JP2011140463A - 食用きのこ廃菌床を用いた植物病害の防除技術 - Google Patents
食用きのこ廃菌床を用いた植物病害の防除技術 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2011140463A JP2011140463A JP2010002061A JP2010002061A JP2011140463A JP 2011140463 A JP2011140463 A JP 2011140463A JP 2010002061 A JP2010002061 A JP 2010002061A JP 2010002061 A JP2010002061 A JP 2010002061A JP 2011140463 A JP2011140463 A JP 2011140463A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- waste
- bed
- disease control
- plant
- control agent
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Catching Or Destruction (AREA)
- Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
Abstract
【課題】食用きのこ廃菌床を含む植物の病害防除剤を提供する。
【解決手段】食用きのこ廃菌床またはその水抽出液を植物体又は栽培土壌に適用することを特徴とする植物の病害防除方法。食用きのことしては、ハタケシメジ、エリンギ等が用いられる。
【選択図】なし
【解決手段】食用きのこ廃菌床またはその水抽出液を植物体又は栽培土壌に適用することを特徴とする植物の病害防除方法。食用きのことしては、ハタケシメジ、エリンギ等が用いられる。
【選択図】なし
Description
本発明は植物病害の防除技術に関する。詳細には、本発明は食用きのこ廃菌床を含む植物の病害防除剤に関する。
農作物の病害防除は病原菌を直接殺す殺菌剤に大きく依存している。しかし、このような殺菌剤は環境への影響が大きな問題であり、環境負荷軽減型の病害防除技術の開発が強く望まれている。その一つとして植物が具備している抵抗性を発現させて病害を防除するという非殺菌性の抵抗性誘導剤に関心が集まっている。
植物は感染しようとする病原菌を察知すると、抵抗性を発現して外敵から身を守っている。植物病原菌の中でも80%以上は糸状菌(菌類)で、このような菌類の感染においては、植物が生産するキチン分解酵素(キチナーゼ)やグルカン分解酵素(β−1,3−グルカナーゼ)によって菌類細胞壁成分のキチンやβ−1,3−グルカンが分解され、遊離した種々のオリゴ糖を植物がシグナル分子(エリシター)として認識し、抵抗性を発現するという仕組みが明らかとなっている。なお、植物が誘導する抵抗性には病原菌が感染する部分にのみ発現する局部誘導抵抗性と植物全体に発現する全身誘導抵抗性があり、局部誘導抵抗性は一時的に発現するが、全身誘導抵抗性は長期間(1ヶ月以上)持続することが知られている。したがって、病害防除の観点からは全身誘導抵抗性が注目されている。近年、植物感染生理学の分野ではエリシターに対する植物の応答機構に関する研究が国内外を問わず精力的に展開されており、遺伝子レベルでの解析が急速に進展している(非特許文献1等照例)。
このような植物感染機構の解析が進展している一方で、農作物の病害防除は、未だに殺菌剤に大きく依存している。現在使用されている殺菌剤の多くは、安全性の面から選択性の高い殺菌剤が主流で抗菌スペクトラムが狭く、さらに、殺菌剤に対する耐性菌の出現などの問題も生じている。これに対して、植物の全身抵抗性誘導剤による病害防除は、環境への影響がなく、広範囲の病害に有効で、耐性菌出現の心配も無いことから、これらの問題を一気に解決できることが期待されているが、これまでに実用化されているのは、イネいもち病の防除薬剤である合成化合物のプロベナゾールなどごくわずかである。
Kaku, H. et al.: Proceedings of the National Academy of Sciences of the USA, 103:11086-11091, 2006
本発明の解決しようとする課題は、環境負荷軽減型の病害防除技術、とりわけ、新たな全身抵抗性誘導剤による植物の病害防除技術を開発することであった。
本発明者らは、抵抗性誘導剤として、植物感染機構解析の研究から明らかとなった菌類細胞壁成分のエリシターを利用しようと考えた。食用きのこも菌類の仲間であり、植物は病原菌類と同様にきのこの細胞壁成分をエリシターとして認識し抵抗性を発現するものと思われる。食用きのこの多くは菌床栽培が行われており、きのこ収穫後の菌床(廃菌床)はそのままゴミとして大量に廃棄されているが、菌糸体が充満した廃菌床は豊富なエリシター源となり得る可能性が高い。このような食用きのこの廃菌床を用いた病害防除の研究は皆無であることから、本研究では、食用きのこ廃菌床の菌糸体を用いた植物の全身誘導抵抗性の発現による病害防除について検討した。本研究が成功すれば、廃菌床の利用と病害防除剤の開発という一石二鳥の技術へと発展することが大いに期待できる。
本発明者らは、このような考え方に基づいて鋭意研究を重ねた結果、食用きのこ廃菌床またはその水抽出液を用いることにより、植物の全身誘導抵抗性を発現させ、植物の病害を効果的に防除できることを確認し、本発明を完成させるに至った。
したがって、本発明は:
(1)食用きのこ廃菌床またはその水抽出液を含む植物の病害防除剤;
(2)食用きのこ廃菌床またはその水抽出液がオートクレーブ滅菌処理されたものである(1)記載の病害防除剤;
(3)廃菌床がハタケシメジの廃菌床である(1)または(2)記載の病害防除剤;
(4)廃菌床がエリンギの廃菌床である(1)または(2)記載の病害防除剤:
(5)菌床に針葉樹おがくずが使用されている、(3)または(4)記載の病害防除剤;
(6)病害が菌類の感染によるものである(1)〜(5)のいずれかに記載の病害防除剤;
(7)土壌と混和されたものである(1)〜(6)のいずれか1項記載の病害防除剤;
(8)食用きのこ廃菌床またはその水抽出液を植物に適用することを特徴とする植物の病害防除方法。
を提供する。
(1)食用きのこ廃菌床またはその水抽出液を含む植物の病害防除剤;
(2)食用きのこ廃菌床またはその水抽出液がオートクレーブ滅菌処理されたものである(1)記載の病害防除剤;
(3)廃菌床がハタケシメジの廃菌床である(1)または(2)記載の病害防除剤;
(4)廃菌床がエリンギの廃菌床である(1)または(2)記載の病害防除剤:
(5)菌床に針葉樹おがくずが使用されている、(3)または(4)記載の病害防除剤;
(6)病害が菌類の感染によるものである(1)〜(5)のいずれかに記載の病害防除剤;
(7)土壌と混和されたものである(1)〜(6)のいずれか1項記載の病害防除剤;
(8)食用きのこ廃菌床またはその水抽出液を植物に適用することを特徴とする植物の病害防除方法。
を提供する。
本発明は、植物の病害に対する全身誘導抵抗性を発現させ、植物の病害を効果的に防除するものである。本発明は、有害な薬剤を用いないこと、そして食用きのこ菌床栽培において処理に困っていた大量の廃菌床の有効利用が可能となることから、環境負荷軽減型の病害防除剤の開発に大きく貢献できる。
本発明は、食用きのこ廃菌床またはその水抽出液を含む植物の病害防除剤を提供するものである。病原菌類の感染においては、植物が誘導生産するキチナーゼやβ−1,3−グルカナーゼによって菌類細胞壁成分のキチンやβ−1,3−グルカンが分解され、遊離した種々のオリゴ糖を植物がエリシターとして認識し、全身誘導抵抗性を発現するという仕組みが知られているが、本発明は、菌類細胞壁成分のソースとして廃菌床またはその水抽出液を利用するという斬新な考え方に基づくものである。さらに本発明は、病害防除効果が優れていることだけでなく、食用きのこ廃菌床には毒性がなく人畜無害な病害防除剤を提供できること、処理に困っていた大量の廃菌床の有効利用が可能となること、ならびに植物の全身抵抗性を誘導するので、効果が長持ちし、通常は1ヶ月以上効果が持続すること等の利点を有する。
本発明に用いる廃菌床は、食用きのこであればいずれのきのこを栽培して得られるものであってもよい。食用きのことしては、ハタケシメジ、ブナシメジ、エリンギ、シイタケ、マイタケ、エノキタケ、ナメコ、マッシュルーム、アガリクス、ヒラタケなどが例示されるが、これらに限らない。好ましい食用きのことしてはハタケシメジ、エリンギなどが挙げられる。
廃菌床は、おがくずや米糠などの栄養源を混合した培地である菌床にきのこの菌糸を接種して培養し、収穫した後の菌床である。菌床の作成方法や成分、菌床への菌の接種方法やきのこの栽培方法は当業者に公知である。
廃菌床あるいはその水抽出液をオートクレーブ滅菌処理してもよい。オートクレーブ滅菌処理により病害防除効果が低下することはない。むしろオートクレーブ滅菌処理により保存性が高まり、病害防除効果も長持ちするようになるので好ましい。
本発明の植物の病害防除剤が有効な病害は菌類の感染による病害であり、その種類には特に制限はない。本発明の病害防除剤が有効な植物病害の例としては、キュウリの場合、炭疽菌病、うどんこ病、べと病などが挙げられる。本発明の植物の病害防除剤が有効な植物についても特に制限はない。
本発明の植物の病害防除剤の形態は特に制限はなく、廃菌床をそのまま用いてもよく、廃菌床を適宜加工して用いてもよい。例えば、廃菌床を乾燥させて、廃菌床を粉末あるいは顆粒にしたものであってもよい。廃菌床を本発明の植物の病害防除剤に適用する際に、菌糸が破砕されていてもよく、破砕されていなくてもよい。あるいは、本発明の植物の病害防除剤は、廃菌床の水抽出液であってもよく、廃菌床の水抽出液を適宜加工したものであってもよい。例えば、廃菌床の水抽出液を濾過したものであってもよく、廃菌床の水抽出液を濃縮あるいは乾燥させたものであってもよい。すなわち、本発明の植物の病害防除剤を、固形(例えば、廃菌床そのまま、廃菌床の粉砕物、粉末、顆粒、廃菌床の水抽出液の乾燥物など)、液状(例えば、水抽出液、水抽出液の濃縮物など)、あるいは半固体、ペーストなどの様々な形態に適宜加工することができる。これらの形態を得るための方法は当業者によく知られている。さらに、当業者に公知の賦形剤、担体、希釈剤、あるいは誘導剤(展着剤)を本発明の植物の病害防除剤に適宜添加してもよい。
本発明の植物の病害防除剤を様々な方法で植物に適用することができる。例えば、本発明の植物の病害防除剤が液状である場合には、植物に直接散布、噴霧あるいは塗布してもよいし、土壌に散布あるいは混和してもよい。本発明の植物の病害防除剤が濃縮液の形態である場合には水で薄めて植物に散布してもよい。また例えば、本発明の植物の病害防除剤が固形である場合には、土壌に混和して用いてもよい。例えば、廃菌床をそのまま、あるいはオートクレーブされた廃菌床を土壌と混和して用いることができる。本発明の植物の病害防除剤が乾燥物の形態である場合には展着剤を加えて水に懸濁して植物に散布してもよい。本発明の植物の病害防除剤を土壌と混和して用いる場合、土壌は育苗土であってもよく、畑の土壌であってもよい。本発明の植物の病害防除剤を土壌と混和して育苗土の形態(例えば、袋詰め)として用いてもよく、セルトレイやポットに入れて植物を育成してもよい。本発明の植物の病害防除剤の植物への適用方法は上記のものには限定されない。
本発明の植物の病害防除剤に他の植物の病害防除剤を混合してもよい。あるいは本発明の植物の病害防除剤を他の植物の病害防除剤と併用してもよい。
本発明の植物の病害防除剤の植物への適用量は、当業者が対象植物および対象病害、植物への他の処置などを考慮して、効果を見ながら適宜定めうる。植物への適用回数についても同様に、当業者が適宜定めうる。また、本発明の植物の病害防除剤の適用時期も特に制限はなく、植物が種子の状態から成熟した植物体に成長するまで、いずれの時期であってもよい。
さらに本発明は、食用きのこ廃菌床またはその水抽出液を植物に適用することを特徴とする植物の病害防除方法を提供する。
以下に実施例を示して本発明をさらに詳細かつ具体的に説明するが、実施例はあくまでも例示説明であり、本発明の範囲を限定するものと解してはならない。
I.材料および実験方法
1.供試廃菌床
(財)日本きのこセンター菌蕈研究所と鳥取県の共同研究によって優良食用きのことして開発されたハタケシメジ(Lyophyllum decastes)(TMIC30940)の廃菌床を用いた。また、実験によっては、ヒラタケ(Pleurotus ostreatus)(TMIC35101)、エリンギ(Pleurotus eryngii)(TMIC35100)およびヤマブシタケ(Hericium erinaceum)(TMIC35102)の廃菌床も使用した。
1.供試廃菌床
(財)日本きのこセンター菌蕈研究所と鳥取県の共同研究によって優良食用きのことして開発されたハタケシメジ(Lyophyllum decastes)(TMIC30940)の廃菌床を用いた。また、実験によっては、ヒラタケ(Pleurotus ostreatus)(TMIC35101)、エリンギ(Pleurotus eryngii)(TMIC35100)およびヤマブシタケ(Hericium erinaceum)(TMIC35102)の廃菌床も使用した。
2.供試植物および病原菌
病害防除の検定には、植物における病害抵抗性誘導のモデル実験系となっているキュウリ(Cucumis sativus)品種「夏すずみ」とキュウリ炭疽病菌(Colletotrichum orbiculare)C−14菌株(全農営農・技術センターより分譲)を用いた。キュウリ種子をセルトレイの育苗土に蒔き、発芽苗をポット(直径9cm)の育苗土に移植し、25℃、14時間明期10時間暗期の育苗室内に入れて栽培した。一方、炭疽病菌はジャガイモ煎汁寒天培地(PDA培地)上で培養・保存し、接種用の胞子(分生子)を得る場合には、0.5%酵母エキスを含むPDA培地(PDY培地)上で25℃、7〜12日間培養した。培地上に形成された分生子を蒸留水(DW)に懸濁し、遠心分離(800xg、5分)により数回洗浄して、分生子濃度を5x105個/mlに調製後、直ちに実験に使用した。
病害防除の検定には、植物における病害抵抗性誘導のモデル実験系となっているキュウリ(Cucumis sativus)品種「夏すずみ」とキュウリ炭疽病菌(Colletotrichum orbiculare)C−14菌株(全農営農・技術センターより分譲)を用いた。キュウリ種子をセルトレイの育苗土に蒔き、発芽苗をポット(直径9cm)の育苗土に移植し、25℃、14時間明期10時間暗期の育苗室内に入れて栽培した。一方、炭疽病菌はジャガイモ煎汁寒天培地(PDA培地)上で培養・保存し、接種用の胞子(分生子)を得る場合には、0.5%酵母エキスを含むPDA培地(PDY培地)上で25℃、7〜12日間培養した。培地上に形成された分生子を蒸留水(DW)に懸濁し、遠心分離(800xg、5分)により数回洗浄して、分生子濃度を5x105個/mlに調製後、直ちに実験に使用した。
3.廃菌床からの水抽出液の調製
ハタケシメジの収穫直後の廃菌床200gに蒸留水500mlを入れてホモゲナイザー(Nissey)で磨砕(1,500rpm、2分)し、磨砕液をガーゼでろ過後、遠心分離(800xg、5分)により上清画分(水抽出液)を得、さらに、水抽出液の一部をオートクレーブ(滅菌)処理(121℃、30分)して(図1参照)、使用まで−80℃で保存した。使用に際しては、水抽出液を室温で解凍して用いた。なお、比較のためにハタケシメジの子実体(きのこ)から廃菌床と同様の操作を行って水抽出液(50g子実体/250ml蒸留水)を得た。
ハタケシメジの収穫直後の廃菌床200gに蒸留水500mlを入れてホモゲナイザー(Nissey)で磨砕(1,500rpm、2分)し、磨砕液をガーゼでろ過後、遠心分離(800xg、5分)により上清画分(水抽出液)を得、さらに、水抽出液の一部をオートクレーブ(滅菌)処理(121℃、30分)して(図1参照)、使用まで−80℃で保存した。使用に際しては、水抽出液を室温で解凍して用いた。なお、比較のためにハタケシメジの子実体(きのこ)から廃菌床と同様の操作を行って水抽出液(50g子実体/250ml蒸留水)を得た。
4.廃菌床水抽出液および廃菌床処理による病害抑制検定
水抽出液をキュウリに処理する場合には、第2葉が十分展開したポット植えのキュウリ苗全体に噴霧処理または第1葉に浸漬処理(10秒)した(図1参照)。なお、対照としてDWを処理した。処理キュウリ苗を再び25℃、14時間明期10時間暗期の育苗室内に置き、1週間後に炭疽病菌の分生子懸濁液をキュウリ苗全体に噴霧接種またはキュウリ葉に滴下接種(30μlを10箇所/葉)した(図1参照)。なお、対照にはDWを用いた。キュウリ苗を湿度90%の20℃暗下のグロースキャビネット内に入れ、24時間後にキュウリ苗を取り出して育苗室に置いた。1週間後に噴霧接種では病斑数を、滴下接種では病斑面積を測定した。
水抽出液をキュウリに処理する場合には、第2葉が十分展開したポット植えのキュウリ苗全体に噴霧処理または第1葉に浸漬処理(10秒)した(図1参照)。なお、対照としてDWを処理した。処理キュウリ苗を再び25℃、14時間明期10時間暗期の育苗室内に置き、1週間後に炭疽病菌の分生子懸濁液をキュウリ苗全体に噴霧接種またはキュウリ葉に滴下接種(30μlを10箇所/葉)した(図1参照)。なお、対照にはDWを用いた。キュウリ苗を湿度90%の20℃暗下のグロースキャビネット内に入れ、24時間後にキュウリ苗を取り出して育苗室に置いた。1週間後に噴霧接種では病斑数を、滴下接種では病斑面積を測定した。
一方、ハタケシメジの廃菌床および滅菌処理(121℃、30分)した廃菌床を、キュウリの育苗土に育苗土:廃菌床が2:1(v/v)となるように混和した(図2参照)。キュウリ種子をセルトレイの廃菌床混和育苗土または育苗土に蒔き、1週間後に発芽苗をポット(直径9cm)の廃菌床混和育苗土または育苗土に移植し、25℃、14時間明期10時間暗期の育苗室内に入れて2〜3週間栽培した(図2参照)。キュウリ苗の第1葉および第2葉に炭疽病菌の分生子懸濁液を滴下接種(30μlを10箇所/葉)した。なお、対照としてDWを用いた。キュウリ苗を湿度90%の20℃暗下のグロースキャビネット内に入れ、24時間後にキュウリ苗を取り出して育苗室に置いた。1週間後に病斑面積を測定した。
5.廃菌床水抽出液の抗菌活性検定
廃菌床水抽出液処理による病害抑制効果が、水抽出液の病原菌に対する抗菌活性によって引き起こされる可能性もあるため、水抽出液およびDWに炭疽病菌の分生子を懸濁し(5x105個/ml)、スライドグラス上に滴下して、25℃暗下の湿室内に24時間静置後、胞子発芽率および発芽管長を測定した。また、滅菌水抽出液を含むPDY培地および対照としてPDY培地上に炭疽病菌の菌体ディスク(直径5mm)を植え付け、25℃暗下に静置して一定期間後に生育した菌糸の直径を測定した。
廃菌床水抽出液処理による病害抑制効果が、水抽出液の病原菌に対する抗菌活性によって引き起こされる可能性もあるため、水抽出液およびDWに炭疽病菌の分生子を懸濁し(5x105個/ml)、スライドグラス上に滴下して、25℃暗下の湿室内に24時間静置後、胞子発芽率および発芽管長を測定した。また、滅菌水抽出液を含むPDY培地および対照としてPDY培地上に炭疽病菌の菌体ディスク(直径5mm)を植え付け、25℃暗下に静置して一定期間後に生育した菌糸の直径を測定した。
6.廃菌床水抽出液および廃菌床処理葉における誘導抵抗性関連遺伝子の発現解析
廃菌床水抽出液および廃菌床を処理したキュウリ苗を用いて炭疽病菌の分生子接種前および接種1日後の葉より常法によりRNAを抽出し、リアルタイムPCRによって抵抗性関連遺伝子発現の解析を行った。抵抗性関連遺伝子はキュウリにおいてすでに報告されている6遺伝子(カロース合成酵素遺伝子、リグニンパーオキシダーゼ遺伝子、キチナーゼ遺伝子、β−1,3−グルカナーゼ遺伝子、PR−タンパク質1遺伝子およびPAL遺伝子)について調べた。
廃菌床水抽出液および廃菌床を処理したキュウリ苗を用いて炭疽病菌の分生子接種前および接種1日後の葉より常法によりRNAを抽出し、リアルタイムPCRによって抵抗性関連遺伝子発現の解析を行った。抵抗性関連遺伝子はキュウリにおいてすでに報告されている6遺伝子(カロース合成酵素遺伝子、リグニンパーオキシダーゼ遺伝子、キチナーゼ遺伝子、β−1,3−グルカナーゼ遺伝子、PR−タンパク質1遺伝子およびPAL遺伝子)について調べた。
II.結果および考察
1.キュウリ葉への廃菌床水抽出液処理による病害抑制効果
はじめに、ハタケシメジの菌糸体成分が病害抑制効果を示すかどうか、さらに、病害抑制に必要なキュウリ苗への水抽出液処理時間を検討するため、ハタケシメジの子実体より得た水抽出液をキュウリ苗全体に噴霧処理または浸漬処理し、一定時間後に炭疽病菌の分生子懸濁液をキュウリ苗全体に噴霧接種して1週間後に葉の病斑数を調べた。キュウリ苗第1葉に浸漬処理した結果を表1に示す。水抽出液浸漬処理5時間後から病害抑制効果が見られ、4日目で抑制効果が顕著となり、7日後にはほぼ100%に近い抑制効果が示された。なお、水抽出液をキュウリ苗全体に噴霧処理した場合も、浸漬処理とほぼ同じ結果が得られた。したがって、廃菌床処理による病害抑制効果の検定は、水抽出液処理1週間後に行うこととした。
1.キュウリ葉への廃菌床水抽出液処理による病害抑制効果
はじめに、ハタケシメジの菌糸体成分が病害抑制効果を示すかどうか、さらに、病害抑制に必要なキュウリ苗への水抽出液処理時間を検討するため、ハタケシメジの子実体より得た水抽出液をキュウリ苗全体に噴霧処理または浸漬処理し、一定時間後に炭疽病菌の分生子懸濁液をキュウリ苗全体に噴霧接種して1週間後に葉の病斑数を調べた。キュウリ苗第1葉に浸漬処理した結果を表1に示す。水抽出液浸漬処理5時間後から病害抑制効果が見られ、4日目で抑制効果が顕著となり、7日後にはほぼ100%に近い抑制効果が示された。なお、水抽出液をキュウリ苗全体に噴霧処理した場合も、浸漬処理とほぼ同じ結果が得られた。したがって、廃菌床処理による病害抑制効果の検定は、水抽出液処理1週間後に行うこととした。
さらに、子実体水抽出液処理による病害抑制効果が廃菌床水処理によっても誘起されるかどうかを見るために、キュウリ苗第1葉に子実体水抽出液と廃菌床水抽出液(滅菌処理および無処理)を浸漬処理し、1週間後に分生子懸濁液をキュウリ苗に噴霧接種して第2葉の病斑数を調べた。その結果、いずれの水抽出液処理においても、顕著に病斑数が抑制され、廃菌床水抽出液は子実体水抽出液と同様の病害抑制効果を示すこと、病害抑制効果を示す成分は熱に安定であること、病害抑制効果は処理以外の葉にも認められることが明らかとなった(表2、図3)。
次に、簡易に病害抑制効果を見るための効率的分生子接種法を検討するため、廃菌床水抽出液をキュウリ苗全体に噴霧処理または第1葉に浸漬処理し、1週間後に分生子懸濁液をキュウリ苗に滴下接種して病斑面積を調べた。その結果、廃菌床水抽出液噴霧処理および第1葉浸漬処理ともに分生子懸濁液滴下による病斑面積の顕著な減少が見られた(表3、図4)。そこで、以後の病害抑制実験では、接種する分生子懸濁液の量が少なくて、容易に病害抑制検定が行える滴下接種法を用いることとした。
2.キュウリ育苗土壌への廃菌床処理による病害抑制効果
キュウリ育苗土壌に廃菌床または滅菌処理廃菌床を2:1(v/v)となるように混和し、セルトレイ内の混和土壌にキュウリ種子を播種し、さらにポット内の混和土壌にキュウリ苗を移植してキュウリ苗第1葉および第2葉における病害抑制効果を調べた。その結果、廃菌床および滅菌処理廃菌床いずれにおいてもポット内の混和土壌に移植したキュウリ苗において病害抑制効果が見られた(表4、図5)。特に、滅菌処理廃菌床混和土壌で栽培したキュウリ苗の抑制効果が顕著で、滅菌処理により廃菌床内の菌糸を死滅させた方が高い効果を示すことが明らかとなった。その原因として、滅菌処理により廃菌床内の菌糸体からエリシターが無処理よりも多く遊離したためと思われる。なお、対照としてハタケシメジ植菌前の菌床を用いたところ、キュウリ苗の生育を阻害したため、DWを使用した。ハタケシメジ栽培後の廃菌床は生育阻害を示さないことから、ハタケシメジにより菌床に存在する生育阻害物質が分解されるものと思われる。
キュウリ育苗土壌に廃菌床または滅菌処理廃菌床を2:1(v/v)となるように混和し、セルトレイ内の混和土壌にキュウリ種子を播種し、さらにポット内の混和土壌にキュウリ苗を移植してキュウリ苗第1葉および第2葉における病害抑制効果を調べた。その結果、廃菌床および滅菌処理廃菌床いずれにおいてもポット内の混和土壌に移植したキュウリ苗において病害抑制効果が見られた(表4、図5)。特に、滅菌処理廃菌床混和土壌で栽培したキュウリ苗の抑制効果が顕著で、滅菌処理により廃菌床内の菌糸を死滅させた方が高い効果を示すことが明らかとなった。その原因として、滅菌処理により廃菌床内の菌糸体からエリシターが無処理よりも多く遊離したためと思われる。なお、対照としてハタケシメジ植菌前の菌床を用いたところ、キュウリ苗の生育を阻害したため、DWを使用した。ハタケシメジ栽培後の廃菌床は生育阻害を示さないことから、ハタケシメジにより菌床に存在する生育阻害物質が分解されるものと思われる。
次に、廃菌床の保存期間と病害抑制効果の関係を調べた。廃菌床を室内に放置したもの、滅菌処理廃菌床を室内に放置したものを一定期間後に取り出し、育苗土壌に混和して病害抑制効果を調べた。その結果、2週間室内に放置した廃菌床では病害抑制効果が消失したが、3週間室内に放置した滅菌処理廃菌床では抑制効果が維持され、長期間の保存が可能であることが示された(表5)。なお、室内に放置した廃菌床の効果が消失した原因については明らかではないが、廃菌床が乾燥して硬くなったため育苗土壌との混和が不十分であったことも考えられる。
次に、ハタケシメジ以外の食用きのこの廃菌床においても病害抑制効果があるかどうかをみるため、ヒラタケ、エリンギおよびヤマブシタケの滅菌廃菌床を用いて検討した。ヒラタケおよびヤマブシタケの滅菌廃菌床を育苗土に混和した場合には、キュウリ苗の生育阻害がみられたため、病害抑制効果は調べられなかったが、エリンギの滅菌廃菌床混和土壌では、ハタケシメジの廃菌床よりもさらに顕著な病害抑制効果が示された(表6)。ハタケシメジおよびエリンギでは菌床に針葉樹おがくずを使用しているのに対して、生育阻害を示したヒラタケおよびヤマブシタケでは菌床に広葉樹おがくずを使用しており、これが植物の生育抑制に関与していることも考えられる。
3.廃菌床水抽出液の抗菌活性
廃菌床水抽出液および滅菌処理抽出液による病害抑制効果は、植物の抵抗性誘導ではなく病原菌に対する抗菌作用によることも考えられるので、炭疽病菌の分生子を廃菌床水抽出液に懸濁し、24時間後に分生子発芽および発芽管伸長を調べた。その結果、抗菌活性は全くみられず、分生子発芽および発芽管伸長ともに水抽出液の方が旺盛であった(表7、図6)。これは、水抽出液には菌床の栄養分が含まれており、炭疽病菌の生育に影響したためと思われる。一方、滅菌水抽出液を含むCzapeck培地(9cmシャーレ)に炭疽病菌の菌糸片(5mm)を置床し,1週間後に菌糸生育を測定すると、いずれの培地でも菌糸の生育は旺盛で、水抽出液には抗菌物質の存在はみられなかった(表7、図6)。これらの結果から、本発明の植物の妨害防除剤の効果は、病原菌に対する抗菌作用によるものではく、植物の抵抗性誘導によるものであると考えられる。
廃菌床水抽出液および滅菌処理抽出液による病害抑制効果は、植物の抵抗性誘導ではなく病原菌に対する抗菌作用によることも考えられるので、炭疽病菌の分生子を廃菌床水抽出液に懸濁し、24時間後に分生子発芽および発芽管伸長を調べた。その結果、抗菌活性は全くみられず、分生子発芽および発芽管伸長ともに水抽出液の方が旺盛であった(表7、図6)。これは、水抽出液には菌床の栄養分が含まれており、炭疽病菌の生育に影響したためと思われる。一方、滅菌水抽出液を含むCzapeck培地(9cmシャーレ)に炭疽病菌の菌糸片(5mm)を置床し,1週間後に菌糸生育を測定すると、いずれの培地でも菌糸の生育は旺盛で、水抽出液には抗菌物質の存在はみられなかった(表7、図6)。これらの結果から、本発明の植物の妨害防除剤の効果は、病原菌に対する抗菌作用によるものではく、植物の抵抗性誘導によるものであると考えられる。
4.廃菌床水抽出液処理キュウリ苗における病害抵抗性関連遺伝子の発現解析
廃菌床水抽出液処理による病害防除効果に植物の全身誘導抵抗性が関与しているのかどうかをみるために、キュウリですでに全身誘導抵抗性に関与することが明らかとなっている6種類の遺伝子の発現について解析した。その結果、水抽出液噴霧処理葉ではキチナーゼ遺伝子が、また、水抽出液を第1葉に浸漬処理した第2葉ではキチナーゼ遺伝子およびβ−1,3−グルカナーゼ遺伝子の発現が増加し、分生子懸濁液接種で1日後にはさらに顕著な発現がみられた(図7)。これらの結果から、植物の全身抵抗性を誘導することによって本発明の植物の妨害防除剤の効果が奏されることが示された。
廃菌床水抽出液処理による病害防除効果に植物の全身誘導抵抗性が関与しているのかどうかをみるために、キュウリですでに全身誘導抵抗性に関与することが明らかとなっている6種類の遺伝子の発現について解析した。その結果、水抽出液噴霧処理葉ではキチナーゼ遺伝子が、また、水抽出液を第1葉に浸漬処理した第2葉ではキチナーゼ遺伝子およびβ−1,3−グルカナーゼ遺伝子の発現が増加し、分生子懸濁液接種で1日後にはさらに顕著な発現がみられた(図7)。これらの結果から、植物の全身抵抗性を誘導することによって本発明の植物の妨害防除剤の効果が奏されることが示された。
本発明は、農業分野、農薬分野などにおいて利用可能である。
Claims (8)
- 食用きのこ廃菌床またはその水抽出液を含む植物の病害防除剤。
- 食用きのこ廃菌床またはその水抽出液がオートクレーブ滅菌処理されたものである請求項1記載の病害防除剤。
- 廃菌床がハタケシメジの廃菌床である請求項1または2記載の病害防除剤。
- 廃菌床がエリンギの廃菌床である請求項1または2記載の病害防除剤。
- 菌床に針葉樹おがくずが使用されている、請求項3または4記載の病害防除剤。
- 病害が菌類の感染によるものである請求項1〜5のいずれか1項記載の病害防除剤。
- 土壌と混和されたものである請求項1〜6のいずれか1項記載の病害防除剤。
- 食用きのこ廃菌床またはその水抽出液を植物に適用することを特徴とする植物の病害防除方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010002061A JP2011140463A (ja) | 2010-01-07 | 2010-01-07 | 食用きのこ廃菌床を用いた植物病害の防除技術 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010002061A JP2011140463A (ja) | 2010-01-07 | 2010-01-07 | 食用きのこ廃菌床を用いた植物病害の防除技術 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011140463A true JP2011140463A (ja) | 2011-07-21 |
Family
ID=44456602
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010002061A Pending JP2011140463A (ja) | 2010-01-07 | 2010-01-07 | 食用きのこ廃菌床を用いた植物病害の防除技術 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2011140463A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2711437A1 (en) * | 2012-09-19 | 2014-03-26 | Fondazione Edmund Mach | Treatments of powdery mildews in plants |
CN104026155A (zh) * | 2014-06-27 | 2014-09-10 | 南昌大学 | 一种生物源混合杀菌剂的制备方法 |
CN104146013A (zh) * | 2014-07-08 | 2014-11-19 | 上海交通大学 | 用于防治黄瓜霜霉病的植物源杀菌剂及其制备方法 |
CN106489962A (zh) * | 2016-10-20 | 2017-03-15 | 贵州大学 | 一种[1,2,4]***[4,3‑a]吡啶类含硫化合物在制备杀虫剂中的应用 |
JP2018177799A (ja) * | 2017-04-19 | 2018-11-15 | 小山 修 | 植物の土壌病害防除方法 |
JP2020500209A (ja) * | 2016-10-14 | 2020-01-09 | ユニベルシテ・ドゥ・リモージュUniversite De Limoges | 食用の巨視的な真菌(macroscopic fungal)の抽出物により植物を誘発するための工程 |
Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5598107A (en) * | 1979-01-16 | 1980-07-25 | Noda Shiyokukin Kogyo Kk | Prevention of bacterial leaf curl of japanese mulberry |
JPS60190800A (ja) * | 1984-03-09 | 1985-09-28 | Noda Shiyokukin Kogyo Kk | フアイトアレキシン誘導物質 |
WO2003020032A1 (fr) * | 2001-08-28 | 2003-03-13 | Meiji Seika Kaisha, Ltd. | Compositions activant la resistance des plantes aux maladies et procede permettant de fabriquer ces compositions |
JP2005298349A (ja) * | 2004-04-07 | 2005-10-27 | Meiji Seika Kaisha Ltd | 植物の病害抵抗性誘導剤とその防除方法 |
WO2006085567A1 (ja) * | 2005-02-08 | 2006-08-17 | National University Corporation Shizuoka University | 植物病害防除剤および植物病害防除方法 |
JP2007262015A (ja) * | 2006-03-29 | 2007-10-11 | Shizuoka Prefecture | 植物用病害抵抗性誘導剤及び植物の病害抵抗性誘導方法 |
JP2009292741A (ja) * | 2008-06-03 | 2009-12-17 | Forestry & Forest Products Research Institute | 土壌病害防除微生物資材ならびに土壌病害防除方法 |
-
2010
- 2010-01-07 JP JP2010002061A patent/JP2011140463A/ja active Pending
Patent Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5598107A (en) * | 1979-01-16 | 1980-07-25 | Noda Shiyokukin Kogyo Kk | Prevention of bacterial leaf curl of japanese mulberry |
JPS60190800A (ja) * | 1984-03-09 | 1985-09-28 | Noda Shiyokukin Kogyo Kk | フアイトアレキシン誘導物質 |
WO2003020032A1 (fr) * | 2001-08-28 | 2003-03-13 | Meiji Seika Kaisha, Ltd. | Compositions activant la resistance des plantes aux maladies et procede permettant de fabriquer ces compositions |
JP2005298349A (ja) * | 2004-04-07 | 2005-10-27 | Meiji Seika Kaisha Ltd | 植物の病害抵抗性誘導剤とその防除方法 |
WO2006085567A1 (ja) * | 2005-02-08 | 2006-08-17 | National University Corporation Shizuoka University | 植物病害防除剤および植物病害防除方法 |
JP2007262015A (ja) * | 2006-03-29 | 2007-10-11 | Shizuoka Prefecture | 植物用病害抵抗性誘導剤及び植物の病害抵抗性誘導方法 |
JP2009292741A (ja) * | 2008-06-03 | 2009-12-17 | Forestry & Forest Products Research Institute | 土壌病害防除微生物資材ならびに土壌病害防除方法 |
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2711437A1 (en) * | 2012-09-19 | 2014-03-26 | Fondazione Edmund Mach | Treatments of powdery mildews in plants |
WO2014044723A1 (en) * | 2012-09-19 | 2014-03-27 | Fondazione Edmund Mach | Treatments of powdery mildews in plants |
CN104026155A (zh) * | 2014-06-27 | 2014-09-10 | 南昌大学 | 一种生物源混合杀菌剂的制备方法 |
CN104146013A (zh) * | 2014-07-08 | 2014-11-19 | 上海交通大学 | 用于防治黄瓜霜霉病的植物源杀菌剂及其制备方法 |
JP2020500209A (ja) * | 2016-10-14 | 2020-01-09 | ユニベルシテ・ドゥ・リモージュUniversite De Limoges | 食用の巨視的な真菌(macroscopic fungal)の抽出物により植物を誘発するための工程 |
EP3525593B1 (fr) * | 2016-10-14 | 2023-06-07 | Universite de Limoges | Procédé d'élicitation d'une plante au moyen d'extraits de champignons macroscopiques comestibles |
US11678669B2 (en) | 2016-10-14 | 2023-06-20 | Universite De Limoges | Process for eliciting a plant by means of edible macroscopic fungal extracts |
CN106489962A (zh) * | 2016-10-20 | 2017-03-15 | 贵州大学 | 一种[1,2,4]***[4,3‑a]吡啶类含硫化合物在制备杀虫剂中的应用 |
CN106489962B (zh) * | 2016-10-20 | 2019-02-22 | 贵州大学 | 一种[1,2,4]***[4,3-a]吡啶类含硫化合物在制备杀虫剂中的应用 |
JP2018177799A (ja) * | 2017-04-19 | 2018-11-15 | 小山 修 | 植物の土壌病害防除方法 |
JP7096696B2 (ja) | 2017-04-19 | 2022-07-06 | 修 小山 | 植物の土壌病害防除方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN102428966B (zh) | 一种作物病害防治复合生物制剂及其应用 | |
Abdel-Monaim | Improvement of biocontrol of damping-off and root rot/wilt of faba bean by salicylic acid and hydrogen peroxide | |
JP3059245B2 (ja) | トリコデルマの新規な分離菌、この分離菌を含有する殺菌組成物、並びにb.シネレアおよびs.スクレロチオルムに対するその使用 | |
WO2012124665A1 (ja) | 植物の育成方法およびそれに使用する組成物 | |
KR100954297B1 (ko) | 표면 미생물의 밀도증진 조성물과 그 용도 | |
Hershenhorn et al. | Phelipanche aegyptiaca management in tomato | |
De Cal et al. | Management Fusarium wilt on melon and watermelon by Penicillium oxalicum | |
KR101287141B1 (ko) | 식물병 방제 효과를 가지는 스트렙토마이세스 그리세우스 big105 균주 및 이의 용도 | |
CN103004819A (zh) | 一种含有氟吡菌胺的杀菌剂组合 | |
CN103300069A (zh) | 生物杀菌剂组合物及其在枯萎病上的应用 | |
Aneja et al. | Potential bioherbicides: Indian perspectives | |
JP2011140463A (ja) | 食用きのこ廃菌床を用いた植物病害の防除技術 | |
CN105039167A (zh) | 一种球孢白僵菌dsxj-07及其应用 | |
WO2020262612A1 (ja) | 植物病害防除剤及び植物病害防除法 | |
US20220079165A1 (en) | Formulation for protection against kiwi bacteriosis, caused by the bacterium pseudomonas syringae pv. actinidiae (psa) | |
US20070093387A1 (en) | Anti-microbial/anti-viral composition | |
JP5561637B2 (ja) | きのこの揮発性抗菌物質を用いた防菌・除菌技術 | |
JPH05262614A (ja) | 生物的防除剤の製法 | |
KR101064829B1 (ko) | 표면 미생물의 밀도증진 조성물 | |
CN104513802A (zh) | 一种玉米内生枯草芽孢杆菌及其生防应用 | |
RU2386241C1 (ru) | Способ защиты плодовых культур от грибных заболеваний | |
JP5223132B2 (ja) | 植物の病原菌感染抑制剤及び病原菌感染抑制方法 | |
JPWO2011037086A1 (ja) | 植物育成剤、植物病害抵抗性誘導剤及び病害防除方法 | |
EP0544039B1 (en) | Production of enhanced biocontrol agents | |
KR101317578B1 (ko) | 근권세균 또는 이에 의해 형성되는 휘발성 화합물 2,4디터부틸페놀을 유효성분으로 함유하는 식물병 방제용 조성물, 및 식물 생장과 성숙 촉진용 조성물 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Effective date: 20120309 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 |
|
A621 | Written request for application examination |
Effective date: 20121001 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20121001 |
|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20140318 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |