JP2021052224A - プログラム、情報処理装置、表示方法 - Google Patents

プログラム、情報処理装置、表示方法 Download PDF

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陽子 杉浦
修 小河原
Osamu Ogawara
修 小河原
陽平 藤田
Yohei Fujita
陽平 藤田
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Abstract

【課題】動きのある画像の表示方法を改善できるプログラム、情報処理装置及び表示方法を提供する。【解決手段】1つ以上の情報処理装置からネットワークを介して受信した画面情報に基づいて画面を表示する情報処理装置30を、画面に表示される画像を取得する画像取得部と、表示パターンに基づいて表示態様を変化させながら画像を再生する画像再生部と、画像再生部が再生した画像の表示状態を保存する表示状態保存部、として機能させ、表示状態保存部が保存した画像を同じ表示パターンで再度、表示する場合、表示状態保存部が保存しておいた表示状態から、画像再生部が画像の再生を再開する。【選択図】図1

Description

本発明は、プログラム、情報処理装置、及び、表示方法に関する。
Webページなどの画面情報に画像が表示される場合がある。画像としては静止画の他、アニメーションや動画などを表示できるようになっている。また、3DCG(三次元コンピュータグラフィック)画像や広角画像などのように画像の中には閲覧者の操作により又は自動で表示態様が変わるインタラクティブな画像も存在する。
また、Webページに表示される画像に広告を表示させる配信型のディスプレイ広告が知られている。広告主は様々なWebサイトが提供する表示枠に製品やサービスの広告を表示させることができる。表示枠に表示された製品やサービスに興味を持った閲覧者は表示枠の画像を押下(クリック又はタップ)するので、広告主は閲覧者を自社のWebサイト(ランディングページという)に呼び込むことができる(例えば特許文献1参照)。特許文献1には、広角な画像を広告として端末装置が表示枠に表示するシステムについて開示されている。
しかしながら、従来の技術では、動きのある画像の表示方法に改善の余地があるという問題があった。例えば、配信型ディスプレイ広告には、広告の表示対象の商品などの画像が表示途中で自動的に切り替わるものがある。一方、動画広告や広角な画像の表示位置を変えて表示する広告では、一定の時間、広告が表示されることで、広告の全体が再生されるようになっている。しかし、表示枠で決まっている画像を切り替える周期と、動きのある動画が広告の全体を再生するまでの時間とは関連しないので、動きのある広告が途中までしか再生されていないのに、表示枠が別の画像に切り替える場合が起こりうる。例えば、広角画像の表示位置を動かしながら動画のように表示する広告が10秒で全体を再生する広告であるのに対し、表示枠で決まっている画像を切り替える周期が5秒の場合、端末装置は始めの5秒しか再生できない。この場合、広告を提供する側としては広告として見せたい部分を閲覧者に見せることができず、広告の効果を発揮できない場合がある。
また、閲覧者が画像の動きなどの表示態様を操作できるインタラクティブな画像の場合、表示枠で決まっている周期で端末装置が画像を切り替えると、閲覧者が操作中に強制的に画像が切り替わる。次回の同じ画像の閲覧時には、閲覧者は同じ画像について同じ表示態様に操作しなければならず、操作性が低下する場合があった。
本発明は、上記課題に鑑み、動きのある画像の表示方法を改善できるプログラム、情報処理装置、及び、表示方法を提供することを目的とする。
上記課題に鑑み、本発明は、1つ以上の情報処理装置からネットワークを介して受信した画面情報に基づいて画面を表示する情報処理装置を、前記画面に表示される画像を取得する画像取得部と、表示パターンに基づいて表示態様を変化させながら前記画像を再生する画像再生部と、前記画像再生部が再生した前記画像の表示状態を保存する表示状態保存部、として機能させ、前記表示状態保存部が保存した前記画像を同じ表示パターンで再度、表示する場合、前記表示状態保存部が保存しておいた前記表示状態から、前記画像再生部が前記画像の再生を再開することを特徴とする。
動きのある画像の表示方法を改善できるプログラム、情報処理装置、及び、表示方法を提供することができる。
広告枠の一例を示す図である。 表示枠に表示される配信型ディスプレイ広告の一例を示す図である。 画像の表示方法の概略を説明する図である。 閲覧システムの概略的な構成図の一例である。 コンピュータシステムの一例のハードウェア構成図である。 端末装置の一例のハードウェア構成図である。 全天球カメラの使用イメージ図である。 全天球カメラで撮像された画像から全天球画像が作成されるまでの処理の概略を説明する図である。 全天球カメラで撮像された画像から全天球画像が作成されるまでの処理の概略を説明する図である。 閲覧者の視線を説明する図の一例である。 仮想カメラにオブジェクトを射影変換する様子を模式的に示している。 視点を変えて表示されたオブジェクトを示す図の一例である。 端末装置、広告主Webサーバ、パートナーサイトWebサーバ、画像配信装置、SSP及びDSPの機能をブロック状に示す機能ブロック図の一例である。 画像表示部の機能を詳細に説明する機能ブロック図の一例である 表示パターンの一例を示す図である。 検知ポイントの一例とその座標の算出例を示す図である。 表示枠に表示される画像の階層構造を説明する図である。 閲覧システムが広告として表示される全天球画像を配信する手順を説明するシーケンス図の一例である。 画像配信装置の広告配信部が同じ全天球画像又は3DCG画像を同じ表示パターンで配信する手順を示すフローチャート図の一例である。 端末装置が全天球画像又は3DCG画像を表示する場合の処理を説明するフローチャート図の一例である。 端末装置が最後の表示位置から再生する表示例を示す図である。 画像表示部の機能を詳細に説明する機能ブロック図の一例である(実施例2)。 表示パターンの再生時間を説明する図である。 端末装置が全天球画像又は3DCG画像を表示する場合の処理を説明するフローチャート図の一例である。 広告データが配信されるいくつかの形態を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。
<Webページに設けられる表示枠について>
まず、図1を用いて、画像データが表示される表示枠7について説明する。図1は、表示枠7の一例を示す。表示枠7とはインターネットで配信されるWebページにおいて予め設定されている広告を入れるスペースである。広告枠という場合も多い。表示枠7への広告の表示方法は様々である。例えば、表示枠7に予め広告が固定されていてもよい。また、表示枠7にアドタグが記述されており、アドタグが示すURL(アドサーバ)から端末装置30が広告を取得してもよい。あるいは、表示枠7があるWebページを提供する媒体社が保有しているサーバでなく広告代理店などが保有するサーバからWebページに広告を配信する第三者配信を使用してもよい。以下では一例として、第三者配信を使用する例を説明する。
<表示枠の広告の表示例>
図2は、表示枠7に表示される配信型ディスプレイ広告の一例を示す。図2(a)に示す広告が始めに表示枠7に表示される。図2(a)では3つの商品の画像313a〜313cが1つの表示枠7に縦長に並べて表示されている。これらは1つ1つが別の画像データである。図2(a)の状態を「複数表示形態」という。
閲覧者が表示枠7をマウスオーバーするか、又は、時間経過などによる自動的な表示切替により、図2(b)〜(d)に示すように、図2(a)の3つの画像313a〜313cは個々の商品単体の画像313a〜313c(各画像を商品画像という)に切り替わる。更に、閲覧者の操作により又は自動的に、図2(b)〜(d)の各画像313a〜313cは図2(a)の表示に戻る。戻った後は、表示枠7の3つの画像313a〜313cは自動的に別の画像に切り替わる場合がある。なお、複数の画像が表示される場合は3つに限らず、2個、又は4つ以上の場合もある。図2(b)〜(d)の状態を「単体表示形態」という。
画像313aから313cは表示枠7に入りきらない広角な画像であり、端末装置30がスクリプトにしたがって表示枠7に表示する表示位置(画角)を変更することができる。本実施形態では広角な画像の一例として周囲360度が撮像された全天球画像を用いる。
また、この3つの画像313a〜313cが自動的に別の画像に切り替わる場合、図2(a)の複数表示形態において、例えば、3つの画像313a〜313cを1セットにして別の3つの画像が表示される。別の3つの画像もそれぞれ単体表示形態で表示される。 このように複数表示形態で表示された複数の商品のうち、1つの商品が拡大され、また、元の複数の商品の広告になり、次に、先ほどとは異なる商品の広告が表示される、というプロセスが繰り返され、消費者の目を引く広告となる。また、図2のような表示枠7では、限られたスペースで数多くの商品を紹介できるという利点がある。
一方、画像313a〜313cが動画など動きのある画像の場合、一定の時間、同じ画像が継続して表示されることで、広告の全体が再生されるようになっている。しかし、表示枠7で決まっている画像を切り替える周期と、動きのある画像が広告の全体を再生するまでの時間とは関連しないので、動きのある広告が途中までしか再生されていないのに、表示枠7が別の画像に切り替える場合が起こりうる。この場合、広告を提供する側としては広告として見せたい部分を閲覧者に見せることができない。
<本実施形態の処理の概略>
そこで、本実施形態では、表示枠7で表示される画像が別の画像に切り替わった時(又はその前後でもよい)の表示状態を記録しておき、次回、同じ画像が表示される場合は、記録しておいた表示状態から画像の再生を再開する。
図3は、本実施形態における画像の表示方法の概略を説明する図である。まず、図3(a)に示すように、端末装置が3つの画像313a〜313cを表示する。なお、図3では説明の便宜上、画面全体に画像を表示しているが、Webページの表示枠7に表示される場合が多い。
次に、図3(b)に示すように、マウスオーバーするか、又は、時間経過などによる自動的な表示切替により、図3(a)の3つの画像313a〜313cが任意の1つの商品単体の画像313aに切り替わる。画像313aは動きのある画像であるため、図3(a)の状態においてすでに、又は、単体で表示されると、動画のように動きが再生される。
次に、表示枠7で決まっている一定時間が経過すると、図3(c)に示すように、端末装置30は先ほどとは異なる3つの商品の画像313d〜313fを表示する。端末装置30は、再生中に次の商品に切り替わった場合、切り替わる直前の表示状態を記録しておく。記録する仕組みとしてはWebブラウザのクッキーを使用できる。表示状態とは再生の全体のうちどの時点を再生していたかを示す情報である。
次に、端末装置30が同じ画像(広告)を再度、表示する場合がある。ケースの1つは、閲覧者が端末装置30で何らかのWebページを閲覧している場合に、リターゲッティング広告という仕組みが適用される場合である(図3(a)から図3(d)の遷移)。別のケースは、端末装置30が同じWebページを表示したまま、切り替わる画像が1巡した場合である(図3(c)から図3(d)の遷移)。
同じ画像が配信された場合、図3(d)に示すように、端末装置30は、記録しておいた表示状態を読み出し、最後の表示状態から再生を再開する。図3(d)では単体表示形態の場合に画像の再生が再開されているが、図3(a)のような複数表示形態から再生が再開されてもよい。この場合、図3(a)の状態で、端末装置30は、記録しておいた表示状態を読み出し、最後の表示状態から再生を再開する。
このように、本実施形態の閲覧システムは、画像が再生中で切り替わった場合にも、画像の動きを前回の続きから表示することにより、画像の全体を閲覧者に全て見せることができ、広告の効果を十分に発揮できる。
また、閲覧者が画像の表示位置などの表示状態を操作で変更したが、画像が切り替わった場合にも、画像の動きを前回の続きから表示することにより、閲覧者は同じ画像について同じ表示状態に操作する必要がなくなり、操作性が低下することを抑制できる。
<用語について>
表示態様が変化する画像は、静止画でなければよい。静止画が切り替わる場合も表示態様が変化する画像に含まれる。画像は広告のためのものである必要はなく、画像であればよい。フレームが次々と切り替わる動画も表示態様が変化する画像に含まれる。
静止画の表示態様が変化するとは、それまで表示されていない部分が表示されたり、視点が変わったりすることをいう。このような表示態様の変化を「動きがある」という。静止画は拡大/縮小も可能である。また、色が変わったり、輝度が変わったりしてもよい。閲覧者は表示態様を操作で変更できる。動画の場合、閲覧者は、例えば、再生、停止、早送り、巻き戻しなどを行うことができる。
全天球画像と3DCG画像を区別しない場合、単に画像という場合がある。
<システム構成例>
図4は、閲覧システム100の概略的な構成図の一例である。閲覧システム100は、ネットワークNを介して通信可能な端末装置30、画像配信装置10、DSP20、SSP(Supply Side Platform)50、パートナーサイトWebサーバ60、及び、広告主Webサーバ70を有している。
ネットワークNは、端末装置30が設置されている施設などに構築されているLAN、LANをインターネットに接続するプロバイダのプロバイダネットワーク、及び、回線事業者が提供する回線等により構築されている。ネットワークNが複数のLANを有する場合、ネットワークNはWANやインターネットと呼ばれる。ネットワークNは有線又は無線のどちらで構築されてもよく、また、有線と無線が組み合わされていてもよい。また、端末装置30が直接、公衆回線網に接続する場合は、LANを介さずにプロバイダネットワークに接続することができる。
端末装置30は、本実施形態においてクライアント端末として動作する情報処理装置である。端末装置30ではブラウザソフト又はこれと同等の機能を有するアプリケーションソフトウェアが動作しており、端末装置30が要求したWebページをパートナーサイトWebサーバ60から受信してディスプレイに表示させる。
端末装置30は、例えばPC(Personal Computer)、タブレット装置、スマートフォン、PDA(Personal Digital Assistant)、ゲーム機、ナビゲーション端末、ウェアラブルPCなどであるが、Webページを表示させることができればよい。例えば、プリンターがWebページを表示させる機能やディスプレイを有する場合、プリンターが端末装置30として使用されてもよい。また、デジタルサイネージがWebページを表示させてもよい。デジタルサイネージとは、屋外、店頭、公共空間及び交通機関など、人が通過又は存在しうる場所でディスプレイなどの電子的な表示機器を使って情報を発信するシステム、表示機器又は表示される情報をいう。なお、本実施形態ではWebページにWebアプリが含まれるものとする。Webアプリとは、Webブラウザ上で動作するプログラミング言語(たとえばJavaScript(登録商標))によるプログラムとWebサーバ側のプログラムが協調することによって動作し、Webブラウザ上で使用されるソフトウェア又はその仕組みを言う。
端末装置30は、有線LANや無線LANのアクセスポイントを介してネットワークNと接続してもよいし、3G、4GやLTE(Long Term Evolution)といった交換回線型の通信により、ネットワークNに接続してもよい。
パートナーサイトWebサーバ60は閲覧者が使用するクライアントコンピュータ(本実施形態の端末装置30)に対しネットワークを通じて情報や機能を提供するサーバである(特許請求の範囲の「1つ以上の情報処理装置」の一例)。パートナーサイトWebサーバ60が提供するWebページには表示枠7が設けられている。パートナーサイトWebサーバ60はSSP50に表示枠7への広告の表示を依頼している。これにより、表示枠7にはSSP50が発行した広告タグを対応付けることができる。
広告主Webサーバ70も閲覧者が使用するクライアントコンピュータ(本実施形態の端末装置30)に対しネットワークを通じて情報や機能を提供するサーバ(一般的な情報処理装置)である。広告主は表示枠7の購入をDSP20に依頼している。また、広告データを保持する画像配信装置10をDSP20に登録している。また、広告主は広告データを画像配信装置10に入稿しておく。広告データには、閲覧者の操作で表示態様が変化する画像の他、広告主Webサーバ70など閲覧者に閲覧させたいWebサイト(ランディングページ)のURLが登録されている(URLがリンクされている)。
広告主Webサーバ70及びパートナーサイトWebサーバ60と端末装置30は例えばHTTP又はHTTPsの通信プロトコルを使って通信する。端末装置30からの要求に対し広告主Webサーバ70とパートナーサイトWebサーバ60が画面情報を端末装置30に送信する。画面情報は、HTML、スクリプト言語、及びCSS(cascading style sheet)等で記述されたプログラムであり、主にHTMLによりWebページの構造が特定され、スクリプト言語によりWebページの動作が規定され、CSSによりWebページのスタイルが特定される。本実施形態で、閲覧者のWebページに対する操作を全天球画像に反映させるのはスクリプト言語である。スクリプト言語として、具体的には、JavaScript(登録商標)又はECMAScriptというプログラム言語が知られている。
広告主Webサーバ70及びパートナーサイトWebサーバ60はいずれもクッキー(Cookie)を端末装置30のブラウザソフトに記録する。広告主Webサーバ70は自社のクッキーとDSP20のクッキーの両方を記録し、パートナーサイトWebサーバ60は自社のクッキーとSSP50のクッキーの両方を記録する。
SSP50は、表示枠7を掲載するパートナーサイトWebサーバ60が表示枠7を販売することで収益を最大化するための仕組みである。図では1つの装置のように記載されているが、1台以上の情報処理装置のネットワークである。パートナーサイトWebサーバ60はSSP50に表示枠7の販売を依頼している。具体的には表示枠7にSSP50が発行する広告タグが記載されており、端末装置30がパートナーサイトWebサーバ60のWebページを表示すると広告タグがSSP50に広告の配信を要求する(広告リクエスト)。SSP50はDSP20から表示枠7の入札を受け付け、落札したDSP20にアクセスするためのアクセス情報1を端末装置30に送信する。
DSP20は表示枠7の買い付け、広告配信等、広告主のために効率的・効果的な広告配信を行う仕組みである。図では1つの装置のように記載されているが、1台以上の情報処理装置のネットワークである。DSP20はSSP50からクッキー(区別するためSSPクッキーという)等を取得して、自分が管理するDSPクッキーとSSPクッキーの対応付情報に基づき閲覧者の属性等を判断する。そして、閲覧者の属性や予算等に基づいて依頼している広告主からの広告の配信設定に基づいて決定した価格でSSP50に入札する。
落札したDSP20はアクセス情報1により端末装置30から広告を要求される。DSP20は画像配信装置10に広告リクエストを通知して、画像配信装置10に端末装置30が広告データを要求するためのアクセス情報2を画像配信装置10から取得する。なお、広告データは、全天球画像を表示させる表示プログラム(特許請求の範囲のプログラムの一例)と操作履歴を取得する操作履歴プログラムを含む。
DSP20はアクセス情報2を端末装置30に送信する。DSP20は契約にしたがって広告主に課金する。画像配信装置10と広告主との間では契約に従った課金が行われる。ただし、広告が表示されただけで課金されるかどうかなどは契約によって異なる。
画像配信装置10は、DSP20が買い取った表示枠7に対し閲覧者の属性に最適な広告の素材(全天球画像)を含む広告データを提供する1台以上の情報処理装置である(特許請求の範囲の「1つ以上の情報処理装置」の一例)。画像配信装置10はバナーやテキストなどの入稿素材や広告画像を保持している。広告データは単なるバナー(文字や写真や絵でつくられた画像)の場合もあるし、画像に加えスクリプト言語が含まれる場合がある。本実施形態では、全天球画像を表示順に回転させたり、閲覧者の全天球画像に対する操作を全天球画像の表示態様に反映させたりする表示プログラム、及び、全天球画像に対する操作履歴を記録したりするための操作履歴プログラムが含まれる。いずれもスクリプト言語で記述される。
端末装置30がアクセス情報2に基づいて画像配信装置10に広告データを要求すると、画像配信装置10は広告データを端末装置30に送信する(端末装置30は特許請求の範囲の情報処理装置の一例)。広告データには全天球画像が含まれており、表示プログラムは全天球画像の注目点を辿るように自動的に全天球画像を回転させ、また、拡大したり縮小したりする。また、操作履歴プログラムは画像配信装置10のクッキー(区別するため画像クッキーという)及び画像IDと共に全天球画像に対する操作履歴を画像配信装置10に送信する。画像クッキーは画像配信装置10からブラウザソフトに書き込まれる。操作履歴は例えば、どの閲覧画角が表示されたかという情報である。なお、この操作履歴は注目点の決定に使用されるため、操作履歴が注目点の決定に使用されない場合、操作履歴は送信されなくてもよい。
また、操作履歴プログラムは、後述する表示パターンのパターンIDと共にクリックされた旨を画像配信装置10に送信する。画像配信装置10は1つの全天球画像に対し複数の表示パターンを定めており、各表示パターンのクリック率を監視することで、クリック率が高い表示パターンのみを配信できるようになる。
<ハードウェア構成例>
続いて、本実施形態の閲覧システムにおける広告主Webサーバ70、パートナーサイトWebサーバ60、画像配信装置10、SSP50及びDSP20のハードウェア構成について説明する。
広告主Webサーバ70、パートナーサイトWebサーバ60、画像配信装置10、SSP50及びDSP20は、例えば図5に示すハードウェア構成のコンピュータシステムにより実現される。図5は本実施形態に係るコンピュータシステム200の一例のハードウェア構成図である。
図5に示したコンピュータシステム200は、入力装置201、表示装置202、外部I/F203、RAM(Random Access Memory)204、ROM(Read Only Memory)205、CPU(Central Processing Unit)206、通信I/F207、及びHDD(Hard Disk Drive)208などを備え、それぞれがバスBで相互に接続されている。
入力装置201はキーボードやマウス、タッチパネルなどを含み、オペレータが各操作信号を入力するのに用いられる。表示装置202はディスプレイなどを含み、コンピュータシステム200による処理結果を表示する。
通信I/F207はコンピュータシステム200を社内ネットワーク及びインターネット等に接続させるインタフェースである。これにより、コンピュータシステム200は通信I/F207を介してデータ通信を行うことができる。
HDD208はプログラムやデータを格納している不揮発性の記憶装置である。格納されるプログラムやデータには、例えばコンピュータシステム200全体を制御する基本ソフトウェアであるOS(Operating System)や、OS上において各種機能を提供するアプリケーションソフトなどがある。HDD208は格納しているプログラムやデータを所定のファイルシステム及び/又はDB(データベース)により管理している。
外部I/F203は、外部装置とのインタフェースである。外部装置には、記録媒体203aなどがある。これにより、コンピュータシステム200は外部I/F203を介して記録媒体203aの読み取り及び/又は書き込みを行うことができる。記録媒体203aにはフレキシブルディスク、CD(Compact Disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、SDメモリカード(SD Memory card)、USBメモリ(Universal Serial Bus memory)などがある。
ROM205は、電源を切ってもプログラムやデータを保持することができる不揮発性の半導体メモリ(記憶装置)である。ROM205には、コンピュータシステム200の起動時に実行されるBIOS(Basic Input/Output System)、OS設定、及びネットワーク設定などのプログラムやデータが格納されている。RAM204は、プログラムやデータを一時保持する揮発性の半導体メモリ(記憶装置)である。
CPU206は、ROM205やHDD208などの記憶装置からプログラムやデータをRAM204上に読み出し、処理を実行することで、コンピュータシステム200全体の制御や機能を実現する演算装置である。
なお、各サーバはクラウドコンピューティングに対応していてよいが、いわゆる単体の情報処理装置でもよい。クラウドコンピューティングとは、特定ハードウェア資源が意識されずにネットワーク上のリソースが利用される利用形態をいう。
<<端末装置>>
図6は端末装置30の一例のハードウェア構成図である。なお、図6の端末装置30はタブレット装置が想定されている。端末装置30は、CPU601、ROM602、RAM603、EEPROM604、CMOSセンサ605、加速度・方位センサ606、メディアドライブ608を備えている。
CPU601は端末装置30の全体の動作を制御する。ROM602は基本入出力プログラムを記憶している。RAM603はCPU601のワークエリアとして使用される。EEPROM604はCPU601の制御にしたがってデータの読み出し又は書き込みを行う。CMOSセンサ605は、CPU601の制御にしたがって被写体を撮像し画像データを得る。加速度・方位センサ606は地磁気を検知する電子磁気コンパスやジャイロコンパス、加速度センサ等である。
メディアドライブ608は、フラッシュメモリ等のメディア607に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御する。メディアドライブ608は、既に記録されていたデータが読み出され又は新たにデータが書き込まれて記憶するメディア607を着脱自在な構成となっている。
なお、EEPROM604には、CPU601が実行するプログラム604pが記憶されている。プログラム604pは実施形態における各種処理を実行するためのアプリケーションソフトウェアやOS等である。プログラム604pはメディア607などに記憶された状態で配布されてもよいし、プログラム配信用のサーバから配信されてもよい。
また、CMOSセンサ605は光を電荷に変換して被写体の画像を電子化する電荷結合素子である。CMOSセンサ605は被写体を撮像することができるのであれば、例えばCCD(Charge Coupled Device)センサであってもよい。CMOSセンサ605はバーコードや二次元バーコードを読み取ることができる。
更に、端末装置30は、RFタグリーダ/ライタ622、アンテナI/F623、及び、振動アクチュエータ624を備える。RFタグリーダ/ライタ622は例えばNFC(Near Field Communication)などの規格にしたがって通信する。
振動アクチュエータ624は、端末装置30を振動させるモータである。例えば、着信やメールを受信すると振動することで閲覧者にその旨を知らせることができる。
更に、端末装置30は音声入力部609、音声出力部610、アンテナ611、通信部612、無線LAN通信部613、近距離無線通信用アンテナ614、近距離無線通信部615、ディスプレイ616、タッチパネル617及びバスライン619を備える。
音声入力部609は音声を音声信号に変換する。音声出力部610は音声信号を音声に変換する。通信部612はアンテナ611を利用して無線通信信号により最寄りの基地局装置と通信を行う。無線LAN通信部613はIEEE802.11規格に準拠する無線LAN通信を行う。
近距離無線通信部615は近距離無線通信用アンテナ614を利用して例えばBluetooth(登録商標)、又は、Bluetooth Low Energy(登録商標)の通信規格にしたがった通信装置である。
ディスプレイ616は、被写体の画像や各種アイコン等を表示する液晶や有機EL等である。タッチパネル617は、ディスプレイ616上に載せられ、感圧式又は静電式のパネルによって構成され、指やタッチペン等によるタッチによってディスプレイ616上におけるタッチ位置を検出する。バスライン619は上記各部を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
また、端末装置30は専用の電池618を備え、電池618又は商用電源のいずれによっても駆動され得る。なお、音声入力部609は音声を入力するマイクが含まれる。音声出力部610は音声を出力するスピーカが含まれている。
<全天球画像について>
閲覧者の操作で変化する画像の一例として全天球画像と3DCG(Three−dimensional computer graphics)が知られている。まず、全天球画像について説明する。
図7〜図10を用いて全天球画像について説明する。図7は、全天球カメラ9の使用イメージ図である。全天球カメラ9は、図7に示されているように、ユーザが手に持ってユーザの周りの被写体を撮像する撮像装置である。全天球カメラ9は、2つの撮像素子の背面同士が対向させられた構造を有しており、それぞれユーザの周りの被写体を撮像することで、2つの半球画像を得る。
次に、図8及び図9を用いて、全天球カメラ9で撮像された画像から全天球画像6が作成されるまでの処理の概略を説明する。なお、図8(a)は全天球カメラ9で撮像された半球画像(前側)、図8(b)は全天球カメラ9で撮像された半球画像(後側)、図8(c)は正距円筒図法により表された画像(以下、「正距円筒射影画像」という)を示した図である。図9(a)は正距円筒射影画像で球を被う状態を示した概念図、図9(b)は全天球画像6を示した図である。
図8(a)に示されているように、全天球カメラ9によって得られた画像は、魚眼レンズによって湾曲した半球画像(前側)となる。また、図8(b)に示されているように、全天球カメラ9によって得られた画像は、魚眼レンズによって湾曲した半球画像(後側)となる。そして、半球画像(前側)と、180度反転された半球画像(後側)とは、全天球カメラ9によって合成され、図8(c)に示されているように、正距円筒射影画像が作成される。
そして、OpenGL ES(Open Graphics Library for Embedded Systems)が利用されることで、図9(a)に示されているように、正距円筒射影画像が球面を覆うように貼り付けられ、図9(b)に示されているような全天球画像6が作成される。このように、全天球画像6は、正距円筒射影画像が球の中心を向いた画像として表される。なお、OpenGL ESは、2D(2−Dimensions)及び3D(3−Dimensions)のデータを視覚化するために使用するグラフィックスライブラリである。全天球画像6は、静止画であっても動画であってもよい。
画像配信装置10が配信する広告データにはこの全天球画像6が含まれている。全天球画像6は、球面を覆うように貼り付けられた画像であるため湾曲しており、人間が見ると違和感を持ってしまう。そこで、端末装置30は、全天球画像6の一部の所定領域Tを湾曲の少ない平面画像として表示することで、人間に違和感を与えないように表示する。所定領域Tは、三次元の仮想空間における座標(X,Y,Z)によって示される。一方、ディスプレイ616は二次元平面なので所定領域Tのままでは端末装置30が表示できない。そこで、3Dコンピュータグラフィックの技法を用いて三次元の物体を二次元平面に投影する透視投影変換により端末装置30は所定領域Tを得る。
図10は、閲覧者の視線を説明する図の一例である。全天球画像6は三次元の座標を有しているので、視線方向は三次元の座標又は緯度・経度などの球体の座標を特定する情報で特定される。本実施形態では、所定領域Tの中心cpを視線方向とする。この視線方向が表示枠7の表示位置に相当する。
閲覧者は操作により視線方向を変えることができるが、仮想カメラICが平行移動しないと仮定すると、仮想カメラICは剛体としてロール(Z軸を中心とする回転)、ヨー(Y軸を中心とする回転)、及びピッチ(X軸を中心とする回転)の3つの回転が可能である。この3つの回転のいずれが生じても視線方向が変化する。例えば、閲覧者が全天球画像6を水平方向に回転させるとヨー角が変化し、上下方向に回転させるとピッチ角が変化し、ディスプレイ616の中心を軸に全天球画像6を回転させるとロール角が変化する。本実施形態では、閲覧者のWebページに対する操作が、視線方向(ロール角、ヨー角、ピッチ角)等に反映される。どのように反映されるかは表示プログラムに予め記述されているものとする。所定領域Tは拡大又は縮小も可能である。
閲覧者は表示枠7に対し上下左右にフリックすることで視線方向を変更する(画像データを回転させる)ことができる。
<3DCGについて>
3DCGとはコンピュータの演算によって三次元空間内の仮想的な立体物を2次元である平面上の情報に変換することで奥行き感(立体感)のある画像を作る手法である。3DCGは、モデリング、ワールド変換、ビュー変換、射影変換、ライティングなどのプロセスで作成される。なお、モデリングとワールド変換までは専用のソフトウェア上で作業され、ビュー変換、射影変換、ライティングは表示プログラムで実行される。
モデリングはローカル座標系で作成者がオブジェクトの形状を定義すること、例えばポリゴンや三次元点で形状を作成することをいう。ワールド変換は描画対象の三次元空間を表すワールド座標系にオブジェクトの座標を変換する(平行移動と回転)ことをいう(ワールド座標系にオブジェクトを配置すること)。ビュー変換はワールド座標系で閲覧者の視点を定めることに相当し、カメラの座標、カメラの注視点及びカメラの上方向を設定し、オブジェクトを特定の方向から見るための設定を行う処理である。視点は閲覧者の操作により決定されてもよいし、自動的に変更することもできる。射影変換は三次元空間のオブジェクトを2次元の平面に投影することをいう。ライティングは光源の位置に応じて明暗を与える処理をいう。
図11は、仮想カメラ301にオブジェクト302を射影変換する様子を模式的に示している。ポリゴン又は三次元点で作成されたワイングラスのオブジェクト302が平面に投影されている。仮想カメラ301の位置を変えると(ビュー変換)カメラの位置に応じてワイングラスを投影できる。仮想カメラ301の位置(視点)はワイングラスの周囲の360度の任意の位置に変更できるので、閲覧者は限られた表示枠7の範囲で様々な角度からワイングラスを閲覧できる。
図12は、視点を変えて表示されたオブジェクトの例である。図12では指輪をオブジェクトとした。図12(a)では斜め上を視点とし、図12(b)では上方を視点とし、図12(c)では斜め下方を視点とし、図12(d)では側面を視点としている。このように、閲覧者は1つの表示枠7で1つの物体を様々な方向から見ることができる。閲覧者は表示枠7に対し上下左右にフリックすることで物体を様々な方向から見ることができる。
<機能について>
図13は端末装置30、広告主Webサーバ70、パートナーサイトWebサーバ60、画像配信装置10、SSP50及びDSP20の機能をブロック状に示す機能ブロック図の一例である。
<<広告主Webサーバ、パートナーサイトWebサーバ>>
広告主Webサーバ70とパートナーサイトWebサーバ60は、Webページ提供部71を有している。広告主Webサーバ70とパートナーサイトWebサーバ60が有するこれらの各機能は、HDD208からRAM204に展開されたプログラム208pをCPU206が実行することにより実現される機能又は手段である。
Webページ提供部71は、例えば一般的なHTTP通信を行い、端末装置30からのWebページの要求に対しWebページを構築して端末装置30に送信する。処理に必要であればアプリケーションサーバに処理を依頼し、処理結果をWebページに配置して送信する。
広告主Webサーバ70のWebページには広告主のクッキーとDSPクッキーが含まれている。広告主Webサーバ70はDSP20に広告の配信を依頼しているためである。これによりリターゲッティング広告等が可能になる。パートナーサイトWebサーバ60のWebページにはパートナーサイトWebサーバ60のクッキーとSSPクッキーが含まれている。パートナーサイトWebサーバ60はSSP50に表示枠7の販売を依頼しているためである。
<<SSP>>
SSP50は、広告リクエスト部51、広告要求取得部52、アクセス情報送信部53、及び、落札部54を有している。SSP50が有するこれらの各機能は、HDD208からRAM204に展開されたプログラム208pをCPU206が実行することにより実現される機能又は手段である。
広告要求取得部52は、端末装置30が表示枠7に対応づけられた広告タグを実行することでSSPクッキーと共に要求する広告リクエストを取得する。広告要求取得部52はSSPクッキーが含まれる広告リクエストを広告リクエスト部51に送出する。
広告リクエスト部51は、DSP20に対し広告リクエストを送信する。広告リクエストには、SSPクッキー、パートナーサイトWebサーバ60のドメイン、表示枠ID、表示枠サイズ、広告フォーマット、ブラウザ種類、OS種類等が含まれる。
落札部54はDSP20から入札を受け付け、基本的に最も高い入札金額のDSP20に表示枠7を販売するオークションを行う(広告主の製品やサービスによっては入札を受け付けない)。落札部54は落札IDを生成してDSP20に通知する。
アクセス情報送信部53は落札したDSP20に対し広告を要求するためのアクセス情報1を生成し落札IDと共に端末装置30に送信する。アクセス情報1にはDSP20のURL(IPアドレス)が含まれる。
<<DSP>>
DSP20は、リクエスト受付部21、入札判断部22、入札部23、広告要求受付部24、及び、画像依頼部25を有している。DSP20が有するこれらの各機能は、HDD208からRAM204に展開されたプログラム208pをCPU206が実行することにより実現される機能又は手段である。
また、記憶部29には、クッキー情報DB291と配信設定DB292が構築されている。記憶部29は、図5に示したHDD208又はRAM204により実現される。
Figure 2021052224
表1はクッキー情報DB291に記憶される情報を模式的に示す。クッキー情報DB291はDSPクッキーとSSPクッキーを対応付けると共に、閲覧者が訪問した訪問ドメインが登録されている。DSPクッキーとSSPクッキーの対応付けはクッキーシンクと呼ばれる技術により可能である。また、訪問ドメインはDSP20がタグ(行動監視タグ)を貼り付けたWebサイトを閲覧者が訪問することで得られる。したがって、DSP20は、SSPクッキーからDSPクッキーを特定でき、更に、この閲覧者がどのようなWebサイトに興味を持っているかを判断できる。
Figure 2021052224
表2は配信設定DB292に記憶される情報を模式的に示す。配信設定DB292には、広告主ID、広告対象属性(好ましい対象者の属性)、及び、非広告対象属性(好ましくない対象者の属性)が登録されている。広告主IDは広角画像を提供する提供元になる広告主を特定又は識別するための識別情報である。したがって、DSP20又は画像配信装置10は、広角画像の提供元に対し設定されている好ましい対象者の属性又は好ましくない対象者の属性を参照して、広角画像を送信するか否かを決定することができる。
なお、IDはIdentificationの略であり識別子や識別情報という意味である。IDは複数の対象から、ある特定の対象を一意的に区別するために用いられる名称、符号、文字列、数値又はこれらのうち1つ以上の組み合わせをいう。以下のIDについても同様である。広告対象属性は広告主が広告を配信したい閲覧者の属性であり、非広告対象属性は広告主が広告を配信したくない閲覧者の属性である。DSP20はクッキー情報DB291等から判断される閲覧者の属性と配信設定DB292の情報を比較して閲覧者の属性を数値化し、入札金額を決定する。なお、入札金額の決定には時間帯、曜日、閲覧者の地域等、各種の情報が考慮されてよい。
(DSPの機能)
リクエスト受付部21はSSP50から広告リクエストを受けつける。リクエスト情報により端末装置30の表示枠ID等の基本的な情報が得られる。
入札判断部22はリクエスト受付部21が受けつけた広告リクエストをクッキー情報DB291と配信設定DB292を参照して評価することで入札金額を決定する(入札しない場合もある)。上記のように、SSPクッキーからDSPクッキーを特定し、DSPクッキーに対応付けて蓄積されている属性情報が、配信設定DB292に記憶された広告主の依頼とどの程度一致するかにより入札金額を決定する。
入札部23は、決定された入札金額でSSP50に入札する。落札できた場合は落札IDを取得し、広告リクエストと対応付けておく。
広告要求受付部24は、アクセス情報1に基づく端末装置30からの広告要求(落札ID、DSPクッキー)を取得する。広告要求受付部24は落札IDにより広告リクエストを特定する。DSPクッキーはなくてもよく、SSPクッキーとDSPクッキーが対応付けられていない場合に使用される。
画像依頼部25はDSPクッキー、広告主ID、及びリクエスト内容と共にアクセス情報2を画像配信装置10に対し要求する。広告主IDにより広告主が特定される。リクエスト内容の表示枠IDにより表示枠7が特定される。更に、閲覧者の属性を画像配信装置10に送信してもよい。これにより、画像配信装置10は閲覧者に適した全天球画像6を配信できる。
<<端末装置>>
端末装置30は、Webページ取得部31、Webページ解析部32、Webページ表示部33、操作受付部34、及びスクリプト実行部35を有している。端末装置30が有するこれらの各機能は、EEPROM604からRAM603に展開されたプログラム604pをCPU601が実行することにより実現される機能又は手段である。
操作受付部34は、端末装置30に対する各種の操作を受け付ける。具体的には、端末装置30が実行するブラウザに対する操作を受け付ける。操作受付部34はWebページに対する操作を受け付ける。スクリプトに基づく画像データへの操作は画像操作受付部43が受け付ける。
Webページ取得部31は、閲覧者の操作により又はスクリプトの動作により広告主Webサーバ70及びパートナーサイトWebサーバ60と通信して、広告主Webサーバ70及びパートナーサイトWebサーバ60からWebページを取得する。
Webページ解析部32は、画面情報に含まれるHTMLを先頭から順番に読み取りHTMLに含まれる文章や画像データの構造を解析する。また、CSSに記述されたHTMLの文章や画像データとの紐付けを検出して、HTMLに含まれる文章や画像データのスタイルを対応付ける。また、Webページ解析部32は、HTMLからscriptタグを検出してスクリプト言語で記述されているスクリプトを抽出する。Webページ解析部32はHTMLとCSSをWebページ表示部33に送出し、スクリプトをスクリプト実行部35に送出する。
Webページ表示部33はHTMLの先頭から解析が終わった順にWebページをディスプレイ616に表示していく。また、Webページに対する操作に応じてWebページを更新する。
スクリプト実行部35は、Webページ解析部32が抽出したスクリプトを実行する。スクリプトの具体的な内容はWebページによって様々である。本実施形態ではスクリプトとして、表示枠7に対応付けられた広告タグ、SSP50から取得するアクセス情報1、DSP20から取得するアクセス情報2、画像配信装置10から配信される広告データが検出される。スクリプト実行部35は、図6に示したCPU601がプログラム604pを実行すること等により実現される。また、スクリプト実行部35が有する各機能又は手段は、CPU601がスクリプトを実行することで実現される。
表示枠検出部36は、Webページ取得部31が取得した画面情報に含まれる表示枠7に対応付けられた広告タグを端末装置30が実行して実現される機能である。表示枠検出部36は表示枠7に対応づけられたURLに基づいてSSPクッキーと共に広告リクエストをSSP50に送信する。
アクセス情報取得部37は、SSP50からアクセス情報1を取得する。アクセス情報1はスクリプトで記述されている。広告要求部38は、アクセス情報1に含まれるURLに基づいてDSP20にアクセスし落札IDとDSPクッキーと共に広告を要求する。広告要求部38はこの要求に対しアクセス情報2と広告機会IDを取得する。アクセス情報2もスクリプトで記述されている。
画像取得部39はアクセス情報2に含まれる画像配信装置10のURLに基づき、広告機会IDを指定して、画像配信装置10に対し広告データを要求する。画像配信装置10は広告データを生成するので、画像取得部39は広告データを取得する。本実施形態の広告データは、全天球画像6(又は3DCG画像)、表示パターン、表示プログラム及び操作履歴プログラムを含む。操作履歴プログラムは操作履歴を画像配信装置10に送信させる。表示プログラムは表示パターンで全天球画像6や3DCG画像を回転させ、全天球画像6又は3DCG画像への操作を全天球画像6又は3DCG画像の表示態様に反映させる。操作履歴プログラムと表示プログラムもスクリプト言語で記述されており、スクリプト実行部35により実行される。
画像表示部40は、画像配信装置10から取得した広告データを表示枠7に表示する。画像表示部40は主に表示プログラムで実現され、表示枠7に全天球画像6又は3DCG画像(すなわち広告)を表示し更に自動的に回転させたりする。また、全天球画像6又は3DCG画像に対する操作に応じて全天球画像6又は3DCG画像の表示態様を変化させる。
画像操作受付部43はポインティングデバイス(ディスプレイ616がタッチパネルの場合は指、棒状部材又は専用ペンとタッチパネル、マウスが使用される場合はマウスポインタ、トラックボールが使用される場合はマウスポインタ)の座標が表示枠7に含まれる場合、Webページへの操作よりも優先して画像データへの操作を受け付ける。これにより、閲覧者が表示枠7の上でフリックしたりスワイプしたりした場合、Webページでなく画像データの表示態様を変化させることができる。
画像配信装置10から広告データを取得することで端末装置30は画像配信装置10の画像クッキーを取得し記憶部49に記憶できる。画像取得部39が画像クッキーを画像配信装置10に送信することで、画像配信装置10ではDSPクッキーと画像クッキーを対応付けることができる。
操作履歴記録部41は、主に操作履歴プログラムにより実現され、全天球画像6又は3DCGに対する操作情報を操作履歴として記録する。操作履歴の詳細は画像配信装置10において説明する。操作履歴送信部42は、主に操作履歴プログラムにより実現され、表示枠7に表示された全天球画像6又は3DCGに対する操作履歴を画像クッキー及び画像ID(全天球画像6を識別する)と共に画像配信装置10に送信する。また、クリックされた場合は更に表示パターンと共にその旨を画像配信装置10に送信する。
<<画像配信装置>>
画像配信装置10は、画像情報応答部11、広告配信部12、注目点決定部13、及び、操作履歴取得部14を有している。画像配信装置10が有するこれらの各機能は、HDD208からRAM204に展開されたプログラム208pをCPU206が実行することにより実現される機能又は手段である。
また、画像配信装置10は、図5に示したHDD208又はRAM204により実現される記憶部19を有している。記憶部19には、配信履歴DB191、操作履歴DB192、クッキー対応DB193、広告画像DB194、パターンDB195及び表示プログラム196が構築されている。
Figure 2021052224
表3は、操作履歴DB192に記憶される情報を模式的に示す。操作履歴DB192には各閲覧者が全天球画像6に対しどのような操作を行ったのかという履歴が記録されている。操作履歴DB192には画像ID、閲覧時刻、画像クッキー、閲覧画角1〜3の各項目が記録されている。画像IDは全天球画像6を特定するための情報である。画像クッキーは端末装置30を操作する閲覧者又は端末装置30の同一性を判別する情報になる。閲覧画角1〜3は閲覧者が全天球画像6を閲覧した際の画角である。各閲覧画角1〜3には閲覧時間、拡大の有無、拡大した場合は拡大後の画角、縮小の有無、及び、クリックの有無が格納されている。このように、各画像ごとに閲覧者が興味を持ったと考えられる画角が記録される。閲覧画角1〜3は、閲覧者が全天球画像6を回転させずに静止した時間が所定時間(例えば1秒)以上の画角である。端末装置30の操作履歴記録部41は静止した時間が上位3つの画角を記録する。1つだけでもよいし4つ以上でもよい。同様に、操作履歴記録部41はそれぞれの閲覧画角1〜3で閲覧者が拡大又は縮小したか否かを記録する。画像配信装置10はこのような操作履歴を注目点Pとする場合がある。更に、画像IDに画像クッキーが対応付けられていればリターゲッティング広告が可能になる。また、閲覧画角には操作履歴としてクリックの有無が記録される。したがって、クリックがある閲覧画角はクリック時画角となる。
Figure 2021052224
表4は、広告画像DB194に記憶されている情報を模式的に示す。広告画像DB194には、広告の対象となる全天球画像6又は3DCGに関する情報が登録されている。広告画像DB194には、広告主ID、画像ID、優先度、及び、対象属性が対応付けて登録されている。DSP20により広告主が決定されるので、この広告主が配信したい画像うち、閲覧者の属性と表4の対象属性の一致度又は優先度の少なくとも一方に基づいて配信する画像が決定される。なお、リターゲッティング広告の場合は、操作履歴DB192で画像クッキーに対応付けられた画像が配信される。
Figure 2021052224
表5は、クッキー対応DB193に記憶されている情報を模式的に示す。クッキー対応DB193には、DSPクッキーと画像クッキーが対応付けられている。DSPクッキーはDSP20から通知され、画像クッキーは端末装置30から通知される。両者が対応付けられることでDSPクッキーだけで画像配信装置10が閲覧者を判別できるようになる。
Figure 2021052224
表6は、パターンDB195に登録されている情報を模式的に示す。パターンDB195には全天球画像6又は3DCG画像の注目点Pを表示させる順番及び画角の組み合わせが登録されている。順番及び画角の組み合わせを表示パターンという。注目点Pは上記のように閲覧者が閲覧した閲覧画角であるので、表示パターンには閲覧者がよく閲覧する表示位置が含まれている。あるいは、注目点Pは画像を解析した結果により決定される。表6では4つの座標1〜4が注目点Pである。注目点Pの数は1つの全天球画像6又は3DCG画像に4つとは限らず3つ以下又は5つ以上でもよい。また、全天球画像6又は3DCG画像によって様々でよい。表示パターンは座標1〜4の表示順を有している。したがって、注目点Pが4つの場合、表示順は4の階乗個(=24)ある。また、各注目点Pの画角が例えば3段階に変更される場合、3の4乗の画角の組み合わせがある。したがって、画角に関して1つの表示順について81通りの組み合わせがある。最終的に1つの全天球画像又は3DCG画像について24×81の表示パターンがある。クリック回数はこの表示パターンごとに閲覧者がクリックした回数である。つまり、画像配信装置10は同じ全天球画像6又は3DCG画像を同じ表示パターンで全天球画像6又は3DCG画像を複数の端末装置30に表示させ、端末装置30がクリックした旨を記録する。こうすることで、クリック率の低い表示パターンによる配信を徐々に回避できる。なお、クリック回数は閲覧者の属性(性別、年代、家族構成等)ごとに記録することが好適である。これにより、閲覧者の属性に対しクリック回数が多い表示パターンで表示できる。
Figure 2021052224
表7は、配信履歴DB191に登録されている情報を模式的に示す。配信履歴DB191には画像クッキーに対応付けて配信された全天球画像6又は3DCG画像の画像IDと表示パターン、クリック有無、及び、クリック時注目点が登録されている。画像配信装置10が広告データを送信する際に端末装置30に画像クッキーが登録されている場合、画像配信装置10はこの画像クッキーを端末装置30から取得できる。画像配信装置10は同一の閲覧者に同じ全天球画像6又は3DCG画像の配信を避けたり、同じ全天球画像6又は3DCG画像を同じ表示パターンで配信することを避けたりすることができる。逆に、リターゲッティング配信することもできる。
クリック時注目点はクリックされた時に表示されていた注目点Pである。同じ画像が種々の閲覧者に配信されるので、クリックされた注目点Pを画像配信装置10が数えることで、注目点Pのクリック率を算出できる。画像配信装置10は広告データの配信時には表示パターンと共に各注目点Pのクリック率を配信することで、端末装置30はクリック率の高い注目点Pを静止画として表示できる。
(画像配信装置の機能について)
画像情報応答部11はDSP20から取得したDSPクッキー、広告主ID、リクエスト内容(主に表示枠ID)に対し広告機会IDを付与し、アクセス情報2と共にDSP20に返送する。広告機会IDにより端末装置30の表示枠7ごとに広告の配信機会を特定できる。
広告配信部12は、端末装置30から広告機会IDと共に広告データを要求されると配信する全天球画像6と表示パターンを決定する。まず、DSP20から取得した広告主IDに対応付けられた全天球画像6又は3DCG画像を広告画像DB194から決定する。好ましくは閲覧者の属性を考慮する。閲覧者の属性はDSP20から通知されてもよいし、画像配信装置10が画像クッキーに対応付けて蓄積したものでもよい。次に、広告配信部12はパターンDB195を参照して全天球画像6の表示パターンを決定する。例えば、最もクリック回数の多い表示パターンを決定する、又は、クリック回数が閾値以上の表示パターンから任意に決定する。表示パターン決定時も閲覧者の属性が考慮されることが好ましい。
操作履歴取得部14は、端末装置30から画像クッキー及び画像IDと共に操作履歴を取得し、操作履歴DB192に設定する。なお、注目点を決定するための操作履歴とクリック回数を更新するための操作履歴(クリックしたこと)の2種類の操作履歴がある。
端末装置30の操作履歴記録部41を画像配信装置10が有していてもよい。操作履歴記録部41は時系列的な操作内容を必要とするので、通信帯域などによっては画像配信装置10が取得することが困難になるおそれがある。これに対し、端末装置30の操作履歴記録部41は最終的な操作履歴のみを画像配信装置10に送信すればよいので通信負荷を低減できる。
注目点決定部13は、全天球画像6の注目点Pを決定する。各種の注目点Pの決定方法が考えられるが、例えば、操作履歴DB192を参照して閲覧画角ごとに、閲覧時間、拡大、縮小、クリックを重み付けしてスコアを算出し、スコアが高い閲覧画角から優先して注目点に決定する。注目点決定部13は決定した注目点Pを使った表示パターンをパターンDB195に登録する。あるいは、画像をいくつかの領域に区分して各領域の例えば4つを不作為に注目点としてもよい。領域の画像を所定の方法で評価し注目点を決定してもよい。
<端末装置の画像操作受付部の機能について>
図14は、画像表示部40の機能を詳細に説明する機能ブロック図の一例である。画像表示部40は、表示枠表示位置検知部61、表示形態制御部62、表示状態保存部63、同一画像検出部64、及び、画像再生部65を有している。これらは広告データに含まれるスクリプト(表示プログラム196)をCPU601が実行することで実現される。
表示枠表示位置検知部61は、Webページにおける表示枠7の位置を検知する。これにより表示枠7(すなわち画像データ)が画面(ディスプレイにおける表示領域)に表示されたかどうかを判断できる。Webページに表示枠7が表示されたか否かを判断する表示枠7の位置を検知ポイントという。
表示形態制御部62は、画像の単体表示形態と複数表示形態を切り替える。例えば、マウスオーバーなどのユーザ操作、又は複数表示形態での表示を開始してから一定時間の経過などの定期的なタイミングで切り替えを行う。表示枠7が画面内に表示されたと表示枠表示位置検知部61が検知してから一定時間が経過すると表示形態制御部62が複数表示形態から単体表示形態に切り替える。マウスオーバーした場合は一定時間の経過前に単体表示形態に切り替える。単体表示形態になってから一定時間が経過すると表示形態制御部62は複数表示形態に切り替える。何らかの操作で一定時間の経過前に複数表示形態に戻してよい。表示形態制御部62は、単体表示形態から複数表示形態に戻すと、複数表示形態のまま、画面に検知ポイントが入った時に表示した複数の画像とは異なる複数の画像に切り替える。
同一画像検出部64は、広告データに含まれる複数の画像のそれぞれについて、表示状態記憶部69を参照して、過去に端末装置30が同じ画像を表示しているかどうかを検出する。表示状態記憶部69については表8にて説明する。同一画像検出部64は、検出された同一の画像の画像IDを画像再生部65に通知する。端末装置30が同じ画像を表示するとは、同じWebブラウザ(つまり同じ端末装置で同じWebブラウザを使用する)が同じ画像を表示すること、又は、Webブラウザに閲覧者がログインする場合は閲覧者が同じことをいう(異なる端末装置30でも閲覧者が同じなら過去に同じ画像を表示したと判断される)。
画像再生部65は、表示枠表示位置検知部61が表示枠7の検知ポイントが画面315に入ったと判断すると、画像の再生を開始する(動きなどの表示態様を変化させる)。画像の再生は、複数表示形態から開始してもよいし、単体表示形態から開始してもよい。したがって、単体表示形態から開始する場合、表示枠表示位置検知部61が表示枠7の検知ポイントが画面315に入ったと判断しても、画像は再生されない。本実施形態では、説明の便宜上、表示枠7の検知ポイントが画面315に入ったと判断すると(複数表示状態になっている)、画像再生部65が画像の再生を開始するものとする。
また、画像再生部65は、同一の画像の画像IDを通知された場合、表示状態記憶部69から画像IDに対応づけられている画像の表示状態を取得して、この表示状態からの再生を再開する。一方、同一の画像の画像IDを通知されない場合は、表示パターンの最初から再生する。
表示状態保存部63は、表示形態制御部62が表示枠7で表示する画像が別の画像に切り替えるという通知を受けた場合、現在の表示状態を画像再生部65から取得して、表示状態記憶部69に保存する。こうすることで、次回、同じ画像が広告データに含まれる場合、保存しておいた表示状態から画像再生部65が画像の再生を再開できる。なお、表示枠7で表示される画像を別の画像に切り替えるタイミングは、表示形態制御部62が切り替える前の複数の画像の表示を終了するタイミングということもできる。また、表示形態制御部62が単体表示形態から複数表示形態に切り替えるタイミングで、表示状態保存部63がタイミングの表示状態を保存してもよい。つまり、閲覧者がそれ以上は画像を容易に見られなくなるタイミングの表示状態を保存すればよい。
Figure 2021052224
表8は表示状態記憶部69に記憶されている表示状態に関する情報を示す。表示状態記憶部69は、再生の全体のうちどの時点を再生していたかを示す情報である。例えば、画像ごとに表示パターンのどこまでを端末装置30が表示したかの情報である。このため画像ID、表示パターン、最後の表示位置、及び、操作による表示位置の項目を有している。例えば表示パターンが座標1→座標2→座標3→座標4を移動するとした場合、どの座標間のどの表示位置を表示したかを記憶している。1つの表示パターンが同じ座標を通る場合もあるので、座標のみでは最後の表示位置を特定できない。このため、2点間のどこまで表示したかを記憶している。
なお、表示状態記憶部69を実現する方法としてはWebブラウザが管理するクッキーを利用できる。クッキーはこのクッキーで設定されているドメインでのみ有効なので、画像配信装置10がドメインを適切に設定したクッキーをWebブラウザに書き込むことで、画像配信装置10のみが表示状態記憶部69にアクセスできるようになる。
閲覧者が操作により任意の表示位置を表示させていた場合に画像の表示が終了した場合(次の複数の画像に切り替わった場合)であって、端末装置30が同じ画像を再度、表示する場合は、画像の表示が終了した時に表示していた表示位置を端末装置30が表示するとよい。したがって、このような場合は、表示パターン中の表示位置でなく、表示状態保存部63が操作による表示位置を保存する。最後の表示位置と操作による表示位置はどちらかが保存される。
<表示パターンについて>
図15を用いて、表示パターンについて補足する。図15は、表示パターンの一例を示す図である。図15では4つの注目点P1〜P4が図示する矢印の順に連続的に移動する表示パターンである。各注目点の画角についても予め決まっているものとする。
画像再生部65は表示パターンに基づいて注目点P1〜P4を連続的に移動させながら画像の一部を表示枠7に表示する。こうすることで、全天球画像6のように広角な画像が静止画であっても、動画のように表示できる。
例えば、注目点P3からP4への移動中に、表示枠7に表示される全天球画像6が別の画像に切り替わった場合、表示状態保存部63は注目点P3とP4の座標と、切り替わった時の座標(表示位置)を表示状態記憶部69に保存する。なお、座標は緯度θ(0〜180度)と経度φ(0〜360度)で特定できる。
3DCG画像の場合も視点を変えて動画のように表示することができる。3DCGの場合は、端末装置30は注目点を三次元の原点に固定して仮想カメラ301の撮像素子の中心を表示状態として記憶する。
<検知ポイントについて>
次に、図16を用いて検知ポイントについて説明する。図16は、検知ポイントの一例とその座標の算出例を示す図である。図16(a)では表示枠7の一部が画面315に表示されている。画面315はWebページ全体のうち実際にディスプレイ616に表示されている領域である。説明のため、画面315の左上コーナーを原点(0,0)とし、表示枠7の左下コーナーの座標を(A,B)で表す。なお、原点はWebページの画面315の左上端部であるが、本実施形態では、簡単のため、ディスプレイ616の原点と同じ意味とする(実際にはバッテリ残量などのステータス欄がある)。また、2つのアプリを同時に2画面表示できる端末装置30では、Webページが表示される画面315の左上端部がディスプレイの原点と一致しない場合がある。
図16(b)は表示枠7のサイズを説明する図である。表示枠7の幅をW,高さをHとする。表示プログラム196はスクリプトの機能により表示枠7を指定して原点に対する座標(X,Y)をブラウザソフトから取得する機能を有している。つまり、Webページ310が表示される画面315に対する表示枠7の相対位置を取得できる。例えば、Yの値は表示枠7の左上コーナーが画面315に入るまではマイナスになる。また、表示枠7の幅W,高さHもブラウザソフトから取得できる。
表示枠表示位置検知部61はリアルタイムに表示枠7の座標(X,Y)を把握でき、表示枠7の幅W,高さHが分かっているので、表示枠7の左下コーナーの座標(A,B)を算出できる。
A=X
B=Y+H
また、説明の便宜上、検知ポイント320を表示枠7の中央としその座標を(C,D)とする。C,Dも同様に算出できる。
C=X+W/2
D=Y+H/2
このように表示枠表示位置検知部61は検知ポイント320の座標を算出しながら、高さ方向にどの位、表示枠7が表示されたかを示すDの値が正値になったら、表示枠7が画面315に表示されたことを検知できる。なお、表示枠7のどこに検知ポイント320を設定するかは任意である。
また、Webページが端末装置30に表示された直後から表示枠7が画面315に含まれている場合もある。
<画像の構造について>
続いて、図17を用いて、表示枠7に表示される画像の構造を説明する。図17は、表示枠7に表示される画像の階層構造を説明する図である。本実施形態では、画像表示部40が全天球画像を背景として商品の画像を手前に表示する。
図7〜図9で説明したように、全天球画像は正距円筒射影画像として提供されているため、画像表示部40はこれを球体に貼り付け全天球画像に変換する。全天球画像は球体であるためそのままでは平面なディスプレイに表示できないので、画像表示部40は全天球画像を全天球画像用のレイヤL2に透視投影変換する。こうすることで、閲覧者は全天球画像を回転させ表示態様を変更できる。あるいは、自動で表示態様が変わって動画のように見える。
一方、広告の作成者は全天球画像のレイヤL2の上に前景の透明なレイヤL1を用意し、画像表示部40は常に表示させておきたい商品画像やロゴをレイヤL1に配置する。つまり、商品画像とロゴ以外は透明であるため全天球画像のレイヤL2が閲覧者に見える。前景のレイヤL1は固定である。
また、全天球画像にも透過部分を設けることが可能であるため、全天球画像の後ろに透明用背景画像のレイヤL3を設ける。透明用背景画像のレイヤL3は固定である。
画像表示部40は、下から
a. 透明用背景画像のレイヤL3
b. 所定領域Tを透視投影変換した全天球画像のレイヤL2
c. 前景のレイヤL1
を重ねて表示枠7の画像を生成する。
なお、図17の画像の生成方法は一例に過ぎず、全天球画像のみを表示してもよい。
<動作手順>
図18は、閲覧システム100が広告として表示される全天球画像6又は3DCG画像を配信する手順を説明するシーケンス図の一例である。
S1:まず、閲覧者はパートナーサイトWebサーバ60と接続するように端末装置30を操作する。端末装置30の操作受付部34は操作を受け付け、Webページ取得部31がWebページを取得する。
S2:端末装置30のWebページ解析部32はWebページを解析しHTML、CSS,スクリプトを抽出し、Webページ表示部33がHTMLとCSS等に基づいてWebページを表示する。
S3:端末装置30の表示枠検出部36は表示枠7に対応付けられた広告タグ(スクリプト)を実行することで広告リクエストをSSP50に送信する。広告リクエストには、例えばSSPクッキー、パートナーサイトWebサーバ60のドメイン、表示枠ID、表示枠サイズ、広告フォーマット、ブラウザ種類、OS種類等が含まれる。
S4:SSP50の広告要求取得部52は広告リクエストを取得し、広告リクエスト部51が広告リクエストを受け付ける。広告リクエスト部51はSSPクッキーを検出してDSP20に対し広告リクエストを通知して表示枠7を販売する。
S5:DSP20のリクエスト受付部21は広告リクエストを入札判断部22に送出する。DSP20の入札判断部22はクッキー情報DB291を参照してSSPクッキーからDSPクッキーを特定する。
S6:入札判断部22はDSPクッキーから属性を判断する。クッキー情報DB291の訪問ドメインを参照してもよいし、適宜、DSPクッキーで特定される閲覧者の属性情報を参照してもよい。
S7:入札判断部22は配信設定DB292を参照して広角画像又は3DCG画像の提供元に対し設定されている好ましい対象者の属性又は好ましくない対象者の属性に基づいて、この閲覧者に広角画像を送信するか否かを決定する。ここでは少なくとも1つの広告主について配信すると決定したものとする。
S8:入札判断部22は広告主の予算や属性の一致度等に応じて入札金額を決定する。
S9:DSP20の入札部23はSSP50に入札する。SSP50の落札部54は複数のDSP20からの入札に対し原則的に最も高い入札金額を申し入れたDSP20を落札者に決定する。
S10:ここでは図示するDSP20が落札したものとする。SSP50は落札IDをDSP20に通知する。
S11:SSP50のアクセス情報送信部53は落札IDと共にアクセス情報1を端末装置30に送信する。
S12:端末装置30の広告要求部38はアクセス情報1を実行することで落札IDと共に広告要求をDSP20に送信する。
S13:DSP20の広告要求受付部24は落札IDにより広告リクエストを特定する。画像依頼部25は広告主ID、DSPクッキー、及び、広告リクエストと共に画像配信装置10に画像を要求する。
S14:画像配信装置10の画像情報応答部11は画像要求を受信すると広告リクエストを特定するための広告機会IDを生成する。
S15:画像情報応答部11は広告機会IDと対応付けられたアクセス情報2をDSP20に送信する。
S16:DSP20の画像依頼部25はアクセス情報2を受信して、広告要求受付部24が端末装置30に送信する。
S17:端末装置30の画像取得部39はアクセス情報2に含まれる画像配信装置10のURLに基づいて広告要求(広告機会ID)を送信する。端末装置30が画像クッキーを保持している場合は画像クッキーを送信することができる。
S18:画像配信装置10の広告配信部12は広告機会IDにより画像要求を特定する。本実施形態では、表示枠7が複数の画像を表示するものであったとする。
S19:広告配信部12はDSPクッキーから属性を判断したり、画像クッキーから属性を判断したりする。
S20:広告配信部12は広告主IDと属性に基づき配信する画像を特定する。表示枠7に複数の画像を表示するため、広告配信部12はN個の画像を特定する。このNは表示枠7(広告リクエスト)によって決まっている。広告配信部12は広告画像DB194を参照し画像に対し設定されている配信の対象者の属性又は優先度に基づいて送信する画像を決定する。配信する画像には以下の組み合わせがある。
(i) N個の全天球画像(又は3DCG画像)
(ii) 1つの全天球画像(又は3DCG画像)+N個の商品画像
(iii) N個の全天球画像(又は3DCG画像)+N個の商品画像
(i)は全天球画像又は3DCG画像のみで広告を構成する場合であり、全天球画像又は3DCG画像が広告の場合である。(ii)は背景とする全天球画像又は3DCG画像がN個の商品画像に共通である場合である。(iii)は背景とする全天球画像又は3DCG画像が商品画像ごと異なる場合である。
(i)〜(iii)のいずれの場合も、画像は表示枠7に表示される画像の数だけ決定される。例えば、表示枠7が3つの画像を表示できる場合、3つの画像が決定される。あるいは、表示枠7が一度に表示できる画像の数以上の画像を広告配信部12が決定してもよい。この場合、端末装置30は時間的に表示する画像を切り替える。
なお、表示パターンはクリック回数が閾値より高いものであるが、全天球画像6又は3DCG画像の配信数が少ない間は不作為に選択する。
S21:広告配信部12はN個の全天球画像6又は3DCG画像、各画像のサイズ、表示パターン(各注目点のクリック率を含む)、画像ID、画像クッキー、及び、表示枠IDを含む広告データを端末装置30に送信する。全天球画像6又は3DCG画像には広告主Webサーバ70のURLが対応付けられている。
S22:端末装置30の画像取得部39は広告データを取得し、画像表示部40が表示枠7に全天球画像6又は3DCG画像を表示する。表示形態制御部62は画像の表示直後、複数表示形態で表示する。
S23:表示形態制御部62は、一定時間ごと又は閲覧者のマウスオーバーに応じて、複数表示形態から単体表示形態に切り替える。このため、画像表示部40は表示枠7に表示している全天球画像6又は3DCG画像を1つずつ又はまとめて画像配信装置10に要求する。要求先(URL)は広告データと共に端末装置30に送信されている。表示枠7にN個の画像を表示する場合と1つだけ表示する場合で、アスペクト比が異なるなど、適切な画像が異なるためである。あるいは、ステップS21で画像配信装置10から送信されている画像を拡大して表示枠7に表示してもよい。この場合、通信負荷や表示までの時間を低減できる。
また、画像配信装置10から画像を端末装置30に送信してもよい。この場合、画像配信装置10が画像を更新するタイミングを検出して新たに決定した画像を端末装置に送信する。
閲覧者が表示枠7を押下(クリック又はタップ)すると操作受付部34が受け付け、広告主Webサーバ70のURLに基づいてWebページ取得部31が広告主Webサーバ70と通信を開始する。
<同じ全天球画像6又は3DCG画像を表示する場合について>
配信履歴DB191に画像クッキーが登録されている閲覧者は全天球画像6又は3DCG画像を何らかの表示パターンで閲覧したことがある。この閲覧者がパートナーサイトWebサーバ60の別のWebページを閲覧する場合がある。この場合、画像配信装置10は同じ全天球画像6又は3DCG画像を閲覧者に提供することでクリック率を向上させることが可能になる。このような広告をリターゲッティング広告という。
図19は画像配信装置10の広告配信部12が同じ全天球画像6又は3DCG画像を同じ表示パターンで配信する手順を示すフローチャート図の一例である。この処理は、図18のステップS20にて実行される。
まず、広告配信部12は画像クッキーと共に広告データの要求を端末装置30から取得する(S101)。過去に、全天球画像6又は3DCG画像の配信を受けている端末装置30の場合、画像クッキーを記憶しているので、画像配信装置10は同じWebブラウザ又は閲覧者を判別できる。
広告配信部12は同じWebブラウザ又は閲覧者の配信履歴があるか否かを、配信履歴DB191を参照して判断する(S102)。すなわち、配信履歴DB191に画像クッキーが登録されており、画像IDと配信済み表示パターンが登録されているか否かを判断する。
ステップS102の判断がNoの場合、広告配信部12は図18で説明したように、閲覧者の属性等から配信する全天球画像6又は3DCG画像を決定する(S103)。
ステップS102の判断がYesの場合、広告配信部12は配信履歴DB191に記憶されている同じ全天球画像6又は3DCG画像を同じ配信済み表示パターンで配信すると決定する(S104)。なお、同じ閲覧者に複数の全天球画像6又は3DCG画像の配信履歴がある場合、クリックされていない全天球画像6又は3DCG画像を配信してもよいし、最も配信日時が新しい全天球画像6又は3DCG画像を配信してもよい。
このように、端末装置30には同じ全天球画像6又は3DCG画像が同じ表示パターンで配信される場合がある。なお、図19ではリターゲッティング広告で同じ全天球画像6又は3DCG画像が同じ表示パターンで配信される場合を説明したが、閲覧者の属性に基づいて同じ全天球画像6又は3DCG画像が同じ表示パターンで配信される場合もある。
あるいは、同じWebページを継続して表示中に、表示形態制御部62が複数の画像をセットで切り替えることを繰り返すが、切り替えが一巡することで同じ画像が表示される場合がある。
<端末装置の画像の表示方法>
図20は、端末装置30が全天球画像6又は3DCG画像を表示する場合の処理を説明するフローチャート図の一例である。図20の処理は図18のステップS22で実行される。
まず、同一画像検出部64は過去と同じ全天球画像6又は3DCG画像が同じ表示パターンで配信されたか否かを判断する(S201)。すなわち、表示状態記憶部69を参照して広告データに含まれる画像IDと表示パターンがすでに登録されているか否かを判断する。
なお、同じWebページを継続して表示中に、切り替えが一巡することで同じ画像が表示される場合は、画像配信装置10から再度、同じ画像が配信される場合もあるし、端末装置30が過去に表示した画像を記憶しておいて読み出す場合もある。
過去と同じ全天球画像6又は3DCG画像が配信されていない場合(S201のNo)、画像再生部65は検知ポイントが画面に入ったタイミングで、全天球画像6又は3DCG画像を最初から再生する(S202)。すなわち、表示パターンが注目点P1→P2→P3→P4の場合、注目点P1から再生する。
過去と同じ全天球画像6又は3DCG画像が配信された場合(S201のYes)、画像再生部65は検知ポイントが画面に入ったタイミングで、最後の表示位置から再生を再開するか、又は、操作による表示位置を表示する(S203)。すなわち、動きのある全天球画像6又は3DCG画像の表示中に表示が終了した場合は、表示状態記憶部69に保存されている2つの注目点P3、P4とその間の表示位置(座標)から再生を再開する。閲覧者が操作して任意の表示位置を表示中に表示が終了した場合は、表示状態記憶部69に保存されている操作による表示位置(座標)を表示する。この場合は静止画として表示される。
したがって、閲覧者は広告の全体を閲覧でき、広告を提供する側としては広告として見せたい部分を閲覧者に見せることができ、広告の効果を発揮できる。また、閲覧者が任意の表示位置で閲覧していた場合は、その表示位置が再度、表示されるので、閲覧者の操作性を低下しにくくできる。
なお、複数表示形態から単体表示形態に切り替わった場合に、画像再生部65が最後の表示位置から再生を再開するか、又は、操作による表示位置を表示する場合は、ステップ201のYes及びNoの次に、複数表示形態から単体表示形態に切り替わったか否かを判断すればよい。
全天球画像6又は3DCG画像の再生中、閲覧者は全天球画像6又は3DCG画像の表示態様を変える操作が可能なので、画像操作受付部43は全天球画像6又は3DCG画像の表示態様を変える操作を受け付けたか否かを判断する(S204)。例えば、全天球画像を回転させたり、3DCG画像の視点を変更したりできる。
全天球画像6又は3DCG画像の表示態様を変える操作を受け付けた場合(S204のYes)、画像再生部65は静止画に切り替えて、閲覧者の操作に応じた表示位置に変更する(S205)。静止画に切り替えるのは、閲覧者がある表示位置を見たいと考えられるためである。閲覧者の操作が終了してから一定時間が経過した場合は、全天球画像6又は3DCG画像の再生を再開してよい。
次に、表示状態保存部63は、表示形態制御部62が全天球画像6又は3DCG画像を別の画像に切り替えるか否かを判断する(S206)。すなわち、全天球画像6又は3DCG画像の表示を終了するか否かを判断する。
ステップS206の判断がYesの場合、表示状態保存部63は画像ID,表示パターン、及び、最後の表示位置(又は操作による表示位置)を表示状態記憶部69に保存する(S207)。なお、同じ画像IDと表示パターンがすでに保存されている場合、表示状態記憶部69は最後の表示位置を上書きする。同じ画像IDと表示パターンについては最後の表示位置は1つであることが好ましいためである。
また、表示状態保存部63は、全天球画像6又は3DCG画像の切り替わり時に表示していた表示位置を保存するのでなく、全天球画像6又は3DCG画像の切り替わり時に表示していた表示位置の少し前を保存してもよい。これにより、再生の再開時に、閲覧者は一度見た再生部分を見ることができるので、続きが再生されていることを思い出し広告の効果を増しやすくなる。また、表示状態保存部63は、全天球画像6又は3DCG画像の切り替わり時に表示していた表示位置の少し後を保存してもよい。
<表示例>
図21は、端末装置30が最後の表示位置から再生する表示例を示す図である。図21の画像は賃貸物件の室内が撮像された全天球画像6である。画像323aは図21(a)から図21(b)に表示位置が変わり、表示が終了した。画像323bは図21(c)から図21(d)に表示位置が変わり、表示が終了した。画像323cは図21(e)から図21(f)に表示位置が変わり、表示が終了した。したがって、図21(b)(d)(f)の画像323a〜323cの表示位置が表示状態記憶部69に保存されている。
端末装置30に同じ画像323a〜323cが表示された場合、端末装置は図21(b)(d)(f)の表示位置から再生を再開する。図21(g)は最後の表示位置から再生が再開された複数表示状態の3つの画像323a〜323cを示す。図21(g)には図21(b)(d)(f)の表示位置の3つの画像323a〜323cが表示されている。
こうすることで、閲覧者は前回の続きから全天球画像を見ることができる。広告を配信する側は広告の全体を表示しやすくなる。
<まとめ>
したがって、本実施形態の閲覧システムは、広告の画像が再生中で切り替わった場合にも、画像の動きを前回の続きから表示することにより、画像の全体を閲覧者に全て見せることができ、広告の効果を十分に発揮できる。
また、閲覧者が画像の表示態様を操作で変更する場合については、広告の画像を操作中に切り替わった場合にも、次回、端末装置30が同じ画像を表示する場合、画像の動きを前回の続きから表示することにより、閲覧者は同じ画像について同じ表示態様に操作する必要がなくなり、操作性が低下することを抑制できる。
なお、本実施形態では、複数表示形態と単体表示形態を切り替える広告データについて説明したが、単体表示形態のみの広告についても適用できる。この場合、画像の表示が終了となるのは、閲覧者が画像の再生中にWebページをスクロールした場合や別のWebページを表示した場合、又は、任意の表示位置を表示したままWebページをスクロールした場合や別のWebページを表示した場合である。表示形態制御部62は検知ポイントに基づいて表示枠7が画面に入らなくなったことを検出でき、また、端末装置30が別のWebページに遷移したことを閲覧者の操作により検出できる。したがって、次回、同じ画像を端末装置30が表示する場合、端末装置30は最後の表示位置から再生を再開し、操作による表示位置を表示できる。
また、単体表示形態のみの広告の場合に、スクロール等で表示が終了するのでなく、一定時間の経過により画像が切り替わってもよい。
また、本実施形態では表示位置を変えることで表示態様を変えるので、表示位置が記録された。しかし、再生時刻が同じなら表示位置も同じため(表示パターンも同じである場合)、端末装置30は表示位置でなく再生時刻を記録してもよい。また、動画の場合、端末装置30は再生時刻を記録すればよい。動画の場合、表示パターンは不要になる。
本実施例では、端末装置30が表示位置でなく、現在時刻と全天球画像6又は3DCG画像の再生時間に基づいて決定した表示位置から再生する表示方法を説明する。本実施例では、端末装置30は前回表示した続きから再生できないが、全天球画像6又は3DCG画像の始めの部分だけを再生してしまうことを避けることが出来る。
なお、本実施例では、操作による表示位置の変更は禁止されてよい。本実施例では、前回表示した続きから表示できるとは限らないため、閲覧者が表示位置を操作すると更に、広告の全体を再生できなくなるおそれがあるためである。ただし、操作による表示位置の変更を可能にしてもよい。この場合、実施例1と同様に、過去と同じ全天球画像6又は3DCG画像が同じ表示パターンで配信された場合、端末装置30は操作による表示位置を表示する。
<端末装置の画像操作受付部の機能について>
図22は、画像表示部40の機能を詳細に説明する機能ブロック図の一例である。図22の説明では、図14において同一の符号を付した構成要素は同様の機能を果たすので、主に本実施例の主要な構成要素についてのみ説明する場合がある。
本実施例の画像表示部40は、表示状態保存部63と表示状態記憶部69を有していない。本実施例では現在時刻と再生時間に基づいて、どの表示位置から表示するかを決定するためである。このため、再生開始時刻決定部66を有している。例えば再生時間が15秒(全天球画像6又は3DCG画像の動きが一巡する)の場合、再生開始時刻決定部66は現在時刻を15秒で割り、余りの時刻を、再生を開始する表示位置とする。
現在時刻が13時04分35秒の場合、13時04分は無視してよいので、
35÷15=2…5
である。余りが5秒なので、画像再生部65は最初から5秒経過時の表示位置から再生を再開する。
<再生時間について>
図23は表示パターンの再生時間を説明する図である。図23では時間と注目点P1〜P4の対応が示されている。表示パターンにはこのような情報が含まれている。この例では、表示位置が等速で各注目点P1〜P4に移動し、各注目点P1〜P4で一定時間滞留することが示されている。画像再生部65は、過去に同じ全天球画像6又は3DCG画像が同じ表示パターンで配信された場合は、上記の余りの時刻を再開位置とする。過去に同じ全天球画像6又は3DCG画像が同じ表示パターンで配信されていない場合は、表示パターンの最初から再生する。
<端末装置の画像の表示方法>
図24は、端末装置30が全天球画像6又は3DCG画像を表示する場合の処理を説明するフローチャート図の一例である。図24の処理は図18のステップS22で実行される。また、図24の説明では主に図20との相違を説明する。
ステップS201は図20と同様でよい。過去と同じ全天球画像6又は3DCG画像が配信された場合(S201のYes)、再生開始時刻決定部66は現在時刻と再生時間から余りを算出する(S201−2)。現在時刻はRTC(Real Time Clock)などから取得される。
そして、画像再生部65は検知ポイントが画面に入ったタイミングで、余りの時刻から再生を再開する(S203−2)。
したがって、閲覧者は広告の全体を閲覧できるとは限らないが、広告を提供する側としては閲覧者が広告の最初だけを見ることを抑制できる。
以降の処理は図20と同様であるが、全天球画像6又は3DCG画像の表示が終了する場合(S206のYes)、記録の必要がないため表示状態保存部63は何も記録しない。
なお、本実施例では現在時刻を決定したが、端末装置30は単に不作為(ランダム)に再生を開始する時刻を決定してもよい。例えば、再生時間が15秒の場合、再生開始時刻決定部66は再生時間を例えば5等分して5点の再生を開始する時刻(0,3,6,9,12秒)を決定する。そして、0,3,6,9,12秒から不作為に時刻を決定する。
<まとめ>
本実施例によれば、閲覧者は広告の全体を閲覧できるとは限らないが、広告を提供する側としては閲覧者が広告の最初だけを見ることを抑制でき、広告の効果を発揮しやすくなる。
<広告データの配信例>
実施例1,2では第三者配信という仕組みで広告が配信されたが、広告は最終的に端末装置30が表示するWebページに表示されればよい。図25は広告データが配信されるいくつかの形態を示す。
図25(a)ではパートナーサイトWebサーバ60が配信するWebページに広告データが含まれる状態でWebページが送信されている。この場合、広告主はパートナーサイトWebサーバ60に予め画像データを入稿している。
図25(b)では広告配信サーバ80が広告データを配信している。パートナーサイトWebサーバ60が広告を載せたいWebページを広告配信サーバ80に登録する。これにより、広告配信サーバ80はアドタグを出力するので、パートナーサイトWebサーバ60は広告を載せたいWebページにアドタグを貼り付ける。また、広告主は広告データを広告配信サーバ80に入稿しておく。
閲覧者がパートナーサイトWebサーバ60にアクセスをすると、アドタグにより広告配信サーバ80を呼び出す。広告配信サーバ80は各広告主から入稿されたどの広告を配信するか判断し、広告データを端末装置30に送信する。
図25(c)は本実施形態で説明した態様における広告データの配信例である。本実施形態で説明したように、画像配信装置10が広告データを配信してもよいし、DSP20が配信してもよい。広告主は広告データをDSP20に入稿しておけばよい。また、図25(c)の構成では、DSP20又は画像配信装置10が広告配信サーバ80となる。
また、画像の好適例として表示枠7に表示される画像を説明したが、Webページに表示され閲覧者の操作で変化する画像データであれば広告に限られず本実施形態を好適に適用できる。
<その他の適用例>
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、本実施形態では、表示枠7に全天球画像や3DCG画像が表示される例を説明したが、全天球画像は広角な画像であればよい。すなわち、表示枠7には入りきらない画角を有し、閲覧者の操作で見られる範囲が変わる画像データであればよい。
また、全天球画像を表示する端末装置30のアプリケーションはブラウザソフトに限られず、任意のアプリケーションソフトウェアが画面に全天球画像や3DCG画像を表示する際にも本実施形態を適用できる。
本実施形態では端末装置30がDSP20にアクセスし、次に、画像配信装置10にアクセスして広告データを取得している。しかし、DSP20が画像配信装置10から直接、広告データを取得して端末装置30に送信してもよい。端末装置30はDSP20にアクセスするだけで広告データを取得できるため、広告が表示されるまでの時間を短縮できる。また、DSP20と画像配信装置10が一体に構成されており、DSP20が広告データ(全天球画像)を端末装置30に配信してもよい。
また、本実施形態で説明されたSSP50,DSP20及び画像配信装置10が連携する広告の配信方法は一例に過ぎず、端末装置30が広告を表示するまでのプロセスを制限する意図はない。例えば、単純なプロセスとして、パートナーサイトWebサーバ60が広告主からの広告データを預かっておき、端末装置30に配信してもよい。この場合、SSP50、DSP20及び画像配信装置10はなくてよい。
また、全天球画像は2つの画像が張り合わされる方法で作成される場合に限られず、例えば、撮像方向を少しずつ移動しながら撮像した画像データの重複部分を重ね合わせて作成してもよい。すなわち、全天球画像の作成方法は制限されない。
また、以上の実施例で示した図13、図14などの構成例は、閲覧システム100の処理の理解を容易にするために、主な機能に応じて分割したものである。しかし、各処理単位の分割の仕方や名称によって本願発明が制限されることはない。閲覧システム100は、処理内容に応じて更に多くの処理単位に分割することもできる。また、1つの処理単位が更に多くの処理を含むように分割することもできる。
7 広告枠
10 画像配信装置
20 DSP
30 端末装置
40 広告表示部
50 SSP
60 パートナーサイトWebサーバ
70 広告主Webサーバ
100 閲覧システム
特開2019−036807号公報

Claims (9)

  1. 1つ以上の情報処理装置からネットワークを介して受信した画面情報に基づいて画面を表示する情報処理装置を、
    前記画面に表示される画像を取得する画像取得部と、
    表示パターンに基づいて表示態様を変化させながら前記画像を再生する画像再生部と、
    前記画像再生部が再生した前記画像の表示状態を保存する表示状態保存部、として機能させ、
    前記表示状態保存部が保存した前記画像を同じ表示パターンで再度、表示する場合、前記表示状態保存部が保存しておいた前記表示状態から、前記画像再生部が前記画像の再生を再開することを特徴とするプログラム。
  2. 前記表示状態保存部は、前記画像が別の画像に切り替わるか、又は、前記画像の表示が終了した時の前記画像の表示状態を保存することを特徴とする請求項1に記載のプログラム。
  3. 前記情報処理装置を、前記画像の表示態様の変更を受け付ける画像操作受付部として機能させ、
    前記表示状態保存部は、前記画像が別の画像に切り替わるか又は前記画像の表示が終了した時に前記画像操作受付部が受け付けていた前記画像の表示状態を保存し、
    前記表示状態保存部が保存した前記画像を同じ表示パターンで再度、表示する場合、前記表示状態保存部が保存しておいた前記表示状態で前記画像再生部が前記画像を表示することを特徴とする請求項2に記載のプログラム。
  4. 前記画像は前記画面に配置されている表示枠に表示され、前記表示枠よりも広角な画角を有し、
    前記表示状態保存部は、前記画像再生部が再生した前記画像の表示位置を保存し、
    前記画像再生部は、前記表示状態保存部が保存した前記画像を同じ表示パターンで表示位置を切り替えながら、再度、表示する場合、前記表示状態保存部が保存しておいた前記表示位置から前記画像の再生を再開することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のプログラム。
  5. 前記画像取得部は複数の画像を取得し、
    複数の前記画像を前記画面に配置されている1つの表示枠に表示する複数表示形態と1つのみの前記画像を表示する単体表示形態とを切り替え、単体表示形態が終了すると、前記画像取得部が取得した異なる複数の画像を複数表示形態で表示する表示形態制御部として機能させ、
    前記表示状態保存部は、前記表示形態制御部が異なる複数の画像を複数表示形態で表示する場合に、単体表示形態で表示されていた前記画像の表示状態を保存することを特徴とする請求項4に記載のプログラム。
  6. 1つ以上の情報処理装置からネットワークを介して受信した画面情報に基づいて画面を表示する情報処理装置を、
    前記画面に表示される画像を表示パターンと共に取得する画像取得部と、
    表示パターンの再生時間に基づいて再生を開始する時刻を決定する再生開始時刻決定部と、
    前記再生開始時刻決定部が決定した再生を開始する時刻から前記表示パターンに基づいて表示態様を変化させながら前記画像を再生する画像再生部、
    として機能させるためのプログラム。
  7. 前記再生開始時刻決定部は、現在時刻を表示パターンの再生時間で割った余りを、再生を開始する時刻に決定することを特徴とする請求項6に記載のプログラム。
  8. 1つ以上の情報処理装置からネットワークを介して受信した画面情報に基づいて画面を表示する情報処理装置であって、
    前記画面に表示される画像を取得する画像取得部と、
    表示パターンに基づいて表示態様を変化させながら前記画像を再生する画像再生部と、
    前記画像再生部が再生した前記画像の表示状態を保存する表示状態保存部と、を有し、
    前記表示状態保存部が保存した前記画像を同じ表示パターンで再度、表示する場合、前記表示状態保存部が保存しておいた前記表示状態から、前記画像再生部が前記画像の再生を再開することを特徴とする情報処理装置。
  9. 1つ以上の情報処理装置からネットワークを介して受信した画面情報に基づいて画面を表示する情報処理装置が行う表示方法であって、
    画像取得部が、前記画面に表示される画像を取得するステップと、
    画像再生部が、表示パターンに基づいて表示態様を変化させながら前記画像を再生するステップと、
    表示状態保存部が、前記画像再生部が再生した前記画像の表示状態を保存するステップと、
    前記表示状態保存部が保存した前記画像を同じ表示パターンで再度、表示する場合、前記表示状態保存部が保存しておいた前記表示状態から、前記画像再生部が前記画像の再生を再開するステップと、を有することを特徴とする表示方法。
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