JP7233400B2 - ウレタン樹脂組成物用原料および建築物の断熱方法 - Google Patents

ウレタン樹脂組成物用原料および建築物の断熱方法 Download PDF

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Description

本発明は、建築物の断熱材として用いるウレタン樹脂組成物等に関し、より詳しくは、ISO-5660に準拠した発熱性試験において少なくとも準不燃性を有する発泡体を形成可能なウレタン樹脂組成物等に関する。
RC造やS造住宅では、結露防止や断熱、省エネルギーを目的として吹付硬質ウレタンフォーム断熱材が多く用いられている。
近年、稀に工事管理の不備等によって断熱材への引火を原因とした火災が発生している。また、一般の火災が発生した際にも、火が断熱材に燃え移って延焼を引き起こしている場合がある。
このようなウレタンフォームの燃焼を防止する目的で、耐火コート(セメント系等無機物吹付材等)が施工される場合があるが、施工に時間がかかる、施工後にウレタンフォームとの接着が十分でなく脱落する等の問題が残されている。
そこで、ウレタンフォームに難燃性を付与するべく、赤リンを必須成分とした難燃剤を添加してなるウレタン樹脂組成物が、以下の特許文献1に開示されている。
特許第6200435公報
特許文献1に記載のウレタン樹脂組成物は、以下の問題のうち少なくとも何れか1つの問題を有する。
(1)配合に必須としてある整泡剤によって、ウレタンの自己接着力が弱まるため、吹き付け面に対する発泡体の脱落の恐れが生じやすい。特に、建築物に設ける断熱層の形成時には重ね吹きを行うことから、発泡体の脱落の恐れがより高まる。
(2)シリコン系の整泡剤は、環状シロキサン等が気中に拡散して電気、電子機器等の接点不良等で誤動作等の悪影響を与える可能性がある。なお、これらの環状シロキサンは、カナダや欧州では水質に悪影響がある規制物質とされており、環境に良いものともいえない。
(3)原液の貯蔵安定性が悪いため、現場施工の際に原料が沈降して生産性及び施工機械の耐久性に悪影響を与える。
(4)発泡剤としてHFO-1233zdを使用する場合、ポリオール成分を調製後長期間保管すると、発泡剤がアミン触媒等の影響で分解しHFを生成してシリコン系整泡剤等を分解してしまい、発泡しなくなる可能性が高い。
よって、本発明は、難燃性を有するウレタン樹脂組成物にあって、整泡剤の添加に起因する問題を回避すべく、整泡剤を添加せずとも建築物の断熱層の形成に好適な特性を有するウレタン樹脂組成物の提供を少なくとも目的の一つとするものである。
上記課題を解決すべくなされた本願発明は、建築物の断熱材を構成する発泡体を形成するためのウレタン樹脂組成物であり、前記発泡体が、ISO-5660に準拠した発熱性試験において少なくとも準不燃性を有するものとしたウレタン樹脂組成物であって、ポリイソシアネート化合物、エステル系ポリオール化合物、三量化触媒、添加剤、および非シリコン系表面調整剤を少なくとも含み、かつ整泡剤を含まないものとし、前記添加剤が、赤リンを必須成分とし、且つ、リン酸塩含有難燃剤および塩素含有難燃剤のうち少なくとも何れか1つを組み合わせてなることを特徴とする。
また、前記発明において、前記リン酸塩含有難燃剤としてリン酸アンモニウムおよび亜リン酸アルミニウムのうち少なくとも何れか1つを選択することができる。
また、前記発明において、前記塩素含有難燃剤として塩素系リン酸エステルを用いることができる。
また、前記発明において、前記非シリコン系表面調整剤としてアクリル系表面調整剤を用いることができる。
また、前記発明において、HFO(ハイドロフルオロオレフィン)を有する発泡剤をさらに含めることができる。
また、前記発明において、エーテル系ポリオール化合物をさらに含めることができる。
また、前記発明において、接着促進剤をさらに含めることができる。
また、前記発明において、ウレタン泡化触媒およびウレタン金属触媒のうち少なくとも何れかをさらに含めることができる。
また、前記発明において、分散剤をさらに含めることができる。
また、本願発明は、前記したウレタン樹脂組成物を、現場発泡型の吹き付け用断熱材とする建築物の断熱方法を提供することもできる。
本発明によれば、以下に記載する効果のうち少なくとも何れか1つの効果を有する。
(1)本発明では、ウレタン樹脂組成物の配合に整泡剤を含めないことにより、発泡体の接着性が良好となる。より詳細にはウレタンフォームの原料として用いられるシリコン系の整泡剤を使用することに起因するスキン層表面の滑り性向上に伴う重ね吹き時の接着が悪くなる恐れを回避できる。一方、本発明では、整泡剤を含まないことにより、特に現場吹き付けによる建築物の断熱層の形成用途に最適である。
(2)本発明では、特にシリコン系の整泡剤を含めないことにより、環状シロキサンの拡散が無く、電気・電子機器等の接点不良等による誤動作や、水質汚染等の悪影響が無くなる。
(3)本発明では、赤リンの他にリン酸塩含有難燃剤や塩素含有難燃剤を含めることによって、脱水縮合や加水分解、脱水炭化作用(イントメッセント効果)や燃焼時の発泡層の形成により更に高い難燃性を得る事ができる。
(4)本発明では、ウレタン樹脂組成物の配合に整泡剤を含めないため、特にHFO1233zd等のHFO発泡剤がアミン触媒等によって分解生成するフッ化水素によるシリコン整泡剤等の分解によって発泡しなくなる問題や、化学反応が遅くなってしまう問題が生じない。その結果、HFO発泡剤の使用に支障が無くなり、HFO発泡剤を用いることによる効果(原料の長期保存安定性の向上、現場での施工性の向上)を得ることができる。
整泡剤の有無による試験結果の対比表。 表面調整剤の種類の相違による試験結果の対比表。 エーテル系ポリオール化合物の有無による試験結果の対比表。 接着促進剤の有無による試験結果の対比表。 ウレタン化触媒または金属樹脂化触媒の有無による試験結果の対比表。 分散剤の有無による試験結果の対比表。 リン酸塩含有難燃剤または塩素含有難燃剤の有無による試験結果の対比表。
<1>全体構成
本発明に係るウレタン樹脂組成物は、建築物の断熱材を構成する発泡体を形成するためのものであり、ポリイソシアネート化合物、エステル系ポリオール化合物、三量化触媒、添加剤、および非シリコン系表面調整剤を少なくとも含み、かつ整泡剤を含まないものとする。
さらに、前記の組成によって得られる発泡体は、ISO-5660に準拠した発熱性試験において少なくとも準不燃性を有するものとすることを特徴とする。
上記の組成物を、ポリイソシアネート化合物(第1液)とそれ以外との成分(第2液)とに分けておき、両者を噴霧しながら混合して吹き付ける方法や、両者を混合しながら吹き付ける方法等によって、建築物に断熱層を形成することができる。
<2>不燃性能について
前記の通り、本発明に係るウレタン樹脂組成物は、ISO-5660に準拠した発熱性試験において少なくとも準不燃性を有するもの、すなわち下記の表1において、不燃材料および順不燃材料に属するものとなるように各材料の配合を決定する。
[表1]
Figure 0007233400000001
各材料の最適な配合比は、実験によって適宜導けば良い。
以下、各材料の詳細について説明する。
<3>ポリイソシアネート化合物
ポリイソシアネート化合物は、本発明に係るウレタン樹脂組成物は、主剤として用いる材料である。
ポリイソシアネート化合物としては、例えば、芳香族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート等が挙げられる。
前記芳香族ポリイソシアネートとしては、例えば、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ジメチルジフェニルメタンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート等が挙げられる。
前記脂環族ポリイソシアネートとしては、例えば、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ジメチルジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等が挙げられる。
前記脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、メチレンジイソシアネート、エチレンジイソシアネート、プロピレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。
前記ポリイソシアネート化合物は一種もしくは二種以上を使用することができる。
前記ウレタン樹脂組成物の主剤は、使い易いこと、入手し易いこと等の理由から、ジフェニルメタンジイソシアネートが好ましい。
ウレタン樹脂組成物における前記イソシアネート化合物の含有量(重量%)は20~80%が望ましく、20%未満の場合は難燃性が悪くなり、80%超の場合は躯体等との接着性が悪化する。
<4>ポリオール化合物
ポリオール化合物は、本発明に係るウレタン樹脂組成物の硬化剤として用いる材料である。
ポリオール化合物は、エステル系ポリオール化合物またはエーテル系ポリオール化合物およびこれらの組合せからなる。
<4.1>エステル系ポリオール化合物
エステル系ポリオール化合物としては、例えば、多塩基酸と多価アルコールとを脱水縮合して得られる重合体、ε-カプロラクトン、α-メチル-ε-カプロラクトン等のラクトンを開環重合して得られる重合体、ヒドロキシカルボン酸と上記多価アルコール等との縮合物が挙げられる。
ここで前記多塩基酸としては、具体的には、例えば、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、コハク酸等が挙げられる。難燃性の面ではテレフタル酸変性が好ましく、接着性の面では脂肪酸変性が好ましい。
ウレタン樹脂組成物における前記エステル系化合物の含有量(重量%)は20~80%が望ましく、20%未満の場合は躯体等との接着性が悪化し、80%超の場合は樹脂強度が小さくなり収縮等の問題が発生する可能性がある。
<4.2>その他のポリオール化合物
その他のポリオール化合物としては、例えば、ポリラクトンポリオール、ポリカーボネートポリオール、芳香族ポリオール、脂環族ポリオール、脂肪族ポリオール、ポリマーポリオール、ポリエーテルポリオール等が挙げられる。
前記ポリラクトンポリオールとしては、例えば、ポリプロピオラクトングリコール、ポリカプロラクトングリコール、ポリバレロラクトングリコールなどが挙げられる。
前記ポリカーボネートポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、ノナンジオールなどの水酸基含有化合物と、ジエチレンカーボネート、ジプロピレンカーボネートなどとの脱アルコール反応により得られるポリオール等が挙げられる。
前記芳香族ポリオールとしては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、フェノールノボラック、クレゾールノボラック等が挙げられる。
前記脂環族ポリオールとしては、例えば、シクロヘキサンジオール、メチルシクロヘキサンジオール、イソホロンジオール、ジシクロヘキシルメタンジオール、ジメチルジシクロヘキシルメタンジオール等が挙げられる。
前記脂肪族ポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール等が挙げられる。
前記多価アルコールとしては、具体的には、例えば、ビスフェノールA、エチレングリコール、1,2-プロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、ジエチレングリコール、1,6-ヘキサングリコール、ネオペンチルグリコール等が挙げられる。
また前記ヒドロキシカルボン酸としては、具体的には、例えば、ひまし油、ひまし油とエチレングリコールの反応生成物等が挙げられる。
難燃性の面では芳香族ポリオールが望ましい。
<5>三量化触媒
三量化触媒は、ポリイソシアネート化合物に含まれるイソシアネート基を反応させて三量化させ、イソシアヌレート環の生成を促進するための材料である。
三量化触媒としては、例えば、触媒として、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4-ビス(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6-トリス(ジアルキルアミノアルキル)ヘキサヒドロ-S-トリアジン等の窒素含有芳香族化合物、酢酸カリウム、2-エチルヘキサン酸カリウム、オクチル酸カリウム等のカルボン酸アルカリ金属塩、トリメチルアンモニウム塩、トリエチルアンモニウム塩、トリフェニルアンモニウム塩等の3級アンモニウム塩、テトラメチルアンモニウム塩、テトラエチルアンモニウム、テトラフェニルアンモニウム塩等の4級アンモニウム塩等を使用することができる。
低温時の接着性や難燃性の面からカルボン酸アルキル金属塩と4級アンモニウム塩の組み合わせが望ましい。
ウレタン樹脂組成物における前記三量化触媒のウレタン樹脂の含有量(重量%)は1~20%が望ましく、1%未満の場合は難燃性が悪化し、20%超の場合は反応が早すぎてスプレーガンの混合部の詰まり等の問題が発生する場合がある。
<6>添加剤
添加剤は、本発明に係るウレタン樹脂組成物に難燃性を付与するために用いる要素である。
添加剤は、赤リンを必須成分とし、赤リン以外にリン酸塩含有難燃剤および塩素含有難燃剤のうち少なくとも何れか1つを組み合わせて構成する。
<6.1>赤リン
赤リンは、燃焼時の総発熱量を抑制するための要素である。
本発明で使用する赤リンに限定はなく、市販品を適宜選択して使用することができるが、ポリオール液の製造を考慮する場合、消防法第二類の危険物である赤リンを熱可塑性プラスチック等で表面処理した酸化しにくく安全性と安定性を向上したものを使用することが望ましい。
ウレタン樹脂組成物における前記赤リンのウレタン樹脂の含有量(重量%)は0.3~25%が望ましく、0.3%未満の場合は難燃性が悪化し、25%超の場合はスプレーガンの混合部の詰まり等の問題が発生する場合がある。
<6.2>リン酸塩含有難燃剤
リン酸塩含有難燃剤は、赤リンとの組み合わせでさらに総発熱量を抑制するための要素である。
本発明に使用するリン酸塩含有難燃剤は、リン酸を含むものである。
前記リン酸塩含有難燃剤としては、例えば、前記各種リン酸と周期律表IA族~IVB族の金属、アンモニア、脂肪族アミン、芳香族アミンから選ばれる少なくとも一種の金属または化合物との塩からなるリン酸塩を挙げることができる。
前記周期律表IA族~IVB族の金属として、リチウム、ナトリウム、カルシウム、バリウム、鉄(II)、鉄(III)、アルミニウム等が挙げられる。
また前記脂肪族アミンとして、メチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エチレンジアミン、ピペラジン等が挙げられる。
また前記芳香族アミンとして、ピリジン、トリアジン、メラミン、アンモニウム等が挙げられる。
なお、上記のリン酸塩含有難燃剤は、シランカップリング剤処理、メラミン樹脂で被覆する等の公知の耐水性向上処理を加えてもよく、メラミン、ペンタエリスリトール等の公知の発泡助剤を加えても良い。
また、前記リン酸塩含有難燃剤の具体例としては、例えば、モノリン酸塩、ピロリン酸塩、ポリリン酸塩等が挙げられる。
前記モノリン酸塩としては特に限定されないが、例えば、リン酸アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸水素ニアンモニウム等のアンモニウム塩、リン酸一ナトリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、亜リン酸一ナトリウム、亜リン酸二ナトリウム、次亜リン酸ナトリウム等のナトリウム塩、リン酸一カリウム、リン酸二カリウム、リン酸三カリウム、亜リン酸一カリウム、亜リン酸二カリウム、次亜リン酸カリウム等のカリウム塩、リン酸一リチウム、リン酸二リチウム、リン酸三リチウム、亜リン酸一リチウム、亜リン酸二リチウム、次亜リン酸リチウム等のリチウム塩、リン酸二水素バリウム、リン酸水素バリウム、リン酸三バリウム、次亜リン酸バリウム等のバリウム塩、リン酸一水素マグネシウム、リン酸水素マグネシウム、リン酸三マグネシウム、次亜リン酸マグネシウム等のマグネシウム塩、リン酸二水素カルシウム、リン酸水素カルシウム、リン酸三カルシウム、次亜リン酸カルシウム等のカルシウム塩、リン酸亜鉛、亜リン酸亜鉛、次亜リン酸亜鉛等の亜鉛塩等が挙げられる。
また前記ポリリン酸塩としては特に限定されないが、例えば、ポリリン酸アンモニウム、ポリリン酸ピペラジン、ポリリン酸メラミン、ポリリン酸アンモニウムアミド、ポリリン酸アルミニウム等が挙げられる。
これらの中でも、前記リン酸塩含有難燃剤の自己消火性が向上するため、ポリリン酸塩を使用することが好ましく、ポリリン酸アンモニウムや加熱時に発泡層を形成する亜リン酸アルミニウムを使用することがより好ましい。
前記リン酸塩含有難燃剤は一種もしくは二種以上を使用することができる。
ウレタン樹脂組成物における前記リン酸塩含有難燃剤のウレタン樹脂の含有量(重量%)は0.3~25%が望ましく、0.3%未満の場合は難燃性が悪化し、25%超の場合はスプレーガンの混合部の詰まりや攪拌した原料が短期間で粉体が沈降する等の問題が発生する場合がある。
<6.3>塩素含有難燃剤
塩素含有難燃剤は、燃焼初期の最大発熱速度を抑制するための要素である。
塩素含有難燃剤として多く使用されているものは、以下の5種の難燃剤である。
(a)トリス(クロロエチル)ホスフェート (TCEP) CAS番号115-96-8
(b)トリス(β-クロロプロピル)ホスフェート (TCPP) CAS番号13674-84-5
(c)トリス(ジクロロプロピル)ホスフェート (TDCP )CAS番号13674-87-8
(d)テトラキス(2クロロエチル)ジクロロイソペンチルジホスフェート (V6) CAS番号38051-10-4
(e)ポリオキシアルキレンビス(ジクロロアルキル)ホスフェート (CR-504L) CAS番号184530-92-5
ウレタン樹脂組成物における前記塩素含有難燃剤のウレタン樹脂の含有量(重量%)は2~30%が望ましく、2%未満の場合は難燃性が悪化し、30%超の場合は樹脂強度が小さくなり収縮等の問題が発生する可能性がある
<7>非シリコン系表面調整剤
非シリコン系表面調整剤としては、例えば、アクリル系表面調整剤などが挙げられる。
アクリル系表面調整剤は、アクリル系重合物を主成分とする無溶剤の表面調整剤であり、硬化樹脂の表面自由エネルギーを上昇させる機能を有している。
アクリル系表面調整剤は、分子中に高極性部を組み込むことにより、添加した塗膜の表面自由エネルギーを上昇させ、上塗りに対する濡れ性及び密着性の向上や、親水性の付与に効果を発揮する。
また、アクリル系表面調整剤は、無溶剤の液状品であるため、添加が容易であり、溶剤系塗料だけではなく無溶剤系塗料にも適用可能です。
なお、本発明において表面調整剤を非シリコン系としたのは、積層時の接着性の悪化を防ぎ脱落やめくれを防止するためである。
ウレタン樹脂組成物における前記非シリコン系表面調整剤の含有量は0.2~10%が望ましく、0.2%未満の場合は所定の発泡倍率が得られず、10%超の場合は樹脂強度が小さくなり収縮等の問題が発生する可能性がある。
<8>整泡剤について(配合に含めない理由)
整泡剤は、発泡剤を表面張力により閉じ込めることで、発泡体を作るときの表面張力を調整する役割を持つものであり、整泡剤を抜いた配合では発泡体にならずに樹脂の塊になることから、本発明に係る技術分野では必須の成分として考えられている。
一方で、整泡剤の使用には、ウレタンの自己接着力の低下、環状シロキサンの発生、またはHFO発泡剤との組合せによる発泡性への悪影響、等のデメリットも存在する。
そこで、本発明に係るウレタン樹脂組成物では、整泡剤を含めずとも、その他の材料の配合条件の選択によって、建築物の断熱材として支障の無い発泡体を形成するものとする。
<9>その他
その他、本発明に係るウレタン樹脂組成物には、以下の材料を含めることもできる。
<9.1>発泡剤
発泡剤は、ポリイソシアネート化合物(第1液)とそれ以外との成分(第2液)とを混合して発泡体を形成する際の発泡作用を良好とするための材料である。
発泡剤は、ウレタン樹脂の発泡を促進する。発泡剤としては、例えば、水;プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン等の低沸点の炭化水素;ジクロロエタン、プロピルクロリド、イソプロピルクロリド、ブチルクロリド、イソブチルクロリド、ペンチルクロリド、イソペンチルクロリド等の塩素化脂肪族炭化水素化合物;CHF3、CH2F2、CH3F等のフッ素化合物;トリクロルモノフルオロメタン、トリクロルトリフルオロエタン、ジクロロモノフルオロエタン、(例えば、HCFC141b(1,1-ジクロロ-1-フルオロエタン)、HCFC22(クロロジフルオロメタン)、HCFC142b(1-クロロ-1,1-ジフルオロエタン))等のハイドロクロロフルオロカーボン化合物;HFC-245fa(1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン)、HFC-365mfc(1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタン)等のハイドロフルオロカーボン;HFO-1233zd((E)-1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン)等のハイドロフルオロオレフィン;ジイソプロピルエーテル等のエーテル化合物、あるいはこれらの化合物の混合物等の有機系物理発泡剤、窒素ガス、酸素ガス、アルゴンガス、二酸化炭素ガス等の無機系物理発泡剤等が挙げられる。
環境への影響や断熱性能に優れるという観点から、発泡剤としてハイドロフルオロオレフィン(HFO)を含むことが好ましい。
発泡剤の含有量は特に限定されないが、ポリオール100重量部に対して、0.3重量部~112重量部であることが好ましく、より好ましくは0.3重量部~67部の範囲、更に好ましくは1.8重量部~67重量部の範囲、最も好ましくは3.7重量部~37重量部の範囲である。発泡性ポリウレタン組成物においては、ウレタン樹脂100重量部に対して、0.1重量部~30重量部の範囲とすることができ、0.1重量部~18重量部の範囲であることがより好ましく、0.5重量部~18重量部の範囲であることが更に好ましく、1重量部~10重量部の範囲であることが最も好ましい。
発泡剤の範囲が上記下限値以上の場合は発泡が促進され、得られる成形体の密度を低減することができ、上記上限値以下の場合は、発泡体が発泡せず発泡体が形成されないことを防ぐことができる。
また、本発明では、前記の発泡剤を一種もしくは二種以上使用してもよい。
<9.2>ウレタン化泡化触媒
ウレタン化泡化触媒は、イソシアネート化合物と水の反応を特に促進する材料である。具体的にはイソシアネートと水の反応により生成する炭酸ガスにより原液の泡化を促進する。
泡化触媒としては、具体的には、ビス(2-ジメチルアミノエチル)エーテル、N,N-ジメチルアルキルアミンなどの鎖状第3級アミン、3級アミン樹脂組成物がカルボン酸で中和された酸ブロック型の泡化触媒を挙げることができる。
HFCやHFOの分解を生じさせない観点から酸ブロック型の泡化触媒の使用が好ましい。
ウレタン樹脂組成物における前記ウレタン化泡化触媒のウレタン樹脂の含有量(重量%)は0.1~10%が望ましく、0.1%未満の場合は所定の発泡倍率が得られず、10%超の場合は反応が早くなりすぎてスプレーガンの混合部の詰まり等の問題が発生する場合がある。
<9.3>ウレタン化金属触媒
ウレタン化金属触媒は、イソシアネート化合物とポリオール化合物の反応を促進するための材料である。
ウレタン化金属触媒としては、鉛、錫、ビスマス、銅、亜鉛、コバルト、ニッケルなどからなる金属塩が挙げられ、好ましくは鉛、錫、ビスマス、銅、亜鉛、コバルト、ニッケルなどからなる有機酸金属塩であり、アミン系ウレタン触媒によるHFCやHFO発泡剤の分解を生じさせない効果がある。
前記ウレタン化金属触媒のウレタン樹脂の含有量(重量%)は0.1~10%が望ましく、0.1%未満の場合は所定の発泡倍率が得られず、10%超の場合は反応が早くなりすぎてスプレーガンの混合部の詰まり等の問題が発生する場合がある。
<9.4>接着促進剤
接着促進剤は、本発明に係るウレタン樹脂組成物の接着性を向上させるための材料である。
接着促進剤としては、例えば、環状エステルなどが挙げられる。
接着促進剤は、フォーム表面の重合を促進することで、高インデックスおよび/または高含水配合で発生しがちな表面のフライアビリティーを抑え、また、低温環境でのスプレーフォーム塗布時でも適切なフォーム接着性を実現することができる。
<9.5>分散剤
分散剤は、難燃剤の分散性を良好にするための材料である。
分散剤としては、例えば、水酸基を有する酸性コポリマーのアルキルアンモニウム塩などが挙げられる。
分散剤を含めることにより、分散時の赤リンや、リン酸塩含有難燃剤フィラーの湿潤分散速度が向上し、粘度が低下するので、フィラーの配合量を高めることができる。
そして、フィラーの配合量が高くなると、難燃性が向上する。
また、フィラーを攪拌羽等で攪拌混合した後にフィラーが容器底に沈降する時間を大幅に遅くする効果を得ることができる。
ウレタン樹脂組成物における前記分散剤のウレタン樹脂の含有量重量%)は0.1~10%が望ましく、0.1%未満の場合はフィラーの分散性が向上せず、10%超の場合は樹脂強度が小さくなり収縮等の問題が発生する可能性がある。
以下、実施例を参照しながら本発明を詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施例により何ら限定されるものではない。
<1>実験条件
本発明に係るウレタン樹脂組成物を用いた発泡体による実施例および従来技術による比較例について各種試験を行った。
実施例および比較例で使用した各成分の詳細は次の通りである。
また、各成分の数値は重量部によって示している。
(1)ポリオール化合物
・A-1:テレフタル酸ポリエステルポリオール(川崎化成工業社製、製品名:マキシモールRFK-505、水酸基価=250mgKOH/g)
・A-2:テレフタル酸ポリエステルポリオール(川崎化成工業社製、製品名:マキシモールRFK-509、水酸基価=200mgKOH/g)
・A-3:脂肪族変性テレフタル酸系ポリオール(川崎化成工業社製、製品名:マキシモールRLK-087、水酸基価=200mgKOH/g)
・A-4:マンニッヒ系ポリオール(旭硝子(株)社製、製品名:エクセノールNB-615、水酸基価=579mgKOH/g)
(2)三量化触媒
・B-1:オクチル酸カリウム(エボニック社製、製品名:DABCO K-15)
・B-2:四級アンモニウム塩(エボニック社製、製品名:TMR-7)
(3)ウレタン泡化触媒
・C:三級アミン塩(エボニック社製、製品名:POLYCAT 201)
(4)金属樹脂化触媒
・D:オクチル酸ビスマス(シェファードケミカル社製、製品名:Bicat 8210)
(5)発泡剤
・E-1:水
・E-2:HFO-1233zd(ハネウエル社製、製品名:ソルスティス LBA )
・E-3:HFO-1336mzz(ケマーズ社製、製品名:OPTEON1100)
(6)シリコン整泡剤
F:シリコーン(東レダウコーニング(株)社製、製品名:SH-193)
(7)添加剤
・G-1:赤リン(燐化学工業社製社製、製品名:ノーバエクセル140)
・G-2:ポリリン酸アンモニウム(太平化学産業(株)社製、製品名:タイエンCII)
・G-3:亜リン酸アルミウニム(太平化学産業(株)社製、製品名:APA100)
・G-4:塩素系リン酸エステル トリス(β―クロロプロピル)ホスフェート(大八化学工業(株)社製、製品名:TMCPP)
(8)接着促進剤
・H:環状エステル(モメンティブ社製、製品名:AP)
(9)分散剤
・I:湿潤分散剤 酸性コポリマーのアルキルアンモニウム塩(ビックケミージャパン(株)社製、製品名:BYK-W969)
(10)表面調整剤
・J-1:アクリル系重合物(楠本化成(株)社製、製品名:SEI-W01)
・J-2:アクリル系重合物(楠本化成(株)社製、製品名:SEI-1501)
・J-3:アニオン系重合物(楠本化成(株)社製、製品名:AQ-360)
・J-4:ビニル系重合物(楠本化成(株)社製、製品名:UVX-190)
(11)ポリイソシアネート
・K:ポリメリックMDI(東ソー(株)社製、製品名:ミリオネートMR-200)
<2>接着性の評価方法
接着性の評価は、JISA9526の接着強さの測定方法による接着強さ80kPa以上を基準に、「○」を適、「×」を不適とした。
<3>難燃性の評価方法
不燃性の評価は、各実施例による発泡体のそれぞれについて、コーンカロリーメーター試験用のサンプルを用意し、ISO-5660の試験方法に準拠した発熱性試験において、総発熱量、最高発熱速度、準不燃性と不燃性の評価を行った。
<4>試験概要
発熱性試験の概要は以下の通りである。
前記発泡体を縦10cm、横10cmおよび厚み5cmに切断して、コーンカロリーメーター試験用サンプルを準備する。
[ハンド]
予め組成表の通りに混合したポリオール液とイソシアネート液を1リットルディスカップに秤量し、液温15℃になった後にかご型ミキサーを設置した2800rpm攪拌ドリルにて3~8秒攪拌混合した原料を200×200×高さフリーの箱に液を注入し試験体を作成した。
積層時の接着性を確認するために前記注入を2回以上実施した。
[スプレー]
予め組成表の通りに混合したポリオール液とイソシアネート液を200リットルドラム缶に作成し、以下の条件で試験体を作成した。
スプレー設備:GRACO製 A-25型
スプレーガン:GRACO製 AP AR4242
原料温度:60℃
試験体の作成方法:JISA9526に準拠
前記コーンカロリーメーター試験用サンプルを用いて、ISO-5660の試験方法に準拠して、放射熱強度50kW/m2にて20分間加熱したときのコーンカロリーメーター試験による総発熱量および最高発熱速度の測定と、残渣状態の確認を行った。
<5>試験結果
各実施例および比較例に対する試験結果を表2,表3に示し、以下の項目毎に試験結果を抽出した対比表を図1~7に示す。
[表2]
Figure 0007233400000002
[表3]
Figure 0007233400000003
<5.1>整泡剤の有無(比較例1,2と、実施例1)
図1に、整泡剤の有無による実験結果の対比を示す。
比較例1,2に示す、整泡剤(シリコン系整泡剤)を含んだウレタン樹脂組成物の場合、何れも接着性は不適であった。
実施例1は、比較例2に示す配合から整泡剤を除き、新たに表面調整剤を加えたものであるところ、接着性に問題は無かった。
よって、本発明においては、整泡剤を含めないことが接着性の確保に重要な要因であるものと推測される。
<5.2>表面調整剤の種類の相違(実施例3と比較例3,4)
図2に、表面材の種類の違いによる実験結果の対比を示す。
実施例3では、非シリコン系であるアクリル系重合物の表面調整剤を用いており、接着性および不燃性の評価に問題は無かった。
一方、比較例3,4のように、アニオン系界面活性剤等の表面調整剤や、ビニル系重合物の表面調整剤を用いた場合には、発泡体のセル状態が好ましく無い結果となった。
よって、本発明において表面調整剤を含める場合には、非シリコン系であるアクリル系重合物の表面調整剤が好ましいものと推測される。
<5.3>エーテル系ポリオール化合物の有無(実施例10,11)
図3に、エーテル系ポリオール化合物の有無による実験結果の対比を示す。
ポリオール化合物としてエステル系ポリオール化合物を選択している実施例10と、実施例10に対しさらにエーテル系ポリオール化合物を加えた実施例11とを対比した場合、いずれの例も接着性や不燃性および準不燃性の評価に問題は無く、両者に大きな差も無かった。
よって、本発明において、ポリオール化合物としてエステル系ポリオール化合物とエーテル系ポリオール化合物との併用に支障は無いものと推測される。
<5.4>接着促進剤の有無(実施例8,10)
図4に、接着促進剤の有無による実験結果の対比を示す。
実施例8と実施例10との間では、接着促進剤の有無においてのみ配合が異なるところ、いずれの例も接着性や不燃性および準不燃性の評価に問題は無かった。
よって、本発明において、接着促進剤を新たに加えることに支障は無いものと推測される。
<5.5>ウレタン化触媒または金属樹脂化触媒の有無(実施例14~16)
図5に、ウレタン化触媒または金属樹脂化触媒の有無による実験結果の対比を示す。
実施例14~実施例16の間では、ウレタン化触媒、金属樹脂化触媒の有無のみにおいてのみ配合が異なるところ、いずれの例も接着性や不燃性および準不燃性の評価に問題は無かった。
よって、本発明において、ウレタン化触媒または金属樹脂化触媒を新たに加えることに支障は無いものと推測される。
<5.6>分散剤の有無(実施例12,17)
図6に、分散剤の有無による実験結果の対比を示す。
実施例12と実施例17との間では、分散剤の有無のみにおいてのみ配合が異なるところ、いずれの例も接着性や不燃性および準不燃性の評価に問題は無かった。
よって、本発明において、ウレタン化触媒または金属樹脂化触媒を新たに加えることに支障は無いものと推測される。
<5.7>リン酸塩含有難燃剤または塩素含有難燃剤の有無(実施例18,19と比較例5)
図7に、リン酸塩含有難燃剤または塩素含有難燃剤の有無による実験結果の対比を示す。
塩素含有難燃剤である(G-4)塩素系リン酸エステルを含めた実施例18,およびリン酸塩含有難燃剤(G-2)であるポリリン酸アンモニウムを含めた実施例19では、何れの例も、接着性や不燃性および準不燃性の評価に問題は無かった。
一方、比較例5に示す、リン酸塩含有難燃剤および塩素含有難燃剤のいずれも含めていない例においては、不燃性評価において総発熱量および最大発熱速度が、前記した実施例18,19よりも悪化し、残渣状態も不適となった。
よって、本発明において、リン酸塩含有難燃剤または塩素含有難燃剤を新たに加えることによって、難燃性の向上が期待できるものと推測される。

Claims (9)

  1. 建築物の断熱材を構成する発泡体を形成するために、ポリイソシアネート化合物からなる第1液と混合される第2液として使用される、ウレタン樹脂組成物用原料であって、
    エステル系ポリオール化合物、三量化触媒、添加剤、発泡剤、接着促進剤およびアクリル系表面調整剤を少なくとも含み、かつシリコン系整泡剤を含まないものとし、
    前記接着促進剤が、
    環状エステルからなり、かつ建築物との接着を促進するものであり、
    前記添加剤が、
    赤リンを必須成分とし、且つ、リン酸塩含有難燃剤および塩素含有難燃剤のうち少なくとも何れか1つを組み合わせてなり、
    前記リン酸塩含有難燃剤が、リン酸塩、亜リン酸塩、次亜リン酸塩、モノリン酸塩、ピロリン酸塩およびポリリン酸塩の中から一種以上が選ばれてなることを特徴とする、
    ウレタン樹脂組成物用原料。
  2. 前記リン酸塩含有難燃剤が、ポリリン酸アンモニウムおよび亜リン酸アルミニウムのうち少なくとも何れか1つからなることを特徴とする、請求項1に記載のウレタン樹脂組成物用原料。
  3. 前記塩素含有難燃剤が、塩素系リン酸エステルであることを特徴とする、請求項1または2に記載のウレタン樹脂組成物用原料。
  4. 前記発泡剤が、HFO(ハイドロフルオロオレフィン)を含むことを特徴とする、請求項1乃至3のうち何れか1項に記載のウレタン樹脂組成物用原料。
  5. 前記発泡剤が、さらに水を含むことを特徴とする、請求項4に記載のウレタン樹脂組成物用原料。
  6. エーテル系ポリオール化合物をさらに含むことを特徴とする、請求項1乃至5のうち何れか1項に記載のウレタン樹脂組成物用原料。
  7. ウレタン泡化触媒およびウレタン金属触媒のうち少なくとも何れかをさらに含むことを特徴とする、請求項1乃至のうち何れか1項に記載のウレタン樹脂組成物用原料。
  8. 分散剤をさらに含むことを特徴とする、請求項1乃至のうち何れか1項に記載のウレタン樹脂組成物用原料。
  9. ポリイソシアネート化合物からなる第1液と、請求項1乃至のうち何れか1項に記載のウレタン樹脂組成物用原料からなる第2液によって得られる現場発泡型の吹き付け用断熱材を、建築物の断熱層として用いることを特徴とする、建築物の断熱方法。
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