本願は、通信分野に関し、より具体的には、多元接続に基づく、無線通信システムにおける空間ダイバーシティ技術に関する。
技術の発展に伴い、疎符号多元接続(SCMA、Sparse Code Multiple Access)技術、または、直交周波数分割多元接続(OFDM、Orthogonal Frequency Division Multiplexing)技術などの技術において、複数の端末デバイスは、データ伝送のために同一の時間周波数リソースを共有することが可能となった。つまり、送信デバイスは、伝送予定のビットのストリームに対して符号化および変調を実行して変調シンボルシーケンスを生成し、無線インタフェースを使用することによって変調シンボルシーケンスを受信デバイスへ送信し得る。
現在、多入力多出力(MIMO、Multi−Input Multi−Output)技術が知られている。つまり、送信デバイスおよび受信デバイスが複数のアンテナポートを通してデータを伝送し得て、それにより、システム容量および伝送信頼性を改善する。従って、多入力多出力技術を、疎符号多元接続技術または直交周波数分割多重化技術などの多重化技術と組み合わせ、それにより、通信システムの性能を更に改善させることが期待されている。
システム容量および伝送信頼性を最大限に改善させるべく多入力多出力技術を疎符号分割多元接続技術などの技術とどのように組み合わせるかは、早急に解決される必要がある課題である。
本願の実施形態において提供されるデータ処理方法によれば、空間ダイバーシティ利得を符合領域において使用でき、それにより、通信信頼性を改善させる。
第1態様によれば、本願の実施形態は、データ処理方法を提供する。送信デバイスは、変調予定のビットのストリームを処理した後に、1層の変調シンボルシーケンスを生成し、行列を使用することによって、生成された変調シンボルシーケンスを処理してダイバーシティ処理を実装する。
方法は、送信デバイスが、ビットのストリームに基づいて、1層の変調シンボルシーケンスを生成する段階であって、変調シンボルシーケンスはN個の変調ベクトルを含み、任意の変調ベクトルAiはU個の変調シンボルを含み、U≧2、N≧i≧1であり、Nは正の整数である、段階と、送信デバイスが、行列Biを使用することによって、変調ベクトルAiを処理して変調行列yiを生成する段階であって、各変調行列は第1次元においてT個のエレメントを含み、Tは空間領域リソースの数であり、T≧2であり、変調行列yiは、ビットのストリームをT個の空間領域リソースにマッピングするために使用される、段階とを備える。
1層の変調シンボルシーケンスをマッピングすることにより、複数のアンテナポートを通して1層の変調シンボルシーケンスを送信でき、その結果、符合領域において空間ダイバーシティ利得が生成され、伝送信頼性が改善される。
変調ベクトルに使用される前述の行列Biは同一でもよく、または、異なってもよい。従って、異なる行列Biを使用することにより各変調ベクトルAiをより多様な方式でマッピングして種々のシナリオに適合させることができる。
可能な設計において、変調ベクトルAiはV個の非ゼロ変調シンボルを含む。行列Biは第1次元においてT個のエレメントシーケンスを含む。T個のエレメントシーケンスのうち少なくとも1つは非ゼロエレメントシーケンスであり、非ゼロエレメントシーケンスは少なくとも1つの非ゼロエレメントを含むエレメントシーケンスである。行列Biは第2次元においてV個の非ゼロエレメントシーケンスを含み、U≧V≧1である。
前述の送信デバイスによる、行列Biに基づく、変調ベクトルAiの処理は、変調ベクトルAiを行列Biに基づいてマッピングすることであってよく、その結果、マッピング後に変調シンボルシーケンスをT個の空間領域リソースに対応させることができる。
可能な設計において、第1次元が行であり、かつ、T=2であるとき、送信デバイスは、行列Biに基づいて、変調ベクトルAiをマッピングし、Biは
または
である。
別の可能な設計において、第1次元が行であり、かつ、T=2であるとき、送信デバイスは、変調ベクトルAiを行列Biに基づいてマッピングし、Ajを行列Bjに基づいてマッピングし、iはjに等しくなく、N≧j≧1、N≧2であり、Biは
であり、Bjは
である。
更に別の可能な設計において、変調ベクトルAiを行列Biに基づいてマッピングし、変調ベクトルAjを行列Bjに基づいてマッピングすることに加えて、送信デバイスは更に、変調ベクトルAmを行列Bmに基づいてマッピングし、mはiにもjにも等しくなく、Bmは
であってよく、または、Bmは
であってよく、N≧m≧1、N≧3である。
前述の可能な設計において、U個のシンボルは少なくとも1つの非ゼロ変調シンボルおよび少なくとも1つのゼロ変調シンボルを含む。別の可能な設計において、U個の変調シンボルは代替的に非ゼロ変調シンボルであり得る。
第2態様によれば、本願の実施形態は更に、別のデータ処理方法を提供する。第1態様からの最大の違いは、送信デバイスがビットのストリームに基づいて複数の層の変調シンボルシーケンスを生成し、複数の層の変調シンボルシーケンスを処理し得るという点である。データ処理方法は、送信デバイスが、ビットのストリームに基づいてL層の変調シンボルシーケンスを生成する段階であって、変調シンボルシーケンスの各層はN個の変調ベクトルを含み、任意の変調ベクトル
はU個の変調シンボルを含み、Lは正の整数であり、L≧2であり、Nは正の整数であり、N≧i≧1、U≧2、l=1...Lである、段階と、送信デバイスが、行列
を使用することによって変調ベクトル
を処理して変調行列
を生成する段階であって、各変調行列は、第1次元においてT個のエレメントを含み、Tは空間領域リソースの数であり、T≧2であり、変調行列
はビットのストリームをT個の空間領域リソースにマッピングするのに使用される、段階とを備える。
第1態様におけるデータ処理方法と比較すると、第2態様におけるデータ処理方法において、送信デバイスは、ビットのストリームに基づいて複数の層の変調シンボルシーケンスを生成し、複数の層の変調シンボルシーケンスを処理し得る。
可能な設計において、変調ベクトル
はV個の非ゼロ変調シンボルを含み、行列
は第1次元においてT個のエレメントシーケンスを含み、T個のエレメントシーケンスのうち少なくとも1つは非ゼロエレメントシーケンスであり、非ゼロエレメントシーケンスは少なくとも1つの非ゼロエレメントを含み、行列
は第2次元においてV個の非ゼロエレメントシーケンスを含み、U≧V≧1である。
第1次元が行であり、かつ、T=2であるとき、送信デバイスは、変調ベクトル
を行列
に基づいてマッピングし、
は
または
である。
別の可能な設計において、第1次元が行であり、かつ、T=2であるとき、送信デバイスは、変調ベクトル
を行列
に基づいてマッピングし、
を行列
に基づいてマッピングし、iはjに等しくなく、N≧j≧1、N≧2であり、
は
であり、
は
である。
更に別の可能な設計において、変調ベクトル
を行列
に基づいてマッピングし、変調ベクトル
を行列
に基づいてマッピングすることに加えて、送信デバイスは更に、変調ベクトル
を行列
に基づいてマッピングし、mはiにもjにも等しくなく、
は
であってよく、または、
は
であってよく、N≧m≧1、N≧3である。
更に別の可能な設計において、データ処理方法は更に、送信デバイスが、L層の変調シンボルシーケンスに基づいてそれぞれ生成される変調行列
を重畳して、送信予定の行列を生成する段階であって、送信予定の行列は第1次元においてT個のエレメントシーケンスを含み、送信予定の行列は第2次元においてi×U個のエレメントシーケンスを含む、段階を備える。
第3態様によれば、本願の実施形態は送信デバイスを提供し、送信デバイスは、第1態様または第2態様の方法設計の段階を実装する機能を有する。その機能はハードウェアによって実装されてよく、または、対応するソフトウェアを実行するハードウェアによって実装されてよい。ハードウェアまたはソフトウェアは、前述の機能に対応する1または複数のモジュールを含む。モジュールはソフトウェアおよび/またはハードウェアであってよい。
第4態様によれば、本願の実施形態は送信デバイスを提供する。送信デバイスは変調プロセッサ、送信機、コントローラ/プロセッサ、メモリおよびアンテナを含む。変調プロセッサは、第1態様または第2態様に係るデータ処理方法を実行するよう構成される。変調プロセッサは、ビットのストリームを処理して変調シンボルシーケンスを生成し、生成された変調シンボルシーケンスを行列に基づいて処理し、それにより、送信デバイスが第1態様および第2態様の方法設計の解決手段を実装することをサポートする。
第5態様によれば、本願の実施形態は、前述の送信デバイスによって使用されるコンピュータソフトウェア命令を記憶するよう構成されるコンピュータ記憶媒体を提供する。コンピュータ記憶媒体は先述の態様を実行するためのプログラムを含む。
先述の態様の送信デバイスは、例えば基地局などのネットワーク側デバイスであってよく、または、端末側デバイスであってよい。
従来技術と比較すると、本願において提供される解決手段では、シンボルシーケンスに基づいて、リソースマッピング中の空間ダイバーシティを実行できる。この結果、ダイバーシティ利得がもたらされ、これにより、通信信頼性が改善する。
以下では、添付図面を参照して、本願の実施形態をより詳細に説明する。
本願に係る可能な通信ネットワークの概略図である。
本願の実施形態に係るデータ処理方法の概略的フローチャートである。
本願の実施形態に係るコードブックマッピングの概略図である。
本願の実施形態に係る変調行列マッピングの概略図である。
本願の実施形態に係る変調行列マッピングの別の概略図である。
本願の実施形態に係る変調行列マッピングの更に別の概略図である。
本願の実施形態に係る別のデータ処理方法の概略的フローチャートである。
本願の実施形態に係る変調行列マッピングおよび重畳の概略図である。
本願の実施形態に係る送信デバイスのユニットの概略図である。
本願の実施形態に係る別の送信デバイスのユニットの概略図である。
本願の実施形態に係る送信デバイスの概略構造図である。
本願の実施形態に係る受信デバイスの概略構造図である。
本願の実施形態における添付図面を参照して、本願の実施形態における技術的解決手段が以下で明確かつ完全に説明される。説明されている実施形態は、本願の実施形態の一部であって、全部ではないことは明らかである。創造的な取り組み無しに本願の実施形態に基づいて当業者により取得されるすべての他の実施形態は、本願の保護範囲内に属することとなる。
本明細書において使用される、「コンポーネント」、「モジュール」、および「システム」などの用語は、コンピュータ関連エンティティ、ハードウェア、ファームウェア、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせ、ソフトウェア、または、実行されているソフトウェアを示すのに使用される。例えば、コンポーネントは、プロセッサ上で実行されるプロセス、プロセッサ、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、プログラム、および/または、コンピュータであってよいが、これらに限定されるものではない。図において示されるように、コンピューティングデバイス、および、コンピューティングデバイス上で実行されるアプリケーションの両方は、コンポーネントであってよい。1または複数のコンポーネントは、プロセスおよび/または実行スレッド内に存在し得て、コンポーネントは、1つのコンピュータ上に配置され得るか、および/または、2つもしくはそれより多くのコンピュータの間で分散されてよい。加えて、これらのコンポーネントは、様々なデータ構造を記憶する様々なコンピュータ可読媒体から実行されてよい。例えば、コンポーネントは、ローカルおよび/またはリモートのプロセスを使用することによって、ならびに、例えば、1または複数のデータパケット(例えば、信号を使用することによって他のシステムとインタラクトするインターネットなどのネットワーク、ローカルシステム、および/または、分散システムの間で別のコンポーネントとインタラクトする2つのコンポーネントからのデータ)を有する信号に基づいて、通信を実行し得る。
実施形態は本願において端末を参照して説明される。端末は、ユーザ装置(UE、User Equipment)、アクセス端末、加入者ユニット、加入者局、移動局、移動コンソール、遠隔局、遠隔端末、モバイルデバイス、ユーザ端末、端末、無線通信デバイス、ユーザエージェント、またはユーザ機器などとも称され得る。アクセス端末は、セルラ電話、コードレス電話、SIP(セッションイニシエーションプロトコル、Session Initiation Protocol)電話、WLL(ワイヤレスローカルループ、Wireless Local Loop)局、PDA(携帯情報端末、Personal Digital Assistant)、無線通信機能を有するハンドヘルドデバイス、コンピューティングデバイス、無線モデムに接続された別の処理デバイス、車載デバイス、ウェアラブルデバイス、または、今後の5Gネットワークにおける端末デバイスであってよい。
加えて、実施形態は、本願においてネットワークデバイスを参照して説明される。ネットワークデバイスは、モバイルデバイスと通信するためにネットワーク側によって使用されるデバイスであってよく、ネットワーク側デバイスは、GSM(登録商標)(移動体通信用グローバルシステム、Global System for Mobile communications)またはCDMA(符号分割多元接続、Code Division Multiple Access)におけるBTS(ベーストランシーバ基地局、Base Transceiver Station)であってよく、または、WCDMA(登録商標)(広帯域符号分割多元接続、Wideband Code Division Multiple Access)におけるNB(ノードB、NodeB)であってよく、または、LTE(ロングタームエボリューション、Long Term Evolution)におけるeNBもしくはeNodeB(次世代型ノードB、Evolved Node B)、中継局またはアクセスポイント、車載デバイス、ウェアラブルデバイス、今後の5Gネットワークなどにおけるネットワーク側デバイスであってよい。本明細書において、ネットワークデバイスが基地局である例が、説明のために使用される。
加えて、本願の態様または特徴は、標準的なプログラミングおよび/または工学技術を使用する方法、機器、または製品として実装されてよい。本願で使用される「製品」という用語は、任意のコンピュータ可読コンポーネント、キャリア、または媒体からアクセスできるコンピュータプログラムを包含する。例えば、コンピュータ可読媒体は、これらに限定されないが、磁気記憶コンポーネント(例えば、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、または、磁気テープ)、光ディスク(例えば、CD(コンパクトディスク、Compact Disk)、DVD(デジタルバーサタイルディスク、Digital Versatile Disk)、スマートカード、および、フラッシュメモリコンポーネント(例えば、EPROM(消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ、Erasable Programmable Read−Only Memory)、カード、スティック、または、キードライブ)を含み得る。加えて、本明細書に説明されている様々な記憶媒体は、情報を記憶するように構成される、1または複数のデバイス、および/または、他の機械可読媒体を示し得る。「機械可読媒体」という用語は、これらに限定されないが、無線チャネル、ならびに、命令および/またはデータを記憶、保管、および/または、運搬できる、様々な他の媒体を含み得る。
図1は、本願のデータ処理方法を使用する通信システムの概略図である。図1に示すように、無線通信システム100は、少なくとも、送信デバイス101および受信デバイス102を含む。送信デバイス101は少なくとも2つのアンテナを含む。例えば、送信デバイス101は、送信アンテナTx1およびTx2を含む。受信デバイス102は少なくとも1つのアンテナを含む。例えば、受信デバイス102は、受信アンテナRx1を含む。図1における送信デバイス101および受信デバイス102について、限定された数のアンテナが示されているが、送信デバイス101および受信デバイス102の両方はより多くのアンテナを使用し得る。複数のアンテナを使用する送信デバイスは、複数のアンテナの受信機能も有する。複数のアンテナを使用する受信デバイスは、複数のアンテナの送信機能も有する。前述のアンテナは、基準信号に対応する物理的アンテナまたは論理ポート(アンテナポート(英文全表記:antenna port)と称されてよい)であってよい。
送信デバイス101はネットワーク側デバイスまたは端末デバイスであってよい。送信デバイス101がネットワーク側デバイスであるとき、受信デバイス102は端末デバイスである。または、送信デバイス101が端末デバイスであるとき、受信デバイス102はネットワーク側デバイスである。
図2は、本願の実施形態に係るデータ処理方法200の概略的フローチャートである。データ処理方法200は主に送信デバイスに適用される。送信デバイスは、ネットワークデバイス(例えば、前述のネットワークデバイスの1つ)であってよい。言い換えれば、方法200をダウンリンク伝送に適用できる。代替的に、送信デバイスは端末デバイス(例えば、前述のユーザ装置の1つ)であってよい。言い換えれば、方法200をアップリンク伝送に適用できる。図2に示すように、データ処理方法200は以下の段階を含む。
S210:送信デバイスは、ビットのストリームに基づいて、1層の変調シンボルシーケンスを生成し、変調シンボルシーケンスはN個の変調ベクトルを含み、任意の変調ベクトルAiはU個の変調シンボルを含み、U≧2、N≧i≧1であり、Nは正の整数である。
S220:送信デバイスが、行列Biを使用することによって変調ベクトルAiを処理して変調行列yiを生成し、変調行列yiは第1次元においてT個のエレメントを含み、Tは、ビットのストリームを伝送するのに使用される空間領域リソースの数であり、T≧2であり、変調行列yiは、ビットのストリームをT個の空間領域リソースにマッピングするのに使用される。例えば、空間領域リソースは、アンテナまたはアンテナポートであってよい。以下では、説明のための例として「アンテナポート」を使用する。
本実施形態において提供されるデータ処理方法によれば、送信デバイスは、1層の変調シンボルシーケンスをT個のアンテナポートにマッピングし、マッピングされた1層の変調シンボルを送信し、その結果、符合領域において空間ダイバーシティ利得を生成でき、ビットエラーレートが低下し、これにより、通信信頼性が改善する。
受信デバイス側では、受信デバイスは、変調行列yiに基づくマッピングを通して取得される、送信デバイスからの信号を受信し、各層で、変調および符号化方式ならびにマッピング方式に従って、対応する復号を完了する。
以下では、端末が送信デバイス(つまり、本願の本実施形態における方法200の実行主体)として使用される例を使用して、前述の方法200の手順を詳細に説明する。
まず、段階S210を更に説明する。段階S210において、送信デバイスは、多元接続方式でビットのストリームを処理し、変調シンボルシーケンスを生成し得る。多元接続方式は、以下の直交または非直交多元接続技術、すなわち、疎符号分割多元接続SCMA方式、直交周波数分割多重化OFDM技術、周波数分割多重接続(Frequency Division Multiple Address,FDMA)方式、時分割多元接続(Time Division Multiple Access,TDMA)方式、符号分割多元接続(Code Division Multiple Access,CDMA)方式、パターン分割多元接続(Pattern Division Multiple Access,PDMA)方式、非直交多元接続(Non−Orthogonal Multiple Access,NOMA)方式、または、多ユーザ共有接続(Multiple User Shared Access,MUSA)方式などのうちの1つであってよく、その結果、本願の本実施形態において使用される通信システムは、複数のユーザをサポートできる。以下では、SCMAは説明のための例として使用される。SCMAを使用するシステムでは、送信デバイスは、多次元変調および疎拡散スペクトルを使用することによって、ビットのストリームをSCMA符号ワードにマッピングし、受信デバイスはマルチユーザ検出に基づいて復号を完了する。
以下では、まずSCMAコードブックを例として説明する。図3は、SCMAコードブックマッピングの簡略概略図である。SCMAコードブックは、ゼロシンボル(空白部分)および非ゼロシンボル(網掛け部分)を含み、各SCMAコードブックは、非ゼロシンボルの位置を使用することによって区別される。説明を容易にするべく、因子グラフ(英語名:Factor graph)を使用してコードブックとリソースエレメント(英文全表記:Resource Element、略称:RE)との間の対応関係を表すことができる。バリアブルノード(英語名:Variable Node、略称:VN)は、異なるSCMAコードブックを使用する送信デバイスに対応し、V1からV6によってそれぞれ表される。ファンクションノード(英語名:Function Node、略称:FN)は異なるREに対応する。VNがFNに接続されているとき、このことは、送信デバイスが対応するREで非ゼロ変調シンボルを送信することを示す。または、VNがFNに接続されていないとき、このことは、送信デバイスが対応するREでゼロ変調シンボルを送信することを示す。前述では、4個のリソースエレメントで6個の送信デバイスのデータをどのように搬送するかを説明するための例として、6個の送信デバイスを使用する。
1つの送信デバイスは、同一のSCMAコードブックを使用することによってビットのストリームを処理して1層の変調シンボルシーケンスを生成し得る、または、異なるSCMAコードブックを使用することによってビットのストリームを処理して1層の変調シンボルシーケンスを生成し得る。任意選択で、変調ベクトルAiは、U個の変調シンボルを含み得て、U個の変調シンボルは、少なくとも1つの非ゼロ変調シンボルおよび少なくとも1つのゼロ変調シンボルを含み得る。例えば、使用される異なるSCMAコードブックに基づき、変調シンボルシーケンスにおける変調ベクトルAiの長さは4、つまり、U=4である。図3を参照すると、コードブック1を使用する変調ベクトルAiは、
の形式で表されてよく、コードブック2を使用する変調ベクトルAiは、
の形式で表されてよく、コードブック3を使用する変調ベクトルAiは、
の形式で表されてよく、コードブック4を使用する変調ベクトルAiは、
の形式で表されてよく、コードブック5を使用する変調ベクトルAiは、
の形式で表されてよく、コードブック6を使用する変調ベクトルAiは、
の形式で表されてよい。本願におけるx1、x2、x3、x4は、対応する位置が非ゼロ変調シンボルであることを示すために使用され、非ゼロ変調シンボルの値を限定するために使用されるわけではないことに留意されたい。別の実装において、変調ベクトルAiにおけるU個の変調シンボルは非ゼロ変調シンボルである。
同一のSCMAコードブックを使用するとき、送信デバイスは、SCMAコードブックを使用することにより、ビットのストリームにおける単位数(例えば、2ビットまたは4ビット)のビットを順次処理し、1層の変調シンボルシーケンスを生成する。1層の変調シンボルシーケンスは、N個の変調ベクトルを含み、各変調ベクトルは、単位数のビットに対応する。単位数のビットは、同一のSCMAコードブックを使用するので、生成された変調ベクトルにおける非ゼロエレメントの位置は同一である、つまり、形式が同一である。例えば、変調ベクトルAiは、
の形式で表されてよく、または、
の形式で表されてよく、本願においてこれに限定されることはない。
異なるSCMAコードブックを使用するとき、送信デバイスは、異なるSCMAコードブックを使用することによって、ビットのストリームにおける単位数のビットを順次処理し、1層の変調シンボルシーケンスを生成する。複数のSCMAコードブックを循環方式で使用でき、または、ランダム方式で使用できる。1層の変調シンボルシーケンスは、N個の変調ベクトルを含み、各変調ベクトルは、単位数のビットに対応する。単位数のビットは異なるSCMAコードブックを使用するので、生成された変調ベクトルにおける非ゼロ変調シンボルの位置は異なる、つまり、形式が異なる。例えば、変調ベクトルA1は、
の形式で表されてよく、変調ベクトルA2は、
の形式で表されてよい。本願はこれに限定されることはない。
段階S220において、送信デバイスは、行列Biを使用することによって変調ベクトルAiを処理して変調行列yiを生成し、変調行列yiは第1次元においてT個のエレメントを含む。Tは、ビットのストリームを伝送するのに使用されるアンテナポートの数であり、変調行列yiは、ビットのストリームをT個のアンテナポートにマッピングするのに使用される。
具体的には、送信デバイスは、行列Biを使用することによってマッピングを実行して変調行列yiを生成し、変調行列yiは第1次元においてT個のエレメントを含む。言い換えれば、変調行列yiは第1次元においてT個のエレメントシーケンスを含む。各エレメントシーケンスはアンテナポートに対応し、その結果、変調行列yiはT個のアンテナポートにマッピングされる。このようにして、行列Biを使用することによりマッピングを実行することによって、変調ベクトルAiに基づいて、符合領域における空間ダイバーシティ利得を達成でき、ビットエラーレートが低下する。
以下において、行列Biが説明される。行列Biの次元は行および列を含む。第1次元は、行列Biの行であってよく、第2次元は行列の列である。代替的に、第1次元は行列の列であってよく、第2次元は行列の行であってよい。これは具体的には限定されない。本願の本実施形態において、第1次元は行列Biの行であり、第2次元は行列Biの列である。
各行列Biの少なくとも1つの次元(この実装では第1次元)に含まれるエレメントの数はTであり、その結果、マッピング後に取得される変調行列yiの少なくとも1つの次元は、T個のエレメントシーケンスを含む。任意選択で、T個のエレメントシーケンスのうち少なくとも1つは非ゼロエレメントシーケンスであり、非ゼロエレメントシーケンスは、少なくとも1つの非ゼロエレメントを含むエレメントシーケンスである。
第2次元において、行列Biは、変調ベクトルAiにおける変調シンボルの数と異なる数のエレメントシーケンスを含み得る(事例1)。代替的に、第2次元において、行列Biは、変調ベクトルAiにおける変調シンボルの数と同一の数のエレメントシーケンスを含み得る(事例2)。以下では、2つの事例を別々に説明する。
[事例1]
行列Biは、第2次元においてV個のエレメントシーケンスを含み、V個のエレメントシーケンスは非ゼロエレメントシーケンスである。すべての非ゼロエレメントシーケンスは、変調ベクトルAiにおけるすべての非ゼロ変調シンボルに対応する。
例えば、変調ベクトルAiは、
の形式で表され、T=2(つまり、2つのアンテナポート)である。行列Biは
であってよく、この事例において、すべての変調ベクトルは同一のBiを使用する。行列Biは対角行列であり、行列Biは行において2つのエレメントシーケンス(つまりT=2)を含み、これらは2つのアンテナポートに対応することが分かる。行列Biは、列において2つのエレメントシーケンスを含み、2つのエレメントシーケンスは非ゼロエレメントシーケンスであり、変調ベクトルAiにおける2つの非ゼロ変調シンボルに対応する。前述の処理を通して、
は、2つのアンテナポートに対応するエレメントシーケンスにマッピングされる。
次に、マッピング処理は更に、
を例として使用することによって説明される。以下のマッピング処理において、式Q=map(R,C)が使用され、Rは行ベクトルであり、QおよびCは行列であり、Rの列の数はCの行の数に等しい。マッピング操作は具体的には、以下の通りである。Qの各列は、転置されたRの各列ベクトルと、Cの各列ベクトルとのドット積により取得される。
まず、送信デバイスは、非ゼロ変調シンボル
を
から選択し、行列Bi=
に基づいて以下の行列
を生成する。つまり、Ai'の第1列および第2列はそれぞれ、転置された行ベクトル
とBiの第1列
とのドット積、および、転置された行ベクトル
とBiの第2列
とのドット積によって取得され、以下のマッピング操作はこれと同様である。ゼロは、
におけるゼロ変調シンボルの位置に基づいて行列Ai'に追加され、変調行列yi=
を生成する。
変調行列yiは2列のエレメントを含み、送信デバイスは2列のエレメントを2つのアンテナポートにマッピングする。図4は、変調行列yiのリソースマッピングの概略図である。yiにおける第1列のエレメントは、Tx1に対応するリソースエレメントRE#1〜RE#4にマッピングされ、第2列のエレメントは、Tx2に対応するリソースエレメントRE#1〜RE#4にマッピングされる。別の実装において、代替的に、yiにおける第1列のエレメントをTx2にマッピングでき、代替的に、第2列のエレメントをTx1にマッピングできる。
任意選択で、代替的に、行列Biは
であってよい。まず、送信デバイスは非ゼロ変調シンボル
を
から選択し、行列Biに基づいて以下の行列
を生成する。
におけるゼロ変調シンボルの位置に基づいて、ゼロが行列Ai'に追加され、変調行列yi=
を生成する。
変調行列yiは2列のエレメントを含み、送信デバイスは2列のエレメントを2つのアンテナポートにマッピングする。図5は変調行列yiのリソースマッピングの概略図である。
いくつかの他の実装において、送信デバイスは代替的に、2つの行列BiおよびBjを循環することによって1層の変調シンボルシーケンスを処理し得る。処理された変調ベクトルの形式は、同一であってよく、または、異なってよく、ここではこれに限定されることはない。具体的には、送信デバイスは、変調ベクトルAiを行列Biに基づいて処理し、変調ベクトルAjを行列Bjに基づいて処理し、BiおよびBjは異なり、iはjに等しくなく、N≧j≧1であり、N≧2である。以下において、同一のコードブックを使用することによって生成される1層の変調シンボルシーケンスにおける2つの変調ベクトルAiおよびAjは、説明のための例として使用され、2つの変調ベクトルAiとAjとの間の位置関係は、隣接であっても、または、非隣接であってもよい。2つの変調ベクトルAiおよびAjの形式は同一であってよく、または、異なってよい。以下では、同一の形式の隣接する変調ベクトルAiおよびAjは、説明のための例として使用される。
具体的には、送信デバイスは、行列Biを使用することによって変調ベクトルAiをマッピングし、行列Bjを使用することによって変調ベクトルAjをマッピングし、2つの変調ベクトルAiおよびAjは
の形式で表される。
変調ベクトルAiについて、送信デバイスは、非ゼロ変調シンボル
を
から選択し、行列Bi=
に基づいて以下の行列
を生成する。送信デバイスは、
におけるゼロ変調シンボルの位置に基づいて、ゼロを行列Ai'に追加し、変調行列yi=
を生成する。
変調行列yiは2列のエレメントを含み、2列のエレメントは2つのアンテナポートにマッピングされる。yiにおける第1列のエレメントは、Tx1に対応するリソースエレメントRE#1〜RE#4にマッピングされ、第2列のエレメントは、Tx2に対応するリソースエレメントRE#1〜RE#4にマッピングされる。
変調ベクトルAiについて、送信デバイスは、非ゼロ変調シンボル
を変調ベクトルAjから選択し、行列Bj=
に基づいて以下の行列
を生成する。
送信デバイスは、
におけるゼロ変調シンボルの位置に基づいて、ゼロを行列Ai'に追加し、以下の変調行列yj=
を生成する。
変調行列yiは2列のエレメントを含み、2列のエレメントは2つのアンテナポートにマッピングされる。yiにおける第1列のエレメントは、Tx1に対応するリソースエレメントRE#5からRE#8にマッピングされ、第2列のエレメントは、Tx2に対応するリソースエレメントRE#5からRE#8にマッピングされる。
図6は、本実装における変調行列yiおよびyjのリソースマッピングの概略図である。
別の実装において、行列BiおよびBjを循環させる前述の方式に基づき、送信デバイスは代替的に、変調ベクトルAmを別の行列Bmに基づいてマッピングし得て、mはiにもjにも等しくなく、N≧m≧1、N≧3である。Bmは
である、または、Bmは
である。送信デバイスは、3つの行列Bi、Bj、およびBmを循環させることによって、変調シンボルシーケンスにおける各変調ベクトルをマッピングできる。例えば、送信デバイスは、行列Biを使用することによって、変調ベクトルAiをマッピングし、行列Bjを使用することによって、変調ベクトルAjをマッピングし、Bmを使用することによって、変調ベクトルAmをマッピングする。サイクルを完了した後、送信デバイスは、行列Biを使用することによって、変調ベクトルAmに続く変調ベクトルの処理を継続する。別の実装において、送信デバイスは代替的に、前述の4またはより多くの行列を使用することによって、1層の変調シンボルシーケンスを処理し得る。
事例2
行列Biは、第2次元においてU個のエレメントシーケンスを含み、U個のエレメントシーケンスは、変調ベクトルAiにおけるU個の変調シンボルに対応する。U個のエレメントシーケンスはV個の非ゼロエレメントシーケンスを含み、U個のエレメントシーケンスにおけるV個の非ゼロエレメントシーケンスの位置は、U個の変調シンボルにおけるV個の非ゼロ変調シンボルの位置と同一である。
および2つのアンテナポート(T=2)が例として使用される。行列Biは
であってよい。行列Biは、第1次元(本実装において、第1次元は行)において2つのエレメントシーケンスを含み、これらは2つのアンテナポートに対応する。行列Biは、第2次元(本実装において、第2次元は列)において4つのエレメントシーケンスを含み(第1行および第3行は2つの非ゼロエレメントシーケンスである)、これらは2つの非ゼロ変調シンボルに対応する。
行列B
iは更に以下において説明される。行列は、ゼロを対角行列
に追加することによって、
におけるゼロエレメントの位置に基づいて取得され、その結果、
における非ゼロ変調シンボルを異なるアンテナポートにマッピングできる。任意選択で、代替的に、逆対角行列
、または、
および
の組み合わせに基づいて行列B
iを取得できる。表1は、異なる形式の変調ベクトルによって使用されることができる行列の例を列挙する。
[表1]
例えば、変調ベクトルAiは
の形式で表される。行列Biが選択肢1を使用するとき、送信デバイスは、行列Biに基づいて変調行列
を生成する。
送信デバイスは、変調行列yiの2列のエレメントを2つのアンテナポートにマッピングする。
行列Biが選択肢2を使用するとき、送信デバイスは、行列Biに基づいて、変調行列
を生成する。
送信デバイスは、変調行列yiの2列のエレメントを2つのアンテナポートにマッピングする。
選択肢3が使用されるとき、送信デバイスは、循環方式で、変調シンボルシーケンスにおける2つの隣接する、または、隣接しない変調ベクトルAiおよびAjをマッピングする。
以下では、
の形式で表される2つの隣接する変調ベクトルが、更なる説明のための例として使用される。
送信デバイスは、行列Biを使用することによって変調ベクトルAiを処理して変調行列
を生成する。
送信デバイスは、変調行列yiの2列のエレメントを2つのアンテナポートにマッピングする。
送信デバイスは、行列Bjに基づいて変調ベクトルAjをマッピングして変調行列
を生成する。
送信デバイスは、変調行列yjの2列のエレメントを2つのアンテナポートにマッピングする。
本願の別の実施形態は更に、図5を参照して以下で説明される。
図7は、本願の実施形態に係る別のデータ処理方法700である。図2に示されるデータ処理方法200との違いは、データ処理方法700によれば、ビットのストリームに基づいて複数の層の変調シンボルシーケンスを生成および処理できるという点である。
段階S701:送信デバイスがビットのストリームに基づいてL層の変調シンボルシーケンスを生成し、変調シンボルシーケンスの各層は、N個の変調ベクトルを含み、任意の変調ベクトル
はU個の変調シンボルを含み、Lは正の整数であり、L≧2であり、Nは正の整数であり、N≧i≧1、U≧2、l=1...Lである。
例において、送信デバイスは、L個のコードブックを使用することによって、L層の変調シンボルシーケンスを別々に生成し、例えば、図3に示される6個のコードブックを使用することによって6層の変調シンボルシーケンスを生成する。別の例において、送信デバイスは、L個のコードブックの組み合わせを使用することによって、L層の変調シンボルシーケンスを別々に生成し得て、L個のコードブックの組み合わせは異なるコードブックを含む。変調シンボルシーケンスの各層に関して、変調ベクトル
の詳細については、図2に示される段階S201における変調ベクトルAiの説明を参照されたい。詳細はここでは再度説明しない。
段階S702:送信デバイスが、行列
を使用することによって
を処理して変調行列
を生成し、各変調行列は、第1次元においてT個のエレメントを含み、Tは空間領域リソースの数であり、T≧2であり、変調行列
は、ビットのストリームをT個の空間領域リソースにマッピングするのに使用される。
データ処理方法700によれば、送信デバイスは、ビットのストリームに基づいて複数の層の変調シンボルシーケンスを生成し、複数の層の変調シンボルシーケンスを処理して空間ダイバーシティ利得を提供し得る。
例において、U個の変調シンボルは、少なくとも1つの非ゼロ変調シンボルおよび少なくとも1つのゼロ変調シンボルを含む。より具体的には、変調ベクトル
は、V個の非ゼロ変調シンボルを含み、U≧V≧1である。行列
は、第1次元においてT個のエレメントシーケンスを含み、T個のエレメントシーケンスのうち少なくとも1つは非ゼロエレメントシーケンスであり、非ゼロエレメントシーケンスは少なくとも1つの非ゼロエレメントを含む。行列
は、第2次元においてV個の非ゼロエレメントシーケンスを含む。
第1次元が行であり、送信デバイスが2つのアンテナポートを有する(つまり、T=2)とき、送信デバイスは、変調ベクトル
を行列
に基づいてマッピングし、
は
であり、または、
は
である。
別の例において、送信デバイスは、変調ベクトル
を行列
に基づいてマッピングし、
を行列
に基づいてマッピングし、iはjに等しくなく、N≧j≧1、N≧2であり、
は
であり、
は
である。
更に別の例において、変調ベクトル
を行列
に基づいてマッピングし、変調ベクトル
を行列
に基づいてマッピングすることに加えて、送信デバイスは更に、変調ベクトル
を行列
に基づいてマッピングし、mはiにもjにも等しくなく、
は
であってよく、または、
は
であってよく、N≧m≧1、N≧3である。
段階702のより詳細な実装については、図2に示される段階202の関連する説明を参照されたい。詳細はここでは再度説明しない。
任意選択で、データ処理方法500は更に、段階703を含む。送信デバイスは、L層の変調シンボルシーケンスに基づいてそれぞれ生成される変調行列
を重畳して、送信予定の行列を生成する。送信予定の行列は、第1次元においてT個のエレメントシーケンスを含み、送信予定の行列は、第2次元においてi×U個のエレメントシーケンスを含む。図8は、2層の変調シンボルシーケンスに基づいてそれぞれ生成される変調行列
および
の重畳の概略図である。
1層の変調シンボルシーケンスを生成するためのデータ処理方法は、一般に端末によって実行されることに留意されたい。言い換えれば、データ処理方法はアップリンク伝送に適用される。いくつかの事例において、システム100が複数の端末を含む場合、複数の端末がデータまたは信号を同一のネットワーク側デバイスへ送信するとき、信号を伝播中に重畳できる。複数の層の変調シンボルシーケンスを生成するためのデータ処理方法は、一般にネットワーク側デバイスによって実行される。言い換えれば、データ処理方法は、ダウンリンク伝送に適用される。前述の説明は単に例として使用され、本願に対する制限として使用されるものではないことを理解できる。
前述では主に、送信デバイスの観点から、本願の本実施形態において提供される解決手段を説明し、送信デバイスは、端末などのユーザ装置であってよく、または、基地局などのネットワーク側デバイスであってよい。前述の機能を実装するために、端末または基地局などの各ネットワークエレメントは、各機能を実行するための対応するハードウェア構造および/またはソフトウェアモジュールを含むことを理解できる。当業者であれば、本明細書に開示される実施形態において説明される例を参照することで、ユニットおよびアルゴリズムのステップをハードウェアまたはハードウェアとコンピュータソフトウェアとの組み合わせにより実装できることを容易に認識するはずである。機能がハードウェアによって実行されるか、または、コンピュータソフトウェアによって駆動されるハードウェアによって実行されるかは、技術的解決手段の特定の用途および設計の制約に依存する。当業者であれば、それぞれの特定の用途に対して説明された機能を実装すべく異なる方法を使用してよいが、その実装が本願の範囲を超えるものと考えられるべきではない。
図9は、前述の実施形態において使用される送信デバイスのユニットの可能な概略図である。送信デバイスは、変調処理ユニット901およびマッピングユニット902を含む。
変調処理ユニット901は、ビットのストリームに基づいて、1層の変調シンボルシーケンスを生成するよう構成され、変調シンボルシーケンスはN個の変調ベクトルを含み、任意の変調ベクトルAiはU個の変調シンボルを含み、U≧2、N≧i≧1であり、Nは正の整数である。変調処理ユニット901によって実行される動作については、図2に示される段階S201の詳細な説明も参照されたい。詳細はここでは再度説明しない。
マッピングユニット902は、行列Biを使用することによって変調ベクトルAiを処理して変調行列yiを生成するように構成され、各変調行列は、第1次元においてT個のエレメントを含み、Tは空間領域リソースの数であり、T≧2であり、変調行列yiは、ビットのストリームをT個の空間領域リソースにマッピングするのに使用される。マッピングユニット902によって実行される動作については、図2において示される段階S202の詳細な説明も参照されたい。ここでは詳細を再度説明しない。
図10は、前述の実施形態において使用される別の送信デバイスのユニットの可能な概略図である。図に示されるように、送信デバイス100は、変調処理ユニット1001およびマッピングユニット1002を含む。
変調処理ユニット1001は、ビットのストリームに基づいてL層の変調シンボルシーケンスを生成するよう構成され、変調シンボルシーケンスの各層は、N個の変調ベクトルを含み、任意の変調ベクトル
はU個の変調シンボルを含み、Lは正の整数であり、L≧2であり、Nは正の整数であり、N≧i≧1、U≧2、l=1...Lである。変調処理ユニット1001によって実行される動作については、図7に示される段階S701の詳細な説明も参照されたい。詳細はここでは再度説明しない。
マッピングユニット1002は、行列
を使用することによって
を処理して変調行列
を生成するよう構成され、各変調行列は第1次元においてT個のエレメントを含み、Tはビットのストリームを伝送するのに使用される空間領域リソースの数であり、T≧2であり、変調行列
は、ビットのストリームをT個の空間領域リソースにマッピングするために使用される。マッピングユニット1002によって実行される動作については、図7に示される段階S702の詳細な説明も参照されたい。ここでは再度詳細を説明しない。
任意選択で、送信デバイス100は更に重畳ユニット1003を含み得る。重畳ユニット1003は、L層の変調シンボルシーケンスに基づいてそれぞれ生成される変調行列
を重畳して送信予定の行列を生成するよう構成される。送信予定の行列は、第1次元においてT個のエレメントシーケンスを含み、送信予定の行列は第2次元においてi×U個のエレメントシーケンスを含む。
図11は、前述の実施形態において使用される送信デバイスの設計構造の簡略概略図である。送信デバイスは、変調プロセッサ1101、送信機1102、コントローラ/プロセッサ1103、メモリ1104、およびアンテナTx1およびTx2を含む。
変調プロセッサ1101は、符号化されたサービスデータおよび符号化されたシグナリングメッセージを処理し(例えば、シンボル変調を実行し)、出力サンプリングを提供する。送信機1102は、出力サンプリングを調整し(例えば、アナログ変換、フィルタリング、増幅またはアップコンバージョンを実行し)、送信予定の信号を生成する。送信予定の信号は、アンテナTx1およびTx2を使用することによって受信デバイスへ伝送される。例において、変調プロセッサ1101は、図2における処理201および202を送信デバイスが実行することをサポートするよう構成される、または、変調プロセッサ1101は、図7における処理701、702および703を送信デバイスが実行することをサポートするよう構成される。
コントローラ/プロセッサ1103は、送信デバイスの動作を制御および管理し、前述の実施形態において送信デバイスによって実行される他の処理を実行するよう構成される。例えば、コントローラ/プロセッサ1103は、送信デバイスを制御してデータを処理する、および/または、本願において説明される技術の別の処理を実行するよう構成される。
前述のアンテナは、基準信号に対応する物理的アンテナまたは論理ポート(アンテナポート(英文全表記:antenna port)と称されてよい)であってよい。複数のアンテナポートは、1つの物理アンテナに対応してよく、本願においてこれに限定されることはない。
図11は、送信デバイスの簡略設計を示すに過ぎないことを理解できる。実際の適用において、送信デバイスは、端末または別の端末デバイス、基地局、または別のネットワークデバイスであってよい。送信デバイスが端末であるか、または、基地局であるかに関わらず、送信デバイスは、任意の数の送信機、受信機、プロセッサ、コントローラ、メモリ、通信ユニット、アンテナ(つまり、Tは2より大きくてよい)などを含み得て、本願を実装するよう構成されてよいすべての送信デバイスは、本願の保護範囲内に属する。
図12は、前述の実施形態において使用される受信デバイスの設計構造の簡略概略図である。受信デバイスは、変調プロセッサ1201、受信機1202、コントローラ/プロセッサ1203、メモリ1204およびアンテナRx1を含む。
受信機1202は、アンテナから受信される信号を調整して入力サンプリングを提供する。変調プロセッサ1201は更に、入力サンプリングを処理して、受信デバイスへ送信される符号化データおよび符号化シグナリングメッセージを提供する。具体的には、変調プロセッサ1201は、変調行列yiに基づいてマッピングを通して取得される、送信デバイスからの信号を受信デバイスが受信することをサポートするよう構成される。
コントローラ/プロセッサ1203は、各層において、変調および符号化方式およびマッピング方式に従って、対応する復号を完了し、受信デバイスの動作を制御および管理し、前述の実施形態において受信デバイスによって実行される他の処理を実行するよう構成される。
図12は受信デバイスの簡略設計を示すに過ぎないことを理解できる。実際の適用において、受信デバイスは端末、基地局または別のネットワークデバイスであってよい。受信デバイスが端末であるか、または、基地局であるかに関わらず、受信デバイスは、任意の数の送信機、受信機、プロセッサ、コントローラ、メモリ、通信ユニット、アンテナ(つまり、Tは1より大きくてよい)などを含み得て、本願を実装するよう構成されてよいすべての受信デバイスは、本願の保護範囲内に属する。
本願の実施形態における基地局または端末の方法を実行するよう構成される変調プロセッサまたはコントローラ/プロセッサは、中央処理装置(CPU)、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、別のプログラマブル論理デバイス、トランジスタ論理デバイス、ハードウェアコンポーネント、または、それらの任意の組み合わせであってよい。コントローラ/プロセッサは、本願において開示される内容を参照して説明される様々な例の論理ブロック、モジュールおよび回路を実装または実行し得る。代替的に、プロセッサは、計算機能を実装するプロセッサの組み合わせ、例えば、1または複数のマイクロプロセッサの組み合わせ、または、DSPおよびマイクロプロセッサの組み合わせであってよい。
本願に開示される内容を参照して説明される方法またはアルゴリズムのステップは、ハードウェアによって実装されてよく、または、プロセッサによりソフトウェア命令を実行することによって実装されてよい。ソフトウェア命令は、対応するソフトウェアモジュールによって形成されてよい。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルハードディスク、CD−ROM、または、当技術分野において周知の他の任意の形式の記憶媒体に配置されてよい。例えば、記憶媒体は、プロセッサに結合され、その結果、プロセッサは、記憶媒体から情報を読み取ることができる、または、記憶媒体に情報を書き込むことができる。当然、記憶媒体はプロセッサのコンポーネントであってよい。プロセッサおよび記憶媒体はASICに配置されてよい。加えて、ASICはユーザ装置に配置されてよい。当然、プロセッサおよび記憶媒体は、ディスクリートコンポーネントとしてユーザ装置に存在してよい。
当業者であれば、前述の1または複数の例において、本願において説明される機能をハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアまたはそれらの任意の組み合わせによって実装できることを認識するはずである。本発明がソフトウェアによって実装されるとき、前述の機能はコンピュータ可読媒体に記憶されてよい、または、コンピュータ可読媒体における1または複数の命令または符号として伝送されてよい。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体および通信媒体を含み、ここで、通信媒体は、コンピュータプログラムをある場所から別の場所へ伝送することを可能にする任意の媒体を含む。記憶媒体は、汎用または専用コンピュータがアクセス可能である、任意の利用可能な媒体であってよい。
本願の目的、技術的解決手段、および恩恵は更に、前述の具体的な実施形態において詳細に説明される。前述の説明は、本願の具体的な実施形態に過ぎず、本願の保護範囲を限定することを意図するものではないことを理解すべきである。本発明の思想および原理内で成された任意の修正、同等な置換、または改善は、本願の保護範囲内に属するものとする。
本願は、通信分野に関し、より具体的には、多元接続に基づく、無線通信システムにおける空間ダイバーシティ技術に関する。
技術の発展に伴い、疎符号多元接続(英語:SCMA、Sparse Code Multiple Access)技術、または、直交周波数分割多重化(英語:OFDM、Orthogonal Frequency Division Multiplexing)技術などの技術において、複数の端末デバイスは、データ伝送のために同一の時間周波数リソースを共有することが可能となった。つまり、送信デバイスは、伝送予定のビットのストリームに対して符号化および変調を実行して変調シンボルシーケンスを生成し、無線インタフェースを使用することによって変調シンボルシーケンスを受信デバイスへ送信し得る。
現在、多入力多出力(英語:MIMO、Multi−Input Multi−Output)技術が知られている。つまり、送信デバイスおよび受信デバイスが複数のアンテナポートを通してデータを伝送し得て、それにより、システム容量および伝送信頼性を改善する。従って、多入力多出力技術を、疎符号多元接続技術または直交周波数分割多重化技術などの多重化技術と組み合わせ、それにより、通信システムの性能を更に改善させることが期待されている。
システム容量および伝送信頼性を最大限に改善させるべく多入力多出力技術を疎符号分割多元接続技術などの技術とどのように組み合わせるかは、早急に解決される必要がある課題である。
本願の実施形態において提供されるデータ処理方法によれば、空間ダイバーシティ利得を符合領域において使用でき、それにより、通信信頼性を改善させる。
第1態様によれば、本願の実施形態は、データ処理方法を提供する。送信デバイスは、変調予定のビットのストリームを処理した後に、1層の変調シンボルシーケンスを生成し、行列を使用することによって、生成された変調シンボルシーケンスを処理してダイバーシティ処理を実装する。
方法は、送信デバイスが、ビットのストリームに基づいて、1層の変調シンボルシーケンスを生成する段階であって、変調シンボルシーケンスはN個の変調ベクトルを含み、任意の変調ベクトルAiはU個の変調シンボルを含み、U≧2、N≧i≧1であり、Nは正の整数である、段階と、送信デバイスが、行列Biを使用することによって、変調ベクトルAiを処理して変調行列yiを生成する段階であって、各変調行列は第1次元においてT個のエレメントを含み、Tは空間領域リソースの数であり、T≧2であり、変調行列yiは、ビットのストリームをT個の空間領域リソースにマッピングするために使用される、段階とを備える。
1層の変調シンボルシーケンスをマッピングすることにより、複数のアンテナポートを通して1層の変調シンボルシーケンスを送信でき、その結果、符合領域において空間ダイバーシティ利得が生成され、伝送信頼性が改善される。
変調ベクトルに使用される前述の行列Biは同一でもよく、または、異なってもよい。従って、異なる行列Biを使用することにより各変調ベクトルAiをより多様な方式でマッピングして種々のシナリオに適合させることができる。
可能な設計において、変調ベクトルAiはV個の非ゼロ変調シンボルを含む。行列Biは第1次元においてT個のエレメントシーケンスを含む。T個のエレメントシーケンスのうち少なくとも1つは非ゼロエレメントシーケンスであり、非ゼロエレメントシーケンスは少なくとも1つの非ゼロエレメントを含むエレメントシーケンスである。行列Biは第2次元においてV個の非ゼロエレメントシーケンスを含み、U≧V≧1である。
前述の送信デバイスによる、行列Biに基づく、変調ベクトルAiの処理は、変調ベクトルAiを行列Biに基づいてマッピングすることであってよく、その結果、マッピング後に変調シンボルシーケンスをT個の空間領域リソースに対応させることができる。
可能な設計において、第1次元が行であり、かつ、T=2であるとき、送信デバイスは、行列Biに基づいて、変調ベクトルAiをマッピングし、Biは
または
である。
別の可能な設計において、第1次元が行であり、かつ、T=2であるとき、送信デバイスは、変調ベクトルAiを行列Biに基づいてマッピングし、Ajを行列Bjに基づいてマッピングし、iはjに等しくなく、N≧j≧1、N≧2であり、Biは
であり、Bjは
である。
更に別の可能な設計において、変調ベクトルAiを行列Biに基づいてマッピングし、変調ベクトルAjを行列Bjに基づいてマッピングすることに加えて、送信デバイスは更に、変調ベクトルAmを行列Bmに基づいてマッピングし、mはiにもjにも等しくなく、Bmは
であってよく、または、Bmは
であってよく、N≧m≧1、N≧3である。
前述の可能な設計において、U個のシンボルは少なくとも1つの非ゼロ変調シンボルおよび少なくとも1つのゼロ変調シンボルを含む。別の可能な設計において、U個の変調シンボルは代替的に非ゼロ変調シンボルであり得る。
第2態様によれば、本願の実施形態は更に、別のデータ処理方法を提供する。第1態様からの最大の違いは、送信デバイスがビットのストリームに基づいて複数の層の変調シンボルシーケンスを生成し、複数の層の変調シンボルシーケンスを処理し得るという点である。データ処理方法は、送信デバイスが、ビットのストリームに基づいてL層の変調シンボルシーケンスを生成する段階であって、変調シンボルシーケンスの各層はN個の変調ベクトルを含み、任意の変調ベクトル
はU個の変調シンボルを含み、Lは正の整数であり、L≧2であり、Nは正の整数であり、N≧i≧1、U≧2、l=1...Lである、段階と、送信デバイスが、行列
を使用することによって変調ベクトル
を処理して変調行列
を生成する段階であって、各変調行列は、第1次元においてT個のエレメントを含み、Tは空間領域リソースの数であり、T≧2であり、変調行列
はビットのストリームをT個の空間領域リソースにマッピングするのに使用される、段階とを備える。
第1態様におけるデータ処理方法と比較すると、第2態様におけるデータ処理方法において、送信デバイスは、ビットのストリームに基づいて複数の層の変調シンボルシーケンスを生成し、複数の層の変調シンボルシーケンスを処理し得る。
可能な設計において、変調ベクトル
はV個の非ゼロ変調シンボルを含み、行列
は第1次元においてT個のエレメントシーケンスを含み、T個のエレメントシーケンスのうち少なくとも1つは非ゼロエレメントシーケンスであり、非ゼロエレメントシーケンスは少なくとも1つの非ゼロエレメントを含み、行列
は第2次元においてV個の非ゼロエレメントシーケンスを含み、U≧V≧1である。
第1次元が行であり、かつ、T=2であるとき、送信デバイスは、変調ベクトル
を行列
に基づいてマッピングし、
は
または
である。
別の可能な設計において、第1次元が行であり、かつ、T=2であるとき、送信デバイスは、変調ベクトル
を行列
に基づいてマッピングし、
を行列
に基づいてマッピングし、iはjに等しくなく、N≧j≧1、N≧2であり、
は
であり、
は
である。
更に別の可能な設計において、変調ベクトル
を行列
に基づいてマッピングし、変調ベクトル
を行列
に基づいてマッピングすることに加えて、送信デバイスは更に、変調ベクトル
を行列
に基づいてマッピングし、mはiにもjにも等しくなく、
は
であってよく、または、
は
であってよく、N≧m≧1、N≧3である。
更に別の可能な設計において、データ処理方法は更に、送信デバイスが、L層の変調シンボルシーケンスに基づいてそれぞれ生成される変調行列
を重畳して、送信予定の行列を生成する段階であって、送信予定の行列は第1次元においてT個のエレメントシーケンスを含み、送信予定の行列は第2次元においてi×U個のエレメントシーケンスを含む、段階を備える。
第3態様によれば、本願の実施形態は送信デバイスを提供し、送信デバイスは、第1態様または第2態様の方法設計の段階を実装する機能を有する。その機能はハードウェアによって実装されてよく、または、対応するソフトウェアを実行するハードウェアによって実装されてよい。ハードウェアまたはソフトウェアは、前述の機能に対応する1または複数のモジュールを含む。モジュールはソフトウェアおよび/またはハードウェアであってよい。
第4態様によれば、本願の実施形態は送信デバイスを提供する。送信デバイスは変調プロセッサ、送信機、コントローラ/プロセッサ、メモリおよびアンテナを含む。変調プロセッサは、第1態様または第2態様に係るデータ処理方法を実行するよう構成される。変調プロセッサは、ビットのストリームを処理して変調シンボルシーケンスを生成し、生成された変調シンボルシーケンスを行列に基づいて処理し、それにより、送信デバイスが第1態様および第2態様の方法設計の解決手段を実装することをサポートする。
第5態様によれば、本願の実施形態は、前述の送信デバイスによって使用されるコンピュータソフトウェア命令を記憶するよう構成されるコンピュータ記憶媒体を提供する。コンピュータ記憶媒体は先述の態様を実行するためのプログラムを含む。
先述の態様の送信デバイスは、例えば基地局などのネットワーク側デバイスであってよく、または、端末側デバイスであってよい。
従来技術と比較すると、本願において提供される解決手段では、シンボルシーケンスに基づいて、リソースマッピング中の空間ダイバーシティを実行できる。この結果、ダイバーシティ利得がもたらされ、これにより、通信信頼性が改善する。
以下では、添付図面を参照して、本願の実施形態をより詳細に説明する。
本願に係る可能な通信ネットワークの概略図である。
本願の実施形態に係るデータ処理方法の概略的フローチャートである。
本願の実施形態に係るコードブックマッピングの概略図である。
本願の実施形態に係る変調行列マッピングの概略図である。
本願の実施形態に係る変調行列マッピングの別の概略図である。
本願の実施形態に係る変調行列マッピングの更に別の概略図である。
本願の実施形態に係る別のデータ処理方法の概略的フローチャートである。
本願の実施形態に係る変調行列マッピングおよび重畳の概略図である。
本願の実施形態に係る送信デバイスのユニットの概略図である。
本願の実施形態に係る別の送信デバイスのユニットの概略図である。
本願の実施形態に係る送信デバイスの概略構造図である。
本願の実施形態に係る受信デバイスの概略構造図である。
本願の実施形態における添付図面を参照して、本願の実施形態における技術的解決手段が以下で明確かつ完全に説明される。説明されている実施形態は、本願の実施形態の一部であって、全部ではないことは明らかである。創造的な取り組み無しに本願の実施形態に基づいて当業者により取得されるすべての他の実施形態は、本願の保護範囲内に属することとなる。
本明細書において使用される、「コンポーネント」、「モジュール」、および「システム」などの用語は、コンピュータ関連エンティティ、ハードウェア、ファームウェア、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせ、ソフトウェア、または、実行されているソフトウェアを示すのに使用される。例えば、コンポーネントは、プロセッサ上で実行されるプロセス、プロセッサ、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、プログラム、および/または、コンピュータであってよいが、これらに限定されるものではない。図において示されるように、コンピューティングデバイス、および、コンピューティングデバイス上で実行されるアプリケーションの両方は、コンポーネントであってよい。1または複数のコンポーネントは、プロセスおよび/または実行スレッド内に存在し得て、コンポーネントは、1つのコンピュータ上に配置され得るか、および/または、2つもしくはそれより多くのコンピュータの間で分散されてよい。加えて、これらのコンポーネントは、様々なデータ構造を記憶する様々なコンピュータ可読媒体から実行されてよい。例えば、コンポーネントは、ローカルおよび/またはリモートのプロセスを使用することによって、ならびに、例えば、1または複数のデータパケット(例えば、信号を使用することによって他のシステムとインタラクトするインターネットなどのネットワーク、ローカルシステム、および/または、分散システムの間で別のコンポーネントとインタラクトする2つのコンポーネントからのデータ)を有する信号に基づいて、通信を実行し得る。
実施形態は本願において端末を参照して説明される。端末は、ユーザ装置(英語:UE、User Equipment)、アクセス端末、加入者ユニット、加入者局、移動局、移動コンソール、遠隔局、遠隔端末、モバイルデバイス、ユーザ端末、端末、無線通信デバイス、ユーザエージェント、またはユーザ機器などとも称され得る。アクセス端末は、セルラ電話、コードレス電話、SIP(セッションイニシエーションプロトコル、英語:Session Initiation Protocol)電話、WLL(ワイヤレスローカルループ、英語:Wireless Local Loop)局、PDA(携帯情報端末、英語:Personal Digital Assistant)、無線通信機能を有するハンドヘルドデバイス、コンピューティングデバイス、無線モデムに接続された別の処理デバイス、車載デバイス、ウェアラブルデバイス、または、今後の5Gネットワークにおける端末デバイスであってよい。
加えて、実施形態は、本願においてネットワークデバイスを参照して説明される。ネットワークデバイスは、モバイルデバイスと通信するためにネットワーク側によって使用されるデバイスであってよく、ネットワーク側デバイスは、GSM(登録商標)(移動体通信用グローバルシステム、英語:Global System for Mobile communications)またはCDMA(符号分割多元接続、英語:Code Division Multiple Access)におけるBTS(ベーストランシーバ基地局、Base Transceiver Station)であってよく、または、WCDMA(登録商標)(広帯域符号分割多元接続、英語:Wideband Code Division Multiple Access)におけるNB(ノードB、英語:NodeB)であってよく、または、LTE(ロングタームエボリューション、英語:Long Term Evolution)におけるeNBもしくはeNodeB(次世代型ノードB、Evolutional Node B)、中継局またはアクセスポイント、車載デバイス、ウェアラブルデバイス、今後の5Gネットワークなどにおけるネットワーク側デバイスであってよい。本明細書において、ネットワークデバイスが基地局である例が、説明のために使用される。
加えて、本願の態様または特徴は、標準的なプログラミングおよび/または工学技術を使用する方法、機器、または製品として実装されてよい。本願で使用される「製品」という用語は、任意のコンピュータ可読コンポーネント、キャリア、または媒体からアクセスできるコンピュータプログラムを包含する。例えば、コンピュータ可読媒体は、これらに限定されないが、磁気記憶コンポーネント(例えば、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、または、磁気テープ)、光ディスク(例えば、CD(コンパクトディスク、英語:Compact Disk)、DVD(デジタルバーサタイルディスク、英語:Digital Versatile Disk)、スマートカード、および、フラッシュメモリコンポーネント(例えば、EPROM(消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ、英語:Erasable Programmable Read−Only Memory)、カード、スティック、または、キードライブ)を含み得る。加えて、本明細書に説明されている様々な記憶媒体は、情報を記憶するように構成される、1または複数のデバイス、および/または、他の機械可読媒体を示し得る。「機械可読媒体」という用語は、これらに限定されないが、無線チャネル、ならびに、命令および/またはデータを記憶、保管、および/または、運搬できる、様々な他の媒体を含み得る。
図1は、本願のデータ処理方法を使用する通信システムの概略図である。図1に示すように、無線通信システム100は、少なくとも、送信デバイス101および受信デバイス102を含む。送信デバイス101は少なくとも2つのアンテナを含む。例えば、送信デバイス101は、送信アンテナTx1およびTx2を含む。受信デバイス102は少なくとも1つのアンテナを含む。例えば、受信デバイス102は、受信アンテナRx1を含む。図1における送信デバイス101および受信デバイス102について、限定された数のアンテナが示されているが、送信デバイス101および受信デバイス102の両方はより多くのアンテナを使用し得る。複数のアンテナを使用する送信デバイスは、複数のアンテナの受信機能も有する。複数のアンテナを使用する受信デバイスは、複数のアンテナの送信機能も有する。前述のアンテナは、基準信号に対応する物理的アンテナまたは論理ポート(アンテナポート(英語:antenna port)と称されてよい)であってよい。
送信デバイス101はネットワーク側デバイスまたは端末デバイスであってよい。送信デバイス101がネットワーク側デバイスであるとき、受信デバイス102は端末デバイスである。または、送信デバイス101が端末デバイスであるとき、受信デバイス102はネットワーク側デバイスである。
図2は、本願の実施形態に係るデータ処理方法200の概略的フローチャートである。データ処理方法200は主に送信デバイスに適用される。送信デバイスは、ネットワークデバイス(例えば、前述のネットワークデバイスの1つ)であってよい。言い換えれば、方法200をダウンリンク伝送に適用できる。代替的に、送信デバイスは端末デバイス(例えば、前述のユーザ装置の1つ)であってよい。言い換えれば、方法200をアップリンク伝送に適用できる。図2に示すように、データ処理方法200は以下の段階を含む。
S201:送信デバイスは、ビットのストリームに基づいて、1層の変調シンボルシーケンスを生成し、変調シンボルシーケンスはN個の変調ベクトルを含み、任意の変調ベクトルAiはU個の変調シンボルを含み、U≧2、N≧i≧1であり、Nは正の整数である。
S202:送信デバイスが、行列Biを使用することによって変調ベクトルAiを処理して変調行列yiを生成し、変調行列yiは第1次元においてT個のエレメントを含み、Tは、ビットのストリームを伝送するのに使用される空間領域リソースの数であり、T≧2であり、変調行列yiは、ビットのストリームをT個の空間領域リソースにマッピングするのに使用される。例えば、空間領域リソースは、アンテナまたはアンテナポートであってよい。以下では、説明のための例として「アンテナポート」を使用する。
本実施形態において提供されるデータ処理方法によれば、送信デバイスは、1層の変調シンボルシーケンスをT個のアンテナポートにマッピングし、マッピングされた1層の変調シンボルを送信し、その結果、符合領域において空間ダイバーシティ利得を生成でき、ビットエラーレートが低下し、これにより、通信信頼性が改善する。
受信デバイス側では、受信デバイスは、変調行列yiに基づくマッピングを通して取得される、送信デバイスからの信号を受信し、各層で、変調および符号化方式ならびにマッピング方式に従って、対応する復号を完了する。
以下では、端末が送信デバイス(つまり、本願の本実施形態における方法200の実行主体)として使用される例を使用して、前述の方法200の手順を詳細に説明する。
まず、段階S201を更に説明する。段階S201において、送信デバイスは、多元接続方式でビットのストリームを処理し、変調シンボルシーケンスを生成し得る。多元接続方式は、以下の直交または非直交多元接続技術、すなわち、疎符号分割多元接続SCMA方式、直交周波数分割多重化OFDM技術、周波数分割多重接続(英語:Frequency Division Multiple Address,FDMA)方式、時分割多元接続(英語:Time Division Multiple Access,TDMA)方式、符号分割多元接続(英語:Code Division Multiple Access,CDMA)方式、パターン分割多元接続(英語:Pattern Division Multiple Access,PDMA)方式、非直交多元接続(英語:Non−Orthogonal Multiple Access,NOMA)方式、または、多ユーザ共有接続(英語:Multi−User Shared Access,MUSA)方式などのうちの1つであってよく、その結果、本願の本実施形態において使用される通信システムは、複数のユーザをサポートできる。以下では、SCMAは説明のための例として使用される。SCMAを使用するシステムでは、送信デバイスは、多次元変調および疎拡散スペクトルを使用することによって、ビットのストリームをSCMA符号ワードにマッピングし、受信デバイスはマルチユーザ検出に基づいて復号を完了する。
以下では、まずSCMAコードブックを例として説明する。図3は、SCMAコードブックマッピングの簡略概略図である。SCMAコードブックは、ゼロシンボル(空白部分)および非ゼロシンボル(網掛け部分)を含み、各SCMAコードブックは、非ゼロシンボルの位置を使用することによって区別される。説明を容易にするべく、因子グラフ(英語:Factor graph)を使用してコードブックとリソースエレメント(英語:Resource Element、略称:RE)との間の対応関係を表すことができる。バリアブルノード(英語:Variable Node、略称:VN)は、異なるSCMAコードブックを使用する送信デバイスに対応し、V1からV6によってそれぞれ表される。ファンクションノード(英語:Function Node、略称:FN)は異なるREに対応する。VNがFNに接続されているとき、このことは、送信デバイスが対応するREで非ゼロ変調シンボルを送信することを示す。または、VNがFNに接続されていないとき、このことは、送信デバイスが対応するREでゼロ変調シンボルを送信することを示す。前述では、4個のリソースエレメントで6個の送信デバイスのデータをどのように搬送するかを説明するための例として、6個の送信デバイスを使用する。
1つの送信デバイスは、同一のSCMAコードブックを使用することによってビットのストリームを処理して1層の変調シンボルシーケンスを生成し得る、または、異なるSCMAコードブックを使用することによってビットのストリームを処理して1層の変調シンボルシーケンスを生成し得る。任意選択で、変調ベクトルAiは、U個の変調シンボルを含み得て、U個の変調シンボルは、少なくとも1つの非ゼロ変調シンボルおよび少なくとも1つのゼロ変調シンボルを含み得る。例えば、使用される異なるSCMAコードブックに基づき、変調シンボルシーケンスにおける変調ベクトルAiの長さは4、つまり、U=4である。図3を参照すると、コードブック1を使用する変調ベクトルAiは、
の形式で表されてよく、コードブック2を使用する変調ベクトルAiは、
の形式で表されてよく、コードブック3を使用する変調ベクトルAiは、
の形式で表されてよく、コードブック4を使用する変調ベクトルAiは、
の形式で表されてよく、コードブック5を使用する変調ベクトルAiは、
の形式で表されてよく、コードブック6を使用する変調ベクトルAiは、
の形式で表されてよい。本願におけるx1、x2、x3、x4は、対応する位置が非ゼロ変調シンボルであることを示すために使用され、非ゼロ変調シンボルの値を限定するために使用されるわけではないことに留意されたい。別の実装において、変調ベクトルAiにおけるU個の変調シンボルは非ゼロ変調シンボルである。
同一のSCMAコードブックを使用するとき、送信デバイスは、SCMAコードブックを使用することにより、ビットのストリームにおける単位数(例えば、2ビットまたは4ビット)のビットを順次処理し、1層の変調シンボルシーケンスを生成する。1層の変調シンボルシーケンスは、N個の変調ベクトルを含み、各変調ベクトルは、単位数のビットに対応する。単位数のビットは、同一のSCMAコードブックを使用するので、生成された変調ベクトルにおける非ゼロエレメントの位置は同一である、つまり、形式が同一である。例えば、変調ベクトルAiは、
の形式で表されてよく、または、
の形式で表されてよく、本願においてこれに限定されることはない。
異なるSCMAコードブックを使用するとき、送信デバイスは、異なるSCMAコードブックを使用することによって、ビットのストリームにおける単位数のビットを順次処理し、1層の変調シンボルシーケンスを生成する。複数のSCMAコードブックを循環方式で使用でき、または、ランダム方式で使用できる。1層の変調シンボルシーケンスは、N個の変調ベクトルを含み、各変調ベクトルは、単位数のビットに対応する。単位数のビットは異なるSCMAコードブックを使用するので、生成された変調ベクトルにおける非ゼロ変調シンボルの位置は異なる、つまり、形式が異なる。例えば、変調ベクトルA1は、
の形式で表されてよく、変調ベクトルA2は、
の形式で表されてよい。本願はこれに限定されることはない。
段階S220において、送信デバイスは、行列Biを使用することによって変調ベクトルAiを処理して変調行列yiを生成し、変調行列yiは第1次元においてT個のエレメントを含む。Tは、ビットのストリームを伝送するのに使用されるアンテナポートの数であり、変調行列yiは、ビットのストリームをT個のアンテナポートにマッピングするのに使用される。
具体的には、送信デバイスは、行列Biを使用することによってマッピングを実行して変調行列yiを生成し、変調行列yiは第1次元においてT個のエレメントを含む。言い換えれば、変調行列yiは第1次元においてT個のエレメントシーケンスを含む。各エレメントシーケンスはアンテナポートに対応し、その結果、変調行列yiはT個のアンテナポートにマッピングされる。このようにして、行列Biを使用することによりマッピングを実行することによって、変調ベクトルAiに基づいて、符合領域における空間ダイバーシティ利得を達成でき、ビットエラーレートが低下する。
以下において、行列Biが説明される。行列Biの次元は行および列を含む。第1次元は、行列Biの行であってよく、第2次元は行列の列である。代替的に、第1次元は行列の列であってよく、第2次元は行列の行であってよい。これは具体的には限定されない。本願の本実施形態において、第1次元は行列Biの行であり、第2次元は行列Biの列である。
各行列Biの少なくとも1つの次元(この実装では第1次元)に含まれるエレメントの数はTであり、その結果、マッピング後に取得される変調行列yiの少なくとも1つの次元は、T個のエレメントシーケンスを含む。任意選択で、T個のエレメントシーケンスのうち少なくとも1つは非ゼロエレメントシーケンスであり、非ゼロエレメントシーケンスは、少なくとも1つの非ゼロエレメントを含むエレメントシーケンスである。
第2次元において、行列Biは、変調ベクトルAiにおける変調シンボルの数と異なる数のエレメントシーケンスを含み得る(事例1)。代替的に、第2次元において、行列Biは、変調ベクトルAiにおける変調シンボルの数と同一の数のエレメントシーケンスを含み得る(事例2)。以下では、2つの事例を別々に説明する。
[事例1]
行列Biは、第2次元においてV個のエレメントシーケンスを含み、V個のエレメントシーケンスは非ゼロエレメントシーケンスである。すべての非ゼロエレメントシーケンスは、変調ベクトルAiにおけるすべての非ゼロ変調シンボルに対応する。
例えば、変調ベクトルAiは、
の形式で表され、T=2(つまり、2つのアンテナポート)である。行列Biは
であってよく、この事例において、すべての変調ベクトルは同一のBiを使用する。行列Biは対角行列であり、行列Biは行において2つのエレメントシーケンス(つまりT=2)を含み、これらは2つのアンテナポートに対応することが分かる。行列Biは、列において2つのエレメントシーケンスを含み、2つのエレメントシーケンスは非ゼロエレメントシーケンスであり、変調ベクトルAiにおける2つの非ゼロ変調シンボルに対応する。前述の処理を通して、
は、2つのアンテナポートに対応するエレメントシーケンスにマッピングされる。
次に、マッピング処理は更に、
を例として使用することによって説明される。以下のマッピング処理において、式Q=map(R,C)が使用され、Rは行ベクトルであり、QおよびCは行列であり、Rの列の数はCの行の数に等しい。マッピング操作は具体的には、以下の通りである。Qの各列は、転置されたRの各列ベクトルと、Cの各列ベクトルとのドット積により取得される。
まず、送信デバイスは、非ゼロ変調シンボル
を
から選択し、行列Bi=
に基づいて以下の行列
を生成する。つまり、Ai'の第1列および第2列はそれぞれ、転置された行ベクトル
とBiの第1列
とのドット積、および、転置された行ベクトル
とBiの第2列
とのドット積によって取得され、以下のマッピング操作はこれと同様である。ゼロは、
におけるゼロ変調シンボルの位置に基づいて行列Ai'に追加され、変調行列yi=
を生成する。
変調行列yiは2列のエレメントを含み、送信デバイスは2列のエレメントを2つのアンテナポートにマッピングする。図4は、変調行列yiのリソースマッピングの概略図である。yiにおける第1列のエレメントは、Tx1に対応するリソースエレメントRE#1〜RE#4にマッピングされ、第2列のエレメントは、Tx2に対応するリソースエレメントRE#1〜RE#4にマッピングされる。別の実装において、代替的に、yiにおける第1列のエレメントをTx2にマッピングでき、代替的に、第2列のエレメントをTx1にマッピングできる。
任意選択で、代替的に、行列Biは
であってよい。まず、送信デバイスは非ゼロ変調シンボル
を
から選択し、行列Biに基づいて以下の行列
を生成する。
におけるゼロ変調シンボルの位置に基づいて、ゼロが行列Ai'に追加され、変調行列yi=
を生成する。
変調行列yiは2列のエレメントを含み、送信デバイスは2列のエレメントを2つのアンテナポートにマッピングする。図5は変調行列yiのリソースマッピングの概略図である。
いくつかの他の実装において、送信デバイスは代替的に、2つの行列BiおよびBjを循環することによって1層の変調シンボルシーケンスを処理し得る。処理された変調ベクトルの形式は、同一であってよく、または、異なってよく、ここではこれに限定されることはない。具体的には、送信デバイスは、変調ベクトルAiを行列Biに基づいて処理し、変調ベクトルAjを行列Bjに基づいて処理し、BiおよびBjは異なり、iはjに等しくなく、N≧j≧1であり、N≧2である。以下において、同一のコードブックを使用することによって生成される1層の変調シンボルシーケンスにおける2つの変調ベクトルAiおよびAjは、説明のための例として使用され、2つの変調ベクトルAiとAjとの間の位置関係は、隣接であっても、または、非隣接であってもよい。2つの変調ベクトルAiおよびAjの形式は同一であってよく、または、異なってよい。以下では、同一の形式の隣接する変調ベクトルAiおよびAjは、説明のための例として使用される。
具体的には、送信デバイスは、行列Biを使用することによって変調ベクトルAiをマッピングし、行列Bjを使用することによって変調ベクトルAjをマッピングし、2つの変調ベクトルAiおよびAjは
の形式で表される。
変調ベクトルAiについて、送信デバイスは、非ゼロ変調シンボル
を
から選択し、行列Bi=
に基づいて以下の行列
を生成する。送信デバイスは、
におけるゼロ変調シンボルの位置に基づいて、ゼロを行列Ai'に追加し、変調行列yi=
を生成する。
変調行列yiは2列のエレメントを含み、2列のエレメントは2つのアンテナポートにマッピングされる。yiにおける第1列のエレメントは、Tx1に対応するリソースエレメントRE#1〜RE#4にマッピングされ、第2列のエレメントは、Tx2に対応するリソースエレメントRE#1〜RE#4にマッピングされる。
変調ベクトルAiについて、送信デバイスは、非ゼロ変調シンボル
を変調ベクトルAjから選択し、行列Bj=
に基づいて以下の行列
を生成する。
送信デバイスは、
におけるゼロ変調シンボルの位置に基づいて、ゼロを行列Ai'に追加し、以下の変調行列yj=
を生成する。
変調行列yiは2列のエレメントを含み、2列のエレメントは2つのアンテナポートにマッピングされる。yiにおける第1列のエレメントは、Tx1に対応するリソースエレメントRE#5からRE#8にマッピングされ、第2列のエレメントは、Tx2に対応するリソースエレメントRE#5からRE#8にマッピングされる。
図6は、本実装における変調行列yiおよびyjのリソースマッピングの概略図である。
別の実装において、行列BiおよびBjを循環させる前述の方式に基づき、送信デバイスは代替的に、変調ベクトルAmを別の行列Bmに基づいてマッピングし得て、mはiにもjにも等しくなく、N≧m≧1、N≧3である。Bmは
である、または、Bmは
である。送信デバイスは、3つの行列Bi、Bj、およびBmを循環させることによって、変調シンボルシーケンスにおける各変調ベクトルをマッピングできる。例えば、送信デバイスは、行列Biを使用することによって、変調ベクトルAiをマッピングし、行列Bjを使用することによって、変調ベクトルAjをマッピングし、Bmを使用することによって、変調ベクトルAmをマッピングする。サイクルを完了した後、送信デバイスは、行列Biを使用することによって、変調ベクトルAmに続く変調ベクトルの処理を継続する。別の実装において、送信デバイスは代替的に、前述の4またはより多くの行列を使用することによって、1層の変調シンボルシーケンスを処理し得る。
事例2
行列Biは、第2次元においてU個のエレメントシーケンスを含み、U個のエレメントシーケンスは、変調ベクトルAiにおけるU個の変調シンボルに対応する。U個のエレメントシーケンスはV個の非ゼロエレメントシーケンスを含み、U個のエレメントシーケンスにおけるV個の非ゼロエレメントシーケンスの位置は、U個の変調シンボルにおけるV個の非ゼロ変調シンボルの位置と同一である。
および2つのアンテナポート(T=2)が例として使用される。行列Biは
であってよい。行列Biは、第1次元(本実装において、第1次元は行)において2つのエレメントシーケンスを含み、これらは2つのアンテナポートに対応する。行列Biは、第2次元(本実装において、第2次元は列)において4つのエレメントシーケンスを含み(第1行および第3行は2つの非ゼロエレメントシーケンスである)、これらは2つの非ゼロ変調シンボルに対応する。
行列B
iは更に以下において説明される。行列B
lは、ゼロを対角行列
に追加することによって、
におけるゼロエレメントの位置に基づいて取得され、その結果、
における非ゼロ変調シンボルを異なるアンテナポートにマッピングできる。任意選択で、代替的に、逆対角行列
、または、
および
の組み合わせに基づいて行列B
iを取得できる。表1は、異なる形式の変調ベクトルによって使用されることができる行列の例を列挙する。
[表1]
例えば、変調ベクトルAiは
の形式で表される。行列Biが選択肢1を使用するとき、送信デバイスは、行列Biに基づいて変調行列
を生成する。
送信デバイスは、変調行列yiの2列のエレメントを2つのアンテナポートにマッピングする。
行列Biが選択肢2を使用するとき、送信デバイスは、行列Biに基づいて、変調行列
を生成する。
送信デバイスは、変調行列yiの2列のエレメントを2つのアンテナポートにマッピングする。
選択肢3が使用されるとき、送信デバイスは、循環方式で、変調シンボルシーケンスにおける2つの隣接する、または、隣接しない変調ベクトルAiおよびAjをマッピングする。
以下では、
の形式で表される2つの隣接する変調ベクトルが、更なる説明のための例として使用される。
送信デバイスは、行列Biを使用することによって変調ベクトルAiを処理して変調行列
を生成する。
送信デバイスは、変調行列yiの2列のエレメントを2つのアンテナポートにマッピングする。
送信デバイスは、行列Bjに基づいて変調ベクトルAjをマッピングして変調行列
を生成する。
送信デバイスは、変調行列yjの2列のエレメントを2つのアンテナポートにマッピングする。
本願の別の実施形態は更に、図5を参照して以下で説明される。
図7は、本願の実施形態に係る別のデータ処理方法である。図2に示されるデータ処理方法200との違いは、データ処理方法によれば、ビットのストリームに基づいて複数の層の変調シンボルシーケンスを生成および処理できるという点である。
段階S701:送信デバイスがビットのストリームに基づいてL層の変調シンボルシーケンスを生成し、変調シンボルシーケンスの各層は、N個の変調ベクトルを含み、任意の変調ベクトル
はU個の変調シンボルを含み、Lは正の整数であり、L≧2であり、Nは正の整数であり、N≧i≧1、U≧2、l=1...Lである。
例において、送信デバイスは、L個のコードブックを使用することによって、L層の変調シンボルシーケンスを別々に生成し、例えば、図3に示される6個のコードブックを使用することによって6層の変調シンボルシーケンスを生成する。別の例において、送信デバイスは、L個のコードブックの組み合わせを使用することによって、L層の変調シンボルシーケンスを別々に生成し得て、L個のコードブックの組み合わせは異なるコードブックを含む。変調シンボルシーケンスの各層に関して、変調ベクトル
の詳細については、図2に示される段階S201における変調ベクトルAiの説明を参照されたい。詳細はここでは再度説明しない。
段階S702:送信デバイスが、行列
を使用することによって
を処理して変調行列
を生成し、各変調行列は、第1次元においてT個のエレメントを含み、Tは空間領域リソースの数であり、T≧2であり、変調行列
は、ビットのストリームをT個の空間領域リソースにマッピングするのに使用される。
データ処理方法によれば、送信デバイスは、ビットのストリームに基づいて複数の層の変調シンボルシーケンスを生成し、複数の層の変調シンボルシーケンスを処理して空間ダイバーシティ利得を提供し得る。
例において、U個の変調シンボルは、少なくとも1つの非ゼロ変調シンボルおよび少なくとも1つのゼロ変調シンボルを含む。より具体的には、変調ベクトル
は、V個の非ゼロ変調シンボルを含み、U≧V≧1である。行列
は、第1次元においてT個のエレメントシーケンスを含み、T個のエレメントシーケンスのうち少なくとも1つは非ゼロエレメントシーケンスであり、非ゼロエレメントシーケンスは少なくとも1つの非ゼロエレメントを含む。行列
は、第2次元においてV個の非ゼロエレメントシーケンスを含む。
第1次元が行であり、送信デバイスが2つのアンテナポートを有する(つまり、T=2)とき、送信デバイスは、変調ベクトル
を行列
に基づいてマッピングし、
は
であり、または、
は
である。
別の例において、送信デバイスは、変調ベクトル
を行列
に基づいてマッピングし、
を行列
に基づいてマッピングし、iはjに等しくなく、N≧j≧1、N≧2であり、
は
であり、
は
である。
更に別の例において、変調ベクトル
を行列
に基づいてマッピングし、変調ベクトル
を行列
に基づいてマッピングすることに加えて、送信デバイスは更に、変調ベクトル
を行列
に基づいてマッピングし、mはiにもjにも等しくなく、
は
であってよく、または、
は
であってよく、N≧m≧1、N≧3である。
段階702のより詳細な実装については、図2に示される段階202の関連する説明を参照されたい。詳細はここでは再度説明しない。
任意選択で、データ処理方法は更に、段階703を含む。送信デバイスは、L層の変調シンボルシーケンスに基づいてそれぞれ生成される変調行列
を重畳して、送信予定の行列を生成する。送信予定の行列は、第1次元においてT個のエレメントシーケンスを含み、送信予定の行列は、第2次元においてi×U個のエレメントシーケンスを含む。図8は、2層の変調シンボルシーケンスに基づいてそれぞれ生成される変調行列
および
の重畳の概略図である。
1層の変調シンボルシーケンスを生成するためのデータ処理方法は、一般に端末によって実行されることに留意されたい。言い換えれば、データ処理方法はアップリンク伝送に適用される。いくつかの事例において、システム100が複数の端末を含む場合、複数の端末がデータまたは信号を同一のネットワーク側デバイスへ送信するとき、信号を伝播中に重畳できる。複数の層の変調シンボルシーケンスを生成するためのデータ処理方法は、一般にネットワーク側デバイスによって実行される。言い換えれば、データ処理方法は、ダウンリンク伝送に適用される。前述の説明は単に例として使用され、本願に対する制限として使用されるものではないことを理解できる。
前述では主に、送信デバイスの観点から、本願の本実施形態において提供される解決手段を説明し、送信デバイスは、端末などのユーザ装置であってよく、または、基地局などのネットワーク側デバイスであってよい。前述の機能を実装するために、端末または基地局などの各ネットワークエレメントは、各機能を実行するための対応するハードウェア構造および/またはソフトウェアモジュールを含むことを理解できる。当業者であれば、本明細書に開示される実施形態において説明される例を参照することで、ユニットおよびアルゴリズムのステップをハードウェアまたはハードウェアとコンピュータソフトウェアとの組み合わせにより実装できることを容易に認識するはずである。機能がハードウェアによって実行されるか、または、コンピュータソフトウェアによって駆動されるハードウェアによって実行されるかは、技術的解決手段の特定の用途および設計の制約に依存する。当業者であれば、それぞれの特定の用途に対して説明された機能を実装すべく異なる方法を使用してよいが、その実装が本願の範囲を超えるものと考えられるべきではない。
図9は、前述の実施形態において使用される送信デバイスのユニットの可能な概略図である。送信デバイス900は、変調処理ユニット901およびマッピングユニット902を含む。
変調処理ユニット901は、ビットのストリームに基づいて、1層の変調シンボルシーケンスを生成するよう構成され、変調シンボルシーケンスはN個の変調ベクトルを含み、任意の変調ベクトルAiはU個の変調シンボルを含み、U≧2、N≧i≧1であり、Nは正の整数である。変調処理ユニット901によって実行される動作については、図2に示される段階S201の詳細な説明も参照されたい。詳細はここでは再度説明しない。
マッピングユニット902は、行列Biを使用することによって変調ベクトルAiを処理して変調行列yiを生成するように構成され、各変調行列は、第1次元においてT個のエレメントを含み、Tは空間領域リソースの数であり、T≧2であり、変調行列yiは、ビットのストリームをT個の空間領域リソースにマッピングするのに使用される。マッピングユニット902によって実行される動作については、図2において示される段階S202の詳細な説明も参照されたい。ここでは詳細を再度説明しない。
図10は、前述の実施形態において使用される別の送信デバイスのユニットの可能な概略図である。図に示されるように、送信デバイス1000は、変調処理ユニット1001およびマッピングユニット1002を含む。
変調処理ユニット1001は、ビットのストリームに基づいてL層の変調シンボルシーケンスを生成するよう構成され、変調シンボルシーケンスの各層は、N個の変調ベクトルを含み、任意の変調ベクトル
はU個の変調シンボルを含み、Lは正の整数であり、L≧2であり、Nは正の整数であり、N≧i≧1、U≧2、l=1...Lである。変調処理ユニット1001によって実行される動作については、図7に示される段階S701の詳細な説明も参照されたい。詳細はここでは再度説明しない。
マッピングユニット1002は、行列
を使用することによって
を処理して変調行列
を生成するよう構成され、各変調行列は第1次元においてT個のエレメントを含み、Tはビットのストリームを伝送するのに使用される空間領域リソースの数であり、T≧2であり、変調行列
は、ビットのストリームをT個の空間領域リソースにマッピングするために使用される。マッピングユニット1002によって実行される動作については、図7に示される段階S702の詳細な説明も参照されたい。ここでは再度詳細を説明しない。
任意選択で、送信デバイス1000は更に重畳ユニット1003を含み得る。重畳ユニット1003は、L層の変調シンボルシーケンスに基づいてそれぞれ生成される変調行列
を重畳して送信予定の行列を生成するよう構成される。送信予定の行列は、第1次元においてT個のエレメントシーケンスを含み、送信予定の行列は第2次元においてi×U個のエレメントシーケンスを含む。
図11は、前述の実施形態において使用される送信デバイスの設計構造の簡略概略図である。送信デバイス1100は、変調プロセッサ1101、送信機1102、コントローラ/プロセッサ1103、メモリ1104、およびアンテナTx1およびTx2を含む。
変調プロセッサ1101は、符号化されたサービスデータおよび符号化されたシグナリングメッセージを処理し(例えば、シンボル変調を実行し)、出力サンプリングを提供する。送信機1102は、出力サンプリングを調整し(例えば、アナログ変換、フィルタリング、増幅またはアップコンバージョンを実行し)、送信予定の信号を生成する。送信予定の信号は、アンテナTx1およびTx2を使用することによって受信デバイスへ伝送される。例において、変調プロセッサ1101は、図2における処理201および202を送信デバイスが実行することをサポートするよう構成される、または、変調プロセッサ1101は、図7における処理701、702および703を送信デバイスが実行することをサポートするよう構成される。
コントローラ/プロセッサ1103は、送信デバイスの動作を制御および管理し、前述の実施形態において送信デバイスによって実行される他の処理を実行するよう構成される。例えば、コントローラ/プロセッサ1103は、送信デバイスを制御してデータを処理する、および/または、本願において説明される技術の別の処理を実行するよう構成される。
前述のアンテナは、基準信号に対応する物理的アンテナまたは論理ポート(アンテナポート(英語:antenna port)と称されてよい)であってよい。複数のアンテナポートは、1つの物理アンテナに対応してよく、本願においてこれに限定されることはない。
図11は、送信デバイスの簡略設計を示すに過ぎないことを理解できる。実際の適用において、送信デバイスは、端末または別の端末デバイス、基地局、または別のネットワークデバイスであってよい。送信デバイスが端末であるか、または、基地局であるかに関わらず、送信デバイスは、任意の数の送信機、受信機、プロセッサ、コントローラ、メモリ、通信ユニット、アンテナ(つまり、Tは2より大きくてよい)などを含み得て、本願を実装するよう構成されてよいすべての送信デバイスは、本願の保護範囲内に属する。
図12は、前述の実施形態において使用される受信デバイスの設計構造の簡略概略図である。受信デバイス1200は、変調プロセッサ1201、受信機1202、コントローラ/プロセッサ1203、メモリ1204およびアンテナRx1を含む。
受信機1202は、アンテナから受信される信号を調整して入力サンプリングを提供する。変調プロセッサ1201は更に、入力サンプリングを処理して、受信デバイスへ送信される符号化データおよび符号化シグナリングメッセージを提供する。具体的には、変調プロセッサ1201は、変調行列yiに基づいてマッピングを通して取得される、送信デバイスからの信号を受信デバイスが受信することをサポートするよう構成される。
コントローラ/プロセッサ1203は、各層において、変調および符号化方式およびマッピング方式に従って、対応する復号を完了し、受信デバイスの動作を制御および管理し、前述の実施形態において受信デバイスによって実行される他の処理を実行するよう構成される。
図12は受信デバイスの簡略設計を示すに過ぎないことを理解できる。実際の適用において、受信デバイスは端末、基地局または別のネットワークデバイスであってよい。受信デバイスが端末であるか、または、基地局であるかに関わらず、受信デバイスは、任意の数の送信機、受信機、プロセッサ、コントローラ、メモリ、通信ユニット、アンテナ(つまり、Tは1より大きくてよい)などを含み得て、本願を実装するよう構成されてよいすべての受信デバイスは、本願の保護範囲内に属する。
本願の実施形態における基地局または端末の方法を実行するよう構成される変調プロセッサまたはコントローラ/プロセッサは、中央処理装置(CPU)、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、別のプログラマブル論理デバイス、トランジスタ論理デバイス、ハードウェアコンポーネント、または、それらの任意の組み合わせであってよい。コントローラ/プロセッサは、本願において開示される内容を参照して説明される様々な例の論理ブロック、モジュールおよび回路を実装または実行し得る。代替的に、プロセッサは、計算機能を実装するプロセッサの組み合わせ、例えば、1または複数のマイクロプロセッサの組み合わせ、または、DSPおよびマイクロプロセッサの組み合わせであってよい。
本願に開示される内容を参照して説明される方法またはアルゴリズムのステップは、ハードウェアによって実装されてよく、または、プロセッサによりソフトウェア命令を実行することによって実装されてよい。ソフトウェア命令は、対応するソフトウェアモジュールによって形成されてよい。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルハードディスク、CD−ROM、または、当技術分野において周知の他の任意の形式の記憶媒体に配置されてよい。例えば、記憶媒体は、プロセッサに結合され、その結果、プロセッサは、記憶媒体から情報を読み取ることができる、または、記憶媒体に情報を書き込むことができる。当然、記憶媒体はプロセッサのコンポーネントであってよい。プロセッサおよび記憶媒体はASICに配置されてよい。加えて、ASICはユーザ装置に配置されてよい。当然、プロセッサおよび記憶媒体は、ディスクリートコンポーネントとしてユーザ装置に存在してよい。
当業者であれば、前述の1または複数の例において、本願において説明される機能をハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアまたはそれらの任意の組み合わせによって実装できることを認識するはずである。本発明がソフトウェアによって実装されるとき、前述の機能はコンピュータ可読媒体に記憶されてよい、または、コンピュータ可読媒体における1または複数の命令または符号として伝送されてよい。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体および通信媒体を含み、ここで、通信媒体は、コンピュータプログラムをある場所から別の場所へ伝送することを可能にする任意の媒体を含む。記憶媒体は、汎用または専用コンピュータがアクセス可能である、任意の利用可能な媒体であってよい。
本願の目的、技術的解決手段、および恩恵は更に、前述の具体的な実施形態において詳細に説明される。前述の説明は、本願の具体的な実施形態に過ぎず、本願の保護範囲を限定することを意図するものではないことを理解すべきである。本発明の思想および原理内で成された任意の修正、同等な置換、または改善は、本願の保護範囲内に属するものとする。