JP2020500209A - 食用の巨視的な真菌(macroscopic fungal)の抽出物により植物を誘発するための工程 - Google Patents

食用の巨視的な真菌(macroscopic fungal)の抽出物により植物を誘発するための工程 Download PDF

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Abstract

水性組成物を用いた誘発により植物に対して病原体に対する防除をもたらすための工程であって、その活性剤が食用真菌(カラカサタケ、ヒラタケ属、ボタンマッシュルーム)から抽出される。アルカリ抽出を行い、次いで酵素による加水分解を行い、100kDa未満の分画を得る。この工程は、このようにして得られた組成物を植物の地上部に噴霧することからなり;それによって、これが、ブドウ、果樹、野菜作物及び穀類などの植物の隠花植物病害を食い止めるように作用する。

Description

本発明の目的は、農学的に有用である種類の植物の自然防御能を刺激するための方法である。これらには、特に、ブドウの木、果樹、例えばリンゴの木など、野菜植物、特にトマト及びジャガイモ、又は穀類、例えばコムギなどが含まれる。
植物の自然防御能の刺激は非常に現実的な問題であり、依然として多くの研究の主題となっている。実際に、植物は生理的又は代謝的反応を発現し、ウイルス、細菌、真菌又は昆虫などの病原体による攻撃の際にそれら自身を防御するようにさせることが可能である。これらの自然防御能にはいくつかのタイプ:
−植物細胞壁の木化を刺激することによって既存の細胞障壁を強化すること;
−ファイトアレキシンなどの抗生物質活性を有する化合物の植物による合成;
−キチナーゼ又はグルカナーゼなどの病原体の細胞壁を攻撃し得る酵素タンパク質の合成
がある。
これらの自然防御能は、低濃度であっても、分子を誘発することによって惹起され得る。これらの誘発物としては、例えば、オリゴ糖、特にオリゴガラクツロン酸、オリゴグルカン又はオリゴキチンが挙げられる。これらの分子は、病原体による攻撃という状況下で産生され得、攻撃された植物の自然防御能を刺激することによってこれが反応するシグナルとして、攻撃された植物によって認識される。
例えばスプレーの形態の誘発物の溶液の外からの供給もまた、処理された植物の自然防御能を刺激し得、したがってこれらの病原体によって引き起こされる病害の症状を軽減し得る。
国際公開第2007/042557号パンフレットは、植物、特にブドウ、トマト及びジャガイモの自然防御能を刺激し、このようにして、植物病害、特にウドンコ病及びべと病の防除を可能にすることを目的とした植物保護組成物に関する。本願は、植物病原性又は非病原性真菌の菌株によって分泌されるか、又はそれから得られる少なくとも1つのオリゴ糖を有効成分として含有することを特徴とする組成物を記載する。それにもかかわらず、本願に記載の唯一の真菌は植物病原性真菌である。
国際公開第2004/082381号パンフレットは、単子葉植物(穀類)及び双子葉植物(ブドウ、タバコ、ジャガイモ及びトマト)の自然防御能の刺激のための方法を記載しており、ここでは、ペントサンの群の生成物の少なくとも1つの有効量が組成物の形態で処理植物の葉又は種子に施用され、この群の生成物の少なくとも1つの濃度が50mg/L〜5000mg/Lとなっている。この方法は、場合によっては加水分解されたアラビノキシラン及びキシランを使用するが、本願の出願人は、処理される植物の保護に対する効率が低い、このタイプの誘発物を回避することを望む。
国際公開第2004/082380号パンフレットは、単子葉植物及び双子葉植物、特にブドウ、ジャガイモ及びトマトの自然防御能を増強及び刺激するための方法を記載する。記載の方法で使用される活性成分は細菌作用から得られるキサンタンであり、さらに出願人は病原生物を含む供給源からの誘発物を回避することを望む。
国際公開第1999/053761号パンフレットは、誘発化合物の単独使用によって得られる、病原体に対する植物防御の反応を増幅する(増強させる)ための1つ以上の抗真菌及び/又は抗菌及び/又は抗ウイルス化合物の使用を記載する。抗真菌及び/又は抗菌及び/又は抗ウイルス化合物(前述の特許では「B化合物」と呼ばれ、増強剤として使用)は、例えば亜リン酸誘導体であり得る一方、誘発化合物(前述の特許で「A化合物」と呼ばれる)は、例えば、藻類又は酵母から抽出され得るオリゴ糖又はオリゴペクチンであり得る。この文書において、誘発物Aのために使用しようとする化合物に関して与えられるリストは、非植物毒性生成物を挙げるが;出願人は、化合物Bが、合成化合物であることに加えて、植物毒性を示し得、それらが除外される場合、非植物毒性誘発物について報告される結果が実際に達成されると推定するに足る根拠はないと考える。
上述の先行技術の全文書において、処理しようとする植物の防御の改善は、対照と比較して確実に得られる。しかし、本願の出願人は、活性成分の植物毒性がないことを望むので、記載の方法は不十分であり、植物病原性真菌又は合成殺真菌剤によって、さらなる処理の必要性は低減されないと考える。
国際公開第9745018号パンフレットは、植物において植物病原性微生物に対する耐性を誘導するための作用物質に関する。この物質は、植物の非病原性微生物由来のバイオマス抽出物である。記載される一態様において、この物質は、発酵方法の結果生じるバイオテクノロジー廃棄物に由来する真菌バイオマス成分であり;この物質はキノコであり得る。しかし、出願人は、使用される組成物が微生物バイオマスからのものであるので、この文書は本出願によって包含される本発明の先行技術には関連しないと考える。
欧州特許第1001678号明細書を生み出した国際公開第99−03346号パンフレットは、農学的に有用な植物において後天性の全身抵抗性を付与する方法、すなわち病原体に対する免疫、植物が病原体と接触するときの自然防御能の増強により生じる免疫を記載しており;この方法では、病原体との接触前に、3〜250個の糖単位(saccharinic unit)から構成されるオリゴ−β−1,3−グルカンを含む液体組成物で植物を、特に葉面処理により、処理する。オリゴ−β−1,3−グルカン中の液体組成物の濃度は、オリゴ−β−1,3−グルカンが誘発物として作用する濃度、すなわちそれが防御反応を直接誘発する濃度よりも低い。オリゴ−β−1,3−グルカンは様々な真菌から抽出され得ることが述べられ、そのリストは上述の欧州特許第1001678号明細書で提供される(4頁54行目〜5頁4行目の一節を参照)。例1は、使用されるβ−1,3−グルカンが細菌から抽出されることを示し;例2は、原料が海藻であることを示し;例3は、原料がザイモサンであることを示し;例4は、β−1,3−グルカンがリケナンであることを示しており、これは真菌セトラリア・イスランディカ(Cetraria islandica)から抽出される加水分解物である。しかし、本願の出願人は、藻類又は微生物の抽出物よりもむしろ巨視的な真菌(macroscopic fungi)の非植物毒性抽出物の優先的使用を提案する。さらに、肉眼で見えるキノコの細胞壁の分子組織が、β−1,6−グルカンを通じてβ−1,3−グルカンに結合したマンノプロテインが見られる骨格構造を形成する多数の層を含むことは当業者にとって公知であり;この複雑な骨格構造は、前記構造の最深のβ−1,3−グルカンに共有結合した少量のキチンによって増強される(特に、刊行物G.J.Smits,H.Van den Ende,F.M.Klis,Microbiology Vol 147,781−794,2001を参照)。したがって、本願の出願人は、これらの異なる分子ファミリー間で効果を誘発する相乗効果を利用するために、革新的な方法で、供給源として真菌を使用することを通じて、オリゴグルカン及びオリゴ−キチン/オリゴ−キトサン複合体(刊行物Y.Desaki,I.Otomo,N.Shibuya;Bioscience,Biotechnology and Biochemistry,Vol.75,Iss.2,362−363,2011)及び/又はマンノプロテイン(刊行物C.W.Bass,K.Bock,T.Bolier;The Journal of Biological Chemistry,Vol.267,135.15,10258−10265.1992)の使用を提案する。
先行技術はまた、植物衛生及び生物肥料生成物としてキシログルカンポリマー及びオリゴマーの使用を提案する国際公開第02/26037号パンフレット;植物、特にブドウ、トマト及びジャガイモの自然防御能を刺激し、このようにして植物病害と闘うことを可能にすることを目的とした植物医薬品用途のための組成物を提案する国際公開第2007/042557号パンフレット;1−3−β−グルカン構造を含有する多糖類の部分的加水分解を扱う、雑誌での出版物であるO.L.Ozeretskovskaya and L.G.Romenskaya,題名「Oligosaccharins as regulatory molecules of plants」,Russian Journal of Plant Physiology,Moscow,RU,Vol.43,No.5,WPI/Derwent Publication(week 90−338512)(Thompson Scientific,London)及び最後に、題名「Mushroom proteins related to host defense」の刊行物「International Journal of Medicinal Mushrooms」,vol.7,no.1−2,2005,221−236頁も含む。
したがって、出願人の目的は、植物の自然防御能を刺激する新しい方法及び、特にトマト、ジャガイモ、ブドウ、コムギ及びリンゴの木のための能動的方法を提案することである。本発明による方法は、未処理対照と比較して防御の改善をもたらし、行うべき連続処理の数を減少させ;使用しようとする組成物は、非植物毒性生成物を生じさせる方法によって得られ、この組成物の使用は、合成殺真菌剤によるさらなる処理の必要性を減少させるか、又はさらには抑制することにつながる。
この組成物は、カラカサタケ、ヒラタケ又はボタンマッシュルームから得られ;したがって、これは、原材料として使用される真菌から抽出される一連の生成物全体、及び特に先行技術の研究により予想され得るようにβ−1,3−グルカン、を含む。本発明により得られる組成物は、存在する様々な生成物の特定の処方に対応し、それによって、処理しようとする植物へのその施用時に、β−1,3−グルカンのみの以前の使用に従い得られる結果よりも優れた結果を得ることが可能になる。トマトで行われた試験では、本発明による方法によって得られた組成物で処理した後に防御活性の35%の上昇が示され;ジャガイモでの試験では、未処理対照と比較して、葉枯れ病による葉の染みの40%の減少が示された。ブドウに対して行われた試験では、未処理対照と比較して、本発明による処理後に防御活性の100%の上昇が示される。これにより、本方法の関心及び特許性が実証され、本発明による新規組成物の実践が提案される。
本発明による方法で使用される組成物に関して、あくまでも目安として、これに限定されることなく、予備的に、本発明による組成物は一般に、乾燥物質に対して約10%のタンパク質レベル、乾燥物質に対して約75%の総糖レベル及び約70〜76モル%グルコース、約13モル%ガラクトース及び約11モル%マンノースの単糖組成を含むことを示すことが可能であり;一方で、β−グルカンのそのレベルは一般に、乾燥物質に対して約54%であり、一方でその多糖分画は、乾燥抽出物の約40〜75%であり、この分画は、10kDaよりも大きい分子量を有する。これらの特徴全てによって、本発明による方法によって使用される組成物を植物に施用するときに、新規であり特に興味深い処理結果を得ることが可能になる。
したがって、本発明の目的は、農学的に有用な植物又は観賞用植物における誘発によって病原体に対する防御を付与するのに適した方法であり、この方法は、植物の地上部の少なくとも一部を水性組成物で処理することからなり、その必須活性剤が真菌からの抽出により得られ、組成物の活性剤が、
a)巨視的な真菌(macroscopic fungi)の粉末に対してアルカリ抽出を行い、次いで得られた抽出物をそのろ過に進む前に中和し;
b)ろ過した抽出物を希釈し、それを10〜65℃でグリコシダーゼに供し、このようにして行われる加水分解が、65℃を超える温度で酵素を不活性化することによって停止させられ;
c)得られた加水分解物に対してろ過段階を行い、100kDa未満の分子量の活性分画を単離すること
によって得られることを特徴とする。
根のPAL活性 地上部のPAL活性 根のペルオキシダーゼ活性 地上部ペルオキシダーゼ活性 「Tween」の商品名で販売される界面活性剤の0.5重量%水溶液(対照)で、カラカサタケの抽出物での何れかで処理し、次いでボトリティス・シネレア(Botrytis cinerea)を植菌したトマト植物の葉における防御反応に関連する遺伝子(PAL:フェニルアラニンアンモニアリアーゼ、PR1、PR2及びPR3:病原性関連)の発現を示す。 ヒラタケの抽出物で前処理(J=0)し、次いでHで処理した(J=1)リンゴの木の葉のレベルでの防御反応に関連する遺伝子の発現を示す。データは参照遺伝子(チューブリン、アクチンなど)の発現に対する比率として表す。 カラカサタケ抽出物を噴霧することにより処理するか又は処理せず(対照)、次いでボトリティス・シネレア(Botrytis cinerea)を植菌したブドウ葉におけるフェニルアラニンアンモニアリアーゼ及びペルオキシダーゼ活性を示す。データは未処理対照に対する%で表す。 カラカサタケの抽出物で前処理したか、又は前処理しなかったジャガイモ植物の葉上に出現するスポット数を示す(2014年7月4日に計数)。 ヒラタケ抽出物で処理した(又は未処理)、ならびにボルドー混合物(ヒラタケ抽出物/Cu)と交互に処理した後のブドウにおける発病ブドウ表面(%)を示す。 ヒラタケ抽出物で、ならびに上記の「Thiovit」製品(ヒラタケ抽出物/S)と交互に処理した(又は未処理)ブドウ(シャルドネ(Chardonnay)ブドウ品種)におけるウドンコ病によって攻撃されたブドウ表面(%)を示し、有効性を対照に対する%で表し、図7に添付の表で示す。 症状のある小穂としての植菌の10日後の症状の記録。 定量的PCRによって決定された10ngの全ゲノムDNA(植物+真菌)に対するF.グラミネアラム(F.graminearum)ゲノムDNAのngで表される真菌バイオマスの定量を示す。 ヒラタケ抽出物(ドット模様のバー)又はボタンマッシュルーム抽出物(斜線模様のバー)で前処理し、F.グラミネアラム(F.graminearum)を植菌し、次いで植菌48時間後に回収したB.ディスタチオン(B.distachyon)穂における、PAL遺伝子の相対的発現を示す。 ヒラタケ抽出物(ドット模様のバー)又はボタンマッシュルーム抽出物(斜線模様のバー)で前処理し、F.グラミネアラム(F.graminearum)を植菌し、次いで植菌48時間後に回収したB.ディスタチオン(B.distachyon)穂における、PR9遺伝子の相対的発現を示す。
一態様によれば、本発明による方法は、10より高いpHを有するアルカリ水溶液中で5〜15重量部のキノコ粉末の懸濁液を撹拌下で維持しながら、アルカリ抽出段階が20〜100℃の温度で行われ;アルカリ抽出段階により得られた溶液の中和を有機又は無機酸で行い得、得られた沈殿物を除去し;液相から酸性塩及び単純糖を分離するために、アルカリ抽出物の中和後に得られた生成物を数回のろ過に供し得ることを特徴とする。
本発明による方法の一態様において、グリコシダーゼを用いて行われる酵素による加水分解を、撹拌しながら24時間維持する。
本発明による方法の一態様において、アルカリ抽出に供される食用真菌は、ヒラタケ、カラカサタケ及びボタンマッシュルームによって形成される群から選択される種である。
本発明による方法の一態様において、処理しようとする植物の地上部に4〜8のpHを有する組成物を噴霧し、このとき活性剤の濃度は1.5〜4重量%である。
本発明による方法の一態様において、処理しようとする植物の地上部に噴霧される組成物は、その乾燥物質に対して5〜15重量%のタンパク質含有量を含む。
本発明による方法の一態様において、処理しようとする植物の地上部に噴霧される組成物は、その乾燥物質に対して60〜80重量%の総糖含有量を含む。
本発明による方法の一態様において、処理しようとする植物の地上部に噴霧される組成物は、38〜50%グルコース、18〜28%ガラクトース、20〜30%マンノース及び0.5〜4%グルコサミン及び/又はアセチル化グルコサミンの重量割合に対応する単糖処方を有する。
本発明による方法の一態様において、処理しようとする植物の地上部に噴霧される組成物は、その乾燥物質に対して35〜45重量%のグルカンを含有する。
本発明による方法の一態様において、処理しようとする植物の地上部に噴霧される組成物は、30〜50重量%の、分子質量が10kDaより大きい乾燥物質を含有する。
本発明による方法の一態様において、本方法は、同時に又は逐次的に又は交互に施用される従来の植物衛生剤による処理済み植物の地上部の処理に関連する。
本発明による方法の一態様において、本方法は、真菌性病害、特にブドウ、果樹、野菜作物及び穀類の病害によって形成される群から選択されるもの、及び特にべと病(プラスモパラ・ビチコラ(Plasmopara viticola))、ウドンコ病(エリシフェ・ネカトル(Erysiphe necator))、ブドウの灰色かび病(ボトリティス・シネレア(Botrytis cinerea))、ジャガイモの葉枯れ病(フィトフトラ・インフェスタンス(Phytophthora infestans))、黄サビ病(プチニア・ストリイフォルミス(Puccinia striiformis))、セプトリア葉枯病(セプトリア種(Septoria sp.))、コムギのフザリウム赤かび病(フザリウム・グラミネアラム(Fusarium graminearum))及びリンゴ黒星病(ベンチュリア・イナクアリス(Venturia inaequalis))に対する予防処理を構成する。
本発明による方法の一態様において、導入は、初期生長期及び/又は成体及び生殖生長期に行われる。
本発明による方法の一態様において、導入は、反復時間間隔で、必要なだけ頻繁に、好ましくは8〜15日ごとに行われる。
本発明の目的は、既に定められる方法を実施するための組成物であって、
a)食用の巨視的な真菌(macroscopic fungi)の粉末に対してアルカリ抽出を行い、次いで得られた抽出物をそのろ過に進む前に中和し;
b)ろ過した抽出物を希釈し、それを10〜65℃でグリコシダーゼに供し、このようにして行われる加水分解が、65℃を超える温度で酵素を不活性化することによって停止させられ;
c)得られた加水分解物に対してろ過段階を行い、100kDa未満の分子量の活性分画を単離することにより
それが得られることを特徴とする、組成物でもある。
好ましい態様において、本発明による組成物は、pHが10を超えるアルカリ性水溶液中で5〜15重量部のキノコ粉末の懸濁液の撹拌を維持しながら、20〜100℃の温度でアルカリ抽出段階が行われることを特徴とする。
本発明による組成物の一態様において、液相から酸性塩及び単純糖を分離するために、アルカリ性抽出物の中和後に得られる生成物に対してろ過を数回行う。
一態様において、本発明による組成物は、撹拌しながら24時間、グリコシダーゼを用いて酵素による加水分解を行うことにより得られる。
本発明による組成物の一態様において、アルカリ抽出に供される食用真菌は、ヒラタケ、カラカサタケ及びボタンマッシュルームによって形成される群から選択される種である。
本発明による組成物の一態様において、活性剤の組成物濃度は150〜400mg/Lである。
一態様において、本発明による組成物は、その乾燥物質に対して5〜15重量%のタンパク質含量を含む。
一態様において、本発明による組成物は、その乾燥物質に対して60〜80重量%の総糖含量を含む。
一態様において、本発明による組成物は、38〜50%グルコース、18〜28%ガラクトース、20〜30%マンノース及び0.5〜4%グルコサミン及び/又はアセチル化グルコサミンの重量割合に対応する単糖処方を有する。
一態様において、本発明による組成物は、その乾燥物質に対して35〜45重量%のグルカンを含有する。
一態様において、本発明による組成物は、30〜50重量%の、分子質量が10kDaより大きい乾燥物質を含有する。
一態様において、本発明による組成物は、少なくとも1つの相溶性の処方物質を含有する。
一態様において、本発明による組成物は、殺真菌剤、抗菌剤、抗ウイルス剤、殺虫剤及び生物的防除剤からなる群から選択される少なくとも1つの抗植物病原性剤を含む。
一態様において、本発明による組成物は、植物に対する同時施用のための少なくとも1つの栄養素を含有する。
本発明の態様及び実施を説明するために、本発明による3つの組成物の乾燥抽出物の3つの製造例及び本発明による処理方法の実施の7つの例を以下に示す。これらの例は、言うまでもなく、純粋に例示的で非限定的な目的のために提供される。

例1
0.1%の水素化ホウ素ナトリウムを添加した1リットルの8%水酸化ナトリウム中で、100gの乾燥させ、細かく粉砕したカラカサタケ(<1mm)を取り入れる。懸濁液を室温で24時間撹拌する。氷酢酸溶液を添加することによって、培地をpH6.5にする。グルカナーゼを0.1%w/Vの速度で添加し、混合物を室温で20時間撹拌する。加水分解物を遠心分離し、次いでろ過する。次いで、100kDa多孔膜を備えたMILLIPOREにより市販されるPelliconミニタイプの接線限外ろ過(tangential ultrafiltration)システムにおいて溶液を限外ろ過する。次いで、得られた透過物を1kDaの膜限外ろ過に供して、溶液を脱塩する。溶液を濃縮し、凍結乾燥を行う。このようにして、加水分解物EX1を構成する7gのベージュ色粉末を得る。
例2
原材料はキノコ、プレウロツス・オストレアスツ(Pleurotus Ostreatus)の茎からなる。乾燥させ、細かく粉砕した(<1mm)200gのヒラタケの柄を、0.1%水素化ホウ素ナトリウムの存在下で2Lの8%水酸化ナトリウム中に分散させる。機械的に撹拌しながら、室温で24時間抽出を行う。遠心分離により、NaOH/NaBH中の不溶性分画を除去する。次いで、得られた上清を氷酢酸で中和する。選択した酵素系は、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)のβ−グルカナーゼであり、0.1%w/Vで抽出物に添加する。全体を室温で3時間維持する。100℃で10分間の変性後、培地を遠心分離する。得られた抽出物をろ過により清澄化する。得られたろ液を0.1μm多孔膜上で、次いで100kDa膜上で、1バールの圧力で精密ろ過する。使用する系は、MILLIPOREにより市販されるPelliconミニタイプの接線限外ろ過(tangential ultrafiltration)システムである。
この透過液に対して2barの圧力で1kDa膜上で限外ろ過を行い、溶液の脱塩を行う。これにより保持液が得られ、次いでこれを凍結乾燥する。EX2抽出物を構成する15gのベージュ色の粉末が得られる。
例3
原材料はボタンマッシュルームである。100gの、乾燥させ細かく粉砕したキノコ(<1mm)を、0.1%水素化ホウ素ナトリウムの存在下で、1.5Lの8%水酸化ナトリウム中で分散させる。磁気撹拌しながら、室温で24時間抽出を行う。次いで培地を酢酸で中和する。遠心分離後、上清を1kDaで限外ろ過する。β−グルカナーゼを0.1w/Vで抽出物に添加する。混合物を室温で24時間撹拌する。100℃で10分間の変性後、培地を遠心分離する。この透過液に対して1kDaの膜上で限外ろ過を行う。これにより保持液が得られ、次いでこれを凍結乾燥する。EX3抽出物を構成する1gのベージュ色の粉末が得られる。
例4
ヒラタケEX2の抽出物によるトマト防御の刺激を示す研究(図1A〜1Dを参照)
−ガラス下で育成されるマルマンデトマト植物を二葉期で使用する(BBCH 12 102)。対照バッチは12個の鉢に分配された24個の植物からなり;処理したバッチについても同様である。
−t=0に、流出するまで葉面散布を行うことにより、0.4g/Lの濃度で調製したヒラタケEX2の抽出物で各植物を処理する。
−7日間にわたり毎日、植物を回収し、次いで根及び地上部に分ける。タンパク質を適切な緩衝液中で抽出し、フェニルアラニンアンモニアリアーゼ(PAL)及びペルオキシダーゼの酵素活性を対応する抽出物中で測定する。これらの活性は植物の防御のマーカーであり:PALはファイトアレキシンの生合成に関与し、一方でペルオキシダーゼは植物細胞の壁を構成するリグニンの形成に関与する。
−比酵素活性は、未処理対照植物に対する、処理植物について得られた値のパーセンテージの形で表す。
図1は、ヒラタケ抽出物を噴霧したトマト植物の根及び地上部におけるフェニルアラニンアンモニアリアーゼ及びペルオキシダーゼ活性の放出を示す。データは未処理対照に対する%で表す。図1A〜1Dで与えられる説明は以下のとおりである。
図1A:根のPAL活性
図1B:地上部のPAL活性
図1C:根のペルオキシダーゼ活性
図1D:地上部ペルオキシダーゼ活性
図1A〜1Dは、抽出物の施用後1〜2日の間に、根部及び地上部の両方でPAL活性の上昇が観察されることを示し、このことから、ヒラタケ抽出物の全身性誘発作用が示唆される。ペルオキシダーゼ活性に関しては、活性上昇が3〜7日の間により強く現れ、このことから、この場合にはより遅い全身性反応が示唆される。
例5
ボトリティス・シネレア(Botrytis cinerea)の存在下でのカラカサタケ抽出物によるトマトにおける防御の刺激を示す試験(図2参照)
−ガラス下で栽培されるマルマンデトマト植物を二葉期で使用する(BBCH 12 102)。植物の各バッチは、3個の鉢に分配される6個の植物からなる。
−t=0に、流出するまで葉面散布を行うことにより、0.4g/Lの溶液の形態でカラカサタケEX1の抽出物で各植物を処理する。操作はt=2日及びt=5日に再開する。対照植物を、同じ周期であるが、0.5重量%の「Tween」の商標下で販売される界面活性剤の水溶液で処理する。
−t=7日に、植物に病原性真菌(ボトリティス・シネレア(Botrytis cinerea)、University of Western BrittanyからのUBOCC−A−101100株)を植菌する。0.5重量%の「Tween」の商標で販売される界面活性剤の水溶液中の分生子の懸濁液(分生子約10個/mL)を、液滴(100μL/植物)を規則的に分布させた形態でいくつかの葉の上に沈着させる。
−t=14日に、各植物から葉片を採取することによって植物を回収し、これを−80℃で凍結する。葉の試料からRNAを抽出する。
−既知及び選択された遺伝子に特異的な分子プローブを用いた逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT−PCR)増幅技術によって、防御遺伝子の発現レベルを定量する。
−これらの遺伝子は、PALをコードするもの及び病態形成のいくつかのタンパク質(PRタンパク質)に対応する:PR1(植物の全身性反応のタンパク質マーカー)、PR2(グルカナーゼ型タンパク質)及びPR3(キチナーゼ型タンパク質)。
−構成遺伝子であるチューブリンの発現レベルを参照することによって、遺伝子発現レベルを定量する。結果は、防御工程に関する遺伝子の発現レベルとチューブリンの発現レベルとの間の比として表す。
図2は、「Tween」の商品名で販売される界面活性剤の0.5重量%水溶液(対照)で、カラカサタケの抽出物での何れかで処理し、次いでボトリティス・シネレア(Botrytis cinerea)を植菌したトマト植物の葉における防御反応に関連する遺伝子(PAL:フェニルアラニンアンモニアリアーゼ、PR1、PR2及びPR3:病原性関連)の発現を示す。データはチューブリンの遺伝子の発現に対する比として表す。
病原体が存在するため、対照は防御遺伝子、特にPAL及びPR1の活性化を示す(PR3及びPR2はあまり強く活性化されない)(図2)。しかし、カラカサタケ抽出物での前処理によって、試験する4個の防御遺伝子、特に植物の全身性反応に関連するものとして記載されるPR1のより強い発現が引き起こされる。したがって、自然防御能の刺激活性がこの抽出物に対して良好に証明される。
例6
ヒラタケの抽出物によるリンゴの木における防御の刺激を示す試験(図3参照)
−リンゴの木(マルス・ドメスティカ(Malus domestica)、ゴールデン・デリシャス(Golden Delicious)品種)は発芽からガラス下(20〜25℃、自然周期)で得た。それらを4〜6葉期で使用し、試験手順ごとに30本の植物のブロックに配置する。
−各ブロックに対して流出するまで葉面散布処理を行う。
ヒラタケ抽出物は、0.7g/L乾燥物質の濃度で施用する。
−病原体による攻撃を模倣するために過酸化水素を噴霧することによって、「+Hブロック」により示されるブロックをJ=1(Jは日を意味する)に処理する(国際公開第2011/161388号パンフレット)。J=3に、植物から葉片を採取する(手順1回あたり葉片10片)。液体窒素中で凍結した後、RNAを抽出し、防御遺伝子(表1で列挙)の発現をqPFD(登録商標)ツール(前述の特許)を用いて定量的PCRにより測定する。
−相対的発現レベルは、いわゆる2−ΔΔCt法を用いて計算した:それらは、3つの参照遺伝子(TuA、アクチン、GAPDH)の相対的発現の幾何平均によって正規化した、WATER対照に対する相対的発現である。これらの相対的発現をlog2に変換して、遺伝子の誘導及び抑制に同じ重みを与える。
図3は、ヒラタケの抽出物で前処理(J=0)し、次いでHで処理した(J=1)リンゴの木の葉のレベルでの防御反応に関連する遺伝子の発現を示す。データは参照遺伝子(チューブリン、アクチンなど)の発現に対する比率として表す。
ヒラタケ抽出物による前処理は、異なる防御経路(フェニルプロパノイドの経路、酸化ストレス、ホルモンシグナル伝達など)に関連する多くの遺伝子の発現を刺激し、これにより、病原体の存在下での防御反応の上昇における抽出物の誘発物効果が確認される。
例7
ボトリティス・シネレア(Botrytis cinerea)の存在下でのカラカサタケ抽出物によるブドウにおける防御の刺激を示す試験(図4参照)
−苗床からの幼若ブドウ植物(カベルネ・ソーヴィニョン(Cabernet Sauvignon)ブドウ品種)をガラス下(20〜25℃、自然光周期)で生育させる。これらは、6枚のよく発達した葉がある少なくとも1本の枝が形成されたときに使用する(BBCH16期)。
−t=0で、地上部の新芽に対してカラカサタケ抽出物の葉面散布処理を行う(スプレッドリーフ(spread leaf)1枚あたり200μLの0.4g/L水溶液(乾燥物質)を1回散布)。操作はt=2日及びt=5日に再開する。対照は処理しない。
−t=7日に、植物全てに病原性真菌(ボトリティス・シネレア(Botrytis cinerea)、University of Western BrittanyからのUBOCC−A−101100菌株)を植菌する。液滴(1000μL/植物)を規則的に分布させた形態で、「Tween」の商標で販売される界面活性剤の0.5重量%の水溶液中の分生子の懸濁液(分生子およそ10個/mL)を数枚の葉に沈着させる。
−t=14日に、処理し、植菌した葉を回収し、対応する抽出物中のフェニルアラニンアンモニアリアーゼ(PAL)及びペルオキシダーゼ酵素活性を測定するために、適切な緩衝液中でタンパク質を抽出する。
−比酵素活性は、未処理対照植物に対する、処理植物について得られた値のパーセンテージとして表す。
図4は、カラカサタケ抽出物を噴霧することにより処理するか又は処理せず(対照)、次いでボトリティス・シネレア(Botrytis cinerea)を植菌したブドウ葉におけるフェニルアラニンアンモニアリアーゼ及びペルオキシダーゼ活性を示す。データは未処理対照に対する%で表す。
カラカサタケの抽出物によるブドウの前処理後に、PAL及びペルオキシダーゼ酵素活性の強い刺激が観察され;これらの活性は、PALについては25%上昇し、ペルオキシダーゼについては5倍になる。
例8
露地試験におけるジャガイモ葉枯れ病症状の軽減に対するカラカサタケ抽出物の有効性
−葉枯れ病(フィトフトラ・インフェスタンス(Phytophthora infestans))に対するカラカサタケ抽出物防御の有効性を判定するために、Auchy−les−Mines(62,France)で2014年にジャガイモ(ソラヌム・ツベロスム(Solanum tuberosum)、Ditta変異株)に対して野外試験を行った。植え付けは2014年4月18日に行った。
−実験プロットにおいて、処置条件あたり4個のマイクロプロットを統計学的に分布させた。
−カラカサタケの抽出物を用いて5回の処理を行った:6月11日(40cm期)、2014年6月18日(BBCH60期)、2014年6月25日(BBCH70期)及び2014年7月9日(BBCH74期)。
−試験開始時には、葉枯れ病の圧力が顕著であり、合成殺真菌剤ジタンの施用が必要であった(2014年6月1日、5cm期〜2014年6月7日、20cm期)。
−次いで、その後の病害発生に対してあまり好ましくない気象条件を考慮して、プロットの2回の人工汚染を行った:1回目は、大量の廃棄物からの汚染葉からの胞子の懸濁によるものであり(2014年5月30日)、2回目は、2014年6月2日の実験室(Eurofins,Loos en Gohelle)からの植菌によるものであった。これらの2回の汚染により、プロット上で得ようとする葉枯れ病の均一な圧力が得られた。
図5で与えられる記録は、BBCH70期で7月4日に行い、中央列での1個の植物あたりの平均スポット数に対応した。
図5は、カラカサタケの抽出物で前処理したか、又は前処理しなかったジャガイモ植物の葉上に出現するスポット数を示す(2014年7月4日に計数)。この試験は、葉枯れ病(フィトフトラ・インフェスタンス(Phytophthora infestans))による汚染後に露地で行った。カラカサタケ抽出物での前処理(1ヘクタールあたり35gの乾燥抽出物に相当するものの施用)は、葉枯れ病に付随する症状を軽減する。葉のスポット数は平均39%減少する。したがって、カラカサタケの抽出物は、葉枯れ病の平均圧力の場合、露地でその有効性を示した。
例9
露地試験中のブドウのべと病(プラスモパラ・ビチコラ(Plasmopara viticola))の症状の軽減に対するヒラタケ抽出物の有効性(図6参照)。
単独で、又はあるいはボルドー混合物(BB)と一緒に(750g Cu/ha)、べと病(プラスモパラ・ビチコラ(Plasmopara viticola))に対する防御としてのヒラタケ抽出物の有効性を判定するために、2015年中にVillelongue dels monts(66,France)で、ブドウ(ビティス・ビニフェラ(Vitis vinifera)、グルナッシュ(Grenache)黒ブドウ)に対して露地試験を行った。
−実験プロット上で、処理条件あたり4個のマイクロプロットを統計学的に分布させ;試験は、5月17日に、各基本プロットの第1の株に限定された人工的汚染での管理条件下で行われ、全体的な湿度は規則的な散水により維持した。
−2015年5月12日〜2015年7月6日の間に200L/haの用量で行った処理を表2で示す。対照は処理せず;「銅」処理は、ボルドー混合物を2015年5月12日〜2015年7月6日の間に750gCu/haと同等の用量で施用することからなる(合計7回施用)。ヒラタケ抽出物EX2を、単独で、又はボルドー混合物(ヒラタケ抽出物/Cu)と交互に、の何れかで、35g/haの水溶液の形態で施用する。銅処理が7回ではなく3回施用される同じ用量でのボルドー混合物に基づく処理の有効性を評価することを目的とした手順もまた評価した(Cu1/2)。
表2は、様々な手順(野外ブドウ/ウドンコ病試験)に対する処理計画を示す。
BB:ボルドー混合物;Ple:ヒラタケ抽出物;−:未処理
図6で示される記録は7月20日に81期(成熟開始)で行った。発病の頻度は、病害が起こった房のパーセンテージによって推定される。
図6は、ヒラタケ抽出物で処理した(又は未処理)、ならびにボルドー混合物(ヒラタケ抽出物/Cu)と交互に処理した後のブドウにおける発病ブドウ表面(%)を示す。この試験は、べと病(パスモパラ・ビチコラ(Plasmopara viticola))による汚染後に露地で行った。を図面に添付する表で対照の%で表される有効性を示す。
このように、ヒラタケの抽出物は、白カビによる発病の症状を軽減させる。57%の効率は、ここで殺真菌剤として使用される銅処理の効率(89%)ほど高くはない。しかし、交互処理(ヒラタケ抽出物/銅)は有効性レベルがより高く(82%):したがって、それにより、殺真菌剤の使用を減少させることを可能にする有効な作物保護溶液を提案することが可能になる。銅と交互にヒラタケ抽出物を施用すると、効率レベルは1/2銅用量よりもはるかに高くなる(82%)ことが示され、かくして、ヒラタケの抽出物による植物の防御の刺激が確認された。
例10
野外試験中のブドウにおけるウドンコ病(エリシフェ・ネカトル(Erysiphe necator))に関連する症状の軽減に対するヒラタケ抽出物の有効性(図7参照)。
単独で、又はThiovit(8kg/ha)と交互に、ウドンコ病(エリシフェ・ネカトル(Erysiphe necator))に対する防御におけるヒラタケ抽出物EX2の有効性を判定するために、Alenya(66,France)で2015年に、ブドウ(ビティス・ビニフェラ(Vitis vinifera)、シャルドネ(Chardonnay)ブドウ品種)に対して露地試験を行った。
−実験プロットにおいて、処置条件あたり4個のマイクロプロットを統計学的に分布させた。
−ウドンコ病は、葉上で非常に離散した相(discrete phase)の後、房上で比較的遅く現れた。6月25日の最初の計数(BBCH77生長期)時に、未処理対照プロットでの病害の正確なレベルが、70.50%の頻度及び30.25%の強度の発病であることが分かった。7月23日の2回目の計数(BBCH85生長期)では、頻度が77.50%、強度が40.60%の発病が観察された。
−2015年4月17日〜2015年6月26日の間に180L/haの用量で処理を行い、処理を表3で与える。対照は処理を受けない。「イオウ」処理は、商品名「Thiovit」で販売される製品を8/kg/haと同等の用量で、2015年4月14日〜2015年6月26日に施用することからなる(合計8回施用)。ヒラタケ抽出物EX2を、単独で、又は上述の「Thiovit」(ヒラタケ抽出物/イオウ)と交互に、の何れかで、35g/ha溶液の形態で施用する。イオウ処理と同じ用量であるが7回ではなく4回施用した上述の製品「Thiovit」に基づく処理の有効性を評価することを目的とした手順もまた評価した(S1/2)。
様々な手順を以下の表3で示す。
図7は、ヒラタケ抽出物で、ならびに上記の「Thiovit」製品(ヒラタケ抽出物/S)と交互に処理した(又は未処理)ブドウ(シャルドネ(Chardonnay)ブドウ品種)におけるウドンコ病によって攻撃されたブドウ表面(%)を示し、有効性を対照に対する%で表し、図7に添付の表で示す。
ヒラタケ抽出物はウドンコ病発病の症状を軽減させる。65%の有効率は、ここで殺真菌剤として使用されるイオウ処理の有効率(92%)ほど高くはない。しかし、交互処理(ヒラタケ抽出物/イオウ)有効性レベルはより高く(96%):したがって、それにより、殺真菌剤の使用の減少を可能にする有効な作物保護溶液を提案することが可能になる。イオウと交互にヒラタケ抽出物を施用すると、有効性レベルはイオウの1/2用量(87%)よりもはるかに高くなる(96%)ことが示され、かくして、ヒラタケの抽出物による植物の防御の刺激が確認された。
したがって、ウドンコ病又はべと病を防除するために、殺真菌剤/ヒラタケ抽出物の交互プログラムは、露地で生育するブドウの安全な管理に十分なレベルの防除を示した。
例11
フザリウム・グラミネアラム(Fusarium graminearum)存在下でのブラキポディウム・ディスタチオン(Brachypodium distachyon)に対するヒラタケ抽出物及びボタンマッシュルーム抽出物による防御の刺激を示す試験
モデル温帯穀類植物、ブラキポディウム・ディスタチオン(Brachypodium distachyon)をガラス下で生育させ、播種の4週間後にこの試験のために使用した。1反復あたり10体の植物のバッチを構成し、2回の生物学的反復を行った。
前処理は、第0、2及び5日に、全ての穂において、例2及び3のヒラタケ抽出物及びボタンマッシュルーム抽出物を流出するまで0.35g/Lの濃度で噴霧することによって施用することから構成される。フザリウム・グラミネアラム(Fusarium graminearum)の植菌は第7日(=開花中期(mid−anthesis stage)、BBCH65)に胞子10個/mL胞子懸濁液を全ての穂に噴霧することにより実施した。
植物の採取は、t=0、t=24時間又はt=48時間に行う。いくつかの分析を実行する:
植菌の第10日後にフザリウム萎凋の症状が観察された。
真菌バイオマスを定量し、定量的PCRによって決定された10ngの全ゲノムDNA(植物+真菌)に対するF.グラミネアラム(F.graminearum)ゲノムDNAのngで表した。標準範囲を参照することにより、真菌ゲノムDNAの量を決定するために、F.グラミネアラム(F.graminearum)TUB2遺伝子の特異的プライマーを使用した。
2つのB.ディスタチオン(B.distachyon)防御遺伝子の発現を追跡した:フェニルアラニン−アンモニアリアーゼ(フェニルプロパノイド生合成経路における第1の酵素)をコードするPAL遺伝子及び病原性関連タンパク質(PR)をコードするPR9遺伝子。2つの参照遺伝子、ACT7及びUBC18を使用した。F.グラミネアラム(F.graminearum)の菌株PH−1を植菌した、対照の穂に対するヒラタケ又はボタンマッシュルームの抽出物で予め処理した穂において、これら2つの遺伝子の発現を決定した。
症状のある小穂としての植菌の10日後の症状の記録を図8で示す。フラワーキャビティ−(flower cavities)の50%以上がフザリウム萎凋病の症状を示す場合、小穂を症状が出ているとみなす。対照は未処理の穂であり;F.グラミネアラム(F.graminearum)の植菌前にヒラタケ又はボタンマッシュルームの抽出物で穂を処理する。
結果から、キノコ抽出物で処理した植物におけるフザリウム萎凋病の症状の顕著な軽減が示される。このように、ヒラタケ及びボタンマッシュルームの抽出物により、それぞれ77%及び94.7%、F.グラミネアラム(F.graminearum)によるB.ディスタチオン(B.distachyon)感染に対する保護がもたらされる。
図9は、定量的PCRによって決定された10ngの全ゲノムDNA(植物+真菌)に対するF.グラミネアラム(F.graminearum)ゲノムDNAのngで表される真菌バイオマスの定量を示す。標準範囲を参照することにより、真菌ゲノムDNAの量を決定するために、F.グラミネアラム(F.graminearum)TUB2遺伝子の特異的プライマーを使用した。星印は、対照の有意に異なる値を示す(スチューデントのt検定、p値<0.05)。
異なる穂上でのF.グラミネアラム(F.graminearum)バイオマスの定量から、未処理対照との比較により、2つの抽出物のそれぞれで前処理した穂上の同量の全ゲノムDNA(植物+真菌)内で無視できる量の真菌ゲノムDNAが示される(図10A及び10B)。
図10A及び10Bは、ヒラタケ抽出物(ドット模様のバー)又はボタンマッシュルーム抽出物(斜線模様のバー)で前処理し、F.グラミネアラム(F.graminearum)を植菌し、次いで植菌48時間後に回収したB.ディスタチオン(B.distachyon)穂における、PAL(A)及びPR9(B)遺伝子の相対的発現を示す。ΔΔCt法を使用して、抽出物で予め処理しなかったB.ディスタチオン(B.distachyon)穂に対して相対的発現を決定した。構成的に発現されるB.ディスタチオン(B.distachyon)の2つの参照遺伝子:ACT7及びUBC18を使用した。
結果から、前処理していない穂よりも、ヒラタケ及びボタンマッシュルームの抽出物で処理した穂において、PAL及びPR9遺伝子の相対的発現が、F.グラミネアラム(F.graminearum)による植菌の48時間後により多く誘導されることが示される(図10A及び10B)。実際に、PAL遺伝子の発現は、ヒラタケ抽出物の施用後には5.2倍多く、ボタンマッシュルーム抽出物の施用後にはほぼ3.5倍多く誘導される。結果は、未処理の穂と比較して、誘導がヒラタケ及びボタンマッシュルームの抽出物の施用後にそれぞれ10.2及び15.4倍増加するPR9遺伝子についてさらにより顕著である。

Claims (31)

  1. 農学的に有用な植物又は観賞用植物における誘発によって病原体に対する防御を付与するのに適した方法であって、前記植物の地上部の少なくとも一部を水性組成物で処理することからなり、その必須活性剤が真菌からの抽出により得られ、前記組成物の活性剤が以下により得られることを特徴とする方法:
    a)食用の巨視的な真菌(macroscopic fungi)の粉末に対してアルカリ抽出を行い、次いで得られた抽出物をそのろ過に進む前に中和すること;
    b)ろ過した抽出物を希釈し、それを10〜65℃でグリコシダーゼに供し、このようにして行われる加水分解を、65℃を超える温度で酵素を不活性化することによって停止すること;
    c)得られた加水分解物に対してろ過段階を行い、100kDa未満の分子量の活性分画を単離すること。
  2. アルカリ抽出段階が、pHが10を超えるアルカリ性水溶液中で5〜15重量部のキノコ粉末の懸濁液を撹拌下で維持しながら、20〜100℃の温度で行われることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. アルカリ抽出段階により得られる溶液の中和が有機又は無機酸を用いて行われ、得られた沈殿物が除去されることを特徴とする、請求項1又は2のいずれかに記載の方法。
  4. 液相から酸性塩(単数又は複数)及び単純糖を分離するために、アルカリ性抽出物の中和後に得られる生成物に対してろ過を数回行うことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. グリコシダーゼを用いて行われる酵素による加水分解を撹拌しながら24時間維持することを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. アルカリ抽出に供される食用真菌が、ヒラタケ、カラカサタケ及びボタンマッシュルームによって形成される群から選択される種であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 処理しようとする植物の地上部に4〜8のpHを有する組成物を噴霧することによる処理からなり、活性剤の濃度が1.5〜4重量%であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
  8. 処理しようとする植物の地上部に噴霧される組成物が、その乾燥物質に対して5〜15重量%のタンパク質含量を含むことを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
  9. 処理しようとする植物の地上部に噴霧される組成物が、乾燥物質に対して60〜80重量%の全糖含量を含むことを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
  10. 処理しようとする植物の地上部に噴霧される組成物が、38〜50%グルコース、18〜28%ガラクトース、20〜30%マンノース及び0.5〜4%グルコサミン及び/又はアセチル化グルコサミンの重量割合に対応する単糖処方を有することを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載の方法。
  11. 処理しようとする植物の地上部に噴霧される組成物が、その乾燥物質に対して35〜45重量%のグルカンを含有することを特徴とする、請求項1〜10のいずれかに記載の方法。
  12. 処理しようとする植物の地上部に噴霧される組成物が、30〜50重量%の、分子量が10kDaより大きい乾燥物質を含有することを特徴とする、請求項1〜11のいずれかに記載の方法。
  13. 同時に又は逐次的に又は交互に施用される従来の植物衛生剤による処理済み植物の地上部の処理に関連することを特徴とする、請求項1〜12のいずれかに記載の方法。
  14. 真菌性病害、特にブドウ、果樹、野菜作物及び穀類の病害によって形成される群から選択されるもの、及び特にべと病(プラスモパラ・ビチコラ(Plasmopara viticola))、ウドンコ病(エリシフェ・ネカトル(Erysiphe necator))、ブドウの灰色かび病(ボトリティス・シネレア(Botrytis cinerea))、ジャガイモの葉枯れ病(フィトフトラ・インフェスタンス(Phytophthora infestans))、黄サビ病(プチニア・ストリイフォルミス(Puccinia striiformis))、セプトリア葉枯病(セプトリア種(Septoria sp.))、コムギのフザリウム赤かび病(フザリウム・グラミネアラム(Fusarium graminearum))及びリンゴ黒星病(ベンチュリア・イナクアリス(Venturia inaequalis))に対する予防処理を含むことを特徴とする、請求項1〜13のいずれかに記載の方法。
  15. 初期生長期及び/又は成体及び生殖生長期に実施されることを特徴とする、請求項1〜14のいずれかに記載の方法。
  16. 反復される時間間隔により、必要な頻度で、好ましくは8〜15日ごとに、実施されることを特徴とする、請求項1〜15のいずれかに記載の方法。
  17. 請求項1〜16のいずれかに記載の方法を実施するための組成物であって、
    a)食用の巨視的な真菌(macroscopic fungi)の粉末に対してアルカリ抽出を行い、次いで得られた抽出物をそのろ過に進む前に中和し;
    b)ろ過した抽出物を希釈し、それを10〜65℃でグリコシダーゼに供し、このようにして行われる加水分解が、65℃を超える温度で酵素を不活性化することによって停止され;
    c)得られた加水分解物に対してろ過段階を行い、100kDa未満の分子量の活性分画を単離すること
    により得られることを特徴とする、組成物。
  18. アルカリ抽出段階が、pHが10を超えるアルカリ性水溶液中で5〜15重量部のキノコ粉末の懸濁液の撹拌を維持しながら、20〜100℃の温度で行われることを特徴とする、請求項17に記載の組成物。
  19. アルカリ抽出段階により得られる溶液の中和が有機又は無機酸を用いて行われ、得られた沈殿物が除去されることを特徴とする、請求項17又は18のいずれかに記載の組成物。
  20. 液相から酸性塩(単数又は複数)及び単純糖を分離するために、アルカリ性抽出物の中和後に得られる生成物に対してろ過を数回行うことを特徴とする、請求項17〜19のいずれかに記載の組成物。
  21. グリコシダーゼを用いて行われる酵素による加水分解を撹拌しながら24時間維持することを特徴とする、請求項17〜20のいずれかに記載の組成物。
  22. アルカリ抽出に供される食用真菌が、ヒラタケ、カラカサタケ及びボタンマッシュルームによって形成される群から選択される種であることを特徴とする、請求項17〜21のいずれかに記載の組成物。
  23. 活性剤のその濃度が150〜400mg/Lであることを特徴とする、請求項17〜22のいずれかに記載の組成物。
  24. その乾燥物質に対して5〜15重量%のタンパク質含量を含むことを特徴とする、請求項17〜23のいずれかに記載の組成物。
  25. その乾燥物質に対して60〜80重量%の総糖含量を含むことを特徴とする、請求項17〜24のいずれかに記載の組成物。
  26. 38〜50%グルコース、18〜28%ガラクトース、20〜30%マンノース及び0.5〜4%グルコサミン及び/又はアセチル化グルコサミンの重量割合に対応する単糖処方を有することを特徴とする、請求項17〜25のいずれかに記載の組成物。
  27. その乾燥物質に対して35〜45重量%のグルカンを含有することを特徴とする、請求項17〜26のいずれかに記載の組成物。
  28. 30〜50重量%の、分子質量が10kDaよりも大きい乾燥物質を含有することを特徴とする、請求項17〜27のいずれかに記載の組成物。
  29. 少なくとも1つの相溶性の処方剤を含有することを特徴とする、請求項17〜28のいずれかに記載の組成物。
  30. 殺真菌剤、抗菌剤、抗ウイルス剤、殺虫剤及び生物的防除剤からなる群から選択される少なくとも1つの抗植物病原性剤を含むことを特徴とする、請求項29に記載の組成物。
  31. 同時施用のための植物に対する少なくとも1つの栄養素を含有することを特徴とする、請求項17〜29のいずれかに記載の組成物。
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