JP2020130068A - ビールテイスト飲料 - Google Patents

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Abstract

【課題】キレの良い苦みを有するビールテイスト飲料を提供すること。【解決手段】苦味価が5未満、総ポリフェノール量が80mg/L以下、かつ4−ビニルグアイアコール含有量が0.1〜15mg/Lである、ビールテイスト飲料。ビールテイスト飲料は、酢酸エチル含有量が1〜75mg/Lであり、全窒素量が200mg/L以下であることが好ましい。また、原料として麦芽及びホップを含まないビールテイスト飲料とすることができる。【選択図】なし

Description

本発明は、ビールテイスト飲料に関する。
ビールテイスト飲料にビールらしい香味を付与する技術手段については、様々な提案がなされている。例えば、特許文献1には、0.3〜5ppmのクワシンおよび/または0.5〜5ppmのキニーネを含んでなる、ビールテイスト飲料が開示されている。
特開2017−6077号公報
ビールらしい香味の付与に用いられる原材料として、ホップが通常用いられる。ホップに由来するイソα酸は、ビールテイスト飲料にビールらしい苦みを付与する上で非常に重要な成分であるが、後に残る苦みが課題であった。
本発明は、キレの良い苦みを有するビールテイスト飲料を提供することを目的とする。
本発明は、苦味価が5未満、総ポリフェノール量が80mg/L以下、かつ4−ビニルグアイアコール含有量が0.1mg/L以上15mg/L以下である、ビールテイスト飲料に関する。本発明に係るビールテイスト飲料は、苦味価が5未満でありながら、総ポリフェノール量及び4−ビニルグアイアコール含有量が特定の範囲内であるため、キレの良い苦みを有している。
上記ビールテイスト飲料は、酢酸エチル含有量が1mg/L以上75mg/L以下であってよい。上記の苦味価、総ポリフェノール量及び4−ビニルグアイアコール含有量の構成に加えて、酢酸エチル含有量をこの範囲内にすることで、キレの良い苦みを維持したまま、薬臭さが低減されたビールテイスト飲料となる。
上記ビールテイスト飲料は、全窒素量が200mg/L以下であってよい。
上記ビールテイスト飲料は、原料として麦芽及びホップを含んでいなくてよい。
上記ビールテイスト飲料は、アルコール度数が1v/v%以上であってよい。
本発明によれば、キレの良い苦みを有するビールテイスト飲料の提供が可能となる。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
本実施形態に係るビールテイスト飲料は、苦味価が5未満、総ポリフェノール量が80mg/L以下、かつ4−ビニルグアイアコール含有量が0.1mg/L以上15mg/L以下である。
本明細書において、ビールテイスト飲料とは、ビール様の香味を有する飲料を意味する。本実施形態に係るビールテイスト飲料は、苦味価が5未満でありながら、キレの良い苦みを有していることから、ビール代替飲料又はビール類似飲料として好適である。
ビールテイスト飲料は、アルコール度数が1v/v%以上であるビールテイストアルコール飲料であってもよく、アルコール度数が1v/v%未満であるノンアルコールビールテイスト飲料であってもよい。
本実施形態に係るビールテイスト飲料は、ビールテイスト飲料としてのアルコール感を担保する観点から、アルコール度数が1v/v%以上であるビールテイストアルコール飲料であることが好ましい。ビールテイストアルコール飲料は、例えば、蒸留アルコールを添加したものであってもよく、発酵工程を介してアルコールを含むものとなったものであってもよい。なお、アルコール度数とは、ビールテイスト飲料に含まれるエタノールの含有量を意味する。
ビールテイストアルコール飲料としては、これに限られるものではないが、例えば、酒税法(平成三十年法律第五十九号)上のビール、発泡酒、その他の発泡性酒類、リキュールに分類されるものが挙げられる。本実施形態に係るビールテイストアルコール飲料は、上記例示したものに限られない。
ビールテイストアルコール飲料のアルコール度数は、特に制限されず、例えば、1v/v%以上、2v/v%以上、3v/v%以上、4v/v%以上、又は5v/v%以上であってよい。また、ビールテイストアルコール飲料のアルコール度数は、例えば、20v/v%以下、15v/v%以下、10v/v%以下、9v/v%以下、8v/v%以下、7v/v%以下、6v/v%以下、5v/v%以下、4v/v%以下、又は3v/v%以下であってよい。
ノンアルコールビールテイスト飲料は、実質的にアルコールを含有しないビールテイスト飲料である。ノンアルコールビールテイスト飲料のアルコール度数は、1v/v%未満であればよく、0.5v/v%以下であってよく、0.1v/v%以下であってよく、0.005v/v%未満(0.00v/v%)であってもよい。
ビールテイスト飲料のアルコール度数は、例えば、国税庁所定分析法(訓令)「3清酒 3−4アルコール分」に記載されている振動式密度計法に基づいて測定することができる。
本実施形態に係るビールテイスト飲料は、発泡性であってもよく、非発泡性であってもよい。本実施形態に係るビールテイスト飲料は、発泡性であることが好ましい。本明細書において発泡性とは、20℃におけるガス圧が0.049MPa(0.5kg/cm)以上であることをいい、非発泡性とは、20℃におけるガス圧が0.049MPa(0.5kg/cm)未満であることをいう。発泡性とする場合、ガス圧の上限は0.294MPa(3.0kg/cm)程度であってもよく、0.235MPa(2.4kg/cm)程度であってもよい。
本実施形態に係るビールテイスト飲料の苦味価は、5未満であればよく、キレの良い苦みがより優れるという観点から、4.5以下、4以下、3.5以下、3以下、2.5以下、2以下又は0であってよい。ビールテイスト飲料の苦味価は、0以上、0.5以上、1以上又は1.5以上であってよい。
苦味価は、例えば、改訂BCOJビール分析法(公益財団法人日本醸造協会発行、ビール酒造組合国際技術委員会〔分析委員会〕編集、2013年増補改訂)の「8.15 苦味価」に記載されている方法によって測定することができる。苦味価は、例えば、ビールテイスト飲料に添加するイソα酸、ホップ(乾燥ホップ、ホップペレット、ホップエキス等)等の苦味成分の配合量を調整することで、上記範囲で適宜設定することができる。
本実施形態に係るビールテイスト飲料の総ポリフェノール量は80mg/L以下であればよい。ポリフェノールとしては、例えば、カテキン、ヘスペリジン、クロロゲン酸、レスベラトロール、フラボノール、イソフラボン、タンニン、ケルセチン、アントシアニンが挙げられる。本明細書において総ポリフェノール量とは、ビールテイスト飲料に含まれるこれらポリフェノールの総量をいう。
本実施形態に係るビールテイスト飲料の総ポリフェノール量は、キレの良い苦みがより優れるという観点から、75mg/L以下、70mg/L以下、65mg/L以下、60mg/L以下、55mg/L以下、50mg/L以下、又は45mg/L以下であってよい。総ポリフェノール量は、0mg/L以上、5mg/L以上、10mg/L以上、15mg/L以上、20mg/L以上、25mg/L以上、30mg/L以上、又は35mg/L以上であってよい。
総ポリフェノール量は、改訂BCOJビール分析法(公益財団法人日本醸造協会発行、ビール酒造組合国際技術委員会〔分析委員会〕編集、2013年増補改訂)の「8.19 総ポリフェノール」に記載の方法によって測定することができる。総ポリフェノール量は、原料の種類及び使用量を調整することにより、上記範囲に適宜設定することができる。また、総ポリフェノール量は、例えば、製造工程の任意の段階におけるカテキン、ヘスペリジン、赤ワインエキス等の添加、ポリビニルポリピロリドン(PVPP)を用いた処理等により調整することもできる。
本実施形態に係るビールテイスト飲料の4−ビニルグアイアコール含有量は、ビールテイスト飲料の全量を基準として、0.1mg/L以上15mg/L以下であればよい。4−ビニルグアイアコール(4−vinylguaiacol)は、4−ビニル−2−メトキシフェノールとも称される公知の化合物である。
本実施形態に係るビールテイスト飲料の4−ビニルグアイアコール含有量は、キレの良い苦みがより優れるという観点から、ビールテイスト飲料の全量を基準として、0.2mg/L以上、0.3mg/L以上、0.4mg/L以上、0.5mg/L以上、0.6mg/L以上、0.7mg/L以上、0.8mg/L以上、0.9mg/L以上、1mg/L以上、1.5mg/L以上、2mg/L以上、2.5mg/L以上、3mg/L以上、3.5mg/L以上、4mg/L以上、又は4.5mg/L以上であってよい。4−ビニルグアイアコール含有量は、同様の観点から、ビールテイスト飲料の全量を基準として、14mg/L以下、13mg/L以下、12mg/L以下、11mg/L以下、10mg/L以下、9mg/L以下、8mg/L以下、7mg/L以下、6mg/L以下、又は5.5mg/L以下であってよい。
4−ビニルグアイアコールの含有量は、例えば、SPME−GC−MS法によって測定することができ、定量は標準添加法で実施することが好ましい。4−ビニルグアイアコール含有量は、例えば、常法によりビールテイスト飲料を製造する際、含有量が上記範囲になるように4−ビニルグアイアコールを添加する方法(添加時期は任意に設定できる。)、4−ビニルグアイアコールの含有量が高くなるような原料種類(例えば、麦芽の種類)を適宜選択する方法、4−ビニルグアイアコールの生成能が高い又は低い酵母(例えば、4−ビニルグアイアコール生成能を指標として酵母をスクリーニングして得られる酵母)を使用して発酵させる方法、仕込工程の制御(例えば、糖化工程の温度設定、酵素添加等)により4−ビニルグアイアコールの生成量を高める方法、及びこれらを任意に組み合わせた方法が挙げられる。4−ビニルグアイアコールを添加する方法において、4−ビニルグアイアコールの添加は、4−ビニルグアイアコールを含有する香料を添加することにより行ってもよい。
本実施形態に係るビールテイスト飲料は、酢酸エチル含有量が、ビールテイスト飲料の全量を基準として、1mg/L以上75mg/L以下であることが好ましい。上記の苦味価、総ポリフェノール量及び4−ビニルグアイアコール含有量の構成に加えて、酢酸エチル含有量をこの範囲内にすることで、キレの良い苦みを維持したまま、薬臭さが低減されたビールテイスト飲料となる。
本実施形態に係るビールテイスト飲料の酢酸エチル含有量は、上記効果がより顕著になるという観点から、ビールテイスト飲料の全量を基準として、2mg/L以上、3mg/L以上、4mg/L以上、5mg/L以上、6mg/L以上、7mg/L以上、8mg/L以上、又は9mg/L以上であってよい。酢酸エチル含有量は、同様の観点から、ビールテイスト飲料の全量を基準として、70mg/L以下、65mg/L以下、60mg/L以下、55mg/L以下、50mg/L以下、45mg/L以下、40mg/L以下、35mg/L以下、30mg/L以下、25mg/L以下、20mg/L以下、又は15mg/L以下であってよい。
酢酸エチル含有量は、例えば、改訂BCOJビール分析法(公益財団法人日本醸造協会発行、ビール酒造組合国際技術委員会〔分析委員会〕編集、2013年増補改訂)の「8.22 低沸点香気成分」に記載の方法によって測定することができる。酢酸エチル含有量は、例えば、常法によりビールテイスト飲料を製造する際、含有量が上記範囲になるように酢酸エチルを添加する方法(添加時期は任意に設定できる。)、酢酸エチルの含有量が高くなるような原料種類(例えば、ホップの種類)を適宜選択する方法、酢酸エチルの生成能が高い又は低い酵母(例えば、酢酸エチル生成能を指標として酵母をスクリーニングして得られる酵母)を使用して発酵させる方法、醸造条件の制御(例えば、発酵温度等)により酢酸エチルの生成量を高める方法、及びこれらを任意に組み合わせた方法が挙げられる。酢酸エチルを添加する方法において、酢酸エチルの添加は、酢酸エチルを含有する香料を添加することにより行ってもよい。
本実施形態に係るビールテイスト飲料の全窒素量は、ビールテイスト飲料の全量を基準として、200mg/L以下であってよい。全窒素量は、ビールテイスト飲料の全量を基準として、180mg/L以下、160mg/L以下、140mg/L以下、120mg/L以下、100mg/L以下、又は80mg/L以下であってよい。全窒素量は、ビールテイスト飲料の全量を基準として、0mg/L以上、10mg/L以上、20mg/L以上、30mg/L以上、40mg/L以上、又は50mg/L以上であってよい。
全窒素量は、例えば、改訂BCOJビール分析法(公益財団法人日本醸造協会発行、ビール酒造組合国際技術委員会〔分析委員会〕編集、2013年増補改訂)の「8.9 全窒素」に記載されている「8.9.1 ケルダール法」又は「8.9.2 燃焼法(改良デュマ法)」によって測定することができる。全窒素量は、原料の種類及び使用量を調整することにより、上記範囲に適宜設定することができる。また、全窒素量は、例えば、製造工程の任意の段階で、窒素源(例えば、タンパク質(例えば、大豆タンパク質、エンドウタンパク質、又はこれらの分解物)、アミノ酸等)を添加し、かつその添加量を調整することで、上記範囲に適宜設定することができる。
本実施形態に係るビールテイスト飲料は、原料として麦原料を含んでいてもよく、含んでいなくてもよい。本明細書において麦原料とは、麦又は麦加工物をいう。麦としては、例えば、大麦、小麦、ライ麦、カラス麦、オート麦、ハト麦、エン麦が挙げられる。麦加工物としては、例えば、麦エキス、麦芽、モルトエキスが挙げられる。麦エキスは、麦から糖分及び窒素分を含む麦エキス分を抽出することにより得られる。麦芽は麦を発芽させることにより得られる。モルトエキスは、麦芽から糖分及び窒素分を含むエキス分を抽出することにより得られる。麦原料は、1種を単独で使用してもよく、複数種を併用してもよい。
本実施形態に係るビールテイスト飲料は、原料として麦原料を含んでいないことが好ましく、原料として麦芽を含んでいないことがより好ましい。
本実施形態に係るビールテイスト飲料は、ホップ及び水以外の原料に含まれる麦芽の比率(以下、「麦芽比率」ともいう。)が、ホップ及び水以外の原料全量に対して、1.5質量%以下、1.0質量%以下、0.5質量%以下、0.3質量%以下、又は0.1質量%以下であってもよく、0.0質量%であってもよい。つまり、本実施形態に係るビールテイスト飲料は、麦芽比率が0.0質量%である、非麦芽ビールテイスト飲料であってよい。麦芽比率は、例えば、0.1質量%以上、又は0.3質量%以上であってもよい。
本実施形態に係るビールテイスト飲料は、原料として麦原料以外の植物原料を含んでもよい。言い換えれば、当該ビールテイスト飲料は、原料として、植物原料を使用したものであってよい。麦原料以外の植物原料としては、例えば、とうもろこし、米類、コウリャン等の穀類;馬鈴薯、サツマイモ等のイモ類;大豆、エンドウ等の豆類等が挙げられる。麦原料以外の植物原料としては、1種を単独で使用してもよく、複数種を併用してもよい。本実施形態に係るビールテイスト飲料は、原料としてスターチ、グリッツ等の澱粉原料を含んでいてもよい。本実施形態に係るビールテイスト飲料は、原料として、大豆、エンドウ及びとうもろこしからなる群より選択される少なくとも1種を含むことが好ましく、原料として、大豆及びエンドウからなる群より選択される少なくとも1種を含むことがより好ましい。本実施形態に係るビールテイスト飲料は、原料として、上記植物原料に由来するタンパク質又はその分解物(例えば、大豆タンパク分解物、エンドウタンパク分解物)を含んでいてよい。
本実施形態に係るビールテイスト飲料は、苦味価が5未満でありながら、キレの良い苦みを有しているため、原料として、苦味料を含んでいなくてもよい。苦味料としては、例えば、ホップ、ホップ由来の苦味物質、カフェイン、ゲンチアナ抽出物、ペプチド類、テオブロミン、ナリンジン、ニガキ抽出物、ニガヨモギ抽出物、及びキナ抽出物が挙げられる。本実施形態に係るビールテイスト飲料は、原料としてホップを含んでいないことが好ましい。
本実施形態に係るビールテイスト飲料は、原料として麦原料及びホップを含まないことが好ましく、原料として麦芽及びホップを含まないことがより好ましい。
本実施形態に係るビールテイスト飲料は、非発酵飲料(ビールテイスト非発酵飲料)であってもよい。非発酵飲料は、酵母等による発酵を行わずに製造されるものである。
本実施形態に係るビールテイスト飲料は、飲料に通常配合される着色料(例えば、カラメル色素)、甘味料、香料、酸味料、高甘味度甘味料、酸化防止剤、塩類等の添加剤を含んでいてもよい。
本実施形態に係るビールテイスト飲料は、容器に入れて提供することができる。容器は密閉できるものであればよく、金属製(アルミニウム製又はスチール製など)のいわゆる缶容器・樽容器を適用することができる。また、容器は、ガラス容器、ペットボトル容器、紙容器、パウチ容器等を適用することもできる。容器の容量は特に限定されるものではなく、現在流通しているどのようなものも適用することができる。なお、気体、水分及び光線を完全に遮断し、長期間常温で安定した品質を保つことが可能な点から、金属製の容器を適用することが好ましい。
本実施形態に係るビールテイスト飲料の製造方法は、苦味価を5未満、総ポリフェノール量を80mg/L以下、4−ビニルグアイアコール含有量を0.1mg/L以上15mg/L以下に調整することを含む。当該製造方法は、総ポリフェノール量を80mg/L以下、4−ビニルグアイアコール含有量を0.1mg/L以上15mg/L以下に調整することを含む、苦味価5未満のビールテイスト飲料の製造方法と言い換えることもできる。本実施形態に係るビールテイスト飲料は、苦味価、総ポリフェノール量及び4−ビニルグアイアコール含有量を上記範囲内に調整すること以外は、常法に従って製造することができる。苦味価、総ポリフェノール量及び4−ビニルグアイアコール含有量の調整は、例えば、上記記載の方法によって行うことができる。
本実施形態に係るビールテイスト飲料の製造方法は、必要に応じて更に酢酸エチル含有量を1mg/L以上75mg/L以下に調整すること、全窒素量を200mg/L以下に調整することを含んでいてもよい。
以下、本実施形態に係るビールテイスト飲料の製造方法の一例を説明する。当該製造方法は、水(又は炭酸水)と、必要に応じて蒸留アルコールと、各種添加剤(例えば、窒素源(例えば、大豆タンパク質、エンドウタンパク質等のタンパク質)、及びポリフェノール)とを原料タンクに配合する配合工程を含む。配合工程において各成分を混合して得た混合液をろ過するろ過工程と、ろ過工程でろ過したろ過液を殺菌する第一の殺菌工程と、第一の殺菌工程で殺菌した殺菌済みのろ過液をビン、缶、ビン、ペットボトル等の容器に充填する充填工程と、充填工程で容器に充填されたろ過液を容器ごと殺菌する第二の殺菌工程と、を更に含んでいてよい。第一及び第二の殺菌工程は、ビールテイスト飲料の香味を維持しやすいという観点から、実施しなくてもよい。
配合工程は、各成分がよく混ざるよう、撹拌機等により撹拌しながら混合してもよい。また、ろ過工程は、一般的なフィルター又はストレーナーによって行うことができる。第一の殺菌工程は、処理速度等の観点から、プレート殺菌によって行ってもよく、同様の処理を行うことができるのであれば、これに限定されることなく適用可能である。充填工程は、飲料品の製造において通常行われる程度にクリーン度を保ったクリーンルームにて充填してもよい。第二の殺菌工程は、所定の温度及び所定の時間でろ過液を容器ごと加熱することにより行うことができる。第一の殺菌工程及び第二の殺菌工程を行わない無殺菌充填を行うことも可能である。また、発泡性の飲料とする場合は、例えば、第一の殺菌工程と充填工程の間でカーボネーションを行うとよい。
本実施形態に係るビールテイスト飲料は、キレの良い苦みを有するという効果を奏する。したがって、本発明は、ビールテイスト飲料中の総ポリフェノール量を80mg/L以下、かつ4−ビニルグアイアコール含有量を0.1mg/L以上15mg/L以下に調整することを含む、苦味価が5未満であるビールテイスト飲料にキレの良い苦みを付与する方法と捉えることもできる。
以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
〔試験例1:ビールテイスト飲料の製造及び評価〕
炭酸水に、窒素源として大豆タンパク分解物(ハイニュートDC−6、不二製油株式会社製)と、ポリフェノールを含む緑茶抽出物(サンフェノンBG−3、太陽化学株式会社製)を添加し、苦味価(BU)が5未満であり、ガス圧が2.3kg/cmのビールテイスト飲料を製造した。さらに、4−ビニルグアイアコールと、酢酸エチルとを表1〜4に示す含有量となるように添加した。表1〜4中、各ビールテイスト飲料の全窒素量(TN)、及び総ポリフェノール量(TPP)は、各成分の含有量から計算した値である。
得られたビールテイスト飲料について官能評価を行った。官能評価は、選抜された識別能力のある3名のパネルにより、「キレの良い苦み」及び「薬臭さ」について、5段階で官能評価を行い、その平均値を評価スコアとした。「キレの良い苦み」は、飲用した直後に瞬間的に感じ、後を引かない苦味であり、評点が高いほどより良好であることを示す。「薬臭さ」は、薬品のような香味であり、評点が低いほどより良好であることを示す。また、パネル間の評価基準を統一するため、表1に示す参考例のビールテイスト飲料の「キレの良い苦み」及び「薬臭さ」の評点をそれぞれ3.0点及び1.0点に設定した。なお、参考例のビールテイスト飲料は、表1に示す成分の他に、ホップエキスを添加して苦味価(BU)を20.0としたものである。官能評価の結果(評価スコア)を併せて表1〜4に示す。
Figure 2020130068
Figure 2020130068
Figure 2020130068
Figure 2020130068
表1〜表4に示すとおり、総ポリフェノール量が80mg/L以下であり、かつ4−ビニルグアイアコール含有量が0.1mg/L以上15mg/L以下であるビールテイスト飲料は、苦味価が5未満でありながら、キレの良い苦みを有していた(キレの良い苦みの評価スコアが3超)。また、酢酸エチル含有量が1mg/L以上75mg/L以下であるビールテイスト飲料は、キレの良い苦みを維持したまま、薬臭さが低減されていた(表2等参照)。
〔試験例2:ビールテイスト飲料の製造及び評価〕
炭酸水に、窒素源として大豆タンパク分解物(ハイニュートDC−6、不二製油株式会社製)又はエンドウタンパク分解物と、ポリフェノールを含む緑茶抽出物(サンフェノンBG−3、太陽化学株式会社製)又はヘスペリジン(林原ヘスペリジン(登録商標)S)と、4−ビニルグアイアコールと、酢酸エチルとを表5に示す含有量となるように添加して、ガス圧が2.3kg/cmのビールテイスト飲料を製造した。表5中、各ビールテイスト飲料の全窒素量(TN)、及び総ポリフェノール量(TPP)は、各成分の含有量から計算した値である。得られた各試験例のビールテイスト飲料の苦味価(BU)は、いずれも5未満であった。得られたビールテイスト飲料について、試験例1と同様にして官能評価を行った。結果を併せて表5に示す。
Figure 2020130068
窒素源としてエンドウタンパク分解物を用いた場合、又はポリフェノールとしてヘスペリジンを用いた場合であっても、総ポリフェノール量が80mg/L以下であり、かつ4−ビニルグアイアコール含有量が0.1mg/L以上15mg/L以下であるビールテイスト飲料は、苦味価が5未満でありながら、キレの良い苦みを有していた(キレの良い苦みの評価スコアが3超)。
〔試験例3:ビールテイストアルコール飲料の製造及び評価〕
炭酸水に、窒素源として大豆タンパク分解物(ハイニュートDC−6、不二製油株式会社製)と、ポリフェノールを含む緑茶抽出物(サンフェノンBG−3、太陽化学株式会社製)と、4−ビニルグアイアコールと、甘味料と、酸味料と、カラメル色素と、スピリッツ(65.5v/v%)とを表6に示す含有量となるように添加して、ガス圧が2.3kg/cmのビールテイストアルコール飲料を製造した。得られた各試験例のビールテイスト飲料の苦味価(BU)は、いずれも5未満であった。得られたビールテイストアルコール飲料について官能評価を試験例1と同様にして行った。結果を表6に併せて示す。
Figure 2020130068
表6に示すとおり、苦味価5未満のビールテイストアルコール飲料においても、総ポリフェノール量が80mg/L以下であり、かつ4−ビニルグアイアコール含有量が0.1mg/L以上15mg/L以下である場合には、キレの良い苦みを有していた(キレの良い苦みの評価スコアが3超)。

Claims (5)

  1. 苦味価が5未満、総ポリフェノール量が80mg/L以下、かつ4−ビニルグアイアコール含有量が0.1mg/L以上15mg/L以下である、ビールテイスト飲料。
  2. 酢酸エチル含有量が1mg/L以上75mg/L以下である、請求項1に記載のビールテイスト飲料。
  3. 全窒素量が200mg/L以下である、請求項1又は2に記載のビールテイスト飲料。
  4. 原料として麦芽及びホップを含まない、請求項1〜3のいずれか一項に記載のビールテイスト飲料。
  5. アルコール度数が1v/v%以上である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のビールテイスト飲料。
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