JP2021130801A - ポリウレタンフォーム用難燃剤組成物及びこれを配合した難燃性ポリウレタンフォーム - Google Patents

ポリウレタンフォーム用難燃剤組成物及びこれを配合した難燃性ポリウレタンフォーム Download PDF

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Takashi Nakamura
隆 中村
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Yusuke KAWAUCHI
雄介 河内
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健太郎 後藤
尚規 森本
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尚規 森本
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Noriko Goto
矩子 後藤
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Abstract

【課題】非赤リンタイプのポリウレタンフォーム用難燃剤組成物であり、ポリウレタンフォーム燃焼時にも滴下着火がなく、炭化層を容易に形成するポリウレタンフォーム用の難燃剤組成物及びそのポリウレタンフォーム用難燃剤組成物を配合した難燃性ポリウレタンフォームの提供。【解決手段】ポリウレタンフォーム用難燃剤組成物であって、式(1)で表されるリン化合物を含むことを特徴とする炭化性能に優れたポリウレタンフォーム用難燃剤組成物。【化1】(式中、MはMg、Al、Ca、Ti又はZnであり、mは2、3又は4である。)【選択図】なし

Description

本発明は、赤リンを用いないポリウレタンフォーム用難燃剤組成物であり、燃焼時にも溶融滴下がなく炭化層を容易に形成するポリウレタンフォーム用の難燃剤組成物、及び、そのポリウレタンフォーム用難燃剤組成物を配合した難燃性ポリウレタンフォームに関する。
本発明の難燃剤は、軟質若しくは半硬質又は硬質のいずれのポリウレタンフォームにも適用可能である。
従来、ポリウレタンフォームは、自動車や電気製品の吸音材、防音材、断熱材としてだけでなく、戸建て住宅、マンション等の断熱対策として、コンクリート部材や内部壁材表面にポリウレタンフォームを吹き付ける現場発泡の断熱工法にも採用されている。しかし、自動車や電気製品等に使用する場合にはUL−94V等の高い難燃性基準が要求され、また、建築用途についても、建物の内部で火災が発生した場合、ポリウレタンフォーム自体は可燃性であるため大きな事故につながる可能性があり、これを想定した試験方法としてコーンカロリーメーター法がある。この場合の難燃性基準も、UL−94Vをも凌駕する非常に高度な難燃性が必要とされる。したがって、これらを解決するために様々な手法が開発されている。
例えば、建築用途では、吹き付けられたポリウレタンフォーム上に、セメント等を主成分とする不燃性の無機系被覆材からなる耐火材を吹き付けることも行われている。しかし、この方法はポリウレタンフォーム上にさらに耐火材を吹き付けることから、2段階の吹き付け施工が必要となり、各段階での硬化反応終了までの時間を確保する必要があり、施工に時間を要し工程管理が難しい欠点を有している。
また、自動車や電気製品の断熱材等に用いるポリウレタンフォームの難燃性を改善する方法としては、ポリウレタンフォームが燃えた場合に備えて、ポリウレタンフォーム自体を難燃化したり、自己消火性を持たせたりする手法も試みられている。この方法には、ポリウレタンフォームの原料中に難燃剤を配合する方法や難燃性成分をポリウレタンフォーム構成成分の一つとして共重合で導入する方法が挙げられる。
上記ポリウレタンフォームの難燃性を改善する方法では、難燃剤を添加配合する方法が主流を占めている。その理由としては、生産コストが安く、難燃剤の種類や配合量を生産の後工程で自由に調整でき、少量多品種の生産に適していることが挙げられる。
従来、ポリウレタンフォームの難燃剤には、リン酸エステルが主として使用されてきたが、リン酸エステルは可塑化作用があるため、ポリウレタンフォームの機械物性の低下や収縮を引き起こすという問題があった。そこで、リン酸エステルの使用量低減や、物性に悪影響を及ぼさない難燃剤への代替が求められている。
それに代わる難燃剤として、比較的難燃性能に優れている赤リンが挙げられる。実際、赤リンを用いた様々な難燃化方法が提案されている。例えば、下記特許文献1には、ポリウレタン樹脂に、膨張性黒鉛、ポリリン酸塩又は赤リン、トリクレジルホスフェートを含有する難燃性ポリウレタン樹脂組成物が開示されている。
また、下記特許文献2には、赤リンを必須成分とし、さらに、リン酸エステル等の他の難燃剤を組み合わせて用いた難燃性ウレタン樹脂組成物が記載されている。
さらに、熱可塑性樹脂に難燃剤として次亜リン酸塩を使用する場合がある。この場合、酸素指数等による難燃性にある程度優れるとしても、熱可塑性樹脂とは異なり、より高度な難燃性が求められる用途に使用されるウレタン樹脂にまで使用できるか否かが不明である。
下記特許文献3には、有機ホスフィン酸アルミニウムであるジアルキルホスフィン酸塩を含有する熱可塑性ポリアミド組成物が記載されている。この組成物は熱可塑性ポリアミドの溶融物の安定性を配慮して、ジアルキルホスフィン酸塩を選択して使用するものである。
特開2005−133054号公報 特開2017−075326号公報 特開2018−511685号公報
しかしながら、特許文献1及び2で使用されている赤リンは難燃性能こそ高いが、独特の赤味を有しているので、製品に望まない着色を付与してしまうおそれがある。また、着色抑制と難燃性能のバランスを取るためには、色消し剤を相当量配合する必要があり、これによる難燃性能の低下と色消し剤の耐光性不良等の問題が生じるおそれがある。さらに、赤リンは可燃性物質であり、消防法で取り扱い方法が規制されている為、安全面でその使用には問題がある。
また、特許文献3に記載の熱可塑性ポリアミド組成物は、難燃剤含有熱可塑性ポリアミド組成物が有する特有の課題を、特定の有機ホスフィン酸アルミニウムを選択することにより解決するものであり、熱可塑性ポリアミド以外の樹脂に応用できるものではない。
本発明は上記従来の実状に鑑みてなされたものであって、赤リンを用いないポリウレタンフォーム用難燃剤組成物であり、燃焼時にも溶融滴下がなく炭化層を容易に形成し、赤リンを用いずとも高度な難燃性を発揮できるポリウレタンフォーム用の難燃剤組成物、及び、そのポリウレタンフォーム用難燃剤組成物を配合した難燃性ポリウレタンフォームを提供することを目的とする。目下、最大の課題としては、赤リンを用いなければ、上記の非常にハイレベルなコーンカロリーメーター試験の不燃基準をクリアすることができないということであり、赤リンに代わる高度な難燃性を有する難燃剤組成物が求められている。
さらに、ポリウレタンフォーム特有の加熱時の収縮量及び重量減少率をより低くすることも求められている。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を行った結果、下記式(1)で表されるリン化合物、及び、必要に応じ併用難燃剤を含む難燃剤組成物を、ポリウレタンフォーム用の難燃剤組成物として用いることによって、優れた難燃性能、すなわち、総発熱量、最大発熱速度及び重量減少率は全て低く、ポリウレタンフォームの試験後の横方向及び厚み方向の収縮量及び重量減少率が小さいポリウレタンフォームが得られることを見出した。すなわち、下記式(1)のリン化合物を使用することにより、燃焼時にも溶融滴下がなく炭化層を容易に形成し、赤リンを用いずとも高度な難燃性を発揮できるポリウレタンフォーム用の難燃剤組成物、及び、そのポリウレタンフォーム用難燃剤組成物を配合した難燃性ポリウレタンフォームが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、
(1)ポリウレタンフォーム用難燃剤組成物であって、
下記式(1)で表されるリン化合物、
及び、リン酸メラミン、ピロリン酸メラミン、ポリリン酸メラミン、フタル酸メラミン、メラミン、シアヌル酸メラミン、ポリリン酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、リン酸亜鉛、非ハロゲン化リン酸エステル、ハロゲン化リン酸エステル、臭素系化合物、ホウ酸バリウム、ホウ砂、ホウ酸亜鉛、錫酸亜鉛、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、モリブデン酸カルシウム、モリブデン酸亜鉛、モリブデン酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、水和石こう、カオリン・クレー、雲母、炭酸カルシウム、ミョウバン石、塩基性炭酸マグネシウム、水酸化カルシウム、ウォラストナイト、及びゼオライト構造のリン酸−水素亜鉛とエチレンジアミンとの包摂化合物、からなる群より選ばれる1種または2種以上の併用難燃剤を、
式(1)で表されるリン化合物100重量部に対し0〜600重量部含むことを特徴とする炭化性能に優れたポリウレタンフォーム用難燃剤組成物、
Figure 2021130801
(式中、MはMg、Al、Ca、Ti又はZnであり、mは2、3又は4である。)
(2)前記式(1)で表されるリン化合物が、Alの塩であり、
前記併用難燃剤が、メラミン、シアヌル酸メラミン、リン酸メラミン、ポリリン酸メラミン、リン酸水素二アンモニウム、ポリリン酸アンモニウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、ホウ酸亜鉛、錫酸亜鉛、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、非ハロゲン化リン酸エステル、ハロゲン化リン酸エステル、デカブロモジフェニルエタン、トリスジブロモネオペンチルホスフェート、ウォラストナイト、及びゼオライト構造のリン酸−水素亜鉛とエチレンジアミンとの包摂化合物、からなる群より選ばれる1種または2種以上の難燃剤であることを特徴とする(1)に記載のポリウレタンフォーム用難燃剤組成物、
(3)(1)又は(2)に記載のポリウレタンフォーム用難燃剤組成物を配合した軟質又は半硬質難燃性ポリウレタンフォームであって、溶融滴下することなく、UL−94 V−0 性能を満たすことを特徴とする炭化性能に優れた軟質又は半硬質難燃性ポリウレタンフォーム、
(4)前記ポリウレタンフォーム用難燃剤組成物が、式(1)で表されるリン化合物、及び、メラミン、シアヌル酸メラミン、ポリリン酸メラミン、ポリリン酸アンモニウム、ホウ酸亜鉛からなる群より選ばれる1種または2種以上の併用難燃剤を含み、式(1)で表されるリン化合物100重量部に対し併用難燃剤を0〜100重量部含むことを特徴とする(3)に記載の炭化性能に優れた軟質又は半硬質難燃性ポリウレタンフォーム、
(5)赤リン及び/又は有機ホスフィン酸塩を含有しないことを特徴とする(3)または(4)に記載の炭化性能に優れた軟質又は半硬質難燃性ポリウレタンフォーム、
(6)(1)又は(2)に記載のポリウレタンフォーム用難燃剤組成物を配合した硬質難燃性ポリウレタンフォームであって、ISO−5660のコーンカロリーメーター試験で、放射熱強度50kW/mにて加熱したときに、5分経過時点での総発熱量が10MJ/m以下、かつ最大発熱速度が10秒を超えて200kW/mを超えない性能を満たすことを特徴とする炭化性能に優れた硬質難燃性ポリウレタンフォーム、
(7)ISO−5660のコーンカロリーメーター試験で、放射熱強度50kW/mにて加熱したときに、20分経過時点での総発熱量が8MJ/m以下であることを特徴とする(6)に記載の炭化性能に優れた硬質難燃性ポリウレタンフォーム、
(8)前記ポリウレタンフォーム用難燃剤組成物が、式(1)で表されるリン化合物、及び、併用難燃剤として非ハロゲン化リン酸エステルおよび/またはハロゲン化リン酸エステルを含み、式(1)で表されるリン化合物100重量部に対し併用難燃剤を0〜600重量部含むことを特徴とする(6)に記載の炭化性能に優れた硬質難燃性ポリウレタンフォーム、
(9)前記ポリウレタンフォーム用難燃剤組成物が、併用難燃剤としてさらにホウ酸亜鉛を含むことを特徴とする(8)に記載の炭化性能に優れた硬質難燃性ポリウレタンフォーム、
(10)赤リン及び/又は有機ホスフィン酸塩を含有しないことを特徴とする(6)〜(9)のいずれかに記載の炭化性能に優れた硬質難燃性ポリウレタンフォーム、
(11)前記硬質難燃性ポリウレタンフォームが、スプレー発泡により形成されたものであることを特徴とする(6)〜(10)のいずれかに記載の硬質難燃性ポリウレタンフォーム、
を要旨とするものである。
本発明のポリウレタンフォーム用難燃剤組成物によれば、燃焼時にも溶融滴下がなく炭化層を容易に形成し、赤リンを用いずとも高度な難燃性を発揮できるポリウレタンフォーム用の難燃剤組成物、及び、そのポリウレタンフォーム用難燃剤組成物を配合した難燃性ポリウレタンフォームを提供することができる。
特に、本発明のポリウレタンフォーム用難燃剤組成物は燃焼時の炭化性能に優れ、溶融滴下することなく、難燃性規格UL−94 V−0に適合する軟質又は半硬質難燃性ポリウレタンフォームを提供することができる。そして、ISO−5660のコーンカロリーメーター試験で、放射熱強度50kW/mにて加熱したときに、5分経過時点での総発熱量が10MJ/m以下、かつ最大発熱速度が10秒を超えて200kW/mを超えない性能を満たす硬質難燃性ポリウレタンフォームを提供することができる。
さらにポリウレタンフォームに対して、有機ホスフィン酸アルミニウム等の有機ホスフィン酸塩を配合した場合よりも、本発明中の式(1)で表されるリン化合物を配合した方が、ポリウレタンフォーム特有の加熱時の最大発熱速度を小さく、総発熱量、収縮量及び重量減少率を低くすることができる。
以下、本発明の難燃性ポリウレタンフォームについて、実施形態を説明する。
[難燃剤(下記式(1))]
本発明に用いられる難燃剤は下記式(1)で表される化合物である。
Figure 2021130801
(式中、MはMg、Al、Ca、TiまたはZnであり、mは2、3又は4である。)
上記式(1)のMとしては、Alが好ましい。
上記式(1)で表される難燃剤の具体例としては、ホスフィン酸亜鉛、ホスフィン酸アルミニウム、ホスフィン酸マグネシウム、ホスフィン酸カルシウム等が挙げられる。
これら式(1)で表されるリン化合物は、通常は無色または白色の粉体であるため、製品の着色性を阻害することなく使用可能である。これらの中では特にアルミニウム塩が難燃性、炭化性能において優れた効果を有している。
上記式(1)で表されるリン化合物は、ホスフィン酸、またはホスフィン酸のアルカリ金属塩のいずれか一つと、水溶性のアルミニウム、亜鉛、マグネシウムまたはカルシウムの硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩および水酸化物のいずれか一つとが、水溶液状態で、加熱され、反応させることによって得られる。これは水溶液中の酸塩基反応または塩反応の一種であり、反応が速やかに進行し、目的とする化合物が1〜3時間という比較的短時間で生成する点で好適である。
本発明の難燃剤組成物は式(1)のリン化合物の他に、さらなる難燃性能向上のために併用難燃剤を使用することもできる。具体的には、リン酸メラミン、ピロリン酸メラミン、ポリリン酸メラミン、フタル酸メラミン、メラミン、シアヌル酸メラミン、ポリリン酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、リン酸亜鉛、非ハロゲン化リン酸エステル、ハロゲン化リン酸エステル、臭素系化合物、ホウ酸バリウム、ホウ砂、ホウ酸亜鉛、錫酸亜鉛、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、モリブデン酸カルシウム、モリブデン酸亜鉛、モリブデン酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、水和石こう、カオリン・クレー、雲母、炭酸カルシウム、ミョウバン石、塩基性炭酸マグネシウム、ウォラストナイト、及びゼオライト構造のリン酸−水素亜鉛とエチレンジアミンとの包摂化合物、からなる群より選ばれる1種または2種以上の併用難燃剤を挙げることができる。
これらの併用難燃剤の配合量は、式(1)で表されるリン化合物100重量部に対し0〜600重量部である。
但し、中でも硬質ポリウレタンフォーム用の併用難燃剤としては、非ハロゲン化リン酸エステルおよび/またはハロゲン化リン酸エステルのみを採用したり、非ハロゲン化リン酸エステルおよび/またはハロゲン化リン酸エステルと、他の併用難燃剤の組み合わせを採用したりすることが好ましい。
非ハロゲン化リン酸エステルおよび/またはハロゲン化リン酸エステルと、他の併用難燃剤の組み合わせを採用する場合、他の併用難燃剤の配合量は、式(1)で表されるリン化合物100重量部に対し3〜100重量部が好ましく、5〜90重量部がより好ましく、15〜75重量部が更に好ましい。
上記併用難燃剤の非ハロゲン化リン酸エステル、ハロゲン化リン酸エステル、臭素系化合物としては、それぞれ以下の化合物を挙げることができる。
なお、本発明の難燃剤組成物には赤リン及び/又は有機ホスフィン酸塩を含有しない。ここでいう含有しないとは、難燃作用を発揮する程度の量を含有しないこと、又は全く含有しないことをいう。
非ハロゲン化リン酸エステル
トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリ(2−エチルヘキシル)ホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、トリス(イソプロピルフェニル)ホスフェート、トリス(フェニルフェニル)ホスフェート、トリナフチルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、キシレニルジフェニルホスフェート、レゾルシノールビス(ジフェニル)ホスフェート、ビスフェノールA-ビス(ジフェニル)ホスフェート、ビスフェノールA-ビス(ジクレジル)ホスフェート等。
ハロゲン化リン酸エステル
トリス(クロロエチル)ホスフェート、トリス(β−クロロプロピル)ホスフェート、トリス(ジクロロプロピル)ホスフェート、テトラキス(2−クロロエチル)ジクロロイソペンチルジホスフェート、ポリオキシアルキレンビス(ジクロロアルキル)ホスフェート、ポリ[オキシ[(2−クロロ−1−メチルエトキシ)ホスフィニリデン]オキシ−1,2−エタンジイルオキシ−1,2−エタンジイル]、α−(2−クロロ−1−メチルエチル)−ω−[[ビス(2−クロロ−1−メチルエトキシ)ホスフィニル]オキシ]等。
臭素系化合物
ヘキサブロモベンゼン、ペンタブロモトルエン、デカブロモジフェニルエタン、テトラブロモビスフェノールA、ジブロモネオペンチルグリコール、トリブロモネオペンチルアルコール、トリスジブロモネオペンチルホスフェート等。
式(1)のリン化合物と併用難燃剤の組合せの中では、リン化合物がアルミニウム塩であり、併用難燃剤がメラミン、シアヌル酸メラミン、リン酸メラミン、ポリリン酸メラミン、リン酸水素二アンモニウム、ポリリン酸アンモニウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、ホウ酸亜鉛、錫酸亜鉛、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、非ハロゲン化リン酸エステル、ハロゲン化リン酸エステル、デカブロモジフェニルエタン、トリスジブロモネオペンチルホスフェート、ウォラストナイト、及びゼオライト構造のリン酸−水素亜鉛とエチレンジアミンとの包摂化合物、からなる群より選ばれる1種または2種以上の併用難燃剤である場合が好ましい。
また、それらの併用難燃剤の中でも、メラミン、シアヌル酸メラミン、リン酸メラミン、ホウ酸亜鉛、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、三酸化アンチモン、非ハロゲン化リン酸エステル、ハロゲン化リン酸エステル、デカブロモジフェニルエタン、及びゼオライト構造のリン酸−水素亜鉛とエチレンジアミンとの包摂化合物、からなる群より選ばれる1種または2種以上の併用難燃剤である場合がより好ましい。
式(1)のリン化合物と併用難燃剤の配合割合は、本発明の式(1)のリン化合物100重量部に対して、併用難燃剤の少なくとも1種以上の化合物の合計が好ましくは0〜600重量部であり、より好ましくは0〜400重量部である。
本発明のポリウレタンフォーム中の難燃剤組成物の添加量としては、ポリオール100重量部に対して2〜200重量部の範囲であり、なかでも10〜150重量部の範囲が好ましい。添加量が、200重量部を超えるとポリウレタンフォームの発泡性阻害のおそれがあり、2重量部未満であると、十分な難燃性能が得られないおそれがある。
[難燃性ポリウレタンフォーム]
本発明の難燃性ポリウレタンフォームは、ポリオール、イソシアネート、触媒、発泡剤及び難燃剤を必須原料とするが、必要に応じて、更に、架橋剤、整泡剤、その他の添加剤を配合したポリウレタンフォーム配合物を発泡させて製造される。以下、それぞれの成分について説明する。
[難燃剤組成物]
本発明に用いられる難燃剤組成物は、式(1)のリン化合物を必須成分とするものであり、必要に応じ、さらに併用難燃剤を配合することも可能である。併用難燃剤を配合する場合は、それぞれの配合割合は式(1)のリン化合物100重量部に対し併用難燃剤0〜600重量部である。
また、式(1)のリン化合物としては、Mg、Al、Ca、TiまたはZnの塩を使用することができ、併用難燃剤としては、リン酸メラミン、ピロリン酸メラミン、ポリリン酸メラミン、フタル酸メラミン、メラミン、シアヌル酸メラミン、ポリリン酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、リン酸亜鉛、非ハロゲン化リン酸エステル、ハロゲン化リン酸エステル、臭素系化合物、ホウ酸バリウム、ホウ砂、ホウ酸亜鉛、錫酸亜鉛、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、モリブデン酸カルシウム、モリブデン酸亜鉛、モリブデン酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、水和石こう、カオリン・クレー、雲母、炭酸カルシウム、ミョウバン石、塩基性炭酸マグネシウム、水酸化カルシウム、ウォラストナイト、及びゼオライト構造のリン酸−水素亜鉛とエチレンジアミンとの包摂化合物、からなる群より選ばれる1種または2種以上を使用することができる。
式(1)のリン化合物と併用難燃剤との組み合わせでは、式(1)のリン化合物としてアルミニウム塩、併用難燃剤としてメラミン、シアヌル酸メラミン、リン酸メラミン、ポリリン酸メラミン、リン酸水素二アンモニウム、ポリリン酸アンモニウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、ホウ酸亜鉛、錫酸亜鉛、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、非ハロゲン化リン酸エステル、ハロゲン化リン酸エステル、デカブロモジフェニルエタン、トリスジブロモネオペンチルホスフェート、ウォラストナイト、及び、ゼオライト構造のリン酸−水素亜鉛とエチレンジアミンとの包摂化合物からなる群より選ばれる1種または2種以上を選択した場合が最も好ましい難燃性能を示す。
また、軟質又は半硬質難燃性ウレタンフォームについては、式(1)のリン化合物単独でも優れた難燃性能を示し、さらに、併用難燃剤としてメラミン、シアヌル酸メラミン、ポリリン酸メラミン、ポリリン酸アンモニウム、ホウ酸亜鉛を併用した場合も好ましい難燃性能を示す。
硬質難燃性ウレタンフォームについては、式(1)のリン化合物と併用難燃剤として非ハロゲン化リン酸エステルおよび/またはハロゲン化リン酸エステルの併用が好ましい難燃性能を示し、他の難燃剤として非ハロゲン化リン酸エステルおよび/またはハロゲン化リン酸エステルとホウ酸亜鉛を併用する場合も好ましい難燃性能を示す。
[ポリオール]
本発明におけるポリオールには特に制限はなく、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、フェノール系ポリオール等、通常のポリウレタンフォームの原料ポリオールとして用いられるものをいずれも好適に用いることができ、ポリエステル系ポリオール単独で、又は、ポリエステル系ポリオールとポリエーテル系ポリオールとを組み合わせて使用することもできる。ポリエステル系ポリオールとしては、多価アルコール−多価カルボン酸縮合系のポリエステル系ポリオールや環状エステル開環重合体のポリエステル系ポリオール等が挙げられ、その際、多価アルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、メチルプロパンジオール等が挙げられ、カルボン酸としては、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、マレイン酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸が挙げられ、開環系としてはグリコールにε−カプロラクトンを開環付加重合させたポリエステル系ポリオールが挙げられる。
[イソシアネート]
本発明に用いるイソシアネートとしては、少なくとも2個のイソシアネート基を有する化合物が使用できる。特に限定されないが、例えば、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、トリフェニルジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等が挙げられる。
[触媒]
触媒としては、ポリウレタンフォーム用として公知のものを用いることができる。例えば、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、ジエタノールアミン、ジメチルアミノモルフォリン、N−エチルモルホリン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、テトラメチルグアニジン等のアミン触媒や、スタナスオクトエートやジブチルチンジラウレート等の錫触媒や、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4−ビス(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6−トリス(ジアルキルアミノアルキル)ヘキサヒドロ−S−トリアジン等の窒素含有芳香族化合物、酢酸カリウム、2−エチルヘキサン酸カリウム、オクチル酸カリウム等のカルボン酸アルカリ金属塩、トリメチルアンモニウム塩、トリエチルアンモニウム塩、トリフェニルアンモニウム塩等の3級アンモニウム塩、テトラメチルアンモニウム塩、テトラエチルアンモニウム、テトラフェニルアンモニウム塩等の4級アンモニウム塩等の触媒を挙げることができる。これらの触媒は単独で使用することも、2種類以上を併用することもできる。触媒の使用量は、ポリオール100重量部に対して0.1〜10重量部が好ましい。
[発泡剤]
発泡剤としては水、プロパン、ブタン等の低沸点炭化水素、ジクロロエタン、ブチルクロリド等の塩素化脂肪族炭化水素化合物、トリクロルモノフルオロメタン、トリクロルトリフロオロエタン、トランス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン等のハイドロフルオロオレフィン(HFO)等のフッ素化合物、ジクロロモノフルオロエタン、クロロジフルオロメタン、1−クロロ−1,1−ジフルオロエタン等のハイドロクロロフルオロカーボン化合物、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン、1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン等のハイドロフルオロカーボン化合物、ジイソプロピルエーテル等のエーテル化合物、あるいはこれらの化合物の混合物等の有機物理発泡剤、窒素ガス、酸素ガス、アルゴンガス、二酸化炭素ガス等の無機物理発泡剤等を用いることができる。これらの発泡剤は単独で使用することも、2種類以上を併用することもできる。これらの発泡剤の使用量は、ポリオール100重量部に対して1〜40重量部が好ましい。
[他の添加剤]
本発明のポリウレタンフォーム用樹脂組成物は、上記ポリオール成分とポリイソシアネート成分、難燃剤、併用難燃剤、触媒、発泡剤以外の成分として、必要に応じて、整泡剤、架橋剤、発泡助剤、脱水剤、可塑剤、耐候剤、着色剤、充填剤等の各種成分を、本発明の効果を損なわない範囲の量で含んでもよい。これら各種成分は、前もってポリオール成分またはポリイソシアネート成分に添加される場合もあるが、上記ポリオール成分とポリイソシアネート成分を混合する際に添加することもできる。
前記整泡剤としては、ポリウレタンフォームの製造に用いられる市販の整泡剤等が挙げられる。特に限定されないが、例えば、整泡剤としては、界面活性剤が挙げられ、有機シロキサン−ポリオキシアルキレン共重合体、シリコーン−グリース共重合体等の非イオン系界面活性剤等の有機シリコーン系界面活性剤等が挙げられる。前記シリコーン化合物からなる整泡剤の量は、前記ポリオール100重量部に対して0.5重量部以上が好ましい。
[難燃性ポリウレタンフォームの製造]
本発明の難燃剤組成物を配合したポリウレタンフォームの製造方法は特に限定されず、通常の方法で製造することができる。
具体的には、ポリウレタンフォームは、前記ポリオール、イソシアネート、触媒、発泡剤、整泡剤及び難燃剤を含むポリウレタンフォーム原料を撹拌混合して反応させる公知の発泡方法によって製造することができる。
発泡方法には、スラブ発泡とモールド発泡とがあり、何れの成形方法でもよい。スラブ発泡は、混合したポリウレタンフォーム原料をベルトコンベア上に吐出し、大気圧下、常温(20±15℃)で発泡させる方法である。一方、モールド発泡は、混合したフォーム原料をモールド(成形型)に充填してモールド内で発泡させる方法である。これらの発泡方法は、軟質又は半硬質のポリウレタンフォームと呼ばれているものを対象とする製造方法である。
また、上記以外の発泡方法には現場発泡方法があり、この現場発泡ポリウレタンフォームとは、ポリウレタンフォーム用樹脂組成物を成形現場において機械又はハンド発泡して製造される、いわゆる硬質ポリウレタンフォームと呼ばれているものをいう。また、この方法ではスプレー発泡が採用され、具体的には、ポリウレタンフォーム用樹脂組成物を発泡機で霧状に吐出させ、対象物に直接吹き付けて、ポリウレタンフォームの発泡成形とポリウレタンフォームの対象物への接着を同時に行うポリウレタンフォーム成形方法である。
現場発泡のスプレー発泡では、温度管理を行うことが困難であるため、用いられるポリウレタンフォーム用樹脂組成物としては、常温(20±15℃)においても粘度が低く取り扱いが容易なものが好ましく、この方法は一般的に硬質ポリウレタンフォームと呼ばれているものを対象とする製造方法である。
本発明の難燃性ポリウレタンフォームの密度について、硬質難燃性ポリウレタンフォームの場合は30〜120kg/mであり、より好ましくは40〜90kg/mであり、軟質・半硬質難燃性ポリウレタンフォームの場合は10〜70kg/mが好ましく、より好ましくは20〜60kg/mである。
本発明の難燃剤組成物は硬質、半硬質、軟質の何れのポリウレタンフォームにも使用でき、得られる難燃性ポリウレタンフォームの使用用途は、自動車用吸音・防音・防振材や建築用断熱材に限定されるものではなく、例えば、車両用、鉄道用、航空機用、船舶用の断熱材または内装材として用いられる座席シートクッション、フロアーカーペット、天井材やエンジンフィルター、オイルフィルター、インシュレーター、家具用のクッション材、電装部材(配線ケーブルボックスや配管パイプ貫通部等の隙間の充填物用)、包装材、緩衝材等にも使用することが可能である。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の技術的範囲は以下の実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例において、特に断りのない限り、「%」は重量%を指し、「部」は重量部を指す。各難燃性ポリウレタンフォームの評価は以下の方法で行った。
[難燃性等の評価]
(試料の作成)
硬質ポリウレタンフォーム及び軟質ポリウレタンフォームを以下の方法で製造し、難燃性等の試験に供した。
硬質ポリウレタンフォーム試料作成方法
ポリオール化合物および整泡剤、アミン系触媒、多量化触媒を1000mLポリプロピレンビーカーにはかりとり、20℃、30秒間撹拌機にて撹拌した。
撹拌後の混合物に対して難燃剤成分を加え、撹拌機にて混合した。次に水、HFO等の発泡剤を添加し混合し、最後に有機イソシアネート(コスモネートM−200)を添加し約10秒間強撹拌して、密度が60kg/mの発泡体を作成した。
軟質ポリウレタンフォーム試料作成方法
ポリオール化合物および発泡剤としての水、触媒、整泡剤、又必要に応じてその他の添加剤を1000mLポリプロピレンビーカーに入れ、25℃、30秒間撹拌機にて撹拌した。
撹拌後の混合物に対して難燃剤成分を加え、撹拌機にて混合した。最後に有機イソシアネート(ミリオネートMR−200)を添加し約10秒間強撹拌して、密度が29kg/mの発泡体を作成した。
(評価方法)
硬質ポリウレタンフォーム
コーンカロリーメーター試験
上記の方法で作成した硬質ポリウレタンフォームから10cm×10cm×5cmになるようにコーンカロリーメーター試験用サンプルを切り出し、ISO−5660に準拠し、放射熱強度50kW/mにて5分間、10分間、20分間加熱したときのそれぞれの総発熱量、200kW/m超過時間、最大発熱速度を測定した。
この測定方法は、建築基準法施行令第108条の2に規定される公的機関である建築総合試験所にて、コーンカロリーメーター法による基準に対応するものとして規定された試験法である。
(密度の測定)
上記コーンカロリーメーター試験用サンプルについてノギスを使用してその寸法を計測、電子天秤を用いて質量を計測し、得られた計測値から密度を算出した。
(残渣状態の評価)
上記ISO−5660の試験実施後のサンプルにおいて、目視により裏面まで貫通する亀裂や穴が観察される場合には「有」とし、裏面まで到達する変形が認められない場合には、「無」として評価した。
(収縮の測定)
上記ISO−5660の試験実施後、サンプルの元寸法に対して、横方向10cmから変形した距離、厚み5cmから変形した距離を測定した。膨張した時は「+」、収縮した場合は「−」とした。
これは火災が起こった時、収縮や膨張が大きいと割れや壁面から剥離が起こり、燃焼の継続が起こる場合が想定されるので膨張、収縮両方ともに少ない方が良いことが望まれる。
(重量減少)
上記ISO−5660の試験実施前後のサンプルの質量を電子天秤にて計測し、得られた測定値から重量減少率を算出した。
軟質ポリウレタンフォーム
UL−94V試験
上記の方法で作成した軟質ポリウレタンフォームから長さ127mm×幅12.7mm×厚3.0mmの試験片を作成した。UL−94V規格に従って垂直燃焼試験を行った。
評価はV−0が最高のものであり、V−1、V−2となるにしたがって難燃性は低下する。但し、V−0〜V−2のランクのいずれにも該当しないものはNCとした。
(評価結果)
硬質ポリウレタンフォームの難燃性能試験について、実施例および比較例の上記の評価結果を表1及び表2に示す。
さらに、上記コーンカロリーメーター試験による、表2の評価結果の基準は以下の通り。
不燃 :20分加熱時の総発熱量が8.0MJ/m以下
準不燃:10分加熱時の総発熱量が8.0MJ/m以下
難燃 : 5分加熱時の総発熱量が8.0MJ/m以下
Figure 2021130801
Figure 2021130801
Figure 2021130801
ポリエステル系ポリオール;アクトコールES-258N(三井化学SKCポリウレタン株式会社)
ポリエーテル系ポリオール;アクトコールT-700S(三井化学SKCポリウレタン株式会社)
フタル酸系ポリオール;マキシモールRFK-505(川崎化成工業株式会社)
シリコン整泡剤;NIAX L-6620(MOMENTIVE)
アミン系触媒;N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン
多量化触媒(13%);オクチル酸カリウム
TMCPP;トリス(β-クロロプロピル)ホスフェート (大八化学工業株式会社)
ポリオキシアルキレンビス(ジクロロアルキル)ホスフェート;CR-504L(大八化学工業株式会社)
トリス(ジクロロプロピル)ホスフェート;トリス(ジクロロプロピル)ホスフェート(東京化成工業株式会社)
クレジルジフェニルホスフェート;CDP(大八化学工業株式会社)
レゾルシノールビス(ジフェニル)ホスフェート;CR-733S(大八化学工業株式会社)
硼酸亜鉛;ZB2335(キンセイマテック株式会社)
錫酸亜鉛;ZHS(キンセイマテック株式会社)
水酸化マグネシウム;キスマ5A(協和化学工業株式会社)
水酸化アルミニウム;ハイジライトH-32(昭和電工株式会社)
モリブデン酸亜鉛;モリブデン酸亜鉛(株式会社高純度化学研究所)
リン酸メラミン;BUDIT310(CBC株式会社)
ポリリン酸メラミン;BUDIT3141(CBC株式会社)
リン酸二アンモニウム;リン酸水素二アンモニウム(太平化学産業株式会社)
ポリリン酸アンモニウム;FR CROS484(CBC株式会社)
トリス(ジエチルホスフィン酸)アルミニウム(有機ホスフィン酸アルミニウム);EXOLIT OP930 (クラリアントケミカルズ株式会社)
デカブロモジフェニルエタン;SAYTEX8010(アルベマール日本株式会社)
トリスジブロモネオペンチルホスフェート;CR-900(大八化学工業株式会社)
三酸化アンチモン;三酸化アンチモン(株式会社鈴裕化学)
五酸化アンチモン;BurnEx 30-107(NYACOL Nano Technologies, Inc.)
ウォラストナイト;SH-400(キンセイマテック株式会社)
リン酸−水素亜鉛;ファイアカットZPO-3(株式会社鈴裕化学)ゼオライト構造のリン酸−水素亜鉛とエチレンジアミンとの包摂化合物
赤燐;ノーバエクセル140(燐化学産業株式会社)
HFO;HFO-1233zdE(日本ハネウェル株式会社)
ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート;コスモネートM-200(三井化学SKCポリウレタン株式会社)
なお、表1−1及び1−2中のINDEXは(ポリイソシアネートの当量数)÷(ポリオールの当量数+水の当量数)により定義される。ここで前記ポリオール化合物の当量数は、[ポリオール化合物の水酸基価(mgKOH/g)]×[ポリオール化合物の重量(g)]÷[水酸化カリウムの分子量]により表される。また、前記ポリイソシアネートの当量数は、[ポリイソシアネート基の分子量]×100÷[イソシアネート基の重量%]により表され、水の当量数は、[水の重量(g)]×2÷[水の分子量]により表される。
軟質ポリウレタンフォームの難燃性能試験について、実施例および比較例の評価結果を表3に示す。
Figure 2021130801
ポリエーテル系ポリオール;サンニックスGP-3000V(三洋化成工業株式会社)
トリエチレンジアミンのジプロピレングリコール溶液;TEDA-L33(東ソー株式会社)
スタナスオクトエート;MRH-110(城北化学工業株式会社)
シリコーン系整泡剤;L-540(東レ・ダウコーニング株式会社)
シアヌル酸メラミン;STABIACE MC-2010N(堺化学工業株式会社)
メラミン(三井化学株式会社)
ポリリン酸メラミン;BUDIT3141(CBC株式会社)
ポリリン酸アンモニウム;FR CROS484(CBC株式会社)
ホウ酸亜鉛;ZB2335(キンセイマテック株式会社)
TMCPP;トリス(β−クロロプロピル)ホスフェート (大八化学工業株式会社)
ポリメリックMDI(東ソー株式会社)
表1−1、1−2より、本発明の難燃剤を用いた難燃性ポリウレタンフォームは赤リン系難燃剤を用いたフォームと比べ、同等以上の高度な難燃性能や低い最大発熱速度を有しながら、5分時の総発熱量が低く、フォームとしての諸物性も良好な状態を維持できていた。
表2に記載の結果によれば、ポリウレタンフォームに対して、有機ホスフィン酸アルミニウムを使用した場合よりも、本発明の難燃剤を使用した場合の方が、より低密度であり、5分時、10分時及び20分時の総発熱量、最大発熱速度及び重量減少率は全て低く、ポリウレタンフォームの試験後の横方向及び厚み方向の収縮量及び重量減少率が小さく、かつ不燃性であった。
さらに表3の結果からみて、本発明の組成物を軟質ポリウレタンフォームに使用しても、より低い密度においても高い難燃性を実現できることがわかる。

Claims (11)

  1. ポリウレタンフォーム用難燃剤組成物であって、
    下記式(1)で表されるリン化合物、
    及び、リン酸メラミン、ピロリン酸メラミン、ポリリン酸メラミン、フタル酸メラミン、メラミン、シアヌル酸メラミン、ポリリン酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、リン酸亜鉛、非ハロゲン化リン酸エステル、ハロゲン化リン酸エステル、臭素系化合物、ホウ酸バリウム、ホウ砂、ホウ酸亜鉛、錫酸亜鉛、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、モリブデン酸カルシウム、モリブデン酸亜鉛、モリブデン酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、水和石こう、カオリン・クレー、雲母、炭酸カルシウム、ミョウバン石、塩基性炭酸マグネシウム、水酸化カルシウム、ウォラストナイト、及びゼオライト構造のリン酸−水素亜鉛とエチレンジアミンとの包摂化合物、からなる群より選ばれる1種または2種以上の併用難燃剤を、
    式(1)で表されるリン化合物100重量部に対し0〜600重量部含むことを特徴とする炭化性能に優れたポリウレタンフォーム用難燃剤組成物。
    Figure 2021130801
    (式中、MはMg、Al、Ca、Ti又はZnであり、mは2、3又は4である。)
  2. 前記式(1)で表されるリン化合物が、Alの塩であり、
    前記併用難燃剤が、メラミン、シアヌル酸メラミン、ポリリン酸メラミン、リン酸メラミン、リン酸水素二アンモニウム、ポリリン酸アンモニウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、ホウ酸亜鉛、錫酸亜鉛、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、非ハロゲン化リン酸エステル、ハロゲン化リン酸エステル、デカブロモジフェニルエタン、トリスジブロモネオペンチルホスフェート、ウォラストナイト、及びゼオライト構造のリン酸−水素亜鉛とエチレンジアミンとの包摂化合物、からなる群より選ばれる1種または2種以上の難燃剤であることを特徴とする請求項1に記載のポリウレタンフォーム用難燃剤組成物。
  3. 請求項1又は2に記載のポリウレタンフォーム用難燃剤組成物を配合した軟質又は半硬質難燃性ポリウレタンフォームであって、溶融滴下することなく、UL94 V−0 性能を満たすことを特徴とする炭化性能に優れた軟質又は半硬質難燃性ポリウレタンフォーム。
  4. 前記ポリウレタンフォーム用難燃剤組成物が、式(1)で表されるリン化合物、及び、メラミン、シアヌル酸メラミン、ポリリン酸メラミン、ポリリン酸アンモニウム、ホウ酸亜鉛からなる群より選ばれる1種または2種以上の併用難燃剤を含み、式(1)で表されるリン化合物100重量部に対し併用難燃剤を0〜100重量部含むことを特徴とする請求項3に記載の炭化性能に優れた軟質又は半硬質難燃性ポリウレタンフォーム。
  5. 赤リン及び/又は有機ホスフィン酸塩を含有しないことを特徴とする請求項3または4に記載の炭化性能に優れた軟質又は半硬質難燃性ポリウレタンフォーム。
  6. 請求項1又は2に記載のポリウレタンフォーム用難燃剤組成物を配合した硬質難燃性ポリウレタンフォームであって、ISO−5660のコーンカロリーメーター試験で、放射熱強度50kW/mにて加熱したときに、5分経過時点での総発熱量が10MJ/m以下、かつ最大発熱速度が10秒を超えて200kW/mを超えない性能を満たすことを特徴とする炭化性能に優れた硬質難燃性ポリウレタンフォーム。
  7. ISO−5660のコーンカロリーメーター試験で、放射熱強度50kW/mにて加熱したときに、20分経過時点での総発熱量が8MJ/m以下であることを特徴とする請求項6に記載の炭化性能に優れた硬質難燃性ポリウレタンフォーム。
  8. 前記ポリウレタンフォーム用難燃剤組成物が、式(1)で表されるリン化合物、及び、併用難燃剤として非ハロゲン化リン酸エステルおよび/またはハロゲン化リン酸エステルを含み、式(1)で表されるリン化合物100重量部に対し併用難燃剤を0〜600重量部含むことを特徴とする請求項6に記載の炭化性能に優れた硬質難燃性ポリウレタンフォーム。
  9. 前記ポリウレタンフォーム用難燃剤組成物が、併用難燃剤としてさらにホウ酸亜鉛を含むことを特徴とする請求項8に記載の炭化性能に優れた硬質難燃性ポリウレタンフォーム。
  10. 赤リン及び/又は有機ホスフィン酸塩を含有しないことを特徴とする請求項6〜9のいずれかに記載の炭化性能に優れた硬質難燃性ポリウレタンフォーム。
  11. 前記硬質難燃性ポリウレタンフォームが、スプレー発泡により形成されたものであることを特徴とする請求項6〜10のいずれかに記載の硬質難燃性ポリウレタンフォーム。
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A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

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