JP2020192933A - 緩衝器 - Google Patents

緩衝器 Download PDF

Info

Publication number
JP2020192933A
JP2020192933A JP2019100832A JP2019100832A JP2020192933A JP 2020192933 A JP2020192933 A JP 2020192933A JP 2019100832 A JP2019100832 A JP 2019100832A JP 2019100832 A JP2019100832 A JP 2019100832A JP 2020192933 A JP2020192933 A JP 2020192933A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
elastic member
link
shock absorber
arm
rotation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2019100832A
Other languages
English (en)
Inventor
宏友 渡邊
Hirotomo Watanabe
宏友 渡邊
隆久 望月
Takahisa Mochizuki
隆久 望月
花井 誠
Makoto Hanai
誠 花井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KYB Corp
Original Assignee
KYB Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KYB Corp filed Critical KYB Corp
Priority to JP2019100832A priority Critical patent/JP2020192933A/ja
Publication of JP2020192933A publication Critical patent/JP2020192933A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Vehicle Body Suspensions (AREA)
  • Vibration Prevention Devices (AREA)

Abstract

【課題】ばね下部材の回動によって発生する減衰力の大きさを容易に調整することができる緩衝器を提供する。【解決手段】緩衝器10は、第1弾性部材11及び第2弾性部材12を連通するとともに、第1弾性部材11と第2弾性部材12との間を流通する気体の流れに抵抗を付与する減衰通路40を有し、第1弾性部材11と第2弾性部材12との間に配されるバルブ部30を備えている。緩衝器10は、アッパアーム2に連結され、アッパアーム2の回動軸A1周りの回動に応じて、バルブ部30を第1弾性部材11及び第2弾性部材12に対して移動させるリンク部材50を備えている。第1弾性部材11及び第2弾性部材12は、バルブ部30の移動に応じて、一方が拡張した場合に他方が収縮する。【選択図】図1

Description

本発明は緩衝器に関する。
特許文献1の空圧緩衝器は、空圧緩衝器本体と、出力軸と、密閉体と、減衰通路と、を備えている。空圧緩衝器本体は、両端にそれぞれ端部側から開口して気体が充填される圧力室を備えた筒状である。出力軸は、各圧力室内にそれぞれ移動自在に挿通されている。密閉体は、各圧力室の開口部を密閉状態で閉塞し、出力軸の外周に固着して出力軸の軸方向の移動を許容する構成である。減衰通路は、各圧力室を連通し、圧力室間を交流する気体の流れに抵抗を与える構成である。
空圧緩衝器は、車両の車体に空圧緩衝器本体を連結し、車体に対して車輪を上下方向へ移動可能に支持するアッパーアームとロアアームとにそれぞれ出力軸を連結している。そして、空圧緩衝器は、出力軸が空圧緩衝器本体に対して上下動することで、一方の圧力室の容積が減少するとともに他方の圧力室の容積が拡大する。これにより、空圧緩衝器は、減衰通路によって圧力室間を交流する気体の流れに抵抗を与えることで、出力軸の上下動を抑制する減衰力を生じさせる。
特開2012−172817号公報
特許文献1の空圧緩衝器において、出力軸の上下動を抑制する減衰力を調整して、所望の減衰力を得ようとした場合、弾性部材の大きさを変更することが考えられる。弾性部材は、大きさを変更することで受圧面積が変わり、充填される気体の圧力を調整することができる。これにより、空圧緩衝器は、2つの圧力室間の圧力差を調整して、出力軸の上下動を抑制する所望の減衰力を生じさせることができる。しかしながら、このように異なる大きさの減衰力を得るために、大きさの異なる弾性部材を別途製作しなければならない。
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、ばね下部材の回動によって発生する減衰力の大きさを容易に調整することができる緩衝器を提供することを解決すべき課題としている。
本発明の緩衝器は、車両のばね上部材と、ばね上部材に対して所定の回動軸周りに回動自在に設けられたばね下部材との間に取り付けられる。緩衝器は、第1弾性部材と、第2弾性部材と、中間部材と、リンク部材と、を備えている。第1弾性部材は、内部に気体が充填され、拡縮自在に設けられている。第2弾性部材は、内部に気体が充填され、拡縮自在に設けられている。中間部材は、第1弾性部材及び第2弾性部材を連通するとともに、第1弾性部材と第2弾性部材との間を流通する気体の流れに抵抗を付与する減衰通路を有し、第1弾性部材と第2弾性部材との間に配されている。リンク部材は、ばね下部材に連結され、ばね下部材の回動軸周りの回動に応じて、中間部材を第1弾性部材及び第2弾性部材に対して移動させる。第1弾性部材及び第2弾性部材は、中間部材の移動に応じて、一方が拡張した場合に他方が収縮する。
この緩衝器は、リンク部材が、ばね下部材の回動軸周りの回動に応じて、減衰通路を有する中間部材を第1弾性部材及び第2弾性部材に対して移動させる構成である。そのため、リンク部材は、ばね下部材の回動を中間部材の移動に変換することができる。そして、第1弾性部材及び第2弾性部材は、中間部材が第1弾性部材及び第2弾性部材に対して移動することで、一方の弾性部材が拡張するとともに他方の弾性部材が収縮する。これにより、一方の弾性部材に充填された気体が膨張し、他方の弾性部材に充填された気体が圧縮することで、2つの弾性部材間で圧力差が生じ、減衰通路を流通する気体の流れを生じさせる。緩衝器は、この抵抗力をばね上部材とばね下部材との相対回動を抑制する減衰力として作用させることができる。
その上で、リンク部材によって中間部材をばね下部材の回動に連動させる構成であるため、リンク部材を変更することによって、ばね下部材の回動に応じた中間部材の移動の程度(レバー比)を調整することができる。これにより、リンク部材を変更することによって、ばね下部材の回動によって発生する減衰力の大きさを容易に調整させることができる。
したがって、本発明の緩衝器は、ばね下部材の回動によって発生する減衰力の大きさを容易に調整することができる。
本発明に係る緩衝器において、第1弾性部材及び第2弾性部材は、上下方向と交差する方向に並設され得る。この場合、緩衝器は、第1弾性部材及び第2弾性部材が上下方向に並設されている構成に比べて、上下方向の嵩張りを抑えることができる。
実施形態1に係る緩衝器を取り付けた車両の一部を模式的に示す図である。 図1の緩衝器において、車輪が基準位置よりも上方に移動した状態を説明する説明図である。 図1の緩衝器において、車輪が基準位置よりも下方に移動した状態を説明する説明図である。 図1の緩衝器において、アッパアームにおける第1リンクの連結箇所を変更した構成を説明する説明図である。 図1の緩衝器において、第2リンクにおいて第1リンクの連結箇所を変更した構成を説明する説明図である。 実施形態2に係る緩衝器を取り付けた車両の一部を模式的に示す図である。
本発明の緩衝器を具体化した実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下の説明において、上下方向及び左右方向は、緩衝器が取り付けられる車両における上下方向及び左右方向を意味しており、図1〜6にあらわれる向きを、そのまま上下方向、左右方向と定義する。上下方向及び左右方向と直交する方向を前後方向とし、図1〜6における紙面手前方向を前方、その反対方向を後方とする。
<実施形態1>
実施形態1の緩衝器10は、図1に示すように、車両Vにおいて、車体Bと車輪Wとの間に取り付けられている。車両Vには、車体Bと車輪Wとの間に介在するように、サスペンション装置1が搭載されている。サスペンション装置1は、車輪Wを車体Bに対して上下方向へ移動可能に支持している。サスペンション装置1は、いわゆるダブルウィッシュボーン型であり、アッパアーム2と、ロアアーム3と、を備えている。アッパアーム2及びロアアーム3は、所定間隔をおいて平行となるように上下に並んで配置されている。サスペンション装置1は、車体Bと車輪Wとの間に設けられる懸架ばね(図示略)を備えている。懸架ばねは、車輪Wに対して車体Bを弾性支持する。
アッパアーム2及びロアアーム3は、それぞれ基端側が車体Bに設けられた回動軸A1,A2を中心として回動自在に、車体Bに支持されている。回動軸A1,A2は、前後方向に延びている。アッパアーム2及びロアアーム3は、それぞれ先端側が車輪W側のナックルKに回動自在に接続されている。
本実施形態1において、車体Bは、「ばね上部材」の一例に相当する。車輪W、ナックルK、アッパアーム2、及びロアアーム3は、ばね上部材に対して所定の回動軸周りに回動自在に設けられた「ばね下部材」の一例に相当する。
緩衝器10は、図1に示すように、第1弾性部材11と、第2弾性部材12と、バルブ部30と、リンク部材50と、を備えている。第1弾性部材11は、例えば、略円筒形状をなしたゴム製のローリングローブとして構成されている。第1弾性部材11には、内部に気体が充填される第1ガス室R1が形成されている。第1弾性部材11は、車両Vに取り付けられた状態において、左端11Aが後述する支持部材20に接続され、右端11Bが後述するバルブ部30に接続されている。第1弾性部材11は、下端11Cが後述する支持部材20に支持されている。第1弾性部材11は、後述するバルブ部30の移動に応じて拡縮し、内部の第1ガス室R1の容積が変化する。
第2弾性部材12は、例えば、略円筒形状をなしたゴム製のローリングローブとして構成されている。第2弾性部材12は、図1に示すように、内部に気体が充填される第2ガス室R2が形成され、拡縮自在に設けられている。第2弾性部材12は、車両Vに取り付けられた状態において、左端11Aが後述するバルブ部30に接続され、右端11Bが後述する支持部材20に接続されている。第2弾性部材12は、下端12Cが後述する支持部材20に支持されている。第2弾性部材12は、後述するバルブ部30の移動に応じて拡縮し、内部の第2ガス室R2の容積が変化する。
支持部材20は、図1に示すように、前後方向及び上方に開口した枠状に形成され、車体Bに固定されている。支持部材20は、左右方向で対向する左壁部21及び右壁部22と、左壁部21の下端と右壁部22の下端とを連結する底壁部23と、を備えている。左壁部21は、右側面に第1弾性部材11の左端11Aが接続されている。右壁部22は、左側面に第2弾性部材12の右端12Bが接続されている。底壁部23は、第1弾性部材11の下端11C及び第2弾性部材12の下端11Cを下方から支持している。
第1弾性部材11及び第2弾性部材12は、図1に示すように、取付状態において、上下方向と交差する方向(具体的には、左右方向)に並設されている。第1弾性部材11は、車輪W寄りの位置に配置され、第2弾性部材12は、車輪Wから離れる側に配置されている。このように、緩衝器10は、第1弾性部材11及び第2弾性部材12が上下方向と交差する方向(具体的には、左右方向)に並設されることで、上下方向に並設されている構成に比べて、上下方向の嵩張りを抑えることができる。
バルブ部30は、図1に示すように、第1弾性部材11と第2弾性部材12との間に配置されている。バルブ部30は、上端31が後述するリンク部材50(具体的には、第2リンク52の下端)に固定されている。バルブ部30は、「中間部材」の一例に相当する。バルブ部30には、図1に示すように、第1弾性部材11の右端11B、及び第2弾性部材12の左端12Aが接続されている。これにより、バルブ部30は、第1弾性部材11及び第2弾性部材12を、左右方向に直列に連結している。
バルブ部30は、図1に示すように、減衰通路40を備えている。減衰通路40は、第1ガス室R1及び第2ガス室R2を連通するとともに、第1ガス室R1と第2ガス室R2との間を流通する気体の流れに抵抗を付与する。減衰通路40は、第1減衰通路41と、第2減衰通路42と、を有している。第1減衰通路41は、第1ガス室R1から第2ガス室R2への気体の流れを許容してその反対の流れを阻止する逆止弁41Aと、流通する気体の流量を制御する流量制御弁41Bと、を具備している。第2減衰通路42は、第2ガス室R2から第1ガス室R1への気体の流れを許容してその反対の流れを阻止する逆止弁42Aと、流通する気体の流量を制御する流量制御弁42Bと、を具備している。
リンク部材50は、図1に示すように、アッパアーム2に連結され、アッパアーム2の回動軸A1周りの回動に応じて、バルブ部30を第1弾性部材11及び第2弾性部材12に対して移動させる機構である。リンク部材50は、第1リンク51と、第2リンク52と、を備えている。第1リンク51は、アーム状に形成されている。第1リンク51の一端(図1では下端)51Aは、アッパアーム2の回動軸A1寄りの位置に、回動自在に連結されている。例えば、第1リンク51は、一端51Aにおいて前後方向に延びるように形成された軸部(図示略)が、アッパアーム2に形成された孔(図4のH1参照)に軸支されることで、アッパアーム2に連結されている。第1リンク51とアッパアーム2との連結部は、第1リンク51とアッパアーム2との相対回動の回動軸A3となっている。第1リンク51の他端(図1では上端)51Bは、第2リンク52に、回動自在に連結されている。例えば、第1リンク51は、他端51Bにおいて前後方向に延びるように形成された軸部(図示略)が、第2リンク52に形成された孔(図5のH4参照)に軸支されることで、アッパアーム2に連結されている。第1リンク51と第2リンク52との連結部は、第1リンク51と第2リンク52との相対回動の回動軸A4となっている。
第2リンク52は、図1に示すように、直角に折れ曲がるアーム状に形成されている。第2リンク52は、第1アーム53と、第2アーム54と、を備えている。第1アーム53の延伸方向の長さは、第2アーム54の延伸方向の長さよりも大きい。第1アーム53と第2アーム54とは、直交するように連なっている。第2リンク52は、回動軸A5周りに回動自在となるように、第1アーム53と第2アーム54との連結部分が車体Bに連結されている。第2リンク52の一端(図1では左端)52Aは、第1リンク51の他端51Bに、回動自在に連結されている。第2リンク52の他端(図1では下端)52Bは、バルブ部30の上端31に固定されている。
アッパアーム2が回動軸A1周りに回動すると、回動軸A3が回動軸A1周りに回動する。すると、第1リンク51は、回動軸A3周りに回動しつつ、回動軸A1周りに回動する。第1リンク51が回動軸A1周りに回動すると、それに連動して第2リンク52が回動軸A5周りに回動する。それにより、第2リンク52に固定されたバルブ部30は、回動軸A5周りに回動する。このようにして、アッパアーム2の回転運動がバルブ部30の回転運動に変換される。
次に、実施形態1の緩衝器10の作用について説明する。
図1に示す緩衝器10は、車輪Wが車体Bに対して所定の基準位置(上下方向に移動してない位置)にあり、第1ガス室R1と第2ガス室R2と間で圧力差が生じてない平衡状態を示している。この状態では、第1ガス室R1と第2ガス室R2との間で気体は流通しておらず、減衰力は発生していない。
図2に示すように、車輪Wが車体Bに対して基準位置から上方に移動した場合、アッパアーム2は、回動軸A1周りに上方に向かって(図2では時計回りに)回動する。すると、第1リンク51は、回動軸A1周りに上方に向かって(図2では時計回りに)回動する。第2リンク52は、第1リンク51の回動に連動して、回動軸A5周りに上方に向かって(図2では時計回りに)回動する。そのため、バルブ部30は、回動軸A5周りに左方向に向かって(図2では時計回りに)回動する。バルブ部30が左方向に移動すると、第1弾性部材11が左右方向に収縮するとともに、第2弾性部材12が左右方向に伸長する。第1ガス室R1は、内部の気体が収縮して圧力が増大する。第2ガス室R2は、内部の気体が膨張して圧力が低下する。これにより、第1ガス室R1と第2ガス室R2との間で圧力差が生じて、減衰通路40を介して第1ガス室R1から第2ガス室R2へ流通する気体の流れが生じる。気体は、第1減衰通路41を通過して、第1ガス室R1から第2ガス室R2へ流通する。一方、第2減衰通路42は、逆止弁42Aが閉塞するので気体の流通は生じない。これにより、第1減衰通路41の流量制御弁41Bによる減衰力が生じ、車体Bに対する車輪Wの上方への相対移動が抑制される。
一方で、図3に示すように、車輪Wが車体Bに対して基準位置から下方に移動した場合、アッパアーム2は、回動軸A1周りに下方に向かって(図3では反時計回りに)回動する。すると、第1リンク51は、回動軸A1周りに下方に向かって(図3では反時計回りに)回動する。第2リンク52は、第1リンク51の回動に連動して、回動軸A5周りに下方に向かって(図3では反時計回りに)回動する。そのため、バルブ部30は、回動軸A5周りに右方向に向かって(図3では反時計回りに)回動する。バルブ部30が右方向に移動すると、第1弾性部材11が左右方向に伸長するとともに、第2弾性部材12が左右方向に収縮する。第1ガス室R1は、内部の気体が膨張して圧力が低下する。第2ガス室R2は、内部の気体が収縮して圧力が増大する。これにより、第1ガス室R1と第2ガス室R2との間で圧力差が生じて、減衰通路40を介して第2ガス室R2から第1ガス室R1へ流通する気体の流れが生じる。気体は、第2減衰通路42を通過して、第2ガス室R2から第1ガス室R1へ流通する。一方、第1減衰通路41は、逆止弁41Aが閉塞するので気体の流通は生じない。これにより、第2減衰通路42の流量制御弁42Bによる減衰力が生じ、車体Bに対する車輪Wの下方への相対移動が抑制される。
次に、緩衝器10のレバー比の変更について説明する。
緩衝器10は、リンク部材50によってバルブ部30をアッパアーム2の回動に連動させる構成であるため、リンク部材50を変更することによって、アッパアーム2の回動に応じたバルブ部30の移動の程度(レバー比)を調整することができる。レバー比は、車輪Wの上下方向への移動量に対する、バルブ部30の移動量の割合によって表される。リンク部材50を変更することによって、レバー比を調整して、アッパアーム2の回動によって発生する減衰力の大きさを容易に調整させることができる。
例えば、緩衝器10は、図4に示すように、第1リンク51の代わりに、アッパアーム2に対する連結箇所が第1リンク51とは異なる第1リンク151を設けることで、レバー比を変更することができる。アッパアーム2には、例えば、図4に示すように、延伸方向に沿って回動軸A1からの距離が異なる孔H1,H2,H3が形成されている。第1リンク51がアッパアーム2の孔H1に連結する構成が、図1〜3に示す緩衝器10に相当する。第1リンク151がアッパアーム2の孔H3に連結する構成が、図4に示す緩衝器10に相当する。第1リンク151は、回動軸A13周りに回動自在となるように、一端151Aが孔H3に連結している。アッパアーム2が回動軸A1周りに所定角度回動した際に、第1リンク51の回動軸A1周りの回動により回動軸A4が移動する距離よりも、第1リンク151の回動軸A1周りの回動により回動軸A4が移動する距離の方が大きくなる。そのため、緩衝器10は、第1リンク51を用いる構成に比べて、第1リンク151を用いる方が、レバー比が大きくなり、アッパアーム2の回動によって発生する減衰力を大きくすることができる。
また、緩衝器10は、図示は省略するが、アッパアーム2の孔H2(図4参照)に第1リンクを連結する構成では、孔H1に第1リンクを連結する場合に生じる減衰力と、孔H2に第1リンクを連結する場合に生じる減衰力と、の間の大きさの減衰力を生じさせることができる。なお、第1リンクを連結する箇所は、孔H1,H2,H3に限らず、回動軸A1との距離が異なる箇所であれば任意に設定することができる。以上のように、緩衝器10は、アッパアーム2における第1リンクを連結する箇所を変更することによって、レバー比を調整することができ、減衰力の大きさを調整させることができる。
また、例えば、緩衝器10は、図5に示すように、第1リンク51の代わりに、第2リンク52に対する連結箇所が第1リンク51とは異なる第1リンク251を設けることで、レバー比を変更することができる。第2リンク52には、例えば、図5に示すように、延伸方向に沿って回動軸A5からの距離が異なる孔H4,H5,H6が形成されている。第1リンク51が第2リンク52の孔H4に連結する構成が、図1〜3に示す緩衝器10に相当する。第1リンク251が第2リンク52の孔H6に連結する構成が、図5に示す緩衝器10に相当する。第1リンク251は、回動軸A24周りに回動自在となるように、他端251Bが孔H6に連結している。アッパアーム2が回動軸A1周りに所定角度回動した際に、第1リンク251の回動軸A1周りの回動により回動軸A4が移動する距離よりも、第1リンク251の回動軸A1周りの回動により回動軸A24が移動する距離の方が大きくなる。そのため、緩衝器10は、第1リンク51を用いる構成に比べて、第1リンク251を用いる方が、レバー比が大きくなり、アッパアーム2の回動によって発生する減衰力を大きくすることができる。
また、緩衝器10は、図示は省略するが、第2リンク52の孔H5(図5参照)に第1リンクを連結する構成では、孔H4に第1リンクを連結する場合に生じる減衰力と、孔H6に第1リンクを連結する場合に生じる減衰力と、の間の大きさの減衰力を生じさせることができる。なお、第1リンクを連結する箇所は、孔H4,H5,H6に限らず、回動軸A5との距離が異なる箇所であれば任意に設定することができる。以上のように、緩衝器10は、第2リンク52における第1リンクを連結する箇所を変更することによって、レバー比を調整することができ、減衰力の大きさを調整させることができる。
また、緩衝器10は、アッパアーム2に対する第1リンクの一端の連結箇所が変更可能な構成(図4の構成)と、第2リンク52に対する第1リンクの他端の連結箇所が変更可能な構成(図5の構成)と、を組み合わせた構成としてもよい。すなわち、緩衝器10は、アッパアーム2に孔H1,H2,H3が形成されるとともに、第2リンク52に孔H4,H5,H6が形成されていてもよい。
以上より、実施形態1の緩衝器10によると、リンク部材50が、アッパアーム2の回動軸A1周りの回動に応じて、減衰通路40を有するバルブ部30を第1弾性部材11及び第2弾性部材12に対して移動させる構成である。そのため、リンク部材50は、アッパアーム2の回動をバルブ部30の移動に変換することができる。そして、第1弾性部材11及び第2弾性部材12は、バルブ部30が第1弾性部材11及び第2弾性部材12に対して移動することで、一方の弾性部材が拡張するとともに他方の弾性部材が収縮する。これにより、一方の弾性部材に充填された気体が膨張し、他方の弾性部材に充填された気体が圧縮することで、2つの弾性部材間で圧力差が生じ、減衰通路40を流通する気体の流れを生じさせる。緩衝器10は、この抵抗力を車体Bとアッパアーム2との相対回動を抑制する減衰力として作用させることができる。
その上で、リンク部材50によってバルブ部30をアッパアーム2の回動に連動させる構成であるため、リンク部材50を変更することによって、アッパアーム2の回動に応じたバルブ部30の移動の程度(レバー比)を調整することができる。これにより、リンク部材50を変更することによって、アッパアーム2の回動によって発生する減衰力の大きさを容易に調整させることができる。
したがって、本実施形態1の緩衝器10は、アッパアーム2の回動によって発生する減衰力の大きさを容易に調整することができる。
また、実施形態1の緩衝器10は、第1弾性部材11及び第2弾性部材12は、上下方向と交差する方向に並設されている。これにより、緩衝器10は、第1弾性部材11及び第2弾性部材12が上下方向に並設されている構成に比べて、上下方向の嵩張りを抑えることができる。
<実施形態2>
次に、実施形態2に係る緩衝器について、図6を用いて説明する。実施形態2では、リンク部材の構成が実施形態1と異なっている。なお、実施形態2に係る緩衝器10において、上記実施形態1の緩衝器と略同じ構成部位には同符号を付けて、構造、作用及び効果の説明は省略する。
実施形態2の緩衝器10は、図6に示すように、第1弾性部材11と、第2弾性部材12と、バルブ部30と、リンク部材60と、を備えている。リンク部材60は、直角に折れ曲がるアーム状に形成されている。リンク部材60は、第1アーム61と、第2アーム62と、を備えている。第1アーム61の延伸方向の長さは、第2アーム62の延伸方向の長さよりも大きい。第1アーム61と第2アーム62とは、直交するように連なっている。リンク部材60は、回動軸A5周りに回動自在となるように、第1アーム61と第2アーム62との連結部分が車体Bに連結されている。
リンク部材60は、一端(図6では左端)が車輪W側のナックルKに回動自在に接続されている。リンク部材60の他端(図6では下端)60Bは、バルブ部30の上端31に固定されている。リンク部材60は、ナックルKに連結され、ナックルKの回動軸A2周りの回動に応じて、バルブ部30を第1弾性部材11及び第2弾性部材12に対して移動させる機構である。
サスペンション装置1は、リンク部材60と、ロアアーム3と、を備え、いわゆるダブルウィッシュボーン型である。第1アーム61及びロアアーム3は、所定間隔をおいて平行となるように上下に並んで配置されている。サスペンション装置1は、車体Bと車輪Wとの間に設けられる懸架ばね(図示略)を備えている。懸架ばねは、車輪Wに対して車体Bを弾性支持する。
本実施形態2において、車体Bは、「ばね上部材」の一例に相当する。車輪W、ナックルK、及びロアアーム3は、ばね上部材に対して所定の回動軸周りに回動自在に設けられた「ばね下部材」の一例に相当する。
本実施形態2の緩衝器10は、実施形態1の緩衝器10と同様に、車輪Wが車体Bに対して基準位置から上下方向に移動した場合に、第1弾性部材11と第2弾性部材12との間で減衰通路40を介して気体が流通することで、車体Bに対する車輪Wの相対移動を抑制する減衰力を生じさせることができる。
また、本実施形態2の緩衝器10は、リンク部材60の構成を変更することで、減衰力の大きさを調整することができる。例えば、第1アーム61や第2アーム62の伸長方向の長さが異なるリンク部材に変更したりすることで、減衰力の大きさを調整することができる。
本発明は、上記記述及び図面によって説明した実施形態1に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)実施形態1では、第1リンク51の構成を変更することで、緩衝器10で生じる減衰力の大きさを調整したが、第2リンク52の構成を変更することで、緩衝器10で生じる減衰力の大きさを調整してもよい。例えば、第1アーム53又は第2アーム54の延伸方向の長さを変更することで、緩衝器10で生じる減衰力の大きさを調整してもよい。
(2)実施形態1では、リンク部材50が、アーム状の第1リンク51と、直角に折れ曲がるアーム状の第2リンク52と、を備えていたが、アッパアーム2の回動に応じてバルブ部30を移動させる機構であれば、その他の機構であってもよい。
(3)実施形態1では、リンク部材50が、アッパアーム2に連結されていたが、ロアアーム3に連結される構成であってもよい。この場合、緩衝器10は、車体Bとロアアーム3との相対回動を抑制する減衰力を生じさせることができる。また、実施形態2では、リンク部材60の代わりにアッパアームを設け、ロアアーム3の代わりに、リンク部材60と同様の構成のリンク部材を設けてもよい。
(4)実施形態1,2では、第1弾性部材11及び第2弾性部材12が、取付状態において、左右方向に並設されていたが、上下方向に並設される配置などその他の配置であってもよい。
(5)実施形態1,2では、第1弾性部材11及び第2弾性部材12が、ローリングローブとして構成されていたが、ベローズ等の他の形態の部材であってもよい。第1弾性部材11及び第2弾性部材12の材質は、ゴム製であったが、金属、樹脂等のその他の材質であってもよい。
(6)実施形態1,2では、減衰通路40が、第1減衰通路41と、第2減衰通路42と、を有していたが、1つの減衰通路によって構成されていてもよい。減衰通路は、例えば、第1ガス室から第2ガス室に流通する気体の流れ、又は第2ガス室から第1ガス室に流通する気体の流れに抵抗を付与し、他方の気体の流れには抵抗を付与しない構成である。
(7)実施形態1では、アッパアーム2及びロアアーム3は、それぞれ車両の前後方向に延びる形態の回動軸A1,A2周りに回動自在に設けられていたが、左右方向、斜め方向等の回動軸周りに回動自在であってもよい。実施形態2では、リンク部材60及びロアアーム3が、左右方向、斜め方向等の回動軸周りに回動自在であってもよい。
(8)実施形態1では、アッパアーム2が、車体Bに対して回動する構成であったが、車体Bに対して平行移動する構成であってもよい。この場合、車体Bに対するアッパアーム2の平行移動を、リンク部材によってバルブ部30の回動に変換して、アッパアーム2の平行移動に対する減衰力を発生させる構成とする。実施形態2では、リンク部材60が車体Bに対して平行移動する構成であってもよい。
(9)実施形態1では、サスペンション装置1が、いわゆるダブルウィッシュボーン型である例を示したが、アッパアーム2が車体Bに対して回動自在に設けられる構成であれば、その他の構成であってもよい。実施形態2では、リンク部材60が車体Bに対して回動自在に設けられる構成であれば、ダブルウィッシュボーン型以外の構成であってもよい。
1…サスペンション装置、2…アッパアーム(ばね下部材)、3…ロアアーム、10…緩衝器、11…第1弾性部材、11A…左端、11B…右端、11C…下端、12…第2弾性部材、12A…左端、12B…右端、12C…下端、20…支持部材、21…左壁部、22…右壁部、23…底壁部、30…バルブ部(中間部材)、31…上端、40…減衰通路、41…第1減衰通路、41A…逆止弁、41B…流量制御弁、42…第2減衰通路、42A…逆止弁、42B…流量制御弁、50,60…リンク部材、51…第1リンク、51A…一端、51B…他端、52…第2リンク、52A…一端、52B…他端、53…第1アーム、54…第2アーム、60…リンク部材、60B…他端、61…第1アーム、62…第2アーム、151…第1リンク、151A…一端、251…第1リンク、251B…他端、A1〜A5,A13,A24…回動軸、B…車体(ばね上部材)、H1〜H6…孔、K…ナックル(ばね下部材)、R1…第1ガス室、R2…第2ガス室、V…車両、W…車輪

Claims (2)

  1. 車両のばね上部材と、前記ばね上部材に対して所定の回動軸周りに回動自在に設けられたばね下部材との間に取り付けられる緩衝器であって、
    内部に気体が充填され、拡縮自在に設けられた第1弾性部材と、
    内部に気体が充填され、拡縮自在に設けられた第2弾性部材と、
    前記第1弾性部材及び前記第2弾性部材を連通するとともに、前記第1弾性部材と前記第2弾性部材との間を流通する気体の流れに抵抗を付与する減衰通路を有し、前記第1弾性部材と前記第2弾性部材との間に配される中間部材と、
    前記ばね下部材に連結され、前記ばね下部材の前記回動軸周りの回動に応じて、前記中間部材を前記第1弾性部材及び前記第2弾性部材に対して移動させるリンク部材と、
    を備えており、
    前記第1弾性部材及び前記第2弾性部材は、前記中間部材の移動に応じて、一方が拡張した場合に他方が収縮することを特徴とする緩衝器。
  2. 前記第1弾性部材及び前記第2弾性部材は、上下方向と交差する方向に並設されていることを特徴とする請求項1記載の緩衝器。
JP2019100832A 2019-05-30 2019-05-30 緩衝器 Pending JP2020192933A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019100832A JP2020192933A (ja) 2019-05-30 2019-05-30 緩衝器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019100832A JP2020192933A (ja) 2019-05-30 2019-05-30 緩衝器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020192933A true JP2020192933A (ja) 2020-12-03

Family

ID=73546309

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019100832A Pending JP2020192933A (ja) 2019-05-30 2019-05-30 緩衝器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2020192933A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3248818B1 (en) Independent suspension with multiple supporting points
JP5896988B2 (ja) 傾斜機能を有するキャブサスペンション用二経路マウント
JP5514808B2 (ja) サスペンション装置
US8342542B2 (en) Suspension device and method for supporting a wheel
JP6539334B2 (ja) サスペンション装置
CN107719060A (zh) 抗侧倾***和相关方法
JP5752427B2 (ja) 減衰力可変ダンパ
JP4528615B2 (ja) 車両ホイールのサスペンションシステム
JP2015134555A (ja) サスペンション装置
JP2017100697A (ja) サスペンション装置
EP3464931B1 (en) Front fork assembly, front fork comprising the same, and motorcycle
JP2020192933A (ja) 緩衝器
WO2020241402A1 (ja) 緩衝器
JP2009227004A (ja) サスペンション装置
JP7132174B2 (ja) サスペンション装置
JP2020168898A (ja) サスペンションシステム及び車両
JP2020192932A (ja) 緩衝器
JP2021091355A (ja) サスペンション
JP2004338680A (ja) サスペンション装置
JP2021162045A (ja) 緩衝器
JP2000211331A (ja) サスペンション装置
JP2006151325A (ja) 車両のサスペンション装置
CN114475128A (zh) 一种前支柱总成及车辆
JP2021162044A (ja) 緩衝器
JPH04159111A (ja) サスペンション