JP2021144803A - ワイヤハーネス - Google Patents

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智宏 矢橋
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Abstract

【課題】被覆部材の損傷を抑制できるワイヤハーネスを提供する。【解決手段】ワイヤハーネス10は、外面61に凹部62を有する芯線51と、凹部62に嵌合されて芯線51と電気的に接続された芯線31と、芯線51と芯線31との接続部分を覆う被覆部材70とを有する。芯線31のブロック部40は、凹部62に埋め込まれて凹部62の底面62Aに接合された埋込部41と、埋込部41と連続して形成されて外面61よりも外方に突出して形成された突出部42とを有する。【選択図】図2

Description

本開示は、ワイヤハーネスに関するものである。
従来、車両に配索されるワイヤハーネスとしては、複数の電線を有し、それら電線の芯線同士が互いに接合されたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この種のワイヤハーネスは、複数の金属素線が撚り合わされた撚線を芯線として有する撚線電線と、1本の金属棒からなる単芯線を芯線として有する単芯線電線とを有している。撚線電線の端部には、絶縁被覆から金属素線が露出する素線露出部が設けられている。単芯線電線の端部には、絶縁被覆から単芯線が露出する導体露出部が設けられている。導体露出部には、単芯線が圧し潰されて平板状に形成された圧潰部が設けられている。この圧潰部の平面部分に対して、撚線電線の素線露出部が径方向に重ね合わされて接合されている。そして、導体露出部の圧潰部と素線露出部との接続部分が熱収縮チューブによって被覆されている。
特開2016−54031号公報
ところが、上記ワイヤハーネスでは、素線露出部と導体露出部との接続部分が他の部分に比べて径方向外側に張り出すように形成される。この場合には、素線露出部及び導体露出部の接続部分の外周面とその他の部分の外周面との間に大きな段差が生じるため、熱収縮チューブなどの被覆部材が損傷しやすいという問題がある。
本開示の目的は、被覆部材の損傷を抑制できるワイヤハーネスを提供することにある。
本開示のワイヤハーネスは、外面に凹部を有する第1導体と、前記凹部に嵌合されて前記第1導体と電気的に接続された第2導体と、前記第1導体と前記第2導体との接続部分を覆う被覆部材と、を有し、前記第2導体は、前記凹部に埋め込まれて前記凹部の底面に接合された埋込部と、前記埋込部と連続して形成されて前記外面よりも外方に突出して形成された突出部とを有している。
本開示のワイヤハーネスによれば、被覆部材の損傷を抑制できるという効果を奏する。
図1は、一実施形態のワイヤハーネスを示す概略構成図である。 図2は、一実施形態のワイヤハーネスを示す概略断面図である。 図3は、一実施形態の電線を示す概略横断面図(図2における3−3線断面図)である。 図4は、一実施形態の電線を示す概略分解斜視図である。 図5は、一実施形態のワイヤハーネスの製造方法を示す概略断面図である。 図6は、一実施形態のワイヤハーネスの製造方法を示す概略断面図である。 図7は、一実施形態のワイヤハーネスの製造方法を示す概略横断面図(図6における7−7線断面図)である。 図8は、一実施形態のワイヤハーネスの製造方法を示す概略横断面図である。 図9は、一実施形態のワイヤハーネスの製造方法を示す概略横断面図である。 図10は、一実施形態のワイヤハーネスの製造方法を示す概略断面図である。 図11は、変更例の電線を示す概略横断面図である。 図12は、変更例のワイヤハーネスを示す概略構成図である。 図13は、従来のワイヤハーネスの製造方法を示す概略断面図である。 図14は、従来のワイヤハーネスの製造方法を示す概略断面図である。 図15は、従来のワイヤハーネスの製造方法を示す概略断面図である。
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施形態を列挙して説明する。
[1]本開示のワイヤハーネスは、外面に凹部を有する第1導体と、前記凹部に嵌合されて前記第1導体と電気的に接続された第2導体と、前記第1導体と前記第2導体との接続部分を覆う被覆部材と、を有し、前記第2導体は、前記凹部に埋め込まれて前記凹部の底面に接合された埋込部と、前記埋込部と連続して形成されて前記外面よりも外方に突出して形成された突出部とを有している。
この構成によれば、第2導体の埋込部が第1導体の凹部に埋め込まれた状態で第1導体と第2導体とが接合される。このため、第2導体の一部である埋込部が凹部に埋め込まれた分だけ、第1導体及び第2導体の接続部分が径方向に大型化することを抑制できる。これにより、第1導体及び第2導体の接続部分の外周面とその他の部分の外周面との段差が大きくなることを抑制できる。この結果、第1導体及び第2導体の接続部分を覆う被覆部材が損傷することを抑制できる。このため、被覆部材によって、第1導体及び第2導体の接続部分を好適に保護することができる。
[2]前記突出部は、前記埋込部側から前記突出部の突出先端面に向かうに連れて細くなるテーパ状に形成されていることが好ましい。
この構成によれば、凹部から外方に突出する突出部の突出先端部の角部がテーパ状に形成される。このため、突出部の突出先端部の角部に被覆部材が接触した場合であっても、その接触に起因して被覆部材が摩耗することを抑制できる。これにより、被覆部材の損傷を抑制することができる。
[3]前記第1導体は、第1芯線と前記第1芯線の外周を被覆する第1絶縁被覆とを有する第1電線の前記第1芯線であり、前記第2導体は、第2芯線と前記第2芯線の外周を被覆する第2絶縁被覆とを有する第2電線の前記第2芯線であり、前記第2芯線は、前記第1芯線よりも可撓性に優れており、前記第1絶縁被覆から露出された前記第1芯線の軸方向の端部は、平板状に形成された平板部と、前記平板部が有する前記外面に形成された前記凹部とを有し、前記凹部は、前記第1芯線の前記軸方向の端面から前記平板部の前記軸方向の中間部まで延びるように形成されており、前記第2絶縁被覆から露出された前記第2芯線の軸方向の端部は、前記埋込部及び前記突出部を有していることが好ましい。
この構成によれば、凹部が第1芯線の軸方向の端面から平板部の軸方向の中間部まで延びるように形成されているため、凹部の軸方向の端部には奥壁面が形成される。この奥壁面に第2導体の軸方向の端部を接触させることにより、第1導体に対する第2導体の位置決めを容易に行うことができる。これにより、第1導体及び第2導体を接合する際の作業性を向上させることができる。
[4]前記被覆部材は、前記第1絶縁被覆の端部から前記第2絶縁被覆の端部までを被覆するように形成されていることが好ましい。この構成によれば、第1絶縁被覆から露出された第1芯線の端部及び第2絶縁被覆から露出された第2芯線の端部を被覆部材によって被覆することができる。これにより、第1芯線及び第2芯線の接続部分を被覆部材によって保護することができるとともに、第1絶縁被覆及び第2絶縁被覆から露出された第1芯線及び第2芯線を被覆部材によって保護することができる。
[5]前記被覆部材は、筒状をなす熱収縮チューブと、前記熱収縮チューブの内周面に設けられた接着剤とを有していることが好ましい。この構成によれば、熱収縮チューブの内周面に形成された接着剤によって、熱収縮チューブとその熱収縮チューブによって被覆される被覆対象との密着性を向上させることができる。また、第1導体及び第2導体の接続部分と熱収縮チューブとの間に接着剤が介在されるため、熱収縮チューブが第1導体及び第2導体の接続部分の外周面に直接接触することを好適に抑制できる。これにより、熱収縮チューブが損傷することを好適に抑制できる。
[6]前記第1導体と前記第2導体とが超音波溶着によって接合されていることが好ましい。この構成によれば、第1導体と第2導体とが超音波溶着によって接合された場合であっても、被覆部材が損傷することを抑制することができる。
[本開示の実施形態の詳細]
本開示のワイヤハーネスの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。各図面では、説明の便宜上、構成の一部を誇張又は簡略化して示す場合がある。また、各部分の寸法比率については各図面で異なる場合がある。本明細書における「平行」や「直交」は、厳密に平行や直交の場合のみでなく、本実施形態における作用効果を奏する範囲内で概ね平行や直交の場合も含まれる。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
図1に示すワイヤハーネス10は、2個又は3個以上の電気機器(機器)を電気的に接続する。ワイヤハーネス10は、例えば、ハイブリッド車や電気自動車等の車両Vの前部に設置されたインバータ11と、そのインバータ11よりも車両Vの後方に設置された高圧バッテリ12とを電気的に接続する。ワイヤハーネス10は、例えば、車両Vの床下等を通るように配索される。インバータ11は、車両走行の動力源となる車輪駆動用のモータ(図示略)と接続される。インバータ11は、高圧バッテリ12の直流電力から交流電力を生成し、その交流電力をモータに供給する。高圧バッテリ12は、例えば、数百ボルトの電圧を供給可能なバッテリである。
ワイヤハーネス10は、1本又は複数本(本実施形態では、2本)の電線20と、電線20の両端部に取り付けられた一対のコネクタC1と、電線20を包囲する外装部材25とを有している。各電線20の一端部はコネクタC1を介してインバータ11と接続され、各電線20の他端部はコネクタC1を介して高圧バッテリ12と接続されている。各電線20は、例えば、高電圧・大電流に対応可能な高圧電線である。各電線20は、例えば、自身に電磁シールド構造を有するシールド電線であってもよいし、自身に電磁シールドを有しないノンシールド電線であってもよい。
外装部材25は、全体として長尺の筒状をなしている。外装部材25の内部空間には、1本又は複数本の電線20が収容されている。外装部材25は、例えば、複数の電線20の外周を周方向全周にわたって包囲するように形成されている。外装部材25は、内部に収容した電線20を飛翔物や水滴から保護する。外装部材25としては、例えば、金属製又は樹脂製のパイプや、樹脂製のプロテクタ、樹脂等からなり可撓性を有するコルゲートチューブやゴム製の防水カバー又はこれらを組み合わせて用いることができる。
(電線20の構成)
図2に示すように、各電線20は、例えば、可撓電線30と、剛性電線50とを有している。各電線20は、例えば、種類の異なる可撓電線30と剛性電線50とを電線20の長さ方向に電気的に接続してなるものである。
(可撓電線30の構成)
可撓電線30は、例えば、剛性電線50よりも可撓性に優れている。可撓電線30は、例えば、剛性電線50よりも柔軟性に優れている。可撓電線30は、例えば、剛性電線50よりも高い屈曲性を有している。
可撓電線30は、例えば、導体よりなる芯線31と、芯線31の外周を被覆する絶縁被覆32とを有している。芯線31としては、例えば、複数の金属素線を撚り合わせてなる撚線や、複数の金属素線が筒状に編み込まれた編組部材を用いることができる。本実施形態の芯線31は撚線である。芯線31の材料としては、例えば、銅系やアルミニウム系などの金属材料を用いることができる。
芯線31の長さ方向と直交する平面によって芯線31を切断した断面形状は、任意の形状にすることができる。すなわち、芯線31の横断面形状は、任意の形状にすることができる。芯線31の横断面形状は、例えば、円形状、半円状、多角形状、正方形状や扁平形状に形成することができる。本実施形態の芯線31の横断面形状は、円形状に形成されている。
絶縁被覆32は、例えば、芯線31の外周面を周方向全周にわたって被覆している。絶縁被覆32は、例えば、合成樹脂などの絶縁材料によって構成されている。絶縁被覆32の材料としては、例えば、架橋ポリエチレンや架橋ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂を主成分とする合成樹脂を用いることができる。絶縁被覆32の材料としては、1種の材料を単独で、又は2種以上の材料を適宜組み合わせて用いることができる。絶縁被覆32は、例えば、芯線31に対する押出成形(押出被覆)によって形成することができる。
可撓電線30の軸方向(長さ方向)の端部は、絶縁被覆32から芯線31の端部が露出された素線露出部33を有している。例えば、素線露出部33は、可撓電線30の軸方向の端末から一定の長さの分の絶縁被覆32が剥がされることにより、芯線31の軸方向の端部が絶縁被覆32から露出されて形成されている。
(剛性電線50の構成)
剛性電線50は、例えば、可撓電線30よりも曲げ剛性が高く形成されている。剛性電線50は、例えば、電線20の配索経路に沿う形状を維持可能な剛性を有している。剛性電線50は、例えば、車両V(図1参照)に搭載された状態において、車両Vの振動等によって直線状又は曲げられた状態が解除されない程度の剛性を有している。換言すると、剛性電線50が曲がった経路に配索される場合には、剛性電線50に対して曲げ加工が施され、その曲がった形状が維持される。
剛性電線50は、例えば、導体よりなる芯線51と、芯線51の外周を被覆する絶縁被覆52とを有している。芯線51は、例えば、可撓電線30の芯線31よりも曲げ剛性が高く形成されている。芯線51としては、例えば、内部が中実構造をなす柱状の1本の金属棒からなる柱状導体や内部が中空構造をなす筒状導体などを用いることができる。柱状導体としては、例えば、単芯線やバスバなどを挙げることができる。本実施形態の芯線51は、単芯線である。芯線51の材料としては、例えば、銅系やアルミニウム系などの金属材料を用いることができる。芯線51の材料としては、例えば、芯線31の材料と同種の材料であってもよいし、芯線31の材料と異なる材料であってもよい。芯線51は、例えば、押出成形によって形成されている。
芯線51の横断面形状は、任意の形状にすることができる。芯線51の横断面形状は、例えば、円形状、半円状、多角形状、正方形状や扁平形状に形成することができる。本実施形態の芯線51の横断面形状は、円形状に形成されている。すなわち、本実施形態の芯線51は、円柱状に形成されている。
絶縁被覆52は、例えば、芯線51の外周面を周方向全周にわたって被覆している。絶縁被覆52は、例えば、合成樹脂などの絶縁材料によって構成されている。絶縁被覆52の材料としては、例えば、架橋ポリエチレンや架橋ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂を主成分とする合成樹脂を用いることができる。絶縁被覆52の材料としては、1種の材料を単独で、又は2種以上の材料を適宜組み合わせて用いることができる。絶縁被覆52は、例えば、芯線51に対する押出成形によって形成することができる。また、絶縁被覆52としては、例えば、熱収縮チューブやゴム製のチューブを用いることもできる。
剛性電線50の軸方向(長さ方向)の端部は、絶縁被覆52から芯線51の端部が露出された導体露出部53を有している。例えば、導体露出部53は、剛性電線50の軸方向の端末から一定の長さの分の絶縁被覆52が剥がされることにより、芯線51の軸方向の端部が絶縁被覆52から露出されて形成されている。
(導体露出部53の構成)
導体露出部53の端部には、絶縁被覆52から露出された芯線51が圧し潰されて平板状に形成された平板部60を有している。平板部60は、芯線51の軸方向に延び、且つ軸方向と直交する幅方向に延びるように形成されるとともに、軸方向及び幅方向と直交する厚み方向に所定の厚みを有するように形成されている。
図3及び図4に示すように、平板部60の横断面形状は、例えば、扁平形状に形成されている。本明細書における「扁平形状」には、例えば、長方形や長円形などが含まれる。また、本明細書における「長方形」は、長辺と短辺を有するものであり、正方形を除いたものである。また、本明細書における「長方形」には、稜部を面取りした形状や、稜部を丸めた形状も含まれる。
図3に示すように、本実施形態の平板部60の横断面形状は、長方形に形成されている。本実施形態の平板部60は、上記長方形の長辺が芯線51の幅方向(図中左右方向)に沿って延び、上記長方形の短辺が芯線51の厚み方向(図中上下方向)に沿って延びるように形成されている。平板部60は、平面状に形成された外面61を有している。外面61は、例えば、平板部60の外面のうち図中上側に位置する外面である。外面61は、例えば、芯線51の軸線と平行に延びる平坦面に形成されている。図示は省略するが、平板部60の幅寸法(図中左右方向の寸法)は、例えば、芯線51のうち圧潰されていない他の部分の径寸法よりも大きく形成されている。例えば、平板部60は、圧潰に伴って幅方向に広がって形成されている。
図4に示すように、平板部60には、外面61から平板部60の厚み方向に凹む凹部62が形成されている。凹部62は、例えば、外面61から芯線31,51の積層方向に凹むように形成されている。凹部62は、例えば、平板部60の軸方向に沿って延びるように形成されている。凹部62は、例えば、芯線51(平板部60)の軸方向の端面60Aから平板部60の軸方向の中間部まで延びるように形成されている。凹部62は、例えば、平板部60の幅方向に沿って延びるように形成されている。凹部62は、例えば、平板部60の幅方向の中間部に形成されている。
凹部62は、例えば、底面62Aと、一対の内側面62Bと、奥壁面62Cとを有している。底面62Aは、例えば、平板部60の軸方向及び幅方向に広がるように形成されている。底面62Aは、例えば、外面61と平行な平面上に広がるように形成されている。一対の内側面62Bは、例えば、凹部62の幅方向の両端部に設けられている。各内側面62Bは、例えば、平板部60の軸方向及び厚み方向に広がるように形成されている。各内側面62Bは、例えば、外面61に直交する平面上に広がるように形成されている。奥壁面62Cは、例えば、凹部62の軸方向の端部に設けられている。奥壁面62Cは、例えば、平板部60の幅方向及び厚み方向に広がるように形成されている。奥壁面62Cは、例えば、外面61及び内側面62Bの双方と直交する平面上に広がるように形成されている。
凹部62の幅方向の寸法、つまり凹部62の開口幅は、例えば、平板部60の軸方向の全長にわたって概ね一定の幅に形成されている。すなわち、凹部62は、平板部60の軸方向の全長にわたって、一対の内側面62Bの間の間隔が概ね一定の距離に形成されている。
(可撓電線30と剛性電線50との接合態様)
図2に示すように、剛性電線50の芯線51の端部には、可撓電線30の芯線31の端部が重ね合わされた状態で接合されている。例えば、導体露出部53の平板部60には、絶縁被覆32から露出された芯線31の端部である素線露出部33が重ね合わされた状態で接合されている。具体的には、平板部60の凹部62の底面62A上に、素線露出部33の端部が重ね合わされた状態で接合されている。これにより、導体露出部53と素線露出部33とが接合されており、芯線51と芯線31とが電気的に接続されている。芯線31と芯線51との接合方法としては、例えば、超音波溶着を用いることができる。ここで、超音波溶着は、ホーンと呼ばれる共振体を接合対象物(ここでは、芯線31,51)の一部に接触させて接合対象物に超音波振動を加え、その振動エネルギーが接合対象物同士の接合界面に付与されることによって該接合界面に発生する摩擦熱を利用して溶着する方法である。
素線露出部33の軸方向の端部には、例えば、ブロック部40が形成されている。ブロック部40は、例えば、芯線31を構成する金属素線同士が溶着されてブロック化されて形成されている。ブロック部40は、凹部62の底面62Aに接合されている。ブロック部40は、例えば、外面61上には形成されていない。ブロック部40は、例えば、外面61と接合されていない。ブロック部40は、例えば、全体として直方体形状に形成されている。ブロック部40の厚み寸法(図中上下方向の寸法)は、例えば、芯線31の他の部分の径寸法よりも小さく形成されている。ブロック部40は、例えば、芯線31の径方向の中心に寄せられるように形成されている。
(ブロック部40の構成)
ブロック部40は、凹部62に埋め込まれた埋込部41と、埋込部41と連続して形成されて外面61よりも外方に突出いて形成された突出部42とを有している。ブロック部40は、埋込部41と突出部42とが連続して一体に形成されている。
(埋込部41の構成)
埋込部41は、例えば、凹部62を充填するように形成されている。このため、埋込部41は、凹部62と同様の構造を有している。埋込部41は、例えば、全体として直方体状に形成されている。埋込部41の下面は、例えば、凹部62の底面62Aに接合されている。埋込部41は、例えば、凹部62の軸方向の全長にわたって延びるように形成されている。埋込部41の軸方向の端面は、例えば、凹部62の奥壁面62Cに接合されている。図3に示すように、埋込部41は、例えば、凹部62の幅方向の全長にわたって延びるように形成されている。埋込部41の幅方向の両側面は、例えば、凹部62の内側面62Bに接合されている。
(突出部42の構成)
突出部42は、埋込部41から外面61よりも径方向外側(ここでは、図中上方)に突出するように形成されている。突出部42は、凹部62よりも外方に突出するように形成されている。突出部42は、例えば、全体として直方体状に形成されている。
図4に示すように、突出部42は、例えば、ブロック部40の厚み方向の端部(ここでは、上端部)に設けられた端面42Aと、ブロック部40の幅方向の両端に設けられた一対の側面42Bと、ブロック部40の軸方向の端部に設けられた端面42Cとを有している。端面42Aは、突出部42の突出先端面である。端面42Aは、例えば、凹部62の底面62Aと平行に延びるように形成されている。各側面42Bは、例えば、埋込部41の側面と連続して延びるように形成されている。各側面42Bは、例えば、外面61と直交する方向に沿って直線状に延びるように形成されている。端面42Cは、例えば、埋込部41の軸方向の端面と連続して延びるように形成されている。端面42Cは、例えば、外面61及び側面42Bの双方と直交する方向に沿って直線状に延びるように形成されている。
突出部42の突出先端部は、例えば、テーパ状に形成されている。突出部42は、例えば、埋込部41側から突出先端面である端面42Aに向かうに連れて細くなるテーパ状に形成されている。例えば、突出部42の角部には、傾斜面43,44が形成されている。傾斜面43は、例えば、端面42Aと各側面42Bとの角部に形成されている。傾斜面43は、例えば、埋込部41側から端面42Aに向かうに連れて突出部42が細くなるように傾斜して形成されている。傾斜面43は、例えば、埋込部41側から端面42Aに向かうに連れて突出部42の幅方向の寸法が短くなるように傾斜して形成されている。傾斜面43は、例えば、端面42Aと各側面42Bとの角部をC面取りした形状に形成されている。傾斜面44は、端面42Aと端面42Cとの角部に形成されている。傾斜面44は、例えば、埋込部41側から端面42Aに向かうに連れて突出部42が細くなるように傾斜して形成されている。傾斜面44は、例えば、端面42Aと端面42Cとの角部をC面取りした形状に形成されている。
図2に示すように、ワイヤハーネス10は、可撓電線30と剛性電線50との接続部分を被覆する被覆部材70を有している。
(被覆部材70の構成)
被覆部材70は、例えば、長尺の筒状に形成されている。被覆部材70は、筒状をなす熱収縮チューブ71と、熱収縮チューブ71の内周面に形成された接着剤72とを有している。
(熱収縮チューブ71の構成)
熱収縮チューブ71は、例えば、可撓電線30と剛性電線50との接続部分が被覆部材70の内部に配置される前の状態からすでに筒体として形成されているものである。熱収縮チューブ71は、例えば、押出成形によりごく細い筒状に成形された樹脂部材が、加熱された状態で太い筒状へ引き伸ばされた後に冷却されることによって得られる。このようにして得られた熱収縮チューブ71は、加熱された場合に、引き伸ばされる前の細い筒状まで収縮する形状記憶特性を有する。熱収縮チューブ71の材料としては、例えば、ポリオレフィン系、ポリエステル系、ナイロン系、シリコン系やフッ素樹脂系などの合成樹脂を用いることができる。熱収縮チューブ71の材料としては、1種の材料を単独で、又は2種以上の材料を適宜組み合わせて用いることができる。
(接着剤72の構成)
接着剤72は、例えば、可撓電線30と剛性電線50との接続部分が被覆部材70の内部に配置される前の状態において、熱収縮チューブ71の内周面に均一な厚みに形成されており、筒状をなすように形成されている。接着剤72は、例えば、熱収縮チューブ71の内周面の周方向全周及び軸方向の全長にわたって形成されている。接着剤72としては、例えば、熱可塑性の接着剤を用いることができる。接着剤72としては、例えば、変性オレフィン系やポリエステル系のホットメルト接着剤を用いることができる。接着剤72の材料としては、例えば、絶縁被覆32,52を構成する材料と同種の樹脂材料であることが好ましい。また、接着剤72の材料としては、例えば、熱収縮チューブ71を構成する材料と同種の樹脂材料であることが好ましい。接着剤72の材料としては、1種の材料を単独で、又は2種以上の材料を適宜組み合わせて用いることができる。なお、接着剤72は、例えば、加熱によって溶融された後に、冷えて固化されることによって形成される層である。
(熱収縮された後の熱収縮チューブ71及び接着剤72の構成)
次に、熱収縮された後の熱収縮チューブ71及び接着剤72の構成について説明する。
熱収縮チューブ71は、導体露出部53の平板部60と素線露出部33のブロック部40との接続部分を覆うように形成されている。熱収縮チューブ71は、例えば、導体露出部53全体及び素線露出部33全体を覆うように形成されている。熱収縮チューブ71は、例えば、平板部60とブロック部40との接続部分と、その接続部分以外の素線露出部33及び導体露出部53とによって形成される段差に沿って段差が形成されている。熱収縮チューブ71は、例えば、可撓電線30の絶縁被覆32の端部と剛性電線50の絶縁被覆52の端部との間に架け渡されるように設けられている。例えば、熱収縮チューブ71の軸方向の第1端部は絶縁被覆32の端部の外周面を被覆しており、熱収縮チューブ71の軸方向の第2端部は絶縁被覆52の端部の外周面を被覆している。熱収縮チューブ71の第1端部は、例えば、絶縁被覆32の端部の外周面に周方向全周にわたって、接着剤72によって接着されている。例えば、接着剤72は、絶縁被覆32の端部の外周面に周方向全周にわたって隙間無く接着するとともに、熱収縮チューブ71の第1端部の内周面に周方向全周にわたって隙間なく密着している。また、熱収縮チューブ71の第2端部は、例えば、絶縁被覆52の端部の外周面に周方向全周にわたって、接着剤72によって接着されている。例えば、接着剤72は、絶縁被覆52の端部の外周面に周方向全周にわたって隙間無く接着するとともに、熱収縮チューブ71の第2端部の内周面に周方向全周にわたって隙間なく密着している。これらにより、熱収縮チューブ71と絶縁被覆32との間の隙間が塞がれ、熱収縮チューブ71と絶縁被覆52との間の隙間が塞がれる。このため、被覆部材70の軸方向の両端部から被覆部材70の内部に水等の液体が浸入することを抑制できる。この結果、可撓電線30と剛性電線50との接続部分に液体が浸入することを抑制できる。すなわち、本実施形態の被覆部材70は、可撓電線30と剛性電線50との接続部分を絶縁保護する機能を有するとともに、上記接続部分を防水する機能を有している。
接着剤72は、例えば、被覆部材70の軸方向の中間部において、熱収縮チューブ71の内周面と、素線露出部33の外周面及び導体露出部53の外周面との間の隙間を充填するように形成されている。
(ワイヤハーネス10の製造方法)
次に、図5〜図10にしたがって、ワイヤハーネス10の製造方法について説明する。
まず、図5に示す工程では、可撓電線30と剛性電線50とを準備する。このとき、可撓電線30の端部には、絶縁被覆32から芯線31の端部が露出された素線露出部33が形成されている。但し、本工程では、素線露出部33には、図2に示したブロック部40がまだ形成されていない。また、剛性電線50の端部には、絶縁被覆52から芯線51の端部が露出された導体露出部53が形成されている。導体露出部53の端部には、芯線51が圧し潰されて平板状に形成された平板部60と、その平板部60の外面61に形成された凹部62とが形成されている。これら平板部60及び凹部62は、例えば、プレス加工などによって形成することができる。
次に、図6に示す工程では、平板部60上に、素線露出部33を重ね合わせる。具体的には、素線露出部33を、平板部60の凹部62に挿入する。このとき、素線露出部33の軸方向の端面を凹部62の奥壁面62Cに接触させることにより、平板部60に対して素線露出部33を位置決めすることができる。本工程により、図6及び図7に示すように、導体露出部53の凹部62の底面62A上に、素線露出部33が重ね合わされる。
続いて、図8に示す工程では、重ね合わせた導体露出部53及び素線露出部33を、超音波溶着機のアンビル90上に載置する。このとき、平板部60の外面61上には、素線露出部33の側面を囲む一対の壁部91が設けられている。これらアンビル90と一対の壁部91とによって平板部60が挟持されている。ここで、素線露出部33は、その幅方向の両側から一対の壁部91によって挟まれている。但し、素線露出部33の各側面と各壁部91との間には隙間S1が形成されている。本工程では、素線露出部33の上方に、超音波溶着機のホーン92が配置される。ホーン92は、一対の壁部91の間に配置される。ホーン92の先端面92A(ここでは、下端面)には、例えば、凹部93が設けられている。
凹部93は、例えば、第1部分94と第2部分95とを有している。第1部分94は、先端面92Aに連続する部分である。第1部分94は、例えば、凹部93の深さ方向(図中上下方向)の全長にわたって開口幅が概ね一定に形成されている。第1部分94の開口幅は、例えば、平板部60の凹部62の開口幅と同じ幅となるように設定されている。第1部分94の内側面は、例えば、先端面92Aに対して垂直に延びるように形成されている。
第2部分95は、第1部分94に連続して形成されている。第2部分95は、例えば、第1部分94側から凹部93の底面に向かうに連れて開口幅が小さくなるように形成されている。第2部分95の開口幅は、例えば、平板部60の凹部62の開口幅よりも小さく形成されている。第2部分95の内側面は、例えば、第1部分94側から凹部93の底面に向かうに連れて、凹部93の幅方向中心に近づくように傾斜した傾斜面に形成されている。
第2部分95の内側面を構成する側壁96は、凹部93の底面からアンビル90に向かって突出するように形成されている。側壁96の幅方向の寸法は、例えば、素線露出部33の各側面と各壁部91との間の隙間S1の幅よりも大きく形成されている。
第1部分94の内側面を構成する側壁97は、側壁96と連続して形成されている。側壁97は、側壁96からアンビル90に向かって突出するように形成されている。側壁97は、例えば、矩形状の断面を有している。側壁97は、例えば、凹部93の深さ方向の全長にわたって幅方向の寸法が概ね一定に形成されている。側壁97の幅方向の寸法は、例えば、隙間S1の幅よりも小さく形成されている。
次いで、図9に示す工程では、ホーン92を下降させ、凹部93の内面を素線露出部33の外面に接触させる。そして、超音波溶着機のアンビル90とホーン92とによって平板部60及び素線露出部33を挟持しつつ、ホーン92によって平板部60及び素線露出部33に超音波振動及び圧力を付与する。本工程では、ホーン92の側壁97が隙間S1に挿入される。そして、ホーン92(側壁97)の先端面92Aが平板部60の外面61に接触された状態で、ホーン92によって平板部60及び素線露出部33に超音波振動及び圧力が付与される。すると、平板部60と素線露出部33との界面に生じた摩擦熱によって、平板部60及び素線露出部33の少なくとも一方が溶融し、平板部60と素線露出部33とが溶着する。本工程により、素線露出部33の端部に、埋込部41と突出部42とからなるブロック部40が形成され、埋込部41の外面が凹部62の内面に溶着される。また、本工程では、ブロック部40の突出部42が凹部93の内面に沿った形状に形成される。具体的には、凹部93の底面に沿って突出部42の端面42Aが形成され、第1部分94の内側面に沿って突出部42の側面42Bが形成され、第2部分95の内側面に沿って突出部42の傾斜面43が形成される。なお、図示は省略するが、突出部42の傾斜面44(図4参照)についても同様に形成される。以上の工程により、導体露出部53の平板部60と素線露出部33のブロック部40とが超音波溶着によって接合された電線20を製造することができる。
ここで、図13〜図15に従って、従来の単芯線電線100と撚線電線110との接合方法の一例について説明する。
図13に示す工程では、まず、単芯線電線100の端部に設けられた圧潰部101の上面に、撚線電線110の端部に設けられた素線露出部111を重ね合わせる。このとき、圧潰部101の上面には凹部が形成されていない。続いて、重ね合わせた圧潰部101及び素線露出部111を、超音波溶着機のアンビル90上に載置する。このとき、圧潰部101の上面には、素線露出部111の側面を囲む一対の壁部91が設けられている。そして、アンビル90と一対の壁部91とによって圧潰部101が挟持されている。本工程では、素線露出部111の上方に、超音波溶着機のホーン98が配置される。ホーン98は、一対の壁部91の間に配置される。ホーン98の先端面98Aは、例えば、平坦面に形成されている。
続いて、図14に示す工程では、超音波溶着機のアンビル90とホーン98とによって圧潰部101及び素線露出部111を挟持しつつ、ホーン98によって圧潰部101及び素線露出部111に超音波振動及び圧力を付与する。すると、圧潰部101と素線露出部111との界面に生じた摩擦熱によって、圧潰部101及び素線露出部111の少なくとも一方が溶融し、圧潰部101と素線露出部111とが溶着する。
ところが、図15に示すように、上述した方法によって圧潰部101に溶着された素線露出部111には、その幅方向両端部に尖ったバリ部112が形成される。バリ部112は、図14に示した工程において、壁部91とホーン98との間に隙間が生じることに起因して発生する。すなわち、バリ部112は、ホーン98によって圧潰部101及び素線露出部111に超音波振動及び圧力を付与した際に、その圧力によって幅方向に広がった素線露出部111の一部が壁部91とホーン98との間の隙間に這い上がることにより形成される。なお、このようなバリ部112が形成されると、例えば圧潰部101と素線露出部111との接続部分を覆うように被覆部材を設けた場合に、その被覆部材がバリ部112によって損傷するおそれがある。
これに対し、本実施形態の製造方法では、図9に示すように、ホーン92の先端面92Aを平板部60の外面61に接触させるようにした。これにより、凹部62に嵌合された素線露出部33がホーン92の凹部93の内面及び平板部60の凹部62の内面によって包囲される。このため、仮に圧力の付与によって素線露出部33が幅方向に広がろうとした場合であっても、その素線露出部33の広がりが凹部62,93の内面によって規制される。したがって、素線露出部33のブロック部40にバリ部が形成されることを好適に抑制できる。
次に、図10に示す工程では、収縮前の被覆部材70を準備する。収縮前の被覆部材70は、筒状(ここでは、円筒状)をなす熱収縮チューブ71と、熱収縮チューブ71の内周面に形成された熱可塑性の接着剤72とを含む積層構造を有している。この収縮前の被覆部材70は、その内径が素線露出部33及び導体露出部53の接続部分及び絶縁被覆32,52を内部に収容可能な大きさに形成されている。
続いて、素線露出部33及び導体露出部53の接続部分が被覆部材70の内部に挿入される。具体的には、絶縁被覆32の端部の外周から絶縁被覆52の端部の外周までの電線20が包囲されるように、電線20の軸方向の一部が被覆部材70の内部に挿入される。
次いで、被覆部材70に対して加熱処理が施される。例えば、被覆部材70がヒータ等により加熱される。この加熱処理では、例えば、熱収縮チューブ71の収縮温度よりも高く、かつ熱収縮チューブ71の溶融温度よりも低い加熱温度(例えば、120℃〜140℃程度)で所定時間だけ被覆部材70が加熱される。この加熱処理により、熱収縮チューブ71が径方向及び軸方向に収縮されるとともに、熱可塑性の接着剤72が軟化又は溶融されることで接着剤72に接着性が発現される。これにより、図2に示すように、熱収縮チューブ71は、絶縁被覆32の端部の外周面に対して周方向全周にわたって接着剤72によって隙間無く接着されるとともに、絶縁被覆52の端部の外周面に対して周方向全周にわたって接着剤72によって隙間無く接着される。
次に、本実施形態の作用効果を説明する。
(1)ワイヤハーネス10は、外面61に凹部62を有する芯線51と、凹部62に嵌合されて芯線51と電気的に接続された芯線31と、芯線51と芯線31との接続部分を覆う被覆部材70とを有する。芯線31のブロック部40は、凹部62に埋め込まれて凹部62の底面62Aに接合された埋込部41と、埋込部41と連続して形成されて外面61よりも外方に突出して形成された突出部42とを有する。
この構成によれば、芯線31のブロック部40の埋込部41が芯線51の凹部62に埋め込まれた状態で芯線31と芯線51とが接合される。このため、芯線31の一部である埋込部41が凹部62に埋め込まれた分だけ、芯線51及び芯線31の接続部分、具体的には平板部60及びブロック部40の接続部分が径方向に大型化することを抑制できる。これにより、平板部60及びブロック部40の接続部分の外周面とその他の部分の外周面との段差が大きくなることを抑制できる。この結果、平板部60及びブロック部40の接続部分を覆う被覆部材70が損傷することを抑制できる。このため、被覆部材70によって、平板部60及びブロック部40の接続部分を好適に保護することができる。
(2)凹部62の内面、具体的には底面62A、内側面62B及び奥壁面62Cとブロック部40の埋込部41の外面とが接合される。このため、ブロック部40が平面部分のみに対して接合される場合に比べて、内側面62B及び奥壁面62Cと接合される分だけ、ブロック部40と平板部60との接合面積を増大させることができる。これにより、ブロック部40と平板部60との接続信頼性を向上させることができる。
(3)凹部62から外方に突出する突出部42の突出先端部の角部がテーパ状に形成される。このため、突出部42の突出先端部の角部に被覆部材70が接触した場合であっても、その接触に起因して被覆部材70が摩耗することを抑制できる。これにより、被覆部材70の損傷を抑制することができる。
(4)凹部62が芯線51の軸方向の端面60Aから平板部60の軸方向の中間部まで延びるように形成されている。このため、凹部62の軸方向の端部には奥壁面62Cが形成される。この奥壁面62Cに芯線31の軸方向の端部を接触させることにより、芯線51の平板部60に対する芯線31の位置決めを容易に行うことができる。これにより、芯線51と芯線31とを接合する際の作業性を向上させることができる。
(5)被覆部材70を、筒状をなす熱収縮チューブ71と、熱収縮チューブ71の内周面に設けられた接着剤72とが積層された構造に形成した。この構成によれば、熱収縮チューブ71の内周面に形成された接着剤72によって、熱収縮チューブ71とその熱収縮チューブ71によって被覆される被覆対象との密着性を向上させることができる。例えば、接着剤72によって、熱収縮チューブ71と絶縁被覆32,52との密着性を向上させることができる。
(6)また、平板部60及びブロック部40の接続部分と熱収縮チューブ71との間に接着剤72が介在されるため、熱収縮チューブ71が平板部60及びブロック部40の接続部分の外周面に直接接触することを好適に抑制できる。これにより、熱収縮チューブ71が損傷することを好適に抑制できる。
(他の実施形態)
上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記実施形態のブロック部40の傾斜面43,44を、例えば、円弧状に湾曲する湾曲面に変更してもよい。
・上記実施形態のブロック部40では、突出部42の側面を、外面61に対して垂直に延びるように形成された側面42Bと傾斜面43とによって構成するようにしたが、これに限定されない。
・例えば図11に示すように、突出部42の側面を、外面61に対して垂直に延びるように形成された側面42Bのみで構成するようにしてもよい。すなわち、ブロック部40から傾斜面43を省略するようにしてもよい。同様に、ブロック部40から傾斜面44を省略するようにしてもよい。
また、突出部42の側面を、傾斜面43,44のみで構成するようにしてもよい。この場合の傾斜面43,44は、突出部42の端面42Aから埋込部41まで延びるように形成される。
・上記実施形態の平板部60の形状は特に限定されない。例えば、平板部60は、外面に凹部62が形成された構造を有していれば、その他の構造は特に限定されない。例えば上記実施形態では、平板部60の横断面形状を矩形状に形成したが、平板部60の横断面形状を半円状に形成してもよい。
・上記実施形態の被覆部材70を、熱収縮チューブ71と接着剤72とを積層した構造に具体化したが、これに限定されない。例えば、被覆部材70の接着剤72を省略してもよい。例えば、被覆部材70として、ゴム製のチューブ、絶縁テープや合成樹脂製の硬質のプロテクタに具体化してもよい。
・上記実施形態では、素線露出部33と導体露出部53とを超音波溶着により接合するようにしたが、これに限定されない。例えば、振動溶着、高周波溶着、レーザ溶着、赤外線溶着、摩擦溶着、熱板溶着や熱風溶着などにより、素線露出部33と導体露出部53とを接合するようにしてもよい。
・上記実施形態では、第1導体として剛性電線50の芯線51に具体化し、第2導体として可撓電線30の芯線31に具体化したが、これに限定されない。例えば、第1導体を金属製の接続端子に具体化してもよい。すなわち、可撓電線30の素線露出部33を、金属製の接続端子に接合するようにしてもよい。この場合には、接続端子の外面に凹部62が形成されており、その凹部62に素線露出部33が接合される。接続端子は、例えば、コネクタC1のコネクタハウジングに保持される。接続端子は、例えば、バスバ、電気機器の端子部や他の電線の端子等の相手端子と接続される。
・上記実施形態では特に言及していないが、外装部材25の内部に電磁シールド部材を設ける構成を採用してもよい。電磁シールド部材は、例えば、複数の電線20を一括して包囲するように設けられる。電磁シールド部材は、例えば、外装部材25の内周面と電線20の外周面との間に設けられる。電磁シールド部材としては、例えば、可撓性を有する編組線や金属箔を用いることができる。また、編組線としては、複数の金属素線が編成された編組線や、金属素線と樹脂素線とを組み合わせて編成された編組線を用いることができる。樹脂素線としては、例えば、パラ系アラミド繊維等の絶縁性及び耐剪断性に優れた強化繊維を用いることができる。
・上記実施形態の電線20を低圧電線に変更してもよい。
・上記実施形態では、外装部材25の内部に収容される電線20が2本であったが、特に限定されるものではなく、車両Vの仕様に応じて電線20の本数は変更することができる。例えば、外装部材25の内部に収容される電線20は、1本であってもよいし、3本以上であってもよい。例えば、外装部材25に収容される電線として、低圧バッテリと各種低電圧機器(例えば、ランプ、カーオーディオ等)とを接続する低圧電線を追加した構成としてもよい。
・車両Vにおけるインバータ11と高圧バッテリ12の配置関係は、上記実施形態に限定されるものではなく、車両構成に応じて適宜変更してもよい。
例えば図12に示すように、高圧バッテリ12が車両Vの床の略全体に配置され、その高圧バッテリ12とインバータ11とを電気的に接続するワイヤハーネス10に具体化してもよい。
・上記実施形態では、ワイヤハーネス10によって接続される電気機器としてインバータ11及び高圧バッテリ12を採用したが、これに限定されない。例えば、インバータ11と車輪駆動用のモータとを接続する電線に採用してもよい。すなわち、車両Vに搭載される電気機器間を電気的に接続するものであれば適用可能である。
・今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
V 車両
C1 コネクタ
10 ワイヤハーネス
11 インバータ
12 高圧バッテリ
20 電線
25 外装部材
30 可撓電線(第2電線)
31 芯線(第2芯線、第2導体)
32 絶縁被覆(第2絶縁被覆)
33 素線露出部
40 ブロック部
41 埋込部
42 突出部
42A 端面
42B 側面
42C 端面
43,44 傾斜面
50 剛性電線(第1電線)
51 芯線(第1芯線、第1導体)
52 絶縁被覆(第1絶縁被覆)
53 導体露出部
60 平板部
60A 端面
61 外面
62 凹部
62A 底面
62B 内側面
62C 奥壁面
70 被覆部材
71 熱収縮チューブ
72 接着剤
90 アンビル
91 壁部
92 ホーン
92A 先端面
93 凹部
94 第1部分
95 第2部分
96 側壁
97 側壁
98 ホーン
98A 先端面
S1 隙間
100 単芯線電線
101 圧潰部
110 撚線電線
111 素線露出部
112 バリ部

Claims (6)

  1. 外面に凹部を有する第1導体と、
    前記凹部に嵌合されて前記第1導体と電気的に接続された第2導体と、
    前記第1導体と前記第2導体との接続部分を覆う被覆部材と、を有し、
    前記第2導体は、前記凹部に埋め込まれて前記凹部の底面に接合された埋込部と、前記埋込部と連続して形成されて前記外面よりも外方に突出して形成された突出部とを有しているワイヤハーネス。
  2. 前記突出部は、前記埋込部側から前記突出部の突出先端面に向かうに連れて細くなるテーパ状に形成されている請求項1に記載のワイヤハーネス。
  3. 前記第1導体は、第1芯線と前記第1芯線の外周を被覆する第1絶縁被覆とを有する第1電線の前記第1芯線であり、
    前記第2導体は、第2芯線と前記第2芯線の外周を被覆する第2絶縁被覆とを有する第2電線の前記第2芯線であり、
    前記第2芯線は、前記第1芯線よりも可撓性に優れており、
    前記第1絶縁被覆から露出された前記第1芯線の軸方向の端部は、平板状に形成された平板部と、前記平板部が有する前記外面に形成された前記凹部とを有し、
    前記凹部は、前記第1芯線の前記軸方向の端面から前記平板部の前記軸方向の中間部まで延びるように形成されており、
    前記第2絶縁被覆から露出された前記第2芯線の軸方向の端部は、前記埋込部及び前記突出部を有している請求項1又は請求項2に記載のワイヤハーネス。
  4. 前記被覆部材は、前記第1絶縁被覆の端部から前記第2絶縁被覆の端部までを被覆するように形成されている請求項3に記載のワイヤハーネス。
  5. 前記被覆部材は、筒状をなす熱収縮チューブと、前記熱収縮チューブの内周面に設けられた接着剤とを有している請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のワイヤハーネス。
  6. 前記第1導体と前記第2導体とが超音波溶着によって接合されている請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のワイヤハーネス。
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