JP2021111588A - 伸縮電線及びケーブル - Google Patents

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Shiho Yunori
志帆 湯徳
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Abstract

【課題】優れた伝送特性、柔軟性、及び、屈曲耐久性を有するケーブルに適した伸縮電線、及び該伸縮電線を含むケーブルの提供。
【解決手段】弾性体からなる芯部(1)を有し、該芯部(1)の外周に導体線(2)が捲回及び/又は編組された、4.9N荷重時の伸長率が5%以上である伸縮電線であって、該導体線(2)は、少なくとも1つのペア導体線(3)を構成し、該ペア導体線(3)の導体線間距離(d)が、30%伸長時、及び、無伸長時共に1mm以下であることを特徴とする、伸縮電線、及び該伸縮電線の片側又は両側の端部にコネクタを有する、ケーブル。
【選択図】図1

Description

本発明は、伸縮電線及びケーブルに関する。
一般的な従来の充電用ケーブルは、数本〜十数本の導体線の外周が絶縁体で被覆された構造であるため、伸縮性が無く、曲げに対する柔軟性及び耐久性が低いことが知られている。市販ケーブルの中には、曲げに対する柔軟性が高いものがあるが、ケーブルが曲がりやすいことにより繰り返し屈曲にて断線し易いといった問題がある。一方、曲げに対して高耐久を有することを特長とする市販ケーブルも多く知られているが、曲げに対する柔軟性が低くコンパクトな収納が難しいといった問題がある。
以下の特許文献1に開示されるケーブルは、撚り線からなる導体が絶縁体で被覆され、その絶縁体が一般的な塩化ビニル樹脂よりも高い引張弾性率を有し、且つ、塩化ビニル樹脂よりも低い摩擦係数を有するため、従来の一般的な電線より柔軟性と屈曲耐久性が優れることを特徴としている。しかし、ケーブル中の導体が真っ直ぐのため、従来の電線より屈曲耐久性が優れるが、非常に負荷の高い屈曲においては、ケーブルが断線する場合がある。
以下の特許文献2に開示される伸縮ケーブルは、芯部、導体部及び被覆部からなる構造を有し、該芯部が弾性体とその外周を被覆する中間層とからなる弾性円筒体であり、該導体部が細線の集合線からなる導体線を含み、且つ、該導体線が該弾性円筒体の外周に捲回及び/又は編組されているため、非常に高い屈曲耐久性を有している。しかし、このケーブルは伸長時、無伸長時、共に又は何れかで、高速通信の規格に規定されている差動信号の電気的な特性(特に特性インピーダンス)の仕様を満たすことはできず、高速通信が必要とされるUSB充電や通信用ケーブルに適応できない。
国際公開第2018/043392号 国際公開第2008/078780号
以上の従来技術に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、優れた伝送特性、柔軟性、及び、屈曲耐久性を有するケーブルに適した伸縮電線、及び、該伸縮電線を含むケーブルを提供することである。
本願発明者らは、前記した課題を解決すべく鋭意検討し実験を重ねた結果、弾性体からなる芯部の外周に少なくとも1つのペア導体線を捲回及び/又は編組した伸縮電線において、該ペア導体線間距離を特定の範囲内とすることにより、良好な伝送特性を確保しつつ、優れた柔軟性及び屈曲耐久性を実現できることを予想外に見出し、本発明を完成するに至ったものである。
すなわち、本発明は以下の通りのものである。
[1]弾性体からなる芯部(1)を有し、該芯部(1)の外周に導体線(2)が捲回及び/又は編組された、4.9N荷重時の伸長率が5%以上である伸縮電線であって、該導体線(2)は、少なくとも1つのペア導体線(3)を構成し、該ペア導体線(3)の導体線間距離(d)が、30%伸長時、及び、無伸長時共に1mm以下であることを特徴とする、伸縮電線。
[2]30%伸長時、及び、無伸長時共に、該ペア導体線(3)の特性インピーダンスが、76.5Ω以上103.5Ω以下である、前記[1]に記載の伸縮電線。
[3]前記ペア導体線(3)の同一導体線間の距離(L)が2mm以上である、前記[1]又は[2]に記載の伸縮電線。
[4]前記ペア導体線(3)が、絶縁体によって固定され1本の単独導体線となっている、前記[1]〜[3]のいずれかに記載の伸縮電線。
[5]前記ペア導体線(3)の各導体部(4)の外径が、0.2mm以上0.6mm以下である、前記[1]〜[4]のいずれかに記載の伸縮電線。
[6]前記[1]〜[5]のいずれかに記載の伸縮電線の片側又は両側の端部にコネクタを有する、ケーブル。
[7]前記コネクタが、USB typeA、USB micro、USB typeC、及び、Lightningのいずれか1つ又は2つである、前記[6]に記載のケーブル。
本発明の伸縮電線は、優れた伝送特性、柔軟性、及び、屈曲耐久性を有するため、ケーブルの電線として好適である。また、本発明のケーブルは、優れた伝送特性、柔軟性、及び、屈曲耐久性を有する。
本実施形態の伸縮電線における、ペア導体線(3)の導体線間距離(d)及び同一導体線間の距離(L)を示した図である。 本実施形態の伸縮電線の導体線(2)の導体部(4)を示した図である。 本実施形態の伸縮電線のオサエ糸(7)と介在物(6)を示した図である。 本実施形態の伸縮電線のシールド(8)と外部被覆層(9)を示した図である。
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。
本発明の1の実施形態は、弾性体からなる芯部(1)を有し、該芯部(1)の外周に導体線(2)が捲回及び/又は編組された、4.9N荷重時の伸長率が5%以上である伸縮電線であって、該導体線(2)は、少なくとも1つのペア導体線(3)を構成し、該ペア導体線(3)の導体線間距離(d)が、30%伸長時、及び、無伸長時共に1mm以下であることを特徴とする、伸縮電線である。
本実施形態の伸縮電線は、4.9N荷重時の伸長率が5%以上であることを特徴とする。4.9N荷重時の伸長率が5%以上であることで、柔軟性、及び、屈曲耐久性に優れる伸縮電線となる。伸縮電線の伸長率は50%以上であること好ましく、100%以上であることがより好ましい。
[芯部]
本実施形態の伸縮電線は、弾性体からなる芯部を有する。芯部は、伸縮性を有する材料及び/又は構造からなり、本実施形態の伸縮電線の芯を構成する部材である。芯部は、線状の弾性体であれば形状に特に限りはなく、円筒体、直方体、繊維束等であることができ、中空でも中実でもよい。伸縮電線としての4.9N荷重時伸長率を5%以上とするために、該芯部の4.9N荷重時伸縮性も5%以上であることが好ましく、50%以上であることがより好ましく、100%以上であることがさらに好ましい。
芯部に用いる素材としては、公知のものから選択することができるが、例えば、ポリウレタン系エラストマー、ポリオレフィン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー等の熱可塑性エラストマーや、シリコーンゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム等の合成ゴム、天然ゴム、及び上記の合成ゴムと天然ゴムとの複合ゴム系材料が挙げられ、屈曲耐久性及び伸縮性に優れるシリコーンゴムやエチレンプロピレンゴム、クロロプレンゴム、フッ素ゴムが特に好ましい。
[導体線捲回部]
本実施形態の伸縮電線は、芯部の外周に導体線が捲回及び/又は編組されている。導体線(2)は単線であってもよく、細線(5)の集合線であってもよいが、少なくとも2本以上の細線の集合線であることが好ましい(図2参照)。細線の集合線とすることで、導体線の柔軟性が高まり、伸縮性を阻害しにくくなり、より細い伸縮電線が得られ易い。
本実施形態の伸縮電線では、芯部の外周に導体線が捲回及び/又は編組されている。ここで捲回とは、1方向(Z方向又はS方向)のみ、又は1方向(例えば、Z方向)とその上から逆方向(S方向)等、芯部に対し螺旋状に巻き付けられている状態を示す。一方、編組とは、2つの繊維群に分けられ、1つは1方向(例えば、Z方向)に螺旋状に配向している繊維群で、もう1つは逆方向(S方向)に螺旋状に配向している繊維群であり、それぞれの繊維が互いに交差し網状に編まれている状態を示す。
本実施形態の伸縮電線は、伝送特性に優れ、且つ、高屈曲耐久性と高柔軟性を有する伸縮電線を得るために、少なくとも1つのペア導体線(3)を有し、該ペア導体線の導体線間距離(d)は、30%伸長時、及び無伸長時共に、1mm以下であり、好ましくは0.8mm以下である(図1参照)。ここで、ペア導体線とは差動信号を転送するためのペア(2本)の導体線であり、例えば、USB2.0規格のデータ通信に使用される2本の信号線D+、D−を指す。
本実施形態の伸縮電線では、ペア導体線(3)の同一導体線間の距離(L)が2mm以上であることが好ましく、より好ましくは3mm以上である(図1参照)。ペア導体線の同一導体線間の距離(L)が2mm以上であれば、伸縮電線の単位長さ当たりの導体線長さが短くなり、より優れた伝送特性を実現できる。
本実施形態の伸縮電線では、ペア導体線が、絶縁体により固定された1本の単独導体線となっていてもよい。ペア導体線が、絶縁体により固定された1本の単独導体線である場合、伸縮による特性インピーダンスの変化がより小さい伸縮電線が得られ易い。
本実施形態の伸縮電線は、ペア導体線の導体部の外径が0.2mm以上であることが好ましい。尚、図2に示すように、本明細書中において「導体部(4)」とは、導体線(2)を構成する導体(例えば、銅)と被覆の内、被覆を除いた導体部を指す。また、導体部(4)が細線(5)の集合体の場合、該導体の外径は、細線の集合体の最小包含円の直径を指す。また、ペア導体線の導体部の外径は0.2mm以上1.0mm以下であることが好ましく、より好ましくは0.2mm以上0.6mm以下である。導体線の導体部を構成する細線の直径は、0.1mm以下が好ましく、さらに好ましくは0.05mm以下である。一方、加工時における断線しにくさより、細線の直径は0.01mm以上が好ましい。導体線の導体部の外径及び細線の直径がこの範囲であれば導体線の柔軟性が高まり、伸縮性を阻害しにくくなり、より細い伸縮電線が得られ易い。
導体線の導体部の最大導体抵抗は、600Ω/km以下であることが好ましく、より好ましくは300Ω/km以下、さらに好ましくは100Ω/km以下である。最大導体抵抗が低いほど、より多くの電流を流すことができて好ましい。
[オサエ糸]
本実施形態の伸縮電線では、導体線の捲回方向と逆方向に絶縁性の糸状体(以下、当該絶縁性の糸状体をオサエ糸(7)と表記する)が捲回されていることが好ましい(図3参照)。これにより導体線が拘束され、導体線の間隔の変動を防止することができる。また、オサエ糸(7)の太さを変えることで導体線間距離を微調整することができる。オサエ糸(7)は導体線の外周にも構成されることから、外部被覆層(9)とみなすこともできる(図4参照)。
[介在物]
本実施形態の伸縮電線では、導体線間に絶縁性の糸状体(以下、当該絶縁性の糸状体を介在物(6)と表記する)を配置し、導体線の捲回方向と同一方向に捲回することもできる。介在物(6)を入れることで、導体線間距離を微調整することができ、また、導体線間にクッション性を持たせることができるため耐久寿命を延ばすことができる。
[外部被覆層]
本実施形態の伸縮電線は、外部被覆層(9)を有することが好ましい(図4参照)。外部被覆層(9)を有することで、物理的な刺激や化学的な刺激から保護され、屈曲耐久性が向上する。外部被覆層(9)は、絶縁繊維又は弾性樹脂により形成されることが好ましい。
外部被覆層を絶縁繊維で構成する場合、該絶縁繊維としてマルチフィラメント、モノフィラメント、または紡績糸を用いることができる。マルチフィラメントは、被覆性が良く、毛羽も発生しにくく好ましい。絶縁繊維は生糸のままでもよいが、意匠性や劣化防止の観点から原着糸や先染め糸を用いることもできる。仕上げ加工により、柔軟性や耐摩耗性の向上を図ることもできる。さらに、難燃加工、撥油加工、防汚加工、抗菌加工、制菌加工及び消臭加工など、公知の繊維加工を施すことにより、実用時の取り扱い性を向上させることもできる。
外部被覆層(9)を弾性樹脂で構成する場合、該弾性樹脂は典型的には絶縁樹脂であり、種々の弾性特性の樹脂から任意に選ぶことができる。上記弾性樹脂に望まれる性能としては、伸縮性、耐水性及び耐老化性が挙げられ、これらの性能に優れるものとしては合成ゴム系弾性体が挙げられる。合成ゴム系弾性体としては、アクリル系ゴム、ニトリル系ゴム、ブタジエン系ゴム、スチレン・ブタジエン系ゴム、クロロスルホン化ポリエチレン系ゴム、ウレタン系ゴム、エチレン・酢酸ビニル系ゴム、イソプレン系ゴム、エピクロルヒドリン系ゴム、多硫化ゴム、フッ素系ゴム、シリコーン系ゴム、エチレン・プロピレン系ゴム、クロロプレン系ゴム及びブチル系ゴムが好ましい。
[シールド]
本実施形態の伸縮電線では、耐ノイズ性を向上させるためにシールド(8)が構成されていてもよい(図4参照)。シールドの方法は、電気伝導性のある有機繊維又は電気伝導性の良い金属細線を編組むこと、電気伝導性の良いテープ状物(例えば、アルミ箔)を捲回するなどにより得ることができる。シールド層を保護する目的からシールド層の外層に絶縁体による外部被覆層(9)を形成することが好ましい。
電気伝導性のある有機繊維とは、比抵抗1Ω・cm以下のものを言う。例えば、メッキ繊維や導電性フィラーを充填した繊維が挙げられる。より具体的には銀メッキ繊維などが挙げられる。
[性能]
本実施形態の伸縮電線では、30%伸長時、及び、無伸長時の特性インピーダンスの下限が76.5Ω以上であることが好ましく、より好ましくは80Ω以上であり、30%伸長時、及び、無伸長時の特性インピーダンスの上限が103.5Ω以下であることが好ましく、より好ましくは100Ω以下である。特性インピーダンスがこの範囲内であると、30%伸長時、及び、無伸長時共にUSB2.0規格に適合する伸縮電線が得られる。
[コネクタ加工]
本実施形態の伸縮電線は、配線の片側又は両側の端部にコネクタを有することで、優れた伝送特性、柔軟性、及び、屈曲耐久性を有するケーブルとすることができる。本実施形態のケーブルに用いるコネクタとしては特に限りはないが、例えば、USB typeA、USB micro、USB typeC、及びLightningのいずれか1つ又は2つであってよく、両端が同じコネクタであっても、異なるコネクタであってもよい。
以下、本発明を実施例及び比較例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。また、以下の実施例等では、各種特性、物性を以下の方法で測定した。
(1)伸長率
試料にLcm間隔で印をつける。試料に4.9Nの荷重をかけ印間の長さ(L100)を測定し、下記式:
伸長率(%)={L100−L0}/L0}×100
により伸長率(%)を算出して求めた。
として20cmを採用したが、試料が20cmに満たない場合には、Lを10cmや5cm等、適宜長さを調整してもよい。
(2)ペア導体線の導体線間距離(d)
ペア導体線の導体線間距離(d)は、導体線捲回部をデジタルマイクロスコープ((株)ハイロックス社製 KH8700)にて拡大し、ペア導体線間の距離(d)を、捲回される導体線の中心間における垂直距離としてN=6測定し、その平均値を算出して求めた。
(3)ペア導体線の同一導体線間の距離(L)
ペア導体線の同一導体線間の距離(L)は、導体線捲回部をデジタルマイクロスコープ((株)ハイロックス社製 KH8700)にて拡大し、ベア導体線の同一導体線間の距離(L)を、捲回される導体線の中心間における垂直距離としてN=6測定し、その平均値を算出して求めた。
(4)伝送特性(特性インピーダンス)
特性インピーダンスは、両端共SMAコネクタが接続された試験片の一端を広帯域オシロスコープ(Agilent Technologies社製 DCA−X 86100D)に接続した状態で、TDR法にしたがい測定した。時間軸(ナノ秒)の特性インピーダンス(Ω)をグラフ化、平均値を算出して求めた。伸縮電線が無伸長の時と30%伸長された時の2通りで特性インピーダンスを測定し、共に76.5Ω〜103.5Ωの値であれば合格とした。
(5)柔軟性
JIS L−1913(2010)6.7.3 41.5°カンチレバー法に記載された方法にしたがって測定を行い、以下の式:
G=m×C3×10−3
により剛軟度を求め、下記評価基準で柔軟性を判定した。上式において、Gが剛軟度であり、m及びCは、JIS L−1913(2010)に準じて、試験片の単位面積当たりの質量をm(g/m)、全平均の曲げ長さ(試験片が突き出た長さN=6分の半分の長さ)をC(cm)で表記したものである。
本実施形態の伸縮電線では、柔軟性の判定が「C」以上であることが好ましく、さらに好ましくは「B」以上である。
(評価基準)
A:剛軟度G≦2,000
B:2,000<G≦10,000
C:10,000≦G<15,000
D:15,000≦G。
(6)屈曲耐久性
ケーブル耐屈曲試験機((株)住井酸素工業所社製)を用い、直径10mmのマンドレルに沿うように試料の上端を把持し、下端に荷重0.49Nをかけ、屈曲速度60往復/minで左右90°の繰り返し屈曲を行いながら、電気抵抗を連続的に測定し、電気抵抗値が初期値に対して10%以上高くなるまでの屈曲回数(X:1往復を1回とする)を測定し、下記評価基準で屈曲耐久性を判定した。本実施形態の伸縮電線では、屈曲耐久性の判定が「C」以上であることが好ましく、より好ましくは「B」以上、さらに好ましくは「A」以上である。
(評価基準)
AA:20万回≦電気抵抗値が初期値に対して10%以上高くなるまでの屈曲回数X
A:10万回≦X<20万回
B:3万回≦X<10万回
C:1万回≦X<3万回
D:X<1万回。
[実施例1]
外径3.0mmのEPDMを伸縮性芯部とし、伸長倍率1.8倍で伸長しながら、Z撚り方向に導体線としてポリエチレン被覆銅線(AWG28(44/0.05))8本を配置し、S撚り方向にポリエステル(330dtex)を8本配置して編組加工する。8本の導体線の内、隣接する2本を、差動信号を転送するためのペア(2本)の導体線とすることにより、1ペア導体線を含む伸縮電線を得た。得られた1ペア導体線を含む伸縮電線の各種物性、特性、柔軟性、屈曲耐久性の評価結果を以下の表1に示す。
[実施例2]
介在物としてナイロン(240dtex)4本を配置し、実施例1と同じ方法で1ペア導体線を含む伸縮電線を得た。得られた1ペア導体線を含む伸縮電線の各種物性、特性、柔軟性、屈曲耐久性の評価結果を以下の表1に示す。
[実施例3]
外径2.2mmのEPDMを伸縮性芯部とし、伸長倍率1.8倍で伸長しながら、Z撚り方向に導体線としてポリエチレン被覆銅線(AWG28(44/0.05))5本を配置し、S撚り方向にポリエステル(56dtex)を8本配置して編組加工する。5本の導体線の内、隣接する2本を、差動信号を転送するためのペア(2本)の導体線とすることにより、1ペア導体線を含む伸縮電線を得た。得られた1ペア導体線を含む伸縮電線の各種物性、特性、柔軟性、屈曲耐久性の評価結果を以下の表1に示す。
[実施例4]
伸長倍率を2.2倍とし、実施例3と同じ方法で、1ペア導体線を含む伸縮電線を得た。得られた1ペア導体線を含む伸縮電線の各種物性、特性、柔軟性、屈曲耐久性の評価結果を以下の表1に示す。
[実施例5]
外径1.7mmのEPDMを伸縮性芯部とし、伸長倍率1.8倍で伸長しながら、Z撚り方向に導体線としてポリエチレン被覆銅線(AWG28(44/0.05))4本を配置し、S撚り方向にポリエステル(56dtex)を8本配置して編組加工する。4本の導体線の内、隣接する2本を、差動信号を転送するためのペア(2本)の導体線とすることにより、1ペア導体線を含む伸縮電線を得た。得られた1ペア導体線を含む伸縮電線の各種物性、特性、柔軟性、屈曲耐久性の評価結果を以下の表1に示す。
[比較例1]
実施例2と同じ方法で編組加工することにより、Z撚り方向に導体線としてポリエチレン被覆銅線(AWG28(44/0.05))8本が配置された、1ペア導体線を含む伸縮電線を得た。得られた1ペア導体線を含む伸縮電線の各種物性、特性、柔軟性、屈曲耐久性の評価結果を以下の表1に示す。
[比較例2]
特許文献2記載の伸縮電線と同じ方法で、外径2.0mmのポリウレタン弾性糸組紐を伸縮性芯部とし、伸長倍率2.0倍で伸長しながら編組加工することにより、Z撚り方向に導体線としてウレタンエナメル線(AWG28(41/0.05))4本が配置された、1ペア導体線を含む伸縮電線を得た。得られた1ペア導体線を含む伸縮電線の各種物性、特性、柔軟性、屈曲耐久性の評価結果を以下の表1に示す。
[比較例3]
市販ケーブルの内、柔軟性を特徴とする4芯の充電用ケーブルの各種物性、特性、柔軟性、屈曲耐久性の評価結果を以下の表1に示す。
[比較例4]
市販ケーブルの内、屈曲耐久性を特徴とする4芯の充電用ケーブルの各種物性、特性、柔軟性、屈曲耐久性の評価結果を以下の表1に示す。
Figure 2021111588
ペア導体線の導体線間距離(d)1mm超である比較例1、2に対し、実施例1〜5では、特性インピーダンスが76.5Ω〜103.5Ωの範囲内にあり、且つ、高屈曲耐久性と高柔軟性を有することが分かる。
市販ケーブルの比較例3、4に対し、実施例1〜5では、高屈曲耐久性と高柔軟性を有することが分かる。
本発明の伸縮電線は、伝送特性に優れるため、通信品質を必要とする充電や通信用ケーブルとして好適に利用可能である。また、本発明の伸縮電線は、曲げに対し優れた耐久性と柔軟性を有するため、コードの収納をコンパクトにした充電や通信用ケーブルに利用可能である。
1 伸縮性芯部
2 導体線
3 ペア導体線
4 導体部
5 導体部を構成する細線
6 介在物
7 オサエ糸
8 シールド
9 外部被覆層
d ペア導体線の導体線間距離
L ペア導体線の同一導体線間の距離

Claims (7)

  1. 弾性体からなる芯部(1)を有し、該芯部(1)の外周に導体線(2)が捲回及び/又は編組された、4.9N荷重時の伸長率が5%以上である伸縮電線であって、該導体線(2)は、少なくとも1つのペア導体線(3)を構成し、該ペア導体線(3)の導体線間距離(d)が、30%伸長時、及び、無伸長時共に1mm以下であることを特徴とする、伸縮電線。
  2. 30%伸長時、及び、無伸長時共に、該ペア導体線(3)の特性インピーダンスが、76.5Ω以上103.5Ω以下である、請求項1に記載の伸縮電線。
  3. 前記ペア導体線(3)の同一導体線間の距離(L)が2mm以上である、請求項1又は2に記載の伸縮電線。
  4. 前記ペア導体線(3)が、絶縁体によって固定され1本の単独導体線となっている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の伸縮電線。
  5. 前記ペア導体線(3)の各導体部(4)の外径が、0.2mm以上0.6mm以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の伸縮電線。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の伸縮電線の片側又は両側の端部にコネクタを有する、ケーブル。
  7. 前記コネクタが、USB typeA、USB micro、USB typeC、及び、Lightningのいずれか1つ又は2つである、請求項6に記載のケーブル。
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