JP2020519268A - 調節t細胞に特異的に存在するdkk1タンパク質およびその用途 - Google Patents

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Abstract

本発明は、免疫細胞の中でも、特に調節T細胞(regulatory T cell、Treg cell)の表面に特異的に存在するDKK1(Dickkopf−1)タンパク質、それに特異的な抗体およびそれらの用途に関する。本発明において、前記DKK1タンパク質は、免疫細胞、特に調節T細胞の表面で特異的に存在するため、多様な免疫関連疾患の治療剤の新しいターゲットとして使用できる。【選択図】図1

Description

本発明は、免疫細胞の中でも、特に調節T細胞(regulatory T cell、Treg cell)の表面に特異的に存在するDKK1(Dickkopf−1)タンパク質、それに特異的な抗体およびそれらの用途に関する。
免疫細胞のうち、T細胞は、骨髓で生成されて胸腺で成熟する免疫細胞であり、B細胞の抗体生成を調整したり、自然免疫細胞の機能を調整する機能をする。前記T細胞はTリンパ球ともいい、他の免疫細胞の助手の役割をするだけでなく、直接侵入した物質を破壊したりもする。
免疫細胞の機能の最も重要な一つは、免疫細胞を取り囲む自己(self)を構成している抗原物質に対しては免疫反応が抑制されるのに対し、自己でない(non−self)抗原物質に対してはこれを認識し免疫反応を誘導することである。免疫細胞は、発達過程で自己(self)を認識する細胞の死滅や、自己抗原に特異的な受容体の突然変異の誘導、または自己抗原を認識する免疫細胞の不活性化により自己抗原に対する無反応を誘導するが、これを免疫学的無反応性(immunologic unresponsiveness)または寛容(tolerance)という。このような自己寛容に失敗すれば、自己抗原に対する免疫反応が誘導されて疾患がもたされうるが、これを自己免疫疾患(autoimmune disease)という。
前記自己寛容を誘導したり継続維持するにあたり、1970年代初めに従来のT細胞(conventional T cells)のエフェクター機能(effector function)を制御可能な調節T細胞という概念を導入し(R.K.Gershon and K.Kondo,Immunology,1970,18:723−37)、抑制T細胞の免疫学的特性および機能を究明するための研究が地道に行われてきている。
正常個体における前記調節T細胞は、従来のT細胞の機能を制御して過度の免疫反応や自己寛容を誘導するが、自己免疫疾患と慢性炎症疾患において調節T細胞の機能と数字が著しく減少していて調節T細胞が本来の機能を適切に果たせないことが報告された。したがって、自己免疫疾患と慢性炎症疾患を有する患者において調節T細胞を正常な水準の機能と数字に取り戻すことが、前記疾患の治療法の一つになり得る。
調節T細胞を標的化できる細胞表面タンパク質としてCD25、CTLA4、CD38、CD62L、GITR、CD45RBなどが研究を通して提示され、動物および臨床試験も進められてきたが、調節T細胞のみを単独で標的化できる細胞表面タンパク質は今のところ明らかにされていない。
本発明の一つの目的は、調節T細胞の表面に特異的に存在するDKK1(Dickkopf−1)タンパク質またはその抗原決定基を提供することである。
本発明の他の目的は、前記調節T細胞の表面に特異的に存在するDKK1タンパク質に特異的な抗体を提供することである。
本発明のさらに他の目的は、細胞表面にDKK1タンパク質が発現する調節T細胞を提供することである。
本発明のさらに他の目的は、免疫抑制剤または免疫活性化剤をスクリーニングする方法を提供することである。
本発明のさらに他の目的は、免疫関連疾患を予防または治療する方法を提供することである。
本発明のさらに他の目的は、免疫関連疾患を診断する方法を提供することである。
しかし、本発明がなそうとする技術的課題は、以上に言及した課題に制限されず、言及されていないさらに他の課題は、以下の記載から当業界における通常の知識を有する者に明確に理解されるであろう。
本発明者らは、免疫細胞、特に調節T細胞の表面に特異的に存在するDKK1(Dickkopf−1)タンパク質を発見し、前記タンパク質の抗原決定基(epitope)を選別し、前記DKK1タンパク質が発現する免疫細胞、特に調節T細胞を選択的に選別してこれをエフェクターT細胞(effector T cell)と共同培養する場合、エフェクターT細胞の活性を抑制させられることを見出して、本発明を完成するに至った。
本発明において、前記DKK1は、DKKファミリー遺伝子DKK1、DKK2、DKK3、DKK4のうちの1つで、分泌タンパク質を暗号化する。前記DKKタンパク質は、一般的に255から350個のアミノ酸からなり、DKK1の場合、24KDaから29KDaの大きさを有し、N末端は糖が結合した形態(glycosylated)で存在する。本発明の一例として、前記DKK1は、配列番号1のアミノ酸配列で表され、配列番号2で表されるヌクレオチドによってコーディングされる(表1)。
本発明において、前記DKK1は、細胞の増殖および傷の回復に関与するWnt信号体系においてWnt3aのようなリガンドより受容体に強く結合してWnt信号を競争的に抑制して、胚発達過程で心臓、頭、手などの発達に重要な役割を果たすことができる。また、骨髓液(bone marrow plasma)内に存在する分泌タンパク質形態のDKK1が増加したことを通して、多発性骨髓腫(multiple myeloma)患者の溶解性骨病変(osteolytic bone lesion)を確認することができ、癌や骨疾患の程度を判断するのに使用できる。
ただし、本発明において、前記DKK1は、一般的な場合のように、細胞外に分泌せず、免疫細胞、特に調節T細胞の表面に存在するものであってもよい。これによって免疫細胞が自己寛容のための調節T細胞の機能に役立つことができる。
本発明の一実施形態によれば、配列番号3で表されるDKK1の調節T細胞外表面タンパク質を提供する(表2)。
本発明で提供する前記DKK1の調節T細胞外表面タンパク質は、エフェクターT細胞に存在するリガンドと相互作用をして調節T細胞の活性を低下させることができる。
本発明の他の実施形態によれば、配列番号4〜36のいずれか1つで表される、調節T細胞の表面タンパク質であるDKK1の抗原決定基(epitope)を提供する(表3)。
本発明において、前記「抗原決定基(Epitope)」とは、抗原分子で抗体と結合する部位であり、抗体が認識可能な部分を意味する。一般的に、抗体は、抗原分子全体を認識するのではなく、特定の部分だけを認識し、同一の抗原分子といっても抗体の種類が異なる場合、他の抗原決定基部分を認識することができる。本発明の目的上、前記抗原決定基は、DKK1タンパク質の細胞外部に露出している部分が一部切断されて細胞外部に放出(Secretion)された場合にも、残っている一部のドメインと効果的に結合可能な抗体の抗原決定基を含む。
本発明において、前記抗原決定基のポリペプチドは、本発明に係る前記DKK1タンパク質に抗体が結合可能な部分の連続または不連続配列をすべて含むことができる。
また、本発明で提供する前記調節T細胞の表面タンパク質であるDKK1の抗原決定基であるポリペプチド断片は、エフェクターT細胞に存在するリガンドと相互作用をして調節T細胞の活性を低下させることもできる。
本発明のさらに他の実施形態によれば、本発明で提供する配列番号3で表されるDKK1の細胞外表面タンパク質、または配列番号4〜36のいずれか1つのDKK1の抗原決定基をコーディングするポリヌクレオチドを提供する。
本発明のさらに他の実施形態によれば、本発明で提供するポリヌクレオチドが挿入された発現ベクターを提供する。
本発明において、前記「ベクター」は、ある核酸分子が連結された他の核酸を輸送できる前記核酸分子である。ベクターの一つの類型は、追加的なDNAセグメントが結紮できる円形の二重鎖DNAを示す「プラスミド」である。他の類型のベクターは、ファージベクターである。さらに他の類型のベクターは、ウイルス性ベクターであり、追加的なDNAセグメントがウイルスゲノムに結紮できる。あるベクターは、それらの流入した宿主細胞で自律的な複製が可能である(例えば、バクテリア性ベクターは、バクテリア性複製起源を有するエピソーム哺乳類ベクター)。その他のベクター(例えば、非エピソーム哺乳類ベクター)は、宿主細胞に流入しながら宿主細胞のゲノムに統合可能であり、そうすることで、宿主ゲノムとともに複製される。それだけでなく、あるベクターは、それらが作動レベルで連結された遺伝子の発現を指示することができる。このようなベクターは、本願において「組換え発現ベクター」または単に「発現ベクター」と記す。一般的に、組換えDNA手法で有用な発現ベクターは、たびたびプラスミドの形態で存在する。本明細書において、「プラスミド」と「ベクター」は、プラスミドがベクターのうち最も通常に使用される形態であるため、相互交換して使用可能である。
本発明において、前記発現ベクターの具体的な例としては、商業的に広く使用されるpCDNAベクター、F、R1、RP1、Col、pBR322、ToL、Tiベクター;コスミド;ラムダ、ラムダ状(lambdoid)、M13、Mu、p1 P22、Qμ、T−even、T2、T3、T7などのファージ;植物ウイルスからなる群より選択されてもよいが、これに制限されず、当業者に発現ベクターとして知られたすべての発現ベクターは本発明に使用可能であり、発現ベクターを選択する際には、目的の宿主細胞の性質に従う。宿主細胞へのベクターの導入時、リン酸カルシウムトランスフェクション、ウイルス感染、DEAE−デキストラン調節トランスフェクション、リポフェクタミントランスフェクションまたは電気穿孔法によって行われるが、これに限定されるものではなく、当業者は使用する発現ベクターおよび宿主細胞に適した導入方法を選択して利用可能である。好ましくは、ベクターは、1つ以上の選別マーカーを含むが、これに限定されず、選別マーカーを含まないベクターを用いて、生産物が生産されるか否かによって選別が可能である。選別マーカーの選択は、目的の宿主細胞によって選別され、これはすでに当業者に知られた方法を利用するので、本発明はこれに制限を設けない。
本発明の核酸分子を、精製を容易にするために、タグ配列を発現ベクター上に挿入して融合させることができる。前記タグとしては、ヘキサ−ヒスチジンタグ、ヘマグルチニンタグ、mycタグまたはflagタグを含むが、これに限定されるものではなく、当業者に知られた精製を容易にするタグはすべて本発明で利用可能である。
本発明のさらに他の実施形態によれば、本発明で提供する前記発現ベクターが形質感染した宿主細胞株を提供する。
本発明において、前記「宿主細胞」には、ポリペプチド挿入物の組込みのためのベクターのレシピエント(recipient)であり得るか、またはレシピエントであった個別的な細胞または細胞培養物が含まれる。宿主細胞には単一宿主細胞の子孫が含まれ、前記子孫は、自然的な、偶発的なまたは故意の突然変異のため、必ずしも元来の親細胞と完全に同一(形態学上またはゲノムDNA補体で)でなくてもよい。宿主細胞には本願のポリペプチドで体内で形質注入された細胞が含まれる。
本発明において、前記宿主細胞としては、哺乳動物、植物、昆虫、菌類または細胞性起源の細胞を含むことができ、例えば、大膓菌、ストレプトミセス、サルモネラティフィムリウムなどのバクテリア細胞;酵母細胞、ピキアパストリスなどの菌類細胞;ドロソフィラ、スポドプテラSf9細胞などの昆虫細胞;CHO(中国ハムスター卵巣細胞、Chinese hamster ovary cells)、SP2/0(マウス骨髓腫)、ヒトリンパ芽球(Human lymphoblastoid)、COS、NSO(マウス骨髄腫)、293T、ボウメラノーマ細胞、HT−1080、BHK(ベビーハムスター腎細胞、Baby Hamster Kidney cells)、HEK(ヒト胚腎細胞、Human Embryonic Kidney cells)またはPERC.6(ヒト網膜細胞)の動物細胞;または植物細胞であってもよいが、これに制限されず、当業者に知られた宿主細胞株として使用可能な細胞はすべて利用可能である。
本発明のさらに他の実施形態によれば、本発明の前記DKK1の細胞外表面タンパク質または前記DKK1の抗原決定基を含む調節T細胞を提供する。
本発明の前記DKK1の細胞外表面タンパク質またはその抗原決定基を表面に発現する調節T細胞は、エフェクターT細胞と相互作用によりその細胞活性を抑制し、免疫反応を抑制することができる。
本発明のさらに他の実施形態によれば、本発明の前記DKK1の細胞外表面タンパク質または前記DKK1の抗原決定基を含む調節T細胞を有効成分として含む免疫関連疾患の予防または治療用薬学組成物を提供する。
本発明の前記DKK1の細胞外表面タンパク質を含む調節T細胞は、エフェクターT細胞と相互作用によりその細胞活性を抑制し、免疫反応を抑制することができる。
本発明において、細胞表面にDKK1タンパク質を発現する調節T細胞は、過免疫反応に起因する免疫関連疾患であり、例えば、自己免疫疾患、移植片対宿主疾患、臓器移植拒絶反応、喘息、アトピー、急性および慢性炎症疾患などを効果的に予防、改善または治療することができる。
本発明のさらに他の実施形態によれば、本発明の前記DKK1細胞外表面タンパク質または前記抗原決定基を有効成分として含む、免疫関連疾患の予防または治療用薬学組成物を提供する。
本発明で提供する前記DKK1細胞外表面タンパク質または前記抗原決定基断片は、エフェクターT細胞に存在するリガンドと相互作用をして調節T細胞の活性を抑制して、免疫関連疾患として、例えば、癌を効果的に予防、改善または治療することができる。
本発明において、前記「癌」は、哺乳類で典型的に調節されない細胞成長に特徴づけられた生理的状態を示すか、指す。本発明において、予防、改善または治療の対象になる癌は、固形臓器(solid organ)で異常に細胞が成長して発生した塊からなる固形癌(solid tumor)であってもよく、固形臓器の部位によって、胃癌、肝臓癌、膠細胞腫、卵巣癌、大膓癌、頭頸部癌、膀胱癌、腎細胞癌、乳癌、転移癌、前立腺癌、膵臓癌、黒色腫または肺癌などであってもよいし、好ましくは、黒色腫でもよいが、これに制限されることはない。
本発明のさらに他の実施形態によれば、本発明の前記DKK1細胞外表面タンパク質または前記抗原決定基に特異的な抗体を有効成分として含む、免疫関連疾患の予防または治療用薬学組成物を提供する。
また、本発明において、前記DKK1細胞外表面タンパク質は、調節T細胞の表面に存在するものであってもよい。
本発明において、前記抗体は、調節T細胞の活性を抑制して癌を効果的に予防、改善または治療することができる。
本発明において、用語、「抗体」とは、当該分野における公知の用語であって、抗原性部位に対して指示される特異的なタンパク質分子を意味する。本発明の目的上、抗体は、本発明のタンパク質に対して特異的に結合する抗体を意味し、このような抗体は、各遺伝子を通常の方法によって発現ベクターにクローニングして前記マーカー遺伝子によってコーディングされるタンパク質を得て、得られたタンパク質から通常の方法によって製造できる。それには前記タンパク質から作られる部分ペプチドも含まれ、本発明の部分ペプチドとしては、少なくとも7個のアミノ酸、好ましくは9個のアミノ酸、さらに好ましくは12個以上のアミノ酸を含む。
本発明の抗体の形態は特に制限されず、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体または抗原結合性を有するものであればその一部も本発明の抗体に含まれ、すべての免疫グロブリン抗体が含まれる。さらに、本発明の抗体にはヒト化抗体などの特殊抗体も含まれる。
本発明の抗体は、2個の全長の軽鎖および2個の全長の重鎖を有する完全な形態だけでなく、抗体分子の機能的な断片を含む。抗体分子の機能的な断片とは、少なくとも抗原結合機能を保有している断片を意味し、Fab、F(ab’)、F(ab’)2およびFvなどがある。
本発明の一例として、前記抗体は、調節T細胞の表面に発現するDKK1タンパク質またはその抗原決定基に特異的に結合して調節T細胞の活性を抑制して、免疫関連疾患として、例えば、癌を効果的に予防、改善または治療することができる。
本発明において、前記癌は、固形臓器(solid organ)で異常に細胞が成長して発生した塊からなる固形癌(solid tumor)であってもよく、固形臓器の部位によって、胃癌、肝臓癌、膠細胞腫、卵巣癌、大膓癌、頭頸部癌、膀胱癌、腎細胞癌、乳癌、転移癌、前立腺癌、膵臓癌、黒色腫または肺癌などであってもよいし、好ましくは、黒色腫でもよいが、これに制限されることはない。
本発明の他の例として、前記抗体は、調節T細胞の表面に発現するDKK1タンパク質またはその抗原決定基に特異的に結合して調節T細胞の活性を増加させることにより、免疫関連疾患として、例えば、自己免疫疾患、移植片対宿主疾患、臓器移植拒絶反応、喘息、アトピー、急性および慢性炎症疾患などを効果的に予防、改善または治療することができる。
本発明のさらに他の実施形態によれば、本発明の前記DKK1細胞外表面タンパク質または前記抗原決定基をコーディングする遺伝子に特異的なアンチセンスオリゴヌクレオチド、siRNA、shRNAおよびマイクロRNAからなる群より選択されるいずれか1つを有効成分として含む、免疫関連疾患用薬学組成物を提供する。
本発明において、前記「アンチセンスオリゴヌクレオチド」は、特定のDNAまたはRNAターゲットに対してアンチセンス(または相補)である短い長さのDNA合成鎖(またはDNAアナログ)であって、生体内だけでなく、生体外でも遺伝子−特異的抑制を達成するために使用される。アンチセンスオリゴヌクレオチドは、ターゲットに結合し、転写、翻訳またはスプライシングの段階で発現を止めさせることで、DNAまたはRNAターゲットによってエンコードされたタンパク質の発現を阻止するために提案された。アンチセンスオリゴヌクレオチドは、細胞培養および疾患の動物モデルにおいても利用に成功してきた。オリゴヌクレオチドが分解されないように、さらに安定かつ抵抗的にするためのアンチセンスオリゴヌクレオチドのさらなる変形が当業者に知られていて理解される。ここで使用されたアンチセンスオリゴヌクレオチドは、二重螺旋または単一螺旋DNA、二重螺旋または単一螺旋RNA、DNA/RNAハイブリッド、DNAおよびRNAアナログおよび塩基、糖またはバックボーンの変形を有するオリゴヌクレオチドを含む。オリゴヌクレオチドは、安定性を増加させ、ヌクレアーゼ分解に対する抵抗性を増加させるために、当分野で知られた方法によって変形する。これらの変形は、当分野で知られているオリゴヌクレオチドバックボーンの変形、糖モイエティの変形または塩基の変形を含むが、これに制限されることはない。
本発明において、前記「siRNA(small interfering RNA)」は、RNA妨害または遺伝子サイレンシング(silencing)を媒介できる核酸分子であって、標的遺伝子の発現を抑制可能なため、効率的な遺伝子ノックダウン方法または遺伝子治療方法として使用される。本発明において、siRNA分子が用いられる場合、センス鎖(WLS mRNA配列に相応する配列)とアンチセンス鎖(WLS mRNA配列に相補的な配列)が互いに反対側に位置して二重鎖をなす構造、または自己−相補性(self−complementary)センスおよびアンチセンス鎖を有する単鎖構造を有することができる。siRNAは、RNA同士で対をなす二重鎖RNA部分が完全に対をなすものに限定されず、不一致(対応する塩基が相補的でない)、膨張/突出(一方の鎖に対応する塩基がない)などによって対をなさない部分が含まれていてもよい。siRNAの末端構造は、WLS遺伝子の発現をRNA干渉(RNA interference、RNAi)効果によって抑制可能なものであれば、平滑末端あるいは粘着末端とも可能である。粘着末端構造は、3’−末端突出構造と5’−末端突出構造とも可能である。前記siRNA分子はこれに制限されないが、全長が15〜30塩基、好ましくは19〜21塩基であってもよい。
本発明において、前記「shRNA(short hairpin RNA)」は、45〜70ヌクレオチドの長さを有する単鎖のRNAであって、ターゲット遺伝子siRNA塩基配列のセンス鎖と相補的なアンチセンス鎖との間に3−10個の塩基リンカーを連結するオリゴDNAを合成した後、プラスミドベクターにクローニングするか、またはshRNAをレトロウイルスであるレンチウイルスおよびアデノウイルスに挿入して発現させると、ループのあるヘアピン構造のshRNAが作られ、細胞内のダイサー(dicer)によってsiRNAに転換されてRNAi効果を示す。
本発明において、前記「マイクロRNA(microRNA)」は、発生、分化、増殖、保存およびアポトーシスなど多様な生物学的過程を調節する。マイクロRNAは、一般的にターゲットmRNAを不安定にしたり、翻訳を妨げることにより、ターゲットmRNAをコーディングする遺伝子の発現を調節する。
本発明において、前記アンチセンスオリゴヌクレオチド、siRNA、shRNAまたはマイクロRNAを有する発現コンストラクト/ベクターに有用な調節配列(例えば、構成的プロモーター、誘導性プロモーター、組織特異的プロモーターまたはその結合)も、当分野における公知の内容から適宜選択可能である。
本発明の一例として、前記アンチセンスオリゴヌクレオチド、siRNA、shRNAまたはマイクロRNAは、調節T細胞の表面に発現するDKK1タンパク質またはその抗原決定基をコーディングする遺伝子に特異的に結合してこれらの発現を抑制して、免疫関連疾患として、例えば、癌を効果的に予防、改善または治療することができる。
本発明において、前記癌は、固形臓器(solid organ)で異常に細胞が成長して発生した塊からなる固形癌(solid tumor)であってもよく、固形臓器の部位によって、胃癌、肝臓癌、膠細胞腫、卵巣癌、大膓癌、頭頸部癌、膀胱癌、腎細胞癌、乳癌、転移癌、前立腺癌、膵臓癌、黒色腫または肺癌などであってもよいし、好ましくは、黒色腫でもよいが、これに制限されることはない。
本発明の他の例として、前記アンチセンスオリゴヌクレオチド、siRNA、shRNAまたはマイクロRNAは、調節T細胞の表面に発現するDKK1タンパク質またはその抗原決定基をコーディングする遺伝子に特異的に結合してこれらの発現を増加させることにより、免疫関連疾患として、例えば、自己免疫疾患、移植片対宿主疾患、臓器移植拒絶反応、喘息、アトピー、急性および慢性炎症疾患などを効果的に予防、改善または治療することができる。
本発明において、「予防」は、本発明の薬学組成物を用いて疾患の症状を遮断するか、その症状を抑制または遅延させるすべての行為であれば制限なく含むことができる。
また、本発明において、「治療」は、本発明の薬学組成物を用いて疾患の症状が好転または有利になるすべての行為であれば制限なく含むことができる。
本発明において、前記薬学組成物は、カプセル、錠剤、顆粒、注射剤、軟膏剤、粉末または飲料形態であることを特徴とし、前記薬学組成物は、ヒトを対象とすることを特徴とすることができる。好ましくは、本発明に係る薬学組成物は、注射剤形態に製造されて癌または免疫疾患が発生した部位に直接的に注射されるが、これに制限されることはない。
本発明の薬学組成物はこれらに限定されるものではないが、それぞれ通常の方法によって、散剤、顆粒剤、カプセル、錠剤、水性懸濁液などの経口型剤形、外用剤、坐剤および滅菌注射溶液の形態に剤形化して使用できる。本発明の薬学組成物は、薬学的に許容可能な担体を含むことができる。薬学的に許容される担体は、経口投与時には、結合剤、滑沢剤、崩壊剤、賦形剤、可溶化剤、分散剤、安定化剤、懸濁化剤、色素、香料などを使用することができ、注射剤の場合には、緩衝剤、保存剤、無痛化剤、可溶化剤、等張剤、安定化剤などを混合して使用することができ、局所投与用の場合には、基剤、賦形剤、潤滑剤、保存剤などを使用することができる。本発明の薬学的組成物の剤形は、上述のような薬剤学的に許容される担体と混合して多様に製造可能である。例えば、経口投与時には、錠剤、トローチ、カプセル、エリクサー(elixir)、サスペンション、シロップ、ウエハーなどの形態に製造することができ、注射剤の場合には、単位投薬アンプルまたは複数回投薬形態に製造することができる。その他、溶液、懸濁液、錠剤、カプセル、徐放型製剤などに剤形化することができる。
一方、製剤化に適した担体、賦形剤および希釈剤の例としては、ラクトース、デキストロース、スクロース、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、エリスリトール、マルチトール、デンプン、アカシアガム、アルギネート、ゼラチン、カルシウムホスフェート、カルシウムシリケート、セルロース、メチルセルロース、微晶質セルロース、ポリビニルピロリドン、水、メチルヒドロキシベンゾエート、プロピルヒドロキシベンゾエート、タルク、マグネシウムステアレートまたは鉱物油などが使用できる。また、充填剤、抗凝固剤、潤滑剤、湿潤剤、香料、乳化剤、防腐剤などを追加的に含んでもよい。
本発明に係る薬学組成物の投与経路はこれらに限定されるものではないが、口腔、静脈内、筋肉内、動脈内、骨髓内、硬膜内、心臓内、経皮、皮下、腹腔内、鼻腔内、腸管、局所、舌下または直腸が含まれる。経口または非経口投下が好ましい。本願に使用された用語「非経口」は、皮下、皮内、静脈内、筋肉内、関節内、滑液嚢内、胸骨内、硬膜内、病巣内および頭蓋骨内注射または注入技術を含む。本発明の薬学組成物はさらに、直腸投与のための坐剤の形態で投与される。
本発明の薬学組成物は、使用された特定化合物の活性、年齢、体重、一般的な健康、性別、定式、投与時間、投与経路、排出率、薬物配合および予防または治療される特定疾患の重症を含む様々な要因によって多様に変化可能であり、前記薬学組成物の投与量は、患者の状態、体重、疾病の程度、薬物形態、投与経路および期間に応じて異なるが、当業者によって適宜選択可能であり、1日、0.0001〜50mg/kgまたは0.001〜50mg/kg投与することができる。投与は、1日に1回投与してもよく、数回分けて投与してもよい。前記投与量は、いかなる面でも本発明の範囲を限定するものではない。本発明に係る医薬組成物は、丸剤、糖衣錠、カプセル、液剤、ゲル、シロップ、スラリー、懸濁剤に剤形化される。
本発明の薬学組成物は、追加的に他の抗癌剤と併用投与することができ、これによって一般的な癌細胞増殖および癌転移を効果的に抑制して、癌の治療に使用可能である。
ここで、前記抗癌剤としては、ナイトロジェンマスタード、イマチニブ、オキサリプラチン、リツキシマブ、エルロチニブ、ネラチニブ、ラパチニブ、ゲフィチニブ、バンデタニブ、ニロチニブ、セマサニブ、ボスチニブ、アキシチニブ、セジラニブ、レスタウルチニブ、トラスツズマブ、ゲフィチニブ、ボルテゾミブ、スニチニブ、カルボプラチン、ソラフェニブ、ベバシズマブ、シスプラチン、セツキシマブ、ビスクムアルブム、アスパラギナーゼ、トレチノイン、ヒドロキシカルバミド、ダサチニブ、エストラムスチン、ゲムツズマブオゾガマイシン、イブリツモマブチウキセタン、ヘプタプラチン、メチルアミノレブリン酸、アムサクリン、アレムツズマブ、プロカルバジン、アルプロスタジル、硝酸ホルミウムキトサン、ゲムシタビン、ドキシフルリジン、ペメトレキセド、テガフール、カペシタビン、ギメラシン、オテラシル、アザシチジン、メトトレキサート、ウラシル、シタラビン、フルオロウラシル、フルダラビン、エノシタビン、フルタミド、カペシタビン、デシタビン、メルカプトプリン、チオグアニン、クラドリビン、カルモフール、ラルチトレキセド、ドセタキセル、パクリタキセル、イリノテカン、ベロテカン、トポテカン、ビノレルビン、エトポシド、ビンブラスチン、イダルビシン、マイトマイシン、ブレオマイシン、ダクチノマイシン、ピラルビシン、アクラルビシン、ペプロマイシン、テムシロリムス、テモゾロミド、ブスルファン、イホスファミド、シクロホスファミド、メルファラン、アルトレタミン、ダカルバジン、チオテパ、ニムスチン、クロラムブシル、ミトラクトール、ロイコボリン、トレトニン、エキセメスタン、アミノグルテチミド、アナグレリド、オラパリブ、ナベルビン、パドラゾール、タモキシフェン、トレミフェン、テストラクトン、アナストロゾール、レトロゾール、ボロゾール、ビカルタミド、ロムスチン、5FU、ボリノスタット、エンチノスタットおよびカルムスチンからなる群より選択された1種以上を使用することができるが、これに制限されることはない。
本発明の薬学組成物は、追加的に他の免疫抑制剤と併用投与することができ、これによって一般的な過免疫反応による疾患を効果的に抑制することができる。
本発明において、前記免疫抑制剤としては、グルココルチコイド(Glucocorticoids)、シクロホスファミド(Cyclophosphamid)、シクロスポリン(Cyclosporin)、タクロリムス(Tacrolimus)、ラパマイシン(Rapamycin)、IV型PDE抑制剤(Type IV PDE inhibitors)、p38キナーゼ抑制剤(p38 kinase inhibitors)、アザチオプリン(Azathioprine)、ミコフェノレートモフェチル(mycophenolate mofetil)、ミゾリビン(Mizoribin)、メトトレキサート(Methotrexate)、レフルノミド(Leflunomid)、およびブレキナ(Brequina)からなる群より選択された1種以上を使用することができるが、これに制限されることはない。
本発明のさらに他の実施形態によれば、治療を必要とする対象に、本発明の前記DKK1細胞外表面タンパク質または前記抗原決定基に特異的な抗体を投与する段階を含む、免疫関連疾患の予防または治療方法に関する。
本発明において、前記治療を必要とする対象は、免疫関連疾患があるか、その症状が疑われる個体であり、ここで、前記免疫関連疾患の一例としては、胃癌、肝臓癌、膠細胞腫、卵巣癌、大膓癌、頭頸部癌、膀胱癌、腎細胞癌、乳癌、転移癌、前立腺癌、膵臓癌、黒色腫または肺癌などの癌であってもよく、他の例としては、自己免疫疾患、移植片対宿主疾患、臓器移植拒絶反応、喘息、アトピー、または急性および慢性炎症疾患などであってもよい。
本発明の一例として、前記抗体は、調節T細胞の表面に発現するDKK1タンパク質またはその抗原決定基に特異的に結合して調節T細胞の活性を抑制して、免疫関連疾患として、例えば、癌を効果的に予防、改善または治療することができる。
本発明の他の例として、前記抗体は、調節T細胞の表面に発現するDKK1タンパク質またはその抗原決定基に特異的に結合して調節T細胞の活性を増加させることにより、免疫関連疾患として、例えば、自己免疫疾患、移植片対宿主疾患、臓器移植拒絶反応、喘息、アトピー、急性および慢性炎症疾患などを効果的に予防、改善または治療することができる。
本発明のさらに他の実施形態によれば、治療を必要とする対象に、本発明の前記DKK1細胞外表面タンパク質または前記抗原決定基をコーディングする遺伝子に特異的なアンチセンスオリゴヌクレオチド、siRNA、shRNAおよびマイクロRNAからなる群より選択されるいずれか1つを投与する段階を含む、免疫関連疾患の予防または治療方法に関する。
本発明において、前記治療を必要とする対象は、免疫関連疾患があるか、その症状が疑われる個体であり、ここで、前記免疫関連疾患の一例としては、胃癌、肝臓癌、膠細胞腫、卵巣癌、大膓癌、頭頸部癌、膀胱癌、腎細胞癌、乳癌、転移癌、前立腺癌、膵臓癌、黒色腫または肺癌などの癌であってもよく、他の例としては、自己免疫疾患、移植片対宿主疾患、臓器移植拒絶反応、喘息、アトピー、または急性および慢性炎症疾患などであってもよい。
本発明の一例として、前記アンチセンスオリゴヌクレオチド、siRNA、shRNAまたはマイクロRNAは、調節T細胞の表面に発現するDKK1タンパク質またはその抗原決定基をコーディングする遺伝子に特異的に結合してこれらの発現を抑制して、免疫関連疾患として、例えば、癌を効果的に予防、改善または治療することができる。
本発明の他の例として、前記アンチセンスオリゴヌクレオチド、siRNA、shRNAまたはマイクロRNAは、調節T細胞の表面に発現するDKK1タンパク質またはその抗原決定基をコーディングする遺伝子に特異的に結合してこれらの発現を増加させることにより、免疫関連疾患として、例えば、自己免疫疾患、移植片対宿主疾患、臓器移植拒絶反応、喘息、アトピー、急性および慢性炎症疾患などを効果的に予防、改善または治療することができる。
本発明の一具体例において、投与とは、何らかの適切な方法で患者に本発明の組成物を導入することを意味し、本発明の組成物の投与経路は、目的の組織に到達できる限り、何らかの一般的な経路を通して投与される。経口投与、腹腔内投与、静脈内投与、筋肉内投与、皮下投与、皮内投与、鼻内投与、肺内投与、直腸内投与、腔内投与、腹腔内投与、硬膜内投与が行われるが、これに制限されることはない。本発明の治療方法は、前記抗体、アンチセンスオリゴヌクレオチド、siRNA、shRNAまたはマイクロRNAを薬剤学的有効量で投与することを含むことができる。本発明において、有効量は、疾患の種類、疾患の重症度、組成物に含有された有効成分および他の成分の種類および含有量、剤形の種類および患者の年齢、体重、一般健康状態、性別および食事、投与時間、投与経路および組成物の分泌率、治療期間、同時使用される薬物をはじめとする多様な因子によって調節可能である。成人の場合、前記遺伝子の発現抑制剤またはタンパク質の活性抑制剤を1日1回〜数回投与時、siRNAの場合に0.01ng/kg−10mg/kg、前記遺伝子のmRNAに対するアンチセンスオリゴヌクレオチドの場合に0.01ng/kg−10mg/kg、化合物の場合に0.1ng/kg−10mg/kg、前記タンパク質に対するモノクローナル抗体の場合に0.1ng/kg−10mg/kgの用量で投与される。
本発明において、前記投与時、追加的に他の抗癌剤または他の免疫抑制剤を併用して投与することができる。
本発明のさらに他の実施形態によれば、(a)前記DKK1の細胞外表面タンパク質または前記抗原決定基を含む調節T細胞に分析する試料を接触させるステップと、(b)前記細胞外表面タンパク質または前記抗原決定基の発現レベルを測定するステップと、(c)前記細胞外表面タンパク質または前記抗原決定基の発現レベルが減少または増加調節(down or upregulation)されるものと測定される時、前記試料が免疫活性化剤または免疫抑制剤であることを判別するステップとを含む免疫活性化剤または免疫抑制剤のスクリーニング方法に関する。
本発明において、前記「スクリーニング」とは、様々な物質からなる候補群から目的とする何らかの特定の性質を有する物質を特定の操作または評価方法で選別することである。本発明の目的上、本発明のスクリーニングは、免疫関連疾患の疑われる個体にかかる疾患の治療用候補物質の投与後、本発明のタンパク質の発現が減少または増加する場合に、候補物質を免疫抑制剤または免疫活性化剤として判別するスクリーニング方法である。分子生物学的アッセイ(assay)、デジタルイメージング、細胞学的および組織学的検査のような手段的方法が、疾患発病病巣または疾患の疑われる組織に対する本発明の遺伝子とタンパク質の活性を測定するのに使用できる。
本発明において、前記DKK1の細胞外表面タンパク質または前記抗原決定基の発現レベルとして、量または活性は、前記DKK1の細胞外表面タンパク質または前記抗原決定基に特異的に結合可能な抗体を用いて行われる。本発明において、前記抗体と生物学的試料内の当該タンパク質が抗原−抗体複合体を形成するようにし、これを検出する方法を利用する。
本発明において、前記「抗原−抗体複合体」は、生物学的試料中の当該遺伝子の存在または不存在を確認するためのタンパク質抗原とこれを認知する抗体との結合物を意味する。前記抗原−抗体複合体の検出は、当業界における公知の方法、例えば、分光学的、光化学的、生物化学的、免疫化学的、電気的、吸光的、化学的およびその他の方法を利用して検出することができる。
本発明において、前記タンパク質の発現レベルを測定または比較分析する方法としては、タンパク質チップ分析、免疫測定法、リガンドバインディングアッセイ、MALDI−TOF(Matrix Assisted Laser Desorption/Ionization Time of Flight Mass Spectrometry)分析、SELDI−TOF(Sulface Enhanced Laser Desorption/Ionization Time of Flight Mass Spectrometry)分析、放射線免疫分析、放射免疫拡散法、オクタロニー免疫拡散法、ロケット免疫電気泳動、組織免疫染色、補体固定分析法、2次元電気泳動分析、液相クロマトグラフィー−質量分析(liquid chromatography−Mass Spectrometry、LC−MS)、LC−MS/MS(liquid chromatography−Mass Spectrometry/Mass Spectrometry)、ウェスタンブロットおよびELISA(enzyme linked immunosorbent assay)などがあるが、これらに制限されることはない。
本発明のさらに他の実施形態によれば、(a)前記DKK1の細胞外表面タンパク質または前記抗原決定基をコーディングする遺伝子を含む調節T細胞に分析する試料を接触させるステップと、(b)前記遺伝子の発現レベルを測定するステップと、(c)前記遺伝子の発現レベルが減少または増加調節(down or upregulation)されるものと測定される時、前記試料が免疫活性化剤または免疫抑制剤であることを判別するステップとを含む免疫活性化剤または免疫抑制剤のスクリーニング方法に関する。
本発明において、前記DKK1の細胞外表面タンパク質または前記抗原決定基をコーディングする遺伝子の発現レベルは、前記遺伝子に特異的に結合可能なプライマー、プローブまたはアンチセンスヌクレオチドを用いて行われる。本発明に係る前記DKK1の細胞外表面タンパク質または前記抗原決定基と、これをコーディングする遺伝子の情報は知られているので、当業者であればこれに基づいて前記タンパク質を暗号化する遺伝子に特異的に結合するプライマー、プローブまたはアンチセンスヌクレオチドを容易にデザインすることができる。
本発明において、前記プライマーとは、短い自由3末端水酸化基を有する核酸配列で相補的なテンプレートと塩基対を形成することができ、テンプレート鎖複製のための開始地点として機能をする短い核酸配列を意味する。プライマーは、適切な緩衝溶液および温度で重合反応(すなわち、DNAポリメラーゼまたは逆転写酵素)のための試薬および相異なる4つのヌクレオチドホスフェートの存在下でDNA合成を開始することができる。本発明では、DKK1の細胞外表面タンパク質をコーディングする遺伝子のセンスおよびアンチセンスプライマーを用いてPCR増幅を実施して、所望の生成物が生成されるか否かにより癌を診断することができる。PCR条件、センスおよびアンチセンスプライマーの長さは、当業界で公知のものに基づいて変形することができる。
また、本発明において、プローブとは、mRNAと特異的結合をなし得る、短くて数塩基から長くて数百塩基に相当するRNAまたはDNAなどの核酸断片を意味し、ラベリングされていて特定mRNAの存在の有無を確認することができる。プローブは、オリゴヌクレオチドプローブ、単鎖DNA(single stranded DNA)プローブ、二重鎖DNA(double stranded DNA)プローブ、RNAプローブなどの形態に製作できる。本発明では、DKK1の細胞外表面タンパク質をコーディングする遺伝子と相補的なプローブを用いて混成化を実施して、混成化の有無により癌を診断することができる。適当なプローブの選択および混成化条件は、当業界で公知のものに基づいて変形することができる。
本発明のプライマーまたはプローブは、ホスホルアミダイト固体支持体方法、またはその他広く公知の方法を用いて化学的に合成することができる。このような核酸配列はまた、当該分野で公知の多くの手段を用いて変形させることができる。このような変形の非制限的な例としては、メチル化、「キャップ化」、天然ヌクレオチド1つ以上の同族体への置換、およびヌクレオチド間の変形、例えば、荷電していない連結体(例:メチルホスホネート、ホスホトリエステル、ホスホロアミダート、カルバメートなど)または荷電した連結体(例:ホスホロチオエート、ホスホロジチオエートなど)への変形がある。
本発明において、前記遺伝子の発現レベルを測定または比較分析する方法としては、逆転写酵素重合酵素反応、競争的逆転写酵素重合酵素反応、リアルタイム逆転写酵素重合酵素反応、RNase保護分析法、ノーザンブロッティングまたはDNAチップなどを用いることができるが、これらに制限されることはない。
本発明のさらに他の実施形態によれば、本発明の前記DKK1細胞外表面タンパク質または前記抗原決定基に特異的な抗体を有効成分として含む、免疫関連疾患の診断用組成物を提供する。
本発明において、前記「診断」とは、病理状態の存在または特徴を確認することを意味し、本発明の目的上、診断は、胃癌の発病の有無および転移の有無を確認することである。
また、本発明において、前記DKK1細胞外表面タンパク質は、調節T細胞表面に存在するものであってもよい。
本発明では、前記抗体を用いて調節T細胞の表面に存在するDKK1細胞外表面タンパク質または前記抗原決定基の発現レベルを測定することにより、免疫関連疾患を診断することができる。
本発明の一例として、前記免疫関連疾患は、癌であってもよく、より詳細には、癌、肝臓癌、膠細胞腫、卵巣癌、大膓癌、頭頸部癌、膀胱癌、腎細胞癌、乳癌、転移癌、前立腺癌、膵臓癌、黒色腫または肺癌などであってもよいし、好ましくは、黒色腫でもよいが、これに制限されることはない。
本発明の他の例として、前記免疫関連疾患は、自己免疫疾患、移植片対宿主疾患、臓器移植拒絶反応、喘息、アトピー、急性および慢性炎症疾患などであってもよいが、これらに制限されることはない。
本発明のさらに他の実施形態によれば、本発明の前記DKK1細胞外表面タンパク質または前記抗原決定基をコーディングする遺伝子に特異的なプライマー、プローブおよびアンチセンスヌクレオチドからなる群より選択されるいずれか1つを含む、免疫関連疾患の診断用組成物を提供する。
また、本発明において、前記DKK1細胞外表面タンパク質は、調節T細胞の表面に存在するものであってもよい。
本発明では、前記抗体を用いて調節T細胞の表面に存在するDKK1細胞外表面タンパク質または前記抗原決定基をコーディングする遺伝子の発現レベルを測定することにより、免疫関連疾患を診断することができる。
本発明の一例として、前記免疫関連疾患は、癌であってもよく、より詳細には、癌、肝臓癌、膠細胞腫、卵巣癌、大膓癌、頭頸部癌、膀胱癌、腎細胞癌、乳癌、転移癌、前立腺癌、膵臓癌、黒色腫または肺癌などであってもよいし、好ましくは黒色腫でもよいが、これに制限されることはない。
本発明の他の例として、前記免疫関連疾患は、自己免疫疾患、移植片対宿主疾患、臓器移植拒絶反応、喘息、アトピー、急性および慢性炎症疾患などであってもよいが、これに制限されることはない。
本発明のさらに他の実施形態によれば、本発明の診断用組成物を含む免疫関連疾患の診断キットを提供する。
本発明において、前記「キット」とは、特定の目的のために必要な組成物および付属品を集めておいたセットを意味する。本発明の目的上、本発明のキットは、癌、自己免疫疾患、移植片対宿主疾患、臓器移植拒絶反応、喘息、アトピー、急性および慢性炎症疾患などの免疫関連疾患の診断マーカーであるDKK1細胞外表面タンパク質の発現レベルをmRNAまたはそのタンパク質の発現レベルを確認することにより、前記疾患を診断することができる。本発明のキットには、免疫関連疾患の診断マーカーの発現レベルを測定するためのプライマー、プローブまたは選択的にマーカーを認知する抗体だけでなく、分析方法に適した1種類またはそれ以上の他の構成成分組成物、溶液または装置が含まれていてもよい。
本発明のさらに他の実施形態によれば、調節T細胞に存在する前記DKK1の細胞外表面タンパク質、または前記抗原決定基に特異的な抗体を用いて前記細胞外表面タンパク質または抗原決定基の発現レベルを測定して、免疫関連疾患に関する情報を提供する方法を提供する。
本発明の一例として、前記免疫関連疾患は、癌であってもよく、より詳細には、癌、肝臓癌、膠細胞腫、卵巣癌、大膓癌、頭頸部癌、膀胱癌、腎細胞癌、乳癌、転移癌、前立腺癌、膵臓癌、黒色腫または肺癌などであってもよいし、好ましくは、黒色腫でもよいが、これに制限されることはない。
本発明の他の例として、前記免疫関連疾患は、自己免疫疾患、移植片対宿主疾患、臓器移植拒絶反応、喘息、アトピー、急性および慢性炎症疾患などであってもよいが、これに制限されることはない。
本発明において、前記免疫関連疾患と診断された場合、免疫関連疾患の治療剤を投与するステップを追加的にさらに含んでもよい。
本発明のさらに他の実施形態によれば、調節T細胞において、本発明の前記DKK1細胞外表面タンパク質または前記抗原決定基をコーディングする遺伝子に特異的なプライマー、プローブおよびアンチセンスヌクレオチドからなる群より選択されるいずれか1つを用いて前記遺伝子の発現レベルを測定して、免疫関連疾患に関する情報を提供する方法を提供する。
本発明の一例として、前記免疫関連疾患は、癌であってもよく、より詳細には、癌、肝臓癌、膠細胞腫、卵巣癌、大膓癌、頭頸部癌、膀胱癌、腎細胞癌、乳癌、転移癌、前立腺癌、膵臓癌、黒色腫または肺癌などであってもよいし、好ましくは、黒色腫でもよいが、これに制限されることはない。
本発明の他の例として、前記免疫関連疾患は、自己免疫疾患、移植片対宿主疾患、臓器移植拒絶反応、喘息、アトピー、急性および慢性炎症疾患などであってもよいが、これに制限されることはない。
本発明において、前記免疫関連疾患と診断された場合、免疫関連疾患の治療剤を投与するステップを追加的にさらに含んでもよい。
本発明において、DKK1タンパク質は、免疫細胞、特に調節T細胞の表面で特異的に存在するため、多様な免疫関連疾患の治療剤の新しいターゲットとして使用できる。
本発明の一実施例によるDKK1タンパク質の構造を示すものである。 本発明の一実施例によるDKK1タンパク質の抗原決定基(epitope)を予測した結果を示すものである。 本発明の一実施例によるDKK1タンパク質の抗原決定基(epitope)を予測した結果を示すものである。 本発明の一実施例によるDKK1タンパク質の抗原決定基(epitope)を予測した結果を示すものである。 本発明の一実施例によるDKK1タンパク質の3S8V chain X内の抗原決定基(epitope)を予測した結果を示すものである。 本発明の一実施例によるDKK1タンパク質の3SOQ chain Z内の抗原決定基(epitope)を予測した結果を示すものである。 本発明の一実施例によるDKK1タンパク質の5FWW chain B内の抗原決定基(epitope)を予測した結果を示すものである。 本発明の一実施例によるDKK1タンパク質の5FWW chain B内の抗原決定基(epitope)を予測した結果を示すものである。 本発明の一実施例によるmRNAの発現程度を示すものである。 本発明の一実施例によるmRNAの発現程度を示すものである。 本発明の一実施例による調節T細胞の表面にDKK1タンパク質の発現を示すものである。
本発明の一実施形態によれば、配列番号3で表されるDKK1の調節T細胞外表面タンパク質を提供する。
本発明の他の実施形態によれば、配列番号4〜36のいずれか1つで表される、調節T細胞の表面タンパク質であるDKK1の抗原決定基(epitope)を提供する。
本発明のさらに他の実施形態によれば、本発明で提供する配列番号3で表されるDKK1の細胞外表面タンパク質、または配列番号4〜36のいずれか1つのDKK1の抗原決定基をコーディングするポリヌクレオチドを提供する。
本発明のさらに他の実施形態によれば、本発明で提供するポリヌクレオチドが挿入された発現ベクターを提供する。
本発明のさらに他の実施形態によれば、本発明で提供する前記発現ベクターが形質感染した宿主細胞株を提供する。
本発明のさらに他の実施形態によれば、本発明の前記DKK1の細胞外表面タンパク質または前記DKK1の抗原決定基を含む調節T細胞を提供する。
本発明のさらに他の実施形態によれば、本発明の前記DKK1の細胞外表面タンパク質または前記DKK1の抗原決定基を含む調節T細胞を有効成分として含む免疫関連疾患の予防または治療用薬学組成物を提供する。
本発明のさらに他の実施形態によれば、本発明の前記DKK1細胞外表面タンパク質または前記抗原決定基を有効成分として含む、免疫関連疾患の予防または治療用薬学組成物を提供する。
本発明のさらに他の実施形態によれば、本発明の前記DKK1細胞外表面タンパク質または前記抗原決定基に特異的な抗体を有効成分として含む、免疫関連疾患の予防または治療用薬学組成物を提供する。
本発明のさらに他の実施形態によれば、本発明の前記DKK1細胞外表面タンパク質または前記抗原決定基をコーディングする遺伝子に特異的なアンチセンスオリゴヌクレオチド、siRNA、shRNAおよびマイクロRNAからなる群より選択されるいずれか1つを有効成分として含む、免疫関連疾患用薬学組成物を提供する。
本発明のさらに他の実施形態によれば、治療を必要とする対象に、本発明の前記DKK1細胞外表面タンパク質または前記抗原決定基に特異的な抗体を投与するステップを含む、免疫関連疾患の予防または治療方法に関する。
本発明のさらに他の実施形態によれば、治療を必要とする対象に、本発明の前記DKK1細胞外表面タンパク質または前記抗原決定基をコーディングする遺伝子に特異的なアンチセンスオリゴヌクレオチド、siRNA、shRNAおよびマイクロRNAからなる群より選択されるいずれか1つを投与するステップを含む、免疫関連疾患の予防または治療方法に関する。
本発明のさらに他の実施形態によれば、(a)前記DKK1の細胞外表面タンパク質または前記抗原決定基を含む調節T細胞に分析する試料を接触させるステップと、(b)前記細胞外表面タンパク質または前記抗原決定基の発現レベルを測定するステップと、(c)前記細胞外表面タンパク質または前記抗原決定基の発現レベルが減少または増加調節(down or upregulation)されるものと測定される時、前記試料が免疫活性化剤または免疫抑制剤であることを判別するステップとを含む免疫活性化剤または免疫抑制剤のスクリーニング方法に関する。
本発明のさらに他の実施形態によれば、(a)前記DKK1の細胞外表面タンパク質または前記抗原決定基をコーディングする遺伝子を含む調節T細胞に分析する試料を接触させるステップと、(b)前記遺伝子の発現レベルを測定するステップと、(c)前記遺伝子の発現レベルが減少または増加調節(down or upregulation)されるものと測定される時、前記試料が免疫活性化剤または免疫抑制剤であることを判別するステップとを含む免疫活性化剤または免疫抑制剤のスクリーニング方法に関する。
本発明のさらに他の実施形態によれば、調節T細胞に存在する前記DKK1の細胞外表面タンパク質、または前記抗原決定基に特異的な抗体を用いて前記細胞外表面タンパク質または抗原決定基の発現レベルを測定して、免疫関連疾患に関する情報を提供する方法を提供する。
本発明のさらに他の実施形態によれば、調節T細胞において本発明の前記DKK1細胞外表面タンパク質または前記抗原決定基をコーディングする遺伝子に特異的なプライマー、プローブおよびアンチセンスヌクレオチドからなる群より選択されるいずれか1つを用いて前記遺伝子の発現レベルを測定して、免疫関連疾患に関する情報を提供する方法を提供する。
以下、実施例を通じて本発明をより詳細に説明する。これらの実施例は単に本発明をより具体的に説明するためのものであって、本発明の要旨によって本発明の範囲がこれらの実施例によって制限されないことは、当業界における通常の知識を有する者にとって自明であろう。
実施例
[実施例1]DKK1 C末端構造の確認
DKK1は、分泌タンパク質の形態でそれに特異的なリガンドに相当するLRP6と結合することが知られていて、DKK1がリガンドと結合するためにC末端部分の182〜266番目のアミノ酸構造が重要であり、これによってDKK1とLRP6が高い結合力を有するため、それとの結合がWnt細胞信号伝達体系に重要な役割をする。前記DKK1のC末端タンパク質の構造は図1の通りである。
[実施例2]DKK1抗原決定基(epitope)のアミノ酸配列の予測
前記塩基配列の予測は、DKK1タンパク質の構造をベースとする抗原決定基予測ソフトウェア(epitope prediction software)であるABCpred(図2)、BCEpred(図3)、DiscotopeおよびElliproサーバ(http://tools.iedb.org/ellipro/)を用いた(図4〜8)。前記ElliproおよびDiscotope検索エンジンは、現存する抗原決定基を予測するアルゴリズムの中で最も信頼度が高いと知られた検索エンジンに相当するので、これを用いた。
抗原決定基予測ソフトウェアに前記実施例1で分析された細胞外ドメインを入力した後、予測された抗原決定基の予測された連続または不連続アミノ酸配列を図2〜8に示した。
図2〜8から明らかなように、連続した抗原決定基のアミノ酸配列は配列番号4〜22と計19個が予測され、不連続の抗原決定基のアミノ酸配列は配列番号23〜36と計14個が予測された。
[実施例3]調節T細胞におけるDKK1 mRNAの特異的発現の確認
DKK1タンパク質が調節T細胞に特異的なバイオマーカー(biomarker)として作用できるかを検証した。
前記検証のために、C57BL/6またはFoxp3およびFRPが共通して発現するようにしたマウスの脾臓からCD4ビーズを通して磁石活性細胞分類器(magnet−activated cell sorting;MACS)を用いてCD4+T細胞を分離した。
この後、CD25抗体を用いて蛍光活性細胞分類器(FACS)を用いて調節T(CD4+CD25+T)細胞および非調節T(CD4+CD25−T)細胞を分離した。それぞれの細胞および前記準備例1で分化した細胞は、トリゾール(Trizol)を用いてmRNAを抽出した後、ゲノムRNAは、gDNA抽出キット(Qiagen)を用いて業者提供のプロトコルによってgDNAを除去した。gDNAの除去されたmRNAは、BDsprint cDNA合成キット(Clonetech)によりcDNAで合成した。
前記cDRNAにおけるDKK1 mRNAの発現量を定量的に確認するためにリアルタイム重合酵素連鎖反応(real time PCR)を行った。前記リアルタイム重合酵素連鎖反応は、SYBR Green(Molecular Probes)を用いて業者提供のプロトコルによって、95℃で3分、61℃で15秒、72℃で30秒ずつ40サイクルの条件で、下記表4のプライマーを用いて行い、相対的な遺伝子発現量はΔCT方法を利用して計算し、HPRTを用いて一般化(normalization)して、その結果を図9に示した。
図9から明らかなように、調節T細胞においてDKKファミリー遺伝子とWnt遺伝子の発現はほとんど確認されなかったが、DKK1遺伝子の発現が著しく高いことを確認した。前記結果を通して、DKK1は調節T細胞のバイオマーカーとして用いられる可能性が非常に高いことが分かる。
[実施例4]免疫細胞におけるDKK1 mRNAの発現の確認
DKK1タンパク質が調節T細胞に特異的なバイオマーカー(biomarker)として作用できるかを検証した。
前記実施例3のように分離されたCD4+T細胞のうち、Treg(CD4+RFP+)細胞、分化前のT細胞(naive T cell)、エフェクターT細胞(effector T cell)を、CD62L抗体(ebioscience)と蛍光活性細胞分類器を用いて分離し、CD8+T細胞、B細胞をCD8β鎖に対する抗体、CD19に対する抗体を用いて分離した後、CD3およびCD28に対する抗体(ebioscience)が存在または存在しない条件または、CD4+T細胞亜型に分化できる条件で培養し、前記実施例3と同様の方法でmRNAを抽出した後、DKK1 mRNAの発現を確認して、その結果を図10に示した。
図10から明らかなように、本発明に係るDKK1遺伝子は、調節T細胞でのみ高く、同じ調節T細胞においてもCD3とCD28に対する抗体を処理した群の方がDKK1の発現がより高く、分化信号によって身体末端や実験的に調節T細胞に分化した誘導調節T細胞(induced Treg)よりも、胸腺で生成される自然調節T細胞(natural Treg)においてDKK1の発現が高かった。
[実施例5]調節T細胞におけるDKK1タンパク質の特異的発現の確認
DKK1タンパク質が細胞治療のターゲットになるためには、調節T細胞の表面に発現してこそ、さらに効果的にターゲット治療が可能なため、DKK1タンパク質が表面で発現するか否かを確認した。
前記実施例4のそれぞれの分化したT細胞亜型を抗−CD4−APCおよび抗DKK1−PE抗体で染色し、蛍光活性細胞分類器(Fluorescence−Activated Cell Sorter;FACS)を用いてそれぞれの細胞表面におけるDKK1の発現量を測定して、その結果を図11に示した。
図11から明らかなように、T細胞受容体信号が活性化された時、調節T細胞(CD4+Foxp+)が、Foxp3を発現しない他のエフェクターT細胞(Effector T cell)に比べて発現するDKK1が高かった。
以上、本発明について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されるものではなく、請求の範囲に記載の本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で多様な修正および変形が可能であることは、当技術分野における通常の知識を有する者には自明であろう。
本発明は、免疫細胞の中でも、特に調節T細胞(regulatory T cell、Treg cell)の表面に特異的に存在するDKK1(Dickkopf−1)タンパク質、それに特異的な抗体およびそれらの用途に関する。
配列番号1:dickkopf-1(DKK-1)のアミノ酸配列
MMALGAAGAT RVFVAMVAAA LGGHPLLGVS ATLNSVLNSN AIKNLPPPLG GAAGHPGSAV SAAPGILYPG GNKYQTIDNY QPYPCAEDEE CGTDEYCASP TRGGDAGVQI CLACRKRRKR CMRHAMCCPG NYCKNGICVS SDQNHFRGEI EETITESFGN DHSTLDGYSR RTTLSSKMYH TKGQEGSVCL RSSDCASGLC CARHFWSKIC KPVLKEGQVC TKHRRKGSHG LEIFQRCYCG EGLSCRIQKD HHQASNSSRL HTCQRH
配列番号2:dickkopf-1(DKK-1) mRNA, complete cds(GenBank:AF177394.2)の配列
atgatggctc tgggcgcagc gggagctacc cgggtctttg tcgcgatggt agcggcggct ctcggcggcc accctctgct gggagtgagc gccaccttga actcggttct caattccaac gctatcaaga acctgccccc accgctgggc ggcgctgcgg ggcacccagg ctctgcagtc agcgccgcgc cgggaatcct gtacccgggc gggaataagt accagaccat tgacaactac cagccgtacc cgtgcgcaga ggacgaggag tgcggcactg atgagtactg cgctagtccc acccgcggag gggacgcagg cgtgcaaatc tgtctcgcct gcaggaagcg ccgaaaacgc tgcatgcgtc acgctatgtg ctgccccggg aattactgca aaaatggaat atgtgtgtct tctgatcaaa atcatttccg aggagaaatt gaggaaacca tcactgaaag ctttggtaat gatcatagca ccttggatgg gtattccaga agaaccacct tgtcttcaaa aatgtatcac accaaaggac aagaaggttc tgtttgtctc cggtcatcag actgtgcctc aggattgtgt tgtgctagac acttctggtc caagatctgt aaacctgtcc tgaaagaagg tcaagtgtgt accaagcata ggagaaaagg ctctcatgga ctagaaatat tccagcgttg ttactgtgga gaaggtctgt cttgccggat acagaaagat caccatcaag ccagtaattc ttctaggctt cacacttgtc agagacacta a
配列番号3:DKK1 extracellular domain
TLNSVLNSNAIKNLPPPLGGAAGHPGSAVSAAPGILYPGGNKYQTIDNYQPYPCAEDEECGTDEYCASPTRGGDAGVQICLACRKRRKRCMRHAMCCPGNYCKNGICVSSDQNHFRGEIEETITESFGNDHSTLDGYSRRTTLSSKMYHTKGQEGSVCLRSSDCASGLCCARHFWSKICKPVLKEGQVCTKHRRKGSHGLEIFQRCYCGEGLSCRIQKDHHQASNSSRLHTCQRH
配列番号4:3S2K chain C Linear epitope
RIQKRL
配列番号5:3S2K chain C Linear epitope
HRRKGSHGLE IF
配列番号6:3S2K chain C Linear epitope
KGQEGSVCLR SSDCASG
配列番号7:3S8V chain X Linear epitope
RIQSRL
配列番号8:3S8V chain X Linear epitope
HRRKGSHGLE IF
配列番号9:3S8V chain X Linear epitope
GEGL
配列番号10:3S8V chain X Linear epitope
QEGSVCLRSS DCASG
配列番号11:3S8V chain X Linear epitope
KEGQ
配列番号12:3S8V chain X Linear epitope
NSNAIKN
配列番号13:5FWW chain B Linear epitope
RVPGASHIH
配列番号14:5FWW chain B Linear epitope
GTQNWTALQG GKPCLFWNET FQHPYNTLKY PNGE
配列番号15:5FWW chain B Linear epitope
KDHGNPPPLT GTSKTSNKL
配列番号16:5FWW chain B Linear epitope
FSDRINQ
配列番号17:5FWW chain B Linear epitope
CYVGVYWK
配列番号18:5FWW chain B Linear epitope
IRDSADMVEL LDGYTHRVLA RFHGRSRPPL SFNVSLDFVI
配列番号19:5FWW chain B Linear epitope
LGEHNYC
配列番号20:5FWW chain B Linear epitope
FCGNNPDYWK YGE
配列番号21:5FWW chain B Linear epitope
SQRFK
配列番号22:5FWW chain B Linear epitope
ATGRV
配列番号23:3S2K chain C Discontinuous epitope
HKGSGL
配列番号24:3S2K chain C Discontinuous epitope
IQL
配列番号25:3S2K chain C Discontinuous epitope
FWIF
配列番号26:3S2K chain C Discontinuous epitope
EGQGEGRH
配列番号27:3S2K chain C Discontinuous epitope
KGQEGSVCLR SDASG
配列番号28:3S8V chain X Discontinuous epitope
IQSRL
配列番号29:3S8V chain X Discontinuous epitope
HKGSGL
配列番号30:3S8V chain X Discontinuous epitope
QGSVCRSD
配列番号31:3S8V chain X Discontinuous epitope
FWIF
配列番号32:3S8V chain X Discontinuous epitope
EGQGGLR
配列番号33:3S8V chain X Discontinuous epitope
ASG
配列番号34:5FWW chain B Discontinuous epitope
GTQNWTALQG GKPCLFWNET FQHPYNTLKY PNGELGEHNY CPCYVGVYWK C
配列番号35:5FWW chain B Discontinuous epitope
AMYATGRVRV PGASHIHIRD SADMELDGYT HRVLARHGRS PPLSFNVSLD FVIFSDRINQ AQAVK
配列番号36:5FWW chain B Discontinuous epitope
KDHGNPPPLT GTSKTSNKLF SQRFKSGYFC GNNPDYWKYG ECFGGDG

Claims (26)

  1. (a)DKK1(Dickkopf−1)の細胞外表面タンパク質または配列番号4〜36のいずれか1つで表される抗原決定基を含む調節T細胞に分析する試料を接触させるステップと、
    (b)前記細胞外表面タンパク質または前記抗原決定基の発現レベルを測定するステップと、
    (c)前記細胞外表面タンパク質または前記抗原決定基の発現レベルが減少または増加調節(down or upregulation)されるものと測定される時、前記試料が免疫活性化剤または免疫抑制剤であることを判別するステップとを含む免疫活性化剤または免疫抑制剤のスクリーニング方法。
  2. 前記細胞外表面タンパク質または前記抗原決定基の発現レベルは、前記細胞外表面タンパク質または前記抗原決定基に特異的に結合可能な抗体を用いて行われる、請求項1に記載のスクリーニング方法。
  3. 前記DKK1の細胞外表面タンパク質は、配列番号3で表される、請求項1に記載のスクリーニング方法。
  4. 前記細胞外表面タンパク質または前記抗原決定基の発現レベルは、タンパク質チップ分析、免疫測定法、リガンドバインディングアッセイ、MALDI−TOF(Matrix Assisted Laser Desorption/Ionization Time of Flight Mass Spectrometry)分析、SELDI−TOF(Sulface Enhanced Laser Desorption/Ionization Time of Flight Mass Spectrometry)分析、放射線免疫分析、放射免疫拡散法、オクタロニー免疫拡散法、ロケット免疫電気泳動、組織免疫染色、補体固定分析法、2次元電気泳動分析、液相クロマトグラフィー−質量分析(liquid chromatography−Mass Spectrometry、LC−MS)、LC−MS/MS(liquid chromatography−Mass Spectrometry/Mass Spectrometry)、ウェスタンブロットおよびELISA(enzyme linked immunosorbent assay)からなる群より選択される方法によって行われる、請求項1に記載のスクリーニング方法。
  5. (a)DKK1(Dickkopf−1)の細胞外表面タンパク質または配列番号4〜36のいずれか1つで表される抗原決定基をコーディングする遺伝子を含む調節T細胞に分析する試料を接触させるステップと、
    (b)前記遺伝子の発現レベルを測定するステップと、
    (c)前記遺伝子の発現レベルが減少または増加調節(down or upregulation)されるものと測定される時、前記試料が免疫活性化剤または免疫抑制剤であることを判別するステップとを含む免疫活性化剤または免疫抑制剤のスクリーニング方法。
  6. 前記遺伝子の発現レベルは、前記遺伝子に特異的に結合可能なプライマー、プローブまたはアンチセンスヌクレオチドを用いて行われる、請求項5に記載のスクリーニング方法。
  7. 前記DKK1の細胞外表面タンパク質は、配列番号3で表される、請求項5に記載のスクリーニング方法。
  8. 前記遺伝子の発現レベルは、逆転写酵素重合酵素反応、競争的逆転写酵素重合酵素反応、リアルタイム逆転写酵素重合酵素反応、RNase保護分析法、ノーザンブロッティングおよびDNAチップからなる群より選択される方法によって行われる、請求項5に記載のスクリーニング方法。
  9. 配列番号4〜36のいずれか1つで表されるDKK1(Dickkopf−1)の抗原決定基。
  10. 配列番号3で表されるDKK1(Dickkopf−1)の細胞外表面タンパク質を含む調節T細胞(regulatory T cell、Treg cell)を有効成分として含む免疫関連疾患の予防または治療用薬学組成物。
  11. 前記免疫関連疾患は、自己免疫疾患、移植片対宿主疾患、臓器移植拒絶反応、喘息、アトピー、および急性および慢性炎症疾患からなる群より選択される、請求項10に記載の薬学組成物。
  12. 配列番号4〜36のいずれか1つで表されるDKK1(Dickkopf−1)の抗原決定基を含む調節T細胞(regulatory T cell、Treg cell)を有効成分として含む免疫関連疾患の予防または治療用薬学組成物。
  13. 前記免疫関連疾患は、自己免疫疾患、移植片対宿主疾患、臓器移植拒絶反応、喘息、アトピー、および急性および慢性炎症疾患からなる群より選択される、請求項12に記載の薬学組成物。
  14. DKK1の細胞外表面タンパク質、または配列番号4〜36のいずれか1つで表される抗原決定基に特異的な抗体を有効成分として含む、免疫関連疾患の予防または治療用薬学組成物。
  15. 前記免疫関連疾患は、癌である、請求項14に記載の薬学組成物。
  16. 前記免疫関連疾患は、自己免疫疾患、移植片対宿主疾患、臓器移植拒絶反応、喘息、アトピー、および急性および慢性炎症疾患からなる群より選択される、請求項14に記載の薬学組成物。
  17. DKK1の細胞外表面タンパク質、または配列番号4〜36のいずれか1つで表される抗原決定基をコーディングする遺伝子に特異的なアンチセンスオリゴヌクレオチド、siRNA、shRNAおよびマイクロRNAからなる群より選択されるいずれか1つを有効成分として含む、免疫関連疾患用薬学組成物。
  18. 前記免疫関連疾患は、癌である、請求項17に記載の薬学組成物。
  19. 前記免疫関連疾患は、自己免疫疾患、移植片対宿主疾患、臓器移植拒絶反応、喘息、アトピー、および急性および慢性炎症疾患からなる群より選択される、請求項17に記載の薬学組成物。
  20. DKK1細胞外表面タンパク質または配列番号4〜36のいずれか1つで表されるタンパク質に特異的な抗体を含む、免疫関連疾患の診断用組成物。
  21. DKK1細胞外表面タンパク質または配列番号4〜36のいずれか1つで表される抗原決定基をコーディングする遺伝子に特異的なプライマー、プローブまたはアンチセンスヌクレオチドを含む、免疫関連疾患の診断用組成物。
  22. 請求項20または21に記載の組成物を含む免疫関連疾患の診断キット。
  23. 調節T細胞に存在するDKK1の細胞外表面タンパク質、または配列番号4〜36のいずれか1つで表される抗原決定基に特異的な抗体を用いて前記表面タンパク質または抗原決定基の発現レベルを測定して、免疫関連疾患に関する情報を提供する方法。
  24. 調節T細胞に存在するDKK1の細胞外表面タンパク質、または配列番号4〜36のいずれか1つで表される抗原決定基をコーディングする遺伝子に特異的なプライマー、プローブおよびアンチセンスヌクレオチドからなる群より選択されるいずれか1つを用いて前記遺伝子の発現レベルを測定して、免疫関連疾患に関する情報を提供する方法。
  25. 治療を必要とする対象に、本発明の前記DKK1細胞外表面タンパク質または前記抗原決定基に特異的な抗体を投与するステップを含む、免疫関連疾患の予防または治療方法。
  26. 治療を必要とする対象に、本発明の前記DKK1細胞外表面タンパク質または前記抗原決定基をコーディングする遺伝子に特異的なアンチセンスオリゴヌクレオチド、siRNA、shRNAおよびマイクロRNAからなる群より選択されるいずれか1つを投与するステップを含む、免疫関連疾患の予防または治療方法。
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