JP2020131546A - インサート金属部材、及び、金属樹脂複合成形体 - Google Patents

インサート金属部材、及び、金属樹脂複合成形体 Download PDF

Info

Publication number
JP2020131546A
JP2020131546A JP2019027791A JP2019027791A JP2020131546A JP 2020131546 A JP2020131546 A JP 2020131546A JP 2019027791 A JP2019027791 A JP 2019027791A JP 2019027791 A JP2019027791 A JP 2019027791A JP 2020131546 A JP2020131546 A JP 2020131546A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal
insert
metal member
base material
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2019027791A
Other languages
English (en)
Inventor
俊彦 幸
Toshihiko Saiwai
俊彦 幸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Materials Corp filed Critical Mitsubishi Materials Corp
Priority to JP2019027791A priority Critical patent/JP2020131546A/ja
Priority to PCT/JP2020/006569 priority patent/WO2020171127A1/ja
Publication of JP2020131546A publication Critical patent/JP2020131546A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/14Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor incorporating preformed parts or layers, e.g. injection moulding around inserts or for coating articles

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

【課題】樹脂を効率良く、かつ、確実に充填することが可能なインサート金属部材、及び、このインサート金属部材を備えた金属樹脂複合成形体を提供する。【解決手段】金属樹脂複合成形体を構成するインサート金属部材10であって、長尺の金属基材が軸線Xに沿って延在するコイル状に成型された金属コイル体11を複数有し、金属コイル体11が並列に配置されており、一方向に延在する複数の貫通孔15が並列して形成されているともに、貫通孔15の延在方向に交差する方向に開口した空隙部16が形成されていることを特徴とする。【選択図】図2

Description

本発明は、金属樹脂複合成形体を構成するインサート金属部材、このインサート金属部材を備えた金属樹脂複合成形体に関するものである。
例えば、半導体素子等を備えた半導体装置等の電子・電気部品においては、半導体素子等の発熱体を冷却するために、各種冷却装置が配設されている。
ここで、半導体素子等の発熱体からの熱を効率的に放熱するために、半導体装置と冷却装置と間に、放熱シートが配設されることがある。
この放熱シートとしては、例えば特許文献1,2に示すように、インサート金属部材に樹脂を充填した構造の金属樹脂複合成形体で構成されたものが提案されている。
これらの放熱シートは、樹脂によって密着性を確保するとともに、インサート金属部材によって熱伝導性を確保し、半導体装置等の電子・電気部品から冷却装置への伝熱を効率的に行うように構成されている。
ここで、上述の金属樹脂複合成形体を構成する場合には、インサート金属部材に樹脂を十分に、かつ、確実に充填する必要がある。
そこで、例えば特許文献1においては、インサート金属部材となる金属繊維シートに、比較的流動性の高い熱伝導性接着剤を、含浸、充填、又は片面もしくは両面に積層して加工処理した構造としている。
また、特許文献2においては、インサート金属部材となる金属メッシュを通電加熱した状態で、樹脂を充填する方法が提案されている。
特開2000−101004号公報 特開平03−227612号公報
ところで、特許文献1においては、インサート金属部材として金属繊維シートを用いているため、樹脂が充填される空間が比較的小さく、樹脂を十分に充填することは困難であった。また、比較的流動性の良い熱伝導性接着剤を用いる必要があり、樹脂組成を自由に選択することができなかった。
また、特許文献2においては、インサート金属部材である金属メッシュに通電加熱して樹脂を充填しているが、製造工程が複雑であるとともに、設計の自由度が低くなるといった問題があった。
本発明は、以上のような事情を背景としてなされたものであって、樹脂を効率良く、かつ、確実に充填することが可能なインサート金属部材、及び、このインサート金属部材を備えた金属樹脂複合成形体を提供することを目的としている。
このような課題を解決して、前記目的を達成するために、本発明のインサート金属部材は、金属樹脂複合成形体を構成するインサート金属部材であって、長尺の金属基材が軸線に沿って延在するコイル状に成型された金属コイル体を複数有し、前記金属コイル体が並列に配置されており、一方向に延在する複数の貫通孔が並列して形成されているともに、前記貫通孔の延在方向に交差する方向に開口した空隙部が形成されていることを特徴としている。
この構成のインサート金属部材によれば、軸線に沿って延在するコイル状に成型された金属コイル体が並列に配置された構造とされ、一方向に延在する複数の貫通孔が並列するように形成されているので、この貫通孔を通じて樹脂をインサート金属部材の内部にまで充填することが可能となる。
また、前記貫通孔の延在方向に交差する方向に開口した空隙部が形成されているので、貫通孔に充填された樹脂が、前記空隙部から貫通孔と交差する方向にも充填されることになる。
よって、流動性の高い樹脂を選択することなく、かつ、インサート金属部材を加熱することなく、インサート金属部材に対して、樹脂を効率良く、かつ、確実に充填することが可能となる。
ここで、本発明のインサート金属部材においては、並列する前記金属コイル体の前記軸線方向から見たときの前記金属基材が占める面積率が10%以上80%以下の範囲内とされていることが好ましい。
この場合、並列する前記金属コイル体の前記軸線方向から見たときの前記金属基材が占める面積率が80%以下とされているので、貫通孔を介して樹脂をさらに効率良く充填することが可能となる。一方、並列する前記金属コイル体の前記軸線方向から見たときの前記金属基材が占める面積率が10%以上とされているので、インサート金属部材の強度を確保でき、かつ、熱伝導性を確保することが可能となる。
また、本発明のインサート金属部材においては、前記金属コイル体の前記軸線に直交するとともに前記金属コイル体の並列方向に直交する方向から見たとき前記金属基材が占める面積率が10%以上95%以下の範囲内とされていることが好ましい。
この場合、前記金属コイル体の前記軸線に直交するとともに前記金属コイル体の並列方向に直交する方向から見たとき前記金属基材が占める面積率が95%以下とされているので、空隙部の面積が確保され、前記空隙部から貫通孔と交差する方向にさらに効率良く樹脂を充填することが可能となる。一方、前記金属コイル体の前記軸線に直交するとともに前記金属コイル体の並列方向に直交する方向から見たとき前記金属基材が占める面積率が10%以上とされているので、インサート金属部材の強度を確保でき、かつ、熱伝導性を確保することが可能となる。
さらに、本発明のインサート金属部材においては、前記金属基材の長手方向に直交する断面積が0.2mm以上5mm以下の範囲内とされていることが好ましい。
この場合、前記金属基材の長手方向に直交する断面積が0.2mm以上とされているので、この金属基材からなる金属コイル体の熱伝導性が十分に確保されることになる。一方、前記金属基材の長手方向に直交する断面積が5mm以下とされているので、前記金属基材の加工性が確保され、金属コイル体を比較的容易に成形することが可能となる。
また、本発明のインサート金属部材においては、前記金属コイル体は、前記軸線方向に直交する断面が矩形状となるように構成されていることが好ましい。
この場合、前記金属コイル体は、前記軸線方向に直交する断面が矩形状とされているので、隣接する金属コイル体との接触面積を確保することができ、金属コイル体の間の熱伝導性を向上させることができるとともに、インサート金属部材自体の強度を確保することが可能となる。
さらに、本発明のインサート金属部材においては、前記金属基材は、板条材とされていることが好ましい。
この場合、隣接する金属コイル体との接触面積を確保することができ、金属コイル体の間の熱伝導性を向上させることができるとともに、インサート金属部材自体の強度を確保することが可能となる。
本発明の金属樹脂複合成形体は、上述のインサート金属部材と、このインサート金属部材に充填された樹脂部と、を備えていることを特徴としている。
この構成の金属樹脂複合成形体においては、上述のインサート金属部材を備えているので、樹脂が十分にかつ確実に充填されており、インサート金属部材と樹脂部とが強固に一体化している。また、インサート金属部材が、金属コイル体が並列に配列された構造とされているので、インサート金属部材が連続的に配置されており、熱伝導性に特に優れている。よって、電子・電気部品等の放熱シートとして特に適している。
本発明によれば、樹脂を効率良く、かつ、確実に充填することが可能なインサート金属部材、及び、このインサート金属部材を備えた金属樹脂複合成形体を提供することができる。
本発明の実施形態であるインサート金属部材を備えた金属樹脂複合成形体の一例を示す説明図である。 本発明の実施形態であるインサート金属部材の斜視説明図である。 図2におけるA矢視図である。 図3におけるB矢視図である。 本発明の実施形態であるインサート金属部材の製造方法を示すフロー図である。 本発明の他の実施形態であるインサート金属部材の斜視説明図である。 実施例において用いた試験装置の概略説明図である。
以下に、本発明の実施形態であるインサート金属部材、及び、インサート金属部材を備えた金属樹脂複合成形体について、添付した図面を参照して説明する。
本実施形態である金属樹脂複合成形体1は、例えば、電力制御用半導体装置等と冷却装置との間に配設される放熱シートとして用いられるものである。
図1に示すように、本実施形態である金属樹脂複合成形体1は、インサート金属部材10と、このインサート金属部材10に樹脂材料が充填されて構成された樹脂部5と、を備えた構造とされている。
ここで、樹脂部5を構成する樹脂材料については、特に限定はないが、例えば、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)といった樹脂材料を適用することができ、さらにガラスや炭素繊維といったフィラーを含んでいてもよい。
本実施形態であるインサート金属部材10においては、熱伝導性に優れた金属からなる長尺の金属基材を軸線Xに沿って延在するコイル状に成型した金属コイル体11が並列に配置された構造とされている。
なお、金属基材を構成する金属材料としては、例えば、銅又は銅合金、アルミニウム又はアルミニウム合金、鉄又は鉄合金等を適用することができる。本実施形態では、アルミニウムからなる金属基材を用いたものとされている。
そして、本実施形態であるインサート金属部材10においては、上述のように、金属コイル体11が並列に配置された構造とされていることから、一方向に延在する複数の貫通孔15が並列するように形成されている。また、金属コイル体11における金属基材同士の隙間によって、貫通孔15の延在方向に交差する方向に開口した空隙部16が形成されている。
本実施形態であるインサート金属部材10においては、図3に示すように、金属コイル体15は、軸線X方向に直交する断面が矩形状となるように構成されている。
また、本実施形態であるインサート金属部材10においては、金属基材は、板条材とされている。なお、金属基材の厚さの下限は0.1mm以上であることが好ましく、0.3mm以上であることがさらに好ましい。一方、金属基材の厚さの上限は1mm以下であることが好ましく、0.8mm以下であることがさらに好ましい。
ここで、本実施形態であるインサート金属部材10においては、図3に示すように、並列する金属コイル体11の軸線X方向から見たときの金属基材が占める面積率が10%以上80%以下の範囲内とされていることが好ましい。
並列する金属コイル体11の軸線X方向から見たときの金属基材が占める面積率が10%以上とすることで、インサート金属部材10の強度を確保でき、かつ、熱伝導性を確保することが可能となる。一方、並列する金属コイル体11の軸線X方向から見たときの金属基材が占める面積率を80%以下とすることで、貫通孔15の断面積が確保され、この貫通孔15を介して樹脂を効率良く充填することが可能となる。
なお、並列する金属コイル体11の軸線X方向から見たときの金属基材が占める面積率の下限は、12%以上とすることがさらに好ましく、15%以上とすることがより好ましい。一方、並列する金属コイル体11の軸線X方向から見たときの金属基材が占める面積率の上限は、70%以下とすることがさらに好ましく、60%以下とすることがより好ましい。
また、本実施形態であるインサート金属部材10においては、図4に示すように、金属コイル体11の軸線Xに直交するとともに金属コイル体11の並列方向に直交する方向から見たときの金属基材が占める面積率(図4においては、金属基材の軸線水平方向長さPの合計が全体長さLに対して占める割合)が10%以上95%以下の範囲内であることが好ましい。
金属コイル体11の軸線Xに直交するとともに金属コイル体11の並列方向に直交する方向から見たときの金属基材が占める面積率を10%以上とすることにより、インサート金属部材10の強度を確保でき、かつ、熱伝導性を確保することが可能となる。一方、金属コイル体11の軸線Xに直交するとともに金属コイル体11の並列方向に直交する方向から見たときの金属基材が占める面積率を95%以下とすることにより、空隙部16の面積が確保され、空隙部16から貫通孔15と交差する方向に効率良く樹脂を充填することが可能となる。
なお、金属コイル体11の軸線Xに直交するとともに金属コイル体11の並列方向に直交する方向から見たときの金属基材が占める面積率の下限は、12%以上とすることがさらに好ましく、15%以上とすることがより好ましい。一方、金属コイル体11の軸線Xに直交するとともに金属コイル体11の並列方向に直交する方向から見たときの金属基材が占める面積率の上限は、80%以下とすることがさらに好ましく、70%以下とすることがより好ましい。
さらに、本実施形態であるインサート金属部材10においては、金属基材の長手方向に直交する断面積が0.2mm以上5mm以下の範囲内とされていることが好ましい。
金属基材の長手方向に直交する断面積を0.2mm以上とすることにより、この金属基材からなる金属コイル体11の熱伝導性が十分に確保されることになる。一方、金属基材の長手方向に直交する断面積を5mm以下とすることにより、曲げ加工性が確保され、金属コイル体11を比較的容易に成形することが可能となる。
なお、金属基材の長手方向に直交する断面積の下限は、0.5mm以上とすることがさらに好ましく、1mm以上とすることがより好ましい。一方、金属基材の長手方向に直交する断面積の上限は、4mm以下とすることがさらに好ましく、3mm以下とすることがより好ましい。
次に、本実施形態であるインサート金属部材の製造方法、及び、金属樹脂複合成形体の製造方法について、図5を用いて説明する。
(金属コイル体成形工程S01)
まず、板条材からなる金属基材を軸線Xに沿って延在するコイル状に成型して、金属コイル体11を成形する。本実施形態では、図3に示すように、軸線X方向に直交する断面が矩形状となるように構成されており、矩形断面を有する芯材に金属基材を巻き付けることによって、金属コイル体11を成形している。
このとき、金属基材の幅と、巻き角度(平面視した際の軸線X方向と金属基材の延在方向とがなす角度)、ピッチにより、軸線X方向において金属基材が占める面積率を調整することができる。
ここで、巻き角度の下限は20°以上とすることが好ましく、30°以上とすることがさらに好ましい。一方、巻き角度の上限は80°以下とすることが好ましく、70°以下とすることがさらに好ましい。
(金属コイル体積層工程S02)
次に、上述のようにして得られた複数の金属コイル体11を、接合材を介して並列配置する。なお、接合材としては、例えばAl−Siろう材等を用いることができる。
(金属コイル体接合工程S03)
次に、接合材を介して並列配置した複数の金属コイル体11を接合する。このとき、不活性雰囲気下で加圧した状態で加熱し、金属コイル体11同士の接合界面に液相を生じさせ、これを固化させることで、金属コイル体11同士が接合される。
これにより、本実施形態であるインサート金属部材10が製造される。
(インサート金属部材配置工程S04)
次に、成形型の内部に、上述のインサート金属部材10を配置する。このとき、樹脂の充填方向が貫通孔15の延在方向となるように、インサート金属部材10の配置方向を調整する。
(樹脂充填工程S05)
次に、成形型の内部に、樹脂を充填する。このとき、樹脂は、インサート金属部材10の貫通孔15を通じてインサート金属部材10の内部に充填されるととともに、貫通孔15の延在方向に交差する方向に開口した空隙部16を通じて、貫通孔15の延在方向に交差する方向に充填される。
上述の製造方法により、インサート金属部材10に樹脂が充填され、本実施形態である金属樹脂複合成形体1が製造される。
以上のような構成とされた本実施形態であるインサート金属部材10によれば、軸線Xに沿って延在するコイル状に成型された複数の金属コイル体11が並列に配置されることにより、一方向に延在する複数の貫通孔15が並列するように形成されているので、この貫通孔15を通じて樹脂をインサート金属部材10の内部にまで充填することが可能となる。
また、金属コイル体11における金属基材同士の間の隙間によって、貫通孔15の延在方向に交差する方向に開口した空隙部16が形成されているので、貫通孔15に充填された樹脂は、空隙部16から貫通孔15と交差する方向にも充填されることになる。
よって、インサート金属部材10に対して、樹脂を効率良く、かつ、確実に充填することが可能となる。このため、樹脂の組成を限定したり、インサート金属部材10を加熱したりすることなく、容易に、金属樹脂複合成形体1を製造することができる。
また、本実施形態において、金属コイル体11の軸線X方向から見たときの金属基材が占める面積率を10%以上80%以下の範囲内とした場合には、貫通孔15の断面積が確保され、貫通孔15を介して樹脂をさらに効率良く充填することが可能となるとともに、インサート金属部材10の強度を確保でき、かつ、金属樹脂複合成形体1の熱伝導性を確保することが可能となる。
さらに、本実施形態において、金属コイル体11の軸線垂直方向において金属基材が占める面積率を10%以上95%以下の範囲内とした場合には、空隙部16の面積が確保され、空隙部16から貫通孔15と交差する方向にさらに効率良く樹脂を充填することが可能となるとともに、インサート金属部材10の強度を確保でき、かつ、金属樹脂複合成形体1の熱伝導性を確保することが可能となる。
さらに、本実施形態において、金属基材の長手方向に直交する断面積を、0.2mm以上5mm以下の範囲内とした場合には、金属コイル体11の熱伝導性を十分に確保することが可能となるとともに、加工性が確保され、金属コイル体11を比較的容易に成形することが可能となる。
また、本実施形態においては、金属コイル体11は、軸線X方向に直交する断面が矩形状となるように構成されているので、隣接する金属コイル体11との接触面積を確保することができ、金属コイル体11の間の熱伝導性を向上させることができるとともに、インサート金属部材10自体の強度を確保することが可能となる。
さらに、本実施形態においては、金属コイル体11を構成する金属基材が、板条材とされているので、隣接する金属コイル体11との接触面積を確保することができ、金属コイル体11の間の熱伝導性を向上させることができるとともに、インサート金属部材10自体の強度を確保することが可能となる。
本実施形態である金属樹脂複合成形体1によれば、上述のインサート金属部材10を備えているので、樹脂が十分にかつ確実に充填されており、インサート金属部材10と樹脂部5とが強固に一体化している。また、インサート金属部材10が、金属コイル体11が並列に配列された構造とされているので、インサート金属部材10が連続的に配置されており、熱伝導性に特に優れている。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本実施形態では、同じ方向に巻かれた金属コイル体同士を並列したものとして説明したが、これに限定されることはなく、図6に示すように、隣接する金属コイル体111が互いに逆方向に巻かれた構造のインサート金属部材110であってもよい。
また、本実施形態では、金属コイル体を構成する金属基材を板条材として説明したが、これに限定されることはなく、丸棒等からなる金属基材によって金属コイル体を構成してもよい。
さらに、本実施形態では、金属コイル体を、長手方向に直交する断面が矩形状となるように構成したものとして説明したが、これに限定されることはなく、断面が円形あるいは矩形以外の多角形形状とされていてもよい。
以下に、本発明の効果を確認すべく行った確認実験の結果について説明する。
本発明例として、アルミニウム(A1100)かなる金属基材を軸線に沿って延在するコイル状に成型し、得られた複数の金属コイル体を並列して接合することによりインサート金属部材を得た。
なお、金属基材の板厚を0.5mm、板幅を4mmとし、これを矩形断面の芯棒(幅5mm、厚さ5mm)に巻き角度45度で巻き付け、幅6mm,厚さ3mm,長さ100mmの金属コイル体を成形した。複数の金属コイル体を幅方向に並列させてAl−Siろう材を用いて接合し、幅30mm,厚さ3mm,長さ100mmのインサート金属部材を得た。なお、並列する金属コイル体の前記軸線方向から見たときの金属基材が占める面積率は44.4%、金属コイル体の軸線に直交するとともに金属コイル体の並列方向に直交する方向から見たときの金属基材が占める面積率は62.9%とされている。また、気孔率は、84.3%となる。
比較例として、アルミニウム(A1100)からなる繊維材(φ300μm)を焼結した多孔質体からなるインサート金属部材を準備した。このとき、気孔率を85%となるように調整した。
得られた本発明例及び比較例のインサート金属部材を、図7に示す評価装置50のキャビティ51内に配置した。このとき、本発明例のインサート金属部材は、キャビティ51の長手方向に貫通孔が延在するように配置した。なお、キャビティ51は、長さ100mm,幅30mm,厚さ3mmとした。
図7に示す評価装置50の液体供給部52から一定の圧力(50kPa)で標準粘度液(12500cP)を供給し、供給路53を介してキャビティ51内に標準粘度液を充填した。なお、キャビティ51のうち供給路53とは反対側の面には、キャビティ内51のガスを抜くガス抜き穴54が設けられている。
そして、標準粘度液を供給開始から60秒後において、キャビティ51内に充填された標準粘度液の長さを評価した。また、キャビティ51内を全て充填するまでの時間を評価した。評価結果を表1に示す。
Figure 2020131546
アルミニウム繊維を焼結した多孔質体からなる比較例と比較して、本発明例のインサート金属部材においては、標準粘度液の充填が効率的に行われていることが確認される。
以上のことから、本発明例によれば、樹脂を効率良く、かつ、確実に充填することが可能なインサート金属部材を提供可能であることが確認された。
1 金属樹脂複合成形体
5 樹脂部5
10 インサート金属部材
11 金属コイル体
15 貫通孔
16 空隙部

Claims (7)

  1. 金属樹脂複合成形体を構成するインサート金属部材であって、
    長尺の金属基材が軸線に沿って延在するコイル状に成型された金属コイル体を複数有し、前記金属コイル体が並列に配置されており、
    一方向に延在する複数の貫通孔が並列して形成されているともに、前記貫通孔の延在方向に交差する方向に開口した空隙部が形成されていることを特徴とするインサート金属部材。
  2. 並列する前記金属コイル体の前記軸線方向から見たときの前記金属基材が占める面積率が10%以上80%以下の範囲内とされていることを特徴とする請求項1に記載のインサート金属部材。
  3. 前記金属コイル体の前記軸線に直交するとともに前記金属コイル体の並列方向に直交する方向から見たときの前記金属基材が占める面積率が10%以上95%以下の範囲内とされていることを特徴とする請求項1及び請求項2に記載のインサート金属部材。
  4. 前記金属基材の長手方向に直交する断面積が、0.2mm以上5mm以下の範囲内とされていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のインサート金属部材。
  5. 前記金属コイル体は、前記軸線方向に直交する断面が矩形状となるように構成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のインサート金属部材。
  6. 前記金属基材は、板条材とされていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のインサート金属部材。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のインサート金属部材と、このインサート金属部材に充填された樹脂部と、を備えていることを特徴とする金属樹脂複合成形体。
JP2019027791A 2019-02-19 2019-02-19 インサート金属部材、及び、金属樹脂複合成形体 Pending JP2020131546A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019027791A JP2020131546A (ja) 2019-02-19 2019-02-19 インサート金属部材、及び、金属樹脂複合成形体
PCT/JP2020/006569 WO2020171127A1 (ja) 2019-02-19 2020-02-19 インサート金属部材、及び、金属樹脂複合成形体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019027791A JP2020131546A (ja) 2019-02-19 2019-02-19 インサート金属部材、及び、金属樹脂複合成形体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020131546A true JP2020131546A (ja) 2020-08-31

Family

ID=72144023

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019027791A Pending JP2020131546A (ja) 2019-02-19 2019-02-19 インサート金属部材、及び、金属樹脂複合成形体

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2020131546A (ja)
WO (1) WO2020171127A1 (ja)

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61153388A (ja) * 1984-12-26 1986-07-12 Kawasaki Steel Corp 熱交換装置
JP5538653B2 (ja) * 2011-01-20 2014-07-02 三菱電機株式会社 ヒートシンクおよび当該ヒートシンクを備えた半導体装置

Also Published As

Publication number Publication date
WO2020171127A1 (ja) 2020-08-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2018029066A (ja) 乗り物用加熱装置の加熱ユニットを製造する方法
CN1938847B (zh) 散热装置的制造方法
JP5668216B2 (ja) 電子電力モジュール、および前記モジュールを製造するための方法
WO2018193760A1 (ja) 半導体装置および半導体装置の製造方法
WO2015104954A1 (ja) 電子回路装置
JP2020131546A (ja) インサート金属部材、及び、金属樹脂複合成形体
JP2009158816A (ja) 半導体装置
JP6456729B2 (ja) インダクタ素子およびその製造方法
JP2009021469A (ja) 伝熱プリント配線板と、これに用いる積層コンポジットシート及びその製造方法と、伝熱プリント配線板の製造方法
JP6304670B1 (ja) 放熱基板、放熱基板電極、半導体パッケージ、及び半導体モジュール
EP4030446A1 (en) Planar coil, and transformer, wireless transmitter, and electromagnet provided with planar coil
JP4111187B2 (ja) 部品ユニットの製造方法
JP2006341282A (ja) 金属多孔質体のろう付け方法およびろう付け構造体
JP6634109B2 (ja) 静電チャックの製造方法
JP2011023457A (ja) ヒートシンク及びヒートシンクの製造方法
JP2016184630A (ja) リアクトル、及びリアクトルの製造方法
JP2006156721A5 (ja)
JP4642448B2 (ja) 低熱膨張線状体の恒久的配設方法
JP2019169540A (ja) 絶縁回路基板、および、絶縁回路基板の製造方法
JP2016164916A (ja) 放熱部材、およびそれを備えた放熱装置
JP2019133989A (ja) インダクタおよびその製造方法
KR100759193B1 (ko) 다층 인쇄회로기판의 제조방법 및 이에 의해 제조된 다층인쇄회로기판
JP4636092B2 (ja) 部品ユニット
JP2018041867A (ja) 放熱基板、及び放熱基板の製造方法
JP5052290B2 (ja) 金具付き回路基板の製造方法