JP2021030324A - 工具ホルダクリーナー - Google Patents

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Abstract

【課題】工具ホルダのフランジ付テーパシャンク部を清掃する技術を提供する。【解決手段】工具ホルダクリーナーは、フランジ付テーパシャンク部110のフランジ平坦面113に接触するフランジ研磨部材31と、フランジ付テーパシャンク部110のテーパ面114に接触するテーパ研磨部材41と、フランジ平坦面113に対するフランジ研磨部材31の相対的位置を調整するフランジ調整部38と、テーパ面114に対するテーパ研磨部材41の相対的位置を調整するテーパ調整部48と、フランジ研磨部材31をフランジ平坦面113に押し付けるフランジ押圧部36と、テーパ研磨部材41をテーパ面114に押し付けるテーパ押圧部46と、工具ホルダ100を回転可能に保持する工具ホルダ保持部21と、テーパ研磨部材41をテーパ面114に接蝕させたまま移動させるテーパ移動部49とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、工具ホルダを整備する装置に関する。
工具ホルダとして従来、特許文献1に記載のものが知られる。工具ホルダは、末端に、規格化されたフランジ付テーパシャンク部(短縮して単にシャンク部ともいう)を備える。このシャンク部は、図示しない主軸の規格化されたテーパ穴に引き込まれてチャッキングされる。チャッキングにおいて、シャンク部のテーパ面は、主軸のテーパ穴の壁面に当接して、工具ホルダが主軸に同軸に位置決めされる。同時にシャンク部のフランジ平坦面が、主軸の先端面に面接触することにより、工具ホルダは主軸に2面拘束され、安定して固定される。
特開平05−285715号公報
工具ホルダは金属製であるため、シャンク部のテーパ面またはフランジ平坦面に錆が生じる場合がある。またテーパ面またはフランジ平坦面に汚れが強固に付着する場合もある。そうするとシャンク部が主軸に引き込まれたときに工具ホルダが傾いて固定され、精密性に悪影響を及ぼす虞がある。
本発明は、上述の実情に鑑み、工具ホルダのフランジ付テーパシャンク部を清掃する技術を提供することを目的とする。
この目的のため本発明による工具ホルダクリーナーは、工具ホルダの末端領域に設けられるフランジ付テーパシャンク部を清掃する器具であって、フランジ付テーパシャンク部のフランジ平坦面に接触するフランジ研磨部材と、フランジ付テーパシャンク部のテーパ面に接触するテーパ研磨部材と、フランジ平坦面に対するフランジ研磨部材の相対的位置を調整するフランジ調整部と、テーパ面に対するテーパ研磨部材の相対的位置を調整するテーパ調整部と、フランジ研磨部材をフランジ平坦面に押し付けるフランジ押圧部と、テーパ研磨部材をテーパ面に押し付けるテーパ押圧部と、工具ホルダを当該工具ホルダの軸線を中心として回転可能に保持する工具ホルダ保持部と、テーパ研磨部材をテーパ面に接蝕させたままフランジ付テーパシャンク部の根元側および末端側の間で相対移動させるテーパ移動部とを備える。
かかる本発明によれば、工具ホルダ保持部が工具ホルダを回転させるとともに、フランジ研磨部材がフランジ付テーパシャンク部のフランジ平坦面に押し付けられる。これによりフランジ平坦面に付着した錆および汚れを除去することができる。なおフランジ研磨部材およびテーパ研磨部材の形状は特に限定されない。フランジ平坦面に対するフランジ研磨部材の相対的位置は、フランジ研磨部材の角度を含む。テーパ面に対するテーパ研磨部材の相対的位置は、テーパ研磨部材の角度を含む。テーパ移動部は、テーパ面に沿って、フランジ付テーパシャンク部の根元から末端へ、次に末端から根元へ、テーパ研磨部材を往復運動させる。
フランジ部の周方向2箇所にはドライブキー溝が形成される。ドライブキー溝はフランジ平坦面と接続するため、フランジ平坦面は周方向2箇所で切り欠かれる。本発明の一局面としてフランジ研磨部材は、フランジ付テーパシャンク部のドライブキー溝の溝幅よりも大きな寸法でフランジ平坦面に摺接する摺接面と、摺接面の両側に延設される面取り部とを有する。かかる局面によれば、フランジ研磨部材の面取り部がドライブキー溝とフランジ平坦面の角部に当接することにより、フランジ研磨部材はドライブキー溝を乗り越え易くされ、フランジ平坦面を円滑に周回することができる。
本発明の一局面として工具ホルダクリーナーは、フランジ押圧部によるフランジ研磨部材のフランジ平坦面への押し付けと、テーパ押圧部によるテーパ研磨部材のテーパ面への押し付けを、同時に実行する。あるいは本発明の他の局面として工具ホルダクリーナーは、これらの押し付けを別々に実行する。
本発明の一局面として工具ホルダクリーナーは、工具ホルダ保持部による工具ホルダの回転と、テーパ移動部によるテーパ研磨部材の相対移動を同時に実行する。あるいは本発明の他の局面として工具ホルダクリーナーは、これらの相対移動を別々に実行する。
本発明の一局面として工具ホルダ保持部は、フランジ付テーパシャンク部の末端に形成される引きボルト穴、および、工具ホルダの先端に設けられる工具把持部の少なくとも一方によって、工具ホルダを保持する。あるいは本発明の他の局面として工具ホルダクリーナーは、引きボルト穴あるいは工具把持部の一方のみによって、工具ホルダを保持する。
フランジ研磨部材は、工具シャンク部の軸線を中心として相対的に周回しながらフランジ平坦面に摺接し、ドライブキー溝を乗り越える。この際、フランジ研磨部材の周方向一端がフランジ平坦面と非接触となり、ドライブキー溝に進入してフランジ研磨部材が傾き、周方向において次に控えているフランジ平坦面とドライブキー溝の角部に衝突する虞がある。そこで本発明の好ましい局面としてフランジ押圧部は、フランジ平坦面に対してフランジ研磨部材を平行な姿勢に保持する平行保持機構を含む。かかる局面によれば、フランジ研磨部材がドライブキー溝を乗り越える際に傾かない。したがってフランジ研磨部材は平行な姿勢に保持されたままドライブキー溝を乗り越え、周方向において次に控えているフランジ平坦面に乗り移ることができる。
本発明の一局面としてフランジ押圧部は、フランジ平坦面と平行に配置されるブラケットと、並列に配置され先端がフランジ研磨部材の背面と結合し中央領域がブラケットに設けられる貫通孔に挿通され後端が貫通孔から突出する複数のロッドと、各ロッドの先端領域に沿ってそれぞれ配置されフランジ研磨部材とブラケット間に縮設される複数の第1ばねと、各ロッドの後端領域に沿ってそれぞれ配置されロッドの後端とブラケット間に縮設される複数の第2ばねとを有する。かかる局面によれば、フランジ研磨部材をフランジ平坦面に押圧する第1ばねと、フランジ研磨部材をフランジ平坦面から離す方向に付勢する第2ばねのつり合いによって、複数のロッドがブラケットから等しい突出量で突出し、フランジ研磨部材はフランジ平坦面と平行な姿勢に維持される。また仮に1のロッドの突出量が他のロッドよりも増大してフランジ研磨部材が傾いても、突出量が増大したロッドに設けられる第1ばねの押し力が弱まるとともに第2ばねの戻し力が大きくなる。したがって、複数のロッドの突出量は元に戻り、フランジ研磨部材は平行な姿勢に復帰する。
このように本発明によれば、フランジ付テーパシャンク部を研磨によって清掃することができる。したがって工具ホルダを適切にメンテナンスすることができる。
本発明の一実施形態になる工具ホルダクリーナーでフランジ付テーパシャンク部を清掃する様子を示す模式的な側面図である。 同実施形態の工具ホルダクリーナーがドライブキー溝を乗り越える様子を示す模式的な側面図である。 本発明のフランジ押圧部の具体例を示す正面図である。 同具体例のフランジ研磨部材が傾いた状態を示す仮想図である。 同具体例のフランジ研磨部材が平行状態に保持される状態を示す正面図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づき詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態になる本実施形態の工具ホルダクリーナーで工具ホルダのフランジ付テーパシャンク部を清掃する様子を示す模式的な側面図である。まず清掃対象の工具ホルダ100につき説明すると、工具ホルダ100は、先端側の工具把持部101と末端側のフランジ付テーパシャンク部110を備える周知のものである。工具把持部101は図示しない工具(主に刃物)を着脱可能に把持する。フランジ付テーパシャンク部110は、図示しない工作機械の主軸に装着される。工具把持部101は把持対象になる工具に応じて様々揃えられている。これに対しフランジ付テーパシャンク部110は規格化され、共通する形状および寸法を有する周知のものである。
フランジ付テーパシャンク部110は、工具ホルダ100の外径側へ突出する円環状のフランジ部111と、フランジ部111中心部から末端に向かって先細のテーパ部112を有する。
工具ホルダ100のフランジ付テーパシャンク部110は、工作機械の主軸(図略)に装着される。かかる装着は、テーパ部112が工作機械の主軸(図略)のテーパ穴に引き込まれて、テーパ穴の内周面がテーパ部112のテーパ面に接触するとともに、フランジ部111の末端側のフランジ平坦面113が主軸の先端面に面接触することにより実現する。
フランジ部111の周方向2箇所には、ドライブキー溝115が形成される。ドライブキー溝115はフランジ平坦面113と接続することから、フランジ平坦面113は周方向2箇所で切り欠かれている。さらにフランジ部111には全周に亘ってV字溝117が形成される。V字溝117はドライブキー溝115と接続する。ドライブキー溝115およびV字溝117もフランジ付テーパシャンク部110であり、規格化された寸法に形成される。
本実施形態の工具ホルダクリーナーは、基部11と、工具ホルダ保持部21a,21bと、フランジ研磨部材31と、フランジ押圧部36と、フランジ調整部38と、テーパ研磨部材41と、テーパ押圧部46と、テーパ調整部48と、テーパ移動部49を備える。さらに工具ホルダクリーナーは、工具ホルダ100を、フランジ研磨部材31および/またはテーパ研磨部材41に対して回転運動させる手段と、テーパ研磨部材41をテーパ面114に沿うように移動させる手段を有する。
工具ホルダ保持部21a,21bは、基部11に支持され、工具ホルダ100を支持する。工具ホルダ保持部21aは、工具把持部101の先端中心に形成される工具保持穴を利用する等して、工具ホルダ100に連結される。工具ホルダ保持部21bは、ボルト形状の連結プルボルトであり、フランジ付テーパシャンク部110の末端から根元に向かって延びる引きボルト穴118と螺合して、工具ホルダ100に連結される。
さらに工具ホルダ保持部21bは、回転機構(図略)に駆動され、工具ホルダ100の軸線Oを中心として、工具ホルダ100を回転させることができる。つまり工具ホルダ保持部21bは、工具ホルダ100を、フランジ研磨部材31および/またはテーパ研磨部材41に対して回転運動させる手段であって、工具ホルダ100を、軸線Oを中心として回転可能に保持する。
ここで附言すると、図示しない変形例として工具ホルダクリーナーは、工具ホルダ保持部21a,21b間に工具ホルダ支持部をさらに備えてもよい。工具把持部101がフランジ付テーパシャンク部110の数倍長尺である場合、つまり工具ホルダ100の軸長が通常よりも長い場合、工具ホルダ支持部は、工具把持部101を回転自在としながら工具把持部101を下方から支持する。これにより工具ホルダ100は、先端および末端間で垂れ下がることを防止される。工具ホルダ支持部は例えば、1または複数のローラを有する支持台である。
あるいは図示しない変形例として工具ホルダクリーナーは、工具ホルダ保持部21aを備えず、工具ホルダ保持部21bのみを備えてもよい。工具把持部101がフランジ付テーパシャンク部110よりも短尺である場合、つまり工具ホルダ100の軸長が通常よりも短い場合、工具ホルダ保持部21b(連結プルボルト)のみで工具ホルダ100を保持する。
フランジ研磨部材31は、フランジ付テーパシャンク部110のフランジ部111よりも末端側に配置され、フランジ部111の環状のフランジ平坦面113に接触する。フランジ研磨部材31の先端摺接面31pは、図1に示すように平坦面であってもよいし、あるいは曲面や凹凸面であってもよい。
フランジ押圧部36は、フランジ調整部38に設けられ、フランジ研磨部材31を支持する。さらにフランジ押圧部36は伸縮可能であり、図1に矢で示すようにフランジ研磨部材31をフランジ平坦面113に押し付ける。かかる押し付け方向は例えば、フランジ平坦面113に直角、つまり軸線Oと平行、である。また押し力は、例えばばね等の弾性体によって出力される。
フランジ調整部38は、基部11に支持され、フランジ平坦面113に対するフランジ研磨部材31の位置および/または角度を調整する。位置調整は、フランジ平坦面113とフランジ研磨部材31の相対的な位置を調整するものであり、フランジ調整部38と基部11の間をスライドさせることによって実現される。角度調整も、フランジ平坦面113とフランジ研磨部材31の相対的な角度を調整するものであり、フランジ調整部38および工具ホルダ100のいずれか一方を残る他方に対して回動させることによって実現される。これらの位置調整および角度調整は例えば、レールとレール上をスライドするスライド部材、および回動軸によって実現される。
テーパ研磨部材41は、フランジ付テーパシャンク部110のテーパ部112よりも外径側に配置され、テーパ部112のテーパ面114に接触する。テーパ研磨部材41の先端摺接面41pは、図1に示すように平坦面であってもよいし、あるいはテーパ面114に対応する凹曲面であってもよいし、あるいは凸曲面または凹凸面であってもよい。
テーパ押圧部46は、テーパ調整部48に設けられ、テーパ研磨部材41を支持する。さらにテーパ押圧部46は、図1に示すように軸線Oを含む平面において、テーパ面114と直交する方向に伸縮可能であり、図1に矢で示すようにテーパ研磨部材41をテーパ面114に押し付ける。かかる押し付け方向は例えば、テーパ面114と直角である。また押し力は、例えばばね等の弾性体によって出力される。
テーパ調整部48は、基部11に支持され、テーパ面114に対するテーパ研磨部材41の位置および/または角度を調整する。位置調整は、テーパ面114とテーパ研磨部材41の相対的な位置を調整するものであり、テーパ調整部48と基部11の間をスライドさせることによって実現される。角度調整も、テーパ面114とテーパ研磨部材41の相対的な角度を調整するものであり、テーパ調整部48および工具ホルダ100のいずれか一方を残る他方に対して回動させることによって実現される。
テーパ調整部48および/または基部11には、テーパ移動部49が設けられる。テーパ移動部49は直線のレールまたは条溝といった案内部材であり、テーパ面114の根元から末端まで、テーパ面114の母線と平行に延びるよう調整される。つまりテーパ移動部49は、テーパ研磨部材41をテーパ面114に沿うように移動させる手段であって、テーパ研磨部材41をテーパ面114に接蝕させたままフランジ付テーパシャンク部110の根元および末端の間でテーパ面114の母線方向に相対移動させる。
フランジ研磨部材31およびテーパ研磨部材41はそれぞれ、フランジ押圧部36およびテーパ押圧部46によって、清掃対象面に直角に押し付けられる。フランジ研磨部材31およびテーパ研磨部材41の材料は、錆および汚れを除去するが、フランジ付テーパシャンク部110を損傷しないよう、適切に選定される。具体例として、かかる材料は、砥粒を含む弾力性を備えたゴムであって、清掃対象面と摺接することによって徐々に摩耗する。
図2を参照して、フランジ部111の周方向一方および他方に関し、フランジ研磨部材31の両方には、面取り部31q,31qが形成される。面取り部31q,31qはそれぞれ中央部を占める先端摺接面31pと連続する。
本実施形態の作用を説明する。
工具ホルダ100を支持する工具ホルダ保持部21a,21bによって、軸線Oの位置が規定される。フランジ調整部38およびテーパ調整部48によって、工具ホルダ100に対するフランジ研磨部材31およびテーパ研磨部材41の配置が適正に調整される。
工具ホルダ保持部21bによって工具ホルダ100が回転すると、フランジ研磨部材31およびテーパ研磨部材41はそれぞれ、フランジ平坦面113およびテーパ面114と繰り返し摺接して、フランジ平坦面113およびテーパ面114を磨き、フランジ平坦面113およびテーパ面114に付着した錆等の汚れを落とす。これによりフランジ付テーパシャンク部110の表面が清掃される。
テーパ移動部49は、テーパ面114の傾斜角度に一致して延びるよう調整される。テーパ移動部49によって、テーパ研磨部材41はテーパ部112の根元から末端まで万遍なく接触し、往復運動する。これによりテーパ面114全体が磨かれる。
先端摺接面31pの周方向寸法は、ドライブキー溝115の溝幅よりも大きい。これによりフランジ研磨部材31は、ドライブキー溝115を安定して乗り越えることができる。さらに図2に示すようにフランジ研磨部材31がドライブキー溝115を通過する際に一時的に傾いても、面取り部31qがドライブキー溝115とフランジ平坦面113の角部に当接することにより、フランジ研磨部材31はドライブキー溝115を乗り越え易くされる。
本実施形態の工具ホルダクリーナーは、工具ホルダ100のフランジ付テーパシャンク部110を清掃する器具であって、フランジ付テーパシャンク部110のフランジ平坦面113に接触するフランジ研磨部材31と、フランジ付テーパシャンク部110のテーパ面114に接触するテーパ研磨部材41と、フランジ研磨部材31をフランジ平坦面113に押し付けるフランジ押圧部36と、テーパ研磨部材41をテーパ面114に押し付けるテーパ押圧部46と、工具ホルダ100を当該工具ホルダの軸線Oを中心として回転可能に保持する工具ホルダ保持部21a,21bとを備える。これによりフランジ平坦面113に付着する錆等は除去され、フランジ付テーパシャンク部110は工作機械の主軸に正確に装着される。テーパ面114についても同様である。
また本実施形態のフランジ研磨部材31は、図2に示すようにフランジ付テーパシャンク部110のドライブキー溝115の溝幅よりも大きな寸法でフランジ平坦面113に摺接する摺接面31pと、摺接面31pの両側に延設される面取り部31q,31qとを有する。これによりフランジ研磨部材31は、フランジ平坦面113の研磨中に、ドライブキー溝115を容易に乗り越えることができる。
次に本発明のフランジ押圧部の具体例を、図面に基づき説明する。図3はフランジ押圧部の具体例を示す正面図である。図4は、具体例のフランジ研磨部材が傾いた状態を示す仮想図である。図5は、具体例のフランジ研磨部材が平行状態に保持される状態を示す正面図である。フランジ押圧部36は、フランジ平坦面に対してフランジ研磨部材を平行な姿勢に保持する平行保持機構37を含む。
平行保持機構37を含むフランジ押圧部36は、フランジ平坦面113と平行に配置されるブラケット51と、並列に配置される複数のロッド52と、各ロッド52の先端領域に沿ってそれぞれ配置される複数の第1ばね53と、各ロッド52の後端領域に沿ってそれぞれ配置される複数の第2ばね54とを有する。
ブラケット51は例えば帯板等の板材であり、フランジ研磨部材31の背面側に配置される。ブラケット51の根元部51nは、フランジ調整部38に支持される。ブラケット51の先端領域には、複数の貫通孔55が形成される。貫通孔55は、ブラケット51を貫通し、フランジ平坦面113と直角方向に延びる。
複数のロッド52は、フランジ平坦面113の周方向に間隔を空けて配列され、フランジ平坦面113と直角方向に延びる。本具体例は2本のロッド52,52を備える。各ロッド52の先端52tはフランジ研磨部材31の背面に設けられる座金32と結合する。各ロッド52の中央領域はブラケット51に設けられる貫通孔55に挿通される。貫通孔55から後方(フランジ研磨部材31と反対側)へ突出するロッド52の後端には、大径部56が設けられる。全てのロッド52は同一長である。
大径部56およびロッド52は、例えばボルトの頭部および軸部である。ロッド52の先端52tは、貫通孔55から前方(フランジ研磨部材31側)へ突出する。そしてロッド52の先端部外周に形成される雄ねじが座金32に設けられる雌ねじ孔に螺合し、各ロッド52は座金32に固定される。あるいは各ロッド52は座金32に方向自在に連結される。
各第1ばね53は、例えばスプリングコイルであり、フランジ研磨部材31の座金32とブラケット51間に縮設される。各第1ばね53の中心孔には各ロッド52の先端領域が通される。全ての第1ばね53は同一長,同一ばね定数である。
各第2ばね54は、例えばスプリングコイルであり、ロッド52後端の大径部56とブラケット間に縮設される。各第2ばね54の中心孔には各ロッド52の後端領域が通される。全ての第2ばね54は同一長,同一ばね定数である。
第1ばね53は、フランジ研磨部材31を前進させてフランジ平坦面113に押し付ける押圧ばねである。ロッド52の先端領域および第1ばね53は、フランジ押圧部36の主要部品である。
第2ばね54は、フランジ研磨部材31を後退させてフランジ平坦面113から離隔させる戻しばねである。ロッド52の後端領域および第2ばね54は、平行保持機構37の主要部品である。
ブラケット51の背面側には第1ばね53の押し力および第2ばね54の戻し力を調整するための調整部材57および調整ねじ58が附設される。調整部材57は例えば帯板等の板材であり、両端部に貫通孔59がそれぞれ形成される。各貫通孔59にはロッド52が通される。調整部材57の中央部には雌ねじ孔57fが形成され、雌ねじ孔57fに調整ねじ58が螺合する。調整ねじ58の先端は、ブラケット51の背面と当接する。調整ねじ58を締め込んだり緩めたりすることにより、調整部材57とブラケット51の距離が変化する。これに伴い第2ばね54は伸縮し、第1ばね53の押し力および第2ばね54の戻し力は調整される。
図3に示す具体例の作用を説明する。
図3に示すフランジ研磨部材31の原位置で、各対をなす第1ばね53の押し力および第2ばね54の戻し力はつり合っている。
図5に示すようにフランジ平坦面113との摺接中、フランジ研磨部材31はフランジ平坦面113によって押し込まれ、各ロッド52は矢で示すように同じ長さで後退し、全ての第1ばね53は、同一量縮み、押し力をフランジ研磨部材31に均等に付与する。同時に各第2ばね54は延びており、戻し力が減少する。
そしてフランジ研磨部材31は平行保持機構37により平行な姿勢に保持される。フランジ研磨部材31の周方向一端33がドライブキー溝115を通過し、フランジ研磨部材31の周方向他端34がフランジ平坦面113と当接する場合であっても、フランジ研磨部材31はフランジ平坦面113に対して傾かない。
対比のため、フランジ研磨部材31に外力を加えて無理に傾けた状態を、図4に示す。図4においてフランジ研磨部材31の周方向一端33がドライブキー溝115に進入する場合、周方向一端33と結合するロッド52が前進し、当該ロッド52の後端領域に設けられた第2ばね54が縮み、ロッド52に戻し力を付与する。したがってフランジ研磨部材31は、不均一な外力を無理に受けない限り、傾かない。同時に第1ばね53は延びており、押し力が減少する。
フランジ研磨部材31は、フランジ部111の軸線を中心として相対的に周回しながらフランジ平坦面113に摺接し、ドライブキー溝115を乗り越える。この際、図5に示すようにフランジ研磨部材31の周方向一端33が浮いたようになっても、フランジ研磨部材31は傾かない。したがってフランジ研磨部材31は平行な姿勢に保持されたままドライブキー溝115を乗り越え、周方向において次に控えているフランジ平坦面113に乗り移ることができる。
以上、図面を参照して本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、図示した実施の形態のものに限定されない。図示した実施の形態に対して、本発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。例えば上述した1の実施形態から一部の構成を抜き出し、上述した他の実施形態から他の一部の構成を抜き出し、これら抜き出された構成を組み合わせてもよい。
本発明は、工作機械の分野において有利に利用される。
11 基部、 21 工具ホルダ保持部、 31 フランジ研磨部材、
31p 摺接面、 31q 面取り部、 36 フランジ押圧部、
41 テーパ研磨部材、 46 テーパ押圧部、O 軸線。

Claims (7)

  1. 工具ホルダの末端領域に設けられるフランジ付テーパシャンク部を清掃する器具であって、
    前記フランジ付テーパシャンク部のフランジ平坦面に接触するフランジ研磨部材と、
    前記フランジ付テーパシャンク部のテーパ面に接触するテーパ研磨部材と、
    前記フランジ平坦面に対する前記フランジ研磨部材の相対的位置を調整するフランジ調整部と、
    前記テーパ面に対する前記テーパ研磨部材の相対的位置を調整するテーパ調整部と、
    前記フランジ研磨部材を前記フランジ平坦面に押し付けるフランジ押圧部と、
    前記テーパ研磨部材を前記テーパ面に押し付けるテーパ押圧部と、
    前記工具ホルダを当該工具ホルダの軸線を中心として回転可能に保持する工具ホルダ保持部と、
    前記テーパ研磨部材を、前記テーパ面に接蝕させたまま前記フランジ付テーパシャンク部の根元側および末端側の間で相対移動させるテーパ移動部とを備える、工具ホルダクリーナー。
  2. 前記フランジ研磨部材は、前記フランジ付テーパシャンク部のドライブキー溝の溝幅よりも大きな寸法で前記フランジ平坦面に摺接する摺接面と、前記摺接面の両側に延設される面取り部とを有する、請求項1に記載の工具ホルダクリーナー。
  3. 前記フランジ押圧部による前記フランジ研磨部材の前記フランジ平坦面への押し付けと、前記テーパ押圧部による前記テーパ研磨部材の前記テーパ面への押し付けを、同時に実行する、請求項1または2に記載の工具ホルダクリーナー。
  4. 前記工具ホルダ保持部による前記工具ホルダの回転と、前記テーパ移動部による前記テーパ研磨部材の相対移動を、同時に実行する、請求項1〜3のいずれかに記載の工具ホルダクリーナー。
  5. 前記工具ホルダ保持部は、前記フランジ付テーパシャンク部の末端に形成される引きボルト穴、および、前記工具ホルダの先端に設けられる工具把持部の少なくとも一方によって、前記工具ホルダを保持する、請求項1〜4のいずれかに記載の工具ホルダクリーナー。
  6. 前記フランジ押圧部は、前記フランジ平坦面に対して前記フランジ研磨部材を平行な姿勢に保持する平行保持機構を含む、請求項1〜5のいずれかに記載の工具ホルダクリーナー。
  7. 前記フランジ押圧部は、
    前記フランジ研磨部材の背面と間隔をあけて配置されるブラケットと、
    並列に配置され、先端が前記フランジ研磨部材の背面と結合し、中央領域が前記ブラケットに設けられる貫通孔に挿通され、後端が前記貫通孔から突出する複数のロッドと、
    前記各ロッドの先端領域に沿ってそれぞれ配置され、前記フランジ研磨部材と前記ブラケット間に縮設される複数の第1ばねと、
    前記各ロッドの後端領域に沿ってそれぞれ配置され、前記ロッドの後端と前記ブラケット間に縮設される複数の第2ばねとを有する、請求項6に記載の工具ホルダクリーナー。
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