JP2021088349A - 車輪径補正装置、補正システム、及びプログラム - Google Patents

車輪径補正装置、補正システム、及びプログラム Download PDF

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雅仁 亀川
Masahito Kamegawa
雅仁 亀川
豪軌 杉浦
Toshiki Sugiura
豪軌 杉浦
大輝 森
Daiki Mori
大輝 森
服部 義和
Yoshikazu Hattori
義和 服部
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Abstract

【課題】汎用的な手法により、車両の車輪径を精度よく補正できる。【解決手段】車輪径補正装置は、車両の左右の車輪速センサによって得られる左右の車輪角速度と、前記車両に取り付けたヨーレートセンサによって得られる、前記車両の旋回時における車体角速度とのデータを用いて、前記車輪角速度と、前記車体角速度と、車輪径とに関する連立方程式に基づいて、前記車両の車輪径を推定する。【選択図】図3

Description

本発明は、車輪径補正装置、補正システム、及びプログラムに関する。
車両制御において、車輪径を補正し、車速を精度よく求めるための技術が必要となる。
例えば、左右の車輪速度差を直進走行及び定常旋回走行に依存せずに、車輪径を補正する技術がある(特許文献1参照)。
特開2008−213761号公報
従来の技術では、実速度比を算出し、この値からあらかじめ用意した速度比マップを参考に旋回半径を求め、平均している。平均旋回半径から前輪左右と後輪左右との速度比を求め、速度比からそれぞれのタイヤの補正係数を求めている。
しかし、実速度比から旋回半径を求める際に、速度比に対応した旋回半径を求める速度比マップを事前に作成する必要がある。速度比マップは、大きさ等の様々な構造が異なる車両ごとに用意する必要がある、という制約がある。そのため、汎用的な車両制御への活用が難しいという課題があった。
本発明は、上記事情を鑑みて成されたものであり、汎用的な手法により、車両の車輪径を精度よく補正できる車輪径補正装置、補正システム、及びプログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る車輪径補正装置は、車両の左右の車輪速センサによって得られる左右の車輪角速度と、前記車両に取り付けたヨーレートセンサによって得られる、前記車両の旋回時における車体角速度とのデータを用いて、前記車輪角速度と、前記車体角速度と、車輪径とに関する連立方程式に基づいて、前記車両の車輪径を推定する車輪径計算部、を含んで構成されている。
本発明に係るプログラムは、車両の左右の車輪速センサによって得られる左右の車輪角速度と、前記車両に取り付けたヨーレートセンサによって得られる、前記車両の旋回時における車体角速度とのデータを用いて、前記車輪角速度と、前記車体角速度と、車輪径とに関する連立方程式に基づいて、前記車両の車輪径を推定する、ことを含む処理をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラムである。
本発明の車輪径補正装置、補正システム、及びプログラムによれば、汎用的な手法により、車両の車輪径を精度よく補正することができる。
対向二輪走行の旋回時における各値の関係を示す図である。 低速での四輪走行の旋回時における各値の関係を示す図である。 第1実施形態の補正システムの構成を示すブロック図である。 車輪径補正装置の処理的な構成を示すブロック図である。 車輪径補正装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 第1実施形態の補正システムによる補正処理の流れを示すシーケンスである。 第2実施形態の補正システムの構成を示すブロック図である。 第2実施形態の補正システムによる補正処理の流れを示すシーケンスである。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。本発明の各実施形態(以下、各実施形態に共通する点について本実施形態と記載する)の構成について説明する前に、まず、本実施形態の手法に係る概要及び原理について説明する。
本実施形態の概要を説明する。本実施形態では、走行中(主に旋回中)の左右の車輪速センサとヨーレートセンサとの値を用いて、予め用意が必要となる速度比マップを使わずに、車輪速を求めるために必要な車輪径をオンラインで推定することを可能とする。なお、以下において、車輪速センサ及びヨーレートセンサの両方を表す場合には単にセンサと表記する。
ヨーレート(以下、車体角速度とも表す)は、車体が旋回する際に左右の車輪速度の差と車輪間距離(以下、トレッドとも表す)から求められる。また、車両に取り付けたセンサからの取得も可能である。車輪速度は車輪角速度と車輪径とから求めることができる。車輪角速度は左右の各輪の車輪速センサから取得できる。これらの関係をまとめることによりヨーレートと、左右の車輪角速度のそれぞれと、左右の車輪径のそれぞれと、そしてトレッドとの6つを変数とした関係式が求められる。関係式については後述する。
関係式においては既知の値と、未知の値とが次のように定められる。車両に取り付けたセンサによってヨーレートと左右の車輪角速度が既知な値となる。また、車両のカタログ値によってトレッドが既知な値となる。そのため、左右の車輪径2つが未知の値となる関係式となる。これよりヨーレートセンサと車輪速センサとの出力の値が異なる2回分を少なくとも計測すれば、左右の車輪径が推定できる。
以上が本実施形態の概要である。次に上述した関係式の原理について説明する。
図1は、対向二輪走行の旋回時における各値の関係を示す図である。図2は、低速での四輪走行の旋回時における各値の関係を示す図である。対向二輪モデル(図1)及び低速時の四輪モデル(図2)で旋回する場合、左右の車輪速度V、Vが異なる。四輪モデルでは後輪の車輪速度が異なる。旋回時にヨーレートωが発生する。トレッドをWとするとヨーレートを求める方程式は式(1)のようになる。
Figure 2021088349

・・・(1)
また左右の車輪速度は、それぞれの車輪角速度をω、ω、車輪径をd+Δd、d−Δdとしたとき式(2)のように表すことができる。
Figure 2021088349

・・・(2)
ヨーレートセンサと車輪速センサとによりωとω及びωとが既知な情報であるとすると、式(1)、式(2)を用いて以下、式(3−1)、式(3−2)の関係が得られる。
Figure 2021088349

Figure 2021088349

・・・(3−1)
式(3−1)について、A=ω−ω、B=ω+ωとおくと式(3−2)となる。
Figure 2021088349

・・・(3−2)
式(3−2)より、ヨーレートの異なる旋回を二度行うことで、式(4)に示す連立方程式となる。
Figure 2021088349

・・・(4)
この式(4)の連立方程式を解くことにより、式(5)に示す左右の車輪径が求められる。
Figure 2021088349

・・・(5)
以上が関係式の原理の説明である。以上の原理を踏まえて、以下に実施形態の構成及び作用について説明する。
<第1実施形態の構成及び作用>
図3は、第1実施形態の補正システムの構成を示すブロック図である。図3の補正システム100は、車両への搭載を想定しており、センサ及びECU(Electronic Control Unit)等を一体とした構成とし、これらと連携するように車輪径補正装置が搭載されている。補正システム100は、車輪速センサ102と、ヨーレートセンサ104と、旋回判定部106と、車輪径記憶部108と、車輪径補正装置110と、ECU120とを含んで構成されている。ECU120は制御装置の一例である。ECU120は、演算部122と、駆動制御部124とを含む。
図4は、車輪径補正装置110の処理的な構成を示すブロック図である。図4に示すように、車輪径補正装置110は、入力部112と、車輪径計算部114と、出力部116を含んで構成されている。
図5は、車輪径補正装置110のハードウェア構成を示すブロック図である。
図5に示すように、車輪径補正装置110は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、ストレージ14、入力部15、表示部16及び通信インタフェース(I/F)17を有する。各構成は、バス19を介して相互に通信可能に接続されている。
CPU11は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU11は、ROM12又はストレージ14からプログラムを読み出し、RAM13を作業領域としてプログラムを実行する。CPU11は、ROM12又はストレージ14に記憶されているプログラムに従って、上記各構成の制御及び各種の演算処理を行う。本実施形態では、ROM12又はストレージ14には、車輪径補正プログラムが格納されている。
ROM12は、各種プログラム及び各種データを格納する。RAM13は、作業領域として一時的にプログラム又はデータを記憶する。ストレージ14は、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)等の記憶装置により構成され、オペレーティングシステムを含む各種プログラム、及び各種データを格納する。
入力部15は、マウス等のポインティングデバイス、及びキーボードを含み、各種の入力を行うために使用される。
表示部16は、例えば、液晶ディスプレイであり、各種の情報を表示する。表示部16は、タッチパネル方式を採用して、入力部15として機能してもよい。
通信インタフェース17は、端末等の他の機器と通信するためのインタフェースであり、例えば、イーサネット(登録商標)、FDDI、Wi−Fi(登録商標)等の規格が用いられる。なお、旋回判定部106及び第2実施形態において後述する防止判定部210ついては、車輪径補正装置110と同様のハードウェア構成又はマイクロコントローラにより実現すればよい。
次に、車輪径補正装置110の各機能構成について説明する。各機能構成は、CPU11がROM12又はストレージ14に記憶された車輪径補正プログラムを読み出し、RAM13に展開して実行することにより実現される。
入力部112は、左右の車輪速センサ102によって得られる左右の車輪角速度と、ヨーレートセンサ104によって得られる車体角速度のうち、旋回判定部106により旋回時と判定された車体角速度とのデータを受け付ける。入力部112で、旋回時の車体角速度のデータを少なくとも2回受け付け、以下の車輪径計算部114の処理を行う。
車輪径計算部114は、車輪角速度と、車体角速度と、車輪径とに関する上記式(4)の連立方程式を解いて、式(5)に示したd及びΔdから、車両の車輪径を推定する。車輪径計算部114は、旋回時の少なくとも2回分のデータを用いて、それぞれのデータの各々について、車輪速センサから得た左右の車輪角速度の和及び差と、旋回時の車体角速度とに関する関係式(上記式(3−1))を計算した計算結果2Wωを得る。そして、車輪径計算部114は、2回取得したデータの各々の計算結果の差を用いて式(5)に示したように連立方程式(上記式(4))を解き、車両の左右の車輪径を推定する。上記原理において説明したように、右と左の車輪径は、それぞれd+Δd、d−Δdとして求まる。
出力部116は、推定した車両の左右の車輪径を車輪径記憶部108に格納する。以上の車輪径補正装置110による処理は繰り返し行ってもよい。
次に、補正システムの他の処理について説明する。
ECU120の演算部122は、車輪径記憶部108に格納された車両の車輪径と、左右の車輪角速度とに基づいて車両の車速を補正する。車輪径補正装置110による車輪径補正処理を複数回行い、複数回推定した車輪径が得られている場合には、推定した平均の車輪径を用いる。車速は、車速=車輪角速度×車輪径により求まる。ECU120は、補正した車速に応じて、駆動制御部124による駆動制御を行う。
旋回判定部106は、車輪径記憶部108に格納された車両の車輪径からヨーレート閾値を推定し、ヨーレート閾値を用いて旋回時の旋回判定を行い、旋回判定の結果を車輪径補正装置110に出力する。ヨーレート閾値の推定では、上記式(2)で車両の車輪径が当てはめられ、上記式(1)のV、Vが計算できる。これにより求まる式(1)により求まるヨーレートωの値に基づいて、ヨーレート閾値を定めるように設定しておけばよい。車輪径補正装置110による処理を繰り返す場合には、ヨーレート閾値は、ヨーレートωの値の移動平均等を用いて補正するように設定してもよい。なお、初期状態では、ヨーレート閾値は初期値を定めておけばよい。
次に、本発明の第1実施形態に係る補正システム100の作用について説明する。以下は、四輪走行の場合を例に説明する。
図6は、第1実施形態の補正システム100による補正処理の流れを示すシーケンスである。車輪径補正装置110では、CPU11がROM12又はストレージ14から車輪径補正プログラムを読み出して、RAM13に展開して実行することにより、車輪径補正処理が行なわれる。なお、補正システム100による本シーケンスの補正処理は繰り返し行われる。
ステップS100において、車輪速センサ102で車両の左右の車輪角速度を取得し、ヨーレートセンサ104で車体角速度を取得する。車輪角速度は、旋回判定部106、車輪径補正装置110、及びECU120に出力する。車体角速度は、旋回判定部106に出力する。当該処理は、繰り返し行われる。
ステップS102において、旋回判定部106は、低速、かつ、旋回中であるか否かを判定する。条件を満たす場合、すなわち、低速、かつ、旋回していると判定した場合には、旋回時における車体角速度を、車輪径補正装置110に出力する。条件を満たさない場合には何も出力せずに処理を繰り返す。本ステップの処理は、車体角速度を受け付ける度に繰り返し行う。低速の判定は、予め車輪角速度又は車体角速度について車両の低速の閾値を定めておけばよい。旋回中の判定は、ステップS100で取得した車体角速度の変化の度合いがヨーレート閾値以上であるか否かに基づいて行えばよい。また、旋回時である、旋回時でないはフラグにより管理すればよい。また、本ケースでは、四輪走行の場合であるため、低速を条件としたが、二輪走行の場合については、低速を条件に含めなくてもよい。なお、低速の判定は車輪径補正装置110で行ってもよい。
ステップS104において、車輪径補正装置110の入力部112は、左右の車輪速センサ102によって得られる左右の車輪角速度と、旋回判定部106により旋回時と判定された車体角速度とのデータを受け付ける。
ステップS106において、車輪径計算部114は、ステップS104で受け付けたデータについて、車輪速センサ102から得た左右の車輪角速度の和及び差と、旋回時の車体角速度とに関する関係式を計算した計算結果を得る。
ステップS108において、ステップS106で2回分以上のデータについて計算したか否かを判定し、計算している場合にはステップS110へ移行し、計算していない場合にはステップS104に戻って処理を繰り返す。
ステップS110において、車輪径計算部114は、2回取得したデータの各々の計算結果の差を用いて式(5)に示したように連立方程式(上記式(4))を解き、車両の左右の車輪径を推定する。右と左の車輪径は、それぞれd+Δd、d−Δdとして求まる。
ステップS112において、出力部116は、推定した車両の左右の車輪径を車輪径記憶部108に格納する。
ステップS114において、ECU120の演算部122は、車輪径補正装置110で推定した平均の車輪径と、左右の車輪角速度とに基づいて車両の車速を補正する。
ステップS116において、旋回判定部106は、車輪径記憶部108に格納された車両の車輪径からヨーレート閾値を推定する。本シーケンスを繰り返す場合に、本ステップで推定したヨーレート閾値をステップS102の処理のヨーレート閾値に反映する。以上の本シーケンスの処理は、適宜、車輪径を補正するために繰り返し行う。変形、摩耗等により車輪径は変化するためである。
以上説明したように、本発明の第1実施形態に係る補正システムによれば、汎用的な手法により、車両の車輪径を精度よく補正できる。
<第2実施形態の構成及び作用>
次に第2実施形態について説明する。第2実施形態では、悪環境等でのスリップが発生した場合を想定し、スリップが生じた場合に、誤った推定結果を用いた車輪径の推定、及び車速の補正をしないように防止判定を行う。
ここで従来技術における防止判定の課題について説明する。従来技術では、前輪(左右)の平均車輪速度と後輪(左右)の平均車輪速度をそれぞれ求め、その差分値を閾値と比較することでスリップを判定する手法がある。また、各車輪の車輪速センサから車輪の加速度(車輪速度の微分値)を算出し、加速度が所定の閾値を超えたときにスリップと判定する手法もある。もっとも、スリップの検出について、特定の条件下では判定が難しいという課題がある。例えば、平均車輪速度を用いた手法でスリップを判定する場合、左側の前後輪もしくは右側の前後輪どちらかがスリップしても、算出される車輪速度の平均値しか参照できないため、適切な判定ができないという課題がある。また、加速度を用いた手法でスリップを判定する場合、路面μの値が変化したところでは判定ができるが、スリップした状態が続く場合には加速度の変化を捉えることができないため判定ができないという課題がある。そのため、平均車輪速度を用いた手法では、左右の車輪の状況によっては、適切な防止判定ができない場合がある。加速度を用いた手法では、スリップが一定時間継続し、加速度が一定となってしまった場合等、状況によっては、適切な防止判定ができない場合がある。このように、平均車輪速度又は加速度といった一意の情報を用いた防止判定には課題がある。一方、本発明の第2実施形態の手法では車輪速センサ及びヨーレートセンサの情報を組み合わせて防止判定を行うため、上記に挙げた状況に対してもロバストに適切な防止判定が行えるという利点がある。
図7は、第2実施形態の補正システム200の構成図である。図7に示すように、車輪速センサ102及びヨーレートセンサ104のセンサ出力を、防止判定部210を設けて判定を行った上で、車輪径補正装置110の処理に進むようにする。なお、車輪径補正装置110は計算した車輪径d及びΔdを車輪径記憶部108に記憶しておく。
防止判定部210は、予め車輪径記憶部108に記憶された車輪径、車輪速センサにより得られる左右の車輪角速度と、ヨーレートセンサ104により得られる車体角速度とに基づいて、運転状況を示す所定の値αを求める。防止判定部210は、予めヨーレートセンサ104について定めた判定閾値βと所定の値αとを比較して、車輪径の推定をするか否かを判定する。
防止判定部210では、所定の値αを以下式(6)により求め、所定の値αが判定閾値βより大きいか否かを判定する。
Figure 2021088349

・・・(6)
所定の値αの計算では、走行開始時、つまり補正ができていない状態の車輪径には、初期値d=定数(タイヤの直径)、Δd=0を設定する。所定の値αを求めるための変数としては、車輪径に対応するd及びΔd、ヨーレートセンサ104のヨーレートω、車輪速センサ102の車輪角速度ω及びω、並びにトレッドWを用いる。車輪径に対応するd及びΔdは、αの計算の際に最新の値を車輪径記憶部108から取得する。判定閾値βはヨーレートセンサ104の性能に応じて定めればよい。
補正システム200では、車輪速センサ102によって左右の車輪角速度を監視しており、ヨーレートが発生した際、これらの値の差に注目し、式(1)によってヨーレートを算出することができる。しかしタイヤ滑りなどの悪環境の影響を受けアンダーステア・オーバーステアとなった場合、又はヨーレートセンサ104から異常値が入力された場合等の状況では車輪径を誤って推定してしまう可能性がある。上記のことが起こり得る状況の場合、既知の車輪径と左右の車輪角速度ω及びωから求まるヨーレート(第2項)と、ヨーレートセンサ104によって求まる値ω(第1項)を比較すると、その差が大きくなると想定される。そのため判定閾値βをヨーレートセンサ104の性能に合わせて幅を持たせるように定める。予め求まっている車輪径d及びΔdと、左右の車輪角速度ω及びωと、ヨーレートセンサの値ωにより、式(6)に従って所定の値αが求まる。所定の値αの大きさを判定閾値βと比較することによってタイヤが滑りなどの悪環境の影響を受けてスリップしているか否かを判定でき、スリップしていると判定された場合はその旋回での車輪径推定は行わないことで誤った車輪速補正を防ぐことができる。
図8は、第2実施形態の補正システム200による補正処理の流れを示すシーケンスである。第2実施形態では、ステップS100による車輪速センサ102及びヨーレートセンサ104のセンサデータを、旋回判定部106及び車輪径補正装置110に出力する前に、防止判定部210の判定を行い、判定結果に応じて出力するか否かを制御する。このように補正システム200では、センサ出力を防止判定部210によって制御することにより、誤推定を防止した上で車輪径補正装置110が車輪径の推定をするかを制御できる。なお、第1実施形態と同様に出力し、防止判定部210からの信号に応じて車輪径補正装置110側で処理するか否かを制御してもよい。
ステップS200において、防止判定部210は、上記(6)式に従って、所定の値αを計算する。所定の値αを求めるための変数としては、車輪径に対応するd及びΔd、イーレートセンサ104のヨーレートω、車輪速センサ102の車輪角速度ω及びω、並びにトレッドWを用いる。車輪径に対応するd及びΔdは、αの計算の際に最新の値を車輪径記憶部108から取得する。
ステップS202において、防止判定部210は、所定の値α>判定閾値βであるか否かを判定する。α>βでない場合には、スリップが生じていないとしてステップS204へ移行し、α>βである場合にはスリップが生じているとしてステップS206へ移行する。
ステップS204において、防止判定部210は、センサデータ(車輪角速度、及び車体角速度)を旋回判定部106及び車輪径補正装置110に出力する。
ステップS206において、防止判定部210は、センサデータを出力せずに処理を終了する。
なお、本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。
例えば、上述した第1実施形態では、2回取得したデータの各々の計算結果の差を用いる場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。例えば、3回以上データを取得し、1回目のデータの計算結果と、3回目以降の任意のデータの計算結果との差を用いて連立方程式を解き、1回目及び2回目のデータの計算結果の差の場合と比較して車輪径の推定を行うようにしてもよい。このように差を求める対象のデータを任意のデータとしてもよい。これにより推定誤差の低減が見込める。
100、200 補正システム
102 車輪速センサ
104 ヨーレートセンサ
106 旋回判定部
108 車輪径記憶部
110 車輪径補正装置
112 入力部
114 車輪径計算部
116 出力部
122 演算部
124 駆動制御部
210 防止判定部

Claims (6)

  1. 車両の左右の車輪速センサによって得られる左右の車輪角速度と、前記車両に取り付けたヨーレートセンサによって得られる、前記車両の旋回時における車体角速度とのデータを用いて、前記車輪角速度と、前記車体角速度と、車輪径とに関する連立方程式に基づいて、前記車両の車輪径を推定する車輪径計算部、
    を含む車輪径補正装置。
  2. 前記旋回時の前記データを複数回取得し、
    前記車輪径計算部は、
    前記データの各々について、前記車輪速センサから得た前記左右の車輪角速度の和及び差と、前記車体角速度とに関する関係式を計算した計算結果を得て、
    複数回取得した前記データの各々の前記計算結果の差を用いて前記連立方程式を解き、前記車両の左右の車輪径を推定する請求項1に記載の車輪径補正装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の車輪径補正装置と、演算部を含む制御装置とを含む補正システムであって、
    前記車輪径補正装置の前記車輪径計算部は、左右の車輪径の平均の車輪径を推定し、
    前記制御装置の前記演算部は、推定した前記平均の車輪径と、前記左右の車輪角速度とに基づいて前記車両の車速を補正する、補正システム。
  4. 旋回判定部を更に含み、
    前記旋回判定部は、推定した前記車両の車輪径からヨーレート閾値を推定し、前記ヨーレート閾値を用いて前記旋回時の旋回判定を行う請求項3に記載の補正システム。
  5. 防止判定部を更に含み、
    前記防止判定部は、予め記憶された前記左右の車輪径と、前記車輪速センサにより得られる前記左右の車輪角速度と、前記ヨーレートセンサにより得られる前記車体角速度とに基づいて、運転状況を示す所定の値を求め、予め前記ヨーレートセンサについて定めた判定閾値と前記所定の値とを比較して、前記車輪径の推定をするか否かを判定する請求項3又は請求項4に記載の補正システム。
  6. 車両の旋回時における、左右の車輪速センサによって得られる左右の車輪角速度と、前記車両に取り付けたヨーレートセンサによって得られる車体角速度とのデータを用いて、前記車輪角速度と、前記車体角速度と、車輪径とに関する連立方程式に基づいて、前記車両の車輪径を推定する、
    ことを含む処理をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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