JP2021090231A - 電気機械の積層鉄心、及び電気機械 - Google Patents

電気機械の積層鉄心、及び電気機械 Download PDF

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隆之 鬼橋
Takayuki Onihashi
隆之 鬼橋
興起 仲
Koki Naka
興起 仲
啓生 大藤
Hiroki Daito
啓生 大藤
福井 健二
Kenji Fukui
健二 福井
度会 明
Akira Watarai
明 度会
井上 正哉
Masaya Inoue
正哉 井上
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Abstract

【課題】渦電流損を低減できる電気機械の積層鉄心を提供する。【解決手段】電気機械の積層鉄心は、積層された複数の鉄心片を備え、複数の鉄心片は、第1鉄心片と、複数の鉄心片の積層方向で前記第1鉄心片と隣り合う第2鉄心片と、を含んでおり、第1鉄心片及び第2鉄心片のそれぞれは、第1部分と、第1部分の板厚よりも薄い板厚を有する第2部分と、を有しており、第1鉄心片のうち第2鉄心片と対向する第1面には、第1部分の表面に対して第2部分の表面が凹となった凹部が形成されており、第2鉄心片のうち第1鉄心片と対向する第2面には、第2部分の表面に対して第1部分の表面が凸となった凸部が形成されており、凸部は、凹部に嵌め込まれている。【選択図】図7

Description

本発明は、電気機械の積層鉄心、及び電気機械に関するものである。
特許文献1には、固定子鉄心を備えた回転電機が記載されている。固定子鉄心は、周方向に環状に配置された複数の分割積層鉄心を有している。分割積層鉄心のそれぞれは、バックヨーク部とバックヨーク部から径方向内側に突出するティース部とからなる。分割積層鉄心のそれぞれは、鉄心片が軸方向に積層された構成を有している。
特開2017−163675号公報
上記のような回転電機において回転数を増加させた場合、回転電機の高出力化及び小型化を図ることができる。しかしながら、回転電機の回転数が増加すると、固定子鉄心における鉄損、特に渦電流損が増大してしまうという課題があった。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、渦電流損を低減できる電気機械の積層鉄心、及び電気機械を提供することを目的とする。
本発明に係る電気機械の積層鉄心は、積層された複数の鉄心片を備え、前記複数の鉄心片は、第1鉄心片と、前記複数の鉄心片の積層方向で前記第1鉄心片と隣り合う第2鉄心片と、を含んでおり、前記第1鉄心片及び前記第2鉄心片のそれぞれは、第1部分と、前記第1部分の板厚よりも薄い板厚を有する第2部分と、を有しており、前記第1鉄心片の前記第1部分は、前記積層方向に沿って見たとき、前記第2鉄心片の前記第2部分と重なっており、前記第1鉄心片の前記第2部分は、前記積層方向に沿って見たとき、前記第2鉄心片の前記第1部分と重なっており、前記第1鉄心片のうち前記第2鉄心片と対向する第1面には、前記第1部分の表面に対して前記第2部分の表面が凹となった凹部が形成されており、前記第2鉄心片のうち前記第1鉄心片と対向する第2面には、前記第2部分の表面に対して前記第1部分の表面が凸となった凸部が形成されており、前記凸部は、前記凹部に嵌め込まれている。
本発明に係る電気機械は、本発明に係る電気機械の積層鉄心を有する電機子と、空隙を介して前記電機子と対向して配置された界磁と、を備える。
本発明によれば、電気機械の積層鉄心における渦電流損を低減することができる。
実施の形態1に係る回転電機の概略構成を示す断面図である。 実施の形態1に係る固定子鉄心の構成を示す斜視図である。 実施の形態1の比較例における1つの鉄心片の構成を示す斜視図である。 実施の形態1の比較例における2つの鉄心片が積層された構成を示す断面図である。 実施の形態1に係る分割積層鉄心の鉄心片の構成を示す斜視図である。 実施の形態1に係る分割積層鉄心の別の鉄心片の構成を示す斜視図である。 実施の形態1に係る2つの鉄心片が積層された構成を示す断面図である。 実施の形態1に係る分割積層鉄心の構成を示す斜視図である。 実施の形態1に係る分割積層鉄心のティース部積層体の先端部を径方向に沿って見た構成を示す図である。 実施の形態1に係る分割積層鉄心の一部を第1部分及び第2部分の延伸方向に垂直な平面で切断した構成を示す断面図である。 実施の形態1に係る分割積層鉄心の製造工程の流れを示すフローチャートである。 実施の形態1に係る分割積層鉄心の製造工程の流れを示す概念図である。 実施の形態1に係る分割積層鉄心の製造工程における潰し工程の後の鋼板シートの構成を示す断面図である。 実施の形態1の変形例に係る分割積層鉄心の鉄心片の概略構成を示す斜視図である。 実施の形態1の変形例に係る分割積層鉄心の別の鉄心片の概略構成を示す斜視図である。 実施の形態1の変形例に係る分割積層鉄心の概略構成を示す斜視図である。 実施の形態1の変形例に係る分割積層鉄心のティース部積層体の先端部を径方向に沿って見た構成を示す図である。 実施の形態1の変形例に係る分割積層鉄心の一部を第1部分及び第2部分の延伸方向に垂直な平面で切断した構成を示す断面図である。 実施の形態2に係る分割積層鉄心の鉄心片の構成を示す斜視図である。 実施の形態3に係る分割積層鉄心の鉄心片の構成を示す斜視図である。 実施の形態4に係る分割積層鉄心の鉄心片の構成を示す斜視図である。 実施の形態5に係る固定子鉄心の鉄心片の構成を示す斜視図である。 実施の形態6に係る固定子鉄心の鉄心片の構成を示す平面図である。 実施の形態7に係る分割積層鉄心の一部を第1部分及び第2部分の延伸方向に垂直な平面で切断した構成を示す断面図である。 実施の形態8に係る分割積層鉄心の一部を第1部分及び第2部分の延伸方向に垂直な平面で切断した構成を示す断面図である。 実施の形態9に係る分割積層鉄心の一部を第1部分及び第2部分の延伸方向に垂直な平面で切断した構成を示す断面図である。
実施の形態1.
実施の形態1に係る電気機械の積層鉄心、及び電気機械について説明する。まず、本実施の形態に係る電気機械の積層鉄心及び電気機械のそれぞれの構成について説明する。本実施の形態では、電気機械として、固定子及び回転子を備える回転電機を例示している。回転電機には、電動機、発電機等が含まれる。この明細書では、固定子鉄心の軸方向、固定子鉄心の径方向、及び固定子鉄心の周方向のことを、それぞれ単に「軸方向」、「径方向」、及び「周方向」という場合がある。また、固定子鉄心の内周側、固定子鉄心の外周側、固定子鉄心の内側、及び固定子鉄心の外側のことを、それぞれ単に「内周側」、「外周側」、「内側」、及び「外側」という場合がある。
図1は、本実施の形態に係る回転電機の概略構成を示す断面図である。図1に示すように、回転電機は、ハウジング10、固定子20、回転子30及びシャフト40を有している。ハウジング10、固定子20、回転子30及びシャフト40は、外周側から内周側に向かってこの順に配置されている。固定子20の内周面と回転子30の外周面との間には、空隙50が形成されている。
固定子20は、回転磁界を発生させるように構成された回転電機の電機子である。回転子30は、回転電機の界磁である。回転子30は、固定子20の内周側に回転自在に設けられている。回転子30は、空隙50を介して固定子20と対向している。固定子20及び回転子30は、ハウジング10によって保持されている。
固定子20は、磁束を通す固定子鉄心21と、導体を巻き回して形成され、通電により磁界を発生させる固定子巻線22と、を有している。固定子鉄心21は、回転電機の電機子鉄心である。固定子鉄心21と固定子巻線22との間は、不図示の絶縁紙によって絶縁されている。固定子巻線22の巻き方は、分布巻きであってもよいし、集中巻きであってもよい。
回転子30は、磁束を通す回転子鉄心31と、永久磁石32と、を備えた永久磁石型回転子である。本実施の形態の回転子30は、永久磁石32が回転子鉄心31の内部に埋め込まれたIPM(Interior Permanent Magnet)型回転子である。永久磁石32は、回転子鉄心31を軸方向に貫通した複数の貫通孔のそれぞれに挿入されている。回転子30は、永久磁石32が回転子鉄心31の外周面に配置されたSPM(Surface Permanent Magnet)型回転子であってもよい。
シャフト40は、回転子30の中心軸に沿って回転子鉄心31を貫通しており、焼嵌め又は圧入によって回転子鉄心31に固定されている。シャフト40は、軸受41及び軸受42を介してハウジング10に回転自在に支持されている。回転電機のトルクは、シャフト40を介して外部に伝達される。
ハウジング10は、鉄、アルミニウム等の金属を用いて円筒状に形成されている。複数の分割積層鉄心60は、円環状に並列した状態でハウジング10に嵌入されている。これにより、複数の分割積層鉄心60が結合され、円環状の固定子鉄心21が形成されている。
図2は、本実施の形態に係る固定子鉄心21の構成を示す斜視図である。図2に示すように、固定子鉄心21は、全体として円環状の形状を有している。固定子鉄心21は、周方向に並列した複数の分割積層鉄心60が結合されることによって形成されている。本実施の形態の固定子鉄心21は、48個の磁極片を有している。分割積層鉄心60のそれぞれは、固定子鉄心21が有する複数の磁極片のうち例えば1つの磁極片を構成している。後述するように、分割積層鉄心60のそれぞれは、鉄心片70A及び鉄心片70Bを含む複数の鉄心片が軸方向に積層された構成を有している。すなわち、固定子鉄心21は、複数の鉄心片が積層された構成を有する積層鉄心である。鉄心片のそれぞれは、電磁鋼板である薄板、例えば、後述する鋼板シート130を用いて形成されている。また、後述するように、分割積層鉄心60のそれぞれは、複数の鉄心片のバックヨーク部が積層されたバックヨーク部積層体61と、複数の鉄心片のティース部が積層されたティース部積層体62と、を有している。
本実施の形態の鉄心片の構成について、比較例の構成と対比しつつ説明する。図3は、本実施の形態の比較例における1つの鉄心片170の構成を示す斜視図である。図4は、本実施の形態の比較例における2つの鉄心片170が積層された構成を示す断面図である。
図3及び図4に示すように、比較例の鉄心片170は、バックヨーク部171とティース部172とを有しており、平板状に形成されている。図3中及び図4中で上方を向いた鉄心片170の一方の表面と、図3中及び図4中で下方を向いた鉄心片170の他方の表面とは、いずれも平坦に形成されている。鉄心片170は、全体において実質的に均一な板厚t11を有している。板厚t11は、例えば0.35mmである。この場合、積層された2つの鉄心片170の厚さは0.70mm(=0.35mm×2)となる。板厚t11は、鉄心片170の購入時の板厚、又は後述する鋼板シート130の購入時の板厚と同一である。比較例では、同一構成の複数の鉄心片170が積層されることにより、分割積層鉄心が形成される。
図5は、本実施の形態に係る分割積層鉄心60の鉄心片70Aの構成を示す斜視図である。図6は、本実施の形態に係る分割積層鉄心60の別の鉄心片70Bの構成を示す斜視図である。図7は、本実施の形態に係る鉄心片70A及び鉄心片70Bが積層された構成を示す断面図である。図7では、第1部分91及び第2部分92の延伸方向に垂直な平面で鉄心片70A及び鉄心片70Bを切断した断面を示している。本実施の形態では、鉄心片70Aと鉄心片70Bとが交互に積層されることにより、図2に示した複数の分割積層鉄心60のそれぞれが形成されている。
図5〜図7に示すように、鉄心片70A及び鉄心片70Bのそれぞれは、比較例の鉄心片170と同様に、バックヨーク部71とティース部72とを有しており、全体として平板状に形成されている。バックヨーク部71は、鉄心片70A及び鉄心片70Bの積層方向と垂直な一方向に沿って延伸している。ティース部72は、バックヨーク部71の延伸方向におけるバックヨーク部71の中心部から、鉄心片70A及び鉄心片70Bの積層方向及びバックヨーク部71の延伸方向の双方と垂直な方向に突出している。鉄心片70A及び鉄心片70Bは、同一の平面形状を有している。
バックヨーク部71の延伸方向は、図2に示した固定子鉄心21では、固定子鉄心21の周方向又は当該周方向の接線方向に相当する。ティース部72の突出方向は、図2に示した固定子鉄心21では、固定子鉄心21の径方向内側に相当する。鉄心片70A及び鉄心片70Bの積層方向は、図2に示した固定子鉄心21では、固定子鉄心21の軸方向に相当する。
鉄心片70Aは、板厚t1を有する複数の第1部分91と、板厚t1よりも薄い板厚t2を有する複数の第2部分92と、を有している(t1>t2)。例えば、板厚t1は0.35mmであり、板厚t2は0.25mmである。板厚t1は、例えば、鉄心片70Aの購入時の板厚、又は後述する鋼板シート130の購入時の板厚と同一である。第2部分92は、後述する鋼板シート130が板厚方向に押し潰されることによって形成されている。
第1部分91のそれぞれは、ティース部72の突出方向、すなわち固定子鉄心21の径方向に沿って帯状に延伸している。複数の第1部分91は、間隔を空けて互いに並列して配置されている。第2部分92のそれぞれは、隣り合う2つの第1部分91の間に配置されている。第2部分92のそれぞれは、第1部分91のそれぞれと同様に、ティース部72の突出方向に沿って帯状に延伸している。第1部分91と第2部分92とが並列する並列方向は、バックヨーク部71の延伸方向、すなわち固定子鉄心21の周方向である。複数の第1部分91及び複数の第2部分92は、バックヨーク部71の延伸方向において交互に配列している。
鉄心片70Aのうち図5中及び図7中で上方を向いた上面において、第2部分92のそれぞれの表面92aは、第1部分91のそれぞれの表面91aを含む平面111に対して、凹となるように形成されている。これにより、鉄心片70Aの上面のうち第2部分92には、凹部102が形成されている。鉄心片70Aの上面のうち第1部分91には、凹部102に対して凸となる凸部101が形成されている。
鉄心片70Aのうち図5中及び図7中で下方を向いた下面においても、第2部分92のそれぞれの表面92bは、第1部分91のそれぞれの表面91bを含む平面112に対して、凹となるように形成されている。これにより、鉄心片70Aの下面のうち第2部分92には、凹部104が形成されている。鉄心片70Aの下面のうち第1部分91には、凹部104に対して凸となる凸部103が形成されている。つまり、鉄心片70Aの上面及び下面のいずれにおいても、第1部分91には凸部が形成されており、第2部分92には凹部が形成されている。
鉄心片70Bは、板厚t3を有する複数の第1部分93と、板厚t3よりも薄い板厚t4を有する複数の第2部分94と、を有している(t3>t4)。本実施の形態では、板厚t3と板厚t4との差(t3−t4)は、板厚t1と板厚t2との差(t1−t2)と同一である(t3−t4=t1−t2)。また、本実施の形態では、板厚t3は板厚t1と同一であり(t3=t1)、板厚t4は板厚t2と同一である(t4=t2)。板厚t3は、鉄心片70Bの購入時の板厚、又は後述する鋼板シート130の購入時の板厚と同一である。
ここで、本願明細書中の「同一」には、完全同一だけでなく、技術常識を考慮して実質的に同一とみなすことができる略同一の範囲も含まれる。
第1部分93のそれぞれは、ティース部72の突出方向、すなわち固定子鉄心21の径方向に沿って帯状に延伸している。複数の第1部分93は、間隔を空けて互いに並列して配置されている。第2部分94のそれぞれは、隣り合う2つの第1部分93の間に配置されている。第2部分94のそれぞれは、第1部分93のそれぞれと同様に、ティース部72の突出方向に沿って帯状に延伸している。第1部分93と第2部分94とが並列する並列方向は、バックヨーク部71の延伸方向、すなわち固定子鉄心21の周方向である。複数の第1部分93及び複数の第2部分94は、バックヨーク部71の延伸方向において交互に配列している。
鉄心片70Bのうち図6中及び図7中で上方を向いた上面において、第2部分94のそれぞれの表面94aは、第1部分93のそれぞれの表面93aを含む平面113に対して、凹となるように形成されている。これにより、鉄心片70Bの上面のうち第2部分94には、凹部106が形成されている。鉄心片70Bの上面のうち第1部分93には、凹部106に対して凸となる凸部105が形成されている。
鉄心片70Bのうち図6中及び図7中で下方を向いた下面においても、第2部分94のそれぞれの表面94bは、第1部分93のそれぞれの表面93bを含む平面114に対して、凹となるように形成されている。これにより、鉄心片70Bの下面のうち第2部分94には、凹部108が形成されている。鉄心片70Bの下面のうち第1部分93には、凹部108に対して凸となる凸部107が形成されている。つまり、鉄心片70Bの上面及び下面のいずれにおいても、第1部分93には凸部が形成されており、第2部分94には凹部が形成されている。
図10を用いて後述するように、鉄心片70Aの第1部分91の幅W1は、鉄心片70Bの第2部分94の幅W4と同一である。また、鉄心片70Aの第2部分92の幅W2は、鉄心片70Bの第1部分93の幅W3と同一である。
複数の鉄心片が積層される際、鉄心片70A及び鉄心片70Bは、積層方向で互いに隣り合うように配置される。積層された鉄心片70A及び鉄心片70Bを積層方向に沿って見たとき、鉄心片70Aの第1部分91は、鉄心片70Bの第2部分94と重なって配置されている。また、積層方向に沿って見たとき、鉄心片70Aの第1部分91は、鉄心片70Bの第2部分94の形成範囲内に形成されている。このため、鉄心片70Aの第1部分91に形成された凸部103は、鉄心片70Bの第2部分94に形成された凹部106と嵌め合わされる。つまり、凸部103は、凹部106に嵌め込まれている。
さらに、積層方向に沿って見たとき、鉄心片70Bの第1部分93は、鉄心片70Aの第2部分92と重なって配置されている。また、積層方向に沿って見たとき、鉄心片70Bの第1部分93は、鉄心片70Aの第2部分92の形成範囲内に形成されている。このため、鉄心片70Bの第1部分93に形成された凸部105は、鉄心片70Aの第2部分92に形成された凹部104と嵌め合わされる。つまり、凸部105は、凹部104に嵌め込まれている。
これにより、積層された鉄心片70A及び鉄心片70Bの厚さは、t1+t4、又はt2+t3となる。板厚t1及び板厚t3が比較例の鉄心片170の板厚t11と同一であるとすると、積層された鉄心片70A及び鉄心片70Bの厚さは、比較例で積層された2つの鉄心片170の厚さ(2×t11)よりも薄くなる。例えば、積層された鉄心片70A及び鉄心片70Bの厚さは、0.60mm(=0.35mm+0.25mm)となる。なお、本実施の形態では、板厚t1及び板厚t3をいずれも0.35mmとしているが、板厚t1及び板厚t3は、0.5mm、0.25mm、0.23mm等の他の寸法にすることも可能である。板厚t1及び板厚t3のそれぞれを薄板の規格に合わせることにより、鉄心片70A及び鉄心片70Bが打ち抜かれる薄板を低コストで容易に入手することができる。
図8は、本実施の形態に係る分割積層鉄心60の構成を示す斜視図である。図9は、本実施の形態に係る分割積層鉄心60のティース部積層体62の先端部62aを径方向に沿って見た構成を示す図である。
図8及び図9に示すように、分割積層鉄心60は、複数の鉄心片70Aと複数の鉄心片70Bとが1つずつ交互に積層された構成を有している。積層された複数の鉄心片70A及び複数の鉄心片70Bは、接着によって固定されていてもよいし、溶接によって固定されていてもよいし、樹脂を用いたモールド固定によって固定されていてもよい。あるいは、積層された複数の鉄心片70A及び複数の鉄心片70Bは、各鉄心片に形成された半抜き部を用いたカシメによって固定されていてもよいし、リベット等の締結部材を用いた締結によって固定されていてもよい。
分割積層鉄心60は、バックヨーク部積層体61と、ティース部積層体62と、を有している。バックヨーク部積層体61は、複数の鉄心片70A及び複数の鉄心片70Bのそれぞれのバックヨーク部71が積層された構成を有している。ティース部積層体62は、複数の鉄心片70A及び複数の鉄心片70Bのそれぞれのティース部72が積層された構成を有している。バックヨーク部積層体61は、周方向に沿って延伸している。ティース部積層体62は、バックヨーク部積層体61から径方向内側に向かって突出している。ティース部積層体62の径方向内側の端部には、回転子30の外周面と対向する先端部62aが形成されている。先端部62aは、例えば、径方向と垂直な平面状、又は回転子30の外周面に沿った円筒面状に形成されている。
図10は、本実施の形態に係る分割積層鉄心60の一部を第1部分91及び第2部分92の延伸方向に垂直な平面で切断した構成を示す断面図である。図10の左右方向は、第1部分91及び第2部分92の並列方向を表している。図10の上下方向は、鉄心片70A及び鉄心片70Bの積層方向を表している。図10では、図7に示した断面と平行な断面を示している。
図10に示す断面において、鉄心片70Aに形成された凹部102及び凹部104は、いずれも矩形状の断面形状を有している。鉄心片70Aに形成された凸部101及び凸部103は、いずれも矩形状の断面形状を有している。また、同断面において、鉄心片70Bに形成された凹部106及び凹部108は、いずれも矩形状の断面形状を有している。鉄心片70Bに形成された凸部105及び凸部107は、いずれも矩形状の断面形状を有している。
これらの凸部及び凹部がいずれも矩形状の断面形状を有しているため、鉄心片70Aと鉄心片70Bとを積層する際には、鉄心片70Aと鉄心片70Bとの位置決めを容易に行うことができる。また、鉄心片70Aと鉄心片70Bとが相互に嵌り込みやすくなるため、接着、溶接などにより固定されるまでの間、鉄心片70Aと鉄心片70Bとの仮固定を行うことができる。さらに、鉄心片70Aと鉄心片70Bとの間には複数箇所で嵌め合いが生じるため、用途によっては接着、溶接などによる固定を不要とすることができる。これらの凸部及び凹部の幅寸法を小さくすることによって、鉄心片70Aと鉄心片70Bとの間で嵌め合いが生じる箇所の数をさらに増やすことも可能である。
図10に示す断面において、鉄心片70Aの第1部分91の幅W1、すなわち凸部101及び凸部103のそれぞれの幅は、鉄心片70Aの第2部分92の幅W2、すなわち凹部102及び凹部104のそれぞれの幅と同一である。また、同断面において、鉄心片70Bの第1部分93の幅W3、すなわち凸部105及び凸部107のそれぞれの幅は、鉄心片70Bの第2部分94の幅W4、すなわち凹部106及び凹部108のそれぞれの幅と同一である。さらに、幅W1、幅W2、幅W3及び幅W4は、全て同一である(W1=W2=W3=W4)。これにより、鉄心片70Aの第1部分91の幅W1と鉄心片70Bの第2部分94の幅W4とが同一となり、鉄心片70Aの第2部分92の幅W2と鉄心片70Bの第1部分93の幅W3とが同一となる。このため、鉄心片70Aと鉄心片70Bとが積層されたとき、鉄心片70Aと鉄心片70Bとの間に形成される隙間を小さくすることができる。したがって、分割積層鉄心60における鉄心の占有率を高めることができる。
図10に示す断面において、鉄心片70Aには、互いに隣り合う第1部分91及び第2部分92によりそれぞれ構成される複数の繰返しパターン121が形成されている。鉄心片70Aの複数の繰返しパターン121は、第1部分91及び第2部分92の並列方向に沿ってピッチP1で配列している。ピッチP1は、鉄心片70Aにおける幅W1及び幅W2の和と同一である(P1=W1+W2)。
同断面において、鉄心片70Bには、互いに隣り合う第1部分93及び第2部分94によりそれぞれ構成される複数の繰返しパターン122が形成されている。鉄心片70Bの複数の繰返しパターン122は、第1部分93及び第2部分94の並列方向に沿ってピッチP2で配列している。ピッチP2は、鉄心片70Bにおける幅W3及び幅W4の和と同一であり(P2=W3+W4)、ピッチP1とも同一である(P2=P1)。
鉄心片70Aの繰返しパターン121と鉄心片70Bの繰返しパターン122とは、ずれ幅P3だけずれて配置されている。ずれ幅P3は、ピッチP1及びピッチP2の半分、すなわち半ピッチ分に相当する(P3=P1/2=P2/2)。つまり、鉄心片70Aの第1部分91と鉄心片70Bの第1部分93とは、半ピッチ分ずれて配置されている。同様に、鉄心片70Aの第2部分92と鉄心片70Bの第2部分94とは、半ピッチ分ずれて配置されている。こうすることにより、鉄心片70Aと鉄心片70Bとの間に隙間が形成されにくくすることができる。さらに、後述する分割積層鉄心60の製造工程において、潰し機220とプレス機230との動作タイミングを合わせることにより、潰し機220及びプレス機230を停止させることなく連続的に分割積層鉄心60を製造することができる。このため、分割積層鉄心60の生産性を高めることができる。
一般に、回転電機に発生する鉄損Wiは、以下の式で表される。
Wi=Wh+We
ここで、Whはヒステリシス損であり、Weは渦電流損である。
渦電流損Weは、以下の式で表される。
We=ke/ρ×t×f×B
ここで、keは係数であり、ρは薄板の抵抗率であり、tは薄板の板厚であり、fは回転数であり、Bは磁束密度である。つまり、渦電流損Weの低減には、抵抗率ρを高くすること、板厚tを薄くすること、渦電流の経路を遮断するために薄板の表面に絶縁処理をすること、などが有効である。例えば、板厚tを薄くした場合、渦電流損Weは、板厚tの2乗に比例して小さくなる。
本実施の形態では、鉄心片70Aの少なくとも一部の板厚t2、及び鉄心片70Bの少なくとも一部の板厚t4を、図3及び図4に示した比較例の鉄心片170の板厚t11よりも薄くすることができる。これにより、鉄心片70A及び鉄心片70Bのそれぞれの少なくとも一部に発生する渦電流を抑制することができる。
次に、本実施の形態に係る電気機械の積層鉄心の製造方法及び電気機械の製造方法について説明する。図11は、本実施の形態に係る分割積層鉄心60の製造工程の流れを示すフローチャートである。図12は、本実施の形態に係る分割積層鉄心60の製造工程の流れを示す概念図である。図12では、本実施の形態に係る分割積層鉄心60を製造する製造装置200の概略構成を併せて示している。以下、分割積層鉄心60の製造工程の流れ、及び製造装置200の構成について、図11及び図12を参照して説明する。
図11に示すように、分割積層鉄心60の製造工程は、少なくとも、潰し工程と、潰し工程の後に実行される抜き工程と、を有している。
図12に示すように、分割積層鉄心60を製造する製造装置200は、鋼板供給装置210、潰し機220及びプレス機230を、製造工程の流れにおいてこの順に有している。鋼板供給装置210、潰し機220及びプレス機230は、この順に連続した一連の製造ラインを構成している。潰し機220では潰し工程が実行され、プレス機230では抜き工程が実行される。これにより、潰し工程及び抜き工程は、一連の製造ラインによって実行される。
鋼板供給装置210は、フープ状に巻かれた鋼板シート130を保持するように構成されている。鋼板シート130は、無方向性電磁鋼板である薄板を用いて形成されている。また、鋼板供給装置210は、帯状の鋼板シート130を図12中で右方向に送る送り装置を有している。これにより、帯状の鋼板シート130が鋼板供給装置210から潰し機220に供給される。潰し機220に供給される鋼板シート130の板厚は、フープ状に巻かれた初期状態の鋼板シート130の板厚と同一である。
潰し機220では、図11のステップS1の潰し工程が実行される。潰し工程は、鋼板シート130の一部を押し潰す工程である。潰し機220は、鋼板供給装置210から供給された鋼板シート130の一部を板厚方向に加圧して押し潰すように構成されている。潰し機220は、鋼板シート130の下方に配置される下テーブル221と、鋼板シート130の上方に配置される上テーブル222と、下テーブル221に対して上テーブル222を上下方向に駆動する不図示の駆動機構と、を有している。下テーブル221には、ツール部223が設けられている。上テーブル222には、ツール部224が設けられている。ツール部223及びツール部224は、鋼板シート130を挟んで互いに対向している。
図13は、本実施の形態に係る分割積層鉄心の製造工程における潰し工程の後の鋼板シート130の構成を示す断面図である。図13に示すように、潰し機220によって鋼板シート130の一部が押し潰されると、当該一部には、初期状態の鋼板シート130の板厚t5よりも薄い板厚t6を有する薄肉部131が形成される(t5>t6)。薄肉部131は、鉄心片70Aの第2部分92、又は鉄心片70Bの第2部分94となる。
一方、鋼板シート130のうち薄肉部131以外の部分は、初期状態の板厚t5に維持される。この部分は、薄肉部131の板厚t6よりも厚い板厚t5を有する厚肉部132となる。厚肉部132は、鉄心片70Aの第1部分91、又は鉄心片70Bの第1部分93となる。
図示を省略しているが、ツール部223は、鋼板シート130の下面に向かう方向に突出した突出部を有している。同様に、ツール部224は、鋼板シート130の上面に向かう方向に突出した突出部を有している。これらの突出部は、鋼板シート130を挟んで対称となる平面形状を有している。薄肉部131は、ツール部223の突出部とツール部224の突出部とによって鋼板シート130の一部が上方及び下方の両方から押し潰されることによって形成される。これにより、鋼板シート130の上面及び下面のいずれにおいても、薄肉部131には凹部が形成される。ツール部223及びツール部224のそれぞれは、一方向に突出した突出部を有していればよいため、一般的な金型と比較して簡易な構造とすることができる。
鋼板シート130に複数の薄肉部131を形成する場合には、ツール部223及びツール部224のそれぞれに複数の突出部が設けられていてもよい。これにより、潰し機220による一度の加圧によって、複数の薄肉部131を鋼板シート130に形成することができる。このため、鋼板シート130に複数の薄肉部131を形成する場合であっても、潰し工程のタクトタイムが長くなるのを防ぐことができる。
ただし、鋼板シート130に複数の薄肉部131を形成する場合において、薄肉部131を1つずつ形成することも可能である。この場合、鋼板シート130に形成される薄肉部131の個数に関わらず、ツール部223及びツール部224のそれぞれには1つの突出部が設けられるだけでよい。
例えば、複数の薄肉部131が鋼板シート130に一定のピッチで形成される場合、まず1箇所目の薄肉部131を形成し、次に、鋼板シート130を1ピッチ分だけ送って2箇所目の薄肉部131を形成する。その後、鋼板シート130の送りと薄肉部131の形成とを繰り返して、必要な個数の薄肉部131を鋼板シート130に形成する。この場合、ツール部223及びツール部224のそれぞれにおける突出部の数を減らすことができるため、ツール部223及びツール部224のそれぞれをさらに簡易な構造とすることができ、潰し機220の設備投資を抑制できる。結果として、分割積層鉄心60の製造コストを削減することができる。
潰し工程では、鋼板シート130は切断されない。このため、薄肉部131が形成された鋼板シート130は、上記の送り装置を用いて、潰し機220から次工程のプレス機230に送られる。
プレス機230では、図11のステップS2の抜き工程が実行される。抜き工程は、鉄心片70A及び鉄心片70Bのそれぞれを鋼板シート130から打ち抜く工程である。図12に示すように、プレス機230は、鋼板シート130の下方に配置されるダイ231と、鋼板シート130の上方に配置されるパンチ232と、ダイ231に対してパンチ232を上下方向に駆動する不図示の駆動機構と、を有している。パンチ232は、鉄心片70A及び鉄心片70Bの双方と同様の平面形状を有している。パンチ232は、駆動機構によって、ダイ231の内側に嵌り込むように駆動される。これにより、プレス機230は、鋼板シート130から鉄心片70A又は鉄心片70Bを1つずつ打ち抜くことができる。打ち抜かれた鉄心片70A又は鉄心片70Bは、ダイ231の内部空間233に抜き落とされる。
鋼板シート130からは、複数の鉄心片70Aと複数の鉄心片70Bとが1つずつ交互に打ち抜かれる。つまり、プレス機230では、鋼板シート130から1つの鉄心片70Aを打ち抜く工程と、鋼板シート130から1つの鉄心片70Bを打ち抜く工程と、が交互に繰り返して実行される。これにより、ダイ231の内部空間233には、複数の鉄心片70Aと複数の鉄心片70Bとが1つずつ交互に積み重ねられる。図12に示した製造工程では、鋼板シート130が連続してプレス機230に送られてくるため、内部空間233には複数の鉄心片70A及び複数の鉄心片70Bが次々に積み重ねられる。これにより、鉄心片70A、鉄心片70B及びこれらを積層した分割積層鉄心60の生産性を向上させることができる。
また、抜き工程において、鉄心片70Aを打ち抜く際の鋼板シート130の送りピッチと、鉄心片70Bを打ち抜く際の鋼板シート130の送りピッチとを、例えば図10に示したずれ幅P3だけ異ならせるようにしてもよい。これにより、鉄心片70A及び鉄心片70Bのそれぞれを鋼板シート130から容易に打ち抜くことができ、鉄心片70A及び鉄心片70Bの生産性を向上させることができる。
また、潰し機220及びプレス機230のそれぞれは、鋼板シート130の送り方向に沿って位置を移動できるように構成されていてもよい。潰し機220及びプレス機230のそれぞれの位置を調整しつつ、鋼板シート130の送りピッチを調整することにより、鉄心片70A及び鉄心片70Bの連続的な加工を容易に行うことができる。
図示を省略しているが、抜き工程の後には、交互に積み重ねられた複数の鉄心片70A及び複数の鉄心片70Bを固定する積層固定工程が実行される。積層固定工程では、例えば、交互に積み重ねられた複数の鉄心片70A及び複数の鉄心片70Bが接着剤により接着される。この場合、互いに隣り合う鉄心片70A及び鉄心片70Bの間には、接着剤層が形成される。これにより、互いに隣り合う鉄心片70A及び鉄心片70Bが接着剤層を介して固定され、分割積層鉄心60が作製される。接着剤を塗布する方法としては、交互に積み重ねられた複数の鉄心片70A及び複数の鉄心片70Bを、槽に入れられた熱硬化性接着剤に浸し、その後、加熱炉で加熱する方法がある。これにより、接着剤が硬化し、複数の鉄心片70A及び複数の鉄心片70Bが固定される。また、接着以外の方法としては、交互に積み重ねられた複数の鉄心片70A及び複数の鉄心片70Bを樹脂成形用の金型に入れ、金型内に樹脂を流し込む方法がある。これにより、複数の鉄心片70A及び複数の鉄心片70Bが樹脂と共に一体化する。
このようにして作製された分割積層鉄心60を必要な個数、例えば48個用意する。これらの分割積層鉄心60を円環状に並列させて結合することにより、回転電機の固定子鉄心21が作製される。複数の分割積層鉄心60を結合する際には、溶接又は接着が用いられてもよいし、樹脂成形による固定が用いられてもよい。固定子鉄心21に固定子巻線22を装着することにより、固定子20が作製される。なお、複数の分割積層鉄心60のそれぞれに固定子巻線22を装着し、その後、これらの分割積層鉄心60を円環状に並列させて結合するようにしてもよい。
さらに、固定子20の内周側に回転子30及びシャフト40を挿入する工程を経て、図1に示した回転電機が得られる。
本実施の形態では、潰し工程の後に抜き工程が実行されている。これにより、潰し工程で鋼板シート130の変形又は寸法変化が生じたとしても、抜き工程では、鉄心片70A及び鉄心片70Bをプレス機230の加工精度に応じた精度で打ち抜くことができる。したがって、寸法精度及び幾何精度の高い鉄心片70A及び鉄心片70Bを容易に得ることができる。その結果、鉄心片70A及び鉄心片70Bを用いて製造される分割積層鉄心60の寸法精度及び幾何精度を高めることができる。
仮に、潰し工程の前に抜き工程が実行されるとすると、鉄心片70A及び鉄心片70Bのそれぞれの寸法精度及び幾何精度が抜き工程で確保されたとしても、その後の潰し工程で寸法精度及び幾何精度が低下してしまう。このため、潰し工程の後に、鉄心片70A及び鉄心片70Bのそれぞれの寸法精度及び幾何精度を高めるための工程がさらに必要になってしまう場合がある。また、抜き工程で打ち抜かれた鉄心片70A及び鉄心片70Bを1枚ずつ潰し工程に送る必要があるため、抜き工程から潰し工程への鉄心片70A及び鉄心片70Bの搬送に時間を要してしまう。
本実施の形態の鉄心片70A及び鉄心片70Bのそれぞれは、互いに異なる板厚を有する2つの部分として、第1部分及び第2部分を有している。しかしながら、鉄心片70A及び鉄心片70Bのそれぞれは、互いに異なる板厚を有する3つ以上の部分を有していてもよい。つまり、鉄心片70A及び鉄心片70Bのそれぞれは、第1部分と、第1部分の板厚よりも薄い板厚を有する第2部分と、第2部分の板厚よりも薄い板厚を有する第3部分と、を有していてもよい。
また、本実施の形態の鉄心片70A及び鉄心片70Bのそれぞれに形成された凹部及び凸部は、いずれも矩形状の断面形状を有している。しかしながら、これらの凹部及び凸部の断面形状は、矩形状には限られず、他の形状であってもよい。
図14は、本実施の形態の変形例に係る分割積層鉄心60の鉄心片70Aの概略構成を示す斜視図である。図15は、本実施の形態の変形例に係る分割積層鉄心60の別の鉄心片70Bの概略構成を示す斜視図である。図16は、本実施の形態の変形例に係る分割積層鉄心60の概略構成を示す斜視図である。図17は、本実施の形態の変形例に係る分割積層鉄心60のティース部積層体62の先端部62aを径方向に沿って見た構成を示す図である。図18は、本実施の形態の変形例に係る分割積層鉄心60の一部を第1部分91及び第2部分92の延伸方向に垂直な平面で切断した構成を示す断面図である。
図14及び図16〜図18に示すように、本変形例に係る鉄心片70Aの上面及び下面のそれぞれは、山部と谷部とを有する波状に形成されている。すなわち、図18に示す断面において、鉄心片70Aの上面及び下面のそれぞれは、波状の断面形状を有している。例えば、鉄心片70Aの上面及び下面のそれぞれは、角のない丸波状の断面形状を有している。丸波の山部及び谷部は、いずれも円弧状に形成されている。鉄心片70Aの上面及び下面のいずれにおいても、山部は第1部分91に形成されており、谷部は第2部分92に形成されている。鉄心片70Aの上面の山部は、凸部101となっている。鉄心片70Aの上面の谷部は、凹部102となっている。鉄心片70Aの下面の山部は、凸部103となっている。鉄心片70Aの下面の谷部は、凹部104となっている。凸部101、凹部102、凸部103及び凹部104は、いずれも円弧状の断面形状を有している。
図15〜図18に示すように、鉄心片70Bの上面及び下面のそれぞれは、山部と谷部とを有する波状に形成されている。すなわち、図18に示す断面において、鉄心片70Bの上面及び下面のそれぞれは、波状の断面形状を有している。例えば、鉄心片70Bの上面及び下面のそれぞれは、角のない丸波状の断面形状を有している。丸波の山部及び谷部は、いずれも円弧状に形成されている。鉄心片70Bの上面及び下面のいずれにおいても、山部は第1部分93に形成されており、谷部は第2部分94に形成されている。鉄心片70Bの上面の山部は、凸部105となっている。鉄心片70Bの上面の谷部は、凹部106となっている。鉄心片70Bの下面の山部は、凸部107となっている。鉄心片70Bの下面の谷部は、凹部108となっている。凸部105、凹部106、凸部107及び凹部108は、いずれも円弧状の断面形状を有している。
本変形例の構成では、鉄心片70Aと鉄心片70Bとを積層する際、鉄心片70A及び鉄心片70Bの一方の凸部と、鉄心片70A及び鉄心片70Bの他方の凹部と、が嵌り合う。これにより、図18中の左右方向における鉄心片70A及び鉄心片70Bの相対的な位置が自律的に調整される。したがって、鉄心片70Aと鉄心片70Bとを積層する際、鉄心片70Aと鉄心片70Bとの間に位置ずれが生じるのを抑制することができる。その結果、鉄心片70Aと鉄心片70Bとを積層する際の位置合わせを簡略化できるため、鉄心片70Aと鉄心片70Bとを積層する作業を効率化でき、分割積層鉄心60の生産性を高めることができる。
また、本変形例の構成では、ツール部223及びツール部224のそれぞれの突出部の断面形状を丸形状にすることができる。これにより、ツール部223及びツール部224のそれぞれによって鋼板シート130に加えられる面圧を高くすることができるため、潰し工程で必要になる加圧荷重が小さくなり、潰し機220の設備投資を抑えることができる。
さらに、ツール部223及びツール部224のそれぞれの突出部の断面形状を丸形状にすることができるため、ツール部223及びツール部224のそれぞれにおける応力集中を緩和することができる。したがって、ツール部223及びツール部224の耐久性を高めることができる。
以上説明したように、本実施の形態に係る分割積層鉄心60は、積層された複数の鉄心片を備えている。複数の鉄心片は、鉄心片70Aと、複数の鉄心片の積層方向で鉄心片70Aと隣り合う鉄心片70Bと、を含んでいる。鉄心片70Aは、第1部分91と、第1部分91の板厚t1よりも薄い板厚t2を有する第2部分92と、を有している。鉄心片70Bは、第1部分93と、第1部分93の板厚t3よりも薄い板厚t4を有する第2部分94と、を有している。鉄心片70Aの第1部分91は、積層方向に沿って見たとき、鉄心片70Bの第2部分94と重なっている。鉄心片70Aの第2部分92は、積層方向に沿って見たとき、鉄心片70Bの第1部分93と重なっている。鉄心片70Aのうち鉄心片70Bと対向する第1面、例えば、図7中の鉄心片70Aの下面には、第1部分91の表面91bに対して第2部分92の表面92bが凹となった凹部104が形成されている。鉄心片70Bのうち鉄心片70Aと対向する第2面、例えば、図7中の鉄心片70Bの上面には、第2部分94の表面94aに対して第1部分93の表面93aが凸となった凸部105が形成されている。凸部105は、凹部104に嵌め込まれている。ここで、分割積層鉄心60は、電気機械の積層鉄心の一例である。鉄心片70Aは、第1鉄心片の一例である。鉄心片70Bは、第2鉄心片の一例である。
この構成によれば、第2部分92の板厚t2を第1部分91の板厚t1よりも薄くすることができる。渦電流損は鉄心片の板厚の2乗に比例するため、上記構成によれば、鉄心片70Aの第2部分92での渦電流損を低減することができる。同様に、上記構成によれば、鉄心片70Bの第2部分94での渦電流損を低減することができる。したがって、上記構成によれば、分割積層鉄心60の渦電流損を低減することができる。これにより、回転電機に発生する鉄損を低減することができるため、回転電機の効率を向上させることができる。
本実施の形態では、第1部分91の板厚t1は、鋼板シート130の購入時の板厚と同一である。また、板厚t1よりも薄い板厚t2を有する第2部分92は、鋼板シート130を押し潰すことにより形成されている。このため、鉄心片70Aは、低コストで容易に入手できる鋼板シート130を用いて作製することができる。同様に、鉄心片70Bは、低コストで容易に入手できる鋼板シート130を用いて作製することができる。したがって、本実施の形態によれば、材料費を抑制しつつ、分割積層鉄心60の渦電流損を低減することができる。
さらに、上記構成によれば、鉄心片70Aと鉄心片70Bとを同一の製造装置200を用いて製造することができる。このため、分割積層鉄心60の製造コストを削減することができ、より安価な電気機械を実現することができる。
本実施の形態に係る分割積層鉄心60において、鉄心片70Aの上記第1面は、凹部104となる谷部を有する波状に形成されている。鉄心片70Bの上記第2面は、凸部105となる山部を有する波状に形成されている。この構成によれば、ツール部223及びツール部224のそれぞれの突出部の断面形状を丸形状にすることができる。これにより、潰し工程で必要になる加圧荷重が小さくなるため、潰し機220の設備投資を抑えることができる。また、ツール部223及びツール部224に生じる応力集中を緩和することができるため、ツール部223及びツール部224の耐久性を高めることができる。さらに、鉄心片70Aと鉄心片70Bとを積層する際、鉄心片70Aと鉄心片70Bとの間に位置ずれが生じるのを防ぐことができる。
本実施の形態に係る分割積層鉄心60において、鉄心片70A及び鉄心片70Bのそれぞれは、バックヨーク部71と、バックヨーク部71から突出したティース部72と、を有している。ティース部72における第2部分92及び第2部分94は、ティース部72の突出方向に沿って延伸している。
回転電機において、回転子30から固定子鉄心21に入ってくる磁束は、ティース部72では径方向すなわちティース部72の突出方向に流れる。このため、上記構成によれば、ティース部72における第2部分92及び第2部分94を、磁束の流れる方向に沿って長く形成することができる。したがって、ティース部72での渦電流をより効果的に抑制することができるため、ティース部72での渦電流損を低減することができる。本実施の形態は、ティース部72の磁束密度がバックヨーク部71の磁束密度よりも大きくなるような回転電機に適用されると、より高い効果が得られる。
本実施の形態に係る分割積層鉄心60において、バックヨーク部71における第2部分92及び第2部分94と、ティース部72における第2部分92及び第2部分94とは、同一方向に延伸している。この構成によれば、第2部分92及び第2部分94を容易に形成することができる。
本実施の形態に係る分割積層鉄心60において、鉄心片70Aの全ての第2部分92は、同一方向に延伸しており、鉄心片70Bの全ての第2部分94は、同一方向に延伸している。この構成によれば、第2部分92及び第2部分94を容易に形成することができる。
本実施の形態に係る分割積層鉄心60において、第1部分91の板厚t1及び第1部分93の板厚t3は、0.35mm又は0.5mmである。一般に、板厚0.35mmの薄板及び板厚0.5mmの薄板は入手性が良い。このため、上記構成によれば、鉄心片70A及び鉄心片70Bの材料を低コストで容易に入手することができる。第2部分92の板厚t2及び第2部分94の板厚t4は、0.25mm以下であってもよい。
本実施の形態に係る回転電機は、分割積層鉄心60を有する固定子20と、空隙50を介して固定子20と対向して配置された回転子30と、を備えている。ここで、回転電機は、電気機械の一例である。固定子20は、電機子の一例である。回転子30は、界磁の一例である。この構成によれば、回転電機において上記の効果を得ることができる。
実施の形態2.
実施の形態2に係る電気機械の積層鉄心について説明する。図19は、本実施の形態に係る分割積層鉄心60の鉄心片70Aの構成を示す斜視図である。本実施の形態の鉄心片70Aは、複数の第2部分92のそれぞれの延伸方向において、実施の形態1の鉄心片70Aと異なっている。なお、実施の形態1と同様の構成については説明を省略する。
図19に示すように、鉄心片70Aにおける複数の第2部分92のそれぞれは、バックヨーク部71及びティース部72のいずれにおいても、バックヨーク部71の延伸方向、すなわち固定子鉄心21の周方向に沿って帯状に延伸している。同様に、鉄心片70Aにおける複数の第1部分91のそれぞれは、バックヨーク部71及びティース部72のいずれにおいても、バックヨーク部71の延伸方向に沿って帯状に延伸している。第1部分91と第2部分92とが並列する並列方向は、ティース部72の突出方向、すなわち固定子鉄心21の径方向である。
図示を省略しているが、鉄心片70Aと積層される鉄心片70Bは、鉄心片70Aの第2部分92と対応する位置に形成された第1部分93と、鉄心片70Aの第1部分91と対応する位置に形成された第2部分94と、を有している。鉄心片70Bにおいても、複数の第2部分94のそれぞれ及び複数の第1部分93のそれぞれは、バックヨーク部71の延伸方向、すなわち固定子鉄心21の周方向に沿って帯状に延伸している。
本実施の形態の鉄心片70A及び鉄心片70Bでは、第1部分に形成された凸部と、第2部分に形成された凹部とは、いずれも矩形状の断面形状を有している。しかしながら、これらの凸部及び凹部は、図18に示したような円弧状の断面形状を有していてもよい。
以上説明したように、本実施の形態に係る分割積層鉄心60において、鉄心片70A及び鉄心片70Bのそれぞれは、バックヨーク部71と、バックヨーク部71から突出したティース部72と、を有している。バックヨーク部71における第2部分92及び第2部分94は、バックヨーク部71の延伸方向に沿って延伸している。
回転電機において、回転子30から固定子鉄心21に入ってくる磁束は、図19中の両矢印で示すように、ティース部72では径方向に流れ、バックヨーク部71では周方向に流れる。つまり、本実施の形態では、バックヨーク部71における第2部分92及び第2部分94を、磁束の流れる方向に沿って長く形成することができる。したがって、バックヨーク部71での渦電流をより効果的に抑制することができるため、バックヨーク部71での渦電流損を低減することができる。本実施の形態は、バックヨーク部71の磁束密度がティース部72の磁束密度よりも大きくなるような回転電機に適用されると、より高い効果が得られる。
実施の形態3.
実施の形態3に係る電気機械の積層鉄心について説明する。図20は、本実施の形態に係る分割積層鉄心60の鉄心片70Aの構成を示す斜視図である。本実施の形態の鉄心片70Aは、複数の第2部分92のそれぞれの延伸方向において、実施の形態1の鉄心片70Aと異なっている。なお、実施の形態1又は2と同様の構成については説明を省略する。
図20に示すように、鉄心片70Aのバックヨーク部71における複数の第2部分92のそれぞれは、バックヨーク部71の延伸方向、すなわち固定子鉄心21の周方向に沿って帯状に延伸している。同様に、鉄心片70Aのバックヨーク部71における複数の第1部分91のそれぞれは、バックヨーク部71の延伸方向に沿って帯状に延伸している。
一方、鉄心片70Aのティース部72における複数の第2部分92のそれぞれは、ティース部72の延伸方向、すなわち固定子鉄心21の径方向に沿って帯状に延伸している。同様に、鉄心片70Aのティース部72における複数の第1部分91のそれぞれは、ティース部72の延伸方向に沿って帯状に延伸している。
図示を省略しているが、鉄心片70Aと積層される鉄心片70Bは、鉄心片70Aの第2部分92と対応する位置に形成された第1部分93と、鉄心片70Aの第1部分91と対応する位置に形成された第2部分94と、を有している。鉄心片70Bのバックヨーク部71において、複数の第2部分94のそれぞれ及び複数の第1部分93のそれぞれは、バックヨーク部71の延伸方向に沿って延伸している。鉄心片70Bのティース部72において、複数の第2部分94のそれぞれ及び複数の第1部分93のそれぞれは、ティース部72の延伸方向に沿って延伸している。
本実施の形態の鉄心片70A及び鉄心片70Bでは、第1部分に形成された凸部と、第2部分に形成された凹部とは、いずれも矩形状の断面形状を有している。しかしながら、これらの凸部及び凹部は、図18に示したような円弧状の断面形状を有していてもよい。
以上説明したように、本実施の形態に係る分割積層鉄心60において、鉄心片70A及び鉄心片70Bのそれぞれは、バックヨーク部71と、バックヨーク部71から突出したティース部72と、を有している。バックヨーク部71における第2部分92及び第2部分94は、バックヨーク部71の延伸方向に沿って延伸している。ティース部72における第2部分92及び第2部分94は、ティース部72の突出方向に沿って延伸している。
回転電機において、回転子30から固定子鉄心21に入ってくる磁束は、図20中の両矢印で示すように、ティース部72では径方向に流れ、バックヨーク部71では周方向に流れる。つまり、本実施の形態では、バックヨーク部71における第2部分92及び第2部分94を、磁束の流れる方向に沿って長く形成することができる。さらに、本実施の形態では、ティース部72における第2部分92及び第2部分94をも、磁束の流れる方向に沿って長く形成することができる。このため、実施の形態1及び2と比較して、渦電流をより効果的に抑制することができる。したがって、固定子鉄心21における渦電流損を低減でき、回転電機を高効率化することができる。
実施の形態4.
実施の形態4に係る電気機械の積層鉄心について説明する。図21は、本実施の形態に係る分割積層鉄心60の鉄心片70Aの構成を示す斜視図である。本実施の形態の鉄心片70Aは、複数の第2部分92のそれぞれの延伸方向において、実施の形態1の鉄心片70Aと異なっている。なお、実施の形態1〜3のいずれかと同様の構成については説明を省略する。
図21に示すように、鉄心片70Aにおける複数の第2部分92のそれぞれは、バックヨーク部71及びティース部72のいずれにおいても、バックヨーク部71の延伸方向及びティース部72の突出方向の双方に対して傾斜した一方向に延伸している。複数の第2部分92のそれぞれの延伸方向は、例えば、バックヨーク部71の延伸方向及びティース部72の突出方向のいずれに対しても45°で傾斜している。
同様に、鉄心片70Aにおける複数の第1部分91のそれぞれは、バックヨーク部71及びティース部72のいずれにおいても、バックヨーク部71の延伸方向及びティース部72の突出方向の双方に対して傾斜した一方向に延伸している。第1部分91のそれぞれの延伸方向は、第2部分92のそれぞれの延伸方向と平行である。
図示を省略しているが、鉄心片70Aと積層される鉄心片70Bは、鉄心片70Aの第2部分92と対応する位置に形成された第1部分93と、鉄心片70Aの第1部分91と対応する位置に形成された第2部分94と、を有している。鉄心片70Bにおける複数の第2部分94のそれぞれ及び複数の第1部分93のそれぞれは、バックヨーク部71の延伸方向及びティース部72の突出方向の双方に対して傾斜した方向に延伸している。
回転電機において、回転子30から固定子鉄心21に入ってくる磁束は、ティース部72では径方向に流れ、バックヨーク部71では周方向に流れる。図20に示した実施の形態3の構成では、ティース部72の第2部分92は径方向に沿って延伸しており、バックヨーク部71の第2部分92は周方向に沿って延伸しているため、渦電流を効果的に抑制できる。しかしながら、実施の形態3の構成では、ティース部72の第2部分92を形成する工程と、バックヨーク部71の第2部分92を形成する工程と、が別々に必要になってしまう場合がある。
これに対し、本実施の形態の第2部分92は、バックヨーク部71及びティース部72のいずれにおいても一方向に延伸している。これにより、鉄心片70Aの全体の第2部分92を1つの工程で形成することができるため、分割積層鉄心60の生産性を高めることができる。また、ティース部72の第2部分92を形成する場合とバックヨーク部71の第2部分92を形成する場合とにおいて別々のツール部を用いる必要がないため、潰し機220におけるツール部の製作費用を抑制できる。
本実施の形態の第2部分92は、バックヨーク部71の延伸方向及びティース部72の突出方向の双方に対して傾斜した一方向に延伸している。これにより、少なくとも一部の第2部分92は、磁束の流れる方向に沿って長く形成されるため、渦電流を抑制することができる。本実施の形態によれば、特にバックヨーク部71の磁束密度とティース部72の磁束密度とがほぼ同じである場合に、分割積層鉄心60の生産性を高めつつ、渦電流を抑制することができる。
本実施の形態の鉄心片70A及び鉄心片70Bでは、第1部分に形成された凸部と、第2部分に形成された凹部とは、いずれも矩形状の断面形状を有している。しかしながら、これらの凸部及び凹部は、図18に示したような円弧状の断面形状を有していてもよい。
以上説明したように、本実施の形態に係る分割積層鉄心60において、鉄心片70A及び鉄心片70Bのそれぞれは、バックヨーク部71と、バックヨーク部71から突出したティース部72と、を有している。第2部分92及び第2部分94は、バックヨーク部71の延伸方向及びティース部72の突出方向の双方に対して傾斜した方向に延伸している。この構成によれば、分割積層鉄心60の生産性を高めつつ、渦電流を抑制することができる。
実施の形態5.
実施の形態5に係る電気機械の積層鉄心について説明する。図22は、本実施の形態に係る固定子鉄心21の鉄心片80Aの構成を示す斜視図である。なお、実施の形態1〜4のいずれかと同様の構成については説明を省略する。
図22に示すように、本実施の形態の鉄心片80Aは、複数のサブ鉄心片81を有するユニットコアである。鉄心片80Aは、互いに並列して配置された複数のサブ鉄心片81と、互いに隣接する2つのサブ鉄心片81を連結する連結部82と、を有している。図23に示す鉄心片80Aは、4つのサブ鉄心片81と3つの連結部82とを有している。1つの鉄心片80Aに含まれるサブ鉄心片81の数は、2つ、3つ又は5つ以上であってもよい。
サブ鉄心片81のそれぞれは、バックヨーク部71とティース部72とを有している。連結部82は、互いに隣接する2つのサブ鉄心片81のそれぞれのバックヨーク部71の延伸方向端部同士を連結している。複数のサブ鉄心片81のバックヨーク部71は、連結部82を介して直線状に並列している。連結部82は、鉄心片80Aと平行な面内で折り曲げ可能な構成を有している。例えば、連結部82は、第2部分92と同様に、第1部分91の板厚よりも薄い板厚を有している。
鉄心片80Aにおける複数の第2部分92のそれぞれは、バックヨーク部71の延伸方向に沿って帯状に延伸している。同様に、鉄心片80Aにおける複数の第1部分91のそれぞれは、バックヨーク部71の延伸方向に沿って帯状に延伸している。
図示を省略しているが、鉄心片80Aと積層される別の鉄心片は、鉄心片80Aの第2部分92と対応する位置に形成された第1部分と、鉄心片80Aの第1部分91と対応する位置に形成された第2部分と、を有している。上記の別の鉄心片においても、複数の第2部分のそれぞれ及び複数の第1部分のそれぞれは、バックヨーク部71の延伸方向に沿って帯状に延伸している。
鉄心片80Aと上記の別の鉄心片とが交互に積層されることにより、積層ユニットコアが形成される。連結部82は、ティース部72のそれぞれの突出方向が円環の中心を向くように、鉄心片80Aと平行な面内で折り曲げられる。これにより、第2部分92のそれぞれの延伸方向は、固定子鉄心21の周方向となる。連結部82の折り曲げは、複数の鉄心片が積層される前に行われてもよいし、複数の鉄心片が積層された後に行われてもよい。複数の積層ユニットコアが円環状に結合されることにより、積層鉄心である固定子鉄心21が形成される。
本実施の形態では、複数のサブ鉄心片81が連結されているため、工程間の搬送の手間を減らすことが可能となる。また、複数のサブ鉄心片81が連結されているため、連続巻線を簡易に実現でき、結線処理時間を短縮することが可能となる。
積層された複数の鉄心片は、接着によって固定されていてもよいし、溶接によって固定されていてもよいし、樹脂を用いたモールド固定によって固定されていてもよい。あるいは、積層された複数の鉄心片は、各鉄心片に形成された半抜き部を用いたカシメによって固定されていてもよいし、リベット等の締結部材を用いた締結によって固定されていてもよい。
本実施の形態の鉄心片80Aでは、第2部分92がバックヨーク部71の延伸方向に沿って延伸しているが、これには限られない。例えば、図5に示したように、第2部分92は、ティース部72の突出方向に沿って延伸していてもよい。また、図20に示したように、バックヨーク部71における第2部分92はバックヨーク部71の延伸方向に沿って延伸し、ティース部72における第2部分92はティース部72の突出方向に沿って延伸していてもよい。さらに、図21に示したように、第2部分92は、バックヨーク部71の延伸方向及びティース部72の突出方向のいずれに対しても傾斜した方向に延伸していてもよい。
本実施の形態の鉄心片80A及び上記の別の鉄心片では、第1部分に形成された凸部と、第2部分に形成された凹部とは、いずれも矩形状の断面形状を有している。しかしながら、これらの凸部及び凹部は、図18に示したような円弧状の断面形状を有していてもよい。
以上説明したように、本実施の形態に係る固定子鉄心21において、複数の鉄心片のそれぞれは、並列して配置された複数のサブ鉄心片81と、互いに隣接する2つのサブ鉄心片81を連結する連結部82と、を有している。連結部82は、複数の鉄心片のそれぞれと平行な面内で折り曲げられている。この構成によれば、工程間の搬送の手間を減らすことが可能となり、また結線処理時間を短縮することが可能となるため、固定子鉄心21の製造コストを削減することができる。
実施の形態6.
実施の形態6に係る電気機械の積層鉄心について説明する。図23は、本実施の形態に係る固定子鉄心21の鉄心片83Aの構成を示す平面図である。本実施の形態に係る固定子鉄心21は、複数の分割積層鉄心60に分割されていない点で、実施の形態1の固定子鉄心21と異なっている。つまり、本実施の形態に係る固定子鉄心21は、それぞれ円環状の形状を有する複数の鉄心片83Aが積層された構成を有している。なお、実施の形態1〜5のいずれかと同様の構成については説明を省略する。
図23に示すように、本実施の形態の鉄心片83Aは、円環状の形状を有している。鉄心片83Aは、1枚の鋼板シート130から一体に打ち抜かれることにより形成されている。鉄心片83Aは、周方向に延伸した円環状のバックヨーク部71と、バックヨーク部71から径方向内側に突出した複数のティース部72と、を有している。
鉄心片83Aは、複数の第1部分91と、第1部分91の板厚よりも薄い板厚を有する複数の第2部分92と、を有している。鉄心片83Aの全体において、複数の第2部分92のそれぞれは、互いに平行に帯状に延伸している。同様に、鉄心片83Aの全体において、複数の第1部分91のそれぞれは、互いに平行に帯状に延伸している。第2部分92のそれぞれが鉄心片83Aの全体において互いに平行に延伸しているため、潰し工程では鋼板シート130を一方向に沿って潰すようにすればよい。これにより、鋼板シート130を回転させたり、あるいは潰し機220のツール部223及びツール部224を回転させたりする必要がないため、固定子鉄心21の生産性を高めることができる。
図示を省略しているが、鉄心片83Aと積層される別の鉄心片は、鉄心片83Aの第2部分92と対応する位置に形成された第1部分と、鉄心片83Aの第1部分91と対応する位置に形成された第2部分と、を有している。上記の別の鉄心片においても、複数の第2部分のそれぞれ及び複数の第1部分のそれぞれは、バックヨーク部71の延伸方向に沿って帯状に延伸している。
鉄心片83Aと上記の別の鉄心片とが交互に積層されることにより、積層鉄心である固定子鉄心21が形成される。本実施の形態では、複数の分割積層鉄心60を環状に結合させる工程が不要となるため、固定子鉄心21の生産性を実施の形態1よりも高めることができる。
本実施の形態の鉄心片83A及び上記の別の鉄心片では、第1部分に形成された凸部と、第2部分に形成された凹部とは、いずれも矩形状の断面形状を有している。しかしながら、これらの凸部及び凹部は、図18に示したような円弧状の断面形状を有していてもよい。
実施の形態7.
実施の形態7に係る電気機械の積層鉄心について説明する。図24は、本実施の形態に係る分割積層鉄心60の一部を第1部分91及び第2部分92の延伸方向に垂直な平面で切断した構成を示す断面図である。なお、実施の形態1〜6のいずれかと同様の構成については説明を省略する。
図7及び図10等に示した実施の形態1の構成では、各凹部が矩形状の断面形状を有している。例えば、凹部102の両側の側面はいずれも、凹部102の底面となる表面92aに対して垂直に形成されている。
これに対し、本実施の形態では、図24に示す断面において、鉄心片70Aの凹部102及び凹部104は、いずれもテーパー状に形成されている。同様に、鉄心片70Bの凹部106及び凹部108は、いずれもテーパー状に形成されている。
本実施の形態の各凹部の構成について、凹部102を例に挙げて説明する。凹部102は、当該凹部102の底面となる第2部分92の表面92aと、当該凹部102の内側を向いた側面102a及び側面102bと、を有している。側面102aは、表面92aと、第2部分92に隣接する一方の第1部分91の表面91aと、を接続している。側面102bは、表面92aと、第2部分92に隣接する他方の第1部分91の表面91aと、を接続している。側面102a及び側面102bのそれぞれは、表面92aに対して傾斜したテーパー面となっている。また、側面102a及び側面102bのそれぞれは、表面91aに対しても傾斜している。これにより、表面91aと表面92aとの間は、側面102a又は側面102bによって、なだらかに接続されている。
凹部102に隣接した凸部101は、当該凸部101の上面となる表面91aと、当該凸部101の外側を向いた側面102a及び側面102bと、を有している。ここで、側面102a及び側面102bのそれぞれは、凹部102に注目した場合には凹部102の側面となり、凸部101に注目した場合には凸部101の側面となる。側面102a及び側面102bのそれぞれは、表面91aに対して傾斜したテーパー面となっている。また、側面102a及び側面102bのそれぞれは、表面92aに対しても傾斜している。
本実施の形態によれば、鉄心片70Aと鉄心片70Bとを積層する際、図24の左右方向における鉄心片70A及び鉄心片70Bの相対的な位置をテーパー状の各凹部によって自律的に調整することができる。これにより、鉄心片70Aと鉄心片70Bとを積層する際、鉄心片70Aと鉄心片70Bとの間に位置ずれが生じるのを抑制することができる。その結果、鉄心片70Aと鉄心片70Bとを積層する際の位置合わせを簡略化できるため、鉄心片70Aと鉄心片70Bとを積層する作業を効率化でき、分割積層鉄心60の生産性を高めることができる。
以上説明したように、本実施の形態に係る分割積層鉄心60では、凹部102、凹部104、凹部106及び凹部108のそれぞれは、テーパー状に形成されている。この構成によれば、鉄心片70Aと鉄心片70Bとを積層する際、鉄心片70Aと鉄心片70Bとの間に位置ずれが生じるのを抑制することができる。
実施の形態8.
実施の形態8に係る電気機械の積層鉄心について説明する。図25は、本実施の形態に係る分割積層鉄心60の一部を第1部分91及び第2部分92の延伸方向に垂直な平面で切断した構成を示す断面図である。なお、実施の形態1〜7のいずれかと同様の構成については説明を省略する。
本実施の形態の各凹部の構成について、凹部102を例に挙げて説明する。図25に示すように、凹部102は、当該凹部102の底面となる第2部分92の表面92aと、側面102a及び側面102bと、を有している。側面102a及び側面102bのそれぞれは、表面92aと垂直に形成されており、第1部分91の表面91aとも垂直に形成されている。また、凹部102は、表面92aと側面102aとの間に形成された隅部102cと、表面92aと側面102bとの間に形成された隅部102dと、を有している。隅部102cは、表面92aと側面102aとが滑らかに接続されるように、丸みを帯びている。同様に、隅部102dは、表面92aと側面102bとが滑らかに接続されるように、丸みを帯びている。隅部102c及び隅部102dは、いずれも円筒面状に形成されている。
図25に示す断面において、鉄心片70Aの第1部分91の幅W5は、鉄心片70Bの第2部分94の幅W8よりも狭くなっている(W5<W8)。また、同断面において、鉄心片70Bの第1部分93の幅W7は、鉄心片70Aの第2部分92の幅W6よりも狭くなっている(W7<W6)。ここで、第1部分91の幅W5及び第1部分93の幅W7は、潰し工程において潰し加工が行われていない部分の幅である。第2部分92の幅W6及び第2部分94の幅W8は、潰し工程において潰し加工が行われた部分の幅である。本実施の形態の鉄心片70Aでは、第1部分91の幅W5は、第2部分92の幅W6よりも狭くなっている(W5<W6)。また、本実施の形態の鉄心片70Bでは、第1部分91の幅W7は、第2部分92の幅W8よりも狭くなっている(W7<W8)。
凹部106と、凹部106に嵌め込まれた凸部103と、の間には、隙間141及び隙間142が形成されている。隙間141は、凹部106の一方の側面と凸部103の一方の側面との間に形成され、隙間142は、凹部106の他方の側面と凸部103の他方の側面との間に形成されている。隙間141及び隙間142はいずれも、第1部分91及び第2部分92の延伸方向に沿って延伸している。他の凹部と他の凸部との間にも、同様の2つの隙間が形成されている。
隙間141及び隙間142が形成されていることにより、潰し工程での潰し幅にばらつきが生じたとしても、鉄心片70Aと鉄心片70Bとを積層する際に鉄心片70Aと鉄心片70Bとが干渉してしまうのを防ぐことができる。このため、鉄心片70Aと鉄心片70Bとの干渉に起因して分割積層鉄心60における鉄心の占有率が低下してしまうのを防ぐことができる。
以上説明したように、本実施の形態に係る分割積層鉄心60では、凹部106の一方の側面と凸部103の一方の側面との間には隙間141が形成されている。凹部106の他方の側面と凸部103の他方の側面との間には隙間142が形成されている。この構成によれば、鉄心片70Aと鉄心片70Bとを積層する際に鉄心片70Aと鉄心片70Bとが干渉してしまうのを防ぐことができる。
実施の形態9.
実施の形態9に係る電気機械の積層鉄心について説明する。図26は、本実施の形態に係る分割積層鉄心60の一部を第1部分91及び第2部分92の延伸方向に垂直な平面で切断した構成を示す断面図である。なお、実施の形態1〜8のいずれかと同様の構成については説明を省略する。
図26に示すように、本実施の形態の鉄心片70Aは、実施の形態8の鉄心片70Aと同様の構成を有している。鉄心片70Aの凹部104は、表面92b、側面104a、側面104b、隅部104c及び隅部104dを有している。隅部104cは、表面92bと側面104aとの間に形成されている。隅部104dは、表面92bと側面104bとの間に形成されている。隅部104c及び隅部104dは、いずれも丸みを帯びている。
鉄心片70Aの凹部104に嵌め込まれる鉄心片70Bの凸部105は、表面93a、側面105a、側面105b、角部105c及び角部105dを有している。角部105cは、表面93aと側面105aとの間に形成されている。角部105cは、凹部104の隅部104cと対向しており、隅部104cに沿って丸みを帯びている。角部105dは、表面93aと側面105bとの間に形成されている。角部105dは、凹部104の隅部104dと対向しており、隅部104dに沿って丸みを帯びている。
鉄心片70Bにおいて2つの凸部105に挟まれている凹部106は、鉄心片70Aの凹部104とは異なる断面形状を有している。このため、本実施の形態の分割積層鉄心60を製造する際には、図12に示した製造工程において、ツール部223及びツール部224の形状が異なる2台の潰し機220が直列に配置される。鋼板シート130の送りに応じて、鉄心片70Aの第2部分92となる薄肉部131を形成するときには一方の潰し機220を稼動させ、鉄心片70Bの第2部分94となる薄肉部131を形成するときには他方の潰し機220を稼動させる。このように2台の潰し機220を稼動させることにより、連続した一連の工程によって本実施の形態の分割積層鉄心60を製造することが可能となる。したがって、分割積層鉄心60の生産性を高めることができる。
また、凹部104の隅部104c及び隅部104dが丸みを帯びているため、ツール部223及びツール部224のそれぞれの角部に丸みを持たせることができる。したがって、ツール部223及びツール部224のそれぞれにおける応力集中を緩和することができ、ツール部223及びツール部224の耐久性を高めることができる。
以上説明したように、本実施の形態に係る分割積層鉄心60では、凹部104は、丸みを帯びた隅部104c及び隅部104dを有している。凸部105は、隅部104cに沿って丸みを帯びた角部105cと、隅部104dに沿って丸みを帯びた角部105dと、を有している。
この構成によれば、ツール部223及びツール部224のそれぞれの角部に丸みを持たせることができるため、ツール部223及びツール部224の耐久性を高めることができる。また、隅部104cと角部105cとの間、及び隅部104dと角部105dとの間にそれぞれ形成される隙間を小さくすることができるため、分割積層鉄心60における鉄心の占有率を高めることができる。
なお、上記実施の形態1〜9の鋼板シート130及び各鉄心片は、無方向性電磁鋼板を用いて形成されているが、方向性電磁鋼板を用いて形成されていてもよいし、SPCC、SS400等の鉄系の磁性材料を用いて形成されていてもよい。
また、上記実施の形態1〜9では、電気機械として回転電機を例に挙げたが、これには限られない。上記実施の形態1〜9は、積層鉄心が用いられる種々の電気機械、例えば、リニアモーター、変圧器などにも適用可能である。
上記の各実施の形態及び変形例は、互いに組み合わせて実施することが可能である。
10 ハウジング、20 固定子、21 固定子鉄心、22 固定子巻線、30 回転子、31 回転子鉄心、32 永久磁石、40 シャフト、41、42 軸受、50 空隙、60 分割積層鉄心、61 バックヨーク部積層体、62 ティース部積層体、62a 先端部、70A、70B 鉄心片、71 バックヨーク部、72 ティース部、80A 鉄心片、81 サブ鉄心片、82 連結部、83A 鉄心片、91 第1部分、91a、91b 表面、92 第2部分、92a、92b 表面、93 第1部分、93a、93b 表面、94 第2部分、94a、94b 表面、101 凸部、102 凹部、102a、102b 側面、102c、102d 隅部、103 凸部、104 凹部、104a、104b 側面、104c、104d 隅部、105 凸部、105a、105b 側面、105c、105d 角部、106 凹部、107 凸部、108 凹部、111、112、113、114 平面、121、122 繰返しパターン、130 鋼板シート、131 薄肉部、132 厚肉部、141、142 隙間、170 鉄心片、171 バックヨーク部、172 ティース部、200 製造装置、210 鋼板供給装置、220 潰し機、221 下テーブル、222 上テーブル、223、224 ツール部、230 プレス機、231 ダイ、232 パンチ、233 内部空間、P1、P2 ピッチ、P3 ずれ幅、W1、W2、W3、W4、W5、W6、W7、W8 幅、t1、t2、t3、t4、t5、t6、t11 板厚。

Claims (6)

  1. 積層された複数の鉄心片を備え、
    前記複数の鉄心片は、第1鉄心片と、前記複数の鉄心片の積層方向で前記第1鉄心片と隣り合う第2鉄心片と、を含んでおり、
    前記第1鉄心片及び前記第2鉄心片のそれぞれは、第1部分と、前記第1部分の板厚よりも薄い板厚を有する第2部分と、を有しており、
    前記第1鉄心片の前記第1部分は、前記積層方向に沿って見たとき、前記第2鉄心片の前記第2部分と重なっており、
    前記第1鉄心片の前記第2部分は、前記積層方向に沿って見たとき、前記第2鉄心片の前記第1部分と重なっており、
    前記第1鉄心片のうち前記第2鉄心片と対向する第1面には、前記第1部分の表面に対して前記第2部分の表面が凹となった凹部が形成されており、
    前記第2鉄心片のうち前記第1鉄心片と対向する第2面には、前記第2部分の表面に対して前記第1部分の表面が凸となった凸部が形成されており、
    前記凸部は、前記凹部に嵌め込まれている電気機械の積層鉄心。
  2. 前記第1面は、前記凹部となる谷部を有する波状に形成されており、
    前記第2面は、前記凸部となる山部を有する波状に形成されている請求項1に記載の電気機械の積層鉄心。
  3. 前記凹部は、テーパー状に形成されている請求項1に記載の電気機械の積層鉄心。
  4. 前記凹部の側面と前記凸部の側面との間には隙間が形成されている請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の電気機械の積層鉄心。
  5. 前記凹部は、丸みを帯びた隅部を有しており、
    前記凸部は、前記隅部に沿って丸みを帯びた角部を有している請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の電気機械の積層鉄心。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の電気機械の積層鉄心を有する電機子と、
    空隙を介して前記電機子と対向して配置された界磁と、を備える電気機械。
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