知の阻害的チェックポイント経路は、PD−1受容体を通じたシグナル伝達を伴う。プログラム化死1(PD−1)受容体ならびにそのリガンドPD−L1およびPD−L2は、CTLA−4と同じ共制御分子のファミリーの一部である。−さらに詳しくは、http://www.onclive.com/web−exclusives/the−role−of−anti−pd−l1−immunotherapy−in−cancer/2#sthash.cGfYa1T1.dpufを参照されたい。PD−1およびCD80へのPD−L1の結合を遮断する化学療法剤または生物学的製剤は、T細胞活性化の、PD−L1によって媒介される阻害/抑制を妨げることができる。プログラム細胞死リガンド−1(PD−L1)は抗原提示細胞(APC)およびその他の免疫細胞上で広く発現されている。PD−L1は、幅広い範囲のヒト癌から得られる腫瘍細胞上で上方制御されており、抗腫瘍T細胞免疫の阻害に関係があるとされてきた。PD−L1は、活性化されたT細胞、B細胞およびその他の骨髄系細胞上の受容体PD−1およびCD80に結合する細胞表面タンパク質である。活性化されたT細胞上のPD−1へのPD−L1の結合は、T細胞増殖を妨害し、免疫応答を阻害することが見出されている。癌細胞上のPD−L1の過剰発現は、これらの細胞が免疫検出および排除を回避することを可能にし得る。腫瘍細胞上でのPD−L1発現の高いレベルは、腫瘍悪性度の増加および予後の不良と関連付けられてきた。PD−1へのPD−L1結合を遮断する化学療法剤または生物学的製剤としては、とりわけ、デュルバルマブ、ニボルマブ、ピジリズマブ(pidlizumab)、MPDL3280A、MK−3475およびBMS−936559などの抗PD−L1抗体が挙げられる。いくつかの態様において、HPK1アンタゴニストは、抗PD−1抗体などのPD−1アンタゴニスト、抗PD−L1抗体などのPD−L1アンタゴニストおよび/または抗PD−L2抗体などのPD−L2アンタゴニストと併せて投与される。抗PD−L1抗体の例としては、アベルマブ、アテゾリズマブ(MPDL3280Aの別名でも知られる)、ペムブロリズマブ(MK−3475の別名でも知られる)、LY3300054(Eli Lilly)、STI−A1014(Sorrento)、KN035(Suzhou Alphamab)およびBMS−936559(Bristol Myers Squibb)が挙げられるが、これらに限定されない。抗PD−1抗体の例としては、ニボルマブ、ピジリズマブ(pidlizumab)、PDR001(Novartis)、REGN2810(Regeneron)、BGB−108(BeiGene)、BGB−A317(BeiGene)、JS−001(Shanghai Junshi)、STI−A1110(Sorrento)、INCSHR−1210(Incyte)、PF−06801591(Pfizer)、TSR−042(別名ANB011としても知られる;Tesaro/AnaptysBio)、AM0001(ARMO Biosciences)およびENUM 244C8(Enumeral Biomedical Holdings)が挙げられるが、これらに限定されない。
別の例では、HPK1アンタゴニストは、OX40およびそのリガンドOX40Lを標的とし、TNFスーパーファミリーの一員である化学療法剤または生物学的製剤と組み合わせることができる。OX40は、活性化されたCD4(+)およびCD8(+)T細胞上の他、多数の他のリンパ球系細胞および非リンパ球系細胞上に発現されている。通常のT細胞へのOX40からの共刺激シグナルは、***および生存を促進し、抗原に対して共刺激シグナルが生成されるにつれて、エフェクターのクローン増殖およびメモリ集団を増大させる。OX40は、さらに、制御性T細胞の分化および活性を抑制し、この過程をさらに増幅する。OX40およびOX40Lは、T細胞、抗原提示細胞、ナチュラルキラー細胞およびナチュラルキラーT細胞からのサイトカイン産生も制御し、サイトカイン受容体シグナル伝達を調節する。T細胞を調節することが知られている最も顕著な共刺激分子の1つとして、OX40を刺激することは、癌に対する治療用免疫化戦略の標的であることが示されている。ある種のOX40アゴニストとしては、GBR 830および参照によりその全体が本明細書に組み込まれるLinch,et al.,Frontiers in Oncology,v.5,pp.1−10(2015)に開示されているものが挙げられる。
他の例では、HPK1アンタゴニストは、CD28、OX40、GITR、CD137、CD27、CD40、ICOS、HVEM、NKG2D、MICA、2B4、IL−2、IL−12、IFNγ、IFNα、TNFα、IL−1、CDN、HMGB1、TLR、PD−L1軸、CTLA−4、TIM−3、BTLA、VISTA、LAG−3、B7H4、CD96、CD226、プロスタグランジン、VEGF、エンドセリンB、IDO、アルギナーゼ、MICA/MICB、TIM−3、IL−10、IL−4、IL−13、TIGITまたはTGFβを標的とする化学療法剤または生物学的製剤と組み合わせることができる。他の例では、HPK1アンタゴニストは、PD−L1軸、CTLA−4、TIM−3、BTLA、VISTA、LAG−3、B7H4、CD96、TIGIT、CD226、プロスタグランジン、VEGF、エンドセリンB、IDO、アルギナーゼ、MICA/MICB、TIM−3、IL−10、IL−4またはIL−13アンタゴニスト(antagonis)を含む免疫療法と組み合わせることができる。他の例では、HPK1アンタゴニストは、CD28、OX40、GITR、CD137、CD27、CD40、ICOS、HVEM、NKG2D、MICA、2B4、IL−2、IL−12、IFNγ、IFNα、TNFα、IL−1、CDN、HMGB1またはTLRアゴニストを含む免疫療法と組み合わせることができる。
別の例では、HPK1アンタゴニストは、PCVと組み合わせることができる。別の例では、HPK1アンタゴニストは、養子T細胞療法と組み合わせることができる。
HPK1を阻害する方法であって、有効量の、式(I)の化合物、もしくは式(IA)、(IB)および(IC)などのその変形、もしくは薬学的に許容されるこれらの塩;または式(I)の化合物、もしくは式(IA)、(IB)および(IC)などのその変形、もしくは薬学的に許容されるこれらの塩を含む薬学的組成物と、被験体中のHPK1を接触させることを含む方法が提供される。
免疫応答を増強することを必要とする被験体において免疫応答を増強するための方法であって、有効量の、式(I)の化合物、もしくは式(IA)、(IB)および(IC)などのその変形、もしくは薬学的に許容されるこれらの塩;または式(I)の化合物、もしくは式(IA)、(IB)および(IC)などのその変形、もしくは薬学的に許容されるこれらの塩を含む薬学的組成物を前記被験体に投与することを含む方法。
いくつかの態様において、前記被験体は癌を有する。
HPK1依存性障害を処置するための方法であって、有効量の、式(I)の化合物、もしくは式(IA)、(IB)および(IC)などのその変形、もしくは薬学的に許容されるこれらの塩;または式(I)の化合物、もしくは式(IA)、(IB)および(IC)などのその変形、もしくは薬学的に許容されるこれらの塩を含む薬学的組成物を、HPK1依存性障害を処置することを必要とする被験体に投与することを含む方法も提供される。
いくつかの態様において、前記HPK1依存性障害は癌である。
いくつかの態様において、癌は、結腸直腸癌、黒色腫、非小細胞肺癌、卵巣癌、乳癌、膵臓癌、血液悪性病変および腎細胞癌腫からなる群より選択される少なくとも1つの癌を含む。
いくつかの態様において、前記方法は、前記被験体に化学療法剤を投与することをさらに含む。
いくつかの態様において、本発明は、本明細書に記載されているとおりのHPK1を阻害するための方法において、本明細書に記載されているとおりの免疫応答を増強することを必要とする被験体において免疫応答を増強するための方法において、および/または本明細書に記載されているとおりのHPK1依存性障害を処置するための方法において使用するための、本明細書に記載されている式(I)の化合物または式(IA)、(IB)および(IC)などのその変形または本明細書に記載されている薬学的組成物も提供する。
いくつかの態様において、本発明は、本明細書に記載されているとおりのHPK1を阻害するための方法において使用するための、本明細書に記載されている式(I)の化合物または式(IA)、(IB)および(IC)などのその変形または本明細書に記載されている薬学的組成物も提供する。
いくつかの態様において、本発明は、本明細書に記載されているとおりの免疫応答を増強することを必要とする被験体において免疫応答を増強するための方法において使用するための、本明細書に記載されている式(I)の化合物または式(IA)、(IB)および(IC)などのその変形または本明細書に記載されている薬学的組成物も提供する。
いくつかの態様において、本発明は、本明細書に記載されているとおりのHPK1依存性障害を処置するための方法において使用するための、本明細書に記載されている式(I)の化合物または式(IA)、(IB)および(IC)などのその変形または本明細書に記載されている薬学的組成物も提供する。
いくつかの態様において、本発明は、HPK1を阻害するための医薬、免疫応答を増強することを必要とする被験体において免疫応答を増強するための医薬、および/またはHPK1依存性障害を処置するための医薬の製造のための、本明細書に記載されている式(I)の化合物または式(IA)、(IB)および(IC)などのその変形または本明細書に記載されている薬学的組成物の使用も提供する。
いくつかの態様において、本発明は、HPK1を阻害するための医薬の製造のための、本明細書に記載されている式(I)の化合物または式(IA)、(IB)および(IC)などのその変形または本明細書に記載されている薬学的組成物の使用も提供する。
いくつかの態様において、本発明は、免疫応答を増強することを必要とする被験体において免疫応答を増強するための医薬の製造のための、本明細書に記載されている式(I)の化合物または式(IA)、(IB)および(IC)などのその変形または本明細書に記載されている薬学的組成物の使用も提供する。
いくつかの態様において、本発明は、HPK1依存性障害を処置する医薬の製造のための、本明細書に記載されている式(I)の化合物または式(IA)、(IB)および(IC)などのその変形または本明細書に記載されている薬学的組成物の使用も提供する。
いくつかの態様において、本発明は、本明細書に記載されているとおりのHPK1を阻害するための方法における、本明細書に記載されているとおりの免疫応答を増強することを必要とする被験体において免疫応答を増強するための方法における、および/または本明細書に記載されているとおりのHPK1依存性障害を処置するための方法における、本明細書に記載されている式(I)の化合物または式(IA)、(IB)および(IC)などのその変形または本明細書に記載されている薬学的組成物の使用も提供する。
いくつかの態様において、本発明は、本明細書に記載されているとおりのHPK1を阻害するための方法における、本明細書に記載されている式(I)の化合物または式(IA)、(IB)および(IC)などのその変形または本明細書に記載されている薬学的組成物の使用も提供する。
いくつかの態様において、本発明は、本明細書に記載されているとおりの免疫応答を増強することを必要とする被験体において免疫応答を増強するための方法における、本明細書に記載されている式(I)の化合物または式(IA)、(IB)および(IC)などのその変形または本明細書に記載されている薬学的組成物の使用も提供する。
いくつかの態様において、本発明は、本明細書に記載されているとおりのHPK1依存性障害を処置するための方法における、本明細書に記載されている式(I)の化合物または式(IA)、(IB)および(IC)などのその変形または本明細書に記載されている薬学的組成物の使用も提供する。
いくつかの態様において、処置は、処置の休止後に、被験体における持続的応答をもたらす。「持続的応答」とは、処置の休止後に腫瘍増殖を低減させることに対する持続的効果を指す。例えば、腫瘍サイズは、投与期の開始時のサイズと比較して同じままであるか、またはより小さいままであり得る。いくつかの態様において、持続的応答は、処置期間と少なくとも同じ期間、治療期間の少なくとも1.5倍、2.0倍、2.5倍または3.0倍の期間を有する。
本明細書に開示されている処置方法は、部分的な応答または完全な応答をもたらし得る。本明細書において使用される「完全な応答」または「CR]は、全ての標的病変の消滅を表し、「部分的な応答」または「PR」は、ベースラインSLDを基準として、標的病変の最長直径の合計(SLD)の少なくとも30%の減少を表し、「安定な疾患」または「SD」は、開始された処置以来の最小のSLDを基準として、PRが認定できる標的病変の十分な縮小でもなく、かつPDが認定できる十分な増加でもないことを表す。本明細書で使用される場合、「総奏功率」(ORR)は、完全奏功(CR)率と部分奏功(PR)率の合計を表す。
本明細書に開示されている処置方法は、HPK1アンタゴニストを投与された被験体の無増悪生存期間および全生存期間の増加をもたらすことができる。本明細書で使用される場合、「無増悪生存期間」(PFS)は、処置されている疾患(例えば、癌)が悪化しない、処置中および処置後の時間の長さを指す。無増悪生存期間は、患者が完全奏功または部分奏功を経験した時間量、ならびに患者が安定な疾患を経験した時間量を含み得る。
本明細書で使用される場合、「全生存率」は、特定期間後に生きている可能性が高い、ある群中の被験体の割合を表す。
いくつかの態様において、HPK1アンタゴニストを投与される被験体は、家畜(例えば、ウシ、ヒツジ、ネコ、イヌおよびウマ)、霊長類(例えば、ヒトおよびサル等の非ヒト霊長類)、ウサギおよび齧歯類(例えば、マウスおよびラット)等の哺乳動物である。いくつかの態様において、処置される被験体はヒトである。
癌に対する処置を必要とする被験体は、癌の症候を示している者、癌と診断された者、癌から寛解している被験体、または癌を発症する増加したリスク(例えば、遺伝的素因、ある種の食事または環境的曝露)を有する被験体であり得る。
記載されている方法のいずれにおいても、一局面において、被験体は、この方法を必要としているヒトなどのヒトである。被験体は、癌などのHPK1依存性障害と診断されたヒトまたは癌などのHPK1依存性障害を有すると疑われているヒトであり得る。個体は、検出可能な疾患を有しないが、癌を発症するための1種以上のリスク因子を有するヒトであり得る。
本明細書に詳述されている方法を実施するためのキットであって、本明細書に記載されている1種以上の化合物または本明細書に記載されている化合物を含む薬学的組成物を備えるキットがさらに提供される。キットは、本明細書に開示されている化合物のいずれをも利用し得る。1つの変形では、キットは、本明細書に記載されている化合物または薬学的に許容されるその塩を利用する。キットは、本明細書に記載されている使用の任意の1つ以上のために使用され得、したがって、癌などのHPK1依存性障害の処置における使用のための説明書を含有し得る。いくつかの態様において、キットは、癌の処置における使用のための説明書を含有する。
キットは、一般に、適切な包装を備える。キットは、本明細書に記載されている任意の化合物を含む1つ以上の容器を備え得る。各成分(1種より多くの成分が存在する場合)は別個の容器中に梱包されることができ、または交叉反応性および保存可能期間が許容する場合には、いくつかの成分が1つの容器中で組み合わせることができる。キットの1種以上の成分は無菌であり得、および/または無菌の包装内に含有され得る。
キットは、単位投薬形態、バルクパッケージ(例えば、複数投与パッケージ)または副単位(sub−unit)用量であり得る。例えば、1週、2週、3週、4週、6週、8週、3ヶ月、4ヶ月、5ヶ月、7ヶ月、8ヶ月、9ヶ月またはそれ以上のいずれかなどの長期間、個体の効果的な処置を与えるために、十分な投与量(例えば、治療的有効量)の、本発明に開示されている化合物と、および/またはHPK1依存性障害(例えば、癌)に対して有用な第二の薬学的に活性な化合物とを含有するキットが提供され得る。キットは、複数単位用量の化合物と使用説明書も含み得、薬局(例えば、病院の薬局および調合薬局)中で保存および使用するために十分な量で梱包され得る。
キットは、任意に、一連の説明書、一般には、本発明の方法の成分の使用に関する書面の説明書を含み得るが、指示を含む電子記憶媒体(例えば、フロッピーディスクまたは光ディスク)も許容される。キットとともに含まれる説明書は、一般に、成分および被験体へのその投与についての情報を含む。
以下の実施例は、例示として提供されており、限定のために提供されているものではない。
LC/MS法
方法K:実験は、イオン化源としてESIを使用するShimadzu LCMS2020質量分液計、Shim−Pack XR−ODS C18 2.2μm、3.0×50mmカラムおよび1.2mL/分の流速を用いて、Shimadzu 20AD HPLC上で行った。溶媒系は、0.05%TFAを加えた95%水(溶媒A)および0.05%TFAを加えた5%アセトニトリル(溶媒B)から開始し、2.0分かけて95%溶媒Bまで増加するグラジエントであった。最終の溶媒系を、さらに0.7分間維持した。
方法O:実験は、ESIイオン化を使用するWaters LCT Premier XE質量分析計を用いて、Waters Acquity UPLC上で行った。LC分離は、Acquity UPLC BEH C18、1.7mm、2.1×50mmカラムおよび0.6mL/分の流速を用いた。MPA(移動相A)は、0.05%のTFAを加えた水であり、MPB(移動相B)は、0.05%のTFAを加えたアセトニトリルであった。グラジエントは、5分にわたっての2〜98%MPBおよび98%Bを0.5分間維持の後、0.5分間の平衡化からなった。LCカラム温度は40℃である。UVデータは、220nmおよび254nmで収集し、全ての実験に対して、質量分析フルスキャンを適用した。
合成例
[実施例1]
tert−ブチル(6−ブロモ−2,7−ナフチリジン−3−イル)カルバメート
Figure 2021531311
工程1:6−ブロモ−4−ヨードニコチン酸
Figure 2021531311
下で、TMP(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、新たに蒸留された、629g、4.46mol)および無水THF(3L)を含有する乾燥した3つ首丸底フラスコ(10L)をー55未満に冷却した。2時間にわたって、ヘキサン溶液中のn−BuLi(2.5M、1783mL、4.46mol)を冷却された溶液に滴加した。−40未満で30分間、懸濁液を撹拌した。6−ブロモニコチン酸(白色粉末、使用前に真空下で乾燥された)(300g、1.485mol)を4つに分けて素早く加え、懸濁液を−20℃で2時間撹拌し、その間に、反応はオレンジ色から茶色に変化した。反応混合物を−50℃未満に冷却し、N下、無水THF(3L)中のI(1130.8g、4.455mol)の予め冷却された溶液中に素早く移した。一晩撹拌しながら、得られた混合物を室温まで加温した。真空下で反応溶媒を除去し、残留物を水(3000mL)中に懸濁し、次いで、DCM(9L×2)で洗浄した。濃HClの添加によって、水層をpH=2まで酸性化し、濾過によって沈殿を集め、水(600mL)および石油エーテル(300mL)で洗浄し、次いで、60で、真空下において乾燥させて、黄褐色の固体として所望の生成物を得た(340g、70%)。
工程2:(6−ブロモ−4−ヨードピリジン−3−イル)メタノール
Figure 2021531311
下、0の4800mL無水THF中の6−ブロモ−4−ヨードニコチン酸(320g、0.976mol)の溶液に、BH・THF(3000mL、3mol)を滴加した。反応混合物を室温に加温し、14時間撹拌し、次いで、氷水中にゆっくり注いだ。水性KCOの添加によって、溶液のpHを8に調整した。得られた混合物を酢酸エチル(4000mL×3)で抽出し、有機層を塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、フィルタにかけ、濃縮した。得られた残留物をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、白色固体として表題化合物を得た(164g、54%)。
工程3:6−ブロモ−4−ヨードニコチンアルデヒド
Figure 2021531311
DCM(900mL)中の、6−ブロモ−4−ヨードピリジン−3−イル)メタノール(31.4g、100mmol)およびトリクロロイソシアヌル酸(24.4g、105mmol)の混合物を0に冷却し、次いで、TEMPO(156.2mg、1mmol)を加えた。この混合物を、10分間、0で撹拌し、次いで、フィルタにかけた。5%NaCOで、次いで、塩水で、ろ液を洗浄した。有機層を集め、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、フィルタにかけ、濃縮して、淡黄色の固体として表題化合物を得た(24g、77%)。
工程4:1−(6−ブロモ−4−ヨードピリジン−3−イル)−N−(tert−ブチル)メタンイミン
Figure 2021531311
6−ブロモ−4−ヨードニコチンアルデヒド(125.01g、400.8mmol)およびHO(1000mL)の混合物に、2−エチルプロパン−2−アミン(117.35g、1603.2mmol)を加えた。混合物を25℃で16時間撹拌し、次いで、酢酸エチル(1500mL×2)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、フィルタにかけた。ろ液を濃縮して、淡黄色固体として未精製の表題化合物を得て(144.9g、98%)、さらに精製せずに、次の工程で直接使用した。
工程5:(6−ブロモ−2.7−ナフチリジン−3−イル)メタノール
Figure 2021531311
1000mLの反応器に、CHCN(700mL)、1−(6−ブロモ−4−ヨードピリジン−3−イル)−N−(tert−ブチル)メタンイミン(144.9g、0.395mol)、tert−ブチルジメチル(プロプ−2−イニルオキシル)シラン(73.84g、0.434mol)およびNiCl(DPPP)(10.71g、19.75mmol)およびZn粉末(4.39g、67.13mmol)を加えた。反応混合物を還流下で30分間撹拌し、次いで、10℃まで冷却し、フィルタにかけた。水(300mL)をろ液に加え、酢酸エチル(600mL×3)で、この混合物を抽出した。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、フィルタにかけ、減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル中の10%酢酸エチル)を介して、得られた残留物を精製して、桃色の固体(46g、33%)を得た。エタノール(1000mL)中に固体を溶解し、乾燥したHCl気体で処理した。得られた混合物を25で12時間撹拌した。TLCは、出発材料が完全に消費されたことを示し、pH>7になるように、飽和NaHCO水溶液で反応混合物を処理した。酢酸エチル(500mL×4)で水溶液を抽出し、合わせた有機層を塩水(400mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、フィルタにかけた。ろ液を濃縮して、表題化合物を白色の固体として得(31.5g、33%)、さらに精製せずに、次の工程で直接使用した。
工程6:6−ブロモ−2,7−ナフチリジン−3−カルボン酸
Figure 2021531311
のDCM(1050mL)/DMSO(260mL)中の6−ブロモ−2,7−ナフチリジン−3−イル)メタノール(31.5g、131.8mmol)の溶液に、IBX(55.36g、197.70mmol)を加えた。反応混合物を室温で9時間撹拌し、次いで、DCM(500mL)で希釈した。水性10%KCO(500mL×2)および塩水(500mL)で、この溶液を洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、フィルタにかけた。ろ液を濃縮して、黄色の固体として、未精製の6−ブロモ−2,7−ナフチリジン−3−カルバルデヒド(30.8g)を得た。未精製の6−ブロモ−2,7−ナフチリジン−3−カルバルデヒド(30.8g、131.8mmol)を、1,4−ジオキサン(800mL)および水(350mL)中に溶解した後、スルファミン酸(15.34g、158.2mmol)および水(140mL)中の亜塩素酸ナトリウム(14.3g、158.2mmol)の溶液を順次滴加した。反応混合物を室温で3時間撹拌した。反応を水(1200mL)で希釈し、フィルタにかけた。フィルタにかけて得られたケーキを水(2×250mL)およびアセトン(150mL)で洗浄し、減圧下で乾燥させて、淡黄色固体として未精製の6−ブロモ−2,7−ナフチリジン−3−カルボン酸(2つの工程に対して、24.1g、72%)を得、さらに精製せずに、次の工程で直接使用した。
工程7:tert−ブチル(6−ブロモ−2,7−ナフチリジン−3−イル)カルバメート
Figure 2021531311
下、トルエン(1000mL)中の、化合物6−ブロモ−2,7−ナフチリジン−3−カルボン酸(24.1g、95.26mmol)、tert−ブチルアルコール(141g、1.905mol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(15.98g、123.84mmol)の溶液に、90℃で、50分にわたって、100mLのトルエン中のジフェニルホスホリルアジド(34.06g、123.84mmol)の溶液を滴加した。出発材料が消費されるまで、反応混合物を還流して2時間撹拌した。室温まで冷却した時点で、メタノール(2000mL)で反応をゆっくりクエンチした。得られた混合物を、20分間撹拌し、フィルタにかけた。フィルタにかけて得られたケーキをメタノール(200mL)で洗浄し、40で、真空下において乾燥させて、淡黄色の針として、tert−ブチル(6−ブロモ−2,7−ナフチリジン−3−イル)カルバメートを得た(18.5g、60%)。
[実施例2]
tert−ブチルN−(6,8−ジクロロ−2,7−ナフチリジン−3−イル)カルバメート
Figure 2021531311
工程1:2,6−ジクロロ−4−ヨードニコチン酸
Figure 2021531311
無水THF(150mL)中の2,6−ジクロロ−3−ヨード−ピリジン(13.69g、50mmol)の溶液に、−78で、N下において、LDA(THF中2.0M、27.5mL、55mmol)を滴加した。−78で2時間、反応混合物を撹拌し、次いで、5分間、COを通気し、室温まで溶液を加温し、2時間撹拌した。濃HClで反応をクエンチし、水で希釈し、ジクロロメタンで3回抽出した。NaSO上で、合わせた有機層を乾燥させ、フィルタにかけ、濃縮して、淡黄色の固体として、2,6−ジクロロ−4−ヨード−ピリジン−3−カルボン酸を得た(8.1g、51%収率)。LCMS(ESI)[M+H]=317.8。
工程2:(2,6−ジクロロ−4−ヨードピリジン−3−イル)メタノール
Figure 2021531311
THF(10mL)中の2,6−ジクロロ−4−ヨード−ピリジン−3−カルボン酸(6g、18.87mmol)の混合物を0に冷却した。BH・THF(THF中1M、94mL、94mmol)をゆっくり添加し、次いで、反応混合物を85で16時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、次いで、氷水中に注いだ。水性KCOで、pHを8に調整し、次いで、酢酸エチル(30mL×2)でこの溶液を抽出した。合わせた有機層を、NaSO上で乾燥させ、フィルタにかけ、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=10/1)によって、未精製生成物を精製して、黄色の固体として、(2,6−ジクロロ−4−ヨード−3−ピリジル)メタノールを得た(4g、69%収率)。LCMS(ESI)[M+H]=303.9。
工程3:2,6−ジクロロ−4−ヨードニコチンアルデヒド
Figure 2021531311
ジクロロメタン(100mL)中の(2,6−ジクロロ−4−ヨード−3−ピリジル)メタノール(2.5g、8.23mmol)の溶液に、PCC(5g、23.26mmol)を加えた。この反応混合物を、25で1時間撹拌した。シリカゲルカラムを通して、反応混合物をフィルタにかけ、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=20/1)によって、残留物を精製して、黄色の固体として、2,6−ジクロロ−4−ヨード−ピリジン−3−カルバルデヒドを得た(1.6g、64%収率)。H NMR(400MHz,CDCl)δ10.17(s,1H)、7.99(s、1H)。
工程4:(E)−N−tert−ブチル−1−(2,6−ジクロロ−4−ヨードピリジン−3−イル)メタンイミン
Figure 2021531311
水(50mL)中の、2,6−ジクロロ−4−ヨード−ピリジン−3−カルバルデヒド(6.2g、20mmol)およびtert−ブチルアミン(7.51g、103mmol)の混合物を、室温で18時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(3×)で抽出し、次いで、合わせた有機層をNaSO上で乾燥させ、フィルタにかけ、濃縮して、白色固体としてN−tert−ブチル−1−(2,6−ジクロロ−4−ヨード−3−ピリジル)メタンイミンを得た(7.2g、96%収率)。LCMS(ESI)[M+H]=356.9。
工程5:6−((tert−ブチルジメチルシリルオキシ)メチル)−1,3−ジクロロ−2,7−ナフチリジン
Figure 2021531311
アセトニトリル(40mL)中の、N−tert−ブチル−1−(2,6−ジクロロ−4−ヨード−3−ピリジル)メタンイミン(7.2g、20mmol)、tert−ブチルジメチル(プロプ−2−イニルオキシ)シラン(3.78g、22mmol)、NiCl(DPPP)(546mg、1.01mmol)、Zn(196mg、3.03mmol)の混合物を、18時間、N下において、85に加熱した。この反応混合物をフィルタにかけ、ろ液を酢酸エチルで希釈し、水で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、フィルタにかけ、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=15/1)によって、未精製生成物を精製して、淡黄色の固体として、tert−ブチル−[(6,8−ジクロロ−2,7−ナフチリジン−3−イル)メトキシ]−ジメチル−シランを得た(4g、44%収率)。LCMS(ESI)[M+H]=343.0。
工程6:(6,8−ジクロロ−2,7−ナフチリジン−3−イル)メタノール
Figure 2021531311
エタノール中のHCl(20mL、40mmol)中のtert−ブチル−[(6,8−ジクロロ−2,7−ナフチリジン−3−イル)メトキシ]−ジメチル−シラン(4g、11.65mmol)の溶液を、25℃で4時間撹拌した。この反応混合物をフィルタにかけ、固体を集め、水性NaHCO中に溶解し、ジクロロメタンで抽出した。NaSO上で、合わせた有機層を乾燥させ、フィルタにかけ、濃縮して、黄色の固体として、(6,8−ジクロロ−2,7−ナフチリジン−3−イル)メタノール(2.5g、81%収率)を得た。LCMS(ESI)[M+H]=343.0。
工程7:6,8−ジクロロ−2,7−ナフチリジン−3−カルバルデヒド
Figure 2021531311
ジクロロメタン(100mL)およびDMSO(25mL)中の(6,8−ジクロロ−2,7−ナフチリジン−3−イル)メタノール(2.8g、12mmol)の溶液に、0で、IBX(5.13g、18mmol)を加えた。反応溶液を室温で18時間撹拌した。反応混合物をジクロロメタンで希釈し、10%水性KCOで洗浄し、次いで、塩水で洗浄した。有機層を集め、MgSO上で乾燥させ、フィルタにかけ、濃縮して、白色の固体として、6,8−ジクロロ−2,7−ナフチリジン−3−カルバルデヒド(2.2g、78%収率)を得た。LCMS(ESI)[M+H]=226.9。
工程8:6、8−ジクロロ−2,7−ナフチリジン−3−カルボン酸
Figure 2021531311
1,4−ジオキサン(80mL)および水(30mL)中の6,8−ジクロロ−2,7−ナフチリジン−3−カルバルデヒド(2.2g、9,69mmol)の溶液に、室温で、NHSOH(1.13g、11.63mmol)およびNaClO(1.05g、11.63mmol)を加えた。反応溶液を室温で18時間撹拌した。得られた混合物を水で希釈して沈殿を生成し、フィルタにかけることによってこれを集め、水およびアセトンで洗浄して、白色固体として6、8−ジクロロ−2,7−ナフチリジン−3−カルボン酸(2.2g、74%収率)を得た。LCMS(ESI)[M+H]=242.9。
工程9:tert−ブチルN−(6,8−ジクロロ−2,7−ナフチリジン−3−イル)カルバメート
Figure 2021531311
トルエン(20mL)中の、6、8−ジクロロ−2,7−ナフチリジン−3−カルボン酸(230mg、0.94mmol)、t−BuOH(1.4g、18.93mmol)およびDIPEA(158mg、1.23mmol)の溶液に、90で、N下において、トルエン(2mL)中のDPPA(338mg、1.23mmol)の溶液を加えた。反応溶液を還流して2時間撹拌した。室温に冷却した時点で、メタノール(40mL)を加え、得られた溶液を室温で20分間撹拌した。溶媒を真空下で除去し、次いで、メタノールで残留物を洗浄し、乾燥させ、白色固体としてtert−ブチルN−(6,8−ジクロロ−2,7−ナフチリジン−3−イル)カルバメート(250mg、75%収率)を得た。LCMS(ESI)[M−55]=257.9。H NMR(400MHz,DMSO−d)δ10.56(s,1H),9.37(s,1H),8.23(s,1H),8.10(s,1H),1.52(s,9H)。
[実施例3]
6,8−ジクロロ−2,7−ナフチリジン−3−アミン
Figure 2021531311
tert−ブチルN−(6,8−ジクロロ−2,7−ナフチリジン−3−イル)カルバメート(1.05g、3.34mmol)、1,4−ジオキサン中のHCl(10mL、4N、40mmol)およびジクロロメタン(5mL)をバイアルに加えた。この混合物を40で4時間撹拌し、次いで、濃縮し、真空下で乾燥させて、黄色の固体として、6,8−ジクロロ−2,7−ナフチリジン−3−アミン塩酸塩(823mg、96%収率)を得た。LCMS(ESI)[M+H]=214.1。
[実施例4]
tert−ブチルN−[6−(4−メチル−3−ピリジル)−2,7−ナフチリジン−3−イル]カルバメート
Figure 2021531311
アセトニトリル(10mL)および1M KCO水溶液(10mL)中の、tert−ブチル(6−ブロモ−2、7−ナフチリジン−3−イル)カルバメート(0.46g、1.37mmol)、4−メチル−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン(0.78g、3.57mmol)、Pd(dppf)Cl(182mg、0.25mmol)の混合物を、110で30分間撹拌した。反応をフィルタにかけ、ろ液をEtOAcで抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、フィルタにかけ、濃縮した。得られた残留物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(DCM中の0〜20%MeOH)によって精製して、tert−ブチルN−[6−(4−メチル−3−ピリジル)−2,7−ナフチリジン−3−イル]カルバメート(0.46g、55%)を得た。
[実施例101]
2’−((6−(5−アミノ−4−メチルピリジン−3−イル)−8−メチル−2,7−ナフチリジン−3−イル)アミノ)−
6’−メチル−5’,6’−ジヒドロスピロ[シクロプロパン−1,4’−ピラゾロ[1,5−d][1,4]ジアゼピン]−7’(8’H)−オン(化合物101)
Figure 2021531311
工程1:6−クロロ−8−メチル−2,7−ナフチリジン−3−アミン
Figure 2021531311
1,4−ジオキサン(20mL)および水(3.0mL)中の、6,8−ジクロロ−2,7−ナフチリジン−3−アミン(500mg、2.34mmol)、トリメチルボロキシン(1.47g、11.68mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(342mg、0.47mmol)および炭酸ナトリウム(1.24g、11.68mmol)の混合物を、110で3時間撹拌した。室温に冷却した時点で、溶液をフィルタにかけ、ろ液を真空下で濃縮し、次いで、HO/MeOH(40%)中の0.5%NHHCOを用いる逆相HPLCによって精製して、黄色の固体として、6−クロロ−8−メチル−2,7−ナフチリジン−3−アミン(120mg、0.62mmol)を得た。LCMS(ESI)[M+H]+=194.0。
工程2:tert−ブチルN−[5−(6−アミノ−1−メチル−2,7−ナフチリジン−3−イル)−4−メチル−3−ピリジル]−N−tert−ブトキシカルボニル−カルバメート
Figure 2021531311
1,4−ジオキサン(15mL)および水(2.0mL)中の、6−クロロ−8−メチル−2,7−ナフチリジン−3−アミン(150mg、0.77mmol)、tert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニル−N−[4−メチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−3−ピリジル]カルバメート(673mg、1.55mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(85mg、0.12mmol)、炭酸ナトリウム(246mg、2.32mmol)の混合物を、90で2時間撹拌した。室温に冷却した時点で、溶液をフィルタにかけ、ろ液を真空下で濃縮した。ジクロロメタン/メタノール(20/1)で溶出されるシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーによって、得られた残留物を精製して、淡黄色の固体として、tert−ブチルN−[5−(6−アミノ−1−メチル−2,7−ナフチリジン−3−イル)−4−メチル−3−ピリジル]−N−tert−ブトキシカルボニル−カルバメート(100mg、0.22mmol)を得た。LCMS(ESI)[M+H]=466.3。
工程3:tert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニル−N−[4−メチル−5−[1−メチル−6−[(6−メチル−7−オキソ−スピロ[5,8−ジヒドロピラゾロ[1,5−d][1,4]ジアゼピン−4,1’−シクロプロパン]−2−イル)アミノ]−2,7−ナフチリジン−3−イル]−3−ピリジル]カルバメート
Figure 2021531311
1,4−ジオキサン(10mL)中の、tert−ブチルN−[5−(6−アミノ−1−メチル−2,7−ナフチリジン−3−イル)−4−メチル−3−ピリジル]−N−tert−ブトキシカルボニル−カルバメート(100mg、0.21mmol)、2−ブロモ−6−メチル−スピロ[5,8−ジヒドロピラゾロ[1,5−d][1,4]ジアゼピン−4,1’−シクロプロパン]−7−オン(58mg、0.21mmol)、t−BuBrettPhos Pd G3(74mg、0.09mmol)、t−BuBrettPhos(52mg、0.11mmol)および炭酸セシウム(210mg、0.64mmol)の混合物を、130℃で3時間撹拌した。室温に冷却した時点で、混合物をフィルタにかけ、ろ液を真空下で濃縮して、茶色の固体として、tert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニル−N−[4−メチル−5−[1−メチル−6−[(6−メチル−7−オキソ−スピロ[5,8−ジヒドロピラゾロ[1,5−d][1,4]ジアゼピン−4,1’−シクロプロパン]−2−イル)アミノ]−2,7−ナフチリジン−3−イル]−3−ピリジル]カルバメート(100mg、未精製)を得た。LCMS(ESI)[M+H]=655.5。
工程4:2−[[6−(5−アミノ−4−メチル−3−ピリジル)−8−メチル−2,7−ナフチリジン−3−イル]アミノ]−6−メチル−スピロ[5,8−ジヒドロピラゾロ[1,5−d][1,4]ジアゼピン−4,1’−シクロプロパン]−7−オン
Figure 2021531311
ジクロロメタン(2mL)およびトリフルオロ酢酸(2mL)中のtert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニル−N−[4−メチル−5−[1−メチル−6−[(6−メチル−7−オキソ−スピロ[5,8−ジヒドロピラゾロ[1,5−d][1,4]ジアゼピン−4,1’−シクロプロパン]−2−イル)アミノ]−2,7−ナフチリジン−3−イル]−3−ピリジル]カルバメート(100mg、0.15mmol)の溶液を、20で2時間撹拌した。混合物を真空下で濃縮した。メタノール中の7Mのアンモニアを添加することによって、反応混合物をpH10に調整した。Prep−HPLC(C18;水:MeOH=15分で5%〜65%中の0.5%NHHCO)によって、未精製の生成物を精製して、黄色の固体として、2−[[6−(5−アミノ−4−メチル−3−ピリジル)−8−メチル−2,7−ナフチリジン−3−イル]アミノ]−6−メチル−スピロ[5,8−ジヒドロピラゾロ[1,5−d][1,4]ジアゼピン−4,1’−シクロプロパン]−7−オン(16.6mg、0.037mmol)を得た。LCMS(ESI)[M+H]=455.3;H NMR(400MHz,DMSO−d)δ9.59(s,1H),9.30(s,1H),7.98(s,1H),7.81(s,1H),7.71(s,1H),7.48(s,1H),5.69(s,1H),5.18(s,2H),5.10(s,2H),3.74(s,2H),2.99(s,3H),2.88(s,3H),2.06(s,3H),1.20−1.17(m,2H),0.96−0.94(m,2H)。分析用HPLC保持時間1.678分、方法K。
[実施例102]
[実施例26]2−((6−(5−アミノ−4−メチルピリジン−3−イル)−2,7−ナフチリジン−3−イル)アミノ)−6−(2,2−ジフルオロエチル)−5,6−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[1,5−d][1,4]ジアゼピン−7(8H)−オン(化合物102)
Figure 2021531311
工程1:2−ブロモ−6−(2,2−ジフルオロエチル)−5,8−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[1,5−d][1,4]ジアゼピン−7−オン
Figure 2021531311
N,N−ジメチルホルムアミド(30mL)中の2−ブロモ−4,5,6,8−テトラヒドロピラゾロ[1,5−d][1,4]ジアゼピン−7−オン(500mg、2.17mmol)の溶液に、0で、水素化ナトリウム(157mg、3.92mmol、60%)を加えた。得られた混合物を0で0.5時間撹拌した。次いで、N,N−ジメチルホルムアミド(5mL)中の1,1−ジフルオロ−2−ヨードエタン(2.09g、10.87mmol)を0で加え、得られた溶液を20で3時間撹拌した。水(0.5mL)で反応をクエンチし、逆相カラムクロマトグラフィー(水/CHCN=25分で5%〜50%中の0.5%NHHCO)によって有機残留物を精製して、淡黄色の固体として、2−ブロモ−6−(2,2−ジフルオロエチル)−5,8−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[1,5−d][1,4]ジアゼピン−7−オン(290mg、0.99mmol)を得た。LCMS(ESI)[M+H]=294.1。
工程2:tert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニル−N−[5−[6−[[6−(2,2−ジフルオロエチル)−7−オキソ−5,8−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[1,5−d][1,4]ジアゼピン−2−イル]アミノ]−2,7−ナフチリジン−3−イル]−4−メチル−3−ピリジル]カルバメート
Figure 2021531311
1,4−ジオキサン(15mL)中の、2−ブロモ−6−(2,2−ジフルオロエチル)−5,8−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[1,5−d][1,4]ジアゼピン−7−オン(127mg、0.43mmol)、tert−ブチルN−[5−(6−アミノ−2,7−ナフチリジン−3−イル)−4−メチル−3−ピリジル]−N−tert−ブトキシカルボニル−カルバメート(130mg、0.29mmol)、t−BuBrettPhos Pd G3(246mg、0.29mmol)、t−BuBrettPhos(209mg、0.43mmol)および炭酸セシウム(282mg、0.86mmol)の混合物を、130で2時間撹拌した。室温に冷却した時点で、混合物をフィルタにかけ、ろ液を真空下で濃縮して、茶色の油として、tert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニル−N−[5−[6−[[6−(2,2−ジフルオロエチル−7−オキソ−5,8−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[1,5−d][1,4]ジアゼピン−2−イル]アミノ]−2,7−ナフチリジン−3−イル]−4−メチル−3−ピリジル]カルバメート(120mg、未精製)を得た。LCMS(ESI)[M+H]=665.2。
工程3:2−[[6−(5−アミノ−4−メチル−3−ピリジル)−2,7−ナフチリジン−3−イル]アミノ]−6−(2,2−ジフルオロエチル)−5,8−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[1,5−d][1,4]ジアゼピン−7−オン
Figure 2021531311
ジクロロメタン(2mL)中の、tert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニル−N−[5−[6−[[6−(2,2−ジフルオロエチル)−7−オキソ−5,8−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[1,5−d][1,4]ジアゼピン−2−イル]アミノ]−2,7−ナフチリジン−3−イル]−4−メチル−3−ピリジル]カルバメート(80mg、0.12mmol)およびトリフルオロ酢酸(5.0mL)の溶液を、20で1時間撹拌した。反応を真空下で濃縮した。メタノール中の7Mのアンモニアの添加によって、反応混合物をpH=10に調整した。真空下で濃縮した後、Prep−HPLC(XBridge Prep C18 OBD 19*15mm 5μm;水中の10mmol NHHCO:CHCN=7分で18%〜45%)によって、残留物を精製して、淡黄色の固体として、2−[[6−(5−アミノ−4−メチル−3−ピリジル)−2,7−ナフチリジン−3−イル]アミノ]−6−(2,2−ジフルオロエチル)−5,8−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[1,5−d][1,4]ジアゼピン−7−オン(15mg、0.03mmol)を得た。LCMS(ESI)[M+H]=465.2;H NMR(400MHz,DMSO−d)δ9.71(s,1H),9.24(s,1H),9.19(s,1H),7.99(s,1H),7.83(s,1H),7.79(s,1H),7.65(s,1H),6.38−5.95(m,2H),5.21(s,2H),5.09(s,2H),3.96−3.85(m,4H),3.09−3.08(m,2H),2.07(s,3H)。分析用HPLC保持時間1.718分、方法K。
[実施例103]
6−イソプロピル−2−((6−(8−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−ピリド[2,3−b][1,4]オキサジン−7−イル)−2,7−ナフチリジン−3−イル)アミノ)−5,6−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[1,5−d][1,4]ジアゼピン−7(8H)−オン(化合物103)
Figure 2021531311
工程1:tert−ブチル7−(6−アミノ−2,7−ナフチリジン−3−イル)−8−メチル−2,3−ジヒドロピリド[2,3−b][1,4]オキサジン−1−カルボキシレート
Figure 2021531311
1,4−ジオキサン(1mL)および水(0.20mL)中の、6−クロロ−2,7−ナフチリジン−3−アミン(240mg、1.34mmol)、tert−ブチル7−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2,3−ジヒドロピリド[2,3−b][1,4]オキサジン−1−カルボキシレート(726.03mg、2.0mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(195.54mg、0.27mmol)および炭酸ナトリウム(424.88mg、4.01mmol)の溶液を、90℃で2時間撹拌した。得られた溶液を室温に冷却し、次いで、真空下で濃縮した。ジクロロメタン/メタノール(10/1)で溶出されるシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーによって、残留物を精製して、黄色の固体として、tert−ブチル7−(6−アミノ−2,7−ナフチリジン−3−イル)−8−メチル−2,3−ジヒドロピリド[2,3−b][1,4]オキサジン−1−カルボキシレート(220mg、0.56mmol)を得た。LCMS(ESI)[M+H]=394。
工程2:tert−ブチル7−[6−[(6−イソプロピル−7−オキソ−5,8−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[1,5−d][1,4]ジアゼピン−2−イル)アミノ]−2,7−ナフチリジン−3−イル]−8−メチル−2,3−ジヒドロピリド[2,3−b][1,4]オキサジン−1−カルボキシレート
Figure 2021531311
1,4−ジオキサン(1.5mL)中の、2−ブロモ−6−イソプロピル−5,8−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[1,5−d][1,4]ジアゼピン−7−オン(155.63mg、0.57mmol)、tert−ブチル7−(6−アミノ−2,7−ナフチリジン−3−イル)−8−メチル−2,3−ジヒドロピリド[2,3−b][1,4]オキサジン−1−カルボキシレート(150mg、0.38mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム−クロロホルム付加物(78mg、0.08mmol)、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン(88.24mg、0.15mmol)および炭酸セシウム(372.66mg、1.14mmol)の溶液を100℃で2時間撹拌した。得られた溶液を室温に冷却し、次いで、真空下で濃縮した。ジクロロメタン/メタノール(10/1)で溶出されるシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーによって、残留物を精製して、黄色の固体として、tert−ブチル7−[6−[(6−イソプロピル−7−オキソ−5,8−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[1,5−d][1,4]ジアゼピン−2−イル)アミノ]−2,7−ナフチリジン−3−イル]−8−メチル−2,3−ジヒドロピリド[2,3−b][1,4]オキサジン−1−カルボキシレート(90mg、0.15mmol)を得た。LCMS(ESI)[M+H]=585。
工程3:6−イソプロピル−2−[[6−(8−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−ピリド[2,3−b][1,4]オキサジン−7−イル)−2,7−ナフチリジン−3−イル]アミノ]−5,8−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[1,5−d][1,4]ジアゼピン−7−オン
Figure 2021531311
ジクロロメタン(5mL)中の、tert−ブチル7−[6−[(6−イソプロピル−7−オキソ−5,8−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[1,5−d][1,4]ジアゼピン−2−イル)アミノ]−2,7−ナフチリジン−3−イル]−8−メチル−2,3−ジヒドロピリド[2,3−b][1,4]オキサジン−1−カルボキシレート(90mg、0.15mmol)の溶液に、トリフルオロ酢酸(1.0mL)を加え、得られた溶液を25で1時間撹拌した。反応溶液を真空下で濃縮した。Prep−HPLC(XBridge Prep C18 OBD、19×150mm 5μm;水(10mmol/L NHHCO:CHCN=7分で12%〜42%)によって残留物を精製して、黄色の固体として、6−イソプロピル−2−[[6−(8−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−ピリド[2,3−b][1,4]オキサジン−7−イル)−2,7−ナフチリジン−3−イル]アミノ]−5,8−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[1,5−d][1,4]ジアゼピン−7−オン(24.1mg、0.05mmol)を得た。LCMS(ESI)[M+H]=485;H NMR(400MHz,DMSO−d)δ9.66(s,1H),9.22(s,1H),9.16(s,1H),7.76(s,1H),7.61(s,1H),7.53(s,1H),6.05(s,1H),5.63(s,1H),5.01(s,2H),4.61−4.58(m,1H),4.30−4.28(m,2H),3.81−3.78(m,2H),3.37−3.36(m,2H),3.02−3.00(m,2H),2.11(s,3H),1.13(d,J=6.8Hz,6H)。分析用HPLC保持時間1.782分、方法K。
[実施例104]
2−((6−(5−アミノ−4−メチルピリジン−3−イル)−2,7−ナフチリジン−3−イル)アミノ)−6−イソプロピル−5,6−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[1,5−d][1,4]ジアゼピン−7(8H)−オン(化合物104)
Figure 2021531311
工程1:6−クロロ−2,7−ナフチリジン−3−アミン
Figure 2021531311
テトラヒドロフラン(20mL)中の、(6,8−ジクロロ−2,7−ナフチリジン−3−イル)アンモニウムクロリド(1.0g、4.0mmol)、水素化ホウ素ナトリウム(453mg、12mmol)、TEMED(3.6mL、24mmol)および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(326mg、0.40mmol)の溶液を、25℃で2.5時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、次いで、ジクロロメタン(3×)で抽出した。合わせた有機層を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、フィルタにかけて、真空下で濃縮した。ジクロロメタン/メタノール(10/1)で溶出するシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーによって、得られた残留物を精製して、黄色の油として、6−クロロ−2,7−ナフチリジン−3−アミン(480mg、2.4mmol)を得た。LCMS(ESI)[M+H]=180。
工程2:tert−ブチルN−[5−(6−アミノ−2,7−ナフチリジン−3−イル)−4−メチル−3−ピリジル]−N−tert−ブトキシカルボニル−カルバメート
Figure 2021531311
1,4−ジオキサン(2mL)および水(0.40mL)中の、6−クロロ−2,7−ナフチリジン−3−アミン(200mg、1.11mmol)、tert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニル−N−[4−メチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−3−ピリジル]カルバメート(725.46mg、1.67mmol)、炭酸ナトリウム(354.1mg、3.34mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(128.67mg、0.11mmol)の溶液を、90℃で2時間撹拌した。得られた溶液を真空下で濃縮し、ジクロロメタン/メタノール(10/1)で溶出するシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーによって残留物を精製して、灰白色の固体として、tert−ブチルN−[5−(6−アミノ−2,7−ナフチリジン−3−イル)−4−メチル−3−ピリジル]−N−tert−ブトキシカルボニル−カルバメート(220mg、0.49mmol)を得た。LCMS(ESI)[M+H]=452。
工程3:[tert−ブトキシカルボニル−[5−[6−[(6−イソプロピル−7−オキソ−5,8−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[1,5−d][1,4]ジアゼピン−2−イル)アミノ]−2,7−ナフチリジン−3−イル]−4−メチル−3−ピリジル]アミノ]2,2−ジメルプロパノエート
Figure 2021531311
1,4−ジオキサン(20mL)中の、[[5−(6−アミノ−2,7−ナフチリジン−3−イル)−4−メチル−3−ピリジル]−tert−ブトキシカルボニル−アミノ]2,2−ジメチルプロパノエート(200mg、0.44mmol)、2−ブロモ−6−イソプロピル−5,8−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[1,5−d][1,4]ジアゼピン−7−オン(180.82mg、0.66mmol)、炭酸セシウム(432.96mg、1.33mmol)、2−(ジ−tert−ブチルホスフィノ)−2’,4’,6’−トリイソプロピル−3,6−ジメトキシー1,1’−ビフェニル(107.35mg、0.22mmol)およびt−BuBrettphos Pd−G3(151.31mg、0.18mmol)の溶液を90℃で2時間撹拌した。得られた溶液を真空下で濃縮した。ジクロロメタン/メタノール(10/1)で溶出するシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーによって、残留物を精製して、黄色の固体として、[tert−ブトキシカルボニル−[5−[6−[(6−イソプロピル−7−オキソ−5,8−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[1,5−d][1,4]ジアゼピン−2−イル)アミノ]−2,7−ナフチリジン−3−イル]−4−メチル−3−ピリジル]アミノ]2,2−ジメチルプロパノエート(150mg、0.23mmol)を得た。LCMS(ESI)[M+H]=643。
工程4:2−[[6−(5−アミノ−4−メチル−3−ピリジル)−2,7−ナフチリジン−3−イル]アミノ]−6−イソプロピル−5,8−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[1,5−d][1,4]ジアゼピン−7−オン
Figure 2021531311
ジクロロメタン(5mL)中の、tert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニル−N−[5−[6−[(6−イソプロピル−7−オキソ−5,8−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[1,5−d][1,4]ジアゼピン−2−イル)アミノ]−2,7−ナフチリジン−3−イル]−4−メチル−3−ピリジル]カルバメート(150mg、0.23mmol)の溶液に、トリフルオロ酢酸(1.0mL)を加え、混合物を25で1時間撹拌した。得られた溶液を真空下で濃縮した。Prep−HPLC(SunFire Prep C18 OBD、19×150mm 5μm;水(0.1%FA):CHCN=7分で5%〜23%B)によって、残留物を精製して、黄色の固体として、2−[[6−(5−アミノ−4−メチル−3−ピリジル)−2,7−ナフチリジン−3−イル]アミノ]−6−イソプロピル−5,8−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[1,5−d][1,4]ジアゼピン−7−オン(58.7mg、0.13mmol)を得た。LCMS(ESI)[M+H]=443;H NMR(400MHz,DMSO−d)δ9.72(s,1H),9.26(s,1H),9.20(s,1H),8.01(s,1H),7.92(s,1H),7.80(s,1H),7.70(s,1H),6.05(s,1H),5.63(bs,2H),5.01(s,2H),4.63−4.56(m,1H),3.81−3.78(m,2H),3.02−2.99(m,2H),2.12(s,3H),1.13(d,J=6.8Hz,6H)。分析用HPLC保持時間1.846分、方法K。
[実施例105]
N−(6−(5−アミノ−4−メチルピリジン−3−イル)−8−メチル−2,7−ナフチリジン−3−イル)−5,6−ジヒドロ−11H−イミダゾ[1,2−a]ピラゾロ[1,5−d][1,4]ジアゼピンー8−アミン(化合物105)
Figure 2021531311
一般的な合成方法に従う上記の手順と類似の手順に従って合成された。HNMR(300MHz,DMSO−d)δ9.69(s,1H),9.33(s,1H),8.00(s,1H),7.83(s,1H),7.80(s,1H),7.50(s,1H),7.23(s,1H),6.86(s,1H),6.13(s,1H),5.46(s,2H),5.20(s,2H),4.39−4.36(m,2H),3.29−3.25(m,2H),2.90(s,3H),2.09(s,3H)。分析用HPLC保持時間1.269分、方法K。MS(ESI)[M+H]=438.2。
[実施例106]
2−((6−(5−アミノ−4−メチルピリジン−3−イル)−8−メチル−2,7−ナフチリジン−3−イル)アミノ)−6−イソプロピル−5,6−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[1,5−d][1,4]ジアゼピン−7(8H)−オン
(化合物106)
Figure 2021531311
一般的な合成方法に従う上記の手順と類似の手順に従って合成された。HNMR(400MHz,DMSO−d)δ9.64(s,1H),9.31(s,1H),7.98(s,1H),7.81(s,1H),7.77(s,1H),7.48(s,1H),6.04(s,1H),5.18(s,2H),5.00(s,2H),4.63−4.56(m,1H),3.79(t,J=5.6Hz,2H),3.00(t,J=5.6Hz,2H),2.89(s,3H),2.07(s,3H),1.13(d,J=6.8Hz,6H).分析用HPLC保持時間1.862分、方法K。MS(ESI)[M+H]=457.2。
[実施例107]
2−((8−メトキシ−6−(8−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−ピリド[2,3−b][1,4]オキサジン−7−イル)−2,7−ナフチリジン−3−イル)アミノ)−6−メチル−5,6−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[1,5−d][1,4]ジアゼピン−7(8H)−オン(化合物107)
Figure 2021531311
一般的な合成方法に従う上記の手順と類似の手順に従って合成された。HNMR(400MHz,DMSO−d)δ9.60(s,1H),9.10(s,1H),7.67(s,1H),7.54(s,1H),7.19(s,1H),6.05(s,1H),5.65(s,1H),5.00(s,2H),4.30−4.28(m,2H),4.01(s,3H),3.85−3.83(m,2H),3.36−3.31(m,2H),3.10−3.00(m,2H),2.94(s,3H),2.14(s,3H)。分析用HPLC保持時間1.165分、方法K。MS(ESI)[M+H]=478.2。
[実施例108]
6−メチル−2−((8−メチル−6−(8−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−ピリド[2,3−b][1,4]オキサジン−7−イル)−2,7−ナフチリジン−3−イル)アミノ)−5,6−ジヒドロ−4H−ピラゾロ[1,5−d][1,4]ジアゼピン−7(8H)−オン(化合物108)
Figure 2021531311
一般的な合成方法に従う上記の手順と類似の手順に従って合成された。H NMR(400MHz,DMSO−d)δ9.61(s,1H),9.29(s,1H),7.73(s,1H),7.50(s,1H),7.43(s,1H),6.06(s,1H),5.61(t,J=2.8Hz,1H),5.01(s,2H),4.28(dd,J=5.1,3.6Hz,2H),3.88−3.79(m,2H),3.36(m,2H),3.07(q,J=6.7,5.7Hz,2H),2.96(s,3H),2.88(s,3H),2.10(s,3H)。MS(ESI)[M+H]=471.3。
[実施例109]
一般的な合成方法に従う上記の手順と類似の手順に従って、例示的な化合物を合成した。化合物(「Cpd.」または「Compd.」とも略記される)番号構造、名称、HPLC分析法、保持時間(RT)およびMS m/zが表A1に挙げられている。
Figure 2021531311
Figure 2021531311
Figure 2021531311
生物学的実施例
HPK−1の化合物阻害を評価するために、例示的な式(I)の化合物を試験した。各例示的な化合物に対するKを求めた。
実施例B1:HPK1−FL HTRF 酵素アッセイ(「HTRF」)
アッセイ原理:
HPK−FL酵素は、1mMのATPおよび変動する濃度の試験化合物の存在下で、ビオチン−SLP−76基質をリン酸化する。Eu−抗pSLP76 AbおよびSA−XL665を使用するFRETによって、生成物を検出する。さらなるHTRF技術の情報については、www.cisbio.com/HTRFも参照。
計測手段
Echo555化合物分配器
Agilent Bravo
Perkin Elmer Envision
最終アッセイ条件
HPK完全長、T165E S171E:0.125nM
ビオチン−SLP76:100nM
ATP:1mM(ATP Km=20μM)
Eu−抗pSLP76:2nM
SA−XL665:8.3nM
プレインキュベーション時間:30分
キナーゼ反応時間:60分
温度:周囲
合計体積:12μl
ATPappKm:17.7μM
材料:
アッセイプレート:White ProxiPlate 384 F(PerkinElmerカタログ番号6008289)
キナーゼ:HPK完全長二重変異体
基質:ビオチン−SLP76
ATP:100mM ATP
BSG:2% BSG
DMSO:DMSO(Sigmaカタログ番号34869−100ML)
反応緩衝液:HO/50mM HEPES、pH7.5/10mM MgCl/2mM TCEP/0.01% Brij−35/0.01% BSG
検出ミックス:Eu−抗pSLP76/SA−XL665(Cisbio、#610SAXAC)
アッセイ手順Ki決定:
80μLの化合物またはDMSOを配置した384ウェルProxiplateに、4μl/ウェルのキナーゼミックスを加えた。混合物を30分間プレインキュベートし、次いで、4μl/ウェルの基質ミックスを加えた。溶液を60分間インキュベートし、次いで、4μl/ウェルの検出ミックスを加えた。溶液をさらに60分間インキュベートした。次いで、Perkin Elmer Envision上にプレートを載せ、615および665nmでTR−FRETシグナルを測定した。化合物の各濃度で%活性を計算するために、665/620の比を使用した。
実施例B2:HPK1 Lantha結合アッセイ(「Lanth」)
材料:
Figure 2021531311
手順:
I.化合物の希釈
Bravo液体処理プラットフォームを用いて、カラム2および13中に12.5μL/ウェルの5mM化合物(100X)、カラム3〜12、14〜23および化合物プレートのウェルA1〜H1およびI24〜P24中に10μl/ウェルのDMSOを調製することによって、試験されるべき化合物を希釈した。参照化合物については、最高濃度は1mMであった。ウェルJ1〜P1およびA24〜H24中の10μlの2mMスタウロスポリンをプレートに加えた。Bravo液体処理プラットフォームを用いて、11点5倍化合物系列希釈を行った。プレートから、カラム2およびカラム13からの2.5μlの溶液を、カラム3および14などの中の10μlのDMSOへ移した。2500rpmで1分間、化合物プレートを遠心した。Echo液体取り扱いシステムを用いて、化合物プレートから80μlの化合物をアッセイプレート中に移した。1つの化合物プレートが、2つのアッセイプレートを作製する。各アッセイプレートを密封し、Nキャビネット中で保管した。
II.アッセイ条件:
以下のアッセイ濃度および時間を使用した:2nM HPK1、2nM Eu−抗GST Abおよび15nM Tracer222、60分のインキュベーション時間。
III.HPK Lantha結合アッセイ:
結合アッセイのために、Multidrop試薬分配器を用いて、4μlの2X HPK1およびEu抗GST抗体をアッセイプレートの各ウェルに加えた。23℃のインキュベータ中で1時間、溶液をインキュベートした。Multidrop試薬分配器を用いて、4μlの2X Tracer−222をアッセイプレートの各ウェルに加えた。23℃のインキュベータ中で1時間、溶液を再びインキュベートした。以下のパラメータ:TR_FRET、340ex/615および665em;100μ秒の遅延および200μ秒の積算で、Envisionプレートリーダーを用いて、アッセイの結果を読み取った。
IV.分析:
XL−フィット中のMorrison kiフィットモデルを用いて、化合物Kiを分析した
a.a.フィット=(1−((((E+x)+(Ki*(1+(S/Kd))))−(((((E+x)+(Ki*(1+(S/Kd))))^2)−((4*E)*x))^0.5))/(2*E)))
res=(y−フィット)
b.b.パラメータ:
E=酵素濃度
S=Tracer222濃度、Kd=Tracer222 Kd
同じ単位(μM)を用いて報告された全ての測定
例示的な化合物を結合アッセイにおいて試験した。決定されたKi値が表B1に列記されている。
Figure 2021531311
実施例B3:ヒトT細胞IL2誘導アッセイ
アッセイ原理:
抗CD3および抗CD28は、初代ヒト汎T細胞中でのTCRシグナル伝達を活性化し、
IL−2プロモーターの誘導をもたらす。細胞培養上清中の分泌されたIL−2は、IL−2に対する捕捉抗体およびSULFOタグで標識された抗IL−2抗体を用いて電気化学発光によって検出される。
文献:
さらなる電気化学発光技術の情報に関しては、www.mesoscale.comを参照。
アッセイ手順
37℃および5%COで、加湿されたインキュベータ中で30分間、様々な濃度の試験化合物とともに初代ヒト汎T細胞をインキュベートする。(各ドナーロットに対して別個に決定された)固定濃度の抗ヒトCD3で予め被覆されたプレートに細胞を移し、可溶性抗ヒトCD28(最終濃度=1μg/ml)を加える。37℃および5%COで4時間、加湿されたインキュベータ中で細胞を刺激する。抗ヒトIL−2抗体で予め被覆されたMSD単一スポットプレートに、25μlの上清を移す。穏やかに振盪しながら、MSDプレートを4℃で一晩インキュベートする。洗浄緩衝液で4回、MSDプレートを洗浄する。1:50の希釈でSULFOタグが付加された検出抗体を加え、振盪しながら2時間、室温でインキュベートする。洗浄緩衝液でMSDプレートを4回洗浄し、150μlの2×MSDリード緩衝液を加える。MSD装置上で読み取る。化合物の各濃度での%活性を計算するために、刺激された/処置されていない対照に対してデータを標準化する。
材料:
凍結された初代ヒト汎T細胞(StemCell Technologies #70024)
抗ヒトCD3(OKT3クローン)(eBioscience #16−0037−81)
抗ヒトCD28(CD28.2クローン)(BD #555725)
96ウェルヒトIL−2組織培養キット(MSD #K151AHB−4)
計測手段
液体処理のためのBiomek FX(Beckman Coulter)
MSD SECTOR S 600(Meso Scale Discovery)
式(I)の化合物の例を、ヒトT細胞IL−2誘導アッセイにおいて試験した。非処理細胞と比べた、試験細胞によって処理された細胞中でのIL−2に対して測定された%増加が、ある種の化合物について表B2中に記載されている。
Figure 2021531311
1つの(「a」または「an」)実体という用語は、1または複数のその実体を表すことに留意すべきであり、例えば、「1つのポリペプチド(a polypeptide)」は、1つまたは複数のポリペプチドを表すことが理解される。したがって、「1つ(「a」(または「an」))」、「1つまたは複数の(one or more)」、「少なくとも1つ」という用語は、本明細書では互換的に使用することができる。
本明細書において使用される全ての技術および科学用語は同じ意味を有する。使用されている数字(例えば、量、温度など)に関して正確性を確保するための努力がなされてきたが、いくつかの実験誤差および偏差が考慮されるべきである。
本明細書および特許請求の範囲を通じて、「含む(comprise)」、「含む(comprises)」および「含んでいる(comprising)」という用語は、文脈上他の意味を解すべき場合を除き、非排他的な意味で使用される。本明細書に記載されている実施形態は、実施形態「からなる」および/または「から本質的になる」ことを含むことが理解される。
本明細書で使用される「約」という用語は、値を表す場合には、かかる変動は、開示された方法を実施し、または開示された組成物を利用するのに適切であるので、指定された量から、いくつかの態様においては±50%、いくつかの態様においては±20%、いくつかの態様においては±10%、いくつかの態様においては±5%、いくつかの態様においては±1%、いくつかの態様においては±0.5%、いくつかの態様においては±0.1%の変動を包含するものとする。
値の範囲が記載されている場合、文脈上明確に別段の指示がない限り、下限の単位の10分の1までの、その範囲の上限と下限の間に介在するそれぞれの値およびその記載された範囲中の任意の他の記載された値または間に介在する値が本発明に包含されることが理解される。より小さい範囲(rangers)に独立して含まれ得るこれらの小さな範囲の上限および下限も、記載された範囲内のいずれかの具体的に除外された制限に従うことを条件として、本発明内に包含される。記載された範囲が限界の一方または両方を含む場合には、包含された限界の一方または両方を除いた範囲も本発明に含まれる。
先述の記載および付属の図面に提示されている教示を利用して、当業者は、本明細書に記載されている発明の多くの変更および他の態様に想到するであろう。したがって、本発明は、開示された特定の態様に限定されるべきではなく、変更および他の態様は、添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図されていることを理解されたい。本明細書では特定の用語が使用されているが、これらは、一般的で説明的な意味でのみ使用されており、限定を目的とするものではない。

Claims (49)

  1. 式(I)の化合物
    Figure 2021531311
    または薬学的に許容されるその塩、式中:
    は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、ハロゲンで置換されていてもよいC1〜6アルキル、C3〜4シクロアルキルまたはハロゲンで置換されていてもよい−O(C1〜6アルキル)であり;
    は、(i)または(ii)であり:
    (i)R10から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよい単環式5もしくは6員のヘテロアリール;または
    (ii)式(a)もしくは(b)を有する多環式ヘテロアリール:
    Figure 2021531311
    式中、波線は、親構造への結合点を表し、
    Qは、CR20、NR21、N、OまたはSであり;
    Tは、NまたはCR22であり;
    およびZは、独立に、NまたはCであり、ただし、ZおよびZの少なくとも1つはCであり;
    、TおよびTは、独立に、NまたはCR23であり;
    環Aおよび環Bは、独立に、C5〜8シクロアルキルまたは少なくとも3つの環形成炭素原子とN、P、OおよびSからなる群より独立に選択される1、2もしくは3つの環形成ヘテロ原子とを有する5〜8員の複素環であり;ここで、前記C5〜8シクロアルキルおよび前記5〜8員の複素環は、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で独立に置換されていてもよく;前記C5〜8シクロアルキルまたは前記5〜8員の複素環の2つの置換基は、存在する場合、R10から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよいスピロ、縮合もしくは架橋されたシクロアルキルまたはR10から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよいスピロ、縮合もしくは架橋されたヘテロシクリルを一緒に形成してもよく;
    20、R21、R22およびR23は、それぞれ独立に、水素またはR10であり;
    は、水素、ハロゲン、シアノ、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、3〜14員のヘテロシクリルまたは−ORであり;ここで、Rの前記C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキルおよび3〜14員のヘテロシクリルは、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で置換されていてもよく;
    は、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜14アリール、5〜14員のヘテロアリール、3〜14員のヘテロシクリル、ハロゲン、シアノ、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR8a8b、−OR、−OC(O)R、−OC(O)NR8a8b、−SR、−S(O)R、−S(O)、−S(O)NR8a8b、−P(O)R9a9b、−NR8a8b、−N(R)C(O)R、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)NR8a8b、−N(R)S(O)または−N(R)S(O)NR8a8bであり;ここで、Rの前記C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜14アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜14員のヘテロシクリルは、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で置換されていてもよく;
    各Rは、独立に、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールまたは3〜12員のヘテロシクリルであり;ここで、Rの前記C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で置換されていてもよく;
    各Rは、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールまたは3〜12員のヘテロシクリルであり;ここで、Rの前記C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で置換されていてもよく;
    各Rは、独立に、水素またはC1〜6アルキルであり;
    各R8aおよびR8bは、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールもしくは3〜12員のヘテロシクリルであり;ここで、R8aおよびR8bの前記C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4もしくは5つの置換基で置換されていてもよく;
    またはR8aおよびR8bは、それらに結合されている窒素原子と一緒に、R10から独立に選択される1、2、3、4もしくは5つの置換基で置換されていてもよい4〜12員のヘテロシクリルを形成し;
    各Rは、独立に、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールまたは3〜12員のヘテロシクリルであり;ここで、Rの前記C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で置換されていてもよく;
    各R9aおよびR9bは、独立に、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリール、3〜12員のヘテロシクリルもしくは−O−C1〜6アルキルであり;ここで、R9aおよびR9bの前記C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4もしくは5つの置換基で置換されていてもよく;
    またはR9aおよびR9bは、それらに結合されているリン原子と一緒に、R10から独立に選択される1、2、3、4もしくは5つの置換基で置換されていてもよい4〜12員のヘテロシクリルを形成し;
    各R10は、独立に、オキソ、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリール、3〜12員のヘテロシクリル、ハロゲン、シアノ、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−OR、−OC(O)R、−OC(O)NR、−SR、−S(O)R、−S(O)、−S(O)(=NH)R、−S(O)NR、−NR、−N(R)C(O)R、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)NR、−N(R)S(O)、−N(R)S(O)NRまたは−P(O)Rであり;ここで、R10の前記C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜14アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜14員のヘテロシクリルは、それぞれ、R11から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
    各Rは、独立に、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールまたは3〜12員のヘテロシクリルであり;ここで、Rの前記C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R11から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
    各Rは、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールまたは3〜12員のヘテロシクリルであり;ここで、Rの前記C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R11から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
    各RおよびRは、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールもしくは3〜12員のヘテロシクリルであり;ここで、RおよびRの前記C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R11から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよく;
    またはRおよびRは、それらに結合されている窒素原子と一緒に、R11から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよい4〜12員のヘテロシクリルを形成し;
    各Rは、独立に、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールまたは3〜12員のヘテロシクリルであり;ここで、Rの前記C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R11から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
    各Rは、独立に、水素またはC1〜6アルキルであり;
    各RおよびRは、独立に、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリール、3〜12員のヘテロシクリルもしくは−O−C1〜6アルキルであり;ここで、RおよびRの前記C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、それぞれ、R11から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよく;
    またはRおよびRは、それらに結合されているリン原子と一緒に、R11から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよい4〜12員のヘテロシクリルを形成し;
    各R11は、独立に、オキソ、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリール、3〜8員のヘテロシクリル、ハロゲン、シアノ、−C(O)Ra1、−C(O)ORb1、−C(O)NRc1d1、−ORb1、−OC(O)Ra1、−OC(O)NRc1d1、−SRb1、−S(O)Re1、−S(O)e1、−S(O)NRc1d1、−NRc1d1、−N(Rf1)C(O)Ra1、−N(Rf1)C(O)ORb1、−N(Rf1)C(O)NRc1d1、−N(Rf1)S(O)e1、−N(Rf1)S(O)NRc1d1または−P(O)Rg1h1であり;ここで、R11の前記C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜6シクロアルキル、C6〜14アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜14員のヘテロシクリルは、それぞれ、R12から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
    各Ra1は、独立に、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールまたは3〜8員のヘテロシクリルであり;ここで、Ra1の前記C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜8員のヘテロシクリルは、それぞれ、R12から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
    各Rb1は、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールまたは3〜8員のヘテロシクリルであり;ここで、Rb1の前記C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜8員のヘテロシクリルは、それぞれ、R12から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
    各Rc1およびRd1は、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールもしくは3〜8員のヘテロシクリルであり;ここで、Rc1およびRd1の前記C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜8員のヘテロシクリルは、それぞれ、R12から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよく;
    またはRc1およびRd1は、それらに結合されている窒素原子と一緒に、R12から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよい4〜8員のヘテロシクリルを形成し;
    各Re1は、独立に、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールまたは3〜8員のヘテロシクリルであり;ここで、Re1の前記C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜8員のヘテロシクリルは、それぞれ、R12から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
    各Rf1は、独立に、水素またはC1〜6アルキルであり;
    各Rg1およびRh1は、独立に、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリール、3〜8員のヘテロシクリルもしくは−O−C1〜6アルキルであり;ここで、Rg1およびRh1の前記C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび3〜8員のヘテロシクリルは、それぞれ、R12から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよく;
    またはRg1およびRh1は、それらに結合されているリン原子と一緒に、R12から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよい4〜8員のヘテロシクリルを形成し;
    各R12は、独立に、オキソ、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、Cアリール、5〜6員のヘテロアリール、3〜6員のヘテロシクリル、ハロゲン、シアノ、−C(O)Ra2、−C(O)ORb2、−C(O)NRc2d2、−ORb2、−OC(O)Ra2、−OC(O)NRc2d2、−S(O)e2、−S(O)NRc2d2、−NRc2d2、−N(Rf2)C(O)Ra2、−N(Rf2)C(O)ORb2、−N(Rf2)C(O)NRc2d2、−N(Rf2)S(O)e2、−N(Rf2)S(O)NRc2d2または−P(O)Rg2h2であり;ここで、R12の前記C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、Cアリール、5〜6員のヘテロアリールおよび3〜6員のヘテロシクリルは、それぞれ、R13から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
    各Ra2は、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、Cアリール、5〜6員のヘテロアリールまたは3〜6員のヘテロシクリルであり;ここで、Ra2の前記C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、Cアリール、5〜6員のヘテロアリールおよび3〜6員のヘテロシクリルは、それぞれ、R13から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
    各Rb2は、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキルまたは3〜6員のヘテロシクリルであり;ここで、Rb2の前記C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキルおよび3〜6員のヘテロシクリルは、それぞれ、R13から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
    各Rc2およびRd2は、独立に、水素、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキルもしくは3〜8員のヘテロシクリルであり;ここで、Rc2およびRd2の前記C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキルおよび3〜8員のヘテロシクリルは、それぞれ、R13から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよく;
    またはRc2およびRd2は、それらに結合されている窒素原子と一緒に、R13から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよい4〜6員のヘテロシクリルを形成し;
    各Re2は、独立に、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、Cアリール、5〜6員のヘテロアリールまたは3〜6員のヘテロシクリルであり;ここで、Re2の前記C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、Cアリール、5〜6員のヘテロアリールおよび3〜6員のヘテロシクリルは、それぞれ、R13から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよく;
    各Rf2は、独立に、水素またはC1〜6アルキルであり;
    各Rg2およびRh2は、独立に、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、3〜8員のヘテロシクリルもしくは−O−C1〜6アルキルであり;ここで、Rg2およびRh2の前記C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキルおよび3〜8員のヘテロシクリルは、それぞれ、R13から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよく;
    またはRg2およびRh2は、それらに結合されているリン原子と一緒に、R13から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよい4〜6員のヘテロシクリルを形成し;
    各R13は、独立に、オキソ、ハロゲン、ヒドロキシル、−O(C1〜6アルキル)、シアノ、C1〜6アルキルまたはC1〜6ハロアルキルである。
  2. が、水素、ヒドロキシ、−O(C1〜6アルキル)またはシアノで置換されていてもよいC1〜6アルキルである、請求項1に記載の化合物。
  3. が、水素またはC1〜6アルキルである、請求項2に記載の化合物。
  4. が、メチル、ヒドロキシル、メトキシまたはシアノメチルである、請求項2に記載の化合物。
  5. が水素またはハロゲンである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物。
  6. が、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜14アリール、5〜14員のヘテロアリール、3〜14員のヘテロシクリル、ハロゲン、シアノ、−C(O)R、−C(O)OR、−OC(O)R、−OC(O)NR8a8b、−SR、−S(O)R、−S(O)、−S(O)NR8a8b、−NR8a8b、−N(R)C(O)R、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)NR8a8b、−N(R)S(O)または−N(R)S(O)NR8a8bであり;ここで、Rの前記C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜14アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜14員のヘテロシクリルは、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で置換されていてもよい、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物。
  7. が、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜14アリール、5〜14員のヘテロアリール、3〜14員のヘテロシクリル、シアノ、−C(O)R、−OC(O)R、−OC(O)NR8a8b、−SR、−S(O)R、−S(O)、−S(O)NR8a8b、−NR8a8b、−N(R)C(O)R、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)NR8a8b、−N(R)S(O)または−N(R)S(O)NR8a8bであり;ここで、Rの前記C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜14アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜14員のヘテロシクリルが、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で置換されていてもよい、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物。
  8. が、C3〜8シクロアルキル、C6〜14アリール、5〜14員のヘテロアリールまたは3〜14員のヘテロシクリルであり;ここで、Rの前記C3〜8シクロアルキル、C6〜14アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜14員のヘテロシクリルが、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で置換されていてもよい、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物。
  9. が、C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールまたは5〜6員のヘテロシクリルであり;ここで、Rの前記C6〜10アリール、5〜10員のヘテロアリールおよび5〜6員のヘテロシクリルが、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で置換されていてもよい、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物。
  10. が、
    Figure 2021531311
    式中、波線は、親構造への結合点を表し、
    4a、R4bおよびR4cは、それぞれ独立に、水素もしくはR10であり、または2つのビシナルR4(a〜c)は、それらに結合されている原子と一緒に、R10から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよい縮合5もしくは6員ヘテロアリールまたはR10から独立に選択される1、2、3もしくは4つの置換基で置換されていてもよい縮合5もしくは6員ヘテロシクリルを形成する、
    である、請求項9に記載の化合物。
  11. が、
    Figure 2021531311
    である、請求項10に記載の化合物。
  12. が、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリールである、請求項9に記載の化合物。
  13. が、
    Figure 2021531311
    Figure 2021531311
    Figure 2021531311
    である、請求項9に記載の化合物。
  14. が、
    Figure 2021531311
    Figure 2021531311
    Figure 2021531311
    からなる群より選択され、これらの各々が、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で置換されていてもよい、請求項9に記載の化合物。
  15. が、式(a)または(b):
    Figure 2021531311
    を有する多環式ヘテロアリールである、請求項1〜14のいずれか一項に記載の化合物。
  16. が、式(b):
    Figure 2021531311
    式中、T、TおよびTは請求項1に定義されているとおりであり;ただし、T、TおよびTの少なくとも1つがNである;
    を有する多環式ヘテロアリールである、請求項15に記載の化合物。
  17. が、式(a):
    Figure 2021531311
    を有する多環式ヘテロアリールであり、
    式中、Q、T、Z、Zおよび環Aは、請求項1に定義されているとおりである、請求項15に記載の化合物。
  18. が、
    Figure 2021531311
    式中、qは、0、1、2、3、4、5または6であり;
    Yは、C1〜4アルキレンであり、ここで、前記C1〜4アルキレンの炭素原子の1つまたは複数は、酸素、硫黄および窒素から選択されるヘテロ原子によって置換されていてもよく、前記C1〜4アルキレンは、R10で置換されていてもよく;
    24は、独立に、水素またはR10であり;
    10およびR20は、請求項1に定義されているとおりである;
    である、請求項17に記載の化合物。
  19. が、
    Figure 2021531311
    式中、R24は、独立に、水素またはC1〜6アルキルであり;R20は水素である;
    である、請求項17に記載の化合物。
  20. が、
    Figure 2021531311
    式中、qおよびpは、独立に、0、1、2、3または4であり;
    24は、独立に、水素またはR10であり;
    10およびR20は、請求項1に定義されているとおりである;
    である、請求項17に記載の化合物。
  21. が、
    Figure 2021531311
    式中、Xは、CH、N、OまたはSであり;
    nは、1、2、3、または4であり;
    pは、0、1、2、3または4であり;
    24は、水素またはR10であり;
    10およびR20は、請求項1に定義されているとおりである;
    である、請求項17に記載の化合物。
  22. が、
    Figure 2021531311
    式中、qは、0、1、2、3、4、5または6であり;R10およびR20は、請求項1に定義されているとおりである、
    である、請求項17に記載の化合物。
  23. が、
    Figure 2021531311
    式中、QはNR20、OまたはSであり;
    Xは、CR26a26b、NR24、OまたはSであり、
    X’は、CR27a27b、NR24、O、SまたはS(O)であり、
    24、R25a、R25b、R26aおよびR26bは、独立に、水素またはR10であり;
    27aおよびR27bは、独立に、水素もしくはR10であり、またはR27aおよびR27bは、それらに結合されている炭素原子と一緒に、C3〜8シクロアルキルまたは3〜8員のヘテロシクリルを形成し;
    10およびR20は、請求項1に定義されているとおりである;
    である、請求項17に記載の化合物。
  24. が、
    Figure 2021531311
    である、請求項23に記載の化合物。
  25. が、
    Figure 2021531311
    式中、qは、0、1、2、3、4、5または6であり、
    Gは、独立に、CまたはNであり;
    G’は、独立に、N、NR28、CR29、SまたはOであり;
    28およびR29は、独立に、水素もしくはR11であり;または2つのビシナル基R28およびR29は、一緒に、5〜6員のヘテロシクリルを形成し;
    10、R11およびR20は、請求項1に定義されているとおりである、
    である、請求項17に記載の化合物。
  26. が、
    Figure 2021531311
    である、請求項25に記載の化合物。
  27. が、
    Figure 2021531311
    からなる群より選択される、請求項17に記載の化合物。
  28. が、R10から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよい単環式5員または6員のヘテロアリールである、請求項1〜14のいずれか一項に記載の化合物。
  29. が、R10から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよい5員のヘテロアリールである、請求項28に記載の化合物。
  30. が、R10から独立に選択される1、2、3または4つの置換基で置換されていてもよい6員のヘテロアリールである、請求項28に記載の化合物。
  31. が、
    Figure 2021531311
    式中、波線は、親構造への結合点を表し、
    2a、R2b、R2cおよびR2dは、それぞれ独立に、水素またはR10である、
    である、請求項28に記載の化合物。
  32. が、
    Figure 2021531311
    である、請求項31に記載の化合物。
  33. が、
    Figure 2021531311
    からなる群より選択される、請求項28に記載の化合物。
  34. が、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜14アリール、5〜14員のヘテロアリール、3〜14員のヘテロシクリル、シアノ、−C(O)R、−OC(O)R、−OC(O)NR8a8b、−SR、−S(O)R、−S(O)、−S(O)NR8a8b、−NR8a8b、−N(R)C(O)R、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)NR8a8b、−N(R)S(O)または−N(R)S(O)NR8a8bであり;ここで、Rの前記C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜8シクロアルキル、C6〜14アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜14員のヘテロシクリルが、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で置換されていてもよい、請求項28〜33のいずれか一項に記載の化合物。
  35. が、C3〜8シクロアルキル、C6〜14アリール、5〜14員のヘテロアリールまたは3〜14員のヘテロシクリルであり;ここで、Rの前記C3〜8シクロアルキル、C6〜14アリール、5〜14員のヘテロアリールおよび3〜14員のヘテロシクリルが、それぞれ、R10から独立に選択される1、2、3、4または5つの置換基で置換されていてもよい、請求項28〜33のいずれか一項に記載の化合物。
  36. 前記化合物が、表1中の化合物番号101〜111および201〜210または薬学的に許容されるこれらの塩からなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
  37. 前記化合物が、表1中の化合物番号101〜111または薬学的に許容されるこれらの塩からなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
  38. 請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるこれらの塩と、薬学的に許容される賦形剤とを含む、薬学的組成物。
  39. 前記組成物が化学療法剤をさらに含む、請求項36に記載の薬学的組成物。
  40. 被験体中のHPK1を、有効量の、請求項1〜37のいずれか一項に記載の化合物もしくは薬学的に許容されるこれらの塩;または請求項38もしくは39に記載の薬学的組成物と接触させることを含む、HPK1を阻害する方法。
  41. 免疫応答を増強することを必要とする被験体中の免疫応答を増強するための方法であって、有効量の、請求項1〜37のいずれか一項に記載の化合物もしくは薬学的に許容されるこれらの塩;または請求項38もしくは39に記載の薬学的組成物を前記被験体に投与することを含む、方法。
  42. 前記被験体が癌を有する、請求項40または41に記載の方法。
  43. HPK1依存性障害を処置するための方法であって、HPK1依存性障害を処置することを必要とする被験体に、有効量の、請求項1〜37のいずれか一項に記載の化合物もしくは薬学的に許容されるこれらの塩;または請求項38もしくは39に記載の薬学的組成物を投与することを含む、方法。
  44. 前記HPK1依存性障害が癌である、請求項43に記載の方法。
  45. 前記癌が、結腸直腸癌、黒色腫、非小細胞肺癌、卵巣癌、乳癌、膵臓癌、血液悪性病変および腎細胞癌腫からなる群より選択される少なくとも1つの癌を含む、請求項42または44に記載の方法。
  46. 前記方法が、前記被験体に化学療法剤を投与することをさらに含む、請求項40〜45のいずれか一項に記載の方法。
  47. 請求項40〜45のいずれか一項に記載の方法において使用するための、請求項1〜37のいずれか一項に記載の化合物もしくは薬学的に許容されるこれらの塩;または請求項38もしくは39に記載の薬学的組成物。
  48. 請求項40〜45のいずれか一項に記載の方法において使用するための医薬の製造のための、請求項1〜37のいずれか一項に記載の化合物もしくは薬学的に許容されるこれらの塩;または請求項38もしくは39に記載の薬学的組成物の使用。
  49. 請求項40〜45のいずれか一項に記載の方法における、請求項1〜37のいずれか一項に記載の化合物もしくは薬学的に許容されるこれらの塩;または請求項38もしくは39に記載の薬学的組成物の使用。
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