JP2021170010A - 報知装置、制御方法、プログラム及び記憶媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】注視すべき対象物の存在を好適に運転者に認識させることが可能な報知装置を提供する。【解決手段】ナビゲーション装置1は、カメラ4と、地図データを記憶するデータ記憶ユニット36と、システムコントローラ20と、表示ユニット40と、音声出力ユニット50とを有する。システムコントローラ20は、現在位置が交差点に近付いた場合に、カメラ4が撮像する撮像範囲が最大となる広画角画像ILRから注意すべき注意対象物Tagを検出する。そして、システムコントローラ20は、注意対象物Tagの検出結果に基づく報知を音声出力ユニット50により行うと共に、ディスプレイ44に表示させる画像を切り替える。【選択図】図4
Description
本発明は、撮影した画像に基づく注意喚起を行う技術に関する。
従来から、交差点に差し掛かった場合などに、ディスプレイに表示する画像を画角が広い画像に切り替えて表示する技術が知られている。例えば、特許文献1には、魚眼レンズ等で撮影した180度以上の視野角を有する画像に対し、自車両が位置する道路と交差する道路との角度に応じて切出す範囲を変化させ、切出した画像をディスプレイに表示する車載カメラ装置が開示されている。
交差点等において撮影した広角な画像を表示しても、運転者が運転に集中しているときには、表示された画像を直視して歩行者や走行車両の有無を判定するのが困難な場合がある。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、注視すべき対象物の存在を好適に運転者に認識させることが可能な報知装置を提供することを主な目的とする。
請求項1に記載の発明は、報知装置であって、移動体の周辺を撮像する撮像部と、移動体の現在位置を含む地図情報を取得する地図情報取得部と、前記地図情報に基づき、前記撮像部が撮像する撮像範囲を制御し、前記撮像部の撮像画像から注意すべき対象物を検出する対象物検出部と、前記対象物検出部による検出結果に基づく報知を行う報知部と、を有することを特徴とする。
また、請求項10に記載の発明は、報知装置が実行する制御方法であって、移動体の現在位置を含む地図情報を取得する地図情報取得工程と、前記地図情報に基づき、移動体の周辺を撮像する撮像部の撮像範囲を制御し、前記撮像部の撮像画像から注意すべき対象物を検出する対象物検出工程と、前記対象物検出工程による検出結果に基づく報知を行う報知工程と、を有することを特徴とする。
また、請求項11に記載の発明は、コンピュータが実行するプログラムであって、移動体の現在位置を含む地図情報を取得する地図情報取得手段と、前記地図情報に基づき、移動体の周辺を撮像する撮像部の撮像範囲を制御し、前記撮像部の撮像画像から注意すべき対象物を検出する対象物検出手段と、前記対象物検出手段による検出結果に基づく報知を行う報知手段として前記コンピュータを機能させることを特徴とする。
本発明の好適な実施形態によれば、報知装置は、移動体の周辺を撮像する撮像部と、移動体の現在位置を含む地図情報を取得する地図情報取得部と、前記地図情報に基づき、前記撮像部が撮像する撮像範囲を制御し、前記撮像部の撮像画像から注意すべき対象物を検出する対象物検出部と、前記対象物検出部による検出結果に基づく報知を行う報知部と、を有する。
上記報知装置は、撮像部と、地図情報取得部と、対象物検出部と、報知部とを備える。撮像部は、移動体の周辺を撮像する。地図情報取得部は、移動体の現在位置を含む地図情報を取得する。対象物検出部は、地図情報に基づき、撮像部が撮像する撮像範囲を制御し、撮像画像から注意すべき対象物を検出する。報知部は、対象物検出部による検出結果に基づく報知を行う。この態様により、報知装置は、撮像部の撮像範囲を制御して注意すべき対象物を好適に検出し、当該対象物の存在をユーザに報知して認識させることができる。
上記報知装置の一態様では、報知装置は、前記撮影部の撮像画像を表示部に表示させる表示制御部をさらに有し、前記表示制御部は、前記対象物検出部が検出した対象物を撮像範囲に含む前記撮像部の撮像画像を前記表示部に表示させる。この態様により、報知装置は、注意すべき対象物の存在をユーザに好適に視認させることができる。
上記報知装置の他の一態様では、前記移動体の速度を検出する速度検出部をさらに有し、前記報知部は、前記移動体の速度が所定速度以下の場合に限り、前記報知を行う。この態様により、報知装置は、移動体の直進中などでの不要な報知によりユーザを煩わすのを好適に抑制することができる。
上記報知装置の他の一態様では、前記対象物検出部は、前記移動体の走行道路と交差する道路に進入する際に、前記撮影範囲を最大にした前記撮影画像に基づき、前記対象物を検出する。この態様により、報知装置は、交差点を通過する際にユーザの死角となる位置に存在する対象物の存在を、ユーザに好適に認識させることができる。
上記報知装置の他の一態様では、報知装置は、交差点での前記移動体の進行方向を推定する進行方向推定手段をさらに有し、前記報知部は、前記進行方向推定手段が推定した進行方向に基づき、前記交差点の通過時に実行する前記報知の回数及びタイミングを決定する。この態様により、交差点での右折時と左折時とでそれぞれ適切なタイミングで適切な回数だけ注意喚起に関する報知を行うことができる。
上記報知装置の他の一態様では、前記対象物検出部は、前記移動体の走行道路と交差する道路の歩道又は車線に前記移動体が進入するごとに、前記対象物の検出処理を行い、前記報知部は、前記検出処理の各々に対する検出結果に基づく報知を行う。この態様により、報知装置は、移動体が歩道又は車線に進入するごとに、当該歩道又は車線を移動する対象物を好適に検知し、運転者にその存在を認識させることができる。
上記報知装置の他の一態様では、前記報知部は、前記対象物検出部が検出した前記対象物と前記移動体との相対距離に基づき、前記報知の内容を決定する。この態様により、報知装置は、注意すべき対象物との距離に即して、当該対象物に対する注意喚起のレベルを好適に調整することができる。
上記報知装置の他の一態様では、前記報知部は、前記対象物検出部が検出した前記対象物と前記移動体との接近速度に基づき、前記報知の内容を決定する。この態様により、報知装置は、注意すべき対象物との接近速度に即して、当該対象物に対する注意喚起のレベルを好適に調整することができる。
上記報知装置の他の一態様では、前記表示制御部は、前記表示部に表示させる撮像画像に対して歪み補正を行う。これにより、報知装置は、画角が広い画像を撮影部が取得した場合であっても、歪みのない画像をユーザに視認させることができる。
本発明に係る他の好適な実施形態では、報知装置が実行する制御方法であって、移動体の現在位置を含む地図情報を取得する地図情報取得工程と、前記地図情報に基づき、移動体の周辺を撮像する撮像部の撮像範囲を制御し、前記撮像部の撮像画像から注意すべき対象物を検出する対象物検出工程と、前記対象物検出工程による検出結果に基づく報知を行う報知工程と、を有する。報知装置は、この制御方法を実行することで、撮像部の撮像範囲を制御して注意すべき対象物を好適に検出し、当該対象物の存在をユーザに報知して認識させることができる。
本発明に係るさらに別の実施形態では、コンピュータが実行するプログラムであって、移動体の現在位置を含む地図情報を取得する地図情報取得手段と、前記地図情報に基づき、移動体の周辺を撮像する撮像部の撮像範囲を制御し、前記撮像部の撮像画像から注意すべき対象物を検出する対象物検出手段と、前記対象物検出手段による検出結果に基づく報知を行う報知手段として前記コンピュータを機能させる。コンピュータは、このプログラムを実行することで、撮像部の撮像範囲を制御して注意すべき対象物を好適に検出し、当該対象物の存在をユーザに報知して認識させることができる。好適には、このプログラムは、記憶媒体に記憶される。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例について説明する。
[表示システムの構成]
図1は、本実施例に係る表示システムの概略構成である。表示システムは、ナビゲーション装置1と、カメラ4とを有する。
図1は、本実施例に係る表示システムの概略構成である。表示システムは、ナビゲーション装置1と、カメラ4とを有する。
ナビゲーション装置1は、車両9と共に移動し、カメラ4から取得した画像を表示したり、所定の音声案内を行ったりする。本実施例では、ナビゲーション装置1は、交差点付近において、カメラ4から取得した画像に基づき、運転上注意すべき対象物(「注意対象物Tag」とも呼ぶ。)の検出処理を行う。そして、ナビゲーション装置1は、注意対象物Tagを検出した場合に、所定の報知を行ったり、表示する画像を切り替えたりする。
カメラ4は、車両の正面方向を中心として最大約180度の画角の画像を取得し、取得した画像をナビゲーション装置1へ送信する。カメラ4が生成した画像は、注意対象物Tagの検出処理及びナビゲーション装置1の表示処理に用いられる。カメラ4は、本発明における「撮像部」の一例である。
図2は、180度より小さい画角を有する3台のカメラ4L、4C、4Rから構成されるカメラ4の撮影範囲を示す。図2では、カメラ4Lの撮影範囲を一点鎖線、カメラ4Lの撮影範囲を実線、カメラ4Rの撮影範囲を破線により示している。
図2の例では、カメラ4Lは、車両の左前方に向けられ、カメラ4Cは、車両の正面に向けられ、カメラ4Rは、車両の右前方に向けられている。そして、各カメラ4は、撮影した画像をナビゲーション装置1へ供給する。この場合、ナビゲーション装置1は、各カメラ4から取得した画像を公知の画像処理技術により合成することで、画角が約180度となる広角のパノラマ画像(「広画角画像ILR」とも呼ぶ。)を生成する。以後では、カメラ4Lが撮影した画像を「左側画像IL」、カメラ4Cが撮影した画像を「正面画像IF」、カメラ4Rが撮影した画像を「右側画像IR」と呼ぶ。
なお、図2の例に代えて、カメラ4は、1台の魚眼レンズを備えるカメラにより構成されていてもよい。この場合、ナビゲーション装置1は、魚眼レンズから取得した画像に対して歪み補正処理を行うことで広画角画像ILRを生成する。また、ナビゲーション装置1は、魚眼レンズから取得した画像の一部を切り取って歪み補正処理を行うことで、左側画像IL、右側画像IR、又は正面画像IFを生成する。
[ナビゲーション装置の構成]
図3は、ナビゲーション装置1の概略構成を示す。ナビゲーション装置1は、例えば据置型のナビゲーション装置や経路案内を行う携帯端末であって、図3に示すように、自立測位装置10、GPS受信機18、システムコントローラ20、ディスクドライブ31、データ記憶ユニット36、通信用インタフェース37、通信装置38、表示ユニット40、音声出力ユニット50及び入力装置60を備える。
図3は、ナビゲーション装置1の概略構成を示す。ナビゲーション装置1は、例えば据置型のナビゲーション装置や経路案内を行う携帯端末であって、図3に示すように、自立測位装置10、GPS受信機18、システムコントローラ20、ディスクドライブ31、データ記憶ユニット36、通信用インタフェース37、通信装置38、表示ユニット40、音声出力ユニット50及び入力装置60を備える。
自立測位装置10は、加速度センサ11、角速度センサ12及び距離センサ13を備える。加速度センサ11は、例えば圧電素子からなり、車両の加速度を検出し、加速度データを出力する。角速度センサ12は、例えば振動ジャイロからなり、車両の方向変換時における車両の角速度を検出し、角速度データ及び相対方位データを出力する。距離センサ13は、車両の車輪の回転に伴って発生されているパルス信号からなる車速パルスを計測する。
GPS受信機18は、複数のGPS衛星から、測位用データを含む下り回線データを搬送する電波19を受信する。測位用データは、緯度及び経度情報等から車両の絶対的な位置を検出するために用いられる。
システムコントローラ20は、インタフェース21、CPU(Central Processing Unit)22、ROM(Read Only Memory)23及びRAM(Random Access Memory)24を含んでおり、ROM23などに記憶された制御プログラムを実行することで、ナビゲーション装置1全体の制御を行う。本実施例では、システムコントローラ20は、注意対象物Tagの検出に基づく報知処理(単に「報知処理」とも呼ぶ。)と、カメラ4から取得した画像に基づくディスプレイ44の表示切替処理(単に「表示切替処理」とも呼ぶ。)を行う。
具体的に、報知処理では、システムコントローラ20は、交差点に所定距離以内に近付いたと判断した場合、広画角画像ILRを生成し、広画角画像ILRから注意対象物Tagを検出する。そして、システムコントローラ20は、検出した注意対象物Tagと車両9との距離(「対象物距離Dtag」とも呼ぶ。)等に基づき、注意喚起の報知内容を決定し、音声出力ユニット50により音声出力する。また、表示切替処理では、システムコントローラ20は、注意対象物Tagの検出結果に応じて、ディスプレイ44に広画角画像ILRを表示させたり、左側画像IL又は右側画像IRを表示させたりする。システムコントローラ20は、本発明における「地図情報取得部」、「対象物検出部」、「報知部」、「表示制御部」及びプログラムに基づき動作する「コンピュータ」の一例である。
インタフェース21は、加速度センサ11、角速度センサ12及び距離センサ13並びにGPS受信機18とのインタフェース動作を行う。そして、これらから、車速パルス、加速度データ、相対方位データ、角速度データ、GPS測位データ、絶対方位データ等をシステムコントローラ20に入力する。
システムコントローラ20、CD−ROMドライブ又はDVD−ROMドライブなどのディスクドライブ31、データ記憶ユニット36、通信用インタフェース37、表示ユニット40、音声出力ユニット50及び入力装置60は、バスライン30を介して相互に接続されている。
ディスクドライブ31は、システムコントローラ20の制御の下、CD又はDVDといったディスク33から、音楽データ、映像データなどのコンテンツデータを読み出し、出力する。なお、ディスクドライブ31は、CD−ROMドライブ又はDVD−ROMドライブのうち、いずれか一方としてもよいし、CD及びDVDコンパチブルのドライブとしてもよい。
データ記憶ユニット36は、例えば、HDDなどにより構成され、地図データなどのナビゲーション処理に用いられる各種データを記憶するユニットである。地図データは、道路に相当するリンクと、道路の接続部分(交差点)に相当するノードとにより表された道路データや、各施設に関する施設情報などを含む。
通信装置38は、例えば、FMチューナやビーコンレシーバ、携帯端末や専用の通信モジュールなどにより構成され、通信用インタフェース37を介して、VICS(登録商標、Vehicle Information Communication System)センタから配信される渋滞や交通情報などの道路交通情報、その他の情報を受信する。
表示ユニット40は、システムコントローラ20の制御の下、各種表示データをディスプレイなどの表示装置に表示する。具体的には、システムコントローラ20は、データ記憶ユニット36から地図データを読み出す。表示ユニット40は、システムコントローラ20によってデータ記憶ユニット36から読み出された地図データなどを表示画面上に表示する。この場合、表示ユニット40は、ユーザ入力に基づき、表示させる地図の縮尺を適宜変更する。
表示ユニット40は、バスライン30を介してCPU22から送られる制御データに基づいて表示ユニット40全体の制御を行うグラフィックコントローラ41と、VRAM(Video RAM)等のメモリからなり即時表示可能な画像情報を一時的に記憶するバッファメモリ42と、グラフィックコントローラ41から出力される画像データに基づいて、液晶、CRT(Cathode Ray Tube)等のディスプレイ44を表示制御する表示制御部43と、ディスプレイ44とを備える。ディスプレイ44は、画像表示部として機能し、例えば対角5〜10インチ程度の液晶表示装置等からなり、車内のフロントパネル付近に装着される。
音声出力ユニット50は、システムコントローラ20の制御の下、CD−ROMドライブ31又はDVD−ROM32、若しくはRAM24等からバスライン30を介して送られる音声デジタルデータのD/A(Digital to Analog)変換を行うD/Aコンバータ51と、D/Aコンバータ51から出力される音声アナログ信号を増幅する増幅器(AMP)52と、増幅された音声アナログ信号を音声に変換して車内に出力するスピーカ53とを備えて構成されている。
入力装置60は、各種コマンドやデータを入力するための、キー、スイッチ、ボタン、リモコン、音声入力装置等から構成されている。入力装置60は、車内に搭載された当該車載用電子システムの本体のフロントパネルやディスプレイ44の周囲に配置される。また、ディスプレイ44がタッチパネル方式の場合、ディスプレイ44の表示画面上に設けられたタッチパネルも入力装置60として機能する。
[処理フロー]
図4は、本実施例における報知処理及び表示切替処理の手順を示すフローチャートである。システムコントローラ20は、図4のフローチャートの処理を、繰り返し実行する。
図4は、本実施例における報知処理及び表示切替処理の手順を示すフローチャートである。システムコントローラ20は、図4のフローチャートの処理を、繰り返し実行する。
まず、システムコントローラ20は、GPS受信機18の出力等に基づき、自車位置を検出する(ステップS101)。また、システムコントローラ20は、カメラ4Cから取得した正面画像IFをディスプレイ44に表示させる。
次に、システムコントローラ20は、車両9が交差点に接近したか否か判定する(ステップS102)。この場合、システムコントローラ20は、データ記憶ユニット36に記憶された地図データを参照し、自車位置と最も近い交差点との距離が所定距離以内に縮まったか否か判定する。そして、システムコントローラ20は、車両9が交差点に接近したと判断した場合(ステップS102;Yes)、広画角画像ILRを取得する(ステップS103)。この場合、システムコントローラ20は、各カメラ4から取得した画像に基づき、広画角画像ILRを生成する。一方、システムコントローラ20は、交差点に近付いていないと判断した場合(ステップS102;No)、引き続き、ステップS101の処理を実行する。
次に、ステップS104では、システムコントローラ20は、広画角画像ILRから注意対象物Tagが検出されたか否か判定する(ステップS104)。この場合、システムコントローラ20は、注意対象物Tagとして、例えば、歩行者、自転車、車、バイク等の存在の有無を判定する。そして、システムコントローラ20は、注意対象物Tagを検出した場合(ステップS104;Yes)、ステップS105〜ステップS108の処理を実行する。一方、システムコントローラ20は、注意対象物Tagを検出できなかった場合(ステップS104;No)、注意喚起の報知を行うことなくフローチャートの処理を終了する。
次に、ステップS105では、システムコントローラ20は、音声出力ユニット50を制御することで、注意喚起の報知を行う(ステップS105)。この場合、システムコントローラ20は、対象物距離Dtag等に応じて、注意喚起の内容を決定する。具体的な注意喚起の内容については後述する。これにより、システムコントローラ20は、注意対象物Tagの存在を好適に運転者に認識させ、注意対象物Tagとの衝突等を確実に抑制する。
そして、システムコントローラ20は、注意対象物Tagが存在する方向等に応じて、ディスプレイ44に表示させる画像を正面画像IFから適宜切り替える(ステップS106)。これにより、具体的な切替方法については後述する。これにより、システムコントローラ20は、注意対象物Tagをディスプレイ44により好適に視認させる。
次に、システムコントローラ20は、GPS受信機18の出力等に基づき、車両9が交差点を通り過ぎたか否か判定する(ステップS107)。そして、システムコントローラ20は、交差点を通り過ぎたと判断した場合(ステップS107;Yes)、ディスプレイ44を通常の表示に戻す(ステップS108)。即ち、この場合、システムコントローラ20は、ディスプレイ44に正面画像IFを再び表示させる。
[報知処理及び表示切替処理の具体例]
次に、システムコントローラ20が図4のステップS105で実行する報知処理及びステップS106で実行する表示切替処理の具体例について、図5を参照して説明する。
次に、システムコントローラ20が図4のステップS105で実行する報知処理及びステップS106で実行する表示切替処理の具体例について、図5を参照して説明する。
図5(A)は、システムコントローラ20が報知処理及び表示切替処理で参照するテーブルの第1の例である。図5(A)のテーブルでは、注意喚起のレベルが2段階に分けられており、システムコントローラ20は、注意対象物Tagの種類及び対象物距離Dtagに基づき、注意喚起のレベルを決定する。なお、図5の例では、システムコントローラ20は、例えば、公知の画像認識技術に基づき、歩行者、自転車、車、またはバイクを注意対象物Tagとして検出する。また、システムコントローラ20は、注意対象物Tagを検出した場合に、カメラ4から取得した画像又は/及び図示しないレーダの出力等に基づき、対象物距離Dtagを測定する。
図5(A)に示すテーブルは、音声出力の内容を示す「報知内容」の項目と、検出した注意対象物Tagの種類を示す「注意対象物」の項目と、対象物距離Dtagを示す「対象物距離」の項目と、表示切替の態様を示す「表示切替態様」の項目とを有する。
図5(A)の例では、システムコントローラ20は、注意対象物Tagが歩行者のときには対象物距離Dtagが「15m」未満の場合、注意対象物Tagが自転車のときには対象物距離Dtagが「30m」未満の場合、注意対象物Tagが車又はバイクのときには対象物距離Dtagが「50m」未満の場合に、注意対象物Tagへの注意喚起の必要性及び緊急性が高いと判断し、注意喚起のレベルを高くする。具体的には、この場合、システムコントローラ20は、「緊急停止ください」と音声出力ユニット50により音声出力すると共に、検出した注意対象物Tagを運転者に視認させるため、ディスプレイ44に表示させる画像を、広画角画像ILRに切り替える。なお、システムコントローラ20は、この場合、広画角画像ILRをディスプレイ44に表示させる代わりに、検出した注意対象物Tagを撮影したカメラ4の画像(即ち左側画像IL又は/及び右側画像IR)を表示させてもよい。
一方、図5(A)の例において、システムコントローラ20は、注意対象物Tagが歩行者のときには対象物距離Dtagが「15m」以上の場合、注意対象物Tagが自転車のときには対象物距離Dtagが「30m」以上の場合、注意対象物Tagが車又はバイクのときには対象物距離Dtagが「50m」以上の場合に、注意対象物Tagへの注意喚起の必要性又は緊急性が低いと判断し、注意喚起のレベルを低くする。具体的には、この場合、システムコントローラ20は、「徐行運転により周囲をご確認ください」と音声出力ユニット50により音声出力する。また、この場合、システムコントローラ20は、検出した注意対象物Tagを運転者に視認させる必要性は低いと判断し、ディスプレイ44の表示切替を行わない。
図5(B)は、システムコントローラ20が報知処理及び表示切替処理で参照するテーブルの第2の例である。図5(B)のテーブルでは、図5(A)のテーブルと同様に、注意喚起のレベルが2段階に分けられている。そして、システムコントローラ20は、注意対象物Tagの種類及び対象物距離Dtagに加え、自車に対する注意対象物Tagの接近速度(単に「接近速度Vtag」とも呼ぶ。)に基づき、注意喚起のレベルを決定する。ここで、システムコントローラ20は、注意対象物Tagに対する接近速度Vtagを、所定時間内における対象物距離Dtagの時間変化を監視することで算出する。なお、図5(B)では、説明の便宜上、注意対象物Tagの種類、対象物距離Dtag、及び接近速度Vtagの想定され得る組合せのうち、一部の組合せについてのみ記載している。
図5(B)の例では、システムコントローラ20は、注意対象物Tagが歩行者のときには対象物距離Dtagが「20m」未満であって接近速度Vtagが「5km/h」未満の場合に、注意喚起のレベルを高く設定する。具体的には、この場合、システムコントローラ20は、注意対象物Tagへの注意喚起の必要性及び緊急性が特に高いと判断し、「緊急停止ください」と音声出力ユニット50により音声出力させると共に、検出した注意対象物Tagを運転者に視認させるため、ディスプレイ44に広画角画像ILRを表示させる。同様に、システムコントローラ20は、注意対象物Tagが自転車のときには対象物距離Dtagが「30m」未満であって接近速度Vtagが「5km/h」未満の場合、又は、注意対象物Tagが車又はバイクのときには対象物距離Dtagが「50m」未満であって接近速度Vtagが「30km/h」未満の場合に、注意喚起のレベルを高く設定する。なお、システムコントローラ20は、これらの場合、広画角画像ILRの代わりに、検出した注意対象物Tagを撮影したカメラ4の画像(即ち左側画像IL又は/及び右側画像IR)を表示させてもよい。
一方、図5(B)の例において、システムコントローラ20は、注意対象物Tagが歩行者のときには対象物距離Dtagが「20m」未満であって接近速度Vtagが「5km/h」以上の場合、注意喚起のレベルを低く設定する。具体的には、この場合、システムコントローラ20は、注意対象物Tagへの注意喚起の必要性又は緊急性が低いと判断し、「徐行運転により周囲をご確認ください」と音声出力ユニット50により音声出力する。また、システムコントローラ20は、検出した注意対象物Tagを運転者に視認させる必要性は低いと判断し、ディスプレイ44の表示切替を行わない。同様に、システムコントローラ20は、注意対象物Tagが自転車のときには対象物距離Dtagが「30m」未満であって接近速度Vtagが「5km/h」以上の場合、注意対象物Tagが車又はバイクのときには対象物距離Dtagが「50m」以上であって接近速度Vtagが「30km/h」以上の場合には、注意喚起のレベルを低く設定する。
以上説明したように、本実施例に係るナビゲーション装置1は、カメラ4と、地図データを記憶するデータ記憶ユニット36と、システムコントローラ20と、表示ユニット40と、音声出力ユニット50とを有する。システムコントローラ20は、現在位置が交差点に近付いた場合に、カメラ4が撮像する撮像範囲が最大となる広画角画像ILRから注意すべき注意対象物Tagを検出する。そして、システムコントローラ20は、注意対象物Tagの検出結果に基づく報知を音声出力ユニット50により行うと共に、注意対処物Tagが表示されるようにディスプレイ44の画像を切り替える。この態様により、ナビゲーション装置1は、カメラ4の撮像範囲を制御して注意対象物Tagを好適に検出し、当該注意対象物Tagの存在をユーザに報知して認識させることができる。
なお、図5(A)、(B)に記載の報知内容、注意対象物Tag、対象距離Dtag、接近速度Vtag及び表示切替態様の組合せは一例であり、本発明が適用可能な組合せはこれに限定されない。また、図5(A)、(B)に示す内容は、ユーザ設定に基づき変更可能であってもよい。この場合、システムコントローラ20は、入力装置60へのユーザ入力に基づき、図5に示す内容の変更を受け付ける。
[変形例]
以下、実施例の各変形例について説明する。なお、これらの各変形例は、組み合わせて上述の実施例に適用してもよい。
以下、実施例の各変形例について説明する。なお、これらの各変形例は、組み合わせて上述の実施例に適用してもよい。
(変形例1)
システムコントローラ20は、右左折すべき交差点に近付いた場合、当該交差点の通過時に報知処理及び表示切替処理を複数回行ってもよい。このとき、好適には、システムコントローラ20は、車両が交差点で右折するか又は左折するかに応じて報知処理及び表示切替処理のタイミングを設定するとよい。
システムコントローラ20は、右左折すべき交差点に近付いた場合、当該交差点の通過時に報知処理及び表示切替処理を複数回行ってもよい。このとき、好適には、システムコントローラ20は、車両が交差点で右折するか又は左折するかに応じて報知処理及び表示切替処理のタイミングを設定するとよい。
この場合、システムコントローラ20は、車両9からCANなどの所定の通信プロトコルを用いて方向指示器の情報を取得することで、接近した交差点での進行方向を認識する。そして、システムコントローラ20は、交差点で車両9が左折すると判断した場合、車両9が進入する道路の歩道及び車両9が合流する左折レーンへの各進入時にそれぞれ報知処理及び表示切替処理を行う。一方、システムコントローラ20は、交差点で車両9が右折すると判断した場合、車両9が進入する道路の歩道への進入時と左折レーンへの進入時と右折レーンへの進入時とでそれぞれ報知処理及び表示切替処理を行う。即ち、システムコントローラ20は、走行中の道路と交差する道路の歩道又はレーン(車線)の各々に車両9が進入するごとに、図4のステップS105の報知処理及びステップS106の表示切替処理を実行する。この場合、例えば、システムコントローラ20は、走行道路と交差する道路の歩道又は車線への進入を、GPS受信機18の出力に基づく現在位置情報とデータ記憶ユニット36が記憶する道路データとに基づき認識する。
図6(A)〜(C)は、交差点で車両9が右折する際の報知処理及び表示切替処理の概要を示す。図6(A)〜(C)において、範囲40〜42は、ディスプレイ44による表示対象範囲を示す。
図6(A)の例では、車両9は、歩道30に進入する直前の位置に存在する。この場合、システムコントローラ20は、約180度の画角に基づく広画角画像ILRを対象に注意対象物Tagの検出処理を行い、注意対象物Tagの検出結果に応じて、図5(A)又は図5(B)のテーブルを参照し、報知処理及び表示切替処理を行う。図6(A)の例では、システムコントローラ20は、歩道30に歩行者が存在することを検出し、歩道30の状況を視認させるため、広画角画像ILRをディスプレイ44に表示させている。
図6(B)の例では、車両9は、歩道30を通過し、図の左方向を進行方向とする左折レーン31に進入する直前の位置に存在する。この場合、システムコントローラ20は、左折レーン31を走行する接近車両を注意対象物Tagとして検知し、左レーン31の状況を視認させるため、右側画像IRをディスプレイ44に表示させる。なお、この場合、システムコントローラ20は、左折レーン31を通る車両を特に警戒すべきことから、右側画像IRを対象に注意対象物Tagの検出処理を行ってもよい。
また、図6(C)の例では、車両9は、左折レーン31を通過し、図の右方向を進行方向とする右折レーン32に進入する直前の位置に存在する。この場合、システムコントローラ20は、右折レーン32を走行する接近車両を注意対象物Tagとして検知し、右レーン32の状況を視認させるため、左側画像ILをディスプレイ44に表示させる。なお、この場合、システムコントローラ20は、右折レーン32を通る車両を特に警戒すべきことから、左側画像ILを対象に注意対象物Tagの検出処理を行い、注意対象物Tagの検出結果行ってもよい。
なお、車両9が左折する場合、車両9は、歩道30及び左折レーン31に進入し、右折レーン32には進入しないことから、システムコントローラ20は、図6(A)及び図6(B)に相当する処理を実行する。
このように、システムコントローラ20は、右左折する道路の歩道又はレーンの各々に車両9が進入するごとに、報知処理及び表示切替処理を実行することで、運転者に好適に注意喚起を行うことができる。なお、システムコントローラ20は、目的地を指定した案内ルートが設定されている場合には、方向指示器の情報によらずに、案内ルートの情報に基づき、交差点での進行方向を推定してもよい。また、図6の例では、図5(A)又は図5(B)のテーブルを参照して報知処理及び表示切替処理を行う場合について説明したが、図5(A)、(B)に記載の報知内容、注意対象物Tag、対象距離Dtag、接近速度Vtag及び表示切替態様の組合せは一例であり、本変形例に適用可能な組合せはこれに限定されない。
(変形例2)
システムコントローラ20は、車両9の走行速度に応じて、報知処理及び表示切替処理の実行の有無を判定してもよい。
システムコントローラ20は、車両9の走行速度に応じて、報知処理及び表示切替処理の実行の有無を判定してもよい。
例えば、システムコントローラ20は、車両9が交差点に接近した場合に、距離センサ13の出力に基づき、車両9の走行速度を認識し、走行速度が所定の閾値よりも高い場合には、報知処理及び表示切替処理を実行しない。これにより、システムコントローラ20は、信号表示に基づき車両9が直進する場合などに、不要な注意喚起や表示切替に起因した不快感を運転者に与えるのを防ぐ。一方、システムコントローラ20は、走行速度が所定の閾値以下の場合には、図4のフローチャートに基づき報知処理及び表示切替処理を実行することで、右左折時等での注意対象物Tagに対する注意喚起を行う。
(変形例3)
システムコントローラ20は、現在の時間帯や天候に基づき、報知内容や図5(A)、(B)に示すテーブル内の対象物距離Dtag等の閾値を変更してもよい。
システムコントローラ20は、現在の時間帯や天候に基づき、報知内容や図5(A)、(B)に示すテーブル内の対象物距離Dtag等の閾値を変更してもよい。
例えば、システムコントローラ20は、周囲が明るい昼の時間帯と、周囲が暗い夜の時間帯とで、それぞれの時間帯に適した内容の報知を行う。また、システムコントローラ20は、夜の時間帯では昼の時間帯よりも警戒が必要であることから、夜の時間帯では昼の時間帯よりも、注意喚起のレベルを高く設定しやすくなるように、対象物距離Dtag等の閾値を設定する。例えば、図5(A)の例では、システムコントローラ20は、夜の時間帯では、「対象物距離」の欄の各数値を所定率又は所定数だけ大きくすることで、「緊急停止ください」の報知及び表示切替が行われやすくする。同様に、システムコントローラ20は、図示しない雨滴センサの出力やサーバ装置から取得した気候情報に基づき、雨又は雪であると判断した場合には、晴れや曇りの場合よりも、注意喚起のレベルを高く設定しやすくなるように、対象物距離Dtag等の閾値を設定する。
本変形例によれば、ナビゲーション装置1は、時間帯や気候に応じた適切な注意喚起等を行うことができる。
(変形例4)
ナビゲーション装置1は、正面画像IF、右側画像IR、左側画像ILを合成した広画角画像ILRに基づき注意対象物Tagの検出を行う代わりに、広画角画像ILRの元となる正面画像IF、右側画像IR、及び左側画像ILを対象に注意対象物Tagの検出処理を行ってもよい。
ナビゲーション装置1は、正面画像IF、右側画像IR、左側画像ILを合成した広画角画像ILRに基づき注意対象物Tagの検出を行う代わりに、広画角画像ILRの元となる正面画像IF、右側画像IR、及び左側画像ILを対象に注意対象物Tagの検出処理を行ってもよい。
(変形例5)
システムコントローラ20は、音声出力ユニット50による音声出力により報知を行う代わりに、報知すべき内容をディスプレイ44に表示させてもよい。
システムコントローラ20は、音声出力ユニット50による音声出力により報知を行う代わりに、報知すべき内容をディスプレイ44に表示させてもよい。
(変形例6)
図4の説明では、システムコントローラ20は、交差点に接近していない場合等の通常時に、正面画像IFをディスプレイ44に表示させていた。これに代えて、システムコントローラ20は、上述の通常時には、正面画像IF以外の任意の画面(例えばCGの地図画面等)を表示していてもよい。
図4の説明では、システムコントローラ20は、交差点に接近していない場合等の通常時に、正面画像IFをディスプレイ44に表示させていた。これに代えて、システムコントローラ20は、上述の通常時には、正面画像IF以外の任意の画面(例えばCGの地図画面等)を表示していてもよい。
1 ナビゲーション装置
4(4L、4C、4R) カメラ
9 車両
10 自立測位装置
12 GPS受信機
20 システムコントローラ
22 CPU
36 データ記憶ユニット
38 通信装置
40 表示ユニット
44 ディスプレイ
50 音声出力ユニット
60 入力装置
4(4L、4C、4R) カメラ
9 車両
10 自立測位装置
12 GPS受信機
20 システムコントローラ
22 CPU
36 データ記憶ユニット
38 通信装置
40 表示ユニット
44 ディスプレイ
50 音声出力ユニット
60 入力装置
Claims (1)
- 移動体の周辺を撮像する撮像部と、
前記移動体の現在位置を含む地図情報を取得する地図情報取得部と、
前記地図情報に基づき、前記撮像部が撮像する撮像範囲を制御し、前記撮像部の撮像画像から注意すべき対象物を検出する対象物検出部と、
前記対象物検出部による検出結果に基づく報知を行う報知部と、
を有することを特徴とする報知装置。
Priority Applications (3)
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