JP2021037706A - 発光装置、光走査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】それぞれが複数の発光素子を有する電子回路を複数含んで構成される発光装置等において、一部の電子回路が、ノイズに起因して故障するのを抑制する。【解決手段】15個の発光チップCを有する光源部72は、8個の発光チップC(前段第1発光チップCa1〜前段第8発光チップCa8)を含む前段発光チップ群♯aと、7個の発光チップC(後段第1発光チップCb1〜後段第7発光チップCb7)を含む後段発光チップ群♯bとに群分けされ、且つ、それぞれが2個の発光チップCを含む第1組♯1〜第7組♯7(7組)と、1個の発光チップCのみを含む第8組♯8(1組)とに組分けされる。そして、1個の発光チップC(前段第8発光チップCb8)のみを含む第8組♯8では、前段第8発光チップCb8に対し、コンデンサ等からなるノイズフィルタ92を並列に接続する。【選択図】図8

Description

本発明は、発光装置、光走査装置に関する。
特許文献1には、それぞれが複数の発光サイリスタを有する40個の発光チップを含む発光装置において、これら40個の発光チップを、20個ずつ2つの群(♯a、♯b)に群分けするとともに、それぞれが各群の発光チップを含むように2個ずつ20の組(♯1〜♯20)に組分けすることが記載されている。また、特許文献1には、発光チップ群♯aに対して、第1転送信号φ1a、第2転送信号φ2a、点灯信号φIaおよび許可信号φRaを共通に供給するとともに、発光チップ群♯bに対して、第1転送信号φ1b、第2転送信号φ2b、点灯信号φIbおよび許可信号φRbを共通に供給すること、そして、20の組♯1〜♯20のそれぞれに対して、対応する設定信号φW1〜φW20を供給すること、が記載されている。
また、特許文献2には、それぞれが複数の発光サイリスタを有する発光チップを、奇数となる57個備えた発光装置が記載されている。
特開2015−139894号公報 特開2010−120261号公報
例えば総数が奇数個となる発光チップに対し、2個1組として組分けを行ったとすると、余りが1個生じることになる。ここで、2個の発光チップで構成される組と1個の発光チップで構成される組とに対し、組を単位として設定信号を供給するような構成を採用した場合を考えてみる。すると、前者の組に設定信号を供給する配線と、後者の組に設定信号を供給する配線とに対し、サージ等の異常電圧(ノイズ)が印加された場合、後者の組を構成する発光チップには、前者の組を構成する発光チップよりも、より大きな(この場合は略2倍)電流が流れることになってしまう。その結果、後者の組を構成する発光チップには、前者の組を構成する発光チップよりも、電気的な故障が生じる確率が高くなるおそれがあった。
本発明は、それぞれが複数の発光素子を有する電子回路を複数含んで構成される発光装置等において、一部の電子回路が、ノイズに起因して故障するのを抑制することを目的とする。
請求項1記載の発明は、それぞれが複数の発光素子を有する電子回路をm個(mは2以上の整数)含んで構成される、x組(xは1以上の整数)の第1回路と、前記電子回路をn個(nは1以上m未満の整数)含んで構成される、y組(yは1以上の整数)の第2回路と、x組の前記第1回路のそれぞれに対して第1信号を供給するx個の第1配線と、y組の前記第2回路のそれぞれに対して第2信号を供給するy個の第2配線と、x組の前記第1回路とy組の前記第2回路とに共通に接続される共通配線と、前記共通配線とy個の前記第2配線との間に接続されるノイズフィルタとを備える発光装置である。
請求項2記載の発明は、前記ノイズフィルタがコンデンサまたはコイルを含むことを特徴とする請求項1記載の発光装置である。
請求項3記載の発明は、前記ノイズフィルタがコンデンサを含む場合に、当該コンデンサの静電容量が5pF以上であることを特徴とする請求項2記載の発光装置である。
請求項4記載の発明は、前記共通配線とx個の前記第1配線とy個の前記第2配線とが配線パターンとして形成されたプリント配線板を備えるとともに、複数の前記電子回路が半導体集積回路で構成されるとともに前記プリント配線板に実装され、前記ノイズフィルタが、前記プリント配線板に実装されていることを特徴とする請求項1記載の発光装置である。
請求項5記載の発明は、前記プリント配線板に実装されるとともに、前記共通配線とx個の前記第1配線とy個の前記第2配線とが接続され、当該共通配線とx個の当該第1配線とを介して、x組の前記第1回路のそれぞれに前記第1信号を出力し、当該共通配線とy個の当該第2配線とを介して、y組の前記第2回路のそれぞれに前記第2信号を出力する信号出力回路をさらに備えることを特徴とする請求項4記載の発光装置である。
請求項6記載の発明は、それぞれの前記電子回路は、前記発光素子としての複数の発光サイリスタを有するとともに、複数の当該発光サイリスタの点灯を制御する複数の制御サイリスタをさらに有することを特徴とする請求項1記載の発光装置である。
請求項7記載の発明は、x組の前記第1回路を構成する前記電子回路に設けられた前記制御サイリスタには、前記共通配線および前記第1配線を介して前記第1信号を出力し、y組の前記第2回路を構成する当該電子回路に設けられた当該制御サイリスタには、当該共通配線および前記第2配線を介して前記第2信号を出力する信号出力回路をさらに備えることを特徴とする請求項6記載の発光装置である。
請求項8記載の発明は、それぞれが複数の発光素子を有する電子回路をm個(mは2以上の整数)含んで構成される、x組(xは1以上の整数)の第1回路と、前記電子回路をn個(nは1以上m未満の整数)含んで構成される、y組(yは1以上の整数)の第2回路と、x組の前記第1回路のそれぞれに対して信号を供給するx個の第1配線と、y組の前記第2回路のそれぞれに対して信号を供給するy個の第2配線と、x組の当該第1回路とy組の当該第2回路とに共通に接続される共通配線とが設けられ、x組の当該第1回路およびy組の当該第2回路が取り付けられる配線基板とを備え、前記第2配線と前記共通配線との間の静電容量である第2静電容量の大きさが、前記第1配線と当該共通配線との間の静電容量である第1静電容量よりも大きい発光装置である。
請求項9記載の発明は、前記配線基板では、前記第2配線の面積が前記第1配線の面積よりも大きいことを特徴とする請求項8記載の発光装置である。
請求項10記載の発明は、前記共通配線と前記第2配線とが、コンデンサを介して接続されていることを特徴とする請求項8記載の発光装置である。
請求項11記載の発明は、前記共通配線と前記第1配線とが、コンデンサを介して接続されていないことを特徴とする請求項10記載の発光装置である。
請求項12記載の発明は、それぞれが複数の発光素子を有する電子回路をm個(mは2以上の整数)含んで構成される、x組(xは1以上の整数)の第1回路と、当該電子回路をn個(nは1以上m未満の整数)含んで構成される、y組(yは1以上の整数)の第2回路と、x組の当該第1回路のそれぞれに対して第1信号を供給するx個の第1配線と、y組の当該第2回路のそれぞれに対して第2信号を供給するy個の第2配線と、x組の当該第1回路とy組の当該第2回路とに共通に接続される共通配線と、当該共通配線とy個の当該第2配線との間に接続されるノイズフィルタとを備え、複数の当該発光素子を用いて像保持体を露光する露光手段と、前記露光手段から出力される光を前記像保持体上に結像させる結像手段とを有する光走査装置である。
請求項13記載の発明は、それぞれが複数の発光素子を有する電子回路をm個(mは2以上の整数)含んで構成される、x組(xは1以上の整数)の第1回路と、当該電子回路をn個(nは1以上m未満の整数)含んで構成される、y組(yは1以上の整数)の第2回路と、x組の当該第1回路のそれぞれに対して信号を供給するx個の第1配線と、y組の当該第2回路のそれぞれに対して信号を供給するy個の第2配線と、x組の当該第1回路とy組の当該第2回路とに共通に接続される共通配線とが設けられ、x組の当該第1回路およびy組の当該第2回路が取り付けられる配線基板とを備え、当該第2配線と当該共通配線との間の静電容量である第2静電容量の大きさが、当該第1配線と当該共通配線との間の静電容量である第1静電容量よりも大きく設定され、複数の当該発光素子を用いて像保持体を露光する露光手段と、前記露光手段から出力される光を前記像保持体上に結像させる結像手段とを有する光走査装置である。
請求項1記載の発明によれば、それぞれが複数の発光素子を有する電子回路を複数含んで構成される発光装置において、一部の電子回路が、ノイズに起因して故障するのを抑制することができる。
請求項2記載の発明によれば、ノイズフィルタを能動素子で構成する場合と比較して、ノイズフィルタが、ノイズに起因して故障するのを抑制することができる。
請求項3記載の発明によれば、コンデンサの静電容量を5pF未満とした場合と比較して、ノイズに起因して一部の電子回路に流れる電流の大きさを低減することができる。
請求項4記載の発明によれば、ノイズフィルタをプリント配線板に実装しない場合と比較して、プリント配線板とノイズフィルタとの接続を容易に行うことができる。
請求項5記載の発明によれば、信号出力回路をプリント配線板に実装しない場合と比較して、各種信号に重畳されるノイズを低減することが可能になる。
請求項6記載の発明によれば、発光サイリスタおよび制御サイリスタを用いない場合と比較して、発光素子の発光制御を容易に行うことができる。
請求項7記載の発明によれば、発光サイリスタおよび制御サイリスタを用いない場合と比較して、発光素子の発光制御を容易に行うことができる。
請求項8記載の発明によれば、それぞれが複数の発光素子を有する電子回路を複数含んで構成される発光装置において、一部の電子回路が、ノイズに起因して故障するのを抑制することができる。
請求項9記載の発明によれば、別途ノイズフィルタを設けなくても、ノイズフィルタが存在する状態を実現することができる。
請求項10記載の発明によれば、共通配線と第2配線との間にコンデンサを設けない場合と比較して、ノイズフィルタを容易に実現することが可能になる。
請求項11記載の発明によれば、共通配線と第1配線との間にコンデンサを設けた場合と比較して、共通配線と第2配線との間に設けるコンデンサの容量を小さくすることができる。
請求項12記載の発明によれば、それぞれが複数の発光素子を有する電子回路を複数含んで構成される光走査装置において、一部の電子回路が、ノイズに起因して故障するのを抑制することができる。
請求項13記載の発明によれば、それぞれが複数の発光素子を有する電子回路を複数含んで構成される光走査装置において、一部の電子回路が、ノイズに起因して故障するのを抑制することができる。
本実施の形態が適用される画像形成装置の全体構成の一例を示した図である。 プリントヘッドの構成を示した断面図である。 発光装置の上面図である。 光源部における発光チップの配列と、各発光チップの群分けおよび組分けとを説明するための図である。 信号発生回路の構成を説明するためのブロック図である。 発光チップの構成を説明するための上面図である。 配線基板における各種配線の構成を説明するための図である。 実施の形態1の発光装置における、配線基板と光源部と信号発生回路との電気的な接続関係を説明するための図である。 光源部を構成する、群分けおよび組分けされた各発光チップと、各発光チップに供給される各種信号との関係を説明するための図である。 発光チップに設けられた自己走査型発光素子アレイの回路構成を説明するための図である。 (a)〜(c)は、IEC 61000-4-2の試験を行った場合に、光源部を構成する各組に流れる電流を説明するための図である。 実施の形態2の発光装置における、配線基板と光源部と信号発生回路との電気的な接続関係を説明するための図である。 実施の形態2の配線基板における各設定用配線(第1設定用配線〜第8設定用配線)と接地用配線との関係を説明するための図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
<実施の形態1>
[画像形成装置]
図1は、本実施の形態が適用される画像形成装置1の全体構成の一例を示した図である。
図1に示す画像形成装置1は、一般にタンデム型と称されるものである。この画像形成装置1は、各色の画像データに対応して画像形成を行う画像形成プロセス部10、画像形成プロセス部10を制御する画像出力制御部30、例えばパーソナルコンピュータ(PC)2や画像読取装置3に接続され、PC2や画像読取装置3から受信された画像データに対して予め定められた画像処理を施す画像処理部40を備えている。
画像形成プロセス部10は、予め定められた間隔を置いて並列的に配置される複数のエンジンを含む画像形成ユニット11を備えている。この画像形成ユニット11は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の色毎に設けられ、それぞれ区別する場合には、画像形成ユニット11の末尾に、それぞれY、M、C、Kを付す。
画像形成ユニット11Y、11M、11C、11Kは、それぞれ、静電潜像を形成してトナー像を保持する感光体ドラム12、感光体ドラム12の表面を予め定められた電位で帯電する帯電器13、帯電器13によって帯電された感光体ドラム12を露光するプリントヘッド14、プリントヘッド14によって得られた静電潜像を現像する現像器15を備えている。ここで、各画像形成ユニット11Y、11M、11C、11Kは、現像器15に収納されたトナーを除いて、同様に構成されている。そして、画像形成ユニット11Y、11M、11C、11Kは、それぞれがイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)のトナー像を形成する。
また、画像形成プロセス部10は、各画像形成ユニット11Y、11M、11C、11Kの感光体ドラム12にて形成された各色のトナー像を記録用紙に多重転写させるために、この記録用紙を搬送する用紙搬送ベルト21と、用紙搬送ベルト21を駆動させるロールである駆動ロール22と、感光体ドラム12のトナー像を記録用紙に転写させる転写ロール23と、記録用紙にトナー像を定着させる定着器24とを備えている。
[画像形成装置の動作]
この画像形成装置1において、画像形成プロセス部10は、画像出力制御部30から供給される各種の制御信号に基づいて画像形成動作を行う。
そして、画像出力制御部30による制御の下で、PC2や画像読取装置3から受信された画像データは、画像処理部40によって画像処理が施され、画像形成ユニット11に供給される。そして、例えば黒(K)色の画像形成ユニット11Kでは、感光体ドラム12が矢印方向に回転しながら、帯電器13により予め定められた電位に帯電され、画像処理部40から供給された画像データに基づいて発光するプリントヘッド14により露光される。これにより、感光体ドラム12上には、黒(K)色画像に関する静電潜像が形成される。
そして、感光体ドラム12上に形成された静電潜像は現像器15により現像され、感光体ドラム12上には黒(K)色のトナー像が形成される。画像形成ユニット11Y、11M、11Cにおいても、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各色トナー像が形成される。
各画像形成ユニット11で形成された感光体ドラム12上の各色トナー像は、矢印方向に移動する用紙搬送ベルト21の移動に伴って供給された記録用紙に、転写ロール23に印加された転写電界により、順次静電転写され、記録用紙上に各色トナーが重畳された合成トナー像が形成される。
その後、合成トナー像が静電転写された記録用紙は、定着器24まで搬送される。定着器24に搬送された記録用紙上の合成トナー像は、定着器24によって熱及び圧力による定着処理を受けて記録用紙上に定着され、画像形成装置1から排出される。
[プリントヘッド]
図2は、プリントヘッド14の構成を示した断面図である。このプリントヘッド14は、ハウジング61と、感光体ドラム12を露光する複数の発光素子(本実施の形態では発光サイリスタ)からなる光源部72を備えた発光装置62、光源部72から出射された光を感光体ドラム12表面に結像させるロッドレンズアレイ63とを備えている。
また、発光装置62は、上述した光源部72と、光源部72を駆動する信号発生回路73(後述する図3参照)とを実装する、配線基板71を備えている。
ハウジング61は、例えば金属で構成される。そして、ハウジング61は、配線基板71を介して発光装置62を支持するとともに、ロッドレンズアレイ63を支持する。このとき、ハウジング61は、発光装置62を構成する光源部72の発光素子における発光点と、ロッドレンズアレイ63の焦点面とが一致するように、これらを保持するようになっている。また、ロッドレンズアレイ63は、感光体ドラム12の軸方向(主走査方向であって、後述する図3、図4のX方向)に沿って配置されている。
(発光装置)
図3は、図2に示す発光装置62を、感光体ドラム12側からみた上面図である。
上述したように、この発光装置62は、各種配線が形成された配線基板71と、配線基板71に実装される光源部72と、同じ配線基板71に実装され、光源部72を駆動するための各種信号を発生する信号発生回路73とを備えている。そして、光源部72と信号発生回路73とは、配線基板71に設けられた各種配線を介して電気的に接続されている。
本実施の形態の発光装置62は、全体として、画像形成装置1における主走査方向となるX方向の長さが、画像形成装置1における副走査方向となるY方向の長さよりも大きい、長尺状の形状を有している。このため、発光装置62を構成する配線基板71は、X方向の長さがY方向よりも大きくなる、長方形状を呈するようになっている。そして、配線基板71におけるX方向の一端側(上流側)には、信号発生回路73が取り付けられるとともに、配線基板71におけるX方向の他端側(下流側)には、光源部72が取り付けられるようになっている。
ただし、信号発生回路73については、発光装置62に必須の構成ではなく、配線基板71の外部に設けられていてもよい。換言すれば、光源部72と信号発生回路73とが、別々に設けられていてもよい。この場合は、例えばハーネス等を介して、光源部72と信号発生回路73とが、電気的に接続されることとなる。なお、以下では、発光装置62が、光源部72および信号発生回路73の両者を備えているものとして説明を行う。
〔配線基板〕
配線基板71としては、絶縁体と導電体とを組み合わせることにより、各種配線パターンを形成可能なものであって、例えば所謂プリント配線板が用いられる。なお、配線基板71の詳細な構成については後述する。
〔光源部〕
光源部72は、複数(この例では15個)の発光チップCを有している。そして、この例では、光源部72が、15個の発光チップCを、X方向に2列に千鳥状に並べて構成されている。より具体的に説明すると、この例では、Y方向の一端側でX方向に沿って並べて配置された8個の発光チップC(Ca1〜Ca8)を含む前段発光チップ群♯aと、Y方向の他端側でX方向に沿って並べて配置された7個の発光チップC(Cb1〜Cb7)を含む後段発光チップ群♯bとによって、光源部72が構成されている。
図4は、光源部72における発光チップCの配列と、各発光チップCの群分けおよび組分けとを説明するための図である。以下では、上述した図3に加え、図4も参照しながら説明を行う。
上述したように、光源部72は、8個の発光チップC(Ca1〜Ca8)を含む前段発光チップ群♯aと、7個の発光チップC(Cb1〜Cb7)を含む後段発光チップ群♯bとによって構成される。ここで、前段発光チップ群♯aでは、X方向の上流側から、前段第1発光チップCa1、前段第2発光チップCa2、前段第3発光チップCa3、前段第4発光チップCa4、前段第5発光チップCa5、前段第6発光チップCa6、前段第7発光チップCa7、前段第8発光チップCa8の順で、発光チップCが並んでいる。これに対し、後段発光チップ群♯bでは、X方向の上流側から、後段第1発光チップCb1、後段第2発光チップCb2、後段第3発光チップCb3、後段第4発光チップCb4、後段第5発光チップCb5、後段第6発光チップCb6、後段第7発光チップCb7の順で、発光チップCが並んでいる。そして、本実施の形態では、これら15個の発光チップC、すなわち、前段第1発光チップCa1〜前段第8発光チップCa8および後段第1発光チップCb1〜後段第7発光チップCb7が、共通の回路構成を有している。
また、光源部72では、前段第1発光チップCa1のX方向の下流側端部と、後段第1発光チップCb1のX方向の上流側端部とが一部で重なるように、前段第1発光チップCa1と後段第1発光チップCb1との位置決めが行われる。また、光源部72では、後段第1発光チップCb1のX方向の下流側端部と、前段第2発光チップCa2のX方向の上流側端部とが一部で重なるように、後段第1発光チップCb1と前段第2発光チップCa2との位置決めが行われる。以下、詳細な説明は省略するが、同様にして、隣接する発光チップC同士の位置決めが行われる。そして、光源部72では、最後に、後段第7発光チップCb7のX方向の下流側端部と、前段第8発光チップCa8のX方向の上流側端部とが一部で重なるように、後段第7発光チップCb7と前段第8発光チップCa8との位置決めが行われている。
さらに、本実施の形態の光源部72では、上述したように、15個の発光チップCに関し、前段発光チップ群♯aと後段発光チップ群♯bとの群分けが行われるのに加えて、基本的に2個の発光チップCを1組とする組分けが行われるようになっている。このとき、各組は、基本的に、一方が前段発光チップ群♯aから選択され、他方が後段発光チップ群♯bから選択されるようになっている。
この例では、まず、同じ番号同士すなわち互いに隣接する前段第1発光チップCa1および後段第1発光チップCb1が、第1組♯1を形成する。また、次に同じ番号同士となる、互いに隣接する前段第2発光チップCa2および後段第2発光チップCb2が、第2組♯2を形成する。さらに、次に同じ番号同士となる、互いに隣接する前段第3発光チップCa3および後段第3発光チップCb3が、第3組♯3を形成する。さらにまた、次に同じ番号同士となる、互いに隣接する前段第4発光チップCa4および後段第4発光チップCb4が、第4組♯4を形成する。また、次に同じ番号同士となる、互いに隣接する前段第5発光チップCa5および後段第5発光チップCb5が、第5組♯5を形成する。さらに、次に同じ番号同士となる、互いに隣接する前段第6発光チップCa6および後段第6発光チップCb6が、第6組♯6を形成する。さらにまた、次に同じ番号同士となる、互いに隣接する前段第7発光チップCa7および後段第7発光チップCb7が、第7組♯7を形成する。
ただし、この例では、光源部72を構成する発光チップCの数が全部で15個であるため、2個ずつ1組とした場合、余りとなる発光チップC(この例では前段第8発光チップCa8)が発生することになる。そして、この例では、残った前段第8発光チップCa8が、単独で、第8組♯8を形成するようになっている。
〔信号発生回路〕
図5は、信号発生回路73の構成を説明するためのブロック図である。なお、実際の信号発生回路73は、例えばASIC(Application Specific Integrated Circuit)等で構成されるが、ここでは、信号発生回路73を機能ブロックとして示している。
信号発生回路73は、画像データ展開部111と、基準クロック発生部112と、タイミング発生部113とを備えている。また、信号発生回路73は、点灯時間設定部114と、転送信号発生部120と、許可信号発生部130と、点灯信号発生部140と、設定信号発生部150とを備えている。さらに、信号発生回路73は、基準電位供給部160と、電源電位供給部170とを備えている。
{各部の接続関係}
最初に、信号発生回路73を構成する各部の接続関係について説明を行う。
まず、画像データ展開部111の入力側には、画像処理部40およびタイミング発生部113の各出力側が接続されている。また、画像データ展開部111の出力側は、点灯時間設定部114の入力側に接続されている。
次に、基準クロック発生部112の入力側には、画像出力制御部30の出力側が接続されている。また、基準クロック発生部112の出力側は、タイミング発生部113および点灯時間設定部114の各入力側に接続されている。
続いて、タイミング発生部113の入力側には、画像出力制御部30の出力側が接続されている。また、タイミング発生部113の出力側は、画像データ展開部111、点灯時間設定部114、転送信号発生部120、許可信号発生部130および点灯信号発生部140の各入力側に接続されている。
次いで、点灯時間設定部114の入力側には、画像データ展開部111、基準クロック発生部112およびタイミング発生部113の各出力側が接続されている。また、点灯時間設定部114の出力側は、設定信号発生部150の入力側に接続されている。
それから、転送信号発生部120の入力側には、タイミング発生部113の出力側が接続されている。また、転送信号発生部120の出力側は、光源部72(図3参照)に接続されている。
次に、許可信号発生部130の入力側には、タイミング発生部113の出力側が接続されている。また、許可信号発生部130の出力側は、光源部72(図3参照)に接続されている。
続いて、点灯信号発生部140の入力側には、タイミング発生部113の出力側が接続されている。また、点灯信号発生部140の出力側は、光源部72(図3参照)に接続されている。
次いで、設定信号発生部150の入力側には、点灯時間設定部114の出力側が接続されている。また、設定信号発生部150の出力側は、光源部72(図3参照)に接続されている。
それから、基準電位供給部160の入力側には、図示しない電源装置の接地側が接続されている。また、基準電位供給部160の出力側は、光源部72(図3参照)に接続されている。
そして、電源電位供給部170の入力側には、図示しない電源装置の電源電圧側が接続されている。また、電源電位供給部170の出力側は、光源部72(図3参照)に接続されている。
以下、信号発生回路73を構成する各部の機能等について説明を行う。
{画像データ展開部}
画像データ展開部111は、画像処理部40から、シリアル化された画像データを受け取る。また、画像データ展開部111は、受け取った画像データを展開してパラレル化するとともに、各発光チップCのそれぞれに対応した複数のチップ用画像データに分割する。ここで、各チップ用画像データは、発光チップCが備えている発光素子の数(この例では後述するように128個)の素子用画像データを含んでいる。それから、画像データ展開部111は、得られた複数(この例では15個)のチップ用画像データを、上述した8つの組(第1組♯1〜第8組♯8)に組分けすることで、複数(この例では8個)の組用画像データを作成する。そして、画像データ展開部111は、このようにして得た複数(8個)の組用画像データを、点灯時間設定部114へと出力する。このとき、第1組♯1〜第7組♯7に対応する7つの組用画像データは、それぞれが256個の素子用画像データを含んでいる。これに対し、第8組♯8に対応する1つの組用画像データは、128個の素子用画像データを含んでいる。
{基準クロック発生部}
基準クロック発生部112は、図示しないPLL回路を備えており、画像出力制御部30から入力されてくる指示に基づいて動作することで、信号発生回路73を構成する各部の動作の基準となる基準クロック信号を発生させる。そして、基準クロック発生部112は、自身が生成した基準クロック信号を、タイミング発生部113および点灯時間設定部114へと出力する。
{タイミング発生部}
タイミング発生部113は、画像出力制御部30から入力されてくる指示と、基準クロック発生部112から入力されてくる基準クロック信号とに基づいて動作することで、信号発生回路73を構成する各部が動作を開始する基準となるタイミング信号を発生させる。そして、タイミング発生部113は、自身が生成したタイミング信号を、点灯時間設定部114、転送信号発生部120、許可信号発生部130および点灯信号発生部140へと出力する。ここで、上述した基準クロック発生部112が生成する基準クロック信号は、出力先に関係なく共通なものとなっているが、タイミング発生部113が生成するタイミング信号は、出力先に応じた個別なものとなっている。
{点灯時間設定部}
点灯時間設定部114は、第1点灯時間設定部114−1と、第2点灯時間設定部114−2と、第3点灯時間設定部114−3と、第4点灯時間設定部114−4と、第5点灯時間設定部114−5と、第6点灯時間設定部114−6と、第7点灯時間設定部114−7と、第8点灯時間設定部114−8とを備えている。ただし、第3点灯時間設定部114−3〜第6点灯時間設定部114−6については、図5への記載を省略している。これら第1点灯時間設定部114−1〜第8点灯時間設定部114−8は、光源部72における第1組♯1〜第8組♯8(図4参照)のそれぞれに対応するものとなっている。
そして、これら第1点灯時間設定部114−1〜第8点灯時間設定部114−8には、それぞれ、基準クロック発生部112から基準クロック信号が、タイミング発生部113からタイミング信号が、それぞれ入力される。また、第1点灯時間設定部114−1には、画像データ展開部111から、第1組♯1に対応する組用画像データが入力される。また、第2点灯時間設定部114−2には、画像データ展開部111から、第2組♯2に対応する組用画像データが入力される。なお、図示はしていないが、第3点灯時間設定部114−3〜第6点灯時間設定部114−6のそれぞれには、画像データ展開部111から、第3組♯3〜第6組♯6のそれぞれに対応する組用画像データが入力される。また、第7点灯時間設定部114−7には、画像データ展開部111から、第7組♯7に対応する組用画像データが入力される。そして、第8点灯時間設定部114−8には、画像データ展開部111から、第8組♯8に対応する組用画像データが入力される。
また、これら第1点灯時間設定部114−1〜第8点灯時間設定部114−8は、それぞれに入力されてくる組用画像データに基づき、各々の組に設けられた各発光素子(各画素)の点灯時間を設定するための制御信号(組用制御信号)を作成する。そして、これら第1点灯時間設定部114−1〜第8点灯時間設定部114−8は、それぞれが作成した合計で8つの組用制御信号を、設定信号発生部150へと出力する。
{転送信号発生部}
転送信号発生部120は、前段転送信号発生部120aと、後段転送信号発生部120bとを備えている。これらのうち、前段転送信号発生部120aは光源部72における前段発光チップ群♯aに、また、後段転送信号発生部120bは光源部72における後段発光チップ群♯bに、それぞれ対応するものとなっている(図4参照)。
そして、これら前段転送信号発生部120aおよび後段転送信号発生部120bには、タイミング発生部113から、転送信号用のタイミング信号が入力される。
前段転送信号発生部120aは、入力されてくるタイミング信号に基づき、前段第1転送信号φ1aおよび前段第2転送信号φ2aを作成する。そして、前段転送信号発生部120aは、自身が作成した前段第1転送信号φ1aおよび前段第2転送信号φ2aを、光源部72を構成する前段発光チップ群♯a(図4参照)へと出力する。
これに対し、後段転送信号発生部120bは、入力されてくるタイミング信号に基づき、後段第1転送信号φ1bおよび後段第2転送信号φ2bを作成する。そして、後段転送信号発生部120bは、自身が作成した後段第1転送信号φ1bおよび後段第2転送信号φ2bを、光源部72を構成する後段発光チップ群♯b(図4参照)へと出力する。
なお、以下の説明では、必要に応じて、前段第1転送信号φ1aおよび後段第1転送信号φ1bを、まとめて第1転送信号φ1と称することがある。また、前段第2転送信号φ2aおよび後段第2転送信号φ2bを、まとめて第2転送信号φ2と称することがある。
{許可信号発生部}
許可信号発生部130は、前段許可信号発生部130aと、後段許可信号発生部130bとを備えている。これらのうち、前段許可信号発生部130aは光源部72における前段発光チップ群♯aに、また、後段許可信号発生部130bは光源部72における後段発光チップ群♯bに、それぞれ対応するものとなっている(図4参照)。
そして、これら前段許可信号発生部130aおよび後段許可信号発生部130bには、タイミング発生部113から、許可信号用のタイミング信号が入力される。
前段許可信号発生部130aは、入力されてくるタイミング信号に基づき、前段許可信号φEaを作成する。そして、前段許可信号発生部130aは、自身が作成した前段許可信号φEaを、光源部72を構成する前段発光チップ群♯a(図4参照)へと出力する。
これに対し、後段許可信号発生部130bは、入力されてくるタイミング信号に基づき、後段許可信号φEbを作成する。そして、後段許可信号発生部130bは、自身が作成した後段許可信号φEbを、光源部72を構成する後段発光チップ群♯b(図4参照)へと出力する。
なお、以下の説明では、必要に応じて、前段許可信号φEaおよび後段許可信号φEbを、まとめて許可信号φEと称することがある。
{点灯信号発生部}
点灯信号発生部140は、前段点灯信号発生部140aと、後段点灯信号発生部140bとを備えている。これらのうち、前段点灯信号発生部140aは光源部72における前段発光チップ群♯aに、また、後段点灯信号発生部140bは光源部72における後段発光チップ群♯bに、それぞれ対応するものとなっている(図4参照)。
そして、これら前段点灯信号発生部140aおよび後段点灯信号発生部140bには、タイミング発生部113から、点灯信号用のタイミング信号が入力される。
前段点灯信号発生部140aは、入力されてくるタイミング信号に基づき、前段点灯信号φIaを作成する。そして、前段点灯信号発生部140aは、自身が作成した前段点灯信号φIaを、光源部72を構成する前段発光チップ群♯a(図4参照)へと出力する。
これに対し、後段点灯信号発生部140bは、入力されてくるタイミング信号に基づき、後段点灯信号φIbを作成する。そして、後段点灯信号発生部140bは、自身が作成した後段点灯信号φIbを、光源部72を構成する後段発光チップ群♯b(図4参照)へと出力する。
なお、以下の説明では、必要に応じて、前段点灯信号φIaおよび後段点灯信号φIbを、まとめて点灯信号φIと称することがある。
{設定信号発生部}
設定信号発生部150には、点灯時間設定部114を構成する第1点灯時間設定部114−1〜第8点灯時間設定部114−8のそれぞれから、合計で8つの組用制御信号が入力されてくる。また、設定信号発生部150は、各組における点灯開始タイミングの設定を行うとともに、各組における点灯開始タイミングと各組の組用制御信号とを対応付けた設定信号φWを作成する。ここで、設定信号φWは組毎に作成されるようになっており、この例では、合計で8つとなる第1設定信号φW1〜第8設定信号φW8が作成されることになる。そして、設定信号発生部150は、自身が作成した設定信号φWを、光源部72へと出力する。このとき、設定信号発生部150は、第1設定信号φW1を光源部72の第1組♯1に、第2設定信号φW2を光源部72の第2組♯2へ、第3設定信号φW3を光源部72の第3組♯3に、第4設定信号φW4を光源部72の第4組♯4に、第5設定信号φW5を光源部72の第5組♯5に、第6設定信号φW6を光源部72の第6組♯6に、第7設定信号φW7を光源部72の第7組♯7に、そして、第8設定信号φW8を光源部72の第8組♯8に、それぞれ出力する。ただし、第3設定信号φW3〜第6設定信号φW6については、図5への記載を省略している。
{基準電位供給部}
基準電位供給部160は、図示しない電源装置の接地側の電位(基準電位)に設定される。そして、基準電位供給部160は、光源部72を構成する複数(この例では15個)の発光チップCに対し、同じ電位となる基準電位Vsub(GND電位)を供給する。
{電源電位供給部}
電源電位供給部170は、図示しない電源装置の電源電圧側の電位(電源電位)に設定される。そして、電源電位供給部170は、光源部72を構成する複数(この例では15個)の発光チップCに対し、同じ電位となる電源電位Vgaを供給する。
〔発光チップの概略構成〕
ここで、発光装置62で光源部72を構成する発光チップCの概略構成について、説明を行う。
図6は、発光チップCの構成を説明するための上面図である。より具体的に説明すると、図6は、図3に示す発光装置62を、図中手前側からみたときの発光チップCを示している。
発光チップCは、素子基板80と、端子群81と、発光部82とを備えている。また、端子群81は、φE端子81aと、φ1端子81bと、Vga端子81cと、φ2端子81dと、φW端子81eと、φI端子81fと、Vsub端子81gとを備えている。
素子基板80は、例えばGaAs等からなる化合物半導体基板を有しており、この化合物半導体基板には、端子群81や発光部82を構成する複数の発光素子等が集積化されている。換言すれば、発光チップCは、集積回路(IC)で構成されている。
そして、素子基板80は、上方からみたときに長方形状を呈しており、X方向の長さがY方向の長さよりも大きくなっている。以下では、素子基板80におけるX方向のことを長手方向と称することがあり、素子基板80におけるY方向のことを短手方向と称することがある。
次に、発光チップCにおいて端子群81を構成する7つの端子(電極)について説明を行う。
まず、φE端子81a、φ1端子81bおよびVga端子81cは、素子基板80の表面のうち、長手方向の一端側(X方向の上流側)に、この順で並べて設けられる。そして、φE端子81aは許可信号φEの、φ1端子81bは第1転送信号φ1の、Vga端子81cは電源電位Vgaの、それぞれの入力端子として機能している。
また、φ2端子81d、φW端子81eおよびφI端子81fは、素子基板80の表面のうち、長手方向の他端側(X方向の下流側)に、この順で並べて設けられる。そして、φ2端子81dは第2転送信号φ2の、φW端子81eは設定信号φWの、φI端子81fは点灯信号φIの、それぞれの入力端子として機能している。
さらに、Vsub端子81gは、発光チップCの裏面(図示せず)に、その全面にわたって設けられている。このVsub端子81gは、基準電位Vsubの入力端子として機能するようになっている。
なお、以下の説明では、素子基板80の一端側に設けられるφE端子81a、φ1端子81bおよびVga端子81cを、まとめて一端側端子群と称することがある。また、素子基板80の他端側に設けられるφ2端子81d、φW端子81eおよびφI端子81fを、まとめて他端側端子群と称することがある。
次いで、発光チップCに設けられる発光部82について説明を行う。
発光部82は、素子基板80の上面のうち、上記一端側端子群と上記他端側端子群との間に設けられている。そして、発光部82は、複数(この例では128個)の発光素子を、長手方向に沿って並べて配置することで構成されている。ここで、本実施の形態では、発光部82を構成する複数の発光素子が、pnpn構造を有する発光サイリスタで構成されている。そこで、以下の説明では、発光部82を構成する発光素子のことを発光サイリスタと称する。また、発光部82を構成する128個の発光サイリスタのことを、X方向の上流側から順に、第1発光サイリスタL1、第2発光サイリスタL2、第3発光サイリスタL3、…、第126発光サイリスタL126、第127発光サイリスタL127、第128発光サイリスタL128と称する。
なお、発光チップCには、発光部82を構成する第1発光サイリスタL1〜第128発光サイリスタL128のそれぞれの発光(点灯)を制御するための回路が内蔵されているのであるが、その詳細については後述する。
〔発光装置における電気的な接続関係〕
続いて、発光装置62における電気的な接続関係について説明を行う。より具体的には、配線基板71と、光源部72と、信号発生回路73との接続関係に関する説明を行う。
図7は、配線基板71における各種配線の構成を説明するための図である。ここで、図7には、配線基板71とともに、光源部72を構成する複数の発光チップCと、信号発生回路73も示している。ただし、光源部72については、光源部72を構成する15個の発光チップCのうちの一部(前段第1発光チップCa1〜前段第5発光チップCa5および後段第1発光チップCb1〜後段第5発光チップCb5の合計10個)を、抜き出して示している。
また、図8は、実施の形態1の発光装置62における、配線基板71と光源部72と信号発生回路73との電気的な接続関係を説明するための図である。ここで、図8は、光源部72における群分け(前段発光チップ群♯aおよび後段発光チップ群♯bの2群)および組分け(第1組♯1〜第8組♯8の8組)の関係も示している。ただし、図8では、第3組♯3〜第6組♯6(前段発光チップ群♯aを構成する前段第3発光チップCa3〜前段第6発光チップCa6、および、後段発光チップ群♯bを構成する後段第3発光チップCb3〜後段第6発光チップCb6)の記載を省略している。
配線基板71は、絶縁体で構成された基材層91と、基材層91に形成された、金属等の導電体で構成された各種配線と、複数(この例では、発光チップCの数と同じ15個)の電流制限抵抗RI(図7参照)と、単数(1個)のノイズフィルタ92(図8参照)とを備えている。
ここで、配線基板71は、接地用配線200aと、電源用配線200bとを備えている。また、配線基板71は、前段側第1転送用配線201aと、後段側第1転送用配線201bとを備えている。また、配線基板71は、前段側第2転送用配線202aと、後段側第2転送用配線202bとを備えている。また、配線基板71は、前段側許可用配線203aと、後段側許可用配線203bとを備えている。また、配線基板71は、前段側点灯用配線204aと、後段側点灯用配線204bとを備えている。
そして、配線基板71は、第1設定用配線301と、第2設定用配線302と、第3設定用配線303と、第4設定用配線304と、第5設定用配線305と、第6設定用配線306と、第7設定用配線307と、第8設定用配線308とをさらに備えている。
ただし、図8においては、接地用配線200a、電源用配線200bおよび各電流制限抵抗RIの記載を省略している。
{ノイズフィルタ}
ノイズフィルタ92は、光源部72を構成する15個の発光チップCのうち、第8組♯8を構成する前段第8発光チップCa8と並列接続されるように、配線基板71に実装されている。ここで、前段第8発光チップCa8が属する第8組♯8は、他の第1組♯1〜第7組♯7のそれぞれが2つの発光チップCを備えて構成されるのに対し、1つの発光チップCのみを備えて構成されている点が異なる。そして、このような接続手法を採用することにより、第8組♯8は、見かけ上、他の組と同様に2つの素子(こちらは1つの発光チップCおよび1つの電気素子(ノイズフィルタ92))を備えて構成されることになる。
ここで、ノイズフィルタ92としては、目的とする雑音(ノイズ)を除去可能なものであれば、例えばコンデンサ、コイルおよび抵抗等の受動素子を含むパッシブフィルタを用いてもよいし、さらに各種能動素子を加えたアクティブフィルタを用いてもよい。ただし、構成を簡易化するとともに、静電破壊の発生を抑制するという観点からすれば、ノイズフィルタ92を、受動素子によって構成するとよく、さらにコンデンサまたはコイルを単体で用いるとよい。そして、ノイズフィルタ92としてコンデンサを用いる場合は、静電容量値が5pF以上に設定されたコンデンサを採用するとよい。
{接地用配線および電源用配線}
配線基板71に設けられた接地用配線200aの一端は、信号発生回路73に設けられた基準電位供給部160の出力側に接続される。また、接地用配線200aの他端は、光源部72を構成するすべて(15個)の発光チップCのそれぞれに設けられたVsub端子81g(図6参照)に、並列に接続される。そして、接地用配線200aには、信号発生回路73に設けられた基準電位供給部160から、基準電位Vsubが供給される。
配線基板71に設けられた電源用配線200bの一端は、信号発生回路73に設けられた電源電位供給部170の出力側に接続される。また、電源用配線200bの他端は、光源部72を構成するすべて(15個)の発光チップCのそれぞれに設けられたVga端子81c(図6参照)に、並列に接続される。そして、電源用配線200bには、信号発生回路73に設けられた電源電位供給部170から、電源電位Vgaが供給される。
{第1転送用配線}
配線基板71に設けられた前段側第1転送用配線201aの一端は、信号発生回路73に設けられた前段転送信号発生部120aの出力側に接続される。また、前段側第1転送用配線201aの他端は、光源部72において前段発光チップ群♯aを構成する8個の発光チップC(前段第1発光チップCa1〜前段第8発光チップCa8)のそれぞれに設けられたφ1端子81bに、並列に接続される。そして、前段側第1転送用配線201aには、信号発生回路73に設けられた前段転送信号発生部120aから、前段第1転送信号φ1aが供給される。
配線基板71に設けられた後段側第1転送用配線201bの一端は、信号発生回路73に設けられた後段転送信号発生部120bの出力側に接続される。また、後段側第1転送用配線201bの他端は、光源部72において後段発光チップ群♯bを構成する7個の発光チップC(後段第1発光チップCb1〜後段第7発光チップCb7)のそれぞれに設けられたφ1端子81b(図6参照)に、並列に接続される。そして、後段側第1転送用配線201bには、信号発生回路73に設けられた後段転送信号発生部120bから、後段第1転送信号φ1bが供給される。
{第2転送用配線}
配線基板71に設けられた前段側第2転送用配線202aの一端は、信号発生回路73に設けられた前段転送信号発生部120aの出力側に接続される。また、前段側第2転送用配線202aの他端は、光源部72において前段発光チップ群♯aを構成する8個の発光チップC(前段第1発光チップCa1〜前段第8発光チップCa8)のそれぞれに設けられたφ2端子81d(図6参照)に、並列に接続される。そして、前段側第2転送用配線202aには、信号発生回路73に設けられた前段転送信号発生部120aから、前段第2転送信号φ2aが供給される。
配線基板71に設けられた後段側第2転送用配線202bの一端は、信号発生回路73に設けられた後段転送信号発生部120bの出力側に接続される。また、後段側第2転送用配線202bの他端は、光源部72において後段発光チップ群♯bを構成する7個の発光チップC(後段第1発光チップCb1〜後段第7発光チップCb7)のそれぞれに設けられたφ2端子81d(図6参照)に、並列に接続される。そして、後段側第2転送用配線202bには、信号発生回路73に設けられた後段転送信号発生部120bから、後段第2転送信号φ2bが供給される。
{許可用配線}
配線基板71に設けられた前段側許可用配線203aの一端は、信号発生回路73に設けられた前段許可信号発生部130aの出力側に接続される。また、前段側許可用配線203aの他端は、光源部72において前段発光チップ群♯aを構成する8個の発光チップC(前段第1発光チップCa1〜前段第8発光チップCa8)のそれぞれに設けられたφE端子81a(図6参照)に、並列に接続される。そして、前段側許可用配線203aには、信号発生回路73に設けられた前段許可信号発生部130aから、前段許可信号φEaが供給される。
配線基板71に設けられた後段側許可用配線203bの一端は、信号発生回路73に設けられた後段許可信号発生部130bの出力側に接続される。また、後段側許可用配線203bの他端は、光源部72において後段発光チップ群♯bを構成する7個の発光チップC(後段第1発光チップCb1〜後段第7発光チップCb7)のそれぞれに設けられたφE端子81a(図6参照)に、並列に接続される。そして、後段側許可用配線203bには、信号発生回路73に設けられた後段許可信号発生部130bから、後段許可信号φEbが供給される。
{点灯用配線}
配線基板71に設けられた前段側点灯用配線204aの一端は、信号発生回路73に設けられた前段点灯信号発生部140aの出力側に接続される。また、前段側点灯用配線204aの他端は、光源部72において前段発光チップ群♯aを構成する8個の発光チップC(前段第1発光チップCa1〜前段第8発光チップCa8)のそれぞれに設けられたφI端子81f(図6参照)に、それぞれに設けられた電流制限抵抗RIを介して、並列に接続される。そして、前段側点灯用配線204aには、信号発生回路73に設けられた前段点灯信号発生部140aから、前段点灯信号φIaが供給される。
配線基板71に設けられた後段側点灯用配線204bの一端は、信号発生回路73に設けられた後段点灯信号発生部140bの出力側に接続される。また、後段側点灯用配線204bの他端は、光源部72において後段発光チップ群♯bを構成する7個の発光チップC(後段第1発光チップCb1〜後段第7発光チップCb7)のそれぞれに設けられたφI端子81f(図6参照)に、それぞれに設けられた電流制限抵抗RIを介して、並列に接続される。そして、後段側点灯用配線204bには、信号発生回路73に設けられた後段点灯信号発生部140bから、後段点灯信号φIbが供給される。
{第1設定用配線}
配線基板71に設けられた第1設定用配線301の一端は、信号発生回路73に設けられた設定信号発生部150の出力側に接続される。また、第1設定用配線301の他端は、光源部72において第1組♯1を構成する2個の発光チップC(前段第1発光チップCa1および後段第1発光チップCb1)のそれぞれに設けられたφW端子81e(図6参照)に、並列に接続される。そして、第1設定用配線301には、信号発生回路73に設けられた設定信号発生部150から、第1設定信号φW1が供給される。
{第2設定用配線}
配線基板71に設けられた第2設定用配線302の一端は、信号発生回路73に設けられた設定信号発生部150の出力側に接続される。また、第2設定用配線302の他端は、光源部72において第2組♯2を構成する2個の発光チップC(前段第2発光チップCa2および後段第2発光チップCb2)のそれぞれに設けられたφW端子81e(図6参照)に、並列に接続される。そして、第2設定用配線302には、信号発生回路73に設けられた設定信号発生部150から、第2設定信号φW2が供給される。
{第3設定用配線}
配線基板71に設けられた第3設定用配線303の一端は、信号発生回路73に設けられた設定信号発生部150の出力側に接続される。また、第3設定用配線303の他端は、光源部72において第3組♯3を構成する2個の発光チップC(前段第3発光チップCa3および後段第3発光チップCb3)のそれぞれに設けられたφW端子81e(図6参照)に、並列に接続される。そして、第3設定用配線303には、信号発生回路73に設けられた設定信号発生部150から、第3設定信号φW3が供給される。
{第4設定用配線}
配線基板71に設けられた第4設定用配線304の一端は、信号発生回路73に設けられた設定信号発生部150の出力側に接続される。また、第4設定用配線304の他端は、光源部72において第4組♯4を構成する2個の発光チップC(前段第4発光チップCa4および後段第4発光チップCb4)のそれぞれに設けられたφW端子81e(図6参照)に、並列に接続される。そして、第4設定用配線304には、信号発生回路73に設けられた設定信号発生部150から、第4設定信号φW4が供給される。
{第5設定用配線}
配線基板71に設けられた第5設定用配線305の一端は、信号発生回路73に設けられた設定信号発生部150の出力側に接続される。また、第5設定用配線305の他端は、光源部72において第5組♯5を構成する2個の発光チップC(前段第5発光チップCa5および後段第5発光チップCb5)のそれぞれに設けられたφW端子81e(図6参照)に、並列に接続される。そして、第5設定用配線305には、信号発生回路73に設けられた設定信号発生部150から、第5設定信号φW5が供給される。
{第6設定用配線}
配線基板71に設けられた第6設定用配線306の一端は、信号発生回路73に設けられた設定信号発生部150の出力側に接続される。また、第6設定用配線306の他端は、光源部72において第6組♯6を構成する2個の発光チップC(前段第6発光チップCa6および後段第6発光チップCb6)のそれぞれに設けられたφW端子81e(図6参照)に、並列に接続される。そして、第6設定用配線306には、信号発生回路73に設けられた設定信号発生部150から、第6設定信号φW6が供給される。
{第7設定用配線}
配線基板71に設けられた第7設定用配線307の一端は、信号発生回路73に設けられた設定信号発生部150の出力側に接続される。また、第7設定用配線307の他端は、光源部72において第7組♯7を構成する2個の発光チップC(前段第7発光チップCa7および後段第7発光チップCb7)のそれぞれに設けられたφW端子81e(図6参照)に、並列に接続される。そして、第7設定用配線307には、信号発生回路73に設けられた設定信号発生部150から、第7設定信号φW7が供給される。
{第8設定用配線}
配線基板71に設けられた第8設定用配線308の一端は、信号発生回路73に設けられた設定信号発生部150の出力側に接続される。また、第8設定用配線308の他端は、光源部72において第8組♯8を構成する1個の発光チップC(前段第8発光チップCa8)に設けられたφW端子81e(図6参照)と、ノイズフィルタ92の一端とに接続される。すなわち、第8設定用配線308の他端は、前段第8発光チップCa8およびノイズフィルタ92に、並列に接続される。なお、ノイズフィルタ92の他端は、発光チップC(前段第8発光チップCa8)に設けられたVsub端子81g(図6参照)に接続される。そして、第8設定用配線308には、信号発生回路73に設けられた設定信号発生部150から、第8設定信号φW8が供給される。
{接続関係のまとめ}
図9は、光源部72を構成する、群分けおよび組分けされた各発光チップCと、各発光チップCに供給される各種信号との関係を説明するための図である。
ここで、図9は、属する組名と、各組に属する発光チップCの名称と、各発光チップCが属する群名と、各発光チップCに供給される設定信号φW、許可信号φE、第1転送信号φ1、第2転送信号φ2および点灯信号φIとの関係を示している。
なお、図9の内容については、上述した通りであることから、ここではその詳細な説明を省略する。
〔発光チップの回路構成〕
今度は、上述した発光チップCの回路構成について説明を行う。ここで、本実施の形態の光源部72では、前段発光チップ群♯aを構成する前段第1発光チップCa1〜前段第8発光チップCa8(8個)と、後段発光チップ群♯bを構成する後段第1発光チップCb1〜後段第7発光チップCb7(7個)とが、すべて、共通の構造を有する発光チップCで構成されている。
図10は、発光チップCに設けられた自己走査型発光素子アレイ(Self-Scanning Light Emitting Device:SLED)の回路構成を説明するための図である。ここで、図10には、理解を助けるために、発光チップCとして前段第1発光チップCa1を例示しており、前段第1発光チップCa1に加えて、信号発生回路73のうち、前段第1発光チップCa1の駆動に関わる構成要素を抜き出して示している。
ここで、信号発生回路73と前段第1発光チップCa1との接続において、信号発生回路73に設けられた前段点灯信号発生部140aと前段第1発光チップCa1に設けられたφI端子81fとは、上述したように、電流制限抵抗RIを介して接続されている。なお、詳細は説明しないが、前段点灯信号発生部140aと前段第2発光チップCa2〜前段第8発光チップCa8に設けられた各φI端子81fとは、電流制限抵抗RIを介して接続されている。また、後段点灯信号発生部140bと後段第1発光チップCb1〜後段第7発光チップCb7に設けられた各φI端子81fとは、電流制限抵抗RIを介して接続されている(図7も参照)。
上述したように、前段第1発光チップCa1を含む発光チップCは、素子基板80と、端子群81と、発光部82とを備えている。また、発光チップCは、これらに加えて、移行部83と設定部84とをさらに備えている。換言すれば、発光チップCは、素子基板80と、素子基板80に形成される、端子群81、発光部82、移行部83および設定部84とを備えている。そして、発光チップCでは、移行部83および設定部84が連動して動作することにより、発光部82を構成する発光サイリスタ(第1発光サイリスタL1〜第128発光サイリスタL128)の発光(点灯および消灯)動作を制御するようになっている。ここで、発光チップCを構成する各要素のうち、素子基板80および端子群81については既に説明済みであるため、ここでは、発光部82、移行部83および設定部84について、詳細な説明を行う。
また、発光チップCを構成する素子基板80には、各種配線として、電源線100、第1転送信号線101、第2転送信号線102、設定信号線103、点灯信号線104、許可信号線および接地線(図示せず)が設けられている。
{発光部}
発光部82は、複数の発光サイリスタL1、L2、L3、L4、…を備えている。ここで、本実施の形態の場合、発光部82を構成する発光サイリスタの数は、図6にも示したように128個(L1〜L128)となっている。
発光部82において、各発光サイリスタL1〜L128のアノードは、接地線(図示せず)を介して、Vsub端子81gに接続されている。また、各発光サイリスタL1〜L128のカソードは、点灯信号線104を介して、φI端子81fに接続されている。さらに、各発光サイリスタL1〜L128のゲートGl1〜Gl128は、各接続抵抗Rz1〜Rz128および電源線100を介して、Vga端子81cに接続されている。
{移行部}
移行部83は、複数の転送サイリスタT1、T2、T3、T4、…と、1つのスタートダイオードD0と、複数の結合ダイオードD1、D2、D3、D4、…と、2つの電流制限抵抗R1、R2とを備えている。ここで、発光部82を構成する発光サイリスタの数が128個である場合、移行部83を構成する転送サイリスタの数は、発光サイリスタと同じ128個(T1〜T128)となる。また、発光部82を構成する発光サイリスタの数が128個である場合、移行部83を構成する結合ダイオードの数は、発光サイリスタよりも1個少ない127個(D1〜D127)となる。
移行部83において、各転送サイリスタT1〜T128のアノードは、接地線(図示せず)を介して、Vsub端子81gに接続されている。また、奇数番目の転送サイリスタT1、T3、…、T127のカソードは、第1転送信号線101および電流制限抵抗R1を介して、φ1端子81bに接続されている。これに対し、偶数番目の転送サイリスタT2、T4、…、T128のカソード、および、スタートダイオードD0のアノードは、第2転送信号線102および電流制限抵抗R2を介して、φ2端子81dに接続されている。また、スタートダイオードD0のカソードは、第1転送サイリスタT1のゲートGt1に接続されている。さらに、各結合ダイオードD1〜D127のアノードは、各転送サイリスタT1〜T127のゲートGt1〜Gt127に接続されている。さらにまた、各結合ダイオードD1〜D127のカソードは、各転送サイリスタT2〜T128のゲートGt2〜Gt128に接続されている。
{設定部}
設定部84は、1つの設定許可サイリスタS0と、複数の設定サイリスタS1、S2、S3、S4、…とを備えている。また、設定部84は、複数の接続抵抗Rx1、Rx2、Rx3、Rx4、…と、複数の接続抵抗Ry1、Ry2、Ry3、Ry4、…と、複数の接続抵抗Rz1、Rz2、Rz3、Rz4、…とを備えている。さらに、設定部84は、2つの電流制限抵抗RE、RWとを備えている。ここで、発光部82を構成する発光サイリスタの数が128個である場合、設定部84を構成する設定サイリスタの数は、発光サイリスタと同じ128個(S1〜S128)となる。また、各接続抵抗の数も、それぞれ128個(Rx1〜Rx128、Ry1〜Ry128、Rz1〜Rz128)となる。
設定部84において、設定許可サイリスタS0のアノード、および、各設定サイリスタS1〜S128のアノードは、接地線(図示せず)を介して、Vsub端子81gに接続されている。また、設定許可サイリスタS0のカソード、および、各設定サイリスタS1〜S128のカソードは、設定信号線103および電流制限抵抗RWを介して、φW端子81eに接続されている。さらに、設定許可サイリスタS0のゲートGs0は、許可信号線105および電流制限抵抗REを介して、φE端子81aに接続されている。これに対し、各設定サイリスタS1〜S128のゲートGs0〜Gs128は、各接続抵抗Rx1〜Rx128を介して、各転送サイリスタT1〜T128のゲートGt1〜Gt128に接続されるとともに、各接続抵抗Ry1〜Ry128を介して、各発光サイリスタL1〜L128のゲートGl1〜Gl128に接続されている。
なお、ここでは、接続抵抗Rx1〜Rx128、Ry1〜Ry128、Rz1〜Rz128が、すべて設定部84の構成要素であるものとして説明を行ったが、例えば接続抵抗Rx1〜Rx128については、移行部83の構成要素であるものとみなすことができ、また、例えば接続抵抗Ry1〜Ry128およびRz1〜Rz128については、発光部82の構成要素であるものとみなすことができる。
[対応関係]
ここで、本実施の形態では、プリントヘッド14が光走査装置の一例であり、発光装置62が発光装置の一例である。
また、本実施の形態では、感光体ドラム12が像保持体の一例であり、発光装置62が露光手段の一例であり、ロッドレンズアレイ63が結像手段の一例である。
また、本実施の形態では、各発光チップCに設けられるSLEDが電子回路の一例となっている。
また、本実施の形態では、第1組♯1〜第7組♯7のそれぞれが、第1回路の一例となっている。したがって、本実施の形態の場合、x=7であって、m=2である。
また、本実施の形態では、第8組♯8が、第2回路の一例となっている。したがって、本実施の形態の場合、y=1であって、n=1である。
また、本実施の形態では、各発光チップCに設けられる128個の発光サイリスタL1〜L128が、発光素子の一例となっている。
また、本実施の形態では、各発光チップCに設けられる128個の転送サイリスタT1〜T128および128個の設定サイリスタS1〜S128が、制御サイリスタの一例となっている。
また、本実施の形態では、発光装置62を構成する配線基板71が、プリント配線板および配線基板の一例となっている。
また、本実施の形態では、発光装置62において光源部72を構成する各発光チップCが、半導体集積回路の一例となっている。
また、本実施の形態では、発光装置62を構成する信号発生回路73が、信号出力回路の一例となっている。
また、本実施の形態では、配線基板71に設けられる第1設定用配線301〜第7設定用配線307(7個:x=7)が、第1配線の一例となっている。したがって、設定信号φWにおける第1設定信号φW1〜第7設定信号φW7が、第1信号の一例となる。
また、本実施の形態では、配線基板71に設けられる第8設定用配線308(1個:y=1)が、第2配線の一例となっている。したがって、設定信号φWにおける第8設定信号φW8が、第2信号の一例となる。
また、本実施の形態では、配線基板71に設けられる接地用配線200aが、共通配線の一例となっている。
そして、本実施の形態では、配線基板71に取り付けられるノイズフィルタ92が、ノイズフィルタの一例となっている。
[プリントヘッドの動作]
では、上述した画像形成装置1の動作中に実行される、プリントヘッド14の動作について説明する。
プリントヘッド14では、発光装置62に設けられた信号発生回路73が、光源部72の発光(点灯/非点灯)動作を制御する。このとき、光源部72では、光源部72を構成する15個の発光チップCのそれぞれに設けられた128個の発光サイリスタL1〜L128(合計で1920個の発光サイリスタ)が、主走査方向(X方向)の1ラインごとに点灯/非点灯に設定される。光源部72を構成する1920個のサイリスタのうち、点灯状態に設定された発光サイリスタから出力された光は、ロッドレンズアレイ63を介して、感光体ドラム12上に結像された状態で照射される。そして、このような動作を繰り返すことにより、副走査方向(Y方向)に沿って回転する感光体ドラム12の表面には、静電潜像が形成されていく。
[発光装置の動作]
続いて、上述したプリントヘッド14の動作中に実行される、発光装置62の動作について説明を行う。
発光装置62に設けられた信号発生回路73では、電源電位供給部170および基準電位供給部160が、光源部72を構成する全部(15個)の発光チップC(前段第1発光チップCa1〜前段第8発光チップCa8、後段第1発光チップCb1〜後段第7発光チップCb7)のそれぞれに対し、電源電位Vgaの供給を行う。
また、信号発生回路73では、転送信号発生部120に設けられた前段転送信号発生部120aおよび基準電位供給部160が、光源部72で前段発光チップ群♯aを構成する8個の発光チップC(前段第1発光チップCa1〜前段第8発光チップCa8)のそれぞれに対し、前段第1転送信号φ1aおよび前段第2転送信号φ2aの供給を行う。
さらに、信号発生回路73では、転送信号発生部120に設けられた後段転送信号発生部120bおよび基準電位供給部160が、光源部72で後段発光チップ群♯bを構成する7個の発光チップC(後段第1発光チップCb1〜後段第7発光チップCb7)のそれぞれに対し、後段第1転送信号φ1bおよび後段第2転送信号φ2bの供給を行う。
また、信号発生回路73では、許可信号発生部130に設けられた前段許可信号発生部130aおよび基準電位供給部160が、光源部72で前段発光チップ群♯aを構成する8個の発光チップC(前段第1発光チップCa1〜前段第8発光チップCa8)のそれぞれに対し、前段許可信号φEaの供給を行う。
さらに、信号発生回路73では、許可信号発生部130に設けられた後段許可信号発生部130bおよび基準電位供給部160が、光源部72で後段発光チップ群♯bを構成する7個の発光チップC(後段第1発光チップCb1〜後段第7発光チップCb7)のそれぞれに対し、後段許可信号φEbの供給を行う。
また、信号発生回路73では、点灯信号発生部140に設けられた前段点灯信号発生部140aおよび基準電位供給部160が、光源部72で前段発光チップ群♯aを構成する8個の発光チップC(前段第1発光チップCa1〜前段第8発光チップCa8)のそれぞれに対し、前段点灯信号φIaの供給を行う。
さらに、信号発生回路73では、点灯信号発生部140に設けられた後段点灯信号発生部140bおよび基準電位供給部160が、光源部72で後段発光チップ群♯bを構成する7個の発光チップC(後段第1発光チップCb1〜後段第7発光チップCb7)のそれぞれに対し、後段点灯信号φIbの供給を行う。
また、信号発生回路73では、第1点灯時間設定部114−1〜第8点灯時間設定部114−8のそれぞれから入力されてくる組用制御信号(第1組用制御信号〜第8組用制御信号)に基づき、設定信号発生部150が、第1設定信号φW1〜第8設定信号φW8を作成する。そして、設定信号発生部150および基準電位供給部160は、光源部72で第1組♯1を構成する2個の発光チップC(前段第1発光チップCa1、後段第1発光チップCb1)に対し、第1設定信号φW1の供給を行う。また、設定信号発生部150および基準電位供給部160は、光源部72で第2組♯2を構成する2個の発光チップC(前段第2発光チップCa2、後段第2発光チップCb2)に対し、第2設定信号φW2の供給を行う。また、設定信号発生部150および基準電位供給部160は、光源部72で第3組♯3を構成する2個の発光チップC(前段第3発光チップCa3、後段第3発光チップCb3)に対し、第3設定信号φW3の供給を行う。また、設定信号発生部150および基準電位供給部160は、光源部72で第4組♯4を構成する2個の発光チップC(前段第4発光チップCa4、後段第4発光チップCb4)に対し、第4設定信号φW4の供給を行う。また、設定信号発生部150および基準電位供給部160は、光源部72で第5組♯5を構成する2個の発光チップC(前段第5発光チップCa5、後段第5発光チップCb5)に対し、第5設定信号φW5の供給を行う。また、設定信号発生部150および基準電位供給部160は、光源部72で第6組♯6を構成する2個の発光チップC(前段第6発光チップCa6、後段第6発光チップCb6)に対し、第6設定信号φW6の供給を行う。また、設定信号発生部150および基準電位供給部160は、光源部72で第7組♯7を構成する2個の発光チップC(前段第7発光チップCa7、後段第7発光チップCb7)に対し、第7設定信号φW7の供給を行う。そして、設定信号発生部150および基準電位供給部160は、光源部72で第8組♯8を構成する1個の発光チップC(前段第8発光チップCa8)に対し、第8設定信号φW8の供給を行う。
ここで、信号発生回路73は、設定信号φW(第1設定信号φW1〜第8設定信号φW8)、許可信号φE(前段許可信号φEa、後段許可信号φEb)、第1転送信号φ1(前段第1転送信号φ1a、後段第1転送信号φ1b)、第2転送信号φ2(前段第2転送信号φ2a、後段第2転送信号φ2b)、および、点灯信号φI(前段点灯信号φIa、後段点灯信号φIb)を、公知の手法(例えば特許文献1参照)を用いて設定することで、光源部72を構成する複数(この例では1920個)の発光サイリスタのうち、目的とする発光サイリスタを点灯させることができるようになる。
このとき、本実施の形態では、光源部72を構成する15個の発光チップCを、2つの群(前段発光チップ群♯a、後段発光チップ群♯b)に群分けし、且つ、8つの組(第1組♯1〜第8組♯8)に組分けすることで、これら15個の発光チップCをマトリクス状に駆動するようにしたため、これら15個の発光チップCを個別に駆動する場合と比較して、配線基板71に設けられた、信号発生回路73と光源部72とを接続する配線の数(より具体的には、各種信号を供給するための配線の数)を低減させることが可能になる。
[EMC試験]
次に、EMC(Electromagnetic Compatibility)試験について説明を行う。
本実施の形態のプリントヘッド14が装着された画像形成装置1は、一般には人が使用することになる。そして、帯電した人体から発生する静電気放電(ESD: Electro Static Discharge)の電子機器に対する電磁ノイズ耐性試験は,国際電気標準会議(International Electrotechnical Committee:IEC)61000-4-2(以下では、IEC 61000-4-2と称する)で規定されている。このESD試験は、人体の手に持った金属物からのESDが、卓上又は床置きの電子機器に影響する現象を模擬したものである。そして、プリントヘッド14を構成する発光装置62には、IEC 61000-4-2に合格することが要求されることになる。
図11は、プリントヘッド14を構成する発光装置62に対し、IEC 61000-4-2の試験を行った場合に、光源部72を構成する各組に流れる電流を説明するための図である。
(第1組の場合)
図11(a)は、プリントヘッド14(発光装置62)に対してIEC 61000-4-2の試験を行った場合に、光源部72のうち、前段第1発光チップCa1と後段第1発光チップCb1とによって構成される第1組♯1に流れる電流を説明するための図である。
第1組♯1に対し、数kV程度の試験電圧Vsを印加した場合、第1組♯1には、第1設定用配線301および接地用配線200aを介して、試験電流Isが流れる。ここで、第1組♯1では、前段第1発光チップCa1と後段第1発光チップCb1とが並列に接続されているため、前段第1発光チップCa1には前段チップ電流Isaが、後段第1発光チップCb1には後段チップ電流Isbが、それぞれ流れる。このとき、「試験電流Is=前段チップ電流Isa+後段チップ電流Isb」である。また、この例では、前段第1発光チップCa1と後段第1発光チップCb1とが、共通の構造を有していることから、前段チップ電流Isa≒後段チップ電流Isb≒試験電流Is/2、となる。
なお、詳細は説明しないが、2個の発光チップCで1組となる、他の6組(具体的には、第2組♯2〜第7組♯7)についても、上述した第1組♯1と同様に、試験電流Isは、前段チップ電流Isaと後段チップ電流Isbとに分流し、しかも、前段チップ電流Isaと後段チップ電流Isbとが略等しくなる。
(第8組の場合)
図11(b)は、プリントヘッド14(発光装置62)に対してIEC 61000-4-2の試験を行った場合に、光源部72のうち、前段第8発光チップCa8とノイズフィルタ92とによって構成される第8組♯8に流れる電流を説明するための図である。
第8組♯8に対し、上述した第1組♯1と同じ数kV程度の試験電圧Vsを印加した場合、第8組♯8には、第8設定用配線308および接地用配線200aを介して、試験電流Isが流れる。ここで、第8組♯8では、前段第8発光チップCa8とノイズフィルタ92とが並列に接続されているため、前段第8発光チップCa8には前段チップ電流Isaが、ノイズフィルタ92にはフィルタ分岐電流Iscが、それぞれ流れる。このとき、「試験電流Is=前段チップ電流Isa+フィルタ分岐電流Isc」である。また、この例において、ノイズフィルタ92としてコンデンサを用い、このコンデンサの静電容量値を5pF程度とした場合、前段チップ電流Isa≒チップ分岐電流Isc≒試験電流Is/2、となる。
(従来の第8組の場合)
ここで、従来のプリントヘッド14(発光装置62)では、第8組♯8を構成する1個の発光チップCを、ノイズフィルタ92を接続することなく単独で存在させていた。
図11(c)は、従来のプリントヘッド14(発光装置62)に対してIEC 61000-4-2の試験を行った場合に、光源部72のうち、前段第8発光チップCa8のみによって構成される第8組♯8に流れる電流を説明するための図である。
従来の第8組♯8に対し、上述した第1組♯1と同じ数kV程度の試験電圧Vsを印加した場合、従来の第8組♯8には、第8設定用配線308および接地用配線200aを介して、試験電流Isが流れる。ここで、従来の第8組♯8では、前段第8発光チップCa8が単独で接続されているため、前段第8発光チップCa8には試験電流Isがそのまま流れる。
このため、IEC61000-4-2の試験を行った場合、図11(c)で第8組♯8を構成する前段第8発光チップCa8には、図11(b)で第8組♯8を構成する前段第8発光チップCa8と比べて、より大きな電流が流れることになる。その結果、従来の第8組♯8を構成する前段第8発光チップCa8には、IEC 61000-4-2の試験において過電流が流れることに起因する故障が発生しやすい、といえる。
これに対し、本実施の形態では、2個の発光チップCで1組を構成する第1組♯1〜第7組♯7とは異なり、1個の発光チップCのみで1組を構成する第8組♯8においても、ノイズフィルタ92を発光チップC(前段第8発光チップCa8)に並列に接続することにより、IEC 61000-4-2の試験において1個の発光チップCに流れる電流の大きさを低減することが可能になる。その結果、IEC 61000-4-2の試験において、前段第8発光チップCa8が故障し易くなる、という事態の発生を抑制することができる。
<実施の形態2>
実施の形態1では、発光装置62における配線基板71において、第8組♯8を構成する1個の発光チップC(前段第8発光チップCa8)に、ノイズフィルタ92を並列に接続するようにしていた。換言すれば、配線基板71に対し、ノイズフィルタ92と称される電子部品を実装するようにしていた。これに対し、本実施の形態では、電子部品の実装ではなく、配線基板71の基材層91に形成される各種配線パターンの形状を利用して、ノイズフィルタ(コンデンサ)の機能を実現させるようにしたものである。なお、本実施の形態において、実施の形態1と同様のものについては、同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
[発光装置における電気的な接続関係]
図12は、実施の形態2の発光装置62における、配線基板71と光源部72と信号発生回路73との電気的な接続関係を説明するための図である。ここで、図12は、光源部72における群分け(前段発光チップ群♯aおよび後段発光チップ群♯bの2群)および組分け(第1組♯1〜第8組♯8の8組)の関係も示している。ただし、図12では、第3組♯3〜第6組♯6(前段発光チップ群♯aを構成する前段第3発光チップCa3〜前段第6発光チップCa6、および、後段発光チップ群♯bを構成する後段第3発光チップCb3〜後段第6発光チップCb6)の記載を省略している。
本実施の形態における発光装置62の基本的な構成は、実施の形態1で説明したもの(図8参照)と同じである。ただし、上述したように、第8組♯8がノイズフィルタ92を有していないこと、換言すれば、第8組♯8が発光チップC(前段第8発光チップCa8)のみによって構成されている点が、実施の形態1とは異なる。
図13は、実施の形態2の配線基板71における各設定用配線(第1設定用配線301〜第8設定用配線308)と接地用配線200aとの関係を説明するための図である。
図13に示す例において、配線基板71は例えば所謂両面基板によって構成されており、基材層91の一方の面(上面)側には第1設定用配線301〜第8設定用配線308が、また、基材層91の他方の面(下面)には接地用配線200aが、それぞれ設けられている。また、接地用配線200aが、基材層91における下面の略全面に形成されているのに対し、第1設定用配線301〜第8設定用配線308は、基材層91における上面に略平行となるように並べて形成されている。
そして、第1設定用配線301〜第8設定用配線308のうち、第1設定用配線301〜第7設定用配線307については、配線の幅が略等しくなっているのに対し、第8設定用配線308については、これら第1設定用配線301〜第7設定用配線307よりも、配線の幅が大きく(広く)なっている。換言すれば、第8設定用配線308は、これら第1設定用配線301〜第7設定用配線307よりも、接地用配線200aと対向する面積が大きくなっている。
配線基板71において、第1設定用配線301〜第8設定用配線308および接地用配線200aを、上述した位置関係および形状とすることにより、第1設定用配線301〜第7設定用配線307と接地用配線200aとの間のそれぞれに生じる静電容量値(浮遊容量)は、略等しくなる。これに対し、第8設定用配線308と接地用配線200aとの間に生じる静電容量値(浮遊容量)は、これらよりも大きくなる。
ここで、本実施の形態では、第1設定用配線301〜第7設定用配線307と接地用配線200aとの間のそれぞれに生じる静電容量値が、第1静電容量に対応しており、第8設定用配線308と接地用配線200aとの間に生じる静電容量値が、第2静電容量に対応している。
その結果、第8組♯8を構成する前段第8発光チップCa8には、見かけ上、他の組(第1組♯1〜第7組♯7)よりも静電容量の大きなコンデンサが並列に接続されたようになる。その結果、実施の形態1と同様に、IEC 61000-4-2の試験において、前段第8発光チップCa8が故障し易くなる、という事態の発生を抑制することができる。
<その他>
なお、上述した実施の形態1、2では、各発光チップC(Ca1〜Ca8およびCb1〜Cb7)を構成する素子基板80が、発光部82、移行部83および設定部84を含む発光回路(自己走査型発光素子アレイ)を、1つずつ有する場合について説明を行ったが、これに限られるものではない。例えば各発光チップCを構成する素子基板80のそれぞれに、複数(例えば2つ)の発光回路を設けるようにしてもかまわない。
また、上述した実施の形態1、2では、光源部72を構成する発光チップCb1の数を15個とし、前段発光チップ群♯aを構成する発光チップCの数を8個(Ca1〜Ca8)とし、後段発光チップ群♯bを構成する発光チップCの数を7個(Cb1〜Cb7)とした。また、これら15個の発光チップCを8つに組分けし、第1組♯1〜第7組♯7の7組については各組を2つの発光チップCで、第8組♯8についてはこの組を1つの発光チップCで、それぞれ構成するようにした。ただし、これに限られるものではない。
例えば、光源部72を構成する発光チップCの数を15以外(偶数でも奇数でもよい)とすることができる。また、光源部72を構成する群の数を2以外(3以上)とすることができる。さらに、光源部72を構成する組の数を8以外(7以下でも9以上でもよい)とすることができる。
上述した事項を一般化すれば、本実施の形態は、それぞれが複数の発光素子を有する電子回路をm個(mは2以上の整数)含んで構成される、x組(xは1以上の整数)の第1回路と、電子回路をn個(nは1以上m未満の整数)含んで構成される、y組(yは1以上の整数)の第2回路と、x組の第1回路のそれぞれに対して第1信号を供給するx個の第1配線と、y組の第2回路のそれぞれに対して第2信号を供給するy個の第2配線と、x組の第1回路とy組の第2回路とに共通に接続される共通配線と、共通配線とy組の第2配線との間に接続されるノイズフィルタとを備える発光装置、に適用することが可能である。
また、上述した実施の形態1では、光源部72を構成する8つの組のうち、1個の発光チップCを有する第8組♯8にはノイズフィルタ92を設ける一方、2個の発光チップCを有する第1組♯1〜第7組♯7にはノイズフィルタ92を設けないようにしていたが、これに限られるものではない。例えば、すべての組(第1組♯1〜第8組♯8)に、ノイズフィルタ92を設けてもよい。そして、この場合には、第1組♯1〜第7組♯7に設けるノイズフィルタ92と第8組♯8に設けるノイズフィルタ92とを異ならせればよい。具体的に説明すると、例えばノイズフィルタ92としてコンデンサを用いる場合、第8組♯8に設けるコンデンサの静電容量値を、第1組♯1〜第7組♯7に設けるコンデンサの静電容量値よりも大きくすればよい。
1…画像形成装置、14…プリントヘッド、61…ハウジング、62…発光装置、63…ロッドレンズアレイ、71…配線基板、72…光源部、73…信号発生回路、91…基材層、92…ノイズフィルタ、200a…接地用配線、200b…電源用配線、201a…前段側第1転送用配線、201b…後段側第1転送用配線、202a…前段側第2転送用配線、202b…後段側第2転送用配線、203a…前段側許可用配線、203b…後段側許可用配線、204a…前段側点灯用配線、204b…後段側点灯用配線、301…第1設定用配線、302…第2設定用配線、303…第3設定用配線、304…第4設定用配線、305…第5設定用配線、306…第6設定用配線、307…第7設定用配線、308…第8設定用配線、C…発光チップ、♯a…前段発光チップ群、♯b…後段発光チップ群、♯1…第1組、♯2…第2組、♯3…第3組、♯4…第4組、♯5…第5組、♯6…第6組、♯7…第7組、♯8…第8組

Claims (13)

  1. それぞれが複数の発光素子を有する電子回路をm個(mは2以上の整数)含んで構成される、x組(xは1以上の整数)の第1回路と、
    前記電子回路をn個(nは1以上m未満の整数)含んで構成される、y組(yは1以上の整数)の第2回路と、
    x組の前記第1回路のそれぞれに対して第1信号を供給するx個の第1配線と、
    y組の前記第2回路のそれぞれに対して第2信号を供給するy個の第2配線と、
    x組の前記第1回路とy組の前記第2回路とに共通に接続される共通配線と、
    前記共通配線とy個の前記第2配線との間に接続されるノイズフィルタと
    を備える発光装置。
  2. 前記ノイズフィルタがコンデンサまたはコイルを含むことを特徴とする請求項1記載の発光装置。
  3. 前記ノイズフィルタがコンデンサを含む場合に、当該コンデンサの静電容量が5pF以上であることを特徴とする請求項2記載の発光装置。
  4. 前記共通配線とx個の前記第1配線とy個の前記第2配線とが配線パターンとして形成されたプリント配線板を備えるとともに、
    複数の前記電子回路が半導体集積回路で構成されるとともに前記プリント配線板に実装され、
    前記ノイズフィルタが、前記プリント配線板に実装されていることを特徴とする請求項1記載の発光装置。
  5. 前記プリント配線板に実装されるとともに、前記共通配線とx個の前記第1配線とy個の前記第2配線とが接続され、当該共通配線とx個の当該第1配線とを介して、x組の前記第1回路のそれぞれに前記第1信号を出力し、当該共通配線とy個の当該第2配線とを介して、y組の前記第2回路のそれぞれに前記第2信号を出力する信号出力回路をさらに備えることを特徴とする請求項4記載の発光装置。
  6. それぞれの前記電子回路は、前記発光素子としての複数の発光サイリスタを有するとともに、複数の当該発光サイリスタの点灯を制御する複数の制御サイリスタをさらに有することを特徴とする請求項1記載の発光装置。
  7. x組の前記第1回路を構成する前記電子回路に設けられた前記制御サイリスタには、前記共通配線および前記第1配線を介して前記第1信号を出力し、y組の前記第2回路を構成する当該電子回路に設けられた当該制御サイリスタには、当該共通配線および前記第2配線を介して前記第2信号を出力する信号出力回路をさらに備えることを特徴とする請求項6記載の発光装置。
  8. それぞれが複数の発光素子を有する電子回路をm個(mは2以上の整数)含んで構成される、x組(xは1以上の整数)の第1回路と、
    前記電子回路をn個(nは1以上m未満の整数)含んで構成される、y組(yは1以上の整数)の第2回路と、
    x組の前記第1回路のそれぞれに対して信号を供給するx個の第1配線と、y組の前記第2回路のそれぞれに対して信号を供給するy個の第2配線と、x組の当該第1回路とy組の当該第2回路とに共通に接続される共通配線とが設けられ、x組の当該第1回路およびy組の当該第2回路が取り付けられる配線基板と
    を備え、
    前記第2配線と前記共通配線との間の静電容量である第2静電容量の大きさが、前記第1配線と当該共通配線との間の静電容量である第1静電容量よりも大きい発光装置。
  9. 前記配線基板では、前記第2配線の面積が前記第1配線の面積よりも大きいことを特徴とする請求項8記載の発光装置。
  10. 前記共通配線と前記第2配線とが、コンデンサを介して接続されていることを特徴とする請求項8記載の発光装置。
  11. 前記共通配線と前記第1配線とが、コンデンサを介して接続されていないことを特徴とする請求項10記載の発光装置。
  12. それぞれが複数の発光素子を有する電子回路をm個(mは2以上の整数)含んで構成される、x組(xは1以上の整数)の第1回路と、当該電子回路をn個(nは1以上m未満の整数)含んで構成される、y組(yは1以上の整数)の第2回路と、x組の当該第1回路のそれぞれに対して第1信号を供給するx個の第1配線と、y組の当該第2回路のそれぞれに対して第2信号を供給するy個の第2配線と、x組の当該第1回路とy組の当該第2回路とに共通に接続される共通配線と、当該共通配線とy個の当該第2配線との間に接続されるノイズフィルタとを備え、複数の当該発光素子を用いて像保持体を露光する露光手段と、
    前記露光手段から出力される光を前記像保持体上に結像させる結像手段と
    を有する光走査装置。
  13. それぞれが複数の発光素子を有する電子回路をm個(mは2以上の整数)含んで構成される、x組(xは1以上の整数)の第1回路と、当該電子回路をn個(nは1以上m未満の整数)含んで構成される、y組(yは1以上の整数)の第2回路と、x組の当該第1回路のそれぞれに対して信号を供給するx個の第1配線と、y組の当該第2回路のそれぞれに対して信号を供給するy個の第2配線と、x組の当該第1回路とy組の当該第2回路とに共通に接続される共通配線とが設けられ、x組の当該第1回路およびy組の当該第2回路が取り付けられる配線基板とを備え、当該第2配線と当該共通配線との間の静電容量である第2静電容量の大きさが、当該第1配線と当該共通配線との間の静電容量である第1静電容量よりも大きく設定され、複数の当該発光素子を用いて像保持体を露光する露光手段と、
    前記露光手段から出力される光を前記像保持体上に結像させる結像手段と
    を有する光走査装置。
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