JP2021063059A - 筋肉痛抑制用組成物及びこれを含有する飲食品 - Google Patents

筋肉痛抑制用組成物及びこれを含有する飲食品 Download PDF

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梨那 加藤
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泰治 松川
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健二 長田
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Abstract

【課題】日常的に連用可能で、安全性に優れ、筋肉痛の発生を緩和、予防することが可能な筋肉痛抑制剤又は筋肉痛抑制用機能性食品の提供。【解決手段】クエン酸塩又はその水和物を含有することを特徴とする筋肉痛抑制用組成物。前記筋肉通抑制用組成物は、クエン酸をさらに含有してもよい。【選択図】なし

Description

本発明は、筋肉痛抑制用組成物及びこれを含有する飲食品に関する。本発明の筋肉痛抑制用組成物及びこれを含有する飲食品は、運動に伴う筋肉痛を予防又は抑制するのに有用である。
近年、健康意識の高まりに伴ってスポーツ愛好者が増加し、幼児から高齢者まで幅広い年齢層でスポーツが愛好されている。しかし、過剰な練習や誤ったトレーニングによるスポーツ障害が増加し、問題となってきている。筋肉痛はそのようなスポーツ障害の一種と捉えることができ、運動中から運動直後に発生する「急性筋肉痛」と、運動後数時間〜24時間程度経過してから発生する「遅発性筋肉痛」とがある。筋肉痛の発生機序については諸説あるが、前者は重量挙げや短距離走などのように筋肉に負荷がかかりやすい激しい運動によって筋肉内に乳酸や水素イオンなどが蓄積し、筋肉の一部に血流不足が起こることが原因と考えられている。一方、後者は、不慣れな運動や自身の筋力に合っていない運動を行うことで、筋肉が過度な収縮を繰り返して損傷を受け、損傷した筋線維を修復するために「炎症」が発生し、刺激物質(ブラジキニン、ヒスタミン、セロトニン、プロスタグランジンなど)が生産されることで、感覚神経を通して中枢に伝わり、痛みとして感じるというものである。筋肉痛は、人間だけの問題ではない。例えば、競走馬において、筋肉痛は競走能力を大きく左右する重要な疾患であり、骨折や屈腱炎など他の運動器疾患の発生誘因になる可能性が高いことが知られている(非特許文献1)。
従来より、筋肉痛の予防・改善作用を有する物質や食品の開発がいくつかなされている。例えば、特許文献1には、リボースを摂取することによる筋肉痛予防方法が記載されている。また、特許文献2には、エネルギー産生促進効果のあるパナキサトリオールやパナキサジオールを含む筋肉痛予防剤が記載されている。特許文献3には、ラクトバチルス・ヘルベティカスCM4株を用いた発酵乳を含む筋肉痛抑制剤が記載されている。
クエン酸は柑橘系の果実などに多く含まれる有機酸であり、酸味料として多くの飲食品に用いられている物質である。このクエン酸はTCAサイクル中の代謝成分であり、疲労回復に効果があることが報告されている。例えば、特許文献4には、カルボキシル基を2つ以上有する有機酸又はその塩類を有効成分として配合した疲労改善剤として、クエン酸を配合した液剤や錠剤などが記載されている。また、特許文献5には、所定濃度のショ糖とクエン酸とを配合した肉体疲労時用の内服液剤が記載されている。さらに特許文献6には所定濃度のクエン酸又はその塩の一種以上とロイヤルゼリーを配合した、疲労回復効果を目的とした内服液剤が記載されている。
しかし、このようにクエン酸の健康効果について記載されたこれらの文献には、疲労回復効果については記載されているものの、筋肉痛抑制作用については記載されていない。
特開2015−52018号公報 特開2013−139394号公報 特許第5198865号公報 特開平10−175856号公報 特開2000−333651号公報 特開2001−226272号公報
山口俊男、「競走馬の運動疾患に対するレーザー照射の影響−特に筋肉痛に対する治療効果−」、東北家畜臨床研誌、1994年、第17巻第2号、 第76頁−85頁
本発明は、日常的に連用可能で、安全性に優れ、筋肉痛の発生を緩和又は予防することが可能な筋肉痛抑制剤又は筋肉痛抑制用機能性食品を提供することを目的とする。
本発明者らは、クエン酸及び/又はクエン酸塩の新たな機能性を解明しようと、鋭意努力した結果、驚くべきことに、クエン酸塩に筋肉痛抑制効果があることを見出し、本発明を完成させるに至った。本発明によれば、クエン酸塩を有効成分として含む筋肉痛抑制剤又は筋肉痛抑制用機能性食品が提供される。また、本発明によれば、筋肉痛抑制剤、特に遅延性筋肉痛抑制剤又は筋肉痛抑制用機能性食品を製造するための、クエン酸塩の使用が提供される。更に本発明によれば、クエン酸塩を有効成分として投与する筋肉痛、特に遅延性筋肉痛の抑制方法が提供される。
本発明の要旨は、
〔1〕 クエン酸塩又はその水和物を含有することを特徴とする筋肉痛抑制用組成物、
〔2〕 筋肉痛が遅発性筋肉痛である前記〔1〕に記載の組成物、
〔3〕 クエン酸塩が、クエン酸カリウム、クエン酸ナトリウム又はこれらの混合物である前記〔1〕又は〔2〕に記載の組成物、
〔4〕 クエン酸塩の混合物が、クエン酸カリウムとクエン酸ナトリウムとを1.00:0.80〜1.20(無水物換算のモル比)の割合で含むことを特徴とする前記〔3〕に記載の組成物、
〔5〕 クエン酸塩の混合物が、クエン酸カリウムとクエン酸ナトリウムとを1.00:0.90〜1.10(無水物換算のモル比)の割合で含むことを特徴とする前記〔3〕に記載の組成物、
〔6〕 さらに、クエン酸を含有することを特徴とする前記〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の組成物、
〔7〕 さらに、ショ糖を含有することを特徴とする前記〔6〕に記載の組成物、
〔8〕 前記〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載の組成物を含有する筋肉痛抑制用飲食品、
〔9〕 前記〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載の組成物を含有するヒト以外の哺乳動物の筋肉痛を予防又は低減するためのヒト以外の哺乳動物用飼料添加物又は栄養補助飼料
に関する。
本発明の筋肉痛抑制用組成物及びこれを含有する食品は、クエン酸塩を有効成分とし、筋肉痛の発生を緩和又は予防することが可能である。従って、筋肉痛発生の原因となる運動等を行う前に、好ましくは継続的に本発明の筋肉痛抑制用組成物又はこれを含有する食品を摂取することにより、筋肉痛の発生を有効に抑制することが期待できる。
図1は、痛み評価法のツールを示した図である。 図2は、痛み評価法のツールとして、実施例2において実際に使用したVASスケールを示した図である。 図3は、実施例2の試験に参加したスポーツ愛好家における筋肉痛抑制効果を集計した結果を示した図である。
以下、本発明の具体的な実施形態について詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
本発明の筋肉痛抑制用組成物は、クエン酸塩を含有し、必要に応じて、更にその他の成分(例えば、クエン酸、ショ糖、その他の添加剤)を含有する。本発明において「筋肉痛」とは、運動により発生する筋肉の痛みのことをいう。ここで、運動中から運動直後に生じる筋肉の痛みを「急性筋肉痛」といい、運動後一定時間が経過してから生じる筋肉の痛みを「遅発性筋肉痛」という。
「急性筋肉痛」は、重量挙げや短距離走などのように筋肉に負荷がかかりやすい激しい運動を行うことによって、筋肉内に乳酸や水素イオンなどが蓄積し、筋肉の一部に血流不足が起こることが一因と考えられている。一方、「遅発性筋肉痛」は、不慣れな運動、自身の筋力に合っていない運動、不適切なトレーニングなどによって筋肉が過度に収縮を繰り返すことで、筋線維が損傷し、それを修復する時に発生する炎症反応に伴う筋内圧増加などの機械的刺激、筋温の上昇による熱刺激、ブラジキニン、セロトニン、ヒスタミン、プロスタグランジン、カリウムイオンなどの発痛物質による化学的刺激などが、求心性線維のAδ線維やC線維の自由終末に作用することによって痛みが受容されると考えられている。
筋肉痛の評価は、ヒトを対象とする場合、VAS(Visual Analogue Scale)、VRS(Verbal Rating Scale)、NRS(Numerical Rating Scale)などの簡易的な方法の他、血中生化学的マーカーにより評価する方法、超音波画像法やMRI(Magnetic Resonance Imaging)など筋内部の変化を画像化して評価する方法などにより行うことができる。具体的には、VASは、図1に示したように、10cmの線の左端を「全く痛みがない」、右端を「これ以上の強い痛みは考えられない、又は最悪の痛み」とした場合、被検者に痛みの程度を表すところに印を付けてもらうものである。VRSは3段階から5段階の痛みの強さを表す言葉を数字の順に並べ(例:痛みなし、少し痛い、痛い、かなり痛い、耐えられないくらい痛い)、痛みを評価するものである。NRSは、痛みを0から10の11段階に分け、痛みが全くないのを0、考えられるなかで最悪の痛みを10として、痛みの点数を問うものである。
本発明の「筋肉痛抑制用組成物」を摂取する対象とは、例えば、スポーツ選手、スポーツ愛好者などに限らず、運動に伴う筋肉痛の予防や改善を必要としている対象が挙げられる。また、この対象は、ヒト以外の哺乳動物(馬(例えば、競走馬)、牛などの家畜、犬、猫などの愛玩動物、動物園などで飼育されている鑑賞動物など)であってもよい。
本発明の「筋肉痛抑制用組成物」は、ヒトを含む動物(例えば、哺乳動物など、以下、対象ともいう)が本発明の筋肉痛抑制用組成物を摂取した場合に、摂取しない場合と比較して、運動に伴う前記筋肉痛を抑制することができる効果を有する組成物である。
本発明の組成物中に含まれるクエン酸塩としては、クエン酸カリウム、クエン酸ナトリウム、又はこれらの混合物が挙げられる。クエン酸は三価のカルボン酸であるため、クエン酸カリウムにも、クエン酸一カリウム、クエン酸二カリウム、クエン酸三カリウムの3種類があり、ナトリウム等その他の塩についても同様である。クエン酸塩は水和物であってもよく、水和物としては、クエン酸カリウムの一水和物(C・HO)及びクエン酸ナトリウムの二水和物(CNa・2HO)等が挙げられる。クエン酸カリウム及びクエン酸ナトリウム混合物の場合、筋肉痛抑制効果が得られる限り、その含有比率に特に限定はないが、例えば、組成物中のクエン酸カリウムとクエン酸ナトリウムの含有比率(無水物換算のモル比)を1.00:0.50〜1.50、好ましくは1.00:0.80〜1.20、さらに好ましくは1.00:0.90〜1.10、さらに好ましくは1.00:0.95〜1.05、さらに好ましくは1.00:0.98〜1.02、最も好ましく1.00:1.00とすることができる。また、塩の割合を指標として、カリウムイオンとナトリウムイオンのモル比が1.00:0.50〜1.50、好ましくは1.00:0.80〜1.20、さらに好ましくは1.00:0.90〜1.10、さらに好ましくは1.00:0.95〜1.05、さらに好ましくは1.00:0.98〜1.02、最も好ましく1.00:1.00となるように、組成物中のクエン酸カリウムとクエン酸ナトリウムの割合を決定することもできる。
特に、本発明の「筋肉痛抑制用組成物」におけるクエン酸三カリウムとクエン酸三ナトリウムの含有比率(無水物換算のモル比)が1.00:0.90〜1.10、好ましくは1.00:0.95〜1.05、さらに好ましくは1.00:0.98〜1.02、最も好ましく1.00:1.00である場合、本発明の「筋肉痛抑制用組成物」は、ヒトを含む動物に摂取されたとしても血中のミネラルバランスが崩れないという、さらなる有利な効果を発揮することができる。
本発明の組成物中には前記クエン酸塩の他、主として調味のためにクエン酸も含有させることができる。クエン酸としては、無水クエン酸、クエン酸一水和物が挙げられる。
上記クエン酸塩に加えて、更にクエン酸を加える場合、良好な味が付与される限り、その含有比率に特に限定はないが、例えば、組成物中のクエン酸カリウムとクエン酸ナトリウムとクエン酸の含有比率(無水物換算のモル比)を2.00:1.60〜2.40:0.70〜3.30、好ましくは2.00:1.80〜2.20:0.80〜3.20、さらに好ましくは2.00:1.90〜2.10:0.90〜3.10、さらに好ましくは2.00:1.96〜2.04:2.90〜3.10、最も好ましくは2.00:2.00:3.00とすることができる。
本発明の組成物中のクエン酸塩、又はクエン酸塩及びクエン酸混合物の含有量は、筋肉痛抑制効果が得られる限り、特に限定されないが、例えば組成物全体の質量に対して0.01〜50質量%、好ましくは0.01〜31質量%の範囲である。
また、本発明の組成物中には、主として調味のためにショ糖を含有させることができる。ショ糖としては、グラニュー糖、粉糖、上白糖、黒糖、きび砂糖、てんさい糖、三温糖、中ザラ糖、白ザラ糖などが使用できる。
上記クエン酸塩に加えて、更にショ糖を加える場合、良好な味が付与される限り、その含有量に特に限定はないが、例えば、組成物全体の質量に対してショ糖換算で0.01〜90質量%が好ましく、0.01〜60質量%の範囲がより好ましい。ショ糖の含有量が0.01質量%未満であると、甘味付与効果が得られず、90質量%を超えると機能性成分やその他調味剤が十分量配合できなくなる。
本発明の組成物には、前記クエン酸やショ糖以外の添加剤を配合してもよい。前記添加剤としては、筋肉痛抑制効果を阻害しないものであればよく、特に限定はないが、例えば、担体、賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤、希釈剤、安定化剤、等張化剤、pH調整剤、緩衝剤等が製剤化のための添加剤として挙げられる。前記添加剤は、クエン酸塩、クエン酸、ショ糖などの残部であればよく、その含有量としては本発明の効果に影響を与えない量であれば特に限定はない。
本発明の「筋肉痛抑制用組成物」を用いて筋肉痛抑制用飲食品を作製することもできる。
本発明の「筋肉痛抑制用飲食品」には、前記筋肉通抑制用組成物に加えて、筋肉痛抑制効果を奏する限りにおいて、その他の食品原料及び/又は食品添加物原料を添加することができる。例えば、嗜好性の付与を目的に、甘味料(砂糖類、液糖類、果糖、麦芽糖、三温糖など)、糖アルコール(エリスリトールなど)、高甘味度甘味料(ステビア、アスパルテーム、スクラロース、アセスルファムカリウム)、酸味料、増粘多糖類、香料、果汁、野菜汁などを添加することができる。また、機能付与を目的に、ビタミン類、機能性素材、プロバイオティクス乳酸菌などを添加して、本発明の「筋肉痛抑制用飲食品」とすることができる。
本発明の「筋肉痛抑制用飲食品」の形態としては、溶液、懸濁液、乳濁液、粉末、固体成形物など、経口摂取可能な形態であればよく特に限定されない。具体的には、例えば、清涼飲料、果汁飲料、野菜飲料、豆乳飲料、コーヒー飲料、茶飲料、粉末飲料、濃縮飲料、アルコール飲料などの飲料類;前記飲料類の原料となる粉末;錠菓、グミ、ゼリー、ソフトキャンディ、ハードキャンディ、チョコレート、クッキー、ビスケット、ケーキ、パイ、スナック、クラッカー、和菓子、デザート菓子などの菓子類;乳飲料、ヨーグルト類、乳酸菌飲料、アイスクリーム類、クリーム類などの乳製品;即席麺、レトルト食品、缶詰、電子レンジ食品、即席スープ・みそ汁類、フリーズドライ食品などの即席食品類;パン、パスタ、麺、ケーキミックス、パン粉などの小麦粉製品;ソース、トマト加工調味料、風味調味料、調理ミックス、たれ類、ドレッシング類、つゆ類、カレー・シチューの素類などの調味料;加工油脂、バター、マーガリン、マヨネーズなどの油脂類;農産缶詰、ジャム・マーマレード類、シリアルなどの農産加工品;冷凍食品などが挙げられる。好ましくは、飲料類及び菓子類であり、より好ましくは清涼飲料、錠菓、グミ、ゼリーである。
また、食品には、健康食品、機能性食品、栄養補助食品、機能性表示食品、特定保健用食品、病者用食品、妊産婦もしくは授乳婦用粉乳、又は筋肉痛の予防又は改善のために用いられる物である旨の表示を付した食品のような分類のものも包含される。
また、本発明の「筋肉痛抑制用飲食品」は、市場での提供を目的とした一つの態様として、容器入りの粉末の形態とすることができる。前記容器は、紙、袋、箱、缶、ビンなど、公知のものを使用することができる。前記容器の容量は、特に制限はなく、例えば、1〜5000g、好ましくは2〜4000g、より好ましくは3〜3000gである。なかでも、ファミリーサイズの場合には、例えば、300〜5000g、好ましくは300〜4000g、より好ましくは300〜3000gであり、パーソナルサイズの場合、例えば、1〜500g、好ましくは2〜250g、より好ましくは3〜200gである。
さらに、本発明の「筋肉痛抑制用飲食品」は、市場での提供を目的とした一つの態様として、容器入り飲料(粉末を分散溶解した飲料)の形態にすることができる。前記容器は、紙容器、ソフトバック、ペットボトル、缶、ビンなどの公知の容器を使用することができる。前記容器の容量は、特に制限はなく、例えば、1〜5000g、好ましくは2〜4000g、より好ましくは3〜3000gである。なかでも、ファミリーサイズの場合には、例えば、300〜5000g、好ましくは300〜4000g、より好ましくは300〜3000gであり、パーソナルサイズの場合、例えば、10〜500g、好ましくは20〜500g、より好ましくは30〜500gである。
また、本発明の「筋肉痛抑制用飲食品」は、一食あたりの単位包装形態からなり、当該単位中には、クエン酸塩、又はクエン酸塩及びクエン酸混合物質量を、一食摂取量として200mg以上に調整したものが望ましく、具体的には、200〜4000mg、好ましくは50〜2000mg、より好ましくは400〜1500mg、さらに好ましくは500〜1000mgとなるように調製してなる。ここで、「一食あたりの単位包装形態」からなるとは、一食あたりの摂取量があらかじめ定められた形態のものであり、例えば、特定量を経口摂取し得る食品として、一般食品のみならず、飲料(ドリンク剤など)、健康補助食品、保健機能食品、サプリメントなどの形態を意味する。
「一食あたりの単位包装形態」では、例えば、液状の飲料、ゲル状・糊状・ペースト状のゼリー、錠剤状・チュアブル状・粉末状・顆粒状・カプセル状・ブロック状の固体状の食品などの場合には、金属缶、ガラスビン(ボトルなど)、プラスチック容器(ペットボトルなど)、パック、パウチ、フィルム容器、紙箱などの包装容器で特定量(用量)を規定できる形態、あるいは、一食あたりの摂取量(用法、用量)を包装容器やホームページなどに表示することで特定量を規定できる形態が挙げられる。本発明の「筋肉痛抑制用飲食品」は、一口サイズのブロック状や、一飲みで摂取できるミニ缶飲料など、どのような形態であっても、摂取・嚥下が容易であり、さらに子供や高齢者にとっての利便性を向上させた形態に適宜変更することができる。
本発明の「筋肉痛抑制用組成物」又は「筋肉痛抑制用飲食品」を、筋肉痛の予防又は改善を必要とする対象に摂取させる(投与する)方法としては、経口摂取、経腸投与などから、その対象及び用途により、適宜選択することができるが、好ましくは経口摂取である。
本発明の「筋肉痛抑制用組成物」又は「筋肉痛抑制用飲食品」の摂取量としては、対象の性別、年齢、生理的状態、製剤形態、投与経路、投与回数、有効成分濃度等に応じて広い範囲から適宜選択できるが、例えば、成人1日当たり、本発明の「筋肉痛抑制用組成物」又は「筋肉痛抑制用飲食品」に加えたクエン酸塩、又はクエン酸塩及びクエン酸混合物質量として、1〜20g程度、好ましくは2〜16g程度、より好ましくは3〜12g程度、さらに好ましくは4〜8g程度であればよい。
例えば、十分な筋肉痛抑制効果を得るために必要なクエン酸塩の成人1日当たりの量としては、クエン酸塩がクエン酸カリウムとクエン酸ナトリウムとの混合物の場合、その下限値は1.5g、3.1g、4.6gがあり得、またその上限値は9.4g、7.8g、6.3gがあり得る。また、クエン酸塩及びクエン酸混合物の場合、その下限値は1.8g、2.3g、3.6g、4.5g、5.4g、6.8gがあり得、また、その上限値は13.7g、11.4g、11.0g、9.2g、9.1g、7.4gがあり得る。
前記1日あたりの量の前記下限値、上限値を含む好ましい範囲については、使用するクエン酸塩の種類やクエン酸との混合比率に応じて、適宜調整すればよい。
また、投与は、例えば、1日当たり1回でもよいし、2回、3回、4回又は5回以上の複数回に分けてもよい。
本発明の「筋肉痛抑制用組成物」は、ヒト以外の哺乳動物の筋肉痛を予防又は低減するためのヒト以外の哺乳動物用飼料添加物又は栄養補助飼料として用いることができる。
前記ヒト以外の哺乳動物用飼料添加物又は栄養補助飼料の形状は自由であり、例えば、顆粒状やビスケット状に構成することができる。顆粒状の場合は、主食飼料にふりかけて摂取させるのに好都合である。主食飼料にふりかけて摂取させる場合には、形状を更に細かな粉体に構成しても良い。またビスケット状に構成した場合は食間に与えるのに好都合である。このように食間等に主食飼料と別個に独立して与える場合には、その他の適当なサイズの小片状、例えば、サイコロ状その他に成形しても良い。
したがって、本発明のヒト以外の哺乳動物用飼料添加物又は栄養補助飼料によれば、これを、ヒト以外の哺乳動物に、その主食飼料に添加して与えたり、又は副食として与えたりすることができ、こうしてこれに含まれるクエン酸塩、又はクエン酸塩及びクエン酸混合物をヒト以外の哺乳動物に必要なだけ容易に摂取させることができる。
そしてこれを摂取したヒト以外の哺乳動物は、本発明のヒト以外の哺乳動物用飼料添加物又は栄養補助飼料に含まれているクエン酸塩、又はクエン酸塩及びクエン酸混合物の作用により、筋肉痛を予防し、運動器疾患の発生率を低下させることができる。
その場合、ヒト以外の哺乳動物用飼料添加物としては1日当たり0.1〜5g/kg体重、好ましくは0.1g〜3g/kg体重、最も好ましくは0.1〜2g/kg体重の配合で対象となる動物に与えることが好ましい。
また、競走馬においては、運動器疾患が高率に発生することが知られており、その中でも筋肉痛の占める割合は著しく高い傾向にある。そこで、本発明の「筋肉痛抑制用組成物」は、競走馬の筋肉痛を予防又は低減するための競走馬用飼料添加物又は栄養補助飼料として用いることができる。本発明の競走馬用飼料添加物又は栄養補助飼料を摂取した競走馬は、クエン酸塩、又はクエン酸塩及びクエン酸混合物の作用により、前記のような筋肉痛を予防し、運動器疾患の発生率を低下されることで、健康が維持され、競走馬としての寿命をより長く保つことが可能になるため、本発明の競走馬用飼料添加物又は栄養補助飼料は特に有用である。
本発明の競走馬用飼料添加物又は栄養補助飼料は、例えば、レースの1日前、好ましくは2日前、より好ましくは3日前、最も好ましくは4日前から、完全配合飼料などの給与飼料に加えることにより与えることができる。その場合、競走馬用飼料添加物としては1日当たり0.1〜5g/kg体重、好ましくは0.1g〜3g/kg体重、最も好ましくは0.1〜2g/kg体重の配合で対象となる動物に与えることが好ましい。これにより、競走馬の筋肉痛の発生予防又は筋肉痛の抑制を図ることができる。
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〕クエン酸塩飲料用粉末の調製
以下のようにして、クエン酸塩飲料用粉末を調製した。まず、クエン酸カリウム一水和物(C・HO)、クエン酸ナトリウム二水和物(CNa・2HO)、及び無水クエン酸(C)を含む、表1に示した配合組成のクエン酸塩・クエン酸組成物を調製した。次いで、このクエン酸塩・クエン酸組成物に飲用に適した風味とするため、無水クエン酸、粉糖(粉糖H(グラニュー糖(ショ糖)98%、コーンスターチ2%)、株式会社平野屋)、香料、及びスクラロース(サンスイートSA−8020、三栄源エフ・エフ・アイ)を配合することで、表2に示した配合組成のクエン酸塩飲料用粉末を調製した。そしてこれを1袋10gとなるように分包した。なお、表2に示すクエン酸塩飲料用粉末中、クエン酸カリウムとクエン酸ナトリウムとクエン酸との含有比率(無水物換算のモル比)は約2:2:3であった。
Figure 2021063059
Figure 2021063059
〔実施例2〕筋肉痛に対するクエン酸塩飲料の効果
各スポーツを愛好する成人男女98名(男性73名、女性25名(平均年齢24.3±13.5歳))を対象とし、スポーツを行った翌日の筋肉痛に対するクエン酸塩飲料の効果を調べた。筋肉の痛み感覚の程度については、VAS(Visual Analog Scale)法によって調べた。飲まない場合と比較して感じた筋肉痛の痛み感覚についての印象を図2に示したスケール上に記入させた。実施例1において調製したクエン酸塩飲料用粉末を1包装(10g)当たり約300mLの水に溶かし、一日2包装を上限に内服させた。内服のタイミングは、練習前又は練習中とした。対象者98名中、柔道愛好者62名(平均年齢20.3±5.1歳)、バスケットボール愛好家21名(平均年齢15.0±5.1歳)、ゴルフ愛好家11名(平均年齢55.2±5.8歳)から回答を得た。なお、図2中、「−10/強い」〜「0/変わらない」は、クエン酸塩飲料を飲んだ方が筋肉痛をより感じる程度を示し、「0/変わらない」〜「10/弱い」は、クエン酸塩飲料を飲んだ方が筋肉痛を緩和、低減されている程度を示す。また、VASの数値が大きいほど、感じる程度が高いことを示す。
図3は、全体の集計結果を示したものである。その結果、VASは「2.4」であり、クエン酸塩飲料を飲用することにより筋肉痛を感じる程度は弱くなっており、筋肉痛の発生が緩和又は予防されていることが明らかとなった。
以上の結果より、クエン酸塩を含有する筋肉痛抑制用組成物は、筋肉痛(特に、遅発性筋肉痛)を抑制する効果があることが判明した。また、本発明の組成物は、主成分であるクエン酸塩やクエン酸が食品添加物として認可されており、安全性に優れることから日常的に連用可能であることがわかる。

Claims (8)

  1. クエン酸塩又はその水和物を含有することを特徴とする筋肉痛抑制用組成物。
  2. 筋肉痛が遅発性筋肉痛である請求項1に記載の組成物。
  3. クエン酸塩が、クエン酸カリウム、クエン酸ナトリウム又はこれらの混合物である請求項1又は2に記載の組成物。
  4. クエン酸塩の混合物が、クエン酸カリウムとクエン酸ナトリウムとを1.00:0.80〜1.20(無水物換算のモル比)の割合で含むことを特徴とする請求項3に記載の組成物。
  5. クエン酸塩の混合物が、クエン酸カリウムとクエン酸ナトリウムとを1.00:0.90〜1.10(無水物換算のモル比)の割合で含むことを特徴とする請求項3に記載の組成物。
  6. さらに、クエン酸を含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の組成物を含有する筋肉痛抑制用飲食品。
  8. 請求項1〜6のいずれかに記載の組成物を含有するヒト以外の哺乳動物の筋肉痛を予防又は低減するためのヒト以外の哺乳動物用飼料添加物又は栄養補助飼料。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2022239755A1 (ja) * 2021-05-10 2022-11-17 国立大学法人東北大学 筋肉量増加用組成物

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