CO2排出がより低い再生可能エネルギー源を目指した望ましいエネルギー遷移は、パワーエレクトロニクスを現在の技術的課題の中心に置く。エネルギー変換ニーズは、輸送、産業、照明、加熱など、ほぼすべての活動セクタにおいて存在する。
輸送分野において、汚染放出量に関して非常に制限的な排出基準の対象となる自動車産業は、車両電動化による真の技術的変化を経験している。車両電動化は、この大量生産産業に広まる大きな重量、バルク、およびコストの制約に直面しており、変換器の技術的進歩を必要とする。さらに、電気車両のため、または電気モードにあるハイブリッド車両のための十分な総走行距離自律性の必要性が、電流に関連するジュール損失を低減することを目指した動作電圧の増大、またはコンポーネントを平行化することにより低電圧電流を増大させることを可能にする製造技術を推進している。この必要不可欠な技術は、カットオフ周波数を増大させ、漂遊インダクタンスを低減することにより、変換器のコンパクト化を増大させることを可能にしなければならない。
変換器においては、特に、耐電圧、カットオフ周波数、最大許容電力密度、温度、信頼性、および新たな利用可能な材料の一体化の間で、妥協点に達しなければならない。
電圧が高いほど、変換器のコンパクト化に対立する。なぜならば、より大きい故障リスクが、異なる極性を有するコンポーネント間の距離の増大をしばしば要するからである。スイッチング周波数が高いほどコンパクト化には好ましいが、スイッチング損失、およびコンポーネントにより放散される電力を増大させ、漂遊誘導性および容量性成分の著しい低減を必要とする。コンポーネントにより許容される最大電力密度は、接合部温度を臨界値未満に保つためにスイッチド電流の振幅を制限する。変換器の熱平衡を維持し、コンポーネントにできる限り近い放散エネルギーを抽出するためには、高性能冷却デバイスが必要不可欠である。これらの高性能冷却デバイスは、さらなるコンパクト化および信頼性には必須である。
変換器に適用可能な様々な制約が、一次電力スイッチングモジュールの組み合わせに基づいたモジュラ構造へと設計者を導いてきた。
一次電力スイッチングモジュールの2つの例が、図1aおよび図1bに示される。図1aおよび図1bに示されるように、これらの一次モジュールは、トランジスタスイッチングブリッジアームまたはハーフブリッジアームによって形成される。ブリッジアームは、従来、ハイサイドトランジスタおよびローサイドトランジスタ、ならびに結合ダイオードを備える。図1aは、MOSFETトランジスタ、MTHSおよびMTLS、ならびにトランジスタとそれぞれ関連付けられたダイオードMDHSおよびMDLSで構成された第1のブリッジアームBMの図を示す。図1bは、IGBTトランジスタ、ITHSおよびITLS、ならびにそれらの結合ダイオードIDHSおよびIDLSで構成された第2のブリッジアームBIの図を示す。
これらの一次電力スイッチングモジュールは、完全なスイッチングブリッジを形成するように組み合わされ得るか、または所望の電流を流すために平行に組み合わされ得る。
さらに、3D構造を作り出すために回路副組立体を積み重ねることが知られている。したがって、出願EP1,411,551 A1は、中央連結板、上部電極板および下部電極板、ならびに中央連結板と上部電極板および下部電極板との間に挟まれる電子スイッチングコンポーネントを備える電力モジュールを提案する。出願DE102014010373A1は、第1および第2の印刷回路基板を有する電子モジュールであって、第1および第2の印刷回路板が重ねられ、各々が電子コンポーネントを含む、電子モジュールを教示する。基板を接続するために焼結方法が使用される。
今日では、大量生産に好適であり、かつ電力変換器に適用可能な異なる制約の間でより良い妥協を可能にする新しい解決策を提案することが望ましいように思われる。
第1の態様によると、本発明は、互いの上に重ねられてスタックを形成し、かつブリッジアームを形成する第1および第2の電力スイッチをそれぞれ備える第1および第2の副組立体を有する電力スイッチングモジュールであって、本モジュールは、第1および第2の副組立体の接合部における金属中央シート、ならびにスタックの上端および下端を形成する第1および第2の金属終端シートを備え、第1および第2の金属終端シートが、平行に、かつ中央金属シートに対して対称に配置され、ブリッジアームの第1および第2の供給電圧に達することができ、中央金属シートが、モジュール内で生じた裁断電圧を送達することができる、電力スイッチングモジュールに関する。本発明によると、本モジュールは、スタック内に延び、スタックの上端および下端のうちの少なくとも一方を通って現れる第1、第2、および第3の金属端子ロッドをさらに備え、これらの第1、第2、および第3の金属端子ロッドは、第1および第2の金属終端シートならびに中央金属シートとそれぞれ電気的に導通した状態にある。
1つの特定の特徴によると、第1、第2、および第3の金属端子ロッドのうちの少なくとも1つは、強制組立または温度勾配を用いた強制組立によって第1および第2の金属終端シートのうちの対応する一方ならびに中央金属シートに機械的および電気的に接続される。
別の特定の特徴によると、本モジュールは、それぞれ第1および第2の電気絶縁層を介して第1および第2の金属終端シートに対して押圧される第1および第2の金属シールドシートをさらに備え、第1および第2の金属シールドシートは、第1および第2の供給電圧の間の中間電圧に置かれることができる。
さらに別の特定の特徴によると、本モジュールは、第1および/または第2の金属シールドシート内に含まれる同軸金属部形成シールドを有する少なくとも1つの電気接続端子を備え、1つの前記金属端子ロッドが、同軸電気接続端子を形成するように同軸金属部形成シールド内に現れる端子と関連付けられる。
さらに別の特定の特徴によると、本モジュールは、第1および第2の金属シールドシート内に形成され、かつ第1、第2、および第3の金属ロッドがそれぞれ中に現れる第1、第2、および第3の同軸電気接続端子を備える。
さらに別の特定の特徴によると、第1および第2の副組立体は、いわゆるIMSタイプのものであり、異なる層導電および誘電層の積層体を有し、本モジュールが、温度勾配の適用ありまたはなしのプレス組立体タイプのものである。
1つの特定の実施形態によると、本モジュールは、第1および第2の副組立体の間に位置する冷却液の循環のための中央空間を備える。
別の特定の実施形態によると、本モジュールは、上端および下端の近くにそれぞれ位置する上部冷却液循環空間および下部冷却液循環空間をさらに備える。
さらに別の特定の特徴によると、電力スイッチは、MOSFETまたはIBGTタイプのトランジスタである。
別の態様によると、本発明は、上記に簡単に説明されるような少なくとも1つのモジュールを備える電力変換器にも関する。
本発明による一次電力スイッチングモジュールの2つの特定の実施形態の配置の一般原則およびタイポグラフィは、例として、図2、図3a、および図3bを参照して説明される。
以下の説明において、一次モジュールは、図1aに示されるような、すなわち2つのMOSFETトランジスタMTHSおよびMTLSを備える、ブリッジアームBMであると見なされる。本説明は、MOSFETトランジスタをIGBTトランジスタと置き換えることにより、図1bのブリッジアームBIにも当てはまる。
図2は、ブリッジアームBMのトランジスタMTを備える基本コンポーネントBBのタイポグラフィを示す。結合ダイオードMDのインプラントも図2に示される。しかしながら、特定の設定において、トランジスタのドレインとソースとの間に接続されるこのダイオードMDは、トランジスタのチップに一体化され、その結果として、図2に示されるそのインプラントが不必要であることを証明するということに留意されたい。
本発明によると、2つの基本コンポーネントBBが積み重ねられて、一次モジュールのブリッジアームBMを形成する。この構築は、ブリッジアームがコンポーネントの対称性を有するということ、ならびにそのハイサイドおよびそのローサイド間のコネクタ技術により可能にされる。反対に、2つの基本コンポーネントの積み重ねによるこの構築は、放散した熱の放出を促進するため、およびモジュールが熱平衡を達成することを可能にするためには、以下に説明される本発明において提供される特定の配置を必要とする。
図2に示されるように、基本ユニットBBは、典型的には銅製である2つの金属部分M1およびM2の間に挟まれたコンポーネント部分CPを含む。そのような構築は、コンポーネント部分CPの両側に存在する高い熱伝導率を有する大量の銅に起因する部分CPからの放散した熱の放出を大いに促進する。
一般に、本発明においては、パワーエレクトロニクス製造技法が使用され、この技法は、周知でありかつ習得されており、本質的にはIMS(絶縁金属基板)技術に由来するということに留意されたい。したがって、本発明による一次モジュールを生産するため、積層、写真平板、金属電着、湿潤エッチングなどを含む異なる製造技法の組み合わせを使用することが可能である。コンポーネントの溶接の場合、遷移液相(TLP)溶接、金属ナノ粒子粉末焼結、または拡散溶接を使用することが可能である。
図2の例において、積層によるコンポーネント部分CPの生成中、トランジスタMTおよびダイオードMDは、例えば、太点によって表される銀溶接母材SCを使用して、銅金属部分M1およびM2に溶接される。
金属部分M1に相互接続されるチップMTおよびMDの底面は、この実施形態においては、トランジスタソースおよびダイオードアノードMDにそれぞれ対応する。金属部分M1は、ここでは、図1aにおいてS(SHSまたはSLS)と言及されるソース相互接続点に対応する。
金属部分M2に溶接されるチップMTおよびMDの天面は、この実施形態においては、トランジスタドレインおよびダイオードカソードMDにそれぞれ対応する。金属部分M2は、ここでは、図1aにおいてD(DHSまたはDLS)と言及されるドレイン相互接続点に対応する。チップMTの上面はまた、トランジスタのゲートに対応する部分であって、銅テープCMに溶接される部分を有する。この銅テープCMは、ここでは、図1aにおいてG(GHSまたはGLS)と言及されるゲート相互接続点に対応する。
図2において薄点により表される部分は、例えば、エポキシ系重合性接着樹脂を予備含浸させた絶縁膜でできた、電気的に絶縁された誘電部に対応する。部分M1またはM2のような、基板または金属ベースを形成する金属部分の上の絶縁誘電層は、銅ベースの接触平面上に事前に堆積され、次いで所望のパターンを得るために化学的にエッチングされ得る。
テープCMのような、層間銅テープは、典型的には、銅箔の湿潤エッチングにより得られる。
この例では、最終組立作業は、温度勾配の適用を用いた押圧において行われ、2つの積み重ねられたコンポーネントBBにより形成される組立体に対して行われる。この組立はまた、TLP溶接と呼ばれる遷移液相接着によって行われてもよい。溶接作業および樹脂系誘電体の重合は、この組立中に得られる。
本発明による基本電力スイッチングモジュールの第1および第2の特定の実施形態EM1およびEM2は、図3aおよび図3bに示される。
図3aに示される一次モジュールEM1は、空気冷却の実施形態である。いくつかの一次モジュールEM1の組立により形成される変換器には、必要な場合、ヒートシンク手段が搭載され得る。ヒートシンク手段は、銅部分M1、M2と電気的に絶縁された熱接触状態にある1つまたはいくつかのラジエータを含む。本発明の構造は、従来のラジエータを用いて放散された熱の効果的な抽出を可能にし、したがって、一定数の用途において、相変化冷却デバイスなどのより高価な手段の使用を回避する。
図3aのコンポーネントBBLSとBBHSとの間の接合部平面IPにおける機械的および電気的接続は、最終組立作業中の焼結接着によって、または上に示される他の溶接技法によって得られ得る。
図3aに示されるように、一次モジュールEM1には、ここでは、モジュールの上部に配置され、かつ誘電層DLHSによりコンポーネントBBHSの銅部分M1から電気的に絶縁される制御回路CTRLが搭載される。誘電層DLLSは、モジュールの下方の下部に配置され、コンポーネントBBLSのこの部分の電気的絶縁を提供する。回路CTRLは、上に説明される技法を使用して作製された、いくつかの積層状層を有する。能動および受動コンポーネントは、必要な場合、回路CTRLの内層間に埋め込まれ得るか、または、従来の方式でろう付けまたは導電性接合剤によって、回路上の表面にインプラントされ得る。
図3aに示される一次モジュールEM2は、高電力用途に好適である液体冷却の実施形態である。
コンポーネントBBLSおよびBBHS、ならびに図3aの制御回路CTRLに類似する、モジュールの上部および下部に配置される制御回路CTRLHSおよびCTRLLSとは別に、一次モジュールEM2は、冷却液循環空間CCC、CCHS、およびCCLSをさらに備える。加圧された誘電冷却液が、例えば、熱伝達冷却液として使用され得る。
空間CCCは、コンポーネントBBLSおよびBBHSのそれぞれ銅部分M1およびM2と直接接触状態でモジュールEM2の中央部分に提供され、中央部分のより大きい熱閉じ込めの観点から、空間CCHSおよびCCLSの容積よりも大きい容積を有し得る。
空間CCHSおよびCCLSは、モジュールEM2の上部および下部にそれぞれ提供される。空間CCHSは、コンポーネントBBHSの銅部分M1、および空間CCHSと、回路CTRLHSとの電気的絶縁を提供する誘電層DLHSとの間に挿入される銅部分MHと直接接触状態にある。空間CCLSは、コンポーネントBBLSの銅部分M2、および回路CTRLLSとの電気的絶縁を提供する誘電層DLLS内の空間CCLS間に挿入される銅部分MLと直接接触状態にある。
モジュールEM1およびEM2に対する中間である、一次電力モジュールの図示されない第3の実施形態は、モジュールの中央部分にCCCなどの単一の冷却液循環空間を備える。
図4aおよび図4bは、一次モジュールEM1およびEM2の外側透視図を示す。これらの図内に示される黒塗り部分は、特にモジュールEM2の場合には電気的絶縁機能、機械組立機能、および密閉機能を有する樹脂製部分に対応する。
図4aおよび図4bの実施形態は、漂遊インダクタンスの低減を可能にするシールドを用いた同軸コネクタ技術を有する。これらの図に示されるように、モジュールEM1およびEM2は、銅製であり端子を支持する外部シートCVH、CVLを備える。
端子1および2はそれぞれ、一次モジュールEM1、EM2に印加される正の+Vht電圧および負の−Vht電圧(図1aを参照)を受ける。端子3は、トランジスタのゲートGHSおよびGLS(図1aを参照)に印加されるスイッチング制御信号の周波数に対応する周波数を有する裁断電圧VS(図1aを参照)を送達する。図4aおよび図4cに示される信号ピンC1およびC2は、トランジスタのゲートGHSおよびGLSに接続される。
一次モジュールEM1、EM2の上部に示される同軸端子1、2、および3は、モジュールの下部にも存在する。端子1、2、および3の同軸シールド部分1b、2b、および3bは、銅製であり、銅端子CVH、CVLの外層シートと一体鋳造組立体を形成する。
必要な場合、シートCVH、CVLならびに同軸シールド部分1b、2b、および3bが、電圧+Vhtと−Vhtとの間の中間電位に置かれることにより、これらの電圧間の電位の差が大きい、例えば高電圧にあるとき、電気的故障を回避するということに留意されたい。典型的には、この中間電位は、実質的には、2Vht/2に等しい。
図4bに示されるように、冷却液循環空間CCC、CCHS、およびCCLSは、一次モジュールEM2の4つすべての側面上に現れる。この配置は、側面により組み立てられるいくつかの一次モジュールEM2のセットにおいて空間CCC、CCHS、およびCCLSの連続性を可能にする。
任意の数の相のための液体冷却変換器の生成はこのように、本発明による一次モジュールのそのような組立によって可能にされる。前述は、本発明によるモジュールの異なる実施形態、および特に、モジュールEM1に当てはまるということに留意されたい。
図3aおよび図3bに示されるような制御回路CTRLは、必要な場合、電気的に絶縁した層の堆積の後に銅端子CVH、CVLの外層シート上に配置される。
図5および図6を参照して、これより、本発明による一次モジュールの製造および異なる内層の配置を説明する。
図5は、展開図において、上に説明されるタイプEM1の一次モジュールを製造するのに必要な異なる要素および積み重ねられたシートを示す。
図5に示されるように、いくつかのシートおよび絶縁膜LW1〜LW13、ならびにトランジスタチップPHSおよびPLSが、銅端子CVHおよびCVLの外部シート間に積み重ねられる。シートおよび絶縁膜はすべて、モジュールEM1、EM2の長方形を有する。
要素LW1、LW3、LW5、LW6、LW8、LW10、LW11、およびLW13は、典型的には、例えばエポキシ樹脂、エポキシ樹脂の誘導体を含むか、または必要な場合、ガラス繊維および熱可塑性樹脂を用いたPI技術を使用して作製される、薄絶縁膜である。3つすべての絶縁膜は、接続端子1、2、および3の銅ロッドの通路のためにそれぞれ提供される等しい径の円形切欠きDC1、DC2、およびDC3を有する。円形切欠きDC1、DC2、およびDC3は、膜LW1上でのみ識別されるが、シート内の他の膜についても同じ配置を有することに留意されたい。膜LW3、LW5、LW6、LW8、LW10、およびLW13もまた、チップPHSおよびPLSの接続回路のための中央切欠きを含み、この接続回路は、図2を参照して上に説明されている。この実施形態において、チップPHS、PLSは各々が、両方のコンポーネント、すなわち、トランジスタおよびその結合ダイオードを備えるということに留意されたい。他の実施形態において、2つのコンポーネントは、同じ能動チップ内に一体化される。
要素LW4およびLW9は、チップPHSおよびPLS、ならびに特にそれらのゲートの接続のための銅パターン4Gおよび9Gをそれぞれ含む印刷回路シートである。これらのシートLW4およびLW9、ならびに絶縁膜は、接続端子1、2、および3の銅ロッドの通路のための3つの円形切欠きDC1、DC2、およびDC3を含む。
要素LW2およびLW12は、図3aに示されるトポロジのコンポーネントBBHSおよびBBLSの銅部分M1およびM2にそれぞれ対応する銅シートである。シートLW2は、端子ロッド1と電気的に接続されなければならず、電圧+Vhtに接続されることが意図される。シートLW12は、端子ロッド2と電気的に接続されなければならず、電圧−Vhtに接続されることが意図される。
中央の要素LW7は、図3aに示されるトポロジの銅中央部分に対応する銅シートであり、この中央部分は、コンポーネントBBHSおよびBBLSそれぞれの部分M2およびM1のIP接合部によって形成される。シートLW4は、出力端子3に接続され、この出力端子3によって裁断電圧VSが送達される。図5に示されるように、端子ロッド3は、シートLW4に固定され、それと電導状態にある。
端子ロッド1および2は、円形切欠きDC1およびDC2により、中央シートLW7と接触することなく、中央シートLW7を通過する。上に示されるように、端子ロッド1および2は、一次モジュールが組み立てられると、それぞれシートLW2およびLW12と電気接触状態になければならない。端子ロッド1および2とそれらの結合シートLW2およびLW12との間の電気接触は、強制組立によって得られる。
押圧によって行われる最終組立は、強制組立の生成を可能にし、これは、温度勾配の適用によってより容易にされ得る。この強制組立は、結合シートLW2およびLW12内にそれぞれ提供される、端子ロッド1および2の径より小さい径を有する開口部dc1およびdc2により得られる。強制組立は、銅シートLW2とLW12、およびCVHとCVLとの間に挟まれる積層組立体の機械的接着に関与するということに留意されたい。モジュールの機械的接着は、同軸シールド1b、2b、および3bの内側に収容される絶縁スリーブ内に挿入および把持される端子ロッド1、2、および3によっても提供されるということに留意されたい。重合の後、樹脂を含浸させた絶縁膜が、モジュールの機械的接着を完成させる。図5に示されるように、シートLW2、LW7、およびLW12の4つの角は、付着および機械的保持を促進するために樹脂製である。同軸シールド1bおよび2bの内側に収容される絶縁スリーブMLおよびMHは、内層および電気的絶縁のシートおよび膜の指標を位置決めするため、それぞれ外部シートCVLおよびCVHの内表面平面を過ぎて延びる。
チップPHSおよびPLSは、チップの両側に配置される溶接母材PSを使用して、対応するシートに電気的に導通した状態で留められる。空洞および切断部は、チップおよび溶接部を含むために、および電気回路を形成するために、シート内に配置される。
モジュールEM2のような冷却液循環空間を有する実施形態をもたらすため、空間を作成するための追加の銅シートを提供する必要性を証明することができる。肩を得るためにいくつかの径を有する端子ロッドを使用することも可能である。肩は、空間の壁を形成する向かい合うシートの間に所望の空間を保証する役割を果たす。肩は、モジュールの最終組立中に様々なシートをそれらの場所まで持って行く押し機能を実施することができる。変異形においては、例えば、シートに溶接されたスペーサ要素を使用することも可能であり得る。
本発明による一次モジュールの構造は、低コスト製造を可能にするために設計されている。
一次モジュールのシートおよび絶縁膜は、図6に示されるもののようないくつかのワークパネルWPを使用して、並行して製造され得る。図6に示されるパネルWPは、シートLW2またはLW12を製造するために使用されるものであり、製造プロセスの中間ステージにおいて示される。プロセスが完了すると、複数のシートを得るために機械、熱、または他の切断動作が実施される。
したがって、生産ラインは、異なるパネルに従事するいくつかの並行生産ユニットを備え、そして、これにより、モジュールと並行したいくつかの生産ユニットを供給することができる。一次コンポーネントから形成される、本発明によるモジュールの類型学は、製造のより徹底した平行化に適しているということに留意されたい。十分な体積効果は、同一コンポーネント要素の数を増大することにより得られ、製造コストを低減することができる。
本発明は、例としてここで説明されている特定の実施形態に限定されない。本発明の用途に応じて、当業者は、添付の特許請求の範囲内に入る様々な変更および変異形を提供することができる。