JP2020518544A - 沈降シリカ及びその製造プロセス - Google Patents

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Abstract

その表面上における特定の酸性部位の存在を特徴とする沈降シリカ、及びその製造プロセス。【選択図】なし

Description

本出願は、2017年5月5日に出願された欧州特許出願第17305511.2号明細書の優先権を主張し、この出願の内容全体が参照により全ての目的のために本明細書に組み込まれる。
本発明は、沈降シリカ、及びその製造プロセスに関する。
高分子組成物中の補強充填剤として、触媒担体として、凝結防止剤として、レオロジー変性剤として、又は練り歯磨き組成物中の研磨剤としての沈降シリカの使用が知られている。
高分子組成物中の補強充填剤及び触媒又は触媒担体などの複数の用途で成功裏に使用することのできる沈降シリカの必要性は常に存在する。
本発明の第1の目的は、例えば高分子組成物中の触媒又は触媒担体及び補強充填剤として複数の用途で使用可能な新規な沈降シリカを提供することである。本発明の第2の目的は、第1の目的の沈降シリカの製造プロセスである。
本発明の沈降シリカは、とりわけ、その表面上の特定の酸性部位の存在を特徴とする。本発明のシリカは、以下の本明細書、並びに特許請求の範囲及び実施例で詳細に定義される。
本発明の沈降シリカは、
− 0.5〜30.0モル%の範囲の量のB、Al、Ga及びこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1つの元素Mと、
− 1538〜1559cm−1の少なくとも1つのピークと、1612〜1635cm−1の少なくとも1つのピークと、を有する赤外吸収スペクトルであって、上記のスペクトルは、ピリジンを飽和するまで化学吸着させ、続いて25℃の真空下で処理した後に測定され、比(1538〜1559cm−1のピーク下の面積)/(1612〜1635cm−1のピーク下の面積)が少なくとも1.20である、赤外吸収スペクトルと、を特徴とする。
赤外技術を用いたシリカ表面の性質の研究のためのピリジン吸着の使用は過去にも説明されてきており、例えば、Nikiel,L.;Zerda,T.;J.Phys.Chem.,1991,95,4063及びZaho,X.S.et al.;J.Phys.Chem.B,1997,101,6525を参照されたい。この技術は、シリカ構造内の様々なSiOH部位を識別することを可能にする。
アルミニウム含有沈降シリカは、過去に、例えば国際公開第2015/128404A1号パンフレット及び同第2011/117400A1号パンフレットで説明されている。ピリジンを飽和するまで化学吸着させ、続いて25℃の真空下で処理した後に測定された、これらの従来技術文献で開示される沈降シリカの赤外スペクトルは、1538〜1559cm−1のピークを全く示さない。
有利なことに、沈降シリカは、
− 0.5〜30.0モル%の範囲の量のB、Al、Ga及びこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1つの元素Mと、
− 1538〜1559cm−1の少なくとも1つのピークと、1612〜1635cm−1の少なくとも1つのピークと、を有する赤外吸収スペクトルであって、上記のスペクトルは、ピリジンを飽和するまで化学吸着させ、続いて25℃の真空下で処理した後に測定され、1538〜1559cm−1のピーク下の面積が少なくとも0.02cm−1であり、比(1538〜1559cm−1のピーク下の面積)/(1612〜1635cm−1のピーク下の面積)が少なくとも1.20である、赤外吸収スペクトルと、を特徴とする。
本明細書では、用語「シリカ」及び「沈降シリカ」は同義語として用いられる。
本発明のシリカは、B、Al、Ga及びこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1つの元素Mを含有する。少なくとも1つの元素Mは、0.5〜30.0モル%の範囲の量で存在する。本書の全体を通して、元素Mの量は、シリカのモルに対するモルを単位とする少なくとも1つの元素Mの量として定義される。
元素Mは、好ましくはAl及びGaからなる群から選択される。より好ましくは、元素MはAlである。その他の元素が本発明のシリカに含有されてもよい。
本発明のシリカ中の元素Mの量は、好ましくは少なくとも1.0モル%、少なくとも1.2モル%、更には少なくとも2.0モル%である。元素Mの量は、典型的には25.0モル%を超えず、好ましくは20.0モル%を超えず、より好ましくは15.0モル%を超えない。
本発明の沈降シリカは、本明細書の下記で説明するように、ピリジンとの結合を形成することができ、25℃の真空下で処理した後でも依然として赤外分光法によって検出可能である、その表面上の酸性部位の存在を特徴とする。
したがって、本発明の沈降シリカは、ピリジンを飽和するまで化学吸着させ、続いて25℃の真空下で処理した後で、1538〜1559cm−1の少なくとも1つのピークと、1612〜1635cm−1の少なくとも1つのピークと、を有する赤外吸収スペクトルを特徴とする。赤外吸収スペクトルの範囲の定義には終了値が含まれる。
「X〜Ycm−1の少なくとも1つのピーク」という表現は、本明細書では、X〜Ycm−1の赤外吸収スペクトルの領域内に1つの吸収帯の最大値が存在することを示すために用いられる。
誤解を避けるために、本発明の沈降シリカの赤外吸収スペクトルは、1538〜1559cm−1、及び1612〜1635cm−1のピークに加えて、その他のピークも含む。
赤外吸収スペクトルのピークは、以下の条件に供されるシリカ試料上で決定される:25℃の真空(10−5Pa)下で1時間処理する;180℃の真空(10−5Pa)下で2時間処理する;25℃でガス状ピリジン(670Paで)を飽和に達するまで5分間導入する;25℃の真空(10−5Pa)下でピリジンを30分間脱離する。
1541cm−1周辺でのピークの存在は、プロトン化ピリジニウム種の形成に関連しており、1622cm−1周辺でのピークの存在は、シリカ表面に対するピリジンの配位に関連している。どちらの結合も、シリカ表面の特定の酸性部位の存在を示す。
1538〜1559cm−1のピークの面積は、少なくとも0.02cm−1である。これは、典型的には少なくとも0.05cm−1であり、一般的には少なくとも0.06cm−1であり、更には少なくとも0.07cm−1である。
1612〜1635cm−1のピークの面積は、典型的には0.01cm−1超である。これは、一般的には少なくとも0.02cm−1であり、好ましくは少なくとも0.04cm−1である。いかなる場合でも、比(1538〜1559cm−1のピーク下の面積)/(1612〜1635cm−1のピーク下の面積)は少なくとも1.20である。
比(1538〜1559cm−1のピーク下の面積)/(1612〜1635cm−1のピーク下の面積)は、1.30以上である場合もある。比(1538〜1559cm−1のピーク下の面積)/(1612〜1635cm−1のピーク下の面積)は特に制限されない。一部の実施形態では、比(1538〜1559cm−1のピーク下の面積)/(1612〜1635cm−1のピーク下の面積)は、1.20〜5.00、更には1.20〜10.00の範囲である場合もある。
本発明のシリカは、更に、40〜800m2/gの範囲のBET表面積SBETを特徴とする。BET表面積SBETは、少なくとも50m2/gである。BET表面積SBETは、好都合には、60m2/g超であってもよい。BET表面積SBETは、少なくとも700m2/g未満、好ましくは500m2/g未満、より好ましくは450m2/g未満であってもよい。
有利なことに、本発明の沈降シリカは、50〜450m2/g、好ましくは60〜400m2/gの範囲でBET表面積SBETを有し得る。
有利な実施形態では、本発明の沈降シリカは、
− 40〜800m2/gの範囲のBET表面積SBETと、
− 0.5〜30.0モル%の範囲の量のB、Al、Ga及びこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1つの元素Mと、
− 1538〜1559cm−1の少なくとも1つのピークと、1612〜1635cm−1の少なくとも1つのピークと、を有する赤外吸収スペクトルであって、上記のスペクトルは、ピリジンを飽和するまで化学吸着させ、続いて25℃の真空下で処理した後に測定され、比(1538〜1559cm−1のピーク下の面積)/(1612〜1635cm−1のピーク下の面積)が少なくとも1.20である、赤外吸収スペクトルと、を特徴とする。
好ましくは、1538〜1559cm−1のピーク下の面積は少なくとも0.02cm−1である。より好ましくは、1538〜1559cm−1のピーク下の面積は少なくとも0.02cm−1であり、1612〜1635cm−1のピーク下の面積は少なくとも0.01cm−1である。
別の有利な実施形態では、本発明の沈降シリカは、
− 50〜450m2/gの範囲のBET表面積SBETと、
− 1.0〜25.0モル%の範囲の量のAl及びGaからなる群から選択される少なくとも1つの元素Mと、
− 1538〜1559cm−1の少なくとも1つのピークと、1612〜1635cm−1の少なくとも1つのピークと、を有する赤外吸収スペクトルであって、上記のスペクトルは、ピリジンを飽和するまで化学吸着させ、続いて25℃の真空下で処理した後に測定され、1538〜1559cm−1のピーク下の面積が少なくとも0.02cm−1であり、比(1538〜1559cm−1のピーク下の面積)/(1612〜1635cm−1のピーク下の面積)が少なくとも1.20である、赤外吸収スペクトルと、を特徴とする。
より好ましくは、1538〜1559cm−1のピーク下の面積は少なくとも0.05cm−1であり、1612〜1635cm−1のピーク下の面積は少なくとも0.01cm−1である。
本発明の第2の目的は、本発明の沈降シリカの調製プロセスである。プロセスは、ケイ酸塩と酸とを反応させて、沈降シリカの懸濁液を生成することを含み、上記の反応は、ケイ酸塩又は元素Mの少なくとも1つの化合物のいずれかが、反応媒体が2.0〜6.0、好ましくは3.0〜5.0のpHである間に反応媒体に添加され、反応に必要なケイ酸塩の総量の50重量%が反応媒体に添加される前に、元素Mの少なくとも1つの化合物が反応媒体に添加される少なくとも1つの工程を含む。反応に必要なケイ酸塩の総量の50重量%が反応媒体に添加される前に、少なくとも1つの元素Mの総量が反応媒体に添加される。
所与の最終量のシリカを得るためのケイ酸塩の総量は、一般共通の知識に従いプロセスの最初に当業者によって決定され得る。
反応は、反応媒体へのケイ酸の添加及び元素Mの少なくとも1つの化合物の添加を含むが、但し、ケイ酸塩又は元素Mの少なくとも1つの化合物のいずれかが、pHが2.0〜6.0の反応媒体に添加されることを条件とする。
本発明のシリカの表面に酸性部位を形成することを促進するための重要な条件は、酸性pH(すなわち2.0〜6.0、好ましくは3.0〜5.0)での工程の存在である。一方で、1538〜1559cm−1のピーク、及び1612〜1635cm−1のピークによって識別される酸性部位の分布は、元素Mの化合物が反応媒体に導入される段階に影響される。
本発明のプロセスの有利な実施形態では、元素Mの少なくとも1つの化合物は、pHが2.0〜6.0、好ましくは3.0〜5.0の範囲にある間に反応媒体に添加される。
一実施形態では、いかなる量のケイ酸塩も反応媒体に添加される前に、元素Mの少なくとも1つの化合物が反応媒体に添加される。
他の実施形態では、反応に必要なケイ酸塩の総量の10重量%、20重量%、30重量%、40重量%、45重量%が反応媒体に添加される前に、元素Mの少なくとも1つの化合物が反応媒体に添加される。
用語「ケイ酸塩」は、本発明のプロセスの過程で添加され得る1つ又は複数のケイ酸塩を指すために本明細書で使用される。本明細書において、用語「ケイ酸塩」は、ケイ酸アルカリ金属塩からなる群から選択される化合物を指すために使用される。ケイ酸塩は、有利にはケイ酸ナトリウム及びケイ酸カリウムからなる群から選択される。ケイ酸塩は、メタケイ酸塩又は二ケイ酸塩などの任意の公知の形態であってもよい。
ケイ酸ナトリウムが使用される場合、後者は一般に2.0〜4.0、具体的には2.4〜3.9、例えば、3.1〜3.8のSiO2/Na2O重量比を有する。
ケイ酸塩は、3.9重量%〜25.0重量%、例えば5.6重量%〜23.0重量%、具体的には5.6重量%〜20.7重量%の濃度(SiO2に関して表される)を有し得る。
用語「酸」は、本発明のプロセスの過程で添加され得る1つ又は複数の酸を指すために本明細書で使用される。任意の酸がプロセス中で使用されてもよい。一般に、硫酸、硝酸、若しくは塩酸などの鉱酸、又は酢酸、ギ酸、又は炭酸などの有機酸が使用される。硫酸が好ましい。
酸は希釈又は濃縮形態で反応媒体に計量投入され得る。プロセスの異なる段階で、異なる濃度の同じ酸を用いることができる。
プロセスの好ましい実施形態では、プロセスの全ての段階で硫酸及びケイ酸ナトリウムが用いられる。元素Mは、B、Al、Ga及びこれらの混合物からなる群から選択される。元素Mは、好ましくはAl及びGaからなる群から選択される。より好ましくは、元素MはAlである。
水溶性である条件で元素Mの任意の化合物を本発明のプロセスで使用することができる。元素Mの少なくとも1つの化合物は、典型的には、溶液、典型的には水溶液の形態で反応媒体に添加される。
好適な化合物の注目すべき例としては、硝酸塩、塩化物、及び硫酸塩が挙げられるがこれらに限定されない。
元素MがAlである場合は、好適な化合物は、例えば硫酸アルミニウム、硝酸アルミニウム、及びアルミン酸アルカリ金属である。好ましくは、化合物は、アルミン酸アルカリ金属塩からなる群から選択され、具体的にはアルミン酸カリウム、より好ましくはアルミン酸ナトリウムである。
上記で提供された定義及び選好は、本明細書の下記に記載するプロセスの特定の実施形態にも適用される。
有利な実施形態では、本発明のプロセスは、
(i)7.0以上のpHを有する出発溶液を提供する工程と、
(ii)上記の出発溶液にケイ酸塩及び酸を同時添加するか、又は酸を添加するかのいずれかによって、反応媒体のpHを7.0未満の値まで低減させる工程と、
(iii)反応媒体にケイ酸塩及び酸を同時添加し、その結果、反応媒体のpHが2.0〜6.0の範囲に維持されて、沈降シリカの懸濁液を得る工程と、を含み、
工程(i)、(ii)、及び(iii)のうち少なくとも1つの間に元素Mの少なくとも1つの化合物が反応媒体に添加されるが、但し、こうした添加が、反応に必要なケイ酸塩の総量の50重量%が反応媒体に添加される前に行われることを条件とする。
プロセスの工程(i)では、7.0以上のpHを有する出発溶液が反応槽内に提供される。出発溶液は水溶液であり、つまり溶媒は水である。
典型的には、出発溶液は8.0〜13.0、特に8.0〜12.0のpHを有する。
出発溶液は、上記のpH値を得るように塩基、例えばNaOHを水に添加することによって得ることができる。
あるいは、出発溶液はケイ酸塩を含有している場合がある。こうした場合、酸を水とケイ酸との混合液に添加して7.0以上のpHを得ることによって出発溶液を得ることができる。
出発溶液は、更に、予め形成されたシリカ粒子を7.0以上のpHで含有している場合がある。
工程(i)の出発溶液は、1つ以上の電解質を含む場合がある。出発溶液は電解質を含むことが好ましい。用語「電解質」は、本明細書ではその一般に認められている意味、すなわち、溶液中にある場合、分解又は解離してイオン又は荷電粒子を形成するイオン性又は分子性物質を特定する意味で用いられる。アルカリ金属及びアルカリ土類金属の塩からなる群から選択される塩を挙げることができる。有利には、出発溶液に用いられる電解質は、出発ケイ酸塩の金属の塩及びプロセスで用いられる酸の塩である。注目すべき例は、例えば、ケイ酸ナトリウムと塩酸との反応の場合は塩化ナトリウムであり、あるいは、好ましくは、ケイ酸ナトリウムと硫酸との反応の場合は硫酸ナトリウムである。電解質は元素Mを含まない。
好ましくは、電解質として硫酸ナトリウムが工程(i)で使用される場合、出発溶液中のその濃度は、8〜40g/L、特に10〜35g/L、例えば、13〜30g/Lである。
元素Mの少なくとも1つの化合物は、出発溶液中に存在していてもよく、又は出発溶液に添加されてもよい。
工程(ii)では、上記の出発溶液にケイ酸塩及び酸を同時添加するか、又は酸を添加するかのいずれかによって、反応媒体のpHを7.0未満の値まで低減させる。
上記の実施形態の一態様では、工程(ii)は、酸及びケイ酸塩を出発溶液に同時に添加して、反応媒体のpHを7.0未満に低下させることを含む。工程(ii)中に酸及びケイ酸塩を添加する速度は、反応媒体の平均pHが7.0未満に低下するように制御される。反応媒体のpHは、7.0〜2.0、特に6.0〜2.0であることが好ましい。
プロセスのこうした態様では、工程(iii)は工程(ii)の続きであり、異なるpH、異なる試薬添加速度など、同じ又は異なる反応条件下で実施され得る。
上記の実施形態の第2の態様では、プロセスの工程(ii)は、出発溶液に酸を添加して、反応媒体のpHを7.0未満、典型的には、7.0〜2.0、典型的には6.0〜2.0のpH値に低下させることを含む。
続いて、工程(iii)は、工程(ii)の終了時に得られた反応媒体に酸及びケイ酸塩を同時に添加することを含む。工程(ii)中に酸及びケイ酸塩を添加する速度は、反応媒体の平均pHが2.0〜6.0に維持されるように制御される。反応媒体のpHは、好ましくは2.5〜5.5、特に3.0〜5.0に維持される。本発明のプロセスの特定の実施形態では、pHは工程(iii)の間で一定の値に維持されるが、あるいはこれは変化してもよい。
工程(iii)の終了時に沈降シリカの懸濁液を得ることができる。沈降シリカは、続いて濾過及び乾燥されてもよい。
プロセスは追加工程を含んでもよい。プロセスは、
(iv)反応媒体のpHを7.0以上の値まで上昇させる工程と、
(v)反応媒体のpHが7.0〜10.0、好ましくは7.5〜9.5の範囲に維持されるように、酸及びケイ酸塩を同時に添加する工程と、
(vi)ケイ酸塩の添加を停止し、一方で酸の添加を継続して、6.0未満の反応媒体のpHに到達する工程と、を追加で含んでもよい。
工程(iv)中の反応媒体のpHは、ケイ酸塩又は塩基(例えばNaOH)のいずれかを添加することによって所要の値まで上昇させることができる。
この工程の後、反応媒体の熟成工程を実施することが有利となり得る。この工程は、工程(iv)の終了時に得られたpHで実施することが好ましい。熟成工程は、反応媒体を攪拌しながら実施してもよい。熟成工程は、反応媒体を攪拌しながら、例えば2〜45分、具体的には5〜25分の時間にわたって実施することが好ましい。熟成工程は、いかなる酸又はケイ酸塩の添加も含まないことが好ましい。
工程(iv)及び任意選択的な熟成工程の後で、反応媒体のpHが7.0〜10.0、好ましくは7.5〜9.5に維持されるように酸及びケイ酸塩の新たな同時添加が行われる。
この酸及びケイ酸塩の2回目の同時添加(工程(v))は、反応媒体のpH値が前工程である工程(iv)の終了時に到達したpHと等しく維持されるように(±0.2pH単位以内まで)実施されることが有利である。
工程(vi)では、ケイ酸塩の添加が停止され、一方で反応媒体への酸の添加は継続され、その結果、6.0未満、好ましくは3.0〜5.5、具体的には3.0〜5.0、例えば3.0〜4.5の反応媒体中のpH値が得られる。反応槽中に沈降シリカの懸濁液が得られる。
工程(vi)の終了時、従って反応媒体への酸の添加を停止した後に、有利に第2の熟成工程を実施することができる。この第2の熟成工程は、プロセスの工程(iii)と(iv)との間で任意選択的に実施され得る熟成工程に関して上記で説明したものと同じ条件下で実施されてよい。
元素Mの少なくとも1つの化合物は、工程(i)、(ii)、(iii)、及び(iv)のうち少なくとも1つで反応媒体に計量投入される(metered)が、但し、上記の添加が、ケイ酸塩の総量の50%が反応媒体に添加される前に行われることを条件とする。
元素Mの少なくとも1つの化合物は、工程(i)、(ii)、及び(iii)のうち少なくとも1つで反応媒体に計量投入されることが好ましいが、但し、上記の添加が、ケイ酸塩の総量の50%が反応媒体に添加される前に行われることを条件とする。
元素Mの少なくとも1つの化合物の添加の段階に関係なく、反応媒体に計量投入された上記の化合物の累積量は、沈降シリカ中のMの量が0.5〜30.0モル%であるようなものである。元素Mの化合物の添加速度は、当業者に既知の手段で、沈降シリカ中で所望の含量のMを得るように適合され得る。
第1の好ましい実施形態では、工程(i)の間に元素Mの少なくとも1つの化合物は反応媒体に添加されるため、つまり元素Mは初期水溶液中に存在する。工程(i)で必要な量の元素Mの全てが反応媒体に添加されるか、あるいは反応媒体中に存在する。初期水溶液は、更に、上記の電解質を含むことができる。
第2の好ましい実施形態では、工程(iii)中に、つまり出発溶液に酸及びケイ酸塩が同時添加される間に、元素Mの少なくとも1つの化合物が反応媒体に添加され、pHは2.0〜6.0、好ましくは3.0〜5.0の範囲に維持される。
元素Mの化合物は、工程(ii)の期間全体にわたって反応媒体に計量投入されてもよく、これは酸及びケイ酸塩の添加と同時である。あるいは、これは工程(ii)の一部のみの間、例えば酸及びケイ酸塩の第1の同時添加が起こった後でのみ計量投入されてもよい。
ケイ酸塩の総量の50%が反応媒体に供給される前に完全な添加が停止されるという条件で、工程(i)、(ii)、(iii)、及び(iv)のうち1つのみ、あるいは、2つ以上の工程で、元素Mの少なくとも1つの化合物が反応媒体に添加されてもよい。
ケイ酸塩と酸との全体反応が実施される反応槽は、通常、適切な攪拌装置及び加熱装置を備えている。
ケイ酸塩と酸との全体反応は、一般に40〜96℃、特に80〜95℃の温度で実施される。
本発明の一変形例によれば、ケイ酸塩と酸との全体反応は、通常は40〜96℃、具体的には80〜95℃の定温で実施される。
本発明の別の変形例によれば、反応の終了時の温度は反応の開始時の温度よりも高いため、反応の開始時の温度は40〜80℃に維持されることが好ましく、続いて温度は80〜96℃の値まで上げられて、この値で温度は反応の終わりまで維持されることが好ましい。
直前で説明した工程の終了時に沈降シリカの懸濁液が得られ、これは続いて分離される(液体/固体分離)。その実施形態の全てのプロセスは、したがって、典型的には、沈降シリカの懸濁液を濾過し、沈降シリカを乾燥する更なる工程を含む。
この分離は、通常、濾過、及びそれに続いて必要であれば洗浄を含む。この濾過は、任意の好適な方法に従い、例えばベルトフィルタ、回転フィルタ(例えば真空フィルタ)、又は好ましくはフィルタプレスによって実施される。
続いて、濾過ケークが液状化操作に供される。用語「液状化」は、本明細書では、固体、すなわち、濾過ケークが流体様の塊に転化するプロセスを示すことが意図される。液状化工程後、濾過ケークは流動性を有する流体様形態であり、沈降シリカは懸濁状態である。
液状化工程は、懸濁状態のシリカの粒度分布の低下をもたらす機械的処理を含んでもよい。上記の機械的処理は、濾過ケークを、高剪断ミキサ、コロイドタイプミル、又はボールミルに通すことによって実施されてもよい。任意選択的に、液状化工程は、例えば水又は酸を添加することによって濾過ケークを化学作用に供することによって実施されてもよい。機械的及び化学的処理の両方が実施され得る。液状化工程の後で得られる沈降シリカの懸濁液は、その後乾燥される。
乾燥は当該技術分野で既知の手法に従って実施してよい。好ましくは、乾燥は、噴霧によって行われる。この目的のために、任意のタイプの好適な噴霧器、特にタービン式、ノズル式、液圧式、又は二流体式噴霧乾燥器が用いられてもよい。一般に、濾過がフィルタプレスを使用して実施される場合、ノズル式噴霧乾燥器が使用され、濾過が真空フィルタを使用して行われる場合、タービン式噴霧乾燥器が使用される。
乾燥操作がノズル式噴霧乾燥器を使用して実施される場合、そのとき得ることのできる沈降シリカは、通常は実質的に球形のビーズ形態である。この乾燥操作後、回収された生成物に対して任意選択的にミリング又は微粉化工程を実施することが可能であり、そのとき得ることのできる沈降シリカは一般的に粉末の形態である。
乾燥操作がタービン式噴霧乾燥器を用いて実施される場合、そのとき得ることのできる沈降シリカは粉末の形態であり得る。
最後に、上記で示されたように乾燥、ミリング、又は微粉化された生成物は、任意選択的に集塊化工程に供されてもよく、これは、例えば、直接圧縮、湿式造粒(すなわち、水、シリカ懸濁液などの結合剤を使用する)、押出成形、又は好ましくは乾式圧密からなる。
この集塊化工程によってそのとき得ることのできる沈降シリカは一般に顆粒の形態である。
本発明の沈降シリカは、触媒、触媒担体、触媒担体、活物質用吸収材(具体的には特にビタミン類(ビタミンE又は塩化コリン)などの食品に用いられる液体用担体)、粘度調整剤、粘着防止剤若しくは凝結防止剤として、又は練り歯磨き、コンクリート、若しくは紙用の添加剤としてなど、多くの用途で使用することができる。本発明のシリカは更に、断熱材の製造で、又はレソルシノール−ホルムアルデヒド/シリカ複合材の調製で、便利に用いられ得る。
本発明の沈降シリカは、高分子組成物の充填剤として特に有利な用途を見出す。熱硬化性ポリマー及び熱可塑性ポリマーの中から少なくとも1つのポリマーが選択され得る。熱硬化性ポリマーの注目すべき非限定的な例としては、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂、エポキシアクリレート樹脂、ウレタンアクリレート樹脂、フェノキシ樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹脂、マレイミド樹脂、及びシアナート樹脂などの熱硬化性樹脂が挙げられる。
好適な熱可塑性ポリマーの注目すべき非限定的な例としては、ポリスチレン、(メタ)アクリル酸エステル/スチレンコポリマー、アクリロニトリル/スチレンコポリマー、スチレン/無水マレイン酸コポリマー、ABS、ASA、及びAESなどのスチレン系ポリマー;ポリメチルメタクリレートなどのアクリルポリマー;ポリカーボネート;ポリアミド;ポリエチレンテレフタレート及びポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル;ポリフェニレンエーテル;ポリスルホン;ポリアリールエーテルケトン;ポリフェニレンスルフィド;熱可塑性ポリウレタン;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリ−4−メチルペンテン、エチレン/プロピレンコポリマー、エチレン/α−オレフィンコポリマーなどのポリオレフィン;エチレン/ビニルアセテートコポリマー、エチレン/(メタ)アクリル酸エステルコポリマー、エチレン/無水マレイン酸コポリマー、エチレン/アクリル酸コポリマーなどのα−オレフィンと様々なモノマーとのコポリマー;ポリ乳酸、ポリカプロラクトン、及び脂肪族グリコール/脂肪族ジカルボン酸コポリマーなどの脂肪族ポリエステルが挙げられる。
本発明のシリカは、エラストマ組成物の補強充填剤として有利に用いられ得る。したがって、本発明の好ましい目的は、本発明のシリカ、及び1つ以上のエラストマを含み、好ましくは−150℃〜+300℃、例えば−150℃〜+20℃の少なくとも1つのガラス転移温度を示す組成物である。
好適なエラストマの注目すべき非限定的な例はジエンエラストマである。例えば、具体的には、エチレン、プロピレン、ブタジエン、イソプレン、スチレン、アクリロニトリル、イソブチレン若しくは酢酸ビニル、ポリブチルアクリレート、又はこれらの混合物などの少なくとも1つの不飽和を含む脂肪族又は芳香族モノマー由来のエラストマを用いることができる。巨大分子鎖に沿って、かつ/又は1つ以上のその端部において位置決めされた化学基によって官能化された(例えば、シリカ表面と反応可能な官能基によって)エラストマである官能化エラストマ、及びハロゲン化ポリマーも挙げることができる。ポリアミド、エチレンホモ及びコポリマー、プロピレンホモ及びコポリマーが挙げられてもよい。
ジエンエラストマの中では、例えば、ポリブタジエン(BR)、ポリイソプレン(IR)、ブタジエンコポリマー、イソプレンコポリマー、又はこれらの混合物、特にスチレン/ブタジエンコポリマー(SBR、特にESBR(エマルジョン)又はSSBR(溶液))、イソプレン/ブタジエンコポリマー(BIR)、イソプレン/スチレンコポリマー(SIR)、イソプレン/ブタジエン/スチレンコポリマー(SBIR)、エチレン/プロピレン/ジエンターポリマー(EPDM)、及び更に関連する官能化ポリマー(例えば、シリカと相互作用することができる、ペンダント極性基又は鎖末端における極性基を示す)を挙げることができる。
また、天然ゴム(NR)及びエポキシ化天然ゴム(ENR)を挙げることもできる。
ポリマー組成物は、硫黄で加硫してもよく、又は、特に過酸化物若しくは他の架橋系(例えば、ジアミン又はフェノール樹脂)で架橋してもよい。
一般に、ポリマー組成物は、少なくとも1種の(シリカ/ポリマー)カップリング剤及び/又は少なくとも1種の被覆剤を更に含み、これらは更に、とりわけ、酸化防止剤を含み得る。
カップリング剤の注目すべき非限定的な例は、例えば、「対称」又は「非対称」シランポリスルフィドであり、より具体的には、ビス((C1〜C4)アルコキシル(C1〜C4)アルキルシリル(C1〜C4)アルキル)ポリスルフィド(具体的にはジスルフィド、トリスルフィド、又はテトラスルフィド)、例えば、ビス(3−(トリメトキシシリル)プロピル)ポリスルフィド、又はトリエトキシシリルプロピルテトラスルフィドなどのビス(3−(トリエトキシシリル)プロピル)ポリスルフィドなどを挙げることができる。また、モノエトキシジメチルシリルプロピルテトラスルフィドが挙げられてもよい。マスクされた又は遊離のチオール官能基を含むシランがまた挙げられてもよい。
カップリング剤は、ポリマーに予めグラフトすることができる。これはまた、遊離状態で(すなわち、予めグラフトされずに)又はシリカ表面でグラフトされて用いられてもよい。これは、任意選択的な被覆剤に対しても同じである。
カップリング剤は、適切な「カップリング活性化剤」、すなわち、このカップリング剤と混合されて後者の有効性を増加させる化合物と任意選択的に組み合わせることができる。
ポリマー組成物中の本発明のシリカの重量比率は、かなり広い範囲で変わることができる。これは、通常、ポリマーの量の10%〜200%、特に20%〜150%、とりわけ20%〜80%(例えば30%〜70%)又は80%〜120%(例えば90%〜110%)に相当する。
本発明のシリカは、有利には、ポリマー組成物の補強無機充填剤のすべて及び更には補強充填剤のすべてを構成し得る。
本発明の沈降シリカを含む組成物は、多くの物品の製造のために使用されてもよい。上記のポリマー組成物のうち少なくとも1つを含む完成物品の非限定的な例は、例えば、履物用ソール、床カバー、ガスバリヤ、難燃材、及び更には、空中ケーブル用ローラ、家庭用電化製品用封止材、液体若しくはガスパイプ用封止材、ブレーキシステム用封止材、パイプ(可撓性)、被覆材(具体的にはケーブル被覆材)、ケーブル、エンジンサポート、タイヤ、バッテリーセパレータ、コンベアベルト、又は伝動ベルトなどの工学的構成元素である。
参照により本明細書に組み込まれる全ての特許、特許出願、及び刊行物の開示が用語を不明瞭にさせ得る程度まで本出願の記述と矛盾する場合は、本明細書の記述が優先するものとする。
分析方法
本発明の沈降シリカの物理化学的性質を、以下に記載する方法を用いて求めた。
BET表面積
標準NF ISO5794−1の補記E(2010年6月)で詳述されるブルナウアー・エメット・テラー法に従い、以下の修正を加えてBET表面積を求めた。試料は160℃±10℃で予乾燥され、測定で用いられた分圧(P/P0)は0.05〜0.20であった。
CTAB表面積
標準NF ISO5794−1の補記G(2010年6月)に従いCTAB表面積を求めた。
元素Mの含量の測定
試料をフッ化水素酸(fluorhydric acid)に浸漬した後で(例えば、0.2〜0.3gのSiO2に1mLの40%フッ化水素酸)元素Mの含量をICP OES(誘導結合プラズマ発光分析)によって求めた。予測される元素Mの濃度に基づき透明な溶液を5%の硝酸水溶液中で希釈した(例えば、0.3%の量に対しては1500倍の希釈)。元素Mの特定の波長(例えば、Alで396.152nm、Bで249.773nm、及びGaで233.527nm)で測定された強度を、同様の分析条件で得た標準の0.05〜2.00mg/Lの範囲における較正曲線と比較した。
希釈係数及び測定されたシリカの乾燥抽出物を用いた計算によって固体中の量を得た。
シリカ中の残留硫酸塩の測定
試料をフッ化水素酸に浸漬した後で(例えば、0.2〜0.3gのシリカに1mLの40%フッ化水素酸)、ICP OES(誘導結合プラズマ発光分析)によってシリカ中の硫黄を測定することにより硫酸塩を求めた。予測される硫黄の濃度に基づき透明な溶液を5%の硝酸水溶液中で希釈した(例えば0.5%の量のSO4に対しては1500倍の希釈)。希釈溶液中の量を測定するために、硫黄特有の波長(例えば180.672及び181.975nm)で測定された強度を、同様の分析条件で得た硫黄標準の0.05〜2.00mg/Lの範囲における較正曲線と比較した。固形分中の硫酸塩の量を、硫黄と硫酸塩との間の分子量比、希釈係数、及びシリカの乾燥抽出物)を用いた計算によって得た。
赤外分光法
0.2〜0.6重量%のNa2SO4含量と、各個々のアニオンが0.015重量%を超えない一定量のその他のアニオン(Cl−、Br−、I−、NO3−、PO43−など)と、を有するシリカ試料上で分析を実施する。より高い量のNa2SO4を含有する試料は、水で洗浄して塩の量を濃度0.2〜0.6重量%まで低下させるべきである。例えば塩化物、亜硝酸塩などのその他の塩を0.015重量%超の量(アニオン上で測定)で含有する試料は、洗浄して残留アニオンの含量を0.015重量%未満まで低下させるべきであり、続いてNa2SO4を添加して0.2〜0.6重量%の値を得るべきである。乾燥後に0.2〜0.6重量%の値を得るために適量のNa2SO4を洗浄水に添加すべきである。乾燥後に0.2〜0.6重量%の値を得るために、Na2SO4の水溶液中に適切な濃度で純生成物を懸濁すべきである。
機器及び試料の調製:Bruker Equinox55FTIR分光計上で純生成物のペレットに対する表面赤外線分析(吸光度による)を実施した。ペレットは、めのう乳鉢中でそのままのシリカをすり潰し、2T/cm2で10秒間ペレット化してから得た。ペレットの直径は一般に17mmである。ペレットの重量は10〜20mgであった。
スペクトルの取得
ペレットを分光計の高真空チャンバー(10−5Pa)内に置いた。取得は高真空下で行われた(取得条件:400cm−1〜6000cm−1;スキャン数:100;解像度:2cm−1)。バックグラウンドスペクトルを記録し、後述の温度及び圧力条件下で実施された各工程1〜5の後にスペクトルを記録した:
1.25℃の大気圧下;
2.25℃の真空(10−5Pa)下で1時間(残留水の脱離);
3.180℃の真空(10−5Pa)下で2時間。
4.25℃で5分間ガス状ピリジン(670Pa)を飽和に達するまで導入する;
5.25℃の真空(10−5Pa)下で30分間ピリジンを脱離させる。
Bruker Optik GmbHより供給される機器ソフトウェアOPUSバージョン7.2を用いて以下のようにスペクトルを標準化した:ベースライン補正;1870cm−1におけるSiOの指紋ピーク(fingerprint peak)を0.2吸光度単位にスケーリングした(様々な試料のスペクトルをSiO2の同じ質量に標準化するため)。
1538〜1559cm−1、及び1635〜1612cm−1のピーク下の面積の測定
考慮された赤外スペクトル内の範囲は1700cm−1〜1400cm−1であった。
Bruker Optik GmbHより供給されるソフトウェアOPUSバージョン7.2の積分機能を以下のように用いて、IRスペクトルの同定された領域内のピーク下面積の測定を、工程5の終了時に得られたスペクトルに対して上記のとおり実施した:メニュー「積分のセットアップ」内の積分方式Bを選択し、1538〜1559cm−1、及び1612〜1635cm−1の値の間の積分がそれぞれ計算された。ソフトウェアによって得られた値を記録した。
1538〜1559cm−1間のピーク下の積分の計算を概説する:値1538cm−1及び1559cm−1に対応する赤外線吸収曲線上の点を特定し、これらを両方の点を通る直線によって接続する。吸収スペクトル下に位置し、かつ上記の直線と、1538cm−1〜1559cm−1の吸収スペクトルと、の間に含まれる面積を、ピーク下の面積として取る。
実施例1
25Lのステンレス鋼製反応容器に16.7Lの精製水及び260gのNa2SO4(固形)を投入した。得られた溶液を攪拌してから92℃に達するまで加熱した。この温度で全ての反応を実施した。濃度7.7重量%の硫酸を、3.9のpH値に達するまで反応容器に投入した。続いて161gのアルミン酸ナトリウム溶液([Al]:12.2重量%、[Na2O]:19.9重量%)を添加した。
プロセス全体を通して同じケイ酸ナトリウム溶液(SiO2/Na2O重量比=3.58;SiO2濃度=19.8重量%)を使用した。流量109.7g/分のケイ酸ナトリウム溶液及び流量148g/分の7.7重量%硫酸溶液を14分間にわたって同時投入した。この工程の終了時に、流量109.7g/分のケイ酸ナトリウム及び96重量%の硫酸溶液を10分間にわたって同時投入した。96重量%の硫酸溶液の流量を、反応媒体のpHが4.0の値に維持されるように調節した。
続いて酸の投入を停止し、一方でケイ酸ナトリウムの添加を、反応媒体が8.0のpH値に達するまで同じ流量に維持した。
続いて、流量172g/分のケイ酸ナトリウム及び96重量%の硫酸溶液を18.5分間にわたって同時投入した。96%の硫酸溶液の流速を、反応媒体のpHが8.0の値に維持されるように調節した。
この同時添加の終了時に、反応媒体のpHは96重量%の硫酸を含んで4.8になった。この反応混合物を5分間熟成させた。スラリーが得られた。
フィルタプレスで反応スラリーを濾過及び洗浄した。得られたケークを機械的に砕解した。得られたスラリーをノズル式噴霧乾燥器によって乾燥させ、沈降シリカS1を得た。
沈降シリカS1の特性を表Iに報告する。
実施例2
25Lのステンレス鋼製反応容器に15.7Lの精製水及び244gのNa2SO4(固形)を投入した。得られた溶液を攪拌してから92℃に達するまで加熱した。この温度で全ての反応を実施した。濃度7.7重量%の硫酸を、3.9のpH値に達するまで反応容器に投入した。
流量109.5g/分のケイ酸ナトリウム溶液(SiO2/Na2O重量比=3.4;SiO2濃度=19.3重量%)を反応容器に45秒間にわたって投入した。プロセス全体を通して同じケイ酸ナトリウム溶液を使用した。
続いて、流量109.5g/分のケイ酸ナトリウム溶液及び7.7重量%の硫酸溶液を、pH4.0に達するまで2分間にわたり同時投入した。続いて、流量109.5g/分のケイ酸ナトリウム溶液、流量8.8g/分のアルミン酸ナトリウム溶液([Al]:12.2重量%、[Na2O]:19.9重量%)、及び7.7重量%の硫酸溶液を、13分間にわたり同時投入した。硫酸の流量を、反応媒体のpHが4.0の値に維持されるように調節した。反応媒体に添加されたケイ酸塩の量が総量の46%になったときにアルミン酸ナトリウムの添加を停止した。
続いて酸及びアルミン酸ナトリウムの投入を終了し、一方でケイ酸ナトリウムの添加を、反応媒体が8.0のpH値に達するまで同じ流量で継続した。
続いて、流量172g/分のケイ酸ナトリウム及び96重量%の硫酸溶液を18分間にわたって同時投入した。96重量%の硫酸溶液の流速を、反応媒体のpHが8.0の値に維持されるように調節した。
この同時添加の終了時に、反応媒体のpHは96重量%の硫酸を含んで4.8になった。この反応混合物を5分間熟成させた。スラリーが得られた。
フィルタプレスで反応スラリーを濾過及び洗浄した。得られたケークを機械的に砕解した。得られたスラリーをノズル式噴霧乾燥器によって乾燥させ、沈降シリカS2を得た。
沈降シリカS2の特性を表Iに報告する。
Figure 2020518544
実施例3−シリカS1の触媒活性
本発明のシリカの触媒特性を試験するために用いられる触媒試験は、PernotらによってApplied Catalysis,1991,vol.78,p.213で説明されている。本発明のシリカの場合、試験は、下記で説明する手順に従い2−メチル−3−ブチン−2−オルから3−メチル−3−ブテン−1−インへの変換を監視した。
100mg量のシリカをパイレックス反応容器内に置いた。シリカを、180℃で2時間、流量20mL/分のN2ガス流下で前処理に供した。
反応容器の温度を180℃に設定した。N2中1.73kPaの2−メチル−3−ブチン−2−オルの混合物を、2−メチル−3−ブチン−2−オルの1時間当たりのモル流量0.85mmol/時間に対応する流量20mL/分で2分間にわたり供給することによって、所定量の2−メチル−3−ブチン−2−オルを反応容器に周期的に注入した。
各注入の終了時に、反応容器出口におけるガス流をガスクロマトグラフィによって分析して、反応生成物の性質及びその量を測定した。
試験中の所定の時間(t)における2−メチル−3−ブチン−2−オルの転化率(DCt)を、以下の式に従って計算した。
DCt=(Cini−Ct)/Cini
式中、Ciniは反応前の2−メチル−3−ブチン−2−オルの量であり、Ctは反応時間tにおける2−メチル−3−ブチン−2−オルの量を表す。
mmol/時間/m2で表される試験中の所定の時間(t)における固有活性(At)は、以下の関係に従い、転化率DCt(%で表される)、2−メチル−3−ブチン−2−オルの1時間当たりの流量(mmol/時間で表されるQ)、及び組成物の比表面積(m2/gで表されるSBET)から定義することができる:
At=10DCt×Q/SBET。
反応容器の出口におけるガス流中の3−メチル−3−ブテン−1−インの、上記のガス流中で同定された生成物の総量に対する割合として定義される、2−メチル−3−ブチン−2−オルから3−メチル−3−ブテン−1−インへの転化選択率(Si)を、次式に従い計算した:
Si=Ci/Σi
式中、Ciは生成物iの量であり、Σは、ガスクロマトグラフィによって同定された反応容器の出口におけるガス流内の反応生成物の合計を表す。
試験は、本発明のシリカS1を用いて、沈降シリカ(211m2/gのSBET、及び約0.9モル%のAl量を有する、Solvayから市販されるZeosil(登録商標)Premium200MP)(ピリジンを飽和するまで化学吸着させ、続いて25℃の真空下で処理した後に測定されたその赤外スペクトルは、1538〜1559cm−1で任意のピークを示さず、従って、比(1538〜1559cm−1のピーク下の面積)/(1612〜1635cm−1のピーク下の面積)は0に等しい)と比較して実施した。
30分間の反応後に以下が観察された。
Figure 2020518544
本発明のシリカは、従来技術のシリカと比較して、出発物質2−メチル−3−ブチン−2−オルのより高い転化率、及び標的生成物(3−メチル−3−ブテン−1−イン)のより高い選択率を示す。
結果は、酸性部位を有する本発明のシリカは、2−メチル−3−ブチン−2−オルから3−メチル−3−ブテン−1−インへの転化に関してより高い触媒活性を有することを示す。
実施例4−比較例1
エラストマ組成物をブラベンダータイプの密閉式ミキサ(70mL)内で本発明のシリカS2を用いて調製し、沈降シリカ(113m2/gのSBET、及び約0.9モル%のAl量を有する、粉末状に微粉砕された、Solvayから市販されるZeosil(登録商標)1115MP)(ピリジンを飽和するまで化学吸着させ、続いて25℃の真空下で処理した後に測定されたその赤外スペクトルは、1538〜1559cm−1で任意のピークを示さず、従って、比(1538〜1559cm−1のピーク下の面積)/(1612〜1635cm−1のピーク下の面積)は0に等しい)と比較した。
エラストマ100部当たりの重量部(phr)で表される組成物を以下の表IIに記載する。
Figure 2020518544
ゴム組成物の調製プロセス
ゴム組成物の調製プロセスは、2つの連続的な調製段階で実施した。第1段階は、ブラベンダーブランドの密閉式ミキサ型の混合用装置(容量70mL)を用いて実施した。ロータの初期温度及び速度を、130℃〜160℃の混合物滴下温度を達成するように設定した。
第1段階の第1パスでは、エラストマ及び補強充填剤(分割して投入)を、カップリング剤、油、及びステアリン酸と混合した。継続時間は6〜9分であった。
混合物を(100℃未満の温度に)冷却した後、第2パスによって、酸化亜鉛及び保護剤/酸化防止剤を組み込むことが可能となった。このパスの継続時間は2〜5分であった。
混合物を(100℃未満の温度に)冷却した後、第2段階の間に加硫系を添加した。これは50℃に予熱されたオープンミルで実施した。この段階の継続時間は2〜6分であった。
各最終混合物を、次に、厚さ2〜3mmのプラーク形態に圧延した。
加硫物の機械的特性
測定は160℃で加硫した後に実施した。
標準NF ISO37の指示に従い、速度500mm/分のInstron5564装置上でH2型の試験検体を用いて一軸引張試験を実施した。結果を表IIIに報告する。
Figure 2020518544
表IIIの結果は、本発明のシリカS2を含有するエラストマ組成物は、既知の沈降シリカと比較して改善された機械的特性を有することを示す。

Claims (15)

  1. 0.5〜30.0モル%の範囲の量のB、Al、Ga及びこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1つの元素Mと、
    1538〜1559cm−1の少なくとも1つのピークと、1612〜1635cm−1の少なくとも1つのピークと、を有する赤外吸収スペクトルであって、前記スペクトルは、ピリジンを飽和するまで化学吸着させ、続いて25℃の真空下で処理した後に測定され、比(1538〜1559cm−1の前記ピーク下の面積)/(1612〜1635cm−1の前記ピーク下の面積)が少なくとも1.20である、赤外吸収スペクトルと、を特徴とする沈降シリカ。
  2. 1538〜1559cm−1の前記ピーク下の前記面積が少なくとも0.02cm−1である、請求項1に記載の沈降シリカ。
  3. 1612〜1635cm−1の前記ピーク下の前記面積が少なくとも0.01cm−1である、請求項1又は2に記載の沈降シリカ。
  4. 前記少なくとも1つの元素Mは、Al及びGaからなる群から選択される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の沈降シリカ。
  5. 40〜800m2/g、好ましくは50〜450m2/gの範囲のBET表面積を特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の沈降シリカ。
  6. ケイ酸塩と酸とを反応させて、沈降シリカの懸濁液を生成することを含み、前記反応は、ケイ酸塩又は元素Mの少なくとも1つの化合物のいずれかが、反応媒体が2.0〜6.0、好ましくは3.0〜5.0の範囲のpHである間に前記反応媒体に添加され、ケイ酸塩の総量の50重量%が前記反応媒体に添加される前に、前記元素Mの少なくとも1つの化合物が前記反応媒体に添加される少なくとも1つの工程を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の沈降シリカの調製プロセス。
  7. 前記プロセスが、
    (i)7.0以上のpHを有する出発溶液を提供する工程と、
    (ii)前記出発溶液にケイ酸塩及び酸を同時添加するか、又は酸を添加するかのいずれかによって、前記反応媒体の前記pHを7.0未満の値まで低減させる工程と、
    (iii)前記反応媒体にケイ酸塩及び酸を同時添加し、その結果、前記反応媒体の前記pHが2.0〜6.0の範囲に維持されて、沈降シリカの懸濁液を得る工程と、を含み、
    工程(i)、(ii)、及び(iii)のうち少なくとも1つの間に元素Mの少なくとも1つの化合物が前記反応媒体に添加されるが、但し、こうした添加が、前記反応に必要なケイ酸塩の総量の50重量%が前記反応媒体に添加される前に行われることを条件とする、請求項6に記載のプロセス。
  8. (iv)工程(iii)の終了時に前記反応媒体の前記pHを7.0以上の値まで上昇させる工程と、
    (v)前記反応媒体の前記pHが7.0〜10.0、好ましくは7.5〜9.5の範囲に維持されるように、酸及びケイ酸塩を同時に添加する工程と、
    (vi)ケイ酸塩の前記添加を停止し、一方で酸の前記添加を継続して、6.0未満の前記反応媒体のpHに到達する工程と、を更に含む、請求項7に記載のプロセス。
  9. 段階(i)、(ii)、(iii)、又は(iv)のうち少なくとも1つで前記金属Mの少なくとも1つの化合物が前記反応媒体に添加される、請求項7又は8に記載のプロセス。
  10. 段階(i)又は(ii)で前記金属Mの少なくとも1つの化合物が前記反応媒体に添加される、請求項7〜9のいずれか一項に記載のプロセス。
  11. 前記金属Mの少なくとも1つの化合物はアルミン酸ナトリウムである、請求項6〜10のいずれか一項に記載のプロセス。
  12. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の沈降シリカと、好ましくはエラストマーの群から選択される少なくとも1つのポリマーと、を含む組成物。
  13. 請求項12に記載の組成物を含む物品。
  14. 履物用ソール、床カバー、ガスバリヤ、空中ケーブル用ローラ、家庭用電化製品用封止材、液体若しくはガスパイプ用封止材、ブレーキシステム用封止材、パイプ、被覆材、具体的にはケーブル被覆材、ケーブル、エンジンサポート、バッテリーセパレータ、コンベアベルト、又は伝動ベルト形態の、請求項13に記載の物品。
  15. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の沈降シリカを含む触媒、触媒担体、断熱材、レソルシノール−ホルムアルデヒド/シリカ複合材、活物質用吸収材、練り歯磨き用添加剤、コンクリート、又は紙。
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