JP2021039203A - 画像処理装置および画像処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】投影面上で重なり合う画像の数に依らず、マーカーを検出し易く且つ視認し難くすることができる技術を提供する。【解決手段】本発明の画像処理装置は、投影装置が投影面に投影する対象画像のうち、マーカーを描画する位置の、輝度および色相のうち少なくとも一方を示す画像パラメータを、前記マーカーの画像パラメータに変換して、前記対象画像に前記マーカーを描画する処理手段を有し、前記処理手段は、前記投影面上で前記対象画像に他の投影装置が投影する画像が重ねられる場合に、そうでない場合よりも、前記マーカーの画像パラメータと前記マーカーの画像パラメータに変換される前の前記対象画像の画像パラメータとの間の変化量を大きくすることを特徴とする。【選択図】図7

Description

本発明は、画像処理装置および画像処理方法に関する。
近年、液晶プロジェクタなどの投影型表示装置は、プレゼンテーションや会議などの業務用途からホームシアターなどの家庭用途にまで幅広く普及している。ところで、プロジェクタの内部温度の変化によってプロジェクタの光学部品や筐体に歪みが生じた場合などにおいて、投影面(スクリーン)のうち、プロジェクタによって画像が投影される領域(投影領域)に、意図せぬ変化が生じることがある。そして、このような投影領域の意図せぬ変化により、プロジェクタによって投影された画像が投影面上の所望の位置(所望の領域)からずれてしまう。若しくは、複数台のプロジェクタからそれぞれ投影された複数の画像で1つの合成画像を構成する場合に、複数の画像の間のずれが生じて合成画像の鮮鋭感が低下してしまう。
そこで、投影領域を調整するためのマーカーを画像に描画して投影する技術が提案されている。特許文献1では、複数のプロジェクタが複数の画像を投影面にそれぞれ投影する場合に、複数の画像にそれぞれ描画された複数のマーカーが投影面上で区別可能となるように、当該複数のマーカーを空間的にずらして投影する方法が提案されている。複数のマーカーを時間的にずらして投影する方法も提案されている。
特開2017−32873号公報
しかしながら、特許文献1に開示の技術では、投影面上で、画像のマーカー部分と、他の画像の非マーカー部分(マーカーでない部分)とが重なり合う。これにより、1台のプロジェクタのみが投影を行う場合に比べ、マーカーとその周囲との間のコントラストが低くなり、マーカーが(投影面を撮像した撮像画像から)検出し難くなってしまう。マーカーに重ねられる画像の数が多いほど、上記コントラストは低くなり、マーカーは検出し難くなる。上記コントラストを上げると、マーカーは検出し易くなるが、マーカーに重ねられる画像の数が減った場合に、上記コントラストが高くなり、マーカーが視認し易くなってしまう。
本発明は、投影面上で重なり合う画像の数に依らず、マーカーを検出し易く且つ視認し難くすることができる技術を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、
投影装置が投影面に投影する対象画像のうち、マーカーを描画する位置の、輝度および色相のうち少なくとも一方を示す画像パラメータを、前記マーカーの画像パラメータに変換して、前記対象画像に前記マーカーを描画する処理手段を有し、
前記処理手段は、前記投影面上で前記対象画像に他の投影装置が投影する画像が重ねられる場合に、そうでない場合よりも、前記マーカーの画像パラメータと前記マーカーの画像パラメータに変換される前の前記対象画像の画像パラメータとの間の変化量を大きくする
ことを特徴とする画像処理装置である。
本発明の第2の態様は、
投影装置が投影面に投影する対象画像のうち、マーカーを描画する位置の、輝度および色相のうち少なくとも一方を示す画像パラメータを、前記マーカーの画像パラメータに変換して、前記対象画像に前記マーカーを描画する処理手段と、
前記投影装置が投影する前記対象画像に前記投影面上で他の投影装置が投影する画像が重ねられるか否かを設定する設定手段と、
を有し、
前記処理手段は、前記設定手段によって、前記投影面上で前記対象画像に他の投影装置が投影する画像が重ねられると設定された場合に、そうでない場合よりも、前記マーカーの画像パラメータと前記マーカーの画像パラメータに変換される前の前記対象画像の画像パラメータとの間の変化量を大きくする
ことを特徴とする画像処理装置である。
本発明の第3の態様は、
投影装置が投影面に投影する対象画像のうち、マーカーを描画する位置の、輝度および色相のうち少なくとも一方を示す画像パラメータを、前記マーカーの画像パラメータに変換して、前記対象画像に前記マーカーを描画する処理ステップを有し、
前記処理ステップは、前記投影面上で前記対象画像に他の投影装置が投影する画像が重ねられる場合に、そうでない場合よりも、前記マーカーの画像パラメータと前記マーカーの画像パラメータに変換される前の前記対象画像の画像パラメータとの間の変化量を大きくする
ことを特徴とする画像処理方法である。
本発明の第4の態様は、
投影装置が投影面に投影する対象画像のうち、マーカーを描画する位置の、輝度および色相のうち少なくとも一方を示す画像パラメータを、前記マーカーの画像パラメータに変換して、前記対象画像に前記マーカーを描画する処理ステップと、
前記投影装置が投影する前記対象画像に前記投影面上で他の投影装置が投影する画像が重ねられるか否かを設定する設定ステップと、
を有し、
前記処理ステップでは、前記設定ステップによって、前記投影面上で前記対象画像に他の投影装置が投影する画像が重ねられると設定された場合に、そうでない場合よりも、前記マーカーの画像パラメータと前記マーカーの画像パラメータに変換される前の前記対象画像の画像パラメータとの間の変化量を大きくする
ことを特徴とする画像処理方法である。
本発明の第3の態様は、コンピュータを上記画像処理装置の各手段として機能させるためのプログラムである。本発明の第4の態様は、コンピュータを上記画像処理装置の各手段として機能させるためのプログラムを格納したコンピュータが読み取り可能な記憶媒体である。
本発明によれば、投影面上で重なり合う投影画像の数に依らず、マーカーを検出し易く且つ視認し難くすることができる。
プロジェクションシステムの概略図である。 プロジェクタの構成例を示すブロック図である。 画像処理部の構成例を示すブロック図である。 プロジェクタの基本動作の一例を示すフローチャートである。 PCの構成例を示すブロック図である。 カメラの構成例を示すブロック図である。 実施例1に係るPCの動作の一例を示すフローチャートである。 ドットパターン(マーカー)の一例を示す図である。 各種画像の輝度分布の一例を示す図である。 マーカー描画による画素値の変化の一例を示す図である。 実施例1に係るPCの動作の一例を示すフローチャートである。 実施例1に係るカメラの動作の一例を示すフローチャートである。 実施例1に係るプロジェクタの動作の一例を示すフローチャートである。 実施例2に係る各種画像の輝度分布の一例を示す図である。 実施例3に係るPCの動作の一例を示すフローチャートである。 実施例3に係るタイル投影の一例を示す図である。 実施例4に係るPCの動作の一例を示すフローチャートである。 実施例5に係る各種画像の輝度分布の一例を示す図である。
[実施例1]
以下、本発明の実施例1について説明する。
<全体構成>
図1を用いて、本発明を適用したプロジェクションシステムを大まかに説明する。図1は、実施例1に係るプロジェクションシステムの概略図である。図1に示すように、実施例1に係るプロジェクションシステムは、プロジェクタ(投影装置)100,101、PC(パーソナルコンピュータ)102、及び、カメラ103を有する。
プロジェクタ100は、USBケーブルやRS232Cケーブル等のコマンド通信が可能なケーブルでPC102に接続されており、PC102との間でコマンドや画像などの送受信が可能である。同様に、プロジェクタ101とカメラ103のそれぞれもPC102に接続されている。なお、接続の形態は特に限定されず、有線LANなどの他の有線接続や、無線LANなどの無線接続であってもよい。PC102は、プロジェクタ100,102の投影画像のパラメータ制御や領域制御を行う画像処理装置として動作できる。
プロジェクタ100,101のそれぞれは投影面(スクリーン)に画像を投影するが、投影面上の所望の位置(所望の領域)に画像が投影されないことがある。実施例1では、図1に示すように、プロジェクタ100が投影した画像の投影面上での領域(投影領域)を、プロジェクタ101が投影した画像の投影面上での領域(投影領域)に一致させたいとする。しかしながら、プロジェクタ100の投影領域がプロジェクタ101の投影領域からずれることがある。そこで、実施例1のプロジェクションシステムは、通常の投影に加えて以下に示す2つの動作を行う。
(1)プロジェクタ100の対象画像(投影対象の画像)に描画(合成)するマーカーの輝度(強度)を調整する動作
(2)マーカーの輝度の調整後に、プロジェクタ100の投影領域のずれを自動補正する動作
マーカーの輝度を調整する動作では、PC102は、プロジェクタ100の対象画像に投影面上で重ねられる、他のプロジェクタが投影する画像の数に対応する重畳数を指定するユーザ操作を受け付ける。そして、PC102は、ユーザ操作で指定された重畳数に基づき、マーカーの輝度を変更する指示をプロジェクタ100に送信する。プロジェクタ100は、PC102からの指示に基づきマーカーの輝度を変更する。
ずれを自動補正する動作では、プロジェクタ100は、対象画像にマーカーを描画して、マーカーが描画された後の対象画像を投影する。カメラ103は、投影面(プロジェクタ100の投影領域を含む領域)を撮像し、得られた撮像画像をPC102に送信する。PC102は、カメラ103から受信した撮像画像からマーカーを検出し、検出結果に基づいてプロジェクタ100の投影領域のずれを解析し、解析結果に応じて、プロジェクタ100の投影領域のずれを補正するためのコマンドをプロジェクタ100に送信する。そして、プロジェクタ100は、PC102から受信したコマンドに基づき、投影領域のずれを補正する。
<プロジェクタ100の構成>
図2を用いて、プロジェクタ100の構成を説明する。図2は、プロジェクタ100の構成例を示すブロック図である。プロジェクタ100は、CPU201、RAM202、ROM203、操作部204、通信部205、画像入力部206、及び、画像処理部207を有する。さらに、プロジェクタ100は、光変調パネル制御部208、光変調パネル209R,209G,209B、光源制御部210、光源211、色分離部212、色合成部213、投影光学系214、及び、投影光学系制御部215を有する。CPU201、RAM202、ROM203、操作部204、通信部205、画像入力部206、画像処理部207、光変調パネル制御部208、光源制御部210、及び、投影光学系制御部215は、バス216に接続されている。
CPU201は、プロジェクタ100の各ブロック(動作ブロック)を制御する。ROM203には、CPU201の処理手順を記述したプログラム(制御プログラム)が記録されている。RAM202はワークメモリとして使用され、RAM202には、プログラムやデータが一時的に格納される。CPU201は、画像入力部206や通信部205によって取得された画像データ(静止画データや動画データ)を一時的に記憶し、ROM203に記録されたプログラムを用いて、当該画像データに基づく画像(静止画や動画)を再生することもできる。
操作部204は、ユーザからの指示を受け付け可能な受付部であり、受け付けた指示に応じた指示信号をCPU201に送信する。例えば、操作部204は、スイッチやダイヤルなどを有する。操作部204は、リモートコントローラからの信号を受信する信号受信部(赤外線受信部など)であってもよい。CPU201は、操作部204から送信された指示信号を受信すると、当該指示信号に応じてプロジェクタ100の各ブロックを制御する。
画像入力部206は、外部装置から画像データを取得する。ここで、外部装置から画像データを取得できれば、外部装置は特に限定されない。例えば、外部装置は、パーソナルコンピュータ、カメラ、携帯電話、スマートフォン、ハードディスクレコーダ、ゲーム機などである。外部装置は、USBフラッシュメモリやSDカードのような記憶媒体(記憶装置)であってもよい。
画像処理部207は、画像入力部206や通信部205によって取得された画像データに画像処理を施し、画像処理後の画像データを光変調パネル制御部208に送信する。例えば、画像処理部207は、画像処理用のマイクロプロセッサである。
光源制御部210は、光源211のオン/オフや光量を制御する。
光源211は、投影面に画像を投影するための光を発する。例えば、光源211は、ハロゲンランプ、キセノンランプ、高圧水銀ランプ、レーザー、LED、蛍光体などである。複数種類の光源の組み合わせが光源211として使用されてもよい。
色分離部212は、光源211から発せられた光を、赤色光、緑色光、及び、青色光に分離する。例えば、色分離部212は、ダイクロイックミラーやプリズムなどである。なお、赤色光を発する光源、緑色光を発する光源、及び、青色光を発する光源の組み合わせを光源211として使用する場合には、色分離部212は不要である。
光変調パネル制御部208は、画像処理部207から出力された画像データに基づいて、光変調パネル209R,209G,209Bの光変調率(光変調率分布)を制御する。例えば、光変調パネル制御部208は、光変調パネル209R,209G,209Bに印可する電圧を制御することにより、光変調パネル209R,209G,209Bの光変調率を制御する。
光変調パネル209R,209G,209Bのそれぞれは、画像処理部207から出力された画像データに基づく光変調率(光変調率分布)で光を変調する光変調パネルである。例えば、光変調パネル209R,209G,209Bのそれぞれは、画像処理部207から出力された画像データに基づく透過率(透過率分布)で光を透過する透過パネルであり、液晶パネルなどである。光変調パネル209R,209G,209Bのそれぞれは複数の光変調素子(液晶素子など)を有し、画像処理部207から出力された画像データに基づいて各光変調素子の光変調率が制御される。
光変調パネル209Rは、赤色に対応する光変調パネルであり、色分離部212によって得られた赤色光を変調する。光変調パネル209Gは、緑色に対応する光変調パネルであり、色分離部212によって得られた緑色光を変調する。光変調パネル209Bは、青色に対応する光変調パネルであり、色分離部212によって得られた青色光を変調する。
色合成部213は、光変調パネル209Rによる変調(透過)後の赤色光、光変調パネル209Gによる変調(透過)後の緑色光、及び、光変調パネル209Bによる変調(透過)後の青色光を合成する。例えば、色合成部213は、ダイクロイックミラーやプリズムなどである。色合成部213による合成後の光は、投影光学系214に送られる。
投影光学系制御部215は、投影光学系214を制御する。
投影光学系214は、色合成部213からの光を投影面に投影する。例えば、投影光学系214は、複数のレンズ、レンズ駆動用のアクチュエータなどを有する。レンズをアクチュエータにより駆動することで、投影画像(光の投影によって投影面上に表示された画像)の拡大、縮小、焦点調整などを行うことができる。画像処理部207から出力された画像データに基づいて光変調パネル209R,209G,209Bの光変調率(光変調率分布)が制御されていれば、画像処理部207から出力された画像データに基づく画像が投影画像として得られる。
通信部205は、外部装置との通信を行い、外部装置から画像データを取得したり、外部装置から制御信号を受信したりする。通信部205は、受信した制御信号をCPU201に送信する。CPU201は、通信部205から送信された制御信号を受信すると、当該制御信号に応じてプロジェクタ100の各ブロックを制御する。ここで、通信部205の通信方式は特に限定されない。例えば、通信部205による通信は、無線LAN、有線LAN、USB、Bluetooth(登録商標)、赤外光などを用いた通信である。画像入力部206の端子がHDMI(登録商標)端子である場合には、通信部205による通信は、画像入力部206のHDMI端子を介したCEC通信であってもよい。プロジェクタ100(通信部205)と通信を行うことができれば、外部装置は特に限定されない。例えば、外部装置は、シャッター眼鏡、パーソナルコンピュータ、カメラ、携帯電話、
スマートフォン、ハードディスクレコーダ、ゲーム機、リモートコントローラなどである。
なお、光変調パネル制御部208、光源制御部210、及び、投影光学系制御部215は、これらブロックと同様の処理を行うことのできる1つまたは複数のマイクロプロセッサ(制御用のマイクロプロセッサ)であってもよい。例えば、プロジェクタ100は、光変調パネル制御部208として機能するマイクロプロセッサ、光源制御部210として機能するマイクロプロセッサ、及び、投影光学系制御部215として機能するマイクロプロセッサを個別に有してもよい。光変調パネル制御部208、光源制御部210、及び、投影光学系制御部215のうち、2つ以上のブロックの処理が、同じマイクロプロセッサで実行されてもよい。ROM203に記録されたプログラムに従って、CPU201が光変調パネル制御部208、光源制御部210、及び、投影光学系制御部215の少なくともいずれかと同様の処理を実行してもよい。
<画像処理部207の内部構成>
図3を用いて、画像処理部207の内部構成について説明する。図3は、画像処理部207の構成例を示すブロック図である。画像処理部207は、エッジブレンド補正部301、マーカー生成部302、マーカー輝度設定部303、マーカー重畳部304、及び、幾何学補正部305を有する。画像処理部207の各ブロックは、バス216を介してCPU201などに接続されている。画像処理部207の各ブロックの処理の実行/非実行は、CPU201により切り替えられる。画像処理部207に入力された画像データは、画像処理部207の各ブロックによって適宜画像処理が施されて画像処理部207から出力される。
投影画像の一部と他の投影画像の一部とを重ね合わせて、複数のプロジェクタからそれぞれ投影された複数の投影画像で1つの合成画像を構成することがある。このような場合に、エッジブレンド補正部301は、2つ以上の投影画像が重なり合う領域(重畳領域)に対して減光処理を行う。具体的には、エッジブレンド補正部301は、画像入力部206や通信部205からの画像に対し、CPU201により指定された重畳領域の幅と位置に基づいて、減光処理を行う。減光処理は、重畳領域と非重畳領域(重畳領域でない領域)の間の輝度段差が低減されるように重畳領域と非重畳領域の少なくとも一方の輝度を調整する処理であり、各プロジェクタで行われる。なお、実施例1では、図1に示すように、プロジェクタ100の投影画像の全域をプロジェクタ101の投影画像の全域に重ねる。この場合には減光処理は不要であるため、CPU201はエッジブレンド補正部301による画像処理(減光処理)を行わないよう設定する。このため、実施例1ではエッジブレンド補正部301の入力画像と出力画像は同一である。エッジブレンド補正部301の出力画像は、マーカー重畳部304に入力される。
マーカー生成部302は、マーカー画像を生成する。マーカー画像とは、マーカーを構成する画素(マーカー画素)の画素値(階調値;輝度値)をA、マーカーの背景を構成する画素(マーカーを構成する画素ではない画素;非マーカー画素)の画素値をBとする画像である。画素値Aと画素値Bは、互いに異なる値であればどのような値であってもよい。例えば、画素値Aは255であり、画素値Bは0である。マーカー生成部302は、マーカー画像をマーカー重畳部304に出力する。
マーカー輝度設定部303は、マーカーの輝度に関するマーカー制御信号をマーカー重畳部304に出力する。マーカー制御信号は、例えば、対象画像(エッジブレンド補正部301から出力された画像)の輝度を変化させた輝度をマーカー(マーカー画素)の輝度とするための信号であり、対象画像の輝度の変化量(オフセット量)を示す。オフセット量は、CPU201からマーカー輝度設定部303に設定され、マーカー輝度設定部30
3は設定されたオフセット量を基にマーカー制御信号を生成して出力する。
マーカー重畳部304は、マーカー輝度設定部303からのマーカー制御信号に基づいて、マーカー生成部302からのマーカー画像を、対象画像(エッジブレンド補正部301からの画像)に合成する。具体例を説明する。まず、マーカー重畳部304は、マーカー制御信号に応じたオフセット量(輝度差)に対応する画素値に、マーカー画像におけるマーカー画素の画素値Aを変換することにより、中間画像を生成する。中間画像において、非マーカー画素の画素値は輝度0に対応する画素値0である。次に、マーカー重畳部304は、対象画像の各画素値に中間画像の各画素値を加算する又は対象画像の各画素値から中間画像の各画素値を減算するオフセット処理を行う。これにより、対象画像にマーカーが描画される。マーカー重畳部304は、マーカーが描画された後の画像(マーカー重畳画像)を、幾何学補正部305に出力する。なお、図3のようにエッジブレンド補正部301よりも後段でマーカーの描画を行うことで、マーカーの画素値が減光処理により変化するのを抑制できる。
幾何学補正部305は、投影領域のずれが低減されるように、マーカー重畳部304からのマーカー重畳画像に対して幾何学補正を施す。そして、幾何学補正部305は、画像処理部207の出力画像として、幾何学補正後の画像を出力する。幾何学補正は、例えば、射影変換、画像位置のシフト、ワーピング補正などである。
<プロジェクタ100の基本動作>
図4を用いて、プロジェクタ100の基本動作を説明する。図4は、プロジェクタ100の基本動作の一例を示すフローチャートである。例えば、CPU201が、ROM203に記録されたプログラムに基づいて各ブロックを制御することにより、図4の動作が実現される。ユーザが操作部204やリモートコントローラを用いてプロジェクタ100の電源オンを指示すると、図4の動作が開始する。ここでは、画像入力部206によって取得された画像データ(入力データ)に基づく画像が対象画像(投影対象(表示対象)の画像)であるとする。
S401にて、CPU201は、不図示の電源部(電源回路)からプロジェクタ100の各ブロックに電力を供給し、投影開始処理を実行する。例えば、投影開始処理において、CPU201は、光源211が点灯するよう光源制御部210に指示し、光変調パネル209R,209G,209Bが駆動されるよう光変調パネル制御部208に指示し、画像処理部207の動作設定を行う。投影開始処理により、対象画像(対象画像に基づく光)が投影面に投影され、対象画像に基づく投影画像が得られる。
S402にて、CPU201は、入力データの変化(切り替わり)の有無を判断する。入力データの変化があったと判断された場合にはS403に処理が進められ、そうでない場合(入力データの変化が無かったと判断された場合)にはS404に処理が進められる。
S403にて、CPU201は、入力切替処理を実行する。例えば、入力切替処理において、CPU201は、入力データの解像度やフレームレートなどを検知する。そして、CPU201は、検知した解像度やフレームレートに適したタイミングで入力データをサンプリングして必要な画像処理を行うように、各ブロックを制御する。これにより、投影画像が、新たな対象画像に基づく投影画像へ好適に切り替えられる。
S404にて、CPU201は、ユーザ操作(操作部204やリモートコンとローラなどに対してユーザが行う操作)の有無を判断する。ユーザ操作があったと判断された場合にはS405に処理が進められ、そうでない場合(ユーザ操作が無かったと判断された場
合)にはS408に処理が進められる。
S405にて、CPU201は、行われたユーザ操作が終了操作であるか否かを判断する。行われたユーザ操作が終了操作であると判断された場合にはS406に処理が進められ、そうでない場合(行われたユーザ操作が終了操作でないと判断された場合)にはS407に処理が進められる。
S406にて、CPU201は、投影終了処理を実行する。例えば、投影終了処理において、CPU201は、光源211が消灯するよう光源制御部210に指示し、光変調パネル209R,209G,209Bの駆動が停止するよう光変調パネル制御部208に指示し、必要な設定をROM203へ保存する。投影終了処理により、対象画像(対象画像に基づく光)の投影が終了され、投影画像が消去される。
S407にて、CPU201は、行われたユーザ操作に応じた処理(ユーザ処理)を実行する。例えば、CPU201は、設置設定の変更、入力データの変更、画像処理の変更、情報の表示などを行う。
S408にて、CPU201は、通信部205からのコマンド(制御信号)の有無を判断する。コマンドがあったと判断された場合にはS409に処理が進められ、そうでない場合(コマンドが無かったと判断された場合)にはS402に処理が戻される。
S409にて、CPU201は、通信部205からのコマンドが終了コマンドであるか否かを判断する。通信部205からのコマンドが終了コマンドであると判断された場合にはS406(投影終了処理)に処理が進められ、そうでない場合(通信部205からのコマンドが終了コマンドでないと判断された場合)にはS410に処理が進められる。
S410にて、CPU201は、通信部205からのコマンドに応じた処理(コマンド処理)を実行する。例えば、CPU201は、設置設定、入力データ設定、画像処理設定、状態取得などを行う。
なお、対象画像は、画像入力部206によって取得された画像データに基づく画像に限られない。例えば、プロジェクタ100では、通信部205によって取得された画像データをRAM202に展開し、当該画像データに基づく画像を投影(表示)することもできる。このため、対象画像は、通信部205によって取得された画像データに基づく画像であってもよい。画像データを記憶する記憶部をプロジェクタ100が有し、当該記憶部に記録された画像データに基づく画像が、対象画像として使用されてもよい。
<PC102の構成>
図5を用いて、PC102の構成を説明する。図5は、PC102の構成例を示すブロック図である。PC102は、CPU501、RAM502、HDD503、操作部504、表示部505、及び、通信部506を有する。CPU501、RAM502、HDD503、操作部504、表示部505、及び、通信部506は、バス507に接続されている。
CPU501は、PC102の各ブロック(動作ブロック)を制御する。RAM502は、揮発性のメモリであり、CPU501が動作するためのワークメモリとして使用される。HDD503は、ハードディスクユニットであり、様々なデータを格納するために用いられる。格納されているデータとしては、CPU501が動作するためのOS(Operating System)、アプリケーションのプログラムコード、それらを実行する際に用いられるデータ、マルチメディアコンテンツなどがある。
操作部504は、ユーザからの指示を受け付ける入力装置であり、キーボードやマウスなどである。表示部505は、ユーザへ提示する情報などを表示するディスプレイモニタである。なお、スピーカから音を出力して、情報をユーザへ通知してもよい。
通信部506は、外部装置と静止画データ、動画データ、制御コマンド、信号などを送受信するためのものであり、例えば、無線LAN、有線LAN、USB、Bluetooth(登録商標)、赤外光などで通信する。ここで、外部装置は、PC102と通信を行うことができるものであれば、プロジェクタ、他のパーソナルコンピュータ、カメラ、携帯電話、スマートフォン、ハードディスクレコーダ、ゲーム機など、どのようなものであってもよい。通信部506は、プロジェクタ100の通信部205や、後述するカメラ103の通信部607と通信可能である。
なお、実施例1では、PC102は、2つのアプリケーションを動作させることができる。1つは、プロジェクタ100のマーカーの輝度を調整するためのアプリケーションである。このアプリケーションは、プロジェクタ100のマーカーの輝度調整を開始・終了する指示をユーザから受け付け、プロジェクタ100と通信して、プロジェクタ100のマーカーの輝度を調整する。もう1つは、プロジェクタ100の投影領域のずれの自動補正を行うためのアプリケーションである。このアプリケーションは、ずれの自動補正を開始・終了する指示をユーザから受け付け、プロジェクタ100およびカメラ103と連携して、ずれの解析およびずれの補正を行う。
<カメラ103の構成>
図6を用いて、カメラ103の構成を説明する。図6は、カメラ103の構成例を示すブロック図である。カメラ103は、CPU601、RAM602、ROM603、画像処理部604、撮像制御部605、撮像部606、及び、通信部607を有する。CPU601、RAM602、画像処理部604、撮像制御部605、通信部607は、バス608に接続されている。
CPU601は、カメラ103の各ブロック(動作ブロック)を制御する。RAM602は、揮発性のメモリであり、CPU601が動作するためのワークメモリとして使用される。ROM603には、CPU601の処理手順を記述した制御プログラムが記憶されている。
画像処理部604は、撮像部606で撮像された撮像信号の符号化や圧縮を行い、JPEG形式やTIFF形式などの撮像画像データを生成する。
撮像制御部605は、撮像部606を制御するものであり、制御用のマイクロプロセッサからなる。なお、撮像制御部605は、専用のマイクロプロセッサである必要はなく、例えば、ROM603に記憶されたプログラムによって、CPU601が撮像制御部605と同様の処理を実行してもよい。撮像制御部605は、撮像部606により撮像された撮像信号を撮像部606から取得し、画像処理部604へ送信する。
撮像部606は、外部の被写体を撮像することで撮像信号を取得し、撮像信号を撮像制御部605へ送信するものであり、撮像光学系、光学センサなどからなる。
通信部607は、外部装置と静止画データ、動画データ、制御コマンド、信号などを送受信するためのものであり、例えば、無線LAN、有線LAN、USB、Bluetooth(登録商標)、赤外光などで通信する。ここで、外部装置は、カメラ103と通信を行うことができるものであれば、プロジェクタ、パーソナルコンピュータ、他のカメラ、
携帯電話、スマートフォン、ハードディスクレコーダなど、どのようなものであってもよい。通信部607は、PC102の通信部506と通信可能である。
<PC102のマーカー輝度の調整動作>
図7を用いて、PC102のマーカー輝度の調整動作を説明する。図7は、PC102のマーカー輝度の調整動作の一例を示すフローチャートである。例えば、CPU501が、ROM502に記録されたプログラムに基づいて、各ブロックを制御することにより、図7の動作が実現される。マーカー輝度の調整開始をユーザが操作部504を用いて指示すると、図7の動作が開始する。
S701にて、CPU501は、投影画像の重畳数を指定するユーザ操作があったか否かを判断する。ユーザは、操作部504を重畳数を指定することができる。上述したように、重畳数は、プロジェクタ100の対象画像に投影面上で重ねられる、他のプロジェクタが投影する画像の数に対応する。例えば、図1のようにプロジェクタ100の投影画像とプロジェクタ101の投影画像との合計2つの投影画像を重ね合わせる場合には、重畳数として「2」が指定される。プロジェクタ100の投影画像のみの場合は、重畳数として「1」が指定される。重畳数「1」は、プロジェクタ100の投影画像が他のプロジェクタの投影画像に重ねられないことを意味する。CPU501は、プロジェクタ100の投影画像が他のプロジェクタの投影画像に重ねられるか否か、具体的には重畳数を設定可能である。重畳数を指定するユーザ操作があったと判断された場合には、CPU501が指定された重畳数を設定し、S702に処理が進められる。そうでない場合(重畳数を指定するユーザ操作が無かったと判断された場合)には、重畳数を指定するユーザ操作があるまでS701の処理が繰り返される。
S702にて、CPU501は、指定された重畳数に基づいて、プロジェクタ100の対象画像に描画するマーカーの輝度、具体的にはオフセット量(マーカーの輝度を決定するための、対象画像の輝度の変化量)を決定する。CPU501は、指定された重畳数が「1」の場合よりも、指定された重畳数が「2」の場合のほうが、元の対象画像の輝度に対する、マーカーの描画された対象画像の輝度の変化量が大きくなるように、オフセット量を決定する。マーカーは、例えば、二次元座標(位置)を米国特許第7907795号に記載される手法を用いてコード化した、図8に示すようなドットパターンを形成する。図8に示すドットパターンは、対象画像における所定の画素の二次元座標(所定の座標)をコード化したものである。投影面上のドットパターンの撮像画像をデコードした座標と、上記所定の座標とを比較することにより、投影領域のずれやゆがみを判断することができる。
S703にて、CPU501は、マーカーの輝度、具体的にはオフセット量を設定するコマンド(マーカー制御コマンド)を、通信部506を介してプロジェクタ100へ送信する。マーカー制御コマンドには、マーカーの輝度に関するマーカー情報が含まれる。マーカー情報は、例えば、上述したオフセット量を示す。プロジェクタ100のCPU201は、通信部205を介してマーカー制御コマンドを受信すると、受信したマーカー制御コマンドに基づいて、マーカーの輝度、具体的にはオフセット量をマーカー輝度設定部303に設定する。従って、PC102がプロジェクタ100にマーカー制御コマンドを送信することで、プロジェクタ100の対象画像に描画されるマーカーの輝度が制御される。
このように、PC102は、重畳数に基づいてマーカーの輝度を制御する。これにより、投影面上で重なり合う投影画像の数に依らず、マーカーを検出し易く且つ視認し難くすることができる。このメカニズムについて、図9(a)〜9(h)を用いて説明する。図9(a)〜9(h)は、画素位置を示す横軸と輝度を示す縦軸とを用いて、マーカーの描
画の様子を模式的に示したものである。
まず、プロジェクタ100のみが投影を行い、プロジェクタ100の投影画像に他のプロジェクタの投影画像が重ねられない場合(重畳数=1の場合)の例を説明する。図9(a)は、プロジェクタ100の対象画像の一例を示す。図9(a)の対象画像は、マーカー重畳部304に入力される。図9(b)は、マーカー生成部302が生成したマーカー画像の一例を示す。図9(b)のマーカー画像は、マーカー重畳部304に入力される。図9(c)は、マーカー重畳部304がマーカー輝度設定部303からのマーカー制御信号に基づき図9(b)のマーカー画像を変換して生成した中間画像の一例を示す。図9(d)は、マーカー重畳部304が図9(a)の対象画像に図9(c)の中間画像を合成したマーカー重畳画像の一例を示す。図9(d)のマーカー重畳画像において、マーカーの輝度は、図9(a)の対象画像の輝度に図9(c)の中間画像の輝度を加算した輝度となっている。
投影面上で、マーカーとその周囲とのコントラストが高いほど、カメラ103で投影面を撮像した撮像画像からマーカーが検出し易くなるが、マーカーが視認し易くなってしまう。このため、上記コントラストは、撮像画像からマーカーを検出可能な最小のコントラストであることが好ましい。即ち、上記コントラストが、撮像画像からマーカーを検出可能な最小のコントラストとなるように、マーカー重畳画像におけるマーカーの輝度、具体的には中間画像におけるマーカーの輝度(オフセット量)を制御することが好ましい。そうすることで、マーカーを検出し易く且つ視認し難くすることができる。
なお、上記コントラストは、以下の式1に示すように、投影面上でのマーカーとその周囲の輝度差(オフセット量)ΔCを、投影面上でのマーカーの周囲の輝度Cで除算することで算出できる。図9(d)の例では、輝度差901dを輝度902dで除算することで、上記コントラストを算出できる。
コントラスト=ΔC÷C ・・・(式1)
次に、プロジェクタ100の投影画像とプロジェクタ101の投影画像とを重ね合わせる場合(重畳数=2の場合)の例を説明する。なお、マーカーを描画する前において、プロジェクタ100の投影画像は、プロジェクタ101の投影画像と同一であるとする。これにより、プロジェクタ100の投影画像と比較して、輝度が高い投影画像(プロジェクタ100の投影画像とプロジェクタ101の投影画像と重ね合わせた合成画像)を得ることができる。
プロジェクタ100の投影画像とプロジェクタ101の投影画像とを重ね合わせる場合には、プロジェクタ100の投影画像である図9(d)のマーカー重畳画像に、プロジェクタ101の投影画像が重ねられる。ここでは、プロジェクタ101はマーカーを投影していないものとする。このため、図9(d)のマーカー重畳画像には、プロジェクタ101の投影画像として図9(a)の対象画像と同等の画像が重ねられる。
図9(e)は、プロジェクタ100の投影画像である図9(d)のマーカー重畳画像に、プロジェクタ101の投影画像である図9(a)の対象画像を重ねた状態を示す。図9(e)において、輝度差901eは、マーカーとその周囲の輝度差ΔCである。輝度902eは、マーカーの周囲の輝度Cであり、プロジェクタ100の投影画像の輝度(図9(d)の輝度)とプロジェクタ101の投影画像の輝度(図9(a)の輝度)との合計である。図9(e)では、プロジェクタ101の投影画像が重ねられることにより、プロジェクタ100のみが投影を行う場合の図9(d)と比較して、輝度Cが高まり、マーカーとその周囲とのコントラストが低下する。その結果、マーカーが検出し難くなる。
そこで、PC102(CPU501)は、重畳数=2の場合に、重畳数=1の場合に比べ、オフセット量(対象画像の輝度からマーカーの輝度までの変化量)を大きくする。図9(f)は、図9(c)と同様に、マーカー重畳部304がマーカー輝度設定部303からのマーカー制御信号に基づき図9(b)のマーカー画像を変換して生成した中間画像の一例を示す。図9(f)では、マーカー輝度設定部303の設定(PC102からのマーカー制御コマンド)により、マーカーの輝度(オフセット量)が重畳数=1の場合の図9(c)よりも高く(大きく)なっている。
図9(g)は、図9(d)と同様に、マーカー重畳部304が図9(a)の対象画像に図9(c)の中間画像を合成したマーカー重畳画像の一例を示す。
図9(h)は、プロジェクタ100の投影画像である図9(g)のマーカー重畳画像に、プロジェクタ101の投影画像である図9(a)の対象画像を重ねた状態を示す。図9(h)において、輝度差901hは、マーカーとその周囲の輝度差ΔCである。輝度902hは、マーカーの周囲の輝度Cであり、プロジェクタ100の投影画像の輝度(図9(g)の輝度)とプロジェクタ101の投影画像の輝度(図9(a)の輝度)との合計である。図9(h)では、重畳数=1の場合よりも輝度差(オフセット量)ΔCを大きくした)ことにより、図9(e)と比較して、マーカーとその周囲とのコントラストが図9(d)の所望のコントラストに近づけられている。その結果、プロジェクタ100の投影画像とプロジェクタ101の投影画像とを重ね合わせる場合(重畳数=2の場合)であっても、マーカーを検出し易く且つ視認し難くすることができる。
同様に、重畳数=3の場合に重畳数=2の場合よりも輝度差ΔCを大きくし、重畳数=4の場合に重畳数=3の場合よりも輝度差ΔCを大きくする。つまり、重畳数が多いほど輝度差(オフセット量)ΔCを大きくする。これにより、投影面上で重なり合う投影画像の数に依らず、マーカーを検出し易く且つ視認し難くすることができる。なお、取り得る重畳数の数よりも少ない段階数で、重畳数の増加に対してオフセット量ΔCが段階的に大きくなるようにしてもよい。
なお、図1に示すような重畳投影を行う場合には、一般的に、発光特性が同等の複数のプロジェクタを用いることが多い。つまり、複数のプロジェクタが同じ画像データに基づいて投影を行う場合には、複数のプロジェクタの間で投影画像(投影画像の輝度および色)が同等となることが多い。この場合に、PC102のCPU501は、以下の式2に示すように、重畳数Lに比例するオフセット量VLを決定してプロジェクタ100に設定することが好ましい。これにより、より高精度に(より確実に)、マーカーを検出し易く且つ視認し難くすることができる。なお、式2において、「V」は、重畳数=1の場合のオフセット量である。
VL=L×V ・・・(式2)
図10(a),10(b)を用いて、マーカーの描画による対象画像の画素値(階調値;輝度値)の変化と、重畳数との対応関係の一例を説明する。図10(a),10(b)の横軸は、マーカーが描画される前の対象画像の画素値(マーカーが描画される部分の画素値)、具体的には画像入力部206やマーカー重畳部304の入力画素値を示す。図10(a),10(b)の縦軸は、マーカーが合成された後の対象画像の画素値(マーカー重畳画像におけるマーカーの画素値)、具体的にはマーカー重畳部304の出力画素値を示す。
図10(a)は、マーカー重畳部304が、対象画像の画素値を正方向にオフセットしてマーカーを描画する場合の例を示す。破線1001aは、マーカーを描画しない場合の入力画素値と出力画素値の対応関係を示す。一点鎖線1002aは、重畳数=1の場合の
対応関係を示す。一点鎖線1002aで示すように、重畳数=1の場合には、破線1001aが示す出力画素値をオフセット量1005aで正方向にオフセットしてマーカーが描画される。二点鎖線1003aは、重畳数=2の場合の対応関係を示す。二点鎖線1003aで示すように、重畳数=2の場合には、破線1001aが示す出力画素値を、オフセット量1005aの2倍のオフセット量1006aで正方向にオフセットしてマーカーが描画される。実線1004aは、重畳数=3の場合の対応関係を示す。実線1004aで示すように、重畳数=3の場合には、破線1001aが示す出力画素値を、オフセット量1005aの3倍のオフセット量1007aで正方向にオフセットしてマーカーが描画される。
図10(b)は、マーカー重畳部304が、対象画像の画素値を負方向にオフセットしてマーカーを描画する場合の例を示す。破線1001bは、マーカーを描画しない場合の入力画素値と出力画素値の対応関係を示す。一点鎖線1002bは、重畳数=1の場合の対応関係を示す。一点鎖線1002bで示すように、重畳数=1の場合には、破線1001bが示す出力画素値をオフセット量1005bで負方向にオフセットしてマーカーが描画される。二点鎖線1003bは、重畳数=2の場合の対応関係を示す。二点鎖線1003bで示すように、重畳数=2の場合には、破線1001bが示す出力画素値を、オフセット量1005bの2倍のオフセット量1006bで負方向にオフセットしてマーカーが描画される。実線1004bは、重畳数=3の場合の対応関係を示す。実線1004bで示すように、重畳数=3の場合には、破線1001bが示す出力画素値を、オフセット量1005bの3倍のオフセット量1007bで負方向にオフセットしてマーカーが描画される。
なお、図10(a),10(b)の例では、入力画素値の範囲と出力画素値の範囲とのそれぞれを0〜255としている。オフセットにより出力画素値が0〜255の範囲外となる画素については、出力画素値が0〜255の範囲内となるように、オフセット量が制限される。図10(a),10(b)の例では、オフセットにより出力画素値が255を超える画素の出力画素値は255とされ、オフセットにより出力画素値が0を下回る画素の出力画素値は0とされている。
図10(a),10(b)に示すように、実施例1では、オフセットの方向に依らず、重畳数が多いほど画素値のオフセット量を増加させてマーカーが描画される。
<プロジェクタ100の投影領域ずれ補正時の動作>
プロジェクタ100の投影領域ずれ補正時における、PC102、カメラ103、及び、プロジェクタ100の動作を説明する。後述の動作は、上述の調整動作で輝度が調整された後のマーカー、具体的にはマーカー輝度が調整された後のマーカー重畳画像をプロジェクタ100が投影した状態で行われる。
<<PC102の動作>>
図11を用いて、プロジェクタ100の投影領域ずれ補正時におけるPC102の動作を説明する。図11は、プロジェクタ100の投影領域ずれ補正時におけるPC102の動作の一例を示すフローチャートである。投影領域ずれ補正(自動補正)の開始をユーザが操作部504を介して指示すると、PC102のCPU501は、図11の動作を開始する。
S1101にて、CPU501は、通信部506を介してカメラ103へ、ずれ補正シーケンスを開始させるコマンドを送信する。これにより、カメラ103にずれ補正シーケンスを開始させることができる。
S1102にて、CPU501は、通信部506を介してプロジェクタ100へ、ずれ補正シーケンスを開始させるコマンドを送信する。これにより、プロジェクタ100にずれ補正シーケンスを開始させることができる。
S1103にて、CPU501は、ユーザから通信部506または操作部504を介して投影領域ずれの自動補正を終了する指示があったか否かを判断する。終了する指示があったと判断された場合にはS1112に処理が進められ、そうでない場合(終了する指示がなかったと判断された場合)にはS1104に処理が進められる。
S1112にて、CPU501は、通信部506を介してプロジェクタ100へ、ずれ補正シーケンスを終了させるコマンドを送信する。S1113にて、CPU501は、通信部506を介してカメラ103へ、ずれ補正シーケンスを終了させるコマンドを送信する。
S1104にて、CPU501は、ずれ補正が完了したことを示す信号を通信部506を介して受信したか否かを判断する。この信号は、後述する図13のS1304にて、プロジェクタ100からPC102へ送信される。ずれ補正が完了したことを示す信号を受信したと判断された場合にはS1105に処理が進められ、そうでない場合(ずれが完了したこと示す信号を受信していないと判断された場合)にはS1106に処理が進められる。
S1105にて、CPU501は、ずれ解析フラグをONに設定する。ここで、ずれ解析フラグは、CPU501が、投影領域のずれの解析(後述するS1108)と、ずれを補正するためのコマンドの送信(後述するS1111)とを行うか否かを、プロジェクタ100の処理状態に応じて切り替えるためのフラグである。S1105の処理と、ずれ解析フラグに関する他の処理(後述のS1107およびS1110)とにより、CPU501は、プロジェクタ100がずれ補正を完了していない状態で、ずれを補正するためのコマンドをプロジェクタ100へ送信できる。さらに、CPU501は、ずれを補正するためのコマンドをプロジェクタ100へ重複して送信しないように制御できる。
なお、ずれ解析フラグにはONとOFFの状態があり、RAM502またはHDD503にて状態が保持される。図11の動作の開始時におけるずれ解析フラグの状態(初期状態)はONである。
なお、プロジェクタ100の処理状態(ずれ補正の状態)を判別することのできる情報であれば、ずれ解析フラグ以外の情報を用いてもよい。例えば、ずれ補正フラグとは極性が逆のフラグを用いてもよい。その場合、フラグの判断時や設定時にずれ解析フラグとは逆の極性で処理を行うように図11のフローチャートを変形すればよい。また、フラグの代わりに、プロジェクタ100の状態を示す変数を用いてもよい。
S1106にて、CPU501は、投影面を撮像した撮像画像をカメラ103から受信したか否かを判断する。なお、撮像画像は、後述する図12のS1203にて、カメラ103からPC102へ送信される。撮像画像を受信したと判断された場合にはS1107に処理が進められ、そうでない場合(撮像画像を受信していないと判断された場合)にはS1103に処理が戻される。
S1107にて、CPU501は、ずれ解析フラグがONであるか否かを判断する。ずれ解析フラグがONであると判断された場合にはS1108に処理が進められ、そうでない場合(ずれ解析フラグONでない(OFFである)と判断された場合)にはS1103に処理が戻される。
S1108にて、CPU501は、S1106にて受信した撮像画像の画像解析を行い、撮像画像からマーカーを検出する。
S1109にて、CPU501は、S1108におけるマーカーの検出結果に基づいて、投影領域にずれが生じているか否かを判断する。投影領域にずれが生じていると判断された場合にはS1110に進められ、そうでない場合(投影領域にずれが生じていないと判断された場合)にはS1103に処理が進められる。なお、CPU501は、検出したマーカーから、投影領域のずれの有無だけでなく、ずれの量も検出する。
S1110にて、CPU501は、ずれ解析フラグをOFFに設定する。
S1111にて、CPU501は、投影領域のずれを補正するためのコマンドをプロジェクタ100へ送信する。なお、このコマンドは、投影領域のずれを補正させることができるコマンドであればどのようなものであってもよい。例えば、補正のパラメータを示すコマンドや、ずれの量や方向を示すコマンドを用いることができる。S1111のコマンド送信により、プロジェクタ100の投影領域を制御できる。
<<カメラ103の動作>>
図12を用いて、プロジェクタ100の投影領域ずれ補正時におけるカメラ103の動作を説明する。図12は、プロジェクタ100の投影領域ずれ補正時におけるカメラ103の動作の一例を示すフローチャートである。カメラ103のCPU601は、ずれ補正シーケンスを開始する指示をPC102から通信部607を介して受信すると、図12の動作を開始する。
S1201にて、CPU601は、ずれ補正シーケンスを終了させるコマンドを通信部607を介して受信したか否かを判断する。このコマンドは、前述した図11のS1113にて、PC102からカメラ103へ送信される。ずれ補正シーケンスを終了させるコマンドを受信したと判断された場合には、CPU601は図12の動作を終了する。そうでない場合(ずれ補正シーケンスを終了させるコマンドを受信していないと判断された場合)には、S1202に処理が進められる。
S1202にて、CPU601は、撮像部606が投影面を撮像するように撮像制御部605に指示する。
S1203にて、CPU601は、S1202で撮像した画像を、通信部607を介してPC102へ送信する。その後、S1201へ処理が戻される。従って、ずれ補正シーケンスを終了させるコマンドが受信されるまで、カメラ103は、投影面を撮像して撮像画像をPC102へ送信する処理を順次行う。
<<プロジェクタ100の動作>>
図13を用いて、プロジェクタ100の投影領域ずれ補正時におけるプロジェクタ100の動作を説明する。図13は、プロジェクタ100の投影領域ずれ補正時におけるプロジェクタ100の動作の一例を示すフローチャートである。プロジェクタ100のCPU201は、ずれ補正シーケンスを開始する指示をPC102から通信部205を介して受信すると、図13の動作を開始する。なお、図13のフローチャートは図4のS410のサブフローチャートである。
S1301にて、CPU201は、ずれ補正シーケンスを終了させるコマンドを通信部205を介して受信したか否かを判断する。このコマンドは、前述した図11のS111
2にて、PC102からプロジェクタ100へ送信される。ずれ補正シーケンスを終了させるコマンドを受信したと判断された場合には、CPU201は図13の動作を終了する。そうでない場合(ずれ補正シーケンスを終了させるコマンドを受信していないと判断された場合)には、S1302に処理が進められる。
S1302にて、CPU201は、投影領域のずれを補正するためのコマンドを通信部205を介して受信したか否かを判断する。このコマンドは、前述した図11のS1111にて、PC102からプロジェクタ100へ送信される。投影領域のずれを補正するためのコマンドを受信したと判断された場合にはS1303に処理が進められ、そうでない場合(投影領域のずれを補正するためのコマンドを受信していないと判断された場合)にはS1301に処理が戻される。
S1303にて、CPU201は、S1302にて受信したコマンド(投影領域のずれを補正するためのコマンド)に基づいて、自身(プロジェクタ100)の投影領域のずれが低減するように、当該投影領域(位置、サイズ、形状など)を補正(変更)する。具体的には、CPU201は、幾何学補正部305に対し、ずれを補正するためのパラメータを設定する。ずれを補正するためのパラメータは、S1302にて受信したコマンドを元にCPU201が生成する。ずれを補正するためのパラメータは、例えば、幾何学補正のパラメータであり、幾何学補正部305が台形補正や電子的な画像シフトなどにより入力画像を変換して出力するためのパラメータである。
S1304にて、CPU201は、通信部205を介してPC102へ、ずれ補正が完了したことを示す信号を送信する。ずれ補正が完了したことを示す信号は、例えば所定の文字列などである。その後、S1301へ処理が戻される。
以上述べたように、実施例1によれば、重畳数に基づいてマーカーの輝度が制御される。これにより、投影面上で重なり合う投影画像の数に依らず、マーカーを検出し易く且つ視認し難くすることができる。
なお、プロジェクタ100のみのマーカー輝度を調整する例を説明したが、これに限られない。例えば、複数のプロジェクタによって、各々にマーカーが描画された複数の画像が投影されてもよく、複数のプロジェクタのマーカー輝度が調整されてもよい。具体的には、プロジェクタ100のマーカー輝度と、プロジェクタ101のマーカー輝度との両方が調整されてもよい。この場合は、プロジェクタ101はプロジェクタ100の構成と同様の構成を備え、プロジェクタ100のマーカー輝度の調整方法と同様の方法で、プロジェクタ101のマーカー輝度が調整される。これにより、複数のプロジェクタのそれぞれについて、投影面上で重なり合う投影画像の数に依らず、マーカーを検出し易く且つ視認し難くすることができる。複数のプロジェクタのマーカー輝度は、一括して(同じ輝度に)制御されてもよいし、個別に制御されてもよい。
なお、プロジェクタ100のみのずれ補正(投影領域の制御)を行う例を説明したが、これに限られない。例えば、複数のプロジェクタによって、各々にマーカーが描画された複数の画像が投影されてもよく、各プロジェクタのマーカーが検出され、マーカーの検出結果に基づいて各プロジェクタの投影領域が個別に制御されてもよい。具体的には、プロジェクタ100のずれ補正と、プロジェクタ101のずれ補正とが個別に行われてもよい。この場合は、プロジェクタ101はプロジェクタ100の構成と同様の構成を備え、プロジェクタ100のずれ補正と同様に、プロジェクタ101のずれ補正が行われる。
なお、複数のプロジェクタが複数のマーカーを空間的にずらして投影するように、各プロジェクタのマーカーが描画されてもよい。こうすることで、PC102のCPU501
は、検出したマーカーの空間位置情報を用いて、各プロジェクタのマーカーを判別し易くなる。その結果、各プロジェクタのずれ補正の精度を向上することができる。例えば、プロジェクタ100のマーカーとプロジェクタ101のマーカーとが、投影面上で重なり合わないように描画されてもよい。こうすることで、CPU501は、検出したマーカーの空間位置情報を用いて、プロジェクタ100のマーカーとプロジェクタ101のマーカーとを容易に区別できる。その結果、プロジェクタ101のずれ補正の精度と、プロジェクタ100のずれ補正の精度とを向上することができる。
また、複数のプロジェクタが複数のマーカーを時間的にずらして投影するように、各プロジェクタのマーカーが描画されてもよい。具体的には、或るタイミングでマーカーを投影するプロジェクタを1台のみに限定し、カメラ103の撮像の度に、マーカーを投影するプロジェクタを切り替えてもよい。こうすることで、CPU501は、撮像画像の撮像タイミング情報を用いて、各プロジェクタのマーカーを判別し易くなる。
[実施例2]
以下、本発明の実施例2について説明する。なお、以下では、実施例1と異なる点(構成、処理、等)について詳しく説明し、実施例1と同じ点についての説明は省略する。実施例2において、プロジェクタの全体構成、画像処理部の内部構成、及び、プロジェクタの基本動作は、特に明記しない限り実施例1と同様である。
実施例1では、投影画像の重畳数に応じた輝度にマーカーの輝度を調整する例を説明した。実施例2では、投影画像の重畳数と対象画像の画素値との組み合わせに応じた輝度にマーカーの輝度を調整する例を説明する。投影画像の重畳数に加えて、さらに対象画素の画素値を考慮してマーカーの輝度を調整することで、対象画像の画素値に依らずマーカーを検出し易く且つ視認し難くすることができる。このメカニズムについて、図14(a)〜14(c)と図9(a)〜9(h)を用いて説明する。図14(a)〜14(c)は、画素位置を示す横軸と輝度を示す縦軸とを用いて、マーカーの描画の様子を模式的に示したものである。
図14(a)は、マーカー重畳部304がマーカー輝度設定部303からのマーカー制御信号(対象画像の画素値考慮済み)に基づき図9(b)のマーカー画像を変換して生成した中間画像の一例を示す。実施例2では、図3の破線矢印で示すように、マーカー輝度設定部303に対象画像(図9(a))が入力されるものとする。図14(a)は、重畳数=2の場合の例を示す。重畳数=2のみに基づいた図9(f)の中間画像では、図9(a)の対象画像の画素値に依らず、マーカー輝度(オフセット量)が一定となっている。一方、図14(a)では、図9(a)の対象画像の画素値が小さい領域において、対象画像の画素値が大きい領域よりもマーカー輝度(オフセット量)が低く(小さく)なっている。
図14(b)は、マーカー重畳部304がプロジェクタ100の対象画像(図9(a))に図14(a)の中間画像を合成したマーカー重畳画像の一例を示す。図14(c)は、プロジェクタ100の投影画像である図14(b)のマーカー重畳画像に、プロジェクタ101の投影画像である図9(a)の対象画像を重ねた状態を示す。
図14(c)に示す領域のうち、図9(a)の対象画像の画素値が大きい領域highでは、マーカーとその周囲の輝度差(オフセット量)ΔChighは、輝度差1401aである。そして、マーカーの周囲の輝度Chighは、輝度1402aであり、プロジェクタ100の投影画像の輝度(図14(b)の輝度)とプロジェクタ101の投影画像の輝度(図9(a)の輝度)との合計である。一方で、図9(a)の対象画像の画素値が小さい領域lowでは、マーカーとその周囲の輝度差(オフセット量)ΔClowは、輝度
差1401bである。そして、マーカーの周囲の輝度Clowは、輝度1402bであり、プロジェクタ100の投影画像の輝度(図14(b)の輝度)とプロジェクタ101の投影画像の輝度(図9(a)の輝度)との合計である。
領域highにおいて、マーカーとその周囲とのコントラストは、ΔChigh÷Chighである。そして、領域lowにおいて、マーカーとその周囲とのコントラストは、ΔClow÷Clowである。輝度Clow<輝度Chighであるため、オフセット量ΔClow=ΔChighとすると、領域lowにおいてマーカーとその周囲とのコントラストが領域highよりも大きくなってしまう。図14(c)では、オフセット量ΔClow<ΔChighとしたことにより、図9(a)の対象画像の画素値に依らず、マーカーとその周囲とのコントラストが(略)一定に保つことができる。これにより、対象画像の画素値に依らずマーカーを検出し易く且つ視認し難くすることができる。
図10(c),10(d)を用いて、マーカーの描画による対象画像の画素値(階調値;輝度値)の変化と、重畳数との対応関係の一例を説明する。図10(c),10(g)の横軸は、マーカーが描画される前の対象画像の画素値(マーカーが描画される部分の画素値)、具体的には画像入力部206やマーカー重畳部304の入力画素値を示す。図10(c),10(d)の縦軸は、マーカーが合成された後の対象画像の画素値(マーカー重畳画像におけるマーカーの画素値)、具体的にはマーカー重畳部304の出力画素値を示す。
図10(c)は、マーカー重畳部304が、対象画像の画素値を正方向にオフセットしてマーカーを描画する場合の例を示す。破線1001cは、マーカーを描画しない場合の入力画素値と出力画素値の対応関係を示す。一点鎖線1002cは、重畳数=1の場合の対応関係を示す。一点鎖線1002cで示すように、重畳数=1の場合には、破線1001cが示す出力画素値を、入力画素値が大きいほど大きいオフセット量1005cで正方向にオフセットしてマーカーが描画される。二点鎖線1003cは、重畳数=2の場合の対応関係を示す。二点鎖線1003cで示すように、重畳数=2の場合には、破線1001cが示す出力画素値を、入力画素値が大きいほど大きいオフセット量1006cで正方向にオフセットしてマーカーが描画される。各入力画素値について、オフセット量1006cはオフセット量1005cよりも大きい。実線1004cは、重畳数=3の場合の対応関係を示す。実線1004cで示すように、重畳数=3の場合には、破線1001cが示す出力画素値を、入力画素値が大きいほど大きいオフセット量1007cで正方向にオフセットしてマーカーが描画される。各入力画素値について、オフセット量1007cはオフセット量1006cよりも大きい。図10(c)では、オフセット量1005cは第1の比例係数で入力画素値に比例する。オフセット量1006cは第1の比例係数の2倍の第2の比例係数で入力画素値に比例する。そして、オフセット量1007c第1の比例係数の3倍の第3の比例係数で入力画素値に比例する。このため、各入力画素値について、オフセット量1006cはオフセット量1005cの2倍となり、オフセット量1007cはオフセット量1005cの3倍となる。
図10(d)は、マーカー重畳部304が、対象画像の画素値を負方向にオフセットしてマーカーを描画する場合の例を示す。破線1001dは、マーカーを描画しない場合の入力画素値と出力画素値の対応関係を示す。一点鎖線1002dは、重畳数=1の場合の対応関係を示す。一点鎖線1002dで示すように、重畳数=1の場合には、破線1001dが示す出力画素値を、入力画素値が大きいほど大きいオフセット量1005dで負方向にオフセットしてマーカーが描画される。二点鎖線1003dは、重畳数=2の場合の対応関係を示す。二点鎖線1003dで示すように、重畳数=2の場合には、破線1001dが示す出力画素値を、入力画素値が大きいほど大きいオフセット量1006dで負方向にオフセットしてマーカーが描画される。各入力画素値について、オフセット量100
6dはオフセット量1005dよりも大きい。実線1004dは、重畳数=3の場合の対応関係を示す。実線1004dで示すように、重畳数=3の場合には、破線1001dが示す出力画素値を、入力画素値が大きいほど大きいオフセット量1007dで正方向にオフセットしてマーカーが描画される。各入力画素値について、オフセット量1007dはオフセット量1006dよりも大きい。図10(c)では、オフセット量1005dは第1の比例係数で入力画素値に比例する。オフセット量1006dは第1の比例係数の2倍の第2の比例係数で入力画素値に比例する。そして、オフセット量1007d第1の比例係数の3倍の第3の比例係数で入力画素値に比例する。このため、各入力画素値について、オフセット量1006dはオフセット量1005dの2倍となり、オフセット量1007dはオフセット量1005dの3倍となる。
なお、図10(c),10(d)の例では、図10(a),10(b)の例と同様に、入力画素値の範囲と出力画素値の範囲とのそれぞれを0〜255としている。オフセットにより出力画素値が0〜255の範囲外となる画素については、出力画素値が0〜255の範囲内となるように、オフセット量が制限される。このため、図10(d)のように負方向のオフセットを行うことが好ましい。図10(d)のオフセットによれば、出力画素値が0〜255の範囲外とならないため、より確実にマーカーを検出し易くすることができる(オフセット量の制限によってマーカーが検出し難くなることを抑制できる)。
図10(c),10(d)に示すように、実施例2では、オフセットの方向に依らず、重畳数が多いほど画素値のオフセット量を増加させ、さらに入力画素値が大きいほど画素値のオフセット量を増加させてマーカーが描画される。
<画像処理部207の内部構成>
実施例2では、マーカー輝度設定部303の構成を、実施例1の構成から以下のように変形する。前述のように、実施例2では、マーカー輝度設定部303に対象画像が入力される(図3の破線矢印)。また、マーカー輝度設定部303は、PC102からのマーカー制御コマンドに応じたオフセット量(重畳数のみに応じたオフセット量)と、対象画像の画素値とに基づいて、投影画像の重畳数と対象画像の画素値との組み合わせに応じたオフセット量を決定する。オフセット量は、マーカーが描画される画像領域(画素)ごとに決定される。そして、マーカー輝度設定部303は、決定したオフセット量(対象画像の画素値考慮済み)を基にマーカー制御信号を生成して出力する。マーカー輝度設定部303は、例えば、以下の式3を用いてオフセット量VIを決定(算出)する。式3において、「Vb」はPC102からのマーカー制御コマンドに応じたオフセット量(重畳数のみに応じたオフセット量)であり、「I」は対象画像の画素値であり、「Im」は対象画像の取り得る画素値の最大値である。なお、複数の画素からなる画像領域に対して1つのオフセット量VIを決定する場合には、画素値Iとして、対象の画像領域における画素値の代表値(平均値、中間値、最頻値、最大値、最小値など)を用いればよい。
VI=Vb×I÷Im ・・・(式3)
マーカー輝度設定部303が上記処理を行うことにより、図10(c),10(d)にて示した線1002c〜1004c,1002d〜1004dの対応関係のように、マーカーのオフセット量を入力画素値が大きいほど大きくすることができる。
なお、対象画像の取り得る画素値の最大値Imは、対象画像に依存することがある。このため、CPU201が所定のタイミングでマーカー輝度設定部303に最大値Imを設定するようにしてもよい。所定のタイミングは、例えば、投影開始処理(図4のS401)や入力切替処理(S403)のタイミングである。
なお、対象画像をPC102へ入力してもよい。そして、PC102のCPU501が
、投影画像の重畳数と対象画像の画素値との組み合わせに応じたオフセット量(各画像領域(各画素)のオフセット量)を決定し、当該オフセット量に基づくマーカー制御コマンドを出力してもよい。
以上述べたように、実施例2によれば、投影画像の重畳数と対象画像の画素値とに基づいてマーカーの輝度が制御される。これにより、投影画像の重畳数と対象画像の画素値とに依らず、マーカーを検出し易く且つ視認し難くすることができる。
[実施例3]
以下、本発明の実施例3について説明する。なお、以下では、実施例1と異なる点(構成、処理、等)について詳しく説明し、実施例1と同じ点についての説明は省略する。実施例3において、プロジェクタの全体構成、画像処理部の内部構成、及び、プロジェクタの基本動作は、特に明記しない限り実施例1と同様である。
実施例1では、投影画像の全域が他の投影画像の全域に重なるように複数の投影画像を重ね合わせて輝度の高い画像を投影面に表示する例を説明した。実施例3では、投影画像の一部と他の投影画像の一部とを重ね合わせて、解像度の高い画像(複数のプロジェクタからそれぞれ投影された複数の投影画像で構成された1つの合成画像)を投影面に表示するタイル投影の例を説明する。
なお、タイル投影の場合には、エッジブレンド補正部301は、重畳領域のエッジブレンド(減光処理)により、重畳による画素値の合計値を、1台での投影時の画素値(エッジブレンド前の画素値)相当になるように調整する。この場合には、重畳によるマーカーのコントラスト低下として、対象画像の画素値に依存したコントラスト低下は発生しにくい。しかし、重畳によるマーカーのコントラスト低下として、プロジェクタの黒浮きに依存したコントラスト低下が発生する。このため、タイル投影の場合には、黒浮きによる投影面の輝度の上昇の影響を抑えるように、マーカーの輝度を高めることが望ましい。
<画像処理部207の内部構成>
実施例3では、マーカー輝度設定部303の構成を、実施例1の構成から以下のように変形する。実施例3では、マーカー輝度設定部303には、不図示の同期信号発生部により、対象画像の画像領域を示す信号が入力される。対象画像の画像領域を示す信号は、例えば垂直・水平同期信号や、エッジブレンド領域(他の投影画像に重ねられる領域)の開始・終了位置を示す信号などである。これらの信号は、CPU201が同期信号発生部に所定の値を設定することで、同期信号発生部より出力される。所定の値とは、投影解像度(合成画像の解像度)や、エッジブレンド領域の幅を示す値などである。
また、マーカー輝度設定部303は、同期信号発生部からの信号に応じて、画像領域ごとにマーカー制御信号を切り替えてマーカー重畳部304に出力する。CPU201は各画像領域のオフセット量をマーカー輝度設定部303に設定し、マーカー輝度設定部303は設定されたオフセット量を基に各画像領域のマーカー制御信号を生成して出力する。
<PC102のマーカー輝度の調整動作>
図15を用いて、PC102のマーカー輝度の調整動作を説明する。図15は、PC102のマーカー輝度の調整動作の一例を示すフローチャートであり、図7のフローチャートを変形したものである。
S1501にて、CPU501は、プロジェクタ100の投影画像の配置を指定するユーザ操作があったか否かを判断する。投影画像の配置を指定するユーザ操作があったと判断された場合にはS1502に処理が進められる。そうでない場合(投影画像の配置を指
定するユーザ操作が無かったと判断された場合)には、投影画像の配置を指定するユーザ操作があるまでS1501の処理が繰り返される。
投影画像の配置の指定について図16(a),16(b)を用いて説明する。図16(a)は、タイル投影において複数の投影画像が重なり合った状態の一例を示す図である。図16(a)の例では、垂直方向に2つの投影画像が並び、水平方向に2つの投影画像が並ぶように、4つのプロジェクタの投影画像A〜Dを配置している。図16(b)は、図16(a)の太線で示された投影画像Aの拡大図(詳細図)である。図16(b)の画像領域1601は、他の投影画像に重ねられない画像領域であり、画像領域1602〜1604は、他の投影画像に重ねられるエッジブレンド領域である。
投影画像の配置の指定は、水平・垂直方向に並べる投影画像の数の指定、合成画像(複数の投影画像)におけるプロジェクタ100の投影画像の位置の指定、エッジブレンド領域の幅の指定などである。これらの情報から、CPU501は、プロジェクタ100の対象画像における複数の画像領域として、重畳数が互いに異なる複数の画像領域を判断(算出)することができる。さらに、CPU501は、対象画像における各画像領域の重畳数を判断することができる。図16(a),16(b)の例では、画像領域1601には他の投影画像が重ねられず、画像領域1602には投影画像Bが重ねられ、画像領域1603には投影画像Cが重ねられ、画像領域1604には投影画像B,C,Dが重ねられる。このため、画像領域1601の重畳数は1となり、画像領域1602の重畳数は2となり、画像領域1603の重畳数は2となり、画像領域1604の重畳数は4となる。
なお、CPU501が、プロジェクタ100の対象画像における画像領域と重畳数の対応関係を判断できれば、投影画像の配置の指定方法は特に限定されない。例えば、CPU501は、プロジェクタ100の対象画像における複数の画像領域として、重畳数が互いに異なる複数の画像領域をユーザに直接指定させてもよいし、対象画像における各画像領域の重畳数をユーザに直接指定させてもよい。
S1502にて、CPU501は、プロジェクタ100の画像領域(S1501で判断した画像領域)ごとに、対応する重畳数(S1501で判断した重畳数)に応じて、対象画像に描画するマーカーの輝度、具体的にはオフセット量を決定する。ここで、プロジェクタ100の投影画像において、プロジェクタ100の画素値による輝度がN(nits)であり、プロジェクタ100の黒浮きによる輝度がM(nits)であるとする。そして、プロジェクタ100のみが投影を行った場合の投影面上の輝度(エッジブレンド前)がN+M(nits)であるとする。全てのプロジェクタがこのような条件(プロジェクタ100の条件)でタイル投影を行うと、エッジブレンド領域の輝度は、エッジブレンド領域の重畳数Lに応じて、N+L×M(nits)となる。この場合には、CPU501は、以下の式4を用いてオフセット量VLを算出するとよい。そうすることで、各画像領域について好適にマーカーを検出し易く且つ視認し難くすることができる。なお、式4において、「V」は、重畳数=1の場合のオフセット量である。
VL=V×(N+L×M)÷(N+M) ・・・(式4)
S1503にて、図7のS703と同様に、CPU501は、マーカー輝度(オフセット量)を設定するマーカー制御コマンドを、通信部506を介してプロジェクタ100へ送信する。但し、マーカー制御コマンドは、プロジェクタ100の画像領域(S1501で判断した画像領域)を示す情報を含み、プロジェクタ100の画像領域ごとに、マーカー輝度(オフセット量)に関するマーカー情報を含む。プロジェクタ100のCPU201は、通信部205を介してマーカー制御コマンドを受信すると、受信したマーカー制御コマンドに基づいて、プロジェクタ100の各画像領域のマーカー輝度(オフセット量)をマーカー輝度設定部303に設定する。従って、PC102がプロジェクタ100にマ
ーカー制御コマンドを送信することで、プロジェクタ100の対象画像の複数の画像領域のそれぞれについて、描画されるマーカーの輝度が個別に制御される。
以上述べたように、実施例3によれば、対象画像の複数の画像領域のそれぞれについて、マーカー輝度が個別に制御される。これにより、タイル投影(マルチ投影)の場合などように、対象画像の複数の画像領域の間で重畳数が異なる場合において、各画像領域のマーカーを検出し易く且つ視認し難くすることができる。
[実施例4]
以下、本発明の実施例4について説明する。なお、以下では、実施例1と異なる点(構成、処理、等)について詳しく説明し、実施例1と同じ点についての説明は省略する。実施例4において、プロジェクタの全体構成、画像処理部の内部構成、及び、プロジェクタの基本動作は、特に明記しない限り実施例1と同様である。
実施例1では、重畳数の情報に用いて、重畳数が多いほどマーカー輝度を高くする例を説明した。実施例4では、カメラ103によって得られた撮像画像を用いる反復的手法で、重畳数が多いほど高いマーカー輝度を決定する例を説明する。
<PC102のマーカー輝度の調整動作>
図17を用いて、PC102のマーカー輝度の調整動作を説明する。図17は、PC102のマーカー輝度の調整動作の一例を示すフローチャートである。のフローを用いて説明する。例えば、CPU501が、ROM502に記録されたプログラムに基づいて、各ブロックを制御することにより、図17の動作が実現される。マーカー輝度の調整開始をユーザが操作部504を用いて指示すると、図17の動作が開始する。ここでは、図1に示すようにプロジェクタ100とプロジェクタ101が投影を行っている状態で図17の動作が行われるとする。
S1701にて、CPU501は、通信部506を介してプロジェクタ100とプロジェクタ101へ、マーカー輝度調整用のパターンを対象画像として表示させるコマンドを送信する。なお、マーカー輝度調整用のパターンは、例えば画素値が所定の画素値Sの一様画像である。プロジェクタ100のCPU201は、S1701のコマンドに応じて、ROM203に予め記憶されているマーカー輝度調整用のパターンを読み出す。または、CPU201は、図3に示されていないパターン生成部に、マーカー輝度調整用のパターンを生成させる。得られたパターンは、対象画像として画像処理部207に入力される。これにより、プロジェクタ100は、マーカー輝度調整用のパターンを投影する。同様に、プロジェクタ101もマーカー輝度調整用のパターンを投影する。
S1702にて、CPU501は、通信部506を介してプロジェクタ100へ、マーカー輝度(オフセット量)を最小にするコマンドを送信する。プロジェクタ100は、S1702のコマンドに応じて、マーカーを最小の輝度(オフセット量)でマーカー輝度調整用のパターンに描画し、マーカーが描画された後のパターンを投影する。
S1703にて、CPU501は、通信部506を介してカメラ103へ、投影面を撮像させるコマンドを送信する。カメラ103は、S1703のコマンドに応じて投影面を撮像し、撮像画像をPC102へ送信する。
S1704にて、CPU501は、カメラ103から通信部506を介して撮像画像を受信したか否かを判断する。撮像画像を受信したと判断された場合にはS1705に処理が進められ、そうでない場合(撮像画像を受信していないと判断された場合)には、撮像画像が受信されるまでS1704の処理が繰り返される。
S1705にて、CPU501は、S1704にて受信した撮像画像からのマーカーの検出を試みる。
S1706にて、CPU501は、S1705の処理によりマーカーが検出できたか否かを判断する。検出できたと判断された場合にはCPU501は図17の動作を終了し、そうでない場合(検出できなかったと判断された場合)にはS1707に処理が進められる。
S1707にて、CPU501は、通信部506を介してプロジェクタ100へ、プロジェクタ100のマーカー輝度を高めるコマンドを送信する。例えば、CPU501は、前回のコマンドで設定されるマーカー輝度(オフセット量)をRAM502へ保持しておき、それよりも大きいマーカー輝度(オフセット量)を設定させるコマンドを送信する。プロジェクタ100は、S1707のコマンドに応じてマーカー輝度を高める。その後、S1703へ処理が戻される。これにより、撮像画像からマーカーが検出されるまで、マーカー輝度(オフセット量)が徐々に増加される。
以上述べたように、実施例4によれば、撮像画像からマーカーが検出されるまで、マーカー輝度(オフセット量)が徐々に増加される。これにより、マーカー輝度を、重畳数が多いほど高い、撮像画像からマーカーを検出可能な最小の輝度に制御できる。その結果、投影面上で重なり合う投影画像の数に依らず、マーカーを検出し易く且つ視認し難くすることができる。
なお、マーカー輝度調整用のパターンを、画素値が所定の画素値Sの一様画像とした場合には、図17の動作により、マーカー輝度(オフセット量)を、画素値Sの領域に描画するのに適した輝度に制御できる。他の画素値S’に対応するオフセット量VS’は、例えば以下の式5を用いて画素値Sに対応するオフセット量VSから算出できる。各画素値のオフセット量を得ることにより、実施例2と同様に、投影画像の重畳数と対象画像の画素値とに基づく輝度にマーカー輝度を制御できるようになる。
VS’=VS×S’÷S ・・・(式5)
なお、S1706にて、CPU501は、マーカーが検出できたか否かを対象画像の画像領域ごとに判断してもよい。そして、S1707にて、CPU501は、マーカー輝度を高めるコマンドを画像領域ごとに送信し、画像領域ごとにマーカー輝度を制御してもよい。そうすることで、実施例3と同様に、タイル投影(マルチ投影)の場合などように、対象画像の複数の画像領域の間で重畳数が異なる場合において、各画像領域のマーカー輝度を好適に制御できる。さらに、この場合には、対象画像はマーカー輝度調整用のパターンでなくてもよく、実施例2と同様に、対象画像の複数の画像領域の間で画素値が異なる場合において、各画像領域のマーカー輝度を好適に制御できる。
[実施例5]
以下、本発明の実施例5について説明する。なお、以下では、実施例1と異なる点(構成、処理、等)について詳しく説明し、実施例1と同じ点についての説明は省略する。本実施例において、プロジェクタの全体構成、画像処理部の内部構成、及び、プロジェクタの基本動作は、特に明記しない限り実施例1と同様である。
実施例5では、投影画像の重畳数に応じたマーカー輝度の調整に加え、投影面上で輝度差が大きい部分のマーカー輝度(オフセット量)を、それ以外の部分(輝度差が小さい部分)のマーカー輝度と比較して低くする動作を説明する。投影面上で輝度差が大きい部分は、例えば、プロジェクタ100の投影画像(対象画像)のエッジ部分(空間周波数の高
い部分)、プロジェクタ100の投影画像(対象画像)の端部分、エッジブレンド領域の端部分などである。エッジブレンド領域は、プロジェクタ100の投影画像(対象画像)の端部分とみなすこともできる。輝度差が大きい部分のマーカー輝度(オフセット量)を低減することで、投影領域のずれによってマーカーが視認し易くなることを抑制できる。このメカニズムについて、図18(a)〜18(c)を用いて説明する。
図18(a)は、プロジェクタ100によって図14(b)のマーカー重畳画像がずれて投影された状態を示す。ずれの無い所望のマーカー重畳画像は破線で示されており、ずれた実際のマーカー重畳画像は実線で示されている。マーカー1801は、対象画像の画素値がその周辺と同等の領域(輝度差の小さい部分)に描画されたマーカーであり、マーカー1802は、対象画像の画素値がその周辺と同等でない領域(輝度差の大きい部分)に描画されたマーカーである。
図18(b)は、図18(a)の状態に対して、プロジェクタ101によって図14(a)の対象画像がずれ無く投影された状態を示す。プロジェクタ101の投影画像(の輝度)は破線で示されており、プロジェクタ100の投影画像の輝度とプロジェクタ101の投影画像の輝度との合計は実線で示されている。
このとき、輝度差の小さい部分に描画されたマーカー1801は、プロジェクタ100の投影画像がずれても、プロジェクタ101の輝度1807と同等の輝度の画像領域と重畳されやすい。このため、プロジェクタ100の投影画像がずれても、マーカー1801とその周囲とのコントラストが維持されやすい。図18(b)では、マーカー1801とその周囲の輝度差(オフセット量)ΔCは輝度差1803である。そして、マーカー1801の周囲の輝度Cは、プロジェクタ100の投影画像の輝度(図18(a)の輝度)とプロジェクタ101の投影画像の輝度1807との合計の輝度1804である。このとき、マーカー1801とその周囲とのコントラスト(輝度差1803÷輝度1804)は、図14(c)と同等である。このように、プロジェクタ100の投影画像がずれても、マーカー1801とその周囲とのコントラスト(マーカー1801が視認し難い状態)は維持されやすい。
一方で、輝度差の大きい部分に描画されたマーカー1802は、プロジェクタ100の投影画像がずれることで、プロジェクタ101の輝度1807よりも低い輝度1808の画像領域と重畳されやすい。このため、プロジェクタ100の投影画像がずれた場合に、マーカー1802とその周囲とのコントラストが高くなりすぎるおそれがある。図18(b)では、マーカー1802とその周囲の輝度差(オフセット量)ΔCは輝度差1805である。そして、マーカー1802の周囲の輝度Cは、プロジェクタ100の投影画像の輝度(図18(a)の輝度)とプロジェクタ101の投影画像の輝度1808との合計の輝度1806(<輝度1804)である。このとき、マーカー1802とその周囲とのコントラスト(輝度差1805÷輝度1806)は図14(c)よりも高くなり、マーカー1802は視認し易くなる。
図18(c)は、図18(b)の状態に対して、輝度差の大きい部分のマーカー1802の輝度(オフセット量)を低減した状態(マーカー1802を削除した状態)を示す。マーカー1802のオフセット量ΔCを低減することで、マーカー1802とその周囲とのコントラストが低減され、マーカー1802が視認し易くなることを抑制できる。
なお、輝度差の小さい部分のマーカー輝度(オフセット量)を低減しないことで、マーカーが検出し易い状態を維持でき、投影画像のずれの検出精度が低下することを抑制できる。
なお、重畳数=1の場合には、輝度差の大きい部分のマーカー輝度を低減する必要はない。このため、重畳数=1の場合は輝度差の大きい部分のマーカー輝度を低減する処理を行わず、重畳数=2以上の場合に当該処理を行うようにしてもよい。そうすることで、重畳数=1の場合に、投影画像のずれの検出精度が低下することをより抑制でき、重畳数=2以上の場合に、輝度差の大きい部分のマーカーが視認し易くなることを抑制できる。
<画像処理部207の内部構成>
実施例5では、マーカー輝度設定部303の構成を、実施例1の構成から以下のように変形する。実施例5では、実施例2と同様に、マーカー輝度設定部303に対象画像が入力される(図3の破線矢印)。また、マーカー輝度設定部303はラインバッファを備え、対象画像を一時的に保持できる。
マーカー輝度設定部303は、対象画像にハイパス処理を施し、対象画像からエッジを検出する。エッジが検出された場合、マーカー輝度設定部303はエッジから所定距離α内の画像領域について、マーカーのオフセット量を0に設定する。これにより、対象画像のエッジ部分にマーカーが描画されなくなる。
また、マーカー輝度設定部303は、対象画像の端(光変調パネル209R,209G,209Bの表示可能範囲の端)から所定距離β内の画像領域について、マーカーのオフセット量を0に設定する。これにより、対象画像の端部分にマーカーが描画されなくなる。
また、マーカー輝度設定部303は、エッジブレンド領域の端から所定距離γ内の画像領域について、マーカーのオフセット量を0に設定する。これにより、エッジブレンド領域の端部分にマーカーが描画されなくなる。
なお、距離α,β,γは、例えば、投影画像の取り得るずれ量に基づいて経験則的に定められた値であり、3pxや5pxなどである。
なお、対象画像をPC102へ入力し、PC102のCPU501が、投影面上で輝度差が大きい部分にマーカーが描画されないように各画像領域(各画素)のオフセット量を決定し、当該オフセット量に基づくマーカー制御コマンドを出力してもよい。
以上述べたように、実施例5によれば、投影面上で輝度差が大きい部分にマーカーが描画されない。これにより、投影領域のずれによってマーカーが視認し易くなることを抑制できる。なお、投影面上で輝度差が大きい部分のマーカー輝度(オフセット量)を、それ以外の部分(輝度差が小さい部分)のマーカー輝度と比較して低くすればよく、輝度差が大きい部分にマーカーが描画されてもよい。
なお、実施例1〜5(変形例を含む)の各構成要素は、個別のハードウェアであってもよいし、そうでなくてもよい。2つ以上のブロックの機能が、共通のハードウェアによって実現されてもよい。1つのブロックの複数の機能のそれぞれが、個別のハードウェアによって実現されてもよい。1つのブロックの2つ以上の機能が、共通のハードウェアによって実現されてもよい。また、各ブロックは、ハードウェアによって実現されてもよいし、そうでなくてもよい。例えば、装置が、プロセッサと、制御プログラムが格納されたメモリとを有していてもよい。そして、装置が有する少なくとも一部のブロックの機能が、プロセッサがメモリから制御プログラムを読み出して実行することにより実現されてもよい。
なお、実施例1〜5(変形例を含む)はあくまで一例であり、本発明の要旨の範囲内で
実施例1〜5の構成を適宜変形したり変更したりすることにより得られる構成も、本発明に含まれる。実施例1〜5の構成を適宜組み合わせて得られる構成も、本発明に含まれる。
例えば、対象画像に対するマーカーの描画(合成)、マーカー重畳画像に対する幾何学補正は、PC102で行われてもよい。プロジェクタ100が、PC102の機能(撮像画像からマーカーを検出する機能、重畳数に応じたオフセット量を決定する機能、等)を有していてもよい。
プロジェクタ100の画像処理部207は、ガンマ補正、色補正、HDR・SDR変換などの階調変換を行う階調変換部を、マーカー重畳部304よりも前段に備えてもよい。階調変換がマーカーの描画よりも後段で行われると、マーカーの画素値が変化することで、マーカーが検出し難くなったり、視認し易くなったりしてしまう。マーカー重畳部304よりも前段に階調変換部を備えることで、階調変換によりマーカーの画素値が変化するのを抑制できる。なお、画素値を変化させる処理であればどのような処理であっても、同様の理由により、マーカーの描画よりも前段で行うことが好ましい。
また、マーカーの例として、米国特許第7907795号に記載されるドットパターンを示したが、どのようなマーカーであっても本発明を適用できる。例えば、マーカーは、グレーコード法のパターン、格子状のパターン、ウォータマークなどであってもよい。
また、投影領域のずれを幾何学補正部305の画像処理で補正する例を示したが、投影領域のずれを補正できれば、その方法は特に限定されない。例えば、投影光学系214によって投影画像を光学的にシフトしたりズームしたりすることで、投影領域のずれを補正してもよい。
また、対象画像の輝度を変化させてマーカーを描画する例を示したが、マーカーの描画方法はこれに限られない。例えば、対象画像の色相を変化させてマーカーを描画してもよい。そして、オフセット量として、対象画像の輝度からマーカーの輝度までの変化量を用いる例を示したが、オフセット量はこれに限られない。例えば、対象画像の色相からマーカーの色相までの変化量をオフセット量として用いてもよい。
また、マーカーの画像パラメータ(輝度と色相の少なくとも一方)はユーザが任意に設定できてもよい。これにより、マーカーの輝度や色相をユーザの所望の値に設定できる。例えば、実施例1〜5で述べた方法でマーカーの輝度を設定した後に、ユーザがマーカーの輝度を任意に設定できてもよい。これにより、プロジェクションシステムによるマーカー輝度の自動設定後に、ユーザがマーカー輝度を微調整できる。
なお、実施例1〜3,5の方法の場合は、実施例4の方法と比較して、マーカー輝度の決定を容易に(短時間で)行いやすく、カメラを用いずにマーカー輝度を調整することができる。また、実施例4の方法では、投影画像の重畳数や対象画像の画素値の他に、外光によるマーカーのコントラストへの影響も抑制しやすい。このため、実施例1〜3,5の方法と、実施例4の方法とのどちらによりマーカー輝度を調整するかをユーザが選択可能であってもよい。これにより、ユーザは、マーカー輝度の調整を容易に(短時間で)行いたい場合は実施例1〜3,5を選択できる。また、外光による影響を抑制してより好適なマーカー輝度を決定したい場合は実施例4の方法を選択できる。
[その他の実施例]
本発明は、上述の実施例の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおけ
る1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
100:プロジェクタ 201:CPU 207:画像処理部
302:マーカー生成部 303:マーカー輝度設定部 304:マーカー重畳部
102:パーソナルコンピュータ 501:CPU

Claims (19)

  1. 投影装置が投影面に投影する対象画像のうち、マーカーを描画する位置の、輝度および色相のうち少なくとも一方を示す画像パラメータを、前記マーカーの画像パラメータに変換して、前記対象画像に前記マーカーを描画する処理手段を有し、
    前記処理手段は、前記投影面上で前記対象画像に他の投影装置が投影する画像が重ねられる場合に、そうでない場合よりも、前記マーカーの画像パラメータと前記マーカーの画像パラメータに変換される前の前記対象画像の画像パラメータとの間の変化量を大きくする
    ことを特徴とする画像処理装置。
  2. 投影装置が投影面に投影する対象画像のうち、マーカーを描画する位置の、輝度および色相のうち少なくとも一方を示す画像パラメータを、前記マーカーの画像パラメータに変換して、前記対象画像に前記マーカーを描画する処理手段と、
    前記投影装置が投影する前記対象画像に前記投影面上で他の投影装置が投影する画像が重ねられるか否かを設定する設定手段と、
    を有し、
    前記処理手段は、前記設定手段によって、前記投影面上で前記対象画像に他の投影装置が投影する画像が重ねられると設定された場合に、そうでない場合よりも、前記マーカーの画像パラメータと前記マーカーの画像パラメータに変換される前の前記対象画像の画像パラメータとの間の変化量を大きくする
    ことを特徴とする画像処理装置。
  3. 前記処理手段は、前記対象画像に前記投影面上で重ねられる、他の投影装置が投影する画像の数に対応する重畳数が第1の数よりも多い第2の数である場合に、前記重畳数が前記第1の数である場合に比べ、前記対象画像の画像パラメータから前記マーカーの画像パラメータまでの前記変化量を大きくする
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  4. 前記設定手段は、前記対象画像に前記投影面上で重ねられる、他の投影装置が投影する画像の数に対応する重畳数を設定可能であって、
    前記処理手段は、前記設定手段によって、設定された前記重畳数が第1の数よりも多い第2の数である場合に、設定された前記重畳数が前記第1の数である場合に比べ、前記対象画像の画像パラメータから前記マーカーの画像パラメータまでの前記変化量を大きくする
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  5. 前記処理手段は、前記重畳数に比例する変化量で前記対象画像の画像パラメータを変化させた値に、前記マーカーの画像パラメータを制御する
    ことを特徴とする請求項3または4に記載の画像処理装置。
  6. 前記重畳数を指定するユーザ操作を受け付ける受付手段、をさらに有する
    ことを特徴とする請求項3から5のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  7. 前記対象画像の複数の領域の間で前記重畳数が異なり、
    前記処理手段は、前記複数の領域のそれぞれについて、前記マーカーの画像パラメータを個別に制御する
    ことを特徴とする請求項3から6のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  8. 前記処理手段は、前記マーカーが描画される部分における前記対象画像の画素値が第1
    の画素値よりも小さい第2の画素値である場合に、前記マーカーが描画される部分において前記重畳数が同じであり且つ前記対象画像の画素値が前記第1の画素値である場合に比べ、前記対象画像の画像パラメータから前記マーカーの画像パラメータまでの前記変化量を小さくする
    ことを特徴とする請求項3から7のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  9. 前記処理手段は、前記重畳数に応じて前記マーカーの画像パラメータを制御する
    ことを特徴とする請求項3から7のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  10. 前記処理手段は、前記対象画像の端部分とエッジ部分の少なくとも一方において、前記対象画像の端部分でもエッジ部分でもない部分に比べ、前記対象画像の画像パラメータから前記マーカーの画像パラメータまでの変化量を小さくする
    ことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  11. 前記処理手段は、前記投影面を撮像した撮像画像から前記マーカーを検出する検出手段によって前記マーカーが検出されるまで、前記対象画像の画像パラメータから前記マーカーの画像パラメータまでの前記変化量を徐々に増やす
    ことを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  12. 前記投影面には、複数の投影装置によって複数の画像が投影され、
    前記複数の画像に複数のマーカーがそれぞれ描画され、
    前記処理手段は、前記複数のマーカーの画像パラメータを制御する
    ことを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  13. 前記投影面を撮像した撮像画像から前記マーカーを検出する検出手段の検出結果に基づいて、前記投影面における前記対象画像の領域を制御する領域制御手段、をさらに有することを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  14. 前記投影面には、複数の投影装置によって複数の画像が投影され、
    前記複数の画像の間で複数のマーカーが空間的または時間的にずれて投影されるように、前記複数の画像に前記複数のマーカーがそれぞれ描画される
    ことを特徴とする請求項13に記載の画像処理装置。
  15. 前記投影面には、複数の投影装置によって複数の画像が投影され、
    前記複数の画像に複数のマーカーがそれぞれ描画され、
    前記検出手段は、前記複数のマーカーを検出し、
    前記領域制御手段は、前記検出手段の検出結果に基づいて、前記投影面における前記複数の画像の領域を個別に制御する
    ことを特徴とする請求項13または14に記載の画像処理装置。
  16. 投影装置が投影面に投影する対象画像のうち、マーカーを描画する位置の、輝度および色相のうち少なくとも一方を示す画像パラメータを、前記マーカーの画像パラメータに変換して、前記対象画像に前記マーカーを描画する処理ステップを有し、
    前記処理ステップは、前記投影面上で前記対象画像に他の投影装置が投影する画像が重ねられる場合に、そうでない場合よりも、前記マーカーの画像パラメータと前記マーカーの画像パラメータに変換される前の前記対象画像の画像パラメータとの間の変化量を大きくする
    ことを特徴とする画像処理方法。
  17. 投影装置が投影面に投影する対象画像のうち、マーカーを描画する位置の、輝度および
    色相のうち少なくとも一方を示す画像パラメータを、前記マーカーの画像パラメータに変換して、前記対象画像に前記マーカーを描画する処理ステップと、
    前記投影装置が投影する前記対象画像に前記投影面上で他の投影装置が投影する画像が重ねられるか否かを設定する設定ステップと、
    を有し、
    前記処理ステップでは、前記設定ステップによって、前記投影面上で前記対象画像に他の投影装置が投影する画像が重ねられると設定された場合に、そうでない場合よりも、前記マーカーの画像パラメータと前記マーカーの画像パラメータに変換される前の前記対象画像の画像パラメータとの間の変化量を大きくする
    ことを特徴とする画像処理方法。
  18. コンピュータを、請求項1〜15のいずれか1項に記載の画像処理装置の各手段として機能させるためのプログラム。
  19. コンピュータを、請求項1〜15のいずれか1項に記載の画像処理装置の各手段として機能させるためのプログラムを格納したコンピュータが読み取り可能な記憶媒体。
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