[実施の形態1]
図1は、タクシー相乗りシステム10の概要を説明する説明図である。図1においては、タクシー乗り場に多くの人が行列している。図中Iで示す人物は、「いちろう」のニックネームで登録された、本タクシー相乗りシステム10のユーザIである。図中Kで示す人物は、「Ko」のニックネームで登録された、本タクシー相乗りシステム10のユーザKである。ユーザIとユーザKとの間には、面識はなくてもよい。
各ユーザは、事前にタクシー相乗りシステム10に登録を行ない、アカウントを保有する。タクシー相乗りシステム10に記録されて各ユーザのアカウント情報には、ニックネームおよび、ユーザの保有する債権が記録されている。アカウント情報の詳細については後述する。
ユーザIは、第1情報処理装置201(図3参照)に乗車地および下車地を入力する。第1情報処理装置201は、ユーザIに固有に付与されたユーザID(Identifier)、乗車地および下車地を紹介サーバ40に送信する。ユーザKは、第2情報処理装置202に乗車地および下車地を入力する。第2情報処理装置202は、ユーザKに固有に付与されたユーザID、乗車地および下車地を紹介サーバ40に送信する。紹介サーバ40には、図示しない他のユーザに関するユーザID、乗車地および下車地も随時送信される。なお、第1情報処理装置201および第2情報処理装置202は、ユーザが使用するスマートフォンまたはタブレット等の、汎用の携帯型情報処理装置である。
紹介サーバ40は、ユーザのマッチング処理を行なう。具体的には紹介サーバ40は、同じ乗車地から出発する二人のユーザの組合せを抽出する。紹介サーバ40は、地図サーバ49と連動して、抽出した各ユーザが単独でタクシーに乗車する場合と、タクシーに相乗りする場合との、それぞれの料金とを算出する。紹介サーバ40は、相乗りすることによるメリットがあるか否かを判定する。
ここで、メリットがあるとは、たとえば相乗りする二人のユーザのそれぞれが支払う料金が、単独でタクシーに乗車する場合の予測費用を下回ることを意味する。予測費用は本実施の形態のタクシー相乗りシステム10が算定する算定費用の一例である。以下の説明では、ユーザIとユーザKとが相乗りし、ユーザIが途中下車することにより、両ユーザに費用面でのメリットがあると判定された場合について説明する。
紹介サーバ40は、第1情報処理装置201および第2情報処理装置202に、マッチング相手に関する情報を送信する。第1情報処理装置201および第2情報処理装置202は、ユーザIおよびユーザKによる、マッチングに同意するか否かにかかる入力を取得して、紹介サーバ40に送信する。
ユーザIとユーザKとの双方が相乗りに同意した場合について説明する。紹介サーバ40は、双方のユーザがそれぞれ相手を特定するために必要な情報を第1情報処理装置201および第2情報処理装置202に送信する。二人のユーザが直接会い、実際に相乗りを行なうことに合意した場合、紹介サーバ40は途中下車者であるユーザIのアカウントから、ユーザKのアカウントに、相乗り分の料金に相当する債権を移動する。
ユーザIとユーザKとは、乗車前に知り合った知人同士として、タクシーに相乗りする。途中下車者であるユーザIは、タクシーのドライバに対してはタクシー料金を支払わずに下車する。なお、途中下車者であるユーザIは、前述の通り相乗り分の料金に相当する債権をユーザKに支払い済である。後から降りるユーザKは、ユーザIの途中下車のために迂回した分も含めたタクシー料金を支払う。
図2Aおよび図2Bは、タクシー相乗りシステム10の料金の概要を説明する説明図である。図2Aおよび図2Bにおいて、料金および所要時間は、いずれも説明のための例示であり、これに限定されるものではない。
図2Aは、ユーザIおよびユーザKが、それぞれ単独でタクシーに乗車する場合の料金および所要時間を示す。ユーザIは、A駅からB駅まで乗車する。タクシー料金は2570円、所要時間は23分間である。ユーザKはA駅からC駅まで乗車する。タクシー料金は2890円、所要時間は25分間である。
図2Bは、ユーザIおよびユーザKが1台のタクシーに相乗りした場合の料金および所要時間を示す。タクシーはまず、A駅からB駅まで走行し、ユーザIがB駅で途中下車する。B駅までの所要時間は、ユーザIが単独で乗車した場合と同様に、23分間である。
紹介サーバ40は、ユーザIのアカウントから、単独で乗車した場合の料金2570円の50%相当の第1タクシー料金である1285円に、ユーザIにかかる手数料である第1手数料321円を加算した1606円に相当する債権を差し引く。すなわち、相乗りにおいてユーザIが負担する第1費用は1606円であり、単独で乗車した場合の料金である2570円よりも安い。
手数料には、本タクシー相乗りシステム10の利用手数料、ユーザIとユーザKとのマッチングを行なうマッチング手数料、決済手数料等、ユーザが本タクシー相乗りシステム10の運営者に対して支払う種々の手数料が含まれる。ユーザは、クレジットカード会社等の決済代行会社を介して本タクシー相乗りシステム10の運営者に手数料を支払っても良い。この場合、手数料にはユーザが決済代行会社に支払う手数料と、本タクシー相乗りシステム10の運営者に支払う手数料とが含まれる。
紹介サーバ40は、ユーザIのアカウントから支払われた第1タクシー料金1285円から、ユーザKにかかる手数料である第2手数料321円を差し引いた964円に相当する債権を、ユーザKのアカウントに追加する。また、第2手数料321円は、ユーザIの債権から差し引かれる。
タクシーはB駅からC駅まで走行する。ユーザKは、C駅で下車する際に、A駅からB駅を経由してC駅までの第2タクシー料金3530円を支払う。所要時間は、32分間である。相乗りにおいてユーザKが負担する第2費用は、第2タクシー料金3530円と、タクシー相乗りシステム10を介してユーザIから受け取った964円との差額の2566円であり、単独で乗車した場合の料金である2890円よりも安い。
以上により、相乗りにより、ユーザIも、ユーザKも、単独で乗車する場合に比べて安い料金でタクシーを利用できる。タクシー運転手から見ると、知人同士が一緒に乗車して、途中で一人が降りるだけであるため、乗り合いタクシーの認可等の手続は不要である。
タクシー相乗りシステム10の運営者は、ユーザIと、ユーザKとから、それぞれ321円、合計642円の手数料収入を得る。なお、図2Bにおいては、ユーザIが支払う第1タクシー料金の25%が、それぞれのユーザが支払う手数料である。二人のユーザが支払うマッチング手数料は互いに異なっていても良い。手数料は、相乗り1回あたり300円等の定額制であっても良い。
ユーザIが支払う第1タクシー料金は、単独で乗車した場合の料金2570円の50%相当に限定しない。ユーザIとユーザKとの双方にメリットが出る範囲で、任意の金額に定めることができる。第1タクシー料金の比率は、ユーザとのマッチングで最大利益が出るように、動的に調整されてもよい。
なお、以下の説明においてはユーザIのように途中下車者であるユーザをライドフレンド、ユーザKのように最終下車地まで乗車する最終下車者をライドリーダと呼ぶ場合がある。
図3は、タクシー相乗りシステム10の構成を示す説明図である。タクシー相乗りシステム10は、前述の通りネットワークを介して接続された紹介サーバ40、第1情報処理装置201、第2情報処理装置202および地図サーバ49を備える。
第1情報処理装置201は、第1CPU(Central Processing Unit)211、主記憶装置221、補助記憶装置231、通信部241、タッチパネル251、GPS(Global Positioning System)281、およびバスを備える。第1CPU211は、本実施の形態のプログラムを実行する演算制御装置である。第1CPU211には、一または複数のCPUまたはマルチコアCPU等が使用される。第1CPU211は、バスを介して第1情報処理装置201を構成するハードウェア各部と接続されている。
主記憶装置221は、SRAM(Static Random Access Memory)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の記憶装置である。主記憶装置221には、第1CPU211が行なう処理の途中で必要な情報および第1CPU211で実行中のプログラムが一時的に保存される。
補助記憶装置231は、SRAM、フラッシュメモリまたはハードディスク等の記憶装置である。補助記憶装置231には、第1CPU211に実行させるプログラム、およびプログラムの実行に必要な各種データが保存される。
通信部241は、第1情報処理装置201とネットワークとの間のデータ通信を行なうインターフェイスである。タッチパネル252は、液晶表示パネル等の表示部261と、表示部261に積層された入力部271とを備える。
GPS281は、位置情報衛星の電波および基地局の電波等に基づいて測位を行ない、第1情報処理装置201の位置を示す測位情報を出力する。なお、本実施の形態においてはGPSと記載するが、位置情報衛星は米国のGPS衛星に限定しない。EU(European Union)のガリレオ、ロシアのGLONASS(Global Navigation Satellite System)などの、全地球的公航法衛星システム(GNSS:Global Navigation Satellite System)、準天頂衛星みちびき等、任意の位置情報衛星を使用できる。また、これらの位置情報衛星の電波を組み合わせて使用することもできる。
第2情報処理装置202は、第2CPU212、主記憶装置222、補助記憶装置232、通信部242、タッチパネル252、GPS282、およびバスを備える。第2CPU212は、本実施の形態のプログラムを実行する演算制御装置である。第2CPU212には、一または複数のCPUまたはマルチコアCPU等が使用される。第2CPU212は、バスを介して第2情報処理装置202を構成するハードウェア各部と接続されている。
主記憶装置222は、SRAM、DRAM、フラッシュメモリ等の記憶装置である。主記憶装置222には、第2CPU212が行なう処理の途中で必要な情報および第2CPU212で実行中のプログラムが一時的に保存される。
補助記憶装置232は、SRAM、フラッシュメモリまたはハードディスク等の記憶装置である。補助記憶装置232には、第2CPU212に実行させるプログラム、およびプログラムの実行に必要な各種データが保存される。
通信部242は、第2情報処理装置202とネットワークとの間のデータ通信を行なうインターフェイスである。タッチパネル252は、液晶表示パネル等の表示部262と、表示部262に積層された入力部272とを備える。
GPS282は、位置情報衛星の電波および基地局の電波等に基づいて測位を行ない、第2情報処理装置202の位置を示す測位情報を出力する。
なお、第1情報処理装置201および第2情報処理装置202は、タクシー相乗りシステム10に含まれる多数の情報処理装置20の例示である。以後の説明において、個々の情報処理装置20を区別しない場合には、情報処理装置20と記載する。同様に情報処理装置20の各構成要素を、CPU21、主記憶装置22、補助記憶装置23、通信部24、タッチパネル25、表示部26、入力部27およびGPS28と記載する。
紹介サーバ40は、紹介CPU41、主記憶装置42、補助記憶装置43、通信部44およびバスを備える。紹介CPU41は、本実施の形態のプログラムを実行する演算制御装置である。紹介CPU41には、一または複数のCPUまたはマルチコアCPU等が使用される。紹介CPU41は、バスを介して紹介サーバ40を構成するハードウェア各部と接続されている。
主記憶装置42は、SRAM、DRAM、フラッシュメモリ等の記憶装置である。主記憶装置42には、紹介CPU41が行なう処理の途中で必要な情報および紹介CPU41で実行中のプログラムが一時的に保存される。
補助記憶装置43は、SRAM、フラッシュメモリ、ハードディスクまたは磁気テープ等の記憶装置である。補助記憶装置43には、ユーザDB(Database)51、リクエストDB52、マッチングDB53、紹介CPU41に実行させるプログラム、およびプログラムの実行に必要な各種データが保存される。なお、ユーザDB51、リクエストDB52およびマッチングDB53は、紹介サーバ40に接続された外部の大容量記憶装置等に保存されていても良い。
通信部44は、紹介サーバ40とネットワークとの間の通信を行なうインターフェイスである。紹介サーバ40は、大型計算機上で動作する仮想マシンでも良い。紹介サーバ40は、複数の複数のコンピュータまたはサーバマシンを組み合わせて構成されても良い。
図4は、ユーザDB51のレコードレイアウトを示す説明図である。ユーザDB51は、ユーザIDと、ニックネームと、登録情報と、保有債権と、利用履歴と評価とを関連づけた、アカウント情報を記録するDBである。
ユーザDB51は、ユーザIDフィールド、ニックネームフィールド、登録情報フィールド、保有債権フィールド、利用履歴フィールドおよび評価フィールドを有する。登録情報フィールドは、氏名フィールド、住所フィールド、電話番号フィールドおよび性別フィールドを有する。利用履歴フィールドは、総利用回数フィールドおよび総走行距離フィールドを有する。評価フィールドは、良フィールドおよび不良フィールドを有する。
ユーザIDフィールドには、ユーザIDが記録されている。ニックネームフィールドには、ユーザのニックネームが記録されている。氏名フィールドには、ユーザの氏名が記録されている。住所フィールドには、ユーザの住所が記録されている。電話番号フィールドには、ユーザの電話番号が記録されている。性別フィールドには、ユーザの性別が記録されている。
保有債権フィールドには、ユーザの保有する債権が記録されている。本実施の形態においては、債権の単位は日本円であるが、必ずしも日本円に限られることはなく、外国通貨や、タクシー相乗りシステム10の運営者が発行するポイント等であってもよい。ユーザは、保有する債権をライドリーダへの支払および本タクシー相乗りシステム10の手数料の支払に充当できる。
ユーザは、ライドリーダへの支払および本タクシー相乗りシステム10の手数料の支払を、債権を用いて支払うことができる他、クレジットカードや決済代行者を介して支払っても良い。また、保有する債権が支払額に満たない場合には、ユーザは、債権を用いた決済をすることができないことから、クレジットカードや決済代行者を介して支払う。
ユーザは、保有債権フィールドに記録された債権を、自分の銀行口座等に振り込んで現金化できる。この場合、債権から振込手数料を差し引いた金額が、銀行口座に振り込まれる。
ユーザは、保有債権フィールドに記録された債権を、タクシー料金の支払に使用できても良い。このようにする場合には、紹介サーバ40からタクシー会社の口座に対して直接に、または、他の決済システムを介して支払処理が行なわれる。
総利用回数フィールドには、ユーザがタクシー相乗りシステム10を利用した回数が記録されている。総走行距離フィールドには、ユーザがタクシー相乗りシステム10を利用して走行した距離が記録されている。良フィールドには、相乗り相手から「良」の評価を得た回数が記録されている。不良フィールドには、相乗り相手から「不良」の評価を得た回数が記録されている。ユーザDB51は、タクシー相乗りシステム10を利用する1人または1組のユーザについて、1つのレコードを有する。
図5は、リクエストDB52のレコードレイアウトを説明する説明図である。リクエストDB52は、ユーザIDと、ニックネームと、相乗りを希望する乗車地および下車地と、リクエスト時刻と、単独で乗車する場合の料金および所要時間とが関連づけて記録されるDBである。
リクエストDB52は、ユーザIDフィールド、ニックネームフィールド、乗車地フィールド、下車地フィールド、リクエスト時刻フィールドおよび単独乗車フィールドを有する。単独乗車フィールドは、料金フィールドおよび所要時間フィールドを有する。
ユーザIDフィールドには、ユーザIDが記録されている。ニックネームフィールドには、ユーザのニックネームが記録されている。乗車地フィールドには、ユーザの乗車地が記録されている。下車地フィールドには、ユーザの下車地が記録されている。リクエスト時刻フィールドには、ユーザがタクシー相乗りシステム10に相乗りのリクエストを送信した時刻が記録されている。
料金フィールドには、乗車地から下車地まで、ユーザが単独でタクシーに乗車した場合の時刻が記録されている。所要時間フィールドには、乗車地から下車地までのタクシーの所要時間が記録されている。紹介CPU41は、乗車地および下車地を地図サーバ49に送信して、タクシー料金および所要時間を取得し、リクエストDB52に記録する。リクエストDB52は、相乗りを希望する一人のユーザについて、1つのレコードを有する。
図6は、マッチングDB53のレコードレイアウトを説明する説明図である。マッチングDB53は、相乗りによるメリットがある1組のユーザと、乗車経路と、債権の収受と、マッチングの状況とを関連づけて記録するDBである。
マッチングDB53は、ライドリーダフィールド、ライドフレンドフィールド、経路フィールド、債権フィールドおよび状況フィールドを有する。ライドリーダフィールドは、ユーザIDフィールドおよび現在地フィールドを有する。ライドフレンドフィールドは、ユーザIDフィールドおよび現在地フィールドを有する。経路フィールドは、乗車地フィールド、経由地フィールドおよび下車地フィールドを有する。債権フィールドは、フレンド債権フィールド、およびリーダ債権フィールドを有する。
ライドリーダフィールドのユーザIDフィールドには、下車地まで乗車するユーザのユーザIDが記録されている。ライドリーダフィールドの現在地フィールドには、ライドリーダの現在地が記録されている。現在地は、ライドリーダが使用する情報処理装置20から内蔵するGPS28により取得された情報が送信されて、随時更新される。
ライドフレンドフィールドのユーザIDフィールドには、経由地で下車するユーザのユーザIDが記録されている。ライドフレンドフィールドの現在地フィールドには、ライドフレンドの現在地が記録されている。
乗車地フィールドには、相乗りするユーザが乗車する場所が記録されている。経由地フィールドには、ライドフレンドが下車する場所が記録されている。下車地フィールドには、ライドリーダが下車する場所が記録されている。フレンド債権フィールドには、ライドフレンドが支払う債権が記録されている。リーダ債権フィールドには、ライドリーダが受け取る債権が記録されている。状況フィールドには、「確認中」「開始」等、マッチングの進捗状況が記録されている。
図7から図12は、情報処理装置20が表示する画面を示す説明図である。以下の説明においては、図1、図2Aおよび図2Bを使用して説明したユーザIが使用する第1情報処理装置201、または、ユーザKが使用する第2情報処理装置202に表示される画面例を使用する。
図7は、ユーザKが相乗りのマッチングを要求する前に、第2情報処理装置202の表示部262に表示される入力画面を示す。画面の上部に乗車地欄61および下車地欄62が表示されている。画面の上半分弱の範囲に、地図欄63が表示されている。地図欄63の下に乗車地名欄611が表示されている。乗車地名欄611の下にマッチング依頼ボタン711が表示されている。
乗車地欄61および下車地欄62は、ユーザによる乗車地および下車地の入力を受け付ける。ユーザから受け付けた乗車地および下車地を含む地図が、地図欄63に表示される。地図上に、乗車地を示す乗車地マーク641、下車地を示す下車地マーク642、および、タクシーの通行経路を示す経路マーク646が表示される。相乗りを希望するユーザは、乗車地および下車地を入力した後に、マッチング依頼ボタン711を選択する。
CPU21は、ユーザID、乗車地、下車地等を紹介サーバ40に送信する。紹介CPU41は、リクエストDB52に新しいレコードを作成し、受信したユーザID、乗車地、下車地等を記録する。
なお、CPU21は、乗車地欄61の初期値にGPS28を介して取得した情報処理装置20の現在地を設定してもよい。タクシー乗り場で本実施の形態のプログラムを起動したユーザは、乗車地欄61を入力する作業を省略できる。
CPU21は、下車地欄62の初期値にユーザDB51に記録されたユーザの住所を設定してもよい。帰宅のためにタクシーを利用するユーザは、下車地欄62を入力する作業を省略できる。
図8は、紹介CPU41から相乗り相手の候補、ユーザIにかかる情報を受信した後に、第2情報処理装置202の表示部262に表示される紹介画面を示す。
地図欄63に表示された地図上に、乗車地を示す乗車地マーク641、下車地を示す下車地マーク642、途中下車を行なう経由地を示す経由地マーク643、および、タクシーの通行経路を示す経路マーク646が表示されている。
乗車地マーク641の近傍に、ユーザKの現在地、すなわち第2情報処理装置202の現在地を示す第2現在地マーク644が実線の小円で表示されている。同様に、ユーザIの現在地、すなわち第1情報処理装置201の現在地を示す第1現在地マーク645が破線の小円で表示されている。
地図欄63の下端に候補者アイコン欄651、総利用回数欄652および総走行距離欄653が表示されている。候補者アイコン欄651の外周は、第1現在地マーク645と同様に破線で表示されている。なお、第1現在地マーク645と、候補者アイコン欄651の外周とを、同じ色で示しても良い。
候補者アイコン欄651の中には、ユーザDB51に記録されたユーザIの性別「男性」を示すアイコンが表示されている。なお、候補者アイコン欄651に、それぞれのユーザにより登録された顔写真等のアイコンが表示されても良い。このようにする場合、ユーザDB51はそれぞれのユーザのアイコンを記録するフィールドを有する。
総利用回数欄652には、ユーザDB51に記録されたユーザIの総利用回数が表示されている。総走行距離欄653には、ユーザDB51に記録されたユーザIの総走行距離が表示されている。候補者アイコン欄651の下に、ニックネーム欄657が表示されている。ニックネーム欄657には、ユーザDB51に記録されたユーザIのニックネームが表示されている。なお、図8には表示されていないが、ニックネーム欄657の近傍に、ユーザの性別の情報を表示してもよい。
ニックネーム欄657の下に費用欄654および候補者地名欄655が表示されている。費用欄654には、ユーザKが単独でタクシーに乗車した場合の所要時間および料金と、ユーザKがユーザIと相乗りした場合の所要時間および料金とが表示されている。候補者地名欄655には、ユーザIの現在地が表示されている。候補者地名欄655に表示された地名が、ユーザKの現在地から離れている場合には、タクシーの走行途中でユーザIが合流することを意味する。
ユーザKは、費用欄654および候補者地名欄655を見ることにより、ユーザIとの相乗りに同意するか否かを判断できる。ユーザIとの相乗りに同意する場合には、ユーザKは候補承認ボタン712を選択する。ユーザIとの相乗りに同意せず、別の候補とのマッチングを希望する場合には、ユーザKは別候補ボタン713を選択する。相乗りのリクエストを取り下げる場合には、ユーザKはキャンセルボタン714を選択する。
なお、所定の時間が経過してもいずれのボタンの選択も受け付けない場合、第2CPU212は、キャンセルボタン714の選択を受け付けたと判定する。
なお、候補者アイコン欄651またはニックネーム欄657の選択を受け付けた場合に、候補者の自己紹介等を表示しても良い。ユーザは、自己紹介を確認することにより、安心して相乗りできるユーザであるか否かを判断しやすくなる。
紹介CPU41は、複数の相乗り相手の候補を抽出して、ユーザに提示しても良い。たとえば、図8に示す紹介画面で、ユーザがフリック操作等の操作を行なった場合に、次の相乗り相手の候補が表示される。ユーザは、候補承認ボタン712または別候補ボタン713を押す前に複数の候補を比較検討できる。
複数の候補が、一つの画面に一覧表示されても良い。たとえば、料金順、所要時間順、評価順等、任意の条件で複数の候補をソートできても良い。
紹介CPU41は、ユーザDB51の評価フィールドに基づいて、たとえば「良」の評価が多い順、または、「良」の評価から「不良」の評価を減算した値が大きい順等、評価の高いユーザから順に複数の候補を表示しても良い。評価の高いユーザのマッチングが優先的に成立するタクシー相乗りシステム10を実現できる。
図9は、紹介サーバ40を介して、第2情報処理装置202から相乗りに同意する旨を受信した場合に、第1情報処理装置201の表示部261に表示される確認画面を示す。図8と同様に、ユーザKとのマッチングが行なわれたことを表示する画面に、マッチング相手であるユーザKが相乗りに同意したことを示す確認窓66がポップアップ表示されている。
確認窓66内に、相乗りに表示するか否かを受け付けるボタンが表示されている。ユーザIが、「はい」のボタンを選択した場合に、ユーザKとユーザIとの間の合意が成立する。
図10は、ユーザKとユーザIとの間の合意が成立した場合に、第1情報処理装置201の表示部261に表示される成立画面を示す。
地図欄63に表示された地図上に、乗車地を示す乗車地マーク641、下車地を示す下車地マーク642、途中下車を行なう経由地を示す経由地マーク643、タクシーの通行経路を示す経路マーク646、第1情報処理装置201の現在地を示す第1現在地マーク645、および、第2情報処理装置202の現在地を示す第2現在地マーク644が表示されている。図1を使用して説明したように、ユーザIとユーザKとは同じタクシー乗り場に並んでいるため、図10においては乗車地マーク641、第1現在地マーク645および第2現在地マーク644は、ほぼ重なっている。
地図欄63の下側に、相乗り相手のニックネームおよびユーザIがライドフレンドであることを示す結果欄658が表示されている。結果欄658の下側に、現在地拡大ボタン715、チャット開始ボタン716および開始ボタン717が表示されている。
現在地拡大ボタン715の選択を受け付けた場合、第1CPU211は、第1現在地マーク645を中心にし、第2現在地マーク644が第1現在地マーク645と分離して表示される程度の縮尺に拡大した地図を、地図欄63に表示する。ユーザIは、地図上でマッチング相手であるユーザKの位置を確認できる。
なお、相乗り相手のユーザが情報処理装置20における本実施の形態のプログラムの実行を停止した場合には、第1現在地マーク645は表示されない。このようにすることにより、相乗りが終了した後で、相乗り相手に対して自宅の場所等のプライバシー情報を開示することを避けられる。
チャット開始ボタン716の選択を受け付けた場合、第1情報処理装置201、第2情報処理装置202および紹介サーバ40は、連動してユーザIとユーザKとの間のチャットを開始する。図11は、チャット画面の例を示す。ユーザKによるメッセージは画面左端からの吹き出しで、ユーザIによるメッセージは右からの吹き出しでそれぞれ表示される。ユーザKとユーザIとは、チャットにより互いの位置を知り、合流場所を決定できる。ユーザ間のチャットを行なうシステムは、従来から使用されているため、処理の詳細については省略する。
チャット画面の下側には、チャット終了ボタン719および開始ボタン717が表示されている。チャット終了ボタン719の選択を受け付けた場合、第1CPU211は図10を使用して説明した画面に戻る。
なお、チャット開始ボタン716の代わりに、または、チャット開始ボタン716と共に通話開始ボタンが表示されていても良い。通話開始ボタンの選択を受け付けた場合、第1情報処理装置201、第2情報処理装置202および紹介サーバ40は、連動してユーザIとユーザKとの間の音声通話を開始する。ユーザ間の音声通話を行なうシステムは、従来から使用されているため、処理の詳細については省略する。
図10および図11を使用して説明を続ける。図10および図11に示す画面の下端部に、キャンセルボタン714が表示されている。いずれかのユーザによるキャンセルボタン714の選択を受け付けた場合、ユーザIとユーザKとのマッチングはキャンセルされる。
図10および図11に示す開始ボタン717の選択を受け付けた場合、CPU21は相乗り乗車の開始を確定する確定画面を表示する。図12は、ユーザIによる開始ボタン717の選択を受け付けた場合に、第1情報処理装置201の表示部261に表示される画面を示す。ユーザIが単独で乗車する場合の所要時間と料金、相乗りして途中下車する場合の所要時間と料金、および、料金の内訳が表示されている。料金の下に、ライドリーダであるユーザKのアイコンおよびニックネームが表示されている。画面の下側に、承認ボタン720が表示されている。
なお、ユーザKによる開始ボタン717の選択を受け付けた場合、第2情報処理装置202の表示部262には、同様にユーザKにかかる料金が表示される。両方のユーザによる承認ボタン720の選択を受け付けた場合、図2Bを使用して説明したように、紹介CPU41はライドフレンドであるユーザIのアカウントから1606円に相当する債権を差し引き、964円に相当する債権を、ライドリーダであるユーザKのアカウントに追加する。
図12を使用して説明した確認画面において、ユーザが相乗り相手へ支払う料金の変更を受け付けても良い。たとえば、ライドフレンドからはライドリーダへ支払う料金を増額する変更のみを受け付け、ライドリーダからはライドフレンドから受け取る料金を減額する変更のみを受け付けることで、相手方への再確認を行なわずに料金を確定できる。
ライドフレンドとライドリーダとの合意に基づいて、ライドフレンドからライドリーダに支払う料金、つまり、相乗りする区間の料金を、予測料金から、事後的に変更できるようにしても良い。たとえば、ライドフレンド降車時の、タクシーの料金が、予測費用と異なる場合、ライドリーダまたは、ライドフレンドの一方が、料金の変更の申請を情報処理装置20に対し行ない、情報処理装置20がこれを他方に通知し、当該他方がこれを承認することを情報処理装置20に送信することにより、情報処理装置20が料金の変更の合意があったものと判断して、予測費用の金額を変更しても良い。
また、以下のようにして変更しても良い。すなわち、ライドフレンドが降車する際のタクシーメータをライドフレンドとライドリーダの双方が確認する。確認した料金に基づいて、ライドフレンドの乗車料金を変更することを合意する。ライドフレンドおよびライドリーダは、合意した金額をそれぞれの情報処理装置20を介して紹介CPU41に送信する。紹介CPU41は、両者から受信した金額が一致している場合に、債権を移動する。
マッチングを行なう際に算出したライドリーダの料金、または、ライドフレンドの料金の少なくともいずれか一方が実際の料金と異なる場合、紹介CPU41は両者の負担額を変更しても良い。この場合、紹介CPU41は、たとえばライドリーダが下車する際に支払うタクシー料金を取得して、ライドリーダとライドフレンドとの間の債権を移動する。
料金を事後的に変更する場合、変更後の料金と連動して手数料を変更しても良い。この場合、CPU21は手数料を自動的に算出して、表示部26に表示することが望ましい。料金を事後的に変更する場合であっても、手数料は相乗り開始時に定めた金額のままであっても良い。この場合、手数料は相乗り開始時に確定する。
図13は、プログラムの処理の流れを説明するフローチャートである。本実施の形態のプログラムは、それぞれの情報処理装置20で個別に起動される。第1CPU211は、図7を使用して説明した入力画面を介して、乗車地および下車地の条件を取得する(ステップS501)。
マッチング依頼ボタン711の選択を受け付けた場合、第1CPU211は、紹介CPU41に紹介リクエストを送信する(ステップS502)。紹介CPU41は、紹介リクエストを割り込み処理で受け付ける。紹介CPU41は、乗車地から下車地まで単独でタクシーに乗車した場合の料金および所要時間を地図サーバ49から取得する。紹介CPU41は、リクエストDB52に新規レコードを追加して、紹介リクエストの内容を記録する。
同様に第2CPU212は、乗車地および下車地の条件を取得する(ステップS601)。マッチング依頼ボタン711の選択を受け付けた場合、第2CPU212は、紹介CPU41に紹介リクエストを送信する(ステップS602)。紹介CPU41は、紹介リクエストを割り込み処理で受け付け、リクエストDB52に記録する。
紹介CPU41は、マッチングのサブルーチンを起動する(ステップS701)。マッチングのサブルーチンは、リクエストDB52に記録されたレコードから、相乗りすることによるメリットがあるユーザの組合せを抽出するサブルーチンである。マッチングのサブルーチンの処理の流れについては後述する。
以下の説明においては、マッチングのサブルーチンにおいて、第1情報処理装置201にかかるユーザがライドフレンドに、第2情報処理装置202にかかるユーザがライドリーダにそれぞれ選択された場合について説明する。紹介CPU41は、抽出した候補にかかる第1CPU211および第2CPU212に、候補ユーザを通知する(ステップS702)。第1CPU211および第2CPU212は、図8を使用して説明した紹介画面を表示する(ステップS503、ステップS603)。
第1CPU211および第2CPU212は、それぞれユーザによる回答を取得して、紹介CPU41に送信する(ステップS504、ステップS604)。紹介CPU41は、双方からの回答をそれぞれ受信する(ステップS703)。紹介CPU41は、双方のユーザが相乗りに同意して、マッチングが成立したか否かを判定する(ステップS704)。
マッチングが成立していないと判定した場合(ステップS704でNO)、紹介CPU41はマッチングDB53の対応するレコードの状況フィールドに「不成立」を記録して、ステップS701に戻る。マッチングが成立したと判定した場合(ステップS704でYSE)、紹介CPU41は、第1CPU211にライドフレンドである旨を、第2CPU212にライドリーダである旨をそれぞれ通知する(ステップS705)。
第1CPU211は、図10を使用して説明した成立画面を表示し、ユーザIがライドフレンドである旨を表示する(ステップS505)。同様に第2CPU212は、図10を使用して説明した成立画面の結果欄658に「いちろうさんとマッチしました あなたはライドリーダです」のように、ユーザKがライドリーダである旨を表示する(ステップS605)。
第1CPU211および第2CPU212は、それぞれ開始ボタン717の選択を受け付けた旨を紹介CPU41に送信する(ステップS506、ステップS606)。紹介CPU41は、両方のユーザによる開始ボタン717の選択をそれぞれ受け付ける(ステップS706)。紹介CPU41は第1CPU211および第2CPU212に確認指示を送信する(ステップS707)。第1CPU211および第2CPU212は、図12を使用して説明した確定画面を表示する(ステップS507、ステップS607)。
第1CPU211および第2CPU212は、それぞれ承認ボタン720の選択を受け付けた旨を紹介CPU41に送信する(ステップS508、ステップS608)。第1CPU211および第2CPU212は、処理を終了する。
両方のユーザによる承認ボタン720の選択を受け付けた後に、紹介CPU41は両ユーザのアカウントの債権を精算する(ステップS708)。具体的には、紹介CPU41は、ライドフレンドのアカウントから料金および紹介料の合計に相当する債権を差し引く。紹介CPU41は、ライドリーダのアカウントに、ライドフレンドが支払った料金から紹介料を差し引いた料金に相当する債権を加算する。紹介CPU41は、ステップS701に戻る。
なお、図13に示すフローチャートにおいては、ライドリーダとライドフレンドの両者が合意して、マッチングが成立した時点で決済が行なわれるが、決済のタイミングはこれに限定しない。たとえば、両者の手数料は、マッチング時点や相乗り確定時点で決済をするが、ライドフレンドがライドリーダに支払う相乗り分の料金は、事後的(たとえば、ライドフレンドがタクシーを下車する時点)に支払ってもよい。この場合、紹介CPU41は、ステップS708の実行を保留し、ライドフレンドがタクシーを下車する際に債権の精算を実行しても良い。また、ライドリーダの手数料はマッチング時点や相乗り確定時点で決済をし、ライドフレンドの手数料および相乗り分の料金は、事後的にまとめて支払ってもよい。
図14は、マッチングのサブルーチンの処理の流れを説明するフローチャートである。マッチングのサブルーチンは、リクエストDB52に記録されたレコードから、相乗りすることによるメリットがあるユーザの組合せを抽出するサブルーチンである。
地図サーバ49が、「出発地点」、「経由地点」および「目的地点」を受け付けて、経路情報を出力する機能を有する場合を例にして説明する。
紹介CPU41は、リクエストDB52から、乗車地が同一または近接する2つのレコードを抽出する(ステップS751)。ここで紹介CPU41は、たとえばリクエスト時刻フィールドに記録された時刻が早いレコードを優先して抽出する。紹介CPU41は、レコードをランダムに抽出しても良い。
紹介CPU41は、抽出した2つのレコードのうちの第1レコードに対応するユーザがライドリーダであり、第2レコードに対応するユーザがライドフレンドであると判定する(ステップS752)。紹介CPU41は、ライドリーダおよびライドフレンドの現在地、両者の中間地点、または、中間地点から最寄りのタクシー乗り場等の任意の地点を、タクシーに乗車する地点である「出発地点」として設定する。紹介CPU41は、ライドフレンドの下車地を「経由地点」に設定する。紹介CPU41は、ライドリーダの下車地を「目的地点」に設定する。
紹介CPU41は、「出発地点」、「経由地点」および「目的地点」を地図サーバ49に送信する(ステップS753)。紹介CPU41は、経路情報を地図サーバ49から取得する(ステップS754)。経路情報には、地図上の経路と、「出発地点」から「経由地点」までのタクシー料金および所要時間と、「出発地点」から「目的地点」までのタクシー料金および所要時間とが含まれる。
紹介CPU41は、ライドフレンドおよびライドリーダがそれぞれ負担する費用を算出する(ステップS755)。紹介CPU41は、リクエストDB52の料金フィールドに記録されたライドリーダが単独乗車する場合の料金を取得する。紹介CPU41は、ステップS755で算出したライドリーダの負担する費用が、単独乗車する場合の料金よりも安いか否かを判定する(ステップS756)。
安いと判定した場合(ステップS756でYES)、紹介CPU41は、リクエストDB52の料金フィールドに記録されたライドフレンドが単独乗車する場合の料金を取得する。紹介CPU41は、ステップS755で算出したライドフレンドの負担する費用が、単独乗車する場合の料金よりも安いか否かを判定する(ステップS757)。安いと判定した場合、紹介CPU41は処理を終了する。
ライドリーダの費用が安くならないと判定した場合(ステップS756でNO)、または、ライドフレンドの費用が安くならないと判定した場合(ステップS757でNO)、紹介CPU41は、第2レコードに対応するユーザがライドリーダであるか否かを判定する(ステップS758)。
ライドリーダでないと判定した場合(ステップS758でNO)、紹介CPU41は、ステップS751で抽出した2つのレコードのうちの第2レコードに対応するユーザがライドリーダであり、第1レコードに対応するユーザがライドフレンドであると判定する(ステップS759)。紹介CPU41は、ステップS753に戻る。
ライドリーダであると判定した場合(ステップS758でYES)、紹介CPU41はステップS751に戻る。
紹介CPU41は、相乗りが終了した後に、メール等の手段によりユーザにアンケートを行ない、相乗り相手に関する評価を取得して、ユーザDB51の評価フィールドに記録する。紹介CPU41は、相乗りが終了した後に、タッチパネル251およびタッチパネル252にアンケート画面を表示させてユーザにアンケートを行なっても良い。ユーザアンケートによる評価の取得は、従来から行なわれているため、詳細については省略する。
タクシー相乗りシステム10は、相乗り相手に問題がある場合に通報する機能を有しても良い。図15は、情報処理装置20が表示する通報画面を示す説明図である。図10を使用して説明した画面に、複数の通報ボタン67が配置されたウィンドウがポップアップ表示されている。通報ボタン67は、支払問題ボタン671、行動問題ボタン672、および、その他通報ボタン673を含む。
問題があると判断したユーザは、図示を省略するメニューボタンを操作して、通報ボタン67を表示させる。ユーザは、通報ボタン67を適宜操作して、問題に関する報告を入力できる。CPU21は、ユーザから入力された報告を取得して、紹介CPU41に送信する。紹介CPU41は、受信した報告を記録する。
タクシー相乗りシステム10の運営者は、報告を閲覧して、関係者への事実確認、悪質なユーザの登録抹消等の、適切な対応を行なえる。また、報告機能があること自体が、ユーザにとっての抑止力となり、相乗り相手に不快感を与えることを防止できる。
本実施の形態によると、1台のタクシーに相乗りすることにメリットのある乗客同士のマッチングを行なうタクシー相乗りシステム10を提供できる。相乗りするユーザ同士は、図11を使用して説明したチャットまたは音声通話を介して、相互に相手を確認し、安全な相手であると判断した上で、1台のタクシーに相乗りできる。
本実施の形態によると、図1に示すように長蛇の列になったタクシー乗り場において、複数のユーザが1台のタクシーに相乗りすることにより、タクシー乗り場で並んでいる全乗客の平均待ち時間を削減できる。相乗りにより、タクシー1台ごとの走行距離は増加するため、タクシーの営業効率が高くなる。
タクシーに乗車する前に、相乗り相手とのマッチングおよび相手との合流を行なえるため、タクシー会社側およびドライバに負担を掛けずに、タクシー相乗りシステム10を提供できる。
一方のユーザが乗車したタクシーに、他方のユーザが途中から乗車しても良い。途中乗車するユーザは、タクシー乗り場まで徒歩で移動せずに、タクシーに乗車できる。図16Aおよび図16Bは、途中乗車する場合のタクシー相乗りシステム10の料金の概要を説明する説明図である。図16Aおよび図16Bにおいて、料金および所要時間は、いずれも説明のための例示であり、これに限定されるものではない。
なお、途中乗車する際のマッチングのタイミングとしては、両方のユーザが相乗りをする前にマッチングが完了し、その後、一方のユーザが先に乗車し、途中で他方のユーザが乗車する場合の他、一方のユーザが乗車中に、マッチングが成立し、他方のユーザが途中から相乗りをする場合の両方が含まれる。
図16Aは、ユーザIおよびユーザKが、それぞれ単独でタクシーに乗車する場合の料金および所要時間を示す。ユーザIは、D社前からB駅まで乗車する。タクシー料金は2570円、所要時間は23分間である。ユーザKはA駅からC駅まで乗車する。タクシー料金は2890円、所要時間は25分間である。
図16Bは、ユーザIおよびユーザKが1台のタクシーに相乗りした場合の料金および所要時間を示す。ユーザKを乗せたタクシーは、A駅からD社前まで走行する。D社前で、ユーザIが乗車する。D社前からB駅まで、ユーザIとユーザKとが相乗りする。ユーザIがB駅で途中下車する。D社前からB駅までの所要時間は、ユーザIが単独で乗車した場合と同様に、23分間である。
紹介サーバ40は、ユーザIのアカウントから、相乗り区間に対応する第1タクシー料金である1285円に、ユーザIにかかる手数料である第1手数料321円を加算した1606円に相当する債権を差し引く。すなわち、相乗りにおいてユーザIが負担する第1費用は1606円であり、単独で乗車した場合の料金である2570円よりも安い。
紹介サーバ40は、ユーザIのアカウントから支払われた第1タクシー料金1285円をユーザKのアカウントに追加するとともに、ユーザKにかかる手数料である第2手数料321円をユーザKのアカウントから差し引く。すなわち、紹介サーバ40は、第1タクシー料金1285円から第2手数料321円を差し引いた964円に相当する債権を、ユーザKのアカウントに追加する。
タクシーはB駅からC駅まで走行する。ユーザKは、C駅で下車する際に、A駅からB駅を経由してC駅までの第2タクシー料金3530円を支払う。所要時間は、32分間である。相乗りにおいてユーザKが負担する第2費用は、第2タクシー料金3530円と、タクシー相乗りシステム10を介してユーザIから受け取った964円との差額の2566円であり、単独で乗車した場合の料金である2890円よりも安い。
なお、先に乗車したユーザKが、途中下車しても良い。ユーザIとユーザKとが、同じ場所で下車しても良い。
タクシーの乗車定員の範囲内で、3人以上のユーザが1台のタクシーに相乗りしても良い。それぞれのユーザが異なる場所で乗車および下車しても良い。この場合、相乗り開始後に追加で相乗りするユーザを受け入れる場合には、乗車中のユーザ全員の同意が必要である。
相乗りするユーザ同士の実名を開示せず、ニックネームでやりとりするため、ユーザ同士のプライバシーを守ることができる。また、ユーザ同士では現金をやりとりしないため、金銭トラブルの発生を防止できる。
紹介CPU41は、評価フィールドに蓄積したユーザの評価に基づいて、評価の高いユーザを優先的にマッチングしても良い。このようにすることにより、本システム自体の評価を高めて、ユーザを増やすことができる。
紹介CPU41は、評価フィールドに蓄積したユーザの評価に基づいて、評価の高いユーザの紹介料を安く、評価の低いユーザの紹介料を高く設定しても良い。各ユーザに、相乗り相手に対して好印象を与える動機付けが行なわれる。このようにすることにより、本システム自体の評価を高めて、ユーザを増やすことができる。
紹介CPU41は、評価の高いユーザと相乗りしたユーザの紹介料も安く設定しても良い。評価の高いユーザとのマッチングを積極的に受け入れる動機付けが行なわれる。
紹介CPU41は、評価の高いユーザが乗車した場合にタクシー料金が減額されるようにしても良い。たとえば、評価の高いユーザが相乗りをした場合に、紹介CPU41はタクシー料金が割引されるクーポンを発行する。評価の高いユーザに、優越感と満足感とを感じさせることにより、本システムを繰り返し利用する動機付けが行なわれる。
ライドフレンドのアカウントから債権を差し引く代わりに、第三者の決済サービスを介して、ライドフレンドから料金を徴収しても良い。このようにする場合、ユーザDB51は、各ユーザの口座情報等の決済情報を記録するフィールドを有する。ネットワークを介して即時決済を行なうサービスは公知であるため、詳細については省略する。
相乗りによるメリットは、タクシーに単独乗車する場合に比べて費用が安くなることに限定しない。紹介CPU41は、たとえば、タクシーの待ち時間が短くなること、タクシーの乗車経路が短くなること、または、タクシーの乗車時間が短くなることなどに基づいて、マッチングを行なうか否かを判定しても良い。
タクシー会社と、本実施の形態のタクシー相乗りシステム10の運営者とが提携して、タクシー相乗りシステム10の利用者が支払う料金を、タクシー相乗りシステム10が算定する費用としても良い。たとえば、タクシー相乗りシステム10が事前に算出した出発地からライドリーダの下車地までの予測費用を、ライドリーダが下車時に支払う確定費用に定めても良い。この場合、確定費用は、本実施の形態のタクシー相乗りシステム10が算定する算定費用の一例である。
タクシードライバが経験・知識等を活かして地図サーバ49が算出した経路よりも近道のルートで目的地に到着した場合、タクシードライバはメータ料金よりも高い確定料金の支払を受けられる。ライドリーダは、地図サーバ49が算出したルートよりも早く目的地に到着できる。
ライドフレンドおよびライドリーダが、それぞれタクシー料金を直接支払っても良い。たとえば、ライドフレンドは図12において「Koさんへ支払」と記載されたフレンド料金をタクシーに直接支払う。ライドリーダは、下車時に実際のタクシー料金からフレンド料金を差し引いた金額をタクシーに直接支払う。
前述の通り、タクシー会社と、本実施の形態のタクシー相乗りシステム10の運営者とが提携して(タクシー会社はタクシー相乗りシステム10が提示する金額がタクシー代として支払われることを了承する)、ライドリーダとライドフレンドとの双方がタクシー相乗りシステム10が算定するそれぞれの負担する金額を、あるいはライドリーダーがタクシー相乗りシステム10が算定するタクシー代全額を、支払っても良い。
ライドリーダおよびライドフレンドは、タクシー料金の支払いに現金、クレジットカードその他任意の支払手段を使用できる。ライドリーダとライドフレンドとが、それぞれ異なる支払手段を使用してもよい。
本実施の形態のタクシー相乗りシステム10は、バス、自家用乗用車、トラック、オートバイ、または、自転車等の任意の乗り物の乗り合いに使用されても良い。その場合、たとえばガソリン代および高速料金等の乗り物運用コストを、タクシーの料金の代わりに使用する。ドライバの労力を任意の手法で算定してコストに加えても良い。乗り物の維持費を任意の手法で算定してコストに加えても良い。
紹介CPU41は、それぞれのユーザの降車地点または乗車地点に関する地域情報を、情報処理装置20に送信しても良い。地域情報は、たとえば近所にある店舗のクーポン、観光スポット情報、天気予報または交通情報等の、地域に関連する任意の情報である。
たとえば、紹介CPU41は、ユーザが降車する直前に、降車地点に関する最新の地域情報を情報処理装置20に送信する。ユーザは、タクシーを降車後に、受信した最新情報を活用できる。紹介CPU41は、ユーザが乗車した直後に地域情報を送信しても良い。ユーザは、タクシー乗車中に送信された情報を閲覧して、降車後の行動を計画できる。
[実施の形態2]
本実施の形態は、各ユーザが相乗りを拒否する条件を登録できるタクシー相乗りシステム10に関する。実施の形態1と共通する部分については、説明を省略する。
図17は、相乗り条件DBのレコードレイアウトを説明する説明図である。相乗り条件DBは、ユーザIDフィールドおよび条件フィールドを有する。ユーザIDフィールドには、ユーザIDが記録されている。条件フィールドには、各ユーザが相乗りを拒否する条件、すなわち、相乗りする相手をフィルタリングする条件が記録されている。たとえば図17の1番目のレコードに示すように、特定のユーザIDを条件フィールドに記録することにより、当該ユーザとのマッチングを避けることができる。ユーザは、性別、他のユーザからの評価、タクシー相乗りシステム10の利用実績等に基づいて、不可条件を設定できる。
図18は、実施の形態2のマッチングのサブルーチンの処理の流れを説明するフローチャートである。図18に示すサブルーチンは、図14を使用して説明したサブルーチンの代わりに使用されるサブルーチンである。
紹介CPU41は、リクエストDB52から、乗車地が同一または近接する2つのレコードを抽出する(ステップS751)。紹介CPU41は、ステップS751で抽出したレコードのユーザIDフィールドに記録されたユーザIDをキーとして相乗り条件DBを検索し、抽出されるレコードの有無を判定する(ステップS721)。
一方のユーザIDについてレコードが抽出されたと判定した場合(ステップS721でYES)、紹介CPU41は、他方のユーザIDにかかるユーザが条件フィールドに記録された条件に該当するか否かを判定する(ステップS722)。該当すると判定した場合(ステップS722でYES)、紹介CPU41はステップS751に戻る。
相乗り条件DBからレコードが抽出されないと判定した場合(ステップS721でNO)、または、条件フィールドに記録された条件に該当しないと判定した場合(ステップS722でNO)、紹介CPU41は、抽出した2つのレコードのうちの第1レコードに対応するユーザがライドリーダであり、第2レコードに対応するユーザがライドフレンドであると判定する(ステップS752)。以後の処理は、図14を使用して説明したサブルーチンと同一であるため、説明を省略する。
本実施の形態によると、個々のユーザがマッチングを拒否する相手を設定できる。これにより、ユーザが安心して利用可能なタクシー相乗りシステム10を提供できる。
マッチングをリクエストする都度、ユーザが不可条件の使用要否を設定できるようにしても良い。ユーザは、多くの人が並んでいてマッチングが成立する可能性が高いタクシー乗り場では不可条件を使用し、マッチングが成立する可能性が低い場所では不可条件を使用しない等、状況に応じて条件を変更できる。
マッチングをリクエストする都度、ユーザが不可条件を設定できるようにしても良い。ユーザは、その日の状況に応じて、適宜不可条件を変更できる。
相乗り条件DBには、相乗り不可条件の代わりに、または、相乗り不可条件に加えて、相乗り希望条件が記録されていても良い。たとえば、年齢、性別、職業、趣味、または、お気に入りの場所等のユーザ属性に基づいて、相互の好みが合致する相手を優先的にマッチングすることができる。このようにする場合には、ユーザDB51にユーザ自身のユーザ属性を記録するフィールドが設けられる。
相乗り条件DBおよびユーザDB51には、カレンダー情報、フライト情報、宿泊情報、勤務先情報または学校情報等のユーザ属性が記録されていても良い。たとえば、カレンダー情報に基づいて同じイベントに参加するユーザを優先的にマッチングできる。フライト情報に基づいて、同じフライトに登場するユーザを優先的にマッチングできる。
紹介CPU41は、ステップS756で効果ありと判定した場合にマッチングしたユーザの組合せを主記憶装置42または補助記憶装置43に一時的に保存し、ステップS751で一方のユーザを変更した組合せを抽出しても良い。一人のユーザに対して、複数の相乗り相手を抽出した後に、紹介CPU41は、たとえばユーザ間の距離、事前に登録したお気に入りの場所、過去の乗車履歴、または、ユーザ属性に基づいてそれぞれの相乗り相手を評価する。紹介CPU41は、評価の高いユーザの組合せをマッチングする。
たとえば、趣味の合うユーザ同士をマッチングすることにより、相乗り乗車中に会話が弾み、新たな交友関係を築けるマッチングシステムを提供できる。
前述のお気に入りの場所は、過去のユーザの乗車履歴に基づいて自動的に相乗り条件DBに記録されても良い。
ユーザDB51には、ユーザの許容条件が記録されていても良い。たとえば、タクシーに乗車する場所または時刻を相乗り相手の意向に合わせる、相手の分の手数料を負担する等の条件が、ユーザDB51に追加するフィールドに記録される。
紹介CPU41は、相乗り相手が許容条件を受け入れた場合の条件で、相乗り相手を抽出する。許容条件を設定したユーザは、マッチングが成立しやすくなる。たとえば荒天でタクシー乗り場が混雑している場合に、ユーザは許容条件を設定することにより、早くマッチングが成立して、乗車できると期待できる。
本実施の形態のプログラムは、図7を使用して説明したマッチング依頼ボタン711の選択を待たずにバックグラウンドで動作しても良い。たとえば、紹介CPU41またはCPU21は、ユーザの過去の乗車履歴、属性、現在地、現在時刻、曜日、天候、および、イベント情報等に基づいて、AI(Artificial Intelligence)によりタクシーの必要性を判定して、マッチングを行ない、表示部26を介してユーザに通知しても良い。
たとえば、飲み屋で飲んでいて終電を逃しそうなユーザが、マッチングの通知を見てタクシーに乗ることにより、終電に間に合う時刻に駅に到着できる。また、終電を逃して残業をしているユーザが、マッチングの通知を見ることにより仕事を終えるきっかけとすることができる。
CPU21は、ユーザが情報処理装置20を用いて購入したチケット等の情報に基づいてマッチングを行なっても良い。たとえば、チケットを購入した飛行機に乗って空港に到着したユーザに、自宅方面に向かうタクシーのマッチングが通知される。チケットを購入したサッカーの試合に行くユーザが、スタジアムの最寄り駅への到着する前後に、スタジアムに行くタクシーのマッチングが通知される。
CPU21は、ユーザが使用するスケジュール管理ソフトのデータ等に基づいてマッチングを行なっても良い。たとえば新幹線に乗る予定のユーザに、現在地から乗車駅に向かうタクシーのマッチング情報が通知される。
CPU21は、ユーザの過去の行動履歴と現在位置等に基づいてマッチングを行なっても良い。たとえば頻繁にサッカー観戦に行くユーザが、試合開催日にスタジアムの最寄り駅に到着する前後に、スタジアムに行くタクシーのマッチングが通知される。
マッチングに対するユーザの応答を蓄積して学習することにより、ユーザのニーズに精度良く予測して、自動的にマッチングを開始するAIを有するタクシー相乗りシステム10を実現できる。
マッチング依頼ボタン711の選択を受け付けたが、所定の時間内にマッチングできなかったユーザを、マッチング相手の候補に加えても良い。この場合、CPU21は、ユーザからマッチングを待つ待ち時間の入力を受け付けても良い。待ち時間が長くなってもタクシーに安く乗りたいユーザの要望に対応するタクシー相乗りシステム10を提供できる。
図19は、バックグラウンドでマッチングを行なう情報処理装置20の変形例が表示する画面を示す説明図である。図19に示す画面は、図7を使用して説明した画面の代わりに第2情報処理装置202の表示部262に表示される入力画面を示す。
乗車地名欄611の代わりに、理由欄615が表示されている。ユーザは、理由欄615に表示された「J航空012便」でH空港に到着して、C駅までタクシーに相乗りすることを希望している。
紹介CPU41は、同じ飛行機でH空港に到着するユーザを優先してマッチングする。仮に、飛行機の到着時刻に遅れが生じた場合であっても、滞りなく相乗りできるタクシー相乗りシステム10を提供できる。
紹介CPU41は空港から提供されているフライト情報を参照して、ユーザが搭乗するフライトの遅れ等を検出できる。仮に一方のユーザの到着時刻に遅れが生じた場合、紹介CPU41は予定通りに到着したユーザに対して、新たな相乗り相手を提示しても良い。
たとえば理由欄にスポーツの試合予定等が入力されてもよい。同じ試合を観戦中のユーザとマッチングされている場合、観戦中の試合終了時刻が予定よりも遅れた場合、または早まった場合であっても、滞りなく相乗りできるタクシー相乗りシステム10を提供できる。
[実施の形態3]
本実施の形態は、相乗りする相手を拡張現実(AR:Augmented Reality)により表示するタクシー相乗りシステム10に関する。実施の形態1と共通する部分については、説明を省略する。
図20Aおよび図20Bは、実施の形態3のタクシー相乗りシステム10の概要を説明する説明図である。図20Aに示すタクシー乗り場の行列が、情報処理装置20に設けられたカメラにより撮影されて、表示部26に表示されている。紹介CPU41から取得したユーザIの現在地の座標、および、情報処理装置20に内蔵するGPS28、傾きセンサ等の情報に基づいて、画像上のユーザIに星型のマーカ73が表示されている。リアルタイムで撮影した画像と、マーカ73とを重畳して表示する方法については、公知であるため、説明を省略する。
本実施の形態によると、ユーザはマッチングされた相手を容易に発見して、合流できる。また、誤ってマッチング相手とは違う人に声を掛けてしまうトラブルを防止できる。
[実施の形態4]
本実施の形態は、タクシー乗り場以外の場所から相乗り乗車する場合に、タクシーを呼び出すタクシー相乗りシステム10に関する。実施の形態1と共通する部分については、説明を省略する。
図21および図22は、実施の形態4の情報処理装置20が表示する画面を示す説明図である。図21は、図10の代わりに第1情報処理装置201の表示部261に表示される画面を示す。開始ボタン717の下に、迎車呼出ボタン718が表示されている。
図22は、迎車呼出ボタン718が選択された場合に表示部26に表示される画面を示す。「禁煙車」、「喫煙車」、「女性ドライバ」、「男性ドライバ」、「車椅子可」「Avairable in English(英語可)」、および、「有中文(中国語可)」等、乗りたいタクシーの属性(タクシードライバの属性を含んでもよい)を選択する属性ボタン721が複数配置されている。ユーザは、希望するタクシーの属性に対応する属性ボタン721を選択した後に送信ボタン723を選択する。
なお図22に示す属性は一例である。図示する項目の他に、たとえば、ドライバの年齢、個人タクシーであるか否か、タクシー会社名、ドライバの趣味、社内のにおいの有無、希望する座席の指定、無線LAN(Local Area Network)サービスの有無、軽食提供サービスの有無等を選択できるようにしても良い。
タクシー相乗りシステム10は、ドライバに対するユーザからの評価を収集しても良い。ユーザからの評価を収集するシステムは、従来から使用されているため、説明を省略する。評価を収集する場合、過去に乗車したユーザからの評価点のレベルの高低を選択できるようにしても良い。
タクシー相乗りシステム10は、ユーザに対するドライバからの評価を収集しても良い。ドライバによる評価は、たとえばユーザDB51の評価フィールドに記録される。他のユーザからの評価とドライバからの評価とが合算して記録されても良く、分けて記録されても良い。
第1CPU211は、たとえばタクシー会社に設置された配車サーバに、乗車位置、ユーザIの氏名、およびユーザが選択した属性を送信して、配車を要求する。配車サーバ、または、タクシー会社の配車オペレータは、指定された属性に適合するタクシーに対して、車両無線等を用いて乗車位置に向かうように指示する。
また、配車サーバは、属性に適合するタクシーが存在する場合に、直ちに、タクシーに対して乗車位置に向かうように指示するのではなく、次のようにしてもよい。すなわち、配車サーバは、ユーザIに対し、属性に適合するタクシーの情報を送信し、ユーザIは、当該タクシーの情報に基づいて、選択したタクシーの配車要求を配車サーバに送信し、配車サーバは、当該タクシーに対して、乗車位置に向かう指示を送信してもよい(配車サーバは、ユーザIに対し、属性に適合するタクシーの情報を複数送信した場合、ユーザIは、当該複数のタクシーの中から、選択したタクシーの配車要求を配車サーバに送信することとしてもよい。)。
ここで、属性に適合するタクシーの情報は、タクシーの属性を含んでもよい。また、ユーザIの第1情報処理装置201の画面に、地図が表示され、当該地図上に、属性に適合するタクシーの位置に関する情報が表示され、ユーザIが選択したタクシーの情報(位置以外の情報を含む)が更に表示されることとしてもよい。
指定された属性に適合するか否かは、あらかじめ配車サーバに記録されたデータベースに基づいて判定できる。データベースに、ドライバのSNS(Social Network System)のアカウントが登録されている場合、SNSのプロフィールに登録された事柄に基づいて、属性を判定しても良い。
第1情報処理装置201が通話機能を有する場合、第1CPU211は、タクシー会社に電話を掛けて、音声合成により車位置、ユーザIの氏名、およびユーザが選択した属性を伝達して、配車を要求しても良い。
本実施の形態によると、タクシー乗り場以外の場所からでも、容易に相乗りできるタクシー相乗りシステム10を提供できる。
本実施の形態によると、好みに合うタクシーを呼び出して相乗りできるタクシー相乗りシステム10を提供できる。
[実施の形態5]
本実施の形態は、相乗りを開始した後に、料金分担を修正できるタクシー相乗りシステム10に関する。実施の形態1と共通する部分については、説明を省略する。
図23は、実施の形態5の情報処理装置20が表示部26に表示する精算条件画面を示す説明図である。図23に示す画面は、相乗り乗車を開始した後に、ユーザが図示を省略するメニューボタン等を操作して、料金分担の修正を指示した場合に表示される画面である。
図23の上側には、ライドフレンドが単独乗車した場合の予測費用、相乗り負担額、手数料およびライドフレンドが支払済の金額が表示されている。図23の下側には、ライドリーダが単独乗車した場合の予測費用、相乗り負担額、手数料、受取済の金額、下車時の予測費用、および、ライドリーダの予測負担額が表示されている。
図23の最下部には、修正中止ボタン724および修正承認ボタン725が表示されている。図23においては、修正承認ボタン725は選択不可能である。
ユーザは、タッチパネル251を操作して、下線で示すライドフレンドの相乗り負担額およびライドリーダの下車時の予測費用を変更できる。ライドフレンドの相乗り負担額が変更された場合、斜体で示すライドフレンド項目の支払額、ライドリーダの項目の相乗り負担額、受取額、および予測負担額が自動的に再計算されて、表示される。ライドリーダの下車時料金が変更された場合、ライドリーダの予測負担額が自動的に再計算されて、表示される。
変更可能ないずれかの項目が変更された場合、修正承認ボタン725が選択可能な状態になる。一方のユーザが修正承認ボタン725を選択した場合、他方のユーザの表示部26に修正後の情報が表示される。他方のユーザも修正承認ボタン725を選択した場合、ライドリーダのアカウントと、ライドフレンドのアカウントとの間で、精算済の金額との差額に対応する債権が移動する。以上により、乗車前に合意した分担を、相乗り開始後に変更できる。
図24は、実施の形態5のプログラムの処理の流れを説明するフローチャートである。ステップS506およびステップS606までは、図13を使用して説明した実施の形態1のフローチャートと同一であるため説明を省略する。
両方のユーザによる開始ボタン717の選択を受け付けた後に、紹介CPU41は両ユーザのアカウントの債権を精算する(ステップS731)。すなわち、本実施の形態においては、図10および図11を使用して説明した画面において開始ボタン717の選択を受け付けた後、図12を使用して説明した画面を表示せずに、債権の精算を行なう。
第1CPU211は、図示を省略する債権の修正を指示するボタンの選択を受け付けたか否かを判定する(ステップS521)。受け付けたと判定した場合(ステップS521でYES)、第1CPU211は修正計算のサブルーチンを起動する(ステップS522)。修正計算のサブルーチンは、ライドリーダとライドフレンドとの負担額を修正するサブルーチンである。修正計算のサブルーチンの処理の流れは後述する。
所定の時間、たとえば、ライドリーダが下車地に到着するまでの予測時間の数倍の時間が経過しても、修正を指示するボタンの選択を受け付けない場合(ステップS521でNO)、第1CPU211は処理を終了する。
第2CPU212は、図示を省略する債権の修正を指示するボタンの選択を受け付けたか否かを判定する(ステップS621)。受け付けたと判定した場合(ステップS621でYES)、第1CPU211は修正計算のサブルーチンを起動する(ステップS622)。修正計算のサブルーチンは、ステップS522で起動するサブルーチンと同一のサブルーチンである。
所定の時間、たとえば、ライドリーダが下車地に到着するまでの予測時間の数倍の時間が経過しても、修正を指示するボタンの選択を受け付けない場合(ステップS621でNO)、第2CPU212は処理を終了する。
図25は、修正精算のサブルーチンの処理の流れを説明するフローチャートである。修正計算のサブルーチンは、ライドリーダとライドフレンドとの負担額を修正するサブルーチンである。図25においては、第1CPU211が修正計算のサブルーチンを起動した場合を例にして説明する。
第1CPU211は、表示部261に図23を使用して説明した精算条件画面を表示する(ステップS531)。第1CPU211は、図23に下線で示す変更可能な項目の変更を受け付ける。第1CPU211は、修正承認ボタン725の選択を取得する(ステップS532)。第1CPU211は、紹介CPU41に修正内容を送信する(ステップS533)。なお、修正承認ボタン725より先に修正中止ボタン724の選択を取得した場合、第1CPU211は処理を終了する。
紹介CPU41は修正内容を受信する(ステップS741)。紹介CPU41は、修正内容を第2CPU212に送信する(ステップS742)。第2CPU212は、修正内容を受信する(ステップS631)。第2CPU212は、図23を使用して説明した画面と同様の画面を表示部262に表示する。ただし、表示部262に表示される画面においては、金額の修正は受け付けられない。
第2CPU212は、修正中止ボタン724または修正承認ボタン725の選択を受け付ける(ステップS632)。第2CPU212は、受け付けた選択を紹介CPU41へ送信する(ステップS633)。紹介CPU41は、送信された選択を受信する(ステップS743)。
紹介CPU41は、修正の承認を受け付けたか否かを判定する(ステップS744)。承認を受け付けたと判定した場合(ステップS744でYES)、紹介CPU41は両ユーザのアカウントの債権を精算する(ステップS745)。すなわち、ライドリーダのアカウントと、ライドフレンドのアカウントとの間で、乗車前に精算した債権と、図23の画面で受け付けた債権との差額を移動する。紹介CPU41は、マッチングDB53の該当するレコードの債権フィールドを修正する。
ステップS745の終了後、または、修正の承認を受け付けないと判定した場合(ステップS744でNO)、紹介CPU41は第1CPU211に処理の終了を通知する(ステップS746)。第1CPU211は、終了時の内容、すなわちステップS533で送信した修正が承認されたか否かを表示する(ステップS534)。
本実施の形態によると、道路状況の変化によりライドリーダとライドフレンドとの間の負担に不均衡が生じた場合に、双方の合意により負担額を修正できるタクシー相乗りシステム10を提供できる。
[実施の形態6]
本実施の形態は、それぞれのユーザがタクシー会社に料金を支払うタクシー相乗りシステム10に関する。実施の形態1と共通する部分については、説明を省略する。
図26は、実施の形態6のタクシー相乗りシステム10の料金の概要を説明する説明図である。図2Aを使用して説明した場合と同様に、ユーザIがA駅からB駅まで単独で乗車する場合のタクシー料金は2570円であり、ユーザKがA駅からC駅まで単独で乗車する場合のタクシー料金は2890円である。
図2Bを使用して説明した場合と同様に、ユーザIおよびユーザKがA駅から1台のタクシーに相乗りする。ユーザIがB駅で途中下車し、その後ユーザKがC駅まで単独で乗車する。A駅からB駅を経由してC駅までの第2タクシー料金は3530円である。
ユーザIは、単独で乗車した場合の料金2570円の50%相当の第1タクシー料金である1285円をタクシー会社に、第1手数料321円を紹介サーバ40の運営者にそれぞれ支払う。すなわち、相乗りにおいてユーザIが負担する第1費用は実施の形態2と同様に1606円である。
ユーザKは、A駅からC駅までの第2タクシー料金からユーザIが支払った第1タクシー料金を差し引いた2245円をタクシー会社に、第2手数料321円を紹介サーバ40の運営者にそれぞれ支払う。すなわち、相乗りにおいてユーザIが負担する第1費用は実施の形態2と同様に2566円である。
ユーザは、いずれの支払いにもスマートフォンを使用した決済システム、クレジットカード、銀行振り込み、または、現金等の任意の手段を使用できる。以下では、小額決済システムを使用する場合を例にして説明する。
ここで、小額決済システムの概要を説明する。小額決済システムは、クレジットカード決済または銀行振込等に比べて低額な手数料で、金銭のやりとりを行なえるシステムである。たとえば、ユーザが事前にチャージした金銭の中から、送金先に金銭を送るサービス、ユーザが事前に登録したクレジットカードまたは銀行口座から金銭を引き落として送金先に送るサービス等、様々なサービスが提供されている。
ユーザは、スマートフォンにインストールした小額決済サービスのアプリを使用して、または、小額決済サービスのWEBサイトにログインした状態で、送金先のアカウントと送金額とを指定することにより送金を行なえる。
本実施の形態においては、後述するように送金先のアカウントと送金額とがユーザのスマートフォンに通知される。スマートフォンにインストールされた小額決済サービスのアプリをユーザが操作することにより、送金先のアカウントあてに送金が行なわれる。
図27は、実施の形態6のユーザDB51のレコードレイアウトを説明する説明図である。本実施の形態のユーザDB51は、ユーザIDと、ニックネームと、登録情報と、決済情報と、利用履歴と評価とを関連づけた、アカウント情報を記録するDBである。
ユーザDB51は、ユーザIDフィールド、ニックネームフィールド、登録情報フィールド、決済情報フィールド、利用履歴フィールドおよび評価フィールドを有する。決済情報フィールド以外は、図4を使用して説明した実施の形態1のユーザDB51と同一であるため、説明を省略する。
決済情報フィールドには、ユーザが事前に登録した決済システムの名称、アカウント情報等が記録されている。決済情報フィールドに記録された情報は、登録時に認証が行なわれ、決済処理に使用できることを確認済である。
図28および図29は、実施の形態6のプログラムの処理の流れを説明するフローチャートである。ステップS507、ステップS707およびステップS607までは、図13を使用して説明した実施の形態1のフローチャートと同一であるため説明を省略する。
相乗りに合意した両ユーザは、乗車するタクシーを見つけてシェアを開始する際に、図12を使用して説明した画面の承認ボタン720を選択する。
第1CPU211は、承認ボタン720の選択を受け付けた場合に、タクシー相乗りシステム10の運営者宛てに第1手数料を送金する処理を行なう(ステップS561)。第1CPU211と決済システムとの間で行なわれる処理については、説明を省略する。
第1CPU211は、乗車したタクシーに固有に付与されたタクシーIDを取得する(ステップS562)。なお、タクシーIDには、タクシー会社を示す情報が含まれている。タクシーIDは、たとえば2次元バーコードでタクシー社内に掲示されている。ユーザは、第1情報処理装置201に搭載されたバーコードリーダ機能を用いて、第1CPU211にタクシーIDを読み取らせる。
タクシーIDは、タクシーのナンバープレートに紐付けられていてもよい。ユーザは、タクシーに乗車する前に第1情報処理装置201に搭載されたカメラ機能を用いて、第1CPU211にタクシーIDを読み取らせるか、または、手動で入力する。第1CPU211は、タクシーIDを紹介サーバ40に送信する(ステップS563)。
第2CPU212は、承認ボタン720の選択を受け付けた場合に、タクシー相乗りシステム10の運営者宛てに第2手数料を送金する処理を行なう(ステップS661)。第2CPU212は、乗車したタクシーに固有に付与されたタクシーIDを取得する(ステップS662)。第2CPU212は、タクシーIDを紹介サーバ40に送信する(ステップS663)。
紹介CPU41は、それぞれのユーザIDとタクシーIDとを関連づけて、補助記憶装置43に一時的に記録する(ステップS762)。
タクシーが、第1情報処理装置201を持つユーザIの下車地点に到着する。第1CPU211は、出発地からライドフレンドであるユーザIの下車地までのフレンド料金を紹介サーバ40に送信する(ステップS564)。
フレンド料金は、たとえばユーザIがタクシーメータを見て、手動で第1情報処理装置201に入力する。ユーザIが、第1情報処理装置201に搭載されたカメラ機能を用いて撮影したタクシーメータの写真を、第1CPU211が紹介サーバ40に送信しても良い。第1CPU211は、NFC(Near Field Communication:近距離無線通信)または無線LAN等を介して、タクシーメータからフレンド料金を取得しても良い。
紹介CPU41は、ユーザIのユーザIDと、タクシーIDと、フレンド料金とを関連づけて、補助記憶装置43に一時的に記録する(ステップS763)。
タクシーが、第2情報処理装置202を持つユーザKの下車地点に到着する。第2CPU212は、出発地からライドリーダであるユーザKの下車地までの第2タクシー料金を紹介サーバ40に送信する(ステップS664)。第2CPU212が第2タクシー料金を取得する方法は、前述のフレンド料金と同様であるため説明を省略する。
紹介CPU41は、ユーザKのユーザIDと、タクシーIDと、第2タクシー料金とを関連づけて、補助記憶装置43に一時的に記録する(ステップS764)。紹介CPU41は、ユーザIとユーザKとがそれぞれ分担するタクシー料金を算出する(ステップS765)。
分担は、実施の形態1と同様にライドフレンドがフレンド料金の半額を負担し、残りの料金をライドリーダが負担する方式であっても、その他任意の方式であっても良い。たとえば、タクシー乗車中にユーザIとユーザKとで分担割合または分担額を決めて、紹介サーバ40に送信しておいても良い。
紹介CPU41は、第1情報処理装置201および第2情報処理装置202に、それぞれのユーザが支払う料金を通知する(ステップS766)。具体的には、紹介CPU41は、ユーザDB51の決済情報フィールドに記録された決済情報に基づいて、ユーザが登録した決済システムを利用した決済に必要な情報を、第1情報処理装置201および第2情報処理装置202に通知する。紹介CPU41は、ステップS701に戻る。
第1CPU211は、タクシー会社宛にユーザIが負担する料金を送金する処理を行なう(ステップS565)。具体的には、第1CPU211は、紹介CPU41から受信した時情報に基づいて決済サービスのアプリを起動して、送金先のアカウントと送金額とを表示させる。ユーザが、たとえば承認用のコードを入力するなどの操作を行なうことにより、決済が実行される。
第1CPU211は処理を終了する。第2CPU212は、タクシー会社宛にユーザKが負担する料金を送金する処理を行なう(ステップS665)。第2CPU212は処理を終了する。
ステップS766において、紹介CPU41は決済サービスを介して情報処理装置20に対して、決済に必要な情報を送信しても良い。決済に必要な情報が情報処理装置20に送信される経路は、決済サービスごとに異なっていてもよい。
なお、ユーザは、小額決済サービスの代わりに、クレジットカードを使用しても良い。クレジットカードの使用を希望するユーザについては、ユーザDB51の決済情報フィールドにクレジットカード決済に関する情報が記録されている。
ユーザがクレジットカード決済を希望する場合、ステップS766において、紹介CPU41は、ユーザDB51の決済情報フィールドに記録された決済情報に基づいて、ユーザが登録したクレジットカード会社に対して決済に必要な情報を通知する。紹介CPU41は、クレジットカード支払いの処理をした旨と金額とを、クレジットカード支払いを希望するユーザが使用する情報処理装置20に通知する。紹介CPU41は、ステップS701に戻る。
クレジットカード会社とタクシー会社との間の契約に基づいて、クレジットカード会社からタクシー会社に対して、タクシー料金が支払われる。所定の期日に、クレジットカード会社からユーザに対してクレジット代金が請求され、ユーザからクレジットカード会社への支払いが行なわれる。
決済情報フィールドには、複数の決済手段が記録されており、ユーザが、本タクシー相乗りシステム10を使用する都度、使用する決済手段を選択できても良い。
ユーザIは、下車時に現金またはクレジットカード等の任意の手段により自分の負担する料金をドライバに支払っても良い。そのようにする場合には、ステップS564において第1CPU211はフレンド料金とユーザIが支払済の金額とを紹介サーバ40に送信する(ステップS564)。ステップS565は実行されない。
マッチング時に算定された金額に基づいて、ユーザからタクシー会社への料金支払いが行なわれても良い。このようにする場合、ステップS564、ステップS664、および、ステップS763からステップS766は実行されない。ステップS565およびステップS665において、それぞれのCPU21はマッチング時に紹介CPU41から受信した料金をタクシー会社に料金を送金する処理を行なう。
本実施の形態によると、ライドリーダとライドフレンドとの間で金銭授受を行なわず、ライドリーダおよびライドフレンドが、直接または決済代行会社を介してタクシー会社に料金を支払えるタクシー相乗りシステム10を実現できる。
[実施の形態7]
本実施の形態は、それぞれのユーザからタクシー料金を預かり、一括してタクシー会社に料金を支払うタクシー相乗りシステム10に関する。実施の形態6と共通する部分については、説明を省略する。
図30は、実施の形態7のタクシー相乗りシステム10の料金の概要を説明する説明図である。ユーザIは、単独で乗車した場合の料金2570円の50%相当の第1タクシー料金である1285円と、第1手数料321円との合計金額である1606円を紹介サーバ40の運営者に支払う。
ユーザKは、A駅からC駅までの第2タクシー料金からユーザIが支払った第1タクシー料金を差し引いた2245円と、第2手数料321円との合計金額である2556円を紹介サーバ40の運営者に支払う。紹介CPU41は、A駅からC駅までの第2タクシー料金3530円をタクシー会社に送金する。
図31は、実施の形態7のプログラムの処理の流れを説明するフローチャートである。本プログラムの前半は、図28に示す実施の形態6のプログラムの前半部分と同一であるため、フローチャートおよび説明を省略する。
相乗りに合意した両ユーザは、乗車するタクシーを見つけてシェアを開始する際に、図12を使用して説明した画面の承認ボタン720を選択する。
第1CPU211は、承認ボタン720の選択を受け付ける(ステップS571)。第1CPU211は、乗車したタクシーに固有に付与されたタクシーIDを取得する(ステップS572)。第1CPU211は、タクシーIDを紹介サーバ40に送信する(ステップS573)。
第2CPU212は、承認ボタン720の選択を受け付ける(ステップS671)。第2CPU212は、乗車したタクシーに固有に付与されたタクシーIDを取得する(ステップS672)。第2CPU212は、タクシーIDを紹介サーバ40に送信する(ステップS673)。
紹介CPU41は、それぞれのユーザIDとタクシーIDとを関連づけて、補助記憶装置43に一時的に記録する(ステップS772)。
タクシーが、第1情報処理装置201を持つユーザIの下車地点に到着する。第1CPU211は、出発地からライドフレンドであるユーザIの下車地までのフレンド料金を紹介サーバ40に送信する(ステップS574)。
紹介CPU41は、ユーザIのユーザIDと、タクシーIDと、フレンド料金とを関連づけて、補助記憶装置43に一時的に記録する(ステップS773)。
タクシーが、第2情報処理装置202を持つユーザKの下車地点に到着する。第2CPU212は、出発地からライドリーダであるユーザKの下車地までの第2タクシー料金を紹介サーバ40に送信する(ステップS674)。
紹介CPU41は、ユーザKのユーザIDと、タクシーIDと、第2タクシー料金とを関連づけて、補助記憶装置43に一時的に記録する(ステップS774)。紹介CPU41は、ユーザIとユーザKとがそれぞれ分担するタクシー料金を算出する(ステップS775)。紹介CPU41は、第1情報処理装置201および第2情報処理装置202に、それぞれのユーザが支払う料金を通知する(ステップS776)。
第1CPU211は、タクシー相乗りシステム10の運営者宛にユーザIが負担する料金および第1手数料を送金する処理を行なう(ステップS575)。第1CPU211は処理を終了する。第2CPU212は、タクシー相乗りシステム10の運営者宛にユーザKが負担する料金および第2手数料を送金する処理を行なう(ステップS675)。第2CPU212は処理を終了する。
紹介CPU41は、それぞれのユーザが登録済の決済サービスを介して入金が行なわれたことを確認する(ステップS777)。紹介CPU41は、タクシー会社宛に第2タクシー料金を送金する処理を行なう(ステップS778)。紹介CPU41は、ステップS701に戻る。
なお、タクシー相乗りシステム10の運営者と、タクシー会社との間の協議により、ステップS778の処理を行なわず、たとえば月末にまとめて決済してもよい。
ユーザは、小額決済サービスの代わりに、クレジットカードを使用しても良い。クレジットカードの使用を希望するユーザについては、ユーザDB51の決済情報フィールドにクレジットカード決済に関する情報が記録されている。
ユーザがクレジットカード決済を希望する場合、ステップS776において、紹介CPU41は、ユーザが登録したクレジットカード会社に対して決済に必要な情報を通知する。紹介CPU41は、クレジットカード支払いの処理をした旨と金額とを、クレジットカード支払いを希望するユーザが使用する情報処理装置20に通知する。
ステップS777において、紹介CPU41はクレジットカード会社から利用承認が得られたことを確認し、ステップS778に進む。
本実施の形態によると、ライドリーダとライドフレンドとの間で金銭授受を行なわず、ライドリーダおよびライドフレンドが、直接または決済代行会社を介してタクシー会社に料金を支払えるタクシー相乗りシステム10を実現できる。
[実施の形態8]
本実施の形態は、料金を多く負担する等の料金に関する条件をユーザが提示できるタクシー相乗りシステム10に関する。実施の形態1と共通する部分については、説明を省略する。
図32は、条件DBのレコードレイアウトを説明する説明図である。条件DBは、ユーザが許容可能な条件の名前と内容とを関連づけて記録するDBである。条件DBは、条件名フィールド、費用フィールド、時間フィールドおよびその他フィールドを有する。
条件名フィールドには、ユーザに提示する条件名が記録されている。費用フィールドには、ユーザが支払う費用に関する条件が記録されている。時間フィールドには、所用時間に関する条件が記録されている。その他フィールドには、その他の条件が記録されている。「−」は、空欄であることを意味する。条件DBは、一つの条件について一つのレコードを有する。
具体例を説明する。一番上の「設定なし」は、実施の形態1と同様に特段の条件が設定されていない場合を示す。手数料とタクシー料金とを合算してユーザが支払う費用が、通常のタクシー料金未満である場合に、マッチングが行なわれる。
2番目の「全額支払い可能」は、相乗り相手の費用を全額負担して相乗りする条件を示す。ユーザが支払う費用が、通常のタクシー料金の3倍以下で、所用時間が通常の所用時間と同等である場合に、マッチングが行なわれる。たとえば、タクシー乗り場が長蛇の列になっている場合に、行列の前の方にいるユーザとマッチングできれば、早く乗車できる。そのために、通常タクシー料金の3倍程度の費用を支払っても構わないと考えるユーザが選択する条件である。
3番目の「1000円プラス」は、タクシー料金のうち1000円を負担して、残りを実施の形態と同様に相乗り相手と負担する条件を示す。ユーザが支払う費用が、通常のタクシー料金未満で、所用時間が通常の1.1倍程度までである場合に、マッチングが行なわれる。
一番下の「女性限定全額支払い可能」は、相乗り相手が女性である場合には、相乗り相手の費用を全額負担して相乗りする条件を示す。ユーザが支払う費用が、通常のタクシー料金の3倍以下で、所用時間が通常の所用時間と同等であり、相手が女性である場合に、マッチングが行なわれる。
図32に示す条件は、いずれも例示である。個々のユーザが、自分の好みの条件を作成できても良い。
図33および図34は、実施の形態8の情報処理装置20が表示する画面を示す説明図である。図33に示す画面は、図7を使用して説明した画面の代わりに第2情報処理装置202の表示部262に表示される入力画面を示す。乗車地名欄611とマッチング依頼ボタン711との間に、乗車希望時刻欄612、人数欄613および条件欄614が追加されている。
乗車希望時刻欄612は、ユーザによる乗車希望時刻の入力を受け付ける。人数欄613は、ユーザによる乗車人数の入力を受け付ける。条件欄614は、条件DBに記録された条件のなかから、ユーザによる選択を受け付ける。なお、ユーザが詳細な条件や条件DBに記録されていない任意の条件を適宜入力できても良い。相乗りを希望するユーザは、各項目の入力を完了した後にマッチング依頼ボタン711を選択する。
図34に示す画面は、図9を使用して説明した画面の代わりに、第1情報処理装置201の表示部261に表示される紹介画面を示す。費用欄654には、ユーザKと相乗りした場合には、自分の負担する費用は0円であることとが表示されている。確認窓66にも、ユーザKが費用を100%負担する旨が表示されている。
図35は、実施の形態8のマッチングのサブルーチンの処理の流れを説明するフローチャートである。図35に示すサブルーチンは、図14を使用して説明したサブルーチンの代わりに使用されるサブルーチンである。ステップS754までの処理は、図14を使用して説明したサブルーチンと同一であるため、説明を省略する。
紹介CPU41は、それぞれのユーザが設定した料金に関する条件を用いて、ライドフレンドおよびライドリーダがそれぞれ負担する費用を算出する(ステップS781)。紹介CPU41は、ライドリーダの負担する費用および所用時間等が、ライドリーダが設定した条件を満たすか否かを判定する(ステップS782)。
満たすと判定した場合(ステップS782でYES)、紹介CPU41は、ライドフレンドの負担する費用および所用時間等が、ライドフレンドが設定した条件を満たすか否かを判定する(ステップS783)。満たすと判定した場合、紹介CPU41は処理を終了する。
ライドリーダの条件を満たさないと判定した場合(ステップS782でNO)、または、ライドフレンドの条件を満たさないと判定した場合(ステップS783でNO)、紹介CPU41は、第2レコードに対応するユーザがライドリーダであるか否かを判定する(ステップS758)。以後の処理は、図14を使用して説明したプログラムと同一であるため、説明を省略する。
本実施の形態によると、ユーザが希望する料金に関する条件でマッチングするタクシー相乗りシステム10を提供できる。
本実施の形態のタクシー相乗りシステム10は、タクシーに乗車する前に相乗りするユーザ同士をマッチングする場面においても、タクシーに乗車して移動中のユーザと他のユーザとをマッチングする場面においても使用できる。すなわち、図33を使用して説明した画面を使用して料金に関する条件を提示するユーザは、タクシーに乗車中のユーザであっても、タクシーに乗車前のユーザであってもよい。
既にタクシーに乗車中のユーザが希望する料金に関する条件としては、例えば、「全額支払ってくれる」(タクシーに乗車中のユーザは、料金負担をせず、未だタクシーに乗車していないユーザが料金を全額負担すること)、あるいは、「1000円多く支払ってくれる」(未だタクシーに乗車していないユーザが1000円多く料金を負担すること)などであってもよい。
なお、料金に関する条件としては、これまでに述べたとおり、条件を提示するユーザが確定的に定めた条件を提示することとしてもよいが、条件を提示するユーザが定めた変動する条件を提示することとしてもよい。例えば、一方のユーザが「一番多い割合で料金を支払ってくれること」を料金に関する条件(変動する条件)として提示した場合、かかる条件は、提示を受けた他のユーザが、自らが負担可能な金額、例えば、「全額支払う」、「1000円プラス」等(確定的に定めた条件)を提示し、当該一方のユーザは、当該他のユーザが提示した条件の中から、許容できる条件を提示したユーザを相乗りするユーザとして選択することによりマッチングが成立することとしてもよい。
[実施の形態9]
図36は、実施の形態9のタクシー相乗りシステム10の機能ブロック図である。タクシー相乗りシステム10は、ネットワークを介して接続された紹介サーバ40と、複数の情報処理装置20とを備える。情報処理装置20は、条件取得部81と、条件送信部82とを備える。条件取得部81は、それぞれのユーザから乗車地および下車地を取得する。条件送信部82は、条件取得部81が取得した乗車地および下車地を送信する。
紹介サーバ40は、条件受信部86およびマッチング送信部87を備える。条件受信部86は、条件取得部81から送信されたそれぞれのユーザの乗車地および下車地を受信する。マッチング送信部87は、ユーザから抽出された第1ユーザおよび第2ユーザのそれぞれ関連づけられた情報処理装置20に、他方のユーザに関する情報、および、タクシーに相乗りした場合の予測費用を送信する。
情報処理装置20は、マッチング出力部83、選択受付部84および選択送信部85を備える。マッチング出力部83は、マッチング送信部87から送信された他方のユーザに関する情報、および、予測費用を出力する。選択受付部84は、ユーザから相乗りするか否かの選択を受け付ける。選択送信部85は、選択受付部84が受け付けた選択を紹介サーバ40に送信する。
紹介サーバ40は、費用徴収部88および費用支払部89を備える。費用徴収部88は、第1ユーザおよび第2ユーザのそれぞれに関連づけられた情報処理装置20の選択送信部85から相乗りする旨の選択を受信した場合に、途中でタクシーから降りる第1ユーザから、当該第1ユーザにかかる費用を徴収する。費用支払部89は、費用徴収部88が徴収した費用から手数料を引いた費用を第2ユーザに支払う。
[実施の形態10]
本実施の形態は、汎用のサーバコンピュータとプログラム97とを組み合わせて動作させることにより、本実施の形態のタクシー相乗りシステム10用の紹介サーバ40を実現する形態に関する。図37は、実施の形態10のタクシー相乗りシステム10の構成を示す説明図である。なお、実施の形態1と共通する部分の説明は省略する。
本実施の形態のタクシー相乗りシステム10は、ネットワークを介して接続された多数の情報処理装置20およびサーバコンピュータ90を備える。サーバコンピュータ90は、紹介CPU41、主記憶装置42、補助記憶装置43、通信部44、読取部45およびバスを備える。
プログラム97は、可搬型記録媒体96に記録されている。紹介CPU41は、読取部45を介してプログラム97を読み込み、補助記憶装置43に保存する。また紹介CPU41は、サーバコンピュータ90に実装されたフラッシュメモリ等の半導体メモリ98に記憶されたプログラム97を読出しても良い。さらに、紹介CPU41は、通信部44および図示しないネットワークを介して接続される図示しない他のサーバコンピュータからプログラム97をダウンロードして補助記憶装置43に保存しても良い。
プログラム97は、サーバコンピュータ90の制御プログラムとしてインストールされ、主記憶装置42にロードして実行される。これにより、サーバコンピュータ90は上述した紹介サーバ40として機能する。
それぞれの情報処理装置20には、図示しないアプリケーション提供サーバからネットワークを介して補助記憶装置23に本実施の形態のプログラムが転送される。プログラムは、情報処理装置20の制御プログラムとしてインストールされ、主記憶装置22にロードして実行される。以上によりサーバコンピュータ90と情報処理装置20とは連動して上述のタクシー相乗りシステム10として機能する。
各実施例で記載されている技術的特徴(構成要件)はお互いに組合せ可能であり、組み合わせすることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものでは無いと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味では無く、請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。