JP2020171093A - 車載用電圧変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車載用電圧変換装置において、デッドタイム期間をより適切に設定し得る技術を実現する。【解決手段】車載用電圧変換装置は、第1導電路71に印加された第1電圧を昇圧又は降圧して第2導電路に第2電圧を印加する電圧変換部10と、電圧変換部10を制御する制御部30とを備える。制御部30は、電流検出部で検出される検出値が大きいほどデッドタイムを小さくする変更制御、又は電圧変換部10での変換効率が小さいほどデッドタイムを小さくする変更制御を行う。【選択図】図1

Description

本開示は、車載用電圧変換装置に関する。
従来、GaN(窒化ガリウム)−FET(Field Effect Transistor)やGaN−HEMT(High Electron Mobility Transistor)等の半導体素子を用いたDCDCコンバータが提案されている。例えば、特許文献1で開示される駆動システムは、直流電源とグランドとの間にGaN−FETが直列に接続され、2つのGaN−FETの共通接続点に負荷が接続された構成をなす。そして、駆動回路は、デッドタイムを挟んで一方をオン、他方をオフするように2つのGaN−FETを駆動する。
特開2016−92884号公報 特開2017−38186号公報
GaN−FETやGaN−HEMTなどの半導体素子は、一般的なシリコンによるMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)やIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)と比較してゲート閾値電圧が低い。このため、スイッチング動作時に発生するノイズに起因する誤動作が発生しやすいという問題がある。そこで、この誤動作を防ぐ対策としては、半導体素子のオフ時にゲート−ソース間に負電圧を印加することが考えられる。しかし、この種の半導体素子は、ゲート−ソース間に負電圧を印加すると、スイッチング素子をソースからドレイン方向に逆導通させたときのオン電圧が高くなるという特性がある。そこで、特許文献1で開示される駆動システムでは、GaN−FETのゲートに印加する駆動電圧として、正電圧、ゼロ電圧、負電圧の3レベルを設定可能とされている。具体的には、駆動回路が、2つの半導体素子をいずれもオフ状態とするデッドタイム期間中にゲートソース間電圧をゼロ電圧とするように制御を行い、デッドタイム期間中の逆導通損失を抑制する。
しかし、単に特許文献1の方法を採用しただけでは、負荷状態に変化に適切に対応しにくいという問題がある。例えば、半導体素子のスイッチング速度は、負荷状態が軽くなるほど速度が低下するため、デッドタイム期間は負荷が最も軽い状態に合わせて長めに設定する必要がある。しかし、このような設定方法を採用すると、スイッチングが速くなる重負荷時に必要以上にデッドタイム期間が確保されすぎてしまい、その分、逆導通損失が増大する懸念がある。
そこで、デッドタイム期間をより適切に設定し得る技術を提供することを目的とする。
本開示の一つである車載用電圧変換装置は、
第1導電路に印加された第1電圧を昇圧又は降圧して第2導電路に第2電圧を印加する電圧変換部と、
前記電圧変換部を制御する制御部と、
を備え、
前記電圧変換部は、前記第1導電路に電気的に接続される第1スイッチング素子と、前記第1スイッチング素子に直列に接続される第2スイッチング素子と、前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子との間の導電路に電気的に接続されるインダクタと、を有し、
前記制御部は、前記第1スイッチング素子をオン状態とし前記第2スイッチング素子をオフ状態とする第1制御と前記第1スイッチング素子をオフ状態とし前記第2スイッチング素子をオン状態とする第2制御とを交互に行い、前記第1制御と前記第2制御とを切り替える際に前記第1スイッチング素子及び前記第2スイッチング素子をいずれもオフ状態とするデッドタイムを設定する車載用電圧変換装置であって、
前記第1導電路を流れる電流又は前記第2導電路を流れる電流を検出する電流検出部を備え、
前記制御部は、前記電流検出部で検出される検出値が大きいほど前記デッドタイムを小さくする変更制御を行う。
本開示の一つである車載用電圧変換装置は、
第1導電路に印加された第1電圧を昇圧又は降圧して第2導電路に第2電圧を印加する電圧変換部と、
前記電圧変換部を制御する制御部と、
を備え、
前記電圧変換部は、前記第1導電路に電気的に接続される第1スイッチング素子と、前記第1スイッチング素子に直列に接続される第2スイッチング素子と、前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子との間の導電路に電気的に接続されるインダクタと、を有し、
前記制御部は、前記第1スイッチング素子をオン状態とし前記第2スイッチング素子をオフ状態とする第1制御と前記第1スイッチング素子をオフ状態とし前記第2スイッチング素子をオン状態とする第2制御とを交互に行い、前記第1制御と前記第2制御とを切り替える際に前記第1スイッチング素子及び前記第2スイッチング素子をいずれもオフ状態とするデッドタイムを設定する車載用電圧変換装置であって、
前記第1導電路に印加される前記第1電圧を検出する第1電圧検出部と、
前記第2導電路に印加される前記第2電圧を検出する第2電圧検出部と
前記第1導電路を流れる第1電流を検出する第1電流検出部と、
前記第2導電路を流れる第2電流を検出する第2電流検出部と、
を備え、
前記制御部は、前記第1電圧と前記第2電圧と前記第1電流と前記第2電流とに基づく前記電圧変換部の変換効率が所定値以下になった場合に前記所定値を超えるときよりも前記デッドタイムを大きくする変更制御を行う。
本開示によれば、デッドタイム期間をより適切に設定することができる。
図1は、本開示の1つである車載用電圧変換装置を備えた車載用電源システムを概略的に示す回路図である。 図2は、図1の車載用電圧変換装置において電圧変換動作中に第1スイッチング素子に与えられる第1信号及び第2スイッチング素子に与えられる第2信号を概念的に説明する説明図である。 図3は、図1の車載用電圧変換装置において電流の範囲毎にデューティを定める設定方法を例示する説明図である。 図4は、実施形態2の車載用電圧変換装置において電流の範囲毎にデューティを定める設定方法について図3とは異なる例を示す説明図である。 図5は、実施形態3の車載用電圧変換装置において効率の範囲毎にデューティを定める設定方法を例示する説明図である。
[本開示の実施形態の説明]
本開示の実施態様の一例を列記して説明する。
本開示の一つである車載用電圧変換装置は、第1導電路に印加された第1電圧を昇圧又は降圧して第2導電路に第2電圧を印加する電圧変換部と、電圧変換部を制御する制御部と、を備えた構成をとりうる。そして、電圧変換部は、第1導電路に電気的に接続される第1スイッチング素子と、第1スイッチング素子に直列に接続される第2スイッチング素子と、インダクタと、を有する構成をとりうる。そして、制御部は、第1スイッチング素子をオン状態とし第2スイッチング素子をオフ状態とする第1制御と第1スイッチング素子をオフ状態とし第2スイッチング素子をオン状態とする第2制御とを交互に行う動作を行い得る。更に、制御部は、第1制御と第2制御とを切り替える際に第1スイッチング素子及び第2スイッチング素子をいずれもオフ状態とするデッドタイムを設定する動作を行い得る。そして、車載用電圧変換装置は、第1導電路を流れる電流又は第2導電路を流れる電流を検出する電流検出部を備え得る。そして、制御部は、電流検出部で検出される検出値が大きいほどデッドタイムを小さくする変更制御を行い得る。
このように構成された車載用電圧変換装置は入力電流又は出力電流が相対的に大きくなった場合には相対的にデッドタイムを小さく設定し、逆導通損失の増大を抑制することができる。また、上記車載用電圧変換装置は、入力電流又は出力電流が相対的に小さくなった場合には相対的にデッドタイムを大きく設定し、貫通電流の発生をより確実に防ぐことができる。
本開示の一つである車載用電圧変換装置は、第1導電路に印加された第1電圧を昇圧又は降圧して第2導電路に第2電圧を印加する電圧変換部と、電圧変換部を制御する制御部と、を備えた構成をとりうる。そして、電圧変換部は、第1導電路に電気的に接続される第1スイッチング素子と、第1スイッチング素子に直列に接続される第2スイッチング素子と、インダクタと、を有する構成をとりうる。そして、制御部は、第1スイッチング素子をオン状態とし第2スイッチング素子をオフ状態とする第1制御と第1スイッチング素子をオフ状態とし第2スイッチング素子をオン状態とする第2制御とを交互に行う動作を行い得る。更に、制御部は、第1制御と第2制御とを切り替える際に第1スイッチング素子及び第2スイッチング素子をいずれもオフ状態とするデッドタイムを設定する動作を行い得る。そして、車載用電圧変換装置は、第1導電路に印加される第1電圧を検出する第1電圧検出部と、第2導電路に印加される第2電圧を検出する第2電圧検出部とを備え得る。更に、車載用電圧変換装置は、第1導電路を流れる第1電流を検出する第1電流検出部と、第2導電路を流れる第2電流を検出する第2電流検出部とを備え得る。そして、制御部は、第1電圧と第2電圧と第1電流と第2電流とに基づく電圧変換部の変換効率が所定値以下になった場合に所定値を超えるときよりもデッドタイムを大きくする変更制御を行う。
このように構成された車載用電圧変換装置は電圧変換部での変換効率が相対的に小さくなった場合には相対的にデッドタイムを大きく設定し、貫通動作(第1スイッチング素子と第2スイッチング素子とがいずれもオン状態になる動作)を抑制又は防止することができる。また、上記車載用電圧変換装置は、電圧変換部での変換効率が相対的に大きい場合にはデッドタイムを小さく設定し、変換効率の低下を抑えることができる。
上記車載用電圧変換装置において、制御部は、第1導電路を流れる電流の変化度合い又は第2導電路を流れる電流の変化度合いが一定範囲内に収まっている場合に変更制御を行うように動作してもよい。このようにすれば、電流の変化が比較的少ない安定時にデッドタイムの調整を行うことができ、不安定時にデッドタイムが適正に調整されない事態を回避することができる。
[本開示の実施形態の詳細]
本開示の車載用電圧変換装置及びその関連部分の具体例を、以下において図面を参照しつつ説明する。
[実施形態1]
以下、実施形態1について説明する。
1−1.電源システム及び電圧変換装置の構成
図1で示す車載用の電源システム100(以下、電源システム100ともいう)は、車載用の電源部として構成される第1電源部91及び第2電源部92と、車載用電圧変換装置1(以下、電圧変換装置1ともいう)とを備える。電源システム100は、車両に搭載された負荷94に電力を供給するシステムとして構成されている。負荷94は、車載用電気部品であり、その種類や数は限定されない。
第1電源部91は、例えば、リチウムイオン電池、或いは電気二重層キャパシタ等の蓄電手段によって構成され、満充電時に第1の所定電圧を発生させるものである。例えば、第1電源部91は、満充電時に高電位側の端子が48Vに保たれ、低電位側の端子がグラウンド電位(0V)に保たれる。勿論、満充電時の電圧は、この例に限定されない。第1電源部91の高電位側の端子は、車両内に設けられた配線部81に電気的に接続されており、第1電源部91は、配線部81に対して所定電圧を印加する。第1電源部91の低電位側の端子は、グラウンド83に電気的に接続されている。配線部81は、電圧変換装置1に設けられた端子P1を介して第1導電路71と導通している。
第2電源部92は、例えば、鉛蓄電池等の蓄電手段等によって構成され、第1電源部91で発生する第1の所定電圧よりも低い第2の所定電圧を発生させるものである。例えば、第2電源部92は、満充電時に高電位側の端子が12Vに保たれ、低電位側の端子はグラウンド電位(0V)に保たれる。勿論、満充電時の電圧は、この例に限定されない。第2電源部92の高電位側の端子は、車両内に設けられた配線部82に電気的に接続されており、第2電源部92は、配線部82に対して所定電圧を印加する。第2電源部92の低電位側の端子はグラウンド83に電気的に接続されている。配線部82は、電圧変換装置1に設けられた端子P2を介して第2導電路72と導通している。
グラウンド83は、車両のグラウンドとして構成され、一定のグラウンド電位(0V)に保たれている。グラウンド83には、第1電源部91の低電位側の端子と第2電源部92の低電位側の端子とが導通し、更に、後述する第2スイッチング素子12のソースやコンデンサ61,62などが基準導電路73を介して電気的に接続されている。
電圧変換装置1は、車両内に搭載されて使用される車載用の降圧型DCDCコンバータ(DC−DC converter)として構成されており、入力側の導電路(第1導電路71)に印加された直流電圧(入力電圧)を降圧し、出力側の導電路(第2導電路72)に入力電圧よりも低い所望の出力電圧を印加する構成をなすものである。
電圧変換装置1は、主として、第1導電路71、第2導電路72、基準導電路73、電圧変換部10、制御部30、第1電圧検出部41、第2電圧検出部42、第1電流検出部51、第2電流検出部52、入力側コンデンサ61、出力側コンデンサ62などを備える。
第1導電路71は、相対的に高い電圧が印加される一次側(高圧側)の電源ラインとして構成されている。第1導電路71は、配線部81を介して第1電源部91の高電位側の端子に導通するとともに、第1電源部91から所定の直流電圧が印加される構成をなす。図1の例では、第1導電路71の一部の導電路71A(第1電流検出部51よりも第1電源部91側の導電路)の電位が、第1電源部91の高電位側端子の電位と同電位となる構成をなす。また、第1導電路71の一部の導電路71B(第1電流検出部51よりも電圧変換部10側の導電路)の電位が、第1スイッチング素子11のドレインと同電位となる構成をなす。第1導電路71の端部には端子P1が設けられ、端子P1に配線部81が電気的に接続されている。
第2導電路72は、相対的に低い電圧が印加される二次側(低圧側)の電源ラインとして構成されている。第2導電路72は、配線部82を介して第2電源部92の高電位側の端子に導通するとともに、第2電源部92から第1電源部91の出力電圧よりも小さい直流電圧が印加される構成をなす。図1の例では、第2導電路72の一部の導電路72A(第2電流検出部52よりも第2電源部92側の導電路)の電位が、第2電源部92の高電位側端子の電位と同電位となる構成をなす。また、第2導電路72の一部の導電路72B(第2電流検出部52よりも電圧変換部10側の導電路)の電位が、インダクタ14の一端と同電位となる構成をなす。第2導電路72の端部には端子P2が設けられ、端子P2に配線部82が電気的に接続されている。
基準導電路73は、第1導電路71よりも低い電位に保たれる導電路である。基準導電路73は、グラウンド83に電気的に接続され、一定のグラウンド電位(0V)に保たれている。第1導電路71と基準導電路73との間には入力側コンデンサ61が設けられ、第2導電路72と基準導電路73との間には出力側コンデンサ62が設けられている。
電圧変換部10は、第1導電路71と基準導電路73との間に直列に接続される2つの半導体スイッチ(具体的には、第1スイッチング素子11及び第2スイッチング素子12)と、第1スイッチング素子11と第2スイッチング素子12とを接続する接続部(接続導電路74)と第2導電路72との間に電気的に接続されるインダクタ14とを備える。
第1スイッチング素子11及び第2スイッチング素子12はいずれも、GaN(窒化ガリウム)−FET(Field Effect Transistor)として構成されている。
第1スイッチング素子11は、第1導電路71と第2導電路72との間に設けられている。第1スイッチング素子11のドレイン(一端)は、第1導電路71における導電路71Bに電気的に接続され、導電路71Bと同電位とされる。第1スイッチング素子11のソース(他端)は、接続導電路74(接続部)を介して第2スイッチング素子12のドレイン及びインダクタ14の一端に電気的に接続されている。第1スイッチング素子11のソースは、接続導電路74、インダクタ14の一端、及び第2スイッチング素子12のドレインと同電位とされる。接続導電路74は、第1スイッチング素子11のソースと第2スイッチング素子12のドレインとを電気的に接続する接続部である。第1スイッチング素子11のゲートは、制御部30からの信号線に電気的に接続されている。第1スイッチング素子11のゲートには、制御部30からの駆動信号(オン動作を指示するオン信号)及び非駆動信号(オフ動作を指示するオフ信号)が入力されるようになっており、制御部30からの信号に応じて第1スイッチング素子11がオン状態とオフ状態とに切り替わるようになっている。
第2スイッチング素子12は、接続導電路74と基準導電路73との間に設けられている。第2スイッチング素子12のドレイン(一端)は、接続導電路74に電気的に接続され、接続導電路74と同電位とされる。第2スイッチング素子12のソース(他端)は、基準導電路73に電気的に接続され、基準導電路73と同電位(例えば、0V)とされる。第2スイッチング素子12のゲートは、制御部30からの信号線(第1スイッチング素子11に接続される信号線とは異なる信号線)に電気的に接続されている。第2スイッチング素子12のゲートには、制御部30からの駆動信号(オン動作を指示するオン信号)及び非駆動信号(オフ動作を指示するオフ信号)が入力されるようになっており、制御部30からの信号に応じて第2スイッチング素子12がオン状態とオフ状態とに切り替わるようになっている。
インダクタ14は、接続導電路74に一端が電気的に接続され、その一端は接続導電路74と同電位とされる。インダクタ14の他端は、第2導電路72の一部(導電路72B)に電気的に接続され、導電路72Bと同電位とされる。
このように構成された電圧変換部10は、スイッチング方式のDCDCコンバータの要部をなし、第1スイッチング素子11のオン動作とオフ動作との切り替え及び第2スイッチング素子12のオン動作とオフ動作との切り替えによって第1導電路71に印加された電圧を降圧して第2導電路72に出力する降圧動作を行い得る。
第1電圧検出部41は、第1導電路71に印加される電圧(入力電圧)を検出する機能を有する。第1電圧検出部41は、電圧検出回路として構成され、基準導電路73の電位を基準電位とし、この基準電位と第1導電路71の電位(具体的には導電路71Aの電位)との電位差を第1導電路71の電圧値として検出する。第1電圧検出部41は、第1導電路71の電圧値を特定し得る値を制御部30に入力し得る公知の電圧検出回路であればよい。例えば、第1電圧検出部41は、第1導電路71の電圧値そのものを制御部30に入力する回路であってもよく、第1導電路71と基準導電路73の間の電圧を分圧した分圧値を制御部30に入力するような分圧回路として構成されていてもよい。
第2電圧検出部42は、第2導電路72に印加される電圧(入力電圧)を検出する機能を有する。第2電圧検出部42は、電圧検出回路として構成され、基準導電路73の電位を基準電位とし、この基準電位と第2導電路72の電位(具体的には導電路72Aの電位)との電位差を第2導電路72の電圧値として検出する。第2電圧検出部42は、第2導電路72の電圧値を特定し得る値を制御部30に入力し得る公知の電圧検出回路であればよい。例えば、第2電圧検出部42は、第2導電路72の電圧値そのものを制御部30に入力する回路であってもよく、第2導電路72と基準導電路73の間の電圧を分圧した分圧値を制御部30に入力するような分圧回路として構成されていてもよい。
第1電流検出部51は、第1導電路71を流れる電流(第1電流)を検出する機能を有する。第1電流検出部51は、例えば、抵抗器及び差動増幅器を有し、第1導電路71を流れる電流を示す値(具体的には、第1導電路71を流れる電流の値に応じたアナログ電圧)を制御部30に入力する。なお、第1電流検出部51は、第1導電路71を流れる電流を特定する値を制御部30に入力し得る構成であれば公知の様々な回路を採用し得る。
第2電流検出部52は、第2導電路72を流れる電流(第2電流)を検出する機能を有する。第2電流検出部52は、例えば、抵抗器及び差動増幅器を有し、第2導電路72を流れる電流を示す値(具体的には、第2導電路72を流れる電流の値に応じたアナログ電圧)を制御部30に入力する。なお、第2電流検出部52は、第2導電路72を流れる電流を特定する値を制御部30に入力し得る構成であれば公知の様々な回路を採用し得る。
制御部30は、各種演算や各種処理を行う制御装置32と駆動回路34A,34Bとを有する。制御装置32は、例えば、マイクロコンピュータなどの制御装置及び周辺回路によって構成されている。制御装置32は、様々な演算処理を行うCPU、プログラム等の情報を記憶するROM、一時的に発生した情報を記憶するRAM、入力されたアナログ電圧をデジタル値に変換するA/D変換器などを備える。駆動回路34Aは、制御装置32から入力されるPWM信号を、第1スイッチング素子11を駆動可能なレベルに増幅して出力する機能を有する。駆動回路34Bは、制御装置32から入力されるPWM信号を、第2スイッチング素子12を駆動可能なレベルに増幅して出力する機能を有する。
1−2.電圧変換装置の制御の概要
次に、電圧変換装置1で行われる制御について説明する。
電圧変換装置1は、同期整流方式の降圧型DCDCコンバータとして機能し、制御部30は、所定の開始条件の成立に応じて電圧変換部10を駆動し、降圧動作を行わせる。電源システム100では、例えば、イグニッションスイッチがオン状態である場合に外部装置から制御部30に対してイグニッションオン信号が与えられるようになっており、イグニッションスイッチがオフ状態である場合に外部装置から制御部30に対してイグニッションオフ信号が与えられるようになっている。制御部30は、例えばイグニッションスイッチがオフ状態からオン状態に切り替わったことを開始条件として電圧変換部10に制御信号(PWM信号)を与え、電圧変換部10に上述の電圧変換動作を行わせる。
制御部30は、電圧変換部10に降圧動作を行わせる場合、図2のように、第1スイッチング素子11及び第2スイッチング素子12に対してPWM信号を相補的に与える同期整流制御を行う。制御部30は、同期整流制御中には、第2電圧検出部42から検出値(第2導電路72の電圧値を特定する値)を取得しながら第2導電路72に印加される電圧を目標値に近づけるようにフィードバック演算を周期的に繰り返す。制御部30は、同期整流制御中に第1スイッチング素子11のゲートに対してデューティが調整されたPWM信号を与え、このPWM信号と相補的なPWM信号を第2スイッチング素子12のゲートに対して与える。第2導電路72の出力電圧は、第1スイッチング素子11のゲートに与えるPWM信号のデューティに応じて定まる。
制御部30は、同期整流制御中には、第1スイッチング素子11のゲートに対して第1スイッチング素子11をオンさせるオン信号(ハイレベル信号)と第1スイッチング素子11をオフさせるオフ信号(ローレベル信号)とを交互に出力する。同様に、制御部30は、同期整流制御中には、第2スイッチング素子12のゲートに対して第2スイッチング素子12をオンさせるオン信号(ハイレベル信号)と第2スイッチング素子12をオフさせるオフ信号(ローレベル信号)とを交互に出力する。第1スイッチング素子11及び第2スイッチング素子12のいずれに与える信号も、オン信号(ハイレベル信号)は0Vよりも大きい所定の正電圧であり、オフ信号(ローレベル信号)は0Vよりも小さい所定の負電圧である。具体的には、第1スイッチング素子11にオン信号を出力しつつ第2スイッチング素子12にオフ信号を出力する第1制御と、第1スイッチング素子11にオフ信号を出力しつつ第2スイッチング素子12にオン信号を出力する第2制御とを交互に行う。更に、制御部30は、第1制御を行う期間と第2制御を行う期間の間に、第1スイッチング素子11及び第2スイッチング素子12のいずれにもオフ信号を出力するデッドタイム期間を設ける。図2の例において、期間T1は第1制御期間であり、期間T2は第2制御期間であり、期間T3はデッドタイム期間である。
1−3.スイッチング素子の制御の詳細
次に、制御部30によって第1スイッチング素子11及び第2スイッチング素子12に対して行われる制御について詳述する。なお、以下の説明は、上述した同期整流制御が行われていることを前提とする。
図2のように、制御部30は、同期整流制御中に周期TのPWM信号(第1信号)を第1スイッチング素子11のゲートに対して継続的に出力し、このPWM信号(第1信号)のデューティを、フィードバック演算によってデューティが更新される毎に更新に合わせて変化させる。一方で、制御部30は、第2スイッチング素子12のゲートに対しても第1スイッチング素子11に与えるPWM信号に合わせたPWM信号(第2信号)を出力する。第2スイッチング素子12に与えるPWM信号のオン期間(期間T2)は、第1スイッチング素子11のオン期間(期間T1)の終了時点t2からデッドタイムT3が経過した時点t3を開始時点とし、周期Tの終了時点t5よりも期間T3だけ早い時点t4を終了時点とする。
制御部30は、上述したような同期整流制御を行う期間においてデッドタイムT3を動的に変化させる。具体的には、制御部30は、電流検出部の一例に相当する第1電流検出部51で検出される検出値(第1導電路を流れる入力電流(第1電流)の値)が大きいほどデッドタイムを小さくする変更制御を行う。制御部30は、例えば、図3のような設定方法を採用しており、同期整流制御中において第1電流検出部51で検出される検出値(入力電流(第1電流)の値)Iaが閾値Ithよりも小さい場合には、デッドタイムをD2に設定する。また、制御部30は、第1電流検出部51で検出される検出値(入力電流(第1電流)の値)Iaが閾値Ith以上である場合には、デッドタイムをD2よりも小さいD1に設定する。D1、D2の値は、いずれも0よりも大きく、周期Tよりも小さい。
制御部30は、上述したような変更制御(電流検出値に基づいてデッドタイムを更新する制御)を短い時間間隔で周期的に行ってもよく、所定条件が成立した場合にのみ行ってもよい。例えば、周期T毎に上記変更制御を行ってもよく、周期Tよりも短い周期又は長い周期で周期的に変更制御を行ってもよい。或いは、第1電流検出部51で検出される検出値が閾値Ith未満の状態から閾値Ith以上の状態に変化した場合又は閾値Ith以上の状態から閾値Ith未満の状態に変化した場合に上記変更制御を行ってもよい。
また、制御部30は、上述したいずれの例においても、所定条件下で上記変更制御を行わないようにすることができる。例えば、第1導電路71を流れる電流(第1電流)の変化度合いが一定範囲内に収まっている場合に上記変更制御を行うようにしてもよい。具体的には、制御部30は、同期整流制御を行っている期間に微小時間Δt毎の第1電流の変化量ΔIaを検出する処理を周期的に繰り返すようにしてもよい。そして、制御部30は、同期整流制御中にΔIa/Δtの絶対値が一定値以上となった場合に、ΔIa/Δtが一定値未満となるまで上記変更制御を停止してもよい。或いは、制御部30は、同期整流制御を行っている期間に第1導電路71を流れる第1電流の微分値を検出する処理を周期的に繰り返し、微分値の絶対値が一定値以上となった場合に、一定値未満となるまで上記変更制御を停止してもよい。
いずれの場合でも、制御部30は、所定条件下で上記変更制御を停止する場合に、停止期間のデューティの値を、上記変更制御を停止する前の値で維持してもよく、変更可能なデューティの範囲のうちの最も大きい値で維持してもよい。
1−4.効果の例
以下、本構成の効果を例示する。
本構成の電圧変換装置1において制御部30は、第1電流検出部51(電流検出部)で検出される検出値が大きいほどデッドタイムを小さくする変更制御を行い得る。この電圧変換装置1は、入力電流が相対的に大きくなった場合に相対的にデッドタイムを小さく設定し、逆導通損失の増大を抑制することができる。また、この電圧変換装置1は、入力電流が相対的に小さくなった場合に相対的にデッドタイムを大きく設定し、貫通電流の発生をより確実に防ぐことができる。
電圧変換装置1において、制御部30は、第1電流検出部51(電流検出部)で検出される電流の変化度合いが一定範囲内に収まっている場合に変更制御を行うように動作することができる。このように構成されていれば、入力電流の変化が比較的少ない安定時にデッドタイムの調整を行うことができ、不安定時にデッドタイムが適正に調整されない事態を回避することができる。
[実施形態2]
次に、実施形態2について説明する。
実施形態2に係る車載用電圧変換装置1は、実施形態1と同様に図1のような構成をなす。具体的には、上述した「1−1.電源システム及び電圧変換装置の構成」の内容は、実施形態1と実施形態2のいずれにも共通する内容である。よって、以下では、実施形態2に係る車載用電圧変換装置1についても図1を参照することとする。更に、実施形態2に係る電圧変換装置1は、実施形態1と同様に電圧変換部10の制御を行う。具体的には、上述した「2.電圧変換装置の制御の概要」の内容は、実施形態1と実施形態2のいずれにも共通する内容である。よって、以下では、適宜図2を参照する。
2−1.スイッチング素子の制御の詳細
次に、制御部30によって第1スイッチング素子11及び第2スイッチング素子12に対して行われる制御について詳述する。なお、以下の説明は、上述した同期整流制御が行われていることを前提とする。図2のように、制御部30は、同期整流制御中に周期TのPWM信号(第1信号)を第1スイッチング素子11のゲートに対して継続的に出力し、このPWM信号(第1信号)のデューティを、フィードバック演算によってデューティが更新される毎に更新に合わせて変化させる。一方で、制御部30は、第2スイッチング素子12のゲートに対しても第1スイッチング素子11に与えるPWM信号に合わせたPWM信号(第2信号)を出力する。第2スイッチング素子12に与えるPWM信号のオン期間(期間T2)は、第1スイッチング素子11のオン期間(期間T1)の終了時点t2からデッドタイムT3が経過した時点t3を開始時点とし、周期Tの終了時点t5よりも期間T3だけ早い時点t4を終了時点とする。
制御部30は、上述したような同期整流制御を行う期間においてデッドタイムT3を動的に変化させる。具体的には、制御部30は、電流検出部の一例に相当する第1電流検出部51で検出される検出値(第1導電路を流れる入力電流(第1電流)の値)が大きいほどデッドタイムを小さくする変更制御を行う。制御部30は、例えば、図4のような設定方法を採用しており、同期整流制御中において第1電流検出部51で検出される検出値(入力電流(第1電流)の値)Iaが閾値Ith1よりも小さい場合には、デッドタイムをD3に設定する。また、制御部30は、第1電流検出部51で検出される検出値(入力電流(第1電流)の値)Iaが閾値Ith1以上且つIth2未満である場合には、デッドタイムをD3よりも小さいD2に設定する。更に、制御部30は、第1電流検出部51で検出される検出値(入力電流(第1電流)の値)Iaが閾値Ith2以上である場合には、デッドタイムをD2よりも小さいD1に設定する。D1、D2、D3の値は、いずれも0よりも大きく、周期Tよりも小さい。ここでは、入力電流の範囲を3段階に分け、各段階に対応させてデューティを定めた例を示したが、4段階以上に分け、各段階に対応させてデューティを定めてもよい。
[実施形態3]
次に、実施形態3について説明する。
実施形態3に係る車載用電圧変換装置1は、実施形態1と同様に図1のような構成をなす。具体的には、上述した「1−1.電源システム及び電圧変換装置の構成」の内容は、実施形態1と実施形態3のいずれにも共通する内容である。よって、以下では、実施形態3に係る車載用電圧変換装置1についても図1を参照することとする。更に、実施形態3に係る電圧変換装置1は、実施形態1と同様に電圧変換部10の制御を行う。具体的には、上述した「2.電圧変換装置の制御の概要」の内容は、実施形態1と実施形態3のいずれにも共通する内容である。よって、以下では、適宜図2を参照する。
3−1.スイッチング素子の制御の詳細
実施形態3の電圧変換装置1において制御部30によって第1スイッチング素子11及び第2スイッチング素子12に対して行われる制御について詳述する。なお、以下の説明は、同期整流制御が行われていることを前提とする。図2のように、制御部30は、同期整流制御中に周期TのPWM信号(第1信号)を第1スイッチング素子11のゲートに対して継続的に出力し、このPWM信号(第1信号)のデューティを、フィードバック演算によってデューティが更新される毎に更新に合わせて変化させる。一方で、制御部30は、第2スイッチング素子12のゲートに対しても第1スイッチング素子11に与えるPWM信号に合わせたPWM信号(第2信号)を出力する。第2スイッチング素子12に与えるPWM信号のオン期間(期間T2)は、第1スイッチング素子11のオン期間(期間T1)の終了時点t2からデッドタイムT3が経過した時点t3を開始時点とし、周期Tの終了時点t5よりも期間T3だけ早い時点t4を終了時点とする。
制御部30は、同期整流制御を行う期間においてデッドタイムT3を動的に変化させる。具体的には、制御部30は、電圧変換部10でなされる変換効率ηを短い時間間隔で算出し、変換効率が小さいほどデッドタイムを小さくするように変更制御を行う。変換効率ηは、例えばη=(Ia×Va)/(Ib×Vb)の式で算出する。この式において、Iaは、第1導電路71を流れる第1電流(入力電流)であり、第1電流検出部51によって検出される値である。また、Vaは、第1導電路71に印加される第1電圧(入力電圧)であり、第1電圧検出部41によって検出される値である。Ibは、第2導電路72を流れる第2電流(出力電流)であり、第2電流検出部52によって検出される値である。また、Vbは、第2導電路72に印加される第2電圧(出力電圧)であり、第2電圧検出部42によって検出される値である。
制御部30は、例えば、図5のような設定方法を採用しており、同期整流制御中に算出された変換効率ηが第1閾値ηth1以下であり第2閾値ηth2(所定値)よりも大きい場合には、デッドタイムをD1に設定する。また、制御部30は、同期整流制御中に算出された変換効率ηが第2閾値ηth2(所定値)以下である場合には、デッドタイムをD1よりも大きいD2に設定する。D1、D2の値は、いずれも0よりも大きく、周期Tよりも小さい。この際、第1閾値ηth1及び第2閾値ηth2は、出力電流Ibの値に応じ、異なる値(ηth1, ηth1´, ηth1´´….)と設定してもよい。例えば、出力電流Ibの各値にそれぞれ対応付けて第1閾値と第2閾値とを定めておき、検出された出力電流Ibに応じて、その出力電流Ibに対応付けられた第1閾値及び第2閾値を決定してもよい。或いは、出力電流Ibの範囲毎にそれぞれ対応付けて第1閾値と第2閾値とを定めておき、検出された出力電流Ibに応じて、その出力電流Ibが属する範囲に対応付けられた第1閾値及び第2閾値を決定してもよい。また、変換効率ηが閾値ηth1よりも大きい場合は、デッドタイムをD1にしてもよく、D1よりも更に小さい値にしてもよい。
制御部30は、上述したような変更制御(変換効率に基づいてデッドタイムを更新する制御)を短い時間間隔で周期的に行ってもよく、所定条件が成立した場合にのみ行ってもよい。例えば、周期T毎に上記変更制御を行ってもよく、周期Tよりも短い周期又は長い周期で周期的に変更制御を行ってもよい。
制御部30は、上述したいずれの例においても、所定条件下で上記変更制御を行わないようにすることができる。例えば、第1導電路71を流れる第1電流の変化度合い又は第2導電路72を流れる第2電流の変化度合いが一定範囲内に収まっている場合に上記変更制御を行うようにしてもよい。具体的には、制御部30は、同期整流制御を行っている期間に微小時間Δt毎の第1電流の変化量ΔIaを検出する処理を周期的に繰り返すようにしてもよい。そして、制御部30は、同期整流制御中にΔIa/Δtの絶対値が一定値以上となった場合に、ΔIa/Δtが一定値未満となるまで上記変更制御を停止してもよい。或いは、制御部30は、同期整流制御を行っている期間に第1導電路71を流れる第1電流の微分値を検出する処理を周期的に繰り返し、微分値の絶対値が一定値以上となった場合に、一定値未満となるまで上記変更制御を停止してもよい。いずれの場合でも、制御部30は、所定条件下で上記変更制御を停止する場合に、停止期間のデューティの値を、上記変更制御を停止する前の値で維持してもよく、変更可能なデューティの範囲のうちの最も大きい値で維持してもよい。
2−2.効果の例
本構成において制御部30は、電圧変換部10での変換効率ηが相対的に小さくなった場合にデッドタイムを相対的に大きく設定し、貫通動作(第1スイッチング素子11と第2スイッチング素子12とがいずれもオン状態になる動作)を抑制又は防止することができる。貫通動作が生じた場合には変換効率ηが急低下するため、このような制御が特に有効である。また、電圧変換部10での変換効率が相対的に大きい場合にはデッドタイムを小さく設定し、変換効率の低下を抑えることができる。
[他の実施形態]
今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
上述した実施形態や後述する実施形態は、例示された2以上の特徴を矛盾しない範囲であらゆる組み合わせ方で組み合わせることが可能である。
上述した実施形態では、車載用電圧変換装置の例として少なくとも降圧動作を行う降圧型DCDCコンバータを例示したが、第1導電路に印加された電圧を昇圧して第2導電路に印加する昇圧型DCDCコンバータであってもよく、昇降圧型のDCDCコンバータであってもよい。また、第1導電路に印加された電圧を昇圧又は降圧して第2導電路に印加する電圧変換動作と、第2導電路に印加された電圧を昇圧又は降圧して第1導電路に印加する電圧変換動作とを行い得る双方向型のDCDCコンバータであってもよい。
上述した実施形態では、第1スイッチング素子11及び第2スイッチング素子12がGaN−FETによって構成された例を示したがこの例に限定されない。第1スイッチング素子11及び第2スイッチング素子12は、GaN−HEMT(High Electron Mobility Transistor)などの他の種類の半導体素子であってもよい。
実施形態1では、制御部30による変更制御の例として、第1電流検出部51で検出される検出値が大きいほどデッドタイムを小さくする例を説明したが、第2電流検出部52で検出される検出値が大きいほどデッドタイムを小さくしてもよい。この場合でも、制御部30は、例えば、図3と同様の設定方法を採用することができ、同期整流制御中において第2電流検出部52で検出される検出値(出力電流(第2電流)の値)Ibが閾値Ithよりも小さい場合には、デッドタイムをD2に設定する。また、制御部30は、第2電流検出部52で検出される検出値(入力電流(第2電流)の値)Ibが閾値Ith以上である場合には、デッドタイムをD2よりも小さいD1に設定する。D1、D2の値は、いずれも0よりも大きく、周期Tよりも小さい。なお、ここでは、第2電流(出力電流)の範囲を2段階に分け、各段階に対応させてデューティを定めた例を示したが、3段階以上に分け、各段階に対応させてデューティを定めてもよい。
以上のような例でも、制御部30は、上述したような変更制御(電流検出値に基づいてデッドタイムを更新する制御)を短い時間間隔で周期的に行ってもよく、所定条件が成立した場合にのみ行ってもよい。例えば、周期T毎に上記変更制御を行ってもよく、周期Tよりも短い周期又は長い周期で周期的に変更制御を行ってもよい。或いは、第2電流検出部52で検出される検出値が閾値Ith未満の状態から閾値Ith以上の状態に変化した場合又は閾値Ith以上の状態から閾値Ith未満の状態に変化した場合に上記変更制御を行ってもよい。
この例では、制御部30は、第2導電路72を流れる第2電流の変化度合いが一定範囲内に収まっている場合に上記変更制御を行うようにしてもよい。具体的には、制御部30は、同期整流制御を行っている期間に微小時間Δt毎の第2電流の変化量ΔIbを検出する処理を周期的に繰り返すようにしてもよい。そして、制御部30は、同期整流制御を行っている期間にΔIb/Δtの絶対値が一定値以上となった場合に、ΔIb/Δtが一定値未満となるまで上記変更制御を停止してもよい。或いは、制御部30は、同期整流制御を行っている期間に第2導電路72を流れる第2電流の微分値を検出する処理を周期的に繰り返し、微分値の絶対値が一定値以上となった場合に、一定値未満となるまで上記変更制御を停止してもよい。これらの例でも、制御部30は、所定条件下で上記変更制御を停止する場合に、停止期間のデューティの値を、上記変更制御を停止する前の値で維持してもよく、変更可能なデューティの範囲のうちの最も大きい値で維持してもよい。
なお、このような制御方法(第2導電路72を流れる第2電流の変化度合いが一定範囲内に収まっている場合に上記変更制御を行う方法)は、上述したいずれの例に適用してもよい。
実施形態1、2では、電流検出部(第1電流検出部51又は第2電流検出部52)で検出される検出値が大きいほどデッドタイムを小さくする変更制御を行う例として、電流の範囲毎にデッドタイムを定めたテーブルを用いた。しかし、この例に限定されず、例えば、制御部30は、電流検出部で検出される検出値(電流値)を変数としてデッドタイムを決定する演算式によってデッドタイムを決定してもよい。演算式としては、電流検出部で検出される検出値が大きいほどデッドタイムを小さくする一次式、二次式などが挙げられる。例えば、実施形態1において、D=a×I+bの式によってデッドタイムを定めてもよい。この式を用いる場合、a<0、b>0、Iは電流検出部で検出される検出値(電流値)、Dはデッドタイムである。この式を用いる場合、Iが所定の最大電流値以上になった場合に、Dは所定の最小値(周期T以下の所定最小値)に固定し、Iが所定の最小電流値以下になった場合に、Dは所定の最大値(周期T以下の所定最大値)に固定すればよい。
実施形態3では、変換効率ηが閾値ηth2よりも大きい場合にデッドタイムをD1とし、変換効率ηが閾値ηth2以下である場合にデッドタイムをD2とする例を示したが、実施形態1又は実施形態2の構成を前提とし、このような特徴を付加してもよい。
実施形態1に付加する構成としては、以下のような例が挙げられる。例えば、電圧変換部10での同期整流制御中において、変換効率ηが閾値ηth2よりも大きい場合、第1電流検出部51で検出される検出値(入力電流(第1電流)の値)Iaが閾値Ithよりも小さい場合にはデッドタイムをD2に設定し、Iaが閾値Ith以上である場合にはデッドタイムをD2よりも小さいD1に設定してもよい。一方で、変換効率ηが閾値ηth2以下である場合には、Iaの値にかかわらず、デッドタイムをD2よりも更に大きいD3としてもよい。
また、実施形態2に付加する構成としては、以下のような例が挙げられる。例えば、電圧変換部10での同期整流制御中において、変換効率ηが閾値ηth2よりも大きい場合、Iaが閾値Ith1よりも小さい場合にはデッドタイムをD3に設定し、Iaが閾値Ith1以上且つIth2未満である場合にはデッドタイムをD3よりも小さいD2に設定し、Iaが閾値Ith2以上である場合にはデッドタイムをD2よりも小さいD1に設定するようにしてもよい。一方で、変換効率ηが閾値ηth2以下である場合には、Iaの値にかかわらず、デッドタイムをD3よりも更に大きいD4としてもよい。
1 :車載用電圧変換装置
10 :電圧変換部
11 :第1スイッチング素子
12 :第2スイッチング素子
14 :インダクタ
30 :制御部
32 :制御装置
34A:駆動回路
34B:駆動回路
41 :第1電圧検出部
42 :第2電圧検出部
51 :第1電流検出部
52 :第2電流検出部
61 :コンデンサ
62 :コンデンサ
71 :第1導電路
71A:導電路
71B:導電路
72 :第2導電路
72A:導電路
72B:導電路
73 :基準導電路
74 :接続導電路
81 :配線部
82 :配線部
83 :グラウンド
91 :第1電源部
92 :第2電源部
94 :負荷
100:電源システム
P1 :端子
P2 :端子

Claims (3)

  1. 第1導電路に印加された第1電圧を昇圧又は降圧して第2導電路に第2電圧を印加する電圧変換部と、
    前記電圧変換部を制御する制御部と、
    を備え、
    前記電圧変換部は、前記第1導電路に電気的に接続される第1スイッチング素子と、前記第1スイッチング素子に直列に接続される第2スイッチング素子と、前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子との間の導電路に電気的に接続されるインダクタと、を有し、
    前記制御部は、前記第1スイッチング素子をオン状態とし前記第2スイッチング素子をオフ状態とする第1制御と前記第1スイッチング素子をオフ状態とし前記第2スイッチング素子をオン状態とする第2制御とを交互に行い、前記第1制御と前記第2制御とを切り替える際に前記第1スイッチング素子及び前記第2スイッチング素子をいずれもオフ状態とするデッドタイムを設定する車載用電圧変換装置であって、
    前記第1導電路を流れる電流又は前記第2導電路を流れる電流を検出する電流検出部を備え、
    前記制御部は、前記電流検出部で検出される検出値が大きいほど前記デッドタイムを小さくする変更制御を行う車載用電圧変換装置。
  2. 第1導電路に印加された第1電圧を昇圧又は降圧して第2導電路に第2電圧を印加する電圧変換部と、
    前記電圧変換部を制御する制御部と、
    を備え、
    前記電圧変換部は、前記第1導電路に電気的に接続される第1スイッチング素子と、前記第1スイッチング素子に直列に接続される第2スイッチング素子と、前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子との間の導電路に電気的に接続されるインダクタと、を有し、
    前記制御部は、前記第1スイッチング素子をオン状態とし前記第2スイッチング素子をオフ状態とする第1制御と前記第1スイッチング素子をオフ状態とし前記第2スイッチング素子をオン状態とする第2制御とを交互に行い、前記第1制御と前記第2制御とを切り替える際に前記第1スイッチング素子及び前記第2スイッチング素子をいずれもオフ状態とするデッドタイムを設定する車載用電圧変換装置であって、
    前記第1導電路に印加される前記第1電圧を検出する第1電圧検出部と、
    前記第2導電路に印加される前記第2電圧を検出する第2電圧検出部と
    前記第1導電路を流れる第1電流を検出する第1電流検出部と、
    前記第2導電路を流れる第2電流を検出する第2電流検出部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記第1電圧と前記第2電圧と前記第1電流と前記第2電流とに基づく前記電圧変換部の変換効率が所定値以下になった場合に前記所定値を超えるときよりも前記デッドタイムを大きくする変更制御を行う
    車載用電圧変換装置。
  3. 前記制御部は、前記第1導電路を流れる電流の変化度合い又は前記第2導電路を流れる電流の変化度合いが一定範囲内に収まっている場合に前記変更制御を行う
    請求項1又は請求項2に記載の車載用電圧変換装置。
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