JP6726008B2 - ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ - Google Patents

ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ Download PDF

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Description

本発明は、ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤに関し、特に、軟鋼、490N/mm級高張力鋼および低温用鋼などの溶接構造物を製造する際に好適に使用されるガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤに関する。
船舶、橋梁などの建造分野では、チタニア系全姿勢用フラックス入りワイヤが広く用いられており、高能率を目的として高電流かつ高溶接速度で使用されることが多い。また、突合せ溶接での衝撃靱性も重要視されており、安定かつ高い低温衝撃靱性が望まれる。
ここで、立向上進溶接においては、高電流かつ高溶接速度で溶接を行うとビード垂れが発生しやすいため、フラックス入りワイヤに高融点酸化物であるAlやZrOなどを多く含有させる必要がある。しかしながら、ビード垂れを抑制ないし防止するために高融点酸化物を多く含有させたフラックス入りワイヤでは、突合せ溶接での安定した低温衝撃靭性を確保することが難しい。
ここで、特許文献1では、立向上進溶接においてメタル垂れが発生しにくく、溶接金属の低温衝撃靱性を確保できるガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤが提案されている。
また、特許文献2では、立向上進および上向溶接姿勢において、衝撃性能およびビード形状を劣化させることなく、高能率で優れた溶接作業性を得ることができるガスシールド溶接用フラックス入りワイヤが提案されている。
特開2005−319508号公報 特開2005−305531号公報
しかしながら、本発明者らが鋭意研究を行ったところ、特許文献1に記載されたガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤは、低温衝撃靱性が十分ではないとの知見を得た。
また、特許文献2に記載されたガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤでは、立向上進突合せ溶接での溶接継手の衝撃靱性が十分ではないとの知見を得た。
そこで、本発明は、特に立向上進溶接の溶接作業性の改良とともに、さらには溶接金属の低温衝撃靱性を向上かつ安定させた(靭性のバラツキを抑えた)ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤを提供することを目的とする。
本発明者らは、前述した課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤの組成を特定範囲に調整することにより、前記目的を達成できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、
ワイヤ全質量あたり、
C:0.02〜0.10質量%、
Si:0.5〜1.5質量%、
Mn:1.5〜3.0質量%、
P:0.030質量%以下、
S:0.030質量%以下、
Mg:0.1〜1.0質量%、
B:0.0020〜0.0150質量%、
Zr:0.01〜0.50質量%、
I.Ti:2.5〜7.5質量%、
S.Ti:0.05〜0.50質量%、
I.Al:0.1〜1.0質量%、
S.Al:0.02〜0.50質量%、
Na化合物中のNa換算量とK化合物中のK換算量の合計:0.05〜0.30質量%、
F:0.05〜0.30質量%、及び
Fe:80質量%以上を含有し、
I.Al/S.Alが1.6〜8.0であるガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤに関する。
前記ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤにおいては、I.Ti/S.Tiが8〜80であることが好ましい。
また、前記ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤは、さらに、ワイヤ全質量あたり、Ni:2.0質量%以下(0質量%を含まない)を含有していてもよい。
また、前記ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤは、さらに、ワイヤ全質量あたり、Mo:0.5質量%以下(0質量%を含まない)を含有していてもよい。
また、前記ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤは、さらに、ワイヤ全質量あたり、Nb:0.1質量%以下、及び、V:0.1質量%以下からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有していてもよい。
本発明のガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤは、特に立向上進溶接の溶接作業性が良好であり、さらには溶接金属の低温衝撃靱性が良好かつ安定である(靭性のバラツキが抑制されている)。
以下、本発明を実施するための形態について、詳細に説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施形態に限定されるものではない。
本実施形態のガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ(以下、単に「フラックス入りワイヤ」または「ワイヤ」ともいう)は、ワイヤ全質量あたり、C:0.02〜0.10質量%、Si:0.5〜1.5質量%、Mn:1.5〜3.0質量%、P:0.030質量%以下、S:0.030質量%以下、Mg:0.1〜1.0質量%、B:0.0020〜0.0150質量%、Zr:0.01〜0.50質量%、I.Ti:2.5〜7.5質量%、S.Ti:0.05〜0.50質量%、I.Al:0.1〜1.0質量%、S.Al:0.02〜0.50質量%、Na化合物中のNa換算量とK化合物中のK換算量の合計:0.05〜0.30質量%、F:0.05〜0.30質量%、及びFe:80質量%以上を含有し、I.Al/S.Alが1.6〜8.0である。
本実施形態のフラックス入りワイヤは、典型的には鋼製外皮にフラックスを充填したものである。詳細には、本実施形態に係るフラックス入りワイヤは、筒状を呈するステンレス鋼または軟鋼製の外皮とその外皮の内部(内側)に充填されるフラックスからなる。
なお、フラックス入りワイヤは、外皮に継目のないシームレスタイプ、外皮に継目のあるシームタイプのいずれの形態であってもよい。また、フラックス入りワイヤは、ワイヤ表面(外皮の外側)にメッキ等が施されていても施されていなくてもよい。
次に、本実施形態のフラックス入りワイヤに含有される各成分量の数値限定理由について説明する。なお、以下における各成分量は、ワイヤ全質量あたりの含有量である。なお、ワイヤ全質量とは、外皮の全質量とフラックスの全質量の総和である。また、本明細書において、質量を基準とする百分率(質量%)は、重量を基準とする百分率(重量%)と同義である。
(C:0.02〜0.10質量%)
Cは、溶接部の焼入れ性を確保するために添加する。C量が0.02質量%未満の場合、焼入れ性不足により、溶接部の強度および靭性が不足する。また、靱性のバラつきが大きくなる。さらに、耐高温割れ性が低下する。C量が0.10質量%を超えると、溶接部の強度が過大となり、靭性が低下し、靱性のバラつきが大きくなると共に、溶接時のスパッタ発生量またはヒューム発生量が増加し、溶接作業性が低下する。また、被溶接材である鋼材のC量が多い場合、溶接部(溶接金属)のC量が多くなるため、凝固温度が低下し溶接部に高温割れが発生しやすくなる。さらに、溶接部の強度過大により、耐低温割れ性が低下する。従って、C量は0.02〜0.10質量%とする。C量は、好ましくは0.04質量%以上であり、より好ましくは0.06質量%以上である。
(Si:0.5〜1.5質量%)
Siは、溶接部の延性確保、ビード形状維持のために添加する。Si量が0.5質量%未満では、脱酸不足のため溶接部の強度が低下し、靱性も低下する。また、ビード形状が悪くなり、特に、立向上進溶接でビードが垂れ、溶接作業性が低下する。Si量が1.5質量%を超えると、溶接部の強度過大により、靱性が低下する。また、溶接部に高温割れが発生する。従って、Si量は0.5〜1.5質量%とする。Si量は、好ましくは0.7質量%以上であり、より好ましくは0.8質量%以上である。また、Si量は、好ましくは1.3質量%以下であり、より好ましくは1.2質量%以下である。
(Mn:1.5〜3.0質量%)
Mnは、溶接部の焼入れ性確保のために添加する。Mn量が1.5質量%未満では、溶接部の焼入れ性が不足し、強度および靱性が低下する。また、不可避的不純物として含有されるSと結合して得られるMnS量も少なくなるため、MnSによる高温割れの抑制作用が小さくなり、溶接部に高温割れが発生する。Mn量が3.0質量%を超えると、溶接部の強度が過大となり、靭性不足となる。また、溶接部の強度過大により、耐低温割れ性が低下する。従って、Mn量は1.5〜3.0質量%とする。Mn量は、好ましくは1.7質量%以上であり、より好ましくは1.9質量%以上である。また、Mn量は、好ましくは2.7質量%以下であり、より好ましくは2.5質量%以下である。
(P:0.030質量%以下、S:0.030質量%以下)
P及びSは不可避的不純物である。P量及びS量が、それぞれ0.030質量%を超えると、靭性のバラつきが大きくなる。また、溶接金属の耐高温割れ性が著しく劣化する。靱性および耐高温割れ性の劣化を防ぐには、P量及びS量が0.030質量%以下であることが必要である。ここで、P量は好ましくは0.020質量%以下であり、より好ましくは0.010質量%以下である。また、S量は好ましくは0.020質量%以下であり、より好ましくは0.010質量%以下である。
(Mg:0.1〜1.0質量%)
Mgは、強脱酸元素である。Mg量が0.1質量%未満では、溶接部(初層溶接部)に高温割れが発生する。また、脱酸が十分でなく、靭性も低下する。Mg量が1.0質量%を超えると、スパッタ発生量が多くなり、スラグ焼き付きも発生する。また、溶接部の強度過大により、耐低温割れ性が低下する。従って、Mg量は0.1〜1.0質量%とする。Mg量は、好ましくは0.3質量%以上であり、より好ましくは0.4質量%以上である。また、Mg量は、好ましくは0.8質量%以下であり、より好ましくは0.6質量%以下である。
(B:0.0020〜0.0150質量%)
Bは、溶存してγ粒界に偏析し、初析フェライトの生成を抑制する効果を有し、溶接金属の靭性改善に有効である。B量が0.0020質量%未満では、大部分のBがBNとして窒化物に固定化され、初析フェライトの生成を抑制する効果が発揮されず、靭性改善効果が得られない。B量が0.0150質量%を超えると、溶接部の強度が過大となり、溶接金属の高温割れが発生しやすくなる。さらに、溶接部の強度過大により、耐低温割れ性が低下する。従って、B量は0.0020〜0.0150質量%とする。B量は、好ましくは0.0040質量%以上であり、より好ましくは0.0060質量%以上である。また、B量は、好ましくは0.0100質量%以下であり、より好ましくは0.0080質量%以下である。
なお、Bは、金属、合金、酸化物のいずれの形態で含有されていてもよい。
(Zr:0.01〜0.50質量%)
Zrは、溶接金属中に炭化物を析出させ、溶接金属の強度を向上させる効果を有する。また、靭性のバラつきを抑制する効果を有する。上記効果を有するためには、Zrを0.01質量%以上添加する必要がある。一方で、Zrを、0.50質量%を超えて添加した場合、スパッタ発生量が多くなり、溶接作業性が劣化する。また、溶接金属の強度が過度に大きくなり、靭性が低下し、靱性のバラつきも大きくなる。従って、Zr量は0.01〜0.50質量%とする。Zr量は、好ましくは0.03質量%以上であり、より好ましくは0.05質量%以上である。また、Zr量は、好ましくは0.30質量%以下であり、より好ましくは0.10質量%以下である。
(I.Ti:2.5〜7.5質量%)
I.Tiは酸にほとんど溶解しないTiをTiOに換算した値を表す。I.Ti量(TiO等として存在し、Fe−Ti等は含まない)は、「酸分解法」により測定される。
ここで、酸分解法に使用する溶媒は王水を用い、ワイヤ全量を溶解する。これにより、ワイヤに含まれるTi源(Fe−Ti等)は王水へ溶解するが、TiO源(TiO等)は王水に対し不溶なため、溶け残る。この溶液を、フィルター(ろ紙は5Cの目の細かさ)を用いてろ過し、フィルターごと残渣をニッケル製るつぼに移し、ガスバーナーで加熱して灰化する。次いで、アルカリ融剤(水酸化ナトリウムと過酸化ナトリウムの混合物)を加え、再度ガスバーナーで加熱して残渣を融解する。次に、18質量%塩酸を加えて融解物を溶液化した後、メスフラスコに移し、さらに純水を加えてメスアップして分析液を得る。分析液中のTi濃度を「ICP発光分光分析法」で測定する。このTi濃度をTiO量に換算してTiO量を算出し、I.Ti量とする。
I.Tiは260A程度の高電流での立向上進溶接性を確保するために必要である。I.Ti量が2.5質量%未満では、立向上進溶接においてスラグおよび溶融金属自体の粘性不足によりビードが垂れ、溶接作業性が低下する。一方、I.Ti量が7.5質量%を超えると、溶接金属の強度が過度に大きくなり、靭性が低下する。従って、I.Ti量は2.5〜7.5質量%とする。I.Ti量は、好ましくは3.5質量%以上であり、より好ましくは4.0質量%以上である。また、I.Ti量は、好ましくは6.0質量%以下であり、より好ましくは5.0質量%以下である。
(S.Ti:0.05〜0.50質量%)
S.Tiは、酸に溶解するTiを表す。S.Ti量(Fe−Ti等として存在し、TiO等はほとんど含まない)は、以下のようにして測定される。まず、上述した「酸分解法」によりワイヤ全量を王水へ溶解して、不溶であったTiO源(TiO等)をろ過する。そして、ろ過後の溶液をワイヤに含まれるTi源(Fe−Ti等)として得ることで、「ICP発光分光分析法」を用い、Ti量(Fe−Ti等)として存在を求め、S.Ti量とする。
S.Tiは結晶粒を微細化させ、靭性を向上させる効果がある。S.Ti量が0.05質量%未満では、その効果が確認できない。一方、S.Ti量が0.50質量%を超えると、溶接時のアーク不安定によるスパッタ発生量の増加が起き、溶接作業性が劣化する。従って、S.Ti量は0.05〜0.50質量%とする。S.Ti量は、好ましくは0.10質量%以上であり、より好ましくは0.15質量%以上である。また、S.Ti量は、好ましくは0.40質量%以下であり、より好ましくは0.30質量%以下である。
(I.Al:0.1〜1.0質量%)
I.Alは酸にほとんど溶解しないAlをAlに換算した値を表す。I.Al量(アルミナや長石等の複合酸化物として存在し、Al金属粉等の合金粉は含まない)は、「酸分解法」により測定される。
ここで、酸分解法に使用する溶媒は王水を用い、ワイヤ全量を溶解する。これにより、ワイヤに含まれるAl源(Al金属粉等の合金粉)は王水へ溶解するが、Al源(アルミナや長石等の複合酸化物)は王水に対し不溶なため、溶け残る。この溶液を、フィルター(ろ紙は5Cの目の細かさ)を用いてろ過し、フィルターごと残渣をニッケル製るつぼに移し、ガスバーナーで加熱して灰化する。次いで、アルカリ融剤(水酸化ナトリウムと過酸化ナトリウムの混合物)を加え、再度ガスバーナーで加熱して残渣を融解する。次に、18質量%塩酸を加えて融解物を溶液化した後、メスフラスコに移し、さらに純水を加えてメスアップして分析液を得る。分析液中のAl濃度を「ICP発光分光分析法」で測定する。このAl濃度をAl量に換算してAl量を算出し、I.Al量とする。
I.Alはスラグ粘度を低減させ、スラグ凝固温度を増加させる効果がある。この効果により水平すみ肉溶接および立向上進溶接でのビード垂れ防止が可能となる。I.Al量が0.1質量%未満では、水平すみ肉溶接および立向上進溶接でのなじみが悪く、オーバラップ気味なビード形状となる。一方、I.Al量が1.0質量%を超えると、開先内でスラグ焼き付きが発生しやすくなる。従って、I.Al量は0.1〜1.0質量%とする。I.Al量は、好ましくは0.3質量%以上であり、より好ましくは0.4質量%以上である。また、I.Al量は、好ましくは0.8質量%以下であり、より好ましくは0.6質量%以下である。
(S.Al:0.02〜0.50質量%)
S.Alは、酸に溶解するAlを表す。S.Al量(Al金属粉等の合金粉として存在し、アルミナや長石等の複合酸化物は含まない)は、以下のようにして測定される。まず、上述した「酸分解法」によりワイヤ全量を王水へ溶解して、不溶であったAl源(アルミナや長石等の複合酸化物)をろ過する。そして、ろ過後の溶液をワイヤに含まれるAl源(Al金属粉等の合金粉)として得ることで、「ICP発光分光分析法」を用い、Al量(Al金属粉等の合金粉)として存在を求め、S.Al量とする。
Alは強脱酸元素であり、溶接金属の酸素量を減少させ、靭性を向上させる役割がある。S.Al量が0.02質量%未満では、脱酸が効かず溶接金属の酸素量が高く、十分な強度および靭性の確保が困難となる。一方、S.Al量が0.50質量%を超えると、Al化合物が多量に析出して強度が著しく上昇し、靭性が低下する。また、溶接部の強度過大により、耐低温割れ性が低下する。従って、S.Al量は0.02〜0.50質量%とする。S.Al量は、好ましくは0.05質量%以上であり、より好ましくは0.10質量%以上である。また、S.Al量は、好ましくは0.40質量%以下であり、より好ましくは0.30質量%以下である。
(I.Al/S.Al:1.6〜8.0)
本実施形態のフラックス入りワイヤにおいて、I.Al/S.Alは1.6〜8.0であることが必要である。ここで、I.Al/S.Alは、S.Al量に対するI.Al量の比であり、以下において、I.Al/S.Alをxと表す。xが1.6〜8.0の場合、靭性向上に寄与する溶接金属中のAl介在物量を一定量に制御でき、良好な靱性が得られる。一方、xが1.6未満又は8.0より大きい場合、Al介在物量が過剰となり、靭性が劣化し、バラつきも大きくなる。従って、本実施形態のフラックス入りワイヤにおいて、xは1.6〜8.0とする。xは、好ましくは2.0〜5.0である。
(Na化合物中のNa換算量とK化合物中のK換算量の合計:0.05〜0.30質量%)
NaおよびKは、溶接中におけるアークの溶滴移行を安定化させる効果を有する。ワイヤ全質量あたりのNa換算量とK換算量との合計量が0.05質量%未満では、溶接中におけるアークの溶滴移行が不安定であり、スパッタ発生量が増加する。一方、前記合計量が0.30質量%を超えると、耐吸湿性が劣化し、溶接金属中の拡散性水素量が増加するため、低温割れが発生しやすくなる。従って、Na化合物中のNa換算量とK化合物中のK換算量の合計量は0.05〜0.30質量%とする。前記合計量は、好ましくは0.10質量%以上であり、より好ましくは0.15質量%以上である。また、前記合計量は、好ましくは0.25質量%以下であり、より好ましくは0.20質量%以下である。なお、Na化合物中のNa換算量およびK化合物中のK換算量は、いずれか一方が0質量%であってもよい。
(F:0.05〜0.30質量%)
Fは、フラックス中にフッ素化合物として存在する。Fは溶接雰囲気下の水素分圧を減少させ、溶接金属中の拡散性水素量を低下させる。ワイヤ全質量あたりのF量が0.05質量%未満では、拡散性水素量が増加し、溶接部に低温割れが発生する。一方、F量が0.30質量%を超えると、ヒューム発生量が増加し、溶接作業性が劣化する。従って、F量は0.05〜0.30質量%とする。F量は、好ましくは0.08質量%以上であり、より好ましくは0.10質量%以上である。また、F量は、好ましくは0.20質量%以下であり、より好ましくは0.15質量%以下である。
(Feおよび不可避的不純物)
本実施形態のフラックス入りワイヤの残部は、Fe及び不可避的不純物である。
残部のFeは、外皮を構成するFe、フラックスに添付されている鉄粉、合金粉のFeが相当する。本実施形態のフラックス入りワイヤは、Feを80質量%以上含有し、好ましくは83質量%以上含有し、さらに好ましくは85質量%以上含有する。
特に上限はないが、他の成分組成との関係から、Feの上限は90質量%以下とする。
残部の不可避的不純物とは、前記成分以外の成分(W、Ta、Cr、Cu、Ca、Li、Sb、As、N、O)や、後述する成分であって選択的に添加する成分(Ni、Mo、Nb、V)等が不可避的に含まれるものも該当し、本発明の効果を妨げない範囲で含有することが許容される。なお、前述した各元素が酸化物や窒化物として添加された場合は、本実施形態のフラックス入りワイヤの残部には、OやNも含まれる。
また、本実施形態のフラックス入りワイヤは、上述した各成分に加えて、さらに、下記の少なくとも1種の成分を所定量含有させてもよい。
(Ni:2.0質量%以下(0質量%を含まない))
Niは、溶接金属の靭性を向上させるのに極めて有効な効果を有する元素であり、必要に応じて含有させてもよい。ただし、Niを含有させる場合、Ni量が2.0質量%を超えると、溶接金属中のNの飽和溶解度が低下し、ブローホールが発生し、靱性が低下する。したがって、Niを含有させる場合には、Ni量を2.0質量%以下とする。また、Niを含有させる場合、Ni量は、好ましくは0.10質量%以上であり、より好ましくは0.20質量%以上である。また、Ni量は、好ましくは0.50質量%以下であり、より好ましくは0.40質量%以下である。
(Mo:0.5質量%以下(0質量%を含まない))
Moは、溶接金属の強度を向上させる効果を有する元素であり、必要に応じて強度調整の目的のために含有させることが可能である。ただし、Moを含有させる場合、0.5質量%を超えて添加すると、溶接金属の強度が過度に大きくなり、靱性が低下する。また、高温割れや低温割れが発生しやすくなる。したがって、Moを含有させる場合には、Mo量を0.5質量%以下とする。また、Moを含有させる場合、Mo量は、好ましくは0.1質量%以上であり、より好ましくは0.2質量%以上である。また、Mo量は、好ましくは0.4質量%以下であり、より好ましくは0.3質量%以下である。
(Nb:0.1質量%以下、V:0.1質量%以下)
Nb及びVは、結晶粒界に偏析することで靱性を劣化させ、バラつきを大きくする。したがって、NbやVを含有させる場合において、靱性の劣化を防ぐためには、ワイヤ全質量あたりのNb量及びV量が、それぞれ0.1質量%以下であることが必要である。なお、各々0質量%であってもよい。
(I.Ti/S.Ti:好ましくは8〜80)
また、本実施形態のフラックス入りワイヤにおいて、I.Ti/S.Tiは8〜80であることが好ましい。ここで、I.Ti/S.Tiは、S.Ti量に対するI.Ti量の比であり、以下において、I.Ti/S.Tiをyと表す。yが8以上であると、溶接金属の酸素量が減少し、結晶粒が微細化され、靭性が向上され、靭性のバラつきもさらに抑制される。一方、yが80を超えると溶接金属の酸素量が増加し、靭性が安定しないおそれがある。また、スラグの密着性も高くなり、スラグの焼き付きが発生するおそれがある。従って、本実施形態のフラックス入りワイヤにおいて、yの範囲は8〜80とすることが好ましい。yは10以上であることがより好ましい。また、yは50以下であることがより好ましい。
つづいて、本実施形態のフラックス入りワイヤの製造方法の一実施形態について説明する。
本実施形態のフラックス入りワイヤを製造する際は、先ず、鋼製外皮内にフラックスを充填する。その際、外皮には、伸線加工性が良好な軟鋼や低合金鋼を使用することが好ましい。また、フラックスの組成及び充填率は、ワイヤ全体の組成が前述した範囲になるよう外皮の組成や厚さなどに応じて適宜調整することができる。
次に、外皮内にフラックスが充填されたワイヤを、孔ダイスやローラダイスを用いて伸線することにより縮径し、所定の外径を有するフラックス入りワイヤを得る。
本実施形態のフラックス入りワイヤの外径は、特に限定されるものではないが、ワイヤの生産性の観点から、好ましくは1.0〜2.0mmであり、より好ましくは1.2〜1.6mmである。
また、フラックス充填率は、ワイヤ中の各成分が本発明の範囲内であれば、任意の値に設定することができるが、ワイヤの伸線性及び溶接時の作業性(送給性など)の観点から、ワイヤ全質量の10〜25質量%であることが好ましく、13〜16質量%であることがより好ましい。なお、このフラックス充填率は、外皮内に充填されるフラックスの質量を、ワイヤ(外皮+フラックス)の全質量に対する割合で規定したものである。
本実施形態のフラックス入りワイヤは、特に立向上進溶接の溶接作業性が良好であり、さらには溶接金属の低温衝撃靱性が良好かつ安定である(靭性のバラツキが抑制されている)。
本実施形態のフラックス入りワイヤは、特に、軟鋼、490N/mm級高張力鋼および低温用鋼などの溶接構造物を製造する際に好適に使用される。なお、本実施形態のフラックス入りワイヤは、立向上進溶接に好適に使用されるほか、下向溶接、横向溶接、上向溶接、水平すみ肉等の各種溶接にも特に制限なく使用することができる。
以下、本発明の実施例及び比較例を挙げて、本発明の効果について具体的に説明する。
表1及び表2に示すワイヤ成分を有するフラックス入りワイヤを用いて、表3又は表4に示す条件にて溶接を実施した。なお、表中のワイヤ成分において、本発明の範囲を満たさないものについては数値に下線を引いて示す。また、残部はFe及び不可避的不純物である。また、表1及び表2中のNa量及びK量は、それぞれ、Na化合物中のNa換算量及びK化合物中のK換算量である。
なお、No.1〜31は実施例であり、No.32〜57は比較例である。
なお、フラックス入りワイヤに含有される各成分の量は、CおよびSは燃焼−赤外線吸収法で、Si、Mn、Mg、B、Zr、Ni、Mo、Nb、VおよびPはICP発光分光分析方法で、NaおよびKは原子吸光分析方法で、Fは中和滴定法で、それぞれ測定した。
また、I.Al、S.Al、I.Ti及びS.Tiの各量は、上述した酸分解法に基づき、ICP発光分光分析法により測定した。
Figure 0006726008
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そして、各フラックス入りワイヤについて、以下の評価を行った。各評価結果を表6及び表7に示す。
(機械的性質)
表3に示す溶接条件で立向上進突合せ溶接継手を作製した。そして、強度については板厚中央部における強度を評価し、靭性については裏面から2mmの位置で試験片を採取し、−20℃吸収エネルギーについて評価した。
強度の評価基準は、490MPa以上640MPa以下のときに「合格:○」、490MPa未満または640MPa超のときに「不合格:×」とした。
靱性の評価基準は、各例3つずつの試験片についての−20℃吸収エネルギーの平均値が100J以上のときに「大変優れている:◎」、80J以上100J未満のときに「優れている:○」、60J以上80J未満のときに「劣っている:△」、60J未満のときに「非常に劣っている:×」とした。そして、「大変優れている:◎」又は「優れている:○」と評価されたものを合格とした。
また、靱性の安定性の評価基準は、各例3つずつの試験片についての−20℃吸収エネルギーの標準偏差が3未満のときに「非常に優れている:◎」、3以上5未満のときに「優れている:○」、5以上10未満のときに「劣っている:△」、10以上のときに「非常に劣っている:×」とした。そして、「大変優れている:◎」又は「優れている:○」と評価されたものを合格とした。
(溶接作業性)
表3に示す溶接条件で立向上進すみ肉溶接にて作業性を官能評価した。なお、評価基準は、アーク安定性、スパッタ発生量、ヒューム発生量、ビード外観、ビード垂れ、及びスラグ焼き付きの各項目について、以下の5段階で評価した。そして、「大変優れている:5」、「優れている:4」又は「やや優れている:3」と評価されたものを合格とした。
「大変優れている:5」
「優れている:4」
「やや優れている:3」
「劣っている:2」
「非常に劣っている:1」
(耐高温割れ性)
表4に示す溶接条件で下向突合せ溶接継手を作製した。溶接終了後、初層溶接部(クレータ部を除く)について、X線透過試験(JIS Z3104)にて、内部割れの有無を確認し、割れ発生部分のトータル長さを測定し、割れ率を算出した。ここで、割れ率は、割れ率W=(割れ発生部分のトータル長さ)/(初層溶接部長さ(クレータ部を除く))×100により算出される。その割れ率で耐高温割れ性を評価した。具体的には、割れ率が5%以下の場合を「優れている:○」と評価し、割れ率が5%より大きい場合を「劣っている:×」と評価した。そして、「優れている:○」と評価されたものを合格とした。
(耐低温割れ性)
表5に示す溶接条件で溶接後96時間放置した後、裏当て金を切削し、超音波探傷試験(JIS Z 3060)、磁粉探傷試験(JIS G 0565)により欠陥の有無を確認した。更に、破面をSEM(Scanning Electron Microscope)により観察し、割れの形態を確認した。具体的には、低温割れが確認されない場合を「優れている:○」と評価し、低温割れが確認された場合を「劣っている:×」と評価した。そして、「優れている:○」と評価されたものを合格とした。
Figure 0006726008
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以上の結果より、以下のことが分かる。
No.32のワイヤは、C量が0.02質量%未満のため、強度が低く、靱性に劣り、靱性の安定性にもやや劣っていた。また、耐高温割れ性にも劣っていた。
No.33のワイヤは、C量が0.10質量%より大きいため、強度が過大であり、靱性に劣り、靱性の安定性にも劣っていた。また、アーク安定性に劣り、スパッタ発生量及びヒューム発生量が多く、溶接作業性に劣っていた。さらに、耐高温割れ性及び耐低温割れ性にも劣っていた。
No.34のワイヤは、Si量が0.5質量%未満のため、強度が低く、靱性もやや劣っていた。また、ビード外観が悪く、ビード垂れが発生し、溶接作業性に劣っていた。
No.35のワイヤは、Si量が1.5質量%より大きいため、靱性がやや劣っており、また、耐高温割れ性にも劣っていた。
No.36のワイヤは、Mn量が1.5質量%未満のため、強度が低く、靱性もやや劣っていた。また、耐高温割れ性にも劣っていた。
No.37のワイヤは、Mn量が3.0質量%より大きいため、強度が過大であり、靱性も劣っていた。また、耐低温割れ性にも劣っていた。
No.38のワイヤは、P量が0.030質量%より大きいため、靱性の安定性がやや劣っていた。また、耐高温割れ性にも劣っていた。
No.39のワイヤは、S量が0.030質量%より大きいため、靱性の安定性がやや劣っていた。また、耐高温割れ性にも劣っていた。
No.40のワイヤは、Mg量が0.1質量%未満のため(Mgを含有しないため)、靱性に劣っていた。また、耐高温割れ性にも劣っていた。
No.41のワイヤは、Mg量が1.0質量%より大きいため、強度が過大であった。また、スパッタ発生量が多く、スラグ焼き付きが発生し、溶接作業性に劣っていた。さらに、耐低温割れ性にも劣っていた。
No.42のワイヤは、B量が0.0020質量%未満のため、靱性に劣っていた。
No.43のワイヤは、B量が0.0150質量%より大きいため、強度が過大であった。また、耐高温割れ性及び耐低温割れ性にも劣っていた。
No.44のワイヤは、Zr量が0.01質量%未満のため(Zrを含有しないため)、靱性の安定性がやや劣っていた。
No.45のワイヤは、Zr量が0.50質量%より大きく、またI.Al/S.Alが1.6未満のため、強度が過大であり、靱性に劣り、靱性の安定性にもやや劣っていた。また、アーク安定性に劣り、スパッタ発生量が多く、溶接作業性に劣っていた。
No.46のワイヤは、Na化合物中のNa換算量とK化合物中のK換算量の合計が0.05質量%未満のため、また、スパッタ発生量が多く、溶接作業性に劣っていた。
No.47のワイヤは、Na化合物中のNa換算量とK化合物中のK換算量の合計が0.30質量%より大きいため、耐低温割れ性に劣っていた。
No.48のワイヤは、F量が0.05質量%未満のため、耐低温割れ性に劣っていた。
No.49のワイヤは、F量が0.30質量%より大きいため、アークの安定性に劣り、ヒューム発生量が多く、溶接作業性に劣っていた。
No.50のワイヤは、I.Ti量が2.5質量%未満のため、アークの安定性に劣り、ビード垂れが発生し、溶接作業性に劣っていた。
No.51のワイヤは、I.Ti量が7.5質量%より大きいため、強度が過大であり、靱性も劣っていた。また、耐低温割れ性にも劣っていた。
No.52のワイヤは、S.Ti量が0.05質量%未満のため、靱性に劣っていた。
No.53のワイヤは、S.Ti量が0.50質量%より大きいため、アーク安定性に劣り、スパッタ発生量が多く、溶接作業性に劣っていた。
No.54のワイヤは、I.Al量が0.1質量%未満のため(I.Alを含有しないため)、アーク安定性に劣り、ビード外観が悪く、ビード垂れが発生し、溶接作業性に劣っていた。
No.55のワイヤは、I.Al量が1.0質量%より大きいため、スラグ焼き付きが発生し、溶接作業性に劣っていた。
No.56のワイヤは、S.Al量が0.02質量%未満であり、また、I.Al/S.Alが8.0より大きいため、強度が低く、靱性にやや劣り、靱性の安定性にもやや劣っていた。
No.57のワイヤは、S.Al量が0.50質量%より大きく、また、I.Al/S.Alが1.6未満のため、強度が過大であり、靱性に劣り、靱性の安定性にもやや劣っていた。また、耐低温割れ性にも劣っていた。
一方、No.1〜31のワイヤは、本発明の範囲を満足するものであるため、適切な強度を有し、靱性に優れ、靱性の安定性にも優れていた。また、溶接作業性に優れ、耐高温割れ性及び耐低温割れ性にも優れていた。

Claims (5)

  1. ワイヤ全質量あたり、
    C:0.02〜0.10質量%、
    Si:0.5〜1.5質量%、
    Mn:1.5〜3.0質量%、
    P:0.030質量%以下、
    S:0.030質量%以下、
    Mg:0.1〜1.0質量%、
    B:0.0020〜0.0150質量%、
    Zr:0.01〜0.50質量%、
    I.Ti:2.5〜7.5質量%、
    S.Ti:0.05〜0.50質量%、
    I.Al:0.1〜1.0質量%、
    S.Al:0.02〜0.50質量%、
    Na化合物中のNa換算量とK化合物中のK換算量の合計:0.05〜0.30質量%、
    F:0.05〜0.30質量%、及び、
    Fe:85質量%以上を含有し、
    I.Al/S.Alが1.6〜8.0であるガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ。
  2. I.Ti/S.Tiが8〜80である請求項1に記載のガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ。
  3. さらに、ワイヤ全質量あたり、
    Ni:2.0質量%以下(0質量%を含まない)
    を含有する請求項1又は2に記載のガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ。
  4. さらに、ワイヤ全質量あたり、
    Mo:0.5質量%以下(0質量%を含まない)
    を含有する請求項1〜3のいずれか1項に記載のガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ。
  5. さらに、ワイヤ全質量あたり、
    Nb:0.1質量%以下、及び
    V:0.1質量%以下
    からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する請求項1〜4のいずれか1項に記載のガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ。
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