JP2021080211A - (メタ)アクリル酸無水物の製造方法 - Google Patents

(メタ)アクリル酸無水物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】(メタ)アクリル酸無水物を高収率で且つ高純度で製造できる、工業的に有用な(メタ)アクリル酸無水物の製造方法を提供する。【解決手段】本発明は(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩とスルホニルクロリドとを有機溶媒中で反応させることを特徴とする(メタ)アクリル酸無水物の製造方法である。本発明において、(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩としては、(メタ)アクリル酸リチウム、(メタ)アクリル酸ナトリウム、(メタ)アクリル酸カリウム等が挙げられる。これらの(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩の中でも、市場の供給性、反応性、反応後の処理の容易性を考慮すると、アクリル酸ナトリウム、アクリル酸カリウム、メタクリル酸ナトリウム、及びメタクリル酸カリウムが好ましい。また、スルホニルクロリドとしては、ベンゼンスルホニルクロリド、p-トルエンスルホニルクロリド及びメタンスルホニルクロリドが挙げられる。【選択図】なし

Description

本発明は、(メタ)アクリル酸無水物の製造方法に関する。
アクリル酸無水物及びメタクリル酸無水物(以下、両者を合わせて「(メタ)アクリル酸無水物」という)の製造方法として、酸クロリドとカルボン酸を反応させる方法(特許文献1)、酸クロリドとカルボン酸金属塩を反応させる方法(非特許文献1)、高級カルボン酸と無水酢酸を反応させる方法(特許文献2、非特許文献2)、カルボン酸とスルホニルクロリドを反応させる方法(非特許文献3、4、特許文献3)、アクリル酸金属塩と無機酸クロリドを反応させる方法(特許文献4)、アクリル酸とジケテンを反応させる方法(特許文献5)等、様々な方法が知られている。
特開平09-104642号公報 特開平05-339194号公報 特開2004-035523号公報 特開昭55-089242号公報 米国特許第2476859号
J. Org. Chem., 60(7) 2271, 1995 J. Am. Chem. Soc., Vol. 63, p.699, 1941 J. Chem. Res.,Synop., p.100, 1984 Lett. Org. Chem., Vol. 14, No. 6, 2017
酸クロリドは安定供給が難しく、又、比較的高価であるため、酸クロリドを原料に含む方法は、工業的に有用でない。
また、高級カルボン酸と無水酢酸を反応させる方法では、カルボン酸と無水酢酸の混合酸無水物が生成されるため、これを除去する必要があるが、完全に除去することが難しく、高純度の(メタ)アクリル酸無水物を得ることが困難である。また、混合酸無水物を除去するための工程は高温下で行われるため、低沸点の(メタ)アクリル酸無水物の合成には不向きである。
カルボン酸とスルホニルクロリドを反応させる方法は、系に存在するトリエチルアミンを除去するために水処理及び精留する必要がある(非特許文献3、特許文献3)、系内で炭酸塩及びスルホニル塩を形成するために大量の溶媒が必要となる(非特許文献4)等の理由により、工業的実施に適していない。
特許文献4に記載されているアクリル酸金属塩と無機酸クロリドを反応させる方法は、大量の二酸化硫黄が発生するため、耐腐食性を有する材質の容器や装置を用いる必要がある。また、製品中に混入する微量の二酸化硫黄を除去することが困難であり、高純度のアクリル酸無水物を得ることが非常に難しい。
特許文献5に記載されている方法は反応の進行が極めて遅く、収率が低いという欠点がある。
本発明が解決しようとする課題は、(メタ)アクリル酸無水物を高収率で且つ高純度で製造できる、工業的に有用な(メタ)アクリル酸無水物の製造方法を提供することである。
本発明者らは、(メタ)アクリル酸無水物の製造方法において、原材料が安価であり工業的に容易に入手可能な材料を中心に、(メタ)アクリル酸無水物を高収率で且つ高純度で製造できる反応系を探索した結果、シンプルな製造方法を見出し、本発明に至った。
すなわち本発明は、(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩とスルホニルクロリドとを有機溶媒中で反応させることを特徴とする(メタ)アクリル酸無水物の製造法である。
なお、本発明において、「(メタ)アクリル酸」とは、従来より慣用されているようにアクリル酸とメタクリル酸の総称を意味する。
本発明の製造方法は、触媒としてのトリエチルアミンなどは不要であり、水処理工程も必要ない。従って、本発明の製造方法を用いることにより、実験室的にも工業的にも容易に(メタ)アクリル酸無水物を製造することができ、しかも(メタ)アクリル酸無水物を高収率で且つ高純度で製造することができる。
本発明において、(メタ)アクリル酸無水物は、(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩とスルホニルクロリドとを有機溶媒中で反応させることにより製造されることを特徴とする。
本発明で使用される(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩としては、(メタ)アクリル酸リチウム、(メタ)アクリル酸ナトリウム、(メタ)アクリル酸カリウム等が挙げられる。これらの(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩の中でも、市場の供給性、反応性、反応後の処理の容易性を考慮すると、アクリル酸ナトリウム、アクリル酸カリウム、メタクリル酸ナトリウム、及びメタクリル酸カリウムが好ましい。
本発明で使用されるスルホニルクロリドとしては、ベンゼンスルホニルクロリド、p-トルエンスルホニルクロリド及びメタンスルホニルクロリドが挙げられる。これらは、いずれも市場供給性、反応性、処理の容易性の点で優れている。
本発明で使用される有機溶媒としては、ジクロロメタン、アセトン、ジメトキシエタン、THF(テトラヒドロフラン)、ジオキサン、メチルシクロペンチルエーテル、アセトニトリル、トルエン等が挙げられる。これら溶媒のうち、低沸点であること(高沸点溶媒は、目的とする(メタ)アクリル酸無水物が共沸し、収率の低下をまねく)、系での副反応性が低いこと、収率が高いこと、低価格であることを考慮すると、ジクロロメタン、アセトン、THF、ジメトキシエタンがより好ましい。これらの例示した4種類の溶媒は何れも使用可能であるが、ジクロロメタンは環境規制の問題があり、エーテル結合を有する化合物(THF及びジメトキシエタン、メチルシクロペンチルエーテル等)は、系に微量に存在するエポキサイドの重合を誘発する可能性があるため、アセトンが最も好ましい。
上述した8種類の有機溶媒のうち、ジクロロメタン、アセトン、ジメトキシエタン、ジオキサン、トルエンとアクリル酸無水物との共沸の確認のため、アクリル酸無水物10.0g、溶媒180mlを混合し、4.2kPaで減圧濃縮を行った。表1はその結果をまとめたものである。
Figure 2021080211
本発明の製造方法では、(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩を溶媒に加え、撹拌して分散させながら、20℃前後でスルホニルクロリドを投入する。そして、原料消失をガスクロマトグラフィー(GC)で確認した後、濾過し、溶媒濃縮に続いて蒸留をするという操作だけで、目的とする(メタ)アクリル酸無水物を収率良く得ることができる。このとき、上述した4種類の溶媒のいずれかを用いれば、(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩の1〜6倍量、好ましくは2〜3倍量の溶媒で(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩が十分に分散するため、溶媒の使用量が少なくて済む。
本発明の代表的な反応例及びその化学反応式を以下に示す。
Figure 2021080211
Figure 2021080211
上記化学反応式から、2molの(メタ)アクリル酸ナトリウムと1molの p-メタンスルホニルクロリド、p-ベンゼンスルホニルクロリド、p-トルエンスルホニルクロリド(以下、PTS−Cl等という)が反応して1molの(メタ)アクリル酸無水物が得られることは明らかであるが、工業的には、2molの(メタ)アクリル酸ナトリウムに対してPTS−Cl等の量を0.98molにする等、1molよりも少なくすることが好ましい。これは、処理又は蒸留工程で反応系にPTS−Cl等が存在すると、PTS−Cl等が腐食性のある酸に解離し、製品となる(メタ)アクリル酸無水物に悪影響を与える可能性があることから、未反応のPTS−Cl等が生じることを避けるためである。
本発明においては、溶媒中にアルカリ金属塩を分散させ、その分散状態の中にスルホニルクロリドを添加することにより反応が進行する。この反応は発熱反応であるため、適時少量ずつスルホニルクロリドを添加するか、0℃〜70℃、好ましくは室温〜50℃の範囲で反応させる。反応はガスクロマトグラフ(GC)によりチェックしながらPTS−Clが消失するまで続ける。通常の反応時間は2時聞から48時間の範囲である。この反応系では、重合化が進む可能性が高いため、重合が起きないようにするために重合禁止剤を添加すると良い。重合禁止剤としては、例えばフェノチアジン、ハイドロキノン、4-メトキシフェノール、2,6-ジ-tert-ブチル-p-クレゾール、2-ヒドロキシ-1,4-ナフトキノン、テトラ(C12〜C15アルキル)-4,4'-イソプロピリデンジフェニルジホスファイト及び種々の市販されている重合禁止剤の何れを用いても良く、2種以上を用いても良い。
通常、アルカリ金属塩に対して5ppm〜500ppmの重合禁止剤を用いることができ、100〜300ppmの重合禁止剤を用いるのがより好ましい。
上述の反応の後、濾過し、溶媒の濃縮、続いて減圧蒸留することにより目的とするアクリル酸無水物、メタクリル酸無水物が、高純度で且つ高収率で得られる。このように水処理および乾燥剤による乾燥工程を必要とせず、簡便な操作で目的とする酸無水物が得られる。
以下、本発明の具体的な実施例について詳述するが、これらに限定されるものではない。以下の実施例において、(メタ)アクリル酸無水物の同定はガスクロマトグラフィー(以下GCという)により行った。また、蒸留後の(メタ)アクリル酸無水物には重合禁止剤である4-メトキシフェノールを200ppm添加した。
[実施例1]
<アクリル酸無水物の合成;アクリル酸ナトリウム、p-トルエンスルホニルクロリド(TsCl)系>
撹拌機、温度計を備えた300mlの4つ口フラスコに純空気を通しながら25℃下でアセトン77.7mL、アクリル酸ナトリウム25.9g(0.28mol)、4-メトキシフェノール25.9mg及びフェノチアジン25.9mgを仕込み、撹拌して分散させた。そこに、TsCl25.0g(0.13mol)を添加した。その後、48時間をかけて熟成した。その粗体の転化率は98.7%であった。
反応終了後、濾紙を用いて濾過し、アセトン100mlで3回洗浄を行った後、アセトンを減圧留去し、粗体アクリル酸無水物16.3g(TsClに対して粗体収率98.6%、GC純度
92.4%)を得た。
続いて、上記粗体を純空気下で減圧蒸留し、アクリル酸無水物14.1g(b.p. 40℃(O.4kPa)、TsClに対して収率85.2%、GC純度99.6%)を得た。
[実施例2]
<アクリル酸無水物の合成;アクリル酸ナトリウム、メタンスルホニルクロリド(MsCl)系>
撹拌機、温度計を備えた300mlの4つ口フラスコに純空気を通しながら氷浴下でアセトン129.3mL、アクリル酸ナトリウム43.1g(0.46mol)、4-メトキシフェノール43.1mg、及びフェノチアジン43.1mgを仕込み、撹拌し、分散させた。そこに、MsCl 25.0g(0.22mol)を5分かけて滴下した。その後、氷浴下で撹拌し、発熱が収まったことを確認したところで外温を25℃にし、2時間かけて熟成しつつGCにより反応を追跡し、MsClが消失したことを確認した。そのときの組体の転化率は99.8%であった。
反応終了後、濾紙を用いて濾過し、アセトン100mlで3回洗浄を行った後、アセトンを減圧留去し、粗体アクリル酸無水物27.7g(MsClに対して組体収率100.7%、GC純度96.6%)を得た。
続いて、上記粗体を純空気下で減圧蒸留し、アクリル酸無水物24.9g(b.p. 40℃(O.4kPa)、MsClに対して収率90.7%、GC純度99.1%)を得た。
[実施例3]
<アクリル酸無水物の合成;アクリル酸カリウム、TsCl系>
撹拌機、温度計を備えた300mlの4つ口フラスコに純空気を通しながら25℃下でアセトン91.0mL、アクリル酸カリウム30.3g(0.28mol)、4-メトキシフェノール30.3mg、及びフェノチアジン30.3mgを仕込み、撹拌し分散させた。そこに、TsCl25.0g(0.13mol)を添加した。その後、7時間かけて熟成した。その粗体の転化率は98.7%であった。
反応終了後、濾紙を用いて濾過し、アセトン100mlで3回洗浄を行った後、アセトンを減圧留去し、粗体アクリル酸無水物16.6g(TsClに対して粗体収率100.3%、GC純度94.7%)を得た。
続いて、上記粗体を純空気下で減圧蒸留して、アクリル酸無水物14.5g(b.p. 40℃ (O.4kPa)、TsClに対して収率90.5%、GC純度99.1%)を得た。
[実施例4]
<アクリル酸無水物の合成;アクリル酸カリウム、MsCl系>
撹拌機、温度計を備えた300mlの4つ口フラスコに純空気を通しながら氷浴下でアセトン151.5mL、アクリル酸カリウム50.5g(0.46mol)、4-メトキシフェノーノレ50.5mg、及びフェノチアジン50.5mgを仕込み、撹拌して分散させた。そこに、MsCl 25.0g(0.22mol)を30分かけて滴下した。その後、氷浴下で撹拌し、発熱が収まったのを確認したところで外温を25℃とし、1時間をかけて熟成しつつGCにより反応を追跡したところ、MsClが消失したのを確認した。その粗体の転化率は99.1%であった。
反応終了後、濾紙を用いて濾過し、アセトン100mLで3回洗浄を行った後、アセトンを減圧留去し、粗体アクリル酸無水物28.5g(MsClに対して粗体収率103.5%、GC純度95.3%)を得た。
上記粗体を純空気下で減圧蒸留すると、アクリル酸無水物25.7g (b.p.40℃(O.4kPa)、MsClに対して収率93.3%、GC純度99.3%)を得た。
[実施例5]
<メタクリル酸無水物の合成;メタクリル酸ナトリウム、TsCl系>
撹拌機、温度計を備えた300mlの4つ口フラスコに純空気を通しながら25℃下でアセトン89.3mL、メタクリル酸ナトリウム29.8g(0.28mol、4-メトキシフェノール29.8mg、及びフェノチアジン29.8mgを仕込み、撹拌して分散させ、そこにTsCl 25.0g(0.13mol)を添加した。その後、7時間をかけて熟成しつつ、GCにより反応を追跡したところ、TsClが消失したのを確認した。その粗体の転化率は99.6%であった。
反応終了後、濾紙を用いて濾過し、アセトン100mlで3回洗浄を行った後、アセトンを減圧留去し、粗体メタクリル酸無水物20.9g(TsClに対して粗体収率103.4%、GC純度94.6%)を得た。
続いて上記粗体を純空気下で減圧蒸留し、メタクリル酸無水物17.8g (b.p. 53℃(O.4kPa)、TsClに対して収率87.9%、GC純度99.6%)を得た。
[実施例6]
<メタクリル酸無水物の合成;メタクリル酸ナトリウム、MsCl系>
撹拌機、温度計を備えた300mlの4つ口フラスコに純空気を通しながら氷浴下でアセトン148.6mL、メタクリル酸ナトリウム49.5g(0.46mol)、4-メトキシフェノール49.5mg、及びフェノチアジン49.5mgを仕込み、撹拌して分散させた。そこにMsCl 25.0g(0.22mol)を5分かけて滴下した。その後、氷浴下で撹拌し、発熱が収まったのを確認したところで外温25℃とし、1時間かけて熟成しつつGCにより反応を追跡したところ、MsClが消失したことを確認した。その粗体の転化率は100.0%であった。
反応終了後、濾紙を用いて濾過し、アセトン100mlで3回洗浄を行った後、アセトンを減圧留去して、粗体メタクリル酸無水物34.6g(MsClに対して粗体収率102.8%、GC純度97.7%)を得た。
上記粗体を純空気下で減圧蒸留すると、メタクリル酸無水物 31.0g(b.p.53℃(O.4kPa)、MsClに対して収率92.1%、GC純度99.2%)を得た。
[実施例7]
<メタクリル酸無水物の合成;メタクリル酸カリウム、TsCl系>
撹拌機、温度計を備えた300mlの4つ口フラスコに純空気を通しながら25℃下でアセトン102.6mL、メタクリル酸カリウム34.2g(0.28mol)、4-メトキシフェノール34.2mg、及びフェノチアジン34.2mgを仕込み、撹拌して分散させた。そこにTsCl 25.0g(0.13mol)を添加した。その後、3時間をかけて熟成しつつ、GCにより反応を追跡したところTsClが消失したことを確認した。その粗体の転化率は99.6%であった。
反応終了後、濾紙を用いて濾過し、アセトン100mlで3回洗浄を行った後、アセトンを減圧留去し、粗体メタクリル酸無水物16.5g(TsClに対して粗体収率100.0%、GC純度95.6%)を得た。
続いて、上記粗体を純空気下で減圧蒸留し、メタクリル酸無水物14.7g(b.p. 53℃(O.4kPa)、TsClに対して収率88.7%、GC純度99.4%)を得た。
[実施例8]
<メタクリル酸無水物の合成;メタクリル酸カリウム、MsCl系>
撹拌機、温度計を備えた300mlの4つ口フラスコに純空気を氷浴下でアセトン148.6mL、メタクリル酸カリウム49.5g(0.46mol)、4-メトキシフェノール49.5mg、及びフェノチアジン49.5mgを仕込み、撹拌して分散させた。そこに、MsCl 25.0g(0.22mol)を30分かけて滴下した。その後、氷浴下で撹拌し、発熱が収まったのを確認したところで外温25℃とし、1時間をかけて熟成しつつ、GCにより反応を追跡したところ、MsClが消失したのを確認した。その粗体の転化率は99.0%であった。
反応終了後、濾紙を用いて濾過し、アセトン100mLで3回洗浄を行った後、アセトンを減圧留去し、粗体メタクリル酸無水物27.8g(MsClに対して粗体収率101.0%、GC純度98.0%)を得た。
続いて、上記粗体を純空気下で減圧蒸留し、メタクリル酸無水物26.1g(b.p.53℃(O.4kPa)、MsClに対して収率94.8%、GC純度99.6%)を得た。
実施例1〜8の結果を以下の表2にまとめた。
Figure 2021080211

Claims (4)

  1. (メタ)アクリル酸アルカリ金属塩とスルホニルクロリドとを有機溶媒中で反応させることを特徴とする(メタ)アクリル酸無水物の製造方法。
  2. 請求項1に記載の製造方法において、
    前記(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩が、アクリル酸リチウム、アクリル酸ナトリウム、アクリル酸カリウム、メタクリル酸リチウム、メタクリル酸ナトリウム、及びメタクリル酸カリウムから成る群から選ばれることを特徴とする(メタ)アクリル酸無水物の製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の製造方法において、
    前記スルホニルクロリドが、ベンゼンスルホニルクロリド、p-トルエンスルホニルクロリドまたはメタンスルホニルクロリドであることを特徴とする(メタ)アクリル酸無水物の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法において、
    前記有機溶媒が、ジクロロメタン、アセトン、ジメトキシエタン、THF、ジオキサン、アセトニトリル、トルエンから成る群から選ばれることを特徴とする(メタ)アクリル酸無水物の製造方法。
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