JP2021184672A - 電動圧縮機 - Google Patents

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満季 浅井
Mitsuki Asai
清 上辻
Kiyoshi Kamitsuji
渉 門脇
Wataru Kadowaki
康 佐竹
Yasushi Satake
智則 佐々木
Tomonori Sasaki
慶大 片桐
Keita Katagiri
渉 牧志
Wataru Makishi
峻史 水野
Takashi Mizuno
謙太 清水
Kenta Shimizu
敬太 宮重
Keita MIYASHIGE
駿介 菊池
Shunsuke Kikuchi
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Abstract

【課題】始動時にロータを回転開始位置に吸い付ける必要がなく始動応答性に優れると共に、ロータ停止のための消費電流を小さくすることができる電動圧縮機を提供することにある。【解決手段】圧縮部50と、ステータ62の内径側において回転軸30に固定されたロータ61が回転する電動モータ60と、位置センサレス方式のベクトル制御によって電動モータ60を駆動するインバータ装置と、電動モータ60の駆動停止時にインバータ装置によりロータ61のd軸が始動に必要なステータ62の巻線64の相の方向に向いた最終停止位置に停止させ、最終停止位置で通電を止めるコントローラと、を備える。フォイル軸受40,41は、フォイルが、回転停止した回転軸30の外周面と接触して回転軸30が回転しないように保持する。【選択図】図1

Description

本発明は、電動圧縮機に関するものである。
電動モータの制御技術として、停止状態のブラシレスモータを強制転流により回転させる前の回転開始位置への引き込みが不要となるように、電動モータの駆動を停止させておく休止期間において、ロータの回転を抑制する固定磁界が生じるようコイルに固定励磁電流を流し続けてロータの位置をホールドすることが行われている(例えば、特許文献1)。
特開2019−195232号公報
ところで、電動圧縮機の電動モータを位置センサレス方式のベクトル制御により駆動する場合において、ロータの回転を抑制すべく励磁電流を流し続けると電力消費が大きくなってしまう。
本発明の目的は、始動時にロータを回転開始位置に吸い付ける必要がなく始動応答性に優れると共に、ロータ停止のための消費電流を小さくすることができる電動圧縮機を提供することにある。
上記課題を解決するための電動圧縮機は、ハウジングと、前記ハウジング内に配置された回転軸と、前記ハウジング内に配置され、前記回転軸を回転可能に支持するフォイル軸受と、前記ハウジング内に配置され、前記回転軸の回転により流体を圧縮する圧縮部と、ステータの内径側において前記回転軸に固定されたロータが回転する電動モータと、位置センサレス方式のベクトル制御によって前記電動モータを駆動するインバータ装置と、前記電動モータの駆動停止時に前記インバータ装置により前記ロータのd軸が始動に必要な前記ステータの巻線の相の方向に向いた最終停止位置に停止させ、前記最終停止位置で通電を止める制御部と、を備え、前記フォイル軸受は、フォイルが、回転停止した前記回転軸の外周面と接触して前記回転軸が回転しないように保持することを要旨とする。
これによれば、電動モータの駆動停止時に、インバータ装置によりロータのd軸が始動に必要なステータの巻線の相の方向に向いた最終停止位置に停止され、最終停止位置で通電が止められる。フォイル軸受のフォイルが、回転停止した回転軸の外周面と接触して回転軸が回転しないように保持される。よって、始動時にロータを回転開始位置に吸い付ける必要がなく始動応答性に優れると共に、軸受で保持するので電流は不要となり、ロータ停止のための消費電流を小さくすることができる。
また、電動圧縮機において、前記フォイル軸受は、前記回転軸の回転停止時に前記フォイルが前記回転軸の外周のうちの下点及び他の少なくとも1点に接触するとよい。
また、電動圧縮機において、前記フォイル軸受は、フォイルが前記回転軸の軸方向から見たときに三角形状をなしているとよい。
本発明によれば、始動時にロータを回転開始位置に吸い付ける必要がなく始動応答性に優れると共に、ロータ停止のための消費電流を小さくすることができる。
実施形態における車載用電動圧縮機を示す概略断面図。 車載用電動圧縮機の電気的構成を示す図。 (a),(b)はフォイル軸受の概略縦断面図。 (a),(b)は別例のフォイル軸受の概略縦断面図。 (a),(b)は別例のフォイル軸受の概略縦断面図。 (a),(b)は別例のフォイル軸受の概略縦断面図。 (a),(b)は別例のフォイル軸受の概略縦断面図。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。本実施形態においては、車載用空調装置に用いられる車載用電動圧縮機に適用している。車載用電動圧縮機は、電動モータにより圧縮機を駆動して冷媒を圧縮するものである。
図1に示すように、車載用電動圧縮機10は、ハウジング20と、回転軸30と、フォイル軸受40,41と、圧縮部50と、電動モータ60と、インバータ装置70(図2参照)と、制御部としてのコントローラ80(図2参照)と、を備える。ハウジング20内に電動モータ60及び圧縮部50が収納されている。ハウジング20内に回転軸30が配置され、ハウジング20内に配置されたフォイル軸受40,41により回転軸30が回転可能に支持されている。ハウジング20内に配置された圧縮部50は、回転軸30の回転により流体としての冷媒を圧縮することができる。
ハウジング20の冷媒供給部20aから冷媒が供給されるとともにハウジング20の冷媒吐出部20bから、圧縮した冷媒が吐出される。このとき、ハウジング20の冷媒供給部20aから供給される冷媒がハウジング20内を軸方向に流れて電動モータ60の配置領域を通して圧縮部50に供給される。圧縮部50は、電動モータ60の駆動によって生じる回転力によって冷媒を圧縮し、冷媒吐出部20bから冷媒を吐出する。冷媒供給部20a及び冷媒吐出部20bには、図示しない外部冷媒回路が接続されており、外部冷媒回路は、例えば熱交換器及び膨張弁等を有している。
車両用空調装置は、車載用電動圧縮機10によって冷媒が圧縮され、かつ、外部冷媒回路によって冷媒の熱交換及び膨張が行われることによって、車内の冷暖房を行う。なお、圧縮部50としては、インペラタイプ、スクロールタイプ、ピストンタイプ、ベーンタイプ等任意のタイプの圧縮部を用いることができる。
電動モータ60は、ロータ61とステータ62を有する。ハウジング20における電動モータ60の配置領域において、ハウジング20は、円筒部21と、円筒部21の両側開口部を塞ぐ円板部22,23を有する。ハウジング20の内部において円筒部21の内面にはステータ62が固定されている。ステータ62は、円筒状のステータコア63と巻線64を有する。ステータコア63がハウジング20の円筒部21の内面に固定されている。巻線64が、ステータコア63に形成されたティースに巻回されている。ステータコア63は、電磁鋼板を積層することにより構成されている。
ハウジング20内においてステータ62の径方向内側にロータ61が回転可能に配置されている。
ロータ61は、円筒材(パイプ)65と、中実円柱状の永久磁石66を有する。回転軸30は、第1回転軸31と、第2回転軸32よりなる。永久磁石66は、円筒材65の内側に設けられている。詳しくは、円筒材65内において永久磁石66が軸方向中央部分に圧入等により配置される。永久磁石66は、径方向に配向されている。第1回転軸31は、円筒材65の軸方向一端に嵌合されている。第2回転軸32は、円筒材65の軸方向他端に嵌合されている。
第1回転軸31がハウジング20の円板部22の中心部に貫通する状態で配置される。ハウジング20内において円板部22の中央部には円筒部24が突設されており、円筒部24には第1回転軸31が貫通する状態で配置される。円筒部24の内面には第1フォイル軸受40が配置される。第1フォイル軸受40により第1回転軸31が回転可能に支持されている。
ハウジング20内において円板部23の中央部には円筒部25が突設されている。円筒部25には第2回転軸32の端部が配置される。円筒部25の内面には第2フォイル軸受41が配置される。第2フォイル軸受41により第2回転軸32が回転可能に支持されている。
このように、第1回転軸31は、第1フォイル軸受40を介して回転可能にハウジング20に支持されている。第2回転軸32は、第2フォイル軸受41を介して回転可能にハウジング20に支持されている。
図1に示すように、ステータ62は、円筒状のステータコア63の内周面がロータ61の外周側に対向するように配置される。そして、電動モータ60は、ステータ62の内径側において回転軸30に固定されたロータ61が回転する。
図2に示すように、インバータ装置70は、インバータ回路71とインバータ制御装置72を備えている。インバータ制御装置72は、ドライブ回路73と、PWM制御部74を備えている。
インバータ回路71は、6つのスイッチング素子Q1〜Q6と6つのダイオードD1〜D6を有する。スイッチング素子Q1〜Q6としてIGBTを用いている。正極母線Lpと負極母線Lnとの間に、u相上アームを構成するスイッチング素子Q1と、u相下アームを構成するスイッチング素子Q2が直列接続されている。正極母線Lpと負極母線Lnとの間に、v相上アームを構成するスイッチング素子Q3と、v相下アームを構成するスイッチング素子Q4が直列接続されている。正極母線Lpと負極母線Lnとの間に、w相上アームを構成するスイッチング素子Q5と、w相下アームを構成するスイッチング素子Q6が直列接続されている。スイッチング素子Q1〜Q6にはダイオードD1〜D6が逆並列接続されている。正極母線Lp、負極母線Lnには平滑コンデンサ75を介して直流電源としてのバッテリ76が接続されている。
スイッチング素子Q1とスイッチング素子Q2の接続部が三相電動モータ60のu相端子に接続されている。スイッチング素子Q3とスイッチング素子Q4の接続部が電動モータ60のv相端子に接続されている。スイッチング素子Q5とスイッチング素子Q6の接続部が電動モータ60のw相端子に接続されている。上下のアームを構成するスイッチング素子Q1〜Q6を有するインバータ回路71は、スイッチング素子Q1〜Q6のスイッチング動作に伴いバッテリ76の電圧である直流電圧を交流電圧に変換して電動モータ60に供給することができるようになっている。即ち、インバータ回路71は、スイッチング素子Q1〜Q6を備えるとともに電動モータ60に交流電力を供給する。
各スイッチング素子Q1〜Q6のゲート端子にはドライブ回路73が接続されている。ドライブ回路73は、制御信号に基づいてインバータ回路71のスイッチング素子Q1〜Q6をスイッチング動作させる。
スイッチング素子Q2のエミッタと負極母線Lnとの間に電流センサ77aが設けられている。スイッチング素子Q4のエミッタと負極母線Lnとの間に電流センサ77bが設けられている。スイッチング素子Q6のエミッタと負極母線Lnとの間に電流センサ77cが設けられている。電圧センサ78によりバッテリ76の両端電圧(バッテリ電圧)、即ち、直流電源電圧値Vdcが検出される。
コントローラ80は、空調ECU200と接続されている。コントローラ80は、空調ECU200から駆動指令を受けると、インバータ装置70に回転数指令を出力する。インバータ装置70は、ベクトル制御によって電動モータ60を駆動する。
PWM制御部74は、電流センサ77a,77b,77cにより検出された電動モータに流れるu相電流、v相電流、w相電流、及び、ロータ61の回転位置(回転角)に基づいて、u相電流、v相電流及びw相電流をd軸電流(励磁成分電流)及びq軸電流(トルク成分電流)に変換して、電動モータにおけるd軸電流(励磁成分電流)とq軸電流(トルク成分電流)が目標値となるようにドライブ回路73を介して、電動モータの電流経路に設けられたスイッチング素子Q1〜Q6を制御する。d軸電流(励磁成分電流)は電動モータに流れる電流において、永久磁石66の作る磁束と同じ方向の電流ベクトル成分であり、q軸電流(トルク成分電流)は電動モータに流れる電流において、d軸と直交する電流ベクトル成分である。また、PWM制御部74において、コントローラ80から入力される回転数指令値と回転数との差を算出し、d軸電流指令値とd軸電流との差及びq軸電流指令値とq軸電流との差に基づいてd軸電圧指令値及びq軸電圧指令値を算出し、ロータの回転位置(回転角)に基づいてd軸電圧指令値及びq軸電圧指令値を電動モータへの印加電圧である各相の電圧指令値に変換して、電圧センサ78により検出された電源電圧値Vdcで正規化し、三角波との比較結果に基づいてインバータ回路71の各スイッチング素子Q1〜Q6をオン、オフさせるためのPWM制御信号を出力する。
また、回転位置センサを用いておらず位置センサレス化が図られており、インバータ装置70は、位置センサレス方式のベクトル制御によって電動モータ60を駆動する。ロータ61の回転位置(回転角)は、電動モータに流れるd軸電流及びq軸電流と、d軸電圧指令値及びq軸電圧指令値から算出される。
コントローラ80は、空調ECU200から停止指令を受けると、電動モータ60の駆動停止時にインバータ装置70によりロータ61のd軸が始動に必要なステータ62の巻線64の相の方向に向いた最終停止位置に停止させ、最終停止位置で通電を止めることができるようになっている。
図3(a)、図3(b)を用いて、フォイル軸受40,41について説明する。フォイル軸受40とフォイル軸受41とは同じ構造となっている。
図3(a)は回転軸30の回転時を示し、図3(b)は回転軸30の回転が停止した時を示す。
図3(a)、図3(b)に示すように、フォイル軸受40,41は、それぞれ、フォイル45を有する。フォイル45は、回転軸30の軸方向から見たときに三角形状をなしており、回転軸30の軸方向に延在している。正三角形状のフォイル45は、底辺部に対応する第1板バネ部46と、第1の斜辺部に対応する第2板バネ部47と、第2の斜辺部に対応する第3板バネ部48により構成されている。正三角形状のフォイル45における3つの頂点部P1,P2,P3は、ハウジング20側に固定されている。
図3(a)に示すように、回転軸30の回転時にはフォイル45における第1板バネ部46、第2板バネ部47及び第3板バネ部48が回転軸30の外周面と離間するようになっている。
図3(b)に示すように、フォイル軸受40,41は、フォイル45が、回転停止した回転軸30の外周面と接触して回転軸30を拘束して回転軸30が回転しないように保持することができるようになっている。
詳しくは、第1板バネ部46が、回転軸30の回転停止時に回転軸30の外周のうちの下点Bに接触することができるようになっている。第2板バネ部47が、回転軸30の回転停止時に回転軸30の外周のうちの右斜め上の部位Cf1に接触することができるようになっている。第3板バネ部48が、回転軸30の回転停止時に回転軸30の外周のうちの左斜め上の部位Cf2に接触することができるようになっている。このように、フォイル軸受40,41は、回転軸30の回転停止時にフォイル45が回転軸30の外周のうちの下点B、及び、右斜め上の部位Cf1、左斜め上の部位Cf2に接触することができるようになっている。
次に、作用について説明する。
電動モータ60の駆動時における回転軸30の回転時には、図3(a)に示すように、フォイル45における第1板バネ部46、第2板バネ部47及び第3板バネ部48が回転軸30の外周面と離間している。
電動モータ60の駆動停止時における回転軸30の回転停止時においては、図3(b)に示すように、インバータ装置70によりロータ61がステータ62に吸い付けられてロータ61のd軸が始動に必要なステータ62の巻線64の相の方向に向いた最終停止位置に停止され、最終停止位置で通電が止められる。最終停止位置は、次回の始動位置となる。次回の始動位置とは、ロータ61のd軸が予め定められた始動に必要なステータ62の巻線64の相の方向を向く位置であって、例えば、始動に必要な相がU相であれば、最終停止位置はd軸がステータ62の巻線64のU相方向を向く位置である。
そして、回転軸30の回転停止時に、フォイル軸受40,41のフォイル45が回転軸30の外周面と接触して回転軸30を拘束して回転軸30が回転しないように保持する。詳しくは、第1板バネ部46が、回転軸30の回転停止時に回転軸30の外周のうちの下点Bに接触する。第2板バネ部47が、回転軸30の回転停止時に回転軸30の外周のうちの右斜め上の部位Cf1に接触する。第3板バネ部48が、回転軸30の回転停止時に回転軸30の外周のうちの左斜め上の部位Cf2の部位に接触する。このように、フォイル軸受40,41は、回転軸30の回転停止時にフォイル45が回転軸30の外周のうちの複数の点で接触して拘束する。詳しくは、回転軸30の回転停止時にフォイル45が回転軸30の外周のうちの下点B及び他の少なくとも1点に接触する。換言すると、フォイル軸受40,41で回転軸30が固定したら電動モータ60の通電を止めるようにする。これにより、ロータ61の回転停止状態はフォイル軸受40,41で保持でき、電動モータ60の電流は不要となり、ロータ61の回転停止のための消費電流は小さい。
また、電動圧縮機用の電動モータを位置センサレス制御で始動する場合において、ロータの回転位置を予め定めた始動位置に合わせるためにd軸電流による吸い付けを行う場合、従来では、ロータの始動のためのd軸電流による吸い付けには数秒要するため、始動に時間がかかり、要求される応答性を満たせない可能性がある。
これに対し、本実施形態においては、ロータ61がステータ62に吸い付けられてロータ61のd軸が始動に必要なステータ62の巻線64の相の方向に向いた最終停止位置に停止され、最終停止位置で通電が止められ、回転軸30の回転停止時に、フォイル軸受40,41のフォイル45が回転軸30の外周面と接触して回転軸30が拘束されるので、始動の際の応答性に優れたものとなる。
このようにして、電動モータ60は位置センサレス制御によって始動、駆動されるモータであり、電動モータ60の駆動停止時に、d軸電流によるロータ61の吸い付けによりロータ61が停止され、停止中は、浮上していないフォイル45の締め付け力によってd軸電流による回転位置がずれることなく固定される。よって、始動時にはロータ61の位置を予め定めた位置に合わせるためのd軸電流によるロータ61の吸い付けが不要(通電が不要)であり、短時間で始動することが可能となる。つまり、予め決められた位置で停止させており、ロータ61の始動の位置は前回停止時の位置としているので、d軸電流によるロータ61の吸い付けを行うことなく始動することができる。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)電動圧縮機としての車載用電動圧縮機10の構成として、ハウジング20と、ハウジング20内に配置された回転軸30と、ハウジング20内に配置され、回転軸30を回転可能に支持するフォイル軸受40,41と、ハウジング20内に配置され、回転軸30の回転により流体としての冷媒を圧縮する圧縮部50と、ステータ62の内径側において回転軸30に固定されたロータ61が回転する電動モータ60と、位置センサレス方式のベクトル制御によって電動モータ60を駆動するインバータ装置70と、電動モータ60の駆動停止時にインバータ装置70によりロータ61のd軸が始動に必要なステータ62の巻線64の相の方向に向いた最終停止位置に停止させ、最終停止位置で通電を止める制御部としてのコントローラ80と、を備える。フォイル軸受40,41は、フォイル45が、回転停止した回転軸30の外周面と接触して回転軸30が回転しないように保持する。よって、始動時にロータ61を回転開始位置に吸い付ける必要がなく始動応答性に優れると共に、軸受で保持するので電流は不要となり、ロータ停止のための消費電流を小さくすることができる。
(2)フォイル軸受40,41は、回転軸30の回転停止時にフォイル45が回転軸30の外周のうちの下点B及び他の少なくとも1点に接触する。よって、複数箇所で接触させることで回転軸30を安定して固定することができる。
(3)フォイル軸受40,41は、フォイル45が回転軸30の軸方向から見たときに三角形状をなしている。よって、後記する図4(a),(b)、図5(a),(b)に示す構造のフォイル軸受100,110に場合に比べ、構造が簡単であり、製造が容易である。
実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
○ フォイル軸受は、図3(a),図3(b)を用いて説明したフォイル軸受に限るものではない。
例えば、図4(a)、図4(b)に示すフォイル軸受100を用いてもよい。
図4(a)、図4(b)において、フォイル軸受100は、フォイル101を有する。フォイル101は、第1板バネ部102、第2板バネ部103、第3板バネ部104、第4板バネ部105により構成されている。各板バネ部102,103,104,105は、それぞれ、円弧形状をなしている。各板バネ部102,103,104,105の一端P10,P11,P12,P13はハウジング20側に固定され、他端が自由端となっている。各板バネ部102,103,104,105は周方向において等角度に配置されている。即ち、P10,P11,P12,P13は90度毎に設けられている。
図4(a)に示すように、回転軸30の回転時には各板バネ部102,103,104,105は回転軸30の外周面と離間している。図4(b)に示すように、回転軸30の回転停止時には、各板バネ部102,103,104,105が回転軸30の外周面と接触して回転軸30を拘束して回転軸30が回転しないように保持する。詳しくは、第1板バネ部102が、回転軸30の回転停止時に回転軸30の外周のうちの下点Bに接触する。第3板バネ部104が、回転軸30の回転停止時に回転軸30の外周のうちの上点に接触する。第2板バネ部103が、回転軸30の回転停止時に回転軸30の外周のうちの右側面部に接触する。第4板バネ部105が、回転軸30の回転停止時に回転軸30の外周のうちの左側面部に接触する。このように、フォイル軸受100は、回転軸30の回転停止時にフォイル101が回転軸30の外周のうちの下点B及び他の少なくとも1点に接触する。
他にも、図5(a)、図5(b)に示すフォイル軸受110を用いてもよい。
図5(a)、図5(b)において、フォイル軸受110は、回転軸30の軸方向から見たときに正方形状のフォイル111を有する。正方形状のフォイル111は、下底部(底辺部)に対応する第1板バネ部112と、上底部に対応する第2板バネ部113と、第1の縦の辺部に対応する第3板バネ部114と、第2の縦の辺部に対応する第4板バネ部115により構成されている。正方形状のフォイル111における4つの頂点部P20,P21,P22,P23は、ハウジング20側に固定されている。
図5(a)に示すように、回転軸30の回転時には、第1板バネ部112、第2板バネ部113、第3板バネ部114及び第4板バネ部が回転軸30の外周面と離間している。図5(b)に示すように、回転軸30の回転停止時には、第1板バネ部112、第2板バネ部113、第3板バネ部114及び第4板バネ部115が回転軸30の外周面と接触して回転軸30を拘束して回転軸30が回転しないように保持する。詳しくは、第1板バネ部112が、回転軸30の回転停止時に回転軸30の外周のうちの下点Bに接触する。第2板バネ部113が、回転軸30の回転停止時に回転軸30の外周のうちの上点に接触する。第3板バネ部114が、回転軸30の回転停止時に回転軸30の外周のうちの右側部に接触する。第4板バネ部115が、回転軸30の回転停止時に回転軸30の外周のうちの左側部に接触する。このように、フォイル軸受100は、回転軸30の回転停止時にフォイル111が回転軸30の外周のうちの下点B及び他の少なくとも1点に接触する。
他にも、図6(a)、図6(b)に示すフォイル軸受120を用いてもよい。
図6(a)、図6(b)において、フォイル軸受120は、フォイル121を有する。フォイル121は、下側の第1板バネ部122、上側の第2板バネ部123により構成されている。各板バネ部122,123は、それぞれ、円弧形状をなしている。各板バネ部122,123の一端P30,P31はハウジング20側に固定され、他端が自由端となっている。各板バネ部122,123は周方向において180度間隔で配置されている。
図6(a)に示すように、回転軸30の回転時には各板バネ部122,123が回転軸30の外周面と離間している。図6(b)に示すように、回転軸30の回転停止時には、各板バネ部122,123が回転軸30の外周面と接触して回転軸30を拘束して回転軸30が回転しないように保持する。詳しくは、下側の板バネ部122が、回転軸30の回転停止時に回転軸30の外周のうちの下点Bに接触する。上側の板バネ部123が、回転軸30の回転停止時に回転軸30の外周のうちの上点に接触する。このように、フォイル軸受120は、回転軸30の回転停止時にフォイル121が回転軸30の外周のうちの下点B及び他の少なくとも1点に接触する。
他にも、図7(a)、図7(b)に示すフォイル軸受130を用いてもよい。
図7(a)、図7(b)において、フォイル軸受130は、フォイル131を有する。板バネ構造のフォイル131は、回転軸30の外周面に沿って延びる円形状をなしている。板バネ構造のフォイル131の一端P40はハウジング20側に固定され、他端が自由端となっている。
図7(a)に示すように、回転軸30の回転時にはフォイル131が回転軸30の外周面と離間している。図7(b)に示すように、回転軸30の回転停止時には、フォイル131が回転軸30の外周面と略全周で接触して回転軸30を拘束して回転軸30が回転しないように保持する。このように、フォイル軸受130は、回転軸30の回転停止時にフォイル131が回転軸30の外周のうちの下点B及び他の少なくとも1点に接触する。
〇圧縮運転の終了に伴い回転軸30の回転を任意の位置で停止させ、その後に、ロータ61のd軸が始動に必要な相方向としてのU相の方向に向く最終停止位置へロータ61を回転させてロータ61を最終停止位置に停止させるようにしてもよい。
10…車載用電動圧縮機、20…ハウジング、30…回転軸、40…第1フォイル軸受、41…第2フォイル軸受、45…フォイル、50…圧縮部、60…電動モータ、61…ロータ、62…ステータ、64…巻線、70…インバータ装置、80…コントローラ、100…フォイル軸受、101…フォイル、110…フォイル軸受、111…フォイル、120…フォイル軸受、121…フォイル、130…フォイル軸受、131…フォイル、B…下点。

Claims (3)

  1. ハウジングと、
    前記ハウジング内に配置された回転軸と、
    前記ハウジング内に配置され、前記回転軸を回転可能に支持するフォイル軸受と、
    前記ハウジング内に配置され、前記回転軸の回転により流体を圧縮する圧縮部と、
    ステータの内径側において前記回転軸に固定されたロータが回転する電動モータと、
    位置センサレス方式のベクトル制御によって前記電動モータを駆動するインバータ装置と、
    前記電動モータの駆動停止時に前記インバータ装置により前記ロータのd軸が始動に必要な前記ステータの巻線の相の方向に向いた最終停止位置に停止させ、前記最終停止位置で通電を止める制御部と、
    を備え、
    前記フォイル軸受は、フォイルが、回転停止した前記回転軸の外周面と接触して前記回転軸が回転しないように保持することを特徴とする電動圧縮機。
  2. 前記フォイル軸受は、前記回転軸の回転停止時に前記フォイルが前記回転軸の外周のうちの下点及び他の少なくとも1点に接触することを特徴とする請求項1に記載の電動圧縮機。
  3. 前記フォイル軸受は、フォイルが前記回転軸の軸方向から見たときに三角形状をなしていることを特徴とする請求項1又は2に記載の電動圧縮機。
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