JP2021036048A - 繊維状セルロースの製造方法及び繊維状セルロース - Google Patents
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Abstract
Description
具体的に、本発明は、以下の構成を有する。
[2] 工程(B)では、架橋構造のうち50モル%以上を切断する[1]に記載の繊維状セルロースの製造方法。
[3] 工程(B)は、熱アルカリ処理工程である[1]又は[2]に記載の繊維状セルロースの製造方法。
[4] 工程(A)に供する前のセルロース繊維の重合度をDPaとし、工程(B)で得られる架橋切断リン酸化セルロース繊維の重合度をDPbとした場合、DPb/DPaの値が0.65以上0.94以下である[1]〜[3]のいずれかに記載の繊維状セルロースの製造方法。
[5] 工程(B)で得られる架橋切断リン酸化セルロース繊維の重合度(DPb)が、600以上である[1]〜[4]のいずれかに記載の繊維状セルロースの製造方法。
[6] 工程(C)で得られる繊維幅が1000nm以下の繊維状セルロースの重合度(DPc)が、390以上である[1]〜[5]のいずれかに記載の繊維状セルロースの製造方法。
[7] リン酸基を有する繊維幅が1000nm以下の繊維状セルロースであって、繊維状セルロースのリン酸基量が1.65mmol/g以上であり、繊維状セルロースの重合度が390以上であり、繊維状セルロースは、リン酸基を介した架橋構造を含む繊維幅が1000nm以下の繊維状セルロース。
[8] ウレタン結合を有する基の含有量が0.3mmol/g以下である[7]に記載の繊維状セルロース。
[9] [7]又は[8]に記載の繊維状セルロースを含むスラリー。
[10] 25℃における粘度が9500mPa・s以上である[9]に記載のスラリー。
[11] [7]又は[8]に記載の繊維状セルロースを含むシート。
[12] シートを200℃で4時間真空乾燥した後のYI値をYI2とし、シートを200℃で4時間真空乾燥する前のYI値をYI1とした場合、YI2−YI1で表されるΔYIの値が20以下である[11]に記載のシート。
本発明は、繊維幅が1000nm以下の繊維状セルロース(微細繊維状セルロースともいう)の製造方法に関する。本発明の繊維状セルロースの製造方法は、セルロース繊維にリン酸基を導入し、リン酸基を介して架橋構造を形成することで架橋リン酸化セルロース繊維を得る工程(A)と、架橋構造の一部又は全部を切断することで架橋切断リン酸化セルロース繊維を得る工程(B)と、架橋切断リン酸化セルロース繊維に機械処理を施すことで繊維幅が1000nm以下の繊維状セルロースを得る工程(C)と、を含む。ここで、工程(A)では、0.05mmol/g以上2.0mmol/g以下の架橋構造が形成される。また、工程(B)は、pHが3以上の水系溶媒中で架橋構造の加水分解を行う工程である。
従来の微細繊維状セルロースの製造工程においては、微細繊維状セルロースの収率やリン酸基導入量を高めるために、リン酸化反応工程等の条件を厳密にコントロールしなくてはならず、製造工程が煩雑になる傾向があった。また、従来の微細繊維状セルロースの製造工程においては、リン酸基導入量を高めるために、複数回のリン酸化反応工程を設けることも行われていた。一方で、本発明の製造方法によれば、上述のとおり、リン酸化反応1回当たりにおけるリン酸基導入量を高めた場合であっても、リン酸基を介した架橋構造が少ないリン酸化微細繊維状セルロースを効率よく得ることができる。これにより、1回もしくは少ない回数のリン酸基導入工程を設けた場合であっても、リン酸化微細繊維状セルロースのリン酸基導入量を十分に高めることができ、かつリン酸基を介した架橋構造の形成を抑制することができる。このため、たとえばリン酸基導入工程を1回のみ設けた場合であっても、リン酸基導入量が高く、架橋構造が少ないリン酸化微細繊維状セルロースを得ることができる。
工程(A)において、セルロース繊維にリン酸基を導入する際には、リン酸化剤として、リン酸基を有する化合物に加えて、尿素及び/又はその誘導体が用いられる場合がある。この場合、尿素及び/又はその誘導体に由来する基として、ウレタン結合を有する基がセルロースに導入される。
本発明の繊維状セルロースの製造方法においては、ウレタン結合を有する基の導入量を抑制することもできる。例えば本発明の製造方法において、工程(B)をアルカリ条件化で行うことによりウレタン結合を有する基の導入量をコントロールすることができる。本発明の繊維状セルロースの製造方法においては、微細繊維状セルロース1gに対して、ウレタン結合を有する基の含有量が0.3mmol/g以下の微細繊維状セルロースが得られることが好ましい。このような場合、本発明で得られる微細繊維状セルロースは優れた耐黄変性を発揮することもできる。例えば、本発明の微細繊維状セルロースをシートとし、該シートを加熱した場合であってもシートの黄色度(YI値)の上昇が抑制されている。
工程(A)は、セルロース繊維にリン酸基を導入し、リン酸基を介して架橋構造を形成することで架橋リン酸化セルロース繊維を得る工程である。工程(A)は、架橋リン酸化セルロース繊維を得る工程であり、架橋リン酸化セルロース繊維においては0.05mmol/g以上2.0mmol/g以下の架橋構造が形成される。
リン酸塩、リン酸の脱水縮合物の塩としては、リン酸、リン酸の脱水縮合物のリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、有機アンモニウム塩、有機ホスホニウム塩のほか、任意の塩基性を示す化合物との塩が選択できるが、特に限定されない。
また、リン酸塩、リン酸の脱水縮合物の塩の中和度も特に限定されない。
リン酸基の導入量は、伝導度滴定法により測定することができる。具体的には、得られたセルロース含有スラリーをイオン交換樹脂で処理した後、水酸化ナトリウム水溶液を加えながら電気伝導度の変化を求めることにより、導入量を測定することができる。
ここで、架橋構造は、セルロース繊維に導入されたリン酸基同士が脱水縮合することによって形成されたものであると考えられる。すなわち、ピロリン酸の2つのP原子に1つずつ、セルロースのグルコースユニットが、O原子を介して結合した構造となる。したがって、架橋リン酸基が形成されると、見かけ上弱酸性基が失われ、図1における第1領域に必要としたアルカリ量と比較して第2領域に必要としたアルカリ量が少なくなる。すなわち、架橋構造の量は、第1領域で要したアルカリ量と第2領域で要したアルカリ量の差分を2で除した値である。
工程(B)は、架橋構造の一部又は全部を切断することで架橋切断リン酸化セルロース繊維を得る工程である。工程(B)では、工程(A)で形成された架橋構造の一部又は全部を切断するために、加水分解を行う。工程(B)では、pHが3以上の水系溶媒中で架橋構造の加水分解を行う。なお、上記水系溶媒とは、少なくとも水と、pH調整剤等を含む溶媒であり、この水系溶媒を、工程(A)で得られた架橋リン酸化セルロース繊維に加えて、加水分解を行う。
ηsp=(η1/η0)−1
[η]=ηsp/(c(1+0.28×ηsp))
ここで、式中のcは、粘度測定時のセルロース繊維の濃度を示す。
さらに、下記式から重合度(DP)を算出する。
DP=1.75×[η]
この重合度は粘度法によって測定された平均重合度であることから、「粘度平均重合度」と称されることもある。
工程(C)は、架橋切断リン酸化セルロース繊維に機械処理を施すことで繊維幅が1000nm以下の繊維状セルロースを得る工程である。このような機械処理工程は、解繊処理工程と呼ぶこともできる。本発明では、上述した工程(B)において、架橋構造を切断しているため、工程(C)における解繊処理に使用されるエネルギーが少なくて済み、製造コストを抑制することができる。
解繊処理装置としては、高速解繊機、グラインダー(石臼型粉砕機)、高圧ホモジナイザーや超高圧ホモジナイザー、高圧衝突型粉砕機、ボールミル、ビーズミルなどを使用できる。あるいは、解繊処理装置としては、ディスク型リファイナー、コニカルリファイナー、二軸混練機、振動ミル、高速回転下でのホモミキサー、超音波分散機、またはビーターなど、湿式粉砕する装置等を使用することもできる。解繊処理装置は、上記に限定されるものではない。好ましい機械処理方法としては、粉砕メディアの影響が少なく、コンタミの心配が少ない高速解繊機、高圧ホモジナイザー、超高圧ホモジナイザーが挙げられる。
上記微細繊維状セルロースの重合度は、上述した工程(B)で得られたセルロース繊維の重合度の測定方法と同様の方法で算出することができる。
上述した工程(A)におけるリン酸基導入工程(a1)は、1回のみ行うことが好ましいが、工程(a1)を複数回繰り返すこともできる。この場合、各リン酸基導入工程の間に、洗浄工程やアルカリ処理工程を設けてもよい。また、上述した工程(A)と工程(B)の間に、洗浄工程やアルカリ処理工程を設けてもよい。
アルカリ溶液に含まれるアルカリ化合物は、特に限定されないが、無機アルカリ化合物であってもよいし、有機アルカリ化合物であってもよい。アルカリ溶液における溶媒としては水または有機溶剤のいずれであってもよい。溶媒は、極性溶媒(水、またはアルコール等の極性有機溶剤)が好ましく、少なくとも水を含む水系溶媒がより好ましい。
また、アルカリ溶液のうちでは、汎用性が高いことから、水酸化ナトリウム水溶液、または水酸化カリウム水溶液が特に好ましい。
アルカリ処理工程におけるアルカリ溶液への浸漬時間は特に限定されないが、5分以上30分以下が好ましく、10分以上20分以下がより好ましい。
アルカリ処理におけるアルカリ溶液の使用量は特に限定されないが、セルロース繊維の絶対乾燥質量に対して100質量%以上100000質量%以下であることが好ましく、1000質量%以上10000質量%以下であることがより好ましい。
本発明は上述した製造方法で製造されたリン酸基を有する繊維幅が1000nm以下の繊維状セルロース(微細繊維状セルロースともいう)に関するものでもある。本発明の微細繊維状セルロースのリン酸基量は1.65mmol/g以上であることが好ましく、微細繊維状セルロースの重合度は390以上であることが好ましい。なお、本発明の微細繊維状セルロースにおいては、リン酸基を介した架橋構造の形成が少なくなっているが、少なくとも一部の架橋構造は微細繊維状セルロースに残存している。このため、本発明の微細繊維状セルロースは、リン酸基を介した架橋構造を含むものである。
本発明は、上記課題を解決したものであり、リン酸導入量が多い場合であっても、リン酸化微細繊維状セルロースの重合度を所定値以上に保つことができる。さらに本発明の微細繊維状セルロースにおいては、リン酸導入量が多い場合であっても、架橋構造が少なく制御されている。このような微細繊維状セルロースは、微細化が良好になされており、たとえば、スラリーとした際には、高い粘度を発現することができる。
(2)同じ画像内で該直線と垂直に交差する直線Yを引き、該直線Yに対し、20本以上の繊維が交差する。
なお、上記微細繊維状セルロースの重合度は、上述した工程(B)で得られた微細繊維状セルロースの重合度の測定方法と同様の方法で算出することができる。
微量窒素分析は、三菱化学アナリック社製の微量全窒素分析装置TN−110を用いて測定する。測定前に、低温(例えば、真空乾燥器にて、40℃24時間)で乾燥し溶媒を除く。
本発明は、リン酸基を有する繊維幅が1000nm以下の繊維状セルロースを含むスラリー(以下、微細繊維状セルロース含有スラリーともいう)に関するものでもある。本発明の微細繊維状セルロース含有スラリーは、25℃における粘度が9500mPa・s以上であることが好ましい。
ここで、微細繊維状セルロース含有スラリー(微細繊維状セルロース濃度0.2質量%)のヘーズは、光路長1cmの液体用ガラスセル(藤原製作所製、MG−40、逆光路)に微細繊維状セルロース含有スラリーを入れ、JIS K 7136に準拠し、ヘーズメーター(村上色彩技術研究所社製、HM−150)を用いて測定される値である。なお、ゼロ点測定は、同ガラスセルに入れたイオン交換水で行う。
微細繊維状セルロース含有スラリーにイオン交換水を添加して、固形分濃度を0.2質量%に調整したスラリー(スラリーAとする)を、冷却高速遠心分離機(コクサン社、H−2000B)を用い、12000Gの条件で10分間遠心分離する。得られた上澄み液(スラリーBとする)を回収し、上澄み液の固形分濃度を測定する。下記式に基づいて、上澄み収率(微細繊維状セルロースの収率)を求める。
上澄み収率(%)=(スラリーBの固形分濃度(質量%))/(スラリーAの固形分濃度(質量%))×100
本発明は、リン酸基を有する繊維幅が1000nm以下の繊維状セルロースを含むシート(以下、微細繊維状セルロース含有シートともいう)に関するものでもある。本発明の微細繊維状セルロース含有シートにおいては、200℃で4時間真空乾燥した後のYI値をYI2とし、シートを200℃で4時間真空乾燥する前のYI値をYI1とした場合、YI2−YI1で表されるΔYIの値が20以下であることが好ましい。ΔYIの値は、200℃における加熱処理前後の黄色度変化を示しており、ΔYIの値は、15以下であることがより好ましく、10以下であることがさらに好ましい。本発明によれば、微細繊維状セルロース含有シートのΔYI値を小さくすることができる。
ここで、本発明の微細繊維状セルロース含有シートの引張強度は、23℃、相対湿度50%で24時間調湿したものを試験片として、JIS P 8113に準拠し、引張試験機テンシロン(エー・アンド・デイ社製)を用いて測定した値である。
シートの製造工程は、繊維幅が1000nm以下の繊維状セルロースを含むスラリーを得る工程と、このスラリーを基材上に塗工する工程、又は、スラリーを抄紙する工程を含む。中でも、シートの製造工程は、微細繊維状セルロースを含むスラリー(以下、単にスラリーということもある)を基材上に塗工する工程を含むことが好ましい。
塗工工程は、スラリーを基材上に塗工し、これを乾燥して形成されたシートを基材から剥離することによりシートを得る工程である。塗工装置と長尺の基材を用いることで、シートを連続的に生産することができる。
本発明のシートの製造工程は、スラリーを抄紙する工程を含んでもよい。抄紙工程で抄紙機としては、長網式、円網式、傾斜式等の連続抄紙機、これらを組み合わせた多層抄き合わせ抄紙機等が挙げられる。抄紙工程では、手抄き等公知の抄紙を行ってもよい。
本発明のシートには、微細繊維状セルロースに加えて樹脂成分を含む複合シートが含まれる。樹脂成分としては、例えば、天然樹脂や合成樹脂等を挙げることができる。
天然樹脂としては、例えば、ロジン、ロジンエステル、水添ロジンエステル等のロジン系樹脂を挙げることができる。
本発明の繊維状セルロースの製造方法により製造された微細繊維状セルロースは、リン酸基の導入量を制御しやすく、また微細化が良好である。また、微細繊維状セルロースを含むシートの黄色度(YI値)は低く、シートを加熱乾燥した場合であってもシートの黄色度の上昇が抑制されている。上記の特性を活かす観点から、本発明の繊維状セルロースは、各種のディスプレイ装置、各種の太陽電池、等の光透過性基板の用途に適している。また、電子機器の基板、家電の部材、各種の乗り物や建物の窓材、内装材、外装材、包装用資材等の用途にも適している。さらに、糸、フィルタ、織物、緩衝材、スポンジ、研磨材などの他、シートそのものを補強材として使う用途にも適している。
また、微細繊維状セルロース含有スラリーの粘度は高く、このような特性を活かす観点から、本発明の繊維状セルロースは、増粘剤として各種用途(例えば、食品、化粧品、セメント、塗料、インクなどへの添加物など)に使用することができる。
<リン酸化反応工程>
針葉樹クラフトパルプとして、王子製紙製のパルプ(固形分93質量%、坪量208g/m2シート状、離解してJIS P 8121に準じて測定されるカナダ標準濾水度(CSF)が700ml)を原料として使用した。上記針葉樹クラフトパルプ(絶乾質量)100質量部に、リン酸二水素アンモニウムと尿素の混合水溶液を加え、リン酸二水素アンモニウム48質量部、尿素130質量部、イオン交換水165質量部となるように圧搾し、薬液含浸パルプを得た。得られた薬液含浸パルプを165℃の熱風乾燥機で200秒間乾燥・加熱処理し、パルプ中のセルロースにリン酸基を導入し、リン酸化セルロース繊維Aを得た。
得られたリン酸化セルロース繊維Aに、イオン交換水を注ぎ、攪拌して均一に分散させた後、濾過脱水して脱水シートを得る操作を繰り返すことにより、余剰の薬液を十分に洗い流した。次いで、セルロース繊維濃度が2質量%となるようイオン交換水で希釈し、攪拌しながら、1N水酸化ナトリウム水溶液を少しずつ添加して、pHが12±0.2のパルプスラリーを得た。その後、このパルプスラリーを脱水し、脱水シートを得た後、再びイオン交換水を注ぎ、攪拌して均一に分散させた後、濾過脱水して脱水シートを得る操作を繰り返すことにより、余剰の水酸化ナトリウムを十分に洗い流して、リン酸化セルロース繊維Bを得た。
得られたリン酸化セルロース繊維Bを原料として、上述した<リン酸化反応工程>を繰返し行い、パルプ中のセルロースに、さらにリン酸基を導入し、リン酸化セルロース繊維Cを得た。
得られたリン酸化セルロース繊維Cを、165℃の熱風乾燥機で200秒間加熱処理し、パルプ中のセルロースに、さらにリン酸基を導入し、また、リン酸基を介してセルロースに架橋構造を導入し、架橋リン酸化セルロース繊維Aを得た。
なお、この架橋工程はリン酸基導入工程(2回目)の乾燥・加熱時間をそのまま延長して行った(165℃の熱風乾燥機で計400秒間加熱処理を行った)。
得られた架橋リン酸化セルロース繊維Aに対し、上述した<洗浄・アルカリ処理工程>を行い、架橋リン酸化セルロース繊維Bを得た。
得られた架橋リン酸化セルロース繊維Bの固形分濃度が2.0質量%、pHが12.5になるように、イオン交換水とNaOHを添加してパルプスラリーを調製した。得られたパルプスラリーを内温90℃の条件で1時間静置加熱した。その後、このパルプスラリーを脱水し、脱水シートを得た後、再びイオン交換水を注ぎ、攪拌して均一に分散させた後、濾過脱水して脱水シートを得る操作を繰り返すことにより、余剰の水酸化ナトリウムを十分に洗い流して、架橋切断リン酸化セルロース繊維Aを得た。得られた架橋切断リン酸化セルロース繊維Aの重合度を後述する方法により測定した。
得られた架橋切断リン酸化セルロース繊維Aにイオン交換水を添加して、固形分濃度が2.0質量%の懸濁液にした。この懸濁液を、湿式微粒化装置(スギノマシン社製、アルティマイザー)を用いて機械処理し、微細繊維状セルロース含有スラリーを得た。湿式微粒化装置を用いた処理においては、200MPaの圧力にて処理チャンバーを1回(上澄み収率、ヘーズ、粘度、ウレタン結合量測定用)通過させたものと、5回(リン酸基量、架橋構造量測定用)通過させたものを得た。
得られた微細繊維状セルロース含有スラリーの、上澄み収率、ヘーズ、粘度、ウレタン結合量、リン酸基量、架橋構造の含有量を後述の方法により測定した。
微細繊維状セルロース含有スラリーにポリエチレングリコール(和光純薬社製:分子量400万)を微細繊維状セルロース100質量部に対し、20質量部になるように添加した。さらに、微細繊維状セルロースとポリエチレングリコールを合わせた固形分濃度が0.5質量%となるようイオン交換水を添加し、十分に均一になるよう攪拌を行って濃度調整を行い、懸濁液を得た。シートの仕上がり坪量が45g/m2になるように懸濁液を計量して、市販のアクリル板に展開し35℃、相対湿度15%のチャンバーにて乾燥した。なお、所定の坪量となるようアクリル板上には堰止用の板を配置した。以上の手順により、微細繊維状セルロース含有シートが得られ、その厚みは30μmであった。得られた微細繊維状セルロース含有シートの引張強度及び加熱前後のYI値を後述の方法により測定した。
<リン酸化反応工程>
針葉樹クラフトパルプとして、王子製紙製のパルプ(固形分93質量%、坪量208g/m2シート状、離解してJIS P 8121に準じて測定されるカナダ標準濾水度(CSF)が700ml)を原料として使用した。上記針葉樹クラフトパルプ(絶乾質量)100質量部に、リン酸二水素アンモニウムと尿素の混合水溶液を加え、リン酸二水素アンモニウム56質量部、尿素150質量部、イオン交換水165質量部となるように圧搾し、薬液含浸パルプを得た。得られた薬液含浸パルプを105℃の乾燥機で加熱し、水分を蒸発させてプレ乾燥させた。その後、140℃の熱風乾燥機で30分間乾燥・加熱処理し、パルプ中のセルロースにリン酸基を導入し、リン酸化セルロース繊維Aを得た。
後述するように、上記<リン酸化反応工程>では、リン酸基を介してセルロースに架橋構造が導入されていた。すなわち、架橋工程はリン酸化反応工程と同時に行われた。
実施例1の<架橋切断工程>において、パルプスラリーのpHを10に調整した以外は、実施例1と同様にして、架橋切断リン酸化セルロース繊維、微細繊維状セルロース含有スラリー及び微細繊維状セルロース含有シートを得た。微細繊維状セルロース含有スラリーについては、上澄み収率、ヘーズ、粘度、ウレタン結合量、架橋構造の含有量を後述の方法により測定した。微細繊維状セルロース含有シートについては、引張強度及び加熱前後のYI値を後述の方法により測定した。
実施例1の<架橋切断工程>において、NaOHの代わりにHClを用いて、パルプスラリーのpHを4.0に調整した以外は、実施例1と同様にして、架橋切断リン酸化セルロース繊維、微細繊維状セルロース含有スラリー及び微細繊維状セルロース含有シートを得た。微細繊維状セルロース含有スラリーについては、上澄み収率、ヘーズ、粘度、ウレタン結合量、架橋構造の含有量を後述の方法により測定した。微細繊維状セルロース含有シートについては、引張強度及び加熱前後のYI値を後述の方法により測定した。
実施例1の<架橋切断工程>において、NaOHの代わりにHClを用いて、パルプスラリーのpHを1.0に調整した以外は、実施例1と同様にして、架橋切断リン酸化セルロース繊維、微細繊維状セルロース含有スラリー及び微細繊維状セルロース含有シートを得た。微細繊維状セルロース含有スラリーについては、上澄み収率、ヘーズ、粘度、ウレタン結合量、架橋構造の含有量を後述の方法により測定した。微細繊維状セルロース含有シートについては、引張強度及び加熱前後のYI値を後述の方法により測定した。
<架橋工程>における加熱時間を80秒間とし、さらに、<架橋切断工程>を行わなかった以外は、実施例1と同様にしてリン酸化セルロース繊維、微細繊維状セルロース含有スラリー及び微細繊維状セルロース含有シートを得た。微細繊維状セルロース含有スラリーについては、上澄み収率、ヘーズ、粘度、ウレタン結合量、架橋構造の含有量を後述の方法により測定した。微細繊維状セルロース含有シートについては、引張強度及び加熱前後のYI値を下記方法により測定した。
<架橋切断工程>を行わなかった以外は、実施例1と同様にして、リン酸化セルロース繊維、微細繊維状セルロース含有スラリー及び微細繊維状セルロース含有シートを得た。微細繊維状セルロース含有スラリーについては、上澄み収率、ヘーズ、粘度、ウレタン結合量、架橋構造の含有量を後述の方法により測定した。微細繊維状セルロース含有シートについては、引張強度及び加熱前後のYI値を下記方法により測定した。
実施例1の<架橋工程>及び<架橋切断工程>を行わなかった以外は、実施例1と同様にしてリン酸化セルロース繊維、微細繊維状セルロース含有スラリー及び微細繊維状セルロース含有シートを得た。微細繊維状セルロース含有スラリーについては、上澄み収率、ヘーズ、粘度、ウレタン結合量、架橋構造の含有量を後述の方法により測定した。微細繊維状セルロース含有シートについては、引張強度及び加熱前後のYI値を後述の方法により測定した。
<上澄み収率の測定>
微細繊維状セルロース含有スラリーについて、遠心分離した後の上澄み収率を以下に記載の方法により測定した。遠心分離後の上澄み収率は、微細繊維状セルロースの収率の指標となり、上澄み収率が高い程、微細繊維状セルロースの収率が高い。
微細繊維状セルロース含有スラリーにイオン交換水を添加して、固形分濃度を0.2質量%に調整したスラリー(スラリーAとする)を、冷却高速遠心分離機(コクサン社、H−2000B)を用い、12000Gの条件で10分間遠心分離した。得られた上澄み液(スラリーBとする)を回収し、上澄み液の固形分濃度を測定した。下記式に基づいて、上澄み収率(微細繊維状セルロースの収率)を求めた。
上澄み収率(%)=(スラリーBの固形分濃度(質量%))/(スラリーAの固形分濃度(質量%))×100
ヘーズは、微細繊維状セルロース含有スラリーの透明度の尺度であり、ヘーズ値が低いほど透明度が高い。ヘーズの測定は機械処理工程(微細化工程)後の微細繊維状セルロース含有スラリーを、イオン交換水で0.2質量%となるように希釈した後、ヘーズメーター(村上色彩技術研究所社製、HM−150)を用いて、光路長1cmの液体用ガラスセル(藤原製作所製、MG−40、逆光路)を用いて、JIS K 7136に準拠して測定した。なお、ゼロ点測定は、同ガラスセルに入れたイオン交換水で行った。
リン酸基の導入量は、伝導度滴定法により測定した。具体的には、機械処理工程(微細化工程)により微細化を行い、得られた微細繊維状セルロース含有スラリーをイオン交換樹脂で処理した後、水酸化ナトリウム水溶液を加えながら電気伝導度の変化を求めることにより、導入量を測定した。
イオン交換樹脂による処理では、0.2質量%の微細繊維状セルロース含有スラリーに体積比で1/10の強酸性イオン交換樹脂(オルガノ株式会社製、アンバージェット1024;コンディショング済)を加え、1時間振とう処理を行った。その後、目開き90μmのメッシュ上に注ぎ、樹脂とスラリーを分離した。アルカリを用いた滴定では、イオン交換後の微細繊維状セルロース含有スラリーに、0.1Nの水酸化ナトリウム水溶液を加えながら、分散液が示す電気伝導度の値の変化を計測した。
図1に示した曲線の第1領域で必要としたアルカリ量(mmol)を、滴定対象分散液中の固形分(g)で除して、第一解離アルカリ量(mmol/g)とし、この量をリン酸基の導入量とした。
架橋構造は、セルロースに導入されたリン酸基同士が脱水縮合することによって形成されると考えられる。すなわち、ピロリン酸の2つのP原子に1つずつ、セルロースのグルコースユニットが、O原子を介して結合した構造となる。したがって、架橋リン酸基が形成されると、見かけ上弱酸性基が失われ、図1における第1領域に必要としたアルカリ量と比較して第2領域に必要としたアルカリ量が少なくなる。すなわち、架橋構造の量は、第1領域で要したアルカリ量(第一解離アルカリ量)と第2領域で要したアルカリ量(第二解離アルカリ量)の差分を2で除した値に等しい。
微細繊維状セルロース含有スラリーの粘度は、微細繊維状セルロース含有スラリーの固形分濃度が0.4質量%となるように希釈した後に、ディスパーザーにて1500rpmで5分間攪拌した。得られたスラリーの粘度をB型粘度計(BLOOKFIELD社製、アナログ粘度計T−LVT)を用いて測定した。測定条件は、3rpm、25℃の条件とした。
ウレタン結合を有する基の含有量は、セルロースに共有結合した窒素量を測定することで決定した。具体的には、イオン性窒素(アンモニウムイオン)を遊離及び除去した後に、微量窒素分析法により窒素量を測定した。イオン性窒素(アンモニウムイオン)の遊離は、実質的にセルロースに共有結合した窒素が除かれない条件で行った。遊離したアンモニウムイオンの除去は、リン酸基の導入量の測定と同様の方法で行った。すなわち、強酸性イオン交換樹脂にアンモニウムイオンを吸着させた。
微量窒素分析は、三菱化学アナリック社製の微量全窒素分析装置TN−110を用いて測定した。測定前に、低温(真空乾燥器にて、40℃24時間)で乾燥し溶媒を除いた。
微細繊維状セルロースの重合度は、Tappi T230に従い測定されたパルプ粘度から計算した。具体的には、測定対象の微細繊維状セルロースを、分散媒に分散させて測定した粘度(η1とする)、及び分散媒体のみで測定したブランク粘度(η0とする)を測定したのち、比粘度(ηsp)、固有粘度([η])を下記式に従って測定した。
ηsp=(η1/η0)−1
[η]=ηsp/(c(1+0.28×ηsp))
ここで、式中のcは、粘度測定時の微細繊維状セルロースの濃度を示す。
さらに、下記式から重合度(DP)を算出した。
DP=1.75×[η]
この重合度は粘度法によって測定された平均重合度であることから、「粘度平均重合度」と称されることもある。
JIS P 8113に準拠し、引張試験機テンシロン(エー・アンド・デイ社製)を用いて微細繊維状セルロース含有シートの引張強度及び引張弾性率を測定した。調湿条件の測定においては、23℃、相対湿度50%で24時間調湿したものを試験片とした。
JIS K 7373に準拠し、Colour Cute i(スガ試験機株式会社製)を用いて微細繊維状セルロース含有シートの加熱前後の黄色度(YI)を測定した。
なお、加熱条件は、200℃で4時間の真空乾燥とした。
シートの黄色度変化(ΔYI)は、次式で表される。
ΔYI = YI2−YI1
ここで、YI1は200℃で4時間の真空乾燥する前の黄色度、YI2は200℃で4時間の真空乾燥した後の黄色度を示す。黄色度は、JIS K 7373に準拠して測定した値をいう。
なお、表2中の重合度において、測定不可と表現した比較例においては、粘度平均重合度を測定する際の分散媒(銅エチレンジアミン水溶液)にパルプおよび微細繊維状セルロースが溶解しなかった。これは、過度に形成された架橋構造により、分岐鎖状にセルロースが溶解しないためと推測される。
Claims (5)
- リン酸基を有する繊維幅が1000nm以下の繊維状セルロースを含むスラリーであって、
前記繊維状セルロースの重合度が390以上であり、
前記繊維状セルロースは、前記リン酸基を介した架橋構造を含み、
25℃における粘度が19170mPa・s以上であるスラリー。 - ヘーズが10%以下である請求項1に記載のスラリー。
- 前記繊維状セルロース中における架橋構造量が0.003mmol/g以上である請求項1又は2に記載のスラリー。
- 前記繊維状セルロース中における架橋構造量が0.10mmol/g以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載のスラリー。
- 前記繊維状セルロースは、ウレタン結合を有する基の含有量が0.1mmol/g以下である請求項1〜4のいずれか1項に記載のスラリー。
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