JP2021162282A - 蒸発器 - Google Patents

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Abstract

【課題】伝熱管群の熱交換効率を向上させることを目的とする。
【解決手段】蒸発器10は、蒸発した冷媒を排出する冷媒出口管16を有する圧力容器11と、圧力容器11に収容され、内部に被冷却水が流通する複数の液膜用伝熱管15aを有する液膜式伝熱管群15と、上方から液膜式伝熱管群15へ液相の冷媒を供給する冷媒トレイ13と、液膜式伝熱管群15を側方から覆う邪魔板17と、液膜式伝熱管群15を上方から覆う吹上防止板18と、を備えている。邪魔板17と吹上防止板18との間には隙間Gが形成されている。
【選択図】図2

Description

本開示は、蒸発器に関するものである。
冷凍機で用いられる蒸発器として、内部に被冷却媒体が流通する伝熱管群に対して、上方から液相の冷媒を供給する液膜式の蒸発器が知られている。液膜式の蒸発器では、伝熱管群において、冷媒を好適に蒸発させることを目的として、伝熱管群の上方や側方に板状の部材を設ける場合がある(例えば、特許文献1)。
特許文献1には、チューブ束のチューブ間での蒸気冷媒又は液体及び蒸気冷媒の横断流れを実質上阻止するようにチューブ束の上方に位置するフードと、フードの上方端部の両端からシェルの下方部分の方へ延びる壁と、を備える蒸発器が記載されている。
特表2008−516187号公報
特許文献1の蒸発器は、チューブ束の上方に位置するフードの端部と、チューブ束の側方に位置する壁の上端とが接続されている。すなわち、特許文献1の蒸発器は、フードと壁との間に上方が閉鎖された空間が形成され、この空間にチューブ束が配置されている。このような構成では、供給される冷媒のフラッシュガス及びチューブ束で蒸発した冷媒が、チューブ束が設けられた空間から排出される際に、冷媒の大部分がチューブ同士の間を通過することとなるので、抵抗(圧力損失)が大きくなる。このため、該空間の圧力が上昇する。チューブ側が配置された空間の圧力が上昇すると、チューブ束の表面で冷媒が蒸発し難くなる。したがって、チューブ束の熱交換効率が低下し、蒸発器の性能が低下してしまう可能性があった。
また、フードの端部と壁の上端とが接続されている特許文献1に記載の蒸発器は、チューブで蒸発した冷媒が空間の外部へ流出する際に、空間の下端を通過するルートしかない。このような場合には、空間の下端(すなわち、壁の下端近傍)において、圧力容器の出口へ向かう気化冷媒の流速が速くなる。これにより、圧力容器の外部へ排出される気相の冷媒が、液相の冷媒を同伴する現象(いわゆるキャリーオーバー)が発生し易くなってしまう可能性があった。
本開示は、このような事情に鑑みてなされたものであって、伝熱管群の熱交換効率を向上させることができる蒸発器を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本開示の蒸発器は以下の手段を採用する。
本開示の一態様に係る蒸発器は、蒸発した冷媒を外部へ排出する冷媒出口が設けられ、外殻を為す筐体と、前記筐体に収容され内部に被冷却媒体が流通する複数の液膜用伝熱管を有する液膜式伝熱管群と、前記筐体に収容され、上方から前記液膜式伝熱管群へ液相の冷媒を供給する冷媒供給部と、前記液膜式伝熱管群を側方から覆う側方板部と、前記液膜式伝熱管群を上方から覆う上方板部と、を備え、前記側方板部と前記上方板部との間には隙間が形成されている。
本開示によれば、伝熱管群の熱交換効率を向上させることができる。
本開示の第1実施形態に係る蒸発器を示す斜視図である。 本開示の第1実施形態に係る蒸発器を示す模式的な縦断面図である。 本開示の第2実施形態に係る蒸発器を示す模式的な縦断面図である。 図3の変形例を示す模式的な縦断面図である。 図3の変形例を示す模式的な縦断面図である。 図3の変形例を示す模式的な縦断面図である。 図3の変形例を示す模式的な縦断面図である。 本開示の第3実施形態に係る蒸発器を示す模式的な縦断面図である。 図8の変形例を示す模式的な縦断面図である。 本開示の第4実施形態に係る蒸発器を示す模式的な縦断面図である。 図10の変形例を示す模式的な縦断面図である。 図10の変形例を示す模式的な縦断面図である。 本開示の第5実施形態に係る蒸発器を示す模式的な斜視図である。 本開示の第5実施形態に係る蒸発器を示す模式的な縦断面図である。 図13の変形例を示す模式的な斜視図である。
以下に、本開示に係る蒸発器の一実施形態について、図面を参照して説明する。
〔第1実施形態〕
以下、本開示の第1実施形態について、図1及び図2を用いて説明する。なお、以下の説明及び図面では、鉛直上下方向をZ軸方向とし、伝熱管の延在する方向をX軸方向とし、Z軸方向及びX軸方向と直交する方向をY軸方向として説明する。
本実施形態に係る蒸発器10は、ターボ冷凍装置に適用される。ターボ冷凍装置は、冷媒を圧縮するターボ圧縮機(図示省略)と、ターボ圧縮機で圧縮された冷媒を凝縮する凝縮器(図示省略)と、凝縮器で凝縮された冷媒を膨張させる膨張弁(図示省略)と、膨張弁で膨張された冷媒を蒸発させる蒸発器等を備えて、ユニット状に構成されている。各装置は、冷媒が流通する配管によって接続されている。冷媒としては、例えば、最高圧力0.2MPaG未満で使用されるR1233zd等の低圧冷媒当が用いられる。なお、適用可能な冷媒は、低圧冷媒に限定されない。例えば、冷媒として、高圧冷媒を用いてもよい。
図1及び図2に示すように、蒸発器10は、外殻を為す圧力容器(筐体)11と、圧力容器11の内部へ冷媒を導入する冷媒入口管12と、冷媒入口管12の下方に設けられる冷媒トレイ(冷媒供給部)13と、圧力容器11の下部に貯留される液相の冷媒に浸漬している満液式伝熱管群14と、圧力容器11の下部に貯留される液相の冷媒の液面S(図2及び図3参照)よりも上方に設けられる液膜式伝熱管群15と、蒸発した冷媒を圧力容器11から排出する冷媒出口管(冷媒出口)16と、液膜式伝熱管群15を側方から覆う邪魔板(側方板部)17と、液膜式伝熱管群15を上方から覆う吹上防止板(上方板部)18と、を有している。なお、図1では、図示の関係上、圧力容器11及び満液式伝熱管群14及び冷媒出口管16を省略して図示している。
圧力容器11は、図2に示すように、中心軸線がX軸方向に沿って延在する円筒部11aと、該円筒部11aの中心軸線に沿う方向(X軸方向)の両端部を閉鎖する2枚の管板(図示省略)とを一体的に有する。円筒部11aは、中心軸線が略水平となるように配置されている。各管板は、円盤状の板材である。また、圧力容器11の下部には液相の冷媒が貯留している。以下では、液相の冷媒が貯留されている領域を貯留部11cと称する。
なお、以下の説明において、単に「内側」及び「外側」と称した場合には、円筒部11aの中心軸線を基準とした「内側」及び「外側」を意味する。すなわち、「内側」は、円筒部11aの中心軸線側を意味し、「外側」は、円筒部11aの内周面側を意味する。
冷媒入口管12は、図1及び図2に示すように、上下方向に延びる円筒状の部材であって、略直線状に形成されている。冷媒入口管12は、円筒部11aの上部を上下方向に貫通するように設けられている。冷媒入口管12は、円筒部11aのX軸方向の略中央に設けられている。冷媒入口管12は、蒸発器10と膨張弁とを接続する配管(図示省略)と接続されている。すなわち、膨張弁で膨張した冷媒は、冷媒入口管12を介して、圧力容器11の内部へ導かれる。
冷媒トレイ13は、略矩形板状の部材である。冷媒トレイ13は、圧力容器11の内部の上部に、板面が略水平となるように配置されている。また、冷媒トレイ13は、冷媒入口管12の下端と板面が対向するように設けられた。冷媒トレイ13は、Y軸方向の両端部が圧力容器11の円筒部11aの内周面から所定距離だけ離間して配置されている。また、冷媒トレイ13は、圧力容器11のX軸方向の略全域に亘って設けられている。冷媒トレイ13のX軸方向の両端部は、各々、菅板に固定されている。冷媒トレイ13には、上下方向に貫通する多数の孔が形成されている。多数の孔は、冷媒トレイ13の略全域に形成されている。冷媒入口管12から吐出された液冷媒は、冷媒トレイ13上に排出される。冷媒トレイ13に排出された冷媒は、冷媒トレイ13の上面を流れ、その後に多数の孔を通って下方へ落下する。このようにして、冷媒トレイ13は、冷媒入口管12から供給された冷媒をX軸方向及びY軸方向へ分配している。
満液式伝熱管群14は、図2に示すように、圧力容器11に収容されている。また、満液式伝熱管群14は、貯留部11cに貯留されている冷媒に浸漬している。すなわち、貯留する冷媒の液面Sよりも下方に配置されている。満液式伝熱管群14は、X軸方向に沿って延在する複数の満液用伝熱管14aを有する。複数の満液用伝熱管14aは、略平行に配置されている。複数の満液用伝熱管14aは、上下方向(Z軸方向)及びY軸方向に所定の間隔で並んで配置されている。詳細には、複数の満液用伝熱管14aは、上下方向に複数段並んでいるとともに、Y軸方向に複数列並んでいる。各満液用伝熱管14aの内部には、被冷却媒体としての水(以下、「被冷却水」と称する)が流通している。また、各満液用伝熱管14aは、直線状に形成されている。また、各満液用伝熱管14aは、圧力容器11のX軸方向の一端から他端まで延びていて、各管板を貫通している。
液膜式伝熱管群15は、図1及び図2に示すように、圧力容器11に収容されている。液膜式伝熱管群15は、貯留する冷媒の液面Sよりも上方に配置されている。液膜式伝熱管群15は、X軸方向に沿って延在する複数の液膜用伝熱管15aを有する。複数の液膜用伝熱管15aは、略平行に配置されている。複数の液膜用伝熱管15aは、上下方向(Z軸方向)及びY軸方向に所定の間隔で並んで配置されている。詳細には、複数の液膜用伝熱管15aは、上下方向に複数段並んでいるとともに、Y軸方向に複数列並んでいる。各液膜用伝熱管15aの内部には、被冷却媒体としての水が流通している。また、各液膜用伝熱管15aは、直線状に形成されている。また、各液膜用伝熱管15aは、圧力容器11のX軸方向の一端から他端まで延びていて、各管板を貫通している。
冷媒出口管16は、図2に示すように、Z軸方向に対して傾斜するように延びる円筒状の部材である。冷媒出口管16は、円筒部11aの上部に形成された開口と連通するように設けられている。冷媒出口管16は、円筒部11aのX軸方向の端部に設けられている。すなわち、冷媒出口管16は、圧力容器11の管板の近傍に設けられている。蒸発器10で蒸発した冷媒は、冷媒出口管16を介して、圧力容器11の外部へ排出される。冷媒出口管16は、邪魔板17よりも上方に設けられている。
邪魔板17は、板面が鉛直面となるように配置された平板状の部材である。邪魔板17は、液膜式伝熱管群15の両側方に配置されている。すなわち、邪魔板17は、液膜式伝熱管群15のY軸方向の外側に配置されている。各邪魔板17は、板面が液膜式伝熱管群15に対向するように、配置されている。邪魔板17は、冷媒トレイ13のY軸方向の両端部から近傍から下方へ所定距離延びている。邪魔板17の下端は、液膜式伝熱管群15の下端よりも上方に位置している。詳細には、邪魔板17は、液膜式伝熱管群15の下端部を除くZ軸方向の略全域を側方から覆っている。
邪魔板17の上端は、吹上防止板18の下方に位置している。邪魔板17の上端と吹上防止板18との間には隙間Gが形成されている。
また、邪魔板17は、液膜式伝熱管群15に沿って、圧力容器11のX軸方向の略全域に亘って延在している。なお、邪魔板17は、X軸方向の一部のみに設けてもよい。
吹上防止板18は、板面が水平面となるように配置された平板状の平板部18aと、平板部18aのY軸方向の両端部から曲折して斜め下方に延びる傾斜部18bと、を有している。吹上防止板18は、冷媒トレイ13の上方に配置されている。吹上防止板18は、邪魔板17から離間して配置される。吹上防止板18の平板部18aのX軸方向及びY軸方向の中央部には、冷媒入口管12が貫通している。傾斜部18bの下端は、邪魔板17の上方に位置している。傾斜部18bの下端と邪魔板17の上端との間には、隙間Gが形成されている。また、吹上防止板18は、液膜式伝熱管群15に沿って、圧力容器11のX軸方向の略全域に亘って延在している。なお、吹上防止板18は、X軸方向の一部のみに設けてもよい。
以上のように構成された蒸発器10において、冷媒は以下のように流通する。
図1に示すように、蒸発器10では、冷媒入口管12から圧力容器11の内部に流入する。圧力容器11内に流入した冷媒は、冷媒トレイ13によって圧力容器11のX軸方向及びY軸方向に分散した後、冷媒トレイ13に形成された多数の孔を通過して下方へ落下する。冷媒トレイ13から落下した液相状の冷媒は、液膜式伝熱管群15の最上段に配置された液膜用伝熱管15aと接触し、液膜用伝熱管15aの外周面を膜状に覆う。液膜用伝熱管15aの外周面を膜状に覆った冷媒は、液膜用伝熱管15aの内部の被冷却水と熱交換を行う。熱交換により沸点を超えた冷媒は蒸発するとともに、沸点を超えなかった冷媒はさらに下方に配置された液膜用伝熱管15aへと落下する。このような熱交換を連続的に繰り返す。最も下部に配置された液膜用伝熱管15a内の水との熱交換でも蒸発しなかった冷媒は、圧力容器11の下部に設けられた貯留部11cに貯留される(図2参照)。このようにして、圧力容器11の内部の貯留部11cで液相の冷媒のプールが形成される。この冷媒プールの液面Sのレベルは、所定の高さとなるように自動調整される。
一方、図2に示すように、液膜式伝熱管群15で蒸発した冷媒の主流は、矢印A1に示すように、邪魔板17の下端を迂回して上昇し、冷媒出口管16へ導かれる。また、液膜式伝熱管群15で蒸発した冷媒の一部は、矢印A2で示すように、邪魔板17と吹上防止板18との間に形成された隙間Gを通過して、冷媒出口管16へ導かれる。
満液式伝熱管群14の満液用伝熱管14aは、貯留部11cの貯留された液相の冷媒に浸漬された状態となっている。液膜用伝熱管15a内を流通する被冷却水は、貯留部11cに貯留された冷媒と熱交換を行う。液膜用伝熱管15aと熱交換した冷媒は、蒸発し液面Sから上方に放出される。液面Sから放出された冷媒は、矢印A3で示すように、冷媒出口管16へ導かれる。
液膜式伝熱管群15及び満液式伝熱管群14で蒸発し、冷媒出口管16に導かれた冷媒は、圧力容器11の外部へ排出される。冷媒出口管16から排出された冷媒は、ターボ圧縮機に吸入・圧縮される。
本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
本実施形態では、邪魔板17が、液膜式伝熱管群15を側方から覆っている。また、吹上防止板18が、液膜式伝熱管群15を上方から覆っている。すなわち、邪魔板17及び吹上防止板18は、液膜式伝熱管群15が設けられる空間(以下、「内側空間S1」と称する。)を形成している。また、邪魔板17及び吹上防止板18は、内側空間S1と、内側空間S1の外側に形成される空間(以下、「外側空間S2」と称する。)と、を隔てている。本実施形態では、吹上防止板18と邪魔板17との間に隙間Gが形成されている。すなわち、隙間Gは、内側空間S1と外側空間S2とを繋いでいる。本実施形態では、冷媒トレイ13から液膜式伝熱管群15へ冷媒が供給されると冷媒が蒸発する。冷媒が蒸発すると、蒸発した冷媒は、内側空間S1で拡散する。拡散した一部の冷媒は、吹上防止板18と邪魔板17との間に形成された隙間Gを通過して、外側空間S2へ移動する。これにより、隙間Gが形成されていない場合(すなわち、邪魔板17と吹上防止板18とが接続されている場合)と比較して、内側空間S1における圧力の上昇を抑制することができる。したがって、液膜式伝熱管群15の周囲の環境を熱交換に適した環境にすることができるので、液膜式伝熱管群15の熱交換効率を向上させることができる。よって、蒸発器10の性能を向上させることができる。
また、本実施形態では、内側空間S1から外側空間S2へと冷媒が流通するルートが、内側空間S1の下端を通過するルートと、隙間Gを通過するルートと、の2つ形成される。したがって、内側空間S1の下端(すなわち、邪魔板17の下端近傍)における、気化冷媒の流速が速くなる事態を抑制することができる。これにより、圧力容器11の外部へ排出される気相の冷媒が、液相の冷媒を同伴する現象(いわゆるキャリーオーバー)を、発生し難くすることができる。
また、冷媒トレイ13から供給される冷媒の一部が、圧力の低下により、液膜式伝熱管群15に達する前に気化する。本実施形態では、気化した冷媒(以下、「フラッシュガス」と称する。)が、吹上防止板18と邪魔板17との間に形成された隙間Gを通過して、外側空間S2へ移動し易い。このため、フラッシュガスによる、内側空間S1の圧力上昇を抑制することができる。また、フラッシュガスが内側空間S1から排出されるので、気化せずに液膜式伝熱管群15へ供給される液相の冷媒が、フラッシュガスの影響を受け難い。したがって、的確に液膜式伝熱管群15へ冷媒を供給することができる。
また、本実施形態では、邪魔板17を設けている。これにより、液膜式伝熱管群15に対する側方からの冷媒流れを遮ることができるので、液膜式伝熱管群15において供給された冷媒が飛散する事態を抑制することができる。
また、本実施形態では、吹上防止板18を設けている。これにより、液膜式伝熱管群15に供給された冷媒が吹き上げられる事態を抑制することができる。
また、本実施形態では、邪魔板17の下端よりも上方に冷媒出口管16が設けられている。このような構造の蒸発器10は、液膜式伝熱管群15で蒸発し冷媒出口管16へ向かう冷媒が、邪魔板17及び吹上防止板18に遮られ易い。このため、蒸発した冷媒が、内側空間S1内に滞留し易いので、内側空間S1内の圧力が上昇し易い。一方、本実施形態では、邪魔板17と吹上防止板18との間に隙間Gが形成されているので、液膜式伝熱管群15で蒸発した冷媒が隙間Gを通過して外側空間S2へ移動することができる。これにより、内側空間S1内に冷媒が滞留し難くすることができる。したがって、邪魔板17の下端よりも上方に冷媒出口管16が設けられている構造であっても、内側空間S1における圧力の上昇をより好適に抑制することができる。よって、好適に、液膜式伝熱管群15の熱交換効率を向上させ、蒸発器10の性能を向上させることができる。
また、本実施形態では、冷媒トレイ13が、液膜式伝熱管群15の上方に設けられている。このような構造の蒸発器10は、フラッシュガスが内側空間S1内に滞留し易いので、内側空間S1内の圧力が上昇し易い。一方、本実施形態では、邪魔板17と吹上防止板18との間に隙間Gが形成されているので、フラッシュガスが隙間Gを通過して外側空間S2へ移動することができる。これにより、内側空間S1内に冷媒が滞留し難くすることができる。したがって、冷媒トレイ13が、液膜式伝熱管群15の上方に設けられている構造であっても、内側空間S1における圧力の上昇をより好適に抑制することができる。よって、より好適に、液膜式伝熱管群15の熱交換効率を向上させ、蒸発器10の性能を向上させることができる。
[第2実施形態]
次に、本開示の第2実施形態に係る蒸発器について、図3を用いて説明する。
本実施形態に係る蒸発器20は、邪魔板17の代わりに、液膜式伝熱管群15の下端と液面Sとの間に設けられる下方板部21が設けられている点で、第1実施形態と異なっている。その他の点は、第1実施形態と同様であるので、同様の構成については同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
蒸発器20は、図3に示すように、液膜式伝熱管群15の下端と液面Sとの間に設けられる一対の下方板部21を備えている。一対の下方板部21は、Y軸方向に離間して配置されている。一対の下方板部21は、Y軸方向の中心を基準として対称に設けられている。各下方板部21は、Y軸方向の外側の端部が、Y軸方向の内側の端部よりも上方となるように、傾斜している。各下方板部21のY軸方向の外側の端部は、液膜式伝熱管群15のY軸方向の外側の端部よりも、外側に配置されている。
一対の下方板部21は、液膜式伝熱管群15に沿って、圧力容器11のX軸方向の略全域に亘って延在している。なお、一対の下方板部21は、X軸方向の一部のみに設けてもよい。
本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
本実施形態では、液膜式伝熱管群15と液面Sとの間に下方板部21が設けられている。これにより、満液式伝熱管群14によって蒸発し液面Sから液膜式伝熱管群15へ向かう冷媒が、下方板部21によって遮られる。下方板部21によって遮られた冷媒は、図3の破線矢印で示すように、下方板部21の外側を迂回して冷媒出口管16へ導かれる。したがって、満液式伝熱管群14で蒸発した冷媒が、液膜式伝熱管群15へ到達し難くすることができる。よって、液膜式伝熱管群15に供給される冷媒が、満液式伝熱管群14で蒸発した冷媒によって飛散する事態を抑制することができるので、液膜式伝熱管群15の周囲の環境を熱交換に適した環境にすることができる。よって、液膜式伝熱管群15の熱交換効率を向上させ、蒸発器10の性能を向上させることができる。
また、本実施形態では、満液式伝熱管群14で蒸発した冷媒によって液膜式伝熱管群15に供給される冷媒が飛散する事態を、抑制することができる。これにより、キャリーオーバーが発生し難くすることができる。
また、本実施形態では、一対の下方板部21の内側の端部同士が離間している。また、各下方板部21は、内側の端部が下方となるように傾斜している。これにより、液膜式伝熱管群15で蒸発し切らず、貯留部11cに向かう液相の冷媒が下方板部21の上面に落下した場合であっても、図3の実線矢印で示すように、液相の冷媒が下方板部21の上面を内端まで移動して、内端から貯留部11cに落下する。これにより、各伝熱管群に供給されない冷媒を低減することができるので、蒸発器10の性能を向上させることができる。
[変形例1]
なお、下方板部の形状は、上記説明の形状に限定されない。例えば、図4で示す下方板部26のように、Y軸方向の両端部から中心部に向かうにつれて下方に位置するように傾斜する板状の部材であってもよい。また、下方板部26は、Y軸方向の中心部に、冷媒排出管27を設けてもよい。冷媒排出管27は、Z軸方向に延在する直線状に形成されている。冷媒排出管27は、上端が下方板部26に接続され、下端が満液式伝熱管群14の下方に配置されている。冷媒排出管27の上端は、下方板部26の上面に開口している。
このように構成することで、下方板部26の上面に貯留した冷媒が、冷媒排出管27を介して、満液式伝熱管群14の下方へ導かれる。したがって、下方板部26の上面の冷媒を、貯留部11cへ導くことができる。これにより、各伝熱管群に供給されない冷媒を低減することができるので、蒸発器10の性能を向上させることができる。
また、下方板部26の上面の冷媒を、満液式伝熱管群14の下方へ導いている。これにより、下方板部26の上面から貯留部11cへ導かれる冷媒が、満液式伝熱管群14で蒸発し液面Sへ向かう冷媒と干渉し難くすることができる。したがって、満液式伝熱管群14で好適に熱交換を行うことができるので、蒸発器10の性能を向上させることができる。
[変形例2]
また、図5で示す下方板部31のように、変形例1で示した下方板部26と同形状であって、上面から下面へ貫通する貫通孔を複数有していてもよい。このように構成することで、下方板部31へ落下した冷媒が、貫通孔を通過して、貯留部11cへ導かれる。したがって、下方板部31の上面に冷媒が貯留し難くすることができる。よって、各伝熱管群に供給されない冷媒を低減することができるので、蒸発器10の性能を向上させることができる。なお、下方板部31は、複数の貫通孔を形成する代わりに、金網で形成されていてもよい。
[変形例3]
また、図6で示す下方板部36のように、平板状の底面部36aと、底面部36aのY軸方向の両端部から曲折して斜め上方に延びる傾斜部36bと、を一体的に有する皿状の部材であってもよい。また、下方板部36は、底面部36aに、複数(本実施形態では、一例として3本)の冷媒排出管37を設けてもよい。複数の冷媒排出管37は、Y軸方向に並んで配置されている。冷媒排出管37は、上端が下方板部36に接続され、下端が満液式伝熱管群14の下方に配置されている。
このように構成することで、下方板部36の上面に貯留した冷媒が、冷媒排出管37を介して、満液式伝熱管群14の下方へ導かれる。したがって、下方板部36の上面の冷媒を、貯留部11cへ導くことができる。これにより、各伝熱管群に供給されない冷媒を低減することができるので、蒸発器10の性能を向上させることができる。
[変形例4]
また、図7で示す下方板部41のように、変形例2で示した下方板部31と同形状であって、上面から下面へ貫通する貫通孔を複数有していてもよい。このように構成することで、下方板部41へ落下した冷媒が、貫通孔を通過して、貯留部11cへ導かれる。したがって、下方板部41の上面に冷媒が貯留し難くすることができる。よって、各伝熱管群に供給されない冷媒を低減することができるので、蒸発器10の性能を向上させることができる。なお、下方板部41は、複数の貫通孔を形成する代わりに、金網で形成されていてもよい。
[第3実施形態]
次に、本開示の第3実施形態に係る蒸発器について、図8を用いて説明する。
本実施形態に係る蒸発器50は、邪魔板17の代わりに、圧損増大部が設けられている点で、第1実施形態と異なっている。その他の点は、第1実施形態と同様であるので、同様の構成については同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
蒸発器50は、図8に示すように、液膜式伝熱管群15の下端部の両側方に配置される一対の下端側方板部(圧損増大部)51が設けられている。一対の下端側方板部51は、液膜式伝熱管群15の下端部を挟んで配置されている。すなわち、一対の下端側方板部51は、液膜式伝熱管群15をY軸方向から覆っている。一対の下端側方板部51は、液膜式伝熱管群15の下端部が配置されている領域(以下、「下端領域P」と称する。)を通過するルートの圧力損失を増大させる。各下端側方板部51は、平板状の部材である。なお、下端側方板部51は、板厚方向に貫通する複数の貫通孔が形成されていてよい。また、複数の貫通孔を形成する代わりに、金網で形成されていてもよい。
下端側方板部51のZ軸方向の長さは、液膜式伝熱管群15のZ軸方向の長さの半分以下とされている。すなわち、下端側方板部51の上方には、吹上防止板18との間に大きな隙間が形成されている。
一対の下端側方板部51は、液膜式伝熱管群15に沿って、圧力容器11のX軸方向の略全域に亘って延在している。なお、一対の下端側方板部51は、X軸方向の一部のみに設けてもよい。
本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
本実施形態では、下端領域Pの圧力損失を増大させる圧損増大部として、一対の下端側方板部51を備えている。一対の下端側方板部51は、液膜式伝熱管群15の下端部を両側方から覆っている。これにより、下端領域Pの圧力損失を高くすることができるので、満液式伝熱管群14によって蒸発し、液面Sから冷媒出口管16へ向かう冷媒が、図10の破線矢印で示すように、下端領域Pに流入し難い。したがって、満液式伝熱管群14で蒸発した冷媒が、液膜式伝熱管群15へ到達し難くすることができる。よって、液膜式伝熱管群15に供給される冷媒が、満液式伝熱管群14で蒸発した冷媒によって飛散する事態を抑制することができるので、液膜式伝熱管群15の周囲の環境を熱交換に適した環境にすることができる。よって、液膜式伝熱管群15の熱交換効率を向上させ、蒸発器10の性能を向上させることができる。
[変形例5]
また、図9に示すように、一対の下端側方板部51の代わりに、圧損増大部として、液膜式伝熱管群15の下端部の両側方に、複数のダミー管56を設けてもよい。ダミー管56は、内部が空洞とされ、内部を流体等が流通していない。複数のダミー管56は、隣接するダミー管56同士の距離が、隣接する液膜用伝熱管15aの距離よりも短くなるように、配置されている。このように配置することで、ダミー管56同士の間を通る流路の圧力損失を増大させることができる。したがって、下端領域Pの圧力損失を高くすることができる。
なお、ダミー管56内に水等の流体を流通させてもよい。このように構成することで、ダミー管56においても冷媒と熱交換をすることができるので、熱交換効率を向上させることができる。よって、蒸発器10の性能を向上させることができる。
[第4実施形態]
次に、本開示の第4実施形態に係る蒸発器について、図10を用いて説明する。
本実施形態に係る蒸発器60は、邪魔板17の代わりに、整流部が設けられている点で、第1実施形態と異なっている。その他の点は、第1実施形態と同様であるので、同様の構成については同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
蒸発器60は、図10に示すように、液膜式伝熱管群15の下部の両側方に配置される一対の下側方板部(整流部)61が設けられている。一対の下側方板部61は、液膜式伝熱管群15の下部を挟んで配置されている。すなわち、一対の下側方板部61は、液膜式伝熱管群15をY軸方向から覆っている。一対の下側方板部61は、満液式伝熱管群14で蒸発した冷媒を、冷媒出口管16へ案内する。すなわち、満液式伝熱管群14で蒸発した冷媒が、液膜式伝熱管群15が設けられた領域へ流入することを抑制している。
各下側方板部61は、平板状の部材である。また、各下側方板部61は、板面が鉛直面となるように配置されている。なお、下側方板部61は、板厚方向に貫通する複数の貫通孔が形成されていてよい。また、複数の貫通孔を形成する代わりに、金網で形成されていてもよい。
下側方板部61のZ軸方向の長さは、液膜式伝熱管群15のZ軸方向の長さの半分以下とされている。すなわち、下側方板部61の上方には、吹上防止板18との間に大きな隙間が形成されている。なお、液膜式伝熱管群15の下部とは、液膜式伝熱管群15のZ軸方向の中心部よりも下方であってもよい。
一対の下側方板部61は、液膜式伝熱管群15に沿って、圧力容器11のX軸方向の略全域に亘って延在している。なお、一対の下側方板部61は、X軸方向の一部のみに設けてもよい。
また、図11で示すように、各下側方板部61は、下端がY軸方向の内側に位置するように、鉛直面に対して傾斜していてもよい。
本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
本実施形態では、満液式伝熱管群14で蒸発した冷媒を、冷媒出口管16へ案内する整流部として、一対の下側方板部61を備えている。一対の下側方板部61が液膜式伝熱管群15の下部を両側方から覆っている。これにより、満液式伝熱管群14で蒸発し、側方から液膜式伝熱管群15へ向かう冷媒が、図10の破線矢印で示すように、一対の下側方板部61によって冷媒出口管16へ案内される。したがって、満液式伝熱管群14で蒸発した冷媒が、液膜式伝熱管群15へ到達し難くすることができる。よって、液膜式伝熱管群15に供給される冷媒が、満液式伝熱管群14で蒸発した冷媒によって飛散する事態を抑制することができるので、液膜式伝熱管群15の周囲の環境を熱交換に適した環境にすることができる。よって、液膜式伝熱管群15の熱交換効率を向上させ、蒸発器10の性能を向上させることができる。
また、下側方板部61が、液膜式伝熱管群15の下部を挟んで配置されているので、液面Sから上昇する冷媒を比較的早期に冷媒出口管16へ案内することができる。したがって、満液式伝熱管群14で蒸発した冷媒が、液膜式伝熱管群15へより到達し難くすることができる。
[変形例6]
また、図12に示すように、一対の下側方板部61の代わりに、整流部として、液膜式伝熱管群15の下部の両側方に、複数のダミー管66を設けてもよい。ダミー管66は、内部が空洞とされ、内部を流体等が流通していない。複数のダミー管66は、隣接するダミー管66同士の距離が、隣接する液膜用伝熱管15aの距離よりも短くなるように、配置されている。このように配置することで、ダミー管66同士の間を通る流路の圧力損失を増大させることができる。したがって、満液式伝熱管群14で蒸発した冷媒が、液膜式伝熱管群15が設けられた領域へ流入することを抑制することができる。
なお、ダミー管66内に水等の流体を流通させてもよい。このように構成することで、ダミー管66においても冷媒と熱交換をすることができるので、熱交換効率を向上させることができる。よって、蒸発器10の性能を向上させることができる。
[第5実施形態]
次に、本開示の第5実施形態に係る蒸発器について、図13及び図14を用いて説明する。
本実施形態に係る蒸発器70は、邪魔板17の代わりに、交差板部が設けられている点で、第1実施形態と異なっている。その他の点は、第1実施形態と同様であるので、同様の構成については同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。なお、図13では、図示の関係上、圧力容器11や満液式伝熱管群14等を省略して図示している。また、図13では、図示の関係上、液膜用伝熱管15aを1本ずつ図示せず、まとめて液膜式伝熱管群15として図示している。
蒸発器70は、図13及び図14に示すように、液膜式伝熱管群15のY軸方向の両側方に、X軸方向と交差するように配置された複数(本実施形態では、一例として3つ)の交差板部71が設けられている。複数の交差板部71は、X軸方向に所定の間隔で並んで配置されている。交差板部71のZ軸方向の長さは、液膜式伝熱管群15のZ軸方向の長さと略同一とされている。各交差板部71は、平板状の部材で形成されている。
本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
冷媒出口管16は、圧力容器11のX軸方向の端部に設けられている。したがって、満液式伝熱管群14及び液膜式伝熱管群15で蒸発した冷媒は、X軸方向に移動しながら冷媒出口管16へ導かれる。例えば、交差板部71が設けられていない場合には、液膜式伝熱管群15で蒸発した冷媒は、冷媒出口管16の下方領域までは、ほとんど上昇せずにX軸方向に沿って移動し、冷媒出口管16の下方の領域で合流し急上昇する。したがって、冷媒出口管16に向かって上昇する冷媒の流速は速くなる。
一方、本実施形態では、液膜式伝熱管群15の側方にX軸方向と交差するように配置された交差板部71が設けられている。すなわち、圧力容器11の内部に形成される空間が、交差板部71によってX軸方向に複数に分割されている。これにより、図13及び図14の破線矢印で示すように、液膜式伝熱管群15で蒸発した冷媒は、分割された各空間で上方に移動する。したがって、冷媒出口管16の下方の領域における冷媒の急上昇を抑制することができる。したがって、キャリーオーバーが発生し難くすることができる。
また、本実施形態では、交差板部71によって、冷媒のX軸方向の移動に対する圧力損失を増大させることができる。したがって、冷媒の流速を低減させることができるので、キャリーオーバーが発生し難くすることができる。
なお、交差板部は、上記説明の構造に限定されない。図15の交差板部76のように、板厚方向に貫通する複数の貫通孔が形成されていてよい。また、複数の貫通孔を形成する代わりに、金網で形成されていてもよい。このように構成することで、冷媒のX軸方向の移動を確保しつつ冷媒の流速を低減することができる。
なお、本開示は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、適宜変形が可能である。
例えば、上記各実施形態では、液膜式伝熱管群等に冷媒を供給する装置として、冷媒トレイを用いる例について説明したが、本開示はこれに限定されない。冷媒を供給する装置は、液膜式伝熱管群に冷媒を供給できる構造であればよく、例えば、X軸方向に沿って延びる配管状の部材であってもよい。
例えば、上記各実施形態では、冷媒出口管16が圧力容器11の上部に設けられている例について説明したが、本開示はこれに限定されない。例えば、圧力容器11の側部に冷媒出口管16が設けられていてもよい。また、圧力容器11の下部に冷媒出口管16が設けられていてもよい。
また、例えば、上記各実施形態を組み合わせてもよい。
以上説明した本実施形態に記載の蒸発器は例えば以下のように把握される。
本開示の一態様に係る蒸発器(10)は、蒸発した冷媒を外部へ排出する冷媒出口(16)が設けられ、前記筐体に収容され、内部に被冷却媒体が流通する複数の液膜用伝熱管(15a)を有する液膜式伝熱管群(15)と、前記筐体に収容され、上方から前記液膜式伝熱管群へ液相の冷媒を供給する冷媒供給部(13)と、前記液膜式伝熱管群を側方から覆う側方板部(17)と、前記液膜式伝熱管群を上方から覆う上方板部(18)と、を備え、前記側方板部と前記上方板部との間には隙間(G)が形成されている。
上記構成では、側方板部が、液膜式伝熱管群を側方から覆っている。また、上方板部が、液膜式伝熱管群を上方から覆っている。すなわち、側方板部及び上方板部は、液膜式伝熱管群が設けられる空間(以下、「内側空間」と称する。)を形成している。また、側方板部及び上方板部は、内側空間と、内側空間の外側に形成される空間(以下、「外側空間」と称する。)と、を隔てている。上記構成では、上方板部と側方板部との間に隙間が形成されている。すなわち、隙間は、内側空間と外側空間とを繋いでいる。上記構成では、冷媒供給部から液膜式伝熱管群へ冷媒が供給されると冷媒が蒸発する。冷媒が蒸発すると、蒸発した冷媒は、内側空間で拡散する。拡散した一部は、上方板部と側方板部との間に形成された隙間を通過して、外側空間へ移動する。これにより、隙間が形成されていない場合と比較して、内側空間における圧力の上昇を抑制することができる。したがって、液膜式伝熱管群の周囲の環境を熱交換に適した環境にすることができるので、液膜式伝熱管群の熱交換効率を向上させることができる。よって、蒸発器の性能を向上させることができる。
また、内側空間における圧力の上昇を抑制することができるので、内側空間の下端(すなわち、側方板部の下端近傍)における、気化冷媒の流速が速くなる事態を抑制することができる。これにより、筐体の外部へ排出される気相の冷媒が、液相の冷媒を同伴する現象(いわゆるキャリーオーバー)を、発生し難くすることができる。
また、冷媒供給部から供給される冷媒の一部が、圧力の低下により、液膜式伝熱管群に達する前に気化する。上記構成では、気化した冷媒(以下、「フラッシュガス」と称する。)が、上方板部と側方板部との間に形成された隙間を通過して、外側空間へ移動し易い。このため、フラッシュガスによる、内側空間の圧力上昇を抑制することができる。また、フラッシュガスが内側空間から排出されるので、気化せずに液膜式伝熱管群へ供給される液相の冷媒が、フラッシュガスの影響を受け難い。したがって、的確に液膜用伝熱管へ冷媒を供給することができる。
また、本開示の一態様に係る蒸発器は、前記筐体に収容され、前記筐体の下部に貯留される液相の冷媒に浸漬しており、内部に被冷却媒体が流通する複数の満液用伝熱管(14a)を有する満液式伝熱管群(14)を備え、前記液膜式伝熱管群(15)は、前記筐体の下部に貯留されている液相の冷媒の液面(S)よりも上方に設けられている。
上記構成では、満液式伝熱管群で蒸発した冷媒の一部も、上方板部と側方板部との間に形成された隙間を通過して、冷媒出口へ向かうことができる。これにより、内側空間における圧力の上昇を抑制することができる。
また、本開示の一態様に係る蒸発器は、前記冷媒出口は、前記側方板部の下端よりも上方に設けられている。
上記構成では、側方板部の下端よりも上方に冷媒出口が設けられている。このような構造の蒸発器は、液膜式伝熱管群で蒸発し冷媒出口へ向かう冷媒が、側方板部及び上方板部に遮られ易い。このため、蒸発した冷媒が、内側空間内に滞留し易いので、内部空間内の圧力が上昇し易い。
上記構成では、側方板部と上方板部との間に隙間が形成されているので、液膜式伝熱管群で蒸発した冷媒が隙間を通過して外側空間へ移動することができる。これにより、内側空間内に冷媒が滞留し難くすることができる。したがって、内側空間における圧力の上昇をより好適に抑制することができる。よって、より好適に、液膜式伝熱管群の熱交換効率を向上させ、蒸発器の性能を向上させることができる。
また、本開示の一態様に係る蒸発器は、前記冷媒供給部は、前記液膜式伝熱管群の上方に設けられ、前記側方板部は、前記液膜式伝熱管群の上部を側方から覆っている。
上記構成では、冷媒供給部が、液膜式伝熱管群の上方に設けられている。このような構造の蒸発器は、フラッシュガスが内側空間内に滞留し易いので、内部空間内の圧力が上昇し易い。
上記構成では、側方板部と上方板部との間に隙間が形成されているので、フラッシュガスが隙間を通過して外側空間へ移動することができる。これにより、内側空間内に冷媒が滞留し難くすることができる。したがって、内側空間における圧力の上昇をより好適に抑制することができる。よって、より好適に、液膜式伝熱管群の熱交換効率を向上させ、蒸発器の性能を向上させることができる。
また、本開示の一態様に係る蒸発器(20)は、蒸発した冷媒を外部へ排出する冷媒出口(16)を有し、外殻を為す筐体(11)と、前記筐体に収容され、前記筐体の下部に貯留される液相の冷媒に浸漬しており、内部に被冷却媒体が流通する複数の満液用伝熱管(14a)を有する満液式伝熱管群(14)と、前記筐体に収容され、前記筐体の下部に貯留される液相の冷媒の液面(S)よりも上方に設けられ、内部に被冷却媒体が流通する複数の液膜用伝熱管(15a)を有する液膜式伝熱管群(15)と、前記筐体に収容され、上方から前記液膜式伝熱管群へ液相の冷媒を供給する冷媒供給部(13)と、前記液膜式伝熱管群と前記液面との間に設けられる下方板部(21)と、を備える。
上記構成では、液膜式伝熱管群と液面との間に下方板部が設けられている。これにより、満液式伝熱管群によって蒸発し液面から液膜式伝熱管群へ向かう冷媒が、下方板部によって遮られる。したがって、満液式伝熱管群で蒸発した冷媒が、液膜式伝熱管群へ到達し難くすることができる。よって、液膜式伝熱管群に供給される冷媒が、満液式伝熱管群で蒸発した冷媒によって飛散する事態を抑制することができるので、液膜式伝熱管群の周囲の環境を熱交換に適した環境にすることができる。よって、液膜式伝熱管群の熱交換効率を向上させ、蒸発器の性能を向上させることができる。
また、上記構成では、満液式伝熱管群で蒸発した冷媒によって液膜式伝熱管群に供給される冷媒が飛散する事態を、抑制することができる。これにより、冷媒出口に向かって流れる気相の冷媒が、液相の冷媒を同伴する現象(いわゆるキャリーオーバー)が発生し難くすることができる。
また、本開示の一態様に係る蒸発器は、上端が前記下方板部に接続され、下端が前記満液式伝熱管群の下方に配置される冷媒排出管(27)を備え、前記下方板部は、前記液膜式伝熱管群の下方に設けられている。
上記構成では、下方板部が液膜式伝熱管群の下方に設けられている。これにより、液膜式伝熱管群で蒸発しきらなかった液相の冷媒が、下方板部の上面に貯留する。上記構成では、上端が下方板部に接続され、下端が満液式伝熱管群の下方に配置される冷媒排出管を備えている。これにより、下方板部の上面に貯留した冷媒が、冷媒排出管を介して、満液式伝熱管群の下方へ導かれる。したがって、下方板部の上面の冷媒を、筐体の下部で冷媒を貯留している部分(以下、「貯留部」と称する。)へ導くことができる。これにより、各伝熱管群に供給されない冷媒を低減することができるので、蒸発器の性能を向上させることができる。
また、下方板部の上面の冷媒を、満液式伝熱管群の下方へ導いている。これにより、下方板部の上面から貯留部へ導かれる冷媒が、満液式伝熱管群で蒸発し液面へ向かう冷媒と干渉し難くすることができる。
また、本開示の一態様に係る蒸発器は、前記下方板部は、上面から下面に貫通する孔を有している。
上記構成では、下方板部が、上面から下面に貫通する孔を有している。これにより、液膜式伝熱管群で蒸発し切らず下方板部へ落下した冷媒が、孔を通過して、下方板部の下方の貯留部へ導かれる。したがって、下方板部の上面に冷媒が貯留し難くすることができる。よって、液膜式伝熱管群へ導かれない冷媒を低減することができるので、蒸発器の性能を向上させることができる。
また、本開示の一態様に係る蒸発器(50)は、蒸発した冷媒を外部へ排出する冷媒出口(16)が設けられ、外殻を為す筐体(11)と、前記筐体に収容され、前記筐体の下部に貯留される液相の冷媒に浸漬しており、内部に被冷却媒体が流通する複数の満液用伝熱管(14a)を有する満液式伝熱管群(14)と、前記筐体に収容され、前記筐体の下部に貯留される液相の冷媒の液面(S)よりも上方に設けられ、内部に被冷却媒体が流通する複数の液膜用伝熱管(15a)を有する液膜式伝熱管群(15)と、前記筐体に収容され、上方から前記液膜式伝熱管群へ液相の冷媒を供給する冷媒供給部(13)と、前記液膜式伝熱管群の下端部の側方に配置され、前記液膜式伝熱管群の下端部が配置されている領域の圧力を増大させる圧損増大部(51)と、を備える。
上記構成では、液膜式伝熱管群の下端部が配置されている領域(以下、「下端領域」と称する。)の圧力を増大させる圧損増大部を備えている。これにより、下端領域の圧力を高くすることができるので、満液式伝熱管群によって蒸発し液面から液膜式伝熱管群へ向かう冷媒が下端領域に流入し難い。したがって、満液式伝熱管群で蒸発した冷媒が、液膜式伝熱管群へ到達し難くすることができる。よって、液膜式伝熱管群に供給される冷媒が、満液式伝熱管群で蒸発した冷媒によって飛散する事態を抑制することができるので、液膜式伝熱管群の周囲の環境を熱交換に適した環境にすることができる。よって、液膜式伝熱管群の熱交換効率を向上させ、蒸発器の性能を向上させることができる。
また、本開示の一態様に係る蒸発器は、前記圧損増大部は、前記液膜式伝熱管群の下端部を挟んで配置され、前記液膜式伝熱管群を側方から覆う一対の下端側方板部(51)を有する。
上記構成では、一対の下端側方板部が液膜式伝熱管群の下端部を両側方から覆っている。これにより、下端領域の圧力を他の領域よりも増大させることができる。したがって、満液式伝熱管群によって蒸発し液面から液膜式伝熱管群へ向かう冷媒が下端領域に流入し難くすることができる。よって、満液式伝熱管群で蒸発した冷媒が、液膜式伝熱管群へ到達し難くすることができる。
また、本開示の一態様に係る蒸発器(60)は、蒸発した冷媒を外部へ排出する冷媒出口(16)が設けられ、外殻を為す筐体(11)と、前記筐体に収容され、前記筐体の下部に貯留される液相の冷媒に浸漬しており、内部に被冷却媒体が流通する複数の満液用伝熱管(14a)を有する満液式伝熱管群(14)と、前記筐体に収容され、前記筐体の下部に貯留される液相の冷媒の液面(S)よりも上方に設けられ、内部に被冷却媒体が流通する複数の液膜用伝熱管(15a)を有する液膜式伝熱管群(15)と、前記筐体に収容され、上方から前記液膜式伝熱管群へ液相の冷媒を供給する冷媒供給部(13)と、前記液膜式伝熱管群の下部を挟んで配置され、前記満液式伝熱管群で蒸発した冷媒を前記冷媒出口へ導く整流部(61)と、を備える。
上記構成では、液膜式伝熱管群の両側方に、満液式伝熱管群で蒸発した冷媒を冷媒出口へ導く整流部を備えている。これにより、満液式伝熱管群で蒸発し、側方から液膜式伝熱管群へ向かう冷媒が、整流部によって冷媒出口へ導かれる。したがって、満液式伝熱管群で蒸発した冷媒が、液膜式伝熱管群へ到達し難くすることができる。よって、液膜式伝熱管群に供給される冷媒が、満液式伝熱管群で蒸発した冷媒によって飛散する事態を抑制することができるので、液膜式伝熱管群の周囲の環境を熱交換に適した環境にすることができる。よって、液膜式伝熱管群の熱交換効率を向上させ、蒸発器の性能を向上させることができる。
また、整流部が、液膜式伝熱管群の下部を挟んで配置されているので、液面から上昇する冷媒を比較的早期に冷媒出口へ導くことができる。したがって、満液式伝熱管群で蒸発した冷媒が、液膜式伝熱管群へより到達し難くすることができる。
また、本開示の一態様に係る蒸発器は、前記整流部は、前記液膜式伝熱管群を両側方から覆う一対の下側方板部(61)を有する。
上記構成では、一対の下側方板部が液膜式伝熱管群の下部を両側方から覆っている。これにより、満液式伝熱管群で蒸発し、側方から液膜式伝熱管群へ向かう冷媒が、下側方板部によって遮られる。したがって、満液式伝熱管群で蒸発した冷媒が、液膜式伝熱管群へ到達し難くすることができる。
また、本開示の一態様に係る蒸発器(70)は、前記筐体は、所定方向に延在していて、前記液膜式伝熱管群の側方に、前記所定方向と交差するように配置された複数の交差板部(71)が設けられている。
満液式伝熱管群及び液膜式伝熱管群で蒸発した冷媒は、所定方向に移動しながら冷媒出口へ導かれる。上記構成では、液膜式伝熱管群の側方に所定方向と交差するように配置された交差板部が設けられている。これにより、冷媒の所定方向の移動に対する圧力損失を増大させることができる。したがって、冷媒の流速を低減させることができるので、冷媒出口に向かって流れる気相の冷媒が、液相の冷媒を同伴する現象(いわゆるキャリーオーバー)が発生し難くすることができる。
10 :蒸発器
11 :圧力容器(筐体)
11a :円筒部
11c :貯留部
12 :冷媒入口管
13 :冷媒トレイ(冷媒供給部)
14 :満液式伝熱管群
14a :満液用伝熱管
15 :液膜式伝熱管群
15a :液膜用伝熱管
16 :冷媒出口管(冷媒出口)
17 :邪魔板(側方板部)
18 :吹上防止板(上方板部)
18a :平板部
18b :傾斜部
20 :蒸発器
21 :下方板部
26 :下方板部
27 :冷媒排出管
31 :下方板部
36 :下方板部
36a :底面部
36b :傾斜部
37 :冷媒排出管
41 :下方板部
50 :蒸発器
51 :下端側方板部(圧損増大部)
56 :ダミー管
60 :蒸発器
61 :下側方板部(整流部)
66 :ダミー管
70 :蒸発器
71 :交差板部
76 :交差板部

Claims (12)

  1. 蒸発した冷媒を外部へ排出する冷媒出口が設けられ、外殻を為す筐体と、
    前記筐体に収容され、内部に被冷却媒体が流通する複数の液膜用伝熱管を有する液膜式伝熱管群と、
    前記筐体に収容され、上方から前記液膜式伝熱管群へ液相の冷媒を供給する冷媒供給部と、
    前記液膜式伝熱管群を側方から覆う側方板部と、
    前記液膜式伝熱管群を上方から覆う上方板部と、を備え、
    前記側方板部と前記上方板部との間には隙間が形成されている蒸発器。
  2. 前記筐体に収容され、前記筐体の下部に貯留される液相の冷媒に浸漬しており、内部に被冷却媒体が流通する複数の満液用伝熱管を有する満液式伝熱管群を備え、
    前記液膜式伝熱管群は、前記筐体の下部に貯留されている液相の冷媒の液面よりも上方に設けられている請求項1に記載の蒸発器。
  3. 前記冷媒出口は、前記側方板部の下端よりも上方に設けられている請求項1または請求項2に記載の蒸発器。
  4. 前記冷媒供給部は、前記液膜式伝熱管群の上方に設けられ、
    前記側方板部は、前記液膜式伝熱管群の上部を側方から覆っている請求項1から請求項3のいずれかに記載の蒸発器。
  5. 蒸発した冷媒を外部へ排出する冷媒出口を有し、外殻を為す筐体と、
    前記筐体に収容され、前記筐体の下部に貯留される液相の冷媒に浸漬しており、内部に被冷却媒体が流通する複数の満液用伝熱管を有する満液式伝熱管群と、
    前記筐体に収容され、前記筐体の下部に貯留される液相の冷媒の液面よりも上方に設けられ、内部に被冷却媒体が流通する複数の液膜用伝熱管を有する液膜式伝熱管群と、
    前記筐体に収容され、上方から前記液膜式伝熱管群へ液相の冷媒を供給する冷媒供給部と、
    前記液膜式伝熱管群と前記液面との間に設けられる下方板部と、を備えた蒸発器。
  6. 上端が前記下方板部に接続され、下端が前記満液式伝熱管群の下方に配置される冷媒排出管を備え、
    前記下方板部は、前記液膜式伝熱管群の下方に設けられている請求項5に記載の蒸発器。
  7. 前記下方板部は、上面から下面に貫通する孔を有している請求項5または請求項6に記載の蒸発器。
  8. 蒸発した冷媒を外部へ排出する冷媒出口が設けられ、外殻を為す筐体と、
    前記筐体に収容され、前記筐体の下部に貯留される液相の冷媒に浸漬しており、内部に被冷却媒体が流通する複数の満液用伝熱管を有する満液式伝熱管群と、
    前記筐体に収容され、前記筐体の下部に貯留される液相の冷媒の液面よりも上方に設けられ、内部に被冷却媒体が流通する複数の液膜用伝熱管を有する液膜式伝熱管群と、
    前記筐体に収容され、上方から前記液膜式伝熱管群へ液相の冷媒を供給する冷媒供給部と、
    前記液膜式伝熱管群の下端部の側方に配置され、前記液膜式伝熱管群の下端部が配置されている領域の圧力損失を増大させる圧損増大部と、を備えた蒸発器。
  9. 前記圧損増大部は、前記液膜式伝熱管群の下端部を挟んで配置され、前記液膜式伝熱管群を側方から覆う一対の下端側方板部を有する請求項8に記載の蒸発器。
  10. 蒸発した冷媒を外部へ排出する冷媒出口が設けられ、外殻を為す筐体と、
    前記筐体に収容され、前記筐体の下部に貯留される液相の冷媒に浸漬しており、内部に被冷却媒体が流通する複数の満液用伝熱管を有する満液式伝熱管群と、
    前記筐体に収容され、前記筐体の下部に貯留される液相の冷媒の液面よりも上方に設けられ、内部に被冷却媒体が流通する複数の液膜用伝熱管を有する液膜式伝熱管群と、
    前記筐体に収容され、上方から前記液膜式伝熱管群へ液相の冷媒を供給する冷媒供給部と、
    前記液膜式伝熱管群の下部を挟んで配置され、前記満液式伝熱管群で蒸発した冷媒を前記冷媒出口へ導く整流部と、を備えた蒸発器。
  11. 前記整流部は、前記液膜式伝熱管群を両側方から覆う一対の下側方板部を有する請求項10に記載の蒸発器。
  12. 前記筐体は、所定方向に延在していて、
    前記液膜式伝熱管群の側方に、前記所定方向と交差するように配置された複数の交差板部が設けられている請求項1から請求項11のいずれかに記載の蒸発器。
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