JP2021145915A - 衛生薄葉紙 - Google Patents

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Abstract

【課題】吸水性に優れるとともに水分拭き取り性に優れた衛生薄葉紙の提供。【解決手段】複数の薄葉紙が重ね合わされたマルチプライ構成を有する衛生薄葉紙であって、複数の薄葉紙のうち、マルチプライ構成の外層を形成する2つの薄葉紙の少なくとも一方は、それに隣接する薄葉紙と比較して吸水時間が短く且つ水拡散面積が大きい、衛生薄葉紙。【選択図】図1

Description

本発明は、衛生薄葉紙に関し、特には、2枚以上の複数の薄葉紙を重ね合わせたマルチプライ構成を有する衛生薄葉紙に関する。
トイレットペーパーやティシュペーパー等の衛生薄葉紙の技術分野では、水分を効果的に拭き取るための種々の技術が提案されている。
例えば、特許文献1に開示されるトイレットペーパーは、3枚以上のシートを重ね合わせて1組とすることにより、各シートの持つ吸水力に加えて各シート間に生ずる隙間を利用して吸水することができ、優れた吸水性を有するようになっている。
また、特許文献2に開示される水解性衛生紙は、3層以上の多層とするとともに、外層の吸水時間を内層の吸水時間よりも短くすることにより、外層において吸収した水分を迅速に内部に閉じ込めた後、外層よりも吸水時間の長い内層で水分を拡散させて、吸水性に優れるだけでなく、水分の裏抜けを防止できるようになっている。
特開2002−172072号明細書 特開2006−334326号明細書
しかしながら、上記従来の多層構造では、水分の拭き取り時に、外層で拭き取った水分が内層で拡散するまでの間は、外層の拭き取り部分が水分で満たされてそれ以上の水分を吸収できなくなるだけでなく、吸収しきれない水分の影響で外層の拭き取り部分が破れ易くなる。そのため、吸水性に優れるとともに水分拭き取り性に優れた衛生薄葉紙が望まれている。
本発明は、吸水性に優れるとともに水分拭き取り性に優れた衛生薄葉紙を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために鋭意検討を行った結果、本発明者は、複数の薄葉紙が重ね合わされたマルチプライ構成を有する衛生薄葉紙において、複数の薄葉紙のうち、マルチプライ構成の外層を形成する2つの薄葉紙の少なくとも一方を、それに隣接する薄葉紙と比較して吸水時間が短く且つ水拡散面積が大きいものとすることにより、吸水性に優れるとともに水分拭き取り性に優れた衛生薄葉紙が得られることを見出した。
具体的に、本発明は、以下の構成を有する。
[1] 複数の薄葉紙が重ね合わされたマルチプライ構成を有する衛生薄葉紙であって、
複数の薄葉紙のうち、マルチプライ構成の外層を形成する2つの薄葉紙の少なくとも一方は、それに隣接する薄葉紙と比較して吸水時間が短く且つ水拡散面積が大きい、衛生薄葉紙。
[2] 3以上の複数の薄葉紙が重ね合わされたマルチプライ構成を有する衛生薄葉紙であって、
複数の薄葉紙のうち、マルチプライ構成の外層を形成する2つの薄葉紙の各々は、それに隣接する薄葉紙と比較して吸水時間が短く且つ水拡散面積が大きい、衛生薄葉紙。
[3] 複数の薄葉紙のうち、マルチプライ構成の外層を形成する2つの薄葉紙の少なくとも一方は、それに隣接する薄葉紙と比較して吸水時間が短く且つ水拡散面積が大きくなるように、それに隣接する薄葉紙と比較して高いクレープ密度を有することを特徴とする[1]または[2]に記載の衛生薄葉紙。
本発明に係る衛生薄葉紙を、隣接する薄葉紙と比較して吸水時間が短く且つ水拡散面積が大きい外層の薄葉紙の側が水分拭き取り面となるようにして用いた場合、当該外層の薄葉紙は、拭き取られた水分を、当該外層の薄葉紙の面方向に相対的に迅速に拡散させつつ、厚み方向に相対的に迅速に吸収することができる。かかる外層の薄葉紙に隣接する薄葉紙は、当該外層の薄葉紙を厚み方向に通り抜けた水分を、相対的に広い面積で受け、面方向に相対的に緩慢な速度で拡散させつつ、厚み方向に相対的に緩慢な速度で吸収することができる。また、当該外層の薄葉紙とそれに隣接する薄葉紙とは、互いに隣接するように重ね合わされていて両者間には隙間が生じ得る構成となっているので、衛生薄葉紙は、この隙間を利用して水分を保持することができる。
本発明の構成によれば、内部への水分の迅速な取り込みおよび迅速な内部拡散が可能となるため、水分が外層の薄葉紙の拭き取り部分で飽和しこれによって吸収しきれない水分の影響で拭き取り部分に破れが生じ易くなるという現象を防止することができる。また、内部に取り込まれた水分の移動速度が抑制されるため、水分が衛生薄葉紙を厚み方向に通り抜けて拭き取り面とは反対側の面から滲み出す、いわゆる「水分の裏抜け」の現象を抑制することができる。したがって、本発明によれば、吸水性に優れるとともに水分拭き取り性に優れた衛生薄葉紙を提供することができる。
本発明の実施形態に係る衛生薄葉紙の構成を説明するための模式図である。 薄葉紙の製造に適用可能な抄紙機の例を示す模式図である。 衛生薄葉紙用二次原反ロールの製造に適用可能なプライ機の例を示す模式図である。 図3のプライ機により製造された衛生薄葉紙の例を示す模式図である。 本発明の実施形態に適用可能な薄葉紙の表面の顕微鏡写真である。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しながら説明する。以下の実施形態および図面は例示の目的で記載したものであり、本発明を限定するものではない。
(第1の実施形態)
(衛生薄葉紙の構造)
図1は、本発明の実施形態に係る衛生薄葉紙の構成を説明するための模式図である。図中、同一の符号は同一の構成要素を示す。
図1(a)は、2枚の薄葉紙(薄葉紙101、201)が重ね合わされた2プライ構成を有する本実施形態に係る衛生薄葉紙を示す。薄葉紙101および薄葉紙201は、それぞれ、2プライ構成の外層を形成している。図1(b)は、3枚の薄葉紙(薄葉紙101、201、301)が重ね合わされた3プライ構成を有する本実施形態に係る衛生薄葉紙を示す。薄葉紙101および薄葉紙301は、それぞれ、3プライ構成の外層を形成している。図1(c)は、4枚の薄葉紙(薄葉紙101、201、401、501)が重ね合わされた4プライ構成を有する本実施形態に係る衛生薄葉紙を示す。薄葉紙101および薄葉紙501は、それぞれ、4プライ構成の外層を形成している。
図1(a)から図1(c)に例示される各マルチプライ構成において、薄葉紙101および薄葉紙201は、互いに隣接するように重ね合わされており、1つの外層を形成する薄葉紙101は、それに隣接する薄葉紙201と比較して、吸水時間が短く且つ水拡散面積が大きい性質を有する。
このように、本実施形態に係る衛生薄葉紙は、複数の薄葉紙が重ね合わされたマルチプライ構成を有する衛生薄葉紙である。また、マルチプライ構成の複数の薄葉紙のうち、外層を形成する2つの薄葉紙の少なくとも一方は、それに隣接する薄葉紙と比較して、吸水時間が短く且つ水拡散面積が大きい性質を有する。かかる要件を満たす限り、本実施形態に係る衛生薄葉紙を構成する複数の薄葉紙の枚数は、図示した例に限定されず、2枚、3枚、4枚、5枚、またはそれ以上であってもよく、すなわち、マルチプライは、2プライ、3プライ、4プライ、5プライ、またはそれ以上のプライであってもよい。
<吸水時間>
本発明に係る薄葉紙の吸水時間は、日本工業規格JIS S3104(1992)「ティッシュペーパー」(旧)の吸水度の測定方法に準じる方法によるものである。試験片に10mmの高さからピペットで蒸留水1滴(23±1℃、0.1ml)を滴下して、水滴が試験片に接触した瞬間から水が完全に吸収されて試験片表面の反射が消えるまでの時間をストップウォッチで測定(0.1秒単位)する。この試験を計5回行い、その平均値を吸水時間とする。
各薄葉紙の吸水時間は、5〜25秒程度とすることが好ましい。外層を形成する薄葉紙の吸水時間は、5〜18秒とすることが好ましく、7〜15秒とすることがより好ましい。外層を形成する薄葉紙に隣接する薄葉紙の吸水時間は、外層を形成する薄葉紙の吸水時間より長い時間であって、8〜25秒程度とすることが好ましく、10〜20秒程度とすることがより好ましい。
<水拡散面積>
本発明に係る薄葉紙の水拡散面積は、日本工業規格JIS S3104(1992)「ティシュペーパー」(旧)の吸水度の測定方法に準じる方法によるものである。試験片に10mmの高さからピペットで蒸留水1滴(23±1℃、0.1ml)を滴下して、水滴が試験片に接触した瞬間から30秒後の広がりであり、試験片のMD方向、CD方向それぞれにおける広がりの最大長さ(mm)を測定して両者の積を求める。この試験を計5回行い、その平均値を水拡散面積とする。
各薄葉紙の水拡散面積は、1500mm2以上とすることが好ましい。外層を形成する薄葉紙の水拡散面積は、1700mm2以上とすることが好ましく、1900mm2以上とすることがより好ましい。外層を形成する薄葉紙に隣接する薄葉紙の水拡散面積は、外層を形成する薄葉紙の水拡散面積より小さい面積であって、1500mm2以上とすることが好ましく、1600mm2以上とすることがより好ましい。
(作用効果)
図1(a)を参照して、本発明の第1の実施形態の作用効果を説明する。
薄葉紙101は、隣接する薄葉紙201と比較して吸水時間が短く且つ水拡散面積が大きいという性質を有する。衛生薄葉紙を、その表裏両面のうち薄葉紙101によって構成される面が水分を拭き取るための拭き取り面となるように用いると、拭き取られた水分は、薄葉紙101を介さずに薄葉紙201によって拭き取られた場合と比べて、薄葉紙の面方向に迅速に拡散されると同時に、薄葉紙の厚み方向に迅速に吸収される。このようにして薄葉紙101内において面方向に拡散されつつ厚み方向に吸収された水分は、薄葉紙101を厚み方向に通り抜けると、次いで、薄葉紙201に吸収されることとなる。
このとき、水分は薄葉紙101を介して面方向にあらかじめある程度拡散されているので、薄葉紙201は、相対的に広い面積で、薄葉紙101を通り抜けた水分を受けることができる。薄葉紙201は、隣接する薄葉紙101と比較して吸水時間が長いという性質を有するが、このように相対的に広い面積で水分を受けることができるので、薄葉紙間の吸水時間の差に基づいて薄葉紙201が直ぐには吸収しきれない水分は、生じにくい。
また、薄葉紙101および薄葉紙201は、互いに隣接するように重ね合わされていて、薄葉紙101と薄葉紙201との間には隙間が生じ得る構成となっている。そのため、薄葉紙間の吸水時間の差に基づいて薄葉紙201が直ぐには吸収しきれない水分が生じた場合であっても、衛生薄葉紙は、薄葉紙101と薄葉紙201との間に生じる隙間を利用して、水分を保持することができる。
このように、本発明の実施形態に係る衛生薄葉紙は、衛生薄葉紙を構成する各薄葉紙の吸水力に加えて、薄葉紙間に生じる隙間の水分保持力を利用して吸水することができるので、衛生薄葉紙全体として、水分を構成内部に迅速に取り込むことができ、優れた吸水性を示し得る。また、この優れた吸水性により、水分が外層の薄葉紙101の拭き取り部分で飽和しこれによって吸収しきれない水分の影響で拭き取り部分に破れが生じ易くなるという現象が防止され得る。
また、薄葉紙201は隣接する薄葉紙101と比較して吸水時間が長く且つ水拡散面積が小さいことから、薄葉紙101を相対的に迅速に通り抜けた水分は、次いで、薄葉紙201において相対的に緩慢な速度で、面方向に拡散すると同時に厚み方向に吸収されることとなる。つまり、衛生薄葉紙によって拭き取られた水分は、薄葉紙101内において迅速に移動した後は、薄葉紙201内において緩慢に移動するので、衛生薄葉紙は、水分を内部に素早く取り込むだけでなく、内部に取り込んだ水分を相対的に長い時間にわたって内部に留めておくことができる。これにより、拭き取られた水分が衛生薄葉紙の拭き取り面とは反対側の面から染み出す、いわゆる「水分の裏抜け」の現象が抑制され得る。
したがって、本発明の実施形態によれば、吸水性に優れるとともに水分拭き取り性に優れた衛生薄葉紙を提供することができる。
以上、図1(a)に示される2プライ構成の衛生薄葉紙を参照して、本発明の第1の実施形態に係る作用効果を説明した。図1(b)に示される3プライ構成の衛生薄葉紙、および図1(c)に示される4プライ構成の衛生薄葉紙も、図1(a)に示される2プライ構成の衛生薄葉紙と同様の薄葉紙101および201を含むものであり、その作用効果には同様の説明が適用され得る。不図示の5プライ以上のマルチプライ構成の衛生用紙についても、マルチプライ構成の外層を形成する2つの薄葉紙の少なくとも一方が、それに隣接する薄葉紙と比較して、吸水時間が短く且つ水拡散面積が大きい性質を有するものである限り、上述の作用効果を奏し得る。
(薄葉紙)
衛生薄葉紙の構成要素となる薄葉紙は、繊維原料であるパルプ成分を含むスラリーを抄紙することによって得られる。薄葉紙は、衛生薄葉紙を製造するための原紙に相当するものであるので、以下、薄葉紙を「原紙」または「原紙シート」とも称する。
(パルプ成分)
パルプ成分としては、木材パルプ、非木材パルプ、脱墨パルプを挙げることができる。木材パルプとしては例えば、広葉樹パルプ(広葉樹クラフトパルプ(LKP))、針葉樹パルプ(針葉樹クラフトパルプ(NKP))、サルファイトパルプ(SP)、溶解パルプ(DP)、ソーダパルプ(AP)、未晒しクラフトパルプ(UKP)、酸素漂白クラフトパルプ(OKP)等の化学パルプ等が挙げられる。また、セミケミカルパルプ(SCP)、ケミグラウンドウッドパルプ(CGP)等の半化学パルプ、砕木パルプ(GP)、サーモメカニカルパルプ(TMP、BCTMP)等の機械パルプが挙げられるが、特に限定されない。非木材パルプとしてはコットンリンターやコットンリント等の綿系パルプ、麻、麦わら、バガス等の非木材系パルプ、ホヤや海草等から単離されるセルロース、キチン、キトサン等が挙げられるが、特に限定されない。脱墨パルプとしては古紙を原料とする脱墨パルプが挙げられるが、特に限定されない。パルプ成分は上記の1種を単独で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよい。これらパルプ成分は衛生薄葉紙の品質に大きく影響するので、要求品質に合わせて所定の種類および配合割合で適宜配合される。
例えば、パルプ成分として、針葉樹パルプおよび広葉樹パルプから選択される少なくとも1種を好ましく用いることができる。針葉樹パルプは、繊維が長く強度があり、抄造される薄葉紙に強度を付与することができる。また、広葉樹パルプは、繊維が短く、抄造される薄葉紙が均一性および地合いのよさを提供することができる。本発明の実施形態において、針葉樹パルプと広葉樹パルプを併用することが好ましく、針葉樹クラフトパルプ(NKP)と広葉樹クラフトパルプ(LKP)を併用することがより好ましい。
パルプ成分として針葉樹パルプと広葉樹パルプとを併用する場合、針葉樹パルプと広葉樹パルプとの配合割合(質量比)を示すL/N比は、例えば、10/90〜90/10とすることが好ましく、20/80以上とすることがより好ましく、30/70以上とすることがさらに好ましく、また、80/20以下とすることがより好ましく、70/30以下とすることがさらに好ましい。
(任意成分)
原紙シートには、要求品質および操業の安定のために、任意成分として様々な薬品が添加されていてもよい。任意成分としては、例えば、乾燥紙力剤、湿潤紙力剤、柔軟剤、嵩高剤、染料、香料、分散剤、濾水向上剤、ピッチコントロール剤、歩留向上剤、サイズ剤等を挙げることができる。乾燥紙力剤としては、例えば、カチオン化澱粉、ポリアクリルアミド(PAM)、カルボキシメチルセルロース(CMC)等を挙げることができる。湿潤紙力剤としては、ポリアミドエピクロロヒドリン、尿素、メラミン、熱架橋性ポリアクリルアミド等を挙げることができる。柔軟剤としては、例えば、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、および両性イオン界面活性剤等を挙げることができる。上記の任意成分は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(坪量)
原紙シートの坪量は、薄葉紙および衛生薄葉紙の要求品質に合わせて、例えば、7〜30g/m2とすることができる。例えば、原紙シートの坪量は、好ましくは9g/m2以上とすることができ、および好ましくは25g/m2以下とすることができる。坪量は、日本工業規格JIS P8124の規定に従って測定される。
(製造方法)
本発明の実施形態に係る衛生薄葉紙は、
・ その構成要素である薄葉紙(原紙シート)を抄造しつつ原紙シートが巻き取られた一次原反ロールを製造する工程、
・ 原紙シートが巻き取られた複数の一次原反ロールのそれぞれから原紙シートを繰り出し、当該複数の原紙シートを互いに重ね合わせてマルチプライ構成の積層シートとするとともに、当該積層シートを巻芯に巻き取って衛生薄葉紙用二次原反ロールを製造する工程、
・衛生薄葉紙用二次原反ロールから積層シートを繰り出し、必要に応じてスリット加工、エンボス加工、ミシン目加工、折り畳み、巻き取り、裁断等の工程を経て、所定の量および寸法の紙束の形態またはロールの形態の衛生薄葉紙(製品)に加工する工程
といった工程を経て製造され得る。
以下、図面を参照しつつ、衛生薄葉紙の主要な製造工程について説明する。
(薄葉紙の製造)
図2を参照して、本発明の実施形態に適用可能な薄葉紙(原紙シート)を抄造しつつ原紙シートが巻き取られた一次原反ロールを製造する工程について説明する。
[抄紙機]
図2は、本発明の実施形態に適用可能な薄葉紙(原紙シート)を抄造しつつ原紙シートが巻き取られた一次原反ロールを製造するための抄紙機の例を模式的に示す。
この抄紙機1は、ワイヤーパート40、プレスパート42、ドライパート44、カレンダーパート45、およびリールパート46を備えている。
ワイヤーパート40は、抄き網を無端ベルトに構成したワイヤー2,3と、パルプスラリーを吹き付けるヘッドボックス8と、を備える。本実施形態ではツインワイヤフォーマ方式の抄紙機が用いられているが、円網フォーマ方式、サクションプレストフォーマ方式、クレセントフォーマ方式等の知られている抄紙機が用いられてもよい。
抄紙機に供給されるパルプスラリーは、パルプ成分に、水、および必要に応じて紙力剤などの任意成分を添加し、叩解処理をしてスラリー状としたものである。
ワイヤーパート40において、ヘッドボックス8からワイヤー2,3のニップ部に向かってパルプスラリー9が薄く噴き付けられる。
次に、フォーミングロール12によって、ワイヤー2とワイヤー3は圧着されることで、噴き付けられたパイプスラリーは、ワイヤー2,3の網目から水分が搾り取られて、湿紙10となる。このワイヤーパート40での工程は、総称して「湿紙製造工程」とも呼ばれる。
次にワイヤー3の回動によって、ワイヤー3上の湿紙10はプレスパート42に送られる。プレスパート42は、フェルトを無端ベルトに構成したドライヤーフェルト22と、ドライヤーフェルト22に当接するように配置され、ドライヤーフェルト22の走行とともに回転する、複数のフェルトロールと、を備える。
ワイヤーパート40から送られてきた湿紙10は、ドライヤーフェルト22の表面に載置され、ドライヤーフェルト22の繊維に湿紙10の水分が吸収されることにより、湿紙10は脱水される。このプレスパート42での工程は、総称して「脱水工程」とも呼ばれる。
次に、プレスパート42によって脱水された湿紙10は、ドライパート44に送られる。ドライパート44では、加熱可能な円柱状のヤンキードライヤー26を備え、湿紙10を乾燥させて水分を除去する。すなわち、内部に蒸気を吹き込み、加熱状態としたヤンキードライヤー26の外周面に、湿紙10を圧着させて乾燥させ、湿紙であったシートを乾燥状態のシートとする。ヤンキードライヤー26の外周面に対向して熱風の噴射口を有するフード28をさらに設け、フード28からの熱風も合わせて湿紙10に加えて乾燥させるようにしてもよい。ヤンキードライヤー26の外周面で乾燥したシートは、クレーピングドクター29によってクレープと呼ばれる非常に細かい波状の皺がつけられながら、ヤンキードライヤー26の表面から引き剥がされる。このドライパート44での工程は、総称して「乾燥工程」とも呼ばれる。特に、シートへのクレープ付与に関連する一連の工程は、「クレーピング」とも呼ばれる。クレーピングは、シートに柔らかさ、嵩高さ(バルク感)、吸収性、美観(クレープの形状)、手触り感などを付与するために行われる。
引き剥がされたシート31は、カレンダーパート45に送られる。カレンダーパートは、1対のカレンダーロール53、54を備え、このカレンダーロール対により上下からシート31を挟み込み、押圧する。これによって、シート31が圧縮され、紙厚の調整および均一化、ならびに表面の平滑化などがなされる。この工程は、総称して「カレンダー加工」とも呼ばれる。
カレンダーパート45から送られたシート31は、次いで、リールパート46へ送られる。リールパート46では、シート31をリール34の巻芯38に固定し、リール34を回転させて、シート31を巻き取っていく。これにより、シート31がロール状に巻き取られた紙ロール36が得られる。このリールパート46での工程は、総称して「巻取工程」とも呼ばれる。このように巻き取られたシート31が、本発明の実施形態に適用可能な薄葉紙(原紙シート)となる。
薄葉紙(原紙シート)31を巻き取った形態の紙ロール36は、本発明の実施形態に係る衛生薄葉紙を製造するための一次原反ロールとして用いることができる。
(衛生薄葉紙用二次原反ロールの製造)
次に、図3を参照して、一次原反ロールから、本発明の実施形態による衛生薄葉紙用二次原反ロールを製造する工程を説明する。本例では、原紙シート3枚を積層した3プライの二次原反ロールを製造する。しかしながら、本実施形態は、これに限定されず、2以上の複数の原紙シートを積層するマルチプライの二次原反ロールの製造に適用可能である。
[プライ機]
図3は、本発明の実施形態に係る衛生薄葉紙用二次原反ロールの製造に適用可能なプライ機の例を示す模式図である。
3本の一次原反ロール36a,36b,36cそれぞれから繰り出された原紙シート31a,31b,31cは、ペーパーロール51においてマルチプライ構成を形成するように積層される。原紙シートの積層体(以下、「積層シート」ともいう)52は、必要に応じてスリッターパート55によって所定の幅に切断されつつ、リールドラム56によって案内されて、巻芯上にロール化される。これにより、図4(a)の側面図に示されるような、積層シート52がロール状に巻き取られた衛生薄葉紙用二次原反ロール58が得られる。図4(b)は、図4(a)のIVbの部分を示す積層シート52の部分拡大図である。図4(b)に示されるように、積層シート52は、複数の原紙シート31が重ね合わされたものである。本例では3枚の原紙シート31が重ね合わされているが、この枚数は例示的なものであり、本発明を限定することを意図するものではない。
このようにして得られた衛生薄葉紙用二次原反ロール58は、次いで、製品加工に供される。具体的には、衛生薄葉紙用二次原反ロールから積層シートが繰り出され、必要に応じてスリット加工、エンボス加工、ミシン目加工、折り畳み、巻き取り、裁断等の工程を経て、所定の量および寸法の紙束の形態の衛生薄葉紙、またはロールの形態の衛生薄葉紙に加工される。
(第2の実施形態)
図1(b)を参照して、本発明の第2の実施形態について説明する。特段の記載のない限り、第1の実施形態に適用可能な構成は、本実施形態に適用可能である。本実施形態は、3以上の複数の薄葉紙が重ね合わされたマルチプライ構成を有する衛生薄葉紙に適用可能である。本実施形態に係る衛生薄葉紙を構成する複数の薄葉紙の枚数は、図示した例に限定されず、3枚、4枚、5枚、またはそれ以上であってもよく、すなわち、マルチプライは、3プライ、4プライ、5プライ、またはそれ以上のプライであってもよい。
先述のとおり、図1(b)に示される衛生薄葉紙は、3枚の薄葉紙(薄葉紙101、201、301)が重ね合わされた3プライ構成を有する。薄葉紙101および薄葉紙301は、それぞれ、3プライ構成の外層を形成している。薄葉紙101および薄葉紙201は、互いに隣接するように重ね合わされており、1つの外層を形成する薄葉紙101は、それに隣接する薄葉紙201と比較して、吸水時間が短く且つ水拡散面積が大きい性質を有する。
それに加えて、第2の実施形態においては、薄葉紙301および薄葉紙201は、互いに隣接するように重ね合わされており、他の1つの外層を形成する薄葉紙301は、それに隣接する薄葉紙201と比較して、吸水時間が短く且つ水拡散面積が大きい性質を有する。
すなわち、第2の実施形態に係る衛生薄葉紙は、複数の薄葉紙を重ね合わせたマルチプライ構成の外層を形成する2つの薄葉紙(薄葉紙101、301)の各々を、それに隣接する薄葉紙(薄葉紙201)と比較して、吸水時間が短く且つ水拡散面積が大きくなるようにしたものである。この要件を満たす限り、両外層を形成する2つの薄葉紙(薄葉紙101、301)同士の間における吸水時間の長短および水拡散面積の大小の関係は問われず、2つの薄葉紙(薄葉紙101、301)は同一のものであってもよく、異なるものであってもよい。
(作用効果)
衛生薄葉紙を、隣接する薄葉紙と比較して吸水時間が短く且つ水拡散面積が大きい外層の薄葉紙の側が水分拭き取り面となるようにして用いた場合の作用効果については、第1の実施形態で説明したとおりである。すなわち、本発明の実施形態によれば、吸水性に優れるとともに水分拭き取り性に優れた衛生薄葉紙を提供することができる。加えて、第2の実施形態では、隣接する薄葉紙と比較して吸水時間が短く且つ水拡散面積が大きい外層の薄葉紙を衛生薄葉紙の両面に有するため、水分の拭き取り面を特定する必要がなく、水分ふき取り時の使用の自由度が向上するというさらなる作用効果を奏し得る。
以上、図1(b)に示される3プライ構成の衛生薄葉紙を参照して、本発明の第2の実施形態に係る作用効果を説明した。
本実施形態は、図1(c)に示される4プライ構成の衛生薄葉紙にも適用することができる。図1(c)に示される衛生薄葉紙においては、複数(4つ)の薄葉紙を重ね合わせたマルチプライ構成(4プライ構成)の外層を形成する2つの薄葉紙(薄葉紙101、501)の各々を、それに隣接する薄葉紙(薄葉紙201、401)と比較して、吸水時間が短く且つ水拡散面積が大きくなるようにすればよい。この要件を満たす限り、両外層を形成する2つの薄葉紙(薄葉紙101、501)同士の間における吸水時間の長短および水拡散面積の大小の関係は問わない。また、両外層を形成する2つの薄葉紙(薄葉紙101、501)のそれぞれに隣接する2つの薄葉紙(薄葉紙201、401)同士の間における吸水時間の長短および水拡散面積の大小の関係は問わない。外層の2つの薄葉紙(薄葉紙101、501)は、同一のものであってもよく、異なるものであってもよい。また、外層の2つの薄葉紙(薄葉紙101、501)のそれぞれに隣接する2つの薄葉紙(薄葉紙201、401)は、同一のものであってもよく、異なるものであってもよい。
なお、衛生薄葉紙の表裏両面において、外層を形成する薄葉紙およびそれに隣接する薄葉紙の組み合わせを同様の構成とすることで、水分の拭き取り面を特定する必要がなく水分ふき取り時の使用の自由度が向上するという、上述の本実施形態の効果がさらに高まる。また、衛生薄葉紙の表裏両面において、外層を形成する薄葉紙およびそれに隣接する薄葉紙の組み合わせを異なる構成とすることで、優れた吸水性および水分拭き取り性を確保しつつ、表裏両面に異なる機能を付与することができる。
同様に、本実施形態は、不図示の5プライ以上のマルチプライ構成の衛生用紙にも適用可能である。マルチプライ構成の外層を形成する2つの薄葉紙の各々が、それに隣接する薄葉紙と比較して吸水時間が短く且つ水拡散面積が大きい性質を有するものである限り、上述の本実施形態に係る発明の作用効果を奏し得る。このとき、マルチプライ構成に含まれる薄葉紙であって、外層を形成する薄葉紙およびそれに隣接する薄葉紙とは異なる他の薄葉紙の吸水時間の長短および水拡散面積の大小は問わない。
(他の実施形態)
特段の記載のない限り、第1および第2の実施形態に適用可能な構成は、本実施形態に適用可能である。本実施形態は、2以上の複数の薄葉紙が重ね合わされたマルチプライ構成を有する衛生薄葉紙に適用可能である。
(発明の達成手段)
上述の本発明の実施形態に係る衛生薄葉紙を実現させるためには、吸水時間および水拡散面積が互いに異なる少なくとも2種類の薄葉紙が必要とされる。具体的には、相対的に吸水時間が短く且つ水拡散面積が大きい一の薄葉紙と、相対的に吸水時間が長く且つ水拡散面積が小さい他の薄葉紙と、の少なくとも2種類が必要となる。
(達成方法)
このような関係を有する2種類の薄葉紙を得る方法としては、例えば、原材料を異ならせて2種類の薄葉紙を得る方法、原材料以外の条件を異ならせて2種類の薄葉紙を得る方法、およびこれらの任意の組み合わせからなる方法が挙げられる。
(原材料面での達成方法)
原材料を異ならせて2種類の薄葉紙を得る方法としては、例えば、パルプ成分における針葉樹パルプと広葉樹パルプとの配合割合(L/N比)を調整する方法、薬剤(例えば、柔軟剤、サイズ剤など)の種類およびその添加量を調整する方法、およびそれらの任意の組み合わせなどが挙げられる。
(L/N比の調整)
L/N比を調整する方法の場合、他の条件が同一のとき、広葉樹パルプ(L)の配合割合が高いほど、薄葉紙の水拡散面積は小さくなる傾向があり、針葉樹パルプ(N)の配合割合が高いほど、薄葉紙の水拡散面積は大きくなる傾向がある。そのため、外層に用いる一の薄葉紙において、それに隣接する他の薄葉紙と比較して、針葉樹パルプの配合比率を高くすることで、水拡散面積の調整が可能となる。
(薬剤の種類および添加量の調整)
薬剤(例えば、柔軟剤、サイズ剤など)の種類およびその添加量を調整する方法の場合、薬剤の特性によって取り得る手段が異なる。柔軟剤が、パルプ成分に親油基を導入することにより柔軟性を付与するものである場合は、柔軟剤の添加量が多いほど、薄葉紙の吸水時間は長くなる傾向がある。その場合、外層の薄葉紙について、それに隣接する薄葉紙と比較して、柔軟剤の添加量を少なくすることで、吸水時間の調整が可能となる。また、サイズ剤は、概して、撥水性の付与を目的として添加されるものであり、サイズ剤の添加量が多いほど、薄葉紙の吸水時間は長くなる傾向がある。その場合、外層の薄葉紙について、それに隣接する薄葉紙と比較して、サイズ剤の添加量を少なくすることで、吸水時間の調整が可能となる。また、単純に、特性の異なる薬剤を用いることによって、2種類の薄葉紙の吸水時間の調整をしてもよい。
(原材料面以外での達成方法)
また、原材料以外の条件を異ならせて2種類の薄葉紙を得る方法としては、例えば、クレープ率の調整、ジェットワイヤー比(J/W比)の調整、密度の調整、紙厚の調整、加工向きの調整などが挙げられる。
(クレープ率の調整)
図2および図5を参照して、薄葉紙のクレープ率の調整によって2種類の薄葉紙を得る方法について説明する。
(クレープ率)
本実施形態における薄葉紙のクレープ率とは、抄紙機におけるヤンキードライヤーと巻取リールの周速差(巻取リールの周速≦ヤンキードライヤーの周速)に基づいて定義されるものであり、次式(I)によって算出される。
クレープ率(%)=100×(ヤンキードライヤーの周速(m/分)−巻取リールの周速(m/分))÷巻取リールの周速(m/分) ・・・(I)
図2を参照して、具体的には、抄紙機1において、ヤンキードライヤー26の周速および巻取リール34の周速のうちのいずれか一方または両方を変動させることによって、得られる原紙シート(薄葉紙)31のクレープ率を調整することができる。
各薄葉紙のクレープ率は、要求品質や操業性の観点から、例えば、10〜40%とすることができる。例えば、各薄葉紙のクレープ率は、好ましくは28%以下であり、より好ましくは26%以下である。また、例えば、各薄葉紙シートのクレープ率は、好ましくは15%以上である。クレープ率を上記範囲内とすることにより、表面に適度な凹凸構造を付与して良好な肌触りや吸水性を得つつ、使用時の耐久性の低下を防止することができる。
図5(a)および(b)は、薄葉紙の製造時にクレープ率を異ならせることによって得られた、クレープ密度の異なる薄葉紙の顕微鏡写真を示す。
<クレープ密度>
本発明に係る薄葉紙のクレープ密度とは、薄葉紙の表面においてMD方向の単位長さ1cmの線分上にあるクレープの山の数をいう。クレープ密度は、以下のようにして測定することができる。まず、光学顕微鏡を用いてシート表面の拡大画像を撮影する。拡大倍率は、クレープの山の数を確認することができるものであればよく、例えば、40倍程度とすることができる。撮影に際しては、撮影された画像からクレープの山を確認しやすくするために、撮影面に対して光を照射して薄葉紙の表面に光による陰影をつけてもよい。次いで、撮影された画像からMD方向の単位長さ1cm(原寸)の線分上にあるクレープの山の数を目視にて計数する。撮影画像のサイズがMD方向へ1cmに満たない場合には、MD方向の所定長さ(実寸)の線分上にあるクレープの山の数を目視にて計数し、その数値に基づいてMD方向の単位長さ1cm当たりのクレープ数を算出するようにしてもよい。例えば、MD方向の0.5cm(実寸)の線分上にあるクレープの山の数を目視にて計数し、その計測数を2倍にしてMD方向の単位長さ1cm当たりのクレープ数を算出するようにしてもよい。測定値は、撮影された画像の任意の3カ所(3ライン)の平均値とする。
図5(a)に示される薄葉紙は、クレープ密度が48本/cmであり、図5(b)に示される薄葉紙は、クレープ密度が40本/cmである。なお、この場合のクレープ密度は図5に示される撮影画像からMD方向の0.5cm(実寸)の線分上にあるクレープの山の数を目視にて計数し、その計測数を2倍にしてMD方向の単位長さ1cm当たりのクレープ数としたものである。
本発明者は、他の条件が同一である場合に、クレープ密度が高いほど、薄葉紙の水拡散面積は大きくなり且つ吸水時間は短くなる傾向があり、クレープ密度が低いほど、薄葉紙の水拡散面積は小さくなり且つ吸水時間は長くなる傾向があることを見出した。また、クレープ率を高くするほどクレープ密度は増大し、クレープ率を低くするほどクレープ密度は低下する傾向がある。薄葉紙のクレープ密度は、薄葉紙を製造する際にクレープ率を調整することによって制御可能である。
本発明の1つの実施形態では、図5(a)に示されるようなクレープ密度が相対的に高い薄葉紙をマルチプライ構成の外層を形成する薄葉紙に用い、図5(b)に示されるようなクレープ密度が相対的に低い薄葉紙をマルチプライ構成の外層を形成する薄葉紙に隣接する薄葉紙に用いる。これにより、マルチプライ構成の外層を形成する2つの薄葉紙の少なくとも一方が、それに隣接する薄葉紙と比較して吸水時間が短く且つ水拡散面積が大きくなるような衛生薄葉紙を得ることができる。
本実施形態によれば、他の条件を変更することなく、単純にクレープ率のみを調整することによって、吸水時間および水拡散面積について所望の関係を有する複数の薄葉紙を容易に得ることができる。また、薄葉紙のクレープ密度を、その薄葉紙の衛生薄葉紙の製造への適用可能性の指標とし得る。
外層を形成する薄葉紙のクレープ密度は、30〜60本/cmであることが好ましく、35〜55本/cmであることがより好ましい。外層を形成する薄葉紙に隣接する薄葉紙のクレープ密度は、外層を形成する薄葉紙のクレープ密度より低い密度であって、20〜50本/cmであることが好ましく、25〜45本/cmであることがより好ましい。
1つの例では、例えば、各薄葉紙のクレープ率を15〜25%に調整することで、本実施形態に適用可能な、クレープ密度40〜50本/cmの範囲内となる複数の薄葉紙を得ることができる。
(J/W比の調整)
図2を参照して、J/W比の調整によって2種類の薄葉紙を得る方法について説明する。
(J/W比)
ジェットワイヤー比(J/W比)とは、図2を参照して、ワイヤーパート40において、ヘッドボックス8からパルプスラリー9を噴き付ける際の噴出速度(抄き出し水流速度、スラリー供給速度ともいう)をジェット速度(J)とし、ワイヤーの走行速度をワイヤー速度(W)とした場合の、両者の速度比をいう。
J/W比は、薄葉紙における繊維配向を管理する指標となる。ジェット速度(J)が遅くてワイヤー速度(W)が速ければ、J/W比は1未満となる。その反対に、ジェット速度(J)が速くてワイヤー速度(W)が遅ければ、J/W比は1より大きくなる。このいずれにおいても、形成された薄葉紙においてMD方向に繊維配向が生じやすい。J/W比が1付近では、薄葉紙における繊維配向は、比較的等方性を示す。
そのため、製造された薄葉紙に水滴を滴下すると、J/W比が1未満の場合はJ/Wが小さいほど、また、J/W比が1より大きい場合はJ/Wが大きいほど、水分は繊維が配向するMD方向に拡散されやすい。一方、J/W比が1付近では、水分は薄葉紙の厚み方向にも吸収されやすく、相対的に、MD方向に拡散され難くなる。
したがって、外層の薄葉紙を、それに隣接する薄葉紙と比較して、J/W比が異なる条件で製造されたものとすることで、水拡散面積の調整が可能となる。J/W比は、ジェット速度およびワイヤー速度の一方または両方を調整することにより、制御することができる。
(密度の調整)
薄葉紙の密度の調整によって2種類の薄葉紙を得る方法について説明する。
(密度)
薄葉紙の密度は、薄葉紙の坪量および紙厚から求めることができ、次式(II)によって算出される。
密度(g/cm3)=坪量(g/m2)/紙厚(μm) ・・・(II)
各薄葉紙の密度は、薄葉紙および衛生薄葉紙の要求品質に合わせて、例えば、0.050〜0.300g/cm3とすることができる。例えば、薄葉紙の密度は、好ましくは0.100g/cm3以上とすることができ、および好ましくは0.200g/cm3以下とすることができる。
薄葉紙の密度は通水性に影響を与え得る。密度を調整する方法の場合、他の条件が同一のとき、密度が低いほど吸水時間は短くなる傾向があり、密度が高いほど吸水時間は長くなる傾向がある。そのため、外層に用いる一の薄葉紙において、それに隣接する他の薄葉紙と比較して密度を低くすることで、吸水時間の調整が可能となる。
図2を参照して、薄葉紙の密度は、例えば、カレンダーパート45における押圧条件を変更して紙厚を調整する方法、ワイヤーパート40において、ヘッドボックス8から噴き付けるパルプスラリー9の量を変更して坪量を調整する方法、またはそれらの組み合わせなどによって、調整することができる。
(紙厚の調整)
薄葉紙の紙厚の調整によって2種類の薄葉紙を得る方法について説明する。
(紙厚)
薄葉紙の紙厚は、日本工業規格JIS P8118(2014)の規定に従って測定される。
各薄葉紙の紙厚は、薄葉紙および衛生薄葉紙の要求品質に合わせて、例えば、30〜250μmとすることができる。例えば、薄葉紙の紙厚は、好ましくは50μm以上とすることができ、および好ましくは200μm以下とすることができる。
薄葉紙の坪量が同一である場合、紙厚が薄いほど密度が高くなり、紙厚が厚いほど密度が低くなる。上述のとおり、薄葉紙の密度が低いほど吸水時間は短くなる傾向があり、密度が高いほど吸水時間は長くなる傾向がある。そのため、薄葉紙の坪量が同一である場合に、外層に用いる一の薄葉紙において、それに隣接する他の薄葉紙と比較して紙厚を厚くすることで、吸水時間を短くして吸水時間の調整が可能となる。
(加工向きの調整)
図2、図3および図4を参照して、薄葉紙の加工向きの調整によって2種類の薄葉紙を得る方法について説明する。
図2の抄紙機1によって抄造された薄葉紙(原紙シート)31は、ヤンキードライヤー26の外周面に圧着されていた面であるヤンキー面が一次原反ロール36の巻取の外側になり、ヤンキー面とは反対側の面である非ヤンキー面が一次原反ロール36の内側となるように、一次原反ロール36に巻き取られている。
ヤンキードライヤー26の外周面には、乾燥されたシート31を剥がれやすくするために、離型剤が用いられている。そのため、薄葉紙のヤンキー面には離型剤が付着し、それにより、ヤンキー面は、非ヤンキー面と比較して、水拡散面積が小さくなる。したがって、複数の薄葉紙(原紙シート)を重ね合わせてマルチプライ構成(積層シート)とするプライ加工の工程において、マルチプライ構成の外層を形成することとなる薄葉紙を、相対的に水拡散面積が大きい非ヤンキー面がマルチプライ構成の外側となるような向きで配置することで、外層の薄葉紙の水拡散面積を大きくすることができる。このとき、それに隣接する薄葉紙を、相対的に水拡散面積が小さいヤンキー面が当該外層の薄葉紙と接触するような向きで配置することで、外側の薄葉紙とそれに隣接する薄葉紙との間に、水分ふき取り側の面に関する水拡散面積の差を設けることができる。
図3および図4に示される例では、複数の薄葉紙(原紙シート)31を重ね合わせてマルチプライ構成(積層シート)52とするプライ加工の工程において、マルチプライ構成52の外層を形成することとなる薄葉紙31a、31cは、相対的に水拡散面積が小さいヤンキー面がマルチプライ構成の外側となるような向きで配置されている。これに対して、図3に示されるプライ機において、一次原反ロール36a、36cの原紙シート31a,31cの引き出し方向を反対にすることで、非ヤンキー面が外側となるように、外層を形成することとなる薄葉紙の配置の向きを反対にすることができる。あるいはまた、図2に示される抄紙機において、原紙シート31を巻き取る向きを反対にして、ヤンキー面が一次原反ロール36の内側となるように原紙シート31を巻き取ることで、図3に示すプライ機において原紙シート31a,31cの引き出し方向を反対にすることなく、マルチプライ構成の外層を形成することとなる薄葉紙を、相対的に水拡散面積が大きい非ヤンキー面がマルチプライ構成の外側となるような向きで配置することができる。このようにして、加工向きの調整により、水拡散面積を調整することができる。なお、上述の説明における加工向きは例示的なものであり、本発明を限定することを意図するものではない。
以上、本発明の達成手段に関し、一の薄葉紙が他の薄葉紙と比較して吸水時間が短く且つ水拡散面積が大きい関係を有する2種類の薄葉紙を得る種々の方法を述べてきた。
本発明の1つの実施形態は、クレープ率、L/N比、密度、紙厚、薬剤の種類(例えば、柔軟剤、サイズ剤)およびその添加量、J/W比、ならびに加工向き(ヤンキー面・非ヤンキー面)のうちの少なくとも1つを調整するものである。好ましくは、本発明の1つの実施形態では、他の条件は同一にして、クレープ率のみを調整する。この実施形態によれば、非常に容易な調整が可能となる。
本発明の1つの実施形態は、クレープ率、L/N比、密度、紙厚、薬剤の種類(例えば、柔軟剤、サイズ剤)およびその添加量、J/W比、ならびに加工向き(ヤンキー面・非ヤンキー面)のうちの少なくとも2つを調整するものである。好ましくは、本発明の1つの実施形態では、他の条件は同一にして、L/N比および密度を調整する。この実施形態では、相対的に針葉樹パルプの配合比率が高く且つ密度が小さい薄葉紙を、外層を形成する薄葉紙とし、相対的に広葉樹パルプの配合比率が高く且つ密度が大きい薄葉紙を、それに隣接する薄葉紙とすることで、所望の吸水時間および水拡散速度の関係を容易に実現することができる。また、好ましくは、本発明の1つの実施形態では、他の条件は同一にして、加工向きおよび密度を調整する。このように、本発明の実施形態によれば、数少ないパラメータの調整によって、所望の吸水時間および水拡散速度の関係を、容易に実現することができる。
(発明の用途)
本発明を適用可能な衛生薄葉紙としては、例えば、ティシュペーパー、ちり紙、ペーパータオル、キッチンペーパー、およびトイレットペーパー等を挙げることができる。
本発明の実施形態に係る衛生薄葉紙は、「拭き取る」、すなわち「拭く/ぬぐう」動作を伴って「取り去る/取り除く」用途に好ましく用いることができる。また、それのみならず、「拭く/ぬぐう」動作を伴わずに単に「当接させて」「取り去る/取り除く」用途にも好ましく用いることができる。
1 抄紙機
2,3 ワイヤー
8 ヘッドボックス
9 パルプスラリー
10 湿紙
12 フォーミングロール
22 ドライヤーフェルト
26 ヤンキードライヤー
28 フード
31 シート/原紙
34 リール
36 紙ロール
38 巻芯
40 ワイヤーパート
42 プレスパート
44 ドライパート
45 カレンダーパート
46 リールパート
51 ペーパーロール
52 積層シート
53 カレンダーロール
54 カレンダーロール
55 スリッターパート
56 リールドラム
58 二次原反ロール
101、201、301、401、501 薄葉紙
具体的に、本発明は、以下の構成を有する。
[1] 複数の薄葉紙が重ね合わされたマルチプライ構成を有する衛生薄葉紙であって、 複数の薄葉紙のうち、マルチプライ構成の外層を形成する2つの薄葉紙の少なくとも一方は、吸水時間が5〜18秒であり、および水拡散面積が1700mm 2 以上であり、
それに隣接する薄葉紙は、吸水時間が当該少なくとも一方の薄葉紙の吸水時間よりも長い時間であって8〜25秒であり、および水拡散面積が当該少なくとも一方の薄葉紙の水拡散面積よりも小さい面積であって1500mm 2 以上である、衛生薄葉紙。
[2] 3以上の複数の薄葉紙が重ね合わされたマルチプライ構成を有する衛生薄葉紙であって、
複数の薄葉紙のうち、マルチプライ構成の外層を形成する2つの薄葉紙の各々は、吸水時間が5〜18秒であり、および水拡散面積が1700mm 2 以上であり、
それに隣接する薄葉紙は、吸水時間が前記各々の薄葉紙の吸水時間よりも長い時間であって8〜25秒であり、および水拡散面積が前記各々の薄葉紙の水拡散面積よりも小さい面積であって1500mm 2 以上である、衛生薄葉紙。
[3] 複数の薄葉紙のうち、マルチプライ構成の外層を形成する2つの薄葉紙の少なくとも一方は、それに隣接する薄葉紙と比較して吸水時間が短く且つ水拡散面積が大きくなるように、それに隣接する薄葉紙と比較して高いクレープ密度を有することを特徴とする[1]または[2]に記載の衛生薄葉紙。

Claims (3)

  1. 複数の薄葉紙が重ね合わされたマルチプライ構成を有する衛生薄葉紙であって、
    前記複数の薄葉紙のうち、前記マルチプライ構成の外層を形成する2つの薄葉紙の少なくとも一方は、それに隣接する薄葉紙と比較して吸水時間が短く且つ水拡散面積が大きいことを特徴とする衛生薄葉紙。
  2. 前記複数は3以上の整数であり、
    前記複数の薄葉紙のうち、前記マルチプライ構成の外層を形成する2つの薄葉紙の各々は、それに隣接する薄葉紙と比較して吸水時間が短く且つ水拡散面積が大きいことを特徴とする請求項1に記載の衛生薄葉紙。
  3. 前記複数の薄葉紙のうち、前記マルチプライ構成の外層を形成する2つの薄葉紙の少なくとも一方は、それに隣接する薄葉紙と比較して吸水時間が短く且つ水拡散面積が大きくなるように、前記それに隣接する薄葉紙と比較して高いクレープ密度を有することを特徴とする請求項1または2に記載の衛生薄葉紙。
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