JP2021117236A - ドラムユニット及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来、画像形成装置において、感光体ドラム表面を均一に帯電するための帯電部材として用いる帯電ローラを、感光体ドラムに接するように配置させる構成のものにおいては、帯電ローラが感光体ドラム表面に圧接されているため、帯電ローラから、例えばオリゴマー等が染み出すことにより帯電不良となって印刷時に横黒すじが発生し、また帯電のバラツキによりカブリが発生する問題があった。【解決手段】感光体ドラム13と、この感光体ドラム13の表面を帯電させる帯電ローラ51を備え、帯電ローラ51は、この帯電ローラ51にニップ圧が83gfとなるようにプレパラード102を押し付けた時、帯電ローラ51とプレパラード102との圧接部における接触面積率が、2.03%以上且つ2.97%以下とする。【選択図】図2

Description

本発明は、電子写真方式を用いた複写機、プリンタ、FAX等の画像形成装置に関し、特に感光体ドラムの帯電に関する。
従来、この種の画像形成装置において、感光体ドラム表面を均一に帯電するための帯電部材として用いる帯電ローラを、感光体ドラムに接するように配置させる構成のものがあった。
(例えば、特許文献1参照)。
特開2017−120381号公報(第6頁、図2)
しかしながら、従来の構成では、帯電ローラが感光体ドラム表面に圧接されているため、帯電ローラから、例えばオリゴマー等が染み出すことにより帯電不良となって印刷時に横黒すじが発生し、また帯電のバラツキによりカブリが発生する問題があった。
本発明によるドラムユニットは、
像担持体と、前記像担持体の表面を帯電させる帯電ローラとを備え、
前記帯電ローラは、該帯電ローラにニップ圧の平均が83gfとなるように平板を押し付けた場合、前記帯電ローラと前記平板との圧接部における接触面積率が、2.03%以上且つ2.97以下であることを特徴とする。
本発明による別のドラムユニットは、
像担持体と、前記像担持体の表面を帯電させる帯電ローラとを備え、
前記帯電ローラは、十点平均粗さRzが3.3μm以上且つ4.4μm以下であり、硬度が53.2以上且つ54.9以下であることを特徴とする。
本発明によれば、採用する帯電ローラの接触面積率の範囲を限定することにより、横黒スジやカブリの発生を抑制することができる。
本発明による実施の形態1の画像形成装置を、正面からみた要部構成を概略的に示す要部構成図である。 帯電部の内部構成を示す構成図である。 主に本発明に係る、画像形成装置の制御系の要部構成を示すブロック図である。 接触面積率を測定するための測定装置を模式的に示す説明図である。 2値化処理された面接触部画像の一部を模式的に示すものである。 (a)は記録媒体に印刷されるPQ5パターンの配置関係を示す図であり、(b)は、各PQ5パターンの色及び濃度を示す図である。 (a)は、記録媒体の略全域にわたって2×2パターン印刷を施した際の画像を模式的に示した図であり、(b)は、その部分拡大図である。 各試験試料における、十点平均粗さRzとカブリΔEの関係をプロットしてグラフ化したものである。 ドラムカブリ評価試験を実施し、各試験試料における、接触面積率とカブリΔの関係をプロットし、グラフ化したものである。 十点粗さRzと接触面積率の関係を示すグラフである。 保存試験を実施し、各試験試料における、接触面積率と2×2画像Lv.の関係をプロットし、グラフ化したものである。 各試験試料における、接触面積率と硬度の関係をプロットし、グラフ化したものである。
実施の形態1.
図1は、本発明による実施の形態1の画像形成装置を、正面からみた要部構成を概略的に示す要部構成図である。
画像形成装置11は、例えば、電子写真方式の、直接転写方式のカラープリンタとしての構成を備え、独立した4つの画像形成ユニット12K、12C、12M、12Y(特に区別する必要がない場合は単に画像形成ユニット12と称す場合がある)が、記録媒体40の搬送方向(矢印A方向)に沿って上流側から順に着脱自在に配設されている。画像形成ユニット12Kはブラック(K)の画像を形成し、画像形成ユニット12Cはシアン(C)の画像を形成し、画像形成ユニット12Mはマゼンタ(M)の画像を形成し、画像形成ユニット12Yはイエロー(Y)の画像を形成する。
本実施の形態においては、これらの画像形成ユニット12K,12C,12M,12Yの構成は同一であり、収容されているトナーの色のみが異なるため、ここではブラック(K)の画像形成ユニット12Kを例にとり、その内部構造を以下に説明する。
ドラムユニットとしての画像形成ユニット12Kには、像担持体としての感光体ドラム13K(特に区別する必要がない場合は単に感光体ドラム13と称す場合がある)、感光体ドラム13Kの表面を均一に帯電する帯電部14K(特に区別する必要がない場合は単に帯電部14と称す場合がある)、感光体ドラム13Kの表面に形成された静電潜像に、現像剤としてのブラック用トナー25K(特に区別する必要がない場合は単にトナー25と称す場合がある)を付着させ、トナー像を形成する現像ローラ16K(特に区別する必要がない場合は単に現像ローラ16と称す場合がある)、及び現像ローラ16Kに圧接させたトナー供給ローラ18K(特に区別する必要がない場合は単にトナー供給ローラ18と称す場合がある)とが配置されている。尚、帯電部14については、後で詳しく説明する。
トナー供給ローラ18Kは、トナー収容部20K(特に区別する必要がない場合は単にトナー収容部20と称す場合がある)に収容されたブラック用トナー25Kを対応する現像ローラ16Kに供給するローラである。現像ローラ16Kには、現像ブレード19K(特に区別する必要がない場合は単に現像ブレード19と称す場合がある)が圧接されている。現像ブレード19Kは、現像ローラ16K上において、トナー供給ローラ18Kから供給されたブラック用トナー25Kを薄層化するものである。
現像ローラ16は、静電潜像を現像するトナーを表面に担持する部材であり、感光体ドラム13の表面(周面)に接するように配置されている。この現像ローラ16は、例えば、金属シャフトと、その外周(表面)を覆う半導電性ウレタンゴム層とを有している。尚、このような現像ローラ16は、所定の周速度にて、例えば感光体ドラム13とは逆方向に回転するようになっている。
クリーニング装置27K(特に区別する必要がない場合は単にクリーニング装置27と称す場合がある)は、感光体ドラム13Kの表面に圧接するクリーニングブレード27aを備え、後述する転写後に感光体ドラム13K上に残ったブラック用トナー25K(残留トナー)を掻き落として内部に収容する。クリーニングブレード27aは、例えば、可撓性のゴム材またはプラスチック材などからなる。
感光体ドラム13Kの後述するZ軸のプラス方向には、露光装置15K(特に区別する必要がない場合は単に露光装置15と称す場合がある)が、感光体ドラム13Kと対向する位置に配設されている。他の感光体ドラム13C,13M,13Yにも、同様にしてそれぞれ対応する露光装置15C,15M,15Yが配置されている。露光装置15は、対応する色の画像データに従って感光体ドラム13を選択的に露光し、その表面(表層部分)に静電潜像を形成する。
露光装置15は、例えば、照射光を発する複数の光源と、この照射光を感光体ドラム13の表面に結像させるレンズアレイとを含んで構成され、これらの各光源としては、例えば、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)やレーザ素子等が挙げられる。尚、露光装置15は、例えば後述するアッパーカバー39に保持され、アッパーカバー39の開方向への回動に伴って、画像形成ユニット12から離間する。
4つの画像形成ユニット12の各感光体ドラム13の下方には、転写ユニット21が配設されている。転写ユニット21は、転写ローラ17K、17C、17M、17Y(特に区別する必要がない場合は単に転写ローラ17と称す場合がある)と、転写ベルト駆動ローラ21aと、転写ベルト従動ローラ21bと、転写ベルト駆動ローラ21a及び転写ベルト従動ローラ21bによって、張架した状態で図1中の矢印A方向へ走行可能に配設された転写ベルト26を備えている。尚、転写ベルト26上に付着する残留トナーは、ベルトクリーニングブレード34によって掻き取られてベルトクリーナ容器35内に収容される。
各転写ローラ17は、転写ベルト26を介してそれぞれ対応する感光体ドラム13に圧接して配置され、圧接により形成されたニップ部において、転写ベルト26によって搬送される記録媒体40をトナー25と逆の極性に帯電させ、対応する感光体ドラム13に形成された各色のトナー像を順次記録媒体40に重ねて転写する。
画像形成装置11の転写ユニット21の下部には、転写ベルト26に記録媒体40を供給するための給紙機構が配設されている。給紙機構は、記録媒体40を格納する給紙トレイ24、給紙トレイ24から記録媒体40を取り出すホッピングローラ43と、記録媒体40を搬送する搬送ローラ対44,45等からなる。
更に、転写ベルト26による記録媒体40の排出側には、定着器28が設けられている。定着器28は、加熱ローラ28a及び加圧ローラ28bを有し、記録媒体40上に転写されたトナー像を加圧、加熱することによって定着させる。この定着器28の排出側には、用紙ガイド部42、この用紙ガイド部42の後端部に配置された排出ローラ対46、及び用紙スタッカ部29等が設けられている。
画像形成装置11は、感光体ドラム13の回転軸方向に延在する回動軸30を回動中心として、回動可能なアッパーカバー39を有し、このアッパーカバー39を開けて装置内を臨むことができる。また、このアッパーカバー39には、後述する表示機能及びデータ入力機能を備えた操作部64が配備されている。
尚、図1中のX、Y、Zの各軸は、記録媒体40が画像形成ユニット12K、12C、12M、12Yを通過する際の搬送方向にX軸をとり、感光体ドラム13K、13C、13M、13Yの回転軸方向にY軸をとり、これら両軸と直交する方向にZ軸をとっている。またここでは、Z軸が略鉛直方向となるように配置されるものとする。
各部の構成について更に説明する。
各色のトナーは、例えば、所定の着色剤、離型剤、帯電制御剤、及び処理剤等を含んで構成されており、これらの各成分が適宜混合され、或は表面処理されることによって製造されるようになっている。これらのうち、着色剤、離型剤、及び帯電制御材は、それぞれ内部添加剤として機能する。外部添加剤としては、例えばシリカや酸化チタン等が用いられ、結着樹脂としては例えばポリエステル樹脂等が用いられる。また、着色剤としては、染料や顔料等を単独、もしくは、複数種併用して使用することができる。トナーは、例えば円形度が0.94〜0.98程度、平均粒径が7μm程度のものが使用される。外部添加剤は例えば50〜200nm程度のものが用いられる。
感光体ドラム13は、静電潜像を表面(表層部分)に担持する部材であり、感光体(例えば有機系感光体)を用いて構成され、具体的には、導電性支持体と、その外周(表面)を覆う光導電層とを有している。導電性支持体は、例えば、アルミニウムやステンレス鋼からなる金属パイプにより構成され、光導電層は、例えば、電荷発生層と電荷輸送層とを順に積層した構造を有している。また感光体ドラム13は、所定の周速度で回転するようになっている。
電荷発生層は、電荷発生物質及びバインダー樹脂を主成分とし、電荷発生物質としては各種有機顔料及び有機染料が使用できる。中でも無金属フタロシアニン、銅、塩化インジウム、塩化ガリウム、錫、オキシチタニウム、亜鉛、バナジウムなどの金属もしくはその酸化物、塩化物の配位したフタロシアニン類、またはモノアゾ、ヒスアゾ、トリスアゾもしくはポリアゾ類などのアゾ顔料などが好ましい。尚、ここでいう主成分とは、全体の50重量%以上を占める成分を意味する。
電荷発生層は、これらの電荷発生物質の微粒子を、例えばポリエステル樹脂、ポリビニルアセテート、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリビニルアセトアセタール、ポリビニルプロピオナール、ポリビニルブチラール、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、セルロースエステル、又はセルロースエーテルなどの各種バインダー樹脂で結着させた分散層として使用される。
電荷輸送層は、電荷輸送物質及びバインダー樹脂を主成分とし、電荷輸送物質としては、例えばカルバゾール、インドール、イミダゾール、オキサゾール、ピラゾール、オキサジアゾール、ピラゾリン、チアジアゾールなどの複素環化合物、アニリン誘導体、ヒドラゾン化合物、芳香族アミン誘導体、スチルベン誘導体、又はこれらの化合物からなる基を主鎖もしくは側鎖に有する重合体などの電子供与性物質が使用される。
また、電荷輸送層におけるバインダー樹脂としては、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニルなどのビニル重合体、ポリエステル、ポリエステルカーボネート、ポリスルホン、ポリイミド、フェノキシ、エポキシ、シリコーン樹脂、又はこれらの重合体もしくは部分的架橋硬化物などが挙げられ、特にポリカーボネートが好ましい。また、必要に応じて酸化防止剤や増感剤などの各種添加物が含まれていてもよい。
図2は、帯電部14の内部構成を示す構成図である。
帯電部14は、感光体ドラム13の表面を帯電させる装置であり、同図に示すように、感光体ドラム13の表面に接するように帯電ローラ51が配置され、帯電ローラ51に摺接するようにクリーニングローラ52が配設されている。
帯電ローラ51は、導電性を有する材料から成る芯金51aを有し、その芯金51aの外周面に導電性の弾性層51bを形成している。芯金51aには、例えば、無電解ニッケル鍍金をしたSUMや、SUS等の金属製の軸体を用いることが多い。弾性層51bには、感光体ドラム13との適正な放電を得るため、感光体ドラム13とニップできるように、ゴムや熱可塑性エラストマー、樹脂等を用いることが多い。弾性層51bは、単層に限らず、必要に応じて2層以上の多層構造を有する。
弾性層51bを構成する材料としは、例えば、エピクロルヒドリンゴム(CO、ECO、GECO)、エチレンプロピレンゴム(EPM、EPDM)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、水素化アクリロニトリル−ブタジエンゴム(H−NBR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)、クロロプレンゴム(CR)、ウレタンゴム、シリコーンゴム等、一種或は二種以上を混合したものを主成分とするゴム組成物を用いることができる。中でも特に、エピクロルヒドリンゴム(ECO)を主成分、或はエピクロルヒドリンゴム(ECO)とアクリロニトリル−ブタジエンゴム (NBR)の混合したものを主成分としたゴムを用いられることが多い。本実施の形態では、エピクロルヒドリンゴム(ECO)を主成分としたゴムを使用した。
弾性層51bの導電特性としては、一般に、抵抗が大き過ぎると感光体ドラム13の表面の帯電ムラや帯電不良による画像不良が発生し、逆に、抵抗が小さ過ぎると感光体ドラム表面の傷などによってリークが発生して画像不良となるため、適正な抵抗領域が存在する。適正な抵抗領域を得るために、弾性層51bにはイオン導電性の材料や、イオン導電剤、カーボンブラックや金属性酸化物等を用いて所定の導電性を与える。
弾性層51bは、導電性として、電子導電性、イオン導電性のどちらも用いることは可能だが、部分的な抵抗ムラが感光体ドラム13の帯電ムラに影響しやすいこともあり、抵抗ムラを抑制するために、電子導電性よりもイオン導電性のものが用いられることが多い。導電性の弾性層51bには、体積抵抗値が10〜10Ωとなる抵抗層が好ましい。帯電ローラ51の抵抗値は、イオン導電性の場合は温度・湿度や測定電圧により異なる値を示すが、ここでは温度20℃湿度50%RHの環境下で測定した値を示す。
帯電ローラ51の表面と感光体ドラム13の表面に微小のギャップを形成し、パッシェンの法則に基づいた放電に寄与する領域を確保する必要がある。このための適正なニップを得るために、弾性層51bの硬さを調整する。この硬さの測定は、ここでは高分子計器(株)製のマイクロゴム硬度計MD−1capa(TypeA)を用いたピーク測定により硬度[°]を測定する。
弾性層51bの外側表面形状は、切削、研磨工程、型成型等により所定の研磨目及び表面粗さを形成したものとする。帯電ローラ51の十点平均粗さRzは、印加する電圧や使用環境により多少前後する。弾性層51bの外側表面には、表面処理やコーティング、及び紫外線照射や電子線照射を行うことができる。表面処理やコーティング及び紫外線照射により、感光体ドラム13の汚染防止や、弾性層51bの抵抗調整ができ、更には感光体ドラム13上に付着したトナーやトナー外添剤が、帯電ローラ51の表面に付着し難いようにすることができる。
コーティングとしては、ディッピング、スプレー、コーター等で塗布する方法がある。塗布する材料としては、例えば、イソシアネート化合物やポリオール等を表面に含浸、塗布することができる。ここでいうイソシアネート化合物やポリオールには、例えば、トルエンジイソシアネート(TDI)、メチレンジジイソシアネート(MDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、ナフタレンジイソシアネート(NDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、そしてイソホロンジイソシアネート(IPDI)、更にポリエステル系ポリオール、ポリカーボネート系ポリオールやシリコーン系ジオール、アクリルフッ素系ポリマー、アクリルシリコーン系ポリマー、フッ素系ポリマー及びこれらの多重体、変性体などが挙げられる。尚、上記コーティング材には、必要に応じて、カーボンブラックやイオン導電材等の導電材を添加することができる。
また、これらのコーティング材に更に粒子を混合することもできる。混合する粒子としては、例えば、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、イソシアネート樹脂等、これらを、一種もしくは二種以上を併用したものを用いることができる。
クリーニングローラ52は、芯体52a有し、その芯体52aの外周面に弾性層52bを有している。芯体52aには、例えば、無電解ニッケル鍍金をしたSUMや、SUS等の金属製の軸体、ポリアセタール(POM)等の樹脂等を用いることができる。
弾性層52bの構成としては、1層でも2層以上の積層構成でも構わない。弾性層52bは、発泡体を含んで構成されてもよいし、ソリッド層と発泡層との2層の構成でも構わない。また、弾性層52bは、芯体52a表面の両端部を除く全体を覆っていても構わないし、芯体52a表面を螺旋状に配置されていても構わない。弾性層52bを、帯電ローラ51の表面が清掃される構成にすることにより、クリーニングローラとしての機能が得られればよい。
弾性層52bを構成する材料としては、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリアミド、又はポリプロピレン等の発泡性の樹脂、又はシリコーンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム、エチレンプロピレンゴム(EPM、EPDM)、エチレンプロピレンゴム(EPM,EPDM)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、水素化アクリロニトリル−ブタジエンゴム(H−NBR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)、クロロプレンゴム(CR)等のゴム材料を1種類又は2種類以上を混合してなる材料を用いてもよい。これらには必要に応じて、発泡助剤、整泡剤、触媒、硬化剤、可塑剤、加硫促進剤等の助剤を加えてもよい。
弾性層52bを構成する材料としては、上記材料の中でも特に、帯電ローラ51表面の異物除去のし易さ等の観点から、気泡を有する材料(いわゆる発泡体)が望ましい。特に、擦れによる帯電部材の表面に傷を付けないために、また、長期にわたり千切れや破損等が生じないようにするために、引き裂き、引っ張り等に強い、ポリウレタンの発泡体を用いることが好ましい。具体的には、密度(JIS K7222)20〜80kg/m、硬さ(JIS K6400−2、25%圧縮硬さ)100〜410N、引張強度(JIS K6400−5)60〜300kPa、伸び(JIS K6400−5)100〜220%が好ましい。
本実施の形態で使用したクリーニングローラ52では、芯体52aの材質として、快削鋼に無電解ニッケル鍍金した軸体を用いた。弾性層52bにはポリウレタン発泡体、具体的にはHONG KONG HT製モルトプレンSM−55(製品名)を用いた。そして芯体52aの径をφ4mmとし、弾性層52bの外径を5.9mmとしたものを使用した。
図3は、主に本発明に係る、画像形成装置11の制御系の要部構成を示すブロック図である。
ここでは、画像形成装置11の制御機構として、制御部60、受信メモリ62、画像データ編集メモリ63、操作部64、センサ群65、電源回路80とが設けられている。この画像形成装置11には、更に搬送モータ部91、及び駆動モータ部92が設けられている。
制御部60は、インターフェイス(I/F)制御部61、主制御部66、露光装置制御部67、定着制御部68、搬送モータ制御部69、及び駆動制御部70を有する。主制御部66は、マイクロプロセッサ、ROM、RAM、タイマ、及び入出力ポート等により構成され、例えば予め定められたプログラムを実行することにより画像形成装置11における処理動作の全体を制御するものである。具体的には、主制御部66は、I/F制御部61からの印刷データや制御コマンドを受信し、露光装置制御部67、定着制御部68、搬送モータ制御部69、及び駆動制御部70の制御を統括して印刷動作を行う。
I/F制御部61は、パーソナルコンピュータ(PC)などの外部装置からの印刷データや制御コマンドを受信し、或は画像形成装置11の状態に関する信号を送信するものである。受信メモリ62は、PCなどの外部装置からI/F制御部61を経由した印刷データを一時的に格納し、画像データ編集メモリ63は、受信メモリ62に格納された印刷データを編集した画像データを格納するものである。
操作部64は、例えば画像形成装置11のアッパーカバー39(図1)に配置され、画像形成装置11の状態などの情報を表示するためのLEDランプや、使用者が指示を画像形成装置へ与えるための入力部(ボタンやタッチパネル)を有するものである。センサ群65は、この画像形成装置11の動作状態を監視する各種センサ、例えば、図示しない記録媒体の位置検出センサ、温湿度センサ、印刷画像密度センサ及びトナー残量検知センサなどを含んでいる。
露光装置制御部67は、画像データ編集メモリ63に記録された画像データを露光装置15へ送ると共に、その露光装置15の駆動制御を行い、定着制御部68は、記録媒体40に転写されたトナー像を記録媒体40に定着させる際、定着器28の加熱ローラ28aの加熱温度及び回転駆動を制御するものである。搬送モータ制御部69は、ホッピングローラ43、搬送ローラ対44,45、及び排出ローラ対46が、記録媒体40を搬送する際、各ローラを回転駆動する搬送モータ部91の動作を制御し、駆動制御部70は、転写ベルト駆動ローラ21a、及び各画像形成ユニット12の各ローラを回転駆動する駆動モータ部92の動作を制御する。
電源回路80は、帯電ローラ用電源81、現像ローラ用電源82、トナー供給部用電源83、及び転写ローラ用電源84を有する。ここで、帯電ローラ用電源81、現像ローラ用電源82、トナー供給部用電源83、及び転写ローラ用電源84は、主制御部66の指示に基づく電圧を、それぞれ帯電ローラ51(図2)、現像ローラ16、トナー供給ローラ18、及び転写ローラ17へ印加するものである。現像ローラ用電源82によって現像ローラ16へ電圧が印加されることにより、感光体ドラム13の表面に形成された静電潜像に、現像ローラ16が担持するトナーが静電的に付着してこれを現像する。
また、トナー供給部用電源83によってトナー供給ローラ18へ電圧が印加されることにより、トナー供給ローラ18から現像ローラ16へトナーが供給され、帯電ローラ用電源81によって帯電ローラ51へ電圧が印加されることにより、感光体ドラム13の表面が帯電され、転写ローラ用電源84によって転写ローラ17へ電圧が印加されることにより、感光体ドラム13の表面に現像されたトナー像を記録媒体40に転写することができる。
以上のように構成された画像形成装置11における印刷動作について、図1〜図3を参照しながら説明する。
先ず、給紙トレイ24内に複数枚重ねて置かれる記録媒体40は、搬送モータ制御部69によって、矢印方向に回転制御されるホッピングローラ43によって最上部のものから順次繰り出され、用紙ガイド部41に沿って搬送ローラ対44,45へ送られて斜行が矯正された後、所定のタイミングで転写ベルト26に送られ、この転写ベルト26に載置されて、画像形成ユニット12K、12C、12M、12Yへと順次搬送される。
一方、各画像形成ユニット12において、駆動制御部70及び駆動モータ部92によって矢印方向に回転制御される感光体ドラム13の表面は、帯電ローラ用電源81によって直流電圧(例えば、−1100V)が印加された帯電ローラ51によって均一に帯電され、対応する露光装置15によって露光される。このとき露光装置15は、I/F制御部61を介して上位装置から送られる画像データに基づいて露光量が調整された光線を感光体ドラム13の表面に照射し、この表面に静電潜像を形成する。
ここでは、帯電ローラ51に−1100V(帯電電圧)を印加した場合、感光体ドラム13の表面電位は−500V程度に帯電され、露光装置15による露光によって形成された潜像パターンの潜像電位は−50V程度となる。
静電潜像が形成された部分には、現像ローラ16上で薄層化されたトナー25が静電的に付着されて対応する色のトナー像が形成される。このとき現像ローラ16及びトナー供給ローラ18は、感光体ドラム13が矢印方向に回転するのに伴って、感光体ドラム13とは異なる方向に、所定の周速度比を保って回転する。
図1において、トナー収容部20に収容されているトナー25は、トナー供給ローラ18内のセル目に保持され、トナー供給ローラ18と現像ローラ16間で擦られることで、負極性の電荷を担持する。またトナー25は、電圧が印加された部材間で移動する電荷がトナー25に移動することでこれを担持する。そして、電荷を担持したトナー25は、トナー供給ローラ18と現像ローラ16の電位差によって生じる電界により、現像ローラ16上に付着する。
現像ローラ16上のトナー25は、現像ブレード19によって均一なトナー層厚に規制され、また、現像ブレード19と現像ローラ16とによって擦られることにより摩擦帯電される。現像ローラ16上のトナー25は、感光体ドラム13上の静電潜像まで搬送され、静電潜像と現像ローラ16の電位差により、静電潜像に付着してこれを現像する。現像されなかった現像ローラ16上のトナー25は、トナー供給ローラ18によって掻き取られる。
現像により、各感光体ドラム13に形成されたトナー像は、転写ローラ用電源84によってバイアス電圧(直流)が印加された、対応する転写ローラ17によって記録媒体40に転写される。この転写は、記録媒体40が、転写ベルト26に搬送されて各転写部(感光体ドラム13と転写ローラ17とのニップ部)に至るタイミングで順次重ねて実行され、これにより、記録媒体40上にはカラーのトナー像が形成される。転写後に、各感光体ドラム13上に残留したトナー25(残留トナー)は、クリーニングブレード27aを備えたクリーニング装置27によって除去される。
転写によりカラーのトナー像が形成された記録媒体40は、定着器28に送られる。この定着器28における加熱・加圧処理により、カラーのトナー像が記録媒体40に定着され、カラー画像が形成される。カラー画像が形成された記録媒体40は、用紙ガイド部42に沿って搬送され、排出ローラ対46によって用紙スタッカ部29へ排出される。
以上のような過程を経て、カラー画像が記録媒体40上に形成される。尚、転写ベルト26上に付着する残留トナーは、ベルトクリーニングブレード34によって掻き取られてベルトクリーナ容器35内に収容される。
次に、諸元の異なる複数の帯電ローラ51´を試験試料として用意し、本発明の画像形成ユニット12の帯電ローラ51として採用されるための条件を設定するために行った帯電ローラ評価試験について説明する。尚、ここで用意する帯電ローラ51´は、試験試料として用意された帯電ローラを意味し、基本的形状が帯電ローラ51と同じであるが、後述するように、硬度、表面の十点平均粗さRz等が特定されていない。
試験試料と用意する帯電ローラ51´は、快削鋼(SUM)に無電解ニッケル鍍金を施した金属製の芯金を用い、弾性層にはエピクロルヒドリンゴム(ECO)を主成分としたゴムを用いた。芯金の径をφ6mm、弾性層の外径は9.5mmのものを使用した。これらの諸元は、画像形成装置11の帯電ローラ51と同じである。
試験試料としての帯電ローラ51´は、後述する条件を満たすものが本願の帯電ローラ51に相当するもので、画像形成ユニット12に装着可能な形状を備えるものである。試験試料として、ここでは試験試料1〜試験試料8までの8種類を用意した。各試験試料の諸元は以下の通りである。
試験試料1は、その弾性層51bの表面が型成型により形成され、更にコーティングされる。そのコーティングは、溶媒として、水/アルコール混合溶媒を使用し、ポリアミド(ナイロン)系のポリマー及びナイロン樹脂粒子を混合した溶液を塗布し、溶媒を気化させることで硬化させるものである。このとき、ナイロン樹脂粒子として、30μmと20μmのものを使用した。
試験試料2は、その表面に対して、円筒研磨方法を使用して砥石による乾式研磨が行われた後、湿式によるテープ研磨が行われ、その後更にコーティンされる。そのコーティングは、酢酸エチルを溶媒とし、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)にフッ素系ポリマーとして四フッ化エチレン樹脂(PTFE)を混合した溶液を塗布・浸透させて酢酸エチルを気化させることで硬化させるものである。
試験試料3〜8は、その表面に対して、円筒研磨方法を使用して砥石による乾式研磨が行われた後、湿式によるテープ研磨が行われ、その後更にコーティングされる。そのコーティングは、酢酸エチルを溶媒とし、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)を混合した溶液を塗布・浸透させて溶媒を気化させることで硬化させるものである。
また、後述するように、抵抗や架橋剤量を振ることで試料調整を行った。
(試験試料1〜8の接触面積率の測定方法について)
試験試料1〜8の帯電ローラ51´は、それぞれ異なる接触面積率を有するものであるが、この接触面積率の測定方法について説明する。図4は、接触面積率を測定するための測定装置を模式的に示す説明図である。
同図に示すように、試験試料としての帯電ローラ51´の周面上に、平板としてのプレパラード102を載置する。このとき、プレパラード102は、その長手方向が、帯電ローラ51´の軸方向と直交し、且つ帯電ローラ51´と接触する箇所が長手方向中心部となるように配置される。この状態でプレパラード102の長手方向の両端部に50gの分銅103を載せて接触部に圧力を加える。
このとき、プレパラード102と帯電ローラ51´の弾性層51bとの接触部は、弾性層51bの変形によって面接触となり、この面接触部(ニップ部)をハイブリッドレーザーコンフォーカル顕微鏡105によって観測する。このとき光源にはランプを使用し、観測倍率を20倍とした。
観測された面接触部画像は2値化処理され、試験試料の接触面積率が算出される。
図5は、2値化処理された面接触部画像106の一部を模式的に示すものであるが、同図において、106aは、接触部と判定された接触判定部を示し、106bは非接触部と判定された非接触判定部を示す。
この場合、接触面積率は、例えば
接触面積率=[(接触判定部106aの合計面積)
/(接触判定部106a合計面積+非接触部106bの面積)]×100
によって算出される。
画像形成装置11においては、感光体ドラム13と帯電ローラ51(図2)との間に生ずるニップ圧を83gf程度としている。従って、上記した接触面積率の測定時にも、プレパラード102と試験試料の帯電ローラ51´間で同程度のニップ圧が生ずるように分銅103の重さを調整した。
尚、画像形成装置11において、帯電ローラ51のシャフトの長さを200mm、ニップ幅が0.03mm、感光体ドラム13にかかる帯電ローラ51の荷重を5.2Nとしたとき、ニップ圧の平均が83gf程度となる。ここでニップ部の場所によってはニップ圧の値にバラツキがある。今回の測定では、ニップ圧の下限値は53gf、ニップ圧の上限値は127gfであり、平均すると83gf程度であった。
以上の方法で、試験試料1〜8の接触面積率を測定した結果、
試験試料1=0.45%、試験試料2=1.34%、試験試料3=2.03%、試験試料4=2.16%、試験試料5=2.97%、試験試料6=3.17%、試験試料7=3.51%、試験試料8=3.72%となった。
尚、試験試料としての帯電ローラ51´の弾性層51bの成分としての、架橋剤密度によって接触面積率を調整できるため、架橋剤の添加量によって、各試験試料の接触面積率を調整した。例えば、架橋剤を増やすと接触面積率は低下する。
これらの試験試料1〜8を用いて行う、帯電ローラ評価試験の詳細について説明する。
(ドラムカブリ評価について)
ここでは、正常に帯電したトナーに対して、低い帯電量のトナーや逆極性に帯電したトナーにより画像の背景部、即ち、非画像部にトナーが付着することをカブリとする。またこのカブリを引き起こす低い帯電量のトナーや逆極性に帯電したトナーをカブリトナーとする。
ドラムカブリ評価は、この評価試験の対象となる試験試料(帯電ローラ51´)を組み込んだ画像形成ユニット12を、図1に示す画像形成装置11と基本的な構成が同じ試験用印刷装置(例えば、C542nw、株式会社沖データ製)に装着し、温度湿度環境28℃、80%RH環境下で実施する。ここでは、マゼンタのトナーを使用して行うため画像形成ユニット12としては、マゼンタ(M)用の画像形成ユニット12Mを使用する。
ドラムカブリの測定は、以下の手順で行われる。
(1)印刷画像密度0%の印刷途中で装置の稼動を停止し、現像後且つ転写前の感光体ドラム13M上にあるトナー(マゼンタ)を粘着テープ(住友スリーエム社製スコッチメンディングテープ)に付着させ(以後、このテープをカブリ採取テープと称す)、それを真っ白な用紙上に貼り付ける。一方、比較として、未使用のテープ(以後、比較用テープと称す)を同じく真っ白な用紙上に貼り付ける。
(2)かぶり採取テープと比較用テープとの色相差をカブリΔEとして、分光測色計(コニカミノルタ製、CM−2600d、測定径=φ8mm)にて測定する。
(3) 色相差(L表色系)ΔEを、下式
ΔE=((ΔL+(Δa+(Δb1/2
によって算出する。
(4)カブリΔEを基に後述するドラムカブリの良否を判定する。
上記カブリの測定は、試験試料としての帯電ローラ51´に印加する帯電電圧、トナー供給ローラ18Mに印加する供給電圧、及び現像ローラ16Mに印加する現像電圧をそれぞれ、
帯電電圧=−940V
供給電圧=−275V
現像電圧=−165V
として行った。
尚、このときの現像電圧は、PQ5パターンの印刷画像密度100%の、マゼンタのパターン3点(上2点、中央1点)の濃度平均値が、1.5±0.1になるように設定した。
ここで、PQ5パターンについて説明する。図6(a)は記録媒体40に印刷されるPQ5パターンの配置関係を示す図であり、図6(b)は、各PQ5パターンの色及び濃度を示す図である。
同図に示すように、このPQ5パターンは、記録媒体40の5カ所に色相評価パッチセットとして印刷される。色相評価パッチセットは、図6(a)に示すように、記録媒体40の所定の5カ所に、同一パターンで印刷され、各箇所において、図6(b)に示すように、印刷画像密度100%のイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(B)の各パターン領域、及び印刷画像密度200%のレッド、ブルー、グリーンの各パターン領域を有する。
従って、ここでの濃度調整は、例えばOKIエクセレントホワイト紙(沖データ製、80g/m、A4サイズ)にてPQ5パターンを印刷し、図4(a)に3箇所の矢印で示すマゼンタ(M)のパターン濃度を、分光濃度計(X−Rite528:エックスライト社製)で測定し、その濃度平均値が1.5±0.1となるように現像電圧を調整するものである。
印刷画像密度について説明する。刷画像密度は下式で算出される。
印刷画像密度=〔Cm(i)/(Cd×C0)〕×100
尚、
Cd :感光体ドラムの回転数
Cm(i):感光体ドラムがCd回転したときに実際に印刷で用いられたドットの数、即ち、露光されたドット数
C0 :感光体ドラム1回転あたりのドット数、即ち、露光の有無に限らず、感光体ドラム1回転当たりに露光可能な全ドットであり、例えばベタ画像(ソリッド画像)の場合のドット数に相当する。
従って、所定の領域(例えば、感光ドラム1周分や記録媒体1ページ分等)の印刷可能範囲に全面ベタ印刷したときの、面積率100%印刷が印刷画像密度100%に相当し、面積率1%印刷が印刷画像密度1%に相当する。
(横黒スジ評価について)
横黒スジを評価するめの保存試験について説明する。保存試験は、以下の手順で行われる。
(1)例えば、画像形成ユニット12Mに試験試料としての帯電ローラ51´を組み込み、この帯電ローラ51´と感光体ドラム13Mのみを残し、現像ローラ16M、トナー供給ローラ18K、等の他の構成部材を除いた状態の画像形成ユニット(環境試験用)を、50℃90%RH環境下で6日間保存する。
(2)保存後、保存前に画像形成ユニット12Mから除いた構成部材を再度組み込み、図1に示す画像形成装置11と基本的な構成が同じ試験用印刷装置に装着し、3枚の記録媒体40に、マゼンタ(M)による2×2パターン印刷を実行する。
(3)印刷によって出現する横黒スジのレベルを、評価用に予め用意した基準パターンと比較し、10段階に区分けした。数値が高いほど良好、即ち横黒スジの発生程度が低く、発生しない場合を10としている。尚、このときの10段階レベル、を2×2画像Lv.と称す場合がある。
ここで、2×2パターン印刷について説明する。図7(a)は、記録媒体40の略全域にわたって2×2パターン印刷を施した際の画像101を模式的に示した図であり、図7(b)は、その部分拡大図である。
図7(b)に示すように、例えば600[dpi]の解像度の1ドットの領域を1マスとし、縦4ドット分、横4ドット分の16マスごとに区分けした場合、各区分け領域の、例えば中央部の2×2ドットに相当する4マス分に定着パターンを生成したものである。
以上の評価項目及び測定方法に基づいて行った帯電ローラ評価試験の試験結果について説明する。
(カブリΔEの試験及びその試験結果について)
図8は、試験試料1〜8までの8種類の帯電ローラ51´について、ドラムカブリ評価試験を実施し、各試験試料における、十点平均粗さRzとカブリΔEの関係をプロットしてグラフ化したものである。尚、同グラフにおいて、○付番号は試験試料番号を示す。同グラフに示すように、十点平均粗さRzが大きくなるのに略比例してカブリΔEも大きくなっている。これは、十点平均粗さRzが大きくなることで放電バラツキが生じてカブリトナー(低帯電トナーや逆帯電トナー)が付着しやすなり、逆に粗さRzが小さいほど、ギャップが均一化して安定しカブリトナーが付着しにくくなるためと考えられる。
図9は、試験試料1〜8までの8種類の帯電ローラ51´について、ドラムカブリ評価試験を実施し、各試験試料における、接触面積率とカブリΔの関係をプロットし、グラフ化したものである。尚、同グラフにおいて、○付番号は試験試料番号を示す。同グラフから明らかなように、接触面積率が2%を超える辺りからカブリΔEが低いレベルに抑制されることがわかった。
これは、粗さRzと接触面積率の関係を示す図10のグラフからわかるように、接触面積率が高くなると、粗さRzが小さくなる傾向を持つためである。
(保存試験及びその試験結果について)
ここでは、グラフ化していないが、十点平均粗さRzと黒横スジの関係としては、粗さRzが小さいサンプルが、悪い結果を示している。これは、帯電ローラ51´から染み出すCl成分(クロロ成分)によって感光体ドラム13が汚れ、横黒スジとなって出現するため、感光体ドラム13との接触部が多くなる十点平均粗さRzが小さい試験試料ほど、染み出す確率が高くなるためと思われる。
そこで、接触面積率をパラメータとしてした保存試験を実施し、黒横スジとの関係を調べた。
図11は、試験試料1〜8までの8種類の帯電ローラ51´につて、保存試験を実施し、各試験試料における、接触面積率と2×2画像Lv.の関係をプロットし、グラフ化したものである。尚、同グラフにおいて、○付番号は試験試料番号を示す。同グラフから明らかなように、接触面積率が大きいと、横黒スジが発生する傾向が見られる。これは、接触面積率が大きくなると、接触面積が広くなり、Cl成分の染み出す確率が高くなるためと思われる。
(接触面積率と硬度の関係について)
図12は、試験試料1〜8までの8種類の帯電ローラ51´につて、各試験試料における、接触面積率と硬度の関係をプロットし、グラフ化したものである。尚、同グラフにおいて、○付番号は試験試料番号を示す。同グラフから明らかなように、硬度が高いほど接触面積率は低下し、硬度が低いほど接触面積は上昇する傾向がある。これは、ニップ圧によって接触する面積が、硬度が低いほど増えるためと思われる。
従って、架橋剤量を増やして架橋密度をあげることによって硬度が上がるため、帯電ローラ51´の接触面積率を小さくし、或は架橋剤量を減らして架橋密度を下げることによって硬度が下がるため、帯電ローラ51´の接触面積率を大きくするなどして、帯電ローラ51´の接触面積率を調整できる。
(接触面積率と画像品質の関係について)
表1は、試験試料1〜8に対する帯電ローラ評価試験の評価結果を示すものである。ここで、カブリΔEにおいては、2.0以下であれば許容できるものとして○判定し、それ以外の場合には×判定し、横黒スジにおいては、2×2画像Lv.が9以上であれば許容できるものとして○判定し、それ以外の場合には×判定した。
Figure 2021117236
同表に示す結果から明らかなように、カブリ及び横黒スジの両方において〇判定なのは、接触面積率が2.03%の〜2.97%までの試験試料3,4,5の帯電ローラ51´であった。またこれ等の試験試料3,4,5の帯電ローラ51´の、十点平均粗さRzは、3.3μm〜4.4μmの範囲にあり、硬度は、53.2〜53.7の範囲にあった。従って、表1に示す試験試料として用意した試験試料1〜試験試料8の8種類の帯電ローラ51´では、試験試料3〜5の帯電ローラ51´が本願の帯電ローラ51に相当するものとなる。
更に説明すると、本実施の形態の帯電ローラ51を用いた画像形成装置によれば、十点平均粗さRzが3.3μm〜4.4μmの範囲にあればカブリは〇判定となり、更に十点平均粗さRzと接触面積率の関係から、接触面積率が2.03%〜3.72%の範囲にあればカブリは〇判定となることが分かった。一方、接触面積率が0.45%〜2.97%の範囲にあれば横黒スジの判定が〇判定となり、更に接触面積率と硬度の関係から硬度が53.2〜54.9の範囲にあれば、横黒スジの判定が〇判定となることが分かった。
従って、表1に示すように、接触面積率が2.03%〜2.97%の範囲の帯電ローラを用いれば、カブリ及び横黒スジの両方において、〇判定が得られることが分かった。
更に、この帯電ローラは、粗さRzが2.03%〜3.72%の範囲で且つ硬度が53.2〜53.7の範囲にある帯電ローラに相当する。
以上のように、本実施の形態1の帯電ローラ51を備えた画像形成装置によれば、カブリ及び横黒スジの発生が抑制でき、印刷品位の優れた画像形成装置を提供できる。更に帯電ローラの良否を、接触面積率をパラメータとして容易に判定することが可能となる。
また、前記した特許請求の範囲、及び実施の形態の説明において、「上」、「下」、「左」、「右」、「前」、「後」といった言葉を使用したが、これらは便宜上であって、画像形成装置を配置する状態における絶対的な位置関係を限定するものではない。
上記した実施の形態では、本発明を、カラープリンタとしての画像形成装置に採用した例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、複写機、ファクシミリ、MFP等の画像処理装置にも利用可能である。またカラープリンタについて説明したが、モノクロプリンタであってもよい。
11 画像形成装置、 12 画像形成ユニット、 13 感光体ドラム、 14 帯電部、 15 露光装置、 16 現像ローラ、 17 転写ローラ、 18 トナー供給ローラ、 19 現像ブレード、 20 トナー収容部、 21 転写ユニット、 21a 転写ベルト駆動ローラ、 21b 転写ベルト従動ローラ、 24 給紙トレイ、 25 トナー、 26 転写ベルト、 27 クリーニング装置、 27a クリーニングブレード、 28 定着器、 28a 加熱ローラ、 28b 加圧ローラ、 29 用紙スタッカ部、 30 回動軸、 34 ベルトクリーニングブレード、 35 ベルトクリーナ容器、 39 アッパーカバー、 40 記録媒体、 41 用紙ガイド部、 42 用紙ガイド部、 43 ホッピングローラ、 44 搬送ローラ対、 45 搬送ローラ対、 46 排出ローラ対、 51 帯電ローラ、 51a 芯金、 51b 弾性層、 51c 表層、 52 クリーニングローラ、 52a 芯体、 52b 弾性層、 60 制御部、 61 I/F制御部、 62 受信メモリ、 63 画像データ編集メモリ、 64 操作部、 65 センサ群、 66 主制御部、 67 露光装置制御部、 68 定着制御部、 69 搬送モータ制御部、 70 駆動制御部、 80 電源回路、 81 帯電ローラ用電源、 82 現像ローラ用電源、 83 トナー供給部用電源、 84 転写ローラ用電源、 91 搬送モータ部、 92 駆動モータ部、 101画像、 102プレパラード、 105ハイブリッドレーザーコンフォーカル顕微鏡。

Claims (6)

  1. 像担持体と、
    前記像担持体の表面を帯電させる帯電ローラと
    を備え、
    前記帯電ローラは、該帯電ローラにニップ圧の平均が83gfとなるように平板を押し付けた場合、前記帯電ローラと前記平板との圧接部における接触面積率が、2.03%以上且つ2.97以下であることを特徴とするドラムユニット。
  2. 前記帯電ローラの表面粗さが3.3μm以上且つ4.4μm以下であることを特徴とする請求項1記載のドラムユニット。
  3. 前記帯電ローラの硬度が53.2以上且つ53.7以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のドラムユニット。
  4. 像担持体と、
    前記像担持体の表面を帯電させる帯電ローラと
    を備え、
    前記帯電ローラは、粗さRzが3.3μm以上且つ4.4μm以下であり、硬度が53.2以上且つ54.9以下であることを特徴とするドラムユニット。
  5. 前記帯電ローラは、芯金と、該芯金の外周面に形成された弾性層とを備え、該弾性層の主成分が、エピクロルヒドリンゴムであることを特徴とする請求項1から4までの何れかに記載のドラムユニット。
  6. 請求項1から5までの何れかに記載のドラムユニットを備えたことを特徴とする画像形成装置。
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