JP2021527685A - 1−(4−{[6−アミノ−5−(4−フェノキシ−フェニル)−ピリミジン−4−イルアミノ]−メチル}−4−フルオロ−ピペリジン−1−イル)−プロペノンの新規な結晶形態、その塩形態、および得るためのプロセス - Google Patents

1−(4−{[6−アミノ−5−(4−フェノキシ−フェニル)−ピリミジン−4−イルアミノ]−メチル}−4−フルオロ−ピペリジン−1−イル)−プロペノンの新規な結晶形態、その塩形態、および得るためのプロセス Download PDF

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Abstract

本発明は、BTKインヒビターとして有用な、固体形態の1−(4−{[6−アミノ−5−(4−フェノキシ−フェニル)−ピリミジン−4−イルアミノ]−メチル}−4−フルオロ−ピペリジン−1−イル)−プロペノン、またはその薬学的に許容し得る塩に関する。

Description

本発明は、実質的に結晶形態またはアモルファス形態にある、1−(4−{[6−アミノ−5−(4−フェノキシ−フェニル)−ピリミジン−4−イルアミノ]−メチル}−4−フルオロ−ピペリジン−1−イル)−プロペノン(化合物1)の固体形態、その医薬組成物、およびそれを用いた処置方法に関する。本発明は(化合物1)のHCl、HBr、シュウ酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、およびメシル酸塩、ならびに実質的に結晶形態にある該塩の固体形態、その医薬組成物、およびそれを用いた処置方法に関する。
本発明の背景
本発明の背景
タンパク質キナーゼは、ヒト酵素の最大のファミリーの1つを構成し、リン酸基をタンパク質へ付加することによって多くの異なるシグナリングプロセスを調節する(T. Hunter, Cell 1987 50:823-829)。具体的に言うと、チロシンキナーゼは、タンパク質の、チロシン残基のフェノール部分にリン酸化する。チロシンキナーゼファミリーは、細胞の成長、遊走、および分化を制御するメンバーを包含する。正常でないキナーゼ活性は、がん、自己免疫疾患および炎症性疾患を包含する様々なヒト疾患に関係する。タンパク質キナーゼは、細胞シグナリングの主要調節因子の間で共通していることから、これらは、小分子キナーゼインヒビターで細胞機能をモジュレートするための標的を提供し、よって良好な薬物標的になる。キナーゼ媒介疾患プロセスの処置に加えて、キナーゼ活性の選択的および効果的なインヒビターはまた、細胞シグナリングプロセスの調査、および治療上関心のある(of therapeutic interest)他の細胞標的の同定にも有用である。
B細胞が、自己免疫疾患および/または炎症性疾患の病院における主要な役割を果たすという良好な証拠がある。リツキサンなどのB細胞を激減させるタンパク質ベースの治療法は、リウマチ性関節炎などの自己抗体主導の(autoantibody-driven)炎症性疾患に対して有効である(Rastetter et al. Annu Rev Med 2004 55:477)。したがって、B細胞活性化における役割を果たすタンパク質キナーゼのインヒビターは、自己抗体産生などのB細胞媒介の疾患病状(disease pathology)に有用な治療法であるはずである。
B細胞受容体(BCR)を通したシグナリングは、増殖および分化して成熟抗体産生細胞になることを包含する、ある範囲のB細胞応答を制御する。BCRは、B細胞活性のための主要な調節点であり、異常なシグナリングは、多発性の自己免疫疾患および/または炎症性疾患に至る、調節解除されたB細胞増殖および病原性自己抗体の形成を引き起こし得る。ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)は、膜に近接し(membrane proximal)、かつBCRからすぐの下流にある非BCR関連キナーゼである。BTKの欠如によって、BCRシグナリングが遮断されることが示されており、したがってBTKの阻害は、B細胞媒介疾患プロセスを遮断する有用な治療的アプローチになり得る。また、BTKは、アポトーシスにおいてある役割を果たすことも報告されており(Islam and Smith Immunol. Rev. 2000 178:49)、よって、BTKインヒビターは、あるB細胞リンパ腫および白血病の処置に有用であろう(Feldhahn et al. J. Exp. Med. 2005 201:1837)。
BTKは、チロシンキナーゼのTecファミリーのメンバーであり、B細胞初期発生および成熟B細胞活性化および生存の重大な調節因子であることが示されている(Khan et al. Immunity 1995 3:283;Ellmeier et al. J. Exp. Med. 2000 192:1611)。ヒトにおけるBTKの変異は、X連鎖無ガンマグロブリン血症(XLA)という疾病に至らせる(Rosen et al. New Eng. J. Med. 1995 333:431およびLindvall et al. Immunol. Rev. 2005 203:200において総括されている)。これらの患者は免疫力が低下し(immunocompromised)、B細胞の成熟障害(impaired maturation)、減少した免疫グロブリンおよび末梢のB細胞レベル、減退したT細胞非依存的な免疫応答、ならびにBCR刺激に続いて減弱されたカルシウム動員を示す。
自己免疫疾患および炎症性疾患におけるBTKの役割のための証拠はまた、BTK欠損マウスモデルからも提供される。全身性エリテマトーデス(SLE)の前臨床マウスモデルにおいて、BTK欠損マウスは、疾患進行の著しい改善(amelioration)を示す。加えて、BTK欠損マウスは、コラーゲン誘導関節炎に耐性がある(Jansson and Holmdahl Clin. Exp. Immunol. 1993 94:459)。選択的BTKインヒビターは、マウス関節炎モデルにおいて用量依存的な有効性を実証した(Z. Pan et al., Chem. Med Chem. 2007 2:58-61)。
BTKは、疾患プロセスに関与し得るB細胞以外の細胞によっても発現される。BTKは、骨髄性細胞におけるFc−ガンマシグナリングの主要な構成要素である。例えば、BTKは肥満細胞によって発現され、BTK欠損骨髄由来肥満細胞は、抗原誘導の脱顆粒障害(impaired antigen induced degranulation)を実証している(Iwaki et al. J. Biol. Chem. 2005 280:40261)。これは、BTKが、アレルギーおよび喘息などの病的な肥満細胞応答を処置するのに有用であり得ることを示す。BTK活性がないXLA患者からの単球もまた、刺激に続いて、減少したTNFアルファ産生を示す(Horwood et al. J Exp Med 197:1603, 2003)。したがって、TNFアルファ媒介炎症は、小分子BTKインヒビターによってモジュレートされ得る。
本発明の概要
1−(4−{[6−アミノ−5−(4−フェノキシ−フェニル)−ピリミジン−4−イルアミノ]−メチル}−4−フルオロ−ピペリジン−1−イル)−プロペノン(化合物1)の固体の形態、およびこれらの薬学的に許容し得る組成物は、BTKのインヒビターとして有効であることが今や見出された。
一側面において、化合物1は、本明細書において記載され特徴づけられるとおりの形態A2と称される実質的に結晶でありおよび塩遊離形態にある。一側面において、化合物1は、本明細書において記載され特徴づけられるとおりの形態A1と称される実質的に結晶でありおよび塩遊離形態にある。一側面において、化合物1は、本明細書において記載され特徴づけられるとおりの形態HCl−NF1と称される実質的に結晶でありおよび塩遊離形態にある。一側面において、化合物1は、本明細書において記載され特徴づけられるとおりの形態HCl−NF2と称される実質的に結晶でありおよび塩遊離形態にある。一側面において、化合物1は、本明細書において記載され特徴づけられるとおりの形態HCl−NF3と称される実質的に結晶でありおよび塩遊離形態にある。一側面において、化合物1は、本明細書において記載され特徴づけられるとおりの形態HBr−NF1と称される実質的に結晶でありおよび塩遊離形態にある。一側面において、化合物1は、本明細書において記載され特徴づけられるとおりの形態HBr−NF2と称される実質的に結晶でありおよび塩遊離形態にある。ある側面において、化合物1は、シュウ酸塩形態シュウ酸−NF1である。ある側面において、化合物1は、マレイン酸塩形態マレイン酸−NF1である。ある側面において、化合物1は、マレイン酸塩形態マレイン酸−NF2である。ある側面において、化合物1は、フマル酸塩形態フマル酸NF1である。ある側面において、化合物1は、フマル酸塩形態フマル酸NF2である。ある側面において、化合物1は、フマル酸塩形態フマル酸NF3である。ある側面において、化合物1は、フマル酸塩形態フマル酸NF4である。ある側面において、化合物1は、フマル酸塩形態フマル酸NF5である。ある側面において、化合物1は、メシル酸塩形態メシル酸−NF1である。
固体の、薬物としてその有効性に関係がある特性は、固体の形態に依存し得る。例えば、原薬(a drug substance)において、固体形態のバリエーションは、融点、溶解速度(dissolution rate)、経口吸収、バイオアベイラビリティ、毒性検査の結果(toxicology results)、および臨床試験結果などの特性において相違に繋がり得る。
以下の固体形態のある利点は、以下を包含する。
A1:極めて良好な結晶化度を有する結晶型形態;高熱安定性(mp〜160C);Ph.Eur. (section 5.11)によりわずかに吸湿性。
A2:極めて良好な結晶化度を有する結晶型形態;高熱安定性(mp〜168C);Ph.Eur. (section 5.11)によりわずかに吸湿性。
塩酸塩形態HCl−NF1:極めて良好な結晶化度を有する結晶型形態;高熱安定性(mp/dec〜200 oC);Ph.Eur.(section 5.11)によりわずかに吸湿性;1:1塩化学量論;生物関連の(biorelevant)腸管培地(intestinal media)における結晶の無溶媒形態A1と比較してよい高い溶解レベル(2h);A1より約4倍高いFaSSIF。
塩酸塩形態HCl−NF2:結晶型形態;高熱安定性(mp/dec〜192 oC);1:1塩化学量論
塩酸塩形態HCl−NF3:極めて良好な結晶化度を有する結晶型形態;高熱安定性(mp/dec〜200 oC);1:1塩化学量論。
臭化水素酸塩形態HBr−NF1:極めて良好な結晶化度を有する結晶型形態;高熱安定性(mp/dec〜203 oC);Ph.Eur.(section 5.11)によりわずかに吸湿性;1:1塩化学量論;生物関連の(biorelevant)腸管培地(intestinal media)における結晶の無溶媒形態A1と比較してよい高い溶解レベル(2h);A1より約3倍高いFaSSIF。
臭化水素酸塩形態HBr−NF2:結晶型形態;高熱安定性(mp/dec〜173 oC);Ph.Eur.(section 5.11)によりわずかに吸湿性;1:1塩化学量論。
シュウ酸塩形態NF1:極めて良好な結晶化度を有する結晶型形態;高熱安定性(mp/dec〜173 oC);Ph.Eur.(section 5.11)によりわずかに吸湿性;1:0.5塩化学量論;生物関連の(biorelevant)腸管培地(intestinal media)における結晶の無溶媒形態A1と比較してよい高い溶解レベル(2h);A1より約4倍高いFaSSIF。
マレイン酸塩形態NF1:極めて良好な結晶化度を有する結晶型形態;高熱安定性(mp/dec〜139 oC);Ph.Eur.(section 5.11)によりわずかに吸湿性;1:1塩化学量論。
マレイン酸塩形態NF2:極めて良好な結晶化度を有する結晶型形態;1:1塩化学量論。
フマル酸塩形態NF1:結晶型形態;高熱安定性(mp/dec〜173 oC);Ph.Eur.(section 5.11)によりわずかに吸湿性;1:1塩化学量論;生物関連の腸管培地における結晶の無溶媒形態A1と比較してよい高い溶解レベル(2h);A1より約2倍高いFaSSIF。
フマル酸塩形態NF2:良好な結晶化度を有する結晶型形態;高熱安定性(相転移〜90 oC;NF-1まで転移);1:1塩化学量論。
フマル酸塩形態NF3:極めて良好な結晶化度を有する結晶型形態;高熱安定性(相転移〜70 oC;NF-1まで転移);1:1塩化学量論。
フマル酸塩形態NF4:良好な結晶化度を有する結晶型形態;高熱安定性(mp/dec〜140 oC)。
フマル酸塩形態NF5:結晶型形態;高熱安定性(mp/dec〜158 oC);1:1塩化学量論。
メシル酸−塩形態NF1:良好な結晶化度を有する結晶型形態;高熱安定性(mp/dec〜196 oC);Ph.Eur.(section 5.11)によりわずかに吸湿性;1:1塩化学量論。
化合物1の固体形態、およびその薬学的に許容し得る組成物は、BTKに関連する様々な疾患、障害または状態を処置するのに有用である。かかる疾患、障害、または状態は、本明細書に記載のものを包含する。
図1:形態A1の粉末X線ディフラクトグラム。
図2:ほぼA軸に沿って見られた遊離塩基形態A1の単結晶構造。
図3:遊離塩基形態A1のDSCスキャン(5K/min)。
図4:遊離塩基形態A1のTGAスキャン(5K/min)。
図5:遊離塩基形態A1の水蒸気吸着等温線(25℃)。
図6:遊離塩基形態A1の粉末X線ディフラクトグラム。
図7:ほぼA軸に沿って見られた遊離塩基形態A2の単結晶構造。
図8:遊離塩基形態A2のDSCスキャン(5K/min)。
図9:遊離塩基形態A2のTGAスキャン(5K/min)。
図10:遊離塩基形態A2の水蒸気吸着等温線(25℃)。
図11:塩酸塩形態HCl−NF1の粉末X線ディフラクトグラム。
図12:塩酸塩形態HCl−NF1のDSCスキャン(5K/min)。
図13:塩酸塩形態HCl−NF1のTGAスキャン(5K/min)。
図14:塩酸塩形態HCl−NF1の水蒸気吸着等温線(25℃)。
図15:塩酸塩形態HCl−NF2の粉末X線ディフラクトグラム。
図16:塩酸塩形態HCl−NF2のDSCスキャン(5K/min)。
図17:塩酸塩形態HCl−NF2のTGAスキャン(5K/min)。
図18:塩酸塩形態HCl−NF3の粉末X線ディフラクトグラム。
図19:塩酸塩形態HCl−NF3のDSCスキャン(5K/min)。
図20:塩酸塩形態HCl−NF3のTGAスキャン(5K/min)。
図21:臭化水素酸塩形態HBr−NF1の粉末X線ディフラクトグラム。
図22:臭化水素酸塩形態HBr−NF1のDSCスキャン(5K/min)。
図23:臭化水素酸塩形態HBr−NF1のTGAスキャン(5K/min)。
図24:臭化水素酸塩形態HBr−NF1の水蒸気吸着等温線(25℃)。
図25:臭化水素酸塩形態HBr−NF2の粉末X線ディフラクトグラム。
図26:臭化水素酸塩形態HBr−NF2のDSCスキャン(5K/min)。
図27:臭化水素酸塩形態HBr−NF2のTGAスキャン(5K/min)。
図28:臭化水素酸塩形態HBr−NF2の水蒸気吸着等温線(25℃)。
図29:シュウ酸塩形態シュウ酸−NF1の粉末X線ディフラクトグラム。
図30:シュウ酸塩形態シュウ酸−NF1のDSCスキャン(5K/min)。
図31:シュウ酸塩形態シュウ酸−NF1のTGAスキャン(5K/min)。
図32:シュウ酸塩形態シュウ酸−NF1の水蒸気吸着等温線(25℃)。
図33:マレイン酸塩形態マレイン酸−NF1の粉末X線ディフラクトグラム。
図34:マレイン酸塩形態マレイン酸−NF1のDSCスキャン(5K/min)。
図35:マレイン酸塩形態マレイン酸−NF1のTGAスキャン(5K/min)。
図36:マレイン酸塩形態マレイン酸−NF1の水蒸気吸着等温線(25℃)。
図37:マレイン酸塩形態マレアート−NF2の粉末X線ディフラクトグラム。
図38:フマル酸塩形態フマル酸NF1の粉末X線ディフラクトグラム。
図39:フマル酸塩形態フマル酸NF1のDSCスキャン(5K/min)。
図40:フマル酸塩形態フマル酸NF1のTGAスキャン(5K/min)。
図41:フマル酸塩形態フマル酸NF1の水蒸気吸着等温線(25℃)。
図42:フマル酸塩形態フマル酸NF2の粉末X線ディフラクトグラム。
図43:フマル酸塩形態フマル酸NF2のDSCスキャン(5K/min)。
図44:フマル酸塩形態フマル酸NF2のTGAスキャン(5K/min)。
図45:フマル酸塩形態フマル酸NF3の粉末X線ディフラクトグラム。
図46:フマル酸塩形態フマル酸NF3 のDSCスキャン(5K/min)。
図47:フマル酸塩形態フマル酸NF3のTGAスキャン(5K/min)。
図48:フマル酸塩形態フマル酸NF4の粉末X線ディフラクトグラム。
図49:フマル酸塩形態フマル酸NF4のDSCスキャン(5K/min)。
図50:フマル酸塩形態フマル酸NF4のTGAスキャン(5K/min)。
図51:フマル酸塩形態フマル酸NF5の粉末X線ディフラクトグラム。
図52:フマル酸塩形態フマル酸NF5のDSCスキャン(5K/min)。
図53:フマル酸塩形態フマル酸NF5のTGAスキャン(5K/min)。
図54:メシル酸塩形態メシル酸−NF1の粉末X線ディフラクトグラム。
図55:メシル酸塩形態メシル酸−NF1のDSCスキャン(5K/min)。
図56:メシル酸塩形態メシル酸−NF1のTGAスキャン(5K/min)。
図57:メシル酸塩形態メシル酸−NF1の水蒸気吸着等温線(25℃)。
ある態様の詳細な記載
1. 本発明の化合物の一般記載
ある側面において、本発明は、BTKのインヒビターを提供する。いくつかの態様において、かかる化合物は、本明細書に記載の式で表されるもの、またはその薬学的許容し得る塩を包含し、ここで可変の各々は、本明細書に定義され記載されるとおりである。
2. 化合物および定義
本明細書に使用されるとき、用語「アモルファス(の)」は、分子の無秩序配置からなり、識別可能な結晶格子を保有しない固体形態を指す。
本明細書に使用されるとき「結晶(の)」は、結晶固体が厳格な長距離秩序を有することができるように、構造単位が、固定された幾何パターンまたは格子で配置されている、化合物または組成物を指す。結晶構造を構成する構造単位は、原子、分子、またはイオンであり得る。結晶固体は明確な融点を示す。
用語「化学的に安定した」は、本明細書に使用されるとき、化合物1の固体形態が、特定された条件、例として、40℃/75%相対湿度で、特定の期間、例として1日、2日、3日、1週、2週、またはこれより長い期間供されたとき、1以上の異なる化学化合物へ分解されないことを意味する。いくつかの態様において、25%未満の化合物1の固体形態が分解され、いくつかの態様において、特定された条件下、約20%未満、約15%未満、約10%未満、約5%未満、約3%未満、約1%未満、約0.5%未満の化合物1の形態が分解される。いくつかの態様において、非検出可能な量の化合物1の固体形態が分解される。
用語「物理的に安定した」は、本明細書に使用されるとき、化合物1の固体形態が、特定の条件、例として、40℃/75%相対湿度で、特定の期間、例として1日、2日、3日、1週、2週、またはこれより長い期間供されたとき、1以上の異なる物理的な化合物1の形態(例として、XRPD、DSC等々によって測定されるとおりに異なる固体形態)へ変化しないことを意味する。いくつかの態様において、25%未満の化合物1の固体形態が、特定された条件に供されたとき、1以上の異なる物理的な形態へ変化する。いくつかの態様において、約20%未満、約15%未満、約10%未満、約5%未満、約3%未満、約1%未満、約0.5未満%の化合物1の固体形態が、特定された条件に供されたとき、1以上の異なる物理的な化合物1の形態へ変化する。いくつかの態様において、非検出可能な量の化合物1の固体形態が、1以上の物理的に異なる化合物1の固体形態へ変化する
本明細書に使用されるとき、句「実質的にアモルファスの化合物1」は、句「アモルファスの化合物1」、「結晶の化合物1が実質的にないアモルファスの化合物1」、および「実質的にアモルファスの1−(4−{[6−アミノ−5−(4−フェノキシ−フェニル)−ピリミジン−4−イルアミノ]−メチル}−ピペリジン−1−イル)−プロペノン」と交換可能に使用される。いくつかの態様において、実質的にアモルファスの化合物1は、約30%未満の結晶の化合物1、例えば、約30%未満の結晶の化合物1、例として、約25%未満の結晶の化合物1、約20%未満の結晶の化合物1、約15%未満の結晶の化合物1、約10%未満の結晶の化合物1、約5%未満の結晶の化合物1、約2%未満の結晶の化合物1を有する。
本明細書に使用されるとき、句「実質的に結晶の化合物1」は、句「化合物1」、および「アモルファスの化合物1が実質的にない結晶の化合物1」と交換可能に使用される。いくつかの態様において、実質的に結晶の化合物1は、約30%未満のアモルファスの化合物1または他の固体形態、例えば、約30%未満のアモルファスの化合物1または他の固体形態、例として、約25%未満のアモルファスの化合物1または他の固体形態、約20%未満のアモルファスの化合物1または他の固体形態、約15%未満のアモルファスの化合物1または他の固体形態、約10%未満のアモルファスの化合物1または他の固体形態、約5%未満のアモルファスの化合物1または他の固体形態、約2%未満のアモルファスの化合物1または他の固体形態を有する。いくつかの態様において、実質的に結晶の化合物1は、約1%未満のアモルファスの化合物1または他の固体形態を有する。
用語「実質的にない」(句「形態Xが実質的にない」などで)は、化合物1の指定された固体形態(例として、本明細書に記載のアモルファス形態または結晶形態)を指すとき、20%未満(重量で)の指定された形態(単数または複数)または混合形態(co−form)(単数または複数)(例として、化合物1の結晶形態またはアモルファス形態)が存在し、より好ましくは、10%未満(重量で)の指定された形態(単数または複数)が存在し、より好ましくは、5%未満(重量で)の指定された形態(単数または複数)が存在し、最も好ましくは、1%未満(重量で)の指定された形態(単数または複数)が存在することを意味する。
用語「実質的に純粋な」は、化合物1の指定された固体形態(例として、本明細書に記載のアモルファスの固体形態または結晶の固体形態)を指すとき、指定された固体形態が、化合物1の代替の(alternate)多形もしくは同形の結晶形態(単数または複数)または混合形態(単数または複数)などの、20%未満(重量で)の残余構成要素を含有することを意味する。実質的に純粋な化合物1の固体形態は、10%未満(重量で)の代替の多形または同形の結晶化合物1の形態、より好ましくは5%未満(重量で)の代替の多形または同形の結晶化合物1の形態、最も好ましくは1%未満(重量で)の代替の多形または同形の結晶化合物1の形態を含有することが好ましい。
本明細書に使用されるとき、「分散体」は、第1物質(分散相)が不連続単位で、第2物質(連続相またはビヒクル)全体にわたり分布している分散系を指す。分散相のサイズは大幅に変動し得る(例として、サイズの面で、ナノメートルの大きさ〜数ミクロン(multiple microns)のコロイド粒子)。一般に、分散相は、固体、液体、または気体であり得る。固体分散体のケースにおいて、分散相および連続相はともに、固体である。医薬用途において、固体分散体は、アモルファスのポリマー(連続相)中の結晶の薬物(分散相)、または代わりに、アモルファスのポリマー(連続相)中のアモルファスの薬物(分散相)を包含し得る。いくつかの態様において、アモルファスの固体分散体が、分散相を構成するポリマーを包含し、および薬物が連続相を構成する。いくつかの態様において、分散体は、アモルファスの化合物1または実質的にアモルファスの化合物1を包含する。
用語「固体のアモルファスの分散体」は一般に、2以上の構成要素の固体分散体を指し、大抵、薬物およびポリマーであるが、界面活性剤または他の医薬賦形剤などの他の構成要素も含有し得、ここで化合物1は、アモルファスまたは実質的にアモルファス(例として、結晶の化合物1が実質的にない)であり、およびアモルファスの薬物の物理的な安定性および/または溶解性および/または溶解性が、他の構成要素によって増強される。
本明細書に使用されるとき、用語「約」および「およそ」は、組成物または剤形の成分の用量、量、または重量パーセントに関連して使用されるとき、特定された用量、量、または重量パーセントから得られる薬理作用と同等の薬理作用を提供するものと当業者によって認識される用量、量、または重量パーセントを意味する。具体的に言うと、用語「約」または「およそ」は、当業者によって決定されたとおりの具体的な値に対する許容し得る誤差を意味するが、これはその値がどのように測定または決定されたかに一部依存する。ある態様において、用語「約」および「およそ」は、1、2、3、または4の標準偏差内を意味する。ある態様において、用語「約」または「およそ」は、所与の値または範囲の30%、25%、20%、15%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、または0.05%内を意味する。
略語「XRPD」は、X線粉末回折を表す。
略語「DSC」は、示差走査熱量測定を表す。
略語「TGA」は、熱重量分析を表す
本発明の化合物は、上に一般に記載されるものを包含し、さらに本明細書に開示のクラス、サブクラス、および種(the classes, subclasses, and species)によって説明される。本明細書に使用されるとき、そのように示されない限り、以下の定義が適用されるものとする。本発明の目的上、化学元素は、元素周期表(CAS版、Handbook of Chemistry and Physics, 75th Ed)に従って同定される。加えて、有機化学の一般原則は、「有機化学」(Thomas Sorrell, University Science Books, Sausalito: 1999)、および「マーチ有機化学(March’s Advanced Organic Chemistry)」(5th Ed., Ed.: Smith, M.B. and March, J., John Wiley & Sons, New York: 2001)に記載されており、これらの全内容は参照により本明細書に組み込まれる。
本明細書に使用されるとき、用語「薬学的に許容し得る塩」は、正しい医学的判断の範囲内で過度な毒性、刺激(irritation)、アレルギー反応等のないヒトおよび下等動物の組織との接触における使用に好適であり、かつ合理的なリスク対効果比(benefit/risk ratio)に見合う、それらの塩を指す。薬学的に許容し得る塩は当該技術分野において周知である。例えば、S.M. Bergeらは、薬学的に許容し得る塩をJ. Pharmaceutical Sciences, 1977, 66, 1−19(これは参照により本明細書に組み込まれる)に詳細に記載している。本発明の化合物の薬学的に許容し得る塩は、好適な無機酸および無機塩基ならびに有機酸および有機塩基に由来するものを包含する。薬学的に許容し得る非毒性の酸付加塩の例は、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸、および過塩素酸などの無機酸とともに、または酢酸、シュウ酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸、もしくはマロン酸などの有機酸とともに形成されるか、あるいはイオン交換などの当該技術分野において使用される他の方法を使用することによって形成される、アミノ基の塩である。他の薬学的に許容し得る塩は、アジピン酸、アルギン酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、重硫酸、ホウ酸、酪酸、カンファー酸(camphorate)、カンファースルホン酸(camphorsulfonate)、クエン酸、シクロペンタンプロピオン酸、ジグルコン酸(diグルコン酸)、ドデシル硫酸、エタンスルホン酸、ギ酸、フマル酸、グルコヘプトン酸、グリセロリン酸、グルコン酸、ヘミ硫酸、ヘプタン酸、ヘキサン酸、ヨウ化水素酸、2−ヒドロキシ−エタンスルホン酸、ラクトビオン酸、乳酸、ラウリン酸、ラウリル硫酸、リンゴ酸、マレイン酸、マロン酸、メタンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、ニコチン酸、硝酸、オレイン酸、シュウ酸、パルミチン酸、パモ酸、ペクチン酸(pectinate)、過硫酸、3−フェニルプロピオン酸、リン酸、ピバル酸、プロピオン酸、ステアリン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、チオシアン酸、p−トルエンスルホン酸、ウンデカン酸、吉草酸の塩等を包含する。
適切な塩基に由来する塩は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムおよびN(C1〜4アルキル)の塩を包含する。代表的なアルカリまたはアルカリ土類金属の塩は、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム等を包含する。さらに、薬学的に許容し得る塩は、適切な場合であるが、ハロゲン化物、水酸化物、カルボン酸、硫酸、リン酸、硝酸、低級アルキルスルホン酸およびアリールスルホン酸などの対イオンを使用して形成される、非毒性のアンモニウム、四級アンモニウム、およびアミンのカチオンを包含する。
そのように述べられない限り、本明細書に描かれる構造体はまた、その構造体の全異性体(例として、鏡像異性体、ジアステレオマー、および幾何異性体(または配座異性体));例えば、各不斉中心に対するRおよびSの立体配置(configurations)、ZおよびEの二重結合の異性体、ならびにZおよびEの配座異性体も包含することが意図される。したがって、本化合物の、単一の立体化学の異性体、ならびに鏡像異性体、ジアステレオマー、および幾何異性体(または配座異性体)の混合物は、本発明の範囲内にある。そのように述べられない限り、本発明の化合物の全互変異性体は、本発明の範囲内にある。
本明細書に使用されるとき、用語「モジュレーター」は、測定可能な親和性をもって標的へ結合する化合物および/または標的を阻害する化合物として定義される。ある態様において、モジュレーターは、約50μM未満、約1μM未満、約500nM未満、約100nM未満、または約10nM未満のIC50および/または結合定数を有する。
用語「測定可能な親和性」および「測定できるほどに阻害する」は、本明細書に使用されるとき、本発明の化合物またはその組成物およびBTKを含む試料と、BTKを含む同等の試料(該化合物またはその組成物の不在化)との間のBTK活性における測定可能な変化を意味する。
3. 例示の化合物の記載
一側面に従うと、本発明は、固体形態の化合物1、
Figure 2021527685
またはその薬学的許容し得る塩を提供する。
ある側面において、本発明は、化合物1の固体形態A2、化合物1の固体形態A1、化合物1のHCl塩HCl−NF1、化合物1のHCl塩HCl−NF2、化合物1のHCl塩HCl−NF3、化合物1のHBr塩HBr−NF1、化合物1のHBr塩HBr−NF2、化合物1のシュウ酸塩形態シュウ酸−NF1、化合物1のマレイン酸塩形態マレイン酸−NF1、化合物1のマレイン酸塩形態マレアート−NF2、化合物1のフマル酸塩形態フマル酸NF1、化合物1のフマル酸塩形態フマル酸NF2、化合物1のフマル酸塩形態フマル酸NF3、化合物1のフマル酸塩形態フマル酸NF4、化合物1のフマル酸塩形態フマル酸NF5、または化合物1のメシル酸塩形態メシル酸−NF1を提供する。
一態様において、本発明は結晶形態A1として特徴づけられる化合物1を提供する。
ある態様において、形態A1は、17.4および20.0度での1以上の2θピークによって特徴づけられる。ある態様において、形態A1は、17.1、17.4、18.8、20.0、および21.1、度での1以上の2θピークによって特徴づけられる。ある態様において、形態A1は、17.1、17.4、18.8、20.0、および21.1、度での2以上の2θピークによって特徴づけられる。17.1、17.4、18.8、20.0、および21.1、度での3以上の2θピークによって特徴づけられる。17.1、17.4、18.8、20.0、および21.1、度での4以上の2θピークによって特徴づけられる。17.1、17.4、18.8、20.0、および21.1、度での2θ ピークによって特徴づけられる。
ある態様において、形態A1は、
Figure 2021527685
での2θピークによって特徴づけられる。
別の態様において、形態A1は、図1と実質的に同様の回折パターンによって特徴づけられる。
遊離塩基形態A2の粉末X線回折パターンは、European Pharmacopeia 6th Edition chapter 2.9.33に記載のとおりの標準的な技法によって得られ、以下のX線粉末ディフラクトグラム(単色Cu−Kα放射線、λ=1.5406Å、Stoe StadiP 611 KL透過回折計)によって特徴づけられた。
ある態様において、形態A1は、格子パラメータ(298K)a=12.8483(4)Å、b=12.8585(3)Å、c=28.5734(9)Å、およびβ= 97.950(3)° (α=γ=90°を有する)で単斜晶空間群P21/nを有する結晶形態によって特徴づけられる。合理的にまとめると(rounded)、パラメータは、a=12.8±0.1Å、b=12.9±0.1Å、c=28.6±0.1Å、およびβ=98.0±0.1°(α=γ=90°を有する)である。単結晶構造から、形態A1が無水形態を表すことが明らかである。単結晶X線構造データが遊離塩基形態A1でも同様に得られた(Agilentからの、298KでCu Ka放射線を使用するCCD検出器を備えたSuperNova diffractometer)。
ある態様において、形態A1は、無水形態である。
形態A1の他の物理的な特性は、以下を包含する:形態A1の熱挙動は、約160℃で融解ピーク開始を示した。熱重量分析はこの温度まで約0.2%m/mの低い重量減少を表した。DSCおよびTGAプロファイルは下に表示した。形態A1のDSCスキャンは、50mL/minで窒素パージガスを使用して加熱率5K/minでMettler−Toledo DSC1上で得られた。形態A1のTGAスキャンは50mL/minで窒素パージガスを使用して加熱率5K/minでMettler−Toledo TGA851上で得られた。形態A1の水蒸気吸着挙動は、相対湿度(rh)範囲0〜80%rhにおいて水取り込みレベル≦1%m/mを表し、および相対湿度(rh)範囲90−98%rhにおいてわずかに上がった水取り込みレベル≦2%m/mを表した。形態A1は、Ph.Eur. Criteria(section 5.11)によりわずかに吸湿性として分類され得る。形態A1の水蒸気吸着等温線(25℃)は、図において提供される。水蒸気吸着等温線は、SMSからのDVS−固有のシステム上で得られた。形態A1の37℃での熱力学的溶解度(24h)は、Fasted-State Simulated Intestinal Fluid [FaSSIF、pH 6.5]において、約17μg/mL、およびUSPリン酸緩衝液[pH7.4]において約1μg/mLになるように夫々決定された(例6参照)。37℃でのFasted-State Simulated Intestinal Fluid[FaSSIF、pH 6.5]における形態A1の溶解レベルは、2h後に約17μg/mLになるように決定された(例7参照)。概して、遊離塩基形態A1は、より大スケールにおいて良好な製造可能性を有する良好な固体状態特性(良好な結晶化度、わずかに吸湿性、高熱安定性)を表した。
一態様において、本発明は、結晶形態A2として特徴づけられる
ある態様において、形態A2は、17.0、18.7、および21.7度での1以上の2θe ピークによって特徴づけられる。ある態様において、形態A2は、17.0、18.7、および21.7度での2以上の2θピークによって特徴づけられる。ある態様において、形態A2は、17.0、18.7、および21.7度での2θ ピークによって特徴づけられる。
ある態様において、形態A2は、7.5、10.8、17.0、17.5、18.7、20.5、21.7、22.3、23.6、および24.0、度での1以上の2θ ピークによって特徴づけられる。ある態様において、形態A2は、7.5、10.8、17.0、17.5、18.7、20.5、21.7、22.3、23.6、および24.0、度での2以上の2θ ピークによって特徴づけられる。ある態様において、形態A2は、7.5、10.8、17.0、17.5、18.7、20.5、21.7、22.3、23.6、および24.0、度での3以上の2θ ピークによって特徴づけられる。ある態様において、形態A2は、7.5、10.8、17.0、17.5、18.7、20.5、21.7、22.3、23.6、および24.0、度での4以上の2θ ピークによって特徴づけられる。ある態様において、形態A2は、7.5、10.8、17.0、17.5、18.7、20.5、21.7、22.3、23.6、および24.0、度での5以上の2θ ピークによって特徴づけられる。ある態様において、形態A2は、7.5、10.8、17.0、17.5、18.7、20.5、21.7、22.3、23.6、および24.0、度での6以上の2θ ピークによって特徴づけられる。ある態様において、形態A2は、7.5、10.8、17.0、17.5、18.7、20.5、21.7、22.3、23.6、および24.0、度での7以上の2θ ピークによって特徴づけられる。ある態様において、形態A2は、7.5、10.8、17.0、17.5、18.7、20.5、21.7、22.3、23.6、および24.0、度での2θ ピークによって特徴づけられる。
ある態様において、形態A2は、
Figure 2021527685
での2θ ピークによって特徴づけられる。
別の態様において、形態A2は、実質的に図6のものと同様の回折パターンによって特徴づけられる。
遊離塩基形態A2の粉末X線回折パターンは、European Pharmacopeia 6th Edition chapter 2.9.33 に記載の通りの標準的な技法によって得られ、および以下のX線粉末ディフラクトグラム(単色Cu−Kα1放射線、λ=1.5406Å、Stoe StadiP 611 KL透過回折計)によって特徴づけられた。
ある態様において、形態A2は、(200Kでの)格子パラメータa=9.5326(12)Å、b=10.7284(14)Å、c=12.7734(16)Å、およびα=70.960(12)°、β=68.852(11)°、γ=71.900(11)°を有する三斜空間群P−1において結晶化する。合理的にまとめると(rounded)、パラメータは、a=9.5±0.1A、b=10.7±0.1A、c=12.8±0.1A、およびα=71.0±0.1°、β=68.9±0.1°γ=71.9±0.1°である。単結晶構造から、形態A2が無水形態を表すことは明らかである。
ある態様において、形態A2は無水形態である。ある態様において遊離塩基形態A2は結晶の無水形態である。
形態A2の他の物理的な特性は以下を包含する:形態A2のT熱挙動は、約168℃で融解ピーク開始を示した。熱重量分析は、この温度まで約0.2%m/mの低い重量減少を表した。DSCおよびTGAプロファイルは、図において表示される。形態A2のDSCスキャンは50mL/minで窒素パージガスを使用して加熱率5K/minでMettler−Toledo DSC821e上で得られた。形態A2のTGAスキャンは50mL/minで窒素パージガスを使用して加熱率5K/minでMettler−Toledo TGA851上で得られた。形態A2の水蒸気吸着挙動は、相対湿度(rh)範囲0〜80%rhにおいて水取り込みレベル≦1%m/mを表し、および相対湿度(rh)範囲90−98%rhにおいて極めてわずかに上がった水取り込みレベル≦2%m/mを表した。形態A2は、Ph.Eur. Criteria(section 5.11)によりわずかに吸湿性として分類され得る。形態A2の水蒸気吸着等温線(25℃)は、下に表示される。水蒸気吸着等温線は、SMSからのDVS−固有のシステム上で得られた。形態A2の37℃での熱力学的溶解度(24h)は、Fasted-State Simulated Intestinal Fluid [FaSSIF、pH 6.5]において、約10μg/mL、およびUSPリン酸緩衝液[pH7.4]において約2μg/mLになるように夫々決定された(例6参照)。37℃でのFasted-State Simulated Intestinal Fluid[FaSSIF、pH 6.5]における形態A2の溶解レベルは、2h後に約8μg/mLになるように決定された(例7参照)。概して、遊離塩基形態A2は、より大スケールにおいて良好な製造可能性を有する良好な固体状態特性(良好な結晶化度、わずかに吸湿性、高熱安定性)を表した。
一態様において、本発明は、塩酸塩形態HCl−NF1として特徴づけられる化合物1を提供する。
ある態様において、形態HCl−NF1は、15.7、19.1、20.3、および20.8度での2θピークの1以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態HCl−NF1は、15.7、19.1、20.3、および20.8度での2θピークの2以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態HCl−NF1は、15.7、19.1、20.3、および20.8度での2θピークによって特徴づけられる。
ある態様において、形態HCl−NF1は、10.3、13.7、15.7、19.1、20.3、20.8、および21.9度での2θピークの1以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態HCl−NF1は、10.3、13.7、15.7、19.1、20.3、20.8、および21.9度での2θピークの2以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態HCl−NF1は、10.3、13.7、15.7、19.1、20.3、20.8、および21.9度での2θピークの3以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態HCl−NF1は、10.3、13.7、15.7、19.1、20.3、20.8、および21.9度での2θピークの4以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態HCl−NF1は、10.3、13.7、15.7、19.1、20.3、20.8、および21.9度での2θピークの5以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態HCl−NF1は、10.3、13.7、15.7、19.1、20.3、20.8、および21.9度での2θピークの6以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態HCl−NF1は、10.3、13.7、15.7、19.1、20.3、20.8、および21.9度での2θピークによって特徴づけられる。
ある態様において、形態HCl−NF1は、
Figure 2021527685
での2θピークによって特徴づけられる。
別の態様において、形態HCl−NF1は、図11と実質的に同様の回折パターンによって特徴づけられる。
形態HCl−NF1の粉末X線回折パターンは、European Pharmacopeia 6th Edition chapter 2.9.33 に記載の通りの標準的な技法によって得られ、および以下のX線粉末ディフラクトグラム(単色Cu−Kα1放射線、λ=1.5406Å、Stoe StadiP 611 KL透過回折計)によって特徴づけられた。
別の態様において、形態HCl−NF1は、結晶の無水形態として特徴づけられる。
形態HCl−NF1の他の物理的な特性は以下を包含する:塩酸塩形態HCl−NF1の熱挙動は、約200℃で融解ピーク開始を示した。熱重量分析は、この温度まで約0.7%m/mの低い重量減少を表した。DSCおよびTGAプロファイルは、図において表示される。塩酸塩形態HCl−NF1のDSCスキャンは50mL/minで窒素パージガスを使用して加熱率5K/minでMettler−Toledo DSC821e上で得られた。塩酸塩形態HCl−NF1のTGAスキャンは50mL/minで窒素パージガスを使用して加熱率5K/minでMettler−Toledo TGA851上で得られた。形態HCl−NF1の水蒸気吸着挙動は、相対湿度(rh)範囲0〜80%rhにおいて少量の水取り込みレベル≦1%m/mを表し、および相対湿度(rh)範囲90−98%rhにおいてわずかに上がった水取り込みレベル≦5%m/mを表した。塩酸塩形態HCl−NF1は、Ph.Eur. Criteria(section 5.11)によりわずかに吸湿性として分類され得る。塩酸塩形態HCl−NF1の水蒸気吸着等温線(25℃)は、図に表示される。水蒸気吸着等温線は、SMSからのDVS−固有のシステム上で得られた。塩酸塩形態HCl−NF1の37℃での溶解度レベルは、Fasted-State Simulated Intestinal Fluid [FaSSIF、pH 6.5]において、2h後に約46μg/mLになるように決定された(例7参照)。概して、塩酸塩形態HCl−NF1は、良好な固体状態特性(良好な結晶化度、わずかに吸湿性、高熱安定性)を表した。
一態様において、本発明は、塩酸塩形態HCl−NF2として特徴づけられる。
ある態様において、形態HCl−NF2は、7.8、13.0、および15.6度での2θピークの1以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態HCl−NF2は、7.8、13.0、および15.6度での2θピークの2以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態HCl−NF2は、7.8、13.0、および15.6度での2θピークによって特徴づけられる。
ある態様において、形態HCl−NF2は、6.5、7.8、9.1、13.0、および22.0度での2θピークの1以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態HCl−NF2は、6.5、7.8、9.1、13.0、および22.0度での2θピークの2以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態HCl−NF2は、6.5、7.8、9.1、13.0、および22.0度での2θピークの3以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態HCl−NF2は、6.5、7.8、9.1、13.0、および22.0度での2θピークの4以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態HCl−NF2は、6.5、7.8、9.1、13.0、および22.0度での2θピークによって特徴づけられる。
ある態様において、形態HCl−NF2は、
Figure 2021527685
での2θ ピークによって特徴づけられる。
別の態様において、形態HCl−NF2は、図15と実質的に同様の回折パターンによって特徴づけられる。
形態HCl−NF2の粉末X線回折パターンは、European Pharmacopeia 6th Edition chapter 2.9.33 に記載の通りの標準的な技法によって得られ、および以下のX線粉末ディフラクトグラム(単色Cu−Kα1放射線、λ=1.5406Å、Stoe StadiP 611 KL透過回折計)によって特徴づけられた。
別の態様において、形態HCl−NF2は、結晶の無水形態として特徴づけられる。
形態HCl−NF2の他の物理的特性は以下を包含する:塩酸塩形態HCl−NF2の熱挙動は約192℃で融解ピーク開始を示した。熱重量分析はこの温度まで約0.6%m/mの低い重量減少を表した。DSCおよびTGAプロファイルは図に表示した。塩酸塩形態HCl−NF2のDSCスキャンは、50mL/minで窒素パージガスを使用して加熱率5K/minでMettler−Toledo DSC1上で得られた。塩酸塩形態HCl−NF2のTGAスキャンは50mL/minで窒素パージガスを使用して加熱率5K/minでMettler−Toledo TGA/DSC1上で得られた。概して、塩酸塩形態HCl−NF2は良好な固体状態特性(結晶化度、高熱安定性)を表す。
一態様において、本発明は、塩酸塩形態HCl−NF3として特徴づけられる化合物1を提供する。
ある態様において、形態HCl−NF3は、14.8、16.8、20.1、および20.4、度での2θピークの1以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態HCl−NF3は、14.8、16.8、20.1、および20.4、度での2θピークの2以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態HCl−NF3は、14.8、16.8、20.1、および20.4、度での2θピークによって特徴づけられる。
ある態様において、形態HCl−NF3は、9.7、13.5、14.8、16.8、20.1、20.4、および23.0度での2θピークの1以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態HCl−NF3は、9.7、13.5、14.8、16.8、20.1、20.4、および23.0度での2θピークの2以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態HCl−NF3は、9.7、13.5、14.8、16.8、20.1、20.4、および23.0度での2θピークの3以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態HCl−NF3は、9.7、13.5、14.8、16.8、20.1、20.4、および23.0度での2θピークの4以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態HCl−NF3は、9.7、13.5、14.8、16.8、20.1、20.4、および23.0度での2θピークの5以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態HCl−NF3は、9.7、13.5、14.8、16.8、20.1、20.4、および23.0度での2θピークの6以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態HCl−NF3は、9.7、13.5、14.8、16.8、20.1、20.4、および23.0度での2θピークによって特徴づけられる。
ある態様において、形態HCl−NF3は、
Figure 2021527685
での2θ ピークによって特徴づけられる。
別の態様において、形態HCl−NF3は、図18と実質的に同様の回折パターンによって特徴づけられる。
形態HCl−NF3の粉末X線回折パターンは、European Pharmacopeia 6th Edition chapter 2.9.33 に記載の通りの標準的な技法によって得られ、および以下のX線粉末ディフラクトグラム(単色Cu−Kα1放射線、λ=1.5406Å、Stoe StadiP 611 KL透過回折計)によって特徴づけられた。
別の態様において、形態HCl−NF3は、結晶溶媒和物形態として特徴づけられる。
形態HCl−NF3の他の物理的特性は以下を包含する:塩酸塩形態HCl−NF3の熱挙動は約200℃で融解ピーク開始を示した。熱重量分析はこの温度まで約7%m/mの重量減少を表した。DSCおよびTGAプロファイルは図に表示した。塩酸塩形態HCl−NF3のDSCスキャンは、50mL/minで窒素パージガスを使用して加熱率5K/minでMettler−Toledo 821e上で得られた。塩酸塩形態HCl−NF3のTGAスキャンは50mL/minで窒素パージガスを使用して加熱率5K/minでMettler−Toledo TGA851上で得られた。概して、塩酸塩形態HCl−NF3は良好な固体状態特性(結晶化度、高熱安定性)を表す。
一態様において、本発明は、臭化水素酸塩形態HBr−NF1として特徴づけられる化合物1を提供する。
ある態様において、形態HBr−NF1は、6.9、19.1、20.4、20.8、および21.9度での2θピークの1以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態HBr−NF1は、6.9、19.1、20.4、20.8、および21.9度での2θピークの2以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態HBr−NF1は、6.9、19.1、20.4、20.8、および21.9度での2θピークによって特徴づけられる。
ある態様において、形態HBr−NF1は、6.9、13.6、15.5、16.5、19.1、20.4、20.8、21.9、および23.5度での2θピークの1以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態HBr−NF1は、6.9、13.6、15.5、16.5、19.1、20.4、20.8、21.9、および23.5度での2θピークの2以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態HBr−NF1は、6.9、13.6、15.5、16.5、19.1、20.4、20.8、21.9、および23.5度での2θピークの3以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態HBr−NF1は、6.9、13.6、15.5、16.5、19.1、20.4、20.8、21.9、および23.5度での2θピークの4以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態HBr−NF1は、6.9、13.6、15.5、16.5、19.1、20.4、20.8、21.9、および23.5度での2θピークの5以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態HBr−NF1は、6.9、13.6、15.5、16.5、19.1、20.4、20.8、21.9、および23.5度での2θピークの6以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態HBr−NF1は、6.9、13.6、15.5、16.5、19.1、20.4、20.8、21.9、および23.5度での2θピークの7以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態HBr−NF1は、6.9、13.6、15.5、16.5、19.1、20.4、20.8、21.9、および23.5度での2θピークによって特徴づけられる。
ある態様において、形態HBr−NF3は、
Figure 2021527685
での2θ ピークによって特徴づけられる。
別の態様において、形態HBr−NF1は、図21と実質的に同様の回折パターンによって特徴づけられる。
遊離塩基形態HBr-NF1の粉末X線回折パターンは、European Pharmacopeia 6th Edition chapter 2.9.33 に記載の通りの標準的な技法によって得られ、および以下のX線粉末ディフラクトグラム(単色Cu−Kα1放射線、λ=1.5406Å、Stoe StadiP 611 KL透過回折計)によって特徴づけられた。
別の態様において、形態HBr−NF1は、結晶の無水形態として特徴づけられる。
形態HBr−NF1の他の物理的な特性は以下を包含する:臭化水素酸塩形態HBr−NF1の熱挙動は、約203℃で融解ピーク開始を示した。熱重量分析は、この温度まで約0.8%m/mの低い重量減少を表した。DSCおよびTGAプロファイルは、図において表示される。臭化水素酸塩形態HBr−NF1のDSCスキャンは50mL/minで窒素パージガスを使用して加熱率5K/minでMettler−Toledo DSC821e上で得られた。臭化水素酸塩形態HBr−NF1のTGAスキャンは50mL/minで窒素パージガスを使用して加熱率5K/minでMettler−Toledo TGA851上で得られた。臭化水素酸塩形態HBr−NF1の水蒸気吸着挙動は、相対湿度(rh)範囲0〜80%rhにおいて少量の水取り込みレベル≦1%m/mを表し、および相対湿度(rh)範囲90−98%rhにおいてわずかに上がった水取り込みレベル≦5%m/mを表した。臭化水素酸塩形態HBr−NF1は、Ph.Eur. Criteria(section 5.11)によりわずかに吸湿性として分類され得る。臭化水素酸塩形態HBr−NF1の水蒸気吸着等温線(25℃)は、図に表示される。水蒸気吸着等温線は、SMSからのDVS−固有のシステム上で得られた。臭化水素酸塩形態HBr−NF1のFasted-State Simulated Intestinal Fluid [FaSSIF、pH 6.5]における、37℃での溶解度レベルは、2h後に約35μg/mLになるように決定された(例7参照)。概して、臭化水素酸塩形態HBr−NF1は、良好な固体状態特性(良好な結晶化度、わずかに吸湿性、高熱安定性)を表した。
一態様において、本発明は、臭化水素酸塩形態HBr−NF2としてとく庁づけられる化合物1を提供する。
ある態様において、形態HBr−NF2は、4.9、13.2、および20.0度での2θピークの1以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態HBr−NF2は、4.9、13.2、および20.0度での2θピークの2以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態HBr−NF2は、4.9、13.2、および20.0度での2θピークによって特徴づけられる。
ある態様において、形態HBr−NF2は、4.9、7.5、13.2、20.0、および20.6度での2θピークの1以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態HBr−NF2は、4.9、7.5、13.2、20.0、および20.6度での2θピークの2以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態HBr−NF2は、4.9、7.5、13.2、20.0、および20.6度での2θピークの3以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態HBr−NF2は、4.9、7.5、13.2、20.0、および20.6度での2θピークの4以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態HBr−NF2は、4.9、7.5、13.2、20.0、および20.6度での2θピークによって特徴づけられる。
ある態様において、形態HBr−NF2は、
Figure 2021527685
での2θ ピークによって特徴づけられる。
別の態様において、形態HBr−NF2は、図25と実質的に同様の回折パターンによって特徴づけられる。
遊離塩基形態HBr−NF2の粉末X線回折パターンは、European Pharmacopeia 6th Edition chapter 2.9.33に記載のとおりの標準的な技法によって得られ、およびに以下のX線粉末ディフラクトグラム(単色Cu−Kα放射線、λ=1.5406Å、Stoe StadiP 611 KL透過回折計)によって特徴づけられた。
別の態様において、形態HBr−NF2は、結晶の無水形態として特徴づけられる。
形態HBr−NF2の他の物理的な特性は以下を包含する:臭化水素酸塩形態HBr−NF2の熱挙動は、約173℃で融解ピーク開始を示した。熱重量分析は、この温度まで約1.3%m/mの重量減少を表した。DSCおよびTGAプロファイルは、図において表示される。臭化水素酸塩形態HBr−NF2のDSCスキャンは50mL/minで窒素パージガスを使用して加熱率5K/minでMettler−Toledo DSC821e上で得られた。臭化水素酸塩形態HBr−NF2のTGAスキャンは50mL/minで窒素パージガスを使用して加熱率5K/minでMettler−Toledo TGA/DSC1上で得られた。臭化水素酸塩形態HBr−NF2の水蒸気吸着挙動は、相対湿度(rh)範囲0〜80%rhにおいて少量の水取り込みレベル≦1%m/mを表し、および相対湿度(rh)範囲90−98%rhにおいて上がった水取り込みレベル≧5%m/mを表した。臭化水素酸塩形態HBr−NF2は、Ph.Eur. Criteria(section 5.11)によりわずかに吸湿性として分類され得る。臭化水素酸塩形態HBr−NF2の水蒸気吸着等温線(25℃)は、図に表示される。水蒸気吸着等温線は、SMSからのDVS−固有のシステム上で得られた。概して、臭化水素酸塩形態HBr−NF2は、良好な固体状態特性(良好な結晶化度、わずかに吸湿性、高熱安定性)を表した。
一態様において、本発明はシュウ酸塩形態シュウ酸−NF1として特徴づけられる化合物1を提供する。
ある態様において、形態シュウ酸−NF1は、16.2、17.7、18.6、21.1、および21.3、度での2θピークの1以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態シュウ酸−NF1は、16.2、17.7、18.6、21.1、および21.3、度での2θピークの2以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態シュウ酸−NF1は、16.2、17.7、18.6、21.1、および21.3、度での2θピークによって特徴づけられる。
ある態様において、形態シュウ酸−NF1は、8.2、10.4、13.0、16.2、17.7、18.6、21.1、21.3、および23.2度での2θピークの1以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態シュウ酸−NF1は、8.2、10.4、13.0、16.2、17.7、18.6、21.1、21.3、および23.2度での2θピークの2以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態シュウ酸−NF1は、8.2、10.4、13.0、16.2、17.7、18.6、21.1、21.3、および23.2度での2θピークの3以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態シュウ酸−NF1は、8.2、10.4、13.0、16.2、17.7、18.6、21.1、21.3、および23.2度での2θピークの4以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態シュウ酸−NF1は、8.2、10.4、13.0、16.2、17.7、18.6、21.1、21.3、および23.2度での2θピークの5以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態シュウ酸−NF1は、8.2、10.4、13.0、16.2、17.7、18.6、21.1、21.3、および23.2度での2θピークの6以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態シュウ酸−NF1は、8.2、10.4、13.0、16.2、17.7、18.6、21.1、21.3、および23.2度での2θピークの7以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態シュウ酸−NF1は、8.2、10.4、13.0、16.2、17.7、18.6、21.1、21.3、および23.2度での2θピークによって特徴づけられる。
ある態様において、形態シュウ酸−NF1は、
Figure 2021527685
での2θ ピークによって特徴づけられる。
別の態様において、形態シュウ酸−NF1は、図29と実質的に同様の回折パターンによって特徴づけられる。
遊離塩基形態シュウ酸−NF1の粉末X線回折パターンは、European Pharmacopeia 6th Edition chapter 2.9.33に記載のとおりの標準的な技法によって得られ、およびに以下のX線粉末ディフラクトグラム(単色Cu−Kα放射線、λ=1.5406Å、Stoe StadiP 611 KL透過回折計)によって特徴づけられた。
別の態様において、形態シュウ酸−NF1は、結晶の無水形態として特徴づけられる。
形態シュウ酸−NF1の他の物理的な特性は以下を包含する:シュウ酸塩形態シュウ酸−NF1の熱挙動は、約173℃で融解ピーク開始を示した。熱重量分析は、この温度まで約1.2%m/mの重量減少を表した。DSCおよびTGAプロファイルは、図において表示される。シュウ酸塩形態シュウ酸−NF1のDSCスキャンは50mL/minで窒素パージガスを使用して加熱率5K/minでMettler−Toledo DSC821e上で得られた。シュウ酸塩形態シュウ酸−NF1のTGAスキャンは50mL/minで窒素パージガスを使用して、加熱率5K/minでMettler−Toledo TGA851上で得られた。シュウ酸塩形態シュウ酸−NF1の水蒸気吸着挙動は、相対湿度(rh)範囲0〜80%rhにおいて少量の水取り込みレベル≦1%m/mを表し、および相対湿度(rh)範囲90−98%rhにおいてわずかに上がった水取り込みレベル≦5%m/mを表した。シュウ酸塩形態シュウ酸−NF1は、Ph.Eur. Criteria(section 5.11)によりわずかに吸湿性として分類され得る。シュウ酸塩形態シュウ酸−NF1の水蒸気吸着等温線(25℃)は、図に表示される。水蒸気吸着等温線は、SMSからのDVS−固有のシステム上で得られた。シュウ酸塩形態シュウ酸−NF1のFasted-State Simulated Intestinal Fluid [FaSSIF、pH 6.5]における37℃での溶解度レベルは、2h後に約53μg/mLになるように決定された(例7参照)。概して、シュウ酸塩形態シュウ酸−NF1は、良好な固体状態特性(良好な結晶化度、わずかに吸湿性、高熱安定性)を表した。
一態様において、本発明は、マレイン酸塩形態マレイン酸−NF1として特徴づけられる化合物1を提供する。
ある態様において、形態マレイン酸−NF1は、18.1、19.1、20.8、および24.8度での2θピークの1以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態マレイン酸−NF1は、18.1、19.1、20.8、および24.8度での2θピークの2以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態マレイン酸−NF1は、18.1、19.1、20.8、および24.8度での2θピークによって特徴づけられる。
ある態様において、形態マレイン酸−NF1は、6.5、10.3、11.5、12.8、18.1、18.7、19.1、20.8、および24.8度での2θピークの1以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態マレイン酸−NF1は、6.5、10.3、11.5、12.8、18.1、18.7、19.1、20.8、および24.8度での2θピークの2以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態マレイン酸−NF1は、6.5、10.3、11.5、12.8、18.1、18.7、19.1、20.8、および24.8度での2θピークの3以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態マレイン酸−NF1は、6.5、10.3、11.5、12.8、18.1、18.7、19.1、20.8、および24.8度での2θピークの4以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態マレイン酸−NF1は、6.5、10.3、11.5、12.8、18.1、18.7、19.1、20.8、および24.8度での2θピークの5以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態マレイン酸−NF1は、6.5、10.3、11.5、12.8、18.1、18.7、19.1、20.8、および24.8度での2θピークの6以上によって特徴づけられる。12.8、18.1、18.7、19.1、20.8、および24.8度での2θピークの7以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態マレイン酸−NF1は、6.5、10.3、11.5、12.8、18.1、18.7、19.1、20.8、および24.8度での2θピークによって特徴づけられる。
ある態様において、形態マレイン酸−NF1は、
Figure 2021527685
での2θ ピークによって特徴づけられる。
別の態様において、形態マレイン酸−NF1は、図33と実質的に同様の回折パターンによって特徴づけられる。
遊離塩基形態マレイン酸−NF1の粉末X線回折パターンは、European Pharmacopeia 6th Edition chapter 2.9.33に記載のとおりの標準的な技法によって得られ、およびに以下のX線粉末ディフラクトグラム(単色Cu−Kα放射線、λ=1.5406Å、Stoe StadiP 611 KL透過回折計)によって特徴づけられた。
別の態様において、形態マレイン酸−NF1は、結晶の無水形態として特徴づけられる。
形態マレイン酸−NF1の他の物理的な特性は以下を包含する:マレイン酸塩形態マレイン酸−NF1の熱挙動は、約139℃で融解ピーク開始を示した。熱重量分析は、この温度まで約0.7%m/mの重量減少を表した。DSCおよびTGAプロファイルは、図において表示される。マレイン酸塩形態マレイン酸−NF1のDSCスキャンは50mL/minで窒素パージガスを使用して加熱率5K/minでMettler−Toledo DSC821e上で得られた。マレイン酸塩形態マレイン酸−NF1のTGAスキャンは50mL/minで窒素パージガスを使用して、加熱率5K/minでMettler−Toledo TGA851上で得られた。マレイン酸塩形態マレイン酸−NF1の水蒸気吸着挙動は、相対湿度(rh)範囲0〜80%rhにおいて少量の水取り込みレベル≦1%m/mを表し、および相対湿度(rh)範囲90−98%rhにおいてわずかに上がった水取り込みレベル≦5%m/mを表した。マレイン酸塩形態マレイン酸−NF1は、Ph.Eur. Criteria(section 5.11)によりわずかに吸湿性として分類され得る。マレイン酸塩形態マレイン酸−NF1の水蒸気吸着等温線(25℃)は、図に表示される。水蒸気吸着等温線は、SMSからのDVS−固有のシステム上で得られた。概して、マレイン酸塩形態マレイン酸−NF1は、良好な固体状態特性(良好な結晶化度、わずかに吸湿性、高熱安定性)を表した。
一態様において、本発明は、マレイン酸塩形態マレイン酸−NF2として特徴づけられる化合物1を提供する。
ある態様において、形態マレイン酸−NF2は、10.8、17.1、19.2、および20.7度での2θピークの1以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態マレイン酸−NF2は、10.8、17.1、19.2、および20.7度での2θピークの2以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態マレイン酸−NF2は、10.8、17.1、19.2、および20.7度での2θピークによって特徴づけられる。
ある態様において、形態マレイン酸−NF2は、8.5、10.8、17.1、18.1、18.5、19.2、20.7、21.7、および23.2度での2θピークの1以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態マレイン酸−NF2は、8.5、10.8、17.1、18.1、18.5、19.2、20.7、21.7、および23.2度での2θピークの2以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態マレイン酸−NF2は、8.5、10.8、17.1、18.1、18.5、19.2、20.7、21.7、および23.2度での2θピークの3以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態マレイン酸−NF2は、8.5、10.8、17.1、18.1、18.5、19.2、20.7、21.7、および23.2度での2θピークの4以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態マレイン酸−NF2は、8.5、10.8、17.1、18.1、18.5、19.2、20.7、21.7、および23.2度での2θピークの5以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態マレイン酸−NF2は、8.5、10.8、17.1、18.1、18.5、19.2、20.7、21.7、および23.2度での2θピークの6以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態マレイン酸−NF2は、8.5、10.8、17.1、18.1、18.5、19.2、20.7、21.7、および23.2度での2θピークの7以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態マレイン酸−NF2は、8.5、10.8、17.1、18.1、18.5、19.2、20.7、21.7、および23.2度での2θピークによって特徴づけられる。
ある態様において、形態マレイン酸−NF2は、
Figure 2021527685
での2θ ピークによって特徴づけられる。
別の態様において、形態マレイン酸−NF2は、図37と実質的に同様の回折パターンによって特徴づけられる。
遊離塩基形態マレイン酸−NF2の粉末X線回折パターンは、European Pharmacopeia 6th Edition chapter 2.9.33に記載のとおりの標準的な技法によって得られ、およびに以下のX線粉末ディフラクトグラム(単色Cu−Kα放射線、λ=1.5406Å、Stoe StadiP 611 KL透過回折計)によって特徴づけられた。
別の態様において、形態マレイン酸−NF2は、結晶形態として特徴づけられる。
一態様において、本発明は、フマル酸形態フマル酸−NF1として特徴づけられる化合物1を提供する。
ある態様において、形態フマル酸−NF1は、9.0、17.0、18.4、および22.1度での2θピークの1以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態フマル酸−NF1は、9.0、17.0、18.4、および22.1度での2θピークの2以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態フマル酸−NF1は、9.0、17.0、18.4、および22.1度での2θピークによって特徴づけられる。
ある態様において、形態フマル酸−NF1は、9.0、16.7、17.0、18.4、18.7、20.9、および22.1度での2θピークの1以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態フマル酸−NF1は、9.0、16.7、17.0、18.4、18.7、20.9、および22.1度での2θピークの2以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態フマル酸−NF1は、9.0、16.7、17.0、18.4、18.7、20.9、および22.1度での2θピークの3以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態フマル酸−NF1は、9.0、16.7、17.0、18.4、18.7、20.9、および22.1度での2θピークの4以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態フマル酸−NF1は、9.0、16.7、17.0、18.4、18.7、20.9、および22.1度での2θピークの5以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態フマル酸−NF1は、9.0、16.7、17.0、18.4、18.7、20.9、および22.1度での2θピークによって特徴づけられる。
ある態様において、形態フマル酸−NF1は、
Figure 2021527685
での2θピークによって特徴づけられる。
別の態様において、形態フマル酸−NF1は、図38と実質的に同様の回折パターンによって特徴づけられる。
遊離塩基形態フマル酸−NF1の粉末X線回折パターンは、European Pharmacopeia 6th Edition chapter 2.9.33に記載のとおりの標準的な技法によって得られ、およびに以下のX線粉末ディフラクトグラム(単色Cu−Kα放射線、λ=1.5406Å、Stoe StadiP 611 KL透過回折計)によって特徴づけられた。
別の態様において、形態フマル酸−NF1は、結晶の無水形態として特徴づけられる。
形態フマル酸−NF1の他の物理的な特性は以下を包含する:フマル酸塩形態フマル酸−NF1の熱挙動は、約173℃で融解ピーク開始を示した。熱重量分析は、この温度まで約0.3%m/mの低い重量減少を表した。DSCおよびTGAプロファイルは、図において表示される。フマル酸塩形態フマル酸−NF1のDSCスキャンは50mL/minで窒素パージガスを使用して加熱率5K/minでMettler−Toledo DSC821e上で得られた。フマル酸塩形態フマル酸−NF1のTGAスキャンは50mL/minで窒素パージガスを使用して、加熱率5K/minでMettler−Toledo TGA851上で得られた。フマル酸塩形態フマル酸−NF1の水蒸気吸着挙動は、相対湿度(rh)範囲0〜80%rhにおいて少量の水取り込みレベル≦1%m/mを表し、および相対湿度(rh)範囲90−98%rhにおいて上がった水取り込みレベル≧5%m/mを表した。フマル酸塩形態フマル酸−NF1は、Ph.Eur. Criteria(section 5.11)によりわずかに吸湿性として分類され得る。フマル酸塩形態フマル酸−NF1の水蒸気吸着等温線(25℃)は、図に表示される。水蒸気吸着等温線は、SMSからのDVS−固有のシステム上で得られた。フマル酸塩形態フマル酸−NF1のFasted-State Simulated Intestinal Fluid [FaSSIF、pH 6.5]における37℃での溶解度レベルは、2h後に約27μg/mLになるように決定された(例7参照)。概して、フマル酸塩形態フマル酸−NF1は、良好な固体状態特性(良好な結晶化度、わずかに吸湿性、高熱安定性)を表した。
一態様において、本発明は、フマル酸形態フマル酸−NF2として特徴づけられた化合物1を提供する。
ある態様において、形態フマル酸−NF2は、18.4、19.2、および20.3度での2θピークの1以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態フマル酸−NF2は、18.4、19.2、および20.3度での2θピークの2以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態フマル酸−NF2は、18.4、19.2、および20.3度での2θピークによって特徴づけられる。
ある態様において、形態フマル酸−NF2は、9.6、10.6、13.9、14.9、18.4、19.2、および20.3度での2θピークの1以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態フマル酸−NF2は、9.6、10.6、13.9、14.9、18.4、19.2、および20.3度での2θピークの2以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態フマル酸−NF2は、9.6、10.6、13.9、14.9、18.4、19.2、および20.3度での2θピークの3以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態フマル酸−NF2は、9.6、10.6、13.9、14.9、18.4、19.2、および20.3度での2θピークの4以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態フマル酸−NF2は、9.6、10.6、13.9、14.9、18.4、19.2、および20.3度での2θピークの5以上によって特徴づけられる。
ある態様において、形態フマル酸−NF2は、
Figure 2021527685
での2θ ピークによって特徴づけられる。
別の態様において、形態フマル酸−NF2は、図42と実質的に同様の回折パターンによって特徴づけられる。
遊離塩基形態フマル酸−NF2の粉末X線回折パターンは、European Pharmacopeia 6th Edition chapter 2.9.33に記載のとおりの標準的な技法によって得られ、およびに以下のX線粉末ディフラクトグラム(単色Cu−Kα放射線、λ=1.5406Å、Stoe StadiP 611 KL透過回折計)によって特徴づけられた。
別の態様において、形態フマル酸−NF2は、結晶溶媒和物形態として特徴づけられる。
形態フマル酸−NF2の他の物理的な特性は以下を包含する:フマル酸塩形態フマル酸−NF2の熱挙動は、約90℃でフマル酸塩形態フマル酸−NF1への相転移およびフマル酸塩形態フマル酸−NF1の約172℃の融解ピーク開始を示した。熱重量分析は、この温度まで約6%m/mの重量減少を表した。DSCおよびTGAプロファイルは、図において表示される。フマル酸塩形態フマル酸−NF2のDSCスキャンは50mL/minで窒素パージガスを使用して加熱率5K/minでMettler−Toledo DSC821e上で得られた。フマル酸塩形態フマル酸−NF2のTGAスキャンは50mL/minで窒素パージガスを使用して、加熱率5K/minでMettler−Toledo TGA851上で得られた。概して、フマル酸塩形態フマル酸−NF2は、良好な固体状態特性(良好な結晶化度、わずかに吸湿性、高熱安定性)を表した。
一態様において、本発明はフマル酸塩形態フマル酸−NF3として特徴づけられる化合物1を提供する。
ある態様において、形態フマル酸−NF3は、6.9、10.3、17.4、および21.1度での2θピークの1以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態フマル酸−NF3は、6.9、10.3、17.4、および21.1度での2θピークの2以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態フマル酸−NF3は、6.9、10.3、17.4、および21.1度での2θピークによって特徴づけられる。
ある態様において、形態フマル酸−NF3は、6.9、10.3、17.4、21.1、21.4、および25.7度での2θピークの1以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態フマル酸−NF3は、6.9、10.3、17.4、21.1、21.4、および25.7度での2θピークの2以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態フマル酸−NF3は、6.9、10.3、17.4、21.1、21.4、および25.7度での2θピークの3以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態フマル酸−NF3は、6.9、10.3、17.4、21.1、21.4、および25.7度での2θピークの4以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態フマル酸−NF3は、6.9、10.3、17.4、21.1、21.4、および25.7度での2θピークの5以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態フマル酸−NF3は、6.9、10.3、17.4、21.1、21.4、および25.7度での2θピークによって特徴づけられる。
ある態様において、形態フマル酸−NF3は、
Figure 2021527685
での2θ ピークによって特徴づけられる。
別の態様において、形態フマル酸−NF3は、図45と実質的に同様の回折パターンによって特徴づけられる。
遊離塩基形態フマル酸−NF3の粉末X線回折パターンは、European Pharmacopeia 6th Edition chapter 2.9.33に記載のとおりの標準的な技法によって得られ、およびに以下のX線粉末ディフラクトグラム(単色Cu−Kα放射線、λ=1.5406Å、Stoe StadiP 611 KL透過回折計)によって特徴づけられた。
別の態様において、形態フマル酸−NF3は、結晶溶媒和物形態として特徴づけられる。
形態フマル酸−NF3の他の物理的な特性は以下を包含する:フマル酸塩形態フマル酸−NF3の熱挙動は、約70℃でフマル酸塩形態フマル酸−NF1への相転移およびフマル酸塩形態フマル酸−NF1の約170℃の融解ピーク開始を示した。熱重量分析は、この温度まで約14%m/mの重量減少を表した。DSCおよびTGAプロファイルは、図において表示される。フマル酸塩形態フマル酸−NF3のDSCスキャンは50mL/minで窒素パージガスを使用して加熱率5K/minでMettler−Toledo DSC821e上で得られた。フマル酸塩形態フマル酸−NF3のTGAスキャンは50mL/minで窒素パージガスを使用して、加熱率5K/minでMettler−Toledo TGA851上で得られた。概して、フマル酸塩形態フマル酸−NF3は、良好な固体状態特性(良好な結晶化度、高熱安定性)を表した。
一態様において、本発明はフマル酸塩形態フマル酸−NF4として特徴づけられる化合物1を提供する。
ある態様において、形態フマル酸−NF4は、7.9、15.8、18.4、および19.4度での2θピークの1以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態フマル酸−NF4は、7.9、15.8、18.4、および19.4度での2θピークの2以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態フマル酸−NF4は、7.9、15.8、18.4、および19.4度での2θピークによって特徴づけられる。
ある態様において、形態フマル酸−NF4は、7.9、8.9、11.7、12.9、15.8、18.4、19.4、および21.8度での2θピークの1以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態フマル酸−NF4は、7.9、8.9、11.7、12.9、15.8、18.4、19.4、および21.8度での2θピークの2以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態フマル酸−NF4は、7.9、8.9、11.7、12.9、15.8、18.4、19.4、および21.8度での2θピークの3以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態フマル酸−NF4は、7.9、8.9、11.7、12.9、15.8、18.4、19.4、および21.8度での2θピークの4以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態フマル酸−NF4は、7.9、8.9、11.7、12.9、15.8、18.4、19.4、および21.8度での2θピークの5以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態フマル酸−NF4は、7.9、8.9、11.7、12.9、15.8、18.4、19.4、および21.8度での2θピークによって特徴づけられる。
ある態様において、形態フマル酸−NF4は、
Figure 2021527685
での2θ ピークによって特徴づけられる。
別の態様において、形態フマル酸−NF4は、図48と実質的に同様の回折パターンによって特徴づけられる。
遊離塩基形態フマル酸−NF4の粉末X線回折パターンは、European Pharmacopeia 6th Edition chapter 2.9.33に記載のとおりの標準的な技法によって得られ、およびに以下のX線粉末ディフラクトグラム(単色Cu−Kα放射線、λ=1.5406Å、Stoe StadiP 611 KL透過回折計)によって特徴づけられた。
別の態様において、形態フマル酸−NF4は、結晶溶媒和物形態として特徴づけられる。
形態フマル酸−NF4の他の物理的な特性は以下を包含する:フマル酸塩形態フマル酸−NF4の熱挙動は、約140℃の融解ピーク開始を示した。熱重量分析は、この温度まで約3%m/mの低い重量減少を表した。DSCおよびTGAプロファイルは、図において表示される。フマル酸塩形態フマル酸−NF4のDSCスキャンは50mL/minで窒素パージガスを使用して加熱率5K/minでMettler−Toledo DSC821e上で得られた。フマル酸塩形態フマル酸−NF4のTGAスキャンは50mL/minで窒素パージガスを使用して、加熱率5K/minでMettler−Toledo TGA851上で得られた。概して、フマル酸塩形態フマル酸−NF4は、良好な固体状態特性(良好な結晶化度、高熱安定性)を表した。
一態様において、本発明はフマル酸塩形態フマル酸−NF5として特徴づけられる化合物1を提供する。
ある態様において、形態フマル酸−NF5は、16.0、19.8、22.2、および23.4度での2θピークの1以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態フマル酸−NF5は、16.0、19.8、22.2、および23.4度での2θピークの2以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態フマル酸−NF5は、16.0、19.8、22.2、および23.4度での2θピークによって特徴づけられる。
ある態様において、形態フマル酸−NF5は、
Figure 2021527685
での2θピークによって特徴づけられる。
別の態様において、形態フマル酸−NF5は、図51と実質的に同様の回折パターンによって特徴づけられる。
遊離塩基形態フマル酸−NF5の粉末X線回折パターンは、European Pharmacopeia 6th Edition chapter 2.9.33に記載のとおりの標準的な技法によって得られ、およびに以下のX線粉末ディフラクトグラム(単色Cu−Kα放射線、λ=1.5406Å、Stoe StadiP 611 KL透過回折計)によって特徴づけられた。
別の態様において、形態フマル酸−NF5は、結晶形態として特徴づけられる。
形態フマル酸−NF5の他の物理的な特性は以下を包含する:フマル酸塩形態フマル酸−NF5の熱挙動は、約158℃の融解ピーク開始を示した。熱重量分析は、この温度まで約3%m/mの低い重量減少を表した。DSCおよびTGAプロファイルは、図において表示される。フマル酸塩形態フマル酸−NF5のDSCスキャンは50mL/minで窒素パージガスを使用して加熱率5K/minでMettler−Toledo DSC821e上で得られた。フマル酸塩形態フマル酸−NF5のTGAスキャンは50mL/minで窒素パージガスを使用して、加熱率5K/minでMettler−Toledo TGA851上で得られた。概して、フマル酸塩形態フマル酸−NF5は、良好な固体状態特性(結晶化度、高熱安定性)を表した。
一態様において、本発明はメシル酸塩形態メシル酸−NF1として特徴づけられる化合物1を提供する。
ある態様において、形態メシル酸−NF1は、18.7、19.5、および21.1度での2θピークの1以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態メシル酸−NF1は、18.7、19.5、および21.1度での2θピークの2以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態メシル酸−NF1は、18.7、19.5、および21.1度での2θピークによって特徴づけられる。
ある態様において、形態メシル酸−NF1は、11.2、12.4、13.1、18.7、19.5、および21.1度での2θピークの1以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態メシル酸−NF1は、11.2、12.4、13.1、18.7、19.5、および21.1度での2θピークの2以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態メシル酸−NF1は、11.2、12.4、13.1、18.7、19.5、および21.1度での2θピークの3以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態メシル酸−NF1は、11.2、12.4、13.1、18.7、19.5、および21.1度での2θピークの4以上によって特徴づけられる。ある態様において、形態メシル酸−NF1は、11.2、12.4、13.1、18.7、19.5、および21.1度での2θピークによって特徴づけられる。
ある態様において、形態メシル酸−NF1は、
Figure 2021527685
での2θピークによって特徴づけられる。
別の態様において、形態メシル酸−NF1は、図54と実質的に同様の回折パターンによって特徴づけられる。
遊離塩基形態メシル酸−NF1の粉末X線回折パターンは、European Pharmacopeia 6th Edition chapter 2.9.33に記載のとおりの標準的な技法によって得られ、およびに以下のX線粉末ディフラクトグラム(単色Cu−Kα放射線、λ=1.5406Å、Stoe StadiP 611 KL透過回折計)によって特徴づけられた。
別の態様において、形態メシル酸−NF1は、結晶の無水形態として特徴づけられる。
形態メシル酸−NF1の他の物理的な特性は以下を包含する:メシル酸塩形態メシル酸−NF1の熱挙動は、約196℃の融解ピーク開始を示した。熱重量分析は、この温度まで約0.6%m/mの低い重量減少を表した。DSCおよびTGAプロファイルは、図において表示される。メシル酸塩形態メシル酸−NF1のDSCスキャンは50mL/minで窒素パージガスを使用して加熱率5K/minでMettler−Toledo DSC821e上で得られた。メシル酸塩形態メシル酸−NF1のTGAスキャンは50mL/minで窒素パージガスを使用して、加熱率5K/minでMettler−Toledo TGA851上で得られた。メシル酸塩形態メシル酸−NF1の水蒸気吸着挙動は、相対湿度(rh)範囲0〜80%rhにおいて少量の水取り込みレベル≦1%m/mを表し、および相対湿度(rh)範囲90−98%rhにおいてわずかに上がった水取り込みレベル≦5%m/mを表した。メシル酸塩形態メシル酸−NF1は、Ph.Eur. Criteria(section 5.11)によりわずかに吸湿性として分類され得る。メシル酸塩形態メシル酸−NF1の水蒸気吸着等温線(25℃)は、図に表示される。水蒸気吸着等温線は、SMSからのDVS−固有のシステム上で得られた。
概して、メシル酸塩形態メシル酸−NF1は、良好な固体状態特性(良好な結晶化度、わずかに吸湿性、高熱安定性)を表した。
一態様において、本発明は、結晶形態A1およびA2の混合物として特徴づけられる化合物1を提供する。
固体状態調製ルートの開発は、大きな規模へ拡張できるようにする溶媒結晶化アプローチならびに良好な製造可能性という特性の粉末材料への提供に主に基づくものであった。
混合物の相組成がバッチ間(from batch to batch)での制御を困難なものにさせる(challenging)ところ、構造形態(morphic forms)の混合物は、調節と品質の視点(a regulatory and quality perspective)から好ましくはない。相組成の変動性は、重大な品質特性(quality attributes)(例として、経口吸収挙動、安定性挙動)に対する影響(impact on)を査定するために、広範囲に及ぶ特徴づけを要し、これはまた、粒子習性(particle habit)などのパラメータが、種々の形態およびそれらの混合物について異なる場合、確固たるDP製造可能性(robust DP manufacturability)をも危うくさせ得る。
驚くべきことに、本発明は、大スケールにおいて良好な製造可能性という特性を有する粉末材料を提供する、化合物1の熱力学的に安定した相−純粋な結晶形態A2のための調製ルートを提供する。
別の側面において、本発明は、上に記載の形態および塩のいずれかと、および薬学的に許容し得る担体とを含む医薬組成物を特色とする。別の態様において、医薬組成物はさらに、追加の治療剤を含む。
別の側面において、本発明は、有機溶媒、水、またはそれらの混合物において化合物1を溶解することを含む、形態A1またはA2を調製するプロセスを特色とする。ある態様において、溶媒は、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、2−ブタノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、1,4−ジオキサン、ジエチルエーテル、メチルtertブチルエーテル、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ジクロロメタン、クロロホルム、トルエン、またはピリジン、またはそれらの混合物である。ある態様において、溶媒は、エタノール、1−プロパノール、1−ブタノール、イソ−ブタノール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、1,4−ジオキサン、ジエチルエーテル、メチルtertブチルエーテル、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ジクロロメタン、クロロホルム、N,N−ジメチルホルムアミド、トルエン、オルト−キシレン、パラ−キシレン、またはピリジン、またはそれらの混合物である。
ある態様において、溶媒は、エタノール、2-プロパノール、アセトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、アセトニトリル、またはトルエン、またはそれらの混合物である。
ある態様において、化合物1は、約20〜75℃の間の有機溶媒に溶解される。ある態様において、化合物1は、約25℃で有機溶媒に溶解される。ある態様において、化合物1は、約50℃で有機溶媒に溶解される。
ある態様において、本発明は、化合物1または化合物1の形態A1をアルコール、水、またはそれらの混合物に溶解することを含む、形態A2を調製するプロセスを特色とする。
ある態様において、プロセスは、アルコールおよび水の混合物を含む。ある態様において、アルコールは、メタノール、エタノール、または2−プロパノールである。
ある態様において、本発明の化合物および固体形態は、下の例において提供されるスキームに従って合成された。
4. 使用、製剤化および投与
薬学的に許容し得る組成物
別の態様によると、本発明は、本発明の化合物1の固体形態またはその薬学的に許容し得る誘導体、および薬学的に許容し得る担体、アジュバント、またはビヒクルを含む組成物を提供する。本発明の組成物中の化合物1の固体形態の量は、生体試料においてまたは患者において、BTKまたはその突然変異体を測定可能な程度に阻害するのに有効であるような量である。ある態様において、本発明の組成物中の化合物1の固体形態の量は、生体試料においてまたは患者において、BTKまたはその突然変異体を測定可能な程度に阻害するのに有効であるような量である。ある態様において、本発明の組成物は、かかる組成物を必要とする患者への投与のために製剤化されている。
用語「患者」または「対象」は、本明細書に使用されるとき、動物、好ましくは哺乳動物、最も好ましくはヒトを意味する。
用語「薬学的に許容し得る担体、アジュバント、またはビヒクル」は、これとともに製剤化される化合物の固体形態の薬理活性を損なわない非毒性の担体、アジュバント、またはビヒクルを指す。本発明の組成物において使用される薬学的に許容し得る担体、アジュバントまたはビヒクルは、イオン交換体、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、ヒト血清アルブミンなどの血清タンパク質、緩衝物質、たとえば、ホスファート、グリシン、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、飽和した植物性の脂肪酸の部分グリセリド混合物、水、塩または電解質、たとえば、硫酸プロタミン、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩、コロイドシリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、セルロース系物質(cellulose-based substances)、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリラート、蝋、ポリエチレン-ポリオキシプロピレン-ブロックポリマー、ポリエチレングリコールおよび羊毛脂を包含するがこれらに限定されない。
「薬学的に許容し得る誘導体」は、レシピエントへの投与の際に本発明の化合物またはその阻害性の活性代謝産物もしくは残基を直接的または間接的のいずれかで提供することが可能な本発明の化合物の、いずれの非毒性の塩、エステル、エステルの塩または他の誘導体をも意味する。
本発明の組成物は、経口的に、非経口的に、吸入スプレーによって、局所的に、経直腸的に(rectally)、経鼻的に(nasally)、口腔に(buccally)、経膣的に、または埋込型リザーバ(an implanted reservoir)を介して、投与される。用語「非経口の」は、本明細書に使用されるとき、皮下の、静脈内の、筋肉内の、関節内の、滑膜内の(intra-synovial)、大槽内の、髄腔内の、肝内の、病巣内の、および頭蓋内の、注射または注入技術を包含する。好ましくは、組成物は、経口的に、腹腔内に、または静脈内に投与される。本発明の組成物の滅菌した注射可能な形態(Sterile injectable forms)は、水性のまたは油脂性の懸濁液を包含する。これらの懸濁液は、好適な分散剤または湿潤剤および懸濁剤を使用して、当該技術分野において知られている技術に従い製剤化される。滅菌した注射可能な調製物はまた、非毒性の非経口的に許容し得る希釈剤または溶媒における滅菌した注射可能な溶液または懸濁液、1,3−ブタンジオールにおける溶液として、であってもよい。採用される許容し得るビヒクルおよび溶媒のうち、水、リンガー液および等張の塩化ナトリウム溶液である。加えて、滅菌した固定油は、溶媒または懸濁媒体として従来採用されている。
この目的において、採用されるいずれの当たり障りのない(bland)固定油は、合成のモノ−またはジ−グリセリドを包含する。オレイン酸およびそのグリセリド誘導体などの脂肪酸は、注射剤(injectables)の調製において有用であるが、前記注射剤としては、オリーブ油またはヒマシ油などの天然の薬学的に許容し得る油(とくにそれらのポリオキシエチル化型)がある。これら油の溶液または懸濁液はまた、長鎖アルコールの希釈剤または分散剤、たとえばカルボキシメチルセルロースまたは同様の分散剤(エマルションおよび懸濁液を包含する薬学的に許容し得る剤形の製剤化において一般的に使用される)をも含有する。Tween、Spanおよび他の乳化剤またはバイオアベイラビリティ増強剤(bioavailability enhancers)などの一般的に使用される他の界面活性剤もまた、薬学的に許容し得る固体、液体、または他の剤形の製造において一般的に使用されているが、製剤化の目的において使用される。
本発明の薬学的に許容し得る組成物は、いずれの経口的に許容し得る剤形において経口的に投与される。例示の経口剤形は、カプセル、錠剤、水性の懸濁液または溶液である。経口使用のための錠剤のケースにおいて、一般的に使用される担体は、ラクトースおよびトウモロコシデンプンを包含する。ステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤もまた、典型的に加えられる。カプセル形態における経口投与のための有用な希釈剤は、ラクトースおよび乾燥トウモロコシデンプンを包含する。水性の懸濁液が経口使用に必要とされるとき、活性成分は、乳化剤および懸濁剤と組み合わせられる。所望するなら、ある甘味剤、香味剤または着色剤もまた、任意に加えられる。
代わりに、本発明の薬学的に許容し得る組成物は、経直腸投与のための座薬の形態で投与される。これらは、前記剤を非刺激性の(non-irritating)好適な賦形剤と混合することによって調製され得、前記賦形剤は、室温では固体であるが直腸温度では液体であるところ、直腸において融解して薬物を放出であろう。かかる材料は、ココアバター、蜜蝋およびポリエチレングリコールを包含する。
本発明の薬学的に許容し得る組成物はまた、とくに、目、皮膚、または下部腸管の疾患を包含する処置の標的が、局所適用によって容易にアクセス可能なエリアまたは器官を包含するとき、局所的にも投与される。好適な局所製剤は、これら各エリアまたは器官のために容易に調製される。
下部腸管のための局所適用は、経直腸座薬製剤(上を参照)でまたは好適な浣腸製剤で遂げられ得る。局所的に経皮性のパッチもまた、使用される。
局所用途にために提供される薬学的に許容し得る組成物は、1種以上の担体に懸濁または溶解された活性構成要素を含有する好適な軟膏に製剤化される。これの化合物の局所投与のための例示の担体は、鉱油、液体ペトロラタム、白色ペトロラタム、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン化合物、乳化蝋および水である。代わりに提供される薬学的に許容し得る組成物は、1種以上の薬学的に許容し得る担体に懸濁または溶解された活性構成要素を含有する好適なローションまたはクリームに製剤化され得る。好適な担体は、鉱油、モノステアリン酸ソルビタン、ポリソルベート60、セチルエステル蝋、セテアリルアルコール、2−オクチルドデカノール、ベンジルアルコールおよび水を包含するが、これらに限定されない。
本発明の薬学的に許容し得る組成物は、鼻エアロゾルまたは吸入によって任意に投与される。かかる組成物は、医薬製剤の技術分野において周知の技術に従って調製され、生理食塩水における溶液、採用するベンジルアルコールまたは他の好適な防腐剤、バイオアベイラビリティを増強する吸収促進剤(promoters)、フッ素化炭素、および/または他の従来の可溶化剤または分散剤として調製される。
最も好ましくは、本発明の薬学的に許容し得る組成物は、経口投与のために製剤化される。かかる製剤は、食品とともに、または食品を伴わずに投与されてもよい。いくつかの態様において、本発明の薬学的に許容し得る組成物は、食品を伴わずに投与される。他の態様において、本発明の薬学的に許容し得る組成物は、食品とともに投与される。
単一剤形の組成物を生成するために担体材料と任意に組み合わせられる本発明の化合物の量は、処置される宿主(host)、投与の具体的なモードに依存して変動するであろう。好ましくは、提供される組成物は、化合物の0.01〜100mg/kg体重/日の間の投薬量が、これらの組成物を受ける患者へ投与され得るように、製剤化されるべきである。
いずれの具体的な患者のための特定の投薬量および処置レジメンが、採用される特定の化合物の活性、年齢、体重、総体的な健康、性別、食生活(diet)、投与の時間、排出速度、薬物の組み合わせ、および処置している医師の判断、および処置される具体的な疾患の重症度を包含する様々な因子に依存するであろうこともまた、理解されるべきである。組成物中の本発明の化合物の量もまた、組成物中の具体的か化合物に依存するであろう。
化合物および薬学的に許容し得る組成物の使用
ある態様において、本発明は、患者においてまたは生体試料においてBTKまたはその突然変異体を阻害するための方法を提供するが、前記方法は、本発明に従う固体形態の化合物1またはこれらの薬学的に許容し得る塩を該患者へ投与すること、またはこれに該生体試料を接触させることというステップを含む。
ある態様において、本発明は、BTK酵素をモジュレートまたは阻害するための、固体形態の化合物1またはこれらの薬学的に許容し得る塩の使用に向けられている(directed to)。用語「モジュレーション」は、BTK媒介シグナル伝達におけるいずれの変化をも示すものであるが、これは、認識、結合、および活性化を可能にさせるやり方でBTK標的と相互作用することが可能な本発明の特定の化合物(the specific inventive compounds)の作用に基づく。本化合物は、BTKの確実な結合を保証するBTKへのかかる高親和性によって特徴づけられる。ある態様において、本物質は、単一のBTK標的との独占的かつ有向的な認識を確保するため、他のほとんどのキナーゼよりもBTKに対して高度に選択的である。本発明の文脈において、用語「認識」は、−これらに限定されずに−、特定の本化合物および標的との間のいずれのタイプの相互作用、具体的に、共有結合または非共有結合(covalent or non-covalent binding)もしくは結び付き(association)、たとえば、共有結合(covalent bond)、疎水性/親水性の相互作用、ファン・デル・ワールス力、イオン対、水素結合、リガンド−受容体(酵素−インヒビター)相互作用等に関する。かかる結び付きはまた、ペプチド、タンパク質、またはヌクレオチド配列などの他の分子の存在をも網羅し得る。本タンパク質/リガンド(酵素−インヒビター)−相互作用は、処置された対象に対して健康に悪くかつ害を及ぼす影響(impacts)を排除するために、高い親和性、高い選択性、および他の標的分子に対する最小限の交差反応またはその交差反応さえ欠いていることによって特徴づけられる。
ある態様において、本発明は、BTK酵素が阻害され得る条件下で、少なくとも固体形態の化合物1、またはこれらの薬学的に許容し得る塩を用いて、該BTK酵素を阻害するための方法に関する。ある態様において、前記系は、細胞系である。他の態様において、前記系は、生細胞のないタンパク質合成に基づくin-vitro翻訳である。細胞系は、いずれの対象に対しても定義されるが、ただし対象は細胞を含む。ゆえに、細胞系は、単細胞、細胞培養、組織、器官、および動物の群から選択され得る。ある態様において、BTK酵素をモジュレートするための方法は、in-vitroで実施される。固体形態の化合物1またはこれらの薬学的に許容し得る塩(これらのいずれの態様をも包含する)に関する本明細書の先の教示は、BTKを阻害するための方法において本化合物が使用されるときに本化合物への制限なく、妥当かつ適用可能である。固体形態の化合物1またはこれらの薬学的に許容し得る塩に関する本明細書の先の教示は、BTKを阻害するための方法において本化合物が使用されるときに本化合物への制限なく、妥当かつ適用可能である。
BTKに突然変異をもつ患者は、B細胞発生における甚大な遮断を有し、成熟したBリンパ球および形質細胞のほぼ完全な欠如、激しく低減されたIgレベルおよびリコール抗原への体液性応答の甚大な阻害をもたらす(Vihinen et al Frontiers in Bioscience 5:d917-928において概説される)。BTKに欠けるマウスはまた、低減された末梢B細胞数、および大きく減少したIgMおよびIgG3の血清レベルも有する。マウスにおけるBTK欠失は、抗IgMによって誘導されるB細胞増殖に対して甚大な効果を有し、およびII型胸腺非依存性抗原への免疫応答を阻害する(Ellmeier et al, J Exp Med 192:1611-1623 (2000))。BTKはまた、高親和性IgE受容体(FcイプシロンRI)を通した肥満細胞活性化において重大な役割をも果たす。BTK欠損マウスの肥満細胞は、低減された脱顆粒、およびFcイプシロンRI架橋に続く炎症促進性サイトカインの減少した産生を有する(Kawakami et al. Journal of Leukocyte Biology 65:286-290)。
提供される化合物1の固体形態、またはこれらの薬学的に許容し得る塩は、BTKのインヒビターであり、したがって、BTKの活性に関連する1以上の障害を処置するのに有用である。よって、いくつかの態様において、本発明は、BTK媒介障害を処置するための方法を提供するが、前記方法は、固体形態の化合物1、またはこれらの薬学的に許容し得る塩を、それを必要とする患者へ投与するステップを含む。
本明細書に使用されるとき、用語「BTK媒介」障害または疾病は、本明細書に使用されるとき、BTKまたはその突然変異体が役割を果たすことが知られているいずれの疾患または他の有害な疾病(deleterious condition)をも意味する。結果的に、本発明の別の態様は、BTKまたはその突然変異体が役割を果たすことが知られている1以上の疾患の重症度を処置または軽減することに関する。具体的に言うと、本発明は、増殖性障害または自己免疫障害から選択される疾患または疾病の重症度を処置または軽減する方法に関し、ここで該方法は、本発明に従う化合物または組成物を、それを必要とする患者へ投与することを含む。
いくつかの態様において、本発明は、BTKに関連する1以上の疾患および疾病の重症度を処置または軽減するための方法を提供するが、ここで疾患または疾病は、がんから選択される。一態様において、がんは、B細胞増殖性障害、例として、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、慢性リンパ球性リンパ腫、慢性リンパ球性白血病、急性リンパ球性白血病、B細胞前リンパ球性白血病、リンパ形質細胞性リンパ腫/ワルデンストレーム高ガンマグロブリン血症、脾臓周辺帯リンパ腫、多発性骨髄腫(また形質細胞骨髄腫としても知られている)、非ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫、形質細胞腫、筋外周辺帯B細胞リンパ腫、筋性辺縁帯B細胞リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、縦隔(胸腺)大細胞型B細胞リンパ腫、血管内大細胞型B細胞リンパ腫、原発性滲出液リンパ腫、バーキットリンパ腫/白血病、またはリンパ腫様肉芽腫症である。いくつかの態様において、がんは、乳がん、前立腺がん、または肥満細胞のがん(例として、肥満細胞腫、肥満細胞白血病、肥満細胞肉腫、全身性肥満細胞症)である。一態様において、がんは、骨がんである。別の態様において、がんは、他の原発から、骨へ転移したものである。ある態様において、がんは、結腸直腸がん、または膵臓のがんである。
ある態様において、がんは、abcサブタイプを包含する、非ホジキンリンパ腫マントル細胞リンパ腫または非ホジキンリンパ腫びまん性大細胞型B細胞リンパ腫である。
いくつかの態様において、本発明は、BTKに関連する1以上の疾患および疾病の重症度を処置または軽減するための方法を提供する。いくつかの態様において、疾患または疾病は、自己免疫疾患、例として、炎症性腸疾患、関節炎、全身性エリテマトーデス(SLEまたはループス)、ループス腎炎、血管炎、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、リウマチ性関節炎、乾癬性関節炎、骨関節炎、スチル病、若年性関節炎、糖尿病、重症筋無力症、橋本甲状腺炎、オード(Ord's)甲状腺炎、グレーブス病、自己免疫甲状腺炎、シェーグレン症候群、多発性硬化症、全身性硬化症、ライム神経ボレリア症、ギラン・バレー症候群、急性播種性脳脊髄炎、アジソン病、眼球クローヌス・ミオクローヌス症候群、強直性脊椎炎、抗リン脂質抗体症候群、再生不良性貧血、自己免疫性肝炎、自己免疫性胃炎、悪性貧血、セリアック病、グッドパスチャー症候群、特発性血小板減少性紫斑病、視神経炎、強皮症、原発性胆汁性肝硬変、ライター症候群、高安動脈炎、側頭動脈炎、温式自己免疫性溶血性貧血、ウェゲナー肉芽腫症、乾癬、汎発性脱毛症、ベーチェット病、慢性疲労、自律神経失調症、膜性糸球体腎症、子宮内膜症、間質性膀胱炎、尋常性天疱瘡、水疱性類天疱瘡、神経ミオトニー、強皮症、または外陰部痛である。ある態様において、疾患または疾病は、全身性エリテマトーデス(SLEまたはループス)またはループス腎炎である。
いくつかの態様において、疾患または疾病は、移植された臓器または組織の拒絶および後天性免疫不全症候群(AIDS、またHIVとしても知られている)を包含する過剰増殖性(hyperproliferative)疾患または免疫学的に媒介される疾患である。
いくつかの態様において、本発明は、BTKに関連する1以上の疾患および疾病の重症度を処置または軽減するための方法を提供するが、ここで疾患または疾病は、移植片対宿主病、移植、輸血、アナフィラキシー、アレルギー(例として、植物花粉、ラテックス、薬物、食物、昆虫毒、獣毛、動物の鱗屑、イエダニ、またはゴキブリの貯卵嚢(cockroach calyx)に対するアレルギー)、I型過敏症、アレルギー性結膜炎、アレルギー性鼻炎、およびアトピー性皮膚炎を包含するがこれらに限定されない異種免疫の疾病または疾患から選択される。
いくつかの態様において、本発明は、BTKに関連する1以上の疾患および疾病の重症度を処置または軽減するための方法を提供するが、ここで疾患または疾病は、炎症性疾患、例として、喘息、虫垂炎、アトピー性皮膚炎、喘息、アレルギー、眼臉炎、細気管支炎、気管支炎、滑液包炎、子宮頸炎、胆管炎、胆嚢炎、慢性移植片拒絶、大腸炎、結膜炎、クローン病、膀胱炎、涙腺炎、皮膚炎、皮膚筋炎、脳炎、心内膜炎、子宮内膜炎、腸炎、小腸結腸炎、上顆炎、精巣上体炎、筋膜炎、結合織炎、胃炎、胃腸炎、ヘノッホ・シェーンライン紫斑病、肝炎、化膿性汗腺炎、免疫グロブリンA腎症、間質性肺疾患、喉頭炎、乳腺炎、髄膜炎、脊髄炎、心筋炎、筋炎、腎炎、卵巣炎、精巣炎、骨炎、耳炎、膵炎、耳下腺炎、心膜炎、腹膜炎、咽頭炎、胸膜炎、静脈炎、肺臓炎、肺炎、多発筋炎、直腸炎、前立腺炎、腎盂腎炎、鼻炎、卵管炎、副鼻腔炎、口内炎、滑膜炎、腱炎、扁桃炎、潰瘍性大腸炎、ブドウ膜炎、膣炎、血管炎、または外陰炎から選択される。
いくつかの態様において、本発明は、BTAに関連する1以上の疾患および状態を処置するのにまたはその重症度を低めるための方法を提供し、ここで疾患または状態は炎症性疾患、例として、喘息、虫垂炎、アトピー性皮膚炎、喘息、アレルギー、眼臉炎、細気管支炎、気管支炎、滑液包炎、子宮頸炎、胆管炎、胆嚢炎、慢性の移植片拒絶、大腸炎、結膜炎、クローン病、膀胱炎、涙腺炎、皮膚炎、皮膚筋炎、脳炎、心内膜炎、子宮内膜炎、腸炎、小腸結腸炎、上顆炎、精巣上体炎、筋膜炎、結合織炎、胃炎、胃腸炎、ヘノッホ・シェーンライン紫斑病、肝炎、化膿性汗腺炎、免疫グロブリンA腎症、間質性肺疾患、咽頭炎、乳腺炎、髄膜炎、脊髄炎心筋炎、筋炎、腎炎、卵巣炎、精巣炎、骨炎、耳炎、膵炎、耳下腺炎、心膜炎、腹膜炎、咽頭炎、胸膜炎、静脈炎、肺臓炎、肺炎、多発性筋炎、直腸炎、前立腺炎、腎盂腎炎、鼻炎、卵管炎、副鼻腔炎、口内炎、滑膜炎、腱炎、扁桃炎、潰瘍性大腸炎、ブドウ膜炎、膣炎、血管炎、または外陰炎から選択される。
いくつかの態様において、本発明は、限定せずに、リウマチ性関節炎、血清陰性の脊椎関節症(強直性脊椎炎、乾癬性関節炎、およびライター病を包含する)、ベーチェット病、シェーグレン症候群、全身性硬化症、骨粗鬆症、骨がん、および骨転移を包含する骨および関節の疾患を包含する、BTKに関連する1以上の疾患および疾病の重症度を処置または軽減するための方法を提供する。
いくつかの態様において、本発明は、BTKに関連する1以上の疾患および疾病の重症度を処置または軽減するための方法を提供するが、ここで疾患または疾病は、血栓塞栓性の障害または心血管障害、例として、心筋梗塞、狭心症、血管形成術後の再閉塞、血管形成術後の再狭窄、大動脈冠動脈バイパス術後の再閉塞、大動脈冠動脈バイパス術後の再狭窄、脳卒中、一過性虚血、末梢動脈閉塞性障害、肺塞栓症、または深部静脈血栓症から選択される。ある態様において、BTKはまた血小板の活性も伴うことから、本発明は、抗血栓剤を提供する。.
いくつかの態様において、本発明は、感染性および非感染性の炎症性のイベント(inflammatory events)ならびに自己免疫性および他の炎症性疾患を包含する、BTKに関連する1以上の疾患および疾病の重症度を処置または軽減するための方法を提供する。これらの自己免疫性および炎症性の疾患、障害、および症候群は、骨盤の炎症性疾患(inflammatory pelvic disease)、尿道炎、皮膚の日焼け、副鼻腔炎、肺臓炎、脳炎、髄膜炎、心筋炎、腎炎、骨髄炎、筋炎、肝炎、胃炎、腸炎、皮膚炎、歯肉炎、虫垂炎、膵炎、胆嚢炎、無ガンマグロブリン血症、乾癬、アレルギー、クローン病、過敏性腸症候群、潰瘍性大腸炎、シェーグレン病、組織移植片拒絶、移植器官の超急性拒絶、喘息、アレルギー性鼻炎、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、自己免疫性多腺性疾患(また自己免疫性多腺性症候群としても知られている)、自己免疫性脱毛症、悪性貧血、糸球体腎炎、皮膚筋炎、多発性硬化症、強皮症、血管炎、自己免疫性の溶血性および血小板減少性の状態、グッドパスチャー症候群、アテローム性動脈硬化、アジソン病、パーキンソン病、アルツハイマー病、糖尿病、敗血症性ショック、全身性エリテマトーデス(SLE)、リウマチ性関節炎、乾癬性関節炎、若年性関節炎、骨関節炎、慢性特発性血小板減少性紫斑病、ワルデンストレーム高ガンマグロブリン血症、重症筋無力症、橋本甲状腺炎、アトピー性皮膚炎、変性関節疾患、白斑、自己免疫性下垂体機能低下症、ギラン・バレー症候群、ベーチェット病、強皮症、菌状息肉種、急性炎症反応(急性呼吸窮迫症候群および虚血/再灌流傷害などの)、およびグレーブス病を包含する。ある態様において、糖尿病は、I型糖尿病である。
いくつかの態様において、本発明は、リウマチ性関節炎、多発性硬化症、B細胞慢性リンパ球性白血病、急性リンパ球性白血病、有毛細胞白血病、非ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫、多発性骨髄腫、骨がん、骨転移、骨粗鬆症、糖尿病(例としてI型糖尿病)、過敏性腸症候群、クローン病、ループスおよび腎移植から選択される、BTKに関連する1以上の疾患および疾病の重症度を処置または軽減するための方法を提供する。
ある態様において、本発明は、固体形態の化合物1を対象へ投与することを含む、再発性MS(RMS)、再発−寛解MS(RRMS)、進行性MS(PMS)、二次進行性MS(SPMS)、一次進行性MS(PPMS)、および進行性−再発性MS(PRMS)を包含する多発性硬化症(MS)の処置および/または予防(prophylaxis)のための方法を提供する。
BTK活性によって引き起こされるか、媒介されるか、および/または伝播される疾患を処置するための方法を提供することが、本発明の別の目的であり、ここで固体形態の化合物1、またはこれらの薬学的に許容し得る塩は、かかる処置を必要とする哺乳動物へ投与される。ある態様において、本発明は、ループスを処置するための方法を提供するが、ここで固体形態の化合物1、またはこれらの薬学的に許容し得る塩は、かかる処置を必要とする哺乳動物へ投与される。ある態様において、化合物は、上に定義されるとおりの有効量で投与される。ある態様において、処置は、経口投与である。
本発明の方法は、in-vitroまたはin-vivoでのいずれかで実施され得る。具体的な細胞の、本発明による化合物での処置に対する感受性は、研究過程であるかまたは臨床適用であるかに関わらず、in-vitro試験によって具体的に決定され得る。典型的には、細胞の培養物(a culture of the cell)は、活性剤がBTK活性の阻害することができるのに充分な期間、通常約1時間と1週間との間、様々な濃度での本発明による化合物と組み合わせられる。In-vitroでの処置は、生検試料または細胞株からの培養した細胞(cultivated cells)を使用して実行され得る。
宿主または患者は、いずれの哺乳動物種、例えば霊長類種、具体的にはヒト;マウス、ラットおよびハムスターを包含する、齧歯動物;ウサギ;ウマ、ウシ、イヌ、ネコ等にも属し得る。動物モデルは、実験的調査の対象となるものであって、ヒト疾患の処置のためのモデルを提供する。
シグナル伝達経路の同定のため、および様々なシグナル伝達経路間の相互作用の検出のため、様々な科学者が、好適なモデルまたはモデル系、例えば細胞培養モデルおよびトランスジェニック動物のモデルを開発してきた。シグナル伝達カスケードのあるステージの決定のため、相互作用する化合物は、シグナルをモジュレートするために利用され得る。本発明による化合物はまた、動物および/または細胞培養モデルにおいて、あるいは本出願に言及される臨床疾患において、BTK依存性のシグナル伝達経路を試験するための試薬としても使用され得る。
その上、予防的または治療的処置および/またはモニタリングのための医薬の産生のための固体形態の化合物1またはこれらの薬学的に許容し得る塩の使用に関する本明細書の次の教示は、BTK活性の阻害のための化合物の使用に対して制限なく、有効(valid)かつ適用可能であると考えられる。
本発明はまた、BTK活性によって引き起こされるか、媒介されるか、および/または伝播される疾患の予防的または治療的処置および/またはモニタリングのための、固体形態の化合物1またはこれらの薬学的に許容し得る塩の使用にも関する。さらにまた、本発明は、BTK活性によって引き起こされるか、媒介されるか、および/または伝播される疾患の予防的または治療的処置および/またはモニタリングのための医薬の産生のための、固体形態の化合物1またはこれらの薬学的に許容し得る塩の使用に関する。ある態様において、本発明は、BTK媒介障害の予防的または治療的処置のための医薬の産生のための、固体形態の化合物1またはこれらの薬学的に許容し得る塩の使用を提供する。
本発明の別の目的は、BTK活性によって引き起こされるか、媒介されるか、および/または伝播される疾患の予防的もしくは治療的な処置および/またはモニタリングにおける使用のための、固体形態の化合物1、またはこれらの薬学的に許容し得る塩である。本発明の別の好ましい目的は、ループスの予防的もしくは治療的な処置および/またはモニタリングにおける使用のための、固体形態の化合物1、またはこれらの薬学的に許容し得る塩が主題となる。
化合物1の固体形態またはこれらの薬学的に許容し得る塩は、疾患の発病前またはその後に、1回または数回投与されることで、治療として作用し得る。本発明に関する使用の先述の化合物および医薬品は、治療的処置のために具体的に使用される。治療的に関係する効果は、障害の1以上の症状をある程度緩和するか、あるいは疾患または病理学的状態に関連するかまたはその原因となる1以上の生理学的または生化学的パラメータを、部分的にまたは完全に、正常に戻す。モニタリングは、例として、応答をブーストして疾患の病原体および/または症状を完全になくすために、化合物が区別できる間隔で投与されるという条件で、ある種の処置と考えられる。同一の化合物または異なる化合物のいずれかが、適用され得る。本発明の方法はまた、障害を発症する可能性を低減するためにも、またはBTK活性に関連する障害の発生を前もって予防するためさえも、またはその生じて継続する症状を処置するために、使用され得る。
本発明の意味において、予防的処置は、対象が、家族性の素質(a familial disposition)、遺伝的欠陥、または先に生じた疾患などの、先述の生理学的状態または病理学的状態のためのいずれの前提条件をも保有している場合、賢明である。
本発明はさらにまた、少なくとも1種の化合物1の固体形態またはこれらの薬学的に許容し得る塩を含む医薬に関する。
本発明の意味における「医薬」は、式(I)で表される1以上の化合物またはその調製物(例として医薬組成物または医薬製剤)を含み、かつ、BTK活性に関連する疾患を患う患者の予防法、治療、経過観察またはアフターケアにおいて、彼らの全身状態のまたは生命体の具体的な領域の状態の病原体による変更(a pathogenic modification)が、少なくとも一時的にしか定着し得ないように使用され得る、医学分野におけるいずれの剤でもある。
様々な態様において、活性成分は、単独で、または他の処置と組み合わせて投与されてもよい。相乗効果は、医薬組成物中1種より多くの化合物を使用することによって達成されてもよい、すなわち式(I)で表される化合物は、活性成分として少なくとももう1種の他の剤(式(I)で表される別の化合物または異なる構造の骨組みの化合物のいずれかである)と組み合わせられる。活性成分は、同時にまたは連続的に使用され得る。
本明細書に包含されるのは、本明細書に提供される少なくとも1種の化学物質(chemical entity)が抗炎症剤と組み合わせて投与される処置の方法がある。抗炎症剤は、これらに限定されないが、NSAID、非特異的およびCOX−2特異的シクロオキシゲナーゼ酵素インヒビター、金化合物、コルチコステロイド、メトトレキサート、腫瘍壊死因子(TNF)アンタゴニスト、免疫抑制剤、およびメトトレキサートを包含する。
NSAIDの例は、これらに限定されないが、イブロプロフェン、フルルビプロフェン、ナプロキセンおよびナプロキセン ナトリウム、ジクロフェナク、ジクロフェナク ナトリウムとミソプロストとの組み合わせール、スリンダク、オキサプロジン、ジフルニサル、ピロキシカム、インドメタシン、エトドラク、フェノプロフェン カルシウム、ケトプロフェン、ナトリウム ナブメトン、スルファサラジン、トルメチン ナトリウム、およびヒドロキシクロロキンを包含する。NSAIDの例はまた、セレコキシブ、バルデコキシブ、ルミラコシキブ、および/またはエトリコキシブなどのCOX−2特異的インヒビターをも包含する。
いくつかの態様において、抗炎症剤は、サリチラートである。サリチラートは、これらに限定されないが、アセチルサリチル酸またはアスピリン、サリチル酸ナトリウム、およびサリチル酸コリンおよびサリチル酸マグネシウムを包含する。
抗炎症剤はまた、コルチコステロイドであってもよい。例えば、コルチコステロイドは、コルチゾン、デキサメタゾン、メチルプレドニゾロン、プレドニゾロン、リン酸プレドニゾロン ナトリウム、またはプレドニゾンであってもよい。
追加の態様において、抗炎症剤は、チオリンゴ酸金ナトリウムまたはオーラノフィンなどの金化合物である。
本発明はまた、抗炎症剤が、代謝インヒビター、たとえばジヒドロ葉酸レダクターゼインヒビター、たとえばメトトレキサートまたはジヒドロオロト酸デヒドロゲナーゼインヒビター、たとえばレフルノミドである態様を包含する。
本発明の他の態様は、少なくとも1種の抗炎症性化合物が、抗モノクローナル抗体(エクリズマブまたはパキセリズマブなど)、エタネルセプトなどのTNFアンタゴニスト、または抗TNFアルファモノクローナル抗体であるインフリキシマブにおける組み合わせに関係がある。
本発明のなおも他の態様は、少なくとも1種の活性剤が、メトトレキサート、レフルノミド、シクロスポリン、タクロリムス、アザチオプリン、およびミコフェノール酸モフェチルから選ばれる免疫抑制剤化合物などの免疫抑制剤化合物における組み合わせに関係がある。
BTKを発現するB細胞およびB細胞前駆体は、B細胞リンパ腫、リンパ腫(ホジキンリンパ腫および非ホジキンリンパ腫を包含する)、有毛細胞リンパ腫、多発性骨髄腫、慢性および急性の骨髄性白血病、および慢性および急性のリンパ球性白血病を包含するがこれらに限定されないB細胞悪性腫瘍の病的状態(the pathology)に関係している。
BTKは、B系統の(B-lineage)リンパ球様細胞におけるFas/APO−1(CD−95)死誘導シグナリング複合体(DISC)のインヒビターであることが示されている。白血病/リンパ腫細胞の運命は、DISCによって活性化されるカスパーゼのアポトーシス促進拮抗作用(the opposing proapoptotic effects)と、BTKおよび/またはその基質を伴う上流の抗アポトーシス調節機構との間でのバランスに宿ることがある(Vassilev et al., J. Biol. Chem. 1998, 274, 1646-1656)。
BTKインヒビターは、化学治療増感剤(chemosensitizing agents)として有用であり、よって、他の化学治療薬、とりわけアポトーシスを誘導する薬物との組み合わせにおいて有用であることもまた発見されている。化学治療増感(chemosensitizing)BTKインヒビターとの組み合わせにおいて使用され得る他の化学治療薬の例は、トポイソメラーゼIインヒビター(カンプトテシンまたはトポテカン)、トポイソメラーゼIIインヒビター(例としてダウノマイシンおよびエトポシド)、アルキル化剤(例としてシクロホスファミド、メルファランおよびBCNU)、チューブリンを対象にする薬剤(tubulin directed agents)(例としてタキソールおよびビンブラスチン)、および生物学的薬剤(biological agents)(例として抗CD20抗体などの抗体、IDEC 8、免疫毒素、およびサイトカイン)を包含する。
式Iで表される開示の化合物は、抗がん剤を包含する他の知られている治療剤と組み合わせて投与され得る。ここで使用されるとき、用語「抗がん剤」は、がんを処置する目的においてがんをもつ患者へ投与されるいずれの剤にも関する。
上に定義される抗がん処置は、単剤治療として適用されてもよく、または本明細書に開示の式Iで表される化合物に加えて、従来の手術または放射線治療または薬物治療(medicinal therapy)を伴ってもよい。かかる薬物治療(例として、化学治療または標的治療)は、以下の抗腫瘍剤のうち1種以上を包含するが、好ましくはそのうち1種を包含する:
アルキル化剤:アルトレタミン、ベンダムスチン、ブスルファン、カルムスチン、クロラムブシル、クロルメチン、シクロホスファミド、ダカルバジン、イホスファミド、インプロスルファン、トシル酸塩(tosilate)、ロムスチン、メルファラン、ミトブロニトール、ミトラクトール、ニムスチン、ラニムスチン、テモゾロミド、チオテパ、トレオスルファン、メクロレタミン、カルボコン;アパジコン、ホテムスチン、グルホスファミド、パリホスファミド、ピポブロマン、トロホスファミド、ウラムスチン、TH-3024、VAL-0834など;
白金化合物:カルボプラチン、シスプラチン、エプタプラチン(eptaplatin)、ミリプラチン水和物、オキサリプラチン、ロバプラチン、ネダプラチン、ピコプラチン、サトラプラチン;ロバプラチン、ネダプラチン、ピコプラチン、サトラプラチンなど;
DNA改変剤:アムルビシン、ビサントレン、デシタビン、ミトキサントロン、プロカルバジン、トラベクテジン、クロファラビン;アムサクリン、ブロスタリシン、ピクサントロン、ラロムスチン1,3など;
トポイソメラーゼインヒビター:エトポシド、イリノテカン、ラゾキサン、ソブゾキサン、テニポシド、トポテカン;アモナファイド、ベロテカン、エリプチニウムアセタート、ボレロキシンなど;
微小管修飾因子:カバジタキセル、ドセタキセル、エリブリン、イクサベピロン、パクリタキセル、ビンプラスチン、ビンクリスチン、ビノレルビン、ビンデシン、ビンフルニン;フォスブレタブリン、テセタキセル(tesetaxel)など;
抗代謝産物:アスパラギナーゼ3、アザシチジン、レボホリナート カルシウム、カペシタビン、クラドリビン、シタラビン、エノシタビン、フロクスウリジン、フルダラビン、フルオロウラシル、ゲムシタビン、メルカプトプリン、メトトレキサート、ネララビン、ペメトレキセド、プララトレキサート、アザチオプリン、チオグアニン、カルモフール;ドキシフルリジン、エラシタビン、ラルチトレキセド、セパシタビン、テガフール2,3、トリメトトレキサートなど;
抗がん抗生物質:ブレオマイシン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、レバミソール、ミルテホシン、マイトマイシンC、ロミデプシン、ステレプトゾシン、バルルビシン、ジノスタチン、ゾルビシン、ダウノルビシン、プリカマイシン;アクラルビシン、ペプロマイシン、ピラルビシンなど;
ホルモン/アンタゴニスト:アバレリックス、アビラテロン、ビカルタミド、ブセレリン、カルステロン、クロロトニアニセン、デガレリクス、デキサメタゾン、エストラジオール、フルトコルトロン、フルオキシメステロン、フルタミド、フルベストラント、ゴセレリン、ヒストレリン、リュープロレリン、メゲステロール、ミトタン、ナファレリン、ナンドロロン、ニルタミド、オクトレオチド、プレドニゾロン、ラロキシフェン、タモキシフェン、サイロトロピンアルファ、トレミフェン、トリロスタン、トリプトレリン、ジエチルスチルベストロール;アコルビフェン、ダナゾール、デスロレリン、エピチオスタノール、オルテロネル、エンザルタミド1,3など;
アロマターゼインヒビター:アミノグルテチミド、アナストロゾール、エキセメスタン、ファドロゾール、レトロゾール、テストラクトン;ホルメスタンなど;
小分子キナーゼインヒビター:クリゾチニブ、ダサチニブ、エルロチニブ、イマチニブ、ラパチニブ、ニロチニブ、パゾパニブ、レゴラフェニブ、ルキソリチニブ、ソラフェニブ、スニチニブ、バンデタニブ、ベムラフェニブ、ボスチニブ、ゲフィチニブ、アキシチニブ;アファチニブ、アリセルチブ、ダブラフェニブ、ダコミチニブ、ディナシクリブ、ドビチニブ、エンザスタウリン、ニンテダニブ、レンバチニブ、リニファニブ、リンシチニブ、マシチニブ、ミドスタウリン、モテサニブ、ネラチニブ、オランチニブ、ペリフォシン、ポナチニブ、ラドチニブ、リゴサチブ、ティピファニブ、チバンチニブ、チボザニブ、トラメチニブ、ピマセルチブ、ブリバニブアラニナート、セジラニブ、アパチニブ4、カボザンチニブS−マラート1,3、イブルチニブ1,3、イコチニブ4、ブパルリシブ2、シパチニブ(cipatinib)4、コビメチニブ1,3、イデラリシブ1,3、フェドラチニブ1、XL-6474など;
光増感剤:メトキサレン3;ポリフィマーナトリウム、タラポルフィン、テモポルフィンなど;
抗体:アレムツズマブ、ベシレソマブ、ブレンツキシマブ ベドチン、セツキシマブ、デノスマブ、イピリムマブ、オファツムマブ、パニツムマブ、リツキシマブ、トシツモマブ、トラスツズマブ、ベバシズマブ、ペルツズマブ2,3;カツマキソマブ、エロツズマブ、エプラツズマブ、ファーレツズマブ、モガムリズマブ、ネシツムマブ、ニモツズマブ、オビヌツズマブ、オカラツズマブ、オレゴボマブ、ラムシルマブ、リロツムマブ、シルツキシマブ、トシリズマブ、ザルツムマブ、ザノリムマブ、マツズマブ、ダロツズマブ1,2,3、オナルツズマブ1,3、ラコツモマブ(racotumomab)1、タバルマブ1,3、EMD-5257974、ニボルマブ1,3など;
サイトカイン:アルデスロイキン、インターフェロン アルファ2、インターフェロン アルファ2a3、インターフェロン アルファ2b2,3;セルモロイキン、タソネルミン、テセロイキン、オペレルベキン1,3、組み換えインターフェロン ベータ−1a4など;
薬物コンジュゲート:デニロイキンジフチトクス、イブリツモマブ チウキセタン、ヨーベングアン(iobenguane)I123、プレドニムスチン、トラスツズマブ エムタンシン、エストラムスチン、ゲムツズマブ、オゾガマイシン、アフリベルセプト;シントレデキン ベスドトクス、エドトレオチド、イノツズマブ オゾガマイシン、ナプツモマブ エスタフェナトクス、オポルツズマブ モナトクス、テクニチウム(99mTc)アルシツモマブ1,3、ビンタフォリド1,3など;
ワクチン:シプリューセル3;ビテスペン3、エメペピムト−S3、オンコバックス(oncoVAX)4、リンドペピムト3、トロバックス(troVax)4、MGN-16014、MGN-17034など;ならびに
その他:アリトレチノイン、ベキサロテン、ボルテゾミブ、エベロリムス、イバンドロン酸、イミキモド、レナリドミド、レンチナン、メチロシン、ミファムルチド、パミドロン酸、ペグアスパルガーゼ、ペントスタチン、シプリューセル3、シゾフィラン、タミバロテン、テムシロリムス、サリドマイド、トレチノイン、ビスモデギブ、ゾレドロン酸、ボリノスタット;セレコキシブ、シレンジタイド、エンチノスタット、エタニダゾール、ガネテスピブ、イドロノキシル、イニパリブ、イキサゾミブ、ロニダミン、ニモラゾール、パラビノスタット、ペレチノイン、プリチデプシン、ポマリドミド、プロコダゾール(procodazol)、リダフォロリムス、タスキニモド、テロトリスタット、サイマルファシン、チラパザミン、トセドスタット、トラベデルセン、ウベニメクス、バルスポダール、ゲンディシン4、ピシバニール4、レオライシン4、レタスピマイシン塩酸塩1,3、トレバナニブ2,3、ビリルジン4、カーフィルゾミブ1,3、エンドスタチン4、イムノコテル(immucothel)4、ベリノスタット3、MGN-17034
1Prop. INN(提案された国際一般名);2Rec. INN(推奨された国際一般名);3USAN(米国一般名);4INNなし)。
別の側面において、本発明は、有効量の本発明による化合物および/またはそれらの薬学的に許容し得る塩、誘導体、溶媒和物および立体異性体(あらゆる比率でのそれらの混合物を包含する)、および任意に、有効量のさらなる活性成分の別個のパックからなるキットを提供する。キットは、箱、個々の瓶、袋またはアンプルなどの好適な容器を含む。キットは、例えば、別個のアンプルを含んでいてもよいが、各々は、有効量の本発明による化合物および/またはそれらの薬学的に許容し得る塩、誘導体、溶媒和物および立体異性体(あらゆる比率でのそれらの混合物を包含する)、および任意に、有効量のさらなる活性成分を、溶解または凍結乾燥形態で含有する。
本明細書に使用されるとき、用語「処置」、「処置する」、および「処置すること」は、本明細書に記載のとおりの疾患または障害、または1以上のその症状の発病を食い止めること(reversing)、緩和すること、遅延させること、またはそれらの進行を阻害することを指す。いくつかの態様において、処置は、1以上の症状が発症した後に施される。他の態様において、処置は、症状がないときに施される。例えば、処置は、症状の発病に先立ち(例として、病状の経歴に照らして、および/または遺伝的因子または他の感受性因子に照らして)、感受性のある個体へ施される。処置はまた、症状が消散した後も、例えば、それらの再発を予防するかまたは遅延させるために継続する。
化合物および組成物は、本発明の方法に従うと、上に提供される障害を処置するのにまたはその重症度を低めるのに有効な、いずれの量およびいずれの投与のルートをも使用して投与される。要求される厳密な量は、対象の種、年齢、および総体的な状態、感染症の重症度、具体的な剤、その投与のモード等に依存して対象次第で変動するであろう。本発明の化合物は、好ましくは、投与の容易さおよび投薬量の一様性から、投薬量単位形態で製剤化される。本明細書に使用されるとき表現「投薬量単位形態」は、処置されることになっている患者に適切な剤の物理的に個別の単位を指す。しかしながら、本発明の化合物および組成物の毎日の総使用量が、正しい医学的判断の範囲内で担当医によって決められるであろうことは理解されるであろう。いずれの具体的な患者または生命体にとって有効な特定の用量レベルは、処置される障害および障害の重症度;採用される特定の化合物の活性;採用される特定の化合物;患者の年齢、体重、総体的な健康、性別および食生活;採用される特定の化合物の投与の時間、投与のルート、および排出速度;処置の期間;採用される特定の化合物と組み合わせてまたは同時に使用される薬物、および医術において周知の同様の因子を包含する様々な因子に依存するであろう。
本発明の薬学的に許容し得る組成物は、ヒトおよび他の動物へ、経口的に、経直腸的に、非経口的に、大槽内に、膣内に(intravaginally)、腹腔内に、局所的に(粉末、軟膏、または点滴薬(drops)によるように)、口腔に、処置される感染症の重症度に依存して、経口スプレーまたは経鼻スプレーあるいは同種のものとして、投与され得る。ある態様において、本発明の化合物は、所望の治療効果をえるために、1日あたり約0.01mg/kg体重(対象の)〜約100mg/kg、好ましくは約1mg/kg体重(対象の)から約50mg/kgまでの投薬量レベルにて、1日につき1回以上、経口的にまたは非経口的に投与される。
経口投与のための液体剤形は、薬学的に許容し得るエマルション、マイクロエマルション、溶液、懸濁液、シロップおよびエリキシル剤を包含するが、これらに限定されない。活性化合物に加えて、液体剤形は任意に、例えば、水または他の溶媒などの、当該技術分野において一般的に使用される不活性希釈剤、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、ベンジル安息香酸、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油(とりわけ、綿実油、落花生油、トウモロコシ油、胚芽油、オリーブ油、ひまし油、およびゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコールおよびソルビタンの脂肪酸エステルなどの可溶化剤および乳化剤、およびこれらの混合物を含有する。不活性希釈剤の他に、経口組成物はまた、湿潤剤、乳化剤および懸濁剤などのアジュバント、甘味剤、香味剤、および着色剤をも包含する。
注射可能な調製物、例えば、滅菌した注射可能な水性のまたは油脂性の懸濁液は、好適な分散剤または湿潤剤および懸濁剤を使用して知られている技術(art)に従って製剤化される。滅菌した注射可能な調製物はまた、非毒性の非経口的に許容し得る希釈剤または溶媒における滅菌した注射可能な溶液、懸濁液またはエマルションでもあり、例えば、1,3−ブタンジオールにおける溶液としてである。採用されてもよい許容し得るビヒクルおよび溶媒のうち、水、リンガー液、U.S.P.および等張の塩化ナトリウム溶液である。加えて、滅菌した固定油は、溶媒または懸濁媒体として従来採用されている。この目的において、採用され得るいずれの当たり障りのない固定油は、合成のモノ−またはジ−グリセリドを包含する。加えて、オレイン酸などの脂肪酸は、注射可能な調製物において使用される。
注射可能な製剤は、例えば、細菌を保定するフィルター(a bacterial-retaining filter)に通す濾過によって、または使用に先立ち、滅菌水または他の滅菌した注射可能な媒体に溶解または分散され得る滅菌した固体組成物の形態で滅菌剤を組み込むことによって、滅菌され得る。
本発明の化合物の効果を延ばすために、皮下注射または筋肉内注射からの化合物の吸収を遅らせることは、しばしば所望されることである。これは、難溶性の結晶またはアモルファス材料の液体懸濁液の使用によって達成される。化合物の吸収速度は次いで、その溶解速度に依存し、これは同様にして、結晶サイズおよび結晶形態に依存し得る。代わりに、非経口的に投与された化合物形態の遅延した吸収は、油ビヒクルに化合物を溶解または懸濁させることによっても達成される。注射可能なデポー形態は、ポリラクチド−ポリグリコリドなどの生分解性ポリマーにおける化合物のマイクロカプセル化マトリックスを形成することによって作られる。化合物対ポリマーの比率および採用される具体的なポリマーの性質に依存して、化合物放出速度は、制御され得る。他の生分解性ポリマーの例は、ポリ(オルトエステル)およびポリ(無水物)を包含する。注射可能なデポー製剤はまた、生体組織と適合するリポソームまたはマイクロエマルション中に化合物を封入させることによっても調製される。
経直腸または膣内(vaginal)投与のための組成物は、好ましくは、本発明の化合物を好適な非刺激性の賦形剤または担体(ココアバター、ポリエチレングリコールなど)と混合することによって調製され得る座薬、あるいは周囲温度では固体であるが体温では液体であるところ直腸または膣腔において融解して活性化合物を放出する座剤用ワックス(a suppository wax)である。
経口投与のための固体剤形は、カプセル、錠剤、丸薬、粉末、および顆粒を包含する。かかる固体剤形において、活性化合物は、クエン酸ナトリウムまたはリン酸二カルシウムなどの少なくとも1種の薬学的に許容し得る賦形剤または担体および/またはa)デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール、およびケイ酸などの充填剤または増量剤、b)例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸、ゼラチン、ポリビニルピロリジノン、スクロース、およびアカシアゴムなどの結合剤、c)グリセロールなどの保水剤、d)寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモまたはタピオカのデンプン、アルギン酸、あるケイ酸塩(silicates)、および炭酸ナトリウムなどの崩壊剤、e)パラフィンなどの溶液減速(retarding)剤、f)四級アンモニウム化合物などの吸収促進剤(accelerators)、g)例えば、セチルアルコールおよびモノステアリン酸グリセロールなどの湿潤剤、h)カオリンおよびベントナイト粘土などの吸収剤、およびi)タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウムなどの潤滑剤、ならびにこれらの混合物と混合される。カプセル、錠剤および丸薬のケースにおいて、剤形はまた任意に、緩衝剤をも含む。
同様のタイプの固体組成物はまた、ラクトースまたは乳糖ならびに高分子量ポリエチレングリコール等の賦形剤を使用する、軟および硬(soft and hard-filled)ゼラチンカプセル中の充填剤としても採用される。錠剤、糖衣錠、カプセル、丸薬、および顆粒の固体剤形は、腸溶コーティングおよび医薬製剤技術分野において周知の他のコーティングなどのコーティングおよびシェルで調製され得る。それらは、乳白剤を任意に含有し、またそれらが活性成分(単数または複数)のみをまたはこれを優先的に、腸管のある部分において、任意に遅延様式で、放出する組成でもあり得る。使用され得る包埋組成物の例は、ポリマー物質およびポリマーワックス(porlymeric substances and waxes)を包含する。同様のタイプの固体組成物はまた、ラクトースまたは乳糖ならびに高分子量ポリエチレングリコール等の賦形剤を使用する、軟および硬(soft and hard-filled)ゼラチンカプセル中の充填剤としても採用される。
活性化合物はまた、上に注記されたとおりの1以上の賦形剤とともにマイクロカプセル化形態でもあり得る。錠剤、糖衣錠、カプセル、丸薬、および顆粒の固体剤形は、腸溶コーティング、放出制御コーティングおよび医薬製剤技術分野において周知の他のコーティングなどのコーティングおよびシェルで調製され得る。かかる固体剤形において、活性化合物は、スクロース、ラクトースまたはデンプンなどの少なくとも1種の不活性希釈剤と混和されてもよい。常道である剤形はまた、不活性希釈剤以外の追加の物質、例として、ステアリン酸マグネシウムおよび微結晶性セルロースなどの打錠用潤滑剤および他の錠剤用助剤(aids)をも含む。カプセル、錠剤および丸薬のケースにおいて、剤形はまた任意に、緩衝剤をも含む。それらは、乳白剤を任意に含有し、またそれらが活性成分(単数または複数)のみをまたはこれを優先的に、腸管のある部分において、任意に遅延様式で、放出する組成でもあり得る。使用され得る包埋組成物の例は、ポリマー物質およびポリマーワックスを包含する。
本発明の化合物の局所的または経皮的投与のための剤形は、軟膏、ペースト、クリーム、ローション、ゲル、粉末、溶液、スプレー、吸入剤(inhalants)またはパッチを包含する。活性構成要素は、薬学的に許容し得る担体およびいずれか必要な防腐剤または要求される緩衝剤と、滅菌状態下で混和される。眼科用製剤、点耳薬、および点眼薬はまた、本発明の範囲内にもあるとして企図される。加えて、本発明は、化合物の身体への制御送達を提供するという追加の利点を有する経皮的パッチの使用を企図する。かかる剤形は、適正な媒体に化合物を溶解または分散させることによって作られ得る。吸収増強剤もまた、皮膚を越えて化合物の流れを増大するために使用され得る。その速度は、速度制御膜を提供することまたはポリマーマトリックスまたはゲル中に化合物を分散させることのいずれかによって制御され得る。
一態様に従うと、本発明は、生体試料におけるBTK活性を阻害する方法に関し、前記方法は、該生体試料を本発明の化合物または該化合物を含む組成物に接触させるステップを含む。
他の態様に従うと、本発明は、生体試料におけるBTK、またはその突然変異体、活性を積極的なやり方で阻害する方法に関し、前記方法は、該生体試料を本発明の化合物または該化合物を含む組成物に接触させるステップを含む。
本発明の化合物は、BTKの生物学的な役割を理解するためのユニークなツール(BTKの産生およびBTKの相互作用に影響を及ぼすと、およびそれらによって影響を及ぼされると考えられる多数の因子の評価を包含する)としてin-vitroで有用である。本化合物はまた、BTKと相互作用する他の化合物の開発にも有用である。なぜなら、本化合物は、その開発を容易にする重要な構造−活性相関(SAR)情報を提供するからである。BTKへ結合する本発明の化合物は、生細胞から、固定細胞から、生体液から、組織ホモジネートから、精製された天然の生体材料等から、BTKを検出するための試薬として使用され得る。例えば、かかる化合物を標識することによって、BTKを発現する細胞を同定し得る。加えて、それらのBTKに対する結合能に基づき、本発明の化合物は、in-situ染色、FACS(蛍光活性化セルソーティング)、ドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)、ELISA(酵素結合免疫吸着アッセイ)等、酵素精製において、または透過性細胞内部にBTKを発現する細胞を精製することにおいて、使用され得る。本発明の化合物はまた、様々な医学研究および診断的使用のための商業的な研究試薬としても利用され得る。かかる使用は、以下:様々な機能アッセイにおけるBTK候補インヒビターの活性を定量化するための較正標準としての使用;化合物のランダムスクリーニングにおける、すなわちBTKリガンドの新しいファミリーを探すことにおけるブロッキング試薬としての使用、化合物は、現在クレームされているBTK化合物の回収をブロックするために使用され得る;BTK酵素との共結晶における使用、すなわち本発明の化合物は、BTKへ結合している化合物の結晶を形成させることで、X線結晶構造解析によって酵素/化合物の構造の決定を可能にするであろう;他の研究および診断的適用、ここでBTKは、好ましくは活性化されるか、またはかかる活性化は、BTKインヒビター等の既知の分量に対して好都合に較正される;細胞におけるBTKの発現を決定するためのプローブとしてのアッセイにおける使用;ならびに、BTK結合リガンドと同じ部位へ結合する化合物を検出するためのアッセイを開発すること、を包含するが、これらに限定されない。
本発明の化合物は、それら自体、および/または処置の有効性の診断のための身体測定と組み合わせて、のいずれかで適用され得る。該化合物を含有する医薬組成物およびBTKに媒介される疾病を処置するための該化合物の使用は、ヒトまたは動物に関わらず健康状態(the state of health)の直接かつ即時の改善を引き起こす広範囲の治療に対する有望な新規アプローチである。経口的にバイオアベイラビルであり、かつ活性のある新しい本発明の化学成分(chemical entities)は、患者にとっての利便性および医師にとってのコンプライアンスを改善する。
式(I)で表される化合物、それらの塩、異性体、互変異性体、鏡像異性体の形態、ジアステレオマー、ラセミ化合物、誘導体、プロドラッグおよび/または代謝産物は、高い特異性および安定性、低い製造コスト、および好都合な取扱性によって特徴づけられる。これらの特色は、再現性のある動作(a reproducible action)(ここで交差反応の欠如が包含される)にとっての基礎、および標的構造物との安定かつ確実な相互作用(a reliable and safe interaction)にとっての基礎を形成するものである。
用語「生体試料」は、本明細書に使用されるとき、限定せずに、細胞培養物またはそれらの抽出物;哺乳動物から得られた生検材料またはそれらの抽出物;および血液、唾液、尿、糞便、***、涙液、または他の体液、あるいはそれらの抽出物を包含する。
生体試料におけるBTK、またはその突然変異体、活性のモジュレーションは、当業者に知られている様々な目的にとって有用である。かかる目的の例は、輸血、臓器移植、生物標本の保管、および生物学的アッセイを包含するが、これらに限定されない。
例示
下の例において描かれているとおり、ある例示態様において、化合物を、以下の一般手順に従い調製する。一般の方法が、本発明のある化合物の合成を描くが、以下の一般の方法および当業者に知られている他の方法も、本明細書に記載のとおりのすべての化合物、およびこれら化合物の各々のサブクラスおよび種に対して適用され得ることは解されるであろう。
以下の記載のプロセス、スキーム、および例において使用される記号および約束事(conventions)は、現代科学文献、例えば、Journal of the American Chemical SocietyまたはJournal of Biological Chemistryにおいて使用されるものと整合する。
全形態を、例として、Rolf Hilfiker, ‘Polymorphism in the Pharmaceutical Industry’, Wiley-VCH. Weinheim 2006(Chapter 6:X-Ray Diffraction、Chapter 6:Vibrational Spectroscopy、Chapter 3:Thermal Analysis、Chapter 9:Water Vapour Sorption、およびその中の参考文献);およびH.G. Brittain, ‘Polymorphism in Pharmaceutical Solids, Vol. 95, Marcel Dekker Inc., New York 1999(Chapter 6およびその中の参考文献)から見出される標準的な方法に従って特徴づけた。
そのように示さない限り、全温度を℃で(セ氏度)で表現する。そのように指摘しない限り、全反応を室温にて行った。本発明の全化合物を、本発明者らによって開発されたプロセスによって合成した。
1H-NMRスペクトルをBruker Avance III 400 MHz上に記録した。化学シフトを百万分の一(ppm、δ単位)で表現する。結合定数はHertzの単位(Hz)である。***パターンは見掛けの多重度を記載し、s(一重項)、d(二重項)、t(三重項)、q(四重項)、m(多重項)、またはbr(ブロード)として指定される。
質量スペクトルを、大気圧化学イオン化(APCI)またはエレクトロスプレイイオン化(ESI)のいずれかを使用し、Agilent technologiesからのAgilent 1200 Series質量分析計上で得た。カラム:XBridge C8、3.5μm、4.6×50mm;溶媒A:水+0.1% TFA;溶媒B:CAN;フロー:2ml/min;勾配:0min:5% B、8min:100% B、8.1min:100% B、8.5min:5% B、10min:5% B。
HPLCデータを、XBridgeカラム(C8、3.5μm、4.6×50mm)を使用する、Agilent technologiesからのAgilent 1100 series HPLCを指標して得た。溶媒A:水+0.1% TFA;溶媒B:ACN;フロー:2ml/min;勾配:0min:5% B、8min:100% B、8.1min:100% B、8.5min:5% B、10min:5%B。
マイクロ波反応を、当該技術分野において知られている標準的なプロトコルを使用し、Biotage Initiator Microwave Synthesizerを使用して行った。
本出願中に現れ得るいくつかの略語は、以下のとおりである:
Figure 2021527685
下の例において利用される化合物の番号は、上記の化合物の番号に対応する。
例1:0.1%TFA−H2O/ACN混合物からの凍結乾燥実験(WO2012/170976、における方法S4Aに記載される通りの以下のバリエーション)
a)0.1%TFA−H2O:ACN 90:10(v:v)からの凍結乾燥:
約200mgの精製された遊離塩基をRT(約22℃)にて0.1%TFA−H2O:ACN 90:10(v:v)の混合物50mLに溶解した。物質をほとんど完全に溶解した。透明な溶液を得るために、0.45μmのシリンジフィルターを通した濾過を行った。この溶液を100mLの丸底フラスコにおいて、液体窒素中で急速冷凍し、凍結した試料を約0.8mbarで操作する凍結乾燥機(lyophilisator)(Steris、Lyovac GT2)に取り付けた。一日後、白色固体残渣を採取した。
NMR:化学量論API:TFA おおよそ1:1.1
1H NMR (400 MHz、DMSO-d6) d 8.36 (s、1H)、7.48 - 7.41 (m、2H)、7.32 - 7.25 (m、2H)、7.23 - 7.07 (m、7H)、6.87 (t、J = 6.5 Hz、1H)、6.80 (dd、J = 16.7、10.5 Hz、1H)、6.09 (dd、J = 16.8、2.4 Hz、1H)、5.67 (dd、J = 10.4、2.4 Hz、1H)、4.28 - 4.18 (m、1H)、3.97 - 3.87 (m、1H)、3.64 (dd、J = 20.6、6.5 Hz、2H)、3.24 (t、J = 12.7 Hz、1H)、2.88 (t、J = 12.6 Hz、1H)、1.78 - 1.68 (m、2H)、1.68 - 1.44 (m、2H)
b)0.1%TFA−H2O:ACN 50:50(v:v)からの凍結乾燥:
約200mgの精製された遊離塩基をRT(約22℃)にて0.1%TFA−H2O:ACN 50:50(v:v)の混合物15mLに溶解した。物質をほとんど完全に溶解した。透明な溶液を得るために、0.45μmのシリンジフィルターを通した濾過を行った。この溶液を100mLの丸底フラスコにおいて、液体窒素中で急速冷凍し、凍結した試料を約0.8mbarで操作する凍結乾燥機(Steris、Lyovac GT2)に取り付けた。一日後、白色固体残渣を採取した。
NMR:化学量論API:TFA おおよそ1:0.3
1H NMR (400 MHz、DMSO-d6) d 8.06 (s、1H)、7.46 - 7.39 (m、2H)、7.27 - 7.22 (m、2H)、7.21 - 7.15 (m、1H)、7.15 - 7.09 (m、4H)、6.80 (dd、J = 16.7、10.4 Hz、1H)、6.09 (dd、J = 16.7、2.4 Hz、1H)、6.01 - 5.90 (m、2H)、5.71 - 5.62 (m、1H)、5.66 (dd、J = 10.5、2.4 Hz、1H)、4.25 - 4.14 (m、1H)、3.95 - 3.85 (m、1H)、3.60 (dd、J = 20.8、6.4 Hz、2H)、2.94 - 2.85 (m、1H)、1.76 - 1.66 (m、2H)、1.66 - 1.45 (m、2H)
c)0.1%TFA−H2O:ACN 10:90(v:v)からの凍結乾燥
約200mgの精製された遊離塩基をRT(約22℃)にて0.1%TFA−H2O:ACN 10:90(v:v)の混合物8mLに溶解した。物質をほとんど完全に溶解した。透明な溶液を得るために、0.45μmのシリンジフィルターを通した濾過を行った。この溶液を100mLの丸底フラスコにおいて、液体窒素中で急速冷凍し、凍結した試料を約0.8mbarで操作する凍結乾燥機(Steris、Lyovac GT2)に取り付けた。一日後、白色固体残渣を採取した。
NMR:化学量論API:TFA おおよそ1:0.02
1H NMR (400 MHz、DMSO-d6) d 7.96 (s、1H)、7.46 - 7.38 (m、2H)、7.27 - 7.21 (m、2H)、7.20 - 7.14 (m、1H)、7.14 - 7.08 (m、4H)、6.80 (dd、J = 16.7、10.5 Hz、1H)、6.09 (dd、J = 16.6、2.4 Hz、1H)、5.65 (dd、J = 10.5、2.4 Hz、1H)、5.60 - 5.51 (m、2H)、5.20 (t、J = 6.4 Hz、1H)、4.24 - 4.13 (m、1H)、3.95 - 3.85 (m、1H)、3.58 (dd、J = 20.9、6.4 Hz、2H)、3.28 - 3.19 (m、1H)、2.90 (t、J = 12.7 Hz、1H)、1.76 - 1.66 (m、2H)、1.65 - 1.45 (m、2H)
例2:純粋な形態A1を得るための遊離塩基の結晶化プロセス
小スケール:等温溶媒蒸発による数個の溶媒からの結晶化
約10mgの遊離塩基をRTまたは50℃でいくつかの溶媒500μL〜4mLに(溶解度に応じて)分散または溶解させた。すべての懸濁液/溶液を0.2μmのシリンジフィルターを使用して濾過した。透明な濾過物の入ったバイアルを、乾燥した固体残渣が得られるまで溶媒蒸発のために焼き戻しされたアルミニウムラックに蓋無しで放置した。以下の溶媒において、形態A1が得られた:25℃:エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、2−ブタノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、1,4−ジオキサン、ジエチルエーテル、メチルtertブチルエーテル、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ジクロロメタン、クロロホルム、トルエン、ピリジン;50℃:エタノール、1−プロパノール、1−ブタノール、イソ−ブタノール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、1,4−ジオキサン、ジエチルエーテル、メチルtertブチルエーテル、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ジクロロメタン、クロロホルム、N,N−ジメチルホルムアミド、トルエン、オルト−キシレン、パラ−キシレン、ピリジン。
b)小スケール:数個の溶媒からの冷却結晶化
約14mgの遊離塩基をRTまたは50℃でいくつかの溶媒200μL〜1mLに(溶解度に応じて)分散または溶解させた。すべての懸濁液/溶液を0.2μmのシリンジフィルターを使用して濾過した。透明な濾過物の入ったバイアルを、乾燥した固体残渣が得られるまで溶媒蒸発のために焼き戻しされたアルミニウムラックに蓋をして放置し、0.1K/min.で5℃まで冷却した。得られた固体を、PE遠心バイアルを使用する遠心分離によって固体−/液体分離した。以下の溶媒において、形態A1を得た:
エタノール、2−プロパノール、アセトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、アセトニトリル、トルエン。
c)大スケール:蒸発および冷却結晶化の組み合わせ
65Lのエナメル反応器を窒素で不活性にした。供給用容器(feed vessel)を使用して、25Lのエタノール無水を反応器に満たした。撹拌、コンデンサー0℃およびジャケット温度30℃を開始した。次いで、生成物を(数個のバッチの遊離塩基3980g)に満たした。ジャケット温度を95℃まで上げた。30分後、反応温度は78℃(還流条件)であり、濁った溶液が形成した。熱い混合物を圧力フィルター上で濾過し、2Lのエタノールですすいだ。容器においておよびフィルター上で、少量の茶色の残渣が検出された。濾過物をロータリーエバポレーター中に移した。結晶化が開始するまでおよそ13Lのエタノールを留去した。混合物をスチールのポットに満たし、沈殿を形成しながら氷冷下で2h撹拌した。沈殿を吸引しながら濾過し、1Lのエタノールですすいだ。次いで、それを50℃および30mbarで真空乾燥機において2日間乾燥した。生成物をcomil U5(メッシュサイズ1mm)において製粉した。
1H NMR (400 MHz、DMSO-d6) d 7.96 (s、1H)、7.46 - 7.39 (m、2H)、7.27 - 7.21 (m、
2H)、7.20 - 7.14 (m、1H)、7.14 - 7.09 (m、4H)、6.79 (dd、J = 16.7、10.5 Hz、1H)、6.09 (dd、J = 16.7、2.4 Hz、1H)、5.65 (dd、J = 10.5、2.4 Hz、1H)、5.62 - 5.50 (m、2H)、5.20 (t、J = 6.4 Hz、1H)、4.24 - 4.13 (m、1H)、3.95 - 3.84 (m、1H)、3.59 (dd、J = 20.9、6.4 Hz、2H)、3.24 (t、J = 12.9 Hz、1H)、2.91 (t、J = 12.2 Hz、1H)、1.77 - 1.65 (m、2H)、1.67 - 1.45 (m、2H).
例3:純粋な形態A2を得るための遊離塩基の結晶化プロセス
a)小スケール:2−プロパノールからの冷却結晶化
約14mgの遊離塩基を2−プロパノール200μL〜1mLに完全に溶解させた。溶液を0.2μmのシリンジフィルターを使用して濾過した。透明な濾過物の入ったバイアルを、焼き戻しされたアルミニウムラックに蓋をして放置し、0.1K/min.で5℃まで冷却した。得られた固体を、PE遠心バイアルを使用する遠心分離によって固体−/液体分離した。
b)小スケール:エタノール中のスラリー変換形態A1
約2.5gの遊離塩基形態A1および25mLのエタノールを50mLの三角フラスコに添加した。得られた懸濁液を50℃に加熱し、約3h撹拌した。約50mgの形態A2の種を懸濁液に添加した。プロセス制御において、PXRDによるおおよそ20h後の(IPC1)は形態A1を示した。形態A2の約100mgの種の追加量を懸濁液に加えた。50℃で撹拌して30h後の第のIPCはなお形態A1を示した。さらに10h撹拌後、材料は完全に形態A2に変換された(IPC3)。エタノールを真空下、ロータリーエバポレーターで蒸発させ乾燥した。材料を乾燥窒素フロー中、80℃で最終的に乾燥した。
c)大スケール:エタノール中のスラリー変換形態A1
数個の薬物物質バッチ3.2kgおよび分析用のエタノール無水GRの9Lを化合物1の反応混合物に添加し、25Lのエナメル反応器に入れ(25Lエナメル反応器(POS1065))、白色懸濁液が得られた。試料を採り(IPC1、0 h)およびPXRD定量化は13%の形態A1および87%の形態A2の混合物を示した。懸濁液を35℃(反応器)まで加熱し、終夜撹拌した。試料を採り(IPC2、18 h)およびPXRD定量化は11%の形態A1および89%の形態A2の混合物を示した。焼き戻しを停止し、混合物をゆっくり室温まで冷却した。30gの形態A2を乳鉢において粉末にし、28℃(反応器)で10分以内に段階的に添加した。混合物を終夜、室温にて撹拌した。試料を採り(IPC3、41h)、およびPXRD定量化は11%の形態A1および89%の形態A2の混合物を示した。4x5gの形態A2を乳鉢において粉末にし、25℃(反応器)で4h以内に添加した。懸濁液を35℃(反応器)まで加熱し、週末この温度にて撹拌した。試料を採り(IPC4、113h)、およびPXRD定量化は10%の形態A1および90%の形態A2の混合物を示した。5h後に焼き戻しを停止した。3x8gの形態A2を乳鉢において粉末にし、33〜35℃(反応器)で3h以内に添加した。混合物を25℃で終夜撹拌した。試料を採り(IPC5、137h)、およびPXRD定量化は7%の形態A1および93%の形態A2の混合物を示した。混合物を35℃(反応器)まで加熱した。3x8gの形態A2を乳鉢において粉末にし、33〜35℃(反応器)で3h以内に添加した。焼き戻しを停止し、混合物を室温までゆっくり冷却した。混合物を終夜、25℃(反応器)で撹拌した。試料を採り(IPC5、161h)、およびPXRD定量化は100%のA2を示した。懸濁液を35℃まで加熱し、および次いで焼き戻しを停止した。3x8gの形態A2を乳鉢において粉末にし、33〜35℃(反応器)で3h以内に添加した。懸濁液をゆっくり室温まで冷却し、終夜撹拌した。溶媒をロータリーエバポレーター(Buechi R220 EX)における蒸留によって除去した。濃縮された懸濁液を終夜室温にて貯蔵した。懸濁液を吸引しながら濾過した。ケークを50℃で週末にわたって20mbarで恒量まで乾燥し、comil U5(メッシュサイズ1mm)を用いて製粉された。
1H NMR (500 MHz、DMSO-d6) d 8.32 (s、1H)、7.47 - 7.42 (m、2H)、7.30 - 7.26 (m、2H)、7.22 - 7.18 (m、1H)、7.17 - 7.11 (m、4H)、6.96 - 6.85 (m、2H)、6.83 - 6.76 (m、2H)、6.09 (dd、J = 16.7、2.4 Hz、1H)、5.66 (dd、J = 10.4、2.4 Hz、1H)、4.27 - 4.18 (m、1H)、3.96 - 3.87 (m、1H)、3.69 - 3.58 (m、2H)、3.24 (t、J = 12.8 Hz、1H)、2.88 (t、J = 12.5 Hz、1H)、1.78 - 1.68 (m、2H)、1.67 - 1.46 (m、2H)。
d)小スケール:形態A2を播種することによるメタノール中の冷却結晶化
30.0gの薬物物質および120gのメタノールを250mLのジャケット反応器に添加した。懸濁液を65℃に加熱した。還流条件で約45分後、透明な黄色がかった溶液が得られた。ジャケット温度を続いて冷却し58℃にした。冷却の間、形態A2の種結晶300mg(磁器乳鉢において以前に粉末にされた)を59℃で溶液に添加した。その結果得られる懸濁液を−0.23 K/minの冷却率で−28℃までさらに冷却し、最終的に漏斗フィルターを使用して真空下で濾過した。単離された濾過ケークを(−30℃で)あらかじめ冷却したメタノールで2度洗浄し、真空下、40℃で16h乾燥し、27.3gの純粋な形態A2の結晶を得た(90%収率)。
e)小スケール:形態A2を播種することによるエタノール中の冷却結晶化
5.0gの薬物物質および66.4gのメタノールを250mLのジャケット反応器に添加した。懸濁液を加熱し、76℃で溶解し、透明でわずかに黄色が買った溶液を形成した。ジャケット温度を続いて冷却し58℃にした。形態A2の種結晶50mg(磁器乳鉢において以前に粉末にされた)を58℃で溶液に添加し、その結果得られる懸濁液を−0.62K/minの冷却率でー30℃までさらに冷却した。最終的な温度で、懸濁液をさらに22h(終夜)撹拌し、最終的に漏斗フィルターを使用して真空下で濾過した。単離された濾過ケークを(−30℃で)あらかじめ冷却したエタノールで2度洗浄し、真空下(<10mbar)、40℃で24h乾燥し、4.17gの純粋な形態A2の結晶を得た(83%収率)。
f)大スケール:形態A2を播種することによるメタノール中での冷却結晶化
82Lのメタノール(7体積)を250Lの反応器に充填し、外部温度70℃まで温めた。11.72gの薬物物質をあらかじめ温めた(還流)メタノールにゆっくりと充填した。大まかに15分において、固体が完全に溶解した。熱い溶液を0.45μmのカートリッジを通して濾過した。濾過物を洗浄した反応器に充填し、70℃であらかじめ温めた。温度傾斜を開始した:90分に、+70℃〜−20℃までの外部温度。内部温度が50℃に到達したとき、播種する結晶が添加された(粗製のAPIに関して、1%wt/wt)。外部温度がー20℃に達したとき、混合物を30分間撹拌し、次いで固体を濾過によって単離し、ケークをMeOHで洗浄、および50℃で12時間乾燥した。
1H NMR (500 MHz、DMSO-d6) d 7.96 (s、1H)、7.45 - 7.39 (m、2H)、7.26 - 7.21 (m、2H)、7.19 - 7.15 (m、1H)、7.14 - 7.09 (m、4H)、6.79 (dd、J = 16.7、10.5 Hz、1H)、6.09 (dd、J = 16.7、2.4 Hz、1H)、5.65 (dd、J = 10.5、2.4 Hz、1H)、5.61 - 5.50 (m、2H)、5.19 (t、J = 6.4 Hz、1H)、4.23 - 4.13 (m、1H)、3.94 - 3.85 (m、1H)、3.59 (dd、J = 21.1、6.7 Hz、2H)、3.24 (t、J = 12.9 Hz、1H)、2.90 (t、J = 12.3 Hz、1H)、1.77 - 1.67 (m、2H)、1.67 - 1.47 (m、2H).
g)Kilo−lab:播種することなくメタノールにおいて冷却結晶化してA2を形成
2300mlのメタノール(6.5 Vol)をオイルジャケット反応器に充填し、ET=70℃まで温めた。353.2gの粗製の薬物物質をあらかじめ温めたメタノールにゆっくり充填した。ITが58℃に到達したとき、混合物はなお未溶解の材料の存在で濁った溶液であった。さらなる180ml(0.5 Vol)のメタノールを添加し、ETは75℃まで増大した(IT=62℃で還流)。大まかに30分において、固体を完全に溶解し、熱い溶液を2.5μmの紙フィルター上で濾過した(Whatman 42)。濾過物を70℃であらかじめ温めた、洗浄した反応器に充填し直した。吸引濾過下の間、いくつかの生成物が沈殿し(濁った溶液が現れ)たので、ETを75℃まで増大させて透明な溶液を得ることが必要であった。次いで、ETを70℃まで下げて、温度傾斜を開始した:90分に、+70℃〜―20℃のET。
例4:塩スクリーニングの第1ステップのための調製プロセス
塩スクリーニングの第1ステップが硫酸、リン酸、トルエンスルホン酸およびコハク酸を用いて行われた。
2−プロパノール、トルエンおよびTHF/水(0.5:1;v:v)における化学量論の1:1(塩基:酸)の組み合わせを用いた冷却結晶化を開始した。約20mgのAPIを高温度で溶解し、酸を夫々の量において溶液に投与した。固体の酸を量りとり、固体としてAPI溶液中に添加し、液体の酸を夫々の溶媒に溶解し、ピペットによりAPI溶液に加えた。酸の投与後に自発的な塩の沈殿が観察され得る場合はなかった。次いで、溶液をゆっくりとした冷却速度、例として1K/min(2−PrOHを用いた実験、3倍サイクル加熱→冷却を進めた)で5℃まで冷却した。結晶化は生じない場合において、バイアルは冷蔵庫においてさらなる日数の間放置された。アセトンから、rtにて蒸発結晶化が行われた。
固体残渣がない、アモルファス固体残渣のいずれの冷却結晶化からも、親形態A1が得られた。アセトンにおける蒸発結晶化からは、アモルファス残渣のみが得られた。これらの残渣はさらにエタノールに溶解することによって処理され、ジエチルエーテルを用いた蒸気拡散実験を行うことによってさらに処理された。結晶残渣が得られた場合はなかった。
例5:新規な塩形態のための調製プロセス
a)塩酸塩形態HCl−NF1:
i)アセトンからの実験および続くエタノールからの得られたアモルファス材料の結晶化:
約49mgの遊離塩基および108μLの塩酸(32%、アセトンにおいて1:10に希釈された)を2mLのアセトンにrtにて溶解した。自発的な沈殿は観察されなかった。バイアルをドラフト内で蓋無しで放置し溶媒を蒸発させた。ガラス状の残渣が得られた。この残渣に1mLのエタノールを添加し、透明な溶液が50℃で得られ、それは16h以内に5℃まで冷却された。結晶化は生じなかった。透明な溶液が入ったバイアルを、蒸気拡散プロセスのための抗−溶媒リザーバーとして下部にジエチルエーテルが入ったより大きいバイアル中に蓋無しで放置した。再び、ガラス状の残渣が得られた。ガラス状の残渣を有する溶液に、塩酸塩形態HCl−NF2の数mgの種を添加した。1分以内に白色粉末が結晶化した。1mLのジエチルエーテルを懸濁液に添加し、それをPE遠心バイアルを使用する遠心分離によって固体−/液体分離した。
ii)エタノールから直接的に実験
約1gの遊離塩基を加熱プレート上の水浴上の100mL丸底フラスコにおいて還流条件下で10mLのエタノールに完全に溶解した。22μLの塩酸(32%)の添加により自発的な沈殿は観察されなかった。溶液を70℃、60℃、50℃夫々に冷却した。いずれのステップでも沈殿は生じなかった。50℃および40℃で、HCl−NF1の種が溶液に、夫々添加された。両温度で、種は溶解した。溶液を20℃に冷却し、沈殿は生じなかった。20℃で、数mgのHCl−NF1の種が添加され、小さい断片が形成された。溶液を5℃まで冷却し、再び数mgのHCl−NF1の種を添加した。濁った溶液が得られた。濁った溶液に、20mLのジエチルエーテルを添加し、微細な懸濁液が観察された。20mLのジエチルエーテルのさらなる添加はガラス表面上に黄色く柔らかい(doughy)残渣をもたらした。次いで、45mLのジエチルエーテルを添加し、終夜撹拌した。黄色の粘着性の残渣をスパチュラにより溶液にかきいれ、10mLのジエチルエーテルを投与した。浴を40℃に加熱し、粘着性の残渣を20分撹拌した。次いでバッチを1h以内で40℃〜5℃まで冷却し、さらに5mLのジエチルエーテルを25℃で添加した。微細な白色の結晶化物(crystallisate)が得られた。固体/液体分離がPE 遠心バイアルを使用する遠心分離によってなされた。得られた粉末を窒素フロー下、RTにておおよそ2h乾燥した。
b)塩酸塩形態HCl−NF2:
約20mgの遊離塩基および45μLの塩酸(32%、アセトンにおいて1:10に希釈された)を0.8mLのアセトンにrtにて溶解した。自発的な沈殿は観察されなかった。バイアルをドラフト内で蓋無しで放置し溶媒を蒸発させた。ガラス状の残渣が得られた。この残渣に0.4mLのエタノールを添加し、透明な溶液が50℃で得られ、それは16h以内に5℃まで冷却された。結晶化は生じなかった。透明な溶液が入ったバイアルを、蒸気拡散プロセスのための抗−溶媒リザーバーとして下部にジエチルエーテルが入った蓋をしたより大きいバイアル中に蓋無しで放置した。白色残渣が得られ、それをPE遠心バイアルを使用する遠心分離によって固体−/液体分離した。
c)塩酸塩形態HCl−NF3:
約25mgの遊離塩基および56μLの塩酸(32%、アセトンにおいて1:10に希釈された)を0.8mLのアセトンにrtにて溶解した。自発的な沈殿は観察されなかった。バイアルをドラフト内で蓋無しで放置し溶媒を蒸発させた。250μLのジエチルエーテルを溶液に滴加し、それは濁った。数mgの形態HCl−NF1の種およびさらに250μLのジエチルエーテルを添加した。数分後、白色残渣が得られそれを終夜撹拌した。得られた懸濁液をPE遠心バイアルを使用する遠心分離によって固体−/液体分離した。
d)臭化水素酸塩形態HBr−NF1:
約51mgの遊離塩基および133μLの臭化水素酸(48%、アセトンにおいて1:10に希釈された)を2mLのアセトンにrtにて溶解した。自発的な沈殿は観察されなかった。バイアルをドラフト内で蓋無しで放置し溶媒を蒸発させた。ガラス状の残渣が得られた。この残渣に1mLのエタノールを添加し、透明な溶液が得られた。透明な溶液が入ったバイアルを、蒸気拡散プロセスのための抗溶媒リザーバーとして下部にジエチルエーテルが入った蓋をしたより大きいバイアル中に蓋無しで放置した。ガラス状の残渣を有する溶液に、臭化水素酸塩形態HBr−NF2の数mgの種を添加した。1分以内に白色粉末が結晶化した。1mLのジエチルエーテルを懸濁液に添加し、それをPE遠心バイアルを使用する遠心分離によって固体−/液体分離した。
e)臭化水素酸塩形態HBr−NF2:
約20mgの遊離塩基および50μLの臭化水素酸(48%、アセトンにおいて1:10に希釈された)を0.8mLのアセトンにrtにて溶解した。自発的な沈殿は観察されなかった。バイアルをドラフト内で蓋無しで放置し溶媒を蒸発させた。ガラス状の残渣が得られた。この残渣に0.4mLのエタノールを添加し、透明な溶液が50℃で得られ、それは16h以内に5℃まで冷却された。結晶化は生じなかった。透明な溶液が入ったバイアルを、蒸気拡散プロセスのための抗溶媒リザーバーとして下部にジエチルエーテルが入った蓋をしたより大きいバイアル中に蓋無しで放置した。白色残渣が得られ、それをPE遠心バイアルを使用する遠心分離によって固体−/液体分離した。
f)シュウ酸塩形態シュウ酸−NF1:
i)アセトンからの実験および続くエタノールからの得られたアモルファス材料の結晶化:
約19mgの遊離塩基をrtにて0.8mLのアセトンに溶解し、約5mgのシュウ酸を溶液に添加した。自発的な沈殿は観察されなかった。バイアルをドラフト内で蓋無しで放置して溶媒を蒸発させた。ガラス状の残渣が得られた。この残渣に0.4mLのエタノールを添加し、透明な溶液が50℃で得られ、それは16h以内に5℃まで冷却された。結晶化は生じなかった。透明な溶液が入ったバイアルを、蒸気拡散プロセスのための抗溶媒リザーバーとして下部にジエチルエーテルが入った蓋をしたより大きいバイアル中に蓋無しで放置した。白色残渣が得られ、それをPE遠心バイアルを使用する遠心分離によって固体−/液体分離した。
ii)抗溶媒沈殿によってアセトンから直接的に実験
約989mgの遊離塩基を加熱プレート上の水浴上の250mL丸底フラスコにおいて還流条件下で15mLのアセトンに完全に溶解した。1mLのアセトンに溶解した202mgのシュウ酸の添加により自発的な沈殿は観察されなかった。数mgのシュウ酸−NF1の種が溶液に添加され、濁った溶液が得られた。水浴の温度を60度に設定し、さらなるmgの形態シュウ酸−NF1の種が添加された。水浴の温度を40℃まで下げ、微細な白色粒子を含有する透明な溶液が観察された。5℃(水浴)の温度で、微細な白色粒子および黒ずんだ大きい塊(dark chunks)を有する透明な溶液が得られた。溶液25mLにジエチルエーテルを滴加し、および添加の間、溶液は局部的な白色沈殿、次いで濁った溶液、および最終的にガラス壁に粘着性の黄色い残渣を示した。さらなる100mLのジエチルエーテルの早い(fast)投与の後、白色の濁った溶液および壁上の粘着性の黄色の残渣が得られた。さらに数mgの形態シュウ酸−NF1の種および10mLのジエチルエーテルを懸濁液に添加してRTに加熱した。得られた白色懸濁液を再び5℃に冷却した。この温度で、固体/液体分離がPE 遠心バイアルを使用する遠心分離によってなされた。得られた粉末を窒素フロー下、RTにておおよそ2h乾燥した。
g)マレイン酸塩形態マレイン酸−NF1:
i)THF/水からの実験および続く2−プロパノールからの得られたアモルファス材料の結晶化:
約21mgの遊離塩基を500μLTHF+1mL水の混合物に50℃にて溶解し、約6mgのマレイン酸を溶液に添加した。自発的な沈殿は観察されなかった。溶液を5℃に冷却し、結晶化は生じなかった。バイアルをドラフト内で蓋無しで放置して溶媒を蒸発させた。ガラス状の残渣が得られた。この残渣を2−プロパノールに50℃で溶解し、再び5℃に冷却した。結晶化は生じず、バイアルを冷蔵庫に放置した。数日後、白色の残渣が得られ、それをPE遠心バイアルを使用する遠心分離によって固体−/液体分離した。
ii)冷却結晶化によりトルエンから直接的に実験:
約19mgの遊離塩基を1mLのトルエンに80℃にて溶解し、約5mgのマレイン酸を溶液に添加した。自発的な沈殿は観察されなかった。溶液を5℃に冷却した。白色の粉末が得られ、それをPE遠心バイアルを使用する遠心分離によって固体−/液体分離した。
1H NMR (500 MHz、DMSO-d6) d 8.16 (s、1H)、7.46 - 7.41 (m、2H)、7.27 - 7.24 (m、2H)、7.21 - 7.17 (m、1H)、7.16 - 7.11 (m、4H)、6.80 (dd、J = 16.7、10.5 Hz、1H)、6.40 - 6.21 (m、2H)、6.12 (s、2H)、6.09 (dd、J = 16.7、2.4 Hz、1H)、5.66 (dd、J = 10.4、2.4 Hz、1H)、4.25 - 4.16 (m、1H)、3.96 - 3.86 (m、1H)、3.61 (dd、J = 20.6、6.4 Hz、2H)、3.28 - 3.21 (m、1H)、2.93 - 2.85 (m、1H)、1.76 - 1.68 (m、2H)、1.67 - 1.47 (m、2H)
h)マレイン酸塩形態マレイン酸−NF2:
約19mgの遊離塩基を0.8mLのアセトンにrtにて溶解し、約5mgのマレイン酸を溶液に添加した。自発的な沈殿は観察されなかった。バイアルをドラフト内で蓋無しで放置して溶媒を蒸発させた。ガラス状の残渣が得られた。この残渣を0.4mLのエタノールを添加し、透明な溶液が50℃で得られ、それは16h以内に5℃まで冷却された。結晶化は生じなかった。透明な溶液が入ったバイアルを、蒸気拡散プロセスのための抗溶媒リザーバーとして下部にジエチルエーテルが入った蓋をしたより大きいバイアル中に蓋無しで放置した。白色残渣が得られ、それをPE遠心バイアルを使用する遠心分離によって固体−/液体分離した。
1H NMR (500 MHz、DMSO-d6) d 8.14 - 8.10 (m、1H)、7.45 - 7.41 (m、2H)、7.27 - 7.24 (m、2H)、7.21 - 7.16 (m、1H)、7.16 - 7.09 (m、4H)、6.80 (dd、J = 16.7、10.5 Hz、1H)、6.10 (s、2H)、6.11 - 6.07 (m、1H)、6.30 - 5.76 (m、2H)、5.66 (dd、J = 10.5、2.4 Hz、1H)、4.23 - 4.16 (m、1H)、3.94 - 3.86 (m、1H)、3.60 (dd、J = 20.7、6.5 Hz、2H)、3.46 - 3.37 (m、1H)、2.93 - 2.85 (m、1H)、1.75 - 1.67 (m、2H)、1.67 - 1.46 (m、2H)
i)フマル酸塩形態フマル酸NF1:
約6mgのフマル酸−NF2を40μLのアルミニウムパンに量りとり、DSCオーブンにおいて脱溶媒和のために約130℃に加熱した。DSC走行(run)は、50mL/minでの窒素パージガスを使用して加熱率5K/minでMettler−Toledo DSC821e上で得られた。
1H NMR (500 MHz、DMSO-d6) d 7.96 (s、1H)、7.45 - 7.40 (m、2H)、7.25 - 7.22 (m、2H)、7.20 - 7.15 (m、1H)、7.14 - 7.10 (m、4H)、6.79 (dd、J = 16.7、10.5 Hz、1H)、6.58 (s、2H)、6.09 (dd、J = 16.7、2.5 Hz、1H)、5.65 (dd、J = 10.5、2.4 Hz、1H)、5.59 - 5.52 (m、2H)、5.20 (t、J = 6.4 Hz、1H)、4.21 - 4.15 (m、1H)、3.93 - 3.85 (m、1H)、3.58 (dd、J = 21.0、6.5 Hz、2H)、3.40 - 3.18 (m、1H)、2.94 - 2.86 (m、1H)、1.74 - 1.67 (m、2H)、1.65 - 1.48 (m、2H)
j)フマル酸塩形態フマル酸−NF2:
約20mgの遊離塩基を80℃で1mLのトルエンに溶解し、約5mgのフマル酸を溶液に添加した。自発的な沈殿は観察されなかった。溶液を5℃に冷却した。白色粉末が得られ、それをPE遠心バイアルを使用する遠心分離によって固体−/液体分離した。
1H NMR (500 MHz、DMSO-d6) d 7.96 (s、1H)、7.44 - 7.39 (m、2H)、7.27 - 7.22 (m、2H)、7.19 - 7.10 (m、5H)、6.79 (dd、J = 16.7、10.5 Hz、1H)、6.62 (s、2H)、6.09 (dd、J = 16.7、2.4 Hz、1H)、5.65 (dd、J = 10.5、2.4 Hz、1H)、5.60 - 5.51 (m、2H)、5.20 (t、J = 6.4 Hz、1H)、4.22 - 4.15 (m、1H)、3.93 - 3.86 (m、1H)、3.62 - 3.55 (m、2H)、3.25 (s、1H)、2.94 - 2.86 (m、1H)、1.75 - 1.66 (m、2H)、1.66 - 1.47 (m、2H)
k)フマル酸塩形態フマル酸−NF3:
約20mgの遊離塩基をrtにて0.8mLのアセトンに溶解し、約5mgのフマル酸を溶液に添加した。自発的な沈殿は観察されなかった。溶液を5℃に冷却した。バイアルをドラフト内で蓋無しで放置して溶媒を蒸発させた。ガラス状の残渣および灰白色の粉末の画分が得られた。PE遠心バイアルを使用する遠心分離によって固体−/液体分離した後、灰白色の粉末を抽出した。
1H NMR (500 MHz、DMSO-d6) d 7.96 (s、1H)、7.44 - 7.40 (m、2H)、7.25 - 7.22 (m、2H)、7.19 - 7.15 (m、1H)、7.14 - 7.10 (m、4H)、6.79 (dd、J = 16.7、10.5 Hz、1H)、6.62 (s、2H)、6.09 (dd、J = 16.7、2.4 Hz、1H)、5.65 (dd、J = 10.5、2.4 Hz、1H)、5.58 - 5.54 (m、2H)、5.20 (t、J = 6.4 Hz、1H)、4.22 - 4.15 (m、1H)、3.93 - 3.86 (m、1H)、3.64 - 3.55 (m、2H)、3.27 - 3.19 (m、1H)、2.95 - 2.86 (m、1H)、1.75 - 1.67 (m、2H)、1.66 - 1.47 (m、2H)
l)フマル酸塩形態フマル酸−NF4:
約50mgの遊離塩基をrtにて2.5mLの2−プロパノールに溶解し、約13mgのフマル酸を溶液に添加した。自発的な沈殿は観察されなかった。バイアルをドラフト内で蓋無しで放置して溶媒を蒸発させた。ガラス状の残渣が得られた。2−プロパノールを添加し、懸濁液が得られた。それをPE遠心バイアルを使用する遠心分離によって固体−/液体分離した。
m)フマル酸塩形態フマル酸−NF5(フマル酸−NF1との混合物):
約20mgの遊離塩基、5mgのフマル酸および1mLの2−プロパノールの元の組成物を用いた、2−プロパノールにおけるフマル酸塩結晶化実験の透明な母液をrtにて蒸発させた。ガラス状の残渣および白色結晶の画分が得られた。白色結晶を分析のために抽出した。
1H NMR (500 MHz、DMSO-d6) d 7.96 (s、1H)、7.45 - 7.39 (m、2H)、7.26 - 7.22 (m、2H)、7.19 - 7.14 (m、1H)、7.14 - 7.10 (m、4H)、6.80 (dd、J = 16.7、10.5 Hz、1H)、6.62 (s、2H)、6.09 (dd、J = 16.7、2.4 Hz、1H)、5.65 (dd、J = 10.5、2.4 Hz、1H)、5.60 - 5.53 (m、2H)、5.20 (t、J = 6.4 Hz、1H)、4.22 - 4.14 (m、1H)、3.94 - 3.85 (m、1H)、3.58 (dd、J = 21.0、6.4 Hz、2H)、3.28 - 3.19 (m、1H)、2.95 - 2.86 (m、1H)、1.75 - 1.67 (m、2H)、1.66 - 1.48 (m、2H)
n)メシル酸塩形態メシル酸−NF1:
約20mgの遊離塩基を0.8mLのアセトンにrtにて溶解し、約3μLのメタンスルホン酸を溶液に添加した。自発的な沈殿は観察されなかった。バイアルをドラフト内で蓋無しで放置して溶媒を蒸発させた。ガラス状の残渣が得られた。この残渣に0.4mLのエタノールを添加し、透明な溶液が50℃で得られ、それは16h以内に5℃まで冷却された。結晶化は生じなかった。透明な溶液が入ったバイアルを、蒸気拡散プロセスのための抗溶媒リザーバーとして下部にジエチルエーテルが入った蓋をしたより大きいバイアル中に蓋無しで放置した。白色残渣が得られ、それをPE遠心バイアルを使用する遠心分離によって固体−/液体分離した。
1H NMR (500 MHz、DMSO-d6) d 8.30 (s、1H)、7.47 - 7.42 (m、2H)、7.29 - 7.25 (m、2H)、7.22 - 7.18 (m、1H)、7.18 - 7.11 (m、4H)、6.92 - 6.69 (m、2H)、6.81 (dd、J = 16.7、10.5 Hz、1H)、6.10 (dd、J = 16.7、2.4 Hz、1H)、5.67 (dd、J = 10.4、2.4 Hz、1H)、4.27 - 4.19 (m、1H)、3.97 - 3.88 (m、1H)、3.69 - 3.57 (m、2H)、3.28 - 3.19 (m、1H)、2.92 - 2.83 (m、1H)、2.30 (s、3H)、1.76 - 1.67 (m、2H)、1.67 - 1.46 (m、2H)
例6:遊離塩基形態の溶解性データ
遊離塩基形態A1およびA2の37℃での熱力学的溶解度データ
およそ10〜20mgの1−(4−{[6−アミノ−5−(4−フェノキシ−フェニル)−ピリミジン−4−イルアミノ]−メチル}−4−フルオロ−ピペリジン−1−イル)−プロペノンを4mLのガラス製バイアルに量りとった。1mLのFaSSIF媒体(pH6.5)またはUSPリン酸緩衝液pH7.4を添加し、懸濁液を37℃、450rpmで24h振動させた。1h、6h後および24h後バイアルは未溶解の化合物の存在およびpHを測定するために検査された。必要ならば、pHを1hおよび6h後に調整した。固体液体分離を1mLのシリンジおよび0.2μmのシリンジフィルターを使用して行った。溶解したAPIの量を測定するために好適な希釈後に透明な濾過物をHPLCにより分析した。
熱力学的溶解度決定からの結果を以下にまとめる。
Figure 2021527685
例7:新規な塩形態対親のミニ−溶解データ
およそ10〜20mgの1−(4−{[6−アミノ−5−(4−フェノキシ−フェニル)−ピリミジン−4−イルアミノ]−メチル}−4−フルオロ−ピペリジン−1−イル)−プロペノンをガラス製バイアルに量りとった。7mLのFaSSIF媒体(pH6.5、あらかじめ37℃に温めた)を添加し、懸濁液を37℃、450rpmで振動させた。30分、60分および120分後、1mLの懸濁液を回収し(withdrawn)、0.2μmのシリンジフィルターを通して濾過した。溶解したAPIの量を測定するために好適な希釈後に透明な濾過物をHPLCにより分析した。
ミニ溶解研究からの結果を以下にまとめる。
Figure 2021527685
Figure 2021527685
本発明の数多の態様が本明細書に記載されているが、ベーシックな例が変更されることで本発明の化合物および方法を利用する他の態様を提供してもよいことは明らかである。したがって、本発明の範囲が、例として表される特定の態様によるよりはむしろ、添付のクレームによって定義されるべきであることは、解されるであろう。

Claims (22)

  1. 化合物1
    Figure 2021527685
    の固体形態またはその薬学的に許容し得る塩。
  2. 固体形態が結晶無水形態A2である、請求項1に記載の固体形態。
  3. 形態A2が、17.0±0.2°、18.7±0.2°、および21.7±0.2°度での2θXRPDピークの2以上によって特徴づけられる、結晶形態A2の、請求項2に記載の固体形態。
  4. 形態A2が、7.5±0.2°、10.8±0.2°、17.0±0.2°、17.5±0.2°、18.7±0.2°、20.5±0.2°、21.7±0.2°、22.3±0.2°、23.6±0.2°、および24.0±0.2°度での2θXRPDピークの4以上によって特徴づけられる、請求項2に記載の固体形態。
  5. 格子パラメータa=9.5±0.1Å、b=10.7±0.1Å、c=12.8±0.1Å、およびaα=71.0±0.1°、β=68.9±0.1°、γ=71.9±0.1°を有する空間群P−1を有する、結晶形態A2の請求項2に記載の固体形態。
  6. 形態A1が17.1±0.2°、17.4±0.2°、18.8±0.2°、20.0±0.2°、および21.1±0.2°度での2θXRPDピークの2以上によって特徴づけられる、結晶形態A1の、請求項1に記載の固体形態。
  7. 形態A1が17.1±0.2°、17.4±0.2°、18.8±0.2°、20.0±0.2°、および21.1±0.2°度での2θXRPDピークの4以上によって特徴づけられる、請求項6に記載の固体形態。
  8. a=12.8±0.1Å、b=12.9±0.1Å、c=28.6±0.1Å、およびβ=98.0±0.1°(α=γ=90°を有する)を有する空間群P21/nを有する、結晶形態A1の請求項1に記載の固体形態。
  9. 化合物1のHCl塩HCl−NF1、化合物1のHCl塩HCl−NF2、化合物1のHCl塩HCl−NF3、化合物1のHBr塩HBr−NF1、化合物1のHBr塩HBr−NF2、化合物1のシュウ酸塩形態シュウ酸−NF1、化合物1のマレイン酸塩形態マレイン酸−NF1、化合物1のマレイン酸塩形態マレアート−NF2、化合物1のフマル酸塩形態フマル酸−NF1、化合物1のフマル酸塩形態フマル酸−NF2、化合物1のフマル酸塩形態フマル酸NF3、化合物1のフマル酸塩形態フマル酸−NF4、化合物1のフマル酸塩形態フマル酸−NF5、および化合物1のメシル酸塩形態メシル酸−NF1から選択される、請求項1に記載の固体形態。
  10. 15.7±0.2°、19.1±0.2°、20.3±0.2°、および20.8±0.2°度での2θXRPDピークの2以上によって特徴づけられる、請求項9に記載のHCl−NF1塩。
  11. 7.8±0.2°、13.0±0.2°、および15.6±0.2°度での2θXRPDピークの2以上によって特徴づけられる、請求項9に記載のHCl−NF2塩。
  12. 14.8±0.2°、16.8±0.2°、20.1±0.2°、および20.4±0.2°度での2θXRPDピークの2以上によって特徴づけられる、請求項9に記載のHCl−NF3塩。
  13. 6.9±0.2°、19.1±0.2°、20.4±0.2°、20.8±0.2°、および21.9±0.2°度での2θXRPDピークの2以上によって特徴づけられる、請求項9に記載のHBr−NF1塩。
  14. 4.9±0.2°、13.2±0.2°、および20.0±0.2°度での2θXRPDピークの2以上によって特徴づけられる、請求項9に記載のHBr−NF2塩。
  15. 16.2±0.2°、17.7±0.2°、18.6±0.2°、21.1±0.2°、および21.3±0.2°度での2θXRPDピークの2以上によって特徴づけられる、請求項9に記載のシュウ酸−NF1。
  16. 18.1±0.2°、19.1±0.2°、20.8±0.2°、および24.8±0.2°度での2θXRPDピークの2以上によって特徴づけられる、請求項9に記載のマレイン酸−NF1塩。
  17. 10.8±0.2°、17.1±0.2°、19.2±0.2°、および20.7±0.2°度での2θXRPDピークの2以上によって特徴づけられる、請求項9に記載のマレアート−NF2塩。
  18. 9.0±0.2°、17.0±0.2°、18.±0.2°4、および22.1±0.2°度での2θXRPDピークの2以上によって特徴づけられる、請求項9に記載のフマル酸NF1塩。
  19. 18.7±0.2°、19.5±0.2°、および21.1±0.2°度での2θXRPDピークの2以上によって特徴づけられる、請求項9に記載のメシル酸−NF1塩。
  20. 請求項1に記載の化合物1の固体形態、および薬学的に許容し得るアジュバント、担体、またはビヒクルを含む、医薬組成物。
  21. BTK媒介障害の処置を、これを必要とする患者においてするための方法であって、請求項1に記載の化合物1の固体形態を該患者へ投与するステップを含む、前記方法。
  22. BTK媒介障害の予防的または治療的な処置のための医薬の産生のための、請求項1に記載の化合物1の固体形態またはこれらの生理学的に許容し得る塩の使用。
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