JP2020189314A - プレス機械のプレス荷重測定装置及び方法 - Google Patents

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【課題】プレス機械のプレス荷重を精度よく測定できるプレス機械のプレス荷重測定装置及び方法を提供する。【解決手段】プレス機械のプレス荷重測定装置は、プレス機械のスライドに内蔵された油圧シリンダのヘッド側油圧室に充填された作動油の圧力をプレス荷重作用時に検出する圧力検出器11と、圧力検出器11により検出された圧力PSとヘッド側油圧室に加圧充填された作動油のプレス荷重非作用時の初期圧P0との差圧を演算する差圧演算器50と、プレス機械の運転状況(運転時間)に応じて変化する作動油の体積弾性係数に対応する変数khであって、プレス機械の現在の運転時間における変数khを取得する変数取得部56と、差圧演算器50により演算された差圧及び変数取得部により取得された変数khに基づいてスライドに作用するプレス荷重を演算するプレス荷重演算器54と、を備える。【選択図】 図5

Description

本発明はプレス機械のプレス荷重測定装置及び方法に係り、特にプレス機械のスライドに内蔵された液圧シリンダの圧力に基づいてプレス荷重を測定する技術に関する。
従来、プレス機械のスライドに内蔵された油圧シリンダの圧力に基づいてプレス荷重を測定する技術が知られている(特許文献1)。
特許文献1に記載のプレス荷重測定装置は、スライド部に油圧室を形成し、プレス荷重が所定値より大きくなった時に前記油圧室の油圧を逃がして過負荷を回避するようにした油圧式オーバーロードプロテクタ(HOLP:Hydraulic Overload Protection)機能を備えたプレス機械において、スライド部に形成された油圧室の圧力を圧力センサにより検出し、この圧力センサにより検出された圧力をプレス荷重に変換する手段を備えている。
これにより、スライド荷重の過負荷を防止するとともに、プレス荷重の測定を可能にしている。
尚、特許文献1に記載のプレス荷重測定装置は、プレス荷重が加わる時に検出された油圧室の圧力をPh,プレス荷重が加わらない時に検出された圧力(予圧)をPc、定数をKとすると、プレス荷重Pを、次式、
P=√{(Ph−Pc)/K}
により算出している。
特開昭58−68500号公報
特許文献1には、プレス荷重Pとして、(Ph−Pc)/Kの平方根を求めることにより、プレス荷重の計算値と実際の値とが実用上、支障のない精度で両者が一致すると記載されているが、定数Kを調整してプレス機械の出荷した後、プレス機械を稼働させると、プレス実荷重に対するプレス荷重測定値の誤差は、最大で10%程度生じていた。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、プレス機械のプレス荷重を精度よく測定することができるプレス機械のプレス荷重測定装置及び方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の一の態様に係るプレス機械のプレス荷重測定装置は、プレス機械のスライドに内蔵された液圧シリンダのヘッド側液圧室に充填された作動液の圧力をプレス荷重作用時に検出する圧力検出器と、前記圧力検出器により検出された前記圧力と前記ヘッド側液圧室に加圧充填された前記作動液のプレス荷重非作用時の初期圧との差圧を演算する差圧演算器と、前記プレス機械の運転状況に応じて変化する前記作動液の体積弾性係数又は前記体積弾性係数に対応する変数であって、前記プレス機械の現在の運転状況下における前記変数を取得する変数取得部と、前記差圧演算器により演算された差圧及び前記変数取得部により取得された変数に基づいて前記スライドに作用するプレス荷重を演算するプレス荷重演算器と、を備える。
本発明者は、液圧シリンダのヘッド側液圧室に充填された作動液の体積弾性係数がプレス機械の運転状況に応じて変化し、その体積弾性係数の変化がプレス荷重の測定に影響することを発見した。
本発明の一の態様によれば、プレス機械の運転状況に応じて変化する作動液の体積弾性係数又は前記体積弾性係数に対応する変数であって、プレス機械の現在の運転状況下における変数を取得する。そして、プレス荷重作用時に検出する作動液の圧力とプレス荷重非作用時の作動液の初期圧との差圧、及び前記取得された変数に基づいてスライドに作用するプレス荷重を演算することで、プレス運転状況にかかわらず、プレス荷重を精度よく測定することができる。
本発明の他の態様に係るプレス機械のプレス荷重測定装置において、前記液圧シリンダのヘッド側液圧室に作動液を最初に充填した時点からの前記プレス機械の運転時間又は前記運転時間に対応するプレス回数と、前記作動液を最初に充填した時点における前記作動液に含まれる気泡の含有率に対応する前記変数の初期値から、前記気泡の含有率が最小になる前記変数の収束値までの前記変数との関係を示す第1関数又はルックアップテーブルを記憶する第1記憶部を備え、前記変数取得部は、前記第1記憶部に記憶された前記第1関数又は前記ルックアップテーブルを使用し、前記プレス機械の現在までの運転時間又はプレス回数に基づいて前記第1関数又はルックアップテーブルから前記変数を取得することが好ましい。
作動液の体積弾性係数は、作動液に含まれる気泡の含有率に応じて変化し、作動液に含まれる気泡の含有率は、プレス機械の運転時間又は前記運転時間に対応するプレス回数に応じて変化する。
本発明の他の態様によれば、液圧シリンダのヘッド側液圧室に作動液を最初に充填した時点からのプレス機械の運転時間又は前記運転時間に対応するプレス回数と、作動液を最初に充填した時点における作動液に含まれる気泡の含有率に対応する変数の初期値から、気泡の含有率が最小になる変数の収束値までの変数との関係を示す第1関数又はルックアップテーブルを記憶する第1記憶部を準備しておき、第1記憶部に記憶された前記第1関数又は前記ルックアップテーブルを使用し、プレス機械の現在までの運転時間又はプレス回数に基づいて第1関数又はルックアップテーブルから、プレス荷重の算出に使用する適切な変数を取得する。
本発明の更に他の態様に係るプレス機械のプレス荷重測定装置において、前記第1記憶部は、プレス荷重が異なる複数のプレス荷重に対応する複数の前記第1関数又は前記ルックアップテーブルを記憶し、前記変数取得部は、前記第1記憶部から前記プレス機械のプレス荷重に対応する前記第1関数又は前記ルックアップテーブルを選択して使用することが好ましい。
作動液の体積弾性係数を決定する気泡の含有率は、プレス荷重(プレス荷重に対応する圧力)の繰り返し作用により変化するため、第1関数又はルックアップテーブルは、プレス荷重が異なるプレス荷重毎に準備し、プレス荷重に対応する第1関数又はルックアップテーブルを使用することが好ましい。
本発明の更に他の態様に係るプレス機械のプレス荷重測定装置において、前記第1記憶部は、種類が異なる複数の金型の各金型に対応する複数の前記第1関数又は前記ルックアップテーブルを記憶し、前記変数取得部は、前記プレス機械に使用する金型を交換する毎に、前記第1記憶部から前記交換した金型に対応する前記第1関数又は前記ルックアップテーブルを選択して使用する。
作動液の体積弾性係数の変化度合いは、プレス荷重により変化するが、プレス荷重は金型毎に異なる。そこで、第1関数又はルックアップテーブルは、プレス荷重が異なる金型毎に準備し、使用する金型に対応する第1関数又はルックアップテーブルを使用する。
本発明の更に他の態様に係るプレス機械のプレス荷重測定装置において、前記液圧シリンダのヘッド側液圧室の作動液の液圧が異常圧に達すると、前記ヘッド側液圧室の作動液を開放する過負荷保護機能を有し、前記変数取得部は、前記過負荷保護機能の動作後に前記プレス機械の運転を開始する場合には、前記過負荷保護機能の動作に関連して低下する前記変数の減少分を加味した前記変数を取得することが好ましい。
本発明の更に他の態様に係るプレス機械のプレス荷重測定装置において、前記液圧シリンダのヘッド側液圧室に作動液を最初に充填した時点からの前記プレス機械の運転時間又は前記運転時間に対応するプレス回数と、前記作動液を最初に充填した時点における前記作動液に含まれる気泡の含有率に対応する前記変数の初期値から、前記気泡の含有率が最小になる前記変数の収束値までの前記変数との関係を示す第1関数を記憶する第1記憶部を備え、前記変数取得部は、前記第1記憶部に記憶された前記第1関数を使用し、前記プレス機械の現在までの運転時間又はプレス回数に基づいて前記第1関数から前記変数を取得し、前記第1関数は、前記初期値から前記収束値まで一次遅れ系に近似した一次近似曲線を示す関数である。
本発明の更に他の態様に係るプレス機械のプレス荷重測定装置において、前記プレス荷重と、前記プレス荷重に応じて変化する一次近似曲線の時定数との関係を示す第2関数を記憶する第2記憶部を備え、前記変数取得部は、前記プレス機械のプレス荷重に基づいて前記第2記憶部から前記一次近似曲線の時定数を取得し、前記取得した時定数により前記第1記憶部に記憶された前記第1関数である前記一次近似曲線を特定することが好ましい。
即ち、使用するプレス荷重に基づいて第2関数から一次近似曲線の時定数を取得し、取得した時定数を一次近似曲線の時定数とすることで、使用するプレス荷重に対応する一次近似曲線を示す関数(第1関数)を特定することができる。
本発明の更に他の態様に係るプレス機械のプレス荷重測定装置において、前記変数の初期値をkh、収束値をkh、前記一次近似曲線の時定数をT、前記プレス機械の運転時間をtとすると、前記変数khは、次式、
kh=kh+(kh−kh)・e(−t/T)
により表される。
本発明の更に他の態様に係るプレス機械のプレス荷重測定装置において、前記変数取得部は、今回の演算回数をM、演算周期をΔTとすると、前記演算回数M回目における前記プレス機械の運転時間tを、次式、
=tM−1+ΔT (ただし、t=0)
により求め、前記第1関数の一次遅れ応答を意味する中間演算パラメータPdを、次式、
Pd=PdM-1+ΔT/T・(1−PdM-1) (ただし、Pd=0)
により算出し、前記プレス機械の運転時間tにおける前記変数khを、次式、
kh=kh+(kh−kh)・Pd
により算出する。
本発明の更に他の態様に係るプレス機械のプレス荷重測定装置において、前記液圧シリンダは、前記ヘッド側液圧室の作動液の液圧が異常圧に達すると、前記ヘッド側液圧室の作動液を開放する過負荷保護機能を有し、前記変数取得部は、前記過負荷保護機能の動作後に前記プレス機械の運転を開始する場合には、前記過負荷保護機能の動作直前に取得した前記変数khから一定値Δkhを減算した値khを求め、前記求めた値khを前記初期値khの代わりに使用し、かつ前記中間演算パラメータPdを0にリセットし、前記過負荷保護機能の動作後の前記変数khを、次式、
kh=kh+(kh−kh)・Pd
により算出する。
本発明の更に他の態様に係るプレス機械のプレス荷重測定装置において、前記差圧演算器は、前記プレス荷重作用時に検出された圧力をP、前記プレス荷重非作用時の初期圧をPとすると、前記圧力Pと前記初期圧Pとの差圧(P−P)を演算し、前記プレス荷重演算器は、前記差圧(P−P)と前記第1関数khとに基づいて前記プレス荷重Fを、次式、
=1/10×a×(kh+1)/kh×(P−P
(ただし、aは、前記液圧シリンダのヘッド側液圧室の断面積)
により算出する。
本発明の更に他の態様に係るプレス機械のプレス荷重測定方法は、プレス機械のスライドに内蔵された液圧シリンダのヘッド側液圧室に充填された作動液の圧力をプレス荷重作用時に検出するステップと、前記検出された前記圧力と前記ヘッド側液圧室に加圧充填された前記作動液のプレス荷重非作用時の初期圧との差圧を演算するステップと、前記プレス機械の運転状況に応じて変化する前記作動液の体積弾性係数又は前記体積弾性係数に対応する変数であって、前記プレス機械の現在の運転状況下における前記変数を取得するステップと、前記演算された差圧及び前記取得された変数に基づいて前記スライドに作用するプレス荷重を演算するステップと、を含む。
本発明の更に他の態様に係るプレス機械のプレス荷重測定方法において、前記液圧シリンダのヘッド側液圧室に作動液を最初に充填した時点からの前記プレス機械の運転時間又は前記運転時間に対応するプレス回数と、前記作動液を最初に充填した時点における前記作動液に含まれる気泡の含有率に対応する前記変数の初期値から、前記気泡の含有率が最小になる前記変数の収束値までの前記変数との関係を示す第1関数又はルックアップテーブルを記憶する第1記憶部を準備するステップを含み、前記変数を取得するステップは、前記第1記憶部に記憶された前記第1関数又は前記ルックアップテーブルを使用し、前記プレス機械の現在までの運転時間又はプレス回数に基づいて前記第1関数又はルックアップテーブルから前記変数を取得することが好ましい。
本発明の更に他の態様に係るプレス機械のプレス荷重測定方法において、前記液圧シリンダのヘッド側液圧室に作動液を最初に充填した時点からの前記プレス機械の運転時間又は前記運転時間に対応するプレス回数と、前記作動液を最初に充填した時点における前記作動液に含まれる気泡の含有率に対応する前記変数の初期値から、前記気泡の含有率が最小になる前記変数の収束値までの前記変数との関係を示す第1関数を記憶する第1記憶部を準備するステップを含み、前記変数を取得するステップは、前記第1記憶部に記憶された前記第1関数を使用し、前記プレス機械の現在までの運転時間又はプレス回数に基づいて前記第1関数から前記変数を取得し、前記第1関数は、前記初期値から前記収束値まで一次遅れ系に近似した一次近似曲線を示す関数である。
本発明の更に他の態様に係るプレス機械のプレス荷重測定方法において、前記第1記憶部を準備するステップは、前記液圧シリンダのヘッド側液圧室に作動液を最初に充填した場合に、前記プレス機械に負荷試験用の負荷ダイを装着し、前記作動液に含まれる気泡の含有率が最小になるまで前記プレス機械をサイクル運転させて前記スライドにプレス荷重を繰り返し作用させるステップと、前記プレス機械のサイクル運転の運転開始から運転終了までの所定の運転時間毎、又は所定のプレス回数毎に前記プレス機械のスライドを停止させるステップと、前記プレス機械のスライドを停止させた状態で、前記スライドに対して外部の加圧機器により予め設定されたプレス荷重を印加し、前記液圧シリンダのヘッド側液圧室に充填された作動液の圧力を検出するステップと、前記印加したプレス荷重と前記検出された前記作動液の圧力に基づいて、前記所定の運転時間毎、又は所定のプレス回数毎の前記変数を演算するステップと、前記変数の演算結果に基づいて前記プレス機械の運転時間又は前記運転時間に対応するプレス回数と前記変数との関係を示す前記第1関数又はルックアップテーブルを作成するステップと、を含み、前記作成した前記第1関数又はルックアップテーブルを前記第1記憶部に記憶させる。
本発明の更に他の態様に係るプレス機械のプレス荷重測定方法において、前記プレス荷重と、前記プレス荷重に応じて変化する一次近似曲線の時定数との関係を示す第2関数を記憶する第2記憶部を準備するステップを含み、前記変数を取得するステップは、前記プレス機械のプレス荷重に基づいて前記第2記憶部から前記一次近似曲線の時定数を取得し、前記取得した時定数により前記第1記憶部に記憶された前記第1関数である前記一次近似曲線を特定する。
本発明の更に他の態様に係るプレス機械のプレス荷重測定方法において、前記変数の初期値をkh、収束値をkh、前記一次近似曲線の時定数をT、前記プレス機械の運転時間をtとすると、前記第1関数khは、次式、
kh=kh+(kh−kh)・e(−t/T)
により表される。
本発明の更に他の態様に係るプレス機械のプレス荷重測定方法において、前記変数を取得するステップは、今回の演算回数をM、演算周期をΔTとすると、前記演算回数M回目における前記プレス機械の運転時間tを、次式、
=tM−1+ΔT (ただし、t=0)
により求め、前記第1関数の一次遅れ応答を意味する中間演算パラメータPdを、次式、
Pd=PdM-1+ΔT/T・(1−PdM-1) (ただし、Pd=0)
により算出し、前記プレス機械の運転時間tにおける前記第1関数khの値である前記変数khを、次式、
kh=kh+(kh−kh)・Pd
により算出する。
本発明の更に他の態様に係るプレス機械のプレス荷重測定方法において、前記液圧シリンダは、前記ヘッド側液圧室の作動液の液圧が異常圧に達すると、前記ヘッド側液圧室の作動液を開放する過負荷保護機能を有し、前記変数を取得するステップは、前記過負荷保護機能の動作後に前記プレス機械の運転を開始する場合には、前記過負荷保護機能の動作直前に取得された前記変数khから一定値Δkhを減算した値khを求め、前記求めた値khを前記初期値khの代わりに使用し、かつ前記Pdを0にリセットし、前記過負荷保護機能の動作後の前記変数khを、次式、
kh=kh+(kh−kh)・Pd
により算出する。
本発明の更に他の態様に係るプレス機械のプレス荷重測定方法において、前記差圧を演算するステップは、前記プレス荷重作用時に検出された圧力をP、前記プレス荷重非作用時の初期圧をPとすると、前記圧力Pと前記初期圧Pとの差圧(P−P)を演算し、前記プレス荷重を演算するステップは、前記差圧(P−P)と前記変数khとに基づいて前記プレス荷重Fを、次式、
=1/10×a×(kh+1)/kh×(P−P
(ただし、aは、前記液圧シリンダのヘッド側液圧室の断面積)
により算出する。
本発明によれば、プレス機械のスライドに内蔵された液圧シリンダの圧力に基づいてプレス荷重を測定する際に、プレス運転状況にかかわらず、プレス荷重を精度よく測定することができる。
図1は、本発明に係るプレス機械のプレス荷重測定装置が適用されるプレス機械の実施形態を示す図である。 図2は、図1に示した油圧シリンダに加わる圧力等を示す図であり、プレス荷重非作用時(無負荷時)の圧力等を示す図である。 図3は、図1に示した油圧シリンダに加わる圧力等を示す図であり、プレス荷重作用時(プレス荷重負荷時)の圧力等を示す図である。 図4は、作動油に気泡が混入した場合の体積弾性係数を示すグラフである。 図5は、プレス機械のプレス荷重測定装置の第1実施形態を示すブロック図である。 図6は、プレス機械の運転時間tと変数khとの関係を示す第1関数の一例を示すグラフである。 図7は、プレス機械の運転時間tと変数khとの関係を示す第1関数の他の例を示すグラフである。 図8は、第1関数の時定数Tとプレス荷重F’との関係を示すグラフである。 図9は、プレス機械のプレス荷重測定装置の第2実施形態を示すブロック図である。 図10は、プレス機械の運転時間とプレス荷重を順次変えて演算された変数khtとの関係を示すグラフである。 図11は、図10において演算回数Mが1800回目近傍の変数kh等の数値を示す図表である。 図12は、図10に示したグラフに対応するグラフであり、特に演算回数Mが5100回目(運転時間が51000(s))でHOLPが破断した場合のグラフである。 図13は、図12において演算回数Mが5100回目近傍の変数kh等の数値を示す図表である。 図14は、プレス機械のプレス荷重測定方法の実施形態を示すフローチャート図である。 図15は、第1関数の取得方法の実施形態を示すフローチャートである。
以下添付図面に従って本発明に係るプレス機械のプレス荷重測定装置及び方法の好ましい実施形態について詳説する。
[プレス機械]
図1は、本発明に係るプレス機械のプレス荷重測定装置が適用されるプレス機械の実施形態を示す図である。
図1に示すプレス機械10は、コラム(フレーム)20、スライド26、ベッド28上のボルスタ27等を有し、スライド26は、コラム20に設けられたガイド部により鉛直方向に移動自在に案内されている。
スライド26には、シリンダ部25a及びピストン部25bからなる液圧シリンダ(油圧シリンダ)25が内蔵されており、クランク軸21に設けられたコンロッド22の先端部は、ピストン部25bと連結されている。クランク軸21には、サーボモータ33、ギア34及びメインギア35を介して回転駆動力が伝達されるようになっており、サーボモータ33によりクランク軸21が回転すると、スライド26は、クランク軸21及びコンロッド22を介して加えられる駆動力により油圧シリンダ25とともに、図1上で上下方向に移動させられる。
クランク軸21には、スライド26の位置や速度を検出するために、クランク軸21の角度を検出するエンコーダ14が設けられている。尚、エンコーダ14から出力される角度信号からスライド位置を、また角度信号を微分することで、クランク軸21のクランク角速度を、また、クランク軸の角度信号と角速度からスライド26のスライド速度を演算することができる。
油圧シリンダ25のヘッド側液圧室(ヘッド側油圧室)24には、プレス荷重非作用時の初期圧の作動液(作動油)が油圧装置9により加圧充填される。この油圧シリンダ25は、スライド26にプレス荷重が作用する際に、プレス荷重が所定値より大きくなった時に、初期圧等により加圧されているシリンダ部25aとピストン部25bとの接合面によるメタルシールが破断し、ヘッド側油圧室24の圧油を逃がして過負荷を回避する油圧式オーバーロードプロテクタ(HOLP:Hydraulic Overload Protection)機能を備えている。尚、油圧シリンダ25のHOLP機能の詳細については後述する。
スライド26には上型31aが装着され、ボルスタ27上には下型31bが装着されている。本例における金型31(上型31a、下型31b)は、上に閉じた中空カップ状(絞り形状)の製品の成形用途のものである。
油圧装置9は、油圧シリンダ25のヘッド側油圧室24に所定の初期圧の圧油を供給する初期圧チャージ用の油圧装置であり、アキュムレータ1と、油圧ポンプ2と、油圧ポンプの回転軸に接続された駆動軸が接続された電動モータ3と、チェック弁4と、電磁弁5と、リリーフ弁6とから構成されている。
アキュムレータ1は、低圧のガス圧がセットされ、低圧の略一定圧の作動油を蓄積し、タンクの役割を果たす。
油圧ポンプの一方のポートは、チェック弁4及び配管15を介して油圧シリンダ25のヘッド側油圧室24に接続され、他方のポートはアキュムレータ1に接続されている。油圧ポンプ2は、電動モータ3から加えられるトルクにより初期圧の作動油を供給するように駆動される。
チェック弁4は、プレス(スライド)1サイクル動作の中で、プレス荷重非作用時の領域では、電動モータ3が無負荷状態(トルク0状態)でも油圧シリンダ25のヘッド側油圧室24の圧力を所定の初期圧に保持可能にし、スライド26をピストン部25bに対して下降端(限)に保持している。
電磁弁5は、油圧シリンダ25のヘッド側油圧室24に作用する圧力を強制的に脱圧する役割を果たす。通常時には使用せず、保守時(機械解体時前)等に使用する。
リリーフ弁6は、電動モータ3を駆動して、油圧シリンダ25のヘッド側油圧室24の初期圧を制御すると共に、初期圧を発生させること以外の余剰油量をアキュムレータ1側に逃がす役割を果たす。
また、油圧シリンダ25のヘッド側油圧室24の圧力は、圧力検出器11により検出される。圧力検出器11により検出される圧力は、プレス荷重作用時には、プレス荷重の測定に使用される。
[プレス荷重測定方法及び従来技術の課題]
図2及び図3は、それぞれ図1に示した油圧シリンダ25に加わる圧力等を示す図であり、図2はプレス荷重非作用時(無負荷時)の圧力等を示し、図3はプレス荷重作用時(プレス荷重負荷時)の圧力等を示している。
図2において、油圧シリンダ25のヘッド側油圧室24の圧力は、無負荷時に初期圧Pを有し、初期圧Pによって、シリンダ部25aの鋼円筒部(M部位(以下M))には引張力Fを発生している。
この作用によって、プレス荷重負荷時、プレス荷重Fは、Mとヘッド側油圧室24の液柱部(H部位(以下H))の剛性比に応じてMとHが分担する(図3)。その結果、Mに作用する引張力はFからFに減少し、Hに作用する圧力はPからPに増加する。如何なる(許容範囲の)プレス荷重に対してもFが0より大きくなるPを作用させる限り、この特性は維持される。Mの剛性を有効活用してプレス機械をより高剛性に保つ観点上から一般的にそうしている。
また、油圧シリンダ25のシリンダ部25aとピストン部25bとの接合面23は、ヘッド側油圧室24内の圧油を封入するメタルシール部分であり、ヘッド側油圧室24に封入する圧油の初期圧Pを、プレス荷重の許容値に対応する圧力に設定することで、許容範囲以内のプレス荷重に対してメタルシール機能を果たす。また、油圧シリンダ25は、許容範囲を超えるプレス荷重が作用すると、接合面23が離間(HOLPが破断)し、ヘッド側油圧室24の圧油を開放することで、過負荷を回避する過負荷保護機能を有する。
Mの断面積をS(cm)、Mの縦弾性係数をE(GPa)、影響長さをL(cm)とし、H(油圧シリンダ25)の断面積をa(cm)、Hと連通した配管15を含むHの体積をV(cm)、Hに滞留する作動油の体積弾性係数をKhydro(GPa)、重力の加速度をg(m/s)とすると、MとHの剛性K(kg/cm)、K(kg/cm)は、次式により示すことができる。
[数1]
=10S×E/g/L
[数2]
=10hydro×a/g/V
MとHの剛性比を維持しながらKを1とし、Mに対するHの剛性比をkhとすると、khは、次式に示すことができる。
[数3]
kh=K/K
、khより、F、PSは、次式に示すことができる。
[数4]
=F−1/(kh+1)×F
[数5]
=kh/(kh+1)×10F/a+P
結局、プレス荷重Fが作用した場合の油圧シリンダ25の圧力Pは、作動油の体積弾性係数Khydroの関数(第1関数)であるkhを用いた、[数5]式で決定する。つまり、Pは、初期圧PとF以外に作動油の体積弾性係数Khydroの影響を受けることになる。
作動油の体積弾性係数は、作動油中の空気混入率に影響される。
図4は、作動油に気泡が混入した場合の体積弾性係数を示すグラフである。尚、図4に示すグラフは、東京計器株式会社の技術資料“気泡が混入した場合の体積弾性係数”から抜粋したものである。
図4にも示されるように、作動油中の空気混入率に対する作動油の体積弾性係数K’の低下(変化)度合いは、圧力が高くなる程減少する。しかし、油圧シリンダ25の初期圧Pを、およそ20MPaとしても(その分、体積弾性係数K’の低下度合いを減少させても)、図4上の矩形枠で示したように、空気混入率が0.2〜1%まで変化すると、体積弾性係数K’は、およそ1.6GPa〜1.3GPaまで変化する。
プレス荷重Fを演算するために、[数5]式を変形すると、[数6]式が得られる。
[数6]
=1/10×a×(kh+1)/kh×(P−P
また、圧力検出器11により検出される油圧シリンダ25の圧力を示す圧力信号(初期圧の圧力信号Psig、プレス荷重作用時の圧力信号Psig)からプレス荷重Fを示すプレス荷重信号Fsigは、次式で表すことができる。
[数7]
sig=1/10×a×(kh+1)/kh×(Psig−Psig)
今、あるプレス機械(仮に1号機)において、aを714.3(cm)、油圧シリンダ25内の作動油のエア抜きが(本例のように、十分な機械の試運転を行うことによって)理想的に完了し、油圧シリンダ25内の作動油の空気混入率が、ほぼ最終的な均衡値0.2%(最小値)に収束した(Khydroが1.6GPaに相当数する)時点でプレス荷重測定装置を校正し、Psigを22(MPa)とすると、Psigが34(MPa)の時にプレス荷重信号Fsigが2000kNであった。
この時、[数7]式の「1/10×a×(kh+1)/kh」の数値は、166.67になり、khは0.75になる。1号機ではこのような結果が得られた。
これに対して、機械構造が1号機と同一な別のプレス機械(仮に2号機)は、組立完了後、エア抜きが(プレス機械の試運転が不十分であったことによって)理想的に完了せず、油圧シリンダ25内の作動油の空気混入率が最終的な値に未収束な1%時の(Khydroが1.3GPaに相当数する)時点でプレス荷重測定装置を校正し、1号機と同一に調整したPsigを22(MPa)とすると、Psigが32.6(MPa)の時にプレス荷重信号Fsigが2000kNであった。
この時、[数7]式の「1/10×a×(kh+1)/kh」の数値は、188.72になり、khは0.609になる。1号機と2号機における「1/10×a×(kh+1)/kh」の数値の変化(即ち、khの変化)は、2号機のHの剛性が、1号機の剛性に対して81.25%(=1.3/1.6×100)に低下した為に生じた変化である。2号機ではこのような結果が得られた。
こうして従来は、油圧シリンダ25内の作動油に混入する空気の含有率に応じてHの剛性が変化する物理現象を認識せず、プレス機械毎に必然的に[数7]式の「1/10×a×(kh+1)/kh」の数値が変化するものと勘違いして、プレス荷重信号Fsigを校正していた。
このことは、同一構造のプレス機械においては、本来1度で良いプレス荷重信号Fsigの校正作業を、プレス機械毎に行う必要があるとする非効率性を生じさせているだけに留まらず、プレス荷重信号Fsigの精度を低下させる(実際との誤差を増加させる)要因になっている。
つまり、2号機は運転時間が増加するにつれて、徐々に作動油のエア混入度合いが最終的な値に収束し、Hの剛性が1号機と同等に増加し、プレス荷重信号Fsigの校正時に得られた[数7]式の「1/10×a×(kh+1)/kh」の数値(188.72)は、1号機が示した166.7に変化する。そして、この段階ではプレス荷重信号Fsigに誤差が生じる。
具体的には、例えばプレス荷重が実際に1766kN作用している時にプレス荷重信号Fsigは2000kNを出力し、244kNの誤差を生じる。
本発明では、[数7]式の「1/10×a×(kh+1)/kh」を定数として求めるのではなく、プレス機械のプレス運転状況(プレス運転時間、プレス回数等)により変化する作動油の体積弾性係数Khydroの値(変数)、あるいは体積弾性係数Khydroに対応して変化する変数(本例では、[数3]式に示した剛性比kh)を、プレス機械のプレス運転状況に応じて取得する。そして、初期圧Poと圧力Pを検出してその差圧(P−Po)を求め、差圧(P−Po)及び取得された変数khに基づいてスライドに作用するプレス荷重を演算する。
同一構造のプレス機械においては、その内の1台に関して、プレス機械のプレス運転状況と作動油の体積弾性係数Khydro、あるいは体積弾性係数Khydroに対応する変数khとの対応関係を示す関数(第1関数)を求めれば、その第1関数は同一構造の他のプレス機械にも適用可能であり、従来のようにプレス機械毎に、[数7]式の「1/10×a×(kh+1)/kh」を定数として求める場合に比べて作業効率が向上する。
また、第1関数に基づいてkhが取得できれば、[数7]式の「1/10×a×(kh+1)/kh」の校正部分は、計算により求めることができる。また、この校正部分には、油圧シリンダの作動油に含まれる空気含有率によって変化する作動油の体積弾性係数Khydroが考慮されている為、従来方式に対してプレス荷重の測定精度が向上する。
[プレス機械のプレス荷重測定装置の第1実施形態]
図5は、プレス機械のプレス荷重測定装置の第1実施形態を示すブロック図である。
図5に示す第1実施形態のプレス機械のプレス荷重測定装置は、主として圧力検出器11、差圧演算器50、プレス荷重演算器54、及び変数取得部56から構成されている。
圧力検出器11は、油圧シリンダ25のヘッド側油圧室24の圧力を検出し、ヘッド側油圧室24のプレス荷重非作用時(無負荷時)の初期圧Pを示す圧力信号Psig、又はプレス荷重作用時の圧力Pを示す圧力信号Psigを出力する。
初期圧保持部52は、プレス荷重非作用時(無負荷時)に圧力検出器11から出力される圧力信号を、初期圧Pを示す圧力信号Psigとして一時的に保持し、保持した圧力信号Psigを差圧演算器50に出力する。
差圧演算器50は、プレス荷重作用時に圧力検出器11から出力される圧力信号を、圧力信号Psigとして取得し、プレス荷重作用時の圧力Pと初期圧Pとの差圧(P−P)を示す差圧信号(Psig−Psig)を演算し、演算結果をプレス荷重演算器54に出力する。
変数取得部56は、プレス機械10の運転状況に応じて変化する油圧シリンダ25内の作動油の体積弾性係数Khydroに対応する変数khであって、プレス機械10の現在の運転状況下における変数khを取得し、取得した変数khをプレス荷重演算器54に出力する。
<プレス機械の特定の機種Aにおいて、一定のプレス荷重(1000kN)を作用させて運転した場合における変数khの取得方法>
次に、変数取得部56による変数khの取得方法について説明する。
図5に示したプレス荷重測定装置の第1実施形態は、第1記憶部58、運転時間算出器60、及びプレス回数計数器62を更に備えている。
本例の第1記憶部58には、油圧シリンダ25のヘッド側油圧室24に作動油を最初に充填した時点からのプレス機械10の運転時間tと、運転時間tに応じて変化する変数kh(体積弾性係数Khydroに対応する変数)との関係を示す関数(第1関数)が記憶されている。
この第1関数は、以下のようにして求める。
前述した[数4]式を変形し、変数khをプレス荷重F’(kN)と油圧シリンダの圧力Pの関数として、次式により表す。
[数8]
kh=a(P−P)/(10・F’+a(P−P))
プレス荷重F’は、スライドが下死点に静止している状態で、油圧ジャッキ等を使用して、スライド26を上方向に加圧することにより発生させる荷重であって、その値が明確なプレス荷重である。
今、最大加圧能力2000kNのプレス機械(仮に特定の機種A−1号機)を製造し(組立を完了させ)、負荷試験用の負荷ダイを使用してプレス荷重Fとして1000kN)を作用させて、スライドストローク数N(平均20rpm)で50000サイクル(150000s)運転する。この運転中に、およそ1000サイクル(運転時間3000s)毎に一旦、負荷ダイを外し、油圧ジャッキを用いてプレス荷重F’(=1500kN)を作用させた状態で圧力Pを計測し、[数8]式により変数khを求める。
図6は、プレス機械の運転時間tと変数khとの関係を示す第1関数の一例を示すグラフであり、変数khを運転時間tに対して、3000s間隔(3000s、6000s、・・・、150000s)でプロットし、最終的に変数khを運転時間tに対して一次遅れ系に近似した一次近似曲線として示したグラフである。
尚、[数8]式において、その他のパラメータは、a=714.3(cm)、初期圧P=22(MPa)である。
プレス荷重F’を1500kNにした理由は、なるべく大きいプレス荷重を作用させつつ、油圧シリンダから接合面を経て漏れる油量を少なくし、khの測定値の測定誤差を低減させる為である。
つまり、プレス荷重が大きい程、初期圧Pと圧力Pの差異が大きくなり、初期圧Pあるいは圧力Pの変動による影響を受け難くなるが、反対に油圧シリンダの接合面に作用するプレス荷重F(により発生する面圧)が減少し、この部位を介してタンクへ漏れる油量が増加し、圧力Pが漏れの影響で低下し、変数khを算出する為に不確かな値になる。これらのバランスを考え、プレス荷重F’を1500kNにしている。
ここで、プレス機械のスライドストローク数N(rpm)、油圧シリンダのヘッド側液圧室に作動油を最初に充填した時点から現時点までのプレス機械のプレス回数をn(回)とすると、油圧シリンダのヘッド側液圧室に作動油を最初に充填した時点から現時点までの運転時間t(s)は、次式により表すことができる。
[数9]
t=n/N×60
仮に、スライドストローク数Nが、N、N、・・・Nと変化し、それに応じてプレス回数nが、n、n、・・・、nと変化する場合、運転時間t(s)は、次式に示すことができる。
[数10]
t=t+t+・・・+t
=n/N×60+n/N×60+・・・+n/N×60
今、変数khの初期値をkh、収束値をkh、一次近似曲線の時定数をT、運転時間をtとすると、一次遅れ系に近似した変数kh(運転時間tと変数khとの関係を示す第1関数)は、次式により表すことができる。
[数11]
kh=kh+(kh−kh)・e(−t/T)
ただし、eは自然対数の底(=2.71828・・)
[数11]式に示した一次近似曲線の時定数Tは、T=25000(s)である。また、変数khの初期値khは0.609であり、変数khの最終的な収束値khは0.75である。
今後さらに、これと同一機種Aで別のプレス機械(ex.機種A−2号機)を製造後、プレス荷重1000kNを作用させて運転した場合は、プレス荷重測定装置内で、運転時間tを積算するか、[数9]式又は[数10]式によりスライドストローク数Nとカウントしたプレス回数nから運転時間tを演算するかし、[数11]式により、運転時間t、初期値kh、収束値kh、時定数Tとから、変数khを演算することができる。
プレス機械の機種A−1号機を負荷試験して求めた[数11]式は、同一機種の機種A−2号機にも適用できる。尚、機種A−2号機に対しては、初期値khを求める負荷試験を行い、[数8]式により算出することが好ましい。プレス機械の組立完了後、油圧シリンダのヘッド側油圧室に作動油を最初に充填した時の作動油の体積弾性係数(作動油に含まれる気泡の含有率)が、機種A−1号機と異なる場合があるからである。
図5に戻って、第1記憶部58には、上記のようにして求めた第1関数([数11]式)が記憶されている。
プレス回数計数器62は、油圧シリンダ25のヘッド側油圧室24に作動油を最初に充填した時点から現時点までのプレス機械10のプレス回数を計数するもので、エンコーダ14から出力される角速度信号に基づいて演算したクランク角度からプレス機械10の1サイクル運転を検知し、プレス回数n(回)を計数する。
運転時間算出器60には、スライドストローク数N(rpm)が設定されており、運転時間算出器60は、プレス回数計数器62から入力するプレス回数nとプレス機械10のスライドストローク数N(rpm)とに基づいて、油圧シリンダ25のヘッド側油圧室24に作動油を最初に充填した時点から現時点までのプレス機械10の運転時間t(s)を、[数9]式により算出する。また、運転時間算出器60は、スライドストローク数Nが変化する場合には、運転時間t(s)を[数10]式により算出する。
変数取得部56は、第1記憶部58に記憶された第1関数([数11]式)を使用し、運転時間算出器60により算出されたプレス機械10の運転時間t(s)に基づいて、[数11]式から変数khを算出(取得)する。尚、[数11]式中の変数khの初期値khは0.609、収束値khは0.75、時定数Tは25000(s)である。
プレス荷重演算器54は、差圧演算器50により演算された差圧信号(Psig−Psig)と変数取得部56により取得された変数khとに基づいて、プレス機械10のスライド26に加わる現在のプレス荷重Fを示すプレス荷重信号Fsigを[数7]式により演算する。尚、本例では、[数7]式中の油圧シリンダの断面積aは714.3(cm)である。
プレス荷重演算器54は、演算したプレス荷重信号Fsigを、図示しないモニタ装置、プリンタ、記憶装置等に出力し、ユーザに提供可能にする。
<プレス機械の特定の機種Aにおいて、一定の他のプレス荷重(1500kN)を作用させて運転した場合における変数khの取得方法>
プレス荷重(1000kN)を作用させて運転した場合と同様に、最大加圧能力2000kNのプレス機械の特定の機種A−1号機の油圧シリンダの配管を一旦外し(油圧シリンダおよび油圧配管内に空気を充満させ)た後に、改めて配管を接続して組立直後の状態にリセットし、負荷試験用の負荷ダイを使用して、今度はプレス荷重Fとして1500kNを作用させて、スライドストローク数N(平均20rpm)で50000サイクル(150000s)運転する。この運転中に、およそ1000サイクル(運転時間3000s)毎に一旦、負荷ダイを外し、油圧ジャッキを用いてプレス荷重F’(=1500kN)を作用させた状態で圧力Pを計測し、[数8]式により変数khを求める。
図7は、プレス機械の運転時間tと変数khとの関係を示す第1関数の他の例を示すグラフであり、変数khを運転時間tに対して、3000s間隔(3000s、6000s、・・・、150000s)でプロットし、最終的に変数khを運転時間tに対して一次遅れ系に近似した一次近似曲線として示したグラフである。
尚、[数8]式において、その他のパラメータは、a=714.3(cm)、初期圧P=22(MPa)である。
このように求めた[数11]式に示す第1関数(図7に示した一次近似曲線)の時定数Tは、T=13000(s)である。プレス荷重F’1000kNを作用させた図6に示す一次近似曲線の時定数T(=25000(s))に対して、時定数Tが減少(変数khが初期値khから収束値khに収束する時間が短縮)する理由は、プレス荷重がより大きい図7の方が、サイクル毎に油圧シリンダの接合面からタンクに漏れる油量が増加し、その分を、運転中に初期圧チャージ用の油圧装置9を使用して補うことにより、油圧シリンダ内の作動油の循環が早まる為である。
プレス加工に使用されるプレス荷重により、運転時間tと変数khとの関係を示す第1関数(一次近似曲線の時定数)が異なるため、第1記憶部58には、プレス加工に使用されるプレス荷重毎に対応する複数の第1関数を記憶させておき、変数取得部56は、プレス加工に使用されるプレス荷重に対応する第1関数を選択して使用し、変数khを取得することが好ましい。
また、プレス荷重は金型の種類により異なり、その結果、第1関数が異なるため、第1記憶部58には、プレス加工に使用される金型毎に対応する複数の第1関数を記憶させておき、変数取得部56は、プレス加工に使用される金型に対応する第1関数を選択して使用し、変数khを取得するようにしてもよい。
今後さらに、これと同一機種Aで別のプレス機械(ex.機種A−2号機)を製造後、プレス荷重1500kNを作用させて運転した場合は、プレス荷重測定装置内で、運転時間tを積算するか、[数9]式又は[数10]式によりスライドストローク数Nとカウントしたプレス回数nから運転時間tを演算するかし、[数11]式により、運転時間t、初期値kh、収束値kh、プレス荷重1500kNに対応する時定数Tとから、変数khを演算することができる。
<プレス機械の特定の機種Aにおいて、様々なプレス荷重を作用させて運転した場合における変数khの取得方法>
プレス荷重(1000kN)を作用させて運転した場合、及びプレス荷重(1500kN)を作用させて運転した場合と同様にして、最大加圧能力2000kNのプレス機械の特定の機種A−1号機の油圧シリンダの配管を一旦外し(油圧シリンダおよび油圧配管内に空気を充満させ)た後に、改めて配管を接続して組立直後の状態にリセットし、負荷試験用の負荷ダイを使用して、様々なプレス荷重Fを作用させて、運転時間tに対する変数khの時定数Tを求める。
図8は、上記のようにして求めた時定数Tとプレス荷重F’との関係を示すグラフであり、図8に示すような曲線になった。この曲線を2次曲線で近似すると、2次曲線(第2関数)は、次式で表すことができる。
[数12]
T=0.0132F−58.364F’+70627
尚、実験により求めたプレス荷重F’に対する時定数Tは、(機種により)一次(直線)近似した方が相応しい場合もある。
[プレス機械のプレス荷重測定装置の第2実施形態]
図9は、プレス機械のプレス荷重測定装置の第2実施形態を示すブロック図である。尚、図9において、図5に示した第1実施形態のプレス荷重測定装置と共通する部分には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図9に示す第2実施形態のプレス荷重測定装置は、図5に示した第1実施形態のプレス荷重測定装置と比較して第2記憶部59が追加され、また、変数取得部56’及び第1記憶部58’が、第1実施形態の変数取得部56及び第1記憶部58と相違する。
第1記憶部58’には、運転時間tと変数khとの関係を示す第1関数([数11]式)が記憶されているが、[数11]式中の時定数Tは、プレス荷重に対応する変数として記憶されている。
一方、第2記憶部59には、図8に示した曲線を示す第2関数([数12]式)が記憶されている。
変数取得部56’は、第1記憶部58に記憶された第1関数([数11]式)を使用するが、プレス加工に使用されるプレス荷重に基づいて、第2記憶部59に記憶された[数12]式を使用して時定数T([数11]式中の時定数T)を取得し、取得した時定数Tを[数11]式の時定数Tに適用し、この時定数Tと運転時間算出器60により算出された運転時間t(s)とに基づいて、[数11]式から変数khを算出(取得)する。尚、[数11]式中の変数khの初期値khは0.609、収束値khは0.75である。
その結果、変数取得部56’は、任意のプレス荷重及び運転時間に対応する変数khを取得することができる。
<プレス機械の特定の機種Aの任意の号機(ex.1号機〜10号機)において、様々なプレス荷重を作用させて運転した場合における変数khの取得方法>
特定の機種Aの最大加圧能力2000kNのプレス機械おいて、変数取得部56’が変数khを取得(演算)する演算周期をΔT(s)とすると、運転時間算出器60は、プレス回数n及びスライドストローク数Nに基づいて運転時間t(s)を算出するのではなく、運転中のみ演算周期ΔT(s)を積算することにより運転時間t(s)を算出することができる。
今、任意の演算回数M回目における運転時間をtとすると、運転時間tは、次式により算出することができる。
[数13]
=tM−1+ΔT
(ただし、運転時間の初期値t=0)
また、運転時間tにおける変数khを、変数khとすると、変数khは、次式で表すことができる。
[数14]
kh=kh+(kh−kh)・Pd
[数14]式は、[数11]式に対応する式であり、[数14]式中のPdは、[数12]式で演算した時定数Tに基づく一次遅れ応答を意味する中間演算パラメータであり、次式により演算される。
[数15]
Pd=PdM−1+ΔT/T・(1−PdM−1
(ただし、Pd=0)
変数取得部56’は、運転時間tにおける変数khを、[数12]式で演算した時定数Tと前回演算したPdM−1とに基づいて、[数15]式により今回の中間演算パラメータPdを演算し、演算した今回の中間演算パラメータPdを使用して、[数14]式により今回の運転時間tにおける変数khを演算することができる。
今後さらに、これと同一機種Aで別のプレス機械(ex.機種A−2号機)を製造後、様々なプレス荷重を作用させて運転した場合に、プレス荷重測定装置内で様々なプレス荷重に相当する時定数Tを、[数12]式から適時演算し、[数13]式〜[数15]式を使用して、任意のプレス荷重及び任意の運転時間における変数khを適時演算することができる。
例えば、運転時間tが0〜12000sまでは、ある金型(金型No.11)を使用してプレス荷重Fは1000kNで生産し、運転時間tが12000s〜18000sまでは、別の金型(金型No.12)に交換しプレス荷重Fは1500kNで生産し、運転時間tが18000s〜36000sまでは、さらに別の金型(金型No.13)に交換しプレス荷重Fは1200kNで生産し、運転時間tが36000s〜60000sまではさらに別の金型(金型No.14)に交換しプレス荷重Fは600kNで生産し、運転時間tが60000s以上は、再び金型No.11に交換しプレス荷重Fは1000kNで生産した場合の変数khを、[数12]式〜[数15]式を使用して演算する。
図10は、プレス機械の運転時間と上記のようにプレス荷重を順次変えて演算された変数khtとの関係を示すグラフである。
本例では、プレス荷重測定装置(図9の変数取得部56’)の変数khを演算する演算周期ΔTは10sであり、図10において演算回数Mが1800回目(図10中のx近傍)の変数khの演算例を、図11の図表に示す。
図11の中で、演算回数Mが1799回目と1800回目における運転時間t1799、中間演算パラメータPd1799、変数kh1799と、運転時間t1800、中間演算パラメータPd1800、変数kh1800の演算内容を、[数16]式〜[数18]式と、[数19]式〜[数21]式に示す。
<M=1799>
[数16]
1799=t1798+10
[数17]
Pd1799=Pd1798+10/T1799・(1−Pd1798
[数18]
kh1799=0.609+(0.75−0.609)・Pd1799
<M=1800>
[数19]
1800=t1799+10
[数20]
Pd1800=Pd1799+10/T1800・(1−Pd1799
[数21]
kh1800=0.609+(0.75−0.609)・Pd1800
このように、[数12]式〜[数15]式を使用して一定の演算周期ΔT毎に変数khを演算することによって、プレス荷重が様々に変化した場合でも、変数khを演算することができる。また、変数khの時定数Tは比較的大きい為、演算周期ΔTは遅くとも問題はない。
<プレス機械の特定の機種Aの任意の号機(ex.1号機〜10号機)において、様々なプレス荷重を作用させて運転した場合において、さらにプレス荷重異常(過負荷)が生じ、油圧シリンダ(で構成したHOLP)の接合面が破断した場合の変数khの取得方法>
HOLPが破断した場合に、変数khはΔkh分だけ減少する。理由は、油圧シリンダの接合面が破断し、油圧シリンダが収縮した後、油圧シリンダの圧力を初期圧Pにチャージする際に、接合面の隙間から空気が侵入する為である。
Δkhはプレス機械の機種毎にほぼ一定値であり、本機種Aは、Δkh=0.03である。これは、実験的にHOLPを破断させ、初期圧チャージ直後に油圧ジャッキを用いてプレス荷重F’(=1500kN)を作用させた状態で圧力Pを計測し、[数8]式より変数khを求め、これとHOLPの破断直前に算出された変数khにより求めることができる値である。
ΔkhはHOLP破断前の変数khの値には殆ど影響されず、変数khは初期値kh(本機では0.609)以下にはならない。
また、HOLP破断時には、[数15]式に示す中間演算パラメータPdは、一旦、0にリセットする。そして、HOLP破断直後の変数khを、破断直前の変数khからHOLP破断による減少分(Δkh分)だけ減算した変数khとしてホールドすれば、HOLP破断後の変数khは、次式に示すことができる。
[数22]
kh=kh+(kh−khh)・Pd
例えば、図10に示したグラフの場合と同様に、運転時間tが0〜12000sまでは、ある金型(金型No.11)を使用してプレス荷重Fは1000kNで生産し、運転時間tが12000s〜18000sまでは、別の金型(金型No.12)に交換しプレス荷重Fは1500kNで生産し、運転時間tが18000s〜36000sまでは、さらに別の金型(金型No.13)に交換しプレス荷重FRは1200kNで生産し、運転時間tが36000s〜60000sまでは,さらに別の金型(金型No.14)に交換しプレス荷重Fは600kNで生産している途中でHOLPが破断し、その後は復旧して生産を続行し、運転時間tが60000s以上は、再び金型No.11に交換しプレス荷重Fは1000kNで生産した場合の変数khを、[数12]式〜[数15]式を使用して演算する。
本例では、プレス荷重測定装置(図9の変数取得部56’)の変数khを演算する演算周期ΔTは10sであり、図12においてHOLPが破断した演算回数Mが5100回目(図12中のx近傍)の変数khの演算例を、図13の図表に示す。
図13の中で、演算回数Mが5099回目、5100回目、及び5101回目における運転時間t5099、中間演算パラメータPd5099、変数kh5099と、運転時間t5100、中間演算パラメータPd5100、変数kh5100と、運転時間t5101、中間演算パラメータPd5101、変数kh5101の演算内容を、[数23]式〜[数25]式と、[数26]式〜[数28]式と、[数29]式〜[数31]式に示す。
<M=5099>
[数23]
5099=t5098+10
[数24]
Pd5099=Pd5098+10/T5099・(1−Pd5098
[数25]
kh5099=0.609+(0.75−0.609)・Pd5099
<M=5100>
[数26]
5100=t5099+10
[数27]
Pd5100=0
[数28]
kh5100=0.707+(0.75−0.707)・Pd5100
(kh=kh5099−Δkh=0.737−0.03=0.707)
<M=5101>
[数29]
5101=t5100+10
[数30]
Pd5101=Pd5100+10/T5101・(1−Pd5100
[数31]
kh5101=0.707+(0.75−0.707)・Pd5101
このように、[数12]式〜[数15]式を使用して一定の演算周期ΔT毎に変数khを演算することによって、プレス荷重が様々に変化し、さらにHOLPが破断した場合でも、HOLP破断を加味した変数khを演算することができる。
また、HOLPが破断した場合の他の態様としては、HOLP破断に後の初期圧チャージ直後に油圧ジャッキを用いて既知のプレス荷重を作用させた状態で圧力Pを計測し、[数8]式より変数khを求め、運転時間tと変数khとの関係を示す第1関数から運転時間を算出し、この算出した運転時間を現在の運転時間に修正して第1関数を適用するようにしてもよい。
[プレス機械のプレス荷重測定方法の実施形態]
図14は、プレス機械のプレス荷重測定方法の実施形態を示すフローチャート図である。尚、図14に示すプレス機械のプレス荷重測定方法は、図5に示した第1実施形態のプレス機械のプレス荷重測定装置に対応する方法である。
図14において、運転時間算出器60は、油圧シリンダ25のヘッド側油圧室に作動油を最初に充填した時点からのプレス機械の運転時間tを取得する(ステップS10)。
変数取得部56は、第1記憶部58に記憶された第1関数([数11]式)を使用し、運転時間tに基づいて、[数11]式から変数khを算出(取得)する(ステップS12)。変数khは、プレス機械の運転時間tに応じて変化する作動油の体積弾性係数に対応する変数である。
ここで、第1記憶部58に記憶させる第1関数の取得方法について説明する。
図15は、第1関数の取得方法の実施形態を示すフローチャートである。
図15において、まず、プレス機械に負荷試験用の負荷ダイを装着する(ステップS50)。続いて、スライド内蔵の油圧シリンダおよび油圧配管内に空気を充満させた後、初期圧チャージ用の油圧装置9を使用して初期圧Pの圧油を油圧シリンダのヘッド側油圧室に充填する(ステップS52)。
次に、スライドを下死点で停止させ、油圧ジャッキにより予め設定したプレス荷重F’をスライドに作用させ(ステップS54)、油圧検出器により油圧シリンダのヘッド側油圧室の圧力Pを検出する(ステップS56)。
そして、プレス荷重F’、初期圧P、圧力Pに基づいて、[数8]式により変数khを算出する(ステップS58)。作動油の体積弾性係数は、作動油への気泡の混入率により変化する為、体積弾性係数はプレス荷重を演算する為に無視できないが、変数khは、作動油の体積弾性係数に対応する変数であり、変数khを求めることは、間接的に作動油の体積弾性係数を求めることになる。
続いて、ステップS56で検出される圧力Pが収束したか否か(体積弾性係数、又は変数khが収束値に達したか否か)を判別する(ステップS60)。
収束していない場合には、プレス機械を所定の運転時間t(又は所定のプレス回数)だけ駆動する(ステップS62)。例えば、所定の運転時間tとしては3000s、所定のプレス回数としては1000回とすることができる。
その後、ステップS54に戻り、ステップS54からステップS60の処理を繰り返す。これにより、所定のプレス運転時間毎の変数khを取得する。
圧力Pが収束すると(変数khが収束値に達すると)運転時間tと、運転時間に対応して取得した変数khとの関係を示す関数(第1関数)を算出する(ステップS64)。このようにして算出した第1関数を第1記憶部58に記憶させる(ステップS66)。
図14に戻って、プレス荷重測定装置は、クランク角度(あるいはプレス・スライド位置)がプレス荷重演算範囲か否かを判別する(ステップS14)。プレス荷重演算範囲か否かは、クランク軸21の角度が、プレス成形が行われる可能性のある角度範囲内(例えば、90度より大きく270度より小さい)か否かにより判別することができる。
プレス荷重がプレス荷重演算範囲外の場合(プレス荷重非作用中の場合)には、圧力検出器11により検出される圧力を初期圧Pとして検出し、その初期圧Pを一時的に保持する(ステップS16)。
クランク角度がプレス荷重演算範囲の場合(プレス荷重が作用する可能性がある場合)には、圧力検出器11により検出される圧力をプレス荷重演算範囲の圧力Pとする(ステップS18)。差圧演算器50は、圧力検出器11により検出されたプレス荷重演算範囲の圧力Pと初期圧Pとの差圧(P−P)を演算する(ステップS20)。
プレス荷重演算器54は、ステップS12で取得した変数khと、ステップS20で算出された差圧(P−P)に基づいて、[数6]式によりプレス荷重Fを算出する(ステップS22)。このようにして算出されたプレス荷重Fは、モニタ装置、プリンタ、記憶装置等に出力され、ユーザに提供される。プレス荷重Fは、例えばプレス荷重Fとプレス加工結果の因果関係を見極める場合に使用することができる。
プレス荷重測定装置は、クランク角度がプレス荷重演算範囲を脱したか否かを判別する(ステップS26)。
プレス荷重演算範囲を脱していない場合には、ステップS18に戻り、ステップS18からステップS26の処理を繰り返すことで、プレス荷重演算範囲のプレス荷重Fを連続的に取得することができる。
1回のプレス荷重演算範囲を脱した場合には、プレス回数をカウントアップする(ステップS28)。これにより、プレス回数を計数する。このプレス回数は、プレス回数とスライドストローク数とに基づいて運転時間tを算出するために使用することができる。
続いて、プレス荷重測定装置は、プレス運転が終了したか否かを判別する(ステップS30)。プレス運転が終了していない場合には、ステップS10に遷移し、次のプレスサイクルにおけるプレス荷重の測定を行う。プレス運転が終了した場合には、プレス荷重測定装置によるプレス荷重の測定を終了する。
[その他]
本実施形態では、プレス機械の運転時間に応じて第1関数から変数khを取得するようにしているが、第1関数をプレス機械のプレス回数の関数とすることで、プレス回数に基づいて変数khを取得するようにしてもよい。また、変数khは、作動油の体積弾性係数に対応する変数であるため、第1関数は、プレス機械の運転時間又はプレス回数に応じて変化する作動油の体積弾性係数の関数としてもよい。この場合、第1関数から取得した体積弾性係数に基づいて変数khを演算することになる。
また、第1関数を記憶する第1記憶部は、第1関数に代えて、第1関数に対応するルックアップテーブルを記憶するようにしてもよい。この場合のルックアップテーブルは、プレス機械の運転時間又はプレス回数と、変数kh又は作動油の体積弾性係数とが対応づけられたテーブルである。このルックアップテーブルを使用することにより、プレス機械の運転時間又はプレス回数を取得することで、取得した運転時間又はプレス回数に対応する変数kh又は作動油の体積弾性係数をルックアップテーブルから読み出すことができる。
更に、スライドに内蔵されたシリンダの作動液として油を使用した場合について説明したが、これに限らず、水やその他の液体を使用してもよい。
また、本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の精神を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であることは言うまでもない。
1 アキュムレータ
2 油圧ポンプ
3 電動モータ
4 チェック弁
5 電磁弁
6 リリーフ弁
9 油圧装置
10 プレス機械
11 圧力検出器
14 エンコーダ
15 配管
20 コラム
21 クランク軸
22 コンロッド
23 接合面
24 ヘッド側油圧室
25 油圧シリンダ
25a シリンダ部
25b ピストン部
26 スライド
27 ボルスタ
28 ベッド
31 金型
31a 上型
31b 下型
33 サーボモータ
34 ギア
35 メインギア
50 差圧演算器
52 初期圧保持部
54 プレス荷重演算器
56、56’ 変数取得部
58、58’ 第1記憶部
59 第2記憶部
60 運転時間算出器
62 プレス回数計数器

Claims (20)

  1. プレス機械のスライドに内蔵された液圧シリンダのヘッド側液圧室に充填された作動液の圧力をプレス荷重作用時に検出する圧力検出器と、
    前記圧力検出器により検出された前記圧力と前記ヘッド側液圧室に加圧充填された前記作動液のプレス荷重非作用時の初期圧との差圧を演算する差圧演算器と、
    前記プレス機械の運転状況に応じて変化する前記作動液の体積弾性係数又は前記体積弾性係数に対応する変数であって、前記プレス機械の現在の運転状況下における前記変数を取得する変数取得部と、
    前記差圧演算器により演算された差圧及び前記変数取得部により取得された変数に基づいて前記スライドに作用するプレス荷重を演算するプレス荷重演算器と、
    を備えたプレス機械のプレス荷重測定装置。
  2. 前記液圧シリンダのヘッド側液圧室に作動液を最初に充填した時点からの前記プレス機械の運転時間又は前記運転時間に対応するプレス回数と、前記作動液を最初に充填した時点における前記作動液に含まれる気泡の含有率に対応する前記変数の初期値から、前記気泡の含有率が最小になる前記変数の収束値までの前記変数との関係を示す第1関数又はルックアップテーブルを記憶する第1記憶部を備え、
    前記変数取得部は、前記第1記憶部に記憶された前記第1関数又は前記ルックアップテーブルを使用し、前記プレス機械の現在までの運転時間又はプレス回数に基づいて前記第1関数又はルックアップテーブルから前記変数を取得する請求項1に記載のプレス機械のプレス荷重測定装置。
  3. 前記第1記憶部は、プレス荷重が異なる複数のプレス荷重に対応する複数の前記第1関数又は前記ルックアップテーブルを記憶し、
    前記変数取得部は、前記第1記憶部から前記プレス機械のプレス荷重に対応する前記第1関数又は前記ルックアップテーブルを選択して使用する請求項2に記載のプレス機械のプレス荷重測定装置。
  4. 前記第1記憶部は、種類が異なる複数の金型の各金型に対応する複数の前記第1関数又は前記ルックアップテーブルを記憶し、
    前記変数取得部は、前記プレス機械に使用する金型を交換する毎に、前記第1記憶部から前記交換した金型に対応する前記第1関数又は前記ルックアップテーブルを選択して使用する請求項2に記載のプレス機械のプレス荷重測定装置。
  5. 前記液圧シリンダのヘッド側液圧室の作動液の液圧が異常圧に達すると、前記ヘッド側液圧室の作動液を開放する過負荷保護機能を有し、
    前記変数取得部は、前記過負荷保護機能の動作後に前記プレス機械の運転を開始する場合には、前記過負荷保護機能の動作に関連して低下する前記変数の減少分を加味した前記変数を取得する請求項1から4のいずれか1項に記載のプレス機械のプレス荷重測定装置。
  6. 前記液圧シリンダのヘッド側液圧室に作動液を最初に充填した時点からの前記プレス機械の運転時間又は前記運転時間に対応するプレス回数と、前記作動液を最初に充填した時点における前記作動液に含まれる気泡の含有率に対応する前記変数の初期値から、前記気泡の含有率が最小になる前記変数の収束値までの前記変数との関係を示す第1関数を記憶する第1記憶部を備え、
    前記変数取得部は、前記第1記憶部に記憶された前記第1関数を使用し、前記プレス機械の現在までの運転時間又はプレス回数に基づいて前記第1関数から前記変数を取得し、
    前記第1関数は、前記初期値から前記収束値まで一次遅れ系に近似した一次近似曲線を示す関数である請求項1に記載のプレス機械のプレス荷重測定装置。
  7. 前記プレス荷重と、前記プレス荷重に応じて変化する一次近似曲線の時定数との関係を示す第2関数を記憶する第2記憶部を備え、
    前記変数取得部は、前記プレス機械のプレス荷重に基づいて前記第2記憶部から前記一次近似曲線の時定数を取得し、前記取得した時定数により前記第1記憶部に記憶された前記第1関数である前記一次近似曲線を特定する請求項6に記載のプレス機械のプレス荷重測定装置。
  8. 前記変数の初期値をkh、収束値をkh、前記一次近似曲線の時定数をT、前記プレス機械の運転時間をtとすると、前記変数khは、次式、
    kh=kh+(kh−kh)・e(−t/T)
    により表される請求項6又は7に記載のプレス機械のプレス荷重測定装置。
  9. 前記変数取得部は、
    今回の演算回数をM、演算周期をΔTとすると、前記演算回数M回目における前記プレス機械の運転時間tを、次式、
    =tM−1+ΔT (ただし、t=0)
    により求め、
    前記第1関数の一次遅れ応答を意味する中間パラメータPdを、次式、
    Pd=PdM-1+ΔT/T・(1−PdM-1) (ただし、Pd=0)
    により算出し、
    前記プレス機械の運転時間tにおける前記変数khを、次式、
    kh=kh+(kh−kh)・Pd
    により算出する請求項8に記載のプレス機械のプレス荷重測定装置。
  10. 前記液圧シリンダは、前記ヘッド側液圧室の作動液の液圧が異常圧に達すると、前記ヘッド側液圧室の作動液を開放する過負荷保護機能を有し、
    前記変数取得部は、前記過負荷保護機能の動作後に前記プレス機械の運転を開始する場合には、前記過負荷保護機能の動作直前に取得した前記変数khから一定値Δkhを減算した値khを求め、前記求めた値khを前記初期値khの代わりに使用し、かつ前記中間パラメータPdを0にリセットし、前記過負荷保護機能の動作後の前記変数khを、次式、
    kh=kh+(kh−kh)・Pd
    により算出する請求項9に記載のプレス機械のプレス荷重測定装置。
  11. 前記差圧演算器は、前記プレス荷重作用時に検出された圧力をP、前記プレス荷重非作用時の初期圧をPとすると、前記圧力Pと前記初期圧Pとの差圧(P−P)を演算し、
    前記プレス荷重演算器は、前記差圧(P−P)と前記変数khとに基づいて前記プレス荷重Fを、次式、
    =1/10×a×(kh+1)/kh×(P−P
    (ただし、aは、前記液圧シリンダのヘッド側液圧室の断面積)
    により算出する請求項6から10のいずれか1項に記載のプレス機械のプレス荷重測定装置。
  12. プレス機械のスライドに内蔵された液圧シリンダのヘッド側液圧室に充填された作動液の圧力をプレス荷重作用時に検出するステップと、
    前記検出された前記圧力と前記ヘッド側液圧室に加圧充填された前記作動液のプレス荷重非作用時の初期圧との差圧を演算するステップと、
    前記プレス機械の運転状況に応じて変化する前記作動液の体積弾性係数又は前記体積弾性係数に対応する変数であって、前記プレス機械の現在の運転状況下における前記変数を取得するステップと、
    前記演算された差圧及び前記取得された変数に基づいて前記スライドに作用するプレス荷重を演算するステップと、
    を含むプレス機械のプレス荷重測定方法。
  13. 前記液圧シリンダのヘッド側液圧室に作動液を最初に充填した時点からの前記プレス機械の運転時間又は前記運転時間に対応するプレス回数と、前記作動液を最初に充填した時点における前記作動液に含まれる気泡の含有率に対応する前記変数の初期値から、前記気泡の含有率が最小になる前記変数の収束値までの前記変数との関係を示す第1関数又はルックアップテーブルを記憶する第1記憶部を準備するステップを含み、
    前記変数を取得するステップは、前記第1記憶部に記憶された前記第1関数又は前記ルックアップテーブルを使用し、前記プレス機械の現在までの運転時間又はプレス回数に基づいて前記第1関数又はルックアップテーブルから前記変数を取得する請求項12に記載のプレス機械のプレス荷重測定方法。
  14. 前記液圧シリンダのヘッド側液圧室に作動液を最初に充填した時点からの前記プレス機械の運転時間又は前記運転時間に対応するプレス回数と、前記作動液を最初に充填した時点における前記作動液に含まれる気泡の含有率に対応する前記変数の初期値から、前記気泡の含有率が最小になる前記変数の収束値までの前記変数との関係を示す第1関数を記憶する第1記憶部を準備するステップを含み、
    前記変数を取得するステップは、前記第1記憶部に記憶された前記第1関数を使用し、前記プレス機械の現在までの運転時間又はプレス回数に基づいて前記第1関数から前記変数を取得し、
    前記第1関数は、前記初期値から前記収束値まで一次遅れ系に近似した一次近似曲線を示す関数である請求項12に記載のプレス機械のプレス荷重測定方法。
  15. 前記第1記憶部を準備するステップは、
    前記液圧シリンダのヘッド側液圧室に作動液を最初に充填した場合に、前記プレス機械に負荷試験用の負荷ダイを装着し、前記作動液に含まれる気泡の含有率が最小になるまで前記プレス機械をサイクル運転させて前記スライドにプレス荷重を繰り返し作用させるステップと、
    前記プレス機械のサイクル運転の運転開始から運転終了までの所定の運転時間毎、又は所定のプレス回数毎に前記プレス機械のスライドを停止させるステップと、
    前記プレス機械のスライドを停止させた状態で、前記スライドに対して外部の加圧機器により予め設定されたプレス荷重を印加し、前記液圧シリンダのヘッド側液圧室に充填された作動液の圧力を検出するステップと、
    前記印加したプレス荷重と前記検出された前記作動液の圧力に基づいて、前記所定の運転時間毎、又は所定のプレス回数毎の前記変数を演算するステップと、
    前記変数の演算結果に基づいて前記プレス機械の運転時間又は前記運転時間に対応するプレス回数と前記変数との関係を示す前記第1関数又はルックアップテーブルを作成するステップと、を含み、
    前記作成した前記第1関数又はルックアップテーブルを前記第1記憶部に記憶させる請求項13又は14に記載のプレス機械のプレス荷重測定方法。
  16. 前記プレス荷重と、前記プレス荷重に応じて変化する一次近似曲線の時定数との関係を示す第2関数を記憶する第2記憶部を準備するステップを含み、
    前記変数を取得するステップは、前記プレス機械のプレス荷重に基づいて前記第2記憶部から前記一次近似曲線の時定数を取得し、前記取得した時定数により前記第1記憶部に記憶された前記第1関数である前記一次近似曲線を特定する請求項14に記載のプレス機械のプレス荷重測定方法。
  17. 前記変数の初期値をkh、収束値をkh、前記一次近似曲線の時定数をT、前記プレス機械の運転時間をtとすると、前記変数khは、次式、
    kh=kh+(kh−kh)・e(−t/T)
    により表される請求項14又は16に記載のプレス機械のプレス荷重測定方法。
  18. 前記変数を取得するステップは、
    今回の演算回数をM、演算周期をΔTとすると、前記演算回数M回目における前記プレス機械の運転時間tを、次式、
    =tM−1+ΔT (ただし、t=0)
    により求め、
    前記第1関数の一次遅れ応答を意味する中間パラメータPdを次式、
    Pd=PdM-1+ΔT/T・(1−PdM-1) (ただし、Pd=0)
    により算出し、
    前記プレス機械の運転時間tにおける前記変数khを、次式、
    kh=kh+(kh−kh)・Pd
    により算出する請求項17に記載のプレス機械のプレス荷重測定方法。
  19. 前記液圧シリンダは、前記ヘッド側液圧室の作動液の液圧が異常圧に達すると、前記ヘッド側液圧室の作動液を開放する過負荷保護機能を有し、
    前記変数を取得するステップは、前記過負荷保護機能の動作後に前記プレス機械の運転を開始する場合には、前記過負荷保護機能の動作直前に取得した前記変数khから一定値Δkhを減算した値khを求め、前記求めた値khを前記初期値khの代わりに使用し、かつ前記Pdを0にリセットし、前記過負荷保護機能の動作後の前記変数khを、次式、
    kh=kh+(kh−kh)・Pd
    により算出する請求項18に記載のプレス機械のプレス荷重測定方法。
  20. 前記差圧を演算するステップは、前記プレス荷重作用時に検出された圧力をP、前記プレス荷重非作用時の初期圧をPとすると、前記圧力Pと前記初期圧Pとの差圧(P−P)を演算し、
    前記プレス荷重を演算するステップは、前記差圧(P−P)と前記変数khとに基づいて前記プレス荷重Fを、次式、
    =1/10×a×(kh+1)/kh×(P−P
    (ただし、aは、前記液圧シリンダのヘッド側液圧室の断面積)
    により算出する請求項16から19のいずれか1項に記載のプレス機械のプレス荷重測定方法。
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