JP2021507299A - 誘導放出抑制を伴う蛍光顕微鏡を使用してサンプルを結像するための方法 - Google Patents

誘導放出抑制を伴う蛍光顕微鏡を使用してサンプルを結像するための方法 Download PDF

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Abstract

誘導放出抑制を伴う蛍光顕微鏡(10)を使用してサンプル(18)を結像するための方法が記載されている。この方法は、画像化プロセスを含み、ここでは蛍光顕微鏡(10)が、顕微鏡制御部(42)によって次のように制御される。すなわち、焦点合わせされた励起光分布に、焦点合わせされた脱励起光分布が重畳されることによって照明焦点が生成されるように顕微鏡制御によって制御される。これによってサンプル(18)は、照明焦点で照明された際に、励起光分布の範囲に比べてその範囲が低減されている有効励起焦点内でのみ励起されて蛍光イメージング光を放出し、サンプル(18)のターゲット領域内で多数のサンプルセグメントが連続して、有効励起焦点の低減された範囲に合わせられている第1の空間分解能で照明焦点によって走査され、相応する多数の画像セグメントに結像され、ここからラスターイメージ(58)が生成される。蛍光顕微鏡(10)は、顕微鏡制御部(42)によってさらに制御され、画像化プロセスの前に、ターゲット領域の概観画像(48)が、第2の空間分解能で生成される。第2の空間分解能は、第1の空間分解能よりも低く、励起光分布の範囲に合わせられた第3の分解能よりも高い。さらに、概観画像(48)が、関連する画像情報を伴わない画像領域を識別するために分析され、画像化プロセスの間、概観画像(48)において識別された、関連する画像情報を伴わない画像領域に割り当てられているサンプルセグメントを走査する際に、少なくとも脱励起光分布の放射パワーが低減される。

Description

本発明は、誘導放出抑制を伴う蛍光顕微鏡を使用してサンプルを結像するための方法に関し、これは画像化プロセスを含み、ここでは蛍光顕微鏡は、顕微鏡制御部によって次のように制御される。すなわち、焦点合わせされた励起光分布に、焦点合わせされた脱励起光分布が重畳されることによって照明焦点が生成されるように制御される。これによってサンプルは、照明焦点で照明された際に、励起光分布の範囲に比べてその範囲が低減されている有効励起焦点内でのみ励起されて蛍光イメージング光を放出し、サンプルのターゲット領域内で多数のサンプルセグメントが連続して、有効励起焦点の低減された範囲に合わせられた第1の空間分解能で照明焦点によって走査され、相応する多数の画像セグメントに結像され、ここからラスターイメージが生成される。本発明はさらに、このように動作する蛍光顕微鏡に関する。
エルンスト・アッベがかつて策定した、光学顕微鏡結像の分解能制限によって制限されていない空間分解能でサンプル構造を結像することを可能にする蛍光顕微鏡法が近年、開発された。いわゆる誘導放出抑制、略してSTED(Stimulated Emission Depletion)は、そのような空間分解能の向上を可能にする幾つかの方法のうちの1つである。
STED顕微鏡では、そこに存在している蛍光色素を励起して蛍光ビームを出力するために、レーザービームがサンプルへ焦点合わせされる。このようにしてサンプルにおいて生成された励起光分布は、光学顕微鏡の分解能制限の影響を受ける、すなわち任意に縮小不可能な空間的な範囲を有している。それにもかかわらず、空間分解能の向上を可能にするために、励起された蛍光色素を、誘導放出を通して脱励起する光の放射によって、焦点合わせされた脱励起光分布が励起光分布に重畳される。励起光分布とともに照明焦点を形成する、以降でSTED光とも称されるこの脱励起光分布は、通常、強度が可能な限りゼロまで低下する中心極小値を伴う環状強度プロファイルを有している。
空間分解能の向上のために、その中心の強度ゼロ点が励起光分布の強度極大値の領域内に正確に位置するように、励起光分布に脱励起光分布が重畳される。したがって、この中心領域では、誘導放出によって引き起こされる、励起光分布によって励起された蛍光色素の脱励起は生じない。言い換えれば、中心領域において、自発蛍光放出は、脱励起光分布によって抑制されない。
しかし、自発蛍光放出は、上記の中心領域に続く、励起光分布の外側領域においては抑制される。この外側領域では、重畳された脱励起光分布の強度は、ゼロ点から始まり、まずは急激に上昇する。その結果、励起光分布と脱励起光分布との重畳によって、サンプル領域の分解を高める縮小が生じる。このサンプル領域は、励起光によって励起可能であり、主に、画像化に利用可能な蛍光光を放出する。励起光分布の範囲に対してその範囲が大幅に低減されているこのようなサンプル領域は、以降で、有効励起焦点と称される。
図1に例として、上で説明した状況が示されている。図1は、空間分解能(図1におけるx方向)の向上のためにSTED顕微鏡検査において使用される典型的な光分布の横断面図を示している。
図1では、Aは励起光分布を示し、Bは脱励起光分布、すなわちSTED光を示している。励起光分布Aの励起作用のみを有する部分は、2つの垂直線Vの間の中心領域内に位置し、中心領域内の励起光分布の経過に従って変化する、この部分の励起作用は、図1において曲線Cによって暗示されている。したがって、曲線Cは、上述の有効励起焦点も反映している。飽和強度Isatも、図1に示されている。これは、STED光Bを使用して、誘導放出を通して、サンプルに含まれている蛍光色素を完全に脱励起するために必要な強度を示している。
図1に示された光分布において問題となるのは、有効励起焦点をできるだけ小さいサンプル領域に制限するために、STED光Bが、励起光分布が自身の最大強度を有する中心においてゼロ点を有していなければならず、これと同時に、このゼロ点に可能な限り近くですでに飽和強度Isatに上昇することである。このような制限されたサンプル領域は、有効な点拡がり関数、略してPSFを規定し、したがって空間分解能を規定する。しかし、ゼロ点と、ゼロ点のすぐ近くで必要な値Isatに可能な限り強く上昇する強度とを有するSTED光のこのような強度分布は、現在、比較的高い放射パワーでのみ生成される。これによって必然的に、STED光Bの強度分布は、ゼロ点からの距離の増加に伴って、まずは、Isatよりも何倍も高い強度を有する。しかし、蛍光抑制自体には不要な、高い放射パワーを必然的に伴うこのような光強度によって、それが加えられたサンプル領域は特に高い光負荷にさらされており、これは蛍光色素の強い光退色につながり、さらには検査される組織の損傷を生じさせ得る。したがって、従来のSTED画像化プロセスの間、極めて高い分解能で結像されるすべてのサンプルセグメントは、図1に示された全体的な光分布でスキャンされる、すなわち走査される。すなわち特に、ゼロ点から遠く離れた、STED光Bの強度オーバーシュートによっても走査される。強度オーバーシュートでは、光強度は飽和強度Isatよりも高い。
従来のSTED顕微鏡法において発生する光退色はしばしば、たとえば、サンプルにおける経時変化を検出するためのサンプルの複数回の結像化を不可能にする。しばしば、光退色は強く、一度で1つのラスターイメージを記録することができない、または記録された画像に信号がほとんど含まれていないため、評価が困難である。これは、特に3次元画像記録プロセスにおいて問題となる。なぜなら、3次元画像記録プロセスでは、各サンプルセグメントは極めて頻繁に光分布に当たるため、これによって特に強く退色するからである。
従来技術から、まさにSTED用途においても、光退色を低減することを目的とする幾つかの解決策が知られている。これらの解決策の1つでは、ラスタープロセス中に各ピクセルまたはサンプルセグメントにおいて、短い診断期間の間に、蛍光信号が所定の境界値を上回っているか否かを測定することが提案されている。蛍光信号が所定の境界値を上回っている場合には、励起光分布とSTED光とから合成される照明焦点はオンされたままであり、このサンプルセグメントに対して検出された蛍光信号が格納される。これに対して、診断期間中に検出された蛍光信号が境界値を下回っている場合には、STED検出領域に蛍光色素が存在していないと想定されるので、照明焦点がオフされる。これによって、STED検出領域外にある蛍光色素は、照明焦点の被害を免れたままになる。
Goettfert等著「Strong signal increase in STED fluorescence microscopy by imaging regions of subdiffraction extent」(PNAS 2017,vol.114 no.9,2125−2130)では、サンプルの極めて小さい部分領域のみが照明焦点で走査される。このような部分領域は小さく、関心領域は共焦点PSFよりも格段に小さい。このようにして、関心サンプル構造が、ゼロ点に直接的に続く領域においてのみSTED光分布と接触するが、STED光分布が特に高い強度を有するその外側領域においては接触しないことが保証される。したがって、この方法は、典型的に150nmを下回る、極めて小さい画像領域に対してのみ使用可能である。さらに、従来の機械式スキャナーはこのような小さい画像領域には適していないため、この方法を実施するために特別な電気光学式スキャナーが必要である。
Heine等著「Adaptive−illumination STED nanoscopy」(PNAS 2017,vol.114 no.37,9797−9802)では、同様にSTED画像化プロセス中に、各個々のサンプルセグメントから到来する蛍光信号を分析する方法が紹介されている。しかし、ここでは、照明焦点の全部の強度において信号が分析されるのではない。むしろ照明焦点の放射パワーは徐々に増大される。
ピクセル毎に実行されるこのようなプロセスではすでに、分析目的で実行されるSTED光強度の検出には、ある程度の時間がかかる。その後にはじめて、このピクセルに対する元来のデータ記録が行われるが、これにも時間がかかる。これによって、全体的な測定時間が極めて長くなる。したがって、照明焦点の滞留時間は現在、ピクセルあたり約80〜100μsである。典型的に、ピクセルのエッジ長が10nmの場合に10μm×10μmのサイズを有する2次元画像を記録する場合、これは、80〜100秒の全体的な測定時間を生じさせる。3次元画像が記録される場合には、そのような測定時間は、各個々の画像面毎に生じ、これによって必要な時間が大幅に増加する。
従来の機械式スキャナーを使用する場合、通常、信号が検出されなかったピクセルから次のピクセルに迅速にジャンプすることが容易に可能であり、これによって、前者のピクセルでの滞在時間が、少なくとも、画像信号の読み出しに必要な時間ぶんを短縮される、ということに留意されたい。このようなジャンプは、スキャナーの慣性に基づいてスキャンプロセスに不規則性をもたらすので、これによって画像の欠落を引き起こす。したがって、従来技術では、すべてのピクセルを常に同じ低速で走査する必要がある。
本発明の課題は、誘導放出抑制を伴う蛍光顕微鏡を使用して、高速かつサンプルに優しく、サンプルが結像される方法を提供することである。さらに、本発明の課題は、相応に動作する蛍光顕微鏡を提供することである。
本発明は上述の課題を独立請求項の構成要件によって解決する。有利な発展形態は、従属請求項に記載されている。
本発明は、誘導放出抑制を伴う蛍光顕微鏡を使用してサンプルを結像するための方法を提供し、この方法は、画像化プロセスを含んでおり、ここでは蛍光顕微鏡は、顕微鏡制御部によって次のように制御される。すなわち、焦点合わせされた励起光分布に、焦点合わせされた脱励起光分布が誘導放出抑制のために重畳されることによって照明焦点が生成されるように制御される。これによってサンプルは、照明焦点で照明された際に、励起光分布の範囲に比べてその範囲が低減されている有効励起焦点内でのみ励起されて蛍光イメージング光を放出し、サンプルのターゲット領域内で多数のサンプルセグメントが連続して、有効励起焦点の低減された範囲に合わせられた第1の空間分解能で照明焦点によって走査され、相応する多数の画像セグメントに結像され、ここからラスターイメージが生成される。本発明では、蛍光顕微鏡は、顕微鏡制御部によって、さらに次のように制御される。すなわち、画像化プロセスの前に、ターゲット領域の概観画像が第2の空間分解能で生成されるように制御される。ここで第2の空間分解能は第1の空間分解能よりも低く、励起光分布の範囲に合わせられた第3の空間分解能よりも高い。さらに、概観画像は、関連する画像情報を伴わない画像領域を識別するために分析され、画像化プロセス中に、概観画像において識別された、関連する画像情報を伴わない画像領域に割り当てられているサンプルセグメントを走査する際に、少なくとも脱励起光分布の放射パワーが低減される。
サンプルを光退色から保護するために、本発明は、元来の画像化プロセスの前に行われるステップを提供し、ここでは、その中の、関連する画像情報を伴わない画像領域を識別するためにターゲット領域の概観画像が記録される。そのような画像領域には、後続のSTED画像化プロセスにおいて、極めて高い空間分解能で結像されなければならない関心サンプル構造は存在していない。したがって、画像化に関係のないこのような画像領域に割り当てられているサンプルセグメントに対して、照明焦点は次のように調整可能である。すなわち、これによって生じる、サンプルの光負荷が低減されるように調整可能である。本発明では、これは次のことによって行われる。すなわち、少なくとも、有効励起焦点を最小化するために通常のSTED画像化プロセスにおいては比較的高い、脱励起光分布の放射パワーが低減されることによって行われる。関連する画像情報を伴わない画像領域を識別するために概観画像を分析することができるように、概観画像は、次のような空間分解能で記録される。すなわち、一方では、励起光分布のみを使用して得られる分解能よりも高く、他方では、極めて高い分解能で分解されたラスターイメージを生成するために元来のSTED画像化において使用されるものよりも低い、概観画像の空間分解能である。これによって、STEDラスターイメージよりも格段に高速に概観画像を記録することができる。
したがって、本発明の方法は、従来の方法と比べて著しい速度上の利点を提供する。これらの方法は退色作用を回避するように設計されており、これらの方法ではスキャン過程の間、ピクセル毎に、すなわち結像される各サンプルセグメントに対して、STED光がオンされるべきか、オフされるべきかが判断される。すなわち、本発明による概観画像の生成および分析は、従来技術においてピクセル毎に実行される分析プロセスに必要な時間を節約する。
本発明は、走査プロセス中に、飽和強度Isatを上回るSTED強度にさらされるサンプル構造をできるだけ少なくするために、概観画像の分析に基づいて、少なくともSTED光の放射パワーを調整することによって、効果的な退色低減を可能にする。これは、たとえば、結像されるべきサンプル構造もしくはできる限り大きいプロセス構造部分が、STED光の中心のゼロ点の周囲に密接に分布している領域、すなわち、図1を参照すると、2つの垂直線Vの間にある領域内に存在する場合にのみ、全STED強度がアクティブにされることで実行可能である。記録されるサンプル構造が、STED強度が全STED放射パワーにおいて飽和強度よりも高いであろう領域、または励起光がまったく到達しない領域内に存在する場合、本発明の方法に従ってSTED放射パワーを次のように設定することができる。すなわちサンプル構造に最大でも飽和強度Isatしか加えられないように設定することができる。択一的に、STED光を完全にオフすることもできる。記録されるサンプル構造がSTED光分布のゼロ点の周囲の密接する領域内に存在する場合にのみ、全STED放射パワーが設定されるべきである。このような領域は典型的に、ゼロ点から50〜100nmの距離に延在している。いずれの場合でも、その範囲は、通常、STED画像化に使用される共焦点顕微鏡の空間分解能を特定する励起光分布の範囲よりも小さい。
有利には、概観画像において識別された、関連する画像情報を伴わない画像領域に割り当てられているサンプルセグメントを走査する際に、付加的に、励起光分布の放射パワーが低減される。これによって、光退色をより効果的に減らすことができる。
有利な構成では、上記の放射パワーはゼロまで低減される。これは、関心サンプル構造を有していないサンプルセグメントに対するSTED画像化プロセス中に、励起光もしくは誘導放出抑制に用いられる脱励起光がオフされることを意味する。
概観画像は、有利には、第2の空間分解能で生成される。これは、まずは、第2の空間分解能よりも低い空間分解能で生画像が記録され、次に、この生画像で空間分解能を向上させる画像処理を実行することによって行われる。このような実施形態は、概観画像を生成するための2段階プロセスを提供し、第1の、実質的にハードウェアベースの段階において画像データは比較的低い分解能で分解された生画像の形態で提供され、これは次に、第2の、ソフトウェアベースの段階において、より高い分解能で分解された概観画像にさらに処理される。
特に有利な構成において、生画像は、ターゲット領域が励起光分布によって第3の空間分解能で走査されることによって生成される。これには、生画像の生成のために、STED画像の後続の記録と実質的に同じ画像化プロセスを使用することができるという利点があるが、生画像を記録するために、サンプルは励起光でのみ照明され、脱励起光では照明されないという違いがある。
この方法の上述した構成は、生画像が共焦点ラスターイメージングによって生成されるという点で有利に発展している。典型的に250nmの範囲の空間分解能を有する共焦点生画像は、それに続く画像処理に適した基礎を形成し、これによって、より高い分解能で分解された概観画像が生成される。
生画像の生成は、必ずしも走査顕微鏡プロセスに基づく必要はない。生画像はたとえば、広視野照明を使用して生成されてもよい。
特に有利な実施形態では、画像処理は、概観画像を生成するために生画像のデコンボリューションを提供する。たとえば従来技術では、高効率のデコンボリューションアルゴリズムが利用可能であり、これは最新のワークステーション計算機の計算能力をインテリジェントに利用して、数十ミリ秒を下回る極めて短い計算時間を可能にする。これによって、極めて短い時間で概観画像を生成することができる。さらに、デコンボリューションは、サンプルの、蛍光色素による染色の密度がどちらかといえば低い場合、すなわち、元来の画像化プロセスにおいて検査される微細なサンプル構造が空間的に過度に密接に隣接していない場合に、画像分解能の向上に得に良好に適している。そのような状況では、本発明の方法は、退色低減に特に良好に適している。
択一的な実施形態では、概観画像は、ターゲット領域の直接的な結像によって第2の空間分解能で生成される。このような場合には、付加的な画像処理は必要ない。
たとえば、概観画像を、パターニングされた照明を使用して生成することができる。
照明焦点によってターゲット領域を走査することによって概観画像を生成することも可能であり、この場合には脱励起光分布の放射パワーは、画像化プロセスにおいて使用される放射パワーと比較して低減されている。低減された放射パワーは一方では、これがサンプルを退色させない、またはごく僅かにしか退色させない程度に弱い。他方では、低減された放射パワーは少なくとも、概観画像に望まれる空間分解能が得られる程度に強い。このような場合には、弱いが、異なっているSTED放射パワーで複数の概観画像を記録することも可能である。
しかし、概観画像を直接的に生成する他の方法も使用可能である。このような方法はたとえば、文献において「Pixel Reassignment(ピクセル再割り当て)」と称される方法であり、これは、たとえば、C.J.R.Sheppard著「Optik」(1988年)、C.J.R.Sheppard等著「Optics Letters」(2013年)に記載されている。
有利には、概観画像の分析に基づいて、放射パワーテーブルが作られ、格納され、これは、脱励起光分布の放射パワーの少なくとも1つの値を、画像化プロセス中に結像される各サンプルセグメントに割り当てる。
特に有利な実施形態において、除外領域は、概観画像において識別された、関連する画像情報を伴わない画像領域から特定され、これらの除外領域に割り当てられているサンプルセグメントは、ターゲット領域が第1の分解能で走査される際に飛ばされる。これは、たとえば、画像セグメントの1つまたは複数の相互に連続する行が割り当てられている高分解能STED画像化プロセスにおいて、比較的大きいサンプル領域を飛ばすことを可能にし、これによって画像化がさらに加速される。行全体を飛ばすのは特に有利である。なぜなら照明焦点を次の行に向ける従来のSTED走査型顕微鏡で使用されているスキャンミラーは比較的緩慢にしか動かされず、スキャンミラーが種々の領域において異なる距離を進む必要がある場合に、画像の欠落が目立たない、または格段に僅かにしか目立たないからである。これは、たとえば、画像情報を伴う行においてスキャンミラーが行毎にジャンプを続けて、画像情報を伴わない行において1つのまたは複数の行を飛ばす場合に当てはまる。ここでは、大きな画像領域の走査を可能にする従来の機械式スキャナーで処理が行われ得る。特に、極めて小さい画像領域のみを走査することができる特別な電気光学式スキャナーは用いない。
有利には、第2の空間分解能は、第3の空間分解能と比較して、1.5倍から2倍、高い。
本発明を以降で、図面に基づいてより詳細に説明する。
空間分解能の向上のためにSTED顕微鏡において使用される光分布の横断面図を示している。 本発明のSTED顕微鏡の概略図を示している。 そこにおいてサンプル構造が見える、本発明に相応に生成された生画像の概略図を示している。 そこにおいてサンプル構造が見える、本発明に相応に生成された概観画像の概略図を示している。 照明焦点の放射パワーを制御するための、概観画像に基づいて作られたテーブルの機能を示す概略図を示している。 そこにおいてサンプル構造が見える、結果として得られたSTEDラスターイメージを示す概略図を示している。
図2は、本発明に相応するSTED顕微鏡10を示しており、これは、それ自体知られている、誘導放出抑制の原理を使用して、高い空間分解能で、蛍光を発するサンプル構造を結像するように設計されている。
STED顕微鏡10は、それぞれがレーザ光源として構成されている励起光源12および脱励起光源14を含んでいる。励起光源12は励起光ビーム16を放出し、その波長は、それが、蛍光光の自発放出のために、結像されるサンプル18に含まれている蛍光色素を励起するように選択されている。これに対して、脱励起光源14は脱励起光ビーム20を放出し、その波長は、誘導放出抑制の原理に従って、サンプル18に含まれている蛍光色素を脱励起するように設計されている。
励起光源12によって送出された励起光ビーム16は、第1のダイクロイックビームスプリッタ23で第2のダイクロイックビームスプリッタ24の方向に反射され、そこで励起光ビーム16は、位相変調器22を前に通過した脱励起光ビーム20と合流する。このために、第2のビームスプリッタ24は、それが励起光ビーム16を通す一方、脱励起光ビーム20を反射するように構成されている。
第2のビームスプリッタ24によって互いに重畳された光ビーム16と光ビーム20とは、ラスターミラー28を含むラスターモジュール26にさらに伝播する。ラスターミラー28での反射後、励起光ビーム16および脱励起光ビーム20は、スキャン光学系30ならびにチューブ光学系32を通過し、その後、対物レンズ34によってサンプル18上に焦点合わせされる。
対物レンズ34によって焦点合わせされた光ビーム16、20は、サンプル18内で重畳されて、照明焦点を形成する。ラスターモジュール26は、ラスターミラー28を傾けることによって、照明焦点を、スキャン運動においてサンプル18上で動かす。このようにして、サンプル18のターゲット領域は、STED画像化プロセスの間、照明焦点によって走査される。
位相変調器22は、脱励起光源14によって放出された脱励起光ビーム20に次のように影響を与える。すなわち、対物レンズ34によって、サンプル18内に生成された脱励起光分布が、リング状焦点を形成するように影響を与える。リング状焦点は対物レンズ34によってサンプル18へ焦点合わせされた励起光分布の外側領域上に配置される。この結果、脱励起焦点で照明されたサンプル領域は、誘導放出抑制を通して脱励起され、それ以上、蛍光イメージング光を放出するために励起光分布によって励起されない。したがって、照明焦点の中心領域に有効励起焦点が形成され、その範囲は、サンプル18に焦点合わせされる励起光分布の範囲よりも小さい。このような有効励起焦点内でのみ、サンプルに含まれている蛍光色素が励起されて蛍光光を放出する。
STED画像化プロセス中にサンプル18が照明焦点で走査される空間分解能は、上述の有効励起焦点の範囲に合わせられている。このような範囲は、サンプル18へ放射された励起光分布の範囲と比較して、誘導放出抑制を通した脱励起光分布の重畳によって格段に低減されているので、それによってSTED画像化プロセスの間にラスターイメージが生成される、相応に高い空間分解能が得られる。
図2において参照番号36が付けられている、サンプル18から出力された蛍光光は、対物レンズ34、チューブ光学系32およびスキャン光学系30を通過した後、ラスターミラー28に戻る。ラスターミラー28での反射後、蛍光光36は、順々に、2つのダイクロイックビームスプリッタ24、23、検出ピンホール絞り26およびフィルタ38を、検出器40によって検出される前に通過する。
STED顕微鏡10はさらに、STED顕微鏡10の全体的な動作を制御する顕微鏡制御部42を有している。特に、顕微鏡制御部42は、以降に記載する、光退色作用の低減のための方法を制御する。
図3から図6には、純粋に例として、本発明による方法をどのように実施できるのかが示されている。
第1のステップにおいて、顕微鏡制御部42は、元来のSTED画像化プロセスの前に、本発明に従ってさらに処理される共焦点生画像44を表すラスターイメージが、共焦点モードでそれ自体既知の方法で記録されるように、STED顕微鏡10を駆動制御する。このために、サンプル18は、励起光ビーム16によってのみ照明され、脱励起光ビーム20によっては照明されない。ここで励起光ビーム16は、ラスターミラー28によって、スキャン運動において、サンプル18上で動かされる。このような第1のステップにおいて共焦点生画像44が生成される空間分解能は、対物レンズ34がサンプル18へ焦点合わせする励起光分布の空間的な範囲に合わせられている。このような範囲は、STED画像化において利用される有効励起焦点の範囲よりも格段に大きいため、空間分解能はSTED分解能に比べて格段に低下している。この結果、共焦点生画像44を、後に記録されるSTED画像よりも格段に迅速に、かつサンプルに優しく生成することができる。図3に示されているように、共焦点生画像44において、比較的低い空間分解能で関心サンプル構造46が結像されている。
図4には、画像処理によって、たとえばデコンボリューションアルゴリズムを使用することによって、空間分解能を高めるために、共焦点生画像44に基づいて概観画像48が生成される、方法の第2のステップが示されている。図示の実施例では、概観画像48の空間分解能は、共焦点生画像44の空間分解能と比較して、約1.5倍から2倍高い。これに相応して、図4において参照番号50が付けられたサンプル構造は、図3に示された共焦点生画像44よりも格段に鮮明に結像されている。
図5には、方法の第3のステップが示されており、ここでは、関連する画像情報を伴わない画像領域を識別するために、まずは概観画像が分析される。このような第3のステップにおいて、次に、概観画像48の分析に基づいて、放射パワーテーブルが作られ、格納される。これは、後に実行されるSTED画像化プロセスにおいて比較的高い空間分解能で結像される各サンプルセグメントに、照明焦点の放射パワーに関する制御情報を割り当てる。この制御情報は、このようなサンプルセグメントに使用されるべきである。この実施例では、このような制御情報は、観察中のサンプルセグメントに対して、照明焦点全体がオンされるべきか、またはオフされるべきかを示す。図5は、放射パワーテーブルの形態で個々のサンプルセグメントへの、上で説明された制御情報の割り当てを表すマップ52を示している。ここで図5において、参照番号56が付けられている領域外の画像領域は、それに対して、STED画像化プロセスにおいて照明焦点がオフされるべきサンプル領域に割り当てられている。これに対して、上述の領域56は、それに対して、STED画像化プロセスにおいて照明焦点がオンされるべきサンプルセグメントを示している。
図6は、最後に、ステップ3において生成された制御情報を考慮して、STED画像化プロセスが実行される、方法の第4のステップを示している。ここで図6は、その中に高分解能で見えるサンプル構造60を伴う、結果として生じるSTEDラスターイメージ58をしている。
ここで、図3から図6は、本発明による方法の特別かつ特に簡易に構成された実現のみを示していることを再度指摘しておく。このような特別な実施例において、図5に示されたマップ52は、STED光と励起光分布とを区別することなく、全体として照明焦点に関係する。つまり、このような特別な例では、マップ52に含まれている制御情報は、いわば0と1とからのみ構成され、それぞれ、0が割り当てられているサンプルセグメントに対する照明焦点は完全にオフされるが、1が割り当てられているサンプルセグメントに対する照明焦点はオンされる。しかし、特にSTED光に関して、中間値もカバーするより複雑な放射パワー調整を設けることもできる。これは、相応に、より複雑な放射パワーマップをもたらす。このマップは、概観画像48に含まれる画像情報と照明焦点、特にSTED光との間の割り当てを実現する。

Claims (15)

  1. 誘導放出抑制を伴う蛍光顕微鏡(10)を使用してサンプル(18)を結像するための方法であって、前記方法は、画像化プロセスを含んでおり、前記画像化プロセスにおいて前記蛍光顕微鏡(10)は、顕微鏡制御部(42)によって以下のように制御される、すなわち、
    焦点合わせされた励起光分布に、焦点合わせされた脱励起光分布が誘導放出抑制のために重畳されることによって照明焦点が生成されるように制御され、これによって前記サンプル(18)は、前記照明焦点で照明された際に、前記励起光分布の範囲に比べてその範囲が低減されている有効励起焦点内でのみ励起されて蛍光イメージング光を放出し、
    前記サンプル(18)のターゲット領域内で多数のサンプルセグメントを連続して、前記有効励起焦点の低減された前記範囲に合わせられた第1の空間分解能で照明焦点によって走査し、相応する多数の画像セグメントに結像し、ここからラスターイメージ(58)を生成する方法において、
    前記蛍光顕微鏡(10)は、前記顕微鏡制御部(42)によって、さらに以下のように制御される、すなわち、
    前記画像化プロセスの前に、前記ターゲット領域の概観画像(48)が第2の空間分解能で生成されるように制御され、前記第2の空間分解能は前記第1の空間分解能よりも低く、前記励起光分布の前記範囲に合わせられた第3の空間分解能よりも高く、さらに、前記概観画像(48)を、関連する画像情報を伴わない画像領域を識別するために分析し、
    前記画像化プロセス中に、前記概観画像(48)において識別された、関連する画像情報を伴わない前記画像領域に割り当てられているサンプルセグメントを走査する際に、少なくとも前記脱励起光分布の放射パワーを低減させる、
    方法。
  2. 前記概観画像(48)において識別された、関連する画像情報を伴わない前記画像領域に割り当てられているサンプルセグメントを走査する際に、付加的に、前記励起光分布の放射パワーを低減させる、
    請求項1記載の方法。
  3. 前記放射パワーをゼロまで低減させる、
    請求項1または2記載の方法。
  4. まずは、前記第2の空間分解能よりも低い空間分解能で生画像(44)を記録し、次に、前記生画像(44)で空間分解能を向上させる画像処理を実行することによって、前記概観画像(48)を前記第2の空間分解能で生成する、
    請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
  5. 前記ターゲット領域を前記励起光分布によって前記第3の空間分解能で走査することによって前記生画像(44)を生成する、
    請求項4記載の方法。
  6. 前記生画像(44)を、共焦点ラスターイメージングによって生成する、
    請求項5記載の方法。
  7. 前記生画像(44)を、広視野照明を使用して生成する、
    請求項4記載の方法。
  8. 前記画像処理は、前記生画像(44)のデコンボリューションを提供する、
    請求項4から7までのいずれか1項記載の方法。
  9. 概観画像(48)を、前記ターゲット領域の直接的な結像によって、前記第2の空間分解能で生成する、
    請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
  10. 前記概観画像(48)を、パターニングされた照明を使用して生成する、
    請求項8記載の方法。
  11. 前記照明焦点によって前記ターゲット領域を走査することによって前記概観画像(48)を生成し、ここで前記脱励起光分布の前記放射パワーを、前記画像化プロセスにおいて使用される前記放射パワーと比較して低減させる、
    請求項8記載の方法。
  12. 前記概観画像(48)の前記分析に基づいて、放射パワーテーブルを作り、格納し、前記放射パワーテーブルは、前記脱励起光分布の前記放射パワーの少なくとも1つの値を、前記画像化プロセス中に結像される各サンプルセグメントに割り当てる、
    請求項1から11までのいずれか1項記載の方法。
  13. 前記概観画像(48)において識別された、関連する画像情報を伴わない前記画像領域から除外領域を特定し、前記除外領域に割り当てられているサンプルセグメントを、前記ターゲット領域が前記第1の空間分解能で走査される際に飛ばす、
    請求項1から12までのいずれか1項記載の方法。
  14. 前記第2の空間分解能は、前記第3の空間分解能と比較して、1.5倍から2倍高い、
    請求項1から13までのいずれか1項記載の方法。
  15. 誘導放出抑制によってサンプル(18)を結像するための蛍光顕微鏡(10)であって、前記蛍光顕微鏡(10)は、前記蛍光顕微鏡(10)を画像化プロセスにおいて以下のように制御するように構成されている顕微鏡制御部(42)を含んでおり、すなわち、前記顕微鏡制御部(42)は、
    焦点合わせされた励起光分布に、焦点合わせされた脱励起光分布が誘導放出抑制のために重畳されることによって照明焦点が生成されるように制御するように構成されており、これによって前記サンプル(18)は、前記照明焦点で照明された際に、前記励起光分布の範囲に比べてその範囲が低減されている有効励起焦点内でのみ励起されて蛍光イメージング光を放出し、
    前記サンプル(18)のターゲット領域内で多数のサンプルセグメントが連続して、前記有効励起焦点の低減された前記範囲に合わせられた第1の空間分解能で前記照明焦点によって走査され、相応する多数の画像セグメントに結像され、ここからラスターイメージが生成される蛍光顕微鏡において、
    前記蛍光顕微鏡(10)は、前記顕微鏡制御部(42)によって、さらに以下のように制御される、すなわち、
    前記画像化プロセスの前に、前記ターゲット領域の概観画像(48)が第2の空間分解能で生成されるように制御され、前記第2の空間分解能は前記第1の空間分解能よりも低く、前記励起光分布の前記範囲に合わせられた第3の空間分解能よりも高く、さらに、前記概観画像(48)は、関連する画像情報を伴わない画像領域を識別するために分析され、
    前記画像化プロセス中に、前記概観画像(48)において識別された、関連する画像情報を伴わない前記画像領域に割り当てられているサンプルセグメントを走査する際に、少なくとも前記脱励起光分布の放射パワーが低減される、
    蛍光顕微鏡(10)。
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