JP2021021816A - 露光方法 - Google Patents

露光方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2021021816A
JP2021021816A JP2019137707A JP2019137707A JP2021021816A JP 2021021816 A JP2021021816 A JP 2021021816A JP 2019137707 A JP2019137707 A JP 2019137707A JP 2019137707 A JP2019137707 A JP 2019137707A JP 2021021816 A JP2021021816 A JP 2021021816A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wafer
exposure
pattern
alignment mark
optical system
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2019137707A
Other languages
English (en)
Inventor
洋輔 田中
Yosuke Tanaka
洋輔 田中
史朗 原
Shiro Hara
史朗 原
夕起 石田
Yuki Ishida
夕起 石田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
PMT Corp Japan
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Original Assignee
PMT Corp Japan
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by PMT Corp Japan, National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST filed Critical PMT Corp Japan
Priority to JP2019137707A priority Critical patent/JP2021021816A/ja
Publication of JP2021021816A publication Critical patent/JP2021021816A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

【課題】露光光学系と撮像手段との相対的な位置の変動に対応した、正確、かつ、高精度な露光位置の位置合わせが可能な露光方法を提供する。【解決手段】露光方法は、DMDにより検出用パターンの中心位置を検出するパターン中心位置取得工程(ステップ201〜ステップ204)と、ウェハに形成されたアライメントマークの中心位置を検出するアライメントマーク中心位置取得工程(ステップ503及びステップ504)を有する。更に、アライメントマークの中心位置と、検出用パターンの中心位置(露光パターンの中心位置)とを一致させるために必要な、ウェハステージの移動量を算出するステージ移動量算出工程(ステップ505)を有する。【選択図】図6

Description

本発明は、露光方法に関し、例えば露光位置の制御に好適に利用できるものである。更には、従来の半導体製造ファブシステムのみならず、ミニマルファブ生産システム等にも提供可能な露光方法に係るものである。
従来、半導体デバイス等の製造において、基板上に電子回路パターンを形成する装置としてマスクレス露光装置が用いられている。
このマスクレス露光装置は、基板が載置されるウェハステージを走査方向に沿って連続移動させながら、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD:Digital Micromirror Device)等の光変調素子アレイにより所望の露光用パターンを形成して、基板を露光する。
また、近年、半導体製造のファブシステムとして、各製造プロセスの処理装置において可能な部分を標準化し、小口径化したウェハを1枚収納した密閉搬送容器で搬送し、その処理装置のプロセス処理部と密閉容器をクリーンな雰囲気にすることにより、ファブ建設コスト、デバイス製造コスト、製造工期を最小化するミニマルファブ生産システムも提案されている。(例えば、特許文献1参照)。
そして、このマスクレス露光装置は、ミニマルファブ生産システムにおいて、単位処理装置として活用されている。
また、マスクレス露光装置では、基板にパターニングされたアライメントマークを撮像手段で撮像して、撮像されたアライメントマークに基づいて露光位置の制御を行う。
例えば、特開2009−58698号(特許文献2)には、複数のマイクロミラーをマトリクス状に配置したDMDの各マイクロミラーを個別に傾動して、光源から入射する露光光をTFT基板側に反射し、露光パターンを生成して露光する露光光学系と、露光位置を撮像する撮像手段と、各構成要素を制御する制御手段と、を有するマスクレス露光装置が記載されている。
特許第5361002号公報 特開2009−58698号公報
ここで、マスクレス露光装置では、前述したように、基板上のアライメントマークを撮像手段で撮像しているが、温度変化等により、露光光学系と撮像手段との相対的な位置が変化してしまう。
即ち、露光光学系と撮像手段との相対的な位置が変化した変動量の分だけ、露光位置の位置合わせ(アライメント)にずれが生じる。
従って、アライメントマークの撮像に基づく位置合わせにおいて、露光光学系と撮像手段との相対的な位置が変化した変動量を考慮する必要がある。
その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面から明らかになるであろう。
一実施の形態である露光方法は、露光光学系が投射した検出用パターンを撮像手段で撮像した撮像情報から、検出用パターンの中心位置の情報であるパターン中心位置情報を取得するパターン中心位置取得工程と、パターン中心位置取得工程の後、ウェハに形成されたアライメントマークの設計位置が、撮像手段の撮像範囲内に収まるようにアライメントマークを撮像して、得られた撮像情報から、アライメントマークの位置の情報であるアライメントマーク位置情報を取得するマーク位置取得工程と、を有する。更に、マーク位置取得工程の後、パターン中心位置情報と、アライメントマーク位置情報とから差分を算出し、その差分に基づき、ウェハステージ上におけるアライメントマークの位置を、ウェハステージ上における検出用パターンの中心位置に合わせる補正量を算出する補正量算出工程と、を有する。
一実施の形態によれば、露光光学系と撮像手段との相対的な位置の変動に対応した、正確、かつ、高精度な露光位置の位置合わせが可能な露光方法を提供することができる。
露光光学系の全体構成図である。 露光装置のウェハステージの全体斜視図である。 露光装置のウェハステージの側断面図である。 露光装置の機能的構成を示すブロック図である。 (a)は、検出用パターンを示す概略図であり、(b)は、パターンマッチング画像処理に使用する処理パターン画像を示す概略図であり、(c)は、アライメントマークの形状を示す概略図である。 一実施の形態に係る露光方法を含む露光位置の位置合わせのフロー図である。
まず、本発明の主な作用について説明する。
ここで、一実施の形態である露光方法は、パターン中心位置取得工程で、露光光学系が投射した検出用パターンを撮像手段で撮像した撮像情報から、検出用パターンの中心位置の情報であるパターン中心位置情報を取得することによって、ウェハを露光する前に、露光パターンの中心位置を検出することができる。即ち、露光を行う前に、露光装置が設置された空間の温度等の環境下における露光パターンの中心位置を確認可能となる。
また、マーク位置取得工程で、ウェハに形成されたアライメントマークの、ウェハステージにおける予め設定した位置である設計位置が、撮像手段の撮像範囲内に収まるようにアライメントマークを撮像して、得られた撮像情報から、アライメントマークの位置の情報であるアライメントマーク位置情報を取得することによって、ウェハを露光する前に、ウェハのアライメントマークの位置を検出することができる。即ち、露光を行う前に、露光装置が設置された空間の温度等の環境下にあり、かつ、ウェハステージに運ばれた状態のウェハのアライメントマークについて、設計位置を中心とした撮像範囲の中でのアライメントマークの位置を確認可能となる。
また、補正量算出工程で、パターン中心位置情報と、アライメントマーク位置情報との差分を算出し、その差分に基づき、ウェハステージ上におけるアライメントマークの位置を、ウェハステージ上における検出用パターンの中心位置に合わせる補正量を算出することによって、撮像画像の情報から、露光の際に、アライメントマークの位置を、検出用パターンの中心位置に一致させるために必要な露光位置のシフト量を得ることができる。即ち、露光光学系と撮像手段との相対的な位置関係に生じたずれを補正することが可能となる。
また、ウェハには2以上のアライメントマークが形成され、補正量算出工程で、それぞれのアライメントマーク位置情報から補正量を算出する場合には、撮像範囲の中でのアライメントマークの位置情報を2つ以上検出可能となる。そして、露光の際に、各アライメントマークの位置を、検出用パターンの中心位置に一致させるために必要な露光位置のシフト量についても、2つ以上検出できる。即ち、例えば、各アライメントマークでの露光位置のシフト量を算出して、各シフト量の合計の値をアライメントマークの数で割って平均値を取ることができる。この結果、1つのアライメントマークを用いる場合よりも、露光位置のシフト量を、より精度高く算出することができる。また、2以上のアライメントマークの位置情報に基づき、ウェハステージ上でのθ軸を中心とした回転の向きにおけるウェハのずれを精度高く検出して、補正することができる。
以下、発明を実施するための形態(以下、「実施の形態」と称する)を図面に基づいて詳細に説明する。
なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一又は関連する符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
また、複数の類似の部材(部位)が存在する場合には、総称の符号に記号を追加し個別又は特定の部位を示す場合がある。また、以下の実施の形態では、特に必要なとき以外は同一又は同様な部分の説明を原則として繰り返さない。
(実施の形態)
≪露光装置の全体構成≫
本実施の形態による露光方法に用いる露光装置の構成について図1及び図2を用いて説明する。本実施の形態では、露光装置として、ミニマルファブ生産システムにおいて、単位処理装置として活用されるマスクレス露光装置を例示しているが、これに限定されるものではない。
図1に示すように、本実施の形態による露光方法に用いる露光装置の一例を構成する露光光学系Aは、照明光学系1と、縮小投影光学系2と、オートフォーカス光学系3とを備えている。
また、図2に示すように、露光装置は、ウェハWを載置するウェハステージ45を備えている。また、図示しないが、ウェハWにはオリフラが形成されている。なお、ここでいうオリフラは、本願請求項におけるウェハの向きを示す目印に該当する。
また、図5(c)に示す、中央に略十字の形状を有するアライメントマーク9が、ウェハWの表面上に2つ形成されている。
ここで、照明光学系1は、ウェハWに向けて露光パターンを投射する光学系である。また、照明光学系1は、後述する基準部材6の基準面6dに、図5(a)に示す検出用パターン8を投射する光学系である。
縮小投影光学系2は、デジタルマイクロミラーデバイス(以下、「DMD」と称する)13から投射された光を倍率補正して縮小投影する光学系である。
オートフォーカス光学系3は、ウェハステージ45上のウェハW及び基準部材6の基準面6dのそれぞれの合焦位置を検出する光学系である。
また、オートフォーカス光学系3は、基準部材6の基準面6dに検出用パターン8を投射して、その基準面6dを撮像して、検出用パターン8の中心位置Cの情報を取得する光学系である。
さらに、オートフォーカス光学系3は、ウェハステージ45上のウェハWにフォーカス用光を投射して、ウェハWに形成されたアライメントマーク9を撮像して、その位置の情報を取得する光学系である。
≪照明光学系≫
図1に示すように、照明光学系1は、露光用光源10、フォーカス用光源30、コリメータレンズ11、ミラー12、コリメータレンズ31及びビームスプリッタ33を有している。また、照明光学系1はDMD13を有している。
露光用光源10は、ウェハWの表面のレジストを感光する青色光又は紫外光等の露光用光を出力する光源である。露光用光源10は、例えば、レーザ、LED(Light Emitting Diode)又はランプ等により構成される。
フォーカス用光源30は、ウェハWの表面のレジストが感光しないフォーカス用光を出力する光源である。フォーカス用光源30は、例えば、赤色発光ダイオード等により構成される。
また、コリメータレンズ11は、露光用光源10の出力光を平行光に整形するレンズである。ミラー12は、コリメータレンズ11の透過光を反射して、DMD13に導く反射部材である。
また、コリメータレンズ31は、フォーカス用光源30の出力光を平行光に整形するレンズである。ビームスプリッタ33は、コリメータレンズ31の透過光を反射し、ミラー12に導く透過・反射部材である。
また、DMD13は、露光用光が投射され、所望の露光パターンを形成する空間光変調手段である。また、DMD13は、後述するフォーカス用光が入射され、DMDで形成されるパターンの中心位置を検出するための検出用パターン8を形成する空間光変調手段である。なお、ここでいうDMD13で形成されるパターンとは、露光パターンと検出用パターン8の両方を含むものである。
また、DMD13が形成する露光パターンとは、ウェハWの表面のレジストを感光させ、所望の電気回路パターンを形成するものである。また、露光装置はスキャン露光を行う装置であり、露光パターンは、ウェハWの表面における露光領域の変化に伴い、そのパターンの内容が変化する。
また、DMD13は、半導体素子上に微細なミラーエレメントをマトリクス状に配列して、1枚のパネルを形成している。また、DMD13を構成する各ミラーエレメントは、独立して傾斜角度を変えることができ、露光用光源10及びフォーカス用光源30からの光の投射に対して、そのON/OFFを制御できる。
また、図示しないが、DMD13にはコントローラが電気的に接続されており、所定位置のミラーエレメントから光を反射することができる。これにより、DMD13は、所望の露光パターンを形成して、ウェハWに向けて投射可能となる。
このように、本実施の形態では、露光装置がいわゆるマスクレス露光装置として構成されている。
≪縮小投影光学系≫
図1に示すように、縮小投影光学系2は、ミラー20、リレーレンズ21及び対物レンズ22を有している。
ミラー20は、DMD13からの反射光をリレーレンズ21に導く反射部材である。また、リレーレンズ21は、DMD13で形成されたパターンの光をウェハWで結像させるためのレンズである。
また、対物レンズ22はリレーレンズ21と共に、透過光を倍率補正するレンズである。対物レンズ22及びリレーレンズ21が、ズームレンズを構成するレンズ群として、光の倍率補正を行う。DMD13で形成された各パターンの光を倍率補正することで、入射した光をウェハWに向けて縮小投影することができる。
≪オートフォーカス光学系≫
図1に示すように、オートフォーカス光学系3は、ミラー12、フォーカス用光源30、コリメータレンズ31、ビームスプリッタ33、対物レンズ22、ビームスプリッタ34、フィルタ35、結像レンズ36及びカメラ37を有している。
このうち、ミラー12、フォーカス用光源30、コリメータレンズ31及びビームスプリッタ33は、照明光学系1と共通の光学要素となっている。また、対物レンズ22は、縮小投影光学系2と共通の光学要素となっている。
また、対物レンズ22は、ウェハWからの反射光を、カメラ37の結像面に結像させる結像光学系を兼ねている。対物レンズ22は、ウェハWの反射光を集光して、ビームスプリッタ34に入射させるレンズである。
また、照明光学系1とオートフォーカス光学系3は、対物レンズ22を共用しており、同軸の光学系となるように構成されている。
また、ビームスプリッタ34は、対物レンズ22を透過したウェハWからの反射光を、フィルタ35を介して結像レンズ36に導く部材である。また、結像レンズ36は、ビームスプリッタ34からの反射光をカメラ37で結像させるレンズである。
また、カメラ37は、DMD13から検出用パターン8を投射した基準部材6の基準面6dを撮像して、検出用パターン8の中心位置Cを検出するための光電変換素子である。なお、カメラ37は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)カメラ又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)カメラ等が利用しうる。
また、カメラ37は、DMD13からフォーカス用光を投射したウェハWのアライメントマークを撮像して、アライメントマークの位置を検出するための光電変換素子である。
また、カメラ37は、オートフォーカス開始位置からオートフォーカス終了位置の間で、所定の距離ずつウェハWを移動させた各位置でのウェハWの表面を撮像して、各位置での画像のコントラストを計算し、これを用いて最大のコントラストとなるステージZ位置、合焦位置を算出するための光電変換素子である。なお。ここでいうカメラ37が本願請求項における撮像手段に該当する。
この照明光学系1、縮小投影光学系2及びオートフォーカス光学3は、当業者に周知の光学要素から構成することができる。
≪ウェハステージ≫
ウェハステージ45について説明する。ウェハステージ45は、露光光学系Aの下方に位置している。ウェハステージ45に載置されたウェハWに対し、ウェハステージ45の上方に位置する描画装置(図示省略)によって描画が行われる。
図2に示すように、ウェハステージ45が設けられたステージ4全体は、基台40上に取り付けられて、露光装置の処理室(図示省略)の規定の位置に固定配置されている。
また、基台40上には、Y軸台41とY軸移動手段42が配置され、Y軸台41はY軸移動手段42によってY軸方向に移動可能に構成されている。さらに、Y軸台41上には、架台43とX軸移動手段44が載置され、架台43はX軸移動手段44によってX軸移動方向に移動可能に構成されている。
従って、架台43が基台40に対して、X軸方向及びY軸方向に移動することができる。このX軸移動及びY軸移動は、描画装置に対する副走査方向の移動としても機能する。ここで、X軸方向とは、ウェハステージ45の上端面と平行な面における一定の方向であり、図2の中で符号Xを付した矢印で示す方向である。また、Y軸方向とは、ウェハステージ45の上端面と平行な面において、X軸と直交する方向であり、図2の中で符号Yを付した矢印で示す方向である。
また、図3に示すように、架台43には、その中央に中心軸51が固定されて立設されており、この中心軸51にウェハステージ45が外挿される。
また、図2及び図3に示すように、架台43上には、ウェハステージ45を保持するためのステージ台46が、その四隅をZ軸ガイド47にガイドされてZ軸方向に移動可能に載置されている。ここで、Z軸方向とは、X軸方向及びY軸方向のそれぞれと直交する方向であり、図2の中で符号Zを付した矢印で示す方向である。
このZ軸ガイド47は、架台43上に4本立設されており、いずれにもコイル状のZ軸押圧バネ48が、ステージ台46を下方向に押圧するようにその外周面に巻装されている。
さらに、図2に示すように、架台43には、ステージ台46をZ軸方向に移動調整するZ軸移動手段49が載置されている。従って、ステージ台46は、Z軸移動手段49によって、Z軸押圧バネ48に抗して、架台43に対して、Z軸方向に移動可能に構成されている。
また、図3に示すように、ウェハステージ45の中心には中心軸51が内挿され、ステージ台46に対して、θ軸移動手段50を介して、ウェハステージ45がθ軸方向に移動可能に構成されている。ここで、θ軸方向とは、中心軸51を軸とする回転の方向であり、図2の中で符号θを付した矢印で示す方向である。
そして、図2に示すように、これらX軸移動手段44、Y軸移動手段42、Z軸移動手段49及びθ軸移動手段50の駆動を制御して、それぞれを所定停止位置に停止制御するなどのための中央制御部(図示せず)が設けられている。
以上の構成によって、ウェハステージ45は基台40に対し、基台40側から順に、Y軸、X軸、Z軸、θ軸方向に移動調整可能となる。また、ウェハステージ45は、架台43に固定された中心軸51に対し、Z軸及びθ軸方向に移動調整可能となる。
また、図3に示すように、ウェハステージ45の上端面には、ウェハWが載置される載置面45dが設けられている。
この載置面45dには、図2に示すように、前室(図示省略)から伸びる搬送用アームが挿入可能なアームスペース52が、側面方向の一方向に開放するように切り欠かれている。搬送アームは、ウェハWをウェハステージ45上に搬送する部材である。
なお、搬送アームは、その先端部にウェハWを把持しながら、ウェハステージ45上に、図2の符号Gで示す方向から進入し、ウェハステージ45上方の所定の位置にウェハWを搬入する。
また、載置面45dには、載置されるウェハWを真空吸着する真空吸着口45aが複数開口している。
また、真空吸着口45aは、中心軸51の下方に設けられた真空エジェクターや真空ポンプ等の真空源(図示せず)と選択的に接続されており、ウェハステージ45の上下動作に伴って、真空源との接続が切り替わるように構成されている。
図3に示すように、中心軸51及びウェハステージ45のそれぞれの軸内に形成されている空間通路45b及び45cは、このための切り替え機構である。
さらに、図2及び図3に示すように、アームスペース52の開放されていない側の空間には、基準部材6が設けられている。基準部材6はウェハステージ45に固定されている。
また、基準部材6は、ウェハステージ45の載置面45dと略同一水平面となる基準面6dを有している。また、この基準面6dは、鏡面加工されている。基準面6dは、オートフォーカス光学系3で焦点位置を合わせる面となる。
ここで、必ずしも、ウェハステージ45に基準部材6が設けられ、その基準面6dがオートフォーカス光学系3で焦点位置を合わせる面として採用される必要はない。例えば、ウェハWのパターニングがされない領域を鏡面加工して、同領域をオートフォーカス光学系3で焦点位置を合わせる部分とすることも可能である。
≪制御構成≫
本実施の形態による露光方法に用いる露光装置の制御構成について図1及び図4を用いて説明する。
図4に示すように、露光装置には互いに通信可能なネットワークを介してパーソナルコンピュータ等の制御装置7を備えている。制御装置7は、露光装置の各構成部分に種々の指示信号を送信する装置である。
図4に示すように、制御装置7が有する制御部70は、CPU(Central Processing Unit)、書き換え可能な半導体素子で構成されるRAM(Random Access Memory)及び不揮発性の半導体メモリで構成されるROM(Read Only Memory)から構成されている。
また、制御部70は、ROMに記録された処理プログラムをRAMに展開して、CPUによりこの処理プログラムを実行する。また、制御装置7には、制御部70に電気的に接続された入力部71及び記憶部72が設けられている。
また、制御装置7には、ステージ駆動部73及びDMD13を制御するコントローラ74が接続されている。
また、制御装置7には、コントラスト計算部75、パターンマッチング部76及び補正量算出部77が接続されている。更に、制御装置7には、カメラ37及び広域カメラ78が接続されている。コントラスト計算部75は合焦位置決定手段として機能し、カメラ37及び広域カメラ78がコントラスト計算部75に接続されている。
また、入力部71は、キーボード、マウス及びタッチパネル等から構成され、ユーザによる指示入力ができるようになっている。
また、記憶部72は、半導体メモリ等からなる記録用のメモリであり、入力部71から入力された情報等を記録する記録領域を有している。記憶部72は、例えばフラッシュメモリ等の内蔵型メモリ、あるいは着脱可能なメモリカード又はメモリスティックであり、既知の記録媒体を利用することができる。
また、ステージ駆動部73は、前述したX軸移動手段44、Y軸移動手段42、Z軸移動手段49及びθ軸移動手段50の駆動を制御する制御部である(図2参照)。ステージ駆動部73は、ウェハステージ45をX軸、Y軸、Z軸及びθ軸方向への移動を制御して、ウェハWの位置を調整する部材である。
ここで、必ずしも、ステージ駆動部73によるウェハステージ45の駆動によりウェハWの位置を移動させる必要はない。例えば、照明光学系1を移動させることで、照明光学系1とウェハWとの距離を調整する構成とすることも可能である。
また、コントローラ74は、露光用光源10及びフォーカス用光源30のON/OFFを制御する部材である。また、コントローラ74は、制御部70の指示信号に基づき、DMD13のミラーエレメントの傾斜角度を制御する部材である。
また、コントローラ74は、ステージ駆動部73による、ウェハWを載置したウェハステージ45を、所定の方向に一定の速度で移動させる動きに同期するようにDMD13を制御する。
このウェハWの動きに同期したコントローラ74によるDMD13の制御により、スキャン露光を行うことが可能となる。
また、ステージ駆動部73は、コントラスト計算部75が決定したウェハWにおける露光用光及びフォーカス用光の合焦位置の情報、又は、基準部材6の基準面6dにおけるフォーカス用光の合焦位置の情報に基づき、フォーカス補正を行う部材である。
また、カメラ37は、制御部70の制御により、ウェハWの表面又は基準部材6の基準面6dからの反射光を受光して電気信号に変換し、その電気信号を画像データとしてコントラスト計算部75に送信するよう構成されている。
また、コントラスト計算部75は、カメラ37で生成された画像情報から、画像コントラストを算出して、ウェハWにおける露光用光及びフォーカス用光の合焦位置、又は、基準部材6の基準面6dにおけるフォーカス用光の合焦位置を決定する合焦位置決定手段である。
また、パターンマッチング部76は、カメラ37又は広域カメラ78が撮像した撮像画像に対して、パターンマッチング処理等を行う処理部である。また、補正量算出部77は、検出用パターン8の中心位置Cと、アライメントマーク9の中心位置との差分の算出等を行う処理部である。
また、広域カメラ78は、ウェハWの全体の外形を撮像可能な撮像手段である。
また、コントラスト計算部75による合焦位置はコントラスト計算により求められる。なお、コントラスト計算は、カメラ37で受光した光のコントラスト強度に基づき決定されるが、その内容は既知の技術と同様であるため、詳細な説明は省略する。
また、ステージ駆動部73、カメラ37及びコントラスト計算部75によるオートフォーカス動作に関する内容も既知の技術と同様であるため、詳細な説明は省略する。
本実施の形態による露光方法について説明する。
≪パターン中心位置取得工程≫
本実施の形態は、照明光学系1(露光パターンの中心位置)とカメラ37の撮像画像との相対的な位置の変化を考慮するため、DMD13による検出用パターン8の中心位置Cを検出するパターン中心位置取得工程を有する。
パターン中心位置取得工程では、DMD13に図5(a)に示す検出用パターン8を形成して、DMD13にフォーカス用光を入射させ、基準部材6の基準面6dに検出用パターン8を投射する。
また、検出用パターン8は、DMD13が検出用パターン8(露光パターン)を照射する範囲の中心位置Cを検出するためのパターンである。図5(a)に示すように、検出用パターン8は、パターンを照射する範囲の中心位置Cを挟んで、光の投射をOFFにする2つの格子状のパターン8aが配置されている。
また、図5(a)に示すように、検出用パターン8が、カメラ37の撮像範囲37aの中に収まるように、カメラ37で、検出用パターン8を投射した基準面6dを撮像する。
ここで、検出用パターン8が、図5(a)に示すパターン配置で構成される必要はなく、検出用パターン8を照射する範囲の中心位置Cが検出可能であれば、そのパターン配置が特に限定されるものではない。
また、ウェハWとは別に設けられた基準部材6の基準面6dに検出用パターン8を投射させるのであれば、DMD13で検出用パターン8を形成する際に、DMD13にフォーカス用光を入射させる必要はなく、露光用光を用いることも可能である。
ここで、後述するアライメントマーク中心位置取得工程では、アライメントマーク9をカメラ37で観察する際に、DMD13を介してウェハW上に光を照射するが、ウェハWの露光を避けるべく、露光用光でなくフォーカス用光を用いることになる。そのため、パターン中心位置取得工程と、アライメントマーク中心位置取得工程とで、利用する光をフォーカス用光に統一しておくことで、使用する光の波長が変わらず、収差の影響等の条件を揃えることができる。従って、DMD13で検出用パターン8を形成する際には、フォーカス用光を用いることが好ましい。
また、本実施の形態では、基準面6dに検出用パターン8を投射する際に、フォーカス用光をDMD13に入射して、DMD13で検出用パターン8を形成するように、ミラーエレメントの一部をOFFに制御している。即ち、複数のミラーエレメントについて、ONに制御されたミラーエレメントと、OFFに制御されたミラーエレメントを組み合わせて、検出用パターン8が形成される。
一方、DMD13で検出用パターン8を形成する以外の場面で、かつ、DMD13にフォーカス用光をDMD13に入射する際、例えば、アライメントマーク9の位置検出の際には、DMD13のミラーエレメントの全てをONにしている。
このようにDMD13のミラーエレメントの全てをONにして(全面から光を投射)、フォーカス用光をDMD13に入射することで、DMD13から光を照射した範囲がカメラ37で撮像可能になる。
また、パターン中心位置取得工程では、検出用パターン8を投射した基準部材6の基準面6dをカメラ37で撮像する。そして、その撮像画像に対して、パターンマッチング部76がパターンマッチング処理を行い、撮像画像中の検出用パターン8の中心位置Cの座標を取得する。なお、ここでいう「座標」とは、二次元の座標系において数値で表すことにより、具体的に特定した「位置の情報」を意味している。
また、パターンマッチング処理では、図5(b)に示すパターン画像8bを用いてパターンマッチング処理を行う。パターン画像8bは、前述した2つの格子状のパターン8aと同一のパターンで構成されている。
これにより、検出用パターン8を撮像した撮像画像の中から、パターン画像8bと一致する位置を探して、一致した位置における撮像画像中の座標を、検出用パターン8の中心位置Cの座標として取得する。
ここで、検出用パターン8を撮像した撮像画像に対するパターンマッチング処理は、当業者に周知の画像処理技術を用いることができる。
また、必ずしも、格子状のパターン8a及びパターン画像8bの形状が採用される必要はなく、パターンマッチング処理を行い、DMD13による検出用パターン8の中心位置Cの座標を検出可能であれば、異なる形状を採用することができる。
≪粗補正工程≫
本実施の形態は、ウェハステージ45に運ばれたウェハWに対して、θ軸を中心とした回転の向きを補正して、かつ、ウェハステージ45の原点とウェハWの中心位置とのX軸及びY軸における位置のずれ量を算出する粗補正工程を有する。
なお、ここでいうX軸及びY軸における位置とは、ウェハステージ45上の平面におけるX軸及びY軸で構成されたステージ座標系での位置を意味する。
粗補正工程では、ステージ駆動部73によりウェハステージ45を、ウェハWの全体の外形を撮像可能な広域カメラ78の位置まで移動させる。そして、広域カメラ78で撮像した撮像画像から、パターンマッチング部76がウェハWのオリフラの向きを検出して、オリフラの向きとウェハステージ45のX軸が所定の向きとなるように、θ軸を中心とした回転の向きを補正する。
また、粗補正工程では、広域カメラ78で撮像した画像からパターンマッチング部76が、撮像した画像におけるウェハWの外形から、ウェハWの中心位置の座標を検出する。また、パターンマッチング部76が、ウェハステージ45の原点の座標と、ウェハWの中心位置の座標との差分を算出する。この差分を粗XY補正量とする。
ここで、必ずしも、粗補正工程で、ウェハステージ45に運ばれたウェハWに対して、θ軸を中心とした回転の向きを補正する必要はない。但し、搬送用アームがウェハステージ45上にウェハWを搬送した際に、ウェハWには、θ軸を中心とした回転の向きのずれが生じやすい。そのため、粗補正工程にて、θ軸を中心とした回転の向きのずれを大まかに補正することで、後述するマークアライメント工程において、より厳密にθ軸を中心とした回転の向きのずれを補正する回転補正量を小さくすることができる。
また、必ずしも、粗補正工程で、ウェハステージ45の原点とウェハWの中心位置とのX軸及びY軸における位置のずれ量を算出する必要はない。但し、粗XY補正量を取得しておくことで、後述するマークアライメント工程において、ウェハステージ45上でウェハWを載置する位置が、予め規定した理想の位置からずれた際にも、そのずれた量を考慮して、アライメントマーク9の位置を検出可能となる。この結果、アライメントマーク9の位置を、露光パターンの中心位置に一致させるために必要な露光位置のシフト量を、精度高く得ることができる。
≪アライメントマーク中心位置取得工程≫
本実施の形態は、ウェハステージ45に載置されたウェハWのアライメントマーク9の中心位置を検出するアライメントマーク中心位置取得工程を有する。なお、ここでいうアライメントマーク中心位置取得工程が、本願請求項におけるマーク位置取得工程に該当する。
アライメントマーク中心位置取得工程では、ウェハWに形成された2つのアライメントマーク9の1つを選択する。また、選択したアライメントマーク9の設計上の中心位置に、前述した粗XY補正量を反映させる。そして、カメラ37の撮像範囲の中心(視野中心)に、粗XY補正量を反映したアライメントマーク9の中心がくるように、ウェハステージ45を移動させる。
さらに、ミラーエレメントの全てをONに制御したDMD13にフォーカス用光を入射させ、DMD13から光を投射したウェハW上の1つのアライメントマーク9をカメラ37で撮像する。
そして、その撮像画像に対して、パターンマッチング部76が、パターンマッチング処理を行い、粗XY補正量を反映したアライメントマーク9の中心が、カメラ37の視野中心にきた撮像画像において、アライメントマーク9の中心位置の座標を取得する。
なお、パターンマッチング処理は、前述した検出用パターン8の中心位置Cの座標の取得の処理と同様の手法が採用しうる。
≪ステージ移動量算出工程≫
本実施の形態は、ウェハステージ45に載置したウェハWについて、ウェハWのアライメントマーク9の中心位置を、検出用パターン8の中心位置Cに一致させるために必要な、ウェハステージ45の移動量を算出するステージ移動量算出工程を有する。なお、ここでいうステージ移動量算出工程が、本願請求項における補正量算出工程に該当する。
ステージ移動量算出工程では、選択したアライメントマーク9について、補正量算出部77が、前述のアライメントマーク中心位置取得工程で得られた撮像画像中のアライメントマーク9の中心位置の座標と、前述のパターン中心位置取得工程で得られた検出用パターン8の中心位置Cの座標との差分(画像座標系の情報)を算出する。
また、補正量算出部77は、差分の情報をステージ座標系の情報に換算する。この換算結果が、ウェハWのアライメントマーク9の中心位置を、検出用パターン8の中心位置Cに一致させるための移動量となる。
このステージ移動量算出工程が算出するウェハステージ45の移動量を用いて、アライメントマーク9のウェハステージ45上のマーク位置を補正することができる。即ち、露光を行う前に、照明光学系1(露光パターンの中心位置)とカメラ37の撮像画像とのずれを反映したマーク位置を取得可能となる。この補正されたマーク位置に基づき、露光前のアライメントが行われる。
ウェハWの2つのアライメントマーク9に対して、照明光学系1(露光パターンの中心位置)とカメラ37の撮像画像とのずれを反映したマーク位置を取得することで、より厳密に、ウェハWのθ軸を中心とした回転の向きのずれを補正可能となる。また、アライメントマーク9を認識して行うDMD13による露光作業において、照明光学系1(露光パターンの中心位置)とカメラ37の撮像画像とのずれを反映したX軸及びY軸の補正量の分だけ露光位置をシフトして、より正確な露光を行うことができる。
≪露光方法≫
以下、本実施の形態による露光方法を用いて露光作業を完了するまでの一連の流れについて、図6を用いて説明する。なお、適時図1〜図5を参照する。
(ステップ101)
まず、搬送用アームによりウェハWを搬送して、ウェハステージ45上にウェハWを載置する(ウェハロード)。
(ステップ201)
X軸移動手段44、Y軸移動手段42及びθ軸移動手段50を駆動させ、ウェハステージ45に設けた基準部材6を、カメラ37が撮像可能な位置まで、ウェハステージ45を移動させる。
(ステップ202)
オートフォーカス光学系3によるオートフォーカス動作を行い、カメラ37の焦点位置を基準部材6の基準面6dに合せる(AF)。このオートフォーカス動作では、フォーカス用光を用いる。
(ステップ203)
DMD13に検出用パターン8を形成して、DMD13にフォーカス用光を入射させ、基準部材6の基準面6dに検出用パターン8を投射する。
(ステップ204)
基準部材6の基準面6dに焦点位置を合わせたカメラ37で、基準面6dに投射した検出用パターン8を撮像して撮像画像を得る。この撮像画像に対して、パターンマッチング部76がパターン画像8bを用いてパターンマッチング処理を行い、検出用パターン8の中心位置Cの座標を取得する。
なお、ここまでのステップ201〜ステップ204までの工程が、前述したパターン中心位置取得工程である。
このパターン中心位置取得工程は、露光装置でウェハに露光する前に行う工程であるが、そのタイミングは、照明光学系1とカメラ37との相対的な位置関係に影響する温度変化が発生することを考慮して適宜設定可能である。
例えば、1枚のウェハWをウェハステージ45に載置するタイミングで都度行う態様だけでなく、一定時間の経過ごとに、パターン中心位置取得工程を行う態様でもよい。
さらに、照明光学系1の温度を測定して、一定量以上の温度の変動が生じたタイミングで、パターン中心位置取得工程を行う態様とすることも考えられる。
(ステップ301)
続いて、X軸移動手段44、Y軸移動手段42及びZ軸移動手段49を駆動させ、ウェハWの広域(外形全体)を、広域カメラ78が撮像可能な位置まで、ウェハステージ45を移動させる。
(ステップ302)
広域カメラ78でウェハWを撮像して撮像画像を得る。この撮像画像に対して、パターンマッチング部76により、ウェハWのオリフラの向きを検出する。
そして、オリフラの向きとウェハステージ45のX軸が所定の角度となるように、θ軸移動手段50を駆動させ、ウェハステージ45を回転させて、ウェハWのθ軸を中心とした回転の向きを補正する。
また、ウェハWの撮像画像から、パターンマッチング部76によりウェハWの外形を検出して、ウェハWの中心位置の座標を算出する。また、パターンマッチング部76が、ウェハステージ45の原点の座標と、ウェハWの中心位置の座標との差分を算出して、粗XY補正量とする。この粗XY補正量は、後述するアライメントマーク位置への移動のステップにおいて用いられる。
なお、ここまでのステップ301及びステップ302の工程が、前述した粗補正工程である。
(ステップ401)
X軸移動手段44及びY軸移動手段42を駆動させ、ウェハWの中心位置を、カメラ37が撮像可能な位置まで、ウェハステージ45を移動させる。
(ステップ402)
オートフォーカス光学系3によるオートフォーカス動作を行い、カメラ37の焦点位置をウェハWの上面に合せる(AF)。このオートフォーカス動作では、フォーカス用光を用いる。
ウェハWに形成された2つのアライメントマーク9について、マーク1及びマーク2とする。また、マーク1、マーク2には、ウェハWの上面において、設計上の座標を有するものとする。アライメントマークは、図5(c)に示す形状である。
ここで、アライメントマーク9の形状は、図5(c)に示す形状に限定されるものではなく、アライメントマーク9の位置が検出可能であれば、その形状は特に限定されるものではない。
(ステップ501)
まず、マーク1を検出のターゲットとして選択する。
(ステップ502)
ウェハWにおいて、全てのマークの位置(本実施の形態では、マーク1及びマーク2の2つ)を決定したか否かを確認する。全てのマークの位置を決定していれば、ステップ508へと進む(YES)。マークの位置を決定していないものがあれば、ステップ503へと進む(NO)。この段階では、マーク1の位置を決定するための、ステップ503に進む。
(ステップ503)
X軸移動手段44及びY軸移動手段42を駆動させ、マーク1を、カメラ37が撮像可能な位置まで、ウェハステージ45を移動させる。ここでは、カメラ37の視野中心に、マーク1の位置(マーク位置決定前)がくるように、ウェハステージ45を移動させる。
このウェハステージ45を移動させる際に基準とする「マーク1の位置」は、マーク1の設計上の座標に、前述した粗XY補正量を反映させた情報である。また、この段階におけるマーク1の位置は、この後のステップで行われる、マーク1の位置の決定がなされる前の暫定的な位置である。
ここで、必ずしも、ステップ503において、カメラ37の視野中心に、マーク1の位置(マーク位置決定前)がくるように、ウェハステージ45を移動させる必要はなく、カメラ37が撮像する視野範囲内に、マーク1が収まるのであれば充分である。即ち、厳密に、カメラ37の視野中心と、マーク1の位置とを合わせる必要はなく、例えば、カメラ37の視野中心の周辺領域と、マーク1の位置とを合わせることも可能である。
(ステップ504)
ミラーエレメントの全てをONに制御したDMD13にフォーカス用光を入射させ、DMD13から光を投射したウェハW上のマーク1をカメラ37で撮像する。この撮像画像から、パターンマッチング部76がマーク1を検出して、パターンマッチング処理を行い、マーク1の中心位置の座標を取得する。
ここで、必ずしも、マーク1の中心位置の座標が用いられる必要はなく、アライメントマーク9の位置情報を示すものであれば、その中心位置の座標に限定されるものではない。
なお、ここでのステップ503及びステップ504の工程が、前述したアライメントマーク中心位置取得工程である。
(ステップ505)
補正量算出部77が、ステップ504で得られた撮像画像中のマーク1の中心位置の座標と、ステップ204で得られた検出用パターン8の中心位置Cの座標との差分(画像座標系)を算出して、差分の情報をステージ座標系の情報に換算する。この換算結果からマーク1の中心位置を、検出用パターン8の中心位置Cに一致させるための「ステージ移動量」を計算する。
そして、マーク1の位置(マーク位置決定前)に対して、ステージ移動量を反映させ、「マーク1の更新位置」とする。なお、次工程のステップ506において、マーク1の中心位置の座標と、検出用パターン8の中心位置Cの座標との差分が、予め所定の条件で設定した閾値よりも小さい値であれば、ここで設定した「マーク1の更新位置」をマーク1の位置として取り扱う(マーク1の位置の決定)。
なお、ここでのステップ505の工程が、前述したステージ移動量算出工程である。
(ステップ506)
続いて、マーク1の中心位置の座標と、検出用パターン8の中心位置Cの座標との差分が閾値よりも小さくなっているか確認する。差分が閾値よりも小さい値であればステップ507に進む(YES)。一方、差分が閾値よりも小さい値でなければステップ503に戻る(NO)。
(ステップ503:ステップ506でNOの場合)
ステップ506で、マーク1の中心位置の座標と、検出用パターン8の中心位置Cの座標との差分が閾値よりも小さい値でなければ、再度、ステップ503のマーク1への移動に戻る。
この再度のステップ503では、前述したステップ204で得られた検出用パターン8の中心位置Cに、マーク1の更新位置がくるように、ウェハステージ45を移動させる。これにより、ステージ移動量の情報を含めて、より正確にマーク1の位置を検出可能となる。
このステップ506及び再度のステップ503の工程を有することで、オートフォーカス光学系2の収差の影響、及び、画像座標系からステージ座標系に変換する際の誤差の影響を低減することが可能となる。
この再度のステップ503以降は、上述したステップ504〜ステップ506の工程に進む。最終的に、ステップ506でマーク1の中心位置の座標と、検出用パターン8の中心位置Cの座標との差分が閾値よりも小さい値であれば、ステップ505で設定した「マーク1の更新位置」をマーク1の位置として取り扱う(マーク1の位置の決定)。
(ステップ507)
マーク1の位置の決定に続き、マーク2の位置の決定を行う。マーク2を検出のターゲットとして選択する。そして、マーク2の設計上の座標に対して、粗XY補正量を反映させ、マーク2の位置(マーク位置決定前)とする。
(ステップ502)
マーク2の位置を決定するための、ステップ503に進む(NO)。以下、マーク1と同様に、ステップ503〜506を経て、「マーク2の更新位置」をマーク2の位置として取り扱う(マーク2の位置の決定)。
マーク2の位置を決定すると、ステップ502に戻る。ウェハWにおいて、全てのマークの位置を決定したため、ステップ508へと進む(YES)。
(ステップ508)
マーク1の更新位置及びマーク2の更新位置に基づき、回転補正量とXYシフト補正量を算出する。
回転補正量とは、ウェハWをどの程度回転させたら、ウェハステージ45のX軸に対して、ウェハWに予め形成されたパターンの向きが平行になるかを示す回転量のパラメータである。ステップ508での回転補正量は、露光作業に求められる精度に対応したより厳密な値である。
XYシフト補正量とは、マーク1及びマーク2の各中心位置と、検出用パターン8の中心位置Cとのずれを反映した上で、DMD13の露光位置をシフトさせる量である。
(ステップ509)
ステップ508で算出した回転補正量の値が、予め所定の条件で設定した角度閾値よりも小さくなっているか確認する。回転補正量の値が角度閾値よりも小さい値であればステップ601に進む(YES)。一方、回転補正量の値が角度閾値よりも小さい値でなければステップ510に進む(NO)。
(ステップ510:ステップ509でNOの場合)
ステップ509で、回転補正量の値が角度閾値よりも小さい値でなければ、θ軸移動手段50を駆動させ、θ軸を中心として回転補正量の分だけウェハステージ45を回転させる。そして、この後、再度、ステップ501に戻り、マーク1及びマーク2に対して、ステップ501〜ステップ507の工程を行う。
また、ステップ510の後に行うステップ501の工程では、各マークの設計上の位置に対して、ステップ508で算出したXYシフト補正量を反映させ、各マークの位置(マーク位置決定前)とする。これにより、マーク1及びマーク2の位置を、より精度高く決定することができる。
なお、ステップ501〜ステップ510の工程をマークアライメント工程と呼ぶ。
(ステップ601)
ステップ509で、回転補正量の値が角度閾値よりも小さい値であれば、ステップ508で算出したXYシフト補正量の分だけ露光位置をシフトさせて、DMD13によりウェハWに対して露光を行う。
(ステップ701)
所定の露光作業が完了後、搬送用アームによりウェハWを搬送して、ウェハステージ45からウェハWを取り出す(ウェハアンロード)。
以上で説明したような流れで、本実施の形態による露光方法を用いた露光作業を行うことができる。
本実施の形態によれば、照明光学系1(露光パターンの中心位置)とカメラ37の撮像画像との相対的な位置が変化した変動量による、露光作業でのアライメントのずれを抑止することができる。
以上で説明したとおり、本実施の形態に係る露光方法は、露光光学系と撮像手段との相対的な位置の変動に対応した、正確、かつ、高精度な露光位置の位置合わせが可能な露光方法を提供することができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
A 露光光学系
C 検出用パターンの中心位置
W ウェハ
G 搬送アーム進入方向
1 照明光学系
10 露光用光源
11 コリメータレンズ
12 ミラー
13 DMD
2 縮小投影光学系
20 ミラー
21 リレーレンズ
22 対物レンズ
3 オートフォーカス光学系
30 フォーカス用光源
31 コリメータレンズ
33 ビームスプリッタ
34 ビームスプリッタ
35 フィルタ
36 結像レンズ
37 カメラ
37a 撮像範囲
4 ステージ
40 基台
41 Y軸台
42 Y軸移動手段
43 架台
44 X軸移動手段
45 ウェハステージ
45a 真空吸着口
45b 空間通路
45c 空間通路
45d 載置面
46 ステージ台
47 Z軸ガイド
48 Z軸押圧バネ
49 Z軸移動手段
50 θ軸移動手段
51 中心軸
52 アームスペース
6 基準部材
6d 基準面
7 制御装置
70 制御部
71 入力部
72 記憶部
73 ステージ駆動部
74 コントローラ
75 コントラスト計算部
76 パターンマッチング部
77 補正量算出部
78 広域カメラ
8 検出用パターン
8a 格子状のパターン
8b パターン画像
9 アライメントマーク

Claims (5)

  1. ウェハが載置されるウェハステージと、パターン情報に応じて光を変調可能であり、露光パターンを投射して前記ウェハを露光する露光光学系と、前記露光光学系と同軸に設けられ、前記露光光学系の露光位置を撮像する撮像手段と、前記露光光学系に対して、X、Y、Z及びθ軸方向に、前記ウェハステージが互いに独立して移動可能に構成された駆動機構と、を備える露光装置における露光方法であって、
    (a)前記露光光学系が投射した検出用パターンを前記撮像手段で撮像した撮像情報から、前記検出用パターンの中心位置の情報であるパターン中心位置情報を取得するパターン中心位置取得工程と、
    (b)前記パターン中心位置取得工程の後、前記ウェハに形成されたアライメントマークの、前記ウェハステージにおける予め設定した位置である設計位置が、前記撮像手段の撮像範囲内に収まるように前記アライメントマークを撮像して、得られた撮像情報から、前記アライメントマークの位置の情報であるアライメントマーク位置情報を取得するマーク位置取得工程と、
    (c)前記マーク位置取得工程の後、前記パターン中心位置情報と、アライメントマーク位置情報との差分を算出して、前記差分に基づき、前記ウェハステージ上における前記アライメントマークの位置を、前記ウェハステージ上における前記検出用パターンの中心位置に合わせる補正量を算出する補正量算出工程と、
    を有する、露光方法。
  2. 請求項1に記載の露光方法において、
    前記補正量は、前記アライメントマークの中心位置を前記検出用パターンの中心位置に一致させるための前記ウェハステージの移動量である、露光方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の露光方法において、
    前記ウェハには2以上の前記アライメントマークが形成され、
    前記補正量算出工程では、それぞれの前記アライメントマーク位置情報から前記補正量を算出する、露光方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の露光方法において、
    前記マーク位置取得工程は、
    前記差分が予め設定した閾値よりも小さくない場合、前記補正量算出工程で算出した前記補正量に基づき、前記差分が小さくなるように前記ウェハステージを移動させて、前記アライメントマークを前記撮像手段で撮像する撮像領域を修正した後、再び、前記アライメントマークを撮像し、得られた撮像情報から、前記アライメントマーク位置情報を取得する、露光方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の露光方法において、
    前記露光装置は、ミニマルファブ生産システムに使用される単位処理装置である、露光方法。
JP2019137707A 2019-07-26 2019-07-26 露光方法 Pending JP2021021816A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019137707A JP2021021816A (ja) 2019-07-26 2019-07-26 露光方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019137707A JP2021021816A (ja) 2019-07-26 2019-07-26 露光方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2021021816A true JP2021021816A (ja) 2021-02-18

Family

ID=74574237

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019137707A Pending JP2021021816A (ja) 2019-07-26 2019-07-26 露光方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2021021816A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024000708A1 (zh) * 2022-06-29 2024-01-04 深圳凯世光研股份有限公司 工件批量曝光方法及设备

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004056080A (ja) * 2002-05-30 2004-02-19 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 画像記録装置
JP2010134064A (ja) * 2008-12-03 2010-06-17 Nikon Corp マスクレス露光観察装置
JP2010141245A (ja) * 2008-12-15 2010-06-24 Nikon Corp マスクレス露光装置および基板観察方法
JP2015050198A (ja) * 2013-08-29 2015-03-16 株式会社ピーエムティー 温度による露光焦点変動を補正する露光装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004056080A (ja) * 2002-05-30 2004-02-19 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 画像記録装置
JP2010134064A (ja) * 2008-12-03 2010-06-17 Nikon Corp マスクレス露光観察装置
JP2010141245A (ja) * 2008-12-15 2010-06-24 Nikon Corp マスクレス露光装置および基板観察方法
JP2015050198A (ja) * 2013-08-29 2015-03-16 株式会社ピーエムティー 温度による露光焦点変動を補正する露光装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024000708A1 (zh) * 2022-06-29 2024-01-04 深圳凯世光研股份有限公司 工件批量曝光方法及设备

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2769800B1 (en) Laser processing machine
CN106814546B (zh) 焦面检测装置、焦面标定方法与硅片曝光方法
KR102504473B1 (ko) 노광 장치, 노광 장치의 얼라인먼트 방법, 및 프로그램
JPH0945608A (ja) 面位置検出方法
JP6635277B2 (ja) 移動体装置及び露光装置
JP2006284890A (ja) アライメントセンサの位置校正方法、基準パターン校正方法、露光位置補正方法、校正用パターン及びアライメント装置
TW200537257A (en) Exposing apparatus
JP2004004215A (ja) 投影露光装置及び位置合わせ装置
CN111699440A (zh) 接近式曝光装置、接近式曝光方法以及接近式曝光装置用光照射装置
JPH08293453A (ja) 走査型露光装置及び該装置を用いた露光方法
JP2008251797A (ja) 基準位置計測装置及び方法、並びに描画装置
JP2006337873A (ja) 露光装置及び露光方法
JP2021021816A (ja) 露光方法
KR102026107B1 (ko) 노광 장치 및 노광재 제조 방법
JP2006242722A (ja) 位置計測方法、この位置計測方法を実施する位置計測装置、この位置計測方法を使用するデバイス製造方法、及びこの位置計測装置を装備する露光装置
JP2006234769A (ja) 位置測定方法および位置測定装置
JPH104055A (ja) 自動焦点合わせ装置及びそれを用いたデバイスの製造方法
JP2006078262A (ja) 位置検出装置、露光装置、計測システム及び位置検出方法
JP2004146670A (ja) マスクのパターン位置の誤差測定方法及びこれに使用される露光装置
JP2007042858A (ja) 投影露光装置
US20240241456A1 (en) Metrology system for packaging applications
JPH09283423A (ja) 露光装置及び露光方法
JP2011100804A (ja) 露光装置
JPH06224101A (ja) 二重焦点レンズ及び位置合せ装置
US11822233B2 (en) Image pickup apparatus and focus adjustment method using bending correction to adjust focusing

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220404

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20221121

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221206

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20230530