JP2021096900A - 鉛蓄電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】−29℃でのCCA試験において評価される鉛蓄電池の電圧特性及び当該電圧特性の維持率を向上させること。【解決手段】負極と、正極と、電解液と、を備え、負極は、負極集電体及び当該負極集電体に保持された負極活物質を備え、正極は、正極集電体及び当該正極集電体に保持された正極活物質を備え、負極活物質の多孔度は、42体積%以下であり、正極活物質の多孔度は、36体積%以下である、鉛蓄電池。【選択図】なし

Description

本発明は、鉛蓄電池に関するものである。
近年、自動車においては、大気汚染防止又は地球温暖化防止のため、様々な燃費向上対策が検討されている。燃費向上対策を施した自動車としては、例えば、エンジンの動作時間を少なくするアイドリングストップシステム車(以下、「ISS車」という)、エンジンの動力によるオルタネータの発電を低減する発電制御車等のマイクロハイブリッド車が検討されている。
ISS車では、エンジンの始動回数が多くなるため、鉛蓄電池の大電流放電が繰り返される。比較的深い充放電が繰り返された場合、鉛蓄電池の高率放電性能が不充分であると、例えばアイドリングストップ後のエンジン再始動時にバッテリ電圧が低下し、エンジンを再始動できなくなる。特に、氷点下で使用されるような低温地域では、低温環境下でのバッテリ始動性を向上させることが重要な課題となっており、具体的には、例えば、−18℃の環境下で実施されるCCA(Cold Cranking Ampere)試験において優れた性能を示すことが求められる。
これに対し、例えば、特許文献1には、矩形形状で上辺に集電のための耳部を有しかつ縦横に平行な複数の縦内骨及び横内骨を有する直交格子において、横内骨の断面積の総和と縦内骨の断面積の総和との比を格子の横の長さと格子の縦の長さとの比に等しくすることで、優れたCCA値が得られたことが開示されている。
特開2001−185157号公報
しかしながら、近年、更なる低温環境下(例えば−29℃)での鉛蓄電池の使用が想定されるようになってきている。このような鉛蓄電池には、−29℃でのCCA試験(VCCA試験)において、長期に亘り優れた電圧特性(バッテリ始動性)を維持できることが求められる。
そこで、本発明は、−29℃でのCCA試験において評価される電圧特性の維持率が向上された鉛蓄電池を提供することを目的とする。
本発明の一側面は、負極と、正極と、電解液と、を備え、負極が、負極集電体及び当該負極集電体に保持された負極活物質を備え、正極が、正極集電体及び当該正極集電体に保持された正極活物質を備え、負極活物質の多孔度が、42体積%以下であり、正極活物質の多孔度が、36体積%以下である、鉛蓄電池に関する。
上記側面の鉛蓄電池によれば、−29℃でのCCA試験において評価される電圧特性の維持率を向上させることができる。すなわち、上記側面の鉛蓄電池は、従来よりも低温の環境下(例えば−29℃)で使用される場合であっても、長期に亘り優れたバッテリ始動性を示す傾向がある。
電解液の20℃での比重は、好ましくは1.280以上である。この場合、−29℃でのCCA試験における放電持続時間を向上させることができる。
本発明によれば、−29℃でのCCA試験において評価される電圧特性の維持率が向上された鉛蓄電池を提供することができる。
一実施形態に係る鉛蓄電池の全体構成及び内部構造を示す斜視図である。 一実施形態に係る鉛蓄電池の電極群を示す斜視図である。
以下、図面を適宜参照しながら、本発明の一実施形態について詳細に説明する。
<鉛蓄電池>
図1は、一実施形態に係る鉛蓄電池の全体構成及び内部構造を示す斜視図である。図1に示す鉛蓄電池1は、液式鉛蓄電池であり、上面が開口している電槽2と、電槽2の開口を閉じる蓋3とを備えている。電槽2及び蓋3は、例えばポリプロピレンで形成されている。蓋3には、負極端子4と、正極端子5と、蓋3に設けられた注液口を閉塞する液口栓6とが設けられている。
電槽2の内部には、電極群7と、電極群7を負極端子4に接続する負極柱8と、電極群7を正極端子5に接続する正極柱(図示せず)と、電解液とが収容されている。
図2は、電極群7を示す斜視図である。図2に示すように、電極群7は、板状の負極(負極板)9と、板状の正極(正極板)10と、負極板9と正極板10との間に配置されたセパレータ11と、を備えている。負極板9は、負極集電体(負極格子体)12と、負極集電体12に保持された負極活物質13と、を備えている。正極板10は、正極集電体(正極格子体)14と、正極集電体14に保持された正極活物質15と、を備えている。なお、本明細書では、化成後の負極板から負極集電体を除いたものを「負極活物質」、化成後の正極板から正極集電体を除いたものを「正極活物質」とそれぞれ定義する。
電極群7は、複数の負極板9と正極板10とが、セパレータ11を介して、電槽2の開口面と略平行方向に交互に積層された構造を有している。すなわち、負極板9及び正極板10は、それらの主面が電槽2の開口面と垂直方向に広がるように配置されている。電極群7において、複数の負極板9における各負極集電体12が有する耳部12a同士は、負極側ストラップ16で集合溶接されている。同様に、複数の正極板10における各正極集電体14が有する耳部14a同士は、正極側ストラップ17で集合溶接されている。負極側ストラップ16及び正極側ストラップ17は、それぞれ、負極柱8及び正極柱を介して負極端子4及び正極端子5に接続されている。
セパレータ11は、例えば袋状に形成されており、負極板9を収容している。セパレータ11は、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等で形成されている。セパレータ11は、これらの材料で形成された織布、不織布、多孔質膜等にSiO、Al等の無機系粒子を付着させたものであってよい。
負極集電体12及び正極集電体14は、それぞれ、鉛合金で形成されている。鉛合金は、鉛に加えて、スズ、カルシウム、アンチモン、セレン、銀、ビスマス等を含有する合金であってよく、具体的には、例えば、鉛、スズ及びカルシウムを含有する合金(Pb−Sn−Ca系合金)であってよい。
負極活物質13は、Pb成分として少なくともPbを含み、必要に応じて、Pb以外のPb成分(例えばPbSO)及び添加剤を更に含む。負極活物質13は、好ましくは、多孔質の海綿状鉛(Spongy Lead)を含む。Pb成分の含有量は、負極活物質の全質量を基準として、90質量%以上又は95質量%以上であってよく、99質量%以下又は98質量%以下であってよい。なお、負極活物質の全質量は、例えば、鉛蓄電池から負極(負極集電体及び負極活物質)を取り出して水洗し、負極を充分に乾燥させた後に測定した負極の質量と、負極集電体の質量との差から算出することができる。乾燥は、例えば、50℃で24時間行う。
添加剤としては、例えば、スルホ基及び/又はスルホン酸塩基を有する樹脂、硫酸バリウム、炭素材料(炭素繊維を除く)及び繊維(アクリル繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維、炭素繊維等)が挙げられる。
スルホ基及び/又はスルホン酸塩基を有する樹脂は、リグニンスルホン酸、リグニンスルホン酸塩、及び、フェノール類とアミノアリールスルホン酸とホルムアルデヒドとの縮合物(例えば、ビスフェノールとアミノベンゼンスルホン酸とホルムアルデヒドとの縮合物)からなる群より選ばれる少なくとも一種であってよい。炭素材料としては、例えば、カーボンブラック及び黒鉛が挙げられる。カーボンブラックとしては、例えば、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック及びケッチェンブラックが挙げられる。
正極活物質15は、Pb成分であるPbOと、縮み繊維とを含む。正極活物質15は、必要に応じて、PbO以外のPb成分(例えばPbSO)及び添加剤を更に含んでいてよい。
正極活物質15は、好ましくは、Pb成分としてβ−PbOを含む。正極活物質15は、Pb成分として、α−PbOを更に含んでいてもよい。すなわち、正極活物質15は、一実施形態において、Pb成分としてβ−PbOのみを含んでいてよく、他の一実施形態において、Pb成分としてα−PbO及びβ−PbOを含んでいてよい。
Pb成分の含有量は、低温高率放電性能及びサイクル性能が更に向上する観点から、正極活物質の全質量を基準として、好ましくは90質量%以上、より好ましくは95質量%以上である。Pb成分の含有量は、製造コストの低減及び軽量化の観点から、正極活物質の全質量を基準として、好ましくは99.9質量%以下、より好ましくは98質量%以下である。なお、正極活物質の全質量は、例えば、鉛蓄電池から正極(正極集電体及び正極活物質)を取り出して水洗し、正極を充分に乾燥させた後に測定した正極の質量と、正極集電体の質量との差から算出することができる。乾燥は、例えば、50℃で24時間行う。
添加剤としては、例えば、炭素材料(縮み繊維(炭素繊維)を除く。)が挙げられる。炭素材料としては、例えば、カーボンブラック及び黒鉛が挙げられる。カーボンブラックとしては、例えば、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック及びケッチェンブラックが挙げられる。
本実施形態の鉛蓄電池では、負極活物質の多孔度が42体積%以下であり、正極活物質の多孔度が36体積%以下である。そのため、本実施形態の鉛蓄電池によれば、−29℃でのCCA試験において評価される電圧特性の維持率を向上させることができる。なお、負極活物質の多孔度及び正極活物質の多孔度は、化成後の多孔度であり、例えば、水銀ポロシメーター測定から得られる値(体積基準の割合)である。負極活物質の多孔度は、負極活物質ペーストを作製する際に加える希硫酸量、化成温度、負極活物質に含有させる有機添加剤の種類及び量等によって調整することができる。例えば、負極活物質ペーストを作製する際に加える希硫酸量が多く、化成温度が高いほど、負極活物質の多孔度が高くなる傾向がある。同様に、正極活物質の多孔度は、正極活物質ペーストを作製する際に加える希硫酸量、化成温度等によって調整することができる。例えば、正極活物質ペーストを作製する際に加える希硫酸量が多く、化成温度が高いほど、正極活物質の多孔度が高くなる傾向がある。
負極活物質の多孔度は、20〜42体積%であってよい。負極活物質の多孔度は、−29℃でのCCA試験において評価される電圧特性の維持率を更に向上させることができる観点から、好ましくは40体積%以下であり、より好ましくは38体積%以下であり、更に好ましくは36体積%以下であり、特に好ましくは35体積%以下である。負極活物質の多孔度は、例えば、20体積%以上であり、−29℃でのCCA試験において評価される放電持続時間を向上させることができる観点では、好ましくは30体積%以上であり、より好ましくは35体積%以上であり、更に好ましくは38体積%以上であり、特に好ましくは40体積%以上である。
正極活物質の多孔度は、20〜36体積%であってよい。正極活物質の多孔度は、−29℃でのCCA試験において評価される電圧特性の維持率を更に向上させることができる観点から、好ましくは35体積%以下であり、より好ましくは34体積%以下であり、更に好ましくは33体積%以下であり、特に好ましくは32体積%以下である。負極活物質の多孔度は、例えば、20体積%以上であり、−29℃でのCCA試験において評価される放電持続時間を向上させることができる観点では、好ましくは30体積%以上であり、より好ましくは32体積%以上であり、更に好ましくは34体積%以上であり、特に好ましくは35体積%以上である。
電解液は、例えば、希硫酸を含有する。電解液の20℃での比重は、例えば、1.270以上であり、−29℃でのCCA試験において評価される電圧特性の維持率及び放電持続時間が更に向上し得る観点では、好ましくは1.280以上である。電解液の20℃での比重は、例えば、1.310以下であり、−29℃でのCCA試験において評価される電圧特性が更に向上し得る観点では、好ましくは1.300以下であり、より好ましくは1.290以下である。これらの観点から、電解液の20℃での比重は、例えば、1.270〜1.310、1.280〜1.300又は1.280〜1.290であってよい。
電解液は、アルミニウムイオンを更に含有していてもよい。例えば、電解液は、希硫酸とアルミニウムイオンとを含有する電解液であってよい。電解液におけるアルミニウムイオンの濃度は、例えば、0.005mol/L以上であってよく、0.4mol/L以下であってよい。
以上説明した鉛蓄電池1は、マイクロハイブリッド車又はISS車用の鉛蓄電池として好適に使用できる。換言すれば、本発明は、一側面において、鉛蓄電池のマイクロハイブリッド車への応用及び鉛蓄電池のISS車への応用を提供できる。
鉛蓄電池1は、例えば、負極板を製造する負極板製造工程と、正極板を製造する正極板製造工程と、負極板及び正極板を含む鉛蓄電池1を組み立てる組立工程と、を備える製造方法により製造される。なお、負極板製造工程及び正極板製造工程の順序は任意である。
負極板製造工程では、負極集電体12に負極活物質13を保持させる。具体的には、まず、負極集電体12に負極活物質ペーストを保持させ、当該負極活物質ペーストを熟成及び乾燥することにより未化成の負極活物質を得た後に、未化成の負極活物質を化成する。
負極活物質ペーストは、例えば、鉛粉、添加剤、溶媒(例えば水又は有機溶媒)及び硫酸(例えば希硫酸)を含んでいる。負極活物質ペーストは、例えば、鉛粉と添加剤とを混合することにより混合物を得た後に、この混合物に溶媒及び硫酸を加えて混練することにより得られる。
鉛粉としては、例えば、ボールミル式鉛粉製造機又はバートンポット式鉛粉製造機によって製造される鉛粉(ボールミル式鉛粉製造機においては、主成分PbOの粉体と鱗片状金属鉛の混合物)が挙げられる。
熟成は、温度35〜85℃、湿度50〜98RH%の雰囲気で15〜60時間行われてよい。乾燥は、温度45〜80℃で15〜30時間行われてよい。
正極板製造工程では、正極集電体14に正極活物質15を保持させる。具体的には、まず、正極集電体14に正極活物質ペーストを保持させ、当該正極活物質ペーストを、負極板製造工程と同様の条件で熟成及び乾燥することにより未化成の正極活物質を得た後に、未化成の正極活物質を化成する。
正極活物質ペーストは、例えば、負極活物質ペーストに用いられるものと同様の鉛粉、上述した縮み繊維、必要に応じて添加される添加剤、溶媒(例えば水又は有機溶媒)及び硫酸(例えば希硫酸)を含んでいる。正極活物質ペーストは、化成時間を短縮できる観点から、鉛丹(Pb)を更に含んでいてもよい。
組立工程では、例えば、まず、負極板製造工程で得られた負極板と、正極板製造工程で得られた正極板とを、セパレータ11を介して積層し、同極性の電極板の集電部をストラップで溶接させて電極群を得る。この電極群を電槽内に配置して未化成の鉛蓄電池を作製する。次に、未化成の鉛蓄電池に電解液(例えば希硫酸)を入れて、直流電流を通電して電槽化成する。続いて、化成後の電解液の比重(20℃での比重)を適切な比重に調整することで、鉛蓄電池1が得られる。
化成に用いる電解液の20℃での比重は、1.15〜1.27であってよい。化成条件は、電極板のサイズに応じて調整することができる。化成処理は、組立工程において実施されてもよく、負極板製造工程及び正極板製造工程のそれぞれにおいて実施されてもよい(タンク化成)。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。ただし、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
[負極板の作製]
負極活物質の原料として鉛粉を用いた。この鉛粉100質量部に対して、ビスパーズP215(ビスフェノール系化合物とアミノベンゼンスルホン酸とホルムアルデヒドとの縮合物、商品名、日本製紙株式会社製)0.2質量部(固形分換算)、補強用短繊維(アクリル繊維)0.1質量部、硫酸バリウム1.0質量部及び炭素材料(ファーネスブラック)0.2質量部を含む混合物を添加し、乾式混合した後、水を加えて混練した。続いて、希硫酸(比重1.280)を少量ずつ添加しながら混練して、負極材ペーストを作製した。鉛合金からなる圧延シートにエキスパンド加工を施すことにより作製されたエキスパンド格子体(負極集電体)にこの負極材ペーストを充填した。次いで、負極材ペーストが充填された格子体(負極集電体)を温度50℃、湿度98%の雰囲気で24時間熟成した。その後、乾燥して未化成の負極板を作製した。
[正極板の作製]
正極活物質の原料として、鉛粉及び鉛丹(Pb)を用いた(鉛粉:鉛丹=96:4(質量比))。この正極活物質の原料と、正極活物質の原料100質量部に対して0.07質量部の補強用短繊維(アクリル繊維)と、水とを混合して混練した。続いて、希硫酸(比重1.280)を少量ずつ添加しながら混練して、正極材ペーストを作製した。鉛合金からなる圧延シートにエキスパンド加工を施すことにより作製されたエキスパンド格子体(正極集電体)にこの正極材ペーストを充填した。次いで、正極材ペーストが充填された格子体(正極集電体)を温度50℃、湿度98%の雰囲気で24時間熟成した。その後、乾燥して未化成の正極板を作製した。
[鉛蓄電池の組み立て]
袋状に加工したポリエチレン製のセパレータに、未化成の負極板を挿入した。次に、未化成の正極板7枚と、袋状セパレータに挿入された未化成の負極板8枚とを交互に積層した。続いて、キャストオンストラップ(COS)方式で、同極性の電極板の耳部同士を溶接して電極群を作製した。電極群を電槽に挿入して2V単セル電池を組み立てた。その後、比重1.210の硫酸を注入し、低温条件下で化成を行った。なお、化成後の電解液(硫酸溶液)の比重(20℃での比重)は1.280に調整した。
[多孔度の測定]
まず、上記化成した電池を解体して負極板及び正極板を取り出して水洗をした後、50℃で24時間乾燥した。次に、乾燥後の負極板及び正極板それぞれの中央部から活物質の塊を3g採取した。この塊を、最大径が5mm程度の小片に砕き、この小片の合計3gを測定セルに入れた。そして、下記の条件に基づき、水銀ポロシメーターを用いて化成後の負極活物質の多孔度(負極多孔度)及び正極活物質の多孔度(正極多孔度)をそれぞれ測定した。
・装置:オートポアIV9520(株式会社島津製作所製)
・水銀圧入圧:0〜354kPa(低圧)、大気圧〜414MPa(高圧)
・各測定圧力での圧力保持時間:900秒(低圧)、1200秒(高圧)
・試料と水銀との接触角:130°
・水銀の表面張力:480〜490mN/m
・水銀の密度:13.5335g/mL
(実施例2、比較例1〜3)
負極板作製時に使用した希硫酸量、正極板作製時に使用した希硫酸量及び/又は化成温度を調整することにより、負極多孔度及び正極多孔度を表1〜2に示す値としたこと以外は、実施例1と同様にして実施例2及び比較例1〜3の鉛蓄電池を作製した。
(実施例3〜5)
負極板作製時に使用した希硫酸量、正極板作製時に使用した希硫酸量及び/又は化成温度を調整することにより、負極多孔度及び正極多孔度を表1に示す値としたこと、並びに、化成後の電解液の比重(20℃での比重)を1.290に調整したこと以外は、実施例1と同様にして実施例3〜5の鉛蓄電池を作製した。
(実施例6及び7)
化成後の電解液の比重(20℃での比重)を1.290又は1.270に調整したこと以外は、実施例1と同様にして実施例6及び7の鉛蓄電池を作製した。
<特性評価>
VCCA試験として、−29℃±1℃においてJIS D5301:2018に定められる性能ランクに応じた定格CCAで30秒間定電流放電し、30秒目電池電圧及び電池電圧が1.0Vに達するまでの放電持続時間を測定した。放電持続時間が長いほど放電特性に優れる電池であると評価される。なお、これらの評価は、実施例1の評価値を100とする相対評価とした。
電圧特性の維持率は、電池工業会規格SBA S0101サイクル(2014)に定められる寿命試験に従い、1サイクル目と14400サイクル目において−29℃±1℃のCCA試験を実施し、それぞれのCCA電流値(測定)の比を比較することにより評価した。この評価は、比較例2の評価値を100とする相対評価とした。
Figure 2021096900
Figure 2021096900
1…鉛蓄電池、9…負極、10…正極、13…負極活物質、15…正極活物質。

Claims (2)

  1. 負極と、正極と、電解液と、を備え、
    前記負極は、負極集電体及び当該負極集電体に保持された負極活物質を備え、
    前記正極は、正極集電体及び当該正極集電体に保持された正極活物質を備え、
    前記負極活物質の多孔度は、42体積%以下であり、
    前記正極活物質の多孔度は、36体積%以下である、鉛蓄電池。
  2. 前記電解液の20℃での比重は、1.280以上である、請求項1に記載の鉛蓄電池。

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