JP2021192081A - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】発熱部材から発せられる熱が、回転筒体の開口から逃げるのを抑制することが可能な定着装置を提供すること。【解決手段】弾性体として構成された遮蔽部材50が、ハロゲンヒーター361、362が内挿された加熱ローラー35の開口352に、加熱ローラー35とハロゲンヒーター361、362の少なくとも1つと弾性接触するように押入される。【選択図】図3

Description

本開示は、シート上の未定着画像を定着させる定着装置に関し、特に、定着に用いられる熱の利用効率を向上する技術に関する。
定着装置には、筒状の加熱ローラーにヒーターを挿通し、そのヒーターの放射熱によって熱せられた加熱ローラーを用いてシートを加熱するものがある。この構成では、加熱ローラーの両端部の開口を通じて、加熱ローラーの内部空間と加熱ローラーの外部とが連通しているので、ヒーターの熱が、加熱ローラーの端部の開口から逃げることがあった。
この開口を封止する構成として、特許文献1には、加熱ローラーの端部に遮蔽部材が設けられた構成が開示されている。図12は、この遮蔽部材が設けられた加熱ローラー935の回転軸方向一端を簡略化して示す図である。同図に示すように、加熱ローラー935の開口935aにおいて、中央部に円形の孔部951を有するドーナツ形状の遮蔽部材950が差し込まれるように、支持部材952に支持された構成である。
特開2011−47995号公報
しかし、遮蔽部材950は、加熱ローラー935にもヒーター936にも接しておらず、加熱ローラー935、ヒーター936との間に隙間950a、950bが生じており、これらの隙間950a、905bのそれぞれからヒーター936の熱が逃げてしまう。
本開示は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、発熱部材から発せられる熱が、回転筒体の開口から逃げるのを抑制することが可能な定着装置および当該定着装置を備える画像形成装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために本開示は、加熱部材と加圧部材によって形成された定着ニップにシートを通紙させてシート上のトナー像を定着する定着装置であって、前記加熱部材は、シートの幅方向に長尺な発熱部材と、両端部が開口された筒状であり、開口から前記発熱部材が内挿され、前記発熱部材により加熱される回転筒体と、弾性体を含み、前記弾性体が、弾性復元力によって、前記回転筒体と前記発熱部材の少なくとも1つに弾性接触するように前記開口に押入された遮蔽部材と、を備えることを特徴としている。
また、前記弾性体は、前記回転筒体および前記発熱部材に弾性接触するとしてもよい。
また、前記弾性体は、円板状をし、円板中心から周縁方向に放射状に複数の切り込みを入れて、円板中心側を自由端とする舌片が形成されており、前記発熱部材は、前記円板の中心側から前記舌片を屈曲変形させる状態で圧入されており、前記舌片の弾性復元力によって前記発熱部材周面と前記舌片とが密着しているとしてもよい。
さらに、前記複数の切り込みは、前記弾性体の円板中心から周縁部まで至るとしてもよい。
また、前記弾性体は、2層の積層構造であり、一方の層の熱膨張率が、他方の層の熱膨張率と異なるとしてもよい。
また、前記発熱部材は、長手方向において、発熱部が非発熱部に挟まれてなるヒーターであり、前記弾性体は、前記ヒーターの前記非発熱部と弾性接触しているとしてもよい。
さらに、前記弾性体の前記舌片が、円板の厚み方向で、かつ前記回転筒体の内部空間側に撓むように、前記回転筒体の外部から前記弾性体に風を送る送風手段を備えるとしてもよい。
また、前記弾性体の前記回転筒体の内部空間に面する側の熱反射率は、前記遮蔽部材の押入方向において反対側の熱反射率よりも高いとしてもよい。
また、前記遮蔽部材は、前記回転筒体の前記両端部の開口にそれぞれ押入されているとしてもよい。
また、本開示は、無端状のベルトと加圧部材によって形成された定着ニップにシートを通紙させてシート上のトナー像を定着させる定着装置であって、前記ベルトを内部に収容する筐体と、前記筐体に対して固定され、シートの幅方向に長尺な発熱部材と、前記ベルトが巻き掛けられ、両端部が開口された筒状であり、開口から前記発熱部材が内挿され、前記発熱部材により加熱される加熱ローラーと、前記加熱ローラーを、前記筐体に対して前記ベルトに張力が付与される方向に移動可能に支持する軸受と、前記加熱ローラーが前記ベルトに張力を付与する方向に、前記軸受を付勢する付勢部材と、弾性体を含み、前記弾性体が、前記加熱ローラーまたは前記発熱部材と近接するように前記開口に差し込まれた遮蔽部材と、を備えることを特徴としている。
また、本開示に係る画像形成装置は、上記の定着装置を備えることを特徴としている。
上記の構成により、弾性体が、回転筒体と発熱部材の少なくとも1つと弾性接触することによって、回転筒体の内部空間と、回転筒体の外部との空間とを連通させる隙間を小さくできるので、発熱部材から発せられた熱が回転筒体の開口から逃げるのを抑制することができる。
プリンターの全体構成を示す概略断面図である。 (a)は、定着部の構成を示す概略断面図であり、(b)は、加熱ローラーの一端を正面から見た正面図である。 加熱ローラーの軸方向一端を示す分解斜視図である。 (a)、(b)は、加熱ローラーの開口に押入された遮蔽部材の正面図、縦断面図である。 (a)は、本変形例に係る遮蔽部材の斜視図であり、(b)は、(a)のE−E線矢視断面図である。 (a)、(b)は、遮蔽部材が加熱ローラーの開口に押入され、ハロゲンヒーターが、遮蔽壁の中央部に圧入されている様子を示している。 (a)、(b)は、加熱ローラーの開口に差し込まれた本変形例に係る遮蔽部材の正面図、縦断面図である。 (a)は、別の変形例に係る遮蔽部材の斜視図であり、(b)は、加熱ローラーの開口に差し込まれた遮蔽部材の正面図である。 変形例に係る遮蔽部材を説明する縦断面図である。 変形例に係る遮蔽壁を説明する平面図である。 (a)は、断熱性を有する遮蔽部材の構成を示す断面斜視図であり、(b)は、加熱ローラーの開口に差し込まれた遮蔽部材の正面図である。 加熱ローラーの開口に差し込まれた従来の遮蔽部材の構成を示す縦断面図である。
以下、本開示に係る定着装置と画像形成装置の実施の形態を、タンデム型のカラープリンター(以下、単に「プリンター」という。)に適用した場合を例に、図面を参照して説明する。
[1]プリンターの全体構成
図1は、プリンター1の全体構成を示す概略断面図である。同図に示すようにプリンター1は、画像形成部10と、給紙部20と、定着部30(定着装置)を備える。
画像形成部10は、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の各色に対応する作像ユニット11Y、11M、11C、11Kと、中間転写ベルト13を備える。作像ユニット11Kは、感光体ドラム12と、感光体ドラム12の周方向に沿って配置された帯電部16、露光部17、現像部18及びクリーナー19を備える。
露光部17は、レーザーダイオードなどの発光素子及びレンズ等を備え、不図示の制御部からの駆動信号により、レーザー光を変調して感光体ドラム12上を露光走査する。
感光体ドラム12は、不図示の駆動源により回転駆動され、上記露光を受ける前にクリーナー19で表面の残存トナーが除去された後、帯電部16により一様に帯電されており、このように一様に帯電した状態で、上記レーザー光による露光を受けると、感光体ドラム12の表面に静電潜像が形成される。
感光体ドラム12に形成された静電潜像は、現像部18により現像され、これにより感光体ドラム12表面にK色のトナー像が作像される。このK色のトナーは、周回走行する中間転写ベルト13を介して感光体ドラム12とは反対側に配された一次転写ローラー14により感光体ドラム12から中間転写ベルト13上に一次転写される。
作像ユニット11Y、11M、11Cについても、作像ユニット11Kと同様の構成であり、作像ユニットごとに、対応する色(Y、MまたはC色)のトナー像が感光体ドラム12に作像され、一次転写ローラー14により中間転写ベルト13上に一次転写される。
各作像ユニット11Y〜11Kにおける作像動作は、そのトナー像が中間転写ベルト13上の同じ位置に重ね合わせて一次転写されるようにタイミングをずらして実行される。これにより、中間転写ベルト13上にY〜K色のカラートナー像が形成される。
給紙部20は、記録シートSを収容する給紙カセット21と、繰り出しローラー22と、搬送ローラー23と、タイミングローラー24を備える。
繰り出しローラー22は、給紙カセット21の最上位の記録シートSに接触して、これを搬送路25に繰り出す。搬送ローラー23は、繰り出しローラー22により繰り出された記録シートSをタイミングローラー24に向けて搬送する。
タイミングローラー24は、不図示の制御部から指示されたタイミングで記録シートSを下流側に送り出す。
画像形成部10において、中間転写ベルト13上に多重転写されたカラートナー像は、中間転写ベルト13の周回走行により、中間転写ベルト13と二次転写ローラー15との接触位置である二次転写位置15aに移動する。
周回走行する中間転写ベルト13上のトナー像の移動タイミングに合わせて、給紙部20のタイミングローラー24から記録シートSが搬送路25上を給送されて来ており、記録シートSが二次転写位置15aを通過する際に二次転写ローラー15により、中間転写ベルト13上のカラートナー像が記録シートS上に二次転写される。二次転写位置15aを通過した記録シートSは、定着部30に送られる。
定着部30は、二次転写ローラー15から矢印Dで示す方向(シート搬送方向)に搬送されて来る記録シートSを、定着ニップ3に通して、記録シートS上のカラートナー像を加熱、加圧により記録シートSに定着する。
定着部30を通過した記録シートSは、排出ローラー26により機外に排出され、排紙トレイ27に収容される。
[2]定着部30の構成
図2(a)は、定着部30の構成を示す概略断面図である。
同図に示すように定着部30は、定着ニップ3を形成する加熱部材300および加圧部材としての加圧ローラー39を備える。加熱部材300は、加圧ローラー39の外周面391に接する無端状のベルト31と、ベルト31の内周面310に接する押圧部材32と、ベルト31の内周面310に接してベルト31を案内するガイド部材33と、押圧部材32とガイド部材33とを固定支持する支持部材34と、回転筒体としての加熱ローラー35と、加熱ローラー35に熱を付与する発熱部材としてのヒーター36と、ベルト31の内周面310に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布部材38を備える。
ベルト31は、押圧部材32と加熱ローラー35とガイド部材33とに巻き掛けられており、ベルト31に一定の大きさの張力が作用するようになっている。このベルト31に張力を作用させる構成については後述する。
加圧ローラー39は、その回転軸がZ軸に平行であり、加圧ローラー39の軸方向端部が、ベルト31や加圧ローラー39等を収容する筐体を構成する固定フレーム61(図2(b))に回転自在に支持されるとともに、バネなどの弾性部材(不図示)からの付勢力により、加圧ローラー39の外周面391がベルト31に押圧される。加圧ローラー39は、定着搬送モーター40の回転駆動力により、矢印Aで示す方向に所定の回転速度で回転駆動される。この加圧ローラー39の回転により、ベルト31が矢印Bで示す方向に従動回転する。
押圧部材32とガイド部材33とは、ベルト周回方向に沿って並ぶように配置されており、それぞれが周回するベルト31とともには回転しない非回転体であり、Z軸方向長さがベルト31のZ軸方向長さと略同じ長さになっている。
押圧部材32は、ベルト31を挟んでベルトの外側に位置する加圧ローラー39とは反対側の位置に配されている加圧パッドであり、ベルト内周面310に摺接する状態で設けられ、ベルト31を加圧ローラー39に押圧する。これにより、加圧ローラー39の外周面391とベルト31の外周面312とが圧接して、ベルト31と加圧ローラー39間に定着ニップ3が形成される。
ガイド部材33は、押圧部材32よりもベルト周回方向下流側かつ加熱ローラー35よりもベルト周回方向上流側であり、加熱ローラー35よりも押圧部材32に近い位置、ここでは押圧部材32の近傍の位置に空間45を介して配置されており、定着ニップ3を通過直後のベルト31の内周面310に面接触するガイド面335により、ベルト31をさらにベルト周回方向下流に案内する。
潤滑剤塗布部材38は、Z軸方向に長尺であり、ベルト31のベルト幅と略同じ長さになっており、ガイド部材33のガイド面335に設けられた、Z軸方向に沿った溝部339の中に嵌め込まれている。潤滑剤塗布部材38は、潤滑剤を含有しており、ベルト31の内周面310に接触して潤滑剤をベルト内周面310に塗布する。
図2(b)は、加熱ローラー35の一端を正面から見た正面図である。なお、図では示していないが、他端においても同様の構成になっている。
図2(a)、(b)に示すように、加熱ローラー35は、アルミやSUS等の金属製の円筒からなり、その回転軸がZ軸方向に平行であり、加熱ローラー35の軸方向両端部が軸受63に回転自在に支持されている。軸受63は、固定フレーム61の長孔62に嵌め込まれた状態で、付勢部材としての引張バネ64によって矢印Cで示す方向に付勢されており、この引張バネ64の付勢力により、軸受63および加熱ローラー35を介して、加熱ローラー35に巻き掛けられたベルト31を、所定の張力で張架している。なお、軸受63を付勢する付勢部材は、引張バネに限られず、軸受63を矢印Cで示す方向に付勢できるものであればよく、例えば、圧縮バネであってもよい。
ヒーター36は、加熱ローラー35の軸方向に沿って長尺であり、上下方向に間隔を空けて配置されたハロゲンヒーター361、362からなり、筒状の加熱ローラー35の内部空間351に内挿された状態で両端が固定支持されており、不図示の電源からの電力供給により発熱した熱を加熱ローラー35に付与する。
ハロゲンヒーター361、362は、ガラス管361a、362a(図3)に発熱体である長尺なフィラメント(不図示)が挿通され、長手方向両端が封止部361b、362bで封止されてなる。なお、フィラメントは、最大サイズのシートの通紙幅よりも僅かに長く、シートの通紙幅の一端から他端までの全域を均等に熱するように、ガラス管361a、362aに配されている。これにより、ヒーター36は、長手方向両端部の非発熱部36b(図4)を除く、フィラメントが配された領域が発熱部36aとなる。
上記の構成において、加圧ローラー39が矢印Aで示す方向に回転駆動されると、その回転駆動力をベルト31が受けて矢印Bで示す方向に従動して周回走行する。ベルト31の周回走行により、潤滑剤塗布部材38によってベルト内周面310に塗布された潤滑剤が加熱ローラー35を経て、定着ニップ3におけるベルト内周面310と押圧部材32との接触領域に至り、ベルト内周面310と押圧部材32の間の摺動抵抗が減少する。加圧ローラー39の回転駆動中にヒーター36が通電されると、ヒーター36から発せられた熱が加熱ローラー35からベルト31に伝わり、ベルト31の周回走行により定着ニップ3に至る。これにより、ヒーター36の熱が定着ニップ3に供給される。
図3は、加熱ローラー35の軸方向一端を示す分解斜視図である。なお、軸受63については、図示を省略している。また、図では示していないが、他端についても同様の構成になっている。
同図に示すように、加熱ローラー35の端部は、開口されており、この開口352に遮蔽部材50が押入されている。もし、遮蔽部材50のような開口352を遮蔽するものがない場合、開口352を通じて、加熱ローラー35の内部空間351と加熱ローラー35の外部の空間とが連通するので、ヒーター36の熱が、開口352から逃げることがある。
この場合、開口352から逃げた熱量の分だけ、ヒーター36の消費電力を大きくする必要があり、また、ヒーター36から加熱ローラー35の端部に付与される熱が、加熱ローラー35の中央部に付与される熱量に比べて低下してしまうことで、シート幅方向端部の定着不足が発生し、画質の劣化が引き起こされるおそれがある。
本実施形態では、弾性体を有する遮蔽部材を加熱ローラー35の開口352に押入することによって、開口352から加熱ローラー35の外部にヒーター36の熱が逃げるのを抑制している。なお、上記のように弾性体を有する遮蔽部材は、遮蔽部材自体が弾性体であるという意味も含んでいる。
[3]遮蔽部材50の構成
図3に示すように、弾性部材としての遮蔽部材50は、中央部に円形の中央孔53を有するドーナツ形状をしており、シリコーンゴム等の弾性材料からなる。このように、本構成例では、遮蔽部材50が、弾性体として構成されている。遮蔽部材50の外径は、開口352に押入される前の自然状態で加熱ローラー35の内径よりもわずかに大きく、遮蔽部材50の中央孔53の径(図4(a)の二点鎖線)は、正面視において、ハロゲンヒーター361、362のガラス管361a、362aを囲む円(図4(a)の破線)の径よりも小さい。
図4(a)、(b)は、加熱ローラー35の開口352に押入された遮蔽部材50の正面図、縦断面図である。
図4(a)、(b)に示すように、遮蔽部材50の弾性および上記の径の大小関係により、遮蔽部材50は、外径が加熱ローラー35の内径に合わせて縮径するように、かつ中央孔53の内周面52が、ハロゲンヒーター361、362のガラス管361a、362aに沿って角の丸くなった縦長の長方形の形状になるように弾性変形する。そして、この弾性変形の弾性復元力により、遮蔽部材50の外周面51は、加熱ローラー35の内周面353に弾性接触し、内周面52は、ハロゲンヒーター361、362に弾性接触する。
遮蔽部材50の外径および内径は、回転ローラー35が回転したとき、非回転であるヒーター36に固定されて回転せず、加熱ローラー35の内周面に摺動するように決められており、上記のように弾性接触した状態で、加圧ローラー39(図2(a))が回転駆動されると、ベルト31の周回走行により、加熱ローラー35は、内周面353を、遮蔽部材50の外周面51と擦らせながら矢印Dで示す方向に回転する。
遮蔽部材50が加熱ローラー35の開口352に押入されていることで、図4(a)、(b)に示すように、遮蔽部材50と加熱ローラー35との間に隙間が全くなく、遮蔽部材50とハロゲンヒーター361、362との間の隙間も、わずかな隙間53aを残すのみとなっている。
これにより、遮蔽部材が、加熱ローラー35およびハロゲンヒーター361、362に接していない構成に比べて、加熱ローラー35の内部空間351と加熱ローラー35の外部の空間とを連通させる隙間を極力小さくでき、ヒーター36から発せられた熱が開口352から逃げるのを抑制することができる。
なお、上記では、遮蔽部材50と、加熱ローラー35およびハロゲンヒーター361、362の両方とが弾性接触する構成例を説明したが、これに限られず、例えば、遮蔽部材の外径および内径を変更することで、遮蔽部材が、加熱ローラー35と、ハロゲンヒーター361、362のいずれか一方にのみ弾性接触する構成をとることもできる。この場合においても、遮蔽部材が、加熱ローラー35およびハロゲンヒーター361、362のどちらにも接触しない構成に比べて、加熱ローラー35の内部空間351と加熱ローラー35の外部の空間とを連通させる隙間を小さくできるので、上記と同様にヒーター36から発せられた熱が開口352から逃げるのを抑制することができる。
[4]遮蔽部材の変形例
上記では、遮蔽部材が、遮蔽部材自体が弾性体である構成例を説明したが、本変形例に係る遮蔽部材は、屈曲変形する舌片が形成された弾性体を有している点で異なっている。
図5(a)は、本変形例に係る遮蔽部材150の斜視図であり、図5(b)は、図5(a)のE−E線矢視断面図である。
図5(a)、(b)に示すように、遮蔽部材150は、弾性体としての円板状の遮蔽壁151と、遮蔽壁151の周縁から立ち上がった筒状の側壁152とを有し、遮蔽壁151の中央部151bから周縁方向に放射状に複数(図5(a)では8本)の切り込み151aが入っている。この8本の切り込み151aにより、中央部151b側を自由端とする8つの舌片151cが形成されている。また、8本の切り込み151aの長さは、ハロゲンヒーター361、262の直径を足し合わせた長さよりも長くなっている。なお、8本の切り込みの長さが、中央部151bから周縁部まで至る長さであり、遮蔽壁が切り込みによって分割された8つの壁から構成される構成をとることもできる。
遮蔽壁151は、例えば、シリコーンゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴム、ポリイミド等の非金属、またはアルミニウムやステンレス等の金属からなり、遮蔽壁151の厚みは、遮蔽壁151の舌片が、遮蔽壁151の厚み方向に屈曲しやすい程度に薄く、例えば0.2mmである。また、筒状の側壁152は、遮蔽壁151と同じ材料であり、遮蔽壁151と一体に形成されている。なお、側壁152が、遮蔽壁151とは異なる材料であり、接着等により遮蔽壁151と固定される構成をとることもでき、さらに、筒状の側壁152と同じものが遮蔽壁151を挟んで反対側に設けられ、遮蔽壁151、152と一体に形成された構成をとることもできる。
図6(a)と図6(b)は、遮蔽部材150が加熱ローラー35の開口352に押入され、ハロゲンヒーター361、362が、遮蔽壁151の中央部151bに圧入されている様子を示している。
図6(a)、(b)に示すように、8つの舌片151c(図5(a))が、ハロゲンヒーター361、362によって屈曲するように弾性変形する。そして、この弾性変形した舌片151cの弾性復元力により、舌片151cが、ハロゲンヒーター361、362に弾性接触する。これにより、ハロゲンヒーター361、362の周面と舌片151cとが密着している。
遮蔽部材150の筒状の側壁152は、加熱ローラー35の内周面353と接着剤等により固定されており、この状態で、加圧ローラー39(図2(a))が回転駆動されると、ベルト31の周回走行により、遮蔽部材150は、遮蔽壁151の舌片151cをハロゲンヒーター361、362に弾性接触させながら、加熱ローラー35とともに回転する。
遮蔽部材150が、加熱ローラー35の開口352に押入されていることで、図6(a)、(b)に示すように、遮蔽部材150と加熱ローラー35との間に隙間が全くなく、遮蔽部材150とハロゲンヒーター361、362との間の隙間も、わずかな隙間153aを残すのみとなっていることは、上述した遮蔽部材50とほとんど同じである。
これにより、遮蔽部材が、加熱ローラー35およびハロゲンヒーター361、362に接していない構成に比べて、加熱ローラー35の内部空間351と加熱ローラー35の外部の空間とを連通させる隙間を極力小さくでき、ヒーター36から発せられた熱が開口352から逃げるのを抑制することができる。
[5]変形例
以上、実施の形態に基づいて説明してきたが、上述の構成に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例が考えられる。
(5.1)上記の実施の形態では、遮蔽部材が、加熱ローラー35の開口352に押入された状態で、加熱ローラー35とハロゲンヒーター361、362の少なくとも1つと弾性接触する構成例を説明したが、これに限られない。
例えば、遮蔽部材が、加熱ローラー35の開口352に差し込まれた状態で、加熱ローラー35とハロゲンヒーター361、362のいずれにも弾性接触していない構成をとることもできる。
図7(a)、(b)は、加熱ローラー35の開口352に差し込まれた本変形例に係る遮蔽部材250の正面図、縦断面図である。
図7(a)、(b)に示すように、遮蔽部材250は、固定フレーム61(図2(b))に固定された筒状の支持部材70に支持され、中央部に円形の中央孔253を有するドーナツ形状であり、シリコーンゴム等の弾性材料からなる。
遮蔽部材250の外径は、加熱ローラー35の内径よりも僅かに小さく、遮蔽部材250の中央孔253の径(内径)は、ハロゲンヒーター361、362のガラス管361a、362aを囲む円(破線)の径よりも僅かに大きい。なお、図では、説明のために、径の大小関係を少し誇張して描いている。
この径の大小関係のため、ベルト31の停止時であり、加熱ローラー35が加熱されていない(装置の未使用時の)状態で、遮蔽部材250の外周面251、内周面252は、加熱ローラー35の内周面353、ハロゲンヒーター361、362と僅かに隙間(例えば0.5mm)を空けて近接している。
図2(b)に示すような、加熱ローラー35によってベルト31が所定の張力で張架される構成では、ベルト31の熱膨張等により、加熱ローラー35が矢印Cで示す方向に沿って移動し、加熱ローラー35の回転軸中心と、ヒーター36の中心36c(ここでは、ハロゲンヒーター361とハロゲンヒーター362のX−Y平面における中間位置)とがずれることがある。
具体的には、ハロゲンヒーター361、362が、固定フレーム61(図2(b))に固定されているので、加熱ローラー35は、ハロゲンヒーター361、362に対して、矢印Cで示す方向に沿って移動する(この移動量が、上記の隙間以上になっており、例えば1.0mmである)。この矢印Cで示す方向に対応する方向を、図7(a)では、矢印Fで示す方向としている。
図7(a)に戻り、遮蔽部材250が、加熱ローラー35およびハロゲンヒーター361、362と僅かな隙間を空けて離間した構成では、装置の使用中に、加熱ローラー35が矢印Fで示す方向に移動した場合、移動後の加熱ローラー35(二点鎖線)の内周面と遮蔽部材250の外周面251とが点G付近において接触するが、遮蔽部材250は、弾性材料からなるので、加熱ローラー35と弾性接触する。
その後、加熱ローラー35が回転する場合は、加熱ローラー35は、遮蔽部材250の外周面251のうち、点G付近の部分と摺動するように矢印Dで示す方向に回転する。
上記のように、遮蔽部材250は、加熱ローラー35と弾性接触するので、非弾性の遮蔽部材に比べて、加熱ローラー35との接触時の衝撃を抑えることができ、衝撃に起因してベルト31が振動することによる定着不良等を抑制することができる。
このように、遮蔽部材250が、加熱ローラー35と、加熱ローラー35の移動量よりも小さな隙間を空けて近接するように加熱ローラー35の開口352に差し込まれることによって、加熱ローラー35の内部空間351と加熱ローラー35の外部の空間とを連通させる隙間を極力小さくしつつ、遮蔽部材250および加熱ローラー35の摩耗を抑制することができる。さらに、装置の使用中に加熱ローラー35が移動したとしても、上記のように、遮蔽部材250と加熱ローラー35との衝突による衝撃を抑制することができ、その後も、加熱ローラー35と遮蔽部材250の外周面251の一部が摺動するだけなので、遮蔽部材の外周面全体が加熱ローラー35と摺動する構成に比べて、遮蔽部材250および加熱ローラー35の摩耗を抑制することができる。なお、加熱ローラー35のハロゲンヒーター361、362に対する移動量は、予め実験等により求めることができる。
また、上記では、遮蔽部材250が、加熱ローラー35およびハロゲンヒーター361、362の両方と僅かな隙間を空けて離間した構成例を示したが、これに限られない。
例えば、遮蔽部材の外径および内径を変更することで、遮蔽部材が、加熱ローラー35と、ハロゲンヒーター361、362のいずれか一方と離間し、他方と弾性接触する構成をとることもできるし、遮蔽部材が、加熱ローラー35と、ハロゲンヒーター361、362の両方と弾性接触する構成をとることもできる。
この場合においても、弾性接触させる分だけ、加熱ローラー35の内部空間351と加熱ローラー35の外部の空間とを連通させる隙間をさらに小さくできるので、ヒーター36から発せられた熱が開口352から逃げるのを抑制することができる。
また、図5(a)に示すような屈曲変形する舌片が形成された弾性体を有する遮蔽部材についても、ハロゲンヒーター361、362と弾性接触せずに離間した構成をとることもできる。
図8(a)は、別の変形例に係る遮蔽部材450の斜視図である。
同図に示すように、遮蔽部材450は、基本的に図5(a)の遮蔽部材150と同じ構成であり、遮蔽壁451の中心451bに円形の中央孔453が形成されている点で異なっている。
図8(b)は、加熱ローラー35の開口352に差し込まれた遮蔽部材450の正面図である。
同図に示すように、遮蔽壁451の中央孔453の径は、ハロゲンヒーター361、362のガラス管361a、362aを囲む円(破線)の径よりも大きい。なお、図では、説明のために、径の大小関係を少し誇張して描いている。また、説明の便宜上、図2(b)の加熱ローラー35の移動方向である矢印Cで示す方向に対応する方向を、図8(b)では、矢印Hで示す方向としている。
この径の大小関係のため、装置の未使用時の状態で、遮蔽壁451の舌片451d〜451kは、ハロンゲンヒーター361、362と僅かに隙間を空けて近接している。なお、遮蔽壁451の舌片451d〜451kとハロゲンヒーター361、362との隙間および上記の加熱ローラー35の矢印方向H方向の移動量は、上記と同様に例えば、0.5mm、1.0mmである。また、遮蔽部材450の側壁152は、加熱ローラー35の内周面353と接着等により固定されており、加熱ローラー35が矢印Hで示す方向に移動した場合、遮蔽部材450も矢印Hで示す方向に移動する。そして、移動後の遮蔽部材450(二点鎖線)の遮蔽壁451の舌片451kと、ハロゲンヒーター361とが、点I付近において弾性接触する。
その後、加熱ローラー35が回転する場合は、加熱ローラー35の回転によって、遮蔽部材450が、舌片451d〜451kがハロゲンヒーター361と順次摺動するように矢印Dで示す方向に回転する。
遮蔽壁451の舌片451d〜451kは、遮蔽部材150の遮蔽壁151と同様に、中心451b側を自由端として、遮蔽壁451の厚み方向に屈曲できる構成になっているので、ハロゲンヒーター361と摺動しても、ハロゲンヒーター361との動摩擦力を小さくすることができ、回転ローラー35の回転に支障を来さないようにすることができる。
このように、遮蔽部材450の遮蔽壁451が、ハロゲンヒーター361、362と、加熱ローラー35の移動量よりも小さな隙間を空けて近接するように加熱ローラー35の開口352に差し込まれることによって、加熱ローラー35の内部空間351と加熱ローラー35の外部の空間との連通させる隙間を極力小さくでき、かつ装置の使用中に加熱ローラー35が移動したとしても上記のように、回転ローラー35の回転に支障を来さないようにすることができる。
なお、上記では、遮蔽部材450の遮蔽壁451が、ハロンゲンヒーター361、362に僅かな隙間を空けて近接した構成例を示したが、これに限られない。例えば、遮蔽壁451が、ハロゲンヒーター361、362と弾性接触する構成をとることもできる。この場合においても、弾性接触させる分だけ、加熱ローラー35の内部空間351と加熱ローラー35の外部の空間とを連通させる隙間をさらに小さくできるので、ヒーター36から発せられた熱が開口352から逃げるのを抑制することができる。
(5.2)上記の実施の形態では、遮蔽部材150の筒状の側壁152について、外周面全体が、加熱ローラー35の内周面353に固定された構成例を説明したが、これに限られない。
例えば、図9の縦断面図に示す遮蔽部材550のように、側壁552を高くして、側壁552の外周面の一部が加熱ローラー35の内周面353に固定される構成をとることもできる。
このような構成をとることで、遮蔽壁551の舌片551cをヒーター36の発熱部36aではなく、非発熱部36bにおいてハロゲンヒーター361、362の封止部361b、362bと接触させることができるので、遮蔽壁551の温度上昇を抑制することができる。
このため、遮蔽部材550の材料として、耐熱性の高い材料に加えて、耐熱性の低い材料も選択することができるので、遮蔽部材550の材料の選択肢が増え、設計の自由度が向上する。
なお、遮蔽壁551の舌片551cを、ハロゲンヒーター361、362の非発熱部36bのうち、封止部361b、362bよりも長手方向中央寄りのガラス管の端部361c、362cと接触させ、封止部361b、362bへの熱の移動を抑えて、封止部361b、362bの熱劣化を抑制する構成をとることもできる。
また、印刷中、ハロゲンヒーター361、362は、ベルト31が、定着ニップ3において、順次搬送されるシートに、定着に必要な熱を供給できるような大きさの熱を発しており、印刷中に紙詰まりが発生すると、シートの搬送が中止され、ベルト31からシートへの熱の供給が止まるので、ベルト31の温度が上昇しやすい。このため、ベルト31やベルト31の周辺の部材の熱劣化が促進されるおそれがある。
本変形例では、このようなベルト31等の熱劣化を抑制するために、さらに、加熱ローラー35の外部にファン80を設け、ファン80から、ダクト81を通じて、遮蔽壁551に風を送る構成をとっている。
図9では、ファン80の送風によって屈曲した舌片551cを二点鎖線で示している。なお、ファン80の送風の強さは、遮蔽壁551の厚み方向における舌片551cとハロゲンヒーター361、362との静止摩擦力よりも大きな強さであればよい。また、舌片551cがハロゲンヒーター361、362と接触しておらず、僅かに隙間を空けて近接している場合は、ファン80の送風の強さは、舌片551cを屈曲させる程度の強さであればよい。
このように舌片551cを撓ませることで、ファン80によって送られた風が、遮蔽壁551とハロゲンヒーター361、362との隙間553aから、加熱ローラー35の内部空間351に送り込まれる。
これにより、紙詰まり時に、加熱ローラー35を冷却させ、加熱ローラー35によって加熱されるベルト31の温度上昇を抑えることができる。
(5.3)上記の実施の形態では、遮蔽部材150の遮蔽壁151が、単層の円板状である構成例を説明したが、これに限られない。例えば、熱膨張率が異なる2層構造のバイメタルの構成をとることもできる。
2層の材料を、ハロゲンヒーター361、362が所定の温度以上になると、撓むように選択しておくことで、遮蔽壁を、ハロゲンヒーター361、362が低温のときは、ハロゲンヒーター361、362と接触させ、高温になると、撓みによって、ハロゲンヒーター361、362から離すことができる。
これにより、遮蔽壁が、所定の温度以上まで温度上昇することを防止することができ、遮蔽壁の熱劣化を抑制することができる。
(5.4)上記の実施の形態に係る遮蔽部材のうち、加熱ローラー35の内部空間351に面する側(例えば、図4(b)の面54)に、アルミニウム等を蒸着して、加熱ローラー35の外部の空間に面する側(例えば、図4(b)の面55)よりも、熱反射率を上げる構成をとることもできる。
これにより、ヒーター36からの放射熱を反射させて、遮蔽部材の温度上昇を抑え、ヒーター36の熱を、遮蔽部材の熱伝導によって、加熱ローラー35の外部に漏出させることを抑制することができる。
(5.5)上記の実施の形態では、ベルト31と加圧ローラー39によって、定着ニップ3が形成される構成例を説明したが、これに限られない。
例えば、加熱ローラーと加圧ローラー39とで定着ニップを形成し、加熱ローラーが、ヒーターによって加熱される構成をとることもできる。
また、ベルトと加圧ローラー39によって、定着ニップを形成し、ベルトが、ベルトの内側に接触して設けられたヒーターによって加熱されるいわゆるサーフ定着方式の構成をとることもできる。
さらに、より早く加圧ローラーの表面温度を定着温度に適した温度に昇温させるため、加圧ローラーの内側にヒーターを配置し、このヒーターによって、加圧ローラーが加熱される構成をとることもできる。
このような構成をとった場合においても、ヒーターに加熱される回転筒体としての加熱ローラー、ベルト、加圧ローラーの開口に遮蔽部材を押入することで、上記の実施の形態と同様に、ヒーターから発せられた熱が加熱ローラー、ベルト、加圧ローラーの開口から逃げるのを抑制することができる。
なお、上記の実施形態では、弾性体としての遮蔽壁が円板状である構成例を説明したが、この円板状は、回転筒体の開口の形状に相似していればよく、真円状であるという意味の他に、例えば、ベルトの開口の形状に合わせて楕円状等であるという意味も含んでいる。
(5.6)上記の実施の形態の遮蔽部材150、450の遮蔽壁151、451は、1枚の円板状の部材から形成される構成に限らず、例えば、図10に示すように、直線状のシート651の一端6511と他端6512を接着剤等でつなぎ合わせることで、遮蔽壁とする構成例をとることもできる。
(5.7)上記の実施の形態では、発熱部材としてのヒーター36が2本のハロゲンヒーター361、362から構成される構成例を説明したが、これに限られない。例えば、ヒーターが、1本のハロゲンヒーターから構成される構成をとることもできるし、3本以上のハロゲンヒーターから構成される構成をとることもできる。また、発熱部材は、ハロゲンヒーターのように赤外線ランプを用いるものに限られず、例えば、抵抗発熱体を用いたヒーターであってもよい。
また、上記の実施の形態では、遮蔽部材が加熱ローラー35の両端の開口に1つずつ押入される構成例を説明したが、これに限られない。例えば、いずれかの開口にのみ、遮蔽部材が押入される構成をとることもできるし、両端の開口にそれぞれ1つ以上の遮蔽部材が押入される構成をとることもできる。
(5.8)上記実施の形態では、定着装置としての定着部30を、タンデム型のカラープリンターに適用した場合の構成例を説明したが、これに限られない。複写機、複合機、ファクシミリ装置等の画像形成装置一般に適用することができる。
(5.9)上記実施の形態および上記変形例の構成をそれぞれ可能な限り組み合わせるとしても良い。
また、本開示の実施形態ではないが、以下のような構成をとることもできる。
[6]遮蔽部材750の構成
ヒーター36から発せられた熱が、加熱ローラー35の開口352から逃げるのを抑制する方法としては、開口352に差し込まれる遮蔽部材が断熱性を有する構成をとることも有効である。以下、説明の重複を避けるため、上記実施形態と同じ内容については、その説明を省略し、同じ構成要素については、同符号を付すものとする。
図11(a)は、断熱性を有する遮蔽部材750の構成を示す断面斜視図である。なお、図では、遮蔽部材750の断面を示すために、遮蔽部材750の半分のみを示しており、図示しない半分についても、図示された半分と同様の構成になっている。
同図に示すように、遮蔽部材750は、例えば、シリコーンゴム等の樹脂性であり、中央部に円形の中央孔753を有するドーナツ形状で、その内部に相互に連通していない複数の独立気泡754…を有している。この複数の気泡754内の空気により、遮蔽部材750は、断熱性を有している。
図11(b)は、加熱ローラー35の開口352に差し込まれた遮蔽部材750の正面図である。なお、遮蔽部材750が加熱ローラー35の回転軸方向において差し込まれる位置は、上記実施形態に係る遮蔽部材50(図4(b))と同じ位置である。
同図に示すように、遮蔽部材750の外径は、加熱ローラー35の内径と略同じであり、遮蔽部材750の中央孔753の径(内径)は、ハロゲンヒーター361、362のガラス管361a、362aを囲む円(図4(a)の破線)の径よりも少し大きい。
遮蔽部材750の外周面751は、加熱ローラー35の内周面353と接着等により固定されており、この状態で加圧ローラー39(図2(a))が回転駆動されると、ベルト31の周回走行により、遮蔽部材750は、加熱ローラー35とともに回転する。
上記のように、遮蔽部材750は、断熱性を有しているので、ヒーター36から発せられた熱が、遮蔽部材750を介して、加熱ローラー35の外部に逃げるのを抑制することができる。
また、遮蔽部材750の外径を加熱ローラー35の内径よりも少し小さくしたものを、上記実施の形態の図7(a)、(b)に示す遮蔽部材250のように、支持部材70に支持された構成をとることで、遮蔽部材が、加熱ローラー35と、ハロゲンヒーター361、362のいずれにも接触しない構成をとることもできる。この場合においても、遮蔽部材が、断熱性を有さない構成に比べて、ヒーター36から発せられた熱が遮蔽部材を介して、加熱ローラー35の外部に逃げるのを抑制することができる。
また、上記では、遮蔽部材750の気泡が独立気泡である構成例を説明したが、これに限られない。例えば、遮蔽部材の内部に一定の空間を有し、断熱性を有するものであればよく、連続気泡のスポンジ、ハニカム構造を有するポリイミド、単独気泡または連続気泡を有するアルミニウム等の発泡金属であってもよい。
本開示は、定着ニップにシートを通紙させてシート上のトナー像を定着する定着装置に適用することができる。
3 定着ニップ
30 定着部
35 加熱ローラー(回転筒体)
36 ヒーター(発熱部材)
39 加圧ローラー(加圧部材)
50、150、250、450、550 遮蔽部材
151、451、551 遮蔽壁(弾性体)
352 開口

Claims (11)

  1. 加熱部材と加圧部材によって形成された定着ニップにシートを通紙させてシート上のトナー像を定着する定着装置であって、
    前記加熱部材は、
    シートの幅方向に長尺な発熱部材と、
    両端部が開口された筒状であり、開口から前記発熱部材が内挿され、前記発熱部材により加熱される回転筒体と、
    弾性体を含み、前記弾性体が、弾性復元力によって、前記回転筒体と前記発熱部材の少なくとも1つに弾性接触するように前記開口に押入された遮蔽部材と、を備える
    ことを特徴とする定着装置。
  2. 前記弾性体は、前記回転筒体および前記発熱部材に弾性接触する
    ことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記弾性体は、円板状をし、円板中心から周縁方向に放射状に複数の切り込みを入れて、円板中心側を自由端とする舌片が形成されており、
    前記発熱部材は、前記円板の中心側から前記舌片を屈曲変形させる状態で圧入されており、前記舌片の弾性復元力によって前記発熱部材周面と前記舌片とが密着している
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の定着装置。
  4. 前記複数の切り込みは、前記弾性体の円板中心から周縁部まで至る
    ことを特徴とする請求項3に記載の定着装置。
  5. 前記弾性体は、2層の積層構造であり、一方の層の熱膨張率が、他方の層の熱膨張率と異なる
    ことを特徴とする請求項3または4に記載の定着装置。
  6. 前記発熱部材は、長手方向において、発熱部が非発熱部に挟まれてなるヒーターであり、
    前記弾性体は、前記ヒーターの前記非発熱部と弾性接触している
    ことを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の定着装置。
  7. さらに、前記弾性体の前記舌片が、円板の厚み方向で、かつ前記回転筒体の内部空間側に撓むように、前記回転筒体の外部から前記弾性体に風を送る送風手段を備える
    ことを特徴とする請求項3〜6のいずれか1項に記載の定着装置。
  8. 前記弾性体の前記回転筒体の内部空間に面する側の熱反射率は、前記遮蔽部材の押入方向において反対側の熱反射率よりも高い
    ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の定着装置。
  9. 前記遮蔽部材は、前記回転筒体の前記両端部の開口にそれぞれ押入されている
    ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の定着装置。
  10. 無端状のベルトと加圧部材によって形成された定着ニップにシートを通紙させてシート上のトナー像を定着させる定着装置であって、
    前記ベルトを内部に収容する筐体と、
    前記筐体に対して固定され、シートの幅方向に長尺な発熱部材と、
    前記ベルトが巻き掛けられ、両端部が開口された筒状であり、開口から前記発熱部材が内挿され、前記発熱部材により加熱される加熱ローラーと、
    前記加熱ローラーを、前記筐体に対して前記ベルトに張力が付与される方向に移動可能に支持する軸受と、
    前記加熱ローラーが前記ベルトに張力を付与する方向に、前記軸受を付勢する付勢部材と、
    弾性体を含み、前記弾性体が、前記加熱ローラーまたは前記発熱部材と近接するように前記開口に差し込まれた遮蔽部材と、を備える
    ことを特徴とする定着装置。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の定着装置を備える
    ことを特徴とする画像形成装置。
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