JP2021518360A - 植物成長調節化合物 - Google Patents

植物成長調節化合物 Download PDF

Info

Publication number
JP2021518360A
JP2021518360A JP2020549640A JP2020549640A JP2021518360A JP 2021518360 A JP2021518360 A JP 2021518360A JP 2020549640 A JP2020549640 A JP 2020549640A JP 2020549640 A JP2020549640 A JP 2020549640A JP 2021518360 A JP2021518360 A JP 2021518360A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plant
composition
compound
compound according
seed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Abandoned
Application number
JP2020549640A
Other languages
English (en)
Inventor
アレクサンドル フランコ ジャン カミーユ ランブロゾ
アレクサンドル フランコ ジャン カミーユ ランブロゾ
メスメーカー アラン デ
メスメーカー アラン デ
クラウディオ スクレパンティ
クラウディオ スクレパンティ
Original Assignee
シンジェンタ パーティシペーションズ アーゲー
シンジェンタ パーティシペーションズ アーゲー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by シンジェンタ パーティシペーションズ アーゲー, シンジェンタ パーティシペーションズ アーゲー filed Critical シンジェンタ パーティシペーションズ アーゲー
Publication of JP2021518360A publication Critical patent/JP2021518360A/ja
Abandoned legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D405/00Heterocyclic compounds containing both one or more hetero rings having oxygen atoms as the only ring hetero atoms, and one or more rings having nitrogen as the only ring hetero atom
    • C07D405/02Heterocyclic compounds containing both one or more hetero rings having oxygen atoms as the only ring hetero atoms, and one or more rings having nitrogen as the only ring hetero atom containing two hetero rings
    • C07D405/12Heterocyclic compounds containing both one or more hetero rings having oxygen atoms as the only ring hetero atoms, and one or more rings having nitrogen as the only ring hetero atom containing two hetero rings linked by a chain containing hetero atoms as chain links
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01NPRESERVATION OF BODIES OF HUMANS OR ANIMALS OR PLANTS OR PARTS THEREOF; BIOCIDES, e.g. AS DISINFECTANTS, AS PESTICIDES OR AS HERBICIDES; PEST REPELLANTS OR ATTRACTANTS; PLANT GROWTH REGULATORS
    • A01N43/00Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators containing heterocyclic compounds
    • A01N43/34Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators containing heterocyclic compounds having rings with one nitrogen atom as the only ring hetero atom
    • A01N43/36Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators containing heterocyclic compounds having rings with one nitrogen atom as the only ring hetero atom five-membered rings
    • A01N43/38Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators containing heterocyclic compounds having rings with one nitrogen atom as the only ring hetero atom five-membered rings condensed with carbocyclic rings
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01NPRESERVATION OF BODIES OF HUMANS OR ANIMALS OR PLANTS OR PARTS THEREOF; BIOCIDES, e.g. AS DISINFECTANTS, AS PESTICIDES OR AS HERBICIDES; PEST REPELLANTS OR ATTRACTANTS; PLANT GROWTH REGULATORS
    • A01N43/00Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators containing heterocyclic compounds
    • A01N43/72Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators containing heterocyclic compounds having rings with nitrogen atoms and oxygen or sulfur atoms as ring hetero atoms
    • A01N43/74Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators containing heterocyclic compounds having rings with nitrogen atoms and oxygen or sulfur atoms as ring hetero atoms five-membered rings with one nitrogen atom and either one oxygen atom or one sulfur atom in positions 1,3
    • A01N43/781,3-Thiazoles; Hydrogenated 1,3-thiazoles
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D417/00Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, at least one ring having nitrogen and sulfur atoms as the only ring hetero atoms, not provided for by group C07D415/00
    • C07D417/14Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, at least one ring having nitrogen and sulfur atoms as the only ring hetero atoms, not provided for by group C07D415/00 containing three or more hetero rings

Abstract

本発明は、新規ストリゴラクタム誘導体、これらの誘導体を含む作物の増大、植物成長調節又は種子発芽促進組成物、並びに、植物の成長及び生理機能の制御及び/又は種子の発芽の促進におけるこれらの誘導体の使用方法に関する。

Description

本発明は、新規ストリゴラクタム誘導体、中間体化合物を含むこれらの誘導体の調製プロセス、これらの誘導体を含む作物増大、植物成長調節剤若しくは種子発芽促進組成物、並びに、植物の成長及び生理機能の制御及び/又は種子の発芽の促進におけるこれらの誘導体の使用方法に関する。
ストリゴラクトン誘導体は、植物成長調節及び種子発芽特性を有し得る植物ホルモンである。これらは文献に既に記載されてきている。一定の公知のストリゴラクタム誘導体は(例えば国際公開第2012/080115号及び国際公開第2016/193290号を参照されたい)、例えば植物成長調節及び/又は種子発芽促進といったストリゴラクトンと同様の特性を有し得る。このような用いられるべき化合物については、特に、葉面処理又は種子処理(例えば、種子粉衣成分として)のために、ストリゴラクトン受容体D14とのこれらの結合親和性が重要である。
本発明は、向上した特性を有する新規ストリゴラクタム誘導体に関する。本発明の化合物の有益性は、非生物的ストレスに対する向上した耐性、向上した種子発芽性、作物成長に対するより良好な制御、向上した作物収量、並びに/又は、化学的、加水分解的、物理的及び/若しくは土壌安定性などの向上した物理特性を含む。
本発明によれば、式(I)の化合物:
Figure 2021518360
(式中、
1及びR2は各々独立して、メチル又はエチルであり;並びに
3は、ホルミル、C1〜C4アルキルカルボニル、C1〜C4アルコキシカルボニル、C3〜C8シクロアルキルカルボニル、C1〜C4ハロアルキルカルボニル、アリール、ヘテロアリール及びアセトニトリルからなる群から選択される)
又はその塩が提供されている。
式(I)の化合物は、トウモロコシストリゴラクトン受容体(D14)に対するより良好な親和性を有し、並びに、公知のストリゴラクタム誘導体と比して、葉の老化を誘起する能力が向上していることが示されている。
式(I)の化合物は、種々の幾何異性体若しくは光学異性体(ジアステレオ異性体及びエナンチオマー)又は互変異性型に存在し得る。本発明は、全てのこのような異性体及び互変異性体並びにあらゆる割合のこれらの混合物と、重水素化化合物などの同位体型とを包含する。また本発明は、式(I)の化合物の全ての塩及び半金属錯体(metalloidic complex)も包含する。
単独での、或いはより大きい基(例えば、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニル、ハロゲノアルキルなど)の一部としての各アルキル部分は直鎖でも分枝鎖でもよく、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、イソ−プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソ−ブチル、tert−ブチルである。
別段の定めがある場合を除き、シクロアルキルは単環式又は二環式であり得、1個以上のC1〜C4アルキル基により任意選択により置換されていてもよく、且つ、3〜8個の炭素原子を含有していてもよい。シクロアルキルの例としては、シクロプロピル、1−メチルシクロプロピル、2−メチルシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル及びシクロヘキシルが挙げられる。
本明細書において用いられるところ、「ハロアルキル」という用語(単独で、又は、ハロアルコキシ若しくはハロアルキルチオなどのより大きな基の一部として)は、1個以上の同一又は異なるハロゲン原子で置換されているアルキル基であり、例えば、−CF3、−CF2Cl、−CH2CF3又は−CH2CHF2である。
ハロゲンは、フッ素(F)、塩素(Cl)、臭素(Br)又はヨウ素(I)である。
本明細書において用いられるところ、「アリール」という用語は、単環式、二環式又は三環式であり得る環系を指す。このような環の例としては、フェニル、ナフタレニル、アントラセニル、インデニル又はフェナントレニルが挙げられる。
本明細書において用いられるところ、「ヘテロアリール」という用語は、N、O、及びS(ここで、窒素及び硫黄原子は任意選択的に酸化されており、例えば5、6、9又は10員を有する)から選択される1〜4個のへテロ原子を含有し、単環又は2つ以上の縮合環のいずれかからなる芳香族環系を指す。単環は3個までのへテロ原子、そして二環式系は4個までのへテロ原子を含有することができ、これらは、好ましくは、窒素、酸素及び硫黄から選択されるであろう。このような基の例としては、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、フラニル、チエニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル及びテトラゾリルが挙げられる。
一実施形態において、R3は、ホルミル、C1〜C4アルキルカルボニル、C1〜C4アルコキシカルボニル、C3〜C8シクロアルキルカルボニル、C1〜C4ハロアルキルカルボニル、アリール、ヘテロアリール及びアセトニトリルからなる群から選択される。
一実施形態において、R3は、ホルミル、C3〜C8シクロアルキルカルボニル、C1〜C4ハロアルキルカルボニル及びアセトニトリルからなる群から選択される。
一実施形態において、R3は、フェニル、C1〜C4アルキルカルボニル、ヘテロアリール及びアセトニトリルからなる群から選択される。
一実施形態において、R3は、ホルミル、アセチル、フェニル、2−チアゾリル及びアセトニトリルからなる群から選択される。
一実施形態において、R1及びR2は共にメチルである。
一実施形態において、R3はC1〜C4アルキル(CO)−である。
一実施形態において、R3はC1〜C4ハロアルキル(CO)−である。
一実施形態において、R3はホルミルである。
一実施形態において、R3はフェニルである。
一実施形態において、R3は2−チアゾリルである。
一実施形態において、R3はアセトニトリルである。
一実施形態において、R3はアセチルである。
好ましくは、式(I)の化合物は、式(IA−1)の構造:
Figure 2021518360
を有する。
以下の表1は、本発明に係る式(I)の化合物の例IA−1〜IA−20を含む。
Figure 2021518360
一実施形態では、本発明の化合物は、農学的に許容される補助剤と組み合わせて適用される。特に、本発明の化合物と、農学的に許容される補助剤とを含む組成物が提供される。また、本発明の化合物を含む農薬組成物も言及され得る。
本発明の一態様においては、作物収量増大、非生物的ストレス管理、植物成長調節又は種子発芽促進組成物であって、本発明の化合物、及び、任意選択により、農学的に許容可能な配合補助剤を含むものが提供されている。
本発明の一態様においては、本発明の化合物、及び、少なくとも1種のさらなる有効成分を含む混合物が提供されている。さらなる有効成分は、例えばダニ駆除薬、殺バクテリア剤、殺菌・殺カビ剤、除草剤、殺虫剤、殺ダニ剤、殺軟体動物剤、殺線虫剤、植物活性化剤、植物成長調節剤、バイオスティミュラント、殺鼠剤、毒性緩和剤、共力剤、収穫高増強剤、又は、非生物的ストレス条件に対する植物の耐性を向上させる有効成分であり得る。
本発明は、植物の収量を増大させる方法を提供するものであり、ここで、この方法は、植物、植物部位、植物繁殖材料又は植物が成長している生息地に、本発明に係る化合物、組成物又は混合物を適用するステップを含む。一実施形態において、本発明の化合物、組成物又は混合物は、収量を増進する量で適用される。
本発明は、非生物的ストレス要因に対する植物の耐性を向上させる方法を提供するものであり、ここで、この方法は、植物、植物部位、植物繁殖材料又は植物が成長している生息地に、本発明に係る化合物、組成物又は混合物を適用するステップを含む。一実施形態において、非生物的ストレスは、低温、塩、干ばつ及び/又は浸透圧ストレスである。さらなる実施形態において、非生物的ストレスは干ばつである。一実施形態において、本発明の化合物、組成物又は混合物は、非生物的ストレス要因に対する耐性を向上させる量で適用される。
本発明は、植物の成長を調節又は改善するための方法を提供し、本方法は、植物、植物部位、植物繁殖材料、又は植物の成長場所に、本発明に従う化合物、組成物又は混合物を適用することを含む。一実施形態では、植物の成長は、植物が非生物的ストレス条件にさらされる場合に調節又は改善される。一実施形態においては、本発明の化合物、組成物又は混合物は、植物成長調節量で適用される。
本発明はまた、種子、又は、種子を含む生息地に、本発明に係る化合物、組成物又は混合物を適用するステップを含む、植物の種子発芽又は出芽を促進する方法を提供する。発芽又は出芽が刺激されて、例えばより速い又はより均一な発芽若しくは出芽がもたらされる。一実施形態において、本発明の化合物、組成物又は混合物は、種子発芽促進量で適用される。
本発明はまた、雑草種子を含む生息地に、種子の発芽を促進させる量の本発明の第2の態様に係る組成物を適用するステップ、これらの種子を発芽させるステップ、次いで、この生息地に発芽後除草剤を適用するステップを含む、雑草を防除する方法を提供する。
本発明のさらなる態様においては、作物収量増大剤、植物成長調節剤又は種子発芽促進剤としての、本発明に係る式(I)の化合物の使用が提供されている。
また本発明は、化学物質の植物毒性効果に対して植物を安全にするための方法も提供し、本方法は、植物、植物部位、植物繁殖材料、又は植物の成長場所に、本発明に従う化合物、組成物又は混合物を適用することを含む。
本発明はまた、植物の葉の老化を加速させる方法であって、植物、植物部位、植物繁殖材料又は植物が成長している生息地に、本発明に係る化合物、組成物又は混合物を適用するステップを含む方法を提供する。一実施形態においては、本発明の化合物、組成物又は混合物は、葉老化調節量で適用される。
好適には、化合物又は組成物は、所望される応答を誘発させるのに十分な量で適用される。
本発明のさらなる態様においては、植物繁殖材料を処理する方法であって、植物繁殖材料に、発芽を促進し、収量を高め、及び/又は、植物の成長を調節するのに有効な量で本発明に係る組成物を適用するステップを含む方法が提供されている。
本発明のさらなる態様においては、本発明に係る式(I)の化合物又は本発明に係る組成物で処理された植物繁殖材料が提供されている。
本発明はまた、葉の老化を介して、植物における栄養分(窒素又は糖質など)の再利用及び再可動化を向上させる方法を提供し得る。
本発明によると、「植物の成長を調節又は改善する」は、植物活力の改善、植物品質の改善、ストレス因子への耐性の改善、及び/又は投与物利用効率の改善を意味する。
「植物活力の改善」は、本発明の方法を存在させずに同じ条件下で成長させた対照植物中の同じ形質と比較して、特定の形質が定性的又は定量的に改善されることを意味する。このような形質には、早期及び/又は改善された発芽、改善された出芽、より少ない種子を使用する能力、増大された根の成長、より発育した根系、増大された根粒形成、増大された苗条成長、増大された分げつ、より強力な分げつ、より生産的な分げつ、増大又は改善された植物立性、より少ない植物倒れ(倒伏)、草高の増大及び/又は改善、植物重量の増大(新鮮又は乾燥)の増大、より大きい葉身、より緑色の葉色、増大された色素含量、増大された光合成活性、より早い開花、より長い穂、早期の穀粒成熟、種子、果実又は莢サイズの増大、莢又は穂数の増大、莢又は穂当たりの種子数の増大、種子質量の増大、種子登熟の増強、より少ない死滅根出葉、老化の遅延、植物の活力の改善、貯蔵組織中のアミノ酸のレベルの増大及び/又はより少ない必要投与物(例えば、必要とされる肥料、水及び/又は労力がより少ない)が含まれるが、これらに限定されない。活力が改善された植物は、上記の形質のいずれか、又は上記の形質の2つ以上の任意の組み合わせにおける増大を有し得る。
「植物品質の改善」は、本発明の方法を存在させずに同じ条件下で成長させた対照植物中の同じ形質と比較して、特定の形質が定性的又は定量的に改善されることを意味する。このような形質には、植物の外観の改善、エチレンの低減(産生の低下及び/又は受容の阻害)、収穫材料、例えば、種子、果実、葉、野菜などの品質の改善(このような品質改善は、収穫材料の外観の改善として現れることもある)、炭水化物含量の改善(例えば、糖及び/又はデンプンの増量、糖酸比の改善、還元糖の低減、糖の発生速度の増大)、タンパク質含量の改善、油の含量及び組成の改善、栄養価の改善、抗栄養化合物の減少、官能特性の改善(例えば、味覚の改善)及び/又は消費者の健康上の利益の改善(例えば、ビタミン及び抗酸化物質のレベルの増大))、収穫後特性の改善(例えば、貯蔵寿命及び/又は貯蔵安定性の向上、より容易な加工性、より容易な化合物の抽出)、より均一な作物の発育(例えば、植物の同期化された発芽、開花及び/又は結実)、及び/又は種子品質の改善(例えば、次のシーズンで使用するため)が含まれるが、これらに限定されない。品質が改善された植物は、上記の形質のいずれか、又は上記の形質の2つ以上の任意の組み合わせにおける増大を有し得る。
「ストレス因子への耐性の改善」は、本発明の方法を存在させずに同じ条件下で成長させた対照植物中の同じ形質と比較して、特定の形質が定性的又は定量的に改善されることを意味する。このような形質には、生物的及び/又は非生物的ストレス因子、特に、干ばつ(例えば、植物中の含水量の欠乏、水の取込みの可能性の欠如又は植物への水の供給の低下をもたらす任意のストレス)、寒冷暴露、熱曝露、浸透圧ストレス、UVストレス、洪水、塩分の増大(例えば、土壌中)、増大されたミネラル曝露、オゾン曝露、高い光曝露及び/又は栄養素(例えば、窒素及び/又はリン栄養素)の限られた利用性などの、準最適の成長条件を引き起こす非生物的ストレス因子に対する耐性及び/又は抵抗性の増大が含まれるが、これらに限定されない。ストレス因子への耐性が改善された植物は、上記の形質のいずれか、又は上記の形質の2つ以上の任意の組み合わせにおける増大を有し得る。干ばつ及び栄養素ストレスの場合、このような耐性の改善は、例えば、水及び栄養素のより効率的な取込み、使用又は保持に起因し得る。特に、本発明の化合物又は組成物は、干ばつストレスへの耐性を改善するために有用である。
「投与物利用効率の改善」は、本発明の方法を存在させずに同じ条件下で成長させた対照植物の成長と比較して、所与のレベルの投与物を使用して、植物がより効率的に成長できることを意味する。特に、投与物には、肥料(例えば、窒素、リン、カリウム、微量栄養素など)、光及び水が含まれるが、これらに限定されない。投与物利用効率が改善された植物は、上記の投与物のいずれか、又は上記の投与物の2つ以上の任意の組み合わせの利用の改善を有し得る。
作物の成長の調節又は改善の他の効果には、草高の低下、又は分げつの減少が含まれ、これらは、より少ないバイオマス及びより少ない分げつを有することが望ましい作物又は条件において有利な特徴である。
上記の作物増強のいずれか又は全ては、例えば、植物の生理機能、植物の成長及び発育、並びに/又は植物構造を改善することによって、収穫量の改善をもたらし得る。本発明との関連では、「収穫量」には、(i)(a)植物それ自体によって産生される量の増大、又は(b)植物物質を収穫する能力の改善に起因し得る、バイオマス生産、穀粒収穫量、デンプン含量、含油量及び/又はタンパク質含量の増大、(ii)収穫材料の組成の改善(例えば、糖酸比の改善、油組成の改善、栄養価の増大、抗栄養化合物の減少、消費者の健康上の利益の増大)、及び/又は(iii)作物を収穫する能力の増大/促進、作物の加工性の改善及び/又はより良い貯蔵安定性/貯蔵寿命が含まれるが、これらに限定されない。農作植物の収穫量の増大は、定量的測定を行うことが可能である場合には、それぞれの植物の産物の収穫量が、同一条件下であるが本発明を適用せずに産生されたその植物の同一の産物の収穫量よりも、測定可能な量だけ増大されることを意味する。本発明によると、収穫量は、少なくとも0.5%、より好ましくは少なくとも1%、さらにより好ましくは少なくとも2%、さらにより好ましくは少なくとも4%、好ましくは5%又はそれ以上に増大されることが好ましい。
また上記の作物増強のいずれか又は全ては土地利用の改善をもたらすこともでき、すなわち、これまで利用できなかった土地、又は栽培のために準最適であった土地が利用可能になり得る。例えば、干ばつ条件下で生存する能力の増大を示す植物は、準最適降雨量の地域(例えば、恐らく砂漠の周辺又は砂漠自体)において栽培可能であり得る。
本発明の1つの態様では、作物増強は、有害生物及び/又は病害及び/又は非生物的ストレスからの圧力を実質的に存在させずに行われる。本発明のさらなる態様では、植物活力、ストレス耐性、品質及び/又は収穫量における改善は、有害生物及び/又は病害からの圧力を実質的に存在させずに行われる。例えば、有害生物及び/又は病害は、本発明の方法よりも前に、又は本発明の方法と同時に適用される有害生物駆除処理によって防除され得る。また本発明のさらなる態様では、植物活力、ストレス耐性、品質及び/又は収穫量における改善は、有害生物及び/又は病害の圧力を存在させずに行われる。さらなる実施形態では、植物活力、品質及び/又は収穫量における改善は、非生物的ストレスを存在させずに、又は実質的に存在させずに行われる。
本発明はまた、非生物的ストレス要因に対する植物の耐性を向上させ、植物の成長を調節若しくは向上させ、種子発芽を促進させ、及び/又は、化学物質による植物毒性効果に対して植物に毒性緩和をもたらすための、本発明の化合物又は組成物の使用を提供する。
本発明はまた、種子の発芽及び/又は実生の出芽を刺激して、例えばより速い又はより均一な発芽若しくは出芽をもたらすための本発明の化合物、組成物又は混合物の使用を提供する。
本発明は、非生物的ストレス要因に対する植物の耐性を向上させるための本発明の化合物、組成物又は混合物の使用を提供する。一実施形態において、非生物的ストレスは、低温、塩、干ばつ及び/又は浸透圧ストレスである。
好ましくは、本発明に係る、作物収量増大、植物成長調節又は種子発芽促進組成物は、種子処理組成物又は種子粉衣組成物である、組成物である。本発明に係る組成物はまた、殺虫性、殺ダニ性、殺線虫性又は殺菌・殺カビ有効成分をさらに含んでいてもよい。
好ましくは、本発明に係る式(I)の化合物は、葉又は種子処理組成物において使用されるためのものである。
好ましくは、本発明の植物繁殖材料は種子である。一実施形態において、種子はコーン(トウモロコシ)種子である。
本発明に係る式(I)の化合物は、単独で、作物/収量増大剤、植物成長調節剤又は種子発芽促進剤として使用可能であるが、これは、一般に、キャリア、溶剤及び表面活性剤(SFA)などの配合補助剤を用いて、作物/収量増大、植物成長調節又は種子発芽促進組成物に配合される。組成物は、使用前に希釈される濃縮物の形態であることが可能であるが、すぐに使用可能な組成物もまた利用可能である。通常最終的な希釈は水で行われるが、水の代わりに、又は水に追加して、例えば、液体肥料、他の有効成分(例えば殺虫性、殺ダニ性、殺線虫性又は殺菌・殺カビ成分)、微量元素、生物学的生体、油又は溶剤で行うことが可能である。
組成物は、一般的に、0.1〜99重量%、特に0.1〜95重量%の式(I)の化合物と、好ましくは0〜25重量%のSFAを含む1〜99.9重量%の配合補助剤とを含む。
組成物はいくつかの配合物タイプから選択することができ、そのうちの多くは、Manual on Development and Use of FAO Specifications for Plant Protection Products,5th Edition,1999から知られている。
これらには、吐粉性(dustable)粉末(DP)、可溶性粉末(SP)、水溶性顆粒(SG)、水分散性顆粒(WG)、湿潤性粉末(WP)、顆粒(GR)(緩効性又は速効性)、可溶性濃縮物(SL)、油混和性液体(OL)、超微量液体(UL)、乳化性濃縮物(EC)、分散性濃縮物(DC)、エマルション(水中油型(EW)及び油中水型(EO)の両方)、マイクロエマルション(ME)、懸濁液濃縮物(SC)、エアロゾル、カプセル懸濁液(CS)及び種子処理配合物が含まれる。任意の場合に選択される配合物は、想定される特定の目的と、式(I)の化合物の物理的、化学的及び生物学的特性とに依存するであろう。
吐粉性粉末(DP)は、式(I)の化合物と、1つ又は複数の固体希釈剤(例えば、天然クレイ、カオリン、葉ろう石、ベントナイト、アルミナ、モンモリロナイト、キーゼルグール、チョーク、ケイ藻土、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム及びマグネシウム、硫黄、石灰、小麦粉、タルク、並びに他の有機及び無機固体担体)とを混合し、この混合物を機械的に粉砕して微粉末にすることによって調製され得る。
可溶性粉末(SP)は、式(I)の化合物と、1つ若しくは複数の水溶性無機塩(例えば、重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム又は硫酸マグネシウムなど)又は1つ若しくは複数の水溶性有機個体(例えば、多糖など)と、任意選択的に、1つ若しくは複数の湿潤剤、1つ若しくは複数の分散剤、又は前記薬剤の混合物とを混合して、水分散性/溶解性を改善することによって調製され得る。次に、この混合物は微粉末に粉砕される。同様の組成物を顆粒化して、水溶性顆粒(SG)を形成することもできる。
湿潤性粉末(WP)は、式(I)の化合物と、1つ又は複数の固体希釈剤又は担体と、1つ又は複数の湿潤剤と、好ましくは1つ又は複数の分散剤と、任意選択的に、1つ又は複数の懸濁化剤とを混合して、液体中での分散を容易にすることによって調製され得る。次に、この混合物は微粉末に粉砕される。同様の組成物を顆粒化して、水分散性顆粒(WG)を形成することもできる。
顆粒(GR)は、式(I)の化合物と、1つ又は複数の粉末固体希釈剤又は担体との混合物を顆粒化することによって、或いは予め形成されたブランクの顆粒から、式(I)の化合物(又は適切な薬剤中のその溶液)を多孔質顆粒状材料(例えば、軽石、アタパルジャイトクレイ、フラー土、キーゼルグール、ケイ藻土又は粉砕トウモロコシ穂軸など)中に吸収させることによって、或いは式(I)の化合物(又は適切な薬剤中のその溶液)を硬質コア材料(例えば、砂、ケイ酸塩、鉱物炭酸塩、硫酸塩又はリン酸塩など)上に吸着させ、必要に応じて乾燥させることによって形成され得る。吸収又は吸着を助けるために一般的に使用される薬剤には、溶媒(例えば、脂肪族及び芳香族石油系溶媒、アルコール、エーテル、ケトン及びエステルなど)及び固着剤(例えば、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、デキストリン、糖及び植物油など)が含まれる。1つ又は複数の他の添加剤(例えば、乳化剤、湿潤剤又は分散剤)も顆粒中に含まれ得る。
分散性濃縮物(DC)は、式(I)の化合物を、水又は有機溶媒(例えば、ケトン、アルコール又はグリコールエーテルなど)中に溶解させることによって調製され得る。これらの溶液は、界面活性剤(例えば、水での希釈を改善するため、又は噴霧タンク中での結晶化を防止するため)を含有していてもよい。
乳化性濃縮物(EC)又は水中油型エマルション(EW)は、式(I)の化合物を、有機溶媒(任意選択的に、1つ若しくは複数の湿潤剤、1つ若しくは複数の乳化剤、又は前記薬剤の混合物を含有する)中に溶解させることによって調製され得る。ECにおける使用に適した有機溶媒には、芳香族炭化水素(例えば、SOLVESSO 100、SOLVESSO 150及びSOLVESSO 200によって例示されるアルキルベンゼン又はアルキルナフタレンなど;SOLVESSOは登録商標である)、ケトン(例えば、シクロヘキサノン又はメチルシクロヘキサノンなど)及びアルコール(例えば、ベンジルアルコール、フルフリルアルコール又はブタノールなど)、N−アルキルピロリドン(例えば、N−メチルピロリドン又はN−オクチルピロリドンなど)、脂肪酸のジメチルアミド(例えば、C8〜C10脂肪酸ジメチルアミドなど)、並びに塩素化炭化水素が含まれる。EC生成物は、水への添加で自然に乳化して、適切な器具による噴霧適用を可能にするために十分な安定性を有するエマルションを生じ得る。
EWの調製は、式(I)の化合物を、液体(室温で液体でない場合には、妥当な温度、通常70℃よりも低い温度で溶融され得る)として、或いは溶液(適切な溶媒中に溶解させることにより)において得るステップと、次に、得られた液体又は溶液を、1つ又は複数のSFAを含有する水中に高せん断下で乳化させて、エマルションを生成するステップとを含む。EWにおける使用に適した溶媒には、植物油、塩素化炭化水素(例えば、クロロベンゼンなど)、芳香族溶媒(例えば、アルキルベンゼン又はアルキルナフタレンなど)、及び水中の溶解度が低い他の適切な有機溶媒が含まれる。
マイクロエマルション(ME)は、1つ又は複数の溶媒及び1つ又は複数のSFAのブレンドと水を混合して、熱力学的に安定した等方性液体配合物を自然に生じさせることによって調製され得る。式(I)の化合物は、最初は、水又は溶媒/SFAブレンドのいずれかに存在する。MEにおいて使用するのに適した溶媒には、EC又はEWにおける使用について上記で記載したものが含まれる。MEは水中油系又は油中水系(どの系が存在するかは伝導度の測定によって決定され得る)のいずれかでよく、水溶性及び油溶性の害虫駆除剤を同じ配合物中に混合するのに適切であり得る。MEは水中への希釈に適しており、マイクロエマルションのまま残るか、或いは従来の水中油型エマルションが形成される。
懸濁液濃縮物(SC)は、式(I)の化合物の微粉化した不溶性固体粒子の水性又は非水性懸濁液を含み得る。SCは、適切な媒体中の式(I)の固体化合物を、任意選択的に1つ又は複数の分散剤と共に、ボール又はビーズミル粉砕して、化合物の微粒子懸濁液を生成することによって調製され得る。1つ又は複数の湿潤剤が組成物中に含まれていてもよく、粒子の沈降速度を低下させるために懸濁剤が含まれていてもよい。或いは、式(I)の化合物は乾式粉砕され、上記の薬剤を含有する水に添加されて、所望の最終生成物を生成してもよい。
エアロゾル配合物は、式(I)の化合物と、適切な噴射剤(例えば、n−ブタン)とを含む。また式(I)の化合物は適切な媒体(例えば、水、又はn−プロパノールなどの水混和性液体)中に溶解又は分散されて、手で作動される非加圧式噴霧ポンプにおいて使用するための組成物を提供し得る。
カプセル懸濁液(CS)はEW配合物の調製と同様の方法で調製され得るが、油滴の水性分散体が得られ、各油滴が高分子シェルによりカプセル化されて、式(I)の化合物と、任意選択的に、そのための担体又は希釈剤とを含有するように、付加的な重合段階を伴う。高分子シェルは、界面重縮合反応又はコアセルベーション法のいずれかで生成され得る。本組成物は式(I)の化合物の制御放出を提供することができ、種子処理のために使用され得る。また式(I)の化合物は生分解性高分子マトリックス中に配合されて、化合物のゆっくりした制御放出を提供し得る。
本組成物は、例えば、表面における湿潤、保持又は分配;処理表面における雨への抵抗性;又は式(I)の化合物の取込み若しくは移動性を改善することにより、組成物の生物学的性能を改善するために1つ又は複数の添加剤を含み得る。このような添加剤には、界面活性剤(SFA)と、例えば特定の鉱油又は天然植物油(例えば、大豆油及び菜種油など)などの油に基づいた噴霧添加剤と、これら及び他の生物学的増強(bio−enhancing)補助剤(式(I)の化合物の作用を補助又は変更し得る成分)のブレンドとが含まれる。
湿潤剤、分散剤及び乳化剤は、カチオン性、アニオン性、両性又は非イオン性タイプのSFAであり得る。
カチオン性タイプの適切なSFAには、第4級アンモニウム化合物(例えば、臭化セチルトリメチルアンモニウム)、イミダゾリン及びアミン塩が含まれる。
適切なアニオン性SFAには、脂肪酸のアルカリ金属塩、硫酸の脂肪族モノエステルの塩(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム)、スルホン化芳香族化合物の塩(例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム、ブチルナフタレンスルホナート、並びにジイソプロピル−及びトリイソプロピル−ナフタレンスルホン酸ナトリウムの混合物)、エーテル硫酸塩、アルコールエーテル硫酸塩(例えば、ラウレス−3−硫酸ナトリウム)、エーテルカルボン酸塩(例えば、ラウレス−3−カルボン酸ナトリウム)、リン酸エステル(1つ又は複数の脂肪アルコールと、リン酸(主に、モノ−エステル)又は五酸化リン(主に、ジエステル)との反応、例えば、ラウリルアルコールと四リン酸との反応の生成物;さらに、これらの生成物はエトキシル化され得る)、スルホスクシンアマート(sulphosuccinamate)、パラフィン又はオレフィンスルホナート、タウラート及びリグノスルホナートが含まれる。
両性タイプの適切なSFAには、ベタイン、プロピオナート及びグリシナートが含まれる。
非イオン性タイプの適切なSFAには、アルキレンオキシド(例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド又はこれらの混合物など)と、脂肪アルコール(例えば、オレイルアルコール又はセチルアルコールなど)又はアルキルフェノール(例えば、オクチルフェノール、ノニルフェノール又はオクチルクレゾールなど)との縮合生成物;長鎖脂肪酸又はヘキシトール無水物から誘導される部分エステル;前記部分エステルと、エチレンオキシドとの縮合生成物;ブロックポリマー(エチレンオキシド及びプロピレンオキシドを含む);アルカノールアミド;単純エステル(例えば、脂肪酸ポリエチレングリコールエステル);アミンオキシド(例えば、ラウリルジメチルアミンオキシド);及びレシチンが含まれる。
適切な懸濁化剤には、親水コロイド(例えば、多糖類、ポリビニルピロリドン又はナトリウムカルボキシメチルセルロースなど)及び膨潤性クレイ(例えば、ベントナイト又はアタパルジャイトなど)が含まれる。
加えて、さらに、他の生物学的有効成分又は組成物を、本発明の組成物と組み合わせ得、及び、本発明の方法において使用し得、及び、本発明の組成物と同時又は連続して適用し得る。同時に適用される場合、これらのさらなる有効成分は、本発明の組成物と一緒に配合されていてもよく、又は、例えば、噴霧タンク中において混合されていてもよい。これらのさらなる生物学的有効成分は、殺菌・殺カビ剤、殺虫剤、殺菌剤、殺ダニ剤、殺線虫剤及び/又は他の植物成長調節剤であり得る。殺有害生物薬は、例えば“The Pesticide Manual”,15th Ed.,British Crop Protection Council 2009から公知であるその慣用名を用いて本明細書において参照されている。
本発明に係る生息地における植物の成長を調節する方法及び種子の発芽を促進する方法において、適用は一般に、典型的にはトラクタ搭載の大面積用噴霧器によって組成物を吹付けることによりなされるが、散粉(粉末の場合)、滴下又は灌注などの他の方法も使用することができる。或いは、組成物は、植え付けの前又は植え付け時に、畝間に或いは直接種子に適用され得る。本発明に係る種子の発芽を促進させる方法において、式(I)の化合物は、種子処理組成物中の成分として組み入れられてもよい。
本発明の式(I)の化合物又は組成物は、植物、植物の部位、植物器官、植物繁殖材料又は植物の周囲領域に適用され得る。
一実施形態において、本発明は、植物繁殖材料を処理する方法であって、植物繁殖材料に、収量を増大させ、発芽を促進し、及び/又は、植物の成長を調節するのに有効な量で本発明の組成物を適用するステップを含む方法に関する。本発明はまた、本発明の式(I)の化合物又は組成物で処理された植物繁殖材料に関する。好ましくは、植物繁殖材料は種子である。
「植物繁殖材料」という用語は、その植物の増殖に使用可能である種子などの植物の全ての生殖部、並びに、挿し木及び塊茎などの栄養植物材料(vegetative plant material)を示す。特に、種子、根、果実、塊茎、鱗茎及び根茎が挙げられ得る。
「植物」という用語は、種子、実生、稚樹、根、塊茎、茎、柄、群葉及び果実を含む植物の全ての物理的部位を指す。
本明細書において用いられるところ、「生息地」という用語は、植物が成長している圃場、又は、栽培植物の種子が蒔かれる圃場、又は、種子が土壌に植えられるであろう圃場を意味する。これは、土壌、種子及び実生、並びに、確立された植生を含む。
特に種子といった植物繁殖材料に有効成分を適用する方法は技術分野において公知であり、繁殖体の粉衣、コーティング、ペレット形成及び液浸適用方法が含まれる。処理は、種子の収穫から種子の播種までのいずれかのタイミングで、又は、播種プロセスの最中に種子に適用可能である。種子はまた、処理の前又は後のいずれかにおいて薬物刺激されてもよい。式(I)の化合物は、任意選択により、化合物が経時的に放出されるよう、徐放コーティング又は技術と組み合わせて適用されてもよい。
本発明の組成物は、発芽前又は発芽後に適用され得る。好適には、作物植物の成長を調節するため、又は、収量を増大させるために組成物が用いられる場合、組成物は発芽前又は発芽後に適用され得るが、好ましくは、作物の発芽後に適用され得る。種子の発芽を促進させるために組成物が用いられる場合、組成物は、発芽前に適用され得る。
式(I)の化合物の適用率は広い限度内で異なることができ、土壌の性質、適用方法(出芽前又は出芽後;種子粉衣;種子畝間適用;不耕起適用など)、作物植物、優勢な気候条件、並びに適用方法、適用時間及び標的作物に支配される他の因子に依存する。葉面又は灌注適用の場合、本発明に従う式(I)の化合物は、通常、1〜2000g/ha、特に5〜1000g/haの比率で適用される。種子処理の場合、適用率は通常、100kgの種子につき0.0005〜150gである。
本発明に係る組成物を使用可能である植物としては、穀類(例えばコムギ、オオムギ、ライ麦、カラスムギ);ビート(例えばサトウダイコン又は飼料ビート);果実(例えば仁果、石果又は軟果、リンゴ、セイヨウナシ、セイヨウスモモ、モモ、アーモンド、サクランボ、イチゴ、ラズベリー又はブラックベリーなど);マメ科植物(例えばインゲンマメ、レンズマメ、エンドウマメ又はダイズ);油植物(例えばセイヨウアブラナ、マスタード、ケシ、オリーブ、ヒマワリ、ココナツ、トウゴマ、カカオインゲンマメ又は落花生);キュウリ植物(例えばペポカボチャ、キュウリ又はメロン);繊維植物(例えば綿、亜麻、アサ又はジュート);柑橘果実(例えばオレンジ、レモン、グレープフルーツ又はマンダリンミカン);野菜(例えばホウレンソウ、レタス、アスパラガス、キャベツ、ニンジン、タマネギ、トマト、ジャガイモ、ヒョウタン又はパプリカ);クスノキ科(例えばアボカド、シナモン又は樟脳);トウモロコシ;イネ;タバコ;堅果;コーヒー;サトウキビ;茶;ブドウ;ホップ;ドリアン;バナナ;天然ゴム植物;芝生又は観賞用植物(例えば花、潅木、闊葉樹又は針葉樹などの常緑樹)などの作物が挙げられる。この列挙はいかなる限定を表すものではない。
本発明はまた、例えば発芽を同調させることにより雑草防除を促進させるために、非作物植物における、成長の調節、又は、種子の発芽の促進に用いられ得る。
作物は、従来の交配方法により、又は、遺伝子操作により改変された作物をも包含すると理解されるべきである。例えば、本発明は、除草剤又は除草剤分類(例えばALS−、GS−、EPSPS−、PPO−、ACCase−及びHPPD−阻害剤)に対して耐性が付与された作物と併せて使用されてもよい。従来の交配方法によりイミダゾリノン(例えばイマザモックス)に対する耐性が付与された作物の一例は、Clearfield(登録商標)夏ナタネ(カノーラ)である。遺伝子操作法によって除草剤に対する耐性が付与された作物の例としては、商品名RoundupReady(登録商標)及びLibertyLink(登録商標)で市販されている、例えばグリホサート−及びグルホシネート−耐性トウモロコシ品種が挙げられる。HPPD−阻害剤に対する耐性を作物植物に付与する方法は公知である;例えば、作物植物は、バクテリアに由来、より具体的にはシュードモナスフルオレッセンス(Pseudomonas fluorescens)若しくはシューワネラコルウェリアナ(Shewanella colwelliana)に由来、又は、植物に由来、より具体的には、単子葉植物に由来、又は、より具体的には、オオムギ、トウモロコシ、コムギ、イネ、ブラキアリア属(Brachiaria)、クリノイガ属(Chenchrus)、ドクムギ属(Lolium)、ウシノケグサ属(Festuca)、セタリア属(Setaria)、オヒシバ属(Eleusine)、モロコシ属(Sorghum)又はカラスムギ属(Avena)の種に由来する、HPPD−阻害剤抵抗性HPPD酵素をコードするDNA配列を含むポリヌクレオチドに関してトランスジェニックである。
作物はまた、遺伝子操作法により有害な昆虫に対する抵抗性が付与されたものとして理解されるべきであり、例えばBtトウモロコシ(アワノメイガに対する抵抗性)、Bt綿(メキシコワタミゾウムシに対する抵抗性)及びBtジャガイモ(コロラドハムシに対する抵抗性)である。Btトウモロコシの例は、NK(登録商標)(Syngenta Seeds)のBt176トウモロコシハイブリッドである。Btトキシンは、バチルスチューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)土壌バクテリアによって形成される天然のタンパク質である。殺虫性抵抗性をコードする1つ以上の遺伝子を含み、及び、1種以上のトキシンを発現するトランスジェニック植物の例は、KnockOut(登録商標)(トウモロコシ)、Yield Gard(登録商標)(トウモロコシ)、NuCOTIN33B(登録商標)(綿)、Bollgard(登録商標)(綿)、NewLeaf(登録商標)(ジャガイモ)、NatureGard(登録商標)及びProtexcta(登録商標)である。植物作物又はその種子材料は、共に、除草剤に対して抵抗性であると共に、同時に、昆虫による摂食に対して抵抗性である(「積層された」トランスジェニックイベント)。例えば、種子は、グリホサートに対して耐性であると同時に、その一方では、殺虫性Cry3タンパク質の発現能を有していることが可能である。
作物はまた、従来の交配又は遺伝子操作法により得られ、いわゆる出力形質(例えば、向上した貯蔵安定性、より高い栄養価及び向上した風味)を含むものが包含されると理解されるべきである。
以下の実施例は本発明を例示するものである。
化合物合成及び特徴付け
以下の略語が本節を通して用いられている:s=一重項;bs=幅広の一重項;d=二重項;dd=二重の二重項;dt=二重の三重項;bd=幅広の二重項;t=三重項;dt=二重の三重項;bt=幅広の三重項;tt=三重の三重項;q=四重項;m=多重項;Me=メチル;DME=ジメトキシエタン;RT=保持時間、MH+=分子カチオン(すなわち、実測分子量)。
以下のHPLC−MS法を化合物の分析に用いた:エレクトロスプレー源(極性:陽イオン又は陰イオン、キャピラリー:3.00kV、コーン:30.00V、抽出器:2.00V、ソース温度:100℃、脱溶媒和温度:250℃、コーンガス流:50L/Hr、脱溶媒和ガス流量:400L/Hr、質量範囲:100〜900Da)を備えるWaters(シングル四重極型質量分光計)製のZQ Mass Spectrometer、並びに、Waters製のAcquity UPLC(溶剤デガッサ、バイナリポンプ、被加熱カラムコンパートメント及びダイオード−アレイ検出器においてスペクトルを記録した。カラム:Waters製のUPLC HSS T3、1.8μm、30×2.1mm、温度:60℃、流量0.85mL/min;DAD波長範囲(nm):210〜500)溶剤勾配:A=H2O+5%MeOH+0.05%HCOOH、B=アセトニトリル+0.05%HCOOH)勾配:0分間 10% B;0〜1.2分間 100% B;1.2〜1.50分間 100% B。
本発明の化合物を調製例1及び2に従って調製した。
調製例1:(3E)−1−アセチル−3−[(3,4−ジメチル−5−オキソ−2H−フラン−2−イル)オキシメチレン]−4,8b−ジヒドロ−3aH−インデノ[1,2−b]ピロール−2−オン(IA−1)
Figure 2021518360
式(II)の公知の化合物(国際公開第2012/080115号)(4.5g、18mmol)を1,2−DME(140mL)中に溶解し、0℃に冷却し、tBuOKを添加した(2.5g、22mmol、1,2当量)。35分後、式(III)の公知の化合物(国際公開第2016/193290号)を滴下した。0℃で20分後、反応混合物をゆっくりと室温に温め、さらに5時間撹拌した。反応混合物を飽和NH4Cl水溶液に注ぎ入れ、酢酸エチルで希釈した。相を分離し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮した。得られた粗油をSiO2におけるフラッシュクロマトグラフィにより精製して、式(IA−1)の化合物を、白色の固体及びジアステレオ異性体の混合物(2.5g、7.1mmol、38%の収率)として得た。LCMS(方法A):RT0.99分間;ES+354(M+H+);1H NMR(400MHz,CDCl3)(両方のジアステレオ異性体について)δ 1.93(m,6H),2.04(m,3H),2.07(m,3H),2.57(s,6H),3.19(m,2H),3.32−3.43(m,2H),3.76(m,2H),5.91(m,1H),5.93(m,1H),5.97(m,2H),7.16−7.23(m,4H),7.24−7.30(m,2H),7.44(dd,2H),7.62−7.68(m,2H).
Figure 2021518360
調製例2:(3E)−3−[(3,4−ジメチル−5−オキソ−2H−フラン−2−イル)オキシメチレン]−1−プロパノイル−4,8b−ジヒドロ−3aH−インデノ[1,2−b]ピロール−2−オン(IA−2)
Figure 2021518360
式(IV)の公知の化合物(0.2g、0.64mmol)のジクロロメタン(5.8mL)中の脱気した溶液に、ジメチルアミノピリジン(DMAP)(0.004g、0.003mmol)及びEt3N(0.36mL、2.57mmol)を添加し、続いて、プロパノイルプロパノエート(0.1g、0.77mmol)を室温で滴下した。次いで、反応混合物を一晩還流で撹拌し、飽和NH4Cl水溶液に注ぎ入れ(室温に冷却した後)、酢酸エチルで希釈した。相を分離し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮した。粗反応混合物をフラッシュクロマトグラフィにより精製して、化合物(IA−2)を74%の収率(0.17g、0.48mmol)で得た。LCMS(方法A):RT1.06分間;ES+368(M+H+
Figure 2021518360
生物学的実施例
比較用の生物学的研究を、本発明に係る化合物(化合物(IA−1))の化合物と、従来技術から公知である構造的に関連する化合物:国際公開第2012/080115号に開示されている化合物(P1、P4、P5及びP6)並びに国際公開第2016/193290号に開示されている化合物(P2及びP3)とにおいて実施した。
Figure 2021518360
実施例B1:示差走査蛍光定量法(DSF)
ストリゴラクトン受容体結合研究を、本発明の化合物について実施した。トウモロコシストリゴラクトンD14受容体の調製は、遺伝子ID Zm00001d048146をpET SUMO発現ベクターにクローニングし、BL21(DE3)One ShotR大腸菌(E.coli)細胞に形質転換することにより実施した。形質変換した細胞を培養してD14受容体タンパク質を発現させ、次いで、これをhisタグ精製で精製した。
DSFアッセイのために、96ウェルプレートにおける各ウェルにおいて、25×Syproオレンジ染料、5×濃縮リン酸塩緩衝剤及びddH2Oと共に、2μgの精製したD14受容体タンパク質を、25μlの反応体積中に用いた。本発明の化合物をDMSO中に溶解し、5%DMSOの最終濃度でテストした。
サーマルシフトは、リガンドを伴う場合とリガンドを伴わない場合にタンパク質を変性させるために必要とされる温度の差(ΔT)の計測値であり;これは、リガンド−タンパク質結合によりリガンドによって引き起こされる安定化又は不安定化効果の指標を提供する。サーマルシフトを評価するために、CFX ConnectリアルタイムPCR検出システム(Biorad)を用いた。20℃における最初の1分間のインキュベーションの後、サンプルを、0.5℃/30秒の割合による20℃〜96℃の直線的な勾配を用いて、熱変性させた。化合物は200μMの濃度で3回の反復でテストし、タンパク質/DMSO対照を全てのプレート中に含めて、サーマルシフトを算出した。表2中の結果は、3回の反復の平均である。
Figure 2021518360
本発明の化合物は、N置換を含まない従来技術の化合物P2及びP3と比して、より高いΔTを示した。これは、本発明の化合物が、近似する非置換構造的類似体よりも、トウモロコシストリゴラクトン受容体D14に対して優れた親和性を予想外に有することを示す。
実施例B2:コーン葉の暗闇誘起老化
ストリゴラクトンが、恐らくはD14受容体シグナル伝達を介して、葉の老化を調節(加速)することが知られている。コーン葉暗闇誘起老化アッセイにおいて、本発明の化合物(IA)を構造的に関連する化合物(P)と比較した。
コーン植物(品種Multitop)を、相対湿度75%及び23〜25℃の温室で6週間栽培した。直径1.4cmの葉片を、0.5%DMSOの最終濃度の濃度勾配(100μM〜0.0001μM)でテスト化合物を含有する24ウェルプレートに入れた。各濃度を12回反復でテストした。プレートをシールフォイルでシールした。フォイルに穴を空け、各ウェルにおいてガス交換を行った。プレートを完全に暗闇中の気候チャンバ中に置いた。プレートを、75%湿度及び23℃のチャンバ中において8日間インキュベートした。0、5、6、7及び8日目に、各プレートの写真を撮影し、Image Jソフトウェアを用いて開発したマクロによりイメージ分析を実施した。イメージ分析を用いて、50%の老化が達成された(IC50)濃度を判定した(表3を参照のこと)。値が低いほど、老化の誘起効力が高いものである。
Figure 2021518360
本発明の化合物は、対応する従来技術の化合物P(P1と比してIA−1;P4と比してIA−8;P6と比してIA−10)よりも低いIC50値を示した。これは、本発明の化合物が、近似する構造的類似体よりも優れた葉の老化促進活性度を予想外にもたらすことを示す。葉の老化の誘起は、適切なタイミングにおける、植物における栄養分(窒素又は糖質など)の再利用及び再可動化を向上させ得る。

Claims (15)

  1. 式(I):
    Figure 2021518360
    (式中、
    1及びR2は各々独立して、メチル又はエチルであり;並びに
    3は、ホルミル、C1〜C4アルキルカルボニル、C1〜C4アルコキシカルボニル、C3〜C8シクロアルキルカルボニル、C1〜C4ハロアルキルカルボニル、アリール、ヘテロアリール及びアセトニトリルからなる群から選択される)
    の化合物又はその塩。
  2. 1及びR2は共にメチルである、請求項1に記載の化合物。
  3. 3は、C1〜C4アルキルカルボニル、C3〜C8シクロアルキルカルボニル、C1〜C4ハロアルキルカルボニル、フェニル、2−チアゾリル及びアセトニトリルからなる群から選択される、請求項1又は2に記載の化合物。
  4. 3は、ホルミル、アセチル、フェニル、2−チアゾリル及びアセトニトリルからなる群から選択される、請求項3に記載の化合物。
  5. 3はアセチルである、請求項4に記載の化合物。
  6. 3はアセトニトリルである、請求項4に記載の化合物。
  7. 式(IA−1):
    Figure 2021518360
    の構造を有する、請求項1に記載の化合物。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物、及び、任意で農学的に許容可能な配合補助剤を含む、作物収量増大組成物、非生物的ストレス管理組成物、植物成長調節組成物又は種子発芽促進組成物。
  9. さらなる有効成分を含む、請求項8に記載の組成物。
  10. 植物の成長を調節し、植物の収量を増大させ、非生物的ストレス要因に対する植物の耐性を向上させ、植物の葉の老化を加速させる方法であって、前記植物、植物部位、植物繁殖材料又は植物が成長している生息地に、請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物、又は、請求項8若しくは9に記載の組成物を適用する工程を含む、方法。
  11. 種子の発芽を促進する方法であって、前記種子又は種子を含む生息地に、種子発芽促進量の請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物、又は、請求項8若しくは9に記載の組成物を適用する工程を含む、方法。
  12. 雑草を防除する方法であって、雑草種子を含む生息地に、種子発芽促進量の請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物、又は、請求項8若しくは9に記載の組成物を適用する工程、前記種子を発芽させる工程、次いで、前記生息地に発芽後除草剤を適用する工程を含む、方法。
  13. 作物/収量増大剤、植物成長調節剤又は種子発芽促進剤としての式(I)の請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物の使用。
  14. 植物繁殖材料を処理する方法であって、前記植物繁殖材料に、請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物、又は、請求項8若しくは9に記載の組成物を、収量を増加させ、発芽を促進させ、又は、植物の成長を調節するのに有効な量で適用する工程を含む、方法。
  15. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の式(I)の化合物、又は、請求項8若しくは9に記載の組成物で処理された植物繁殖材料。
JP2020549640A 2018-03-16 2019-03-07 植物成長調節化合物 Abandoned JP2021518360A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
GBGB1804249.9A GB201804249D0 (en) 2018-03-16 2018-03-16 Plant growth regulating compounds
GB1804249.9 2018-03-16
PCT/EP2019/055754 WO2019175026A1 (en) 2018-03-16 2019-03-07 Plant growth regulating compounds

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2021518360A true JP2021518360A (ja) 2021-08-02

Family

ID=62017824

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020549640A Abandoned JP2021518360A (ja) 2018-03-16 2019-03-07 植物成長調節化合物

Country Status (13)

Country Link
US (1) US20210253560A1 (ja)
EP (1) EP3764792A1 (ja)
JP (1) JP2021518360A (ja)
KR (1) KR20200132906A (ja)
CN (1) CN111867378A (ja)
AR (1) AR114385A1 (ja)
AU (1) AU2019235283A1 (ja)
BR (1) BR112020018795A2 (ja)
CA (1) CA3093208A1 (ja)
GB (1) GB201804249D0 (ja)
MX (1) MX2020009377A (ja)
RU (1) RU2020133018A (ja)
WO (1) WO2019175026A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113461674B (zh) * 2021-08-09 2022-05-13 山东农业大学 一种促进植物根系生长的酰胺类化合物及其制备方法和应用

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012080115A1 (en) * 2010-12-14 2012-06-21 Syngenta Participations Ag Strigolactam derivatives and their use as plant growth regulators
GB201121803D0 (en) * 2011-12-16 2012-02-01 Syngenta Participations Ag Plant growth regulating compounds
EA025876B1 (ru) * 2011-12-19 2017-02-28 Зингента Партисипейшнс Аг Стриголактоновые производные в качестве соединений, регулирующих рост растений
WO2013139949A1 (en) * 2012-03-23 2013-09-26 Bayer Intellectual Property Gmbh Compositions comprising a strigolactame compound for enhanced plant growth and yield
EP3173409B1 (en) * 2012-05-14 2020-10-21 Syngenta Participations AG Plant growth regulating compounds
MX2014014003A (es) * 2012-05-24 2015-02-10 Syngenta Participations Ag Compuestos reguladores del crecimiento vegetal.
GB201210398D0 (en) * 2012-06-11 2012-07-25 Syngenta Participations Ag Crop enhancement
GB201210397D0 (en) * 2012-06-11 2012-07-25 Syngenta Participations Ag Crop enhancement compositions
GB201509624D0 (en) * 2015-06-03 2015-07-15 Syngenta Participations Ag Plant growth regulating compounds

Also Published As

Publication number Publication date
RU2020133018A (ru) 2022-04-18
KR20200132906A (ko) 2020-11-25
US20210253560A1 (en) 2021-08-19
WO2019175026A1 (en) 2019-09-19
EP3764792A1 (en) 2021-01-20
GB201804249D0 (en) 2018-05-02
AU2019235283A1 (en) 2020-09-24
AR114385A1 (es) 2020-08-26
CN111867378A (zh) 2020-10-30
CA3093208A1 (en) 2019-09-19
MX2020009377A (es) 2020-10-14
BR112020018795A2 (pt) 2020-10-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
MX2014007458A (es) Derivados de estrigolactama como compuestos que regulan el crecimiento de plantas.
JP2021518358A (ja) 植物成長調節化合物
JP2018532694A (ja) 植物成長調節剤化合物
JP7065835B2 (ja) 植物成長調節化合物
KR102174216B1 (ko) 식물 생장 조절제로서의 치환된 아미노 아졸
JP2018517699A (ja) 植物成長調節化合物
JP6743033B2 (ja) 植物成長調節剤としての2−オキソ−3,4−ジヒドロキノリン化合物
JP2021518360A (ja) 植物成長調節化合物
JP7108621B2 (ja) 発芽促進剤
JP6931365B2 (ja) 植物成長調節剤化合物
KR20140101860A (ko) 식물 생장 조절 화합물
JP2021505638A (ja) 植物成長の調節
EA040202B1 (ru) Стимуляторы прорастания
TW201329052A (zh) 植物生長調節化合物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220304

A762 Written abandonment of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762

Effective date: 20221019