JP2020157315A - エレクトロガスアーク溶接用フラックス入りワイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】 厚鋼板の大入熱1パス溶接において、アークが安定するなど溶接作業性が良好で、低温靭性に優れた溶接金属が得られるエレクトロガスアーク溶接用フラックス入りワイヤを提供する。【手段】 鋼製外皮にフラックスを充填してなるエレクトロガスアーク溶接用フラックス入りワイヤにおいて、ワイヤ全質量に対する質量%で、鋼製外皮とフラックスの合計で、C:0.02〜0.10%、Si:0.3〜1.1%、Mn:1.8〜3.3%、Mo:0.2〜0.8%、Ti:0.05〜0.25%、B:0.004〜0.020%、Al及びMgの1種又は2種の合計:0.1〜0.3%を含有し、さらに、ワイヤ全質量に対する質量%で、フラックス中に、CaF2:0.2〜0.8%、NaF:0.1〜0.6%、鉄粉中のFe分及び鉄合金中のFe分の合計:15〜25%を含有し、金属酸化物の合計:0.08%以下である。【選択図】 なし

Description

本発明は、エレクトロガスアーク溶接用フラックス入りワイヤに関し、アークが安定してスパッタ発生量が少なく、機械的性能の優れた溶接金属が得られるエレクトロガスアーク溶接用フラックス入りワイヤに関する。
エレクトロガスアーク溶接は、高能率に立向上進溶接ができることから、船舶、石油貯蔵タンク、橋梁等の幅広い分野で適用されている。
エレクトロガスアーク溶接の概略を図1及び図2に示す。図1は溶接方法の模式図、図2は鋼板の開先形状を示す図である。垂直に立てられた隣り合う2枚の鋼板1の間に、開先10が形成される。開先10の裏側には固定裏当材8を当接し、表側には摺動銅当金11を当て、摺動銅当金11の開先10に対向する溝9と開先10で囲まれた空間に溶接トーチ4を挿入する。そして摺動銅当金11のガス供給ノズル5からシールドガスを供給しながら、溶接トーチ4を介して溶接用ワイヤ3を該空間に連続的に供給する。溶接台車(図示せず)に搭載された摺動銅当金11及び溶接トーチ4は、溶接の進行により上昇する溶接金属6上面に合わせて順次上昇させる。図に示すように、溶接金属6の上部は溶融金属12であり、2枚の鋼板1の間には開先10裏面のルートギャップ2が形成され、摺動銅当金11を冷却するための冷却水供給ノズル7が設けられている。
エレクトロガスアーク溶接は、高能率に立向上進溶接ができる半面、溶融金属12上でアークを維持することから、溶融金属上に多量に溶融スラグが生成する場合、アークが不安定になり、その溶融スラグが飛び散り(以下、スラグ跳ねという。)、開先面、トーチ、シールドガス吹き出し口にスラグが付着して不具合を起こすことがある。
このような背景からエレクトロガスアーク溶接は、スラグ跳ねの抑制が要望され、さらに大入熱の溶接となることから、溶接金属の機械的性能、特に低温における靭性の改良が要望されている。
エレクトロガスアーク溶接で溶接金属の低温靭性を得る技術として、特許文献1に、溶接用フラックス入りワイヤを用い、鋼板の開先をX開先として両面から2層の溶接で溶接入熱を低くする技術の開示がある。しかし、特許文献1に記載の溶接用フラックス入りワイヤを用いて、大入熱で1パス溶接をした場合には、溶接金属の低温靭性が得られないばかりか溶接時にアークが不安定でスパッタ発生量及びスラグ跳ねが多くなるという問題があった。
また、エレクトロガスアーク溶接における大入熱の1パス溶接で溶接金属の低温靭性を得る技術として、特許文献2や特許文献3には、Ni、Mo、Ti、B、Mg等を含む溶接用フラックス入りワイヤを用いて板厚60〜70mm鋼板を溶接する技術の開示がある。しかし、特許文献2及び特許文献3に記載の技術においては、溶接金属の靭性は得られるものの、溶接時にアークが不安定でスパッタ発生量及びスラグ跳ねが多くなるという問題があった。
さらに、エレクトロガスアーク溶接において大入熱の1パス溶接で溶接作業性が良好で溶接金属の靭性を得る技術として、特許文献4には、溶接用フラックス入りワイヤ中にNi、Mo(Cr)、Ti、B、Mg、F、K等を適量含有する技術の開示がある。しかし、特許文献4に記載の技術においても、溶接時にアークが不安定でスパッタ発生量及びスラグ跳ねが多くなり、溶接金属の低温靭性も十分ではないという問題があった。
特開平4−279295号公報 特開平9−285891号公報 特開2009−82947号公報 特開2008−126262号公報
そこで本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、厚鋼板の大入熱1パス溶接において、アークが安定するなど溶接作業性が良好で、低温靭性に優れた溶接金属が得られるエレクトロガスアーク溶接用フラックス入りワイヤを提供することを目的とする。
本発明の要旨は、鋼製外皮にフラックスを充填してなるエレクトロガスアーク溶接用フラックス入りワイヤにおいて、ワイヤ全質量に対する質量%で、鋼製外皮とフラックスの合計で、C:0.02〜0.10%、Si:0.3〜1.1%、Mn:1.8〜3.3%、Mo:0.2〜0.8%、Ti:0.05〜0.25%、B:0.004〜0.020%、Al及びMgの1種又は2種の合計:0.1〜0.3%を含有し、さらに、ワイヤ全質量に対する質量%で、フラックス中に、CaF2:0.2〜0.8%、NaF:0.1〜0.6%、鉄粉中のFe分及び鉄合金中のFe分の合計:15〜25%を含有し、金属酸化物の合計:0.08%以下であり、残部は鋼製外皮のFe分及び不可避不純物からなることを特徴とするエレクトロガスアーク溶接用フラックス入りワイヤにある。
本発明のエレクトロガスアーク溶接用フラックス入りワイヤによれば、厚鋼板の大入熱1パス溶接において、アークが安定してスパッタ発生量やスラグ跳ねが少なく、ビード外観が良好であるなど溶接作業性が良好で、低温靭性に優れた溶接金属が得られ、高品質な溶接部を高能率に提供することができる。
エレクトロガスアーク溶接の溶接方法の模式図である。 鋼板の開先形状を示す図である。
本発明者らは、厚鋼板の大入熱1パス溶接におけるエレクトロガスアーク溶接において、アークが安定してスパッタ発生量やスラグ跳ねが少なく、機械的性能に優れるエレクトロガスアーク溶接用フラックス入りワイヤの成分組成について詳細に検討した。
その結果、アークの安定性は、NaFと鉄粉中のFe分及び鉄合金中のFe分の合計を適量とすることによって良好となる。また、スラグ跳ねの防止は、Si、Mn、CaF2及び鉄粉中のFe分と鉄合金中のFe分の合計を適量とし、金属酸化物の合計を少なくすることによってなし得ることを見出した。ビード外観は、Si、Mn及びNaFを適量とすることによって良好となる。
溶接金属の機械的性能は、C、Si、Mn、Mo、Ti、B、Al、Mg及びCaF2を適量とすることによって、強度及び低温靭性に優れた溶接金属が得られることを見出した。
以下、本発明のエレクトロガスアーク溶接用フラックス入りワイヤの成分組成及びその含有量と、各成分組成の限定理由について説明する。なお、成分組成の含有量は質量%で表すこととし、その質量%を表すときには単に%と記載して表すこととする。
[鋼製外皮とフラックスの合計でC:0.02〜0.10%]
Cは、溶接金属の強度を確保する。Cが0.02%未満では、十分な溶接金属の強度が得られない。一方、Cが0.10%を超えると、溶接金属の強度が過剰に高くなって低温靱性が低下する。したがって、鋼製外皮とフラックスの合計でCは0.02〜0.10%とする。なお、Cは、鋼製外皮に含まれる成分の他、フラックスから鉄粉、金属粉及び合金粉等から添加できる。
[鋼製外皮とフラックスの合計でSi:0.3〜1.1%]
Siは、脱酸剤として作用し、溶接金属の低温靭性を向上させる効果がある。また、Siの酸化によって生成するスラグがビード外観を良好にする効果がある。Siが0.3%未満では、その効果が得られず、溶接金属の低温靭性が低下する。また、溶接時に生成するスラグ量が不足するため、ビード外観が悪くなる。一方、Siが1.1%を超えると、溶接金属中にSiが過剰に歩留まり、溶接金属の強度が高くなり低温靱性が低下する。また、Si酸化物の生成量が多くなって、スラグ跳ねが生じやすくなる。したがって、鋼製外皮とフラックスの合計でSiは0.3〜1.1%とする。なお、Siは、鋼製外皮に含まれる成分の他、フラックスから金属Si、Fe−Si、Fe−Si−Mn等の合金粉末から添加できる。
[鋼製外皮とフラックスの合計でMn:1.8〜3.3%]
Mnは、脱酸剤として作用するとともに、溶接金属の強度と低温靱性を向上させる効果がある。また、Mnの酸化によって生じたスラグがビード外観を良好にする効果がある。Mnが1.8%未満では、溶接金属の低温靭性が低下するとともに、十分な強度が得られない。また、溶接時に生成するスラグの量が不足するため、ビード外観が悪くなる。一方、Mnが3.3%を超えると、溶接金属の強度が高くなって低温靱性が低下する。また、スラグの生成量が多くなって、スラグ跳ねが生じやすくなる。したがって、鋼製外皮とフラックスの合計でMnは1.8〜3.3%とする。なお、Mnは、鋼製外皮に含まれる成分の他、フラックスから金属Mn、Fe−Mn、Fe−Si−Mn等の合金粉末から添加できる。
[鋼製外皮とフラックスの合計でMo:0.2〜0.8%]
Moは、溶接金属の強度を向上させる。Moが0.2%未満では、溶接金属の強度向上効果は得られない。一方、Moが0.8%を超えると、強度が過剰に上昇し靭性が低下する。したがって、鋼製外皮とフラックスの合計でMoは0.2〜0.8%とする。なお、Moは、鋼製外皮の含まれる成分の他、フラックスから金属Mo、Fe−Mo等の合金粉末から添加できる。
[鋼製外皮とフラックスの合計でTi:0.05〜0.25%]
Tiは、脱酸剤として作用するとともに、生成したTi含有酸化物が溶接金属の組織を微細化して低温靭性を向上させる効果がある。Tiが0.05%未満では、溶接金属の低温靭性を向上する効果が得られない。一方、Tiが0.25%を超えると、靭性を阻害する上部ベイナイト組織を生成し、溶接金属の低温靭性が低下する。したがって、鋼製外皮とフラックスの合計でTiは0.05〜0.25%とする。なお、Tiは、鋼製外皮に含まれる成分の他、フラックスからの金属Ti、Fe−Ti等の合金粉末から添加できる。
[鋼製外皮とフラックスの合計でB:0.004〜0.020%]
Bは、微量の添加で溶接金属の組織を微細化して低温靱性を向上させる効果がある。Bが0.004%未満では、その効果が十分に得られず、溶接金属の低温靭性が低下する。一方、Bが0.020%を超えると、溶接金属の強度が高くなり靭性が低下する。したがって、鋼製外皮とフラックスの合計でBは0.004〜0.020%とする。なお、Bは、鋼製外皮に含まれる成分の他、フラックスからの金属B、Fe−B、Fe−Mn−B等の合金粉末から添加できる。
[鋼製外皮とフラックスの合計でAl及びMgの1種又は2種の合計:0.1〜0.3%]
Al及びMgは、強脱酸剤として作用して溶接金属中の酸素を低減し、溶接金属の低温靱性を向上させる効果がある。Al及びMgの1種又は2種の合計が0.1%未満では、この効果が十分に得られず、脱酸不足となって溶接金属の低温靱性が低下する。一方、Al及びMgの1種又は2種の合計が0.3%を超えると、Si及びMnの溶接金属への歩留が高くなって溶接金属の強度が高くなり靭性が低下する。また、スラグ跳ねが多くなる。したがって、鋼製外皮とフラックスの合計でAl及びMgの1種又は2種の合計は0.1〜0.3%とする。なお、Al及びMgは、鋼製外皮に含まれる成分の他、フラックスから金属Al、Fe−Al、金属Mg、Al−Mg等の合金粉末から添加できる。
[フラックス中のCaF2:0.2〜0.8%]
CaF2は、溶融スラグの塩基度を高くして、溶接金属の酸素量を低減して低温靭性を得る効果がある。CaF2が0.2%未満であると、この効果が得られず、溶接金属の低温靭性が低下する。一方、CaF2が0.8%を超えると、スラグ跳ねが生じやすくなる。したがって、フラックス中のCaF2は0.2〜0.8%とする。なお、CaF2は蛍石から添加する。
[フラックス中のNaF:0.1〜0.6%]
NaFは、アークを安定にしてスパッタ発生量を少なくする。NaFが0.1%未満であると、この効果が得られずアークが不安定になってスパッタ発生量が多くなる。一方、NaFが0.6%を超えると、スラグの流動性が過大になってスラグが垂れやすくなり良好なビードが得られなくなる。したがって、NaFは0.1〜0.6%とする。
[フラックス中の鉄粉中のFe分及び鉄合金中のFe分の合計:15〜25%]
鉄粉中のFe分及び鉄合金中のFe分は、溶滴を微細にしてアークを安定させる。また、溶接用ワイヤの溶着量を多くして溶接能率を向上する効果がある。鉄粉中のFe分及び鉄合金中のFe分の合計が15%未満であると、アークが不安定でスパッタ発生量が多くなる。一方、鉄粉中のFe分及び鉄合金中のFe分の合計が25%を超えると、フラックスの充填率が高くなりワイヤ製造時に伸線が困難となる。したがって、鉄粉中のFe分及び鉄合金中のFe分の合計は15〜25%とする。
[フラックス中の金属酸化物の合計:0.08%以下]
金属酸化物は、主に蛍石の不純物として含まれるSiO2やAl23である。これら金属酸化物の合計が0.08%を超えると、スラグ量が多くなりスラグ跳ねが生じるようになる。したがって、フラックス中の金属酸化物の合計は0.08%以下とする。なお、金属酸化物は、必須の元素ではなく、含有率が0%とされてもよい。
本発明のエレクトロガスアーク溶接用フラックス入りワイヤの残部は、鋼製外皮のFe及び不可避不純物である。不可避不純物については特に限定しないが、耐高温割れ性の観点から、Pは0.020%以下、Sは0.010%以下が好ましい。
なお、本発明のエレクトロガスアーク溶接用フラックス入りワイヤは、鋼製外皮をパイプ状に形成し、内部にフラックスを充填する構造であり、鋼製外皮の合わせ目を溶接して継目の無いタイプと、鋼製外皮の合わせ目を溶接しないでかしめる継目を有するタイプに大別でき、本発明においてはどちらも適用できる。
また、フラックス充填率は特に制限はしないが、生産性の観点から、ワイヤ全質量に対して15〜30%とするのが好ましい。
以下、実施例により本発明の効果をさらに詳細に説明する。
鋼製外皮としてJIS G3141 SPCCを使用し、該鋼製外皮をU字形に成形、フラックスを充填率15〜30%で充填してC字形に成形した後、鋼製外皮の合わせ目をかしめて、伸線し、表1に示す各種成分の溶接用フラックス入りワイヤを試作した。なお、試作したワイヤ径は1.6mmとした。

Figure 2020157315
表2に示す490MPa級高張力鋼(板厚50mm)を用いて、図1及び図2に示すエレクトロガスアーク溶接で、ルートギャップ2を10mm、開先角度を20°とした開先10の試験板を表3に示す溶接条件で溶接長500mmの大入熱1パス溶接を行った。

Figure 2020157315

Figure 2020157315
各試験時のアークの安定性、スパッタ発生量、スラグ跳ねの有無及びビード外観を観察した。また、各試験板の板厚中央部より引張試験(JIS Z 2201 A2号)及び衝撃試験(JIS Z 2202 4号)を採取して機械試験を行った。機械試験において、引張強さが510〜690MPa、衝撃試験は−40℃における吸収エネルギーが50J以上(5本の平均)のものを良好とした。それらの結果を表4に示す。

Figure 2020157315
表1及び表4中ワイヤ記号W1〜W10が本発明例、ワイヤ記号W11〜W25は比較例である。本発明例であるワイヤ記号W1〜W10は、C、Si、Mn、Mo、Ti、B、Al及びMgの1種又は2種の合計、CaF2、NaF、鉄粉中のFe分及び鉄合金中のFe分の合計及び金属酸化物の合計が適量であるので、アークが安定し、スパッタ発生量が少なく、スラグ跳ねの頻度が少なく、ビード外観が良好で、さらに引張強さ及び吸収エネルギーともに良好で極めて満足な結果であった。
比較例中ワイヤ記号W11は、Cが少ないので、溶接金属の引張強さが低かった。また、CaF2が少ないので、溶接金属の吸収エネルギーも低値であった。
ワイヤ記号W12は、Cが多いので、溶接金属の引張強さが高く吸収エネルギーが低値であった。また、NaFが少ないので、アークが不安定でスパッタ発生量も多かった。
ワイヤ記号W13は、Siが少ないので、ビード外観が不良で、溶接金属の吸収エネルギーが低値であった。
ワイヤ記号W14は、Siが多いので、スラグ生成量が多くなりスラグ跳ねの頻度が多かった。また、溶接金属の引張強さが高く吸収エネルギーが低値であった。
ワイヤ記号W15は、Mnが少ないので、ビード外観が不良で、溶接金属の引張強さが低く吸収エネルギーも低値であった。
ワイヤ記号W16は、Mnが多いので、スラグ生成量が多くなりスラグ跳ねの頻度が多かった。また、溶接金属の引張強さが高く吸収エネルギーが低値であった。
ワイヤ記号W17は、Moが少ないので、溶接金属の引張強さが低くかった。また、鉄粉中のFe分及び鉄合金中のFe分の合計が少ないので、アークが不安定でスパッタ発生量が多かった。
ワイヤ記号W18は、Moが多いので、溶接金属の引張強さが高く吸収エネルギーが低値であった。また、CaF2が多いので、スパッタ発生量が多く、またスラグ跳ねの頻度が多かった。
ワイヤ記号W19は、Tiが少ないので、溶接金属の吸収エネルギーが低値であった。また、金属酸化物の合計が多いので、スラグが過剰になってスラグ跳ねの頻度が多かった。
ワイヤ記号W20は、Tiが多いので、溶接金属の吸収エネルギーが低値であった。また、NaFが多いので、ビード外観が不良であった。
ワイヤ記号W21は、Bが少ないので、溶接金属の吸収エネルギーが低値であった。
ワイヤ記号W22は、Bが多いので、溶接金属の引張強さが高く吸収エネルギーが低値であった。
ワイヤ記号W23は、AlとMgの合計が少ないので、溶接金属の吸収エネルギーが低値であった。
ワイヤ記号W24は、AlとMgの合計が多いので、溶接金属の引張強さが高く吸収エネルギーが低値であった。また、スラグ跳ねの頻度が多かった。
ワイヤ記号W25は、鉄粉中のFe分及び鉄合金中のFe分の合計が多いので、ワイヤ製造時の伸線で断線が多発したので、溶接試験は中止した。
1 鋼板
2 ルートギャップ
3 溶接用ワイヤ
4 溶接トーチ
5 ガス供給ノズル
6 溶接金属
7 冷却水供給ノズル
8 固定裏当材
9 摺動銅当金の溝
10 開先
11 摺動銅当金
12 溶融金属

Claims (1)

  1. 鋼製外皮にフラックスを充填してなるエレクトロガスアーク溶接用フラックス入りワイヤにおいて、
    ワイヤ全質量に対する質量%で、鋼製外皮とフラックスの合計で、
    C:0.02〜0.10%、
    Si:0.3〜1.1%、
    Mn:1.8〜3.3%、
    Mo:0.2〜0.8%、
    Ti:0.05〜0.25%、
    B:0.004〜0.020%、
    Al及びMgの1種又は2種の合計:0.1〜0.3%を含有し、
    さらに、ワイヤ全質量に対する質量%で、フラックス中に、
    CaF2:0.2〜0.8%、
    NaF:0.1〜0.6%、
    鉄粉中のFe分及び鉄合金中のFe分の合計:15〜25%を含有し、
    金属酸化物の合計:0.08%以下であり、
    残部は鋼製外皮のFe分及び不可避不純物からなることを特徴とするエレクトロガスアーク溶接用フラックス入りワイヤ。
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