JP2021188583A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】PM再生時の触媒の劣化を抑制する。【解決手段】内燃機関の排気浄化装置は、内燃機関の排気通路に配置されると共に排気ガス中の粒子状物質を捕集するフィルタ20と、排気通路に配置された触媒23と、内燃機関の燃焼室内の混合気の空燃比を目標空燃比に制御する空燃比制御装置とを備える。空燃比制御装置は、フィルタに堆積した粒子状物質が燃焼するように目標空燃比を理論空燃比よりもリーンにする再生制御を実行し、再生制御の前に触媒の酸素吸蔵量がゼロになるように目標空燃比を理論空燃比よりもリッチにし、再生制御において、触媒の温度と、フィルタに堆積した粒子状物質の量とに基づいて目標空燃比を決定する。【選択図】図7

Description

本発明は内燃機関の排気浄化装置に関する。
従来、排気ガス中の粒子状物質(PM)を捕集するフィルタを内燃機関の排気通路に設けることが知られている。斯かる内燃機関では、フィルタの目詰まりを低減すべく、フィルタに酸素を供給してPMを燃焼除去するPM再生が行われる。
これに関して、特許文献1には、PM再生時にフィルタが過剰に高温になるおそれがあるときには、排気絞り弁によってフィルタにおける熱容量を増加させることが記載されている。
特開2007−198261号公報
ところで、内燃機関の排気通路には、上述したフィルタに加えて、排気ガス中の有害物質(HC、NOx等)を浄化する触媒が設けられることが多い。しかしながら、PM再生が行われると、PMの燃焼によって高温の排気ガスが触媒に流入する。このとき、フィルタから流出した酸素が高温の触媒に流入すると、触媒の貴金属が蒸散し、触媒が劣化するおそれがある。
そこで、上記課題に鑑みて、本発明の目的は、PM再生時の触媒の劣化を抑制することにある。
上記課題を解決するために、本発明では、内燃機関の排気通路に配置されると共に排気ガス中の粒子状物質を捕集するフィルタと、前記排気通路に配置された触媒と、前記内燃機関の燃焼室内の混合気の空燃比を目標空燃比に制御する空燃比制御装置とを備え、前記空燃比制御装置は、前記フィルタに堆積した粒子状物質が燃焼するように前記目標空燃比を理論空燃比よりもリーンにする再生制御を実行し、該再生制御の前に前記触媒の酸素吸蔵量がゼロになるように前記目標空燃比を理論空燃比よりもリッチにし、該再生制御において、前記触媒の温度と、前記フィルタに堆積した粒子状物質の量とに基づいて前記目標空燃比を決定する、内燃機関の排気浄化装置が提供される。
本発明によれば、PM再生時の触媒の劣化を抑制することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る内燃機関の排気浄化装置が設けられた内燃機関を概略的に示す図である。 図2は、三元触媒の浄化特性を示す図である。 図3は、Pt、Rh、PtO2及びRhO2の蒸気圧曲線を示す図である。 図4は、触媒の貴金属が酸化される過程を示すタイムチャートである。 図5は、触媒の温度が異なるときの流入排気ガスの空燃比と貴金属の酸化速度との関係を示す図である。 図6は、触媒の温度及びPM堆積量が異なるときの流入排気ガスの空燃比とPMの再生速度との関係を示す図である。 図7は、PM再生処理の制御ルーチンを示すフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明では、同様な構成要素には同一の参照番号を付す。
<内燃機関全体の説明>
図1は、本発明の実施形態に係る内燃機関の排気浄化装置が設けられた内燃機関を概略的に示す図である。図1に示される内燃機関は火花点火式内燃機関である。内燃機関は車両に搭載される。
図1を参照すると、1は機関本体、2はシリンダブロック、3はシリンダブロック2内で往復動するピストン、4はシリンダブロック2上に固定されたシリンダヘッド、5はピストン3とシリンダヘッド4との間に形成された燃焼室、6は吸気弁、7は吸気ポート、8は排気弁、9は排気ポートをそれぞれ示す。吸気弁6は吸気ポート7を開閉し、排気弁8は排気ポート9を開閉する。
図1に示したように、シリンダヘッド4の内壁面の中央部には点火プラグ10が配置され、シリンダヘッド4の内壁面周辺部には燃料噴射弁11が配置される。点火プラグ10は、点火信号に応じて火花を発生させるように構成される。また、燃料噴射弁11は、噴射信号に応じて、所定量の燃料を燃焼室5内に噴射する。本実施形態では、燃料として理論空燃比が14.6であるガソリンが用いられる。
各気筒の吸気ポート7はそれぞれ対応する吸気枝管13を介してサージタンク14に連結され、サージタンク14は吸気管15を介してエアクリーナ16に連結される。吸気ポート7、吸気枝管13、サージタンク14、吸気管15等は、空気を燃焼室5に導く吸気通路を形成する。また、吸気管15内には、スロットル弁駆動アクチュエータ17によって駆動されるスロットル弁18が配置される。スロットル弁18は、スロットル弁駆動アクチュエータ17によって回動せしめられることで、吸気通路の開口面積を変更することができる。
一方、各気筒の排気ポート9は排気マニホルド19に連結される。排気マニホルド19は、各排気ポート9に連結される複数の枝部と、これら枝部が集合した集合部とを有する。排気マニホルド19の集合部は、フィルタ20を内蔵した上流側ケーシング21に連結される。上流側ケーシング21は、排気管22を介して、触媒23を内蔵した下流側ケーシング24に連結される。排気ポート9、排気マニホルド19、上流側ケーシング21、排気管22、下流側ケーシング24等は、燃焼室5における混合気の燃焼によって生じた排気ガスを排出する排気通路を形成する。
内燃機関の各種制御は電子制御ユニット(ECU)31によって実行される。すなわち、ECU31は内燃機関の制御装置として機能する。ECU31には、内燃機関に設けられた各種センサの出力が入力され、ECU31は各種センサの出力等に基づいて内燃機関の各種アクチュエータを制御する。
ECU31は、デジタルコンピュータからなり、双方向性バス32を介して相互に接続されたRAM(ランダムアクセスメモリ)33、ROM(リードオンリメモリ)34、CPU(マイクロプロセッサ)35、入力ポート36及び出力ポート37を備える。なお、本実施形態では、一つのECU31が設けられているが、機能毎に複数のECUが設けられていてもよい。
吸気管15には、吸気管15内を流れる空気の流量を検出するエアフロメータ39が配置され、エアフロメータ39の出力は対応するAD変換器38を介して入力ポート36に入力される。
また、排気マニホルド19の集合部、すなわちフィルタ20の上流側の排気通路には、内燃機関の燃焼室5から排出されてフィルタ20に流入する排気ガスの空燃比を検出する上流側空燃比センサ40が配置される。上流側空燃比センサ40の出力は対応するAD変換器38を介して入力ポート36に入力される。
また、触媒23の下流側の排気通路(触媒23の下流側の排気管22内)には、触媒23から流出する排気ガスの空燃比を検出する下流側空燃比センサ41が配置される。下流側空燃比センサ41の出力は対応するAD変換器38を介して入力ポート36に入力される。
また、触媒23を内蔵した下流側ケーシング24には、触媒23の温度(床温)を検出する温度センサ42が配置される。温度センサ42の出力は対応するAD変換器38を介して入力ポート36に入力される。
また、内燃機関を搭載した車両に設けられたアクセルペダル43には、アクセルペダル43の踏込み量に比例した出力電圧を発生する負荷センサ44が接続され、負荷センサ44の出力電圧は対応するAD変換器38を介して入力ポート36に入力される。ECU31は負荷センサ44の出力に基づいて機関負荷を算出する。
また、入力ポート36には、クランクシャフトが所定角度(例えば10°)回転する毎に出力パルスを発生するクランク角センサ45が接続され、この出力パルスが入力ポート36に入力される。ECU31はクランク角センサ45の出力に基づいて機関回転数を算出する。
一方、出力ポート37は、対応する駆動回路46を介して、内燃機関の各種アクチュエータに接続される。本実施形態では、出力ポート37は、点火プラグ10、燃料噴射弁11及びスロットル弁駆動アクチュエータ17に接続され、ECU31はこれらを制御する。具体的には、ECU31は、点火プラグ10の点火時期、燃料噴射弁の噴射時期及び噴射量、並びにスロットル弁18の開度を制御する。
なお、上述した内燃機関は、ガソリンを燃料とする無過給内燃機関であるが、内燃機関の構成は、上記構成に限定されるものではない。したがって、気筒配列、燃料の噴射態様、吸排気系の構成、動弁機構の構成、過給器の有無のような内燃機関の具体的な構成は、図1に示した構成と異なっていてもよい。例えば、燃料噴射弁11は、吸気ポート7内に燃料を噴射するように配置されてもよい。また、排気通路から吸気通路にEGRガスを還流させるための構成が設けられていてもよい。
<内燃機関の排気浄化装置>
以下、本発明の実施形態に係る内燃機関の排気浄化装置(以下、単に「排気浄化装置」という)について説明する。排気浄化装置は、フィルタ20、触媒23、上流側空燃比センサ40、下流側空燃比センサ41、温度センサ42及び空燃比制御装置を備える。本実施形態では、ECU31が空燃比制御装置として機能する。
フィルタ20は、内燃機関の排気通路に配置され、排気ガス中の粒子状物質(PM)を捕集する。フィルタ20は例えば多孔質のセラミックスから成る。本実施形態では、フィルタ20は、ガソリンエンジンから排出されるPMを捕集するガソリンパティキュレートフィルタ(GPF)である。
図1に示されるように、触媒23はフィルタ20よりも下流側の排気通路に配置される。触媒23は、酸素を吸蔵可能であり、例えば炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)及び窒素酸化物(NOx)を同時に浄化可能な三元触媒である。触媒23は、セラミックから成る担体と、触媒作用を有する貴金属(本実施形態では白金(Pt)又はロジウム(Rh))と、酸素吸蔵能力を有する助触媒(例えば、セリア(CeO2)等)とを有する。貴金属及び助触媒は担体に担持される。
図2は、三元触媒の浄化特性を示す図である。図2に示されるように、触媒23によるHC、CO及びNOxの浄化率は、触媒23に流入する排気ガスの空燃比が理論空燃比近傍領域(図2における浄化ウィンドウA)にあるときに非常に高くなる。したがって、触媒23は、排気ガスの空燃比が理論空燃比に維持されていると、HC、CO及びNOxを効果的に浄化することができる。
また、触媒23は助触媒によって排気ガスの空燃比に応じて酸素を吸蔵し又は放出する。具体的には、触媒23は、排気ガスの空燃比が理論空燃比よりもリーンであるときには、排気ガス中の過剰な酸素を吸蔵する。一方、触媒23は、排気ガスの空燃比が理論空燃比よりもリッチであるときには、HC及びCOを酸化させるのに不足している酸素を放出する。この結果、排気ガスの空燃比が理論空燃比から若干ずれた場合であっても、触媒23の表面上における空燃比が理論空燃比近傍に維持され、触媒23においてHC、CO及びNOxが効果的に浄化される。
空燃比制御装置は、内燃機関の燃焼室5内の混合気の空燃比を目標空燃比に制御する。具体的には、空燃比制御装置は混合気の目標空燃比を設定すると共に、混合気の空燃比が目標空燃比に一致するように、燃焼室5に供給する燃料量を制御する。例えば、空燃比制御装置は、上流側空燃比センサ40の出力空燃比が目標空燃比に一致するように、燃焼室5に供給する燃料量をフィードバック制御する。ここで、「出力空燃比」は、空燃比センサの出力値に相当する空燃比、すなわち空燃比センサによって検出される空燃比を意味する。
なお、空燃比制御装置は、上流側空燃比センサ40を用いることなく、混合気の空燃比が目標空燃比に一致するように、燃焼室5に供給する燃料量を制御してもよい。この場合、空燃比制御装置は、燃焼室5に供給される燃料と空気との比率が目標空燃比に一致するように、エアフロメータ39によって検出された吸入空気量と目標空燃比とから算出された燃料量を燃焼室5に供給する。したがって、上流側空燃比センサ40は排気浄化装置から省略されてもよい。
上述したような内燃機関において、PMを含む排気ガスがフィルタ20に流入すると、PMがフィルタ20に捕集され、PMがフィルタ20に堆積する。フィルタ20に堆積したPMの量が多くなると、フィルタ20の閉塞(目詰まり)が生じる。この結果、フィルタ20を通した排気ガスの排出が妨げられ、背圧が上昇する。
一方、フィルタ20の温度が高いときにフィルタ20に酸素が供給されると、フィルタ20に堆積したPMが酸化されて燃焼除去される。この現象はフィルタ20の再生と称される。フィルタ20の再生によって、フィルタ20に堆積したPMの量が減少し、フィルタ20の目詰まりが低減される。
フィルタ20の再生のためにフィルタ20に酸素を供給するためには、機関本体1から排出される排気ガスの空燃比を理論空燃比よりもリーンにする必要がある。このため、空燃比制御装置は、フィルタ20に堆積したPMが燃焼するように混合気の目標空燃比を理論空燃比よりもリーンにする再生制御を実行する。例えば、空燃比制御装置は、フィルタ20に堆積したPMの量(以下、「PM堆積量」と称する)が閾値よりも多くなったときに、再生制御を開始する。
しかしながら、再生制御が実行されると、PMの燃焼によって高温の排気ガスが触媒23に流入する。このとき、フィルタ20から流出した酸素が高温の触媒23に流入すると、触媒23の貴金属が蒸散し、触媒23が劣化するおそれがある。このことは、触媒23の貴金属が白金(Pt)又はロジウム(Rh)である場合に、特に顕著となる。
図3は、Pt、Rh、PtO2及びRhO2の蒸気圧曲線を示す図である。図3から分かるように、PtO2は所定温度においてPtよりも高い蒸気圧を有し、RhO2は所定温度においてRhよりも高い蒸気圧を有する。すなわち、Pt及びRhは、それぞれ、酸化されたときに所定温度における蒸気圧が高くなる特性を有する。言い換えれば、Pt及びRhは、それぞれ、還元雰囲気よりも酸化雰囲気において所定温度における蒸気圧が高くなる特性を有する。したがって、高温の触媒23において貴金属の酸化が進行すると、固体と熱平衡にある蒸気の圧力が高くなり、排気通路内の圧力において貴金属が蒸散しやすくなる。この結果、触媒23の劣化が促進されることとなる。
図4は、触媒23の貴金属が酸化される過程を示すタイムチャートである。図4には、触媒23に流入する排気ガス(以下、「流入排気ガス」と称する)の空燃比と、触媒23における酸化貴金属の割合とが示される。
図4の例では、時刻t1において流入排気ガスの空燃比が理論空燃比よりもリーンなリーン設定空燃比TAFleanとなり、時刻t1以降、貴金属の酸化が進行する。このとき、酸化貴金属の割合は指数関数的に増加する。すなわち、貴金属の酸化の進行速度が徐々に速くなる。このため、再生制御が開始されるときに貴金属を酸化していない状態にすることによって、貴金属の酸化の進行を遅らせることができ、ひいては触媒23の劣化を遅らせることができる。
そこで、空燃比制御装置は、再生制御の前に、触媒23の酸素吸蔵量がゼロになるように混合気の目標空燃比を理論空燃比よりもリッチにする。すなわち、空燃比制御装置は、触媒23の酸素吸蔵量がゼロであるときに再生制御を開始する。このことによって、再生制御の開始時に触媒23の貴金属を還元雰囲気にすることができ、再生制御中の触媒23の劣化を抑制することができる。
また、貴金属の酸化速度は触媒の温度及び流入排気ガスの空燃比に応じて変化する。図5は、触媒23の温度が異なるときの流入排気ガスの空燃比と貴金属の酸化速度との関係を示す図である。図5には、触媒23の温度が750°及び850°であるときのデータが示される。また、流入排気ガスの空燃比は空気過剰率λとして示される。図5から分かるように、貴金属の酸化速度は、流入排気ガスの空燃比のリーン度合が大きいほど速くなり、触媒23の温度が高いほど速くなる。なお、リーン度合とは、理論空燃比よりもリーンな空燃比と理論空燃比との差を意味する。
また、PMの再生速度は、触媒の温度、流入排気ガスの空燃比及びPM堆積量に応じて変化する。図6は、触媒23の温度及びPM堆積量が異なるときの流入排気ガスの空燃比とPMの再生速度との関係を示す図である。図6には、触媒23の温度が750°及び850°であるときのデータが示される。また、流入排気ガスの空燃比は空気過剰率λとして示される。図6から分かるように、PMの再生速度は、流入排気ガスの空燃比のリーン度合が大きいほど速くなり、触媒23の温度が高いほど速くなり、PM堆積量が多いほど速くなる。
PMの再生速度が速いほど、再生制御において単位時間当たりに燃焼除去されるPMの量は多くなり、PM再生が促進される。しかしながら、PMの再生速度を速くするために流入排気ガスの空燃比のリーン度合を大きくすると、貴金属の酸化速度が速くなり、触媒23の劣化が促進される。
このため、空燃比制御装置は、再生制御において、触媒23の温度とPM堆積量とに基づいて混合気の目標空燃比を決定する。このことによって、所望のPMの再生速度を得つつ、触媒23の劣化を抑制することができる。例えば、空燃比制御装置は、マップを用いて、触媒23の温度とPM堆積量とに基づいて混合気の目標空燃比を決定する。
図6から分かるように、触媒23の温度が一定であるときには、PM堆積量が多いほど、PMの再生速度は速くなる。このため、PM堆積量が多いときには、所望のPMの再生速度を得るために目標空燃比のリーン度合を小さくすることができる。また、図6から分かるように、PM堆積量が一定であるときには、触媒23の温度が高いほど、PMの再生速度は速くなる。このため、触媒23の温度が高いときには、所望のPMの再生速度を得るために目標空燃比のリーン度合を小さくすることができる。
したがって、目標空燃比を決定するためのマップは、PM堆積量が多いほど目標空燃比のリーン度合が小さくなり、触媒23の温度が高いほど目標空燃比のリーン度合が小さくなるように作成される。このことによって、再生制御において、PMの再生効率を低下させることなく、貴金属の酸化速度を低下させることができ、ひいては触媒23の劣化を抑制することができる。
<PM再生処理>
以下、図7のフローチャートを参照して、PM再生時の空燃比制御について詳細に説明する。図7は、PM再生処理の制御ルーチンを示すフローチャートである。本制御ルーチンは、ECU31によって所定の時間間隔で繰り返し実行される。
最初に、ステップS101において、空燃比制御装置は、PM堆積量が閾値よりも多いか否かを判定する。閾値は予め定められる。例えば、空燃比制御装置は内燃機関の所定のパラメータ(例えば、吸入空気量、機関回転数、空燃比(目標空燃比又は上流側空燃比センサ40によって検出された空燃比)等)に基づいてPMの捕集量を算出し、この捕集量を積算することによってPM堆積量を算出する。ステップS101においてPM堆積量が閾値以下であると判定された場合、本制御ルーチンは終了する。
一方、ステップS101においてPM堆積量が閾値よりも多いと判定された場合、本制御ルーチンはステップS102に進む。ステップS102では、空燃比制御装置は、触媒23の温度が上限閾値よりも高いか否かを判定する。上限閾値は、予め定められ、再生制御中の触媒23の熱劣化を抑制可能な温度(例えば750°)に設定される。
例えば、空燃比制御装置は、温度センサ42の出力に基づいて、触媒23の温度が上限閾値以上であるか否かを判定する。なお、温度センサ42は、流入排気ガスの温度を検出するように触媒23の上流側の排気通路に配置され、又は触媒23から流出する排気ガスの温度を検出するように触媒23の下流側の排気通路に配置されていてもよい。また、空燃比制御装置は、温度センサ42を用いることなく、内燃機関の所定のパラメータ(例えば吸入空気量、機関負荷等)に基づいて触媒23の温度を算出してもよい。この場合、温度センサ42は排気浄化装置から省略されてもよい。
ステップS102において触媒23の温度が上限閾値よりも高いと判定された場合、本制御ルーチンは終了する。一方、ステップS102において触媒23の温度が上限閾値以下であると判定された場合、本制御ルーチンはステップS103に進む。
ステップS103では、空燃比制御装置は、触媒23の温度が下限閾値未満であるか否かを判定する。下限閾値は、予め定められ、フィルタ20の再生に必要な温度(例えば500°)に設定される。触媒23の温度が下限閾値未満であると判定された場合、本制御ルーチンはステップS104に進む。
ステップS104では、空燃比制御装置は、触媒23の温度を上昇させるための昇温制御を実行する。例えば、空燃比制御装置は、昇温制御において、混合気の目標空燃比のリーン度合を大きくする。なお、空燃比制御装置は、昇温制御において、混合気の目標空燃比を変更することなく機関負荷を高くしてもよい。
触媒23の温度が上昇して下限閾値に達するまで、ステップS104の昇温制御が継続される。ステップS103において触媒23の温度が下限閾値以上であると判定された場合、本制御ルーチンはステップS105に進む。
ステップS105では、空燃比制御装置は、触媒23の酸素吸蔵量を減少させるべく、混合気の目標空燃比TAFを理論空燃比よりもリッチなリッチ設定空燃比TAFrichに設定する。リッチ設定空燃比TAFrichは、予め定められ、例えば12.6〜14.4に設定される。
次いで、ステップS106において、空燃比制御装置は、下流側空燃比センサ41の出力空燃比AFdwnが理論空燃比よりもリッチなリッチ判定空燃比AFrich以下であるか否かを判定する。リッチ判定空燃比AFrichは、予め定められ、リッチ設定空燃比TAFrichよりもリーンな空燃比に設定される。リッチ判定空燃比AFrichは例えば14.55に設定される。
ステップS106において下流側空燃比センサ41の出力空燃比AFdwnがリッチ判定空燃比AFrichよりもリーンであると判定された場合、本制御ルーチンはステップS105に戻り、目標空燃比TAFがリッチ設定空燃比TAFrichに維持される。一方、ステップS106において下流側空燃比センサ41の出力空燃比AFdwnがリッチ判定空燃比AFrich以下であると判定された場合、すなわち触媒23の酸素吸蔵量がゼロであると判定された場合、本制御ルーチンはステップS107に進む。
ステップS107では、再生制御が開始され、空燃比制御装置は、マップを用いて、触媒23の温度とPM堆積量とに基づいて混合気の目標空燃比TAFを決定する。空燃比制御装置は、再生制御の前には、上述したようにPMの捕集量を算出し、PMの捕集量を積算することによってPM堆積量を算出する。また、空燃比制御装置は、再生制御中には、所定のPMの再生速度に基づいてPM再生量を算出し、PM再生量を減算することによってPM堆積量を算出する。
ステップS107の後、ステップS108において、空燃比制御装置は、PM堆積量が所定値以下であるか否かを判定する。所定値は、予め定められ、ステップS101における閾値よりも小さい値に設定される。なお、所定値がゼロであり、空燃比制御装置は、PM堆積量がゼロであるか否かを判定してもよい。
ステップS108においてPM堆積量が所定値よりも多いと判定された場合、本制御ルーチンはステップS107に戻り、触媒23の温度とPM堆積量とに基づいて混合気の目標空燃比TAFが再設定される。一方、ステップS108においてPM堆積量が所定値以下であると判定された場合、再生制御が終了し、本制御ルーチンは終了する。
以上、本発明に係る好適な実施形態を説明したが、本発明はこれら実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載内で様々な修正及び変更を施すことができる。例えば、フィルタ20は三元触媒機能を有していてもよい。すなわち、フィルタ20はいわゆる四元触媒であってもよい。また、内燃機関の排気通路において、フィルタ20は触媒23の下流側に配置されてもよい。
また、空燃比制御装置は再生制御を定期的に実行してもよい。すなわち、空燃比制御装置は所定の実行間隔で再生制御を実行してもよい。また、空燃比制御装置は、積算吸入空気量が所定値に達したときに再生制御を実行してもよい。
5 燃焼室
20 フィルタ
23 触媒
31 ECU

Claims (1)

  1. 内燃機関の排気通路に配置されると共に排気ガス中の粒子状物質を捕集するフィルタと、
    前記排気通路に配置された触媒と、
    前記内燃機関の燃焼室内の混合気の空燃比を目標空燃比に制御する空燃比制御装置と
    を備え、
    前記空燃比制御装置は、前記フィルタに堆積した粒子状物質が燃焼するように前記目標空燃比を理論空燃比よりもリーンにする再生制御を実行し、該再生制御の前に前記触媒の酸素吸蔵量がゼロになるように前記目標空燃比を理論空燃比よりもリッチにし、該再生制御において、前記触媒の温度と、前記フィルタに堆積した粒子状物質の量とに基づいて前記目標空燃比を決定する、内燃機関の排気浄化装置。
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