JP2021188361A - コンクリート構造物用型枠装置及びコンクリート構造物の型枠工法 - Google Patents
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Abstract
Description
また、従来技術2においては、型枠間の間隔を設定するための複数のセパレータを備えた型枠の外側に足場ブラケット及び設置桿を設けるため、セパレータの装着及び脱着する作業が大変であるとともに、セパレータの他に足場板を設置するための特別の部材を設ける必要であるという問題があった。
また、本発明は、前記間隔保持梁を利用して型枠の上方に足場を設置することにより、足場設置のための特別な部材を必要とすることなく足場の設置が可能であるコンクリート構造物用型枠装置及びコンクリート構造物の型枠工法を提供することを目的とする。
前記保持部材は、前記支持部材の外側に固定される垂直部と、前記垂直部の上端から前記支持部材とは反対方向に延びる水平部とから形成されるとともに、前記垂直部と前記水平部とが交叉するコーナーには、長手方向に間隔を置いて配設される複数の前記保持部材を連結して保持するための連結部材が配設されており、
前記一対の型枠をまたいで前記左右の保持部材の水平部の上面には前記一対の型枠の間隔を保持するための間隔保持梁が載置され、前記水平部と前記間隔保持梁梁とは締付金具で一体に固定されることを特徴としている。
この特徴によれば、間隔保持梁を設けることにより、従来のセパレータを用いることなく型枠間の間隔を設定することができるとともに、間隔保持梁と保持部材とが協働して打設されるコンクリートの内圧に抗して型枠を強固に保持することができる。
この特徴によれば、保持部材の垂直部と水平部7との間の角度を維持することができ、ひいては、型枠に作用するコンクリートの内圧に抗して型枠をより一層強固に保持することができる。
この特徴によれば、保持部材を支持部材及び型枠に向けて押圧することができ、型枠に作用するコンクリートの内圧に抗して型枠をより一層強固に保持することができる。また、保持部材を反対方向に引っ張ることにより、コンクリート構造物から型枠を剥離することができる。
この特徴によれば、足場設置のための特別な部材を必要とすることなく間隔保持梁を利用して足場の設置ができるため、装置の構成が簡単化できるとともに装置の組み立て作業を短時間で行うことができる。
型枠の外側面に支持部材を固定し、前記支持部材の外側面に長手方向と直交するするように間隔を置いて複数の保持部材を固定し、前記複数の保持部材を連結部材より長手方向において連結することにより構成される半割型枠装置を一対形成しておき、前記一対の半割型枠装置を所定の間隔をもって対向配置させた状態で前記一対の半割型枠装置の上部をまたいで前記半割型枠装置のそれぞれの前記保持部材の上面に間隔保持梁を載置して前記保持部材と前記間隔保持梁とを締付金具で一体に固定して前記一対の半割枠装置を一体に組み立て、その後、前記間隔保持梁の上面に仮設足場を設置することにより型枠装置を形成し、コンクリート構造物を築造する現場に前記型枠装置を搬入してジャッキベースにより前記型枠装置の据え付けを行い、前記型枠の空間内にコンクリートを打設し、コンクリートの硬化後、前記型枠装置を次の打設位置に移動させることを特徴としている。
この特徴によれば、間隔保持梁を設けることにより、従来のセパレータを用いることがないため型枠装置の組み立てが簡単であるとともに、間隔保持梁を利用して足場の設置ができるため、足場設置のために特別な部材を設ける必要がなく、足場の設置装置の組み立て作業を短時間で行うことができる。
(1)コンクリート構造物を打設するための一対の型枠と、前記一対の型枠のそれぞれの外側面に固定される支持部材と、前記支持部材のそれぞれの外側面に長手方向と直交するするように間隔を置いて配設される保持部材とを備え、
前記保持部材は、前記支持部材の外側に固定される垂直部と、前記垂直部の上端から前記支持部材とは反対方向に延びる水平部とから形成されるとともに、前記垂直部と前記水平部とが交叉するコーナーには、長手方向に間隔を置いて配設される複数の前記保持部材を連結して保持するための連結部材が配設されており、前記一対の型枠をまたいで前記左右の保持部材の水平部の上面には前記一対の型枠の間隔を保持するための間隔保持梁が載置され、前記水平部と前記間隔保持梁梁とは締付金具で一体に固定されることにより、従来のセパレータを用いることなく型枠間の間隔を設定することができるとともに、間隔保持梁と保持部材とが協働して打設されるコンクリートの内圧に抗して型枠を強固に保持することができる。
型枠の外側面に支持部材を固定し、前記支持部材の外側面に長手方向と直交するするように間隔を置いて複数の保持部材を固定し、前記複数の保持部材を連結部材より長手方向において連結することにより構成される半割型枠装置を一対形成しておき、前記一対の半割型枠装置を所定の間隔をもって対向配置させた状態で前記一対の半割型枠装置の上部をまたいで前記半割型枠装置のそれぞれの前記保持部材の上面に間隔保持梁を載置して前記保持部材と前記間隔保持梁とを締付金具で一体に固定して前記一対の半割枠装置を一体に組み立て、その後、前記間隔保持梁の上面に仮設足場を設置することにより型枠装置を形成し、コンクリート構造物を築造する現場に前記型枠装置を搬入してジャッキベースにより前記型枠装置の据え付けを行い、前記型枠の空間内にコンクリートを打設し、コンクリートの硬化後、前記型枠装置を次の打設位置に移動させることにより、間隔保持梁を設けることにより、従来のセパレータを用いることがないため型枠装置の組み立てが簡単であるとともに、間隔保持梁を利用して足場の設置ができるため、足場設置のために特別な部材を設ける必要がなく、足場の設置装置の組み立て作業を短時間で行うことができる。
なお、地中梁の配筋は省略してあり、符号51で示す部材は位置出し用の桟木である。
コンクリート構造物用型枠装置30は、コンクリート構造物を打設するための一対の型枠1、1を備えている。
一対の型枠1、1は、それぞれ、所定の高さ(地面に対して縦方向の高さ)及び所定の長さ(地面に対して横方向の長さ)を有するベニア合板等からなる平板状の板材である。
一対の型枠1、1のそれぞれの外側面には、支持部材2、2が型枠1、1の長手方向に沿って高さ方向に所定間隔で配設されている。支持部材2は、2つの木製の角材3、3の間を長手方向にトラスを組むようにして配設されたトラス材4で一体化されたトラス構造に形成されており、内側の角材3が型枠1の外側面にビス等の固着金具で固定されている。支持部材2が型枠1のコンクリートの打設される面と反対の外側に装着されることで、型枠1がコンクリートの内圧で外側に膨出するのを防止することができる。
保持部材5は、図1に示すように、支持部材2の外側に接合される垂直部6と、垂直部6の上端から支持部材2とは反対方向(外側方向)に延びる水平部7とから形成され、略L字状をしている。保持部材5は、例えば、H形鋼等の鋼材から形成され、垂直部6と水平部7との間は溶接により固定されて一体構造をしている。保持部材5の垂直部6と支持部材2の角材3とは、図示しないが、公知のボルト等の固定金具で固定される。
また、保持部材5の垂直部6の下部と水平部7の外側部との間を直線的に結ぶようにして伸縮ジャッキ9が設けられている。伸縮ジャッキ9を伸長するように操作することにより、型枠1及び支持部材2を介して垂直部6に作用するコンクリートの内圧に抗して垂直部6と水平部7との間の角度(約90°)を維持し、ひいては型枠1の膨らみを防止することができる。
間隔保持梁10は、保持部材5の水平部7と締付金具11で一体に固定される。締付金具11としては、特に限定されるものではないが、本実施例においては、保持部材5の水平部7及び間隔保持梁10の断面の外郭を包み込める断面略U字状の形状を有し(図2参照。)、かつ、図1に示すように所定の幅を有するバンド部材12と、該バンド部材12の上端の内側に開口する断面コ字状をした挟着部13、13の間に挿入される板状の係止部材14と、バンド部材12と係止部材14とを一体に締め付け固定するボルト21等とから形成される。バンド部材12のU字部の高さ寸法は、間隔保持梁10と水平部7との合計の高さよりも小さく設定され、ボルト21が締め付けられた場合に間隔保持梁10と水平部7とが強固に締め付けられるようになっている。
なお、締付金具11は、両側に2個ずつ配設されているが、これに限定されるものではなく、一個以上ずつであればよい。
間隔保持梁10が保持部材5と一体に固定されることにより、一対の半割型枠装置31、31は一体化される。
ジャッキベース16は、金属製で、ベース板23からネジ棒24が立設され、ネジ棒24にナット付きのハンドル部材25が螺合されたものであり、足場の高さ調節などに使用されている公知のものである。
ジャッキベース16、16のベース板23は保持部材5の水平部7の端面に当接して固定されており、端部部材15の内側のハンドル部材25を操作することにより保持部材5を型枠1及び支持部材2に向けて押圧することができ、型枠1及び支持部材2を介して保持部材5に作用するコンクリートの内圧に対抗できる。このため、一対の半割型枠装置31、31を所定の間隔で保持することができる。また、端部部材15の外側のハンドル部材25を操作することにより保持部材5を型枠1及び支持部材2と反対方向に引っ張ることにより、コンクリート構造物から型枠を剥離することができる。
また、間隔保持梁10の両側の端部部材15、15に設けられたジャッキベース16、16により、保持部材5、5の受ける外側方向の力と対向して保持部材5、5を中心側に押し戻すことができる。したがって、締付金具11に加えてジャッキベース16を設けることで、二重の安全を得ることができる。
また、図3に示すように、内側に位置する締付金具11と足場板19とが重複しているため、締付金具11のボルト21を緩めたり、締め付けたりの操作を行うための操作孔26が足場板19に設けられている。操作孔26は左右の足場板19、19のいずれか一方に設けられればよい。図3の場合、右側の足場板19に操作孔26が設けられているため、左側の足場板19においては、締付金具11の調整は不要であるため、操作孔は設けられていない。
(1)まず、図4に示すように、工場のヤード等において、次の手順で1組の半割型枠装置31を製作する。
(a)型枠1の外側面に型枠1の長手方向に沿って、高さ方向において所定間隔をもって支持部材2を配設し、型枠1とビス等の固定金具を用いて固定する。
(b)支持部材2の外側面に長手方向に間隔を置いて垂直部6と水平部7とからなる保持部材5を高さ方向に配設し、保持部材5の垂直部6と支持部材2の角材3とをボルト等の固定金具で固定する。
(c)長手方向に間隔を置いて配設される3本の保持部材5の垂直部6と水平部7とが交叉するコーナーに連結部材8をボルト等の固定金具で固定し、3本の保持部材5を連結して保持する。これにより、半割型枠装置31が形成される。
(4)図6に示すように、一対の半割型枠装置31、31を対向配置させた状態で一対の半割型枠装置31、31の上方をまたいで左右の保持部材5、5の水平部7、7の上面に間隔保持梁10を載置し、水平部7、7と間隔保持梁10とを締付金具11で一体に固定して一対の半割枠装置31、31を一体に組み立てる。さらに、保持部材5の垂直部6の下部と水平部7の外側端部との間を直線的に結ぶようにして伸縮ジャッキ9を装着する。また、間隔保持梁10の両端面には端部部材15、15を溶接等により固着し、これら端部部材15、15のそれぞれに水平方向にジャッキベース16、16を装着する。ジャッキベース16、16のベース板23を保持部材5の水平部7の端面に当接して固定し、ジャッキベース16、16操作して保持部材5を型枠1及び支持部材2に向けて押圧又は引っ張りして調節する。
以上で、工事現場のヤード等における型枠装置30の組み立て作業は完了する。
(7)型枠1、1の空間内にコンクリートを打設し、コンクリートの硬化後、型枠装置30を分解することなく次の打設位置に移動させる。
2 支持部材
3 角材
4 トラス材
5 保持部材
6 垂直部
7 水平部
8 連結部材
9 伸縮ジャッキ
10 間隔保持梁
11 締付金具
12 バンド部材
13 挟着部
14 係止部材
15 端部部材
16 ジャッキベース
17 ジャッキベース
18 仮設足場
19 足場板
20 手すり
21 ボルト
22 固定金具
23 ベース板
24 ネジ棒
25 ハンドル部材
26 操作孔
30 型枠装置
31 半割型枠装置
50 捨コンクリート
51 位置出し用の桟木
Claims (5)
- コンクリート構造物を打設するための一対の型枠と、前記一対の型枠のそれぞれの外側面に固定される支持部材と、前記支持部材のそれぞれの外側面に長手方向と直交するするように間隔を置いて配設される保持部材とを備え、
前記保持部材は、前記支持部材の外側に固定される垂直部と、前記垂直部の上端から前記支持部材とは反対方向に延びる水平部とから形成されるとともに、前記垂直部と前記水平部とが交叉するコーナーには、長手方向に間隔を置いて配設される複数の前記保持部材を連結して保持するための連結部材が配設されており、
前記一対の型枠をまたいで前記左右の保持部材の水平部の上面には前記一対の型枠の間隔を保持するための間隔保持梁が載置され、前記水平部と前記間隔保持梁梁とは締付金具で一体に固定されることを特徴とするコンクリート構造物用型枠装置。 - 前記保持部材の前記垂直部の下部と前記水平部の外端部との間を結ぶ位置には前記垂直部と前記水平部となす角度を維持するための伸縮ジャッキが設けられることを特徴とする請求項1に記載のコンクリート構造物用型枠装置。
- 前記間隔保持梁の両端面には端部部材が固着され、これら端部部材のそれぞれには前記保持部材の前記水平部の外端面を押圧又は引っ張り可能なジャッキベースが装着されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のコンクリート構造物用型枠装置。
- 前記間隔保持梁の上面には、コンクリート打設作業に使用するための仮設足場が設置されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のコンクリート構造物用型枠装置。
- 根切りで溝を掘った後、ベース部分に捨コンクリートを打設し、その後、捨コンクリートの上に地中梁の配筋を行い、鉄筋工事後に型枠装置を搬入して型枠装置の空間内へのコンクリートを打設と、型枠装置の次打設位置への移動とを交互に繰り返して長手方向に連続するコンクリート構造物を築造する工法において、
型枠の外側面に支持部材を固定し、前記支持部材の外側面に長手方向と直交するするように間隔を置いて複数の保持部材を固定し、前記複数の保持部材を連結部材より長手方向において連結することにより構成される半割型枠装置を一対形成しておき、前記一対の半割型枠装置を所定の間隔をもって対向配置させた状態で前記一対の半割型枠装置の上部をまたいで前記半割型枠装置のそれぞれの前記保持部材の上面に間隔保持梁を載置して前記保持部材と前記間隔保持梁とを締付金具で一体に固定して前記一対の半割枠装置を一体に組み立て、その後、前記間隔保持梁の上面に仮設足場を設置することにより型枠装置を形成し、コンクリート構造物を築造する現場に前記型枠装置を搬入してジャッキベースにより前記型枠装置の据え付けを行い、前記型枠の空間内にコンクリートを打設し、コンクリートの硬化後、前記型枠装置を次の打設位置に移動させることを特徴とするコンクリート構造物の型枠工法。
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