JP2020197178A - 内燃機関の油温制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】長時間の間、内燃機関が高負荷で運転されて潤滑油の温度が高温となるような場合では、潤滑油の温度を適切に低下させることが可能であり、潤滑油の温度が過度に低い場合では、潤滑油の温度を適切に上昇させることができる、内燃機関の油温制御システムを提供する。【解決手段】内燃機関クーラントが循環される内燃機関クーラント循環経路10Rと、被冷却部材20を冷却する別系統クーラントが循環される別系統クーラント循環経路20Rと、潤滑油を冷却するオイルクーラ40と、オイルクーラへのクーラントの経路を、内燃機関クーラント循環経路から供給して内燃機関クーラント循環経路に戻す内燃機関経路45A、別系統クーラント循環経路から供給して別系統クーラント循環経路に戻す別系統経路45B、のいずれかに切替可能な経路切替装置71、72と、内燃機関10の潤滑油の温度に基づいて経路切替装置を制御する制御装置50とを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の潤滑油の温度を制御する、内燃機関の油温制御システムに関する。
内燃機関内には潤滑油が循環されており、潤滑油は、潤滑、密封、冷却、防錆等の種々の役割を果たしている。内燃機関の潤滑油は、温度が高過ぎると粘度が低下し、潤滑個所で油膜切れを起こす可能性があるので、潤滑油の温度は高温側油温閾値以下に維持されていることが好ましい。そのため、内燃機関を搭載している一部の車両では、潤滑油の温度を高温側油温閾値以下に維持するために、オイルクーラを搭載して潤滑油の温度を適宜冷却している。
また例えば、特許文献1に記載の内燃機関の制御装置では、オイルパンに貯留している潤滑油を内燃機関に循環させてオイルパンに戻すオイル循環経路中に、内燃機関の前回運転時において、潤滑油の一部を保温状態で貯留、または、蓄熱部材に蓄熱、することができる蓄熱部を有している。そしてECU(制御装置)が、蓄熱部を経由するオイル循環経路と、蓄熱部をバイパスするオイル循環経路と、を切り替え可能とされており、蓄熱部を経由した潤滑油は蓄熱部にて熱交換される。潤滑油温度が過度に低い場合では、蓄熱部を経由させることで潤滑油の温度を上昇させることが可能であり、潤滑油温度が過度に高い場合では、蓄熱部を経由させることで潤滑油の温度を低下させることが可能である。
特開2010−203263号公報
例えば内燃機関が長時間の間、高負荷で運転された場合、当該長時間の間、高温になった潤滑油がオイルパンに戻される。特許文献1に記載の、オイル循環経路に蓄熱部を有するシステムでは、蓄熱部を経由させて潤滑油を循環させることで、蓄熱部で熱交換させて高温の潤滑油の温度を低下させることができる。しかし、長時間の間、高温の潤滑油の熱を蓄熱部に蓄積していくので、蓄熱部の温度が徐々に上昇していく。蓄熱部は放熱しないので、やがて蓄熱部で熱交換ができなくなるまで温度が上昇して、循環させる潤滑油の温度を低下させることができなくなる可能性がある。
また、オイルクーラを搭載した車両では、オイルクーラの容量や効率を上げ過ぎると、潤滑油の温度が必要以上に低くなり、潤滑油の粘度が上昇して燃費の悪化を招く可能性がある。またオイルクーラには、冷却用のクーラントが循環されており、内燃機関の冷却用のクーラントをオイルクーラにも循環させている車両がある。内燃機関の冷却用のクーラントをオイルクーラにも循環させた場合、長時間の高負荷運転時では、クーラントの温度が上昇し、潤滑油の温度を適切に低下させることができなくなる可能性がある。そこでオイルクーラ用のクーラントを、オイルクーラ用循環経路(内燃機関のクーラント循環経路とは別の循環経路)で循環させている車両がある。一般的には、オイルクーラ用のクーラントの温度は、内燃機関用のクーラントの温度よりも低いので、オイルクーラ用循環経路でオイルクーラへのクーラントを循環させるシステムでは、潤滑油の温度が過度に低い場合、潤滑油の温度を適切に上昇させることができない可能性がある。
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、長時間の間、内燃機関が高負荷で運転されて潤滑油の温度が高温となるような場合では、潤滑油の温度を適切に低下させることが可能であり、潤滑油の温度が過度に低い場合では、潤滑油の温度を適切に上昇させることができる、内燃機関の油温制御システムを提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明の第1の発明は、内燃機関の潤滑油の温度を制御する内燃機関の油温制御システムであって、前記内燃機関を冷却する内燃機関クーラントが循環される内燃機関クーラント循環経路と、前記内燃機関とは別の部材である被冷却部材を冷却する別系統クーラントが、前記内燃機関クーラント循環経路とは別の経路で循環される別系統クーラント循環経路と、前記潤滑油を冷却するオイルクーラと、前記オイルクーラへのクーラントの経路を、前記内燃機関クーラントを前記内燃機関クーラント循環経路から供給して当該内燃機関クーラント循環経路に戻す内燃機関経路、あるいは前記別系統クーラントを前記別系統クーラント循環経路から供給して当該別系統クーラント循環経路に戻す別系統経路、のいずれかに切り替え可能な経路切替装置と、前記内燃機関の前記潤滑油の温度に基づいて前記経路切替装置を制御する制御装置と、を有している、内燃機関の油温制御システムである。
次に、本発明の第2の発明は、上記第1の発明に係る内燃機関の油温制御システムであって、前記制御装置は、所定時間経過後の前記潤滑油の温度を予測する潤滑油温度予測部と、予測した前記所定時間経過後の前記潤滑油の温度が高温側閾値を超えない判定した場合に前記内燃機関経路となるように前記経路切替装置を制御する内燃機関経路切替部と、予測した前記所定時間経過後の前記潤滑油の温度が前記高温側閾値を超えると判定した場合に前記別系統経路となるように前記経路切替装置を制御する別系統経路切替部と、を有している、内燃機関の油温制御システムである。
次に、本発明の第3の発明は、上記第2の発明に係る内燃機関の油温制御システムであって、前記内燃機関は、車両に搭載されており、前記制御装置は、前記内燃機関の運転状態を検出可能であり、前記潤滑油温度予測部にて前記所定時間経過後の前記潤滑油の温度を予測する場合、前記内燃機関の負荷である内燃機関負荷と、前記内燃機関が搭載されている前記車両の速度である車速と、を含む前記運転状態に基づいて予測する、内燃機関の油温制御システムである。
次に、本発明の第4の発明は、上記第1の発明〜第3の発明のいずれか1つに係る内燃機関の油温制御システムであって、前記経路切替装置は、前記オイルクーラへのクーラントの経路を前記内燃機関経路あるいは前記別系統経路、のいずれかに切り替え可能であるとともに、経路開度を調整して切り替えた経路からのクーラントの流量を調整可能であり、前記制御装置は、前記潤滑油の温度が第1低温側閾値を下回る場合、前記内燃機関経路となるように前記経路切替装置を制御するとともに、前記潤滑油の温度に基づいて前記経路切替装置の前記経路開度を調整する内燃機関経路切替・調整部、を有している、内燃機関の油温制御システムである。
次に、本発明の第5の発明は、上記第1の発明〜第4の発明のいずれか1つに係る内燃機関の油温制御システムであって、前記内燃機関の運転時に、昇温された前記内燃機関クーラントの一部を保温した状態で貯留しておくことが可能な保温貯留部を有し、前記経路切替装置は、前記オイルクーラへのクーラントの経路を、前記内燃機関経路、前記別系統経路、前記保温貯留部内に保温及び貯留されている前記内燃機関クーラントを前記保温貯留部から供給して当該保温貯留部に戻す保温貯留経路、のいずれかに切り替え可能であり、前記制御装置は、前記潤滑油の温度が第2低温側閾値を下回る場合、前記保温貯留経路となるように前記経路切替装置を制御する保温貯留経路切替部、を有している、内燃機関の油温制御システムである。
第1の発明では、例えば、長時間の間、内燃機関が高負荷で運転されて潤滑油の温度が高温となるような場合では、内燃機関クーラントの温度よりも別系統クーラントの温度のほうが低いので、経路切替装置を用いてオイルクーラへのクーラントの経路を別系統経路に切り替える。これにより、潤滑油の温度を適切に低下させることが可能である。また、潤滑油の温度が過度に低い場合では、経路切替装置を用いてオイルクーラへのクーラントの経路を内燃機関経路に切り替えることで、潤滑油の温度を適切に上昇させることができる。
第2の発明によれば、所定時間経過後の潤滑油の温度が高温側閾値を超えると予測した場合であって実際の潤滑油の温度が高温側閾値を超えてしまう前に、オイルクーラへのクーラントの経路を別系統経路に切り替えることで、潤滑油の温度が高温側閾値を超えてしまうことを未然に防ぐことができる。
第3の発明によれば、所定時間経過後の潤滑油の温度が高温側閾値を超えるか否を、より適切に予測することができる。
第4の発明によれば、潤滑油の温度に応じてオイルクーラへのクーラントの経路に循環させるクーラントの流量を調整できる。潤滑油の温度が第1低温側閾値を下回る場合、例えば、オイルクーラに循環させる内燃機関クーラントの流量を絞ることで潤滑油の放熱量を低減させて、より短時間で潤滑油の温度を上昇させることができる。
第5の発明によれば、潤滑油の温度が第2低温側閾値を下回るほど非常に低い場合、保温貯留部にて保温されている内燃機関クーラントを用いて潤滑油の温度を適切に上昇させることができる。
内燃機関システム、及び内燃機関の油温制御システム、の全体構成を説明する図であり、クーラントが循環される各経路を説明する図である。 経路切替装置の構造の例(例1)を説明する模式図である。 図2に示す経路切替装置において、経路開度を調整する様子を説明する図である。 経路切替装置の構造の例(例2)を説明する模式図である。 図4に示す経路切替装置において、経路開度を調整する様子を説明する図である。 制御装置の処理手順の例を説明するフローチャートである。
以下に本発明を実施するための形態を図面を用いて説明する。まず図1を用いて、本発明の内燃機関の油温制御システム2を有する内燃機関システム1の全体構成について説明する。本実施の形態の説明では、内燃機関の例として、車両に搭載された内燃機関10(例えばディーゼルエンジン)を用いて説明する。
●[内燃機関システム1、油温制御システム2、の全体構成(図1)]
図1に示すように、内燃機関システム1は、内燃機関10、第1熱交換器18、被冷却部材20、第2熱交換器28、保温貯留部30、オイルクーラ40、経路切替装置71、72、制御装置50等を有している。
内燃機関10には、内部を循環した内燃機関クーラントの流出口が設けられており、当該流出口には、第1往路配管11の流入側が接続されている。また内燃機関10には、内燃機関クーラントの流入口が設けられており、当該流入口には、第1復路配管12の流出側が接続されている。
第1熱交換器18は、内燃機関用ラジエターであり、第1熱交換器18には、内部を循環して放熱した内燃機関クーラントの流出口が設けられており、当該流出口には、第1復路配管12の流入側が接続されている。また第1熱交換器18には、内燃機関クーラントの流入口が設けられており、当該流入口には、第1往路配管11の流出側が接続されている。そして、第1往路配管11、第1熱交換器18、第1復路配管12にて、内燃機関10を冷却する内燃機関クーラントが循環される内燃機関クーラント循環経路10Rが形成されている。
内燃機関10には、循環ポンプ11P、サーモスタット装置11S、第1クーラント温度検出手段61が設けられている。循環ポンプ11Pは、機械ポンプまたは電動ポンプであり、サーモスタット装置11Sから流入される内燃機関クーラントを、内燃機関10内のクーラント循環経路へ圧送する。循環ポンプは、機械ポンプの場合では内燃機関の運転中に自動的に駆動され、電動ポンプの場合では内燃機関の運転中に制御装置50からの制御信号で駆動される。第1クーラント温度検出手段61は、例えば温度センサであり、内燃機関10から圧送される(または内燃機関10内を循環する)内燃機関クーラントの温度に応じた検出信号を制御装置50に出力する。
サーモスタット装置11Sは、内燃機関10内の循環配管11Jと第1復路配管12と循環ポンプ11Pに接続されている。そしてサーモスタット装置11Sは、内燃機関クーラントの温度に応じて、循環配管11Jから流入される内燃機関クーラントを循環ポンプ11Pに吐出するか、第1復路配管12から流入される内燃機関クーラントを循環ポンプ11Pに吐出するか、を切り替える。例えばサーモスタット装置11Sは、内燃機関クーラントの温度が約80[℃]以上の場合は、第1復路配管12の流入口を開口して循環配管11Jの流入口を閉鎖し、第1復路配管12から流入される内燃機関クーラントを循環ポンプ11Pに吐出する。また例えばサーモスタット装置11Sは、内燃機関クーラントの温度が約80[℃]未満の場合(数[℃]程度のヒステリシスを有する)、循環配管11Jの流入口を開口して第1復路配管12の流入口を閉鎖し、循環配管11Jから流入される内燃機関クーラントを循環ポンプ11Pに吐出する。
また第1往路配管11のいずれかの位置には、第1分岐往路配管11Aの流入側が接続され、第1復路配管12のいずれかの位置には、第1分岐復路配管12Aの流出側が接続されている。また第1往路配管11のいずれかの位置には、第3分岐往路配管31の流入側が接続され、第1復路配管12のいずれかの位置には、第3分岐復路配管32の流出側が接続されている。
被冷却部材20は、例えばインタークーラであり、内燃機関システム1は、図示省略しているがターボチャージャ等の過給機を有している。被冷却部材20には、内部を循環した別系統クーラントの流出口が設けられており、当該流出口には、第2往路配管21の流入側が接続されている。また被冷却部材20には、別系統クーラントの流入口が設けられており、当該流入口には、第2復路配管22の流出側が接続されている。
第2熱交換器28は、例えばインタークーラ用ラジエターであり、第2熱交換器28には、内部を循環して放熱した別系統クーラントの流出口が設けられており、当該流出口には、第2復路配管22の流入側が接続されている。また第2熱交換器28には、別系統クーラントの流入口が設けられており、当該流入口には、第2往路配管21の流出側が接続されている。そして、第2往路配管21、第2熱交換器28、第2復路配管22にて、内燃機関10とは別の部材である被冷却部材20を冷却する別系統クーラントが、内燃機関クーラント循環経路10Rとは別の経路で循環される別系統クーラント循環経路20Rが形成されている。
被冷却部材20には、循環ポンプ21P、第2クーラント温度検出手段62が設けられている。循環ポンプ21Pは、例えば制御装置50から制御される電動ポンプであり(機械ポンプでもよい)、被冷却部材20内を循環した別系統クーラントを、被冷却部材20から第2往路配管21内へと圧送する。循環ポンプは、機械ポンプの場合では内燃機関の運転中に自動的に駆動され、電動ポンプの場合では内燃機関の運転中に制御装置50からの制御信号で駆動される。第2クーラント温度検出手段62は、例えば温度センサであり、被冷却部材20から圧送される別系統クーラントの温度に応じた検出信号を制御装置50に出力する。
また第2往路配管21のいずれかの位置には、第2分岐往路配管21Aの流入側が接続されている。また第2復路配管22のいずれかの位置には、第2分岐復路配管22Aの流出側が接続されている。
保温貯留部30は、内燃機関の運転時(例えば内燃機関10の暖機運転後)に、昇温された内燃機関クーラントの一部を保温した状態で貯留しておくことが可能である。保温貯留部30には、内燃機関10からの内燃機関クーラントが流入される流入口を有しており、当該流入口には、第3分岐往路配管31の流出側が接続されている。なお、第3分岐往路配管31のいずれかの位置には、制御装置50から開閉制御される制御弁31Vが設けられている。また保温貯留部30には、内部に貯留している内燃機関クーラントの流出口を有しており、当該流出口には、第3分岐復路配管32の流入側が接続されている。
保温貯留部30には、第3クーラント温度検出手段63が設けられている。第3クーラント温度検出手段63は、例えば温度センサであり、保温貯留部30内に蓄えられているクーラント(内燃機関クーラントの一部)の温度に応じた検出信号を制御装置50に出力する。
例えば制御装置50は、第1クーラント温度検出手段61を用いて検出したクーラントの温度が、保温貯留部30にて保温するべき所定温度範囲となった場合に制御弁31Vを開状態にして、第1往路配管11内の内燃機関クーラントの一部を、第3分岐往路配管31を経由させて保温貯留部30に蓄える。なお、保温貯留部30の容量を超えた内燃機関クーラントは、第3分岐復路配管32を経由して第1復路配管12に戻される。そして制御装置50は、第3クーラント温度検出手段63にて検出した保温貯留部30内のクーラントの温度が所定温度範囲となった場合、制御弁31Vを閉状態にする。
また保温貯留部30には、自身が保温及び貯留しているクーラント(内燃機関クーラントの一部)を流出させる保温流出口が設けられており、当該保温流出口には、貯留往路配管31Aの流入側が接続されている。また保温貯留部30には、保温流出口から流出させたクーラント(内燃機関クーラントの一部)が戻ってくる保温流入口が設けられており、当該保温流入口には、貯留復路配管32Aの流出側が接続されている。また保温貯留部30には、循環ポンプ31Pが設けられている。循環ポンプ31Pは、例えば制御装置50から制御される電動ポンプであり、保温貯留部30内に保温及び貯留されているクーラントを貯留往路配管31A内に圧送する。循環ポンプ31Pは、保温貯留部30内のクーラントをオイルクーラ40に循環させる場合に、制御装置50からの制御信号によって駆動される。貯留往路配管31Aと貯留復路配管32Aは、保温貯留部30内に保温及び貯留されている内燃機関クーラントを、保温貯留部30からオイルクーラ40に向けて供給して当該保温貯留部30に戻す保温貯留経路45Cを形成している。
オイルクーラ40には、内燃機関10内に循環された潤滑油が流入される潤滑油流入口が設けられており、当該潤滑油流入口には、潤滑油往路配管41の流出側が接続されている。またオイルクーラ40には、潤滑油流入口から流入されて冷却された潤滑油を流出させる潤滑油流出口が設けられており、当該潤滑油流出口には、潤滑油復路配管42の流入側が接続されている。
また、潤滑油往路配管41の流入側は内燃機関10に設けられた潤滑油流出口に接続され、潤滑油復路配管42の流出側は内燃機関10に設けられた潤滑油流入口に接続されている。また内燃機関10には、循環ポンプ41P、潤滑油温度検出手段64、潤滑油圧力検出手段65が設けられている。循環ポンプ41Pは、機械ポンプまたは電動ポンプであり、内燃機関10内を循環した潤滑油を、内燃機関10から潤滑油往路配管41内へと圧送する。循環ポンプは、機械ポンプの場合では内燃機関の運転中に自動的に駆動され、電動ポンプの場合では内燃機関の運転中に制御装置50からの制御信号で駆動される。潤滑油温度検出手段64は、例えば温度センサであり、内燃機関10から圧送される潤滑油の温度に応じた検出信号を制御装置50に出力する。潤滑油圧力検出手段65は、例えば圧力センサであり、内燃機関10内で循環される潤滑油の圧力に応じた検出信号を制御装置50に出力する。
またオイルクーラ40には、冷却用のクーラントが流入されるクーラント流入口が設けられており、当該クーラント流入口には、クーラント往路配管41Aの流出側が接続されている。またオイルクーラ40には、流入されたクーラントを流出させるクーラント流出口が設けられており、当該クーラント流出口には、クーラント復路配管42Aの流入側が接続されている。
経路切替装置71には、共通口71D(図3、図5参照)が設けられており、当該共通口71Dには、クーラント往路配管41Aの流入側が接続されている。また経路切替装置71には、第1選択口71Aと第2選択口71Bと第3選択口71C(図3、図5参照)が設けられている。第1選択口71A(図3、図5参照)には、第2分岐往路配管21Aの流出側が接続されている。第2選択口71B(図3、図5参照)には、第1分岐往路配管11Aの流出側が接続されている。第3選択口71C(図3、図5参照)には、貯留往路配管31Aの流出側が接続されている。また経路切替装置71には、切替駆動手段71Mが設けられている。切替駆動手段71Mは、例えば電動モータであり、制御装置50からの制御信号にて駆動され、共通口71D(図3、図5参照)に第1選択口71A、第2選択口71B、第3選択口71C(図3、図5参照)のいずれかを接続、またはいずれも接続しない、とすることが可能である。
経路切替装置72には、共通口(71D)(図3、図5参照)が設けられており、当該共通口(71D)には、クーラント復路配管42Aの流出側が接続されている。また経路切替装置72には、第1選択口(71A)と第2選択口(71B)と第3選択口(71C)(図3、図5参照)が設けられている。第1選択口(71A)(図3、図5参照)には、第2分岐復路配管22Aの流入側が接続されている。第2選択口(71B)(図3、図5参照)には、第1分岐復路配管12Aの流入側が接続されている。第3選択口(71C)(図3、図5参照)には、貯留復路配管32Aの流入側が接続されている。また経路切替装置72には、切替駆動手段72Mが設けられている。切替駆動手段72Mは、例えば電動モータであり、制御装置50からの制御信号にて駆動され、共通口(71D)(図3、図5参照)に第1選択口(71A)、第2選択口(71B)、第3選択口(71C)(図3、図5参照)のいずれかを接続、またはいずれも接続しない、とすることが可能である。
第1分岐往路配管11Aと第1分岐復路配管12Aは、オイルクーラ40へのクーラントの経路を、内燃機関クーラントを内燃機関クーラント循環経路10Rから供給して当該内燃機関クーラント循環経路10Rに戻す内燃機関経路45Aを形成している。第2分岐往路配管21Aと第2分岐復路配管22Aは、オイルクーラ40へのクーラントの経路を、別系統クーラントを別系統クーラント循環経路20Rから供給して当該別系統クーラント循環経路20Rに戻す別系統経路45Bを形成している。貯留往路配管31Aと貯留復路配管32Aは、オイルクーラ40へのクーラントの経路を、保温貯留部30内に保温及び貯留されている内燃機関クーラントを保温貯留部30から供給して当該保温貯留部30に戻す保温貯留経路45Cを形成している。
内燃機関10は単数または複数のシリンダを有しており、各シリンダにインジェクタ68が設けられている。インジェクタ68には、コモンレール(図示省略)を介して燃料が供給されており、インジェクタ68は、制御装置50からの制御信号によって駆動され、それぞれのシリンダ内に燃料を噴射する。
また内燃機関10には、回転検出手段66等が設けられている。回転検出手段66は、例えば回転センサであり、内燃機関10のクランクシャフトの回転数(すなわち、エンジン回転数)に応じた検出信号を制御装置50に出力する。
車速検出手段67は、例えば車両速度検出センサであり、車両の車輪等に設けられている。車速検出手段67は、車両の車輪の回転速度に応じた検出信号を制御装置50に出力する。
制御装置50は、CPUや記憶手段52等を有している。制御装置50は、図1に示す各検出手段や各アクチュエータに限定されず、上記の検出手段を含めた各種の検出手段からの検出信号に基づいて内燃機関10の運転状態を検出可能である。また、制御装置50は、上記のインジェクタ68や循環ポンプ含む各種のアクチュエータを制御する。記憶手段52は、例えばFlash−ROM等の記憶装置であり、後述する処理を実行するためのプログラムやデータ等が記憶されている。
また制御装置50は、潤滑油温度予測部51A、内燃機関経路切替部51B、別系統経路切替部51C、内燃機関経路切替・調整部51D、保温貯留経路切替部51E等を有しており、これらについては後述する。
●[経路切替装置71の構造(図2〜図5)]
次に図2及び図3を用いて経路切替装置71の構造(例1)を説明し、図4及び図5を用いて経路切替装置71の構造(例2)について説明する。経路切替装置71はオイルクーラ40へのクーラントの往路の経路を切り替え、経路切替装置72はオイルクーラ40からのクーラントの復路の経路を切り替える。なお、経路切替装置72の構造は経路切替装置71の構造と同じであるので、経路切替装置72の構造の説明については省略する。
[経路切替装置71の構造(例1)(図2、図3)]
図2及び図3に示す経路切替装置71(例1)は、ベース部71S、旋回部71R、切替駆動手段71M等を有している。旋回部71Rは、ベース部71Sに対して旋回中心軸線71J回りに旋回可能であり、切替駆動手段71Mによって旋回可能とされている。切替駆動手段71Mは、例えば電動のステップモータであり、制御装置50からの制御信号に基づいて制御される。なお、エンコーダを備えた電動モータを用いて、エンコーダで回転角度をモニタしながら旋回させてもよい。
ベース部71Sには、外周面の側と内周面の側とを連通する共通口71D、第1選択口71A、第2選択口71B、第3選択口71Cが形成されている。共通口71Dにはクーラント往路配管41Aの流入側が接続されている。第1選択口71Aには第2分岐往路配管21Aの流出側が接続され、第2選択口71Bには第1分岐往路配管11Aの流出側が接続され、第3選択口71Cには貯留往路配管31Aの流出側が接続されている。
旋回部71Rには、案内路71Eと円周延長路71Fが形成されている。例えば案内路71Eは、旋回部71Rの直径方向に形成された貫通孔であり、円周延長路71Fは、案内路71Eの共通口71Dの側の開口部から第1選択口71A〜第3選択口71Cの側に向かって円周方向に沿って形成された溝である。円周延長路71Fにおける円周方向の長さは、第1選択口71A〜第3選択口71Cの円周方向の長さに対応させて設定されている。
例えば図2に示す旋回角度では、案内路71Eにおける第1選択口71Aの側の開口部と第1選択口71Aが一致して、円周延長路71Fが共通口71Dを覆っており、第1選択口71Aと共通口71Dとが、案内路71Eと円周延長路71Fによって連通されている。この図2に示す状態は、第1選択口71Aの経路開度が全開状態(経路開度100[%])とされた様子を示している。この図2に示す状態から切替駆動手段71Mを用いて旋回部71Rを時計回り方向に所定角度だけ旋回させた状態が図3に示す状態である。図3に示す状態は、案内路71Eにおける第2選択口71Bの側の開口部の約半分が第2選択口71Bと重なり、円周延長路71Fが共通口71Dを覆っている。この図3に示す状態は、第2選択口71Bの経路開度が約50[%]とされた様子を示している。このように、旋回部71Rの旋回角度を調整することで、共通口71Dに対して、第1選択口71A、第2選択口71B、第3選択口71Cのいずれかを連通、またはいずれも連通させない、ことが可能であるとともに、経路開度を調整して、切り替えた経路から共通口71Dへ供給されるクーラントの流量を調整可能である。
[経路切替装置71の構造(例2)(図4、図5)]
図4及び図5に示す経路切替装置71(例2)は、ベース部71S、旋回部71R、切替駆動手段71M等を有している。旋回部71Rは、ベース部71Sに対して旋回中心軸線71J回りに旋回可能であり、切替駆動手段71Mによって旋回可能とされている。切替駆動手段71Mは、例えば電動のステップモータであり、制御装置50からの制御信号に基づいて制御される。なお、エンコーダを備えた電動モータを用いて、エンコーダで回転角度をモニタしながら旋回させてもよい。
ベース部71Sには、外周面の側と内周面の側とを連通する第1選択口71A、第2選択口71B、第3選択口71Cが形成されている。またベース部71S及び旋回部71Rの中央部には、経路切替装置71の外側から旋回部71Rの中央部へと続く空洞である共通口71Dが形成されている。共通口71Dにはクーラント往路配管41Aの流入側が接続されている。第1選択口71Aには第2分岐往路配管21Aの流出側が接続され、第2選択口71Bには第1分岐往路配管11Aの流出側が接続され、第3選択口71Cには貯留往路配管31Aの流出側が接続されている。旋回部71Rには、旋回部71Rの共通口71Dから旋回部71Rの外周面に向かう案内路71Eが形成されている。
図3に示す状態は、案内路71Eにおける第2選択口71Bの側の開口部の約半分が第2選択口71Bと重なった状態を示している。この図3に示す状態は、第2選択口71Bの経路開度が約50[%]とされた様子を示している。このように、旋回部71Rの旋回角度を調整することで、共通口71Dに対して、第1選択口71A、第2選択口71B、第3選択口71Cのいずれかを連通、またはいずれも連通させない、ことが可能であるとともに、経路開度を調整して、切り替えた経路から共通口71Dへ供給されるクーラントの流量を調整可能である。
図1に示すように、油温制御システム2は、内燃機関クーラント循環経路10R、別系統クーラント循環経路20R、保温貯留部30、オイルクーラ40、経路切替装置71、72、制御装置50等を有している。そして制御装置50は、潤滑油の温度に基づいて、経路切替装置71、72を制御して、オイルクーラ40へのクーラントの経路を、内燃機関経路45A、別系統経路45B、保温貯留経路45Cのいずれかに切り替える。
●[制御装置50の処理手順(図6)]
次に図6を用いて、経路切替装置71、72を制御する制御装置50(制御装置50のCPU)の処理手順について説明する。制御装置50は、所定時間間隔(例えば数[ms]〜数10[ms]間隔)にて、図6に示す処理を起動し、ステップS010に処理を進める。
ステップS010にて制御装置50は、内燃機関10の運転状態を検出してステップS020に処理を進める。制御装置50が検出する運転状態は、例えば、インジェクタ68からの燃料噴射量、回転検出手段66を用いて検出したクランクシャフトの回転数、車速検出手段67を用いて検出した車両の速度である車速、等がある。制御装置50が検出する運転状態には、他にも、潤滑油温度検出手段64を用いて検出した潤滑油の温度である油温、潤滑油圧力検出手段65を用いて検出した潤滑油の圧力である油圧、第1クーラント温度検出手段61を用いて検出した内燃機関クーラント温度、第2クーラント温度検出手段62を用いて検出した別系統クーラント温度、第3クーラント温度検出手段63を用いて検出した保温貯留部30内の内燃機関クーラント温度、等がある。
ステップS020にて制御装置50は、検出した内燃機関10の運転状態に基づいて、所定時間経過後(例えば数[分]〜数10[分]先)の潤滑油の温度を予測してステップS030に処理を進める。制御装置50は、現在の油温、現在の燃料噴射量と回転数に基づいた内燃機関の負荷である内燃機関負荷、現在の車速、等に基づいて、数[分]から数10[分]経過後の(所定時間経過後の)油温がどのくらいの油温になるか予測する。例えば制御装置50は、内燃機関負荷に応じた油温の昇温量のマップや演算式、車速に応じた油温の放熱量のマップや演算式、現在の油温、現在の内燃機関クーラント温度に応じた油温の放熱量のマップや演算式、現在の別系統クーラント温度に応じた油温の放熱量のマップや演算式、数[分]から数10[分]前の油温と現在の油温から求めた油温変動傾向、アクセルペダルの踏込量等の内燃機関の運転状態に基づいて、数[分]から数10[分]経過後の(所定時間経過後の)油温を予測する。なお、油温の予測方法については特に限定しないが、少なくとも、内燃機関負荷と車速とを含む運転状態に基づいて予測する。
ステップS020の処理を実行している制御装置50のCPUは、潤滑油の温度(油温)を予測する潤滑油温度予測部51A(図1参照)に相当している。
ステップS030にて制御装置50は、予測した油温(所定時間経過後の油温)が高温側閾値を超えるか否かを判定し、予測した油温が高温側閾値を超えると判定した場合(Yes)はステップS040に処理を進め、予測した油温が高温側閾値を超えないと判定した場合(No)はステップS050に処理を進める。なお高温側閾値は、例えば約120[℃]〜130[℃]程度である。また、判定には数[℃]〜20[℃]程度のヒステリシスを用いて判定すると、より好ましい。
ステップS040に処理を進めた場合、制御装置50は、(別系統クーラント循環経路の)別系統クーラント温度が、(内燃機関クーラント循環経路の)内燃機関クーラント温度よりも低いか否かを判定し、低い場合(Yes)はステップS070Aに処理を進め、低くない場合(No)はステップS070Bに処理を進める。なお、通常の運転状態では、(内燃機関クーラント循環経路の)内燃機関クーラント温度は約80[℃]〜90[℃]程度であり、(別系統クーラント循環経路の)別系統クーラント温度(この場合、インタークーラ冷却用のクーラント温度)は約25[℃]〜30[℃]程度であるので、ステップS040とステップS070Bを省略して、ステップS030にて(Yes)と判定した場合はステップS070Aに処理を進めるようにしてもよい。
ステップS050に処理を進めた場合、制御装置50は、現在の油温が第2低温側閾値(第1低温側閾値よりも低い第2低温側閾値)よりも低いか否かを判定し、現在の油温が第2低温側閾値よりも低い場合(Yes)はステップS070Eに処理を進め、現在の油温が第2低温側閾値以上である場合(No)はステップS060に処理を進める。第2低温側閾値は、潤滑油の特性等に応じて設定されており、例えば約40[℃]程度である。また、判定には約5[℃]程度のヒステリシスを用いて判定すると、より好ましい。
ステップS060に処理を進めた場合、制御装置50は、現在の油温が第1低温側閾値(第2低温側閾値よりも高い第1低温側閾値、かつ、高温側閾値よりも低い第1低温側閾値)よりも低いか否かを判定し、現在の油温が第1低温側閾値よりも低い場合(Yes)はステップS070Dに処理を進め、現在の油温が第1低温側閾値以上である場合(No)はステップS070Cに処理を進める。第1低温側閾値は、潤滑油の特性等に応じて設定されており、例えば約80[℃]程度である。また、判定には約2[℃]程度のヒステリシスを用いて判定すると、より好ましい。
ステップS070Aに処理を進めた場合、制御装置50は、オイルクーラ40へのクーラントの経路が、別系統経路45Bかつ全開(経路開度100[%])となるように経路切替装置71、72を制御して処理を終了する。すなわち、図2に示す経路切替装置の場合、制御装置50は、案内路71Eにおける円周延長路71Fとは反対側の開口部が、第2選択口71Bと100[%]重なるように、切替駆動手段71M、72Mを制御して処理を終了する。
ステップS070Aの処理を実行している制御装置50のCPUは、予測した所定時間経過後の潤滑油の温度(油温)が高温側閾値を超えると判定した場合に別系統経路45B(図1参照)となるように経路切替装置を制御する別系統経路切替部51C(図1参照)に相当している。
ステップS070Bに処理を進めた場合、制御装置50は、オイルクーラ40へのクーラントの経路が、内燃機関経路45Aかつ全開(経路開度100[%])となるように経路切替装置71、72を制御して処理を終了する。すなわち、図2に示す経路切替装置の場合、制御装置50は、案内路71Eにおける円周延長路71Fとは反対側の開口部が、第1選択口71Aと100[%]重なるように、切替駆動手段71M、72Mを制御して処理を終了する。
ステップS070Cに処理を進めた場合、制御装置50は、オイルクーラ40へのクーラントの経路が、内燃機関経路45Aかつ全開(経路開度100[%])となるように経路切替装置71、72を制御して処理を終了する。すなわち、図2に示す経路切替装置の場合、制御装置50は、案内路71Eにおける円周延長路71Fとは反対側の開口部が、第1選択口71Aと100[%]重なるように、切替駆動手段71M、72Mを制御して処理を終了する。
ステップS070Cの処理を実行している制御装置50のCPUは、予測した所定時間経過後の潤滑油の温度(油温)が高温側閾値を超えないと判定した場合に内燃機関経路45A(図1参照)となるように経路切替装置を制御する内燃機関経路切替部51B(図1参照)に相当している。
ステップS070Dに処理を進めた場合、制御装置50は、オイルクーラ40へのクーラントの経路が、内燃機関経路45Aかつ油温に応じた経路開度となるように経路切替装置71、72を制御して処理を終了する。例えば制御装置50は、現在の油温、現在の(内燃機関経路の)内燃機関クーラント温度、に基づいて経路開度(0〜100[%])を求める。そして、図2に示す経路切替装置の場合、制御装置50は、案内路71Eにおける円周延長路71Fとは反対側の開口部が、第1選択口71Aと、求めた経路開度に応じた分だけ重なるように(図3参照)、切替駆動手段71M、72Mを制御して処理を終了する。
ステップS070Dの処理を実行している制御装置50のCPUは、潤滑油の温度(油温)が高温側閾値よりも低い第1低温側閾値を下回る場合、内燃機関経路45A(図1参照)となるように経路切替装置を制御するとともに、潤滑油の温度に基づいて経路切替装置の経路開度を調整する内燃機関経路切替・調整部51D(図1参照)に相当している。
ステップS070Eに処理を進めた場合、制御装置50は、オイルクーラ40へのクーラントの経路が、保温貯留経路45Cかつ全開(経路開度100[%])となるように経路切替装置71、72を制御し、循環ポンプ31Pを駆動して(ステップS070A〜S070Dでは、循環ポンプ31Pの駆動を停止させる)処理を終了する。すなわち、図2に示す経路切替装置の場合、制御装置50は、案内路71Eにおける円周延長路71Fとは反対側の開口部が、第3選択口71Cと100[%]重なるように、切替駆動手段71M、72Mを制御して処理を終了する。
ステップS070Eの処理を実行している制御装置50のCPUは、潤滑油の温度(油温)が第1低温側閾値よりも低い第2低温側閾値を下回る場合、保温貯留経路45C(図1参照)となるように経路切替装置を制御する保温貯留経路切替部51E(図1参照)に相当している。
以上に説明した油温制御システム2は、制御装置50が、油温(潤滑油温度)が高温側閾値を超えると「予測した」場合、内燃機関クーラントよりも温度が低い別系統クーラントをオイルクーラ40に循環させるので、適切に油温を低下させることができる。また、実際の油温が高温側閾値を超えてしまう前に、このままでは油温が高温側閾値を超える可能性があると「予測」した場合に別系統クーラントをオイルクーラ40に循環させるので、油温が高温側閾値を超えることを未然に防止することができる。
また、油温が第2低温側閾値を下回るほど極低温の場合には、保温貯留部30内の内燃機関クーラントをオイルクーラ40に循環させるので、油温を適切に上昇させることができる。
また、油温が第2低温側閾値以上かつ第1低温側閾値を下回る場合、内燃機関経路45Aからの内燃機関クーラントをオイルクーラ40に循環させるとともに、循環させるクーラントの流量を調整することで、より短時間に油温を上昇させることができる。
以上により、長時間の間、内燃機関が高負荷で運転されて潤滑油の温度が高温となるような場合では、潤滑油の温度を適切に低下させることが可能であり、潤滑油の温度が過度に低い場合では、潤滑油の温度を適切に上昇させることができる、内燃機関の油温制御システムを実現することができる。
本発明の内燃機関の油温制御システム2は、本実施の形態で説明した構成、構造、処理手順、動作等に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。例えば、経路切替装置の構造や形状等は、本実施の形態にて説明したものに限定されるものではない。
本実施の形態の説明では、被冷却部材がインタークーラ、別系統クーラント循環経路がインタークーラを冷却するクーラント循環経路の例を説明したが、被冷却部材や別系統クーラント循環経路は、これらに限定されるものではない。また、本実施の形態の説明では、保温貯留部を有する例を説明したが、保温貯留部を省略してもよい。また保温貯留部は、タンク状でなくてもよく、暖機中のマフラーの熱でクーラントを加熱する配管を有している場合、当該マフラーへの配管を保温貯留部として使用してもよい。
また、本発明の内燃機関の油温制御システム2は、図1の例に示す内燃機関システム1への適用に限定されず、種々の内燃機関システムに適用することが可能である。
また、本実施の形態の説明に用いた数値は一例であり、この数値に限定されるものではない。また、以上(≧)、以下(≦)、より大きい(>)、未満(<)等は、等号を含んでも含まなくてもよい。
1 内燃機関システム
2 油温制御システム
10 内燃機関
10R 内燃機関クーラント循環経路
11 第1往路配管
11A 第1分岐往路配管
11P 循環ポンプ
11J 循環配管
11S サーモスタット装置
12 第1復路配管
12A 第1分岐復路配管
18 第1熱交換器(内燃機関用ラジエター)
20 被冷却部材
20R 別系統クーラント循環経路
21 第2往路配管
21A 第2分岐往路配管
21P 循環ポンプ
22 第2復路配管
22A 第2分岐復路配管
28 第2熱交換器
30 保温貯留部
31 第3分岐往路配管
31A 貯留往路配管
31P 循環ポンプ
31V 制御弁
32 第3分岐復路配管
32A 貯留復路配管
40 オイルクーラ
40R オイルクーラ経路
41 潤滑油往路配管
41A クーラント往路配管
41P 循環ポンプ
42 潤滑油復路配管
42A クーラント復路配管
45A 内燃機関経路
45B 別系統経路
45C 保温貯留経路
50 制御装置
51A 潤滑油温度予測部
51B 内燃機関経路切替部
51C 別系統経路切替部
51D 内燃機関経路切替・調整部
51E 保温貯留経路切替部
52 記憶手段
61 第1クーラント温度検出手段
62 第2クーラント温度検出手段
63 第3クーラント温度検出手段
64 潤滑油温度検出手段
65 潤滑油圧力検出手段
66 回転検出手段
67 車速検出手段
68 インジェクタ
71 経路切替装置
71A 第1選択口
71B 第2選択口
71C 第3選択口
71D 共通口
71J 旋回中心軸線
71E 案内路
71F 円周延長路
71M 切替駆動手段
71R 旋回部
71S ベース部
72 経路切替装置
72M 切替駆動手段

Claims (5)

  1. 内燃機関の潤滑油の温度を制御する内燃機関の油温制御システムであって、
    前記内燃機関を冷却する内燃機関クーラントが循環される内燃機関クーラント循環経路と、
    前記内燃機関とは別の部材である被冷却部材を冷却する別系統クーラントが、前記内燃機関クーラント循環経路とは別の経路で循環される別系統クーラント循環経路と、
    前記潤滑油を冷却するオイルクーラと、
    前記オイルクーラへのクーラントの経路を、前記内燃機関クーラントを前記内燃機関クーラント循環経路から供給して当該内燃機関クーラント循環経路に戻す内燃機関経路、あるいは前記別系統クーラントを前記別系統クーラント循環経路から供給して当該別系統クーラント循環経路に戻す別系統経路、のいずれかに切り替え可能な経路切替装置と、
    前記内燃機関の前記潤滑油の温度に基づいて前記経路切替装置を制御する制御装置と、
    を有している、
    内燃機関の油温制御システム。
  2. 請求項1に記載の内燃機関の油温制御システムであって、
    前記制御装置は、
    所定時間経過後の前記潤滑油の温度を予測する潤滑油温度予測部と、
    予測した前記所定時間経過後の前記潤滑油の温度が高温側閾値を超えない判定した場合に前記内燃機関経路となるように前記経路切替装置を制御する内燃機関経路切替部と、
    予測した前記所定時間経過後の前記潤滑油の温度が前記高温側閾値を超えると判定した場合に前記別系統経路となるように前記経路切替装置を制御する別系統経路切替部と、
    を有している、
    内燃機関の油温制御システム。
  3. 請求項2に記載の内燃機関の油温制御システムであって、
    前記内燃機関は、車両に搭載されており、
    前記制御装置は、
    前記内燃機関の運転状態を検出可能であり、
    前記潤滑油温度予測部にて前記所定時間経過後の前記潤滑油の温度を予測する場合、前記内燃機関の負荷である内燃機関負荷と、前記内燃機関が搭載されている前記車両の速度である車速と、を含む前記運転状態に基づいて予測する、
    内燃機関の油温制御システム。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の内燃機関の油温制御システムであって、
    前記経路切替装置は、
    前記オイルクーラへのクーラントの経路を前記内燃機関経路あるいは前記別系統経路、のいずれかに切り替え可能であるとともに、経路開度を調整して切り替えた経路からのクーラントの流量を調整可能であり、
    前記制御装置は、
    前記潤滑油の温度が第1低温側閾値を下回る場合、前記内燃機関経路となるように前記経路切替装置を制御するとともに、前記潤滑油の温度に基づいて前記経路切替装置の前記経路開度を調整する内燃機関経路切替・調整部、を有している、
    内燃機関の油温制御システム。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の内燃機関の油温制御システムであって、
    前記内燃機関の運転時に、昇温された前記内燃機関クーラントの一部を保温した状態で貯留しておくことが可能な保温貯留部を有し、
    前記経路切替装置は、
    前記オイルクーラへのクーラントの経路を、前記内燃機関経路、前記別系統経路、前記保温貯留部内に保温及び貯留されている前記内燃機関クーラントを前記保温貯留部から供給して当該保温貯留部に戻す保温貯留経路、のいずれかに切り替え可能であり、
    前記制御装置は、
    前記潤滑油の温度が第2低温側閾値を下回る場合、前記保温貯留経路となるように前記経路切替装置を制御する保温貯留経路切替部、を有している、
    内燃機関の油温制御システム。

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