JP2021002996A

JP2021002996A - ステータ、電気機械、車両、及びステータを製造する方法

Info

Publication number: JP2021002996A
Application number: JP2020106638A
Authority: JP
Inventors: ドッツボリス; Dotz Boris; ヴァイダーセバスチャン; Waider Sebastian
Original assignee: Valeo Siemens eAutomotive Germany GmbH
Current assignee: Valeo eAutomotive Germany GmbH
Priority date: 2019-06-21
Filing date: 2020-06-20
Publication date: 2021-01-07
Also published as: CN112117843A; DE102019116822A1; US11283310B2; US20200403461A1; EP3754812A1

Abstract

【課題】容易に製造することができ、電磁特性に関しても好ましい冷却方法を備えるステータを提供する。【解決手段】ステータ２は、ステータ積層鉄心と、ハウジング要素６とを備える。ステータ積層鉄心は、積層された複数のステータ積層板８を有する。各ステータ積層板８は、それぞれ角度位置において半径方向内側に形成された複数のティース部１０を有し、かつ、角度位置それぞれにおいて半径方向外側に凹み１３を有する。各凹み１３は、少なくとも部分的に湾曲するエッジ１４を有する。各エッジ１４は、半径方向外側に湾曲する２つのエッジ部１５，１６を有する。エッジ部１５，１６は、交点で交わり、円弧状線分の弧を描く。ハウジング要素６は、ステータ積層鉄心が配置される円筒状の内部容積を有し、凹み１３が冷却流路を形成する。【選択図】図２

Description

本発明は、ステータ、電気機械、車両、及びステータを製造する方法に関する。

電気機械が作動するとき、電流熱損失とヒステリシス損失とによって、電気機械のステータの、ステータ積層板から形成されるステータ積層鉄心に、熱が発生する。ステータにおいて許容最高温度を超えないように、ステータを流体冷却するための冷却ジャケットを設けることが既に提案されており、この冷却ジャケットは、ステータ積層鉄心を通して熱を放散させるために使用できる。

本発明の目的は、容易に製造することができ、その上、その電磁特性に関しても好ましいステータを冷却する方法を説明することである。

この目的は、最初に説明する種類のステータコアにおいて、本発明に従って、ステータコアの角度位置（角度で測った位置）において半径方向外側に、それぞれ少なくとも部分的に湾曲するエッジを有する凹みを形成することによって、達成される。

本発明の目的は、特に、（ａ）積層された複数のステータ積層板を含むステータ積層鉄心であって、それぞれの前記ステータ積層板は、それぞれ角度位置において半径方向内側に形成された複数のティース部を有し、かつ、前記角度位置それぞれにおいて半径方向外側に凹みを有し、それぞれの前記凹みは少なくとも部分的に湾曲するエッジを有し、前記エッジは半径方向外側に湾曲する２つのエッジ部を有し、前記エッジ部は交点で交わり円弧状の線分の弧を描く、ステータ積層鉄心と、（ｂ）円筒状の内部容積を有し、前記内部容積に前記ステータ積層鉄心が配置され、前記凹みが冷却流路を形成する、ハウジング要素と、を備えるステータによって達成される。

本発明は、半径方向内側にティース部が形成されている角度位置では、ステータ巻線によって引き起こされる磁束が比較的低く、したがって、半径方向外側の凹みの形成は、電磁挙動に僅かな影響しか及ぼさないという考察に基づいている。凹みのエッジの少なくとも部分的に湾曲するデザインは、磁力線の湾曲したプロファイルに、追加的に追従し、したがって、凹みの幾何学的配置は、このプロファイルに見事に調和する。ステータ積層板から組み立てられたステータ積層鉄心の流体冷却のための冷却流路は、凹みによって形成してもよい。凹みの容易に製造可能な形態により、本発明によるステータコアは、ステータ積層板によって形成されるステータの動作挙動の顕著な改善を都合よく可能にする。

ティース部は通常、ステータ積層板に、角度位置の間において半径方向内側に溝を作ることによって形成される。ステータ積層板は、好ましくは軟鉄材料から形成される。ステータ積層板は通常、円形の基本形状を持っている。

第１の有利な実施形態によれば、エッジは、２つの半径方向外側に湾曲するエッジ部を有し、２つのエッジ部は交点で交わり、特にそれぞれが円弧状線分の弧を描く。エッジのこのデザインは、溝の周りにおいて略同軸の磁力線の進路に特によく追従する。

本発明によるステータ積層板の第２の実施形態によれば、エッジが半径方向内側に湾曲し、特に、円弧状線分の弧を描く。エッジのこのデザインも、磁力線の進路によく調和する。

ステータ積層板と凹みを通過する冷却流体との間の接触面積を増加させるために、凹みの中に***が形成されてもよい。

ステータ積層板の円形の基本形状を超えて突出する突起によって、エッジの円周方向一方側又は円周方向両側の範囲が定められると、製造の観点から特に有利である。突起は、特に、半径方向の最も外側の点まで先細になっている。突起の効果として、ステータ積層板がハウジング要素に挿入されるとき、ステータ積層板がハウジング要素に食い込むことができ、したがって、ステータ積層板をハウジング要素に固定することができ、あるいは、ステータ積層板がハウジング要素内で回転するのを防ぐことができる。さらに、この食い込み工程中に、ハウジング要素の取り除かれた材料は、凹みに都合よく集まる。

本発明のさらなる態様は、本発明による積層された複数のステータ積層板を含むステータ積層鉄心に関する。

この場合、ティース部が軸方向に並ぶことにより、真直ぐなステータ積層鉄心が得られる。代替的に、隣接するステータ積層板をある角度でオフセット配置することにより、傾斜したステータ積層鉄心を製造してもよい。

本発明によるステータは、特にこのステータ積層鉄心を含む。

また、本発明によるステータは、好ましくは、ステータ積層鉄心が配置される円筒形の内部容積を有するハウジング要素を備える。

突起のハウジング要素への食い込みに関しては、突起がハウジング要素内に突出すると好ましい。

ハウジング要素は、好ましくは、ステータ積層板の材料よりも柔らかい材料から形成される。ハウジング要素の材料は、アルミニウムでもよい。

特に、本発明によるステータ積層板の第１の実施形態に関して、交点は、半径方向外側がシーラントに覆われると、好ましい。

また、本発明によって対処される問題は、本発明によるステータと、このステータ内に配置されたロータとを備える電気機械によって解決される。

さらに、本発明によって対処される問題は、本発明による電気機械を備えた車両によって解決され、この電気機械は、前記車両を駆動するように設計されている。車両は、電気車両（ＢＥＶ）又はハイブリッド車両として構成できる。

また、本発明によって対処される問題は、以下のステップ、すなわち、（ｉ）積層された複数のステータ積層板を含むステータ積層鉄心を準備するステップであって、それぞれの前記ステータ積層板は、それぞれ角度位置において半径方向内側に形成された複数のティース部と、それぞれ前記角度位置において半径方向外側に配置された凹みとを有し、前記凹みは少なくとも部分的に湾曲するエッジ部を有する、ステップと、（ii）円筒状の内部容積を有するハウジング要素を準備するステップと、（iii）前記ステータ積層鉄心を前記ハウジング要素内に、前記凹みと前記ハウジング要素の内面とによって冷却流路が形成されるように挿入するステップと、を備える電気機械用のステータを製造する方法によって解決される。

この場合、ステータ積層鉄心の円筒形の基本形状を超えて突出する突起によって、エッジの円周方向一方側又は円周方向両側の範囲が定められるステータ積層板が用いられ、ステータ積層鉄心が挿入されるとき、各突起がハウジング要素の内面に食い込むことが、可能である。

ステータ積層板に関するすべての実施形態は、本発明によるステータ、本発明による電気機械、本発明による車両、および本発明による方法に、同様に移転でき、したがって、それらに関して、前述した利点を同様に達成できる。

本発明のさらなる利点および詳細は、以下に説明される例示的な実施形態から、概略図である次の図面を参照して明らかになるであろう。

図１は電気機械の分解図である。図２は電気機械のステータの断面詳細図である。図３は電気機械の別のステータの断面詳細図である。図４は電気機械のさらに別のステータの断面詳細図である。図５は電気機械を備える車両の基本図である。

図１は、電気機械１の分解図である。電気機械１は、ステータ２を備える。ステータ２には、ロータ３と、ロータ３に結合されて一緒に回転するシャフト４とが取り付けられている。

ステータ２は、ステータ積層鉄心５と、ステータ積層鉄心５が配置される円筒状の内部容積７を有するハウジング要素６とを備える。ステータ積層鉄心５は、積層された複数のステータ積層板８から形成される。さらに、端面に配置された、ステータ２の複数の巻線ヘッド９が図示されている。この例示的な実施形態では、ステータ積層板８は軟鉄材料から形成され、ハウジング要素６はアルミニウムから形成される。

図２は、ステータ２の断面詳細図である。

それぞれのステータ積層板８は、角度位置（角度で測った位置）に放射状に形成された複数のティース部１０を備える。ティース部１０は、それぞれ、隣り合う溝１１によって形成される。ステータ２のステータ巻線１２は、溝１１に配置され、巻線ヘッド９を形成する。

ステータ積層板８は、半径方向外側に、それぞれの角度位置に凹み１３を有する。凹み１３のエッジ１４は、第１のエッジ部１５と第２のエッジ部１６とを備え、エッジ部１５，１６は、それぞれ半径方向外側に湾曲し、交点１７で交わる。交点１７は角度位置に位置し、円周方向に見るとティース部１０の中心に位置する。エッジ部１５，１６は、それぞれ、円弧状線分の弧を描き、好ましくは同一の半径を有する。個々のステータ積層板８の交点１７に沿って、ステータ積層鉄心５にシーラントを塗布してもよい。

この形態の結果として、凹み１３を、磁力線Ｍのプロファイルに特に見事に一致させることが可能性である。これにより、凹みは、ステータ積層板８の特に低磁束領域のみを占め、したがって、ステータ２の電磁挙動への影響は、極めて僅かに限られる。

凹み１３は、冷却流体が通過でき軸方向に延びるステータ２の冷却流路が形成されるように、ハウジング要素６によって完全に閉じられる。

エッジ１４は、円周方向両側の範囲が、突起１８，１９によって定められる。突起１８，１９は、ステータ積層板８の円形の基本形状を越えて延在し、ハウジング要素６内に突出する。ステータ積層鉄心５（図１参照）がハウジング要素６に挿入されるとき、突起１８，１９がハウジング要素６の柔らかい材料に食い込み、これにより、ステータ積層鉄心５をハウジング要素６内に留め付ける。この食い込み工程中に、切り取られた材料は、都合よく、凹みに集めることができ、容易に取り除くことができる。

図３は、ステータ積層鉄心５およびステータ積層板８のさらなる例示的実施形態を有するステータ２の代替実施形態の断面詳細を示す。この例示的実施形態は、前述の例示的実施形態と異なり、凹み１３のエッジ１４が、半径方向内側に湾曲し、かつ、一つの円弧状線分の弧を描いている。この形態の凹み１３についても同様に、冷却流路を形成するために、ステータ積層板８の低磁束領域のみが用いられる。

図４は、図３の例示的な実施形態に対応するステータ積層鉄心５およびステータ積層板８のさらなる例示的な実施形態を伴う、ステータ２のさらなる例示的な実施形態の断面詳細を示す。これらの例示的な実施形態において、凹み１３は、追加の***２０を有し、エッジ１４は部分的にのみ湾曲する。さらなる例示的な実施形態によれば、***２０が図２の凹み１３の中に形成されてもよい。

ステータ２の前述の例示的な実施形態の１つのステータ積層鉄心５にさらに対応する、ステータ積層鉄心５のさらなる例示的な実施形態によれば、傾斜積層鉄心が形成されるように、ステータ積層板８がそれぞれ角度をずらして積層配置される。

図５は、車両２１、例えば電気自動車（ＢＥＶ）またはハイブリッド車の基本図を示す。車両２１は、車両２１を駆動するように構成された、前述の例示的な実施形態の１つによる電気機械１を有する。

１電気機械
２ステータ
３ロータ
５ステータ積層鉄心
６ハウジング要素
７内部容積
８ステータ積層板
１０ティース部
１３凹み
１４エッジ
１５，１６エッジ部
１７交点
１８，１９突起
２１車両

Claims

積層された複数のステータ積層板（８）を含み、それぞれの前記ステータ積層板（８）は、それぞれ角度位置において半径方向内側に形成された複数のティース部（１０）を有し、かつ、前記角度位置それぞれにおいて半径方向外側に凹み（１３）を有し、それぞれの前記凹みは少なくとも部分的に湾曲するエッジ（１４）を有し、前記エッジは半径方向外側に湾曲する２つのエッジ部（１５，１６）を有し、前記エッジ部は交点で交わり円弧状線分の弧を描く、ステータ積層鉄心（５）と、
円筒状の内部容積（７）を有し、前記内部容積に前記ステータ積層鉄心（５）が配置され、前記凹み（１３）が冷却流路を形成する、ハウジング要素（６）と、
を備えるステータ。
前記凹み（１３）の中に、***（２０）が形成された、請求項１に記載のステータ。
前記エッジ（１４）は、円周方向一方側又は円周方向両側の範囲が、前記ステータ積層板（８）の円形の基本形状を越えて突出する突起（１８，１９）によって定められる、請求項１又は２に記載のステータ。
前記突起（１８，１９）が前記ハウジング要素（６）内に突出する、請求項３に記載のステータ。
請求項１乃至４のいずれか一つに記載のステータ（２）と、
前記ステータ（２）内に配置されるロータ（３）と、
を備える電気機械（１）。
請求項５に記載の電気機械（１）を備える車両であって、
前記電気機械（１）が車両（２１）を駆動するように構成された、車両。
請求項１乃至４のいずれか一つに記載のステータ（２）を製造する方法であって、
積層された複数のステータ積層板（８）を含むステータ積層鉄心（５）を準備するステップであって、それぞれの前記ステータ積層板（８）は、それぞれ角度位置において半径方向内側に形成された複数のティース部（１０）と、それぞれ前記角度位置において半径方向外側に配置された凹み（１３）とを有し、前記凹みは少なくとも部分的に湾曲するエッジ（１４）を有する、ステップと、
円筒状の内部容積（７）を有するハウジング要素（６）を準備するステップと、
前記ステータ積層鉄心（５）を前記ハウジング要素（６）に、前記凹み（１３）と前記ハウジング要素（６）の内面とによって冷却流路が形成されるように挿入するステップと、
を備える方法。
前記ステータ積層鉄心（５）の円形の基本形状を越えて突出する突起（１８，１９）によって前記エッジ（１４）の円周方向一方側又は円周方向両側の範囲が定められる前記ステータ積層板（８）が用いられ、前記ステータ積層鉄心（５）が挿入されるときに、前記突起（１８，１９）それぞれが前記ハウジング要素（６）の前記内面に食い込む、請求項７に記載の方法。