JP2021023000A - モータ - Google Patents

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寛康 杉原
Hiroyasu Sugihara
寛康 杉原
晃介 山本
Kosuke Yamamoto
晃介 山本
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Abstract

【課題】 ヨークからの磁束が磁気センサによって検出されてしまっても、意図したコイルへの通電切替えのタイミングを実現するモータユニットを提供すること。【解決手段】 マグネットの内径部に配置されたコア部材を備えたロータを備え、コア部材の外周部の周方向にマグネットの極の境界線を中心として略均等に溝部が設けられていることを特徴とする。【選択図】 図7

Description

本発明は、位置検出手段を備えたモータの構成に関する。
ステッピングモータは小型、高トルク、高寿命といった特徴を有し、開ループ制御で容易にデジタル的な位置決め動作が実現できる。このため、カメラや光ディスク装置などの情報家電、プリンタやプロジェクタ等のOA機器などに広く用いられている。しかし、高速回転時やモータへの負荷が多いときに、モータが脱調してしまう問題や、ブラシレスモータやDCモータと比較して効率が低いという問題があった。これら問題を解決するためにステッピングモータにロータの位置検出機能を有するエンコーダを取り付け、ロータの位置にあわせて通電を切り替える、いわゆるブラシレスDCモータの動作を行なわせることで脱調を防ぐ方法が従来から行なわれている。
特許文献1には、磁気センサによってロータの位置を検出し、コイルへの通電を順次切り替えていくモータが開示されている。特許文献1は、励磁が電気進角0度から45度以内になるように配置した磁気センサと、励磁が電気進角45度から90度以内になるように配置した磁気センサをモータに設けることで、複数の進角を設定でき、脱調を発生させないモータ駆動装置を提案している。
ロータが有する磁石が、周方向にN極とS極が交互になるように多極に着磁されている。このN極とS極の切り替わりを、磁気センサによって検知し、コイルへの通電を順次切り替えている。
特開2014−128143号公報
しかしながら、上記の特許文献1に開示された技術では、次の課題がある。二つのコイルの通電状態によっては、ロータの有する磁石からの磁束のみを検出すべき磁気センサに、ヨークからの磁束も検出されてしまう問題があった。これによって、意図したコイルへの通電切替えのタイミングから時間的なずれを生じるといった問題があった。この時間的なずれによって、意図した発生トルクより実際の発生トルクがずれてしまう問題があった。
そこで、本発明の目的は、ヨークからの漏れ磁束が磁気センサによって誤検出されないよう、磁気センサ検知時にヨークからの漏れ磁束を低減可能なモータユニットを提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明に係るモータユニットは、
円筒形状に形成されるとともに外周面を周方向に分割して異なる極に交互に多極着磁されたマグネットと前記マグネットの内径部に配置されたコア部材とを備えた回転可能なロータと、前記マグネットの前記外周面に対向するように配置される第1の磁極部を備えた第1のヨークと、通電されることで前記第1の磁極部を励磁する第1のコイルと、前記第1の磁極部と電気角で略90度ずれた位置で前記マグネットの前記外周面に対向するように配置される第2の磁極部を備えた第2のヨークと、通電されることで前記第2の磁極部を励磁する第2のコイルと、前記ロータの外周面側に位置し、ロータの磁束を検出してロータの回転位置を検出する磁気センサを有するモータの駆動部材であって、前記コア部材の外周部の周方向にマグネットの極の境界線を中心として略均等に溝部が設けられていることを特徴とする。
本発明に係るモータユニットによれば、ヨークからの漏れ磁束が磁気センサを通過して誤検出されないよう、磁気センサ検知時にヨークからの漏れ磁束を低減することが可能である。
本実施例におけるモータ駆動装置のブロック図である。 (a)(b) 本実勢例のモータの外観斜視図と部品展開図である。 ロータの回転位置とモータのトルクとの関係図である。 ヨーク及びマグネットの位相関係を示すモータの軸直角方向断面図である。 モータのコイルへ一定電流を流したときのロータに働くトルクを示している。 (a)(b)(c) 本実施例におけるヨークと磁気センサとマグネットの位置関係を示した断面図である。 (a)(b)(c) 本実施例におけるロータの正面図、断面図、及び部品展開図である。 (a)(b)本実施例におけるヨークとマグネットとコア部材の形状関係を示した側面図と断面図である。 (a)(b)ヨーク6、7とコア部材13との側面図と断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら説明する。
<モータの構成>
図1と図2(a)(b)を用いて、モータ構成について述べる。
図1は、本発明の実施例1のモータ駆動装置のブロック図である。図2(a)は、モータ1の斜視図であり、内部が見えるよう外装のモータカバー12は不図示としている。図2(b)は、モータ1の部品展開図である。
回転可能なロータ3は、マグネット2を備え、制御回路(制御装置ともいう)13によって回転可能に制御される。マグネット2は円筒形状に形成されている。外周面を周方向に分割して、隣り合う部分が異なる極に交互に多極に着磁されている。本実施形態では、8分割すなわち8極(N極が4極、S極が4極)に着磁されている。なお、8極に限らず、4極や12極、いずれの数の極数に着磁されていても良い。ロータ3は回転軸としてのシャフト14を備えており、マグネット2を支持してシャフト14を固定するコア部材13を備えている。コア部材13もシャフト14も後述されるモータの磁気回路を構成するために磁性材料で構成されている。
第1のコイル4は、マグネット2の軸方向の一端に配置されている。第1のヨーク6は、軟磁性材料で、マグネット2の外周面に隙間を持って対向して形成されている。また、第1のヨーク6は、円環状の本体部から軸方向に延出され、周方向に所定の間隔で配置された複数の第1の磁極部6aを備えている。第1の磁極部6aは、第1のコイル4に通電されることで励磁される。第1のベアリング15は焼結磁性材料で構成され、シャフト14を回転可能に支持するための貫通孔が設けられている。また、第1のベアリング15は第1のコイル4を第1のヨーク6とで挟持し、第1のヨーク6に対して圧入固定されている。
第1のコイル4と第1のヨーク6と複数の第1の磁極部6aに対向する第1のベアリング15によって第1のステータユニットが構成される。
第2のコイル5は、マグネット2の第1のコイル4が取り付けられた軸方向の一端と反対側の他端に配置されている。
第2のヨーク7は、軟磁性材料で、マグネット2の外周面に隙間を持って対向して形成されている。また、第2のヨーク7は、円環状の本体部から軸方向に延出され、周方向に所定の間隔で配置された複数の第2の磁極部7aを備えている。第2の磁極部7aは、第2のコイル5に通電されることで励磁される。第2のベアリング16は焼結磁性材料で構成され、シャフト14を回転可能に支持するための孔が設けられている。また、第2のベアリング16は第2のコイル5を第2のヨーク7とで挟持し、第2のヨーク7に対して圧入固定されている。
第2のコイル5と第2のヨーク7と複数の第2の磁極部7aに対向する第2のベアリング16によって第2のステータユニットが構成される。
<モータの基本的な駆動方法>
モータの基本的な駆動方法について述べる。
第1の磁極部6aと第2の磁極部7aに励磁される極(N極、S極)を切り換えることで、ロータ3に与えるトルクを変化させることができる。
第1のコイル4と第2のコイル5には、各々の通電時には、同じ大きさの電圧を印加する。
また、同じ大きさの印加電圧とした際に、 第1の磁極部6aと第2の磁極部7aには、同じ強さの磁極となる様に、コイルやヨークが設定されている。
第1の磁気センサ(第1の検出素子)10、第2の磁気センサ(第2の検出素子)11、第3の磁気センサ(第3の検出素子)8、第4の磁気センサ(第4の検出素子)9は、ロータ3の外周側に配置されており、モータカバー12に固定されている。これらの磁気センサ(8から11)は、ロータ3の有するマグネット2の磁束を検知するホール素子である。マグネット2は周方向に磁極の極性が8極に分割されている。ロータが1回転すると、磁気センサはN極とS極を交互に検出し、8回の極を持った信号を出力する。これらによってロータの回転位置が検出可能となっている。
モータカバー12は、第1の磁極部6aと第2の磁極部7aとがマグネット2の着磁位相に対して電気角で略90度ずれて配置されるように第1のヨーク6と第2のヨーク7を固定保持する。
ここで、電気角とは、マグネットの磁力の1周期を360°として表したものであり、マグネットの極数をM、機械角をθ0とすると、電気角θは以下の式で表せる。
θ=θ0×M/2
本実施形態では、マグネット2の着磁は8極であるから電気角90度は機械角で22.5度となる。
図3は、モータ1のコイルへ一定電流を流したときのロータ3の回転位置とモータ1のトルクとの関係を示しており、横軸は電気角、縦軸はモータトルクを表している。モータトルクは、ロータ3を時計回りに回転させるトルクを正とする。図4は、各ヨーク及びマグネット3の位相関係を示すモータ1の軸直角方向断面図である。
第1のコイル4に正方向の電流を流すと、第1の磁極部6aがN極に磁化され、第2のコイル5に正方向の電流を流すと、第2の磁極部7aがN極に磁化されるとする。
図4(a)の状態の位相を図3中に符号aとして示す。図4(a)は、マグネット2の着磁された極の中心と第1の磁極部6aとの距離と、極の中心と第2の磁極部7aとの距離が同じとなる状態である。図4(a)の状態では、回転位置(回転位相とも言う)を保持する力は発生しているが、マグネット2のS極が第1の磁極部6aと第2の磁極部7aに引きつけられて釣り合った状態であるため、回転駆動力は発生していない。
図4(a)の状態から第2の磁極部7aを切り換えてS極に励磁すると、ロータ3は、図4(b)に示す状態になるまで回転する。図4(b)は、図4(a)に示す状態と同様に回転位置を保持する力は発生しているが、回転駆動力は発生していない。すなわち、マグネット2のS極が第1の磁極部6aに引きつけられ、マグネット3のN極が第2のヨークの磁極部7aに引きつけられ釣り合った状態である。
以後、同様に順番に第1コイル4と第2コイル5の通電方向を切り換えて、第1の磁極部6aと第2の磁極部7aの極性を切り換えることでロータ3を回転させていくことができる。
このような回転駆動力が発生しないタイミングで第1の磁極部6aおよび第2の磁極部7aに励磁される極を切り換えることを電気進角0度での通電切り換えとする。これよりも電気角γ度だけ早いタイミングで第1の磁極部6aおよび第2の磁極部7aに励磁される極を切り換えることを電気進角γ度で磁極部の励磁切換を行うとして定義する。
図5は、ロータの回転位置を横軸とし、第1のコイル4および第2のコイル5の通電状態により発生するモータトルクを縦軸に表わした図である。横軸は電気角で表現している。
L1は、第1のコイル4への通電方向が正、第2のコイル5への通電方向が正の場合である。L2は、第1のコイル4への通電方向が正、第2のコイル5への通電方向が逆の場合である。L3は、第1のコイル4への通電方向が逆、第2のコイル5への通電方向が逆の場合である。L4は、第1のコイル4への通電方向が逆、第2のコイル5への通電方向が正の場合である。
図5(a)は、電気進角0度のときの状態を示している。しかしながら、このようなタイミングでコイルの通電方向を切り換えていくと、通電方向を切り換える直前の位相は、斜線部と太線に示すように、モータトルクがきわめて小さくなっているため、モータ1の出力としては大きくならない。
図5(b)は、電気進角45度のときの状態を示している。このとき、通電方向を切り換えたときに発生するモータトルクは最大となる。
また、切り換えタイミングを早めて、電気進角90度でコイルの通電方向を切り換えると図5(c)の斜線部で示すようになり、結果として電気進角0度と同様な結果となり大きな回転駆動力は得られない。
このように、本実施例において電気進角は45度の時ニモータトルクが最大となる。モータトルクを減少させたい時には、電気進角を45度からずらして、0度や90度に近づけ、例えば40度や50度など、得たい所望のトルクに応じて変更すれば良い。また、コイルの通電を切り替えても、電流が所定の電流値に瞬時には切り替わらず、電流は徐々に増加しながら所定の電流値に近づいていく。この電流の過渡的な応答を加味して、電気進角45度よりも、例えば、電気角で24度早めると、最も大きいトルクを得る事ができる。
<磁気センサへの磁極部結合磁界の影響>
ここで、本発明が解決しようとする課題について詳細を説明する。なお、本説明において複数の磁界が互いに作用して新たに発生する磁界のことを『結合磁界』と称して説明する。
本実施例では、ロータ3の位置を磁気センサ8〜11によって検出し、この磁気センサ8〜11の位置によって、所望の電気進角を得ている。
図6(a)、(b)、(c)は、ヨークと磁気センサとマグネットの位置関係を表わした断面図である。
図6(a)では、コイル4およびコイル5への通電によって、第1のヨーク6の磁極部6aおよび第2のヨーク7の磁極部7aは、共に磁極がN極となっている。このN極に引き寄せられて、ロータ3のマグネット2はS極の部分が近づく状態となっている。
第1の磁気センサ10にはホール素子を用いており、磁気を検出する磁束検出部10aを内部に有している。図6(a)のように、磁束検出部10aが図中の上に向かう磁力線を検出すると、出力信号10bとして+(プラス)の電圧を出力する。なお、逆に下に向かう磁力線を検出すると、出力信号10bは−(マイナス)の電圧を出力する。また、検出した磁力の大きさに応じて、出力信号10bの電圧の大きさも変化し、大きな磁力の場合には大きな電圧を出力し、小さな磁力の場合には小さな電圧を出力する特性を持っている。
この磁束検出部10aには、マグネット2からの径方向(図中の上下方向)の磁束を検出するために設けられているが、ヨークの磁極部6aおよび7aで発生する漏れ磁束も検出してしまう。磁極部6aおよび7aが共にN極の場合には、図6(a)のように、磁極部6aと7aの磁界の結合で発生する磁力線103が発生する。磁力線103は以下の原因で発生する。コイル4への通電によって発生する磁力線は図中の破線101で示す矢印方向であり、またコイル5への通電によって発生する磁力線は図中の破線102で示す矢印方向である。以下、それぞれを磁力線101、磁力線102と記載する。磁力線101の磁気回路はコイル4の通電で発生した磁束がヨーク6の磁極部6aから、マグネット2、コア部材13、シャフト14を経由してヨーク6へ戻る経路と、ヨーク6の磁極部6aから、マグネット2、第一のベアリング15を経由してヨーク6へ戻る経路がある。
また、磁力線102の磁気回路はコイル5の通電で発生した磁束がヨーク7の磁極部7aから、マグネット2、コア部材13、シャフト14を経由してヨーク7へ戻る経路と、ヨーク7の磁極部7aから、マグネット2、第2のベアリング16を経由してヨーク7へ戻る経路がある。である。この磁力線101と磁力線102の結合磁界によって第1の磁気センサ10には図中の下方向へ向かう磁力線103が発生する。この時、第1の磁気センサ10は、磁力線103をS極として検出し、第1の磁気センサ10が出力する出力信号は−(マイナス)側にシフトする。
図6(b)では、コイル4およびコイル5への通電によって、第1のヨーク6の磁極部6aおよび第2のヨーク7の磁極部7aは、共に磁極がS極となっている。このS極に引き寄せられて、ロータ3のマグネット2はN極の部分が近づく状態となっている。前述の図6(a)の説明と同様に、コイル4への通電によって発生する磁力線は図中の破線104で示す矢印方向であり、またコイル5への通電によって発生する磁力線は図中の破線105で示す矢印方向である。以下、それぞれを磁力線104、磁力線105と記載する。
磁力線104の磁気回路はコイル4の通電で発生した磁力がヨーク6の磁極部6aから、シャフト14、コア部材13、マグネット2を経由してヨーク6へ戻る経路であり、磁力線102の磁気回路はコイル5の通電で発生した磁力がヨーク7の磁極部7aから、シャフト14、コア部材13、マグネット2を経由してヨーク7へ戻る経路である。この磁力線104と磁力線105の結合磁界によって第1の磁気センサ10には図中の上方向へ向かう磁力線106が発生する。この時、第1の磁気センサ10は、磁力線106をN極として検出し、第1の磁気センサ10が出力する出力信号は+(プラス)側にシフトする。
磁束検出部10aをヨークの磁極部6aおよび7aで形成される磁界の影響を受けない箇所に配置できれば、磁力線103、106を検出してしまう事は無い。しかしながら、マグネット2の磁束を検知するために磁気センサ10はマグネット2近傍に配置しなければならず、ヨークの磁極部6aおよび7aから磁気センサ10を遠ざけて配置することは極めて困難である。このため、磁気検出部10aはマグネット2からの磁束だけでなく、コイル4、コイル5の励磁により発生する結合磁界の磁力線103、106の影響を受けることで、所望の電気進角がずれてしまう問題を有している。
なお、図6(c)では、コイル4およびコイル5の通電によって、第1のヨーク6の磁極部6aはN極、第2のヨーク7の磁極部7aはS極となっている。各々の磁極部の磁極の強さは同じとなっている。コイル4の磁力線107とコイル5の磁力線108の結合磁界によって発生する磁力線109は磁気センサ10に感度の低い図中の左右方向に向く。このような状態であると、磁気センサ10の位置がずれたとしても、元々の敏感度が低いために、磁力線109による磁気センサ信号出力への影響は少ない。
同様に不図示であるがコイル4およびコイル5の通電によって、第1のヨーク6の磁極部6aはS極、第2のヨーク7の磁極部7aはN極の場合にも、磁力線は図6(c)で示した磁力線109の逆方向の磁力線となり、磁気センサ10の感度が低い方向に向くため、信号出力10bへの影響は少ない。つまり、磁極部6aと磁極部7aが異なる極の場合は、コイル4、コイル5の励磁により発生する結合磁界の磁力線が磁気センサ10の感度が無い方向に向くため、磁気線センサ信号出力への影響は少ない。
なお、代表例として第1の磁気センサ10を用いて本発明の課題を説明したが、第2の磁気センサ11、第3の磁気センサ8、第4の磁気センサ9においても同様の現象が発生する。
図7は、ロータ3の回転位置と、コイルの通電極性、磁束検出部の出力信号の関係を示した図である。
特許文献1の様に、コイルの通電極性の切り替えに用いるコイルと磁気センサの対応を変える事で、様々な発生トルクを得る事が可能である。ここでは、第1の磁気センサ10において第1のコイル4の通電を切替え、第2の磁気センサ11において第2のコイル5の通電を切り替えてモータを駆動した場合を説明する。
図8(a)には、磁気センサ10の磁束検出部10aの出力信号10bを実線の太線で記している。図8(b)には、磁気センサ11の磁束検出部11aの出力信号11bを実線の太線で記している。横軸がロータ3の回転位置を示しておりロータ1回転分の360度分が示されている。縦軸は、磁束検出部の出力信号の波形である。
グラフ内の0Vより上側がN極を検出した際のプラス電圧側、0Vより下側がS極を検出した際のマイナス電圧側の信号となっている。各グラフの下に、コイルの通電極性とヨークの磁極部の磁極を記している。対応する磁束出力検出部の出力信号が0Vを通過する度に、コイルの通電極性を変更し、磁極部の磁極を変更している。
各図の実線の細線が磁極部の磁束の影響が無い理想的な出力信号の波形10rおよび11rである。先述したように、二つの磁極部6aと7aの極性が異なる時には、これらによって発生する磁力線109は、磁気センサ10および11の出力信号10bおよび11bに影響が少ない状態となっている。
コイル4およびコイル5に共に、+(プラス)の電圧が印加された際には、対応する磁極部6aと7aが共にN極となり、前述の磁力線103を検出すると出力信号10bおよび11bはプラスの電圧側(グラフ中の縦軸のN側)にオフセットし、破線で示した、10(+)および11(+)の波形となる。オフセット量は+0.3Vとする。逆に、コイル4およびコイル5に共に、−(マイナス)の電圧が印加された際には、対応する磁極部6aと7aが共にS極となり、前述の磁力線106を検出すると出力信号10bおよび11bはマイナスの電圧側(グラフ中の縦軸のS側)にオフセットし、破線で示した、10(−)および11(−)の波形となる。オフセット量はマイナス0.3Vとする。
<従来技術での課題>
ここで、ロータ3の回転方向が、0度から180度を経て360度になる場合を説明する。ここでは、ロータ3の回転位置を22.5度、67.5度、112.5度、以降45度毎に、第1のコイル4の通電切替えを行う駆動を意図した場合、かつ、ロータ3の回転位置を0度、45度、90度、以降45度毎に、第2のコイル5の通電切替えを行う駆動を意図した場合について述べる。
従来の構成においては、第1の磁気センサ10の出力信号10bがプラスの際に、第1のコイル4の通電極性はプラスとし、出力信号10bがマイナスの際に、コイル4の通電極性がマイナスになる駆動方法である。これに応じて、磁極部6aの磁極も変更される。
同様に、第2の磁気センサ11の出力信号11bがプラスの際に、第2のコイル5の通電極性はプラスとし、出力信号11bがマイナスの際に、コイル5の通電極性がマイナスになる駆動方法である。これに応じて、磁極部7aの磁極も変更される。
ここで、ロータ3の回転位置22.5度から、順に、出力信号10bおよび11bと、コイル4および5の電圧の正負の切り替わりのタイミングを見ていく。22.5度の瞬間に、コイル4もコイル5もマイナス電圧となり、磁極部6aも磁極部7aもS極となる。これによって、信号出力10bも11bも、マイナス側の10(−)と11(−)を通る。
次に、ロータ3の回転位置45度付近を見ると、45度では出力信号11bがまだマイナスのままであるので、コイル5の電圧の切り替わりは起こらず、45度を3.75度過ぎた48.75度において、出力信号11bがゼロになり、コイル5の電圧が負(−)から正(+)に切り替わる。この遅れ3.75度(機械角)は、電気角で言うと15度の遅れとなる。このように、磁極部からの磁束によって、コイル5の電圧切替えのタイミングが遅れる事が分かる。
ロータ3の回転位置90度付近では、出力信号11bがまだプラス側であるので、ここでも、90度を3.75度過ぎた93.75度において、出力信号11bがゼロになり、コイル5の電圧が正(+)から負(−)に切り替わる。この遅れ3.75度(機械角)は、電気角で言うと15度の遅れとなる。同様に、コイル5の通電においては、いずれの切り替わりタイミングの0度(360度)付近、45度付近、90度付近、135度付近、180度付近、225度付近、270度付近、315度付近、の回転位置で遅れが生じてしまう。
この二つのコイルの通電状態によって、ロータの有する磁石からの磁束のみを検出すべき磁気センサに、ヨークからの磁束(前述の磁束線103、106)も検出されてしまう。これによって、意図したコイルへの通電切替えのタイミングから時間的なずれを生じる事に対して、ヨークからの漏れ磁束の磁力線103、106の発生を低減させることで、当初意図した通電切替えタイミングを達成することが、本発明が解決しようとする課題である。
<本実施例の構成>
ここで前述の図6から図7で説明した課題を解決する構成の実施例を説明する。
前述の通り、磁気センサ8〜11の位置によって設定された電気進角は、ヨーク磁極部6aとヨーク磁極部7aとが同じ磁極に励磁した時に発生する、磁力線103、乃至は磁力線106の影響によってずれてしまう。この問題を解決するために本実施例では、磁気センサ8〜11の検知時に磁力線103、106が発生しないよう、磁力線103と106の発生源となる磁力線101と102、及び104、105の磁気経路にギャップを設け、磁力線101と102、及び104と105の発生を低減する構成とする。図7を用いて具体的な構成を述べる。
図8(a)〜(c)は、本実施例におけるロータ3の正面図と断面図、及び展開図を示している。ロータ3はマグネット2とマグネット2の支持部材となるコア部材13と回転軸となるシャフト14から構成されている。
マグネット2は円周方向に8極で着磁されている。コア部材13には8か所の溝形状13aが形成されており、マグネット2と組み合わせた時にマグネット2のN極とS極の境界位置と前記溝形状13aとが一致し、かつ溝形状13aの幅がN極とS極の境界位置の中心に対して均等になるよう固定される。マグネット2とコア部材13が固定されたのち、コア部材13にシャフト14が圧入固定される。
このようなロータ3の構成において、図7(b)の断面図に示すように、マグネット2のN極とS極の境界位置ではコア部材13の溝形状13aによって、マグネット2とコア部材13の間にギャップGが形成される。ギャップGの形成によって、図6(a)(b)で図示された磁力線101と102、及び104と105の磁気回路の一部が遮断されるため、磁力線101、102、104、105は発生を抑制し、ひいては結合磁界で発生する磁力線103、106の発生を低減する。
このため、第1の磁気センサ10、第2の磁気センサ11、第3の磁気センサ8、第4の磁気センサ9が、マグネット2の磁極の切替わりを検知する際に、ヨークからの漏れ磁束が磁気センサの感度のある方向へ向くことが無くなるため、電気進角がずれてしまう現象を防ぐことが可能である。
図9(a)(b)にてヨーク6、7とコア部材13との側面図と断面図を用いて双方の形状関係を図示する。前述の磁力線101、102、105、106は、磁気センサ(8、9、10、11)の検知ずれの原因となるものの、モータトルク発生の磁界の一部となるため、磁気センサ(8、9、10、11)の磁極検知時以外の回転位相では、前記磁力線101、102、105、106が発生するように構成する。
図9(b)の断面図で示すとおり、第1のヨーク6の磁極部6aがマグネット2の磁極と正対した回転位相の時、磁極部6aの幅Wyとコア部材13のマグネット2との接触幅Wcを比較すると、Wc>Wyの関係が成立するよう構成する。前記の構成は図中の4箇所のヨーク磁極部6aで共通であり、かつ不図示であるが、第2のヨーク7の磁極部7aにおいても同様の構成である。前述のように構成することで、磁気センサ(8、9、10、11)の磁極検知時以外の回転位相では、前記磁力線101、102、105、106の磁気回路を阻害しないようにできるため、コア部材13の溝形状13aの形成によってモータトルクの低減を防止できる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
1 モータ、2 マグネット、3 ロータ、4 第1のコイル、
5 第2のコイル、6 第1のヨーク、6a,7a 磁極部、
7 第2のヨーク、8 第3の磁気センサ、9 第4の磁気センサ、
10 第1の磁気センサ、11 第2の磁気センサ、12 モータカバー、
13 コア部材、13a コア部材 溝形状、14 シャフト、
15 第1のベアリング、16 第2のベアリング

Claims (1)

  1. 円筒形状に形成されるとともに外周面を周方向に分割して異なる極に交互に多極着磁されたマグネットと前記マグネットの内径部に配置されたコア部材とを備えた回転可能なロータと、前記マグネットの前記外周面に対向するように配置される第1の磁極部を備えた第1のヨークと、通電されることで前記第1の磁極部を励磁する第1のコイルと、前記第1の磁極部と電気角で略90度ずれた位置で前記マグネットの前記外周面に対向するように配置される第2の磁極部を備えた第2のヨークと、通電されることで前記第2の磁極部を励磁する第2のコイルと、前記ロータの外周面側に位置し、ロータの磁束を検出してロータの回転位置を検出する磁気センサと、を有し、前記コア部材の外周部の周方向にマグネットの極の境界線を中心として略均等に溝部が設けられていることを特徴とするモータユニット。
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