JP2021024998A - 湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物、及び、その硬化物 - Google Patents

湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物、及び、その硬化物 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明が解決しようとする課題は、初期強度に優れる湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物を提供することである。【解決手段】本発明は、数平均分子量が500未満であり、分岐構造を有し、1分子中に2〜4個の水酸基を有する化合物(a1)と、アジピン酸を原料とするポリエステルポリオール(a2)とを含むポリオール(A)、及び、ポリイソシアネート(B)の反応物であるイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを含有することを特徴とする湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物を提供するものである。また、本発明は、前記湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物により形成されたことを特徴とする硬化物を提供するものである。【選択図】 なし

Description

本発明は、湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物、及び、その硬化物に関する。
湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物は、各種接着剤として広く利用されている。前記湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物が各種接着剤として利用される場合には、接着剤を塗布した直後から良好な接着強度(初期強度)を得ることが要求される。しかしながら、湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物は、湿気硬化により接着強度を発現するため、優れた初期強度を発現することは困難であった。
前記初期強度に優れる湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物としては、例えば、結晶性ポリエステルポリオールや高いガラス転移温度を有するポリエステルポリオールを使用する方法が知られている(例えば、特許文献1を参照。)。しかしながら、これらの方法では、高粘度となりやすくハンドリング性が悪く、また、得られる硬化皮膜が硬くなるため、利用し得る用途が極めて限られるとの問題があった。
特開2016−121214号公報
本発明が解決しようとする課題は、初期強度に優れる湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物を提供することである。
本発明は、数平均分子量が500未満であり、分岐構造を有し、1分子中に2〜4個の水酸基を有する化合物(a1)と、アジピン酸を原料とするポリエステルポリオール(a2)とを含むポリオール(A)、及び、ポリイソシアネート(B)の反応物であるイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを含有することを特徴とする湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物を提供するものである。また、本発明は、前記湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物により形成されたことを特徴とする硬化物を提供するものである。
本発明の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物は、初期強度に優れるものである。
本発明の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物は、数平均分子量が500未満であり、分岐構造を有し、1分子中に2〜4個の水酸基を有する化合物(a1)と、アジピン酸を原料とするポリエステルポリオール(a2)とを含むポリオール(A)、及び、ポリイソシアネート(B)の反応物であるイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを含有するものである。
前記化合物(a1)は、数平均分子量が500未満であり、分岐構造を有し、1分子中に2〜4個の水酸基を有するものである。この化合物(a1)を用いることにより、ウレタンプレポリマーのウレタン基濃度が増加し、また分岐構造による立体障害により初期の凝集力が高まるため、優れた初期強度を得ることができる。また、これにより、得られる硬化皮膜が柔らかいものも設計可能であるため、湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物の利用範囲を広げることができる。なお、前記化合物(a1)の数平均分子量は、化学式から算出される値を示す。
前記化合物(a1)としては、例えば、2−メチル−1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、1,2−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、2−イソプロピル−1,4−ブタンジオール、2,4−ジメチル−1,5−ペンタンジオール、2−エチル−1,6−ヘキサンジオール、3,5−ヘプタンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、トリメチロールプロパン等を用いることができる。これらの化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの中でも、より一層優れた初期強度が得られる点から、2−メチル−1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、1,2−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、及び、トリメチロールプロパンからなる群より選ばれる1種以上の化合物を用いることが好ましい。
前記化合物(a1)の使用量としては、優れた初期強度を維持しつつ、適度な粘度を有し、良好な硬化皮膜の柔軟性が得られる点から、ポリオール(A)、及び、ポリイソシアネート(B)の合計質量中0.1〜30質量%の範囲が好ましく、0.2〜20質量%の範囲がより好ましく、0.3〜15質量%の範囲が更に好ましい。
また、前記化合物(a1)の使用量としては、同様の理由から、ポリオール(A)中0.1〜30質量%の範囲が好ましく、0.2〜25質量%の範囲がより好ましく、0.5〜20質量%の範囲が更に好ましい。
アジピン酸を原料とするポリエステルポリオール(a2)は、凝集力に優れ、優れた初期強度を得るうえで必須の成分である。前記ポリエステルポリオール(a2)としては、例えば、アジピン酸を含む多塩基酸と水酸基を2個以上有する脂肪族及び/又は脂環式化合物との反応物を用いることができる。
前記アジピン酸以外の多塩基酸としては、例えば、コハク酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカン二酸、ドデカン二酸、エイコサ二酸、シトラコン酸、イタコン酸、無水シトラコン酸、無水イタコン酸等の脂肪族多塩基酸;1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式多塩基酸などを用いることができる。これらの多塩基酸は単独で用いても2種以上を併用してもよい。前記アジピン酸の使用量としては、前記多塩基酸中40質量%以上であることが好ましく、50質量%以上がより好ましく、60質量%以上が更に好ましく、70質量%以上が特に好ましい。
前記水酸基を2個以上有する脂肪族又は脂環式化合物としては、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−エチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の脂肪族化合物;シクロペンタンジオール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノールA、これらのアルキレンオキサイド付加物等の脂環式化合物などを用いることができる。これらの化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの中でも、より一層優れた初期接着強度、低粘度性、及び、柔軟性が得られる点から、脂肪族化合物を用いることが好ましく、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−エチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、及び、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールからなる群より選ばれる1種以上の化合物を用いることがより好ましい。
前記ポリエステルポリオール(a2)の数平均分子量としては、より一層優れた初期接着強度、低粘度性、及び、柔軟性が得られる点から、2,800未満であることが好ましく、300〜2,500の範囲がより好ましく、600〜2,200の範囲が更に好ましい。なお、前記ポリエステルポリオール(a2)の数平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法により測定した値を示す。
前記ポリエステルポリオール(a2)の使用量としては、優れた初期強度を維持しつつ、適度な粘度を有し、良好な硬化皮膜の柔軟性が得られる点から、ポリオール(A)、及び、ポリイソシアネート(B)の合計質量中15〜85質量%の範囲が好ましく、20〜80質量%の範囲がより好ましく、25〜75質量%の範囲が更に好ましい。
また、前記ポリエステルポリオール(a2)の使用量としては、同様の理由から、ポリオール(A)中20〜99.5質量%の範囲が好ましく、25〜99質量%の範囲がより好ましく30〜98質量%の範囲が更に好ましい。
前記ポリオール(A)としては、前記化合物(a1)及び前記ポリエステルポリオール(a2)以外にも、必要に応じてその他のポリオールを併用してもよい。
前記その他のポリオールとしては、例えば、前記ポリエステルポリオール(a2)以外のポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、アクリルポリオール、ダイマージオール、イソプレンポリオール、ポリブタジエンポリオール等を用いることができる。これらのポリオールは単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記その他のポリオールの数平均分子量としては、より一層優れた低粘度性、及び、柔軟性が得られる点から、2,800未満であることが好ましく、300〜2,500の範囲がより好ましく、600〜2,200の範囲が更に好ましく、700〜1,500の範囲が特に好ましい。なお、前記その他のポリオールの数平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法により測定した値を示す。
前記ポリイソシアネート(B)としては、例えば、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、カルボジイミド変性ジフェニルメタンジイソシアネートイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の脂肪族又は脂環族ポリイソシアネートなどを用いることができる。これらのポリイソシアネートは単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの中でも、反応性、及び、接着強度の点から、芳香族ポリイソシアネートが好ましく、ジフェニルメタンジイソシアネートを用いることがより好ましい。
前記ウレタンプレポリマーは、前記ポリオール(A)と前記ポリイソシアネート(B)とを反応させて得られるものであり、空気中やウレタンプレポリマーが塗布される基材中に存在する水分と反応して架橋構造を形成しうるイソシアネート基を有するものである。
前記ウレタンプレポリマーの製造方法としては、例えば、前記ポリイソシアネート(B)の入った反応容器に、前記ポリオール(A)の混合物を滴下した後に加熱し、前記ポリイソシアネート(B)の有するイソシアネート基が、前記ポリオール(A)の有する水酸基に対して過剰となる条件で反応させることによって製造することができる。
前記ウレタンプレポリマーを製造する際には、前記ポリイソシアネート(B)が有するイソシアネート基と前記ポリオール(A)が有する水酸基の当量比(イソシアネート基/水酸基)が、接着強度、低粘度性、及び、柔軟性をより一層向上できる点から、1.1〜5の範囲が好ましく、1.12〜3の範囲がより好ましく、1.15〜1.45の範囲が更に好ましい。
前記ウレタンプレポリマーのイソシアネート基含有率(以下、「NCO%」と略記する。)としては、接着強度、低粘度性、及び、柔軟性をより一層向上できる点から、1〜10質量%の範囲が好ましく、1〜8質量%の範囲がより好ましく、1.1〜5質量%の範囲が更に好ましく、1.2〜4.5質量%の範囲が特に好ましい。なお、前記ウレタンプレポリマーのNCO%は、JISK1603−1:2007に準拠し、電位差滴定法により測定した値を示す。
また、前記ウレタンプレポリマーにおけるウレタン結合の含有量としては、より一層優れた初期強度、低粘度性、及び、柔軟性が得られる点から、0.2〜3.5mol/kgの範囲であることが好ましく、0.6〜3.2mol/kgの範囲がより好ましく、1.1〜2.9mol/kgの範囲が特に好ましい。なお、前記ウレタンプレポリマーのウレタン結合の含有量は、前記ポリオール(A)及びポリイソシアネート(B)の仕込み量から算出される値を示す。
前記湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物は前記ウレタンプレポリマーを含有するが、必要に応じてその他の添加剤を含有してもよい。
前記その他の添加剤としては、例えば、硬化触媒、酸化防止剤、粘着付与剤、可塑剤、安定剤、充填材、染料、顔料、蛍光増白剤、シランカップリング剤、ワックス、熱可塑性樹脂等を用いることができる。これらの添加剤は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
本発明の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物により、硬化物を得る方法としては、例えば、前記湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物を基材に塗工して湿気硬化させる方法が挙げられる。
前記基材としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート等の樹脂基材、ゴム基材、繊維基材、ガラス基材、木材等が挙げられる。
前記湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物を前記基材に塗布する方法としては、例えば、ロールコーター、スプレーコーター、T−ダイコーター、ナイフコーター、コンマコーター等のコーター方式;ディスペンサー、インクジェット印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷等の精密方式;ノズル塗布などが挙げられる。
また、前記湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物を前記基材に塗布する前には、前記湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物を100〜140℃で加熱溶融することが好ましい。
前記塗布後は、適宜乾燥、養生を公知の方法で行うことが好ましい。
前記湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物の硬化物層の厚さとしては、使用される用途に応じて適宜決定できるが、例えば0.001〜0.5cmの範囲である。
本発明の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物としては、より一層優れた初期強度が得られる点から、硬化前の20℃における溶融粘弾性の前記貯蔵弾性率(G’)が、0.1MPa以上であることが好ましく、0.2〜1,000MPaの範囲が好ましく、0.3〜500MPaの範囲がより好ましい。
なお、前記貯蔵弾性率(G’)は、湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物を110℃で1時間溶融した後、10mlをサンプリングし、溶融粘弾性測定装置(Anton Paar社製「MCR−302」)のパラレルプレート上に置き、110℃から10℃まで降温速度1℃/min、周波数1Hzで溶融粘弾性測定を行った際の20℃における貯蔵弾性率(G’)を示す。
また、本発明の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物の硬化皮膜のヤング率としては、より一層優れた柔軟性が得られる点から、20MPa以下であることが好ましく、0.5〜15MPaの範囲がより好ましく、1〜10MPaの範囲が更に好ましい。
なお、前記ヤング率は、湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物を110℃で1時間溶融した後、離型処理されたポリエチレンテレフタレート基材上に、硬化後の膜厚が100μmとなるように、ナイフコーターを使用して塗工し、3日間放置することで硬化皮膜を得、離型PETから硬化皮膜を剥離し、2号ダンベルで打ち抜き加工したものを試験片とし、この試験片を、テンシロン引張試験機(株式会社オリエンテック製「RTM−100」)を使用して、25℃の雰囲気下で、クロスヘッドスピード:200mm/分、で引張試験を行った際のチャートの原点と、伸び率が2.5%時の応力から測定した値を示す。
本発明の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物は、初期強度に優れるものである。
以下、実施例を用いて本発明をより詳細に説明する。
[実施例1]
攪拌機、温度計、不活性ガス導入口及び還流冷却管を備えた4ツ口フラスコに、ポリエステルポリオール(アジピン酸、及び、ジエチレングリコールを反応させたもの、数平均分子量;1,000、以下「DEG/AA」と略記する。)93質量部を仕込み、90℃で減圧加熱することにより水分含有率が0.05質量%以下となるまで脱水した。次いで、1,3−ブタンジオール(以下「1,3BG」と略記する。)7質量部を仕込んだ。
次いで、反応容器内の温度を60℃に冷却後、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(以下、「MDI(1)」と略記する。)54質量部を加え、110℃まで昇温して、イソシアネート基含有率が一定となるまで約3時間反応させて、イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを得、湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物を得た。なお、得られたウレタンプレポリマーのウレタン結合の含有量は、2.22mol/kgであった。
[実施例2]
攪拌機、温度計、不活性ガス導入口及び還流冷却管を備えた4ツ口フラスコに、ポリエステルポリオール(アジピン酸、及び、1,4−ブタンジオールを反応させたもの、数平均分子量;1,000、以下「BG/AA」と略記する。)46.5質量部、ポリプロピレングリコール(数平均分子量;1,000、以下「PPG」と略記する。)46.5質量部を仕込み、90℃で減圧加熱することにより水分含有率が0.05質量%以下となるまで脱水した。次いで、1,3BGを7質量部仕込んだ。
次いで、反応容器内の温度を60℃に冷却後、MDI(1)を54質量部加え、110℃まで昇温して、イソシアネート基含有率が一定となるまで約3時間反応させて、イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを得、湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物を得た。なお、得られたウレタンプレポリマーのウレタン結合の含有量は、2.22mol/kgであった。
[実施例3]
攪拌機、温度計、不活性ガス導入口及び還流冷却管を備えた4ツ口フラスコに、ポリエステルポリオール(アジピン酸、及び、ネオペンチルグリコールを反応させたもの、数平均分子量;1,000、以下「NPG/AA」と略記する。)97.5質量部を仕込み、90℃で減圧加熱することにより水分含有率が0.05質量%以下となるまで脱水した。次いで、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール(以下「BEP」と略記する。)を2.5質量部仕込んだ。
次いで、反応容器内の温度を60℃に冷却後、MDI(1)を38質量部加え、110℃まで昇温して、イソシアネート基含有率が一定となるまで約3時間反応させて、イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを得、湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物を得た。なお、得られたウレタンプレポリマーのウレタン結合の含有量は、1.64mol/kgであった。
[実施例4]
実施例1において、1,3BGに代え、ネオペンチルグリコール(以下「NPG」と略記する。)を用いた以外は、実施例1と同様にして湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物を得た。なお、得られたウレタンプレポリマーのウレタン結合の含有量は、2.08mol/kgであった。
[実施例5]
実施例1において、1,3BGに代え、2−メチル−1,3−プロパンジオール(以下「2MP」と略記する。)を用い、MDI(1)に代え、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート及び4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートの等量混合物(以下、「MDI(2)」と略記する。)を用いた以外は、実施例1と同様にして湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物を得た。なお、得られたウレタンプレポリマーのウレタン結合の含有量は、2.22mol/kgであった。
[比較例1]
実施例1において、1,3BGの代わりに、1,4−ブタンジオール(以下「1,4BG」と略記する。)を用いた以外は、実施例1と同様にして、湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物を得た。なお、得られたウレタンプレポリマーのウレタン結合の含有量は、2.22mol/kgであった。
[数平均分子量の測定方法]
実施例及び比較例で用いたポリオールの数平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法により、以下の条件で測定した値を示す。
測定装置:高速GPC装置(東ソー株式会社製「HLC−8220GPC」)
カラム:東ソー株式会社製の下記のカラムを直列に接続して使用した。
「TSKgel G5000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G4000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G3000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G2000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
検出器:RI(示差屈折計)
カラム温度:40℃
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
流速:1.0mL/分
注入量:100μL(試料濃度0.4質量%のテトラヒドロフラン溶液)
標準試料:下記の標準ポリスチレンを用いて検量線を作成した。
(標準ポリスチレン)
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−500」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−1000」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−2500」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−5000」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−1」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−2」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−4」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−10」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−20」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−40」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−80」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−128」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−288」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−550」
[初期強度の評価方法]
実施例及び比較例で得られた湿気硬化型ポリウレタンホットメルト組成物を、それぞれ120℃の温度で1時間溶融させた。該接着剤をポリエチレンテレフタレートシート上に厚さが100μmとなるようにアプリケーターを用いて塗布した。該塗布層の上に、ポリエチレンテレフタレートシートを貼り合せ、圧着ローラーで圧着した。圧着後5分後に株式会社島津製作所製の精密万能試験機「AG−10NX」を使用して接着強度(N/25mm)を測定し、初期強度を以下のように評価した。
「T」:接着強度が20(N/25mm)以上である。
「F」:接着強度が20(N/25mm)未満である。
[粘度の評価方法]
実施例及び比較例で得られた湿気硬化型ポリウレタンホットメルト組成物を、それぞれ120℃の温度で1時間溶融した後、コーンプレート粘度計(40Pコーン、ローター回転数;50rpm)にて粘度を測定し、低粘度性について以下のように評価した。
「T」;30,000mPa・s未満である。
「F」;30,000mPa・s以上である。
[柔軟性の評価方法]
実施例及び比較例で得られた湿気硬化型ポリウレタンホットメルト組成物を、それぞれ110℃の温度で1時間溶融した後、ポリエステル不織布上にナイフコーターを使用して硬化後の膜厚が100μmとなるように塗工し、3日間放置することで硬化皮膜を得た。これを触感により、以下のように評価した。
「T」;柔軟性に富む。
「F」;硬い印象を受ける。
Figure 2021024998
本発明の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物は、初期強度に優れることが分かった。また、低粘度性、及び、柔軟性にも優れることが分かった。
一方、比較例1は、化合物(a1)の代わりに、直鎖状の化合物を用いた態様であるが、初期強度が不良であった。また、低粘度性、及び、柔軟性も不良であった。

Claims (5)

  1. 数平均分子量が500未満であり、分岐構造を有し、1分子中に2〜4個の水酸基を有する化合物(a1)と、アジピン酸を原料とするポリエステルポリオール(a2)とを含むポリオール(A)、及び、ポリイソシアネート(B)の反応物であるイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを含有することを特徴とする湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物。
  2. 前記化合物(a1)が、2−メチル−1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、1,2−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、及び、トリメチロールプロパンからなる群より選ばれる1種以上の化合物である請求項1記載の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物。
  3. 前記化合物(a1)の使用量が、前記ポリオール(A)、及び、ポリイソシアネート(B)の合計質量中0.1〜30質量%の範囲である請求項1又は2記載の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物。
  4. ウレタンプレポリマーのウレタン結合の含有量が、0.2〜3.5mol/kgの範囲である請求項1〜3のいずれか1項記載の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項記載の湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物により形成されたことを特徴とする硬化物。
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