JP2021033619A - リスク評価支援装置及びリスク評価支援プログラム - Google Patents

リスク評価支援装置及びリスク評価支援プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】再生医療関連施設のリスク評価を効果的に行うことができるリスク評価支援装置及びリスク評価支援プログラムを得る。【解決手段】リスク評価支援装置10は、リスク評価の対象とする再生医療関連施設に関する情報であり、かつ、再生医療で用いられる細胞の品質に影響を与えるリスク値である細胞品質リスク値の導出に用いられる情報である施設関連情報を取得する施設関連情報取得部11Aと、施設関連情報取得部11Aによって取得された施設関連情報を用いて、再生医療関連施設における細胞品質リスク値を導出するリスク値情報導出部11Bと、リスク値情報導出部11Bによって導出された細胞品質リスク値を表示部15に表示する制御を行う表示制御部11Cと、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、リスク評価支援装置及びリスク評価支援プログラムに関する。
再生医療関連施設に対するリスクの評価に関する技術として、従来、次の2つの技術があった。
すなわち、特許文献1には、リスクとコストのバランス化された設計を実現するため、システム全体の客観的で定量性のあるリスク分析手法を提供することを目的として、処理部による設備システムのリスク分析方法であって、前記処理部は、前記設備システムの設備設計情報と、予め定義した前記設備システムの基本機能の低下を表す設備機能ハザードとを用い、前記設備システムの構成機器の故障から前記設備機能ハザードに至るまでの故障モードシナリオツリーを作成し、当該ツリーの構造を利用して発生頻度を表す指標値を計算し、前記設備機能ハザードから品質リスクに至るまでのリスクシナリオツリーを作成し、当該ツリーの構造を利用して重大性を示す指標値を計算し、計算した前記発生頻度と前記重大性に基づき、前記設備機能ハザードのリスクレベルを判定する、ことを特徴とするリスク分析方法が開示されている。
また、特許文献2には、リスクとコストのバランス化された設計を実現するため、客観的で定量性のある製造施設内レイアウトのリスク分析方法を提供することを目的として、処理部による製造施設内レイアウトのリスク分析方法であって、前記処理部は、室塵埃シミュレーターに対象施設情報を与え、前記製造施設内レイアウトを構成する各室内の塵埃濃度変化を算出し、当該塵埃濃度変化から発生頻度を算出し、予め定義した各室の重大性と前記発生頻度に基づき、各室のリスクレベルを判定する、ことを特徴とするリスク分析方法が開示されている。
特開2019−12316号公報 特開2019−12317号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術は、設備システムの基本機能の低下によるリスクを分析するものとされており、再生医療で用いる細胞の品質に直接影響を与えるリスクに関しては、必ずしも効果的に評価を行うことができるとは限らない、という問題点があった。
また、特許文献2に記載の技術は、製造施設内の各室のレイアウトのリスクを分析するためのものであり、特許文献1に記載の技術と同様に、再生医療で用いる細胞の品質に直接影響を与えるリスクに関しては、必ずしも効果的に評価を行うことができるとは限らない、という問題点があった。
本開示は、以上の事情を鑑みて成されたものであり、再生医療関連施設のリスク評価を効果的に行うことができるリスク評価支援装置及びリスク評価支援プログラムを提供することを目的とする。
請求項1に記載の本発明に係るリスク評価支援装置は、リスク評価の対象とする再生医療関連施設に関する情報であり、かつ、再生医療で用いられる細胞の品質に影響を与えるリスク値である細胞品質リスク値の導出に用いられる情報である施設関連情報を取得する施設関連情報取得部と、前記施設関連情報取得部によって取得された施設関連情報を用いて、前記再生医療関連施設における前記細胞品質リスク値を導出するリスク値情報導出部と、前記リスク値情報導出部によって導出された細胞品質リスク値を表示部に表示する制御を行う表示制御部と、を備える。
請求項1に記載の本発明に係るリスク評価支援装置によれば、再生医療で用いられる細胞の品質に影響を与える細胞品質リスク値を導出して表示することで、再生医療関連施設のリスク評価を効果的に行うことができる。
請求項2に記載の本発明に係るリスク評価支援装置は、請求項1に記載のリスク評価支援装置であって、前記施設関連情報は、前記再生医療関連施設の建設位置を示す位置情報を含み、前記細胞品質リスク値は、前記位置情報が示す建設位置における外気環境の評価が反映されたリスク値であるものである。
請求項2に記載の本発明に係るリスク評価支援装置によれば、細胞品質リスク値を、建設位置における外気環境の評価が反映されたリスク値とすることで、より実態に即したリスク評価を行うことができる。
請求項3に記載の本発明に係るリスク評価支援装置は、請求項2に記載のリスク評価支援装置であって、前記施設関連情報は、前記再生医療関連施設の建物における無菌性保証要件の充足度を示す建物関連情報を更に含み、前記細胞品質リスク値は、当該細胞品質リスク値をRとし、前記位置情報が示す建設位置における外気環境の評価を示す第1値をNとし、前記建物関連情報が示す無菌性保証要件の充足度を示す第2値をFとし、前記建物における無菌性が損なわれた場合に影響を受ける細胞の価値を示す第3値をAとした場合、次の式(1)により得られるものである。
R=N×F×A (1)
請求項3に記載の本発明に係るリスク評価支援装置によれば、細胞品質リスク値を式(1)により得ることで、より実態に即したリスク評価を行うことができる。
請求項4に記載の本発明に係るリスク評価支援装置は、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のリスク評価支援装置であって、前記細胞品質リスク値に対する目標レベルを示す目標レベル情報を取得する目標レベル情報取得部、を更に備え、前記表示制御部は、前記リスク値情報導出部によって導出された細胞品質リスク値、及び前記目標レベル情報取得部によって取得された目標レベル情報が示す目標レベル、の各値を比較可能に前記表示部に表示する制御を行うものである。
請求項4に記載の本発明に係るリスク評価支援装置によれば、導出した細胞品質リスク値及び取得した目標レベルの各値を比較可能に表示することで、より効果的、かつ、直感的に再生医療関連施設のリスク評価を行うことができる。
請求項5に記載の本発明に係るリスク評価支援装置は、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載のリスク評価支援装置であって、前記細胞品質リスク値を低減させるための対策を示す対策情報、及び当該対策情報が示す対策を実施した場合の費用を示す費用情報が関連付けられて予め記憶された記憶部、を更に備え、前記表示制御部は、前記対策情報が示す対策、及び前記費用情報が示す費用を前記表示部に更に表示する制御を行うものである。
請求項5に記載の本発明に係るリスク評価支援装置によれば、細胞品質リスク値を低減させるための対策、及び当該対策を実施した場合の費用を表示することで、費用対効果を踏まえた対策を行うことができる。
請求項6に記載の本発明に係るリスク評価支援装置は、請求項5に記載のリスク評価支援装置であって、前記リスク値情報導出部は、前記対策を行った場合の前記細胞品質リスク値を再度導出し、前記表示制御部は、前記リスク値情報導出部によって再度導出された細胞品質リスク値を前記表示部に更に表示する制御を行うものである。
請求項6に記載の本発明に係るリスク評価支援装置によれば、対策を行った場合の細胞品質リスク値を再度導出して表示することで、より効果的な対策を行うことができる。
請求項7に記載の本発明に係るリスク評価支援装置は、請求項1〜請求項6の何れか1項に記載のリスク評価支援装置であって、前記再生医療関連施設は、細胞培養施設であるものである。
請求項7に記載の本発明に係るリスク評価支援装置によれば、再生医療関連施設を細胞培養施設とすることで、細胞培養に関するリスク評価を効果的に行うことができる。
請求項8に記載の本発明に係るリスク評価支援装置は、請求項1に記載のリスク評価支援装置であって、前記施設関連情報は、前記再生医療関連施設の建設位置を示す位置情報を含み、前記リスク値情報導出部は、前記位置情報を用いて、前記再生医療関連施設における地震の発生に伴うリスク値である地震発生リスク値及び犯罪の発生に伴うリスク値である犯罪発生リスク値の少なくとも一方を更に導出し、前記表示制御部は、前記リスク値情報導出部によって導出された前記地震発生リスク値及び前記犯罪発生リスク値の少なくとも一方を前記表示部に表示する制御を更に行うものである。
請求項8に記載の本発明に係るリスク評価支援装置によれば、地震発生リスク値及び犯罪発生リスク値の少なくとも一方を更に表示することで、より効果的に、再生医療関連施設のリスク評価を行うことができる。
請求項9に記載の本発明に係るリスク評価支援プログラムは、リスク評価の対象とする再生医療関連施設に関する情報であり、かつ、再生医療で用いられる細胞の品質に影響を与えるリスク値である細胞品質リスク値の導出に用いられる情報である施設関連情報を取得し、取得した施設関連情報を用いて、前記再生医療関連施設における前記細胞品質リスク値を導出し、導出した細胞品質リスク値を表示部に表示する制御を行う、処理をコンピュータに実行させる。
請求項9に記載の本発明に係るリスク評価支援プログラムによれば、再生医療で用いられる細胞の品質に影響を与える細胞品質リスク値を導出して表示することで、再生医療関連施設のリスク評価を効果的に行うことができる。
以上説明したように、本発明によれば、再生医療関連施設のリスク評価を効果的に行うことができる。
実施形態に係るリスク評価支援装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 実施形態に係るリスク評価支援装置の機能的な構成の一例を示すブロック図である。 実施形態に係る基本情報データベースの構成の一例を示す模式図である。 実施形態に係る評価シート情報データベースの構成の一例を示す模式図である。 実施形態に係る環境情報データベースの構成の一例を示す模式図である。 実施形態に係る対策対費用情報データベースの構成の一例を示す模式図である。 実施形態に係るリスク評価支援処理の一例を示すフローチャートである。 実施形態に係る初期情報入力画面の構成の一例を示す正面図である。 実施形態に係る目標レベル情報入力画面の構成の一例を示す正面図である。 実施形態に係る再生医療関連施設の構成及び各区域の位置の一例を示す平面図である。 実施形態に係る評価シート画面の一例を示す正面図である。 実施形態に係る細胞品質リスク値の導出方法の説明に供する概略図である。 実施形態に係るリスク値表示画面の一例を示す正面図である。 実施形態に係る対策対費用表示画面の一例を示す正面図である。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態例を詳細に説明する。なお、本実施形態では、本発明を、再生医療関連施設の一種である細胞培養施設に適用した場合について説明するが、これに限るものではない。例えば、本発明は、細胞加工施設、再生医療臨床研究施設等の他の再生医療関連施設に適用する形態としてもよい。
まず、図1及び図2を参照して、本実施形態に係るリスク評価支援装置10の構成を説明する。なお、リスク評価支援装置10の例としては、パーソナルコンピュータ及びサーバコンピュータ等の情報処理装置が挙げられる。
図1に示すように、本実施形態に係るリスク評価支援装置10は、CPU(Central Processing Unit)11、一時記憶領域としてのメモリ12、不揮発性の記憶部13、キーボードとマウス等の入力部14、液晶ディスプレイ等の表示部15、媒体読み書き装置(R/W)16及び通信インタフェース(I/F)部18を備えている。CPU11、メモリ12、記憶部13、入力部14、表示部15、媒体読み書き装置16及び通信I/F部18はバスB1を介して互いに接続されている。媒体読み書き装置16は、記録媒体17に書き込まれている情報の読み出し及び記録媒体17への情報の書き込みを行う。
記憶部13はHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等によって実現される。記憶媒体としての記憶部13には、リスク評価支援プログラム13Aが記憶されている。リスク評価支援プログラム13Aは、リスク評価支援プログラム13Aが書き込まれた記録媒体17が媒体読み書き装置16にセットされ、媒体読み書き装置16が記録媒体17からのリスク評価支援プログラム13Aの読み出しを行うことで、記憶部13へ記憶される。CPU11は、リスク評価支援プログラム13Aを記憶部13から読み出してメモリ12に展開し、リスク評価支援プログラム13Aが有するプロセスを順次実行する。
また、記憶部13には、基本情報データベース13B、評価シート情報データベース13C、環境情報データベース13D、対策対費用情報データベース13E等の各種データベースが記憶される。基本情報データベース13B、評価シート情報データベース13C、環境情報データベース13D及び対策対費用情報データベース13Eについては、詳細を後述する。
次に、図2を参照して、本実施形態に係るリスク評価支援装置10の機能的な構成について説明する。図2に示すように、リスク評価支援装置10は、施設関連情報取得部11A、リスク値情報導出部11B、表示制御部11C及び目標レベル情報取得部11Dを含む。リスク評価支援装置10のCPU11がリスク評価支援プログラム13Aを実行することで、施設関連情報取得部11A、リスク値情報導出部11B、表示制御部11C及び目標レベル情報取得部11Dとして機能する。
本実施形態に係る施設関連情報取得部11Aは、リスク評価の対象とする再生医療関連施設(以下、「対象施設」という。)に関する情報であり、かつ、再生医療で用いられる細胞の品質に影響を与えるリスク値である細胞品質リスク値の導出に用いられる情報である施設関連情報を取得する。また、本実施形態に係るリスク値情報導出部11Bは、施設関連情報取得部11Aによって取得された施設関連情報を用いて、対象施設における細胞品質リスク値を導出する。
ここで、本実施形態に係る施設関連情報は、対象施設の建設位置を示す位置情報を含み、上記細胞品質リスク値は、上記位置情報が示す建設位置における外気環境の評価が反映されたリスク値とされている。
また、本実施形態に係る施設関連情報は、対象施設の建物における無菌性保証要件の充足度を示す建物関連情報を含み、上記細胞品質リスク値は、当該細胞品質リスク値をRとし、上記位置情報が示す建設位置における外気環境の評価を示す第1値をNとし、上記建物関連情報が示す無菌性保証要件の充足度を示す第2値をFとし、上記建物における無菌性が損なわれた場合に影響を受ける細胞の価値を示す第3値をAとした場合、次の式(1)により得られる。
R=N×F×A (1)
そして、表示制御部11Cは、リスク値情報導出部11Bによって導出された細胞品質リスク値を表示部15に表示する制御を行う。
一方、本実施形態に係る目標レベル情報取得部11Dは、細胞品質リスク値に対する目標レベルを示す目標レベル情報を取得し、本実施形態に係る表示制御部11Cは、リスク値情報導出部11Bによって導出された細胞品質リスク値、及び目標レベル情報取得部11Dによって取得された目標レベル情報が示す目標レベル、の各値を比較可能に表示部15に表示する制御を行う。
また、本実施形態に係る記憶部13は、細胞品質リスク値を低減させるための対策を示す対策情報、及び当該対策情報が示す対策を実施した場合の費用を示す費用情報が関連付けられて予め記憶されており、表示制御部11Cは、上記対策情報が示す対策、及び上記費用情報が示す費用を表示部15に更に表示する制御を行う。
そして、本実施形態に係るリスク値情報導出部11Bは、上記対策を行った場合の細胞品質リスク値を再度導出し、表示制御部11Cは、リスク値情報導出部11Bによって再度導出された細胞品質リスク値を表示部15に更に表示する制御を行う。
また、本実施形態に係るリスク値情報導出部11Bは、上記位置情報を用いて、対象施設における地震の発生に伴うリスク値である地震発生リスク値、及び犯罪の発生に伴うリスク値である犯罪発生リスク値の双方を更に導出する。そして、本実施形態に係る表示制御部11Cは、リスク値情報導出部11Bによって導出された地震発生リスク値及び犯罪発生リスク値の双方を表示部15に表示する制御を更に行う。
次に、図3を参照して、本実施形態に係る基本情報データベース13Bについて説明する。図3に示すように、本実施形態に係る基本情報データベース13Bは、顧客名称、位置情報、及び3次元CAD(Computer Aided Design)情報の各情報が関連付けられて記憶されている。
上記顧客名称は、対象施設の建設の依頼元である顧客の名称を示す情報であり、上記位置情報は、対応する対象施設の建設位置を示す情報である。
また、本実施形態では、対象施設の全体的な形状を、予め定められた3次元CADソフトウェアを用いて作成しており、上記3次元CAD情報は、対応する対象施設の全体的な形状を示すものとして、当該3次元CADソフトウェアを用いて作成された情報である。
なお、本実施形態では、上記位置情報として住所を示す情報を適用する形態としているが、これに限らない。例えば、上記位置情報として、緯度及び経度の各情報を適用する形態等としてもよい。また、本実施形態では、上記3次元CADソフトウェアとして、ライノセラス(Rhinoceros)(登録商標)を適用しているが、これに限らない。例えば、レビット(Revit)(登録商標)等の他のソフトウェアを上記3次元CADソフトウェアとして適用する形態としてもよい。
次に、図4を参照して、本実施形態に係る評価シート情報データベース13Cについて説明する。図4に示すように、本実施形態に係る評価シート情報データベース13Cは、評価対象、施設要件、細胞種別、製造タイプ、及び評価項目が関連付けられて記憶されている。
上記評価対象は、評価対象の名称を示す情報であり、上記施設要件は、対象施設の要件を示す情報であり、上記細胞種別は、培養の対象となる細胞の種別を示す情報である。本実施形態では、上記評価対象として、空調システム等の「設備機器」や、「建築計画」、「運用」、「原材料」等が適用されている。また、本実施形態では、上記施設要件として、対象施設が病院内に設けられる「院内CPC(Cell Processing Center)」、対象施設が独立して設けられる「独立CPC」、「その他」の3種類の要件が適用されている。また、本実施形態では、上記細胞種別として、患者自信の細胞を用いる「自家細胞」及び患者以外の他者の細胞を用いる「他家細胞」の2種類が適用されている。
また、上記製造タイプは、培養の対象となる細胞の製造タイプを示す情報であり、本実施形態では、「少量多品種」及び「多量少品種」の2種類が適用されている。そして、上記評価項目は、対応する評価対象、施設要件、細胞種別、及び製造タイプにおいて評価対象となる項目を示す情報である。
図4に示す評価シート情報データベース13Cでは、例えば、評価対象が「空調システム」であり、施設要件が「院内CPC」であり、細胞種別が「自家細胞」であり、製造タイプが「少量多品種」である場合の評価項目が、「該当区域の清浄度レベルに沿ったシステムとなっているか。」、「HEPAフィルタが設置されているか。」等であるものとされている。
次に、図5を参照して、本実施形態に係る環境情報データベース13Dについて説明する。図5に示すように、本実施形態に係る環境情報データベース13Dは、所定領域(本実形態では、日本)内の環境情報を示すものであり、各地域別に環境情報が記憶されている。なお、本実施形態では、上記環境情報として、PM2.5(微小粒子状物質)の量及びSPM(Suspended Particulate Matter、浮遊粒子状物質)の量と、これらの合計の量(以下、「合計量」という。)と、が適用されている。
なお、本実施形態では、上記環境情報として、国立環境研究所が提供している環境数値データベースにおけるPM2.5の量及びSPMの量を適用している。この情報は、対象とする地域毎に、対象とする物理量の年平均値と月平均値とが記憶されているが、本実施形態では、これらのうちの年平均値を用いている。但し、この形態に限らず、各物理量の月平均値を適用して環境情報データベース13Dに記憶しておく形態としてもよい。
次に、図6を参照して、本実施形態に係る対策対費用情報データベース13Eについて説明する。図6に示すように、本実施形態に係る対策対費用情報データベース13Eは、対策及び費用の各情報が関連付けられて記憶されている。
上記対策は、対象施設に対して、リスク低減のために実施し得る対策を示す情報であり、上記費用は、対応する対策を行った場合に必要となる費用を示す情報である。なお、上記費用は、対応する対策を行う規模によって異なるが、錯綜を回避するため、ここでは、対策毎に一律の費用を適用する場合について説明する。但し、この形態に限るものでないことは言うまでもない。
次に、図7〜図14を参照して、本実施形態に係るリスク評価支援装置10の作用を説明する。ユーザによってリスク評価支援プログラム13Aの実行を開始する指示入力が入力部14を介して行われた場合に、リスク評価支援装置10のCPU11が当該リスク評価支援プログラム13Aを実行することにより、図7に示すリスク評価支援処理が実行される。なお、ここでは、錯綜を回避するために、基本情報データベース13B、評価シート情報データベース13C、環境情報データベース13D及び対策対費用情報データベース13Eが構築済みである場合について説明する。
図7のステップ200で、施設関連情報取得部11Aは、予め定められた構成とされた初期情報入力画面を表示するように表示部15を制御し、ステップ202で、施設関連情報取得部11Aは、所定情報が入力されるまで待機する。
図8には、本実施形態に係る初期情報入力画面の一例が示されている。図8に示すように、本実施形態に係る初期情報入力画面では、対象施設に関する情報であり、かつ、上述した顧客名称、施設要件、細胞種別、及び製造タイプの各情報を入力するための入力領域が表示される。また、本実施形態に係る初期情報入力画面では、対象施設の規模を示す情報を入力するための入力領域が表示される。
一例として図8に示す初期情報入力画面が表示部15に表示されると、ユーザは、入力部14を介して、対応する情報を、対応する入力領域に入力した後に、終了ボタン15Eを指定する。これに応じて、ステップ202が肯定判定となって、ステップ204に移行する。
ステップ204で、目標レベル情報取得部11Dは、予め定められた構成とされた目標レベル情報入力画面を表示するように表示部15を制御し、ステップ206で、目標レベル情報取得部11Dは、所定情報が入力されるまで待機する。
図9には、本実施形態に係る目標レベル情報入力画面の一例が示されている。図9に示すように、本実施形態に係る目標レベル情報入力画面では、対象施設における細胞品質リスク値、地震発生リスク値及び犯罪発生リスク値の各リスク値に対して要求される目標レベルを入力するための入力領域が表示される。
一例として図9に示す目標レベル情報入力画面が表示部15に表示されると、ユーザは、入力部14を介して、細胞品質リスク値、地震発生リスク値、及び犯罪発生リスク値の各リスク値に対して要求される目標レベルを示す情報を、対応する入力領域に入力した後に、終了ボタン15Eを指定する。これに応じて、ステップ206が肯定判定となって、ステップ208に移行する。なお、本実施形態では、図9に示すように、各リスク値に対する目標レベルとして、「標準」及び「高レベル」の2種類から選択的に入力する場合について説明する。しかしながら、この形態に限らず、1種類のみ、又は「標準」及び「高レベル」に加えて「低レベル」等の他のレベルを加えた3種類以上のレベルから選択的に目標レベルを入力する形態としてもよい。
ステップ208で、施設関連情報取得部11Aは、初期情報入力画面を介してユーザにより入力された情報に対応する情報等の各種情報を、各データベースから読み出すことにより取得する。
具体的には、施設関連情報取得部11Aは、初期情報入力画面を介して入力された顧客名称に対応する位置情報及び3次元CAD情報を基本情報データベース13Bから読み出すことにより取得する。また、施設関連情報取得部11Aは、初期情報入力画面を介して入力された施設要件、細胞種別、及び製造タイプに対応する評価項目を示す情報(以下、「評価項目情報」という。)を評価シート情報データベース13Cから読み出すことにより取得する。また、施設関連情報取得部11Aは、環境情報データベース13Dから全ての環境情報を読み出すことにより取得する。更に、施設関連情報取得部11Aは、対策対費用情報データベース13Eから全ての対策及び費用を示す情報(以下、「対策対費用情報」という。)を読み出すことにより取得する。
ステップ210で、施設関連情報取得部11Aは、ステップ208の処理によって取得した3次元CAD情報を用いて、対象施設に設けられる室のうち、細胞品質リスク値に大きく影響する室であり、細胞品質リスク値に関する評価に適用する室(以下、「評価対象室」という。)を次の条件で抽出する。
条件:細胞培養に関係する人や物の動線上にある室で、かつ、一般エリア(更衣を必要としないエリア)から細胞培養室までの室。
例えば、対象施設が一例として図10に示すものである場合、「一般廊下」、「一次脱衣室」、「一次着衣室」、「クリーン廊下」、「二次脱衣室」、「二次着衣室」、「細胞培養室」等の同一の動線上にある室群が評価対象室として抽出される。なお、図10では、人や物の動線を矢印で示している。
ステップ212で、施設関連情報取得部11Aは、ステップ208の処理によって取得した評価項目情報、及びステップ210の処理によって抽出した評価対象室を用いて、予め定められた構成とされた評価シート画面を示す情報を作成する。ステップ214で、施設関連情報取得部11Aは、作成した評価シート画面を表示するように表示部15を制御し、ステップ216で、施設関連情報取得部11Aは、所定情報が入力されるまで待機する。
図11には、本実施形態に係る評価シート画面の一例が示されている。図11に示すように、本実施形態に係る評価シート画面では、抽出した評価対象室を対象として、評価対象別に、取得した評価項目情報が示す評価項目が設問として表示されると共に、当該設問に対する回答を入力するための入力領域が表示される。
一例として図11に示す評価シート画面が表示部15に表示されると、ユーザは、入力部14を介して、対応する回答を、対応する入力領域に入力した後に、終了ボタン15Eを指定する。これに応じて、ステップ216が肯定判定となって、ステップ218に移行する。なお、本実施形態では、一例として図11に示すように、上記回答として、対応する設問に合致する場合はマル(‘○’)を、対応する設問に合致しない場合はバツ(‘×’)を、各々入力しているが、これに限るものでないことは言うまでもない。
ステップ218で、リスク値情報導出部11Bは、以上の処理によって得られた情報等の各種情報を用いて、細胞品質リスク値、地震発生リスク値、及び犯罪発生リスク値を導出する。以下、各リスク値の導出方法を詳細に説明する。
まず、細胞品質リスク値の導出方法について説明する。
細胞品質リスク値を導出する場合、リスク値情報導出部11Bは、まず、第1値Nを以下に示すように導出する。
すなわち、ステップ208の処理によって環境情報データベース13Dから取得した全ての環境情報のうちの合計量、すなわち、PM2.5とSPMとの合計量の全国の平均値をEAとして算出し、初期情報入力画面を介して入力された位置情報により示される建設位置に対応するPM2.5とSPMとの合計量をTEとして、次の式(2)により第1値Nを算出する。
N=TE/EA (2)
すなわち、本実施形態では、第1値Nとして、対象施設の建設位置におけるPM2.5とSPMとの合計量TEの、全国の平均値EAに対する割合を適用している。従って、第1値Nは、合計量TEが全国の平均値EAと等しければ1となり、合計量TEが多いほど、1を境として大きな値となる。
このように、本実施形態では、第1値Nとして、外気の塵埃量に基づく値を適用しているが、これに限るものではない。例えば、外気の塵埃量に代えて、外気温の変動量等を適用する形態としてもよい。
一方、リスク値情報導出部11Bは、第2値Fを以下に示すように導出する。
すなわち、まず、リスク値情報導出部11Bは、評価シート画面を介して得られた各設問(評価項目)に対する回答結果を用いて、評価対象室毎の評価値を、一例として次のように導出する。
すなわち、評価シート画面上で表示した各評価対象室別で、かつ、各評価対象別の評価項目数(設問数)をTNとし、当該評価項目に対する満足しない評価項目数(回答数)をNNとして、次の式(3)により、各評価対象室別で、各評価対象別の充足度Jを算出する。
J=NN/TN (3)
式(3)によって算出される充足度Jが、対象施設の建物における、各評価対象室別で、かつ、各評価対象別の無菌性保証要件の充足度を示すものであり、本発明の施設関連情報に含まれる建物関連情報に相当する。
また、リスク値情報導出部11Bは、算出した各評価対象室別で、かつ、各評価対象別の充足度Jのうち、同一の評価対象室における各評価対象の充足度Jの最大値を当該評価対象室の最終的な評価値として決定する。
図12には、以上の処理によって導出された評価対象室毎の評価値が、各評価対象室間の動線を含めて模式的に示されている。なお、図12に示す例では、3組の動線上に位置する評価対象室の群について示されている。
そして、リスク値情報導出部11Bは、導出した評価対象室毎の評価値のうち、同一の動線における各評価対象室の評価値を乗算して得られた値を各動線毎に仮の第2値fとして算出し、各動線の仮の第2値fの最大値を、最終的な第2値Fとして導出する。なお、ステップ210の処理によって抽出した評価対象室の動線の数が単一である場合には、当該単一の動線に対応する仮の第2値fを最終的な第2値Fとすることは言うまでもない。
このように、本実施形態では、第2値Fを導出する過程で評価対象室の脆弱性を示す評価値が得られる。従って、この評価値を用いて、室単位の対策、同一動線上に位置する室の改善による対策、動線全体の評価を向上させる対策等を提案する形態としてもよい。
更に、リスク値情報導出部11Bは、第3値Aとして、対象施設の建物における無菌性が損なわれた場合に影響を受ける製品(本実施形態では、細胞)の価値(本実施形態では、金額)を導出する。
そして、リスク値情報導出部11Bは、以上の処理によって導出した第1値N、第2値F、及び第3値Aを上述した式(1)に代入することにより、細胞品質リスク値Rを算出する。
なお、第1値N、第2値F、及び第3値Aの導出方法は、以上の方法に限らないことは言うまでもない。例えば、第1値Nについては、立地による負荷(外来に由来するハザード)であり、かつ、無次元の値であればよく、第2値Fについては、建物の一般空間から細胞培養を行う細胞培養室に至る空間の無菌性を評価するものであり、かつ、無次元の値であればよい。また、細胞品質リスク値を導出するための演算式は式(1)に限らず、例えば、式(1)における第1値N及び第2値Fの何れか一方を用いない形態等としてもよい。
次に、地震発生リスク値の導出方法について説明する。
地震発生リスク値を導出する場合、リスク値情報導出部11Bは、まず、上記位置情報によって示される建設位置における地震波を、複数のマグニチュード毎に乱数を用いて位相を変化させることにより複数生成する。次に、リスク値情報導出部11Bは、生成した複数の地震波を用いた建物モデルによる応答解析を行って、対象施設の建物に用いられている部材毎に損傷状態を導出する。そして、リスク値情報導出部11Bは、当該損傷状態に基づいて地震動による対象施設の建物に対する被害程度(本実施形態では、金額)を予測する。
従って、記憶部13には、以上の地震発生リスク値を導出する際に用いられる各種情報も予め登録されている。
なお、地震発生リスク値を導出する方法は、特開2005−49225号公報等にも記載されており、また、広く知られているPML(Probable Maximum Loss、予想最大損失)値の導出手法や、BCP(Business Continuity Plan、営業継続計画)による手法等の既知の手法を適用することができるため、ここでの、これ以上の説明は省略する。
次に、犯罪発生リスク値の導出方法について説明する。
犯罪発生リスク値を導出する場合、リスク値情報導出部11Bは、まず、上記位置情報によって示される建設位置における犯罪発生確率を所定領域内における過去の犯罪発生状況を示す犯罪状況情報に基づいて導出する。
次に、リスク値情報導出部11Bは、建物に関する予め定められた条件に基づいて対象施設の建物の犯罪に対する脆弱性の高さを示す脆弱レベル値を導出する。
そして、リスク値情報導出部11Bは、導出した犯罪発生確率及び脆弱レベル値に基づいて、対象施設の建物の犯罪に対するリスクの高さを示す犯罪リスク評価値(本実施形態では、金額)を導出する。
従って、記憶部13には、以上の犯罪発生リスク値を導出する際に用いられる各種情報も予め登録されている。
なお、犯罪発生リスク値を導出する方法は、特開2006−092311号公報、特開2006−092312号公報等にも記載されているため、ここでの、これ以上の説明は省略する。
ステップ220で、表示制御部11Cは、ステップ218の処理によって導出した各リスク値を用いて、予め定められた構成とされたリスク値表示画面を示す情報を作成し、ステップ222で、表示制御部11Cは、作成したリスク値表示画面を表示するように表示部15を制御した後、ステップ224に移行する。
図13には、本実施形態に係るリスク値表示画面の一例が示されている。図13に示すように、本実施形態に係るリスク値表示画面では、導出した各リスク値、及び目標レベル情報取得部11Dによって取得された目標レベル情報に対応する目標レベル値、の各値が比較可能に表示される。図13に示すように、本実施形態に係るリスク値表示画面では、同一軸上に、各リスク値が、対応する目標レベル値と共にプロットされたレーダーチャートとして表示される。なお、本実施形態では、上記目標レベル情報により示される目標レベル別で、かつ、各リスク値別に、目標とする金額(以下、「目標金額」という。)が予め記憶部13に記憶されており、対応する当該目標金額を、上記目標レベル値として適用している。但し、この形態に限らず、例えば、ユーザに対して、各リスク値別の目標金額を目標リスク値として、入力部14を介して入力させる形態等としてもよい。
一例として図13に示すリスク値表示画面が表示部15に表示されると、ユーザは、表示された各リスク値を対応する目標レベル値に近づけるべく、何らかの対策を行いたい場合は、リスク値表示画面に表示されている対策案表示ボタン15Aを入力部14によって指定し、本リスク評価支援処理を終了させたい場合は、終了ボタン15Eを入力部14によって指定する。
そこで、ステップ224で、表示制御部11Cは、ユーザによって対策案表示ボタン15Aが指定されたか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ226に移行する。ステップ226で、表示制御部11Cは、ステップ208の処理によって取得した対策対費用情報を用いて、予め定められた構成とされた対策対費用表示画面を示す情報を作成し、ステップ228で、表示制御部11Cは、作成した対策対費用表示画面を表示するように表示部15を制御し、ステップ230で、表示制御部11Cは、所定情報が入力されるまで待機する。
図14には、本実施形態に係る対策対費用表示画面の一例が示されている。図14に示すように、本実施形態に係る対策対費用表示画面では、対象施設の各評価対象室別に、取得した対策対費用情報により示される対策及び費用を示す情報が表示されると共に、対応する対策を行う場合に指定される領域である選択指定領域(図14の矩形領域)が表示される。
一例として図14に示す対策対費用表示画面が表示部15に表示されると、ユーザは、入力部14により、採用する対策に対応する選択指定領域を指定した後、指定終了ボタン15Bを指定する。これに応じて、ステップ230が肯定判定となって、ステップ232に移行する。
ステップ232で、リスク値情報導出部11Bは、対策対費用表示画面においてユーザにより指定された対策を、評価シート画面上でユーザによって入力された回答結果に反映させる処理を行った後、ステップ218に戻る。なお、ステップ218〜ステップ232の処理を繰り返し実行する場合に、ステップ218で、リスク値情報導出部11Bは、直前のステップ232の処理によって対策が反映された回答結果を用いて、各リスク値を再度導出する。
一方、ステップ224において否定判定となった場合はステップ234に移行し、表示制御部11Cは、ユーザによりリスク値表示画面において終了ボタン15Eが指定されたか否かを判定し、否定判定となった場合はステップ224に戻る一方、肯定判定となった場合に本リスク評価支援処理を終了する。
以上説明したように、本実施形態によれば、リスク評価の対象とする再生医療関連施設に関する情報であり、かつ、再生医療で用いられる細胞の品質に影響を与えるリスク値である細胞品質リスク値の導出に用いられる情報である施設関連情報を取得する施設関連情報取得部11Aと、施設関連情報取得部11Aによって取得された施設関連情報を用いて、再生医療関連施設における細胞品質リスク値を導出するリスク値情報導出部11Bと、リスク値情報導出部11Bによって導出された細胞品質リスク値を表示部15に表示する制御を行う表示制御部11Cと、を備えている。従って、再生医療関連施設のリスク評価を効果的に行うことができる。
また、本実施形態によれば、施設関連情報を、再生医療関連施設の建設位置を示す位置情報を含むものとし、細胞品質リスク値を、上記位置情報が示す建設位置における外気環境の評価が反映されたリスク値であるものとしている。従って、より実態に即したリスク評価を行うことができる。
また、本実施形態によれば、施設関連情報を、再生医療関連施設の建物における無菌性保証要件の充足度を示す建物関連情報を更に含むものとし、細胞品質リスク値を、式(1)により得られるものとしている。従って、より実態に即したリスク評価を行うことができる。
また、本実施形態によれば、細胞品質リスク値に対する目標レベルを示す目標レベル情報を目標レベル情報取得部11Dにより取得し、表示制御部11Cにより、リスク値情報導出部11Bによって導出された細胞品質リスク値、及び目標レベル情報取得部11Dによって取得された目標レベル情報が示す目標レベル、の各値を比較可能に表示部15に表示する制御を行っている。従って、より効果的、かつ、直感的に再生医療関連施設のリスク評価を行うことができる。
また、本実施形態によれば、細胞品質リスク値を低減させるための対策を示す対策情報、及び当該対策情報が示す対策を実施した場合の費用を示す費用情報を関連付けて予め記憶しておき、表示制御部11Cにより、上記対策情報が示す対策、及び上記費用情報が示す費用を表示部15に更に表示する制御を行っている。従って、費用対効果を踏まえた対策を行うことができる。
また、本実施形態によれば、リスク値情報導出部11Bにより、上記対策を行った場合の細胞品質リスク値を再度導出し、表示制御部11Cにより、リスク値情報導出部11Bによって再度導出された細胞品質リスク値を表示部15に更に表示する制御を行っている。従って、より効果的な対策を行うことができる。
また、本実施形態によれば、再生医療関連施設を、細胞培養施設としている。従って、細胞培養に関するリスク評価を効果的に行うことができる。
さらに、本実施形態によれば、リスク値情報導出部11Bにより、位置情報を用いて、再生医療関連施設における地震の発生に伴うリスク値である地震発生リスク値及び犯罪の発生に伴うリスク値である犯罪発生リスク値の双方を更に導出し、表示制御部11Cにより、リスク値情報導出部11Bによって導出された地震発生リスク値及び犯罪発生リスク値の双方を表示部15に表示する制御を更に行っている。従って、より効果的に、再生医療関連施設のリスク評価を行うことができる。
なお、上記実施形態では、細胞品質リスク値、地震発生リスク値及び犯罪発生リスク値の3種類のリスク値を導出して表示する場合について説明したが、これに限定されない。例えば、これらの3種類のリスク値のうち、細胞品質リスク値のみを導出して表示する形態としてもよいし、細胞品質リスク値に加えて、地震発生リスク値及び犯罪発生リスク値の何れか一方のみを導出して表示する形態としてもよい。
また、上記実施形態では、対象施設の施設規模を反映させることなく、細胞品質リスク値を導出する場合について説明したが、これに限定されない。例えば、当該施設規模も反映させて細胞品質リスク値を導出する形態としてもよい。
また、上記実施形態では、細胞品質リスク値、地震発生リスク値、及び犯罪発生リスク値の各リスク値を同一の単位である金額として導出する場合について説明したが、これに限定されない。例えば、各リスク値を異なる単位の値として導出する形態としてもよい。
また、上記実施形態で適用した各種データベースの構成は一例であり、例示したものに限定されるものでないことは言うまでもない。例えば、環境情報データベース13Dにおいては、PM2.5及びSPMの各値を登録しない形態としてもよい。
また、上記実施形態において、例えば、施設関連情報取得部11A、リスク値情報導出部11B、表示制御部11C及び目標レベル情報取得部11Dの各処理を実行する処理部(processing unit)のハードウェア的な構造としては、次に示す各種のプロセッサ(processor)を用いることができる。上記各種のプロセッサには、前述したように、ソフトウェア(プログラム)を実行して処理部として機能する汎用的なプロセッサであるCPUに加えて、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等の製造後に回路構成を変更可能なプロセッサであるプログラマブルロジックデバイス(Programmable Logic Device:PLD)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路等が含まれる。
処理部は、これらの各種のプロセッサのうちの1つで構成されてもよいし、同種又は異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせ(例えば、複数のFPGAの組み合わせや、CPUとFPGAとの組み合わせ)で構成されてもよい。また、処理部を1つのプロセッサで構成してもよい。
処理部を1つのプロセッサで構成する例としては、第1に、クライアント及びサーバ等のコンピュータに代表されるように、1つ以上のCPUとソフトウェアの組み合わせで1つのプロセッサを構成し、このプロセッサが処理部として機能する形態がある。第2に、システムオンチップ(System On Chip:SoC)等に代表されるように、処理部を含むシステム全体の機能を1つのIC(Integrated Circuit)チップで実現するプロセッサを使用する形態がある。このように、処理部は、ハードウェア的な構造として、上記各種のプロセッサの1つ以上を用いて構成される。
更に、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造としては、より具体的には、半導体素子などの回路素子を組み合わせた電気回路(circuitry)を用いることができる。
10 リスク評価支援装置
11 CPU
11A 施設関連情報取得部
11B リスク値情報導出部
11C 表示制御部
11D 目標レベル情報取得部
12 メモリ
13 記憶部
13A リスク評価支援プログラム
13B 基本情報データベース
13C 評価シート情報データベース
13D 環境情報データベース
13E 対策対費用情報データベース
14 入力部
15 表示部
15A 対策案表示ボタン
15B 指定終了ボタン
15E 終了ボタン
16 媒体読み書き装置
17 記録媒体
18 通信I/F部

Claims (9)

  1. リスク評価の対象とする再生医療関連施設に関する情報であり、かつ、再生医療で用いられる細胞の品質に影響を与えるリスク値である細胞品質リスク値の導出に用いられる情報である施設関連情報を取得する施設関連情報取得部と、
    前記施設関連情報取得部によって取得された施設関連情報を用いて、前記再生医療関連施設における前記細胞品質リスク値を導出するリスク値情報導出部と、
    前記リスク値情報導出部によって導出された細胞品質リスク値を表示部に表示する制御を行う表示制御部と、
    を備えたリスク評価支援装置。
  2. 前記施設関連情報は、前記再生医療関連施設の建設位置を示す位置情報を含み、
    前記細胞品質リスク値は、前記位置情報が示す建設位置における外気環境の評価が反映されたリスク値である、
    請求項1に記載のリスク評価支援装置。
  3. 前記施設関連情報は、前記再生医療関連施設の建物における無菌性保証要件の充足度を示す建物関連情報を更に含み、
    前記細胞品質リスク値は、当該細胞品質リスク値をRとし、前記位置情報が示す建設位置における外気環境の評価を示す第1値をNとし、前記建物関連情報が示す無菌性保証要件の充足度を示す第2値をFとし、前記建物における無菌性が損なわれた場合に影響を受ける細胞の価値を示す第3値をAとした場合、次の式(1)により得られる、
    R=N×F×A (1)
    請求項2に記載のリスク評価支援装置。
  4. 前記細胞品質リスク値に対する目標レベルを示す目標レベル情報を取得する目標レベル情報取得部、を更に備え、
    前記表示制御部は、前記リスク値情報導出部によって導出された細胞品質リスク値、及び前記目標レベル情報取得部によって取得された目標レベル情報が示す目標レベル、の各値を比較可能に前記表示部に表示する制御を行う、
    請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のリスク評価支援装置。
  5. 前記細胞品質リスク値を低減させるための対策を示す対策情報、及び当該対策情報が示す対策を実施した場合の費用を示す費用情報が関連付けられて予め記憶された記憶部、を更に備え、
    前記表示制御部は、前記対策情報が示す対策、及び前記費用情報が示す費用を前記表示部に更に表示する制御を行う、
    請求項1〜請求項4の何れか1項に記載のリスク評価支援装置。
  6. 前記リスク値情報導出部は、前記対策を行った場合の前記細胞品質リスク値を再度導出し、
    前記表示制御部は、前記リスク値情報導出部によって再度導出された細胞品質リスク値を前記表示部に更に表示する制御を行う、
    請求項5に記載のリスク評価支援装置。
  7. 前記再生医療関連施設は、細胞培養施設である、
    請求項1〜請求項6の何れか1項に記載のリスク評価支援装置。
  8. 前記施設関連情報は、前記再生医療関連施設の建設位置を示す位置情報を含み、
    前記リスク値情報導出部は、前記位置情報を用いて、前記再生医療関連施設における地震の発生に伴うリスク値である地震発生リスク値及び犯罪の発生に伴うリスク値である犯罪発生リスク値の少なくとも一方を更に導出し、
    前記表示制御部は、前記リスク値情報導出部によって導出された前記地震発生リスク値及び前記犯罪発生リスク値の少なくとも一方を前記表示部に表示する制御を更に行う、
    請求項1に記載のリスク評価支援装置。
  9. リスク評価の対象とする再生医療関連施設に関する情報であり、かつ、再生医療で用いられる細胞の品質に影響を与えるリスク値である細胞品質リスク値の導出に用いられる情報である施設関連情報を取得し、
    取得した施設関連情報を用いて、前記再生医療関連施設における前記細胞品質リスク値を導出し、
    導出した細胞品質リスク値を表示部に表示する制御を行う、
    処理をコンピュータに実行させるためのリスク評価支援プログラム。
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