JP2021033108A - 電気光学装置および電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】入力階調データに対する出力階調データの設定を簡略化する。【解決手段】電気光学装置は、画素の階調を3色毎に指定する入力階調データに対応する係数データセットであって、入力階調データに応じた出力階調データを入力階調データにおける特定の階調に対応する出力階調データの値で正規化された係数データの集合であって、中間階調にて輝度および色度が紐付けられた係数データセットを、複数種類、記憶する記憶部と、複数種類の係数データセットのうち、いずれか1つを、係数データセットに中間階調に紐付けられた輝度および色度と、適用する表示パネルにおける中間階調の輝度および色度とに基づいて選択する選択部と、選択された係数データセットのうち、一の色における入力階調データに対応する係数データと、一の色における特定の階調に対応する出力階調データの値と、を乗算する乗算部と、を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、電気光学装置および電子機器に関する。
近年、表示画像の画素にOLEDのような電気光学素子を用いた表示パネルが各種提案されている。OLEDは、Organic Light Emitting Diodeの略語である。この種の表示パネルでは、製造条件などの相違によって個体差が生じる場合がある。個体差とは、例えば、2つの表示パネルを同じ条件で駆動しても、画素が異なる輝度となる、という現象をいう。より具体的には、ある表示パネルに対して、入力階調データによって、ある画素に、ある階調(明るさ)を指定した場合において、当該表示パネルの画素における実際の輝度と、別の表示パネルに同じ階調を指定した場合において当該別の表示パネルの画素における実際の輝度と、が異なってしまう。
そこで、個体差があっても、同じような表示結果を得るために、上位装置から供給される入力階調データを、目的とする輝度および色度が得られるような出力階調データに変換し、当該出力階調データに基づいた信号を表示パネルに供給する技術、具体的には、LUTにより入力階調データを出力階調データに変換する技術が提案されている(例えば特許文献1参照)。LUTは、Look Up Tableの略語である。
特開2008−292680号公報
しかしながら、上記技術では、表示パネル毎に、入力階調データで指定される階調のすべてについて画素の輝度を測定し、当該測定結果に基づいて出力階調データをLUTに設定する必要がある。このため、測定に時間が要する、という課題がある。
上記課題を解決するために、本開示の一態様に係る電気光学装置は、画素の階調を3色毎に指定する入力階調データに対応する係数データセットであって、前記入力階調データに応じた出力階調データを前記入力階調データにおける特定の階調に対応する出力階調データの値で正規化された係数データの集合であって、前記中間階調にて輝度および色度が紐付けられた係数データセットを複数種類、記憶する記憶部と、前記複数種類の係数データセットのうち、いずれか1つを、前記係数データセットに中間階調に紐付けられた輝度および色度と、適用する表示パネルにおける中間階調の輝度および色度とに基づいて選択する選択部と、前記選択部により選択された係数データセットのうち、一の色における入力階調データに対応する係数データと、一の色における前記特定の階調に対応する出力階調データの値と、を乗算する乗算部と、を含み、前記乗算部から出力される乗算結果に基づいて前記画素を駆動する。
第1実施形態に係る電気光学装置を適用したヘッドマウントディスプレイ・システムの構成を示すブロック図である。 ヘッドマウントディスプレイ・システムのヘッドセットを示す斜視図である。 ヘッドセットの光学構成を示す図である。 ヘッドセットの表示パネルを示す図である。 表示パネルの構成を示すブロック図である。 表示パネルにおける画素回路の構成を示す図である。 表示パネルの動作を説明するための図である。 係数出力部を示す図である。 データ演算回路を示す図である。 輝度カーブのばらつき等を示す図である。 正規化前輝度カーブにしたがった変換例を示す図である。 正規化後輝度カーブにしたがった変換例を示す図である。 第2実施形態におけるデータ演算回路を示す図である。 第3実施形態におけるデータ演算回路を示す図である。 第3実施形態における正規化後輝度カーブの変換例を示す図である。
以下、本発明の実施形態に係る電気光学装置について図面を参照して説明する。なお、各図において、各部の寸法および縮尺は、実際のものと適宜に異ならせてある。また、以下に述べる実施の形態は、好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
図1は、第1実施形態に係る電気光学装置を適用した電子機器の一例であるヘッドマウントディスプレイ・システム1の構成を示すブロック図である。
この図に示されるように、ヘッドマウントディスプレイ・システム1は、ヘッドセット300とメインコントローラー350とを含む。ヘッドセット300は、表示パネル100L、100Rおよびタイミングコントローラー200を含む。
表示パネル100Lは左眼用であり、表示パネル100Rは右眼用であり、それぞれカラー画像を表示するマイクロディスプレイである。表示パネル100Lおよび100Rは、半導体基板に複数のサブ画素回路や、当該サブ画素回路を駆動する駆動回路などが形成されている。半導体基板としては、典型的にはシリコン基板であるが、他の半導体基板であってもよい。
メインコントローラー350は、左眼用の入力階調データDn_Lft、右眼用の入力階調データDn_Rgtおよび制御信号Ctrを出力する。入力階調データDn_Lftは、左眼用の画像における各画素の階調をR(赤)、G(緑)、B(青)毎に例えば8ビットで指定する。入力階調データDn_Rgtは、右眼用の画像における各画素の階調をRGB毎に同じく8ビットで指定する。
詳細には、入力階調データDn_Lftは、画素のうち、Rの階調成分を示すDn_R_Lft、Gの階調成分を示すDn_G_LftおよびBの階調成分を示すDn_B_Lftに分けられる。同様に、入力階調データDn_Rgtは、画素のうち、Rの階調成分を示すDn_R_Rgt、Gの階調成分を示すDn_G_RgtおよびBの階調成分を示すDn_B_Rgtに分けられる。
なお、RGBの色を区別する必要がない場合には入力階調データの符号をDn_LftおよびDn_Rgtと表記し、左眼用および右眼用を区別する必要がない場合には入力階調データの符号をDn_R、Dn_GおよびDn_Bと表記する。また、色ならびに左眼用および右眼用を区別する必要がない場合には、入力階調データの符号を単にDnと表記する。
本実施形態では、表示パネル100Lおよび100Rに異なる映像、具体的には視差を伴う映像を表示させることで、奥行きや立体感を装着者に知覚させることができる。ただし、立体感等を知覚させる必要がない場合には、入力階調データDn_LftおよびDn_Rgtを共通化して、同じ映像を表示させる構成としてもよい。
本実施形態では、入力階調データDn_R、Dn_GおよびDn_Bの各8ビットは、ガンマ特性に合わせた明るさを指定する出力階調データ(例えば10ビット)にそれぞれ変換され、当該出力階調データがアナログに変換され、アンプ等により適宜増幅されて、対応する色のサブ画素回路に含まれる発光素子に供給される構成となっている。
入力階調データを出力階調データに変換する際には、単純にはLUTが用いられる場合が多いが、本実施形態では詳細については後述するように、Rでいえば、入力階調データDn_Rで指定される階調に対応する係数データと、Rについての出力階調の最大値データとを乗算することによって、Rについての出力階調データを生成する構成となっている。
なお、入力階調データDnの「入力」と、出力階調データの「出力」とは、変換を基準としている。
メインコントローラー350は、係数出力部380L、380Rを含む。本実施形態において、係数出力部380Lは、係数データセットを含むデータ群Com_Lftを表示パネル100Lに出力し、係数出力部380Rは、係数データセットを含むデータ群Com_Rgtを表示パネル100Rに出力する。
データ群Com_Lftは、Rのデータ群Com_R_Lft、Gのデータ群Com_R_LftおよびBのデータ群Com_R_Lftに分けられる。データ群Com_Rgtは、Rのデータ群Com_R_Rgt、Gのデータ群Com_R_RgtおよびBのデータ群Com_R_Rgtに分けられる。
なお、左眼用および右眼用を区別する必要がない場合にはデータ群の符号をDn_R、Dn_GおよびDn_Bと表記する。また、色ならびに左眼用および右眼用を区別する必要がない場合には、データ群の符号を単にComと表記する。データ群Comの詳細については後述する。
タイミングコントローラー200は、メインコントローラー350から制御信号Ctr、入力階調データDn_LftおよびDn_Rgtを受信して、受信した信号に基づいて表示パネル100Lおよび100Rを駆動するためのタイミング信号を生成する。
なお、タイミング信号とは、表示パネル100Lおよび100Rを垂直走査および水平走査するための信号であり、具体的には同期信号Vsync、Hsyncおよびクロック信号Dclkなどがある。このうち、同期信号Vsyncは、表示パネル100Lおよび100Rに対して垂直走査の開始を指定し、同期信号Hsyncは、表示パネル100Lおよび100Rに対して水平走査の開始を指定する。また、クロック信号Dclkは、表示パネル100Lおよび100Rに入力階調データDn_LおよびDn_Rを転送する際の同期信号として用いられる。
図2は、ヘッドマウントディスプレイ・システムのヘッドセットを示す斜視図であり、図3は、ヘッドセットの光学構成を示す図である。
図2に示されるように、ヘッドセット300は、外観的には、一般的な眼鏡と同様にテンプル310や、ブリッジ320、レンズ301L、301Rを有する。また、ヘッドセット300は、図3に示されるように、ブリッジ320近傍であってレンズ301L、301Rの奥側(図において下側)には、左眼用の表示パネル100Lと右眼用の表示パネル100Rとが設けられる。なお、タイミングコントローラー200は、ヘッドセット300に内蔵され、メインコントローラー350からケーブル360を介して受信した信号に基づいて、上述した表示パネル100Lおよび100Rの駆動信号を生成する。
表示パネル100Lの画像表示面は、図3において左側となるように配置している。これによって表示パネル100Lによる表示画像は、光学レンズ302Lを介して図において9時の方向に出射する。ハーフミラー303Lは、表示パネル100Lによる表示画像を6時の方向に反射させる一方で、12時の方向から入射した光を透過させる。表示パネル置100Rの画像表示面は、表示パネル100Lとは反対の右側となるように配置している。これによって表示パネル100Rによる表示画像は、光学レンズ302Rを介して図において3時の方向に出射する。ハーフミラー303Rは、表示パネル100Rによる表示画像を6時方向に反射させる一方で、12時の方向から入射した光を透過させる。
この構成において、ヘッドセット300の装着者は、表示パネル100Lおよび100Rによる表示画像を、外の様子と重ね合わせたシースルー状態で観察することができる。
また、ヘッドセット300において、視差を伴う両眼画像のうち、左眼用画像を表示パネル100Lに表示させ、右眼用画像を表示パネル100Rに表示させると、装着者に対し、表示された画像があたかも奥行きや立体感を持つかのように知覚させることができる。
表示パネル100Lおよび100Rについては、ヘッドマウントディスプレイ・システム1のほかにも、ビデオカメラやレンズ交換式のデジタルカメラなどにおける電子式ビューファインダーにも適用可能である。
なお、以下において表示パネル100Lおよび100Rについて左眼用および右眼用と区別して説明する必要がない場合、符号末尾のL、Rを省略して単に表示パネル100と一般化して表記する。
図4は、表示パネル100の構成を示す斜視図であり、図5は、表示パネル100の構成を示すブロック図である。
図4に示されるように、表示パネル100は、表示領域で開口する枠状のケース72に収納される。表示パネル100には、FPC基板74の一端が接続される。なお、FPCは、Flexible Printed Circuitsの略語である。FPC基板74の他端には、複数の端子76が設けられて、複数の端子76を介し、階調データや同期信号等が供給される。
図5に示されるように、表示パネル100には、表示領域102、表示制御回路130、走査線駆動回路140、データ線駆動回路150、データ演算回路160R、160Gおよび160Bが設けられる。
表示領域102では、m行の走査線112が図において左右に沿って設けられ、n列のデータ線114が、上下に沿って、かつ、各走査線112と互いに電気的に絶縁を保つように設けられる。サブ画素回路110は、表示領域102において、m行の走査線112とn列のデータ線114との各交差に対応してm行n列のマトリクス状に配列している。
m、nは、2以上の整数である。走査線112の行、および、サブ画素回路110のマトリクスの行を便宜的に区別するために、図5において上から順に1、2、3、…、m行と呼ぶ場合がある。行を特定せずに一般的に説明する場合には、1≦i≦mを満たすiを用いてi行と呼ぶことにする。
同様にデータ線114の列、および、サブ画素回路110のマトリクスの列を便宜的に区別するために、図5において左から順に1、2、3、…、n列と呼ぶ場合がある。また、列を特定せずに一般的に説明する場合には、1≦j≦nを満たすnを用いてj列と呼ぶことにする。
なお、例えば同一行の走査線112と互いに隣り合う3列のデータ線114との交差に対応した3つのサブ画素回路110が、それぞれR、G、Bの画素に対応し、これらの3つが表示すべきカラー画像の1画素が表現される。
表示制御回路130は、タイミングコントローラー200から供給される同期信号Vsync、Hsyncおよびクロック信号Dclkに基づいて、走査線駆動回路140を制御するための制御信号Ctr_Y、および、データ線駆動回路150を制御するための制御信号Ctr_Xをそれぞれ生成する。
データ演算回路160Rは、Rについてのデータ群Com_Rと、Rについての入力階調データDn_Rとに基づいて、Rについての出力階調データDt_Rを生成する。
データ演算回路160Gについては、Gについてのデータ群Com_Gと、Gについての入力階調データDn_Gとに基づいて、Gについての出力階調データDt_Gを生成する。データ演算回路160Bについては、Bについてのデータ群Com_Bと、Bについての入力階調データDn_Bとに基づいて、Bについての出力階調データDt_Bを生成する。
なお、データ演算回路160R、160Gおよび160Bの詳細については後述する。
走査線駆動回路140は、制御信号Ctr_Yにしたがって行毎に走査信号を生成し、1、2、3、…、m行目の走査線112に、走査信号Gwr(1)、Gwr(2)、Gwr(3)、…、Gwr(m)として供給する。
データ線駆動回路150は、制御信号Ctr_Xにしたがって1、2、3、…、n列目のデータ線114に、データ信号Vd(1)、Vd(2)、Vd(3)、…、Vd(n)を供給する。ここで、例えばi行目の走査線112が選択される期間において、j列目のデータ線114に供給されるデータ信号Vd(j)は、i行j列のサブ画素の階調に応じた電圧を有する。詳細には、データ線駆動回路150は、例えばi行j列のサブ画素がRに対応していれば、出力階調データDt_Rをアナログの電圧に変換して、データ信号Vd(j)として出力する。データ線駆動回路150は、同様にi行j列のサブ画素がGに対応していれば、出力階調データDt_Gをアナログの電圧に変換し、当該サブ画素がBに対応していれば、出力階調データDt_Bをアナログの電圧に変換して、データ信号Vd(j)として出力する。
図6は、サブ画素回路110の構成を示す図である。m行n列で配列するサブ画素回路110については電気的にみれば互いに同一構成である。このため、サブ画素回路110についてはi行j列で代表させて説明する。
図6において、i行目の走査線112とj列目のデータ線114との交差に対応して設けられるi行j列のサブ画素回路110は、OLED120と、Pチャネル型のトランジスター121、122と、容量素子Cpixとを含む。
サブ画素回路110において、OLED120は、電気光学素子の一例であり、例えばアノードと、光透過性を有するカソードとで白色有機EL層を挟持した素子である。OLED120において、アノードからカソードに電流が流れると、アノードから注入された正孔とカソードから注入された電子とが白色有機EL層で再結合して励起子が生成され、白色光が発生する。このときに発生した白色光は、図示省略された反射膜とハーフミラーとで構成された光共振器にて共振し、RGBのいずれかの色に対応して設定された共振周波数で出射する。光共振器から光の出射側には当該色に対応したカラーフィルターが設けられる。したがって、OLED120からの出射光は、光共振器およびカラーフィルターによる着色を経て、観察者に視認される。
サブ画素回路110に設けられるOLED120は、表示画像の最小単位となる。換言すれば、1個のサブ画素回路110は1個のOLED120を含む。このサブ画素回路110は他のサブ画素回路110とは独立して制御され、OLED120はサブ画素回路110に対応する色で発光して、3原色の1つを表現する。
なお、表示パネル100がカラー表示しない構成、すなわち、単に明暗のみの単色画像を表示する場合には、上記カラーフィルターが設けられない。また、表示パネル100が単色画像を表示する場合、サブ画素回路を画素回路と読み替えればよい。
i行j列のサブ画素回路110のトランジスター121にあっては、ゲートノードがトランジスター122のドレインノードと容量素子Cpixの一端に接続され、ソースノードが電圧Velの給電線116に接続され、ドレインノードがOLED120のアノードに接続される。
また、容量素子Cpixの他端は、給電線116に接続される。このため、容量素子Cpixは、トランジスター121におけるゲート電圧を保持する。
i行j列のサブ画素回路110のトランジスター122にあっては、ゲートノードがi行目の走査線112に接続され、ソースノードがj列目のデータ線114に接続される。また、OLED120のカソードは、電圧Vctの給電線118に接続される。
図7は、表示パネル100の動作を説明するための図である。この図に示されるように、走査信号Gwr(1)〜Gwr(m)は、一垂直走査期間(F)にわたって、一水平走査期間(H)毎に順次排他的にLレベルとなる。ここでは、1行、2行、3行、…、m行の順に走査され、この順に走査信号Gwr(1)、Gwr(2)、Gwr(3)、…、Gwr(m)がLレベルになり、走査線が選択される。
ここで例えばi行目の走査線112が選択される一水平走査期間(H)では、走査信号Gwr(i)がLレベルになるので、i行j列のサブ画素回路110でいえば、トランジスター122がオンする。このため、トランジスター121のゲートノードは、j列目のデータ線114に接続された状態となる。
また、当該一水平走査期間(H)では、データ線駆動回路150が、j列目のデータ線114でいえば、i行j列におけるサブ画素の色に対応したデータ、すなわち、出力階調データDt_R、Dt_G、Dt_Bのうち、当該色に対応したデータをアナログに変換したデータ信号Vd(j)を出力する。
当該データ信号Vd(j)は、j列目のデータ線114を介して、i行j列のサブ画素回路110におけるトランジスター121のゲートノードに印加されるので、当該データ信号Vd(j)の電圧が容量素子Cpixによって保持され、当該トランジスター121がゲート・ソース間の電圧に応じた電流をOLED120に流す。
i行目の走査線112の選択が終了して、走査信号Gwr(i)がHレベルとなり、トランジスター122がオフしても、データ信号Vd(j)の電圧は容量素子Cpixによって保持されるので、OLED120には電流が流れ続ける。したがって、i行j列のサブ画素回路110では、一垂直走査期間(F)経過してトランジスター122が再度オンしてデータ信号Vd(j)が印加されるまで、OLED120は、容量素子Cpixによって保持された電圧、すなわち階調レベルに応じた明るさで発光し続ける。
なお、ここではi行j列のサブ画素回路110について説明したが、i行目においてj列以外のサブ画素回路110についても同様にデータ信号Vd(1)〜Vd(n)の電圧に応じた明るさで発光する。また、i行目以外の行についても、1行、2行、3行、…、m行の順に走査されることによって、表示パネル100のサブ画素が、すべて階調レベルで指定された明るさで発光するので、出力階調データDtに応じた画像が表示される。
画素の階調を指定する入力階調データを、ガンマ特性に合わせて出力階調データに変換するためのLUTは、次のように作成される。具体的には、表示パネル100においてRGBのOLED120を点灯させ、点灯結果においてホワイトバランスを保ちつつ、最大輝度の目標値となるようにRGBの出力階調データが選定される。このときにRGBとしてそれぞれ選択された出力階調データが、RGBについての入力階調データの階調(255、255、255)に対応する。入力階調データの階調(255、255、255)以外の出力階調データについても、同様にして出力階調データが選定される。例えば、ホワイトバランスを保ちつつ、階調(254、254、254)に対応する輝度の目標値となるように選定されたRGBのデータが、入力階調データの階調(254、254、254)の対応する出力階調データとなる。このようにして、入力階調データの階調(255、255、255)から(0、0、0)までの出力階調データが選定されて、LUTが作成される。
このLUTについては、表示パネル100毎に実測して作成することが理想的ではあるが、表示パネル100において、輝度の測定に時間を要する。そこで、モデルとなるLUTを複数種類、例えば40種類程度用意される。図11は、このようなLUTの一例である。なお、このようなLUTによる変換特性は、入力階調データに対する出力の輝度の特性を示すことから、輝度カーブと呼ばれる。
なお、図11は、LUTの輝度カーブCa1、Ca2、Ca3における具体的な数値を示す一例である。また、図11では、便宜的に輝度カーブCa1、Ca2、Ca3の3種類を例示しているが、実際には、後述するように40種以上用意される。
複数のLUT(輝度カーブ)のうち、表示パネル100の特性に最も近いものを選択して、当該選択したLUTをそのまま適用する構成でも良いが、第1実施形態では、係数データと出力階調の最大値データとを乗算することによって、出力階調データを生成する構成となっている。
そこでまず、係数データについて説明する。
図11の上欄は、上記のように複数種類(図では3種類)用意されたLUTの輝度カーブCa1、Ca2、Ca3のうち、例えばBについて着目した場合の特性を示す図である。
図10の上欄では、ある色に着目した場合に、3つの輝度カーブCa1、Ca2、Ca3において、入力階調データの最大階調「255」に対する出力階調データの最大値がKmax1(=927)、Kmax2(=923)、Kmax3(=918)で異なっている状態が示されている。なお、図10の上欄において横軸は入力階調データの階調を8ビットの十進値を示し、縦軸は出力階調データを10ビットの十進値を示している。
ここで、図10の上欄における3つの輝度カーブCa1、Ca2、Ca3において、入力階調データの各階調に対する出力階調データを、当該出力階調データにおける最大階調の値で除算する、すなわち最大値で正規化する。正規化すると、輝度カーブについては図10の下欄で示されるようにCb1、Cb2、Cb3として示され、また、具体的な数値については図12に示されるように示される。
図10の下欄に示されるように、正規化後における輝度カーブの形状差は、図10の上欄に示される正規化前における輝度カーブの形状差と比較して小さくなることが判る。
なお、図10の下欄および図12については、Bに着目して正規化した輝度カーブであるが、他の色についても、特に図示しないが、色毎に輝度カーブの形状差はあるものの、正規化した場合に色毎の輝度カーブについての形状差が小さくなる。
また、以降において図10の上欄に示される輝度カーブについては正規化前であるので正規化前輝度カーブと表記し、図10の下欄に示される輝度カーブについては正規化後であるので正規化後輝度カーブと表記する。正規化前輝度カーブと正規化後輝度カーブとは一対一に対応する。例えば、正規化前輝度カーブCa1は、正規化後輝度カーブCb1に対応する。
また、図10の下欄の縦軸は、出力階調データの値を、最大値で正規化しているので、便宜的に係数データと呼び、ある1つの正規化後輝度カーブについて、入力階調データの最大値の「255」から最小値の「0」までのRGBの係数データの集合を係数データセットと呼ぶことにする。
表示パネル100には個体差が存在するが、上述したように正規化後輝度カーブにおける形状差(特性差)は正規化前輝度カーブにおける形状差と比較して小さくなる。ただし、中間階調付近において係数データに若干差があるので、本実施形態では、複数の正規化後輝度カーブのうち、適用の対象とする表示パネル100の中間階調の特性に最も近い正規化後輝度カーブを選択する構成としている。
表示パネル100の中間階調の特性に最も近い正規化後輝度カーブを選択するために、正規化後輝度カーブには、中間階調の輝度および色度が対応付けられている。詳細には、図12に示されるように、正規化後輝度カーブCb1において、中間階調として例えば階調(100、100、100)には係数データとともに輝度のL11、色度のx11およびy11が対応付けられている。輝度および色度(L11、x11、y11)は、例えば、正規化後輝度カーブCb1の元である正規化前輝度カーブCa1を作成する際に、入力階調データを階調(100、100、100)としたときに、モデルとなる表示パネル100で計測された輝度および色度である。色度としては、例えばCIE色度図における色度座標のx座標およびy座標が用いることができるが、これに限られず、u、v座標を用いてもよい。
同様に、正規化後輝度カーブCb2において、階調(100、100、100)には輝度および色度(L12、x12、y12)が対応付けられ、正規化後輝度カーブCb3において階調(100、100、100)には輝度および色度(L13、x13、y13)が対応付けられる。
なお、中間階調とは、狭義には、8ビットでいえば最大階調の「255」および最小階調の「0」以外の階調をいうが、実質的には階調の「255」から「0」までの範囲のうち、90%から10%までの範囲であればよい。 s
また、正規化後輝度カーブCb1において、最大の階調(255、255、255)には輝度および色度の(L21、x21、y21)が対応付けられている。輝度および色度(L21、x21、y21)は、入力階調データを階調(255、255、255)としたときに、モデルとなる表示パネル100で計測された輝度および色度である。
同様に、正規化後輝度カーブCb2において、階調(255、255、255)には輝度および色度の(L22、x22、y22)が対応付けられ、正規化後輝度カーブCb3において、階調(255、255、255)には輝度および色度(L23、x23、y23)が対応付けられる。
本実施形態では、中間階調の輝度および色度が対応付けられた正規化後輝度カーブの複数のなかから、適用の対象とする表示パネル100の中間階調の輝度および色度に最も近い正規化後輝度カーブを選択する構成としている。
具体的には、第1に、適用の対象となる表示パネル100において、階調(100、100、100)としたときの輝度L0、色度x0およびy0を計測する。第2に、複数の正規化後輝度カーブにおける輝度および色度で規定される三次元座標のうち、対象となる表示パネル100で計測された輝度および色度で規定される三次元座標に最も近い正規化後輝度カーブを選択する。
表示パネル100毎に適用する正規化後輝度カーブに「ばらつき」が生じる要因としては、「トランジスター」、「有機EL層」および「光共振器・カラーフィルター」などが考えられる。
このうち、「トランジスター」、具体的にはトランジスター121の駆動能力における個体差が正規化後輝度カーブに与える影響は、実際に検証してみると、階調とほぼ無関係に小さい。なお、サブ画素回路110は、簡略化のために図6に示される構成で説明したが、トランジスター121のしきい値補償やOLED120のリセットが実行される構成も採用されるので、トランジスター121の駆動能力における個体差を要因とする正規化後輝度カーブの「ばらつき」は、小さいということができる。
次に、「有機EL層」、具体的にはOLED120の白色有機EL層における個体差が正規化後輝度カーブに与える影響は、階調が高ければ小さいが、階調が低ければ大きくなる。これは、換言すれば、OLED120に流れる電流が大きい領域では、電流変化に対して輝度カーブのばらつきに与える影響が小さいが、電流が小さい領域では、電流変化に対して輝度カーブのばらつきに与える影響が大きいことを示している。
「光共振器・カラーフィルター」、すなわちOLED120に対応して設けられる光共振器の差およびカラーフィルターおける白色有機EL層における個体差が正規化後輝度カーブのばらつきに与える影響は、実際に検証してみると、階調とほぼ無関係に小さい。
したがって、正規化後輝度カーブのばらつきは、いずれの要因においても階調が高ければ小さいが、階調が低ければ、有機EL層に起因して大きい、といえる。すなわち、正規化後輝度カーブにおいても中間階調で生じる差(図10の下欄参照)は、有機EL層に起因していると考えられる。
第1実施形態では、入力階調データDnに対応する出力階調データDtについては、当該入力階調データDnの階調に対応する係数データと、出力階調の最大値データとを乗算する構成となっている。この構成では、ある正規化後輝度カーブを選択する場合、その出力階調の最大値データが必要となる。このため、正規化後輝度カーブには、正規化前輝度カーブにおけるRGBの最大値データが紐付けられている。
この構成について具体的に説明する。なお、上記構成については、厳密には、左眼用と右眼用とで分けて説明する必要があるが、構成的には、全く同一であるので、左眼用と右眼用と区別することなく一般的に説明する。
図8は、メインコントローラー350における係数出力部380の構成を示す図である。係数出力部380は、記憶部M1、M2および選択部Sk1を含む。
記憶部M1は、モデルとなる複数の輝度カーブ(LUT)のそれぞれに対応した係数データセットを例えば図12に示されるように記憶する。
記憶部M2は、当該表示パネル100について計測された中間階調の輝度および色度(L0、x0、y0)とを記憶する。なお、輝度および色度(L0、x0、y0)は、記憶部M2に、図示しないシステムによって書き込まれる。
また、記憶部M1、M2としては、ROMなどのようにデータを不揮発に記憶するメモリーが好ましい。
選択部Sk1は、記憶部M1に記憶された複数の係数データセットのうち、いずれか1つを、適用の対象となる表示パネル100における階調(100、100、100)に紐付けられた輝度および色度(L0、x0、y0)に基づいて選択する。具体的には、第1に、選択部Sk1は、記憶部M2から、表示パネル100において計測された輝度および色度(L0、x0、y0)を取得する。第2に、選択部Sk1は、記憶部M1に記憶された複数の係数データセットにおいて階調(100、100、100)に紐付けられた輝度および色度で規定される三次元座標のうち、取得した表示パネル100における輝度および色度(L0、x0、y0)で規定される三次元座標に最も近い正規化後輝度カーブを選択する。
また、選択部Sk1は、選択した正規化後輝度カーブに紐付けられたRGBの最大値データを、記憶部M2を介し、Kmax-R、Kmax-G、Kmax-Bとして出力する。なお、最大値データKmax-R、Kmax-G、Kmax-Bは、図12における例えば正規化後輝度カーブCb3でいえば、当該正規化後輝度カーブCb3の元である正規化前輝度カーブCa3の出力階調データの最大値の「896」、「919」、「918」である。
選択部Sk1は、例えば電源投入直後における起動時に、係数データセットを選択し、当該選択した係数データセットのうち、Rの成分をCo_Rとし、Gの成分をCo_Gとし、Bの成分をCo_Bとして出力する。また、記憶部M2からは、係数データセットCo_Rの出力時に、出力階調の最大値データKmax-Rが出力される。同様に、記憶部M2からは、出力階調の最大値データKmax-GおよびKmax-Bが出力される。
図9は、表示パネル100におけるデータ演算回路160R、160Gおよび160Bの構成を示す図である。データ演算回路160R、160Gおよび160Bについては、図に示されるように入力および出力されるデータのみが異なるので、Rについてのデータ演算回路160Rで代表させて説明する。
データ演算回路160Rは、係数記憶部161と、レジスタ162と、乗算部163とを有する。
係数記憶部161は、供給された係数データセットCo_Rを記憶して、入力階調データDn_Rが供給されたときに、当該入力階調データDn_Rの階調に対応する係数データKa_Rを読み出して出力する。なお、係数記憶部161としては、例えばRAMなどのデータを揮発性に記憶するメモリー、すなわち、読み出しが高速なメモリーが好ましい。
レジスタ162は、供給された出力階調の最大値データKmax-Rを記憶する。
乗算部163は、係数記憶部161から入力階調データDn_Rの階調に対応して読み出された係数データKa_Rと、レジスタ162に記憶された最大値データKmax_Rとを乗算して、当該乗算結果を出力階調データDt_Rとして出力する。
なお、データ演算回路160Gでは、入力階調データDn_Gの階調に対応する係数データKa_Gと、最大値データKmax-Gとが乗算されて、当該乗算結果が当該入力階調データDn_Gに対応する出力階調データDt_Gとして出力される。
データ演算回路160Bでは、入力階調データDn_Bの階調に対応する係数データKa_Bと、最大値データKmax-Bとが乗算されて、当該乗算結果が当該入力階調データDn_Bに対応する出力階調データDt_Bとして出力される。
本実施形態では、入力階調データDnに対応する出力階調データDtを、当該出力階調の最大値で正規化した係数データを用いて算出する。この係数データは、個体差の影響が小さいので、本実施形態では、RGBでまとめた複数種類の係数データセットのいずれかを、適用する表示パネルの中間階調に合わせて選択する構成で足りる。
また、本実施形態では、適用の対象とする表示パネル100の中間階調の輝度を実測する程度で済むので、適用する表示パネルの輝度カーブを目標特性に合わせ込んで作成する場合と比較して、作業が簡略化され、当該作業に要する時間についても短縮化することができる。
次に、第2実施形態に係る電気光学装置について説明する。
第2実施形態は、端的にいえば、係数データセットを表示パネル100側で記憶するとともに、入力階調データDnに対応する出力階調データDtを、選択された係数データセットを用いて予め乗算し、テーブルとして記憶する、という構成である。このため、第2実施形態は、主に、データ演算回路160R、160Gおよび160Bが第1実施形態と異なる。
そこで、第2実施形態については、データ演算回路160R、160Gおよび160Bを中心に説明する。
図13は、第2実施形態に係る電気光学装置におけるデータ演算回路160R、160G、160Bおよび周辺回路の構成を示す図である。
第2実施形態において、記憶部M2と選択部Sk2とは、表示パネル100に内蔵される。記憶部M2は、第1実施形態における係数出力部380の記憶部M1と同様に複数の係数データセットを当初から記憶する。なお、当初から記憶とは、例えばROMなどにより不揮発性に記憶、という意味である。
選択部Sk2は、記憶部M2に記憶された係数データセットのうち、いずれかを例えばメインコントローラー350によって指定された係数データセットを選択する。なお、メインコントローラー350は、適用の対象となる表示パネル100についての階調(100、100、100)の輝度および色度(L0、x0、y0)を記憶し、図示省略した経路を介して選択部Sk2に、記憶部M2に記憶された係数データセットのうち、輝度および色度(L0、x0、y0)に最も近い輝度および色度が紐付けられた係数データセットを選択するように指示する。
また、選択部Sk1は、選択した正規化後輝度カーブに紐付けられたRGBの最大値データKmax-R、Kmax-G、Kmax-Bを出力する。
データ演算回路160Rは、レジスタ162と乗算部163と記憶部165を含む。データ演算回路160におけるレジスタ162は、第1実施形態と同様に、出力階調の最大値データKmax-Rを記憶する。
乗算部163は、選択部Sk2によって選択された係数データセットCo_Rにおいて、階調の最大値「255」から最小値「0」までの全階調に対応する係数データの各々と最大値データKmax_Rとをそれぞれ乗算する。
なお、ここでいう全階調とは、入力階調データで指定される階調のすべてをいう。
記憶部165は、例えばRAMなどであり、入力階調の「255」から「0」までの階調に対応付けて乗算部163の乗算結果を記憶する一方で、入力階調データDn_Rの階調に対応する乗算結果を読み出して、出力階調データDt_Rとして出力する。
なお、第2実施形態におけるデータ演算回路160Gおよび160Bについても入力されるデータおよび出力階調データが異なるだけで、構成的には、データ演算回路160Rと同様である。
その詳細については、第1実施形態および第2実施形態におけるデータ演算回路160Rの類推可能な範囲であるので、説明を省略する。
第2実施形態において、乗算部163による乗算は、例えば、記憶部M2に記憶された係数データセットのうち、選択部Sk2によって選択された後において実行される。一度、乗算結果が記憶部165に記憶されると、書き換えの必要がない限り、乗算を実行する必要がない。第1実施形態では、入力階調データDn_R、Dn_G、Dn_Bを入力する毎に乗算する必要があるのに対して、第2実施形態では、書き換えない限り、最初に256階調分を乗算すれば良いので、消費電力の点で有利となる。
次に、第3実施形態に係る電気光学装置について説明する。
第1実施形態では、図12に示されるようにRGB毎に係数データを入力階調データにおける「255」から「0」でまでの256階調に一対一に対応させて記憶させていたが、第3実施形態では、予め限られた点数、例えば図15に示される黒点のように、間隔を置いた例えば10点の階調に対応した係数データを記憶し、黒点以外の他の階調については、計算により近似的に求める、というものである。なお、最大階調の係数データについては正規化により「1」となるので、記憶する必要がない。
また、他の階調の係数データを近似的に求めることについては、例えば記憶した係数データを、傾きや線形補間などにより求めることなどが考えられる。
図14は、第3実施形態に係る電気光学装置におけるデータ演算回路160R、160Gおよび160Bの構成を示す図である。
第3実施形態では、データ演算回路160Rが、レジスタ162と乗算部163と記憶部165を含む点において、第2実施形態と共通であるが、第2実施形態における記憶部M2および選択部Sk2が、第3実施形態では、計算部166に置き換わっている。
メインコントローラー350は、図8に示されるような係数出力部380によって係数データセットを選択するとともに、選択した係数データセットを近似計算するために必要なデータKapp_R、Kapp_GおよびKapp_Bを出力する。データKapp_Rは、Rについて、黒点に相当する座標、当該座標からの傾き、黒点間の線形を示すデータ等である。同様に、データKapp_GおよびKapp_Bは、GおよびBについて、黒点に相当する座標、当該座標からの傾き、黒点間の線形を示すデータ等である。
データ演算回路160Rにおける計算部166は、データKapp_Rに基づいて黒点以外の係数データを近似的に計算して、黒点を含めた全256階調分の係数データセットCo_Rを出力する。
なお、乗算部163は、選択部Sk2によって選択された係数データセットCo_Rにおける「255」から「0」までの係数データの各々と最大値データKmax_Rとをそれぞれ乗算する。
記憶部165は、例えばRAMなどであり、入力階調の「255」から「0」までの乗算結果を記憶する一方で、入力階調データDn_Rの階調に対応する乗算結果を読み出して、出力階調データDt_Rとして出力する。
なお、第3実施形態におけるデータ演算回路160Gおよび160Bについても入力されるデータおよび出力階調データが異なるだけで、構成的には、データ演算回路160Rと同様である。
その詳細については、第2実施形態におけるデータ演算回路160Rの類推可能な範囲であるので、説明を省略する。
第3実施形態では、係数データを近似的に計算するので、係数データセットを当初から256階調分記憶する必要がない。このため、第3実施形態では、第2実施形態と比較して記憶容量を削減することが可能となる。
なお、電気光学装置とは、入力階調データDnを出力階調データDtに変換し、当該出力階調データDtに基づいて表示を行う装置をいい、第1実施形態でいえば、係数出力部380および表示パネル100を含む概念である。
また、図8における記憶部M1または図13における記憶部M2が記憶部および第1記憶部の一例であり、図13または図14における記憶部165が第2記憶部の一例である。図8における選択部Sk1または図13における選択部Sk2が選択部の一例である。図9、図13または図14における乗算部163が、乗算部の一例である。
なお、上述した各種の実施形態において、複数の正規化後輝度カーブのうち、適用の対象とする表示パネル100の中間階調の特性に最も近い正規化後輝度カーブを選択する構成とした。実施形態においては、正規化後輝度カーブに最大の階調(255、255、255)で輝度および色度が紐付けられているので、中間階調に加えて最大階調も考慮して選択する構成としてもよい。
具体的には、適用の対象となる表示パネル100において、中間階調の輝度および色度と、最大階調の輝度および色度とを計測し、複数の正規化後輝度カーブにおける中間階調の輝度および色度で規定される三次元座標のうち、対象となる表示パネル100で計測された中間階調の輝度および色度で規定される三次元座標に最も近く、かつ、複数の正規化後輝度カーブにおける最大階調の輝度および色度で規定される三次元座標のうち、対象となる表示パネル100で計測された最大階調の輝度および色度で規定される三次元座標に最も近い正規化後輝度カーブを選択すればよい。
上述した各種の実施形態において、正規化の基準となる階調が特定の階調である。各種実施形態では、正規化の基準となる特定の階調を、当該出力階調データの最大値として説明したが、低階調と高階調のうち、電気的な変化に対してばらつきが小さくなる方の値であればよく、上述の例でいえば、例えば、入力階調「250」における出力階調の値でもよい。
また、電気光学素子としては、OLED120のような発光素子に限られず、液晶素子のような非発光素子にも適用可能である。液晶素子が例えばノーマリーホワイトモードであれば、正規化の基準として、電気的な変化に対してばらつきが小さくなる低階調の値を用いればよい。
上述した各種実施形態では、RGBの3つのサブ画素で1画素の色を表現したが、色域を拡大させるために、RGBに例えばY(黄)を加えてもよいし、輝度を稼ぐためにW(白)を加えてもよい。YまたはWについても同様に、入力階調データに対応する係数データと、出力階調の最大値データとを乗算することで出力階調データを生成してもよい。このように1画素については3色以上で構成してもよい。
あるいは、上述したように表示パネル100が単に明暗のみの単色画像を表示する場合には、係数データと、出力階調の最大値データとを乗算することで出力階調データを生成する構成を1系統有すればよい。
また、上述した各種実施形態では、ヘッドマウントディスプレイ・システム1に適用するために表示パネル100Lおよび100Rの2枚を用いたが、例えば上述したように電子式ビューファインダーに適用する場合には表示パネル100は1枚でよい。表示パネル100が1枚の場合であっても、当該表示パネル100の表示特性を目標特性に合わせて個体差を小さくする必要があるので、各実施形態で説明した構成は有効である。
1…ヘッドマウントディスプレイ・システム、100…表示パネル、160…データ演算回路、161…係数記憶部、163、168…乗算部、200…タイミングコントローラー、300…ヘッドセット、350…メインコントローラー、380…係数出力部。

Claims (5)

  1. 画素の階調を3色毎に指定する入力階調データに対応する係数データセットであって、前記入力階調データに応じた出力階調データを前記入力階調データにおける特定の階調に対応する出力階調データの値で正規化された係数データの集合であって、前記中間階調にて輝度および色度が紐付けられた係数データセットを複数種類、記憶する記憶部と、
    前記複数種類の係数データセットのうち、いずれか1つを、前記係数データセットに中間階調に紐付けられた輝度および色度と、適用する表示パネルにおける中間階調の輝度および色度とに基づいて選択する選択部と、
    前記選択部により選択された係数データセットのうち、一の色における入力階調データに対応する係数データと、一の色における前記特定の階調に対応する出力階調データの値と、を乗算する乗算部と、
    を含み、前記乗算部から出力される乗算結果に基づいて前記画素を駆動する
    電気光学装置。
  2. 前記記憶部は、前記入力階調データに対応した係数データを、前記乗算部に向けて出力する
    請求項1に記載の電気光学装置。
  3. 前記記憶部は、第1記憶部であり、前記入力階調データで指定される全階調に対応する係数データを出力し、
    前記乗算部は、前記階調毎の係数データと、前記特定の階調に対応する出力階調データの値とをそれぞれ乗算し、
    前記階調毎の係数データと前記特定の階調に対応する出力階調データの値との乗算結果をそれぞれ記憶して、前記入力階調データで指定される階調に対応する乗算結果を出力する第2記憶部を含む
    請求項1に記載の電気光学装置。
  4. 前記係数出力部は、
    前記入力階調データに対応した前記係数データを演算により算出する
    請求項1に記載の電気光学装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の電気光学装置を含む電子機器。
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